JP2014006945A - 記録管理装置、記録管理方法、プログラム - Google Patents

記録管理装置、記録管理方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】多層記録媒体に対する記録動作に関して信頼性や動作性能の向上を実現する。
【解決手段】トラック設定処理として、記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定する。記録部は、設定されたトラックに対して、レーザ照射を行って記録動作を行う。各トラックについては1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理が行われるようにする。
【選択図】図10

Description

本開示は記録層としてのレイヤが複数設けられる多層記録媒体に対する記録管理装置、記録管理方法、及びそれらを実現するプログラムに関する。
特開2009−123331号公報
「Universal Disk Format Specification Revision 2.50」OSTA,2003年
光の照射により信号の記録又は再生が行われる光記録媒体として、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:登録商標)などのいわゆる光ディスク記録媒体(以下、単に光ディスクとも表記)が広く普及している。
従来より、光ディスクについては、その情報記録密度の向上を図ることで大記録容量化が達成されてきた。具体的には、ピット列又はマーク列としてのトラックの形成ピッチを詰める、つまりは半径方向における記録密度を向上させる手法、及びピット又はマークのサイズ縮小化により線方向(半径方向に直交する方向)の記録密度を向上させる手法が採られてきた。
一方で、大記録容量化を図るにあたっては、記録層(レイヤ)の数を増加させるという手法も有効であり、現状においても2層ディスクや3層以上の多層ディスクが提案・実用化されている。
ところで多層ディスクの場合、レーザ入射面側から見て奥にあるレイヤは、手前側のレイヤの記録状態の影響を受ける。即ち、或るレイヤへの記録の際に、レーザ光が通過する手前側のレイヤが記録済みであることは好ましくない。ディスク種別によっては、手前側のレイヤが記録済みであると、奥側のレイヤでは、記録済み領域と重なる領域への適正な記録が実行できなくなる。
また多層ディスクにおいて、ユーザデータや管理情報が記録されるトラック(連続記録領域)を効率的に管理し、かつ信頼性の向上や動作パフォーマンス(動作性能)の向上というものも求められる。さらに領域を有効に利用した記録動作を行いたい。
そこで本開示では、信頼性、動作性能、記録領域の有効利用を実現するトラック管理の手法を提案する。
本開示の記録管理装置は、レーザ照射により情報記録が行われる記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理と、各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理とを行う制御部を備える。
本開示の記録管理方法は、レーザ照射により情報記録が行われる記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理を行うとともに、各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理を行う。
本開示のプログラムは、上記トラック設定処理及びクローズトラック処理を演算処理装置に実行させるプログラムである。
このような本開示においては、1つのレイヤに複数のトラックを設定する。例えば管理情報を記録目的とする管理情報トラックと、ユーザデータを記録目的とするユーザデータトラックと、管理情報のミラーデータを記録目的とするミラートラックなどを設定する。各トラックは連続記録領域として用いられる。例えばユーザデータ用のトラックではユーザデータの記録が物理的に連続して(シーケンシャルに)実行される。
そしてこれらのトラックは、レイヤ内のみで連続記録完了状態としてクローズされる。つまり1つのトラックがレイヤをまたがないようにされる。
1つのレイヤ内で記録目的別にトラックが設定され、かつトラックはレイヤをまたがないことで、レイヤ単位で記録動作の進捗管理が可能となる。これは例えばレーザ入射面側からみて奥側のレイヤから使用していくような動作を可能とする。
また複数のトラックにより物理的に離して各種データ(管理情報やユーザデータ)が記録できる。例えばユーザデータ、管理情報、管理情報ミラーを分散できる。これは記録動作の効率化や各情報の信頼性向上につながる。
本開示によれば、多層記録媒体を対象とした記録動作として、信頼性向上、動作性能の向上、各レイヤの有効利用が実現される。
本開示の実施の形態で用いる光ディスクの層構造の説明図である。 実施の形態で用いる光ディスクのトラック構造の説明図である。 実施の形態で用いる光ディスクへのサーボ動作の説明図である。 実施の形態のホスト機器及び記録再生装置の概略ブロック図である。 実施の形態の記録再生装置の光学系の構成の説明図である。 実施の形態の記録再生装置の要部のブロック図である。 比較例としてのファイルシステム(単層)の説明図である。 比較例としてのファイルシステム(多層)の説明図である。 第1の実施の形態のファイルシステムの説明図である。 第1の実施の形態のトラック分割の様子の説明図である。 第1の実施の形態のトラック分割の様子の説明図である。 第1の実施の形態のフォーマット処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の記録処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の記録処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の記録処理のフローチャートである。 第1の実施の形態のクローズトラック処理のフローチャートである。 第1の実施の形態の1層あたりのユーザデータ容量取得の説明図である。 第1の実施の形態の層単位のトラック分割の説明図である。 UDFマルチセッションの説明図である。 第2の実施の形態のフォーマット処理のフローチャートである。 第2の実施の形態のセッションクローズ処理のフローチャートである。 第2の実施の形態のセッションの様子の説明図である。
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.記録媒体>
<2.基準面を利用した位置制御手法>
<3.ホスト機器及び記録再生装置>
<4.第1の実施の形態>
[4−1:ファイルシステム]
[4−2:フォーマット(初期トラック設定)]
[4−3:記録/クローズトラック/次レイヤのトラック設定]
<5.第2の実施の形態>
[5−1:UDFマルチセッション]
[5−2:フォーマット]
[5−3:セッションクローズ]
<6.変形例>
<1.記録媒体>

まず本開示の実施の形態で記録システムを構成する記録再生装置が記録動作の対象とする記録媒体を説明する。なお、以下説明する多層記録媒体(多層光ディスク)は、実施の形態で用いる記録媒体の一例に過ぎない。記録層(レイヤ)などの構造、形態は、他にも多様に考えられる。
図1は多層記録媒体1の断面構造を示している。この多層記録媒体1は例えばCD、DVD、BDと同様の直径12cm、厚み1.2mm程度の光ディスクなどとして実現される。図1は厚み方向の断面構造を模式的に示したものである。
この図1に示されるように、多層記録媒体1には、図における上層側から順にカバー層2、複数の記録層3が形成された記録層形成領域5、接着層6、反射膜7、及び基板8が形成されている。
ここで、後述する記録再生装置10側からのレーザ光が入射する面はカバー層2側となる。レーザ入射面2aとは、カバー層2の表面となる。以下の説明上では、レーザ入射方向を基準として、レーザ入射面2a側を「手前側」、基板8側を「奥側」ともいうこととする。
多層記録媒体1において、カバー層2は、例えば樹脂で構成され、その奥側に形成された記録層形成領域5の保護層として機能する。
記録層形成領域5は、図のように複数の記録層3と、それらの間に挿入された中間層4とを有して構成される。つまりこの場合の記録層形成領域5は、記録層3→中間層4→記録層3→中間層4・・・→記録層3の繰り替えし積層が行われて形成されたものとなっている。
記録層3は、半透明記録膜で構成される。中間層4は、例えば熱可塑性樹脂や紫外線硬化樹脂など樹脂材料で構成される。
この図では、記録層形成領域5内には6つの記録層3が形成されるものとしているが、これはあくまで一例であって、記録層数は「6」以外とすることができる。
各記録層3は、レーザ入射面2aからみて奥側から順にレイヤL0,L1,L2・・・と呼ばれる。この例は6層構造であるため、記録層3としてレイヤL0〜L5が形成されている。
この例では、記録層形成領域5において、それぞれの記録層3にはグルーブやピット列等の形成に伴う位置案内子(凹凸パターン)が形成されていない。すなわち、各記録層3は平面状に形成されているものとしている。
このような記録層形成領域5の作成にあたっては、現状の多層ディスクの製造で必要とされる記録層ごとの位置案内子の形成工程を不要とでき、結果、多層記録媒体1の製造コスト、量産コストを効果的に削減できる。
記録層3が平面状であるということは、記録層3には予め凹凸パターンによるアドレス情報等が形成されていないということである。この記録層3には情報の記録の際、即ち主たる情報であるユーザデータや管理情報の記録の際に、その主たる情報の記録に伴ってアドレス情報が記録される。つまり主データ(ユーザデータや管理情報という主たる記録目的のデータ)に、アドレス情報が埋め込まれてエンコードされ、そのエンコードされた記録データが記録されることになる。
記録層3には、記録動作に伴って記録マーク列が形成されていく。
なお、ここでいう記録マーク列とは、光ディスクに例えばスパイラル状に形成されていく、いわゆる「トラック」のことである。
光ディスクの分野において一般的に「トラック」とは、連続記録される領域単位を示す意味(例えばCDでの曲の単位)で用いられる他、周回構造で形成されるマーク列、ピット列、グルーブ等の意味でも用いられる。本開示の請求項や後述する実施の形態でのトラック設定やクローズ処理を行う「トラック」とは、連続記録される領域単位の意味である。
説明の明確化のため、周回構造で形成されるマーク列等については「トラック」という用語を用いず、「記録マーク列」ということとする。
記録マーク列は図2Aに示すようにダブルスパイラル状に形成される例や、図2Bのようにシングルスパイラル状に形成される例が考えられる。シングルスパイラル状の記録マーク列は、従前のCDやDVD等と同様のものである。
ダブルスパイラル状の記録マーク列とは、図2Aに実線と破線で示すように、2つのスパイラルSP−A、SP−Bが形成されるものである。
ダブルスパイラル状の記録マーク列構造は、例えば2つの記録ビームで同時にスパイラルを形成していく方式でも可能であるし、1つの記録ビームで1つのスパイラルSP−Aを或るピッチで形成した後、その記録マーク列の間に、2つめのスパイラルSP−Bを形成していくという方式でも可能である。
なお、ここではダブル(2重)スパイラルの例を示したが、3重スパイラル、4重スパイラルというように、よりスパイラルを多重化した記録マーク列構成も考えられる。
図1のように記録層形成領域5よりも奥側には、所要の接着材料で構成された接着層(中間層)6を介して、反射膜7が形成されている。
この反射膜7には、記録/再生位置を案内するための位置案内子が形成される。なお反射膜に位置案内子が形成されているというのは、位置案内子が形成されている界面上に反射膜が形成されるという意味である。
具体的に、この場合は、図中の基板8の一方の面側に対して位置案内子が形成されることで、図のような凹凸の断面形状が与えられ、基板8の該凹凸断面形状が与えられた面上に対し反射膜7が成膜されることで、該反射膜7に位置案内子が形成されたものとなっている。
なお、基板8は、例えばポリカーボネートなどの樹脂で構成される。この基板8は、例えば上記位置案内子としての凹凸断面形状を与えるためのスタンパを用いた射出成形などによって生成することができる。
ここで、現状の記録可能型光ディスクで行われているように、上記位置案内子の形成により、多層記録媒体1の記録面内方向に平行な方向における絶対位置を表すアドレス情報を記録することができる。例えばこの絶対位置情報は、上記位置案内子がグルーブで形成される場合には当該グルーブの蛇行(ウォブル)周期の変調により記録することができ、また上記位置案内子がピット列で形成される場合には、ピットの長さや形成間隔の変調により記録を行うことができる。
なお、上記のように記録層3に対しては位置案内子が形成されておらず、記録層3上の記録位置の制御は、以下で説明するように位置案内子が形成された反射膜7からの反射光に基づき行われることになる。
この意味で、以下、位置案内子が形成された反射膜7(反射面)のことを、「基準面Ref」と表記する。また基準面Refに凹凸パターンで記録されたアドレス情報を、記録層3に記録されるアドレスと区別する意味で「基準面アドレス」と呼ぶこととする。また記録層3に主たる情報と共に記録されるアドレスを「記録層アドレス」と呼ぶ。
記録層3に位置案内子が形成されないことで、上述のようにコストアップを招かない多層記録媒体製造が可能となる。但しこの場合、アドレスの存在しない記録層3に対し適切にアクセスを行うために、記録層3と積層した状態で基準面Refを設ける。基準面Refには、ウォブリンググルーブやピット列などの凹凸パターンでアドレスを予め形成しておく。このようにすることで、基準面Refのアドレスを頼りに多層記録媒体1上の所望の位置にアクセスし、その位置での記録層3に情報(ユーザデータや管理データ)の記録や再生を行うことができる。
なお、以上は記録層3が平面状に形成された多層記録媒体1の例を示し、以下の説明では、このような多層記録媒体1を用いる例で説明していくが、多層記録媒体1の記録層3にウォブリンググルーブやピット列などの凹凸パターンでアドレスを予め形成しておく構造の多層記録媒体1もある。後述する本開示の実施の形態としてのトラック管理動作は、記録層3にウォブリンググルーブやピット列などの凹凸パターンが形成された形態の多層記録媒体についても適用できるものである。
<2.基準面を利用した位置制御手法>

図3は、基準面Refに形成された位置案内子を利用した位置制御手法についての説明図である。
上記構成による多層記録媒体1に対しては、記録層3を対象として照射されるべき記録層用レーザ光についての位置制御の実現のため、該記録層用レーザ光と共に、基準面Refにおける位置案内子に基づく位置制御を行うためのレーザ光(以下、基準面用レーザ光と表記する)を照射することになる。
具体的に、これら記録層用レーザ光と基準面用レーザ光とは、図3Aのように共通の対物レンズ20を介して多層記録媒体1に対して照射する。
このとき、正確なトラッキングサーボの実現のため、記録層用レーザ光と基準面用レーザ光の光軸は一致させるようにする。
記録層3(所要の半透明記録膜)を対象としたマークの記録時には、図3Aのように基準面用レーザ光を反射膜7の反射面(基準面Ref)に合焦させるように照射して、その反射光に基づき得られるトラッキングエラー信号に従って対物レンズ20の位置制御を行う。つまりトラッキングサーボをかける。
これにより、同じ対物レンズ20を介して照射される記録層用レーザ光のトラッキング方向における位置を、所望の位置に制御することができる。
一方、再生時における位置制御は、以下のようにして実現できる。
再生時においては、記録層3にマーク列(つまり記録済みトラック)が形成されているので、該マーク列を対象として記録層用レーザ光単体でトラッキングサーボをかけることができる。すなわち、再生時におけるトラッキングサーボは、記録層用レーザ光の反射光に基づいて得られるトラッキングエラー信号に従って対物レンズ20の位置制御を行うことで実現できる。
ここで、上記のような位置制御手法において、基準面用レーザ光として記録層用レーザ光と同波長帯の光を用いてしまうと、基準面用レーザ光の反射光を得るべき基準面Refについて、記録層用レーザ光についての反射率を高めざるを得なくなってしまう。すなわち、その分、迷光成分が増大して再生性能を著しく悪化させてしまう虞がある。
このため、基準面用レーザ光と記録層用レーザ光とはそれぞれ波長帯の異なる光を用いるものとし、基準面Refを形成する反射膜7として波長選択性を有する反射膜を用いる。
具体的に本例の場合、記録層用レーザ光の波長はBDの場合と同様の405nm程度、基準面用レーザ光の波長はDVDの場合と同様の650nm程度とされる。そして、反射膜7としては、基準面用レーザ光と同波長帯の光を選択的に反射し、それ以外の波長による光は透過又は吸収する波長選択性反射膜を用いる。
このような構成により、基準面Refから記録層用レーザ光の不要な反射光成分が生じてしまうことを防止でき、良好なS/N(信号対雑音比)を確保できる。
図3Bは記録層用レーザ光として2つのレーザ光を照射する例である。2つの記録層用レーザ光を照射するのは、例えばダブルスパイラル状の記録マーク列を同時に記録又は再生するようにする場合や、或いはダブルスパイラルやシングルスパイラルにかかわらず、記録層3において既に記録された記録マーク列に沿って隣の記録マーク列の記録を行う隣接トラックサーボ(ATS:Adjacent Track Servo)を採用する場合などである。
簡単に述べておくと、ATSとは、2つの記録層用レーザ光の一方を記録用スポット、他方をサーボ用スポットとする。そして既に(例えば1周回前の時点に)記録された記録マーク列にサーボ用スポットを照射して、トラッキングサーボを行いながら、記録用スポットで、当該サーボ用スポットを照射している記録マーク列の隣の記録マーク列を記録していくというものである。
ATSを採用する場合は、記録中には必ずしも基準面Refを用いたトラッキングサーボはしなくてもよいといえる。但し、記録開始位置までのシークには、基準面Refを用いたトラッキングやアドレス読込が必要となる。
また詳述は避けるが、実際にはATS実行中は、誤差成分の蓄積によりサーボ制御が不正確になることが多い。そのためATS実行中に基準面Refの情報でサーボ動作を補正することも行われる。このため、ATS方式を採用する場合の記録時にも、基準面Refはトラッキング制御のために用いられることとなる。
<3.ホスト機器及び記録再生装置>

続いて、図4、図5、図6を参照して、実施の形態の記録システムを構成するホスト機器100及び記録再生装置10の構成について説明する。
記録再生装置10は多層記録媒体1としての光ディスクに対する記録機能と共に再生機能を有する。
図4はホスト機器100及び記録再生装置10の概略構成を示している。
ホスト機器100は、記録再生装置10に対して各種コマンドを発行し、記録再生装置10による多層記録媒体1への記録再生を実行させる。
ホスト機器100と記録再生装置10は、例えばホストコンピュータ機器と、ディスクドライブ装置というような関係で別体機器であってもよいし、一体機器でもよい。
例えばコンピュータ機器としてのホスト機器100は、アプリケーションソフトウエア或いはOS(Operating System)による要求に応じて、記録再生装置10に記録や再生を実行させる。
ここではドライブ制御部101として、記録再生装置10を制御する部位を示している。ドライブ制御部101は、例えば多層記録媒体1に構築するファイルシステムとして、UDF(Universal Disk Format)に準拠したファイルシステム管理を行い、またそのためのトラック設定、クローズトラック処理を実行し、記録再生装置10に指示して、管理状態を多層記録媒体1上で反映させる。
この図4では記録再生装置10の構成としてコントローラ44、光ピックアップOP、スピンドルモータ30、記録再生処理部30、ホストインターフェース51、メモリ47を示している。
記録再生装置10のホストインターフェース51は、ホスト機器100との通信を行う。例えばホスト機器からの各種コマンドや記録データを受信する。また多層記録媒体1から再生されたデータをホスト機器100に送信する。
コントローラ44は、ホストインターフェース51を介してホスト機器100から供給される各種コマンドに応じて、多層記録媒体1に対して記録、再生、フォーマット処理などが実行されるように各部を制御する。
多層記録媒体1はスピンドルモータ30によって回転されながら、光ピックアップOPによるレーザ照射が行われ、情報の記録や再生が行われる。
記録再生処理部50は、記録や再生のための信号処理やサーボ動作を行う。
メモリ47はコントローラ44が使用するワーク領域や、各種パラメータの記憶に用いられる。
以下、図5,図6により光ピックアップOPや記録再生装置10の構成例を詳述する。
図5は、記録再生装置10が備える光ピックアップOPの内部構成を示している。
なお、ここでは図3Bに示したように、記録層用レーザ光として2つのレーザ光を出力するとともに、基準面用レーザ光を出力する構成例で述べる。
図3Aで述べた方式の場合は、以下で述べる2系統の記録層用レーザ光の系が1系統となると理解すればよい。
先ず、記録再生装置10に装填された多層記録媒体1は、当該記録再生装置10における所定位置においてそのセンターホールがクランプされるようにしてセットされ、図中のスピンドルモータ30による回転駆動が可能な状態とされる。
記録再生装置10には、スピンドルモータ30により回転駆動される多層記録媒体1に対して記録再生のためのレーザ光を照射するための構成として、光ピックアップOPが設けられる。
光ピックアップOP内には、記録層用レーザ光の光源である記録層用レーザ11-1、11-2とが設けられる。
また、基準面Refに形成された位置案内子を利用した位置制御及び基準面アドレスの読出を行うための光である基準面用レーザ光の光源である基準面用レーザ24が設けられる。
また、光ピックアップOPには、記録層用レーザ光と基準面用レーザ光の多層記録媒体1への出力端となる対物レンズ20が設けられる。さらに、記録層用レーザ光の多層記録媒体1からの反射光を受光するための記録層用受光部23と、基準面用レーザ光の多層記録媒体1からの反射光を受光するための基準面用受光部29とが設けられる。
そして、光ピックアップOPにおいては、記録層用レーザ光を対物レンズ20に導くと共に、該対物レンズ20に入射した多層記録媒体1からの反射光を記録層用受光部23に導くための光学系が形成される。
なお2系統の記録層用レーザ光は、例えば記録時には、一方が記録のためのレーザ光、他方がATSサーボのためのレーザ光として用いられる。
また再生時には、両レーザ光を再生用レーザとし、ダブルスパイラル状の記録マーク列の各スパイラルに対して同時に再生を行うこともできる。
但し、このような使用に限定されるものではない。例えば記録時に2つの記録層用レーザ光を共に記録用として用い、ダブルスパイラル状の記録マーク列を同時形成していくことも可能である。
さらに、ここでは光ピックアップOPが1つの構成例で説明するが、記録再生装置10が複数の光ピックアップOPを備えることも当然想定される。その場合、各光ピックアップOPにおける1又は2系統の記録層用レーザ光の役割(利用方式)は多様に考えられる。
図5の例に則して、記録層用レーザ光のための光学系を具体的に説明する。
記録層用レーザ11-1、11-2より出射された2系統の記録層用レーザ光は、図のようにコリメートレンズ12を介して平行光となるように変換された後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
偏光ビームスプリッタ13は、このように光源側から入射した記録層用レーザ光については透過するように構成されている。
偏光ビームスプリッタ13を透過した記録層用レーザ光は、固定レンズ14、可動レンズ15、及びレンズ駆動部16を有して構成されるフォーカス機構に入射する。このフォーカス機構は、記録層用レーザ光についての合焦位置の調整のために設けられたものであり、これらの記録層用レーザ11-1、11-2に近い側が固定レンズ14とされ、遠い側に可動レンズ15が配置され、レンズ駆動部16によって可動レンズ15側がレーザ光軸に平行な方向に駆動されるように構成されている。
上記フォーカス機構を形成する固定レンズ14及び可動レンズ15を介した記録層用レーザ光は、ミラー17にて反射された後、1/4波長板18を介してダイクロイックプリズム19に入射する。
ダイクロイックプリズム19は、その選択反射面が、記録層用レーザ光と同波長帯の光は反射し、それ以外の波長による光は透過するように構成されている。従って上記のように入射した記録層用レーザ光は、ダイクロイックプリズム19にて反射される。
ダイクロイックプリズム19で反射された記録層用レーザ光は、図示するように対物レンズ20を介して多層記録媒体1(目的の記録層3)に対して照射(合焦)される。
対物レンズ20に対しては、該対物レンズ20をフォーカス方向(多層記録媒体1に対して接離する方向)、及びトラッキング方向(上記フォーカス方向に直交する方向:ディスク半径方向)に変位可能に保持する2軸アクチュエータ21が設けられる。
2軸アクチュエータ21には、フォーカスコイル、トラッキングコイルが備えられ、それぞれに駆動信号(後述するドライブ信号FD-sv、TD)が与えられることで、対物レンズ20をフォーカス方向、トラッキング方向にそれぞれ変位させる。
ここで、上記のように多層記録媒体1に対し記録層用レーザ光が照射されることに応じては、該多層記録媒体1(再生対象とする記録層3)より記録層用レーザ光の反射光が得られる。
この記録層用レーザ光の反射光は、対物レンズ20を介してダイクロイックプリズム19に導かれ、該ダイクロイックプリズム19にて反射される。
ダイクロイックプリズム19で反射された記録層用レーザ光の反射光は、1/4波長板18→ミラー17→フォーカス機構(可動レンズ15→固定レンズ14)を介した後、偏光ビームスプリッタ13に入射する。
このように偏光ビームスプリッタ13に入射する記録層用レーザ光の反射光は、往路と復路とで1/4波長板18を2回通過することで、往路光との比較でその偏光方向が90度回転していることになる。この結果、上記のように入射した記録層用レーザ光の反射光は、偏光ビームスプリッタ13にて反射される。
偏光ビームスプリッタ13にて反射された記録層用レーザ光の反射光は、集光レンズ22を介して記録層用受光部23の受光面上に集光する。
ここで、記録層用受光部23が記録層用レーザ光の反射光を受光して得られる受光信号のことを、以下、受光信号DT-rと表記する。
また、光ピックアップOP内には、基準面用レーザ24より出射された基準面用レーザ光を対物レンズ20に導き且つ、該対物レンズ20に入射した多層記録媒体1からの基準面用レーザ光の反射光を基準面用受光部29に導くための光学系が形成される。
図示するように、基準面用レーザ24より出射された基準面用レーザ光は、コリメートレンズ25を介して平行光となるように変換された後、偏光ビームスプリッタ26に入射する。偏光ビームスプリッタ26は、このように基準面用レーザ24側から入射した基準面用レーザ光(往路光)は透過するように構成される。
偏光ビームスプリッタ26を透過した基準面用レーザ光は、1/4波長板27を介してダイクロイックプリズム19に入射する。
先に述べたように、ダイクロイックプリズム19は記録層用レーザ光と同波長帯の光は反射しそれ以外の波長による光は透過するように構成されているため、基準面用レーザ光はダイクロイックプリズム19を透過し、対物レンズ20を介して多層記録媒体1(基準面Ref)に照射される。
また、このように多層記録媒体1に基準面用レーザ光が照射されたことに応じて得られる基準面用レーザ光の反射光(基準面Refからの反射光)は、対物レンズ20を介した後ダイクロイックプリズム19を透過し、1/4波長板27を介して偏光ビームスプリッタ26に入射する。
このように多層記録媒体1側から入射した基準面用レーザ光の反射光は往路と復路とで1/4波長板27を2回通過しているためその偏光方向が往路光との比較で90度回転しおり、従って基準面用レーザ光の反射光は偏光ビームスプリッタ26にて反射される。
偏光ビームスプリッタ26にて反射された基準面用レーザ光の反射光は、集光レンズ28を介して基準面用受光部29の受光面上に集光する。
ここで、基準面用受光部29が基準面用レーザ光の反射光を受光して得られる受光信号については、受光信号DT-svと表記する。
ここで、先の図1に示したように多層記録媒体1は、記録層形成領域5よりも奥側に基準面Refが設けられるので、記録時には、このように記録層形成領域5の奥側に設けられた基準面Refに対して基準面用レーザ光が合焦するように対物レンズ20のフォーカスサーボ制御が行われる。その上で、記録層用レーザ光については、記録層用レーザ光の反射光に基づくフォーカスサーボ制御によって先のフォーカス機構(レンズ駆動部16)を駆動することで、記録層用レーザ光が基準面Refよりも手前側に形成された記録層3に合焦するように、対物レンズ20に入射する記録層用レーザ光のコリメーション状態が調整されることになる。
また、再生時における記録層用レーザ光のトラッキングサーボ制御については、該記録層用レーザ光のスポットを、再生対象とする記録層3に形成されたマーク列に追従させるようにして行う。すなわち、再生時における記録層用レーザ光についてのトラッキングサーボ制御は、当該記録層用レーザ光の反射光に基づき対物レンズ20の位置を制御することで実現できる。
なお、再生時のフォーカスサーボ制御は、記録時と同様でよい。
図6は、実施の形態の記録再生装置10の内部構成を詳細に示している。
なお図5において、光ピックアップOPの内部構成については、図4に示した構成のうち記録層用レーザ11-1、11-2、レンズ駆動部16、及び2軸アクチュエータ21のみを抽出して示している。
またこの図では、図4、図5に示したスピンドルモータ30やホストインターフェース51の図示は省略している。
そして図6において、コントローラ44、メモリ47、光ピックアップOP、スライド駆動部42を除く各部は、図4の記録再生処理部50の内部構成と考えればよい。
図6において、記録再生装置10における光ピックアップOPの外部には、多層記録媒体1における記録層3を対象とした記録/再生や、記録層3からの反射光に基づくフォーカス/トラッキングの位置制御を行うための構成として、記録処理部31、発光駆動部32、発光駆動部33、記録層用信号生成回路34、再生処理部35、記録層用サーボ回路36、フォーカスドライバ40、及び2軸ドライバ41が設けられている。
記録処理部31は、入力される記録データに応じた記録変調符号を生成する。具体的に記録処理部31は、入力される記録データに対してエラー訂正符号の付加や所定の記録変調符号化処理を施すなどして、記録層3を対象として実際に記録されるべき例えば「0」「1」の2値データ列である記録変調符号列を得る。
このとき、記録処理部31は、後述するコントローラ44からの指示に応じて記録データに対するアドレス情報(記録層アドレス)の付加処理も行う。
記録処理部31は、生成した記録変調符号列に基づく記録信号を発光駆動部33、32の一方又は両方に与える。
例えばシングルスパイラル状又はダブルスパイラル状のトラックを形成するためにATS(隣接トラックサーボ)を実行する場合は、記録時には2系統の記録層用レーザ光のうちの一方で記録を行い、他方は再生パワーで隣接トラックへのトラッキングを行うことになる。このため、記録処理部31が生成した記録信号は一方の発光駆動部33のみに与えられ、発光駆動部33は、記録時において記録処理部31より入力される記録信号に基づくレーザ駆動信号Drを生成し、該駆動信号Drに基づき記録層用レーザ11-1を発光駆動する。これにより記録層3に対し記録データに応じたマーク列を記録できる。
このとき他方の発光駆動部32は、記録層用レーザ11-2を再生パワーにより発光駆動する。
また例えば基準面Refを用いたトラッキング制御を行いながら、2系統の記録層用レーザ光の両方で同時にダブルスパイラル記録を行うこともできる。このような場合は、記録処理部31が生成した記録信号を、発光駆動部32,33に振り分けて与える。発光駆動部32,33は、記録信号に基づくレーザ駆動信号Drを生成し、該駆動信号Drに基づき記録層用レーザ11-1、11-2が発光駆動される。これにより記録層3に対し記録データに応じたマーク列を記録できる。
記録層用信号生成回路34は、先の図4に示した記録層用受光部23としての複数の受光素子からの受光信号DT-r(出力電流)に基づき、RF信号(再生信号)、フォーカスエラー信号FE-r、トラッキングエラー信号TE-rを生成する。
フォーカスエラー信号FE-rは、記録/再生対象とされた記録層3に対する記録層用レーザ光のフォーカス誤差を表す信号となる。またトラッキングエラー信号TE-rは、記録層3に形成されたトラックに対する記録層用レーザ光のスポット位置の半径方向における位置誤差を表す信号となる。
記録層用信号生成回路34で得られたRF信号は再生処理部35に、またフォーカスエラー信号FE-r、トラッキングエラー信号TE-rは記録層用サーボ回路36にそれぞれ供給される。
再生処理部35は、RF信号に対する2値化処理、及び記録変調符号の復号化やエラー訂正処理等の所定の復調処理を施すことで、先の記録データを復元した再生データを得る。
また、再生処理部35では、記録データ中に挿入された記録層アドレスの再生処理も行う。再生処理部35で再生された記録層アドレスはコントローラ44に供給される。
記録層用サーボ回路36は、フォーカスエラー信号FE-r、トラッキングエラー信号TE-rに対するサーボ演算処理を行ってフォーカスサーボ信号FS-r、トラッキングサーボ信号TS-rを生成する。
トラッキングサーボ信号TS-rは、後述するスイッチSWに対して供給される。
また、フォーカスサーボ信号FS-rは、フォーカスドライバ40に供給される。フォーカスドライバ40はフォーカスサーボ信号FS-rに基づくフォーカスドライブ信号FD-rを生成し、該フォーカスドライブ信号FD-rに基づきレンズ駆動部16を駆動する。
これにより、記録層用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御、即ち記録層用レーザ光を記録対象とする記録層3に合焦させるフォーカスサーボ制御が実現される。
また、記録層用サーボ回路36は、スライド駆動部42による光ピックアップOPのスライド移動についての制御も行う。
スライド駆動部42は、光ピックアップOP全体をトラッキング方向にスライド駆動可能に保持する。
記録層用サーボ回路36は、トラッキングエラー信号TE-rの低域成分を抽出してスライドエラー信号を生成し、該スライドエラー信号に基づくスライドサーボ信号を生成する。そして、該スライドサーボ信号をスライドドライバ43に与えてスライド駆動部42を駆動させることで、光ピックアップOPのスライドサーボ制御を実現する。また、記録層用サーボ回路36は、コントローラ44からの指示に応じた制御信号をスライドドライバ43に与えることで、スライド駆動部42による光ピックアップOPの所要のスライド移動を実現させる。
また、記録層用サーボ回路36は、コントローラ44からの指示に応じ、トラッキングサーボをオフとして記録層用レーザ光のスポットを他のトラックにジャンプさせるトラックジャンプ動作の実行制御も行う。
記録再生装置10には、基準面用レーザ光の反射光についての信号処理系として、基準面用信号生成回路37、アドレス検出部38、基準面用サーボ回路39が設けられる。
基準面用信号生成回路37は、図5に示した基準面用受光部29における複数の受光素子からの受光信号DT-svに基づき、必要な信号を生成する。
具体的に基準面用信号生成回路37は、受光信号DT-svに基づき、基準面Refに形成された位置案内子(ピット列)に対する基準面用レーザ光のスポット位置の半径方向における位置誤差を表すトラッキングエラー信号TE-svを生成する。
また基準面用信号生成回路37は、基準面Ref(反射膜7)に対する基準面用レーザ光のフォーカス誤差を表すフォーカスエラー信号FE-svを生成する。
また基準面用信号生成回路37は、基準面Refに記録されたアドレス情報を検出するための信号として、アドレス検出用信号Dadを生成する。基準面Refにピット列が形成される場合、このアドレス検出用信号Dadとしては和信号を生成すればよい。
基準面用信号生成回路37により生成されたアドレス検出用信号Dadは、アドレス検出部38に供給される。アドレス検出部38は、アドレス検出用信号Dadに基づき基準面Refに記録された基準面アドレスADRを検出する。検出された基準面アドレスADRはコントローラ44に供給される。
また、基準面用信号生成回路37により生成されたフォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svは、基準面用サーボ回路39に供給される。
基準面用サーボ回路39は、フォーカスエラー信号FE-sv、トラッキングエラー信号TE-svに対するサーボ演算処理を行ってフォーカスサーボ信号FS-sv、トラッキングサーボ信号TS-svを生成する。
フォーカスサーボ信号FS-svは、2軸ドライバ21に供給される。2軸ドライバ41は、フォーカスサーボ信号FS-svに基づくフォーカスドライブ信号FD-svを生成し、該フォーカスドライブ信号FD-svに基づき2軸アクチュエータ21のフォーカスコイルを駆動する。
これにより、基準面用レーザ光についてのフォーカスサーボ制御、即ち基準面用レーザ光を基準面Refに合焦させるフォーカスサーボ制御が実現される。
また、基準面用サーボ回路39は、スライド駆動部42による光ピックアップOPのスライド移動についての制御も行う。
具体的に、基準面用サーボ回路39は、トラッキングエラー信号TE-svの低域成分を抽出してスライドエラー信号を生成し、該スライドエラー信号に基づくスライドサーボ信号を生成する。そして、該スライドサーボ信号をスライドドライバ43に与えてスライド駆動部42を駆動させることで、光ピックアップOPのスライドサーボ制御を実現する。また、基準面用サーボ回路39は、コントローラ44からの指示に応じた制御信号をスライドドライバ43に与えることで、スライド駆動部42による光ピックアップOPの所要のスライド移動を実現させる。
また、基準面用サーボ回路39は、コントローラ44からの指示に応じて、トラッキングサーボをオフとして基準面用レーザ光のスポットを他のトラックにジャンプさせるトラックジャンプ動作の実行制御も行う。
基準面用サーボ回路39により生成されたトラッキングサーボ信号TS−svは、スイッチSWのt2端子に供給される。
なお演算器46には、トラッキングサーボ信号TS−r、TS−svが供給され、所定の演算処理で、ATSサーボのためのトラッキングサーボ信号TS−atsが生成される。トラッキングサーボ信号TS−atsはスイッチSWのt3端子に供給される。
ここで、スイッチSWは、対物レンズ20のトラッキングサーボ制御について、基準面用レーザ光を基準面Ref上の位置案内子に追従させるトラッキングサーボ制御と、記録層用レーザ光を記録層3上のトラックに追従させるトラッキングサーボ制御と、記録時のATS制御を切り替えるために設けられる。
例えば再生時は、記録層用レーザ光を記録層3上のトラックに追従させるトラッキングサーボ制御が可能である。
記録時には隣接トラックにトラッキングしながら記録を行うATS制御を行う。
再生や記録のためのアクセス時(シーク時)は、基準面用レーザ光を基準面Ref上の位置案内子に追従させるトラッキングサーボ制御を行う。
スイッチSWは、コントローラ44からの指示に応じ、トラッキングサーボ信号TS−r、TS−sv、TS−atsの何れかを選択的に出力する。
スイッチSWにより選択出力されたトラッキングサーボ信号TSは、2軸ドライバ41に供給され、2軸ドライバ41は、供給されたトラッキングサーボ信号TSに基づき生成したトラッキングドライブ信号TDによって、2軸アクチュエータ21のトラッキングコイルを駆動する。
これにより、対物レンズ20が、基準面用レーザ光のスポットを基準面Ref上のトラックに追従させるように駆動されるか、或いは記録層用レーザ光のスポットを記録層3上のトラックに追従させるように駆動される。
コントローラ44は、例えばCPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などのメモリ(記憶装置)を備えたマイクロコンピュータで構成され、例えば上記ROM等に記憶されたプログラムに従った制御・処理を実行することで、記録再生装置10の全体制御を行う。
例えばコントローラ44は、再生処理部35で得られた記録層アドレスや、アドレス検出部38で得られた基準面アドレスADRに基づき記録層用サーボ回路36、基準面用サーボ回路39に対する指示を行って、基準面用レーザ光、記録層用レーザ光のスポット位置を所定アドレスに移動させるシーク動作制御を行う。
また、コントローラ44は、記録層用サーボ回路36、基準面用サーボ回路39、及びスイッチSWに対する指示を行うことで、多層記録媒体1に対する記録、再生、基準面Refを利用したシーク時などの各場合に応じた手法でのフォーカスサーボ制御、トラッキングサーボ制御を実行させる。
コントローラ44は、ホスト機器100からの記録コマンド、再生コマンドに応じて、以上の再生動作、記録動作、アクセス(シーク)動作、及びそれらのためのサーボ実行制御を行うことになる。
また後述するようにホスト機器100からのフォーマットコマンドに応じた物理、論理フォーマットのための記録動作や、記録進捗に応じたクローズトラック処理としの記録動作制御も行う。
また、ホスト機器からの指示以外に、例えば多層記録媒体1における管理情報の読出や更新など、必要に応じて再生動作、記録動作、アクセス(シーク)動作、及びそれらのためのサーボ実行制御を行う。
メモリ47は、コントローラ44がワーク領域や各種の情報を記憶するRAM領域として示している。
例えばホスト機器との通信データの記憶、各レイヤについてのOPC結果としてのレーザパワーの記憶、多層記録媒体1から読み出した管理情報や、記録動作に応じて更新される管理情報等の記憶に用いられる。
<4.第1の実施の形態>
[4−1:ファイルシステム]

第1の実施の形態としてのトラック管理方式を説明していく。なお実施の形態のトラック管理は、ホスト機器100のドライブ制御部101がファイルシステム管理として行うものである。このファイルシステム管理において、トラック設定処理やクローズトラック処理を行う。
具体的には第1の実施の形態では、ドライブ制御部101は多層記録媒体1の1つのレイヤに対し、連続記録領域(SRR:Sequential recording range)としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理と、各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理とを行うようにする。
なお、この処理はドライブ制御部101が記録再生装置10のコントローラ44に指示して、多層記録媒体1上で反映させる。
ここで、まず実施の形態に対する比較例として、1層ディスク(シングルレイヤディスク)で用いられているファイルシステム(UDF(Universal Disk Format)準拠)の論理レイアウトと物理レイアウトを図7A、図7Bに示す。
図7Aはファイルシステムの論理レイアウトとして、ボリュームスペースに、一例として5つのトラックTK#1〜TK#5が設定された例を示している。なお、ボリュームスペース外にスペアエリア(Spare Area:交替領域)が設定される。
トラックTKとは、光ディスク上の物理領域に連続的に情報が記録される単位であり、例えば上記のSRRと呼ばれるものである。
この例では、トラックTK#1はボリュームストラクチャ(Volume Structure)、メタデータファイルFE(Metadata File File Entry)、メタデータミラーファイルFE(Metadata Mirror File File Entry)等の管理情報が記録されるアドレス空間となる。
トラックTK#2は、メタデータファイルの連続記録領域であり、ファイルセットディスクリプタ(File Set Descriptor)、ルートディレクトリとしてのファイルエントリ(File Entry)が記録されていくアドレス空間となる。
トラックTK#3は、例えばユーザデータが連続記録されるアドレス空間となる。
トラックTK#4は、メタデータミラーファイル(メタデータのコピー)の連続記録領域であり、ファイルセットディスクリプタ(FSD:File Set Descriptor)、ファイルエントリ(File Entry)が記録されていくアドレス空間となる。
トラックTK#5は、AVDP(Anchor Volume Descriptor Pointer)が記録されるアドレス空間となる。
なお、以上の各データ(ボリュームストラクチャ、メタデータファイルFE、メタデータミラーファイルFE、ファイルセットディスクリプタ、AVDP等)についての詳細は、非特許文献1などに説明されている。
そして図7Bに示すように、これらのトラックTK#1〜TK#5が、1層ディスクのレイヤL0に物理的に配置される。
各トラックTK#1〜TK#5については、それぞれデータ記録に応じて、NWA(Next Writable Address)が、記録済みのアドレスの次のアドレスに更新されていき、記録際には、NWAで示されるアドレスから記録が行われる。これによって各トラックTK#1〜TK#5は、トラック内の物理的な領域がシーケンシャルに使用されて記録が進行する。図7Bにおいて、斜線部は、記録が行われた領域を示している。(なお後述の図8B,図9B、図10、図11、図18A、図22も同様に、記録済みの領域を斜線部として示す)
1層ディスクの場合は、物理的な記録領域としてレイヤL0のみであるため、必然的に図7Bのように、各トラックTKはレイヤL0に形成されることになる。
ここで図8に比較例としての多層ディスクの例を示す。
図8Aの論理レイアウトは、概略図7Aと同様となる。
図8Bに6層ディスクの場合の物理的な配置例を示している。レイヤL0〜L5の領域を用いて、図8Aの論理レイアウトのトラック記録を実現している。レイヤL0〜L5を1つの物理的記録空間とし、トラックTK#1〜TK#5を設定する。
この例では、トラックTK#1、TK#2はレイヤL0内で設定され、トラックTK#3はレイヤL0〜L5の範囲にわたって設定される。そしてトラックTK#4,TK5はレイヤL5の後端領域に設定される。
つまりこの図8の例は、多層ディスクにおいて、1層ディスクに対応したファイルシステムを、そのまま各記録層全体に拡張して適用しただけのものとなる。
ところが多層ディスク等の多層記録媒体1でこの図8のようなファイルシステムを適用することについては、次のような問題がある。
例えばメタデータ書込とメタデータミラーの書込について、動作効率が悪化する。レイヤを大きく移動する必要があるためである。
またレーザ入射面側からみて手前側のレイヤの記録状況に、奥側のレイヤが影響を受け、適切な記録が実行できない場合が生じやすい。例えばトラックTK#3でのユーザデータの記録が進行し、レイヤL1に達したとする。すると、トラックTK#1、TK#2については、レーザ入射面側に、記録済みのレイヤL1が存在することになり、その後のトラックTK#1、TK#2への記録、例えばユーザデータ記録に伴った管理情報の更新などに、支障を来すことがある。
つまり従前のファイルシステム及び物理的なトラック管理方式は、多層記録媒体1に適切とは言いがたい面が多々ある。
そこで本実施の形態では、以下のようにトラック管理を行う。図9,図10,図11を参照して説明する。
図9Aは実施の形態のファイルシステムの論理レイアウトの例である。
初期状態において、ボリュームスペースに、一例として4つのトラックTK#1〜TK#4を設定する。
この例では、トラックTK#1はボリュームストラクチャ、メタデータファイルFE、メタデータミラーファイルFE、ファイルセットディスクリプタ、ルートディレクトリとしてのファイルエントリが記録されていくアドレス空間となる。つまりトラックTK#1は、管理情報ファイルを記録目的とする管理情報トラックとされる。
トラックTK#2は、例えばユーザデータが連続記録されるアドレス空間となる。つまりトラックTK#2は、ユーザデータを記録目的とするユーザデータトラックとなる。
トラックTK#3は、メタデータミラーファイル(メタデータのコピー)の連続記録領域であり、ファイルセットディスクリプタ、ファイルエントリが記録されていくアドレス空間となる。つまりトラックTK#3は管理情報のミラーファイルを記録目的とするミラートラックとなる。
トラックTK#4は、AVDP(Anchor Volume Descriptor Pointer)が記録されるアドレス空間となる。
このようなトラックTK#1〜TK#4を、フォーマット処理により初期状態で図9Bのように多層記録媒体1上に設定する。
即ちレーザ入射面側からみて最も奥のレイヤL0において、トラックTK#1、TK#2、TK#3を設定する。そしてトラックTK#4を、レーザ入射面側からみて最も手前のレイヤL5の後端部に設定する。
なお、各レイヤL0〜L5はパラレルトラックパスで、記録が進行されるものとしている。この図では、例えば各レイヤL0〜L5では全て左から右に向かって(例えばディスクの外周から内周に向かって)記録が進行される。
この初期状態では、レイヤL0について見ると、記録目的毎のトラックTK#1(管理情報トラック)、TK#2(ユーザデータトラック)、TK#3(ミラートラック)が設定された状態となる。
なおレイヤL2〜L5は、AVDP(トラックTK#4)以外は未使用の状態であり、未だトラック設定がなされていない。このためレイヤL1〜L5のトラックTK#4の直前領域までは、過渡的にトラックTK#3として管理される状態となっている。
その後、記録の進行に応じて、順に手前側のレイヤにトラック設定を行う。
例えばレイヤL0のトラックTK#2についてのユーザデータ記録が進行し、トラックTK#2が使い切られたとする。その場合、図10Aに示すように、トラックTK#2をクローズする。クローズとは、そのトラックが記録を完了した状態であって、連続記録領域としてのシーケンシャルな記録について今後使用できない管理状態とすることである。
なおクローズされたトラックのデータ書換は、交替処理を利用したPOW(Pseudo Over Write)で対応することができる。多層記録媒体1上に交替領域が用意されている場合は、その交替領域を利用して論理的な書換(POW)を行えばよいし、交替領域が特に用意されていなくとも、例えば他のトラックの領域を交替領域として利用してPOWを行うことができる。
そしてトラックTK#2をクローズするとともに、次の手前側のレイヤL1に、レイヤL0と同様に、記録目的毎のトラックTK#4(管理情報トラック)、TK#5(ユーザデータトラック)、TK#6(ミラートラック)を設定する。
この状態で、ユーザデータ記録は、トラックTK#5を用いてシーケンシャルに実行されていくことになる。
この時点でレイヤL0については、トラックTK#1、TK#2、TK#3は、レイヤL0内のみで完結する状態となる。
なお、この図10Aの状態では、トラックTK#1,TK#3はクローズされていない。この場合、管理情報ファイルやミラーファイルの記録は、トラックTK#1,TK#3を利用して行うことができる。トラックTK#1,TK#3よりもレーザ入射面側には、レイヤL1にトラックTK#4、TK#6が重なるように設定されるが、まだトラックTK#4、TK#6は記録されていないため、トラックTK#1,TK#3の記録に悪影響を与えないためである。
トラックTK#1、TK#3については、例えばそれぞれの領域が使い切られた時点や、或いは何らかの事情でNWAが無効となった際などにおいてクローズされる。それにより、トラックTK#1、TK#2、TK#3はすべて、レイヤL0内のみで、既に連続記録が完了されたトラックとして管理される状態となる。
また、図10Aでは、トラックTK#2がクローズされた際に、レイヤL1に新たにトラックTK#3を分割してトラックTK#4〜TK#6を設定したが、これはユーザデータの記録に使用するトラックTK#5を用意するという意味がある。
もし、トラックTK#2よりも例えばトラックTK#1が先に使い切られた場合は、トラックTK#1がクローズされ、レイヤL1に新たにトラックTK#4〜TK#6を設定することとなる。つまり管理情報の記録に使用するトラックTK#4を用意するということとなる。
図10Bは、図10Aの状態からレイヤL1のトラックTK#5についてのユーザデータ記録が進行し、トラックTK#5が使い切られた場合を示している。この場合も上記と同様に、トラックTK#5がクローズされる。そして、次の手前側のレイヤL2に、記録目的毎のトラックTK#7(管理情報トラック)、TK#8(ユーザデータトラック)、TK#9(ミラートラック)を設定する。この状態で、その後のユーザデータ記録は、トラックTK#8を用いてシーケンシャルに実行されていくことになる。
図11Aは、図10Bの状態からレイヤL2のトラックTK#7、TK#9が使い切られた場合を示している。この場合、トラックTK#7、TK#9がクローズされる。そして、次の手前側のレイヤL3に、記録目的毎のトラックTK#10(管理情報トラック)、TK#11(ユーザデータトラック)、TK#12(ミラートラック)を設定する。この状態で、その後の管理情報ファイルの記録は、トラックTK#10を用いてシーケンシャルに実行され、ミラーファイルの記録は、トラックTK#12を用いてシーケンシャルに実行されていくことになる。
図11BはレイヤL5までに、同様にトラックが設定された状態を示している。レイヤL5にはトラックTK#16、TK#17、TK#18が設定される。レイヤL5のみは、AVDPを記録したトラックTK#19が存在するため、トラック数は4となる。
各レイヤL0〜L5においては、それぞれ3つの記録目的毎のトラックが設定され、しかも各トラックが1つのレイヤ内のみで完結するものとされる。
以上の例のように本実施の形態のトラック管理方式は、多層記録媒体1の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理を行う。例えば管理情報トラックと、ユーザデータトラックと、ミラートラックとを設定する。
また各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理も行う。
このようにすることで、管理情報ファイルとミラーファイルは、例えばトラックTK#1、TK#3として離れた位置に分散して記録でき、ディフェクトに対して強く、管理情報(メタデータ等)の信頼性が向上する。また管理情報ファイルとミラーファイルの記録は、同一レイヤ内で行うことができ、動作パフォーマンスも向上される。
また管理情報ファイル、ユーザデータ、ミラーファイルの記録が、各レイヤにおいて各トラックに効率よくでき、また各トラックに振り分けられることで多層記録媒体1におけるメタデータ拡張がシンプルに信頼性の高いまま出来る。
記録動作により、或るレイヤの或る1つのトラックへの記録が進行して、該レイヤ内での該トラックの領域が記録済み状態となった場合に、該トラックについてのクローズトラック処理を行う。
その際に、他のレイヤに対して、トラックを記録目的別に複数個設定するトラック設定処理を行う。
これにより、ユーザデータ記録、管理情報ファイルの記録、ミラーファイルの記録を、各レイヤを用いて実行できる。換言すれば、多層化による大容量化を享受したファイル記録を通常に実行できる状態を確保している。
後述の図13〜図16で具体例を述べるが、例えばユーザデータトラックは各レイヤで完結されるが、各レイヤのユーザデータトラックは、連続的に使用できるため、各レイヤの容量は無駄になることはない。管理情報トラック、ミラートラックも同様である。
また、トラック設定処理を行う際において、過去にトラック設定処理対象とされていないレイヤのうちで、レーザ光入射面側からみて最も奥となるレイヤを対象としてトラック設定処理を行う。
特にトラックが設定されていない多層記録媒体1に対しては、まず最初に図9Bのように、レーザ光入射面側からみて最も奥のレイヤL0に対しトラック設定処理を行うとともに、当該最も奥のレイヤL0のトラックから記録動作を実行させる。
また、その後は、記録の進行に応じて、順次1つ手前側のレイヤへのトラック設定を行っていく。
この奥側のレイヤから順次使用していくことで、各レイヤが、手前側のレイヤの記録状態の影響を受けないようにし、適切な記録動作が保証されることになる。
特に、図10、図11に示すように、各レイヤにおける管理情報トラックと、ユーザデータトラックと、ミラートラックのそれぞれが、レーザ光の入射光軸方向に重なるように各トラックを設定する。つまり同じ目的のトラックがレーザ光軸方向に重なるように配置される。
これにより、管理情報ファイル、ユーザデータ、ミラーファイルの記録が、それぞれ奥側のレイヤから順に無駄なく領域を使用して実行できるようになる。つまり手前のレイヤの影響を受けずに、管理情報ファイル、ユーザデータ、ミラーファイルをそれぞれ独立してシーケンシャルに記録する事が出来るようになる。
例えば上述のように、図10Aの状態の後、レイヤL1のトラックTK#5にユーザデータ記録を行っても、まだクローズしていない(使い切られていない)レイヤL0のトラックTK#1、TK#3に管理情報ファイルやミラーファイルを記録できる。ユーザデータ記録を行うトラックTK#5は、トラックTK#1、TK#3とは重なっていないためである。従って、トラックTK#4、TK#6を直ぐには使用せずに、先にトラックTK#1、TK#3の残りの領域を用いて管理情報ファイルやミラーファイルを記録することで、多層記録媒体1上の領域を無駄なく使用できる。
[4−2:フォーマット(初期トラック設定)]

本実施の形態のドライブ制御部101は、以上の動作を実現するためにトラック設定処理やクローズトラック処理を行う。その際、コントローラ44に各種指示を出して実際のファイルシステム管理が実現されるようにする。
以下、具体的な処理例を説明する。まずここではホスト機器100において例えばファイルシステムフォーマットのコマンドが発行された際の、ドライブ制御部101によるフォーマット処理の例を述べる。
なお以下のフォーマット処理や、記録/クローズトラック/次レイヤのトラック設定としての具体的処理の説明は、ドライブ制御部101の処理として述べるが、具体的には、ホスト機器100におけるアプリケーション或いはOSの処理として行うようにしたり、或いは記録再生装置10のコントローラ44の処理として実現することもできる。
また多層記録媒体1としてはWO(Write Once)型の多層光ディスクを想定している。
図12はフォーマットコマンドの際のドライブ制御部101の処理を示している。
フォーマットリクエストがあるとドライブ制御部101はステップF101で、多層記録媒体1のディスクパラメータを取得し、ブランクディスクであるか否かを確認する。
ブランクディスクでなければ、ステップF102からF103に進み、現在装填されている多層記録媒体1は、フォーマットできない光ディスクであるとして、フォーマット処理を終える。
ブランクディスクであったら、ドライブ制御部101はステップF104に進み物理フォーマットを行う。即ち記録再生装置10のコントローラ44に多層記録媒体1の物理フォーマットを指示する。この場合にエラーがあれば、ドライブ制御部101はステップF105からF106に進んでフォーマットエラーとする。
物理フォーマットが完了したら、ドライブ制御部101はステップF107以降で、実際にトラック設定の処理を行う。
ステップF107でドライブ制御部101はAVDPやRVDS(Reserve Volume Descriptor Sequence)の記録に用いるトラックTK#4を設定(Reserve)する。図9Bのように例えば6層ディスクにおける最も手前のレイヤL5の後端部にトラックTK#4を設定する。
続いてドライブ制御部101はステップF108でトラックTK#4のクローズ処理を行う。これは、UDF規則に則り、AVDP領域をトラックTK#4として設定しつつ、これをクローズし、その後AVDPをPOWによって任意の場所に記録するための処理である。
なおUDFにおけるAVDPはホストが最初に読み出すポイントであり、ここから光ディスク上の全てのファイルにたどり着ける情報である。UDFでは、AVDPは、論理ブロック番号(LBN)256のセクタ、最後のセクタ(Z)、Z−256のセクタのうち、2カ所以上に記録することが規定されている。
次にドライブ制御部101はステップF109で管理情報トラックとしてトラックTK#1をレイヤL0に設定する。
さらにドライブ制御部101はステップF110で、ユーザデータトラックとしてトラックTK#2をレイヤL0に設定する。
この状態で図9のようにトラックTK#1、TK#2、TK#4の領域が確定される。TK#2以降、トラックTK#4までの区間が、過渡的にミラートラックであるトラックTK#3となる。
ドライブ制御部101はステップF111でUDFストラクチャを作成する。そしてステップF112で、トラックTK#1に、AVDP、MVDS(Main Volume Descriptor Sequence)、ファイルセットディスクリプタ、メタデータファイルFE、メタデータミラーファイルFEを記録する制御を行う。つまりコントローラ44に指示し、これらの管理情報を多層記録媒体1のトラックTK#1に記録させる。
ドライブ制御部101はステップF113では以上の記録動作のエラーを確認し、エラーが無ければ、ステップF114でAVDP,RVDSをトラックTK#4に記録する処理を行う。つまりコントローラ44にトラックTK#4への記録を指示する。
但しこの場合、トラックTK#4は既にクローズされているため、ここでは記録再生装置10(コントローラ44)側のPOWによりAVDP,RVDSは他の領域に記録されることになる。
そしてドライブ制御部101はステップF115で記録動作のエラーを確認し、エラーがなければステップF116でフォーマット正常終了となる。
なおステップF113又はF115でライトエラー有りと判断された場合は、ステップF117でフォーマット失敗として終了することになる。
以上で、多層記録媒体1は図9Bの初期状態となる。
[4−3:記録/クローズトラック/次レイヤのトラック設定]

図10,図11で説明したように、以降は、記録動作の進行に伴ってトラックのクローズや他のレイヤへのトラック設定が行われていく。
ホスト機器100において記録コマンド(ファイルライトリクエスト)が発生した場合のドライブ制御部101の処理として、以降の動作を説明する。
図13,図14,図15はファイルライトリクエストのコマンド発生に応じたドライブ制御部101の処理を示している。
ファイルライトリクエストがあるとドライブ制御部101はステップF201でファイルパラメータを取得し、ファイルサイズを確認する。即ち、多層記録媒体1の残容量に対して、今回要求されたユーザデータのファイルが記録可能であるか否かを判断する。
ファイルサイズが残容量を超えていれば、ステップF202からF203に進んで、ライトエラーとする。
ファイルサイズが残容量を超えていなければ、ドライブ制御部101はステップF202からF204に進んで、ライトエクステントサイズをセットする。即ちライトエクステントサイズ(連続記録するデータサイズ)としてファイルサイズの値をセットする。
次にステップF205でドライブ制御部101は、カレントトラックTK#Eをセットする。カレントトラックTK#Eは、これから記録を行うトラックとして指定するものである。例えば図9Bの状態であれば、カレントトラックTK#EとしてトラックTK#2をセットする。
ステップF206でドライブ制御部101は例えば管理情報トラックTK#1から(或いはすでに読み込んである管理情報トラックTK#1の内容から)トラック情報をリードする。そしてステップF207,F208で、カレントトラックTK#E(例えばTK#2)について、NWAが有効であるか否か、また残容量があるか否かを確認する。
NWAはこれからシーケンシャル記録を行うアドレスであり、NWAが有効であれば、そのNWAが示すアドレスから記録を開始すればよい。NWAが無効である場合とは、何らかの事情により、そのカレントトラックTK#Eは、連続記録ができない状態にあるということになる。
またそのカレントトラックTK#Eが残容量=0であれば、そのカレントトラックTK#Eには記録は実行できない。
ステップF207,F208でNWAが有効で、かつ残容量=0でなければ、ドライブ制御部101はステップF210に進む。そしてファイルデータの記録処理を行う。
ファイルデータの記録は、例えば1ECCブロック単位で行っていく。そこでドライブ制御部101はステップF210で記録するファイルデータについて例えば1ECCブロック分を、ホスト機器100の内部バッファ等から読み出し、記録再生装置10の記録再生処理部50に供給する。そしてステップF211として1ECCブロック分のファイルデータの記録動作をコントローラ44に指示し、記録再生処理部50に実行させる。なお、ドライブ制御部101はステップF210では、次のECCブロック分の記録のため、記録するファイルデータ内の次のECCブロックを示すファイルポインタの更新も行う。
ステップF212ではドライブ制御部101は、当該1ECCブロック分の記録がエラー無く実行されたか否かを確認する。もしエラーが発生していた場合はステップF213でライトエラーとする。
エラーがなければドライブ制御部101はステップF214でライトエクステントサイズを更新する。つまり1ECCブロック分のサイズを減算し、ライトエクステントサイズが残りの連続記録量を示す状態とする。
ステップF215でドライブ制御部101はライトエクステントサイズ=0であるか否かを確認する。ステップF214の処理から理解されるように、ライトエクステントサイズ=0とは、今回要求されたユーザデータのファイルの記録が完了したことを示すこととなる。
ライトエクステントサイズ=0でなければドライブ制御部101はステップF206に進んで、カレントトラックTK#Eの情報を確認する。
即ち、NWA及び残容量を確認し、これらがOKであれば、引き続きステップF210〜F214としてECCブロック単位のユーザデータファイルの記録処理を行っていく。
そのまま或る時点のステップF215でライトエクステントサイズ=0となれば、最初にセットしたカレントトラックTK#E(例えばTK#2)のみで、今回要求されたユーザデータ記録が完了できたことになるため、ステップF216以降で管理情報(メタデータ等)の更新に進む。
ところが、今回要求されたユーザデータ記録が完了する前に、カレントトラックTK#Eがそれ以上使用できなくなる場合がある。即ちステップF207でNWAが無効とされていたり、ステップF208で残容量=0と判断される場合である。
その場合は、ステップF209のクローズトラック処理を行う。
クローズトラック処理の例を図16に示す。
まずステップF261でコントローラ44は、カレントトラックTK#Eが最終レイヤ、つまり6層ディスクの場合であれば最も手前のレイヤL5のトラックとされているか否かを確認する。
カレントトラックTK#Eが最終レイヤのユーザデータトラックであったら、それ以上記録はできないので、ステップF266でライトエラーとする。
カレントトラックTK#Eが最終レイヤでなければ、ステップF262に進み、ドライブ制御部101はカレントトラックTK#Eをクローズ処理する。
そしてステップF263で、次に1つ手前側のレイヤにトラック設定(管理情報トラック、ユーザデータトラック、ミラートラックの設定)が既に為されているか否かを確認する。
トラック設定がされていなければ、ドライブ制御部101はステップF264に進み、次のレイヤに3つのトラック(管理情報トラック、ユーザデータトラック、ミラートラック)を設定する。そして図16の処理を終える。
なお、ステップF263の時点で、既に次のレイヤにトラック設定が為されていれば、ここでのトラック設定は必要ない。その場合はドライブ制御部101はステップF265で次のレイヤの同種のトラック(この場合はユーザデータトラック)がアクティブ(=クローズされていない)であるか否かを確認し、アクティブであれば図16の処理を終える。もしアクティブでなければステップF266でライトエラーとなる。
以上の処理は、例えば図10Aや図10Bで示した場合の処理となる。即ち図10Aでいえば、ユーザデータの記録過程で、ユーザデータトラックTK#2が使い切られたために、ステップF264でレイヤL1に3つのトラックTK#4,TK#5,TK#6が設定されるものとなる。
なお、ステップF263で、既に次のレイヤにトラックが設定されている場合とは、例えば図11Aのように、レイヤL2の管理情報トラックが使い切られてレイヤL3にトラック設定が為され、その後の時点にレイヤL2のユーザデータトラックTK#8が使い切られて、ステップF263に進んだような場合である。この場合、次のレイヤL3には、ユーザデータトラックTK#11が既に設定されている。
ここでステップF264で行われる次レイヤへのトラック設定の処理について説明する。
トラック設定の際には、1レイヤあたりのデータ容量を取得し、その値を用いてトラック分割を行う処理となる。ここで言うデータ容量とは、トラックとして使用できる領域の容量のことをいう。トラック分割とは、例えば図9Bの状態では過渡的にトラックTK#3がレイヤL5のトラック#TK4の直前までとされている状態から、このトラックTK#3を分割して、図10Aのように、レイヤL1にトラックTK#4、TK#5、TK#6を設定するという意味である。
図17に1レイヤあたりのデータ容量取得の手法を示している。
図17Aに示すように、多層記録媒体1の全体のデータ容量=SENTとし、1つのレイヤのデータ容量=SLとする。レイヤ数NL=6であるとする。
図17Bにドライブ制御部101が行う1レイヤあたりのデータ容量取得処理を示す。
ステップF271でドライブ制御部101は、コントローラ44から多層記録媒体1の全体のデータ容量SENTを取得する。ステップF272でドライブ制御部101は、多層記録媒体1のレイヤ数NLを取得する。コントローラ44は、これらの情報を多層記録媒体1の管理情報から知ることができる。
ステップF273でドライブ制御部101は、データ容量SENTをレイヤ数NLで除算する。そしてステップF274で、除算結果として1つのレイヤのデータ容量SLを取得する。
図18はトラック分割の処理を示している。
図18Aに示すように、例えばレイヤL0のトラックTK#2がクローズした際に、レイヤL1にトラックTK#4,TK#5,TK#6を設定する場合とする。
図18Bに示すように、まずドライブ制御部101はステップF281で、トラックTK#1、TK#2、TK#3の容量の和が1つのレイヤのデータ容量SLとなるように、トラックTK#3をスプリットする。
即ち管理情報トラックTK#1の容量SMETA、ユーザデータトラックTK#2の容量SUSR、ミラートラックTK#3の容量Smirrorについて、SL=SMETA+SUSR+SmirrorとなるようにミラートラックTK#3を分割する。
この時点で、レイヤL2の先頭から以降がトラックTK#4となる。
次にステップF282で、このトラックTK#4を容量SMETAでスプリットする。これにより、トラックTK#4は、トラックTK#1と同サイズで、かつレーザ光軸方向に重なるトラックとなり、それ以降がトラックTK#5となる。
次にステップF283で、このトラックTK#5を容量SUSRでスプリットする。これにより、トラックTK#5は、トラックTK#2と同サイズで、かつレーザ光軸方向に重なるトラックとなり、それ以降がトラックTK#6となる。
以上の処理でレイヤL1にトラックTK#4,TK#5,TK#6が設定されたことになる。なお、レイヤL5における当初トラックTK#4とされていたAVDP記録を行うトラックは、以上のトラック分割に伴って繰り下がり、トラックTK#7となる。
ここではレイヤL1の場合で述べたが、図10B、図11A、図11Bに至る場合も、同様のトラック分割の処理が行われてトラックが設定されていく。
図16のクローズトラック処理(及び次レイヤへのトラック設定処理)を終えたら、ドライブ制御部101は図13のステップF205に戻り、カレントトラックTK#Eをセットする。この場合、当該新たに設定した(もしくは既に設定されていた)次レイヤのユーザデータトラックをカレントトラックTK#Eとすることとなる。
そして、そのカレントトラックTK#Eに対して、ステップF206〜F214の処理で、同様に1ECCブロック分ずつ、ユーザデータの記録を実行させていくこととなる。
このように、あるレイヤでユーザデータトラックがクローズされても、引き続き次のレイヤのユーザデータトラックを用いてユーザデータ記録を連続的に実行できるため、各レイヤの領域が有効利用されることとなる。
ステップF215でライトエクステントサイズ=0となって、今回要求されたユーザデータ記録が完了したら、ドライブ制御部101はステップF216に進み、今回のユーザデータ記録に応じてファイルエントリの調整を行う。
そして図14のステップF220に進み、ドライブ制御部101はファイルエントリの変更等に応じてメタデータファイル内容の更新を行う。
ドライブ制御部101はステップF221で、メタデータファイルの多層記録媒体1上への追加書き込みが必要であるか否かを判断する。例えばメタデータファイル内容が変更された否か、或いは実際の多層記録媒体1上でメタデータファイルを更新するタイミングであるか否かなどの判断が行われる。多層記録媒体1上への書き込みを行わないのであれば図15に進む。
メタデータファイルを多層記録媒体1へ書き込む場合、ドライブ制御部101はステップF222に進み、カレントトラックTK#Mをセットする。カレントトラックTK#Mは、これから管理情報(メタデータファイル)の記録を行うトラックとして指定するものである。例えば図9Bの状態であれば、カレントトラックTK#MとしてトラックTK#1をセットする。
ステップF223でドライブ制御部101はカレントトラックTK#M(例えば管理情報トラックTK#1)についてのトラック情報をリードする。そしてステップF224,F225で、カレントトラックTK#Mについて、NWAが有効であるか否か、また残容量があるか否かを確認する。
NWAが有効で、かつ残容量=0でなければ、ドライブ制御部101はステップF227に進む。そしてカレントトラックTK#Mへのメタデータファイルの記録処理を行う。
ステップF228ではドライブ制御部101は、当該メタデータファイルの記録がエラー無く実行されたか否かを確認する。もしエラーが発生していた場合はステップF229でライトエラーとする。
エラーがなければ図15の処理に進む。
ここで、ステップF224でカレントトラックTK#MのNWAが無効と判断されたり、ステップF225で残容量=0と判断される場合がある。それらの場合は、ステップF226のクローズトラック処理を行う。
クローズトラック処理は図16で説明したとおりである。この場合、例えばカレントトラックTK#Mである管理情報トラックTK#1をクローズし、次のレイヤにトラック設定がされていなければ3つのトラック(管理情報トラック、ユーザデータトラック、ミラートラック)を設定することとなる。既に3つのトラックが設定されていればトラック設定は必要ない。
そして、ドライブ制御部101は図14のステップF222に戻り、カレントトラックTK#Mをセットする。この場合、当該新たに設定した(もしくは既に設定されていた)次レイヤの管理情報トラック(例えばTK#4)をカレントトラックTK#Mとすることとなる。そして、そのカレントトラックTK#Mに対して、ステップF223〜F228の処理で、メタデータファイルの記録を実行させる。
このように、あるレイヤで管理情報トラックがクローズされても、引き続き次のレイヤの管理情報トラックを用いてメタデータファイル等の管理情報の記録を連続的に実行できる。
図14に示すメタデータファイル記録についての処理が完了したら、ドライブ制御部101は図15のステップF240に進む。今回、上述のメタデータファイルの追加が行われていなかったのであれば、そのままステップF248に進みライト終了とする。
上記図14で述べたメタデータファイルの記録が行われたのであれば、続いてドライブ制御部101はメタデータミラーファイルの書き込みを行うことになる。
メタデータミラーファイルを多層記録媒体1へ書き込む場合、ドライブ制御部101はステップF241に進み、カレントトラックTK#MMをセットする。カレントトラックTK#MMは、これからメタデータミラーファイルの記録を行うトラックとして指定するものである。例えば図9Bの状態であれば、カレントトラックTK#MMとしてトラックTK#3をセットする。
ステップF242でドライブ制御部101はカレントトラックTK#MM(例えば管理情報トラックTK#3)についてのトラック情報をリードする。そしてステップF243,F244で、カレントトラックTK#MMについて、NWAが有効であるか否か、また残容量があるか否かを確認する。
NWAが有効で、かつ残容量=0でなければ、ドライブ制御部101はステップF246に進み、カレントトラックTK#MMへのメタデータミラーファイルの記録処理を行う。
ステップF247ではドライブ制御部101は、当該メタデータミラーファイルの記録がエラー無く実行されたか否かを確認する。もしエラーが発生していた場合はステップF249でライトエラーとする。
エラーがなければステップF248に進み、一連のユーザデータライトに関する制御処理を終える。
ステップF243でカレントトラックTK#MのNWAが無効と判断されたり、ステップF244で残容量=0と判断される場合は、ステップF245のクローズトラック処理を行う。
クローズトラック処理は図16で説明したとおりである。この場合、例えばカレントトラックTK#MMであるミラートラックTK#3をクローズし、次のレイヤにトラック設定がされていなければ3つのトラック(管理情報トラック、ユーザデータトラック、ミラートラック)を設定する。既に3つのトラックが設定されていればトラック設定は必要ない。
そして、ドライブ制御部101は図15のステップF241に戻り、カレントトラックTK#MMをセットする。この場合、当該新たに設定した(もしくは既に設定されていた)次レイヤのミラートラック(例えばTK#6)をカレントトラックTK#MMとする。そして、そのカレントトラックTK#MMに対して、ステップF242〜F247の処理で、メタデータミラーファイルの記録を実行させる。
このように、あるレイヤでミラートラックがクローズされても、引き続き次のレイヤのミラートラックを用いてメタデータミラーファイルの記録を連続的に実行できる。
なお、以上はユーザデータのライトリクエストに応じた処理であるが、ファイル消去、リネーム(ファイル名変更)などのリクエストのコマンドが発生した場合、ユーザデータの記録は行われずに管理情報ファイル、ミラーファイルの書換(追記)が行われる。その場合は図14のステップF220以降が実行されることになる。
従って、ユーザデータの記録を伴わないで、管理情報トラックやミラートラックが消費される場合もあり、あるレイヤにおいて図11Aで例示したように、管理情報トラックやミラートラックが、ユーザデータトラックより先に使い切られることもある。
そのような場合も、上記同様にクローズトラック処理や、次のレイヤへの3つのトラック設定処理が行われる。
例えば具体的な処理例として以上の処理が行われることで、上述した効果が実現される。つまり信頼性向上、パフォーマンス向上、各レイヤを用いたシーケンシャルな記録及びそれによる多層記録媒体1の容量の無駄のない利用、手前側のレイヤの影響を受けないデータ記録動作の保証等が実現できる。
<5.第2の実施の形態>
[5−1:UDFマルチセッション]

第2の実施の形態として、多層記録媒体1がマルチセッション構造で管理され、1つのレイヤ毎にセッションクローズ処理が行われるようにする例を説明する。
特には、レーザ光入射面側からみて奥側となるレイヤから順にセッションクローズ処理を行うようにする。
UDFに準拠したマルチセッション記録の例を図19Aに示す。図示のように1つのセッションにおいては、先頭のLSN(Logical Sector Number)から16セクタを置いて、連続記録に用いられるボリューム認識領域(Volume recognition area)が開始される。アンカーポイントは、例えば256セクタの位置と、ラストセクタN−256セクタの位置に配置される。
このような形式のUDFセッションが、図19Bのように複数設定される。各UDFセッションはUDFファイルシステムで管理される。またそれぞれのセッションはVAT(Virtual Allocation Table)を用いて記録される。
本実施の形態は、手前側のレイヤに記録が行われていると、奥側のレイヤに記録できない多層記録媒体1に、VATで記録を行う方法として、1層ごとにセッションを閉じるマルチセッション構造を取るものである。これにより多層ライトワンスディスクでVATを実現する。
従来では、ライトワンスメディアでVATを適用する際は、最後に先頭と最後尾にAVDPを記録すると言う手順が行われる。このため、手前側のレイヤが記録されていると奥のレイヤに記録を行うことができない記録媒体の場合はVAT適用が不可能だった。
そこで、奥のレイヤから順に記録を行う場合に、レイヤごとのマルチセッション構造を取ることによりAVDPがレイヤ単位で更新され、UDFの整合性が取れるようにする。またこの際に手前側のレイヤは先に記録が行われないため、記録データが影になって奥側のレイヤが記録不可能と言う事態を避けることが出来る。
[5−2:フォーマット]

図20Aに、ドライブ制御部101によるファイルシステムフォーマット処理を示す。
ここでは、ホスト機器100においてファイルシステムフォーマットのコマンドが発生した際の、ドライブ制御部101のフォーマット処理として述べるが、このフォーマット処理や図21Aのセッションクローズ処理は、ホスト機器100におけるアプリケーション、或いはOS、さらにはフォーマットコマンド等に応じた記録再生装置10のコントローラ44の処理として行うようにしてもよい。
またこの第2の実施の形態でも、多層記録媒体1としてはWO(Write Once)型の多層光ディスクを想定している。
図20Aに示すように、フォーマットリクエストがあるとドライブ制御部101はステップF301で、多層記録媒体1のディスクパラメータを取得し、ブランクディスクであるか否かを確認する。
ブランクディスクでなければ、ステップF302からF303に進み、現在装填されている多層記録媒体1は、フォーマットできない光ディスクであるとして、フォーマット処理を終える。
ブランクディスクであったら、ドライブ制御部101はステップF304に進み物理フォーマットを行う。エラーがあれば、ステップF305からF306に進んでフォーマットエラーとする。
物理フォーマットが完了したら、ドライブ制御部101はステップF307以降で、セッション設定の処理を行う。
まずステップF307でドライブ制御部101は、セッションナンバSS#1、及び先頭のトラックナンバTK#1をセットする。そしてステップF308でセッション初期化処理を行う。
図20Bにセッション初期化処理を詳細に示している。
ステップF320でドライブ制御部101は、対象セッションナンバSS#S、及びセッションの先頭のトラックTK#Nをセットする。この場合、対象セッションナンバSS#S=SS#1、トラックTK#N=TK#1とされる。
そしてステップF321でドライブ制御部101は、AVDP及びMVDS用のトラックとしてトラックTK#Nを設定する。
これにより、例えば図22Aに示すように、例えばレイヤL0のトラックTK#1が設定され、さらに過渡的に、トラックTK#1よりも後の領域がトラックTK#2となる。
ドライブ制御部101はステップF322でUDFストラクチャを作成する。そしてステップF323で、トラックTK#N+1(=TK#2)に、テンポラリAVDP(Temporary Anchor Volume Descriptor Pointer)、テンポラリVDS(Temporary Volume Descriptor Sequence)、ファイルセットディスクリプタを記録する制御を行う。
ドライブ制御部101はステップF324では以上の記録動作のエラーを確認し、エラーが無ければ、ステップF325でセッション初期化を正常終了とする。一方、エラーがあればステップF326でセッション初期化失敗とする。
図20AのステップF308で、ドライブ制御部101は以上のようにセッション初期化を行う。初期化においてエラーがなければ、ステップF309からF310に進み、フォーマット処理を正常終了とする。エラーがあった場合、ステップF311でフォーマット失敗とする。
以上で、多層記録媒体1は図22Aの初期状態となる。トラックTK#2にはテンポラリAVDP等が記録され、その後はトラックTK#2においてユーザデータの記録やテンポラリAVDP等の更新のための追記などが行われていく。
[5−3:セッションクローズ]

次にセッションクローズ処理を図21で説明する。
セッションクローズの際には、ドライブ制御部101はステップF401で、対象セッションのUDFストラクチャを作成する。
そしてドライブ制御部101はステップF402で、トラックTK#N(レイヤL0のクローズの際はTK#1)に、AVDP、MVDSを記録する処理を行う。即ち記録再生装置10のコントローラ44にAVDP、MVDSのトラックTK#Nへの記録を実行させる。
もし記録エラーが生じた場合は、ステップF403からF407に進み、クローズ失敗とする。
AVDP、MVDSの記録が正常に完了したら、ドライブ制御部101はステップF404で、トラックTK#N(例えばTK#1)をクローズする処理を行う。
次にステップF405で、トラックTK#N+1(例えばTK#2)に、ユーザデータに続いてAVDP、MVDSを、適切なLSN、例えば上述のラストセクタN−256セクタの位置に、記録させる処理を行う。
もし記録エラーが生じた場合は、ステップF403からF407に進み、クローズ失敗とする。
トラックTK#N+1へのAVDP、MVDSの記録が正常に完了したら、ドライブ制御部101はステップF408で、トラックTK#N+1(例えばTK#2)をクローズする処理を行う。この場合クローズ後のトラックTK#N+1は、図22Bのように、レイヤL0で完結するようにする。
そしてステップF409でセッションSS#S(例えばセッションSS#1)をクローズする。従って、例えばレイヤL0が、1つのセッションSS#1とされることとなる。
次にドライブ制御部101は、ステップF410でセッション初期化処理を行う。
図21Bにセッション初期化処理を示している。但しステップF420〜F426は図20BのステップF320〜F326と同様である。
例えば上記のようにレイヤL0のセッションSS#1をクローズした後の処理の場合、ステップF420の対象セッションナンバSS#S=SS#2、先頭のトラックTK#N=TK#3となる。
そしてステップF421でコントローラ44は、AVDP及びMVDS用のトラックとしてトラックTK#N(=TK#3)を設定する。
これにより、例えば図22Bに示すように、例えばレイヤL1のトラックTK#3が設定され、さらに過渡的に、トラックTK#3よりも後の領域がトラックTK#4となる。
ドライブ制御部101はステップF422でUDFストラクチャを作成する。そしてステップF423で、トラックTK#N+1(=TK#4)に、テンポラリAVDP、テンポラリVDS、ファイルセットディスクリプタを記録する制御を行う。
ドライブ制御部101はステップF424では以上の記録動作のエラーを確認し、エラーが無ければ、ステップF425でセッション初期化を正常終了とする。一方、エラーがあればステップF426でセッション初期化失敗とする。
図20AのステップF410で、ドライブ制御部101は以上のようにセッション初期化を行い、これによってクローズしたセッションに続いて次のセッションが設定される。
セッション初期化においてエラーがなければ、ステップF411からF412に進み、セッションクローズ処理を正常終了とする。エラーがあった場合、ステップF413でクローズ失敗とする。
その後も、多層記録媒体1に対しては図22BのトラックTK#4にユーザデータの記録やテンポラリAVDP等の更新のための追記などが行われていく。そしてトラックTK#4の記録進行等に伴って図21の処理でセッションがクローズされ、同時に次のレイヤL2に新たなセッションSS#3が設定される。
結局レイヤ毎に、最終的な管理情報(AVDP、MVDS)の記録を目的とするトラック(例えばトラックTK#1)と、ユーザデータや経過的管理情報の記録を目的とするトラック(例えばトラックTK#2)という記録目的に応じた複数のトラックが設定されることになる。その上で、レイヤ毎に1つのセッションが完結するマルチセッション方式の管理形態をとる。
これにより、上述のように多層ライトワンスディスクでVATを用いることを実現することができる。
<6.変形例>

以上、実施の形態を説明してきたが、本開示の技術は多様な変形例、応用例が考えられる。
第1の実施の形態において、1つのレイヤに記録目的に応じた3つのトラックを設定するとしたが、採用するファイルシステム、管理情報形式等により2つ或いは4以上としてもよい。第2の実施の形態のマルチセッション構造をとる場合も同様である。
また実施の形態の処理例はドライブ制御部101が行うものとして説明したが、これらの処理はホスト機器100における演算処理装置を制御するプログラムとして実現される。例えば記録再生装置10に対するデバイスドライバとしてのソフトウエアで実現可能である。
また、ホスト機器100側ではなく、記録再生装置10のコントローラ44が上述のトラック設定処理やクローズトラック処理を行うようにしてもよい。その場合はコントローラ44に実行させるファームウエアとしてのプログラムに基づいてコントローラ44(演算処理装置)が動作すればよい。
このようなプログラムは、コンピュータ装置等の機器に内蔵されている記録媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROM等に予め記録しておくことができる。
あるいはまた、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、MO(Magnet optical)ディスク、DVD、ブルーレイディスク、磁気ディスク、半導体メモリ、メモリカードなどのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータ等にインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
また多層記録媒体1については、同時に記録対象とするレイヤ数を限定するという考え方もある。例えば実施の形態においては触れなかったが、レーザパワー調整のためのOPC(Optimum Power Control)エリアの配置を工夫して、奥側のレイヤが手前側のレイヤOPC処理の影響を受けないようにする必要がある。
そのような場合に、同時に記録対象とできるレイヤを例えば6個のレイヤのうちの3つのレイヤに制限するなどとする考え方もある。
例えば最初はレイヤL0〜L2を対象とし、レイヤL3への記録が必要になったら、レイヤL3でトラック設定を行って、記録対象をレイヤL1〜L3とするなどである。
このような手法を採用する場合も、実施の形態の動作は適切となる。
また実施の形態の多層記録媒体1や記録再生装置10は一例に過ぎない。多層記録媒体1の構造や記録再生装置10の構成は各種考えられる。
また、光ディスクとしての多層記録媒体1を例に挙げたが、本開示の技術が適用できる記録媒体は光ディスク形状の記録媒体に対するものに限られない。例えばカード状の記録媒体や、それに対する記録装置にも適用できる。
なお本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)レーザ照射により情報記録が行われる記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理と、各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理とを行う制御部を備えた記録管理装置。
(2)上記制御部は、記録動作により或るレイヤの或る1つのトラックへの記録が進行して、該レイヤ内での該トラックの領域が記録済み状態となった場合に、該トラックについての上記クローズトラック処理を行う上記(1)に記載の記録管理装置。
(3)上記制御部は、或るレイヤの或る1つのトラックについての上記クローズトラック処理を行った場合、他のレイヤに対して、トラックを記録目的別に複数個設定するトラック設定処理を行う上記(1)又は(2)に記載の記録管理装置。
(4)上記制御部は、上記トラック設定処理を行う際において、過去に上記トラック設定処理対象とされていないレイヤのうちで、レーザ光入射面側からみて最も奥となるレイヤを対象として上記トラック設定処理を行う上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の記録管理装置。
(5)上記制御部は、トラックが設定されていない記録媒体に対して、最初に、レーザ光入射面側からみて最も奥のレイヤに対し上記トラック設定処理を行うとともに、当該最も奥のレイヤのトラックから上記記録部による記録動作を実行させ、
記録動作の進行に応じて、レーザ光入射面側からみて順次手前側のレイヤに対し、上記トラック設定処理を行う上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の記録管理装置。
(6)上記制御部は、上記トラック設定処理として、管理情報を記録目的とする管理情報トラックと、ユーザデータを記録目的とするユーザデータトラックと、上記管理情報のミラーデータを記録目的とするミラートラックとを、少なくとも設定する上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の記録管理装置。
(7)上記制御部は、各レイヤにおける上記管理情報トラックと、各レイヤにおける上記ユーザデータトラックと、各レイヤにおける上記ミラートラックのそれぞれが、レーザ光の入射光軸方向に重なるように各トラックを設定する上記(6)に記載の記録管理装置。
(8)上記制御部は、記録媒体がマルチセッション構造で管理される状態とするとともに、1つのレイヤ毎にセッションクローズ処理を実行する上記(1)に記載の記録管理装置。
(9)上記制御部は、レーザ光入射面側からみて奥側となるレイヤから順にセッションクローズ処理を行う上記(8)に記載の記録管理装置。
1 多層記録媒体、2 カバー層、3 記録層、5 記録層形成領域、7 反射膜、8 基板、11-1,11-2 記録面用レーザ、19 ダイクロイックプリズム、20 対物レンズ、21 2軸アクチュエータ、23 記録層用受光部、24 基準面用レーザ、29 基準面用受光部、31 記録処理部、32,33 発光駆動部、34 記録層用信号生成回路、35 再生処理部、36 記録層用サーボ回路、37 基準面用信号生成回路、38 アドレス検出部、39 基準面用サーボ回路、42 スライド駆動部、43 スライドドライバ、44 コントローラ、46 演算部、47 メモリ、50 記録再生処理部、51 ホストインターフェース、OP ピックアップ、100 ホスト機器、101 ドライブ制御部

Claims (11)

  1. レーザ照射により情報記録が行われる記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理と、各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理とを行う制御部を備えた記録管理装置。
  2. 上記制御部は、記録動作により或るレイヤの或る1つのトラックへの記録が進行して、該レイヤ内での該トラックの領域が記録済み状態となった場合に、該トラックについての上記クローズトラック処理を行う請求項1に記載の記録管理装置。
  3. 上記制御部は、或るレイヤの或る1つのトラックについての上記クローズトラック処理を行った場合、他のレイヤに対して、トラックを記録目的別に複数個設定するトラック設定処理を行う請求項1に記載の記録管理装置。
  4. 上記制御部は、上記トラック設定処理を行う際において、過去に上記トラック設定処理対象とされていないレイヤのうちで、レーザ光入射面側からみて最も奥となるレイヤを対象として上記トラック設定処理を行う請求項1に記載の記録管理装置。
  5. 上記制御部は、トラックが設定されていない記録媒体に対して、最初に、レーザ光入射面側からみて最も奥のレイヤに対し上記トラック設定処理を行うとともに、当該最も奥のレイヤのトラックから上記記録部による記録動作を実行させ、
    記録動作の進行に応じて、レーザ光入射面側からみて順次手前側のレイヤに対し、上記トラック設定処理を行う請求項1に記載の記録管理装置。
  6. 上記制御部は、上記トラック設定処理として、管理情報を記録目的とする管理情報トラックと、ユーザデータを記録目的とするユーザデータトラックと、上記管理情報のミラーデータを記録目的とするミラートラックとを、少なくとも設定する請求項1に記載の記録管理装置。
  7. 上記制御部は、各レイヤにおける上記管理情報トラックと、各レイヤにおける上記ユーザデータトラックと、各レイヤにおける上記ミラートラックのそれぞれが、レーザ光の入射光軸方向に重なるように各トラックを設定する請求項6に記載の記録管理装置。
  8. 上記制御部は、記録媒体がマルチセッション構造で管理される状態とするとともに、1つのレイヤ毎にセッションクローズ処理を実行する請求項1に記載の記録管理装置。
  9. 上記制御部は、レーザ光入射面側からみて奥側となるレイヤから順にセッションクローズ処理を行う請求項1に記載の記録管理装置。
  10. レーザ照射により情報記録が行われる記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理を行うとともに、
    各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理を行う記録管理方法。
  11. レーザ照射により情報記録が行われる記録層としての複数のレイヤを有する記録媒体の1つのレイヤに対し、連続記録領域としてのトラックを、記録目的別に複数個設定するトラック設定処理と、
    各トラックについて1つのレイヤ内のみで連続記録完了状態とするクローズトラック処理と、
    を演算処理装置に実行させるプログラム。
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