JP2014005534A - 耐hic特性に優れた鋼材およびその製造方法 - Google Patents

耐hic特性に優れた鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】割れの起因となるMnSが効果的に除去されて耐HIC特性に優れた鋼材、および製造プロセスに過剰の負荷をかけることなく前記耐HIC特性に優れた鋼材を製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る耐HIC特性に優れる鋼材は、鋼中に存在する非金属介在物のうち、その介在物中の(%CaO)/(%Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上で粒径1.5μm以上のものが10個/mm2以下であることを特徴とするものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鋼中の介在物の組成、個数が制御された耐HIC特性に優れた鋼材、およびその鋼材を製造する方法に関するものである。
例えば、ラインパイプや電気抵抗溶接(ERW)管のような、耐水素誘起割れ性(耐HIC性)が必要な鋼材では、割れの起因となるMnSを無害化するためにCaを添加し、鋼中Sと反応させてCaSを生成させることが有効である。
また、Caを添加することで、Caが脱酸生成物であるAl2O3と反応してCaO-Al2O3介在物が生成する。CaO-Al2O3介在物は、CaOの割合が高い場合には耐HIC性能悪化の原因になることが知られている。
ここで、Caが不足すると鋼中のSと反応しきれずMnSを生成してしまい、逆にCaが過剰であると、CaOの割合の高いCaO-Al2O3介在物が生成し、それぞれが耐HIC性能悪化の要因となる。
そのため、介在物の組成を適正に制御するようにCaを添加することが耐HIC性能向上には必要である。
Caの最適な添加量やCaO-Al2O3介在物の最適な組成を制御して、耐HIC性能を向上させる技術として、例えば、特許文献1に開示された耐サワー性の優れた高靱性電縫鋼管用鋼板がある。
特許文献1の高靱性電縫鋼管用鋼板においては、「鋼中のS,O,Caの含有量が、1.0≦(%Ca)(1-72(%O))/1.25(%S)≦2.5を満足したうえで、脱酸生成物を(CaO)m(Al2O3)nの複合介在物とし、その分子構成比をm/n<1とする」(特許請求の範囲の第1項参照)ことが開示されている。
また、特許文献2では、二次精錬終了後に所定の式の範囲の量のCaを溶鋼中に添加し、介在物中のCaO含有率を30質量%以上55質量%以下に制御する方法(請求項3参照)が開示されている。
さらに、特許文献3では、鋼中の直径が5μm以上のC系介在物個数が10個/mm2未満である高強度鋼が開示されている。
特公平5−87582号公報 特開2011−89180号公報 特開平7−179987号報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、Caを添加してもCaO-Al2O3介在物が溶鋼温度での平衡組成になるまでCaO比率が高くなっていない組成(Slag atlas:Verlag Stahleisen m.b.H 編(1981)p.28参照)のため、添加したCaの多くが酸化物と反応し、Sと反応する分が不足することとなる。そのため、鋼中Sと反応させてCaSを生成させることができず、割れの起因となるMnSの無害化が不十分になる。
また、特許文献2に記載の方法では、介在物組成を狭い範囲に制御しているが、実操業においては、添加するCa合金の状態、組成や、添加速度、添加時の雰囲気、温度等の条件によってCaの反応性が影響を受け、介在物組成を精度良く制御することが困難である。
また、特許文献3に記載の方法では、特許文献2に記載のように、組成によっては耐HIC性能に悪影響を及ぼさない介在物もあるため、介在物個数を組成によらず低減させることは、製造プロセスに過剰の負荷がかかることになり望ましくない。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、割れの起因となるMnSが効果的に除去されて耐HIC特性に優れた鋼材、および製造プロセスに過剰の負荷をかけることなく前記耐HIC特性に優れた鋼材を製造する方法を提供することを目的とするものである。
Caを添加して製造した鋼板についての耐HIC性能試験結果には優劣があることから、劣位の原因を探るべく、耐HIC性能試験結果が劣位な鋼板におけるHICで生じた割れ面(以下、「HIC破面」という)を調査した。その結果、HIC破面には、伸展したMnSとは別の介在物が観察されたことから鋼中の介在物組成を調査した。
調査の結果、多くの介在物がCaO-Al2O3の複合介在物であり、また、耐HIC性能が劣位なものでは、複合介在物中のCaOとAl2O3の質量比率CaO/Al2O3が低いもの(0.3以下)、あるいは、高いもの(4.0以上)の比率が高い傾向があった。そして、これらの複合介在物は状態図上で組成を見ると、高融点のものであった。
これは、低融点の複合介在物は溶鋼中では液体状であるため、複合介在物同士が凝集合体してもあまり大きくはならないが、高融点の複合介在物の場合、凝集合体すると複合介在物が鎖状になり、見かけの径が大きくなるため、耐HIC性能には不利になったものと考えられる。
またCaO/Al2O3の値が低いか、あるいは高いものの比率が高くても耐HIC性能が優位なものがあったため、その要因を調査したところ、それは複合介在物の個数が少ないものであった。
そこで、複合介在物の個数が耐HIC性能に与える影響について調査した。その結果、複合介在物の総個数の如何によらず、高融点の複合介在物(以下、単に「高融点介在物」という)すなわちCaO/Al2O3が低いもの(0.3以下)、あるいは、高いもの(4.0以上)の個数が多い場合に耐HIC性能が劣位であることが判明した。
粒径が1.5mm以上の高融点介在物の個数(個/mm2)とHIC試験不合格率(%)との関係を調査し、整理した結果を図1に示す。なお、粒径が1.5mm以上としたのは、粒径が1.5mm未満ではHIC試験に与える影響がほとんどないからである。
図1は、縦軸がHIC試験不合格率(%)で横軸が高融点介在物の個数(個/mm2)である。
図1から分かるように、高融点介在物すなわち、CaO/Al2O3が0.3以下、4.0以上で、粒径が1.5mm以上のものの個数を10個/mm2以下とすることで、HIC試験不合格率を10%以下とすることができ、耐HIC性能の良好な鋼材を得ることができる。
なお、介在物組成・個数を評価する手法としては、粒子解析SEM(走査電子顕微鏡)法を利用することができる。近年普及の進む粒子解析SEM法では、介在物の組成・サイズ・個数の情報を同時に取得することが可能であり、本発明における耐HIC特性指標として極めて好適に利用できる。粒子解析SEM法の代表性を検証するため、測定結果の精度・再現性を調査したが、10mm2、より好ましくは30mm2の領域を対象とすることにより、図1に示すような、耐HIC特性との相関の高い指標を構築することが可能であった。
上記の複合介在物組成、やその個数を制御するためには、溶鋼成分を制御することが重要である。溶鋼中全Ca濃度(T.[Ca])が、複合介在物を低融点介在物に制御し、かつSをCaSに制御するために必要なCa濃度より過剰であれば、CaO比率の高い高融点介在物が存在することとなり、耐HIC性能が劣位となる。逆に、溶鋼中全Ca濃度(T.[Ca])が、前記必要なCa濃度よりも不足であれば、Al2O3介在物を低融点介在物に制御しきらずに高融点のまま存在し、また、SをCaSに制御しきらず、MnSが生成することとなり、耐HIC性能が劣位となる。
CaO-Al2O3介在物をCaの添加処理により低融点化する場合、目標となる組成は最も融点の低い組成とすべきであり、その組成は質量比でCaO:Al2O3=1:1である(Slag atlas:Verlag Stahleisen m.b.H 編(1981)p.28参照)。その際、介在物中のCaとOの量は以下の関係となる。
WCa-O(kg)=(17/18)WO(kg)・・・(2)
ここで、WCa-O(kg):酸化物になるCa質量
WO(kg):酸化物中O質量
また、SをCaSに制御するには、SとCaがモル比でS:Ca=1:1が必要で、質量比では、以下の関係となる。
WCa-S(kg)=1.25×WS(kg)・・・(3)
ここで、WCa-S(kg):硫化物になるCa質量
WS(kg):S質量
上記(2)、(3)式の和が、介在物形態制御に必要なCa量であり、このCa量と、Ca添加後の鋼中のT.Ca濃度との差が、Ca量の過不足量となる。
このCaの過不足量と酸化物介在物量の比が、高融点の介在物の比率と考えた。即ち、この比が大きければ、CaO比率の高い高融点介在物が多く、比が小さければ、Al2O3比率の高い高融点介在物が多くなると考えた。
酸化物介在物量はT.[O]で表すことができるため、以上をまとめるとCaの過不足量と酸化物介在物量の比Rは以下の式(4)となる。
R=(T.[Ca]−(17/18)×T.[O]−1.25×S)/T[O]・・・(4)
ここで、R:Ca過不足量と酸化物介在物量の比
T.[Ca]:鋼中全Ca濃度(ppm)
T.[O]:鋼中全酸素濃度(ppm)
S:鋼中S濃度(ppm)
そして、鋼中酸素濃度を25ppm以下、上記(4)式のRを0.1以上、0.5以下とすることで、介在物組成を低融点に制御でき、介在物組成中CaO/Al2O3が0.3以下、4.0以上で、粒径が1.5mm以上のものの個数を10個/mm2以下とすることが出来ることを見出した。
本発明は以上の知見に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
(1)本発明に係る耐HIC特性に優れる鋼材は、鋼中に存在する非金属介在物のうち、その介在物中の(%CaO)/(% Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上で粒径1.5μm以上のものが10個/mm2以下であることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、介在物組成および個数の評価が、粒子分析SEM法によって行ったものであることを特徴とするものである。
(3)本発明に係る耐HIC特性に優れる鋼材の製造方法は、溶鋼中にCaを添加するに際し、(1)式を満たす範囲となるようにCa含有合金を添加することを特徴とするものである。
0.1≦(T.[Ca]−(17/18)×T.[O]−1.25×S)/T[O]≦0.5 ・・・(1)
T.[Ca]:鋼中全Ca濃度(ppm)
T.[O]:鋼中全酸素濃度(ppm)
S:鋼中S濃度(ppm)
(4)また、上記(3)におけるT.[O]濃度の分析方法が、スパーク放電発光分光法を用いる方法であって、以下のステップを有することを特徴とするものである。
ア)多数回の放電パルスによるアルミニウムと鉄の発光強度比を放電パルス毎に求める強度比計算ステップ
イ)下記式にて求められるアルミナ分率を算出するステップ。
アルミナ分率=前記発光強度比が閾値αより大きいパルス数/全パルス数
ここで、閾値αは、放電パルス毎の前記発光強度比を横軸、頻度を縦軸とした度数分布図から求められた発光強度比の最頻値のf1(1.5≦f1≦2.5)倍
ウ)前記強度比計算ステップにより得られた放電パルス毎の前記発光強度比を小さい方から配列し、小さい方から全パルス数の30%以内の一定位置の前記発光強度比を代表アルミ強度比とし、次いで、前記アルミナ分率算出ステップで得られたアルミナ分率と代表アルミ強度比の積からアルミナ強度比(=アルミナ分率×代表アルミ強度比)を算出するステップ
エ)前記アルミナ強度比とT.[O]濃度との関係式を用いてT.[O]濃度を算出する定量ステップ
本発明に係る耐HIC特性に優れる鋼材は、鋼中に存在する非金属介在物のうち、その介在物中の(%CaO)/(% Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上で粒径1.5μm以上のものが10個/mm2以下であるので、耐HIC特性に優れている。
粒径が1.5mm以上の高融点介在物の個数(個/mm2)とHIC試験不合格率(%)との関係を調査し、整理した結果を示すグラフである。 Al/Fe強度比を配列化した場合のAl/Fe強度比の構成概念図である。 放電パルス毎のAl/Fe強度比を横軸、頻度を縦軸とした度数分布図である。 各f1値におけるアルミナ強度比と化学分析値との相関を示すグラフである。 各f1値におけるアルミナ強度比と繰り返し分析時の変動との関係を示すグラフである。 1値が2.0の場合の、本発明に係るアルミナ定量法により求めたアルミナ濃度と化学分析値との相関を示すグラフである。 スパーク放電発光分光分析法によるinsol.Al分析値と燃焼分析法から求められる鋼中全酸素濃度(T.[O]濃度)との相関線を示すグラフである。
本実施の形態に係る耐HIC特性に優れる鋼材は、鋼中に存在する非金属介在物のうち、その介在物中の(%CaO)/(%Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上で粒径1.5μm以上のものが10個/mm2以下であることを特徴とするものである。
上記のような鋼材は以下のようなプロセスを経て製造する。
転炉あるいは電気炉等の精錬炉から取鍋へ出鋼された溶鋼を、取鍋精錬炉等で処理する。ここまでの段階で、Alあるいはその合金により、脱酸処理をしておく。
その後、連続鋳造までの間で、溶鋼が収納された容器、例えば、取鍋、タンディッシュなどにワイヤや粉体状のCa合金を添加する。これにより、Caが鋼中Sと反応してCaSが生成し、割れの起因となるMnSを無害化すると共に、溶鋼中に懸濁しているAl2O3介在物とCaが反応してCaO-Al2O3介在物となる。
ここで、Ca添加量が不足であったり、過剰であったりした場合、CaO-Al2O3介在物中のCaO/Al2O3の値が最適な範囲、すなわち0.3超〜4.0未満から外れるため、鋼中のAl2O3量に応じてCa添加量を調整する必要がある。
鋼中のAl2O3量を知る方法としては、鋼中のT.[O]濃度を分析する、あるいは、Alによる溶鋼脱酸後のT.[O]挙動を予め把握しておき、Ca添加時のAl2O3量を推定する方法がある。
なお、鋼中のT.[O]濃度の定量方法としては燃焼分析法や、スパーク放電発光分光法で直接的にT.[O]濃度を求める方法によることができるが、後述する「アルミナ定量法」によるものが最も好ましい。
また、Caを添加する場合には、歩留まりを考慮して、下記の(1)式を満足するように添加量を決めればよい。
0.1≦(T.[Ca]−(17/18)×T.[O]−1.25×S)/T[O]≦0.5 ・・・(1)
T.[Ca]:鋼中全Ca濃度(ppm)
T.[O]:鋼中全酸素濃度(ppm)
S:鋼中S濃度(ppm)
その際、Ca添加歩留まり、T.[O]濃度の分析精度、あるいは推定のバラツキを考慮して上記(1)式の中央値を狙う等しておき、Ca添加後、タンディッシュ、あるいは連鋳機鋳型内からの溶鋼のサンプルを分析して確認し、上記(1)式の範囲を外れていれば、圧延前に材料変更等の対応が可能となる。
<「アルミナ定量法」によるT.[O]濃度定量方法>
鋼中の酸素濃度(T.[O]濃度)の好ましい定量法について以下、説明する。
対象とする材料では、タンディッシュ注入前の溶鋼中の酸素濃度(T.[O]濃度)はほぼ全てAl2O3(以下、アルミナと称す)に起因するものであると考えられる。
したがって、アルミナの濃度を分析することでT.[O]を分析することができる。
ところで、製鋼精錬工程で溶鋼に添加されたアルミニウム(以下、Alと称す)は、その一部は鋼中の酸素と反応しアルミナとなって徐々に表面に浮上して溶鋼から取り除かれる。
一方、残りの未反応のAlは鋼中に溶解したまま凝固する。
鋼の凝固後、浮上除去されなかったアルミナはそのままの状態で鋼中に残り、一方、未反応のAlは主として固溶Alとして鋼中に存在する。固溶Alは鋼試料を酸で溶解する際に一緒に溶解するが、アルミナは溶解しないので、酸溶解により互いに分離され、前者は酸可溶性Al(以下、sol.Alと称す)と呼ばれ、後者は酸不溶性Al(以下、insol.Alと称す)と呼ばれる。
鉄鋼製造工程においては、鋼組成を制御するための迅速分析法としてスパーク放電発光分光分析法が広く利用され、成分分析のみならず、鋼中における酸化物量の定量法としても様々な取り組みがなされてきた。
しかしながら従来の解析手法では、鋼中50ppm以下の微量なアルミナ量を精度良く分析することは難しかった。
これに対し、発明者らはスパーク放電発光現象におけるパルスごとの発光強度、および発光強度分布状態の示す物理化学的な意味を見直すことにより、アルミナ量の定量方法を見出した。
sol.Al濃度が等しくinsol.Al濃度の異なる鋼試料(sol.Al=66ppm、insol.Al=10ppm未満の試料、sol.Al=66ppm 、insol.Al=32ppmの試料)をそれぞれスパーク放電により発光させ、放電パルス毎にAlの発光強度と鉄の発光強度の比(Alの発光強度を鉄の発光強度で除した値であり、以下、Al/Fe強度比と称す)を経時的に観察した。
その結果、insol.Alの多い試料では、スパイク状の点が不規則に数多く確認され、スパイク状の点は、鋼中に不均一に存在するinsol.Alを含んだ放電によって生成されたものと推察される。スパーク放電では介在物(insol.Al)に放電が集中しやすいとされ、観察されるAl強度は、地鉄中のsol.Alからの光と、介在物(insol.Al)からの光から構成されるが、それぞれの割合は放電パルスごとに異なっている。
放電パルスを、Al/Fe強度比の小さい順(昇順)に配列し、縦軸をAl/Fe強度比とし、横軸をAl/Fe強度比が小さいものから順に並び変えた位置を%表示したグラフを図2に示す。
図2に示されるように、Al/Fe強度比の大きい側はinsol.Alが支配的で、小さい側はsol.Alが支配的となっている。
sol.Alは地鉄中に均一に存在しているので、放電時に蒸発する地鉄の量が変動しても、sol.Al由来のAl強度はFeとの相対値(Al/Fe強度比)とする限り一定値を示すはずである。
つまり、Al/Fe強度比は、一定のsol.Al強度比と不確定なinsol.Al強度比の和であって、その大きさは不確定なinsol.Al強度比の大小で決定されるため、よりAl/Fe強度比の小さいパルスほどsol.Al強度比に近づき、Al/Fe強度比全体の積算値からsol.Alの寄与する強度積算値を差し引くことにより、アルミナ量を定量することができる。
具体的には以下のようにする。
多数回(例えば、2000回)の放電パルスによるアルミニウムと鉄のAl/Fe強度比を放電パルス毎に求める(強度比計算ステップ)。
下記式にて求められるアルミナ分率を算出する(アルミナ分率を算出ステップ)。
アルミナ分率=Al/Fe強度比が閾値αより大きいパルス数/全パルス数
「閾値α」は、図3に示すように、放電パルス毎のAl/Fe強度比を横軸、頻度を縦軸とした度数分布図を作図した後、該度数分布図から求められたAl/Fe強度比の最頻値のf1倍として特定する。ここで、f1の値は、1.5≦f1≦2.5とするのが好ましい。
同様の手法で処理した試料を同様の測定条件で測定する限り、固溶Alに由来する発光強度比の頻度分布は、同様のバラツキ幅を持つと考えられることから、Al/Fe強度比の最頻値の1より大きい定数倍の値を閾値とすることで、固溶Alの影響度を一定の比率に保って、アルミナ由来の信号成分を分離できると考えられる。
従って、放電パルス毎のAl/Fe強度比が最頻値のf1倍より大きいパルス数を求め、求めたパルス数を全パルス数で除したものをアルミナ分率とする。ここで、f1の値は、1.5〜2.5の範囲、より好ましくは1.7〜2.0の範囲とする。f1の値が1.5より小さい場合、固溶アルミに由来するデータが多くなるため、アルミナ量との相関が悪くなる。一方、f1の値が2.5より大きい場合、抽出されるアルミナ由来の信号を含むパルス数が少なくなりすぎるため、分析ばらつきが大きくなる。
ここで、アルミナ分率を算出する際のf1値の影響を確認するために、f1値を1.4〜2.6の範囲において0.05ステップで変えてアルミナ強度比(insol.Al強度比)を計算した。各f1値におけるアルミナ強度比と化学分析値との相関係数および繰り返し分析時の変動係数を図4および図5にそれぞれ示す。
図4より、f1が1.5以下となるとアルミナ強度比と化学分析値の相関係数が急激に低下することがわかる。これは、固溶アルミ由来の発光の影響によるものと考えられる。また、図5より、f1の値が大きくなるほど、繰り返し分析時のバラツキが大きくなっていることがわかる。これは、抽出されるパルス数が少なくなりすぎるためである。
しかし、f1値が1.5および2.5の場合でも、分析正確さ(σd)は、それぞれ、2.4ppm、1.9ppmであり、従来法よりも高精度に分析が可能である。
1値が2.0の場合の、本発明に係るアルミナ定量法により求めたアルミナ濃度と化学分析値との相関を図6に示す。このときの分析正確さは1.8ppmであった。
強度比計算ステップにより得られた放電パルス毎のAl/Fe強度比を小さい方から配列し、一定位置のAl/Fe強度比を代表アルミ強度比とする。
ここで、「代表アルミ強度比」は、放電パルス毎のAl/Fe強度比を小さい方から配列した際に(図2参照)、Al/Fe強度比の小さい方から全パルス数の30%以内のいずれかの位置となるような強度比とするのが好ましい。この理由は以下の通りである。
30%よりも大きい位置を代表アルミ強度比とした場合には、試料中に存在するアルミナ量の影響が大きくなりすぎ、酸可溶性Al(sol.Al)とアルミナを精度よく分配するための代表値とならずに分析精度が劣化するからである。
次に、アルミナ分率算出ステップで得られたアルミナ分率と代表アルミ強度比の積からアルミナ強度比を算出する。
スパーク放電発光分光法における特性値とT.[O]濃度の関係を調査して予め作成した検量線を用いて、目的とするT.[O]濃度を求める。
検量線試料には同じCa添加鋼を用い、各試料について予めスパーク放電発光分光分析法で得られるAl/Fe強度比から必要な各係数を設定した後、算出された特性値と燃焼分析法から求められるT.[O]濃度の相関線を検量線とする。検量線の一例を図7に示す。
なお、溶鋼中の酸素量は継時変化しやすいことから、スパーク放電発光分光分析装置は極力、製造現場に近いことが望ましく、可能であれば機側でのオンサイト分析が最も好適である。
鋼中S量については、AP処理以降の工程でほとんど変化しないことが調査の結果分かった。すなわち、AP処理終了後からCa添加までの間に分析を行えば問題なく、高精度な鋼中Sの分析法である、燃焼法などの適用が十分に可能である。
本発明の効果を確認する実験を行ったので、これについて以下の実施例で説明する。
転炉で約250トンの溶鋼を酸素吹錬した後、取鍋に出鋼し、RH真空脱ガス装置に搬送した。RH真空脱ガス装置では、成分調整等の必要に応じた精錬とともに、Al合金を所定量添加し、脱酸処理をした。Al合金添加後、溶鋼サンプルを採取し、機側に設置したスパーク放電発光分光分析装置により分析した結果を基に添加Ca量を決定した。ここで、Caについては通常の分析手段にて定量し、T.[O]については、上述したアルミナ定量法により定量値を算出した。なお、検量線試料には同じCa添加鋼を用いた。各試料について予めスパーク放電発光分光分析法で得られるAl/Fe強度比から必要な各係数を設定した後、算出された特性値と燃焼分析法から求められるT.[O]の相関線を検量線とした。
一方、Sについてはスパーク放電発光分光分析装置による分析精度が充分ではないと判断されたことから、AP終了後の燃焼法による分析結果をそのまま用いた。念の為、T.[Ca],T.[O]分析用のサンプルを保管し、後日、採取した切り粉を用いて燃焼法による定量を行なったが、ほとんど1ppm以内の範囲で一致しており、AP処理終了後の分析値を用いて問題の無いことを確認した。
これら溶鋼を連続鋳造法によりスラブを鋳造した。鋳造したスラブよりブロックサンプルを採取し、そこからスラブ厚み断面の全体に渡ってサンプルを採取し、適切な加工・研磨を行った後、粒子解析SEM法により介在物組成、個数を分析した。その介在物中の(%CaO)/(%Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上で粒径1.5μm以上のものが10個/mm2より多いものを比較例とし、それ以外を本発明例とした。
前記スラブを用いて板厚25.4mm及び33mmの厚鋼板を製造した。
加熱したスラブを熱間圧延により圧延し、その後、加速冷却を施して所定の強度とした。この時のスラブ加熱温度は1050℃、圧延終了温度は800〜840℃、加速冷却開始温度は760〜800℃、加速冷却停止温度は450〜550℃とした。得られた鋼板の強度はいずれもAPIX65を満足するものであり、引張強度は570〜630MPaであった。鋼板の引張特性については、圧延垂直方向の全厚試験片を引張試験片として引張試験を行い、引張強度を測定した。
これらの鋼板について、複数の位置から各10〜15個のHIC試験片を採取し、耐HIC特性を調査した。耐HIC特性は、pHが約3の硫化水素を飽和させた5%NaCl+0.5%CH3COOH水溶液(通常のNACE溶液)中に試験片を96時間浸漬した後、超音波探傷により試験片全面の割れの有無を調査し、割れ面積率(CAR)で評価した。ここで、それぞれの試験片の割れ面積率3%以下を合格とした。
表1に各HIC試験片の成分濃度、1(式)計算結果及び判定、介在物個数、及びHIC試験不合格率を示す。なお、介在物個数は、1.5μm以上のもの個数(個/mm2)で、粒径介在物中の(%CaO)/(%Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上のものと、0.3より大きく、4.0未満のもの(表1において「左記以外」と表記)を示した。
表1に示すように、介在物個数が本発明例を満たすもの(表中の本発明例1〜6)は、耐HIC試験不合格率が6.7%以下であり、耐HIC性能が極めて良好であった。また、成分が(1)式の範囲にあると、介在物個数が本発明範囲を確実に満たしており、換言すれば成分が(1)式の範囲にあるようにすることで、介在物個数を本発明範囲にすることができることが実証された。
また、表1に示すように、(%CaO)/(%Al2O3)が0.3より大きく、4.0未満の介在物個数についても調査がしたが、この範囲にある介在物の個数はHIC性能には影響しなかった。また、粒径5μm以上の介在物個数はどの場合においても、総介在物個数の5%以下であり、HIC性能には影響しなかった。

Claims (4)

  1. 鋼中に存在する非金属介在物のうち、その介在物中の(%CaO)/(%Al2O3)が0.3以下あるいは4.0以上で粒径1.5μm以上のものが10個/mm2以下であることを特徴とする耐HIC特性に優れる鋼材。
  2. 介在物組成および個数の評価が、粒子分析SEM法によって行ったものであることを特徴とする請求項1記載の耐HIC特性に優れる鋼材。
  3. 溶鋼中にCaを添加するに際し、(1)式を満たす範囲となるようにCa含有合金を添加することを特徴とする耐HIC特性に優れる鋼材の製造方法。
    0.1≦(T.[Ca]−(17/18)×T.[O]−1.25×S)/T[O]≦0.5 ・・・(1)
    T.[Ca]:鋼中全Ca濃度(ppm)
    T.[O]:鋼中全酸素濃度(ppm)
    S:鋼中S濃度(ppm)
  4. T.[O]濃度の分析方法が、スパーク放電発光分光法を用いる方法であって、以下のステップを有することを特徴とする請求項3に記載の耐HIC特性に優れる鋼材の製造方法。
    ア)多数回の放電パルスによるアルミニウムと鉄の発光強度比を放電パルス毎に求める強度比計算ステップ
    イ)下記式にて求められるアルミナ分率を算出するステップ。
    アルミナ分率=前記発光強度比が閾値αより大きいパルス数/全パルス数
    ここで、閾値αは、放電パルス毎の前記発光強度比を横軸、頻度を縦軸とした度数分布図から求められた発光強度比の最頻値のf1(1.5≦f1≦2.5)倍
    ウ)前記強度比計算ステップにより得られた放電パルス毎の前記発光強度比を小さい方から配列し、小さい方から全パルス数の30%以内の一定位置の前記発光強度比を代表アルミ強度比とし、次いで、前記アルミナ分率算出ステップで得られたアルミナ分率と代表アルミ強度比の積からアルミナ強度比(=アルミナ分率×代表アルミ強度比)を算出するステップ
    エ)前記アルミナ強度比とT.[O]濃度との関係式を用いてT.[O]濃度を算出する定量ステップ
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