JP2014001770A - ラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ - Google Patents
ラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】薄鋼板と断熱材と表層のラバーシートの三層から成る屋根材又は外壁材を支持材に固着するために使用される積層材用ねじに関するものである。
【解決手段】薄鋼板と断熱材と表層のラバーシートの三層から成る積層材を支持材に固着するためのねじ1であって、ねじ軸部2の先端に先尖りの穴あけ部3が設けられ、後端に径大のフランジ5を有するフランジ付頭部4が一体に設けられ、フランジ5の座面6に外周縁に沿って複数の突出部7が突設されており、突出部2は、ねじ締付け方向側の前面8が座面6に対して隆起し、前面8の隆起端縁8aからねじ締付け方向と逆の方向に座面6に向けて傾斜する傾斜面9を有する鋸歯状に形成され、隆起端縁8aがねじ締付け時に切り込み刃として機能する。
【選択図】図1
【解決手段】薄鋼板と断熱材と表層のラバーシートの三層から成る積層材を支持材に固着するためのねじ1であって、ねじ軸部2の先端に先尖りの穴あけ部3が設けられ、後端に径大のフランジ5を有するフランジ付頭部4が一体に設けられ、フランジ5の座面6に外周縁に沿って複数の突出部7が突設されており、突出部2は、ねじ締付け方向側の前面8が座面6に対して隆起し、前面8の隆起端縁8aからねじ締付け方向と逆の方向に座面6に向けて傾斜する傾斜面9を有する鋸歯状に形成され、隆起端縁8aがねじ締付け時に切り込み刃として機能する。
【選択図】図1
Description
本発明は、薄鋼板と断熱材と表層のラバーシートの三層から成る屋根材又は外壁材を支持材に固着するために使用される積層材用ねじに関するものである。
俗にメタルビルディングと呼ばれる大型構造建築物の屋根や外壁を構築するに際して、保温効果の高いポリウレタン系の断熱材を凹凸に成型した薄鋼板に張り付け、表層をラバーシートで覆った三層から成る長尺の積層材(通称、サンドイッチパネル)が屋根材や外壁材として使用されることがある。このような屋根材や外壁材を柱や梁等の支持材に固着するために使用されるねじは、ねじ頭部を表層のラバーシートと厚い断熱材を貫通させ、薄鋼板を支持材に締結するため、支持材に対して十分な締結力を確保するには、前記ねじ頭部は、通常のねじ頭部より大径であることが求められる。
従来、このような三層からなる屋根材や外壁材20を支持材31に固着するには、例えば、図7及び図8に示すように、先ず表層のラバーシート23と厚い断熱材22にホールソーのような専用工具で取付用下孔25を切削してくり抜き、次に外径の大きい座金を組み付けたドリルねじ11を取付用下孔25に挿入し、薄鋼板21を鉄下地の支持材31に締結した後、表層のラバーシート23にあけられた開口24をパッチシート26で覆う工法が主流であった。なお、支持材31が木下地の場合には、図8に示すように径大の座金を組み付けた木ねじ12が使用される。
上記の締結作業におけるラバーシート23と断熱材22に予め取付用下孔25をくり抜く必要がなく、作業工程を短縮できる積層材用ねじが、特許文献1(欧州特許出願公開番号EP1473471A2明細書)に提案されている。
特許文献1に記載の積層材用ねじは、穴あけ先端部を有し、ねじ頭部の下方に回り止めして組み付けられた径大の円盤(座金)が、一箇所で周縁から中心に向けて開口し、ねじ締付け方向に傾斜している切込み刃が形成されていて、穴あけ先端部でラバーシートに穴をあけて断熱材に導入する締結時に、前記切込み刃がラバーシート及び断熱材へコルク栓抜きのようにねじれ込んでいくことで、従来の工法のように取付用下孔25をくり抜く作業を必要としないとしている。
しかし、前記径大の円盤(座金)に設けた前記切り込み刃が一箇所であるため、ねじ締付け時に横方向の負荷が作用し、しかもラバーシートも断熱材も軟質であるため、ねじ軸が傾いて倒れるという問題があった。
このような問題点を解決することを目的として、先端に穴あけ部を有するねじの頭部に、径大の座面と回転工具の係合部を有し、前記径大の座面の外周部にラバーシートを削孔する複数の突出刃を設けた樹脂製部品を組み合わせた積層材用ねじが市販されているが、金属製ねじと樹脂製部品の2つの部品を組み合わせているので、製造コストが高くなるという課題が残っている(非特許文献1参照)。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、ねじ軸部の先端に先尖りの穴あけ部を有し、後端に径大のフランジを有するフランジ付頭部が一体に設けられているねじの前記フランジの座面に、ねじ締付け時に切り込み刃として機能する複数の突出部を設けることで、前記表層のラバーシートを容易に切り裂いて、前記フランジ付頭部を前記断熱材にスムーズに直進させ、前記薄鋼板を前記支持材に対して十分な締結力を確保して固着することができる積層材用ねじを提供することを目的(課題)としている。
上記課題を解決するために、本発明は、薄鋼板と断熱材と表層のラバーシートの三層から成る積層材を支持材に固着するためのねじであって、ねじ軸部の先端に先尖りの穴あけ部が設けられ、後端に径大のフランジを有するフランジ付頭部が一体に設けられ、前記フランジの座面に外周縁に沿って複数の突出部が突設されており、前記突出部は、ねじ締付け方向側の前面が前記座面に対して隆起し、前記前面の隆起端縁からねじ締付け方向と逆の方向に前記座面に向けて傾斜する傾斜面を有する鋸歯状に形成され、前記隆起端縁がねじ締付け時に切り込み刃として機能することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記突出部の前記隆起端縁が前記フランジの外周縁より半径方向に突出して幅広に形成されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記突出部が、前記フランジの上面側を凹入変形させることによって圧造成形されていることを特徴とする。
以上説明したように、本発明は、径大のフランジの座面に外周縁に沿って突設した複数の突出部を有し、該突出部は、ねじ締付け方向側の前面が前記座面に対して隆起し、前記前面の隆起端縁からねじ締付け方向と逆の方向に前記座面に向けて傾斜する傾斜面を有する鋸歯状に形成され、前記隆起端縁がねじ締付け時に切り込み刃として機能する構成であるから、前記表層のラバーシートを容易に切り裂いて前記フランジ付頭部を前記断熱材にスムーズに直進させ、前記薄鋼板を前記支持材に十分な締結力を確保して固着することができる。
請求項2に係る発明によれば、ねじ締付け時に切り込み刃として機能する前記隆起端縁が幅広に形成されているので、前記表層のラバーシートをより快速に切削することができ、前記断熱材への進入もよりスムーズになる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、前記フランジの上面側を凹入変形させて前記突出部を圧造成形するから、該突出部を容易に突設することが可能で、かつ、切り込み刃として機能する前記突出部の隆起端縁を容易に幅広に形成することができる。
また、本発明によるねじは、1ピース構造であるから、前述した従来の同種ねじに比べて製造コストを大幅に低減できる利点もある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1ないし図4は、本発明に係る積層材用ねじ1を示しており、該ねじ1は、ねじ軸部2の先端に先尖りの穴あけ部としてドリル部3が設けられ、後端に径大のフランジ5を有するフランジ付頭部4が一体に設けられ、該フランジ付頭部4に回転工具が係合するトルク伝達穴14が設けられる構成は、従来のドリルねじと共通している。
本発明によるねじ1は、フランジ5の座面6に外周縁に沿って複数(図示の例では5つ)の突出部7が突設されている。該突出部7は、ねじ締付け方向側の前面8が座面6に対して隆起し、前面8の隆起端縁8aからねじ締付け方向と逆の方向に座面6に向けて傾斜する傾斜面9を有する鋸歯状に形成され、隆起端縁8aがねじ締付け時に切り込み刃として機能する。図示の実施形態においては、突出部7がフランジ5の上面側を凹入変形させることにより座面6側へ突出させて圧造成形されているが、フランジ5の上面側に凹入変形部10を設けることなく座面6に突出部7を圧造成形することも可能である。しかし、図示のように、フランジ5の上面側を凹入変形させて突出部7を圧造成形すると、突出部7の切り込み刃として機能する隆起端縁8aをフランジ5の外周縁より半径方向に突出して幅広に形成することが容易になり、好都合である。
図5は、本発明に係るねじ1を適用する積層材20を示しており、該積層材20は、折板屋根状に凹凸に成型した薄鋼板21にポリウレタン系の断熱材22を張り付け、該断熱材22の表層をラバーシート23で覆った三層からなり、通称サンドイッチパネルと呼ばれている。積層材20は屋根材や外壁材として柱や梁を構成する鉄鋼製下地又は木製下地の支持材に固着して使用される。
図6は、本発明によるねじ1を使用して積層材20を鉄鋼製下地の支持材31に固着した例を示している。ねじ1先端のドリル部3でラバーシート23に穴をあけて断熱材22に導入する締結時に、フランジ5の突出部7がねじ締付け方向へ回転するに伴って、切り込み刃として機能する複数の隆起端縁8aがラバーシート23に切り込んで開口24を切り裂くと共に断熱材22に進入して、該断熱材22を粒状に破砕し、取付用下孔25がくり抜かれる。そして、ねじ1のドリル部3が支持材31に当接し、支持材31にねじ込まれると、薄鋼板21がねじ1の径大のフランジ5により押圧され、支持材31に固着される。このようにねじ1によって薄鋼板21を支持材31に締結した後、図示のように、表層のラバーシート23の開口24をゴム製のパッチシート26で覆って下孔25を密閉し、作業が完了する。図中、27は、フランジ5の切り込み刃として機能する隆起端縁8aにより粉砕された断熱材22の切り屑を示している。
1 積層材用ねじ
2 ねじ軸部
3 ドリル部
4 フランジ付頭部
5 フランジ
6 座面
7 突出部
8 前面
8a 隆起端縁
9 傾斜面
10 凹入変形部
20 積層材(屋根材又は外壁材)
21 薄鋼板
22 断熱材
23 ラバーシート
24 開口
25 取付下孔
26 パッチシート
27 切り屑
31 支持材
2 ねじ軸部
3 ドリル部
4 フランジ付頭部
5 フランジ
6 座面
7 突出部
8 前面
8a 隆起端縁
9 傾斜面
10 凹入変形部
20 積層材(屋根材又は外壁材)
21 薄鋼板
22 断熱材
23 ラバーシート
24 開口
25 取付下孔
26 パッチシート
27 切り屑
31 支持材
http://www.ejot.co.uk/opticore_odl
Claims (3)
- 薄鋼板と断熱材と表層のラバーシートの三層から成る積層材を支持材に固着するためのねじであって、
ねじ軸部の先端に先尖りの穴あけ部が設けられ、後端に径大のフランジを有するフランジ付頭部が一体に設けられ、
前記フランジの座面に外周縁に沿って複数の突出部が突設されており、
前記突出部は、ねじ締付け方向側の前面が前記座面に対して隆起し、前記前面の隆起端縁からねじ締付け方向と逆の方向に前記座面に向けて傾斜する傾斜面を有する鋸歯状に形成され、前記隆起端縁がねじ締付け時に切り込み刃として機能することを特徴とするラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ。 - 前記突出部の前記隆起端縁が前記フランジの外周縁より半径方向に突出して幅広に形成されていることを特徴とする請求項1記載のラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ。
- 前記突出部が、前記フランジの上面側を凹入変形させることによって圧造成形されていることを特徴とする請求項1又は2記載のラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012136530A JP2014001770A (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | ラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012136530A JP2014001770A (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | ラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ |
Publications (1)
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JP2014001770A true JP2014001770A (ja) | 2014-01-09 |
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ID=50035140
Family Applications (1)
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JP2012136530A Pending JP2014001770A (ja) | 2012-06-18 | 2012-06-18 | ラバーシートの表層を持つ積層材用ねじ |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210098099A (ko) * | 2020-01-31 | 2021-08-10 | (주)조인에프에스 | 단열재 고정구 |
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JPH0248606U (ja) * | 1988-09-30 | 1990-04-04 | ||
JP2001295818A (ja) * | 2000-04-11 | 2001-10-26 | Higashi Nippon Power Fastening Kk | 木ねじ |
EP1473471A2 (de) * | 2003-04-28 | 2004-11-03 | SFS intec Holding AG | Schraube mit einer Bohr- oder Eindringspitze |
-
2012
- 2012-06-18 JP JP2012136530A patent/JP2014001770A/ja active Pending
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KR102413865B1 (ko) * | 2020-01-31 | 2022-06-28 | (주)조인에프에스 | 단열재 고정구 |
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