JP2013546133A - 格子内に保持した活物質を有する鉛酸セル - Google Patents

格子内に保持した活物質を有する鉛酸セル Download PDF

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Abstract

鉛蓄電池セル用の電極は、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元格子構造を備え、格子を形成する複数のコア要素は実質的に連続的である。コア要素は、1又は複数の耐腐食性の導電剤でコーティングされ、固体の活物質がコア要素上にコーティングされ、マトリクス内に保持される。格子構造は集電体として機能する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉛蓄電池に関する。本発明は特に、鉛蓄電池に用いるセル又は電極を形成するための設計及び方法に関する。
鉛蓄電池の基礎的な電気化学性質は140年以上前に明らかになった。その性質は比較的単純で、多くの文書に記録されている。電池の化学組成物に含まれている活物質は以下の反応式1で示される。
Pb+PbO+2HSO← →2PbSO+2HO(式1)
鉛蓄電池は、安価で、頑丈で、かつ適度なエネルギー密度を有するため、世界中で広く使われている。しかし、それらの鉛蓄電池は重く、腐食性の水性硫酸を含んでいる。アノード及びカソードが高密度の鉛や鉛系の材料を含んでいるために、鉛蓄電池は本来重い。一般に、鉛系の材料は「ペースト」状に形成され、支持用の強固な「グリッド」構造で保持される。ペーストは平板状に形成され、グリッド構造で支持されている。その後、このペーストを処理して硬化することにより、高い表面積を有する、負極における「スポンジ」状の鉛と正極における二酸化鉛とを形成する。例えば、米国特許7,517,370号は、そのようなペーストを作成する方法を開示している。鉛系グリッド構造を有するため電池はかなり重くなっており、グリッド/平板の重量を低減するための様々な試みがなされている。しかし、約50%の活物質しか電気化学反応に能動的に関与していないため、電池全体の重量を低減する試みはさらに困難になっている。
米国特許4,707,911号は、電池を軽量化するために、平板やグリッドのない独立した多孔質電極を開示している。この電極は、浸出性の化合物を、溶融した鉛混合物に加えて所望の構成の固体を形成し、その後、浸出性の化合物を除去することで比較的均一に分布した網目状の空隙を有する多孔質電極を作成することにより形成される。次に、孔の壁を酸化させ、電気化学的活物質を形成する。
米国特許4,713,306号は、不織布等の有機又は無機繊維状に形成した正極の少なくとも一部を、導電性のドープされた酸化スズでコーティングした電池を開示している。この酸化スズのコーティングにより導電性が向上する。このような設計により、非導電性の鉛硫酸塩活物質が、ある程度の導電性を有するようになるので、電池の性能が向上する。米国特許7,060,391号は、孔を有する網状の炭素物質と、このような物質に鉛とスズとを含む合金を用いることを教示している。
米国特許5,156,935号は、負極及び正極の活物質と混合した、炭素、グラファイト、又はチタン酸カリウムからなる導電性の「ウィスカ」を用いることにより、軽量化、電荷及び体積の効率化、並びにサルフェーションに対する高抵抗化を実現することを開示している。
また、米国特許5,296,261号は、ニッケル、銅、又は鉛からなるスポンジ状の金属を製造する方法であって、前記金属の亜硝酸塩又は硫酸塩の液体を含浸させた型板としてポリマーのスポンジを用いる方法を開示している。この発明の目的は、携帯用アルカリ畜電池における電極として用いる微多孔質金属構造を作成することである。鉛蓄電池内のような、高酸化で腐食性の環境における電極の電気化学的特性又は耐腐食性については言及されていないし、そのような金属物質を活物質でコーティングすることについても言及されていない。
米国特許6,232,017号は、有機又は無機化合物(つまりグラスファイバーシート)からなる網を有する電極グリッドを備えることで電池全体の軽量化を実現する、鉛蓄電池のグリッド設計を開示している。そのような設計により、特に負極の電池重量が減少する。鉛又は鉛合金集電部で網の一部を覆い、網の表面に設けた鉛合金薄膜でグリッドを覆うことができる。
米国特許6,617,071号は、活物質からなるナノ粒子でコーティングされた導電性ポリマーで電池極板を覆う方法を教示している。この方法により、電池が軽量化し、正極グリッドの腐食を最小限に抑えることができる。この方法では、ナノ粒子を導電性ポリマーの骨組に混入して保持し、かつナノ粒子の反応表面積が広いため、活物質を十分に活用することができる。この導電性ポリマーは、固い多孔質構造を有し、酸及びイオン種の拡散を促進するが、活物質の体積が変化するため、依然として充放電中に「ばね」として機能することができる。しかし、この方法においても、少なくとも1つの表面を有するグリッド平板が必要である。さらに、導電性ポリマー骨組により、その中に保持される活物質の粒子が「ナノサイズ」に限定されてしまい、保持される粒子の質量、ひいてはこの方法におけるエネルギー密度が非常に限定されてしまう。多孔質ポリマー構造のサイズが小さいことにより、酸及びイオン種の拡散が制限され、放電サイクル中に粒子でナノサイズの孔が詰まる恐れがあり、その結果、充放電速度が制限されてしまう。さらに、電池グリッド上における重合後にナノ粒子がポリマーに添加されるため、ポリマー内のナノサイズの孔によって、ナノ粒子を混入できる深さがかなり制限される。
米国特許公報2009/0269658 A1号は、アクリロニトリルブタジエンスチレン等の低密度の材料からなり、銅又はニッケル等の金属でコーティングした後、鉛/鉛合金でコーティングし、次いでポリアナリン(polyanaline)等の導電性ポリマーの層を電着させることにより形成したグリッド構造を提案している。しかし、このような設計においても、活性の保護層をコーティングしたグリッド/平板構造が必要である。多層コーティングされた基板上の活物質の処理や、反応性物質の電気化学的性質及び反応については何ら言及されていない。
適切なエネルギー保持容量を得るためには、高い表面積を有する多孔質の正極及び負極が好ましい。これは、ペースト(例えば、鉛及び酸化鉛)を鉛系グリッドに塗布することにより得られる。このような「ペーストを塗布した平板」は、後に除去する活物質に浸出性の物質を加えることにより多孔質にすることができる。例えば、米国特許5,266,423号は、ケーシングにより作成し次いで粉砕してペーストに添加した鉛又は鉛合金中に、マグネシウム、又は亜鉛とマグネシウムを添加し、鉛又は鉛合金粒子に細かく分散させることを開示している。これらの添加物は、その後硫酸で浸出され、多孔質の鉛又は鉛合金マトリクスを作成する。
米国特許5,047,300号は、吸収性のセパレータ材の薄い層を有する活物質の極めて薄い層でコーティングした、極めて薄い無孔極板を用いることを開示している。この配置により、活物質に対する平板表面の割合が高くなり、内部抵抗が減少し、放電中に放熱が得られる。しかし、時間の経過につれ、そのような平板は、非導電性の硫酸鉛結晶が成長することで孔の詰まりが生じることになる。そのように孔が詰まることにより充放電の速度が制限され、サイクル寿命が短くなる。これらの非導電性の結晶はさらに成長を続け、放電サイクルの繰り返しに伴って凝集し、充電サイクル中に二酸化鉛に転化することがますます困難になる。硫酸電解液は詰まりを生じた孔に侵入することができなくなり、グリッド(集電体)平板への導電性が失われ、内部抵抗が増加し、充電速度が低下する。このいわゆる「サルフェーション」プロセスは、電池の充放電容量において重要な制限要因であり、最終的にはバッテリーの故障を引き起こす。電池のサルフェーションを抑制するためには様々な試みがなされている。例えば、米国特許7,592,094 B2号は、サルフェーションを最小限に抑えるために、電池に機械的励起を与える方法を開示している。この特許は、サルフェーションプロセスを解消する又は反転するために電気パルスを発生させる方法に関する先行技術について広範囲に述べている。
米国特許6,979,513号は、炭化した木材から得られた炭素発泡体を有する電池集電体を開示している。この炭素発泡体集電体に、活物質が設けられている。炭素発泡体の表面を保護することについては何も言及されていない。したがって、このような設計では、鉛蓄電池の正極における高酸化かつ酸性の条件では炭素材料の腐食が起こり、その結果COが発生しやすいため、充放電サイクルを繰り返す間に炭素発泡体の支持構造が次第に失われる。この特許はさらに、ペーストを含む転写シートや、浸漬又は塗装法を用いて、集電体に塗布した活物質のペースト又はスラリーを用いることを教示しているが、これらの手法は比較的大きい孔にある程度の深さまでコーティングすることに限定され、集電体発泡体は、本質的に活物質のペースト又はスラリーのグリッド支持体として機能する。
米国特許公報2009/0269666 A1は、鉛蓄電池セルを有する電気化学的セルを開示しており、炭素繊維構造がグリッド/集電体の製造に用いられ、電池の軽量化と、活物質に対する広い表面積を利用して充電速度を上げている。この公報は、三元炭化物(例えば、TiSiC又はTiPbC)、又は鉛、金、銀、タンタル、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属からなる緩衝層をグラファイト繊維と活物質との間に設けることを教示している。ある実施形態では、集電薄板が炭化物合金からなり、グラファイト繊維及び各側面に電気めっきされた活物質で補強されている。この手法では、集電板と、グリッドの表面にのみ電気めっきされた活物質とが必要である。3次元の多孔質格子構造内に堆積又は保持された活物質については何も言及されていない。
鉛蓄電池の化学組成についての他の顕著な問題は、充放電サイクル中に、正極及び負極板における活物質のx―y及びz面の寸法が変わることである。放電サイクル中、正極板活物質(二酸化鉛)が硫酸鉛に変化し、硫酸鉛の構造が約92%拡大する。同様に、負極板活物質(純鉛)も放電中に硫酸鉛に変化し、約164%拡大する。充電サイクル中は、正極及び負極板の硫酸鉛は収縮し、それぞれ二酸化鉛及び純鉛に戻る。平板のそのような物理的拡大・縮小により、電池内に機械的応力が生じ、グリッドにおける活物質の接着力が弱まり、電気的導通が減少する。
鉛蓄電池は、満充電時に約33%(v/v)の腐食性の硫酸水溶液を含む。この硫酸は、イオンを含む導電性の電解液として機能し、充放電の電気化学反応に関与する。電池の再充電を完了するのに必要な電圧は水の加水分解に必要な電圧よりも高いので、正極板で酸素が、負極板で水素が発生する。したがって、電池では、ガス抜きか消失した水を交換するための補修が必要である。この「オープン」ガスシステムは、一般には「フラッディング設計(flooded design)」と呼ばれ、電池を直立した姿勢に保つことが必要である。腐食性の酸と、充電サイクル中の酸素と水素の発生とが組み合わさると、安全性の問題が生じる。この問題を解決するために、「ヒュームドシリカゲルと酸との混合物」又は「吸着性のグラスファイバーマット(AGM)」セパレータを含み腐食性の硫酸を混入している、いわゆる制御弁式鉛蓄電池(VRLA)を製造するための広範囲にわたる試みがなされている。このような電池は、密閉されており、あらゆる姿勢で使用することができる。米国特許3,862861号は、「酸素サイクル」を利用することにより、上述のような、密閉されかつ補修が不要な鉛酸セルの製造方法を最初に開示したものである。
セパレータはVRLA電池において重要な要素であり、酸素運搬、電解液の分布、極板の拡大等の性質を決定する。そのようなセパレータを最適化するために広範囲の研究がなされてきた。例えば、米国特許6,689,509号は、引っ張り強度と酸素運搬とを高めるに、微多孔ポリマー層と少なくとも1層のグラスファイバー層からなる多層セパレータを開示している。米国特許5,128,218号は、水和二酸化ケイ素の粗粒子及び微粒子からなるセパレータを開示している。このような設計により、大きな比表面積(20m/g〜400m/g)、85%〜90%の空孔率、酸素吸収のための効率的な反応が可能なガスチャンネルが得られる。
VRLA‐AGMセパレータについては、D.A.J.Rand、P.T.Moseley、J.Garche and C.D.Parkerらによる共著、「制御弁式鉛蓄電池(Valve−regulated Lead−Acid Batteries)、2004、エルゼビア」の183−204ページ、7章に詳しく述べられている。
密閉型電池の主な特徴は、安全逃し弁及び、酸素と水素とを再結合させる機構を備えることである。AGM設計において、グラスマイクロファイバーのセパレータが大量の電解液を吸収すると同時にある程度の空孔率を維持できるために上述のような結合が起こり、その結果、約95%が電解液となり、高速なガス運搬を得るための調整用空隙スペースが得られる。流体の電解液におけるガスの拡散速度が低いため、高速な酸素運搬は、水溶液である電解液中では直接的には行われない。充電中、電気分解により発生した酸素は正極から負極へ拡散することができ、(未反応の)純鉛を酸化したり、(過充電状態のもとで過剰に発生した場合には)水素と再結合したりする。負極において活物質を過剰に使用すると、水素の発生が低減される。また、精製した活物質は酸素サイクルを抑制する傾向がある。
したがって、本発明の目的は、改良した鉛蓄電池を提供することである。本発明による電極は、グリッド又は支持用平板を使用することなく、各充放電サイクル中に活物質が実質的に転化する。従来の一般的な鉛蓄電池に比べ、本発明によると、電池全体が軽量化し、比エネルギーが増加し、サルフェーションが最小限に抑制され、充放電速度が増加し、酸の層形成が抑制され、サイクル寿命が延びる。
本発明の上述の目的及び他の目的は、以下に述べる発明の要約及び好ましい実施形態の詳細な説明で明確になり、本発明の各態様によって全ての目的か必ずしも同時に達成されるわけではなく、本願の各請求項によって全ての目的が実現されるわけでもない。
ある態様において、本発明は、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える電極を有する鉛蓄電池に用いる電気化学セルを備える。前記格子のコアは1又は複数の耐腐食性の導電剤でコーティングされている。固体の活物質は、前記コーティングされた格子マトリクス内に分散され保持される。硫酸電解液は前記活物質の表面のほぼ全体と接している。別体の集電板を用いるのに対して、前記格子自体は集電体として機能する。
本発明の設計は、格子コアのストランドに取り付けられた又は力学的に保持された固体の活物質を支持するための別体のグリッド又は平板が不要である。これにより電池重量が減少し、比エネルギーが増加する。本発明の設計により、充放電サイクル中に硫酸電解液が分散した固体の活物質の広い表面積と接することができる。さらに、固体の活物質が、無数の接点において導電性のコーティングされた格子コアと接することができる。そのような分散した複数の電気接点により、例えば凝集した非導電性の硫酸鉛粒子が電気的に分離(絶縁)されることを防ぎ、サルフェーションを最小限にできる。
また、本発明の電極設計によると、電極の、さらにはセル又は電池の、最終的な3次元形状全体の形状要素の選択の度合いが高くなる。電極は3次元格子構造から形成できるので、このような構造は無数の構成に容易に形成することができ、特有の一体型電極形状を製造することができる。また、一方の電極の形状は、他方の電極の形状と同じであってもよいし異なっていてもよい。例えば、一方の電極はボックス形状で、第2の電極は、ボックス形状の電極内で切り取られた円形、方形、又は長方形等の形状であってもよい。または、一方の電極は円筒形であって、第2の電極は円筒形、又は第1の筒に挿入された別の形状であってもよい。
ある態様において、本発明は、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える電極を有する鉛蓄電池に用いる電気化学セルを備え、この3次元の格子構造のコア要素は耐腐食性と導電性を得るためにコーティングされている。コーティングされたコア要素は実質的に連続的で導電性を有する。固体の活物質は、前記コーティングされたコア要素内に保持される。硫酸電解液は前記固体の活物質の露出面のほぼ全体と接している。前記格子自体はセルの集電体として機能する。
更なる態様において、前記格子は、開放孔を有するスポンジ又はハニカムパターン状の互いに接続したストランドの骨組みであってもよく、互いに重なり合うコアストランドは、繊維が細断されているか又は連続的であるか、又は層状又は絡みあって織物マットパターンとなっているか、不織マットパターン、又はパイル状であってもよい。
別の態様において、前記耐腐食性の導電剤は、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、本質的に導電性のポリマーのなかから選ばれる。
更なる態様において、前記硫酸電解液は、充放電サイクル中に電池内での圧力変動を補償するために圧縮可能な不活性材料を含む。
更なる態様において、前記セルは同様の第2の電極を更に備え、前記2つの電極のそれぞれにおいて、各固体の活物質のモル量は実質的に等しい
ある方法の態様において、本発明は、上述した等しいモル量を有する鉛酸電気化学セルを操作する方法であって、鉛蓄電池の放電完了後、前記複数の電極の極性を周期的に反転させる工程と、を備える。
本発明のある態様は、鉛蓄電池セルに用いる、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える正極又は負極を製造する方法に関する。この方法は、ガラス、ポリマー、炭素材料、又は金属を有するコア要素からなる格子コアを形成する工程を備える。前記コア要素を、タンタル、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、及び本質的に導電性のポリマーからなる群から選ばれた1又は複数の材料でコーティングする。固体の活物質を、前記格子の前記コア要素に対して又はそれらの間に接着するように分散し、前記格子の孔のほぼ全体に硫酸電解液を供給する
格子コアの材料の選択に関する本発明の複数の態様において、別の明細書に加えて、前記耐腐食性及び導電性のコーティングと活物質は、添付の請求項に記載されている。
本発明の複数の態様は、実施形態及び請求項に記載するように、コア要素がそれぞれガラス、ポリマー、炭素材料、又は金属を有するセルを製造する方法に関する。
本発明の別の態様は、本願のクレームに記載されており、参照することにより全体として本概要に含まれる。
ここまで、本発明の特定の態様についてのみ広い概要を述べてきたが、発明の全体の範囲は、以下の詳細な説明及び請求項を参照することにより、更に正確に理解されるであろう。
本発明の好ましい及び他の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、好ましい実施形態による、開放孔を有するスポンジ又はハニカム構造を画定する互いに接続した又は連続的なコア要素を備え、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元格子構造を示す。 図2は、単層でコーティングされた格子コア要素、つまり繊維ストランドの長手方向の拡大断面図である。 図3は、層状に形成されて不織マット形状を構成する、高い表面積と高い空孔率とを有しコア要素を備えた3次元格子構造、つまり繊維ストランドを示す。 図4は、別の実施形態による、球体と各球体内のナノサイズの孔との間に互いに接続された複数の開放型のチャンネルを有する3次元格子構造を構成する球体であって、コア要素として機能する、密に配置された多孔質球体の集合体を示す。 図5は、コア要素がガラス又はポリマーからなる場合の電極又はセルの別の製造方法の工程図を示す。 図6は、コア要素が炭素又は金属からなる場合の電極又はセルの別の製造方法の工程図を示す。
ある態様において、本発明は、高い表面積、高い空孔率、及び3次元格子構造を基礎として有する電気化学セル(以下、電極と称する場合もある)を備えている。本明細書及び請求項において、「格子」とは、格子のコアと、隙間及び/又は3次元的に広がる格子間のセルのマトリクスとからなる連続した要素を備える3次元構造をさし、ここで隙間及び/又はセルは、コア要素の交差部分の間に位置している。
例えば、本発明による格子は、
(a)開放孔を有するスポンジ又はハニカムパターン等の、互いに結合したコア要素又はストランドからなる骨組(例えば図1参照)と、
(b)層状又は、絡みあって織物マットパターン、不織マットパターン、又はひとまとまりのストランドの状態になった、互いに重なり合うコア要素又は細断された又は連続的であるストランド(例えば図3参照)と、
(c)互いに連続して電気的導通状態であり、間に互いに接続した複数のセル又はチャンネルが形成されている、互いに実質的に接触している密に配置された球体の3次元集合体(例えば図4参照)、
とを備える。
格子を形成するコア要素は耐腐食性の導電剤でコーティングされ、このコア要素上で固体の活物質がコーティングされ、かつ/又は格子マトリクス内で保持される。硫酸電解液は格子内に注入される。
図1に図示する好ましい実施形態の電極において、格子10は、2m/g、より好ましくは50m/g〜100m/g、理想的には100m/gを超える開放孔を有するスポンジ又はハニカム構造を有する。図2は、好ましい実施形態における、単層でコーティングされたコア要素、つまりストランド12の長手方向の断面図である。
図2に示すように、格子のコア14は、ガラス、1又は複数の有機ポリマー、炭素系材料、金属、又はこれらのハイブリッド結合からなることが好ましい。コアストランドの平均の直径は、広範囲の多孔率(50%〜99%)を有する比較的軽量の格子が得られるように選択される。コア材料に応じて、繊維の直径サイズは、1ミクロン〜200ミクロン、好ましくは10ミクロン〜50ミクロンの範囲である。コアストランド12は、断面において、円形でも凹凸があってもよい。
格子のコア要素は腐食に対して保護されており、格子の大部分は(コア要素が本質的に導電性でなければ)少なくとも1つのコーティング16を塗布することにより導電性になっている。実際は、コーティング16は必要に応じて複数の連続したコーティング層で構成されてもよい。コーティング16の材料は、コア14の材料によって決まる。しかし一般には、コーティングは、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC)、及び/又は本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー、のうちの1つ又は複数からなる。
ダイヤモンドライクカーボンコーティング(DLC)は、六角格子として形成されたsp結合した炭素原子の一種である。そのようなコーティングは耐腐食性が高いが、一般には導電性でない。しかし、そのようなコーティングは、sp炭素結合した炭素材料(例えばグラファイト)、水素、又は金属等をドープすることにより、又はDLCの量子力学的トンネル効果を利用すること等により導電性にすることができる。DLCコーティングは、さまざまな真空蒸着法又はイオンビーム蒸着法で形成することができ、好ましくは、不活性の雰囲気において、電気的導電性を向上させるためのドーパントを含むことが好ましいポリ(ヒドリドカルビン)(PHC)溶液で格子コアストランドをコーティングし、そのコーティングを100℃を超える温度で加熱することでPCHを分解して、前記コアストランド上にDLCコーティングを形成する。そのようなDLCコーティングは、厚さが0.1ミクロン〜5ミクロン、好ましくは約0.5ミクロン〜2ミクロンである。
コア要素14がガラスであり、石英又はホウケイ酸ガラスである場合、コーティング16は、ニッケル、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン(SiC)、DLC、本質的に導電性のポリマー、又はそれらの組み合わせで構成されてもよい。ドープされた炭化シリコンとは、炭化シリコンの電気導電性を高める1又は複数の物質、好ましくはボロン、アルミニウム、又は窒素のうちの1又は複数、でドープされた炭化シリコンである。
本質的に導電性でないポリマー系のコア14は、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フルオロカーボン、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン、又はポリエステル等で構成されてもよい。そのようなコアに用いるコーティング16は、ドープされた炭化シリコン、ニッケル、DLC、又は本質的に導電性のポリマーであってもよい。
炭素系コアは、アモルファス炭素、ドープされた炭化シリコン、グラファイト、又はグラフェンを有してもよい。炭素系コア構造は、開放孔を有する泡状一体構造、繊維マット、又は多孔質炭素球体を有してもよい。そのようなコアに用いるコーティング16は、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、本質的に導電性のポリマー、DLC、又はそれらの組み合わせであってもよい。シリコンコーティングが炭素コア上に形成されている場合は、そのようなコーティングは、加熱することによりシリコンが炭素と化学反応を起こして炭化シリコンコーティング、さらには炭化シリコンコアを形成する。
金属コア14は、アルミニウム、銅、又はニッケル、好ましくは無電解ニッケル、で構成されてもよい。金属コアに対して、コーティング16は、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、本質的に導電性のポリマー、DLC、又はそれらの組み合わせであってもよい。
コーティング16で被覆されると、格子のマトリクス内における格子間のセルのサイズは、0.1ミクロン〜100ミクロンの間になるが、0.5ミクロン〜20ミクロン間になるように格子をコーティングすることが好ましい。
図1及び図2に示すように、格子ストランド12の表面には凹凸があり、例えば硫酸鉛である、付着した固体活物質のコーティング18を構成する。コーティングされた物質18は、不織コアに対して、図3において符号19で示す隣接するコーティングされたコア要素に跨っているが、図1に示す実施形態においても同様であってよい。さらに、活物質20(図3)の非結合の粒子又は塊は、格子マトリクス内に物理的に含まれていてもよい。本明細書において、固体の活物質は、コーティングされていても、跨っていても、結合していなくても、格子内で接触することにより物理的に含まれていれば、マトリクス又は格子内に「保持されている」と定義する。
セルの電気化学的プロセスにおける活物質は、水、硫酸(HSO)、鉛(Pb)、二酸化鉛(PbO)、及び硫酸鉛(PbSO)を含む。固体の活物質は、鉛、二酸化鉛、及び硫酸鉛を含む。
固体の活物質18は、格子コアコーティング16上に塗布又は堆積することが好ましい。好ましい実施形態において、コーティング18は、電極の形成初期に添加された固体の反応性物質、好ましくは硫酸鉛、からなる。硫酸電解液22は、コーティング表面18全体と密着している。孔、空隙、セル、又は格子間領域24は、硫酸電解液22で実質的に充填されている。
図3は、高い表面積及び高い空孔率を有する3次元格子構造を示し、不織マット形状である点を除いて図1と同様である。図3は不織マット形状の格子構造の実施形態を示すが、格子コアストランド12は、層状又は絡み合っていてもよく、いかなる織又は不織構造、又はパイル構造であってもよく、切断されていても連続的であってもよい。
図4に、密に配置された(好ましくは多孔質の)球体26の別の集合体を示す。同時に、球体26は、互いに接触し、複数の互いに接続した開放型のチャンネル、セル、又は孔28を形成する、密に配置された球体のコアを構成している。
1グラム当たりの表面積が大きく(即ち2000m/g)多孔質でない、直径がサブミクロンである炭素球体は入手可能であるが、そのような球体を密に配置した構造の空孔率は約24%しかない。そのような直径がサブミクロンである密に配置された球体(又は粒子)を通じた活物質の液体/固体の効率的な注入は、互いに接続した開放型のチャンネルのサイズの限度によって非常に制限されている。従って、効果的な表面積を増加させるために多孔質であるミクロンサイズの球体を使用することは有利である。全体的な効果としては、固体の活物質の薄膜を広い表面に塗布することができ、大量の活物質が下層の(コーティングされた)炭素構造と常に連続しており、それにより、サルフェーションを最小限に抑え、充放電サイクルを素早く行うことが出来る。
ある実施形態において、球体の直径は約0.5ミクロン〜50ミクロンであり、球形内の孔の直径は1ナノメーター〜約3000ナノメーターの範囲内である。好ましくは、多孔質の球体の直径は約1ミクロン〜3ミクロンであり、球形内の孔の直径は約50ナノメーター〜200ナノメートルである。
結合していないミクロンサイズの球体を扱う工程には多くの課題がある。したがって、効率的に扱うために上述のような球体の集合体を溶融することは有利である。本発明のある実施形態において、球体の表面にシリコンコーティング30を用いることで、導電性で耐腐食性のコーティングを形成できるだけでなく、シリコンコーティング30が、球体を溶融して固体の一体構造になるように機能し、それにより溶融した球体の扱いが容易になる。
次に、好ましくは硫酸鉛、好ましくは水溶性又は非水溶性の溶剤に溶解した、好ましくは酸性(好ましくは熱塩酸)である固体の活物質を、溶融した球体一体構造に導入又は混入し、冷却により液体から硫酸鉛を沈殿させる。次いで、混入した溶剤を真空吸引及び/又は加熱により除去する。その結果得られた沈殿した硫酸鉛32により炭素表面をコーティングし、いくつかの孔に跨がり、硫酸鉛のうち不安定な一部の粒子は孔28内に保持される。
その後、ひとまとまりになった球形の開放型のチャンネル又セル28を、希硫酸22で実質的に充填する。
図5は、鉛酸電気化学セルの正極又は負極として用いる、本発明の好ましい及び別の実施形態による、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元格子を製造する主要な方法及び工程を示す図である。つまり、好ましい実施形態によると、格子コアのコアを構成する要素は、ガラス、ポリマー、炭素材料、又は金属、又はそれらの組み合わせからなる。コア要素は、タンタル、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、及び/又は本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー、のうちの1又は複数でコーティングされる。活物質は、コーティングされた格子コアの上、又は内部に保持される。
固体の活物質を混入する方法として、例えば、個体の活物質粒子のコロイド懸濁液を、フィルターとしての格子を通して注入するか、又は、振動又は真空吸引によってその流体懸濁液を多孔質の格子の中に入れる。さらに、格子構造内の元の位置で溶液から析出した溶解した固体の活物質を含む水性又は非水性の硫酸鉛等の溶液、又は反応性物質を実質的に析出させる反応物質を有する溶液中に格子をくぐらせる、スピンコートする、又は浸漬することができる。この工程により、格子内のコア繊維がコーティングされ、格子内に密に配置された孔又は繊維間の一部が結合し、活物質の一部の粒子を格子内に力学的に保持する。
選択した格子コアが導電性である領域では、鉛でコーティングしてもよく、この場合、フルオロホウ酸塩浴溶液を用いて鉛を電着する。
非活物質は、コーティングされた格子繊維を洗浄し乾燥させることで除去される。
硫酸電解液は、格子の孔又はセル内に設けられる。ある実施形態においては、圧縮可能な不活性材料を硫酸電解液に添加することで、放電サイクル中に鉛と二酸化鉛とが膨張して硫酸鉛になること及び充電サイクル中に硫酸鉛が収縮して鉛と二酸化鉛になることに伴う電池内の体積変化を補償する。このような膨張調節剤は、特に密閉されたVRLA電池に対して有利であり、過度の圧力増大又は圧力変動を防止し、補償する。ある実施形態においては、そのような調節剤は、例えば独立気泡ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等からなる独立気泡ポリマーボール又は他の形状からなる。別の実施形態においては、耐酸性の圧縮可能なエラストマー材料を用い、その形状は特に限定しない。電池を再充電すると、両方の電極からの硫酸鉛結晶が、鉛と二酸化鉛への変化に伴って収縮し、それにより、酸素再結合サイクルが機能するための(VRLA設計に対する)経路が形成される。本発明による設計は、フラッディング又はVLRA(つまりAGMと及びヒュームドシリカゲル)鉛蓄電池の構成に適している。
負極及び正極における(連続した充放電サイクルにわたる)不完全な化学的腐食反応は蓄積する傾向がある。例えば、時間の経過につれてより大きな硫酸塩結晶が凝集し、鉛又は二酸化鉛へ容易には戻らない場合がある。又は、特に充電サイクルの終了付近又は過充電中において、異物からの副反応又は酸素と水素の発生、及びそれに由来する反応のため、硫酸鉛が100%鉛に変化しない場合がある。したがって、純度の高い化学物質(例えば、(Seastar Chemicals Inc.、シドニー、ブリティッシュコロンビア州、カナダ、により製造された硫酸、及びMV Laboratories、Inc.、ニュージャージー州、アメリカ合衆国、により製造された硫酸)を用いて非活物質成分又は異物からの有毒又は寄生的な化学反応を最小限にすることは有利である。
本発明の電極は電気化学セルの集電体として機能するので、集電体としての別体の平板又は基板が不要である。
(a)ガラスコア格子の製造(50)
開放孔を有するスポンジ又はハニカム構造を持つ3次元格子構造を図1に示す。格子コアは、強固で硫酸中において耐腐食性があるが本質的に導電性でないガラス、好ましくは石英からなりうる。
製造方法としては、まず、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレン、好ましくはポリウレタン、等からなる泡状開放孔ポリマーを作成する。この泡状構造をマンドリル(51)として用いる。
石英格子構造は、シリカゾルゲルプロセス(52)を用いて形成される。このプロセスにおいて、シリカ(石英)のコロイド状分散液を含むゾルを泡状有機ポリマー上に塗布し、約200℃に加熱することで水を除去し、高温(>10000℃)に加熱(54)することで、石英コーティングを高密度化し泡状ポリマーを除去する。
非導電性のグラスファイバーに銀、炭素等の導電性材料の小さい粒子を添加することができるが、そのような添加された繊維は、単独では本質的に導電性でないため、導電性の表面を持たない。
したがって、特に正極において鉛蓄電池の高度酸化の環境下で、硫酸中で耐腐食性がある導電性のコーティングでガラス格子をコーティング(56)する必要がある。
ある実施形態において、ガラス格子は、ポリパラフェニレン又はポリアニリン等の本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアナリン、好ましくはポリアニリンナノファイバーでコーティングされる。
更なる実施形態において、ガラス格子を、まずニッケル、好ましくは無電解ニッケル、でコーティングし、次いで本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー、でコーティングする。
別の実施形態においては、ガラス格子をまず、CVD法又は電気化学的方法を用いてシリコンでコーティングする。シリコンは硫酸に耐性があり、半導体である。
更なる実施形態において、ガラス格子は、ニッケル、タンタル(高温ガラスに対してのみ、つまり石英)、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC又はポリアニリンのうちの1又は複数からなるコーティング層で被覆されてもよい。タンタルは、硫酸に耐性のある数少ない金属の1つであり、導電性である。白金又はイリジウム等の耐性のある金属は、大量に使用するには高価すぎる。
次に、例えば、コーティングした格子ストランドに鉛を電着する、又は硫酸鉛でコーティングする、好ましくは泡状の石英格子内の元の位置で硫酸鉛を析出することにより、コーティングした泡状石英構造を固体の活物質でコーティング(57)する。
シリカゾルゲルプロセスを用いて石英格子を形成することの利点の1つは、石英が光学的に透明であるため、ポリアニリンナノファイバーを写真フラッシュ溶着することで石英ガラスの表面に導電性のナノファイバーからなる高密度のマットを形成することができる。
更なる実施形態において、マット形状(例えば図3)のホウケイ酸ガラス等の細断された又は連続したグラスファイバーから直接、3次元格子構造を作成することが出来る。しかし、一般にそのような構造は、中に含んでいる比較的高密度の固体の活物質を支持するには柔らかすぎる。
別の実施形態においては、溶解する手前までファイバー構造を加熱することで、細断された又は連続的したファイバー、又はマット状の繊維と共に溶融することで、上記のような柔らかいグラスファイバー格子構造を強固にすることができる。
その後、織物又は不織マットガラス構造を、ニッケル、好ましくは無電解ニッケル、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、ポリアニリン等の本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリンナノファイバーのうちの1又は複数からなるコーティング層でコーティングし、次いで電気めっきされた鉛を、好ましくは硫酸鉛でコーティングする。
(b)有機ポリマーからなる格子の作成(58)
ある実施形態においては、図1に示す開放孔形状を有する格子コア、及び図3に示す不織マット形状又はマット形状(59)は、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フルオロカーボン、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリエステル等の有機ポリマー、好ましくはポリプロピレン、からなる。そのようなポリマーは、硫酸中において耐腐食性があるが、本質的に導電性ではない。別の実施形態においては、図3に示す不織マット形状又はマット形状は、例えば、加熱、超音波溶接、又はレーザ溶接法により繊維構造を溶解する手前まで加熱することで、マットポリマー構造内にて繊維と共に溶融する(60)ことで剛性を高めることができる。格子の剛性が高まることは、特に径の小さい繊維を用いる場合に、比較的重い固体の活物質を支持することにおいて有利である。この実施形態において、繊維を、まずニッケル、好ましくは無電解ニッケル、でコーティングし(62)、次いで本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー、でコーティングし、その後固体の活物質、好ましくは硫酸鉛、でコーティングする(64)。
別の実施形態において、ポリマー繊維は、ポリ(メチルシリン)溶液でコーティングされ、このコーティングは低温の不活性の雰囲気において熱分解して炭化シリコンのコーティング層を形成し、導電性を高めるためにドーピングされ、その後、電気メッキした鉛、好ましくは硫酸鉛、等の固体の活物質でさらにコーティングする。
更なる実施形態において、ポリアナリン又はポリパラフェニレン、好ましくはポリアニリン、等の本質的に導電性の繊維を、3次元繊維構造の形成に直接用いることができる。その後、そのような構造をコーティングし、電気めっきした鉛、好ましくは硫酸鉛、等の固体の活物質を混入する。
(c)炭素材料からなる格子の作成(66)
開放孔を有する格子構造、繊維マット、個体の炭素球体又は多孔質炭素球体を備えた構造を有する、アモルファス炭素、ドープされた炭化シリコン、グラファイト、又はグラフェン等の炭素材料からなる格子コアは、一般に耐腐食性があり、本質的に導電性である。しかし、鉛蓄電池の酸化/還元工程及び硫酸環境は炭素系材料を壊す傾向があり、その結果二酸化炭素(CO)が発生する。したがって、一般に、導電性の保護コーティングを炭素系材料上に設けることが必要である。
ある実施形態では、炭素系材料をポリアニリン、好ましくはポリアナリンナノファイバー、等の本質的に導電性のポリマーでコーティングする(68)。
更なる実施形態において、好ましくは化学気相成長(CVD)法を用いてタンタルで炭素系材料をコーティングする。
別の実施形態において、好ましくはCVD‐シランガス法を用いることにより、炭素系材料をシリコンでコーティングする。そのようなコーティングの更なる形態は、好ましくはシリコンでコーティングされた炭素を真空で更に加熱することで炭化シリコンコーティングを形成する。炭化シリコンコーティングを、ボロン、アルミニウム、又は窒素等でドープして導電性を高めることは有利である。
更なる実施形態において、ポリ(メチルシリン)を含む溶液をドープし不活性の雰囲気中で加熱して分解することによって、上述のようなドーパントを炭化シリコンコーティングに混合することが好ましい。
ある実施形態では、シランガス、メタンガス、及び窒素を用いたCVD法で炭素系材料をコーティングする。ここで、これらのガスは、加熱時に、ドープされた炭化シリコンコーティングを炭素系材料上に形成する。
また別の実施形態では、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、又はポリアニリンのうちの少なくとも1又は複数からなるコーティング層で炭素系材料をコーティングする。
ある実施形態では、炭素材料は、超音波噴霧熱分解法(WO 2009/149540 A1参照)を用いて製造された多孔質炭素球体からなる。そのような多孔質球体をまとめて配置し、真空で化学気相成長法を用いてシランガス(SiH)でコーティングすることができる。そのようなシランコーティングは、多孔質球体の内外表面上に耐腐食性のシリコン(Si)薄膜コーティングを形成することができる。ある実施形態では、シリコンでコーティングされた球体を真空で(又は不活性の雰囲気で)更に加熱し、シリコンコーティングの一部又は全体をその下にある炭素と反応させ、炭化シリコン(SiC)の接着性コーティングを形成する。シリコンと炭化シリコンはともに硫酸に対して耐腐食性があり、半導体である。ある実施形態では、炭化シリコンコーティングを、ボロン、アルミニウム、又は窒素のうちの1又は複数でドープすることで導電性を高める。
更なる実施形態において、格子構造全体は、ボロン、アルミニウム、又は窒素のうちの1又は複数でドープされた炭化シリコンからなることで、導電性を高める。更なる実施形態において、ドーパントをポリ(メチルシリン)を含む溶液に添加し、不活性の雰囲気でドーパントを分解し加熱することによって、ドープされた炭化シリコン格子構造を形成することにより、上述のようなドーパントを炭化シリコンマトリクスに混合することが好ましい。
ある実施形態において、繊維マット形状を有する格子構造は、ドープされた炭化シリコンからなり、そのようなマットは、商業的に入手可能なエレクトロスピニング法により製造される。
更に別の実施形態において、コーティングされた炭素材料を、更にコーティングし(70)、電気めっきした鉛、又は好ましくは硫酸鉛でコーティングした、固体の活物質を混入する。
(d)金属製格子の製造(72)
本発明のある実施形態において、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フルオロカーボン、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリエステル等からなる泡状開放孔を有するポリマーをマンドリル(74)として用い、そのポリマーをニッケルでコーティングする、好ましくは無電解ニッケル堆積(周知の工程)(75)、ことにより金属格子を製造することができる。次に、この金属格子を高温で加熱し、無電解ニッケルコーティングを高密度化することでポリマーを蒸発させて除去し、金属格子構造だけを残す。
しかし、ほとんどの金属は、濃度が約33%v/vの硫酸中では腐食し、鉛蓄電池の、特に正極において、酸化/還元反応が起こる。
ある実施形態では、金属格子を用いて形成された、図1に示す開放孔形状、又は図3に示す不織マット形状、又はマット形状を、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC又は、ポリパラフェニレン又はポリアニリン、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー等の本質的に導電性のポリマーのうち、1又は複数からなる導電性保護コーティング層でコーティングする(76)。
そして、コーティングされた金属格子に、金属格子内の元の位置で硫酸鉛を析出することにより、電気めっきされた鉛、好ましくは硫酸鉛、等の固体の活物質を混入する(77)。次に、希硫酸電解液を加える。そうすることで、鉛蓄電池の電極として金属格子を用いることができる。
本発明の電池の実施形態において、まず2つの電極をモル量が実質的に等しい固体の活物質、つまり鉛又は二酸化鉛、好ましくは硫酸鉛、でコーティングする。このことにより、電極の極性を周期的に反転する機会が得られる。
本発明による電池を最初に充電するとき、硫酸鉛コーティングが用いられていれば、鉛と二酸化鉛とが負極と正極にそれぞれ形成される。そのような設計は電池の形成を必要とせず、1種類の固体の活物質(つまり硫酸鉛)しか必要でないため、製造上の観点から便利である。
次に電池の放電を完了すると、両電極の活物質は実質的に硫酸鉛からなるため、硫酸電解液が好ましくは約1%v/v〜10%v/vに希釈され、イオン導電性を保つように活物質の化学量論比が設定される。このような設計により、硫酸のモル量を最小限にすることができる。
各電極の格子において、格子内の活物質のモル重量が等しい場合、電池の電極の極性を周期的に反転させてもよい。その場合、累積する非可逆的な化学反応に由来する反応生成物の発生を抑制し最小限にするため、電池を完全に放電した時に反転を開始する。当業者であれば、電池の充放電の手順を監視し調整することにより、極性反転の方法を実現できる。
これまで、本発明の様々な実施形態や特徴を述べてきた。適宜補正が行われる請求項が示す本発明の範囲を逸脱することなく様々な変更を行うことができることは理解されるであろう。
別の態様において、前記耐腐食性の導電剤は、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC、本質的に導電性のポリマーのなかから選ばれる。
本発明のある態様は、鉛蓄電池セルに用いる、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える正極又は負極を製造する方法に関する。この方法は、ガラス、ポリマー、炭素材料、又は金属を有するコア要素からなる格子コアを形成する工程を備える。前記コア要素を、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC、及び本質的に導電性のポリマーからなる群から選ばれた1又は複数の材料でコーティングする。固体の活物質を、前記格子の前記コア要素に対して又はそれらの間に接着するように分散し、前記格子の孔のほぼ全体に硫酸電解液を供給する
格子コアの材料の選択に関する本発明の複数の態様において、別の明細書に加えて、前記耐腐食性及び導電性のコーティングと活物質は、添付の請求項に記載されている。
格子のコア要素は腐食に対して保護されており、格子の大部分は(コア要素が本質的に導電性でなければ)少なくとも1つのコーティング16を塗布することにより導電性になっている。実際、コーティング16は必要に応じて複数の連続したコーティング層で構成されてもよい。コーティング16の材料は、コア14の材料によって決まる。しかし一般には、コーティングは、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング、及び/又は本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー、のうちの1つ又は複数からなる。
ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングは、六角格子として形成されたsp3結合した炭素原子の一種である。そのようなコーティングは耐腐食性が高いが、一般には導電性でない。しかし、そのようなコーティングは、sp2炭素結合した炭素材料(例えばグラファイト)、水素、又は金属等をドープすることにより、又はDLCの量子力学的トンネル効果を利用すること等により導電性にすることができる。DLCコーティングは、さまざまな真空蒸着法又はイオンビーム蒸着法で形成することができ、好ましくは、不活性の雰囲気において、電気的導電性を向上させるためのドーパントを含むことが好ましいポリ(ヒドリドカルビン)(PHC)溶液で格子コアストランドをコーティングし、そのコーティングを100℃を超える温度で加熱することでPHCを分解して、前記コアストランド上にドープされたDLCコーティングを形成する。そのようなドープされたDLCコーティングは、厚さが0.1ミクロン〜5ミクロン、好ましくは約0.5ミクロン〜2ミクロンである。
コア要素14がガラスであり、石英又はホウケイ酸ガラスである場合、コーティング16は、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン(SiC)、ドープされたDLC、本質的に導電性のポリマー、又はそれらの組み合わせで構成されてもよい。ドープされた炭化シリコンとは、炭化シリコンの電気導電性を高める1又は複数の物質、好ましくはボロン、アルミニウム、又は窒素のうちの1又は複数、でドープされた炭化シリコンである。
本質的に導電性でないポリマー系のコア14は、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フルオロカーボン、ポリイミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン、又はポリエステル等で構成されてもよい。そのようなコアに用いるコーティング16は、ドープされた炭化シリコン、ニッケル、ドープされたDLC、又は本質的に導電性のポリマーであってもよい。
炭素系コアは、アモルファス炭素、ドープされた炭化シリコン、グラファイト、又はグラフェンを有してもよい。炭素系コア構造は、開放孔を有する泡状一体構造、繊維マット、又は多孔質炭素球体を有してもよい。そのようなコアに用いるコーティング16は、シリコン、ドープされた炭化シリコン、本質的に導電性のポリマー、ドープされたDLC、又はそれらの組み合わせであってもよい。シリコンコーティングが炭素コア上に形成されている場合は、そのようなコーティングは、加熱することによりシリコンが炭素と化学反応を起こして炭化シリコンコーティング、さらには炭化シリコンコアを形成する。
金属コア14は、アルミニウム、銅、又はニッケル、好ましくは無電解ニッケル、で構成されてもよい。金属コアに対して、コーティング16は、シリコン、ドープされた炭化シリコン、本質的に導電性のポリマー、ドープされたDLC、又はそれらの組み合わせであってもよい。
図5は、鉛酸電気化学セルの正極又は負極として用いる、本発明の好ましい及び別の実施形態による、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元格子を製造する主要な方法及び工程を示す図である。つまり、好ましい実施形態によると、格子コアのコアを構成する要素は、ガラス、ポリマー、炭素材料、又は金属、又はそれらの組み合わせからなる。コア要素は、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC、及び/又は本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー、のうちの1又は複数でコーティングされる。活物質は、コーティングされた格子コアの上、又は内部に保持される。
更なる実施形態において、ガラス格子は、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC又はポリアニリンのうちの1又は複数からなるコーティング層で被覆されてもよい。白金又はイリジウム等の耐性のある金属は、大量に使用するには高価すぎる。
その後、織物又は不織マットガラス構造を、ニッケル、好ましくは無電解ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC、ポリアニリン等の本質的に導電性のポリマー、好ましくはポリアニリンナノファイバーのうちの1又は複数からなるコーティング層でコーティングし、次いで電気めっきされた鉛を、好ましくは硫酸鉛でコーティングする。
また別の実施形態では、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC、又はポリアニリンのうちの少なくとも1又は複数からなるコーティング層で炭素系材料をコーティングする。
ある実施形態では、金属格子を用いて形成された、図1に示す開放孔形状、又は図3に示す不織マット形状、又はマット形状を、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、ドープされたDLC又は、ポリパラフェニレン又はポリアニリン、好ましくはポリアニリン、好ましくはポリアニリンナノファイバー等の本質的に導電性のポリマーのうち、1又は複数からなる導電性保護コーティング層でコーティングする(76)。

Claims (45)

  1. 1又は複数の耐腐食性の導電剤でコーティングされた複数のコア要素であって、コーティングされた前記複数のコア要素は実質的に連続的で導電性を有する、前記複数のコア要素からなり高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える少なくとも1つの電極と、
    前記コーティングされたコア要素によって前記格子内に保持された固体の活物質と、
    前記固体の活物質の露出面のほぼ全体と接している硫酸電解液と、を備える電気化学セルであって、
    前記格子は前記セルの集電体として機能する電気化学セル。
  2. 請求項1のセルにおいて、
    前記コア要素はストランドを備え、
    前記格子構造は、開放孔を有するスポンジ又はハニカムパターンの骨組を有する。
  3. 請求項1のセルにおいて、前記コア要素は互いに重なり合うコアストランドを有し、前記ストランドは細断されているか、又は連続的である.
  4. 請求項1のセルにおいて、コアストランドは、層状又は絡みあって織物マットパターンとなっているか、不織マットパターン、又はパイル状である。
  5. 請求項1のセルにおいて、前記耐腐食性の導電剤は、タンタル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、本質的に導電性のポリマーのなかから選ばれる。
  6. 請求項1のセルにおいて、前記硫酸電解液の濃度は、セルの放電完了時に、前記電解液が0.1%から10%v/vの間にあるように設定される。
  7. 請求項6のセルにおいて、前記硫酸電解液は、充放電サイクル中に電池内での圧力変動を補償するために圧縮可能な不活性材料を含む。
  8. 請求項7のセルにおいて、前記圧縮可能な不活性材料は、エラストマー材料及びポリマー材料からなる群から選ばれる。
  9. 請求項1のセルは、
    1又は複数の耐腐食性の導電剤でコーティングされた複数のコア要素であって、コーティングされた前記複数のコア要素は実質的に連続的で導電性を有する、前記複数のコア要素からなり高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える第2の電極と、
    前記コーティングされたコア要素によって前記格子内に保持された固体の活物質と、
    前記固体の活物質の露出面のほぼ全体と接している硫酸電解液と、を更に備え、
    前記電極及び前記第2の電極のそれぞれにおいて、各固体の活物質のモル量は実質的に等しい。
  10. 請求項9のセルにおいて、前記固体の活物質は鉛、二酸化鉛、又は硫酸鉛を有する。
  11. 鉛酸電気化学セルを操作する方法であって、
    請求項10のセルを製造する工程と、
    鉛蓄電池の放電完了後、前記電極及び第2の電極の極性を周期的に反転させる工程と、を備える。
  12. 請求項1のセルにおいて、前記コア要素は、ガラス、有機ポリマー、炭素系材料、金属、又はそれらのハイブリッド結合を有する。
  13. 請求項12のセルにおいて、前記コア要素はホウケイ酸ガラス又は石英を有する。
  14. 請求項12のセルにおいて、前記コア要素は、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレンからなる群から選ばれたポリマーを有する。
  15. 請求項12のセルにおいて、
    前記コア要素は、アモルファス炭素、グラファイト、グラフェン、及びドープされた炭化シリコンからなる群から選ばれた炭素材料を有し、
    前記格子構造は、泡状開放孔形状又は繊維マット形状であるか、又は密に配置された多孔質炭素球体からなる。
  16. 請求項15のセルにおいて、前記多孔質球体の直径は0.5から50ミクロンであり、球形内の孔の直径は1から3000ナノメートルの範囲にある。
  17. 請求項12のセルにおいて、前記コア要素は、銅、ニッケル、又はアルミニウムを有する。
  18. 請求項1のセルにおいて、前記格子構造の空孔率は、50%と99%の間である。
  19. 鉛蓄電池セルに用いる、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子構造を備える正極又は負極を製造する方法であって、
    ガラス、ポリマー、炭素材料、又は金属を有するコア要素からなる格子コアを形成する工程と、
    タンタル、ニッケル、シリコン、ドープされた炭化シリコン、DLC、及び本質的に導電性のポリマーからなる群から選ばれた1又は複数の材料で前記コア要素をコーティングする工程と、
    前記格子の前記コア要素に対して又はそれらの間に接着するように固体の活物質を分散させる工程と、
    前記格子の孔のほぼ全体に硫酸電解液を供給する工程と、を備える。
  20. 請求項19の方法において、前記本質的に導電性のポリマーはポリアニリンである。
  21. 請求項20の方法において、前記ポリアニリンはポリアニリンナノファイバーである。
  22. 請求項19の方法において、前記コア要素はガラスを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、マンドリルとして泡状開放孔ポリマーを用いて、前記泡状開放孔ポリマーをシリカゾルゲルでコーティングし、次いでこのコーティングした泡状開放孔ポリマーを加熱することにより、前記泡状ポリマーを乾燥させて除去することで、石英ガラス構造体を形成し、
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記石英構造体を化学気相成長法によりタンタル又はシリコンでコーティングし、次いでポリアニリンナノファイバーでコーティングする。
  23. 請求項19の方法において、前記コア要素はガラスを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、マンドリルとして泡状開放孔ポリマーを用いて、前記泡状開放孔ポリマーをシリカゾルゲルでコーティングし、次いでこのコーティングした泡状開放孔ポリマーを加熱することにより、前記泡状ポリマーを乾燥させて除去することで、石英ガラス構造体を形成し、
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記石英構造体を無電解メッキ法によりニッケルでコーティングし、次いでポリアニリンナノファイバーでコーティングする。
  24. 請求項19の方法において、前記コア要素はガラスを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、マンドリルとして泡状開放孔ポリマーを用いて、前記泡状開放孔ポリマーをシリカゾルゲルでコーティングし、次いでこのコーティングした泡状開放孔ポリマーを加熱することにより、前記泡状ポリマーを乾燥させて除去することで、石英ガラス構造体を形成し、
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記石英構造体をドープされた炭化シリコンでコーティングする。
  25. 請求項24の方法において、前記構造体をドープされた炭化シリコンでコーティングする工程において、ボロン、アルミニウム、又は窒素を含む溶媒溶液にポリ(メチルシリン)を溶解し、前記溶液を低温で分解し、ドープされた炭化シリコンのコーティングを形成する。
  26. 請求項24の方法において、前記構造体をドープされた炭化シリコンでコーティングする工程において、シランガスとメタンガスの混合物を用いたCVD法による堆積を行う。
  27. 請求項22の方法は、閃光を用いて前記ポリアニリンナノファイバーコーティングを加熱し、前記ナノファイバーを溶融する工程を更に備える。
  28. 請求項19の方法において、前記コア要素はガラスを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、ホウケイ酸ガラスからなるマット形状を用いて、タンタル、シリコン、又はポリアニリンナノファイバーのうちの1又は複数で前記マットをコーティングし、
    前記分散させる工程において、硫酸鉛でコーティングする。
  29. 請求項19の方法において、前記コア要素はガラスを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、ホウケイ酸ガラスからなるマット形状を用いて、無電解ニッケル及びポリアニリンナノファイバーで前記マットをコーティングし、
    前記分散させる工程において、硫酸鉛でコーティングする。
  30. 請求項19の方法において、前記コア要素はガラスを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、ホウケイ酸ガラスからなるマット形状を用いて、ポリマー溶液から得られたドープされた炭化シリコンで前記マットをコーティングし、
    前記分散させる工程において、硫酸鉛でコーティングする。
  31. 請求項19の方法において、前記コア要素はポリマーを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、繊維からなるマットを加熱し、前記繊維を溶融して、溶融した前記繊維の間にスペースや孔が設けられた強固な構造にし、
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記溶融した繊維マットを無電解ニッケルでコーティングし、次いでポリアニリンナノファイバーでコーティングし、
    前記固体の活物質を分散させる工程において、前記溶融した繊維マットを固体の活物質でコーティングする。
  32. 請求項19の方法において、前記コア要素はポリマーを有し、
    前記格子コアを形成する工程において、マット形状に形成した本質的に導電性のポリマーを設け、
    前記分散させる工程において、前記ポリマーマットを固体の活物質でコーティングする。
  33. 請求項19の方法において、前記コア要素は炭素系材料を有し、
    前記格子コアを形成する工程において、泡状開放孔形状又マット形状に形成した炭素系材料をマンドリルとして設け、
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記炭素マンドリルをタンタルからなる1又は複数の保護コーティング層でコーティングし、
    前記分散させる工程において、固体の活物質でコーティングする。
  34. 請求項19の方法において、前記コア要素は炭素系材料を有し、
    前記格子コアを形成する工程において、泡状開放孔形状又マット形状に形成した炭素系材料をマンドリルとして設け、
    前記コア要素をコーティングする工程において、ボロン、アルミニウム、又は窒素を含む溶液におけるポリ(メチルシリン)を用いて前記炭素マンドリルを、ドープされた炭化シリコンでコーティングし、前記溶液を加熱により分解して、ドープされた炭化シリコンからなるコーティングを作成し、
    前記分散させる工程において、固体の活物質でコーティングする。
  35. 請求項19の方法において、前記コア要素は炭素系材料を有し、
    前記格子コアを形成する工程において、泡状開放孔形状又マット形状に形成した炭素系材料をマンドリルとして設け、
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記炭素マンドリルを本質的に導電性のポリマーの導電層でコーティングし、
    前記分散させる工程において、固体の活物質でコーティングする。
  36. 請求項19の方法において、前記コア要素は炭素系材料を有し、
    前記格子コアを形成する工程において、泡状開放孔形状又マット形状に形成した炭素系材料をマンドリルとして設け、;
    前記コア要素をコーティングする工程において、前記炭素マンドリルをシリコンコーティングでコーティングし、前記シリコンコーティングを真空又は不活性の雰囲気で加熱して炭化シリコンの層を作成し、
    前記分散させる工程において、固体の活物質でコーティングする。
  37. 請求項33の方法において、前記炭素系材料は、アモルファス炭素、グラファイト、又はグラフェンからなり、開放孔一体型ブロック構造又は繊維マット形状に形成されている。
  38. 請求項19の方法において、前記格子は密に配置された多孔質炭素球体の集合体を備え、
    前記格子コアを形成する工程において、前記集合体を固体の一体型構造に溶融する化学気相成長法を用いて、前記多孔質炭素球体をシランガスでコーティングし、
    前記コア要素をコーティングする工程において、真空又は不活性の雰囲気で前記多孔質球体を加熱して炭化シリコン層を形成し、炭化シリコンをボロン、アルミニウム、又は窒素のうちの1又は複数でドープし、
    前記分散させる工程において、前記コーティングされた一体型構造に固体の活物質を混入する。
  39. 請求項19の方法において、前記固体の活物質は硫酸鉛であり、
    前記分散させる工程において、酸性の溶剤に溶融した硫酸鉛の溶液内に前記格子構造を配置し、前記溶液を冷却することにより、硫酸鉛をコーティングとして前記コア要素上に析出し、前記溶剤を除去する。
  40. 請求項19の方法において、前記分散させる工程において、前記固体の活物質の粒子からなるコロイド懸濁液の溶液を前記格子に導入する。
  41. 鉛蓄電池セルに用いる電極を作成する方法であって、
    ドープされた炭化シリコンを備えたコア要素を有し、高い表面積と高い空孔率とを有する3次元の格子を設ける工程と、
    固体の活物質を前記格子に混入してそこに保持する工程と、
    硫酸電解液を前記格子の孔の周囲及び実質的に孔の中全体に硫酸電解液を設ける工程と、を備える。
  42. 請求項41の方法において、前記炭化シリコンは、ボロン、アルミニウム、又は窒素のうちの1又は複数でドープされ、導電性を高めている。
  43. 請求項41の方法において、ドーパント材料をポリ(メチルシリン)を含む溶媒溶液に添加し、前記溶液を不活性の雰囲気で分解し、炭化シリコン格子構造を形成するまで加熱することにより、前記ドーパント材料を炭化シリコンマトリクスに混入する。
  44. 請求項41の方法において、前記格子は、ドープされた炭化シリコンを有し、エレクトロスピニング法で製造された繊維マット形状である。
  45. 請求項19の方法は、導電性にするためにDLCをドープする工程を更に備える。
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