JP2013542935A - L−オルニチンフェニルアセテートを製造するための方法 - Google Patents

L−オルニチンフェニルアセテートを製造するための方法 Download PDF

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Abstract

本明細書で開示するのは、L−オルニチンフェニルアセテートを製造するための方法である。その方法は、例えば、L−オルニチンのハライド塩を銀酢酸フェニルと混合するステップを含むことができる。その方法は、酢酸フェニル塩をインサイチュで生成するステップも含むことができる。本出願は、結晶形態を含むこれらの方法から得られる種々の組成物にも関する。
【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2010年10月6日出願の米国出願番号第61/390,585号に関する優先権の特典を請求するものである。その優先権書類全体を参照により本明細書に組み込む。
本出願は、薬剤化学、生化学および医学の分野に関する。具体的には、本出願はL−オルニチンフェニルアセテート塩の製造方法に関する。
(説明)
高アンモニア血症は肝疾患の特質であり、血流中における過剰なアンモニアを特徴とする。肝性脳症は進行性高アンモニア血症の主要な臨床的帰結であり、これは、急性または慢性の肝不全を悪化させる可能性のある複雑な神経精神症候群である。それは、脳機能の変化のささいな兆候から、明白な精神医学的および/または神経学的症状、さらには深い昏睡にわたる広範な神経精神症状を含む精神状態の変化を特徴とする。未代謝アンモニアの蓄積が肝性脳症の発病に関わる主な要因であると考えられているが、他の機序も関連している可能性がある。
L−オルニチン一塩酸塩および他のL−オルニチン塩は、高アンモニア血症および肝性脳症の治療で使用するのに利用することができる。例えば、米国特許出願公開第2008/0119554号(その全体を参照により本明細書に組み込む)は、肝性脳症の治療用のL−オルニチンおよび酢酸フェニルの組成物を記載している。L−オルニチンは酵素的変換法で調製されている。例えば、米国特許第5,405,761号および同第5,591,613号(両方のその全体を参照により本明細書に組み込む)は、L−オルニチン塩を生成するアルギニンの酵素的変換を記載している。酢酸フェニルナトリウムは市販されており、また、急性高アンモニア血症の治療用の注射剤としても入手することができる。注射剤はAMMONULとして市販されている。
塩の形態は分解特性の改善を示すことができるが、特定の塩、特にナトリウムまたはクロリド塩は、肝性脳症などの肝疾患に伴う疾患を有する患者を治療する場合、望ましくない可能性がある。例えば、高いナトリウム摂取は腹水、体液過剰および電解質平衡異常を起こす傾向がある肝硬変患者には危険であり得る。同様に、特定の塩は浸透圧が高い、すなわち溶液が高張性であるため、静脈内で投与するのが困難である。高い濃度の過剰塩は、静脈内投与のために溶液を大量に希釈する必要があり得、これは、過度の体液過剰をもたらす。したがって、体液過剰および電解質平衡異常がよく見られる肝性脳症または他の状態の治療に好都合なL−オルニチンおよび酢酸フェニル塩の調製の必要性が存在している。
本明細書で開示するいくつかの実施形態は、L−オルニチンフェニルアセテートを製造するための方法を含む。
本明細書で開示するいくつかの実施形態は、L−オルニチンまたはその塩とフェニル酢酸またはその塩を混合するステップを含む、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法を含む。
いくつかの実施形態は、酢酸フェニル塩、L−オルニチンベンゾエートおよび溶媒を混合するステップと;少なくとも70重量%の結晶性L−オルニチンフェニルアセテートを含む組成物を単離するステップとを含む、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法を含む。
いくつかの実施形態では、その方法は、L−オルニチン塩、安息香酸塩および第1の溶媒を混合して中間溶液を生成させることによってL−オルニチンベンゾエートを生成するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、その方法は、酢酸フェニル塩を混合する前に、前記中間溶液から塩の少なくとも一部を除去するステップであって、前記塩がL−オルニチン塩でないステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、その中間溶液から除去される塩は、少なくとも一部がL−オルニチン塩から誘導されているアニオンおよび少なくとも一部が安息香酸塩から誘導されているカチオンを含む。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチン塩はL−オルニチン塩酸塩であり、前記アニオンはクロリドである。
いくつかの実施形態では、その安息香酸塩は安息香酸銀であり、そのカチオンは銀イオンである。
いくつかの実施形態では、その方法は、その塩の少なくとも一部を除去する前に、塩酸を加えるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、その塩の少なくとも約90重量%が中間溶液から除去される。
いくつかの実施形態では、その方法は、L−オルニチン塩、安息香酸塩および溶媒を混合して中間溶液を生成させることによってL−オルニチンベンゾエートを生成するステップと、前記中間溶液からL−オルニチンベンゾエートを単離するステップとをさらに含む。
いくつかの実施形態では、その方法は、L−オルニチンベンゾエートを単離する前に、中間溶液から塩の少なくとも一部を除去するステップであって、その塩がL−オルニチン塩でないステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、その方法は、その塩の少なくとも一部を除去する前に、塩酸を加えるステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチンベンゾエートの単離は、中間溶液からL−オルニチンベンゾエートを結晶化させるステップを含む。
いくつかの実施形態では、その酢酸フェニル塩を、L−オルニチンベンゾエートおよび溶媒と混合されている溶液中に分散させる。
いくつかの実施形態は:第1の溶媒中でフェニル酢酸と適切な塩基を混合することによって酢酸フェニル塩の溶液を調製するステップと;L−オルニチンベンゾエートを酢酸フェニル塩の溶液と混合するステップと;L−オルニチンフェニルアセテートを含む組成物を単離するステップとを含む、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法を含む。
いくつかの実施形態では、その適切な塩基は、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属アルコキシドからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、その方法は、L−オルニチン塩、安息香酸塩および第2の溶媒を混合して中間溶液を生成させることによってL−オルニチンベンゾエートを生成するステップをさらに含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は少なくとも約0.10重量%の安息香酸塩を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は5重量%以下の安息香酸塩を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は3重量%以下の安息香酸塩を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は1重量%以下の安息香酸塩を含む。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチン塩はL−オルニチン塩酸塩である。
いくつかの実施形態では、その安息香酸塩は安息香酸銀である。
いくつかの実施形態では、その組成物は少なくとも10ppmの銀をさらに含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は少なくとも20ppmの銀を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は少なくとも25ppmの銀を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は600ppm以下の銀を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は100ppm以下の銀を含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は65ppm以下の銀を含む。
いくつかの実施形態では、その酢酸フェニルはアルカリ金属塩である。
いくつかの実施形態では、そのアルカリ金属塩は酢酸フェニルナトリウムである。
いくつかの実施形態では、その組成物は100ppm以下のナトリウムを含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は20ppm以下のナトリウムを含む。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチン塩はハライド塩である。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチンハライド塩はL−オルニチン塩酸塩である。
いくつかの実施形態では、その組成物は0.1重量%以下のクロリドを含む。
いくつかの実施形態では、その組成物は0.01重量%以下のクロリドを含む。
いくつかの実施形態は、L−オルニチン塩を含む混合物のpH値を少なくとも中間体塩が沈殿するまで増大させるステップであって、前記中間塩がL−オルニチン塩でないステップと、前記混合物から中間塩を単離するステップと;フェニル酢酸を前記混合物と混合するステップと;前記溶液からL−オルニチンフェニルアセテート塩を単離するステップとを含むL−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法を含む。
いくつかの実施形態では、そのpH値を少なくとも8.0に増大させる。
いくつかの実施形態では、そのpH値を少なくとも9.0に増大させる。
いくつかの実施形態では、pH値を増大させるステップは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド、ジブチルアミン、トリプタミン、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、ブチルリチウム、エチルマグネシウムブロミドまたはその組合せからなる群から選択されるpH調節剤を添加するステップを含む。
いくつかの実施形態では、その中間塩は、少なくとも一部がL−オルニチン塩から誘導されているアニオンを含む。
いくつかの実施形態では、その中間塩は、少なくとも一部がpH調節剤から誘導されているカチオンを含む。
いくつかの実施形態では、そのpH調節剤は、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムおよび水酸化バリウムからなる群から選択される。
いくつかの実施形態は、L−オルニチン塩、酢酸フェニル塩および溶媒を混合して溶液を生成するステップと、前記溶液からL−オルニチンフェニルアセテートを単離するステップとを含む、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法を含む。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチン塩はハライド塩である。いくつかの実施形態では、そのハライド塩はL−オルニチン塩酸塩でない。
いくつかの実施形態では、その酢酸フェニル塩は銀酢酸フェニルである。
いくつかの実施形態では、そのL−オルニチン塩はL−オルニチン塩酸塩である。
いくつかの実施形態は、本明細書で開示する方法にしたがって調製されたL−オルニチンフェニルアセテートの組成物を含む。
形態Iの粉末X線回折パターンである。 形態Iについての示差走査熱量測定結果を示す。 形態Iの熱重量的重量/示差熱分析を示す。 形態Iのサンプルから得られたH核磁気共鳴スペクトルを示す。 形態Iについての動的蒸気収着結果を示す。 形態IIの粉末X線回折パターンである。 形態IIについての示差走査熱量測定結果を示す。 形態IIの熱重量的重量/示差熱分析を示す。 形態IIのサンプルから得られたH核磁気共鳴スペクトルを示す。 形態IIについての動的蒸気収着結果を示す。 形態IIIの粉末X線回折パターンである。 形態IIIについての示差走査熱量測定結果を示す。 形態IIIの熱重量的重量/示差熱分析を示す。 形態IIIのサンプルから得られたH核磁気共鳴スペクトルを示す。 形態IIIについての動的蒸気収着結果を示す。 形態Vの粉末X線回折パターンである。 形態Vについての示差走査熱量測定結果を示す。 形態Vの熱重量的重量/示差熱分析を示す。 形態Vのサンプルから得られたH核磁気共鳴スペクトルを示す。 形態Vについての動的蒸気収着結果を示す。 L−オルニチンベンゾエートのサンプルから得られたH核磁気共鳴スペクトルを示す。 L−オルニチンフェニルアセテートのサンプルから得られた1H核磁気共鳴スペクトルを示す。
本明細書で開示するいくつかの実施形態は、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造する方法を含む。L−オルニチンフェニルアセテートは、例えばL−オルニチンベンゾエートなどの中間塩を介して製造することができる。スキーム1に示すように、式IのL−オルニチン塩を式IIの安息香酸塩と反応させて中間体L−オルニチンベンゾエートを得ることができる。
L−オルニチンの様々な塩を、式Iの化合物において使用することができ、したがって、式IのXは、安息香酸またはフェニル酢酸以外の、L−オルニチンと塩を形成できる任意のイオンであってよい。Xは、これに限定されないが、ハライド(例えば、フロリド、クロリド、ブロミドおよびアイオダイド)などの単原子アニオンであってよい。Xは、これらに限定されないが、酢酸塩、アスパラギン酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、イソニコチン酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酸性酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシネート、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロネート(glucuronate)、サッカラート、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモン酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)、リン酸塩などの多原子アニオンであってもよい。Xは有機基または無機基でよい。いくつかの実施形態では、Xは一価イオンである。いくつかの実施形態では、Xはクロリドである。
同様に、式IIの安息香酸塩は特に限定されず、したがって、式IIのYは、安息香酸と塩を形成できる適切な任意のイオンであってよい。いくつかの実施形態では、Yは、アルカリ金属イオン(例えば、Li、NaおよびK)および他の一価イオン(例えば、Ag)などの単原子カチオンであってよい。Yはまた、アンモニウム、L−アルギニン、ジエチルアミン、コリン、エタノールアミン、1H−イミダゾール、トロラミンなどの多原子カチオンであってもよい。いくつかの実施形態ではYは無機イオンである。いくつかの実施形態ではYは銀である。
L−オルニチンおよび安息香酸の他の可能な多くの塩をそれぞれ式IおよびIIの化合物に用いることができ、当業者はこれらを容易に調製することができる。例えば、Bighley L.D.ら、"Salt forms of drugs and absorption、" In:Swarbrick J.、Horlan J.C., eds. Encyclopedia of pharmaceutical technology、第12巻.New York:Marcel Dekker、Inc.、452〜499頁(その全体を参照により本明細書に組み込む)を参照されたい。
中間体L−オルニチンベンゾエート(すなわち、式III)は、式IおよびIIの化合物を含む溶液を混合することによって調製することができる。例として、式IおよびIIの化合物を、水とジメチルスルホキシド(DMSO)にそれぞれ別個に溶解することができる。次いで、この2つの溶液を混合して、L−オルニチンと安息香酸を反応して式IIIの塩を形成させることができる。あるいは、2つの塩化合物を、直接溶解して単一の溶液にすることができる。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと安息香酸を別々の溶媒に溶解し、続いて混合する。いくつかの実施形態では、L−オルニチンを水溶液に溶解させ、安息香酸を有機溶媒に溶解させ、続いてL−オルニチンの溶液と安息香酸の溶液を混合する。
L−オルニチンと安息香酸塩を混合する場合に使用できる溶媒の非限定的な例には、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)、シクロヘキサン、エタノール、アセトン、酢酸、1−プロパノール、炭酸ジメチル、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、酢酸エチル(EtOAc)、トルエン、イソプロピルアルコール(IPA)、ジイソプロピルエーテル、ニトロメタン、水、1,4ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコール、酢酸メチル(MeOAc)、メタノール、2−ブタノール、クメン、ギ酸エチル、酢酸イソブチル、3−メチル−1−ブタノール、アニソールおよびその組合せが含まれる。いくつかの実施形態では、L−オルニチンベンゾエート溶液は水を含む。いくつかの実施形態では、L−オルニチンベンゾエート溶液はDMSOを含む。
L−オルニチンと安息香酸塩を混合したら、対イオンXおよびYは沈殿物を形成することができ、これは、ろ過、遠心分離などの公知の方法を用いて混合溶液から除去できる。いくつかの実施形態では、Xはクロリドであり、Yは銀であり、この反応によってAgClを有する沈殿物が生成される。スキーム1は、式IおよびIIの化合物を塩として示しているが、遊離ベースのL−オルニチンと安息香酸を混合してL−オルニチンベンゾエートの中間体を形成させるのも本出願の範囲内である。したがって、沈殿物を生成させて単離するのは任意選択である。
混合するL−オルニチンと安息香酸塩の相対量は限定されないが、L−オルニチンと安息香酸のモル比は任意選択で約10:90〜90:10の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンベンゾエートのモルは約30:70〜30:70の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと安息香酸塩のモル比は約40:60〜60:40の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと安息香酸塩のモル比は約1:1である。
XとYがどちらも無機イオンである(例えば、XおよびYがそれぞれクロリドおよび銀である)実施形態では、追加の量のX含有塩を加えて、対イオンYのさらなる沈殿を促すことができる。例えば、Xがクロリドであり、Yが銀である場合、L−オルニチン塩酸塩と安息香酸銀のモル比を1:1より大きくして、銀に対して過剰のクロリドが存在するようにすることができる。したがって、いくつかの実施形態では、L−オルニチンと安息香酸のモル比は約1:1より大きい。それでも、L−オルニチン塩(例えば、L−オルニチン塩酸塩)から得るために、追加のクロリド塩は必要ではない。例えば、塩酸の希釈溶液を溶液に加えて、銀をさらに除去することができる。追加のX含有塩をいつ加えるかは特に限定されないが、AgClを最初に単離する前にそれを加えることが好ましい。
スキーム2に示すように、L−オルニチンベンゾエートを、式IVの酢酸フェニル塩と反応してL−オルニチンフェニルアセテートを生成させることができる。例えば、酢酸フェニルナトリウムを、L−オルニチンベンゾエートの溶液と混合してL−オルニチンフェニルアセテートを生成させることができる。酢酸フェニルの種々の塩を用いることができ、したがって、式IVのZは、安息香酸またはL−オルニチン以外の、酢酸フェニルと塩を形成できる任意のカチオンであってよい。いくつかの実施形態では、Zは、アルカリ金属イオン(例えば、Li、NaおよびK)および他の一価イオン(例えば、Ag)などの単原子カチオンであってよい。Zは、アンモニウム、L−アルギニン、ジエチルアミン、コリン、エタノールアミン、1H−イミダゾール、トロラミンなどの多原子カチオンであってもよい。いくつかの実施形態ではZは無機イオンである。いくつかの実施形態ではZはナトリウムである。
酢酸フェニル塩は任意選択で、フェニル酢酸および適切な塩基を用いて溶液中で調製することができる。上記したように、この溶液をL−オルニチンベンゾエートと混合してL−オルニチンフェニルアセテートを得ることができる。一例として、フェニル酢酸をイソプロパノール中の水酸化ナトリウムと混合して酢酸フェニルナトリウムの溶液を得ることができる。次いで酢酸フェニルナトリウムの溶液を、L−オルニチンベンゾエートの溶液と混合することができる。あるいは、L−オルニチンベンゾエートと混合する前に、酢酸フェニル塩を任意選択で固体として単離することができる。
酢酸フェニル塩を調製するための塩基は特に限定されないが、一部において、所望の酢酸フェニル塩にもとづいて選択されることになる。一例として、酢酸フェニルナトリウムは、水酸化ナトリウムまたはナトリウムメトキシドを添加することによって得ることができる。その塩基は、無機塩基であっても有機塩基であってもよい。いくつかの実施形態では、その塩基はアルカリ金属塩基である。例えば、その塩基は水酸化リチウム、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムを含むことができる。いくつかの実施形態では、その塩基はアルカリ土類金属塩である。一例として、その塩基は、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムおよび水酸化バリウムを含むことができる。いくつかの実施形態では、その塩基は水溶性である。塩基の非限定的な例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、カルシウムメトキシド、マグネシウムメトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド、カルシウムtert−ブトキシドおよびマグネシウムtert−ブトキシドが含まれる。
混合するL−オルニチンと酢酸フェニル塩の相対量もやはり限定されないが;L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は任意選択で約10:90〜90:10の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は約30:70〜30:70の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は約40:60〜60:40の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は約1:1である。
次いで、式VのL−オルニチンフェニルアセテートを、公知の手法を用いて溶液から単離することができる。例えば、L−オルニチンフェニルアセテートが結晶化するまで溶媒を蒸発させるか、あるいは、溶液からL−オルニチンフェニルアセテートが沈殿するまでL−オルニチンフェニルアセテート溶液中に混和性のアンチソルベントを加えることによって単離することができる。L−オルニチンフェニルアセテートを単離するための可能な別の手段は、L−オルニチンフェニルアセテートが沈殿するまで溶液の温度を調節する(例えば、温度を低下させる)ことである。
L−オルニチンフェニルアセテートを単離する方法は、得られる結晶形態に影響を及ぼす。結晶形態を以下でさらに論じるが、これは3つの関連出願:(i)2009年4月3日出願の米国仮出願番号第61/166,676号;(ii)2010年4月1日に英語で出願のPCT/US2010/029708;および(iii)2010年4月2日出願の米国特許出願第12/753,763号にも開示されている。これらの出願のその全体を参照により本明細書に組み込む。
単離されたL−オルニチンフェニルアセテートを、乾燥などの様々な追加の工程にかけることができる。いくつかの実施形態では、L−オルニチンフェニルアセテートを、続いて希薄HCl溶液と混合して残留銀を沈殿させることができる。L−オルニチンフェニルアセテートを、上記に開示したのと同様の方法を用いて溶液から再度単離することができる。
当業者に理解されるように、L−オルニチンフェニルアセテートは、本出願の教示にしたがってL−オルニチンベンゾエート以外の中間塩を用いて同様に調製することができる。したがって、例えばL−オルニチンまたはその塩(例えば、L−オルニチン塩酸塩)を、酢酸を含む溶液と混合することができる。次いでL−オルニチン酢酸塩をフェニル酢酸またはその塩(例えば、酢酸フェニルナトリウム)と混合してL−オルニチンフェニルアセテートを得ることができる。スキーム3は、中間塩としてL−オルニチン酢酸塩を用いてL−オルニチンフェニルアセテートを生成させるプロセスの一例を示す。
安息香酸塩および酢酸塩以外の他の塩を使用することができる。いくつかの実施形態では、中間塩はL−オルニチンの薬学的に許容される塩であってよい。例えば、中間体L−オルニチン塩は、酢酸塩、アスパラギン酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、イソニコチン酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酸性酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシネート、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカラート、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモン酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)またはリン酸塩であってよい。中間体の遊離酸は、フェニル酢酸より弱い酸であることが好ましい。いくつかの実施形態では、中間体は、フェニル酢酸のpK値より高いpK値を示すアニオン成分を有するL−オルニチン塩である。L−オルニチン酢酸塩についての例としては、酢酸およびフェニル酢酸はそれぞれ約4.76および4.28のpK値を示す。
いくつかの実施形態では、L−オルニチンフェニルアセテートは、L−オルニチンベンゾエートなどの中間塩を生成することなく調製することもできる。スキーム4は、中間塩なしでL−オルニチンフェニルアセテートを調製するプロセスの例を示す。溶液から塩が沈殿するまで、L−オルニチン塩の溶液(例えば、スキーム4において式Iの化合物で例示される)にpH調節剤を加えることができる。その塩はL−オルニチン塩ではない。例として、溶液から塩化ナトリウムが沈殿してL−オルニチンの遊離塩基がもたらされるまで、ナトリウムメトキシド(NaOMe)をL−オルニチン塩酸塩の混合物に加えることができる。沈殿物は任意選択で、ろ過、遠心分離などの公知の手法を用いて溶液から単離することができる。L−オルニチンの遊離塩基(例えば、スキーム4において式I−aの化合物で例示される)を、フェニル酢酸またはその塩(例えば、スキーム4において式IVの化合物で例示される)と混合してL−オルニチンフェニルアセテートを得ることができる。次いで、式VのL−オルニチンフェニルアセテートを、上記したように単離することができる。
pH調節剤は、塩基性化合物またはその無水前駆体および/または化学的に保護された塩基を含むことができる。pH調節剤の非限定的な例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムt−ブトキシド、ジブチルアミン、トリプタミン、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カルシウム、ブチルリチウム、エチルマグネシウムブロミドおよびその組合せが含まれる。加えるpH調節剤の量はやはり特に限定されないが;L−オルニチンとpH調節剤のモル比は任意選択で約10:90〜90:10の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンとpH調節剤のモル比は約30:70〜30:70の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンとpH調節剤のモル比は約40:60〜60:40の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンとpH調節剤のモル比は約1:1である。いくつかの実施形態では、pH調節剤を加えて、pH値を少なくとも約8.0;少なくとも約9.0;または少なくとも約9.5に調節することができる。
L−オルニチンフェニルアセテートを生成させる別の方法には、いくつかの実施形態では、L−オルニチンのハライド塩を銀酢酸フェニル塩と反応させる方法が含まれる (スキーム5)。例として、L−オルニチン塩酸塩を銀酢酸フェニルおよび溶媒と混合することができる。次いで、AgClを沈殿させ、任意選択で溶液から単離することができる。残留L−オルニチンフェニルアセテートを、公知の方法を用いて単離することもできる。この方法は、上記したのと概ね同じ手順および条件を用いて遂行することができる。
混合するL−オルニチン塩と酢酸フェニル塩の相対量もやはり限定されないが;L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は任意選択で約10:90〜90:10の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は約30:70〜70:30の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は約40:60〜60:40の範囲であってよい。いくつかの実施形態では、L−オルニチンと酢酸フェニルのモル比は約1:1である。
次いで、公知の技術を用いてL−オルニチンフェニルアセテートを溶液から単離することができる。例えば、L−オルニチンフェニルアセテートが結晶化するまで溶媒を蒸発させるか、あるいは、L−オルニチンフェニルアセテートが溶液から沈殿するまで、L−オルニチンフェニルアセテート溶液と混和性のアンチソルベントを添加することによって単離することができる。L−オルニチンフェニルアセテートを単離するための他の可能な手段は、L−オルニチンフェニルアセテートが沈殿するまで溶液の温度を調節する(例えば、温度を低下させる)ことである。
本明細書で開示する方法にしたがって得られた組成物を、以下でさらに論じるようにして処理して種々の形態(例えば、結晶形態2、無定形等)にすることができる。また、この組成物を種々の投与経路用に処方することができる。いくつかの実施形態では、この組成物を、高アンモニア血症または肝性脳症を治療または改善するために使用することができる。
L−オルニチンフェニルアセテートの組成物
本明細書で開示する方法によって生成させうるL−オルニチンフェニルアセテートの組成物も本明細書で開示する。本出願の組成物は、少量の無機塩、特にアルカリ金属塩および/またはハライド塩を有することが有利であり、したがって、肝性脳症を有する患者への経口および/または静脈内投与に特に適している。その一方、これらの組成物は、他の塩(例えば、L−オルニチン塩酸塩と酢酸フェニルナトリウムの混合物)と比べて類似した安定性プロファイルを示すことができる。いくつかの実施形態では、組成物を、本出願で開示する方法の1つによって得ることができる。例えば、中間体としてL−オルニチンベンゾエートを用いる開示方法のどれによっても、本出願の組成物を得ることができる。
いくつかの実施形態では、組成物は、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテート(例えば、本明細書で開示する形態I、II、IIIおよび/またはV)を含むことができる。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも約20重量%の結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテート(好ましくは少なくとも約50重量%、より好ましくは少なくとも約80重量%)を含むことができる。いくつかの実施形態では、組成物は、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートから本質的になる。いくつかの実施形態では、組成物は、形態I、II、IIIおよびVの少なくとも2つ(例えば、2つ、3つまたは4つの形態)の混合物を含む。
いくつかの実施形態では、組成物は形態IIを含む。例えば、組成物は、少なくとも約20%;少なくとも約50%;少なくとも約90%;少なくとも約95%;または少なくとも約99%の形態IIを含むことができる。同様に、組成物は、例えば形態I、IIIまたはVも含むことができる。組成物は任意選択で、少なくとも約20%;少なくとも約50%;少なくとも約90%;少なくとも約95%;または少なくとも約99%の形態I、II、IIIおよび/またはVを含むことができる。
無定形のL−オルニチンフェニルアセテートも本出願の範囲内である。無定形を調製するための様々な方法が当業界で知られている。例えば、L−オルニチンフェニルアセテートの溶液を、凍結乾燥によって真空下で乾燥して無定形組成物を得ることができる。P.C.T出願WO2007/058634を参照されたい。これは英語で公開されており、米国を指定している。凍結乾燥の方法についての開示を参照により本明細書に組み込む。
組成物は、少量(もしあれば)のアルカリおよびハロゲンイオンまたは塩、特にナトリウムおよびクロリドを有することが好ましい。いくつかの実施形態では、その組成物は、約100ppm以下(好ましくは約20ppm以下、最も好ましくは約10ppm以下)のアルカリ金属を含む。いくつかの実施形態では、その組成物は、約100ppm以下(好ましくは約20ppm以下、最も好ましくは約10ppm以下)のナトリウムを含む。いくつかの実施形態では、その組成物は、約0.1重量%以下(好ましくは約0.01重量%以下)のハライドを含む。いくつかの実施形態では、その組成物は、約0.1重量%以下(好ましくは約0.01重量%以下)のクロリドを含む。
アルカリ金属およびハライドの含量を減少させると、濃厚な等張液を調製するのに適した組成物が提供される。したがって、これらの組成物は、例えばL−オルニチン塩酸塩と酢酸フェニルナトリウムの混合物を投与するのに比べて、より簡単に静脈内で投与することができる。いくつかの実施形態では、水の中のL−オルニチンフェニルアセテートの約45〜約55mg/mL溶液(好ましくは約50mg/mL)が体液と等張性である(例えば、溶液は約280〜約330mOsm/kgの範囲の浸透圧重量モル濃度を示す)。
組成物は、L−オルニチンフェニルアセテート組成物の製造プロセス中に生成した中間塩からの残留量のアニオンも含む可能性がある。例えば、本明細書で開示する方法のいくつかによって、安息香酸またはその塩を有する組成物がもたらされる。いくつかの実施形態では、その組成物は、少なくとも約0.01重量%(好ましくは少なくとも約0.05重量%、より好ましくは約0.1重量%)の安息香酸またはその塩を含む。いくつかの実施形態では、その組成物は、約3重量%以下(好ましくは約1重量%以下、より好ましくは約0.5重量%以下)の安息香酸またはその塩を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約0.01%〜約3重量%(好ましくは約0.1%〜約1%)の範囲の塩またはその酸を含む。その塩は、酢酸塩、アスパラギン酸塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、重炭酸塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、イソニコチン酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、酸性酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシネート、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、サッカラート、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモン酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート)またはリン酸塩から選択される。
同様に、酢酸塩中間体を用いて調製される組成物は、残留量の酢酸または酢酸塩を有することができる。いくつかの実施形態では、組成物は、少なくとも約0.01重量%(好ましくは少なくとも約0.05重量%、より好ましくは約0.1重量%)の酢酸または酢酸塩を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、約3重量%以下(好ましくは約1重量%以下、より好ましくは約0.5重量%以下)の酢酸または酢酸塩を含む。
組成物は少量の銀も含むことができる。本明細書で開示する方法の例は、例えば、安息香酸銀を使用するが、それでも、驚くほど少量の銀しか含まない組成物が得られる。したがって、いくつかの実施形態では、組成物は約600ppm以下(好ましくは約100ppm以下、より好ましくは約65ppm以下)の銀を含む。いくつかの実施形態では、組成物は少なくとも約10ppmの銀(あるいは少なくとも約20または25ppmの銀)を含む。
医薬組成物
上記で開示された方法によって調整されたL−オルニチンフェニルアセテートの組成物は、対象に(例えば、ヒト)に投与するように処方することもできる。L−オルニチンフェニルアセテート、したがって本明細書で開示する組成物は、薬学的に許容される担体または賦形剤と一緒に投与するように処方することができる。したがってL−オルニチンフェニルアセテートは、薬剤技術分野で慣行的であるような薬学的に許容される標準的な担体および/または添加剤を含む医薬品として処方することができる。その処方物の正確な特性は、所望の投与経路を含むいくつかの要素に依存することになる。一般に、L−オルニチンフェニルアセテートは、経口、静脈内、胃内、皮下、血管内または腹腔内投与用に処方する。
薬剤用の担体または賦形剤は、例えば水または等張液、例えば水または生理食塩水の中の5%デキストロースであってよい。固体経口剤形は、活性化合物と一緒に、賦形剤、例えばラクトース、デキストロース、サッカロース、セルロース、コーンスターチまたはバレイショデンプン;滑沢剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウムおよび/またはポリエチレングリコール;結合剤、例えばデンプン、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えばデンプン、アルギン酸、アルギン酸塩またはデンプングリコール酸ナトリウム;起泡性混合物;染料;甘味剤;湿潤剤、例えばレシチン、ポリソルベート、ラウリル硫酸;および、一般に、薬剤処方物に使用される非毒性で薬理学的に不活性な物質を含むことができる。そうした医薬製剤は、例えば、混合、顆粒化、錠剤化、糖コーティングまたは膜コーティングプロセスによって公知の仕方で製造することができる。
経口投与用の液体分散製剤は、シロップ剤、乳剤または懸濁剤であってよい。シロップ剤は、担体、例えばサッカロースまたはグリセリンおよび/またはマンニトールおよび/またはソルビトールと一緒にしたサッカロースを含むことができる。
懸濁剤および乳剤は、担体、例えば天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはポリビニルアルコールを含むことができる。筋肉注射用の懸濁剤または液剤は、L−オルニチンフェニルアセテートと一緒に、薬学的に許容される担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール、例えばプロピレングリコール、望むなら適切な量のリドカイン塩酸塩を含むことができる。
医薬品は、L−オルニチンフェニルアセテートおよび薬学的に許容される担体から本質的になってよい。したがって、そうした医薬品は、L−オルニチンおよび酢酸フェニルに加えて、他のアミノ酸を実質的に含有しない。さらに、そうした医薬品は、L−オルニチンフェニルアセテートの他には他の塩をごくわずかな量しか含まない。
経口処方物は一般に、約500mg〜約100gの範囲のL−オルニチンフェニルアセテートの投薬量を含むことができる。したがって、いくつかの実施形態では、経口処方物は、約500mg〜約50gの範囲の本明細書で開示するL−オルニチンフェニルアセテート組成物を含む。いくつかの実施形態では、経口処方物は、アルカリ金属塩およびハライドを実質的に含まない(例えば、痕跡量以下のアルカリ金属塩およびハライドしか含まない)。
静脈用処方物も一般に、約500mg〜約100g(好ましくは約1g〜約50g)の範囲のL−オルニチンフェニルアセテートの投薬量を含むことができる。いくつかの実施形態では、静脈用処方物は、アルカリ金属塩およびハライドを実質的に含まない(例えば、痕跡量以下のアルカリ金属塩およびハライドしか含まない)。いくつかの実施形態では、静脈用処方物は、約5〜約300mg/mLのL−オルニチンフェニルアセテート濃度(好ましくは約25〜約200mg/mL、より好ましくは約40〜約60mg/mL)を有する。
組成物または前記組成物を含む医薬品は任意選択で、密封した包装にすることができる。密封した包装物は、水分および/または外気がその組成物または医薬品と接触するのを軽減するまたは防止することができる。いくつかの実施形態では、その包装物は気密シールを含む。いくつかの実施形態では、その包装物は、真空下または不活性ガス(例えば、アルゴン)でその密封包装物内に密封される。したがって、包装物は、包装物内に貯蔵された組成物または医薬品の分解速度を抑制または低下させることができる。種々のタイプの密封包装物が当業界で公知である。例えば、米国特許第5,560,490号(その全体を参照により本明細書に組み込む)は医薬品用の密封包装の例を開示している。
L−オルニチンフェニルアセテートの結晶形態
結晶形態、特に結晶形態I、形態II、形態IIIおよび形態VのL−オルニチンフェニルアセテートも本明細書で開示する。いくつかの実施形態では、L−オルニチンフェニルアセテートを、上記に開示した方法を用いて得、次いでこれを本明細書で開示する方法のいずれかを用いて結晶化することができる。
形態I
結晶形態Iを形成させるための正確な条件は経験的に決定することができ、それは、実際に適していることが分かっているいくつかの方法を実施することによってのみ可能である。
したがって、例えば、結晶形態Iは一般に、制御された条件下で、L−オルニチンフェニルアセテートを結晶化させることによって得ることができる。例として、低温(例えば、4℃または−21℃)でエタノールを加えることによって、飽和溶液からL−オルニチンフェニルアセテートを沈殿させることができる。エタノールを加えると結晶形態Iをもたらす溶液のための溶媒の例には、これらに限定されないが、シクロヘキサノン、1−プロパノール、炭酸ジメチル、N−メチルピロリジン(NMP)、ジエチルエーテル、2−ブタノール、クメン、ギ酸エチル、酢酸イソブチル、3−ネチル−1−ブタノール(3-nethyl-l-butanol)およびアニソールが含まれる。
したがって、上記に開示したL−オルニチンフェニルアセテートを製造するためのプロセスの関連では、そのプロセスは、特定の単離方法を用いて形態Iを提供することができる。例えば、エタノールを低温で加えることによって、L−オルニチンフェニルアセテートを単離させて形態Iを得ることができる。
実験方法の部でさらに詳細に説明する様々な手法を用いて、結晶形態Iの特性評価をした。図1は粉末X線回折(XRPD)で測定した形態Iの結晶構造を示す。上記に開示した方法で得られる形態Iは約4.9°、13.2°、17.4°、20.8°および24.4°2θで特性ピークを示す。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、約4.9°、13.2°、17.4°、20.8°および24.4°2θから選択される1つまたは複数の特性ピーク(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの特性ピーク)を有する。
当業界ではよく理解されているように、X線回折パターンを異なる機器で測定した場合の実験的な変動性のため、2シータ(2θ)値が0.2°内(すなわち、±0.2°)で一致すれば、そのピーク位置は同等であると見なされる。例えば、米国薬局方は、10個の最強回折ピークの角度設定が±0.2°以内で標準物質のそれと一致し、かつ、そのピークの相対強度が20%を超えて変動しなければ、その同一性は確認されたものとすると述べている。したがって、本明細書で示す位置の0.2°以内のピーク位置は同一であると見なす。
図2は、形態Iについての示差走査熱量測定(DSC)によって得られた結果を示す。これらの結果は35℃での吸熱を示しており、これは多分、形態IIへと脱溶媒和および/または脱水していることと関連している。約203℃での第2の転移は結晶の融点を示している。脱溶媒和および/または脱水転移の存在の可能性を調べるため、形態Iを熱重量的重量/示差熱分析(TG/DTA)で分析した。これを図3に示す。形態Iは約35℃で11.28%の重量損失を示しており、したがって、これらの結果は、形態Iが約35℃で脱溶媒和および/または脱水転移を示していることをさらに示唆している。約203℃の融点は、TGA試験によっても観察することができる。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、示差走査熱量測定により約35℃で吸熱を有すると特徴づけられる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、TGAで測定して約35℃で約11%の重量損失を示す。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは約203℃の融点を示す。
図4は、形態Iについての核磁気共鳴(NMR)積分および化学シフトを示す。この積分によって、L−オルニチンフェニルアセテート:7.5(芳香族CH)、3.8(NHに隣接したCH)、3.6(酢酸フェニルのCH単位)、3.15(NHに隣接したCH)および1.9(脂肪族CH単位)ppm(積:5:1:2:2:4プロトン;1.2、0.25、0.5、0.5、1.0)の存在が確認される。アミンプロトンおよびヒドロキシルプロトンは、両性イオンと塩形成の部位とのプロトン交換のため観察されなかった。その一方、図5は、形態Iについての動的蒸気収着(DVS)結果を示し、約0.2重量%の水の取り込みを示す。DVA分析(示していない)に続くXRPD結果によって、形態Iは異なる多形体へ転移していなかったことが確認される。したがって、形態Iは、非吸湿性であり、広範な湿度にわたって安定であると特徴づけることができる。
40℃/75%RHでの形態Iの7日間安定性試験は、これらの条件下で形態IIへの転移が起こったことを示した。形態Iはまた、高温(例えば、80℃または120℃)でも、真空をかけてもかけなくても、7日または14日後、形態IIに転換される。したがって、形態Iは準安定性である。
−20℃および−123℃での形態Iの構造を決定するために単結晶X線回折(SXRD)も用いた。その結果を表1および表2にまとめる。その結果から、形態Iが、単位格子内にエタノールおよび水分子を有する溶媒和物であることが確認される。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは式C28で表すことができる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは式[C13][C]EtOH.HOで表すことができる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、おおよそ以下の結晶パラメーター、すなわち:a=5.3652(4)Å、b=7.7136(6)Å、c=20.9602(18)Å、α=90°、β=94.986(6)°、γ=90°の単位格子寸法;単斜晶系およびP2空間群を有する単結晶X線結晶学的解析結果を示す。
形態II
結晶形態IIを形成させるための正確な条件は経験的に決定することができ、それは、実際に適していることが分かっているいくつかの方法を実施することによってのみ可能である。
したがって、例えば、結晶形態IIは、制御された条件下で結晶化させることによって調製することができる。結晶形態IIは、例えばL−オルニチンフェニルアセテートの飽和有機溶液を蒸発させることによって調製することができる。形態IIを得るのに使用できる有機溶液の非限定的例には、エタノール、アセトン、ベンゾニトリル、ジクロロメタン(DCM)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、酢酸エチル(EtOAc)、アセトニトリル(MeCN)、酢酸メチル(MeOAc)、ニトロメタン、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)、テトラヒドロフランおよびトルエンが含まれる。これらに限定されないが、1,4ジオキサン、1−ブタノール、シクロヘキサン、IPA、THF、MEK、MeOAcおよび水などの他の溶媒は、形態Iと形態IIの混合物をもたらすことができる。
形態IIは、IPAなどのL−オルニチンフェニルアセテートのためのアンチソルベントを加えて、飽和有機溶液からL−オルニチンフェニルアセテートを沈殿させることによっても得ることができる。形態IIは、広い温度範囲(例えば、室温、4℃および−21℃)にわたって沈殿させることができる。飽和有機溶液に適した溶媒の非限定的な例には、シクロヘキサノン、1−プロパノール、炭酸ジメチル、N−メチルピロリドン(NMP)、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド(DMF)、2−ブタノール、クメン、酢酸イソブチル、3−メチル−1−ブタノールおよびアニソールが含まれる。あるいは、ここに挙げた同じ溶媒(例えば、シクロヘキサノン)を、L−オルニチンフェニルアセテートの溶液を生成させるのに用いることができ、形態IIは、周囲条件でエタノールを加えることによって沈殿させることができる。別の例として、形態IIは、上記に挙げた有機溶媒を用いてL−オルニチンフェニルアセテートのスラリーを形成させ、25℃と40℃の間を4時間ごとに約18サイクル(すなわち72時間)繰り返すことによっても得ることができる。
したがって、上記に開示したL−オルニチンフェニルアセテートを製造するためのプロセスの関連では、そのプロセスは、特定の単離方法を用いて形態IIを提供することができる。例えば、IPAを加えるか、または有機溶媒を蒸発させることによってL−オルニチンフェニルアセテートを単離して形態IIを得ることができる。
図6は、XRPDで測定した形態IIの結晶構造を示す。上記に開示した方法で得られる形態IIは約6.0°、13.9°、14.8°、17.1°、17.8°および24.1°2θで特性ピークを示す。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、約6.0°、13.9°、14.8°、17.1°、17.8°および24.12°θから選択される1つまたは複数の特性ピーク(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの特性ピーク)を有する。
図7は、形態IIについての示差走査熱量測定(DSC)によって得られた結果を示す。これらの結果は約202℃の融点を示しており、形態Iの融点とほぼ同じである。これは、約35℃超で加熱すると、形態Iが形態IIに転移したことを示唆している。図8に示すように、形態IIも、やはりTG/DTAを用いて分析した。これは、残留溶媒に伴う約9.7%の重量損失を示している。約202℃の融点は、TGA試験によっても観察することができる。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは約202℃の融点を示す。
40℃/75%RHでの形態IIの7日間安定性試験では、観測できる相変化を得ることはできなかった。実際、高温、様々なpH、紫外線または酸素に曝露しても、形態IIは14日間安定であった。したがって、形態IIは安定であると考えられる。
図9は、形態IIについての核磁気共鳴(NMR)積分および化学シフトを示す。この積分から、L−オルニチンフェニルアセテート:7.5(芳香族CH)、3.8(NH2に隣接したCH)、3.6(酢酸フェニルのCH2単位)、3.15(NH2に隣接したCH2)および1.9(脂肪族CH2単位)ppm(積:5:1:2:2:4プロトン;7.0、1.4、2.9、3.0、5.9)の存在が確認される。アミンプロトンおよびヒドロキシルプロトンは、両性イオンと塩形成の部位とのプロトン交換のため観察されなかった。その一方、図10は、形態IIについての動的蒸気収着(DVS)結果を示し、約0.3重量%の水の取り込みを示す。DVA分析(示していない)に続くXRPD結果によって、形態IIは異なる多形体へ転移していなかったことが確認される。したがって、形態IIは、非吸湿性であり、広範な湿度にわたって安定であると特徴づけることができる。
23℃および−123℃での形態IIの構造を決定するために単結晶X線回折(SXRD)も用いた。結果を表3および表4にまとめる。その結果は、形態IIは無水であり、したがって構造的に形態Iと異なっていることを示している。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは式C1320で表すことができる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは式[C13][C]で表すことができる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、おおよそ以下の結晶パラメーター、すなわち:a=6.594(2)Å、α=90°、b=6.5448(18)Å、β=91.12(3)°、c=31.632(8)Å、γ=90°の単位格子寸法;単斜晶系;およびP2空間群を有する単結晶X線結晶学的解析を示す。
形態III
結晶形態IIIを形成させるための正確な条件は経験的に決定することができ、それは、実際に適していることが分かっているいくつかの方法を実施することによってのみ可能である。
したがって、例えば、形態IIIは、L−オルニチンフェニルアセテートの飽和溶液を、約−21℃の冷却した温度環境に置くことによって得ることができる。この溶液はアセトンと水の混合液である(例えば、等体積部のアセトンと水)。別の例として、2−ブタノール中のL−オルニチンフェニルアセテートの飽和溶液にIPAを加えて周囲条件で完結させると、形態IIIを得ることができる。さらに、形態IIIは、例えば酢酸イソブチル中のL−オルニチンフェニルアセテートの飽和溶液にIPAを加えて約−21℃の低温で完結させることによって得ることができる。
したがって、上記に開示したL−オルニチンフェニルアセテートを製造するためのプロセスの関連では、そのプロセスは、特定の溶媒および単離方法を用いて形態IIIを提供することができる。例えば、L−オルニチンフェニルアセテートを、アセトンと水の混合液中で生成させ、続いて約−21℃の冷却環境に置いて形態IIIを生成させることができる。
図11は、XRPDで測定した形態IIIの結晶構造を示す。上記に開示した方法で得られる形態IIIは約5.8°、14.1°、18.6°、19.4°、22.3°および24.8°2θで特性ピークを示す。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、約5.8°、14.1°、18.6°、19.4°、22.3°および24.8°2θから選択される1つまたは複数の特性ピーク(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つの特性ピーク)を有する。
図12は、形態IIIについての示差走査熱量測定(DSC)によって得られた結果を示す。これらの結果は約203℃の融点を示しており、形態Iおよび形態IIの融点とほぼ同じである。さらに、形態IIIは約40℃での吸熱を示す。図13に示すように、形態IIIもTG/DTAで分析した。これは、融点前での有意の重量損失を示していない。したがって、形態IIIは無水であると特徴づけることができる。約203℃の融点は、TGA試験によっても観察することができる。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは約203℃の融点を示す。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、示差走査熱量測定により約40℃での吸熱を有すると特徴づけられる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは無水である。
40℃/75%RHでの形態IIIの7日間安定性試験は、これらの条件下で形態IIへの転移が起こったことを示している。これに対して、形態IIは、真空下であっても真空下でなくても、高温で7日間または10日間安定である。したがって、形態IIIはたぶん準安定性である。しかし、形態Iより安定である。
図14は、形態IIIについての核磁気共鳴(NMR)積分および化学シフトを示す。この積分から、L−オルニチンフェニルアセテート:7.5(芳香族CH)、3.8(NH2に隣接したCH)、3.6(酢酸フェニルのCH2単位)、3.15(NH2に隣接したCH2)および1.9(脂肪族CH2単位)ppm(積:5:1:2:2:4プロトン;4.2、0.8、1.7、1.7、3.0)の存在が確認される。アミンプロトンおよびヒドロキシルプロトンは、両性イオンと塩形成の部位との両方におけるプロトン交換のため観察されなかった。その一方、図15は、形態IIIについての動的蒸気収着(DVS)結果を示し、約2.0重量%の水の取り込みを示す。DVS分析(示していない)に続くXRPD結果によって、形態IIIは異なる多形体へ転移していなかったことが確認される。したがって、形態IIIは、形態IおよびIIと比べてより大きい水の取り込みを示すが;形態IIIはそれでも、非吸湿性であり、室温で広範な湿度にわたって安定であると特徴づけることができる。
形態V
結晶形態Vを形成させるための正確な条件は経験的に決定することができ、それは、実際に適していることが分かっているいくつかの方法を実施することによってのみ可能である。
したがって、例えば、形態Vは、L−オルニチンフェニルアセテートの飽和溶液を、約−21℃の冷却した温度環境に置くことによって得ることができる。この溶液はシクロヘキサノンである。別の例として、溶媒を蒸発させると、同じ飽和溶液によって形態Vが得られる。
形態Vはまた、溶媒としてジイソプロピルエーテルを含むL−オルニチンフェニルアセテートの飽和溶液から形成される。例えば、約1〜2のジイソプロピルエーテルとIPAの溶媒比を有する飽和溶液は、約4℃の冷却した温度環境に置くと形態Vをもたらす。同様に、溶媒ジイソプロピルエーテルだけを含む溶液は、約−21℃の冷却した温度環境に置くと形態Vをもたらすことができる。
図16は、XRPDで測定した形態Vの結晶構造を示す。上記に開示した方法で得られる形態Vは、約13.7°、17.4°、19.8°、20.6°および23.7°2θで特性ピークを示す。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、約13.7°、17.4°、19.8°、20.6°および23.7°2θから選択される1つまたは複数の特性ピーク(例えば、1つ、2つ、3つ、4つまたは5つの特性ピーク)を有する。
図17は、形態Vについての示差走査熱量測定(DSC)によって得られた結果を示す。これらの結果は約196℃の融点を示しており、これは他の形態の融点より低い。形態Vはまた約174℃での吸熱も示す。図18に示すように、形態Vも熱重量分析(TGA)を用いて分析した。これは、融点前での有意の重量損失を示していない。したがって、形態Vは無水であると特徴づけることができる。約196℃の融点は、TGA試験によっても観察することができる。したがって、いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは約196℃の融点を示す。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは、示差走査熱量測定により約174℃での吸熱を有すると特徴づけられる。いくつかの実施形態では、結晶形態のL−オルニチンフェニルアセテートは無水である。
図19は、形態Vについての核磁気共鳴(NMR)積分および化学シフトを示す。この積分から、L−オルニチンフェニルアセテート:7.5(芳香族CH)、3.8(NH2に隣接したCH)、3.6(酢酸フェニルのCH2単位)、3.15(NH2に隣接したCH2)および1.9(脂肪族CH2単位)ppm(積:5:1:2:2:4プロトン;4.2、0.8、1.7、1.7、3.0)の存在が確認される。アミンプロトンおよびヒドロキシルプロトンは、両性イオンと塩形成の部位との両方におけるプロトン交換のため観察されなかった。その一方、図19は、形態Vについての動的蒸気収着(DVS)結果を示し、約0.75重量%の水の取り込みを示す。DVS分析(示していない)に続くXRPD結果によって、形態Vが形態IIに転移していることが示唆されるが、その化学組成は変化していなかった。したがって、形態Vは、非吸湿性であるが、広範な湿度にわたって安定でないと特徴づけることができる。
40℃/75%RHでの形態Vの7日間安定性試験は、これらの条件下で形態IIへの転移が起こったことを示しているが、化学組成は変化していなかった。したがって、形態Vはたぶん準安定性である。
実施例および実験方法
追加の実施形態を、以下の実施例でさらに詳細に開示する。これらは、特許請求の範囲を限定しようとするものではない。
L−オルニチンフェニルアセテートを作製するための小規模回分プロセス
約8.4g(0.049モル)のL−オルニチン塩酸塩を42mLのHOに溶解させ、別途、約11.4gの安息香酸銀を57mLのDMSOに溶解させた。続いて、安息香酸銀溶液をL−オルニチン塩酸塩溶液に加えた。2つの混合物を一緒にすると発熱的沈殿により、中間体のクリーム状白色固体(AgCl)が得られた。固体を真空ろ過により除去すると、ろ液(溶液中のL−オルニチンベンゾエート)が得られた。200mLのIPAをろ液に加え、混合物を4℃に冷却した。約3時間後に結晶性固体(L−オルニチンベンゾエート)が沈殿した。これを真空ろ過により単離した。収率:60%
7.6g(0.03モル)のL−オルニチンベンゾエートを38mLのHOに溶解し、約4.4gの酢酸フェニルナトリウムを22mLのHOに溶解した。続いて、酢酸フェニルナトリウム溶液をL−オルニチンベンゾエート溶液に加え、約10分間撹拌した。約240mLのIPA(8:2 IPA:HO)を加え、溶液を30分間撹拌し、次いで4℃に冷却した。4℃で約3時間後に結晶性固体が沈殿した(L−オルニチンフェニルアセテート)。真空ろ過により沈殿物を単離し、48〜144mLのIPAで洗浄した。収率:57%。
L−オルニチンフェニルアセテートを作製するための大規模回分プロセス
L−オルニチンフェニルアセテートの2つの別個のバッチを以下のようにして調製した。
約75kgのL−オルニチン一塩酸塩を227kgの水に溶解した。得られた溶液に、266kgのDMSOに溶解した102Kgの安息香酸銀を室温で2時間以内に加えた。最初に、激しい発熱が観察され、塩化銀が沈殿してきた。次いで、溶液を含む受器を、反応マスに加えた14kgのDMSOで洗浄した。生成した塩化銀を除去するために、反応マスを、10kgのセライト(Celite)と1mmのGAFフィルターで作製したレンズフィルターでろ過した。ろ過後、フィルターを追加の75kgの水で洗浄した。(I)次いで反応マスを35±2℃で加熱し、80kgの酢酸フェニルナトリウムを加えた。この時点で、反応マスを35±2℃で少なくとも30分間撹拌した。
最終生成物を沈殿させるために、353kgのIPAを反応マスに加えた。次いで反応マスを6時間以内に0±3℃に冷却し、1時間撹拌し、次いで生成物を遠心分離機で単離した。
約86kgの最終生成物を得た。次いで、生成物を40±5℃で約6.5〜8時間かけて乾燥して約75kgのL−オルニチンフェニルアセテートを得た。収率:63.25。表5に最終生成物に関する測定をまとめる。
インサイチュでの酢酸フェニルナトリウム溶液の調製
フェニル酢酸(PAA)をイソプロパノールの溶液に溶解した。約1モル当量の水酸化ナトリウムをこの溶液に加え、撹拌した。得られた溶液を、約1モル当量のL−オルニチンベンゾエートを含む溶液に滴下した。実施例2に記載したのとおおよそ同じ手順を用いて、L−オルニチンフェニルアセテートをこの溶液から沈殿させた。収率:53.5%。この白色粉末をさらに特性評価した。これを表6の見出し「試行A」のもとにまとめる。
L−オルニチンフェニルアセテートの単離のための水/IPA溶媒比
収率および生成物純度に対する溶媒組成の影響を考慮するために、いくつかの試験を実施した。この試行を実施例2および3と同様のプロトコルを用いて実施した。表6に詳細を示す。
試行A、BおよびDは、水/IPAの種々の比を含んでおり、これは収率を、IPAの相対量を増加させることによって改善できることを実証している。試行DではIPAを混合して生成物を結晶化させたが、試行AおよびBは、溶液を冷却して生成物を得ることを含む。さらに、試行Fは、反応マスの体積を減少させることも最終生成物の沈殿を容易にさせることができることを実証している。
試行C、EおよびGは、IPAを添加する前に、反応マスから水を除去する蒸留ステップを含む。試行C、EおよびGの収率はそれぞれ70.0%、51.2%、および68.0%であった。
L−オルニチンフェニルアセテート中の銀含量の低減
実施例2からのバッチ2はより多量の銀(157ppm)を示した。したがって、銀含量を低減させるための手順を試験した。9つの試行を実施した;それぞれ概略、バッチ2からの約20gのL−オルニチンフェニルアセテートを1.9部の水に溶解するステップと、次いで10.8部のIPAを加えるステップを含む。結晶形態はろ過により0℃で単離した。
4つの試行については、8.0mgまたは80mgの重金属捕捉剤SMOPEX102またはSMOPEX112をその水溶液に加え、2時間撹拌した。捕捉剤は、銀含量を126ppm未満に低減することはできなかった。さらに他の試行では、L−オルニチンフェニルアセテートを、結晶化させるのではなく、IPAの溶液中で破砕した。この試行でも銀含量を144ppm未満に低減することはできなかった。
最後の3つの試行では、希薄HClを溶液に加えて残留量の銀をAgClとして沈殿させた。次いで沈殿物をろ過により除去した。3つの試行は:(1)20℃で1.0gの0.33%HCl;(2)30℃で1.0gの0.33%HCl;および(3)20℃で0.1gの3.3%HClを加えることを含んだ。3つの試行により、銀含量はそれぞれ30ppm、42ppmおよび33ppmに低減され、各試行により90%超のL−オルニチンフェニルアセテートが得られた。したがって、HClの添加は、残留する銀の量を低減させるのに効果的であった。
アルカリ金属アルコキシド塩基を使用してL−オルニチンの遊離塩基からL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
一般的手順として、L−オルニチン塩酸塩を溶媒に懸濁させた。次いで反応マスを加熱し、塩基、ナトリウムメトキシドを加えた。NaClが生成し、これをろ過により系から除去した。反応マスを冷却し、L−オルニチンフェニルアセテートを生成させるためにモル当量のフェニル酢酸を反応マスに加えた。最終生成物を単離し、洗浄し乾燥した。このプロセスについての試行のまとめを表7に示す。
得られたL−オルニチンフェニルアセテートは多量のクロリド(少なくとも約1重量%)を示すことが分かった。これは同様の量のナトリウムを含むと推定される。試行2、4および5についての収率は約50%であった。
中間塩なしでL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
実施例6とおおよそ同じ手順を用いてさらなる試験を実施した。結果を表8に示す:
炭酸塩塩基を用いてL−オルニチン遊離塩基からL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
1モル部のL−オルニチン塩酸塩を約10.6部のエタノールに懸濁した。続いて、反応マス(懸濁液)を約50℃に加熱し、約1部の炭酸カルシウムを加えた。反応マスを約2時間撹拌した。遊離L−オルニチン塩基をろ過により単離して粉末を得たが、CaClは溶液中に残留した。ろ過粉末を水に溶解し、ろ過して未反応炭酸カルシウムを除去した。イソプロパノール中の約1モル部のフェニル酢酸をL−オルニチン水溶液と混合した。最終生成物が溶液から沈殿し、これを単離し、洗浄して乾燥した。収率:44.5%。
無機塩基を用いてL−オルニチン遊離塩基からL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
1モル部のL−オルニチン塩酸塩を約10.6部のエタノールに懸濁した。続いて、反応マス(懸濁液)を約50℃に加熱し、約0.5モル部の水酸化カルシウムを加えた。反応マスを約1.5時間撹拌した。遊離L−オルニチン塩基をろ過により単離し、エタノールで洗浄した。ろ過された固体を水に溶解し、イソプロパノール中のフェニル酢酸(1.0当量)を室温でL−オルニチン水溶液に滴下した。室温で少なくとも30分間撹拌した後、IPAを加えて最終生成物を沈殿させた。最終生成物を単離し、洗浄して乾燥した。収率:43.95%。
代替法として、L−オルニチン遊離塩基を水溶液中でも調製した。1モル部のL−オルニチン塩酸塩を約4.1部の水に溶解させた。続いて、約0.5モル部の水酸化カルシウムを溶液に加え、約30分間撹拌した。次いで、遊離L−オルニチン塩基をろ過により単離はしなかった。次に、イソプロパノール中の約1部のフェニル酢酸をL−オルニチン水溶液と混合した。溶液から沈殿した最終生成物を単離し、洗浄して乾燥した。収率:>100%。
水酸化バリウムを用いてL−オルニチン遊離塩基からL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
水溶液中の1.0当量のL−オルニチン塩酸塩に2.7モル当量の水酸化バリウムを加えた。続いて、反応マスを2時間還流させ、次いで室温に冷却した。硫酸(6N)を徐々に加えて、得られた反応マスをpHが約1.5になるまで酸性化した。生成した不溶性硫酸バリウムを、0.2μmのフィルターを用いてろ過した。次いでろ液を蒸留により濃縮し、水酸化バリウム溶液を加えてpH7〜7.5に中和した。生成した硫酸バリウム塩を再度除去した。最後に、IPA中の水酸化ナトリウムとフェニル酢酸(1.13当量)の溶液を、35℃での得られた溶液に35℃で加えた。IPAを加え、反応混合物を0℃に冷却して最終生成物を沈殿させた。最終生成物をろ過により単離し、水とIPAの混合液で洗浄し、乾燥した。収率:37.2%。
酢酸塩中間体を介してL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
25mgのL−オルニチン塩酸塩を5倍体積のHOに溶解し、次いで過剰の酢酸(約5倍体積)を加えてスラリーを生成させた。スラリーを、25℃から40℃の温度サイクルに、4時間ごとに約3日間かける。1当量のフェニル酢酸(L−オルニチンに対して)を加え、約4〜6時間撹拌する(場合により加熱して)。アンチソルベントとしてIPAを用い、70:30(IPA:HO)の比を得るのに十分な量加える。真空ろ過により単離し、80℃で約4〜8時間乾燥して残留酢酸を除去する。
ハライドL−オルニチン塩および酢酸フェニル塩からL−オルニチンフェニルアセテートを調製するためのプロセス
L−オルニチンモノ塩酸塩を、300〜350g/Kgの濃度で水(約3倍の体積の水)に溶解する。得られた溶液に、2.5倍体積のDMSO(0.4g/g)中の1モル当量の銀酢酸フェニルを室温で2時間以内に添加する。次いでこの溶液を含む受器をDMSOで洗浄し、反応マスに加える。生成した塩化銀は、セライト(Celite)とGAFフィルターで作製したレンズフィルターに反応マスを通してろ過することができる。ろ過後、フィルターを追加の体積の水で洗浄する。
最終生成物を沈殿させるために、65〜95%の範囲のIPA最終濃度になるようにIPAを反応マスに加える。次いで反応マスを6時間以内に0±3℃に冷却し、1時間撹拌し、次いで生成物を遠心分離により単離する。
単離された湿潤生成物を、1〜3.5モル当量のHClを示す希HCl水溶液(0.33%)に再溶解する。反応マスを、セライトとGAFフィルターで作製したレンズフィルターでろ過して、生成した塩化銀を除去する。ろ過後、フィルターを追加の体積の水で洗浄する。
最終生成物を沈殿させるために、60〜80%の範囲のIPA最終濃度になるようにIPAを反応マスに再度加える。次いで反応マスを6時間以内に0±3℃に冷却し、1時間撹拌し、次いで生成物を遠心分離により単離する。次いで最終生成物を40±5℃で約6.5〜8時間乾燥して結晶性L−オルニチンフェニルアセテートを得る。

Claims (51)

  1. 溶媒中でフェニル酢酸と塩基を混合することによって、酢酸フェニル塩の溶液を調製するステップと;
    L−オルニチンベンゾエートを酢酸フェニル塩の溶液と混合するステップと;
    L−オルニチンフェニルアセテートを含む組成物を単離するステップと
    を含む、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法。
  2. L−オルニチンベンゾエートを生成するステップをさらに含み、該L−オルニチンベンゾエートを生成するステップが、L−オルニチン塩、安息香酸塩および第1の溶媒を混合して中間体溶液を生成させることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 酢酸フェニル塩と混合する前に、前記中間溶液から塩の少なくとも一部を除去するステップをさらに含み、前記除去される塩がL−オルニチン塩でない、請求項2に記載の方法。
  4. 前記除去される塩が、少なくとも一部が前記L−オルニチン塩から由来するアニオンおよび少なくとも一部が前記安息香酸塩から由来するカチオンを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記L−オルニチン塩がL−オルニチン塩酸塩であり、前記アニオンがクロリドである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記安息香酸塩が安息香酸銀であり、前記カチオンが銀イオンである、請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記塩の少なくとも一部を除去する前記ステップの前に、塩酸を加えるステップをさらに含む、請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記除去される塩の少なくとも約90重量%が除去される、請求項3〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. L−オルニチンベンゾエートを生成するステップをさらに含み、
    該L−オルニチンベンゾエートを生成するステップが、L−オルニチン塩、安息香酸塩および第1の溶媒を混合して中間溶液を生成させること、および
    L−オルニチンベンゾエートを前記中間溶液から単離すること
    を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記L−オルニチンベンゾエートを単離する前に、前記中間溶液から塩の少なくとも一部を除去するステップをさらに含み、前記除去される塩がL−オルニチン塩でない、請求項9に記載の方法。
  11. 前記塩の少なくとも一部を除去する前記ステップの前に、塩酸を加えるステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  12. L−オルニチンベンゾエートを単離するステップが、前記中間溶液からL−オルニチンベンゾエートを結晶化することを含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記塩基が、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ金属アルコキシドからなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. L−オルニチンベンゾエートを生成するステップをさらに含み、該L−オルニチンベンゾエートを生成するステップが、L−オルニチン塩、安息香酸塩および第2の溶媒を混合して中間溶液を生成させることを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記組成物が少なくとも約0.10重量%の安息香酸塩を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記組成物が5重量%以下の安息香酸塩を含む、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記組成物が3重量%以下の安息香酸塩を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記組成物が1重量%以下の安息香酸塩を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記L−オルニチン塩がL−オルニチン塩酸塩である、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記安息香酸塩が安息香酸銀である、請求項14〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記組成物が少なくとも10ppmの銀をさらに含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記組成物が少なくとも20ppmの銀を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記組成物が少なくとも25ppmの銀を含む、請求項22に記載の方法。
  24. 前記組成物が600ppm以下の銀を含む、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記組成物が100ppm以下の銀を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記組成物が65ppm以下の銀を含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記酢酸フェニル塩がアルカリ金属塩である、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記アルカリ金属塩が酢酸フェニルナトリウムである、請求項27に記載の方法。
  29. 前記組成物が100ppm以下のナトリウムを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記組成物が20ppm以下のナトリウムを含む、請求項29に記載の方法。
  31. 前記組成物が0.1重量%以下のクロリドを含む、請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記組成物が0.01重量%以下のクロリドを含む、請求項31に記載の方法。
  33. 前記組成物が少なくとも1つの特性ピークを含む粉末X線回折パターンを示す結晶形態を含み、前記特性ピークが約6.0°、13.9°、14.8°、17.1°、17.8°および24.1°2θからなる群から選択される、請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. L−オルニチン塩、銀酢酸フェニルおよび溶媒を混合して溶液を生成するステップと;
    L−オルニチンフェニルアセテートを含む組成物を前記溶液から単離するステップと
    を含む、L−オルニチンフェニルアセテート塩を製造するための方法。
  35. 前記L−オルニチン塩がハライド塩である、請求項34に記載の方法。
  36. 前記L−オルニチン塩がL−オルニチン塩酸塩である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記L−オルニチン塩がL−オルニチン塩酸塩でない、請求項35に記載の方法。
  38. 溶媒中でフェニル酢酸と塩基を混合することによって銀酢酸フェニルを調製するステップをさらに含む、請求項34〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記溶液からL−オルニチンフェニルアセテートを単離する前に、前記溶液に塩酸を加えるステップをさらに含む、請求項34〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記組成物が少なくとも10ppmの銀をさらに含む、請求項34〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記組成物が少なくとも20ppmの銀を含む、請求項40に記載の方法。
  42. 前記組成物が少なくとも25ppmの銀を含む、請求項40に記載の方法。
  43. 前記組成物が600ppm以下の銀を含む、請求項34〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記組成物が100ppm以下の銀を含む、請求項43に記載の方法。
  45. 前記組成物が65ppm以下の銀を含む、請求項43に記載の方法。
  46. 前記組成物が100ppm以下のナトリウムを含む、請求項34〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記組成物が20ppm以下のナトリウムを含む、請求項46に記載の方法。
  48. 前記組成物が0.1重量%以下のクロリドを含む、請求項34〜47のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記組成物が0.01重量%以下のクロリドを含む、請求項34〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記組成物が少なくとも1つの特性ピークを含む粉末X線回折パターンを示す結晶形態を含み、前記特性ピークが約6.0°、13.9°、14.8°、17.1°、17.8°および24.1°2θからなる群から選択される、請求項34〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 請求項1〜50のいずれか一項に記載の方法にしたがって調製された組成物。
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