JP2013540157A - 封入体を処理する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、抗体及び抗体フラグメントなどの組換えタンパク質を精製するための方法に関する。好適には、本方法は、可溶化した混合物から所望のタンパク質を清澄化するために深層濾過を使用し、また、組換えタンパク質を機能性かつ活性のタンパク質に再生することを可能にするための再生方法及び再生バッファーを提供する。抗体フラグメントの例としては、機能性かつ活性のフラグメントに再生される、V及びV鎖を含む抗CD22抗体フラグメントを含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、抗体及び抗体フラグメントなどの組換えタンパク質を精製するための方法に関する。好適には、本方法は、可溶化した混合物から所望のタンパク質を清澄化するために深層濾過を使用し、また、組換えタンパク質を機能性かつ活性のタンパク質に再生することを可能にするための再生方法及び再生バッファーを提供する。
組換えタンパク質、特に抗体及び抗体フラグメントの精製は、高度に複雑で、労力を要する上に時間のかかる工程となりうる。細菌細胞培養物からの組換えタンパク質の生産によって、細胞から、封入体と結合している所望のタンパク質が得られる。一般に、封入体からの所望のタンパク質の分離には、遠心分離と深層濾過、深層濾過とタンジェンシャルフロー濾過の組合せ、又はタンジェンシャルフロー濾過単独による清澄化を用いる。こうした清澄化のための組合せ方法は、十分な清澄化を可能にすると同時に、さらに下流の精製カラムの汚損を防止するために、一般に用いられている。分離後、タンパク質を活性及び機能性形態に再生することができる。複合タンパク質、例えば、可変重(V)鎖及び可変軽(V)鎖を含む抗体フラグメントを清澄化する場合には、精製ステップの数を最小限にすることにより、生成物の収率及び純度が高められると共に、生産時間及び費用が減じられる。
米国特許第7,355,012号明細書(以後、「‘012特許」と呼ぶ)(その開示内容は、その全文を参照として本明細書に組み込む)は、CD22−発現細胞、特にその外部表面にCD22を発現する癌細胞に結合する抗体を開示している。‘012特許は、抗体RFB4の配列を有するV鎖と、抗体RFB4の配列を有するV鎖とを含む抗CD22抗体を記載しており、V鎖のCDR3の残基100、100A及び100B(Kabat及びWu番号付けシステムにより番号付けした)は、THW、YNW、TTW及びSTYからなる群より選択されるアミノ酸配列を有する。‘012特許は、組換え方法を用いた完全長抗体フラグメントの作製、続いて精製及び再生による抗CD22の生産を記載している。しかし、一部(例えば、抗体又は抗体フラグメントのV及びV部分)を様々な細胞培養物(又は同じ細胞培養)において個別に生産する、組換えタンパク質の製造のためには、効率的で、高純度かつ高収率のタンパク質生産をもたらす精製方法が必要とされる。
米国特許第7,355,012号
前述した必要性は、組換えタンパク質の精製方法を提供する本願によって解決される。
いくつかの実施形態では、組換えタンパク質及び封入体を含む混合物から組換えタンパク質を精製する方法が提供される。本方法は、好適には、可溶化バッファーで、封入体と結合した組換えタンパク質を含む混合物を可溶化するステップ、1つ以上の深層フィルターで可溶化混合物から組換えタンパク質を清澄化するステップ、及び清澄化組換えタンパク質を回収するステップを含む。好適には、本方法は、清澄化の前に、結合封入体を有する組換えタンパク質を含む混合物を遠心分離するステップを含まない。
いくつかの実施形態例では、組換えタンパク質は、抗体又は、可変重鎖(V)抗体フラグメント又は可変軽鎖(V)抗体フラグメントなどの抗体フラグメント、例えば、抗CD22抗体フラグメントを含む。
例としての可溶化バッファーは、エタノールアミン、アルギニン、EDTA、尿素及びDTE、例えば、約10〜約11のpHで、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約200mM〜約2Mのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約5M〜約10Mの尿素及び約5mM〜約20mMのDTEを含む。
いくつかの実施形態では、組換えタンパク質は、好適には連続した、2つ以上の深層フィルター、例えば、セルロース繊維及び珪藻土を含み、約0.1μm〜約1μmのミクロン濾過度を有する第1深層フィルター(例えば、C0HC深層フィルター(MILLIPORE(登録商標)))で清澄化し、また、好適な第2深層フィルターは、セルロース繊維及び珪藻土を含み、約0.1μm未満のミクロン濾過度を有する(例えば、X0HC深層フィルター(MILLIPORE(登録商標)))。
本方法は、好適には、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約0.5M〜約2Mのアルギニン、約0.5mM〜約3mMのEDTA、及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含むタンパク質再生バッファーで、濃縮した清澄化組換えタンパク質を希釈するステップ、約9〜約10のpH及び約2℃〜約15℃の温度で、希釈した清澄化組換えタンパク質を約48時間〜約96時間にわたりインキュベートするステップ、並びに組換えタンパク質を回収するステップをさらに含む。
抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを含む組換え抗体フラグメントを生産する方法も提供される。本方法は、好適には、第1細菌細胞においてV抗体フラグメントをコードするポリヌクレオチドを発現させると共に、第2細菌細胞においてV抗体フラグメントをコードするポリヌクレオチドを発現させるステップを含む。V抗体フラグメントとV抗体フラグメントを混合して、混合物を作製するが、混合物はさらに封入体を含んでいる。封入体と結合したV抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを含む混合物を可溶化バッファーで可溶化する。V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを、1つ以上の深層フィルターによって可溶化混合物から清澄化し、清澄化したV抗体フラグメント及び清澄化したV抗体フラグメントを回収する。好適には、本方法は、深層濾過を用いた清澄化の前に、V抗体フラグメント、V抗体フラグメント及び封入体の可溶化混合物を遠心分離するステップを含まない。
清澄化したV抗体フラグメント及び清澄化したV抗体フラグメントを濃縮した後、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約0.5M〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3mMのEDTA;及び約500mM〜1.5mMのGSSGを含む再生バッファーで希釈する。希釈した清澄化V抗体フラグメント及び希釈した清澄化V抗体フラグメントを約9〜約10のpH及び約10℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間にわたりインキュベートする。次に、組換え抗体フラグメントを回収する。
本明細書に記載するように、好適には、V抗体フラグメントは、抗CD22V抗体フラグメントであり、V抗体フラグメントは、抗CD22Vフラグメントであり、組換え抗体フラグメントは、抗CD22抗体フラグメントである。可溶化及び再生バッファーの例は、深層濾過方法と同様に、本明細書に記載する。
さらなる実施形態、実施形態の特徴、及び利点、並びに様々な実施形態の構造及び操作について、添付の図面を参照にしながら、以下に詳しく説明する。
第1セットの再生条件下での再生後に行った抗CD22抗体の逆相高性能液体クロマトグラフィー質量分光法(RP−HPLC−MS)分析の結果を示す。 第2セットの再生条件下での再生後に行った抗CD22抗体のRP−HPLC−MS分析の結果を示す。 第3セットの再生条件下での再生後に行った抗CD22抗体のRP−HPLC−MS分析の結果を示す。 第4セットの再生条件下での再生後に行った抗CD22抗体のRP−HPLC−MS分析の結果を示す。 時間=0の再生後の抗CD22抗体のRP−HPLC−MS分析の結果を示す。 時間=20時間の再生後の抗CD22抗体のRP−HPLC−MS分析の結果を示す。 時間=90時間の再生後の抗CD22抗体のRP−HPLC−MS分析の結果を示す。 さらなる精製後に抗CD22抗体フラグメントの存在を示すRP−HPLC−MSの結果を示す。 さらなる精製後に抗CD22抗体フラグメントの存在を示すRP−HPLC−MSの結果を示す。 時間=0での5kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=15時間での5kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=24時間での5kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=39時間での5kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=0での100kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=24時間での100kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=48時間での100kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 時間=70時間での100kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析を示す。 再生した抗CD22抗体フラグメントの存在を証明するウエスタンブロットを示す。
本明細書に示し、説明する特定の実施形態は、例であり、本発明の範囲を何ら制限する意図はないことを理解すべきである。
本明細書で引用する公開特許、特許出願、ウェブサイト、会社名、及び科学文献は、各々が、参照として組み込まれることを具体的かつ個別に明示されているのと同様に、その全文を参照として本明細書に組み込むものとする。本明細書で引用するいずれかの参照文献と本明細書の具体的教示内容との間に何らかの衝突がある場合には、後者の利益となるように解決されるものとする。同様に、当分野で理解されている単語又はフレーズの定義と、本明細書で明確に教示されている単語又はフレーズの定義との間に何らかの衝突がある場合には、後者の利益となるように解決されるものとする。
本明細書で用いられているように、単数形「1つの(a、an)」及び「その(the)」は、文の内容から明らかに別のことを示しているのでない限り、それらが指している用語の複数形も明確に包含する。本明細書で用いる「約」という用語は、約、ほぼ、およそ、又は前後を意味する。用語「約」が、数値の範囲に関して用いられるとき、これは、記載されている数値を上下に超えて限界を拡大することにより、この範囲を変更する。一般に、「約」という用語は、本明細書において、記載の値を20%の変動率で上下に超えて数値を変更するために用いられる。
本明細書で用いられる技術及び科学用語は、別途定義されていない限り、本願が関連する分野の当業者によって一般に理解される意味を有する。本明細書では、当業者には公知の様々な方法及び物質について述べる。組換えDNA技術の一般原理を記載している標準的参照文献として、以下のものがある:Sambrookら、“Molecular Cloning:A Laboratory Manual,”2nd Ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,New York(1989);Kaufmanら,Eds.,“Handbook of Molecular and Cellular Methods in Biology in Medicine,”CRC Press,Boca Raton(1995);及びMcPherson,Ed.,“Directed Mutagenesis:A Practical Approach,”IRL Press,Oxford(1991)。尚、これら各々の開示内容は、その全文を参照として本明細書に組み込むものとする。
いくつかの実施形態では、組換えタンパク質、例えば、抗体及び抗体フラグメントを精製するための方法が提供される。一実施形態では、組換えタンパク質及び封入体を含む混合物から組換えタンパク質を精製するための方法が提供される。本方法は、好適には、可溶化バッファーで、封入体と結合した組換えタンパク質を含む混合物を可溶化するステップ、1つ以上の深層フィルターで、可溶化した混合物から組換えタンパク質を清澄化するステップ、及び清澄化した組換えタンパク質を回収するステップを含む。いくつかの実施形態では、本方法は、組換えタンパク質の清澄化の前に、組換えタンパク質と封入体の可溶化混合物を遠心分離するステップを含まない。
本明細書では、「精製する」という用語を用いて、所望のタンパク質が、他のタンパク質を少なくとも約75%含まない、他のタンパク質を少なくとも約80%含まない、他のタンパク質を少なくとも約90%含まない、さらに好適には、他のタンパク質を少なくとも約95%含まない、最も好適には、他のタンパク質を少なくとも約98%含まないように、所望の組換えタンパク質を他のタンパク質又は不要な生成物若しくは構造から取り出す方法を意味する。
本明細書において、「組換えタンパク質」とは、いずれかの好適な発現系、例えば、原核及び真核発現系を用いて、又はファージ展示方法(例えば、Dowerら,国際公開第91/17271号明細書及びMcCaffertyら,国際公開第92/01047号明細書;及び米国特許第5,969,108号明細書を参照;尚、これらの文献は、その全文を参照として本明細書に組み込む)を用いて、生産されるペプチド、ポリペプチド又はタンパク質を意味する。用語「タンパク質(単数)」及び「タンパク質(複数)」が、全体を通して置換え可能に用いられることは理解すべきである。
本明細書において、「ペプチド」又は「ポリペプチド」という用語は、好ましくは、α−アミノ酸、D−、L−アミノ酸、及びその組合せが規定順序で連結したものから形成されるポリマーを意味する。1アミノ酸残基と次のアミノ酸との連結は、アミド結合又はペプチド結合と呼ばれる。タンパク質は、多数のポリペプチドサブユニットを有するポリペプチド分子である。その違いは、ペプチドが一般に短いのに対し、ポリペプチド/タンパク質は、一般に、それより長いアミノ酸鎖であることである。「タンパク質」という用語は、誘導体化分子、例えば、糖タンパク質及びリポタンパク質、並びに低分子ポリペプチドも含むものとする。「アミノ酸配列」及び類似用語、例えば、「ポリペプチド」又は「タンパク質」は、表示するアミノ酸配列を、記載のタンパク質分子に関連する完全な天然のアミノ酸配列に限定するわけではない。
各種宿主細胞、例えば、細菌、植物、酵母、昆虫及び哺乳動物細胞を用いて、組換えタンパク質を生産する方法は公知である。例えば、大腸菌(Escherichia coli(E.coli))、他の細菌宿主、酵母、及び様々な高等真核細胞、例えば、COS、CHO、HeLa及び骨髄腫細胞系を用いた、タンパク質発現のための多数の発現系が入手可能である。
手短には、所望のタンパク質をコードする天然又は合成核酸の発現は、DNA又はcDNAをプロモーター(構成的又は誘導性のいずれか)に機能的に連結した後、発現カセットに組み込むことによって達成される。カセットは、原核又は真核細胞系のいずれにおける複製及び組込みにも適している。典型的な発現カセットは、転写及び翻訳ターミネーター、開始配列、並びにタンパク質をコードするDNAの発現の調節に有用なプロモーターを含む。クローン化遺伝子の高レベル発現を取得するためには、最低でも、転写を指令する強力なプロモーター、翻訳開始のためのリボソーム結合部位、及び転写/翻訳ターミネーターを含む発現カセットを構築するのが望ましい。大腸菌(E.coli)の場合、これは、T7、trp、lac、又はλプロモーターのようなプロモーター、リボソーム結合部位及び転写終結シグナルを含む。真核細胞の場合、制御配列は、免疫グロブリン遺伝子、SV40、サイトメガロウイルス、及びポリアデニル化配列に由来するプロモーター及びエンハンサーを含んでよく、また、スプライスドナー及びアクセプター配列を含んでもよい。カセットは、公知の方法、例えば、大腸菌(E.coli)の場合には、塩化カルシウム形質転換又はエレクトロポレーション、また哺乳動物細胞の場合には、リン酸カルシウム処理、又はエレクトロポレーション若しくはリポフェクションによって、選択した宿主細胞に転移させることができる。カセットによって形質転換した細胞は、カセットに含まれる遺伝子、例えば、amp、gpt、neo及びhyg遺伝子によって付与される抗生物質に対する耐性によって選択することができる。
宿主細胞での発現後、組換えタンパク質は、封入体と結合していることが多く、再生する前に、タンパク質を封入体から抽出しなければならない。本方法では、封入体と結合した所望の組換えタンパク質を含む混合物を可溶化バッファーで可溶化する。
可溶化バッファーの例として、当分野で公知のものがある。例えば、好適な可溶化バッファーは、ジスルフィド結合を分離するための還元剤を含む。例としてバッファーは、Tris、グアニジン、EDTA及びDTEを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、可溶化バッファーは、エタノールアミン、アルギン、EDTA、尿素及びDTEを含む。例えば、可溶化バッファーは、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約200mM〜約2Mのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約5M〜約10Mの尿素及び約5mM〜約20mMのDTEを含んでよく、また、約10〜約11のpHを有するものでよい。好適には、可溶化バッファーは、約30mM〜約60mMのエタノールアミン、約200mM〜約1Mのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約6M〜約9Mの尿素及び約8mM〜約15mMのDTEを含む。さらに好適には、可溶化バッファーは、約40mM〜約60mMのエタノールアミン、約400mM〜約600mMのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約7M〜約9Mの尿素及び約8mM〜約12mMのDTEを含む。最も好適には、可溶化バッファーは、約50mMのエタノールアミン、約500mMのアルギニン、約2mMのEDTA、約8Mの尿素及び約10mMのDTEを含み、約10.5のpHを有する。
所望の組換えタンパク質及び封入体を含む混合物の可溶化の後、1つ以上の深層フィルター、好適には、2つ以上の深層フィルターで、可溶化混合物から組換えタンパク質を清澄化する。
本明細書で用いる「清澄化する」又は「清澄化(すること)」という用語は、不要なタンパク質及び他の物質から所望のタンパク質を取り出すことによる、可溶化混合物からの所望の組換えタンパク質の分離を意味し、この場合、不要な物質を清澄化材(例えば、フィルター)上に滞留させる。背景技術の節で述べたように、清澄化は、概して、組換えタンパク質及び封入体の可溶化混合物の遠心分離と、それに続く深層濾過、又は深層濾過と、それに続くタンジェンシャルフロー濾過、又はタンジェンシャルフロー濾過のみを含む。驚くことに、組換えタンパク質の清澄化は、1つ以上の深層フィルターで可溶化混合物を濾過することによって達成できることがわかった。従って、有利なことに、本方法は、清澄化の前に、組換えタンパク質及び封入体の可溶化混合物を遠心分離するステップを含まない。さらに、本方法は、深層濾過後のタンジェンシャルフロー濾過の使用も含まない。
いくつかの実施形態では、本方法は、清澄化前に、組換えタンパク質及び封入体の可溶化混合物を遠心分離するステップを明確に除外する。遠心分離ステップの除外は、開示する方法の基本的かつ新規の特徴に実質的に影響することがわかっている。これらの基本的かつ新規の特徴として、限定するものではないが、以下に挙げるもののいずれかが含まれる:遠心分離に典型的に関連する時間の省除;遠心分離に典型的に関連するエネルギーコストの省除;遠心分離に典型的に関連する設備コストの省除;遠心分離に典型的に関連する工程の非効率性の省除。さらに、遠心分離ステップを除外することによって、遠心分離が利用可能でない場合、例えば、小規模な医薬品製造品質管理基準(Good Manuvacturing Practice(GMP))精製所でのスケールアップが可能になる。
従って、好適な実施形態では、組換えタンパク質及び封入体を含む混合物から組換えタンパク質を精製するための方法が提供され、この方法は、可溶化バッファーで、封入体と結合した組換えタンパク質を含む混合物を可溶化するステップ、1つ以上の深層フィルターで、可溶化した混合物から組換えタンパク質を清澄化するステップ、及び清澄化した組換えタンパク質を回収するステップからほぼ構成される。清澄化ステップの前に、遠心分離ステップを追加することは、こうした方法に対する実質的改変とみなされ、従って、前述したステップからほぼ構成される本方法から除外される。
さらに別の実施形態では、組換えタンパク質及び封入体を含む混合物から組換えタンパク質を精製するための方法が提供され、この方法は、可溶化バッファーで、封入体と結合した組換えタンパク質を含む混合物を可溶化するステップ、1つ以上の深層フィルターで、可溶化した混合物から組換えタンパク質を清澄化するステップ、及び清澄化した組換えタンパク質を回収するステップから構成される。こうした実施形態において、前述したステップ以外の追加ステップは一切許容されない。
本明細書に記載の方法の清澄化から遠心分離を除外すると、遠心分離を用いた方法と少なくとも同じくらい高い量及び純度で、所望の組換えタンパク質が回収されたため、予想外の、驚くべき結果がもたらされたと同時に、前述した基本的かつ新規の特徴が得られた。遠心分離を除外し、深層濾過のみを用いて十分な清澄化が可能になることは予想されていなかった。
本明細書で用いる「深層濾過」とは、多孔性濾材を含むフィルターを用いた濾過を意味し、この濾材は、濾材の表面上だけではなく、濾材全体を通して粒子の滞留を可能にする。深層濾材及び濾過方法の例としては、本明細書に記載するものか、あるいは、当分野では公知のものがある。深層濾過の後、清澄化組換えタンパク質を回収する。
実施形態例では、本方法は、抗体又は抗体フラグメントである組換えタンパク質を精製するのに用いる。本明細書で用いる「(1つの)抗体」又は「(複数の)抗体」は、あらゆるタイプの免疫グロブリン、例えば、IgG、IgM、IgA、IgD及びIgE、さらにはそれらのフラグメント(すなわち、抗体の標的分子に特異的に結合することができる抗体のフラグメント、例えば、Fab、及びF(ab’)フラグメント)、並びに組換え、ヒト化、ポリクローナル、及びモノクローナル抗体及び/又はそれらの結合フラグメントを指す。この抗体という用語はまた、遺伝子的に改変した形態、例えば、キメラ抗体(例:ヒト化マウス抗体)、ヘテロコンジュゲート抗体(例:二重特異的抗体)、組換え一本鎖Fvフラグメント(scFv)、及びジスルフィド安定化(dsFv)Fvフラグメントも含む。
概して、抗体は、重鎖及び軽鎖を有する。各重及び軽鎖は、定常領域と可変領域(領域は、「ドメイン」としても知られる)を含む。軽及び重鎖可変領域は、3つの超可変領域(「相補性決定領域」又は「CDR」とも呼ばれる)によって分断される「フレームワーク」領域を含む。フレームワーク領域及びCDRの範囲は画定されている。様々な軽又は重鎖のフレームワーク領域の配列は、種内で比較的保存されている。抗体のフレームワーク領域、すなわち、構成している軽及び重鎖のフレームワーク領域の組合せは、3次元空間でCDRを配置及び配列する役割を果たす。
CDRは、主に、抗原のエピトープとの結合の原因となる。各鎖のCDRは、一般に、CDR1、CDR2、及びCDR3と呼ばれ、N末端から開始して順に番号付けられており、また、概して、特定のCDRが位置する鎖によって同定される。従って、VCDR3は、それが存在する抗体の重鎖の可変ドメインに位置し、VCDR1は、それが存在する抗体の軽鎖の可変ドメインに位置する。
「V」又は「VH」と言うとき、免疫グロブリン重鎖の可変領域を指し、例えば、Fv、scFv、dsFv又はFabがある。「V」又は「VL」と言うとき、免疫グロブリン軽鎖の可変領域を指し、例えば、Fv、scFv、dsFv又はFabがある。
用語「一本鎖Fv」又は「scFv」は、伝統的二本鎖抗体の重鎖及び軽鎖の可変ドメインが結合して、一本鎖を形成している抗体を指す。典型的には、適正なフォールディング及び活性結合部位の形成を達成するために、リンカーペプチドを2本の鎖の間に挿入する。「リンカーペプチド」という用語は、抗体結合フラグメント(例えば、Fvフラグメント)内のペプチドも指し、これは、重鎖の可変ドメインを軽鎖の可変ドメインと間接的に結合させる役割を果たす。
好適には、可溶化され、清澄化される混合物は、抗体フラグメント、例えば、封入体と結合した重鎖(V)抗体フラグメント又は軽鎖(V)抗体フラグメントを含む。別の実施形態では、混合物は、封入体と結合したV抗体フラグメント及びV抗体フラグメントの両方を含んでいてもよい。V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントの両方が混合物中に存在する場合、V抗体フラグメントとV抗体フラグメントの比は、最終抗体フラグメントの形成を最大にするように、適切に調節する。好適には、V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントは、約1:1〜約1:20(V:V)、又は約20:1〜約1:1、さらに好適には約1:1〜約1:10、又は約10:1〜約1:1、又は最も好適には約1:1の初期モル比で存在する。
実施形態例では、V抗体フラグメントは、抗CD22V抗体フラグメントであり、V抗体フラグメントは、抗CD22V抗体フラグメントである。好適には、抗体フラグメントは、‘012特許に開示されているような抗CD22抗体フラグメントである。‘012特許に開示されている抗CD22抗体フラグメントは、抗体RFB4の配列を有する可変軽鎖と、抗体RFB4の配列を有する可変重鎖とを有するが、V鎖のCDR3の残基100、100A及び100B(Kabat及びWu番号付けシステムにより番号付けする)は、THW、YNW、TTW、及びSTYから成る群から選択されるアミノ酸配列を有する。本明細書に記載するように、混合物中の抗CD22抗体のV及びV部分の可溶化及び清澄化によって、後に、機能性及び活性抗CD22抗体フラグメントへの再生が可能になる。
‘012特許に記載されているように、これら抗CD22抗体フラグメントは、抗CD22抗体フラグメントによりターゲティングされる特定の細胞への送達のために、各種治療薬、例えば、細胞毒性薬と結合させることができる。「治療薬」という用語は、抗腫瘍薬、抗炎症薬、サイトカイン、抗感染薬、酵素活性剤又は阻害剤、アロステリック修飾因子、抗生物質又は患者において所望の治療効果を誘導するために投与されるその他の薬剤として作用する、現在公知の、若しくは後に開発される任意の数の化合物を含む。治療薬はまた、毒素又は放射性同位体であってもよく、その場合、意図される治療効果は、例えば、癌細胞の死滅である。毒素の例として、リシン、アブリン、ジフテリア毒素及びそのサブユニット、並びにボツリヌス毒素A〜Fがある。これら毒素例のいくつかは、市販のものが入手可能である(例えば、Sigma Chemical Company,St.Louis,Mo.)。
実施形態例では、毒素は、シュードモナス(Pseudomonas)外毒素(PE)である。本明細書で用いる「シュードモナス(Pseudomonas)外毒素」という用語は、完全長天然(天然に存在する)PE又は修飾されたPEを指す。こうした修飾としては、限定するものではないが、ドメインIaの排除、ドメインIb、II及びIIIでの様々なアミノ酸の欠失、単一アミノ酸置換並びにカルボキシル末端での1つ以上の配列の付加が挙げられる。
本明細書に記載するように、好適には、本方法は、組換えタンパク質の清澄化のために1つ以上の深層フィルターを使用する。実施形態例では、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、9つ以上、10以上等の深層フィルターで、組換えタンパク質を清澄化する。2つ以上の深層フィルターによる清澄化は、好適には、可溶化混合物を第1深層フィルターで濾過した後、第1深層フィルターからの組換えタンパク質を含む濾液を第2深層フィルター(必要に応じて、続いてさらなる深層フィルター)で濾過することによりさらに清澄化することを含む。
いくつかの実施形態では、清澄化は、セルロース繊維及び珪藻土を含む第1深層フィルターで可溶化混合物を濾過することを含む。また、深層フィルター用の別の濾材を用いてもよい。好適には、第1深層フィルターは、約0.1μm〜約1μmのミクロン濾過度を有する。清澄化は、さらに第2深層フィルターによる清澄化を含む。これは、第1深層フィルターから得た濾液を第2深層フィルターで濾過するものである。好適には、第2深層フィルターは、セルロース繊維及び珪藻土を含む。深層フィルターに別の濾材を用いてもよい。好適には、第2深層フィルターは、約0.1μm未満のミクロン濾過度を有する。さらに別の深層フィルターを使用してもよく、その場合、第2深層フィルターから得た濾液を第3深層フィルターで濾過し、その後も同様に続ける。深層フィルターは、容易に入手可能であり、例えば、MILLIPORE(商標),Billerica,MA(MILLISTAK+(商標));Pall Corporation,Port Washington,NY(STAX(商標));3M Purification Inc.(CUNO(登録商標)),Meriden,CT(ZETA PLUS(商標));及びBEGEROW,Langenlonsheim,Germanyから購入することができる。
CUNO(登録商標)フィルターの例として、ZETA PLUS(商標)フィルター10SP05A、30SP10A、60SP30A及び90SP60Aがある。こうしたフィルターを用いて、約0.1L/分/ft〜約0.5L/分/ft(例えば、約0.2L/分/ft)の流量を、約15〜40ポンド/in(PSI)(例えば、約25PSI)の圧力及び約2〜10L/ft(例えば、約5L/ft)の出力と共に、使用することができる。
好適な実施形態では、本方法は、2つの深層フィルター、例えば、MILLIPORE(商標)C0HC深層フィルターである第1深層フィルターと、MILLIPORE(商標)X0HC深層フィルターである第2深層フィルターを使用する。深層フィルターは、好適には、計量可能な濾過を実施するために、MILLISTAK+(商標)Pod使い捨て深層フィルターシステムの一部として使用する。好適には、C0HC深層フィルターは、約7〜8m(例えば、7.70m)の表面積を有し、X0HC深層フィルターは、約5〜6m(例えば、5.50m)の表面積を有する。深層フィルターを通る流量及び流束は、当業者によって決定及び変更することができる。一般に、深層フィルターによる清澄化の場合の流量は、約5〜約20L/分であり、さらに好適には、約6〜約16/分である。深層フィルターを通過する流束は、一般に、C0HCフィルターの場合、約40〜約150L/m/時(LMH)であり、X0HCフィルターの場合、約60〜約200LMHであるが、これ以外の流量及び流束を用いることもできる。
本方法は、好適には、約50%を超える、好適には約60%を超える、約70%を超える、約80%を超える、約85%を超える、約90%を超える、約95%を超える、又は約98%を超える清澄化組換えタンパク質の収率を提供する。タンパク質収率は、清澄化の前に存在する組換えタンパク質と比較して、清澄化から回収された組換えタンパク質の量を測定することにより計算する。
清澄化方法は、好適には、V及びV抗体フラグメント、例えば、抗CD22V及びV抗体フラグメントの混合物を清澄化するステップを含む。別の実施形態では、V及びVフラグメントは、本明細書で述べるように、個別に(例えば、個別の可溶化の後)清澄化して、混合した後、再生に付すことができる。好適には、V及びV抗体フラグメントは、再生まで精製工程全体を通じて別々に維持し、これによって、より高い収率の最終フォールディングした抗体フラグメントを取得することができる。
いくつかの実施形態では、本方法は、清澄化した組換えタンパク質を濃縮するステップと、タンパク質再生バッファーで、清澄化した組換えタンパク質を再生するステップをさらに含む。好適には、濃縮は、タンジェンシャルフロー濾過を用いて、約1mg/mL〜約10mg/mL総タンパク質、好適には5mg/mL総タンパク質の濃度まで濃縮することを含む。
実施形態例では、清澄化した組換えタンパク質の再生は、タンパク質再生バッファーで、濃縮した清澄化組換えタンパク質を希釈することを含む。使用することができる好適なタンパク質再生バッファーは、当分野では公知であり、好適には、Tris、L−アルギニン、酸化グルタチオン(GSSG)及びEDTAを含む。例えば、好適な再生バッファーは、pH8で約50mM〜約200mMのTris(例えば、約100mM)、約100mM〜約1MのL−アルギニン(例えば、約500mM)、約5mM〜約10mMのGSSG(例えば、約8mM)及び約0.5mM〜約4mMのEDTA(例えば、約2mM)を含んでよい。
別の好適なタンパク質再生バッファーは、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約0.5M〜約2Mのアルギニン、約0.5mM〜約3mMのEDTA、及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含み、約9〜10のpHを有する。
タンパク質再生バッファーでの希釈後、希釈した清澄化組換えタンパク質を、約9〜約10のpH、約2℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間インキュベートする。次に、フォールディングした組換えタンパク質を回収する。約9〜約10のpHを有する再生バッファーは、約8以下のpHを有するバッファーより多くの再生最終タンパク質を生産することがわかっている。
個別のV及びV部分を含む抗体フラグメントの場合、好適なタンパク質再生バッファー中にV及びV部分の両方を一緒に含む混合物を希釈することにより、V及びV部分を、V及びV部分の両方を含む機能性抗体フラグメントへと再生することができる。例えば、抗CD22抗体フラグメントのV及びV部分を一緒に混合し、清澄化した後、再生することにより、完全に機能性の抗CD22抗体フラグメントを形成することができる。あるいは、VH及びVLフラグメントを個別に清澄化した後、混合して、機能性抗体フラグメントに再生することにより、抗体フラグメントのさらなる修飾及び精製が可能になる。例えば、本明細書及び‘012特許(その開示内容は、参照として本明細書に組み込む)に記載されているように、抗CD22抗体をさらに治療薬、例えば、細胞毒性薬と結合することもできる。
本明細書に記載するように、本方法は、好適には、組換えタンパク質を再生するステップを含む。従って、別の実施形態では、可溶化した組換えタンパク質、例えば、抗CD22抗体フラグメントのような抗体フラグメントを再生するためのタンパク質再生バッファーが提供される。タンパク質再生バッファーは、好適には、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約500mM〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3mMのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含む。好適には、再生バッファーは、約9〜約10のpHを有する。実施形態例では、タンパク質再生バッファーは、約30mM〜約60mMのエタノールアミン;約800mM〜約1.5Mのアルギニン;約1mM〜約3mMのEDTA;及び約0.7mM〜約1.2mMのGSSGを含む。別の実施形態では、タンパク質再生バッファーは、約50mMのエタノールアミン;約1Mのアルギニン;約2mMのEDTA;及び約0.9mMのGSSGを含む。好適には、再生バッファーは、約9.5のpHを有する。
驚くことに、再生バッファーは、組換えタンパク質のグルタチオン付加物、特に、抗CD22抗体フラグメントのような抗体フラグメントのグルタチオン付加物を抑制又は排除することがわかった。好適には、再生バッファーは、最終再生抗体フラグメントが含む抗体フラグメントのグルタチオン付加物が約40%を下回るように、抗体フラグメントなどの組換えタンパク質のグルタチオン付加物の存在を抑制する。さらに好適には、再生バッファーは、グルタチオン付加物を回収された組換えタンパク質(例えば、抗体フラグメント)の約30%未満、約20%未満、約15%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、約1%未満、又は約0.1%未満に低減する。
さらに別の実施形態では、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約500mM〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3mMのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGからほぼ構成される再生バッファーが提供される。こうしたバッファーは、バッファーの基本的かつ新規の特徴(特に、組換えタンパク質のグルタチオン付加物を約30%未満に低減するバッファーの能力)に実質的に影響する他の成分を含まない。さらにまた別の実施形態では、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約500mM〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3mMのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGから構成され、従って、それ以外の成分を除外する(ただし、必要に応じて、希釈のための水は含みうる)再生バッファーが提供される。
別の実施形態では、可溶化した組換えタンパク質を再生する方法が提供される。こうした方法は、好適には、可溶化した組換えタンパク質を濃縮するステップと、濃縮した組換えタンパク質を再生バッファーで希釈するステップを含む。本明細書に記載するように、好適には、再生バッファーは、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約500mM〜約2Mのアルギニン、約0.5mM〜約3mMのEDTA、及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含む。
希釈した組換えタンパク質を、約9〜約10のpH、約2℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間インキュベートする。次に、再生した組換えタンパク質を回収する。
本明細書に記載するように、好適には、可溶化した組換えタンパク質は、組換え抗体又は組換え抗体フラグメントを含む。実施形態例では、組換え抗体フラグメントは、組換えV抗体フラグメント及び組換えV抗体フラグメント、例えば、組換え抗CD22V抗体フラグメント及び組換え抗CD22V抗体フラグメントを含む。好適には、再生前に、V及びVフラグメントを混合する。
本明細書に記載する再生バッファーの使用によって、好適には、回収された再生組換えタンパク質の約30%未満が、組換えタンパク質のグルタチオン付加物であるように、回収された組換えタンパク質のグルタチオン付加物を低減する。さらに好適には、回収された再生組換えタンパク質の約20%未満、約10%未満、約5%未満、約2%未満、約1%未満、又は約0.1%未満が、組換えタンパク質のグルタチオン付加物である。
別の実施形態では、V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを含む組換え抗体フラグメントを生産する方法が提供される。本方法は、好適には、第1細菌細胞においてV抗体フラグメントをコードするポリヌクレオチドを発現させるステップと、第2細菌細胞においてV抗体フラグメントをコードするポリヌクレオチドを発現させるステップを含む。別の実施形態では、V及びVフラグメントを同じ細菌細胞で生産することができる。あるいは、V及びVフラグメントは、異なる細胞型(例えば、哺乳動物又は細菌)において生産することもできるし、細菌細胞以外の細胞において一緒に生産することもできる。
本明細書に記載するように、組換えタンパク質を生産する方法は、当分野では公知であり、好適には、様々なタンパク質をコードするポリヌクレオチドを宿主細胞において発現させるステップを含む。本明細書で用いるように、細菌細胞には、組換えタンパク質の生産に使用することができるあらゆる細菌細胞、例えば、大腸菌(E.coli)が含まれる。
抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを混合して、混合物を調製するが、混合物は、封入体をさらに含む。V及びVを同じ細胞において生産する実施形態では、これらを一緒に混合する必要はない。本明細書に記載されているように、細菌細胞を用いた組換えタンパク質の生産によって、封入体と結合した所望のタンパク質が得られる。所望のタンパク質を封入体から清澄化した後、さらにフォールディング及び精製に付すのが好適である。
封入体と結合したV抗体フラグメント、V抗体フラグメントを含む混合物を可溶化バッファーで可溶化する。本方法で用いる可溶化バッファーの例は、本明細書に記載されており、好適には、エタノールアミン、アルギニン、EDTA、尿素及びDTE、例えば、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約200mM〜約2Mのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約5M〜約10Mの尿素及び約5mM〜約20mMのDTEを含む。可溶化バッファーは、約10〜約11のpH、例えば、pH約10.5を有するのが好適である。
1つ以上の深層フィルターを用いて、可溶化した混合物からV抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを清澄化する。本明細書に記載するように、本方法は、V抗体フラグメント、V抗体フラグメント及び封入体の可溶化混合物を遠心分離するステップを含まない。本明細書に記載するように、遠心分離ステップの除外は、本方法の新規かつ基本的特徴に実質的に影響する。
清澄化したV抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを回収した後、濃縮する。濃縮した清澄化V抗体フラグメント及び濃縮した清澄化V抗体フラグメントを再生バッファーで希釈する。本明細書に記載するように、好適な実施形態では、再生バッファーは、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約500mM〜約2Mのアルギニン、約0.5mM〜約3mMのEDTA、及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含み、約9〜10、好適には約9.5のpHを有する。
希釈した清澄化V抗体フラグメント及び希釈した清澄化V抗体フラグメントを、約9〜約10のpH及び約2℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間インキュベートする。これによって、V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを十分に機能性かつ活性の抗体フラグメントに再生することができる。次に、例えば、必要に応じて、抗体フラグメントを回収及び保存する当分野では公知の方法で、抗体フラグメントを回収する。
本明細書に記載するように、好適には、V抗体フラグメントは、抗CD22V抗体フラグメントであり、V抗体フラグメントは、抗CD22V抗体フラグメントであり、組換え抗体フラグメントは、抗CD22抗体フラグメント、例えば、‘012特許に開示されているものである。本明細書に記載するように、これらの抗体フラグメントは、治療薬又は毒性剤とさらに結合することもできる。
抗体フラグメント及びV抗体フラグメントは、好適には、2つ以上の深層フィルター、実施形態例では2つの深層フィルターで清澄化する。本明細書に記載するように、深層フィルターを用いた清澄化の前に遠心分離は使用しない。
いくつかの実施形態では、清澄化で用いられる第1深層フィルターは、セルロース繊維と珪藻土を含み、約0.1μm〜約1μmのミクロン濾過度を有する(例えば、C0HC深層フィルター)。本方法は、好適には、第2深層フィルターで、V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを清澄化するステップをさらに含み、第2深層フィルターは、セルロース繊維と珪藻土を含み、約0.1μm未満のミクロン濾過度を有する(例えば、X0HC深層フィルター)。
本明細書に記載するように、遠心分離ステップの除外は、開示する方法の基本的かつ新規の特徴に実質的に影響することがわかっている。従って、いくつかの実施形態では、前述したステップからほぼ構成される、又は、別の実施形態では、前述のステップから構成され、特に、深層濾過による清澄化の前に遠心分離ステップを含まない方法が提供される。
本明細書に記載する方法は、大きな製造能力に合わせて容易にスケーリングすることができる。例えば、本方法は、約100L〜約20,000L、好適には、約100L〜約10,000L、約100L〜約5,000L、約500L〜約1,000L、例えば、約500L、約600L、約700L、約800L、約900L又は約1,000Lの容量の使用に合わせて容易にスケーリングすることができる。
本明細書に記載する本方法及び適用に対するその他の変更及び改変を、どの実施形態の範囲からも逸脱することなく、実施可能であることは、当業者には容易に明らかであろう。以下に示す実施例は、説明の目的のためだけに本明細書に含まれるものであり、限定する意図はない。
実施例1:抗CD22抗体フラグメントの精製
可溶化
大腸菌(E.coli)における組換えクローニング方法により、抗CD22抗体フラグメントのV及びV部分を生産した。所望の再生量を決定したら、再生量1kgにつき0.56gのV及び0.128gのVが反応するように、封入体を混合した。V1gにつき4.375gのVの添加は、1:1モル比に相当する。例えば、10kgの再生には、5.6gのVと1.28gのVが必要である。封入体は純度65%であり、グラム当たり0.16582gのタンパク質を含むことから、5.6gのVの添加は、181.60gのV溶液の添加によって達成される。同様に、1.28gのVの添加は、125.44gのV溶液の添加によって達成される。次に、固形分がそれぞれ26.91%及び20%のV及びVの混合物をTEバッファー(50mM Tris、20mMのEDTA、pH7.5)で希釈することにより、固形分15%の混合物を形成した。15%封入体混合物を各々5容量の可溶化バッファー(50mMのエタノールアミン、0.5Mのアルギニン、2mMのEDTA、8Mの尿素、及び10mMのDTE)で可溶化した。各可溶化反応により、40.5〜49.17μg/mLの範囲の再生値が得られた。封入体混合物は、複数のロット及び様々なスケールで、同様の条件下で可溶化している。以下の表1は、使用した可溶化条件の概要を示す。
Figure 2013540157
表2は、封入体混合物の2つのロットについての可溶化条件の概要を示す。V及びVの量は、反応物中の総量及び総タンパク質が両ロットで等しくなるように、半分に減らした。従って、所望する再生物1kgにつき、0.28gのVと0.064gのVを混合して、可溶化した。表2の5kgの再生反応物を表1の5kg反応物と比較すると、可溶化反応物中のV及びVの量は半分であるが、各可溶化物質の総量は類似しており、2958.21gに対して2070.20gであることがわかる。いずれの反応物も同様の総タンパク質レベルを含み、同じ膜面積の深層フィルターによって清澄化して、同じ量で再生した。これらの下流単位操作に対する影響は最小限であるが、再生収率は異なっていた。可溶化反応物中のV(再生物1kg当たり0.56gから0.28gへ)及びV(再生物1kg当たり0.128gから0.064gへ)の濃度低下によって、再生物中に形成された抗CD22抗体フラグメントの濃度が、49.17μg/mLから29μg/mLへと低下した。収率の低下は、ラージスケール可溶化反応物中でもみとめられた。可溶化反応物に半分の量のV及びVを添加することにより、再生反応物中に形成された抗CD22抗体フラグメントの量が半分になった。従って、2倍の量の再生及び精製を実施する必要がある。
Figure 2013540157
清澄化
比較の目的で、遠心分離の後深層濾過を用いた清澄化を実施した。可溶化封入体を129mL/分でディスクスタック遠心分離機に供給し、30psiの圧力下、9470rpmで遠心分離した。遠心分離液はまだ濁っており、さらなる清澄化を要した。遠心分離液を、28L/mの容量を有するBEGEROW PR Steril S100フィルター(BEGEROW、Catalog#S001P)で深層濾過した。遠心分離と深層濾過の組合せによって、濁度が2ntuの物質が得られた。表3に清澄化のパラメーターの概要を示す。重鎖及び軽鎖含有封入体のロットを混合し、可溶化した後、遠心分離に続き深層濾過を用いて清澄化した。清澄化した物質は、反応物中で好適に再生し、40.5μg/mLの抗CD22抗体フラグメントを生産した。
Figure 2013540157
また、TFF膜も清澄化について評価した。0.1μm及び1000KDa膜の能力は低すぎて、製造工程の予想した150L量を処理できなかった。従って、0.1μm膜による清澄化からのV及びV回収は、遠心分離と深層濾過の組合せと同等(それぞれ、76.34%及び80.57%)であったが、TFFは許容可能とみなされなかった。
抗CD22抗体フラグメントはまた、深層濾過のみを用いて(深層濾過による清澄化の前に遠心分離ステップを含まない)、さらに比較の目的でタンジェンシャルフロー濾過(TFF)を用いて、清澄化した。前述したように、封入体(V及びVロット)を混合し、可溶化した。次に、表4に示す膜を用いて、可溶化封入体を清澄化した。初めに、可溶化した物質をC0HC深層フィルターで濾過した。深層フィルターを物質が通過すると、濁度が68.5ntuに低下した。この濾液を、より密なA1HC及びX0HCフィルターでさらに清澄化した。A1HC深層フィルターでは圧力が急速に上昇して、2.9L/mという許容不可能な容量に達した。X0HCフィルターによるC0HC濾液の濾過の際には、容量129.5L/mが記録され、急激な圧力上昇はみられなかった。C0HC及びX0HCフィルターは、優れた処理量を示し、物質の濁度も良好であった。V及びV回収は、それぞれ74,82%及び68.63%であった。
Figure 2013540157
C0HC及びX0HCフィルターを含む深層濾過系列をさらに評価して、この工程が有効にスケーリングするか否かを決定した。表5に、ベンチスケール及びスケールアップ試験において使用し、記録したパラメーターの概要を示す。封入体混合物を1:1モル比で混合し、固形分15%に希釈した後、可溶化した。可溶化した物質をC0HC及びX0HC深層フィルター系列によって清澄化した。RP−HPLC−MS分析を用いて、V及びVの収率を定量した。濾過操作によるV及びV回収は、それぞれ、78.6〜83.3%及び63.9〜79.8%の範囲であった。物質の濁度は、2.1〜2.2ntuの範囲であった。再生反応中に形成された抗CD22抗体フラグメントの収率は、37.8〜68.1μg/mLの範囲であった。重鎖及び軽鎖の一貫した回収、並びに各スケールでの濁度及び回収率から、C0HC−X0HC深層フィルター系列は、遠心分離/深層濾過手順より優れていることがわかった。
Figure 2013540157
以下の表6及び7に、抗CD22抗体フラグメントの清澄化に用いられる2つの深層フィルターについての好適な操作パラメーターの概要を示す。
Figure 2013540157
Figure 2013540157
再生
比較例として、5KDa膜を用いたタンジェンシャルフロー濾過により清澄化した抗CD22抗体フラグメント物質を5mg/mLの総タンパク質まで濃縮することにより、再生を実施した。濃縮した物質を、pH9.5の50mMのエタノールアミン、1.0Mのアルギニン、2mMのEDTA、9.1mMのGSSG、及び0.91mMのグルタチオン(GSH)で10倍希釈した。2〜8℃で72時間にわたり穏やかに混合しながら、反応を進行させた。図1A(条件1)に示すように、逆相高性能液体クロマトグラフィー質量分光法(RP−HPLC−MS)による再生サンプルの分析から、反応によって、30〜40%のグルタチオン付加物を含む物質が終始一貫して生産されることがわかった。
比較のために、グルタチオン付加物の形成を抑制又は防止するために以下の方法を用いた。GSH及びGSSGのレベルの変更によって、再生効率を維持しながら、グルタチオン付加物のレベルが低下するか否かを決定するために実験を実施した。表8は、0.25kg再生スケールで試験した再生条件を示す。使用直前に、GSH及びGSSGをpH9.5の50mMのエタノールアミン、1.0mMのアルギニン、及び2mMのEDTAに添加した。条件1は、前述した比較例を表す。その他の条件は、好適な再生にGSHが必要か否かを決定し、GSSGの最小最適レベルをみいだすために選択した。
Figure 2013540157
RP−HPLC−MSデータは、予想通り、条件1の対照生成物にグルタチオン付加物が存在することを示した(図1A参照)。グルタチオン付加物を含む抗CD22抗体は、条件2でも生産された(図1B参照)。条件1及び2のいずれでも、濃度及びグルタチオン付加物の割合が同じ物質が生産された。図1Cに示す条件3の結果は、条件1及び2と同じ濃度を有する抗CD22抗体再生生成物が形成されたが、グルタチオン付加物を含有する抗CD22は検出されなかったことを示している。条件4では抗CD22は生産されなかった(図1D参照)。これらの結果は、抗CD22の再生に、GSSGは必要だが、GSHは必要ではないことを示している。さらに、反応物中のグルタチオンジスルフィド(GSSG)の最適レベルを10倍減少することができ、抗体フラグメントの収率に影響を及ぼすことなく、含有するグルタチオン付加物が低減した抗CD22抗体がもたらされる。
再生バッファーにおけるインキュベーションの開始後の3つの時点で、前述の条件3を用いて、抗CD22抗体フラグメントの再生を示すさらに別の結果(RP−HPLC−MS)を図2A(時間=0)、図2B(時間=20時間)及び図2B(時間=90時間)に示す。図3A及び図3Bは、さらなる精製後の再生抗CD22フラグメントを示す。
グルタチオン付加物含有抗CD22が、異なるスケール又は異なるロットの封入体混合物で形成されないことを確認するために、条件3を用いた再生実験を、異なるロットの重鎖及び軽鎖を用いて、5kG及び100kgスケールで実施した。図4A〜4D及び5A〜5Dは、様々な時点での5kg及び100kg再生反応物のRP−HPLC−MS分析をそれぞれ示す。5kgの再生について、時間=0、15時間、24時間及び39時間でのデータを図4A〜4Dに示す。100kgの再生については、時間=0、24時間、48時間及び70時間でのデータを図5A〜5Dに示す。データは、グルタチオン付加物が生成物中に検出されなかったこと、また、スケールアップした反応物では高濃度の抗CD22が形成された(100kg再生の場合、54.8μg/mL)ことを示している。データは、GSHの排除及びGSSGの10倍減少によって、グルタチオン付加物のない抗CD22が形成されたことを示している。この条件を用いた再生によって、封入体のスケール又はロットとは無関係に同等の濃度の物質が生産された。
図6は、100Lスケールの反応物における抗CD22抗体フラグメントの存在を証明するウエスタンブロットを示す。72時間にわたって再生を実施したところ、SDS−PAGE分析に基づき2.3グラムの抗CD22抗体が得られた。これは、1000Lの反応物の場合、約23グラムの潜在的収率を意味する。表7は、ウエスタンブロットで呈示されたレーンの内容物を示す。
Figure 2013540157
本明細書においていくつかの実施形態を例示し、説明してきたが、請求の範囲が、説明及び表示した製品の具体的形状又は構成に限定されるわけではないことは理解すべきである。本明細書では、例示的実施形態を開示しており、また、特定の用語を用いているが、これらは一般的かつ説明の意味で用いているにすぎず、限定を目的とするものではない。実施形態の変更及び変形は、以上の教示内容に照らして可能である。従って、具体的に説明した以外の様式で実施形態を実施してもよいことは理解すべきである。

Claims (32)

  1. 組換えタンパク質及び封入体を含む混合物から組換えタンパク質を精製する方法であって、
    a)可溶化バッファーで、封入体と結合した組換えタンパク質を含む混合物を可溶化するステップと、
    b)1つ以上の深層フィルターで可溶化混合物から組換えタンパク質を清澄化するステップと、
    c)清澄化組換えタンパク質を回収するステップと
    を含み、清澄化の前に、組換えタンパク質及び封入体を含む混合物を遠心分離するステップを含まない、上記方法。
  2. 前記組換えタンパク質が、抗体又は抗体フラグメントを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記抗体フラグメントが、重鎖(V)抗体フラグメントである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記抗体フラグメントが、軽鎖(V)抗体フラグメントである、請求項2に記載の方法。
  5. 前記組換えタンパク質が、V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントの両方を含む、請求項2に記載の方法。
  6. 前記V抗体フラグメントが、抗CD22V抗体フラグメントである、請求項3に記載の方法。
  7. 前記V抗体フラグメントが、抗CD22V抗体フラグメントである、請求項4に記載の方法。
  8. 前記V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントが、約1:1の初期モル比で存在する、請求項5に記載の方法。
  9. 前記可溶化バッファーが、エタノールアミン、アルギニン、EDTA、尿素及びDTEを含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記可溶化バッファーが、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約200mM〜約2Mのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約5M〜約10Mの尿素及び約5mM〜約20mMのDTEを含み、前記可溶化バッファーが、約10〜約11のpHを有する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記組換えタンパク質を2つ以上の深層フィルターで清澄化する、請求項1に記載の方法。
  12. 第1深層フィルターは、セルロース繊維及び珪藻土を含み、前記第1深層フィルターが、約0.1μm〜約1μmのミクロン濾過度を有する、請求項11に記載の方法。
  13. 第2深層フィルターで清澄化するステップをさらに含み、前記第2深層フィルターが、セルロース繊維及び珪藻土を含み、前記第2深層フィルターが、約0.1μm未満のミクロン濾過度を有する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1深層フィルターが、C0HC深層フィルターであり、前記第2深層フィルターが、X0HC深層フィルターである、請求項13に記載の方法。
  15. 清澄化組換えタンパク質収率が、約70%を超える、請求項1に記載の方法。
  16. d)清澄化した組換えタンパク質を濃縮して、清澄化した組換えタンパク質をタンパク質再生バッファーで再生するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  17. 前記再生ステップが、
    a)濃縮した清澄化組換えタンパク質を、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約0.5M〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3MのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含む再生バッファーで希釈するステップと、
    b)希釈した清澄化組換えタンパク質を、約9〜約10のpH、及び約2℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間にわたりインキュベートするステップと、
    c)組換えタンパク質を回収するステップと
    を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 可溶化した組換えタンパク質を再生するためのタンパク質再生バッファーであって、
    約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約500mM〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3MのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含み、
    約9〜約10のpHを有する、上記タンパク質再生バッファー。
  19. 約50mMのエタノールアミン;約1Mのアルギニン;約2mMのEDTA;及び約0.9mMのGSSGを含む、請求項18に記載のタンパク質再生バッファー。
  20. a)可溶化した組換えタンパク質を濃縮するステップと、
    b)濃縮した組換えタンパク質を、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約500mM〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3mMのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含む再生バッファーで希釈するステップと、
    c)希釈した組換えタンパク質を、約9〜約10のpH及び約2℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間にわたりインキュベートするステップと、
    d)再生した組換えタンパク質を回収するステップと
    を含む、可溶化組換えタンパク質を再生する方法。
  21. 可溶化した組換えタンパク質が、組換え抗体又は組換え抗体フラグメントを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 組換え抗体フラグメントが、組換えV抗体フラグメント及び組換えV抗体フラグメントを含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記組換えV抗体フラグメントが、組換え抗CD22V抗体フラグメントを含み、前記組換えV抗体フラグメントが、組換え抗CD22V抗体フラグメントを含む、請求項22に記載の方法。
  24. 回収された再生組換えタンパク質の約10%未満が、組換えタンパク質のグルタチオン付加物である、請求項20に記載の方法。
  25. 抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを含む組換え抗体フラグメントを生産する方法であって、
    a)V抗体フラグメントをコードするポリヌクレオチドを第1細菌細胞において発現させるステップと、
    b)V抗体フラグメントをコードするポリヌクレオチドを第2細菌細胞において発現させるステップと、
    c)V抗体フラグメントとV抗体フラグメントを混合して混合物を調製するステップであって、前記混合物はさらに封入体を含む、ステップと、
    d)可溶化バッファーで、V抗体フラグメント、V抗体フラグメント、及び結合封入体を含む混合物を可溶化するステップと、
    e)1つ以上の深層フィルターで、可溶化した混合物からV抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを清澄化するステップと
    f)清澄化したV抗体フラグメント及び清澄化したV抗体フラグメントを回収するステップであって、
    ここで、前記方法は、V抗体フラグメント、V抗体フラグメント、及び封入体の可溶化混合物を遠心分離するステップを含まない、ステップと、
    g)清澄化したV抗体フラグメント及び清澄化したV抗体フラグメントを濃縮するステップと、
    h)濃縮した清澄化V抗体フラグメント及び濃縮した清澄化V抗体フラグメントを、約20mM〜約70mMのエタノールアミン;約0.5M〜約2Mのアルギニン;約0.5mM〜約3mMのEDTA;及び約0.5mM〜約1.5mMのGSSGを含む再生バッファーで希釈するステップと、
    i)希釈した清澄化V抗体フラグメント及び清澄化V抗体フラグメントを、約9〜約10のpH及び約2℃〜約15℃の温度で、約48時間〜約96時間にわたりインキュベートするステップと、
    j)組換え抗体フラグメントを回収するステップと
    を含む、上記方法。
  26. 前記V抗体フラグメントが、抗CD22V抗体フラグメントであり、前記V抗体フラグメントが、抗CD22V抗体フラグメントであり、前記組換え抗体が、抗CD22抗体フラグメントである、請求項25に記載の方法。
  27. 前記可溶化バッファーが、エタノールアミン、アルギニン、EDTA、尿素及びDTEを含む、請求項25に記載の方法。
  28. 前記可溶化バッファーが、約20mM〜約70mMのエタノールアミン、約200mM〜約2Mのアルギニン、約1mM〜約3mMのEDTA、約5M〜約10M尿素及び約5mM〜約20mMのDTEを含み、前記可溶化バッファーが、約10〜約11のpHを有する、請求項27に記載の方法。
  29. 前記V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを2つ以上の深層フィルターで清澄化する、請求項25に記載の方法。
  30. 第1深層フィルターは、セルロース繊維及び珪藻土を含み、前記第1深層フィルターが、約0.1μm〜約1μmのミクロン濾過度を有する、請求項29に記載の方法。
  31. 前記V抗体フラグメント及びV抗体フラグメントを第2深層フィルターで清澄化するステップをさらに含み、前記第2深層フィルターが、セルロース繊維及び珪藻土を含み、前記第2深層フィルターが、約0.1μm未満のミクロン濾過度を有する、請求項30に記載の方法。
  32. 前記第1深層フィルターが、C0HC深層フィルターであり、前記第2深層フィルターが、X0HC深層フィルターである、請求項31に記載の方法。
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