JP2013521258A - 抗体の選択的強化 - Google Patents

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Abstract

本発明は、以下の工程:e.ターゲットタンパク質を含む溶液を準備する工程;f.結合を可能とする条件下で、正確に2つの結合部位を有するFc結合タンパク質を導入する工程;g.液相から沈降物を分離する工程;h.Fc結合タンパク質からターゲットタンパク質の結合を脱着する工程を含む、免疫グロブリンまたはFcドメインを含む他のタンパク質(ターゲットタンパク質)の選択的強化のための方法に関する。

Description

発明の背景
技術分野
本発明は、タンパク質、特に免疫グロブリンまたはFcドメインを有する他のタンパク質のための精製プロセスに関する。
最新技術
生体分子、例えばタンパク質、ポリヌクレオチド、多糖などは、医薬として、診断剤として、食品、洗浄剤などにおける添加剤として、研究試薬として、および多くの他の適用のために次第に商業的重要性を増している。このような生体分子の需要は、もはや通常では対応できず、例えばタンパク質の場合、天然源から分子を単離することによっては対応できず、バイオテクノロジーによる産生法の使用を必要とする。
バイオテクノロジーによるタンパク質の調製は、典型的には、適切な発現ベクターへのDNAフラグメントのクローニングで始まる。適切な原核または真核発現細胞に発現ベクターをトランスフェクションし、続いてトランスフェクションされた細胞を選択した後、後者をバイオリアクターで培養し、そして所望のタンパク質が発現される。その後、細胞または培養上清を収集し、そしてそれに含有されるタンパク質を後処理し精製する。
真核生物発現系の場合、すなわち例えばCHO細胞またはNSO細胞などの哺乳動物細胞培養液を使用する場合、発現工程において達成され得る細胞培養液または細胞培養上清中の所望のタンパク質の濃度の有意な増加が過去15年間において認められた。同期間かけて、タンパク質のその後の精製において使用されるクロマトグラフィー材料の結合能は、比較するとほんの僅かしか増加しなかった。この理由のために、大規模な工業的スケールで実施できる生体分子、特にタンパク質の、改良され、最適化された精製法が緊急に必要とされる。
例えば薬物として使用されるタンパク質、例えば治療抗体などのバイオ医薬品の場合、生成物の収量に加えて、不純物の分離は非常に重要である。プロセス依存性不純物と生成物依存性不純物とを区別することができる。プロセス依存性不純物は、タンパク質(宿主細胞タンパク質、HCP)および核酸などの宿主細胞の成分を含有し、そして細胞培養液(例えば培地の成分など)からまたは後処理(例えば塩または溶解したクロマトグラフィーリガンドなど)から派生する。生成物依存性不純物は、異なる特性を有する生成物の分子変異体である。これらは、前駆体および加水分解産物などの短くなった形態を含むが、例えば脱アミノ化、正しくないグリコシル化または間違って連結されたジスルフィド橋による、改変された形態も含む。生成物依存性変異体には、ポリマーおよび凝集体も含まれる。他の不純物は汚染物質である。この用語は、産生プロセスに直接的に属さない化学的、生化学的または微生物学的性質の全ての他の材料を網羅する。汚染物質の例としては、細胞培養液中に望ましくない様式で存在し得るウイルスが挙げられる。
バイオ医薬品の場合、不純物は安全性の懸念をもたらす。これらの懸念は、バイオ医薬品では非常にしばしば起こることであるが、治療タンパク質が注射または注入によって血流に直接的に投与される場合に高まる。従って、宿主細胞成分はアレルギー反応または免疫病理学的作用を起こし得る。さらに、不純物はまた、投与されるタンパク質の望ましくない免疫原性を引き起こし得、すなわち、それらは、患者において治療剤に対する望ましくない免疫反応をトリガーし、生命に危険を及ぼすアナフィラキシーショックを引き起こす可能性がある。それ故、全ての不要な物質を無害なレベルまで減少させることのできる適切な精製プロセスが必要とされる。
他方で、バイオ医薬品の場合でさえも、経済的な考慮も無視できない。従って、使用される産生法および精製法は、このようにして産生されるバイオ医薬製品の経済的な実行可能性を損なうべきではない。
タンパク質の後処理および処理工程として、(カラム)クロマトグラフィープロセス並びに濾過および沈降プロセスは非常に重要である。従って、抗体を濃縮する正確な操作は、アフィニティクロマトグラフィーによる精製工程を含む。従って、これらのプロセスにおいて使用することのできる数多くのカラムクロマトグラフィー法およびクロマトグラフィー材料が現在知られている。
アフィニティクロマトグラフィーマトリックスは、固定相として種々の物質の工業的精製に使用されている。固定されたリガンドは、使用される特定のリガンドに対して特定の親和性を有する物質を特異的に濃縮および精製するために使用され得る。抗体(免疫グロブリン)の工業的精製のために、特にモノクローナル抗体の精製のために、固定されたプロテインAがしばしば最初の精製工程として使用される。プロテインAは、免疫グロブリンのFc領域のCH/CHドメインに高い親和性で(10−8M〜10−12MのヒトIgG)結合する黄色ブドウ球菌の約41kDaのタンパク質である。プロテインAクロマトグラフィーでは、移動相に由来するプロテインAに結合するFc領域を有する免疫グロブリンまたは融合タンパク質が、担体(例えばセファロース)に共有結合しているプロテインAリガンドに特異的に結合する。黄色ブドウ球菌由来のプロテインA(野生型プロテインA)および遺伝子的に改変された組換えプロテインA(組換えプロテインA)は、非共有結合的な相互作用を通して、抗体の定常領域(Fcフラグメント)と相互作用する。この特異的な相互作用を使用して、効率的に抗体から不純物を分離することができる。pHを変化させることによって、抗体とプロテインAリガンドとの間の相互作用を計画的に停止させることができ、そして抗体を固定相から遊離または溶出させることができる。
アフィニティリガンドとしてのプロテインAとは別に、Fcフラグメントに結合する現在知られている多くの他の分子がある。従って、プロテインAの個々のドメインが、完全なタンパク質の代わりに使用される(8)。Fcフラグメント含有分子と結合するのに適した、プロテインAのBドメインとは正確に異なる、タンパク質変異体が知られている(16、17)。これらの異なる変異体は、安定性または結合親和性を増加させるために挿入された突然変異の点で本質的に異なっている。Bドメインのこれらの突然変異体は、通常、Z−ドメインまたはプロテインZとして知られている。プロテインAまたはプロテインGの他に、種々のペプチドもまた、Fcフラグメントへの選択的な結合のために適している(14)。Fcフラグメントに対するアフィニティリガンドへの現在の多大な関心により、さらにより多くのアフィニティリガンドが見つかると想定される。
アフィニティクロマトグラフィーおよび特に頻繁に使用されるプロテインAクロマトグラフィーは高価であり、そして発酵槽中の生成物の濃度が増え大量の生成物がある場合には正に、実施することのできるクロマトグラフィー精製プロセスには限界がある。重要な点は、ローディング能力、サイクル数、プロセス時間、プール容量および緩衝液の量である。将来は、それ故、代替的な精製プロセスが不可欠となろう。アフィニティクロマトグラフィーおよび代替的なアフィニティクロマトグラフィー法を含む、従来の精製戦略の一般的な概要を、以下の文献(7、10)に見出すことができる。
アフィニティクロマトグラフィーのより最近の方法は、常に固定されたアフィニティリガンドではなく、まず、ターゲットタンパク質と混合された可溶化されたアフィニティリガンドを使用する(11)。アフィニティリガンドは、第2工程で起こる固相上へのアフィニティリガンドの固定を行なうことを可能とする、融合タグまたは融合タンパク質を有する。次の工程で、従来のアフィニティクロマトグラフィーのように、ターゲットタンパク質が適切な条件下でリガンドから分離され、そしてこのようにカラムから溶出される。
ここに記載した本発明は、生体分子を精製するのにアフィニティクロマトグラフィーの代わりにアフィニティ沈降を使用する。この方法は、より大規模で使用した場合に正確に大きな可能性を有するようである(1、2)。
アフィニティ沈降は、最も効果的なタンパク質沈降法である(2)。一般に溶液からのタンパク質の沈降は、頻繁に使用される周知のプロセスである。従って、多くのタンパク質が、タンパク質混合物からの硫酸アンモニウムによる沈降によって溶液からすでに分離されている。この沈降中に、巨大分子(例えばタンパク質)が溶液から除去され、そして粒子へと変換される。粒子と溶液との間の密度の差および粒子直径に依存して、この工程は沈降へと至る。しかしながら、この沈降は通常、非特異的に起こる。
それ故、分子(例えばタンパク質)のより選択的な濃縮のために、アフィニティ沈降が開発された。アフィニティ沈降は、ターゲット分子へのアフィニティ分子の選択的な結合を使用する。アフィニティ分子は、例えば、タンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチドまたは小さな化学的分子であり得る。1次アフィニティ沈降と2次アフィニティ沈降という2つの原理のアフィニティ沈降は区別される(7)。1次アフィニティ沈降では、アフィニティ分子とターゲット分子の両方が2つの結合部位を有し、よって2つの分子間でネットワークを形成することが可能となり、そして特定のサイズで沈降するアフィニティ複合体が形成される。2次アフィニティ沈降では、例えばアフィニティマクロリガンド(AML)が使用される。このタイプの沈降では、アフィニティ分子は、刺激性物質に、通常ポリマーに結合している。刺激性物質は、例えばpHまたは温度の変化などの周囲の条件の変化の結果として、その可溶性特徴を変化させ、そして沈降が起こる。1次アフィニティ沈降とは異なり、二官能基アフィニティ分子または二官能基ターゲット分子のいずれも必要ではない。
最も使用されるアフィニティ沈降では、アフィニティリガンドは、現在、ポリマーまたは他のメディエーターに結合している(15)。
Fcフラグメントを含有する分子のアフィニティ沈降はすでに多くの研究に記載されている。現在のところ最も一般的な適用は、いわゆる「スマートポリマー」の使用によって特徴づけられる。「スマートポリマー」(または刺激応答性「インテリジェント」ポリマーまたはアフィニティマクロリガンド)は、外的な影響(物理的または化学的刺激)に応答してその特性を変化させることのできるポリマーである。これらの刺激は、例えば、pHまたは温度の変化であり得る(12〜13)。通常、スマートポリマーはその刺激に反応して、溶液中で沈降する。この沈降は、適切な条件による、上清溶液の望ましい分離後に戻り得る。スマートポリマーを種々の生体分子とコンジュゲートさせることができ、これにより全種類の適用に使用することのできるポリマー/生体分子システムが大規模に蓄積される。これらの生体分子の例としては、タンパク質、オリゴヌクレオチドおよび糖が挙げられる。
別の形態のアフィニティ沈降は、近年記載されている「アフィニティシンキング(sinking)」法である。この形態のアフィニティ沈降では、連結している分子足場を使用して、多くのアフィニティリガンドを互いに結合させる。その後、これにより、沈降に必要とされるネットワークを形成することが可能となる。ネットワーク形成成分へのアフィニティリガンドの結合は、非共有結合的および共有結合的に起こり得る。この方法は、特許「Compositions and methods for purifying and crystallizing molecules of interest」(6)に最近記載された。ここでは、まず始めに、抗体を含有する溶液を、架橋剤と共有結合したアフィニティリガンドと混合する。沈降は全く観察されない。配位するイオンまたは分子のその後の添加後にのみ、沈降が起こる。第2の類似した適用では、アフィニティリガンドはビオチン結合タンパク質に連結され、前記タンパク質はメディエーターのアビジンとネットワークを形成している(9)。
米国特許第7,083,943号は、ターゲットタンパク質のための結合ドメインが、足場ドメイン(そのアミノ酸配列は沈降する傾向を支援するためのものである)に連結されている、アフィニティ沈降を記載する。
ChenおよびHoffman(15)は、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)−プロテインAコンジュゲートを用いてのIgGのアフィニティ沈降を記載する。しかしながら、改変されていないプロテインAを用いての抗体の沈降は効果的であるとは証明されなかった。
従来技術に記載される方法の1つの欠点は、1次アフィニティ沈降中には架橋分子を介してのみ沈降が可能であるか、または2次アフィニティ沈降では刺激性物質が必要とされることである。最もよく知られているアフィニティ沈降の他の欠点は、一方で、a)立体障害(ターゲットタンパク質の結合が、高分子量のアフィニティマクロリガンドの結合によって制限されている)、b)沈降したポリマー複合体の再可溶化が遅いこと、c)不純物の非特異的な共沈降(これは一般的に2回目の沈降工程を必要とする)、d)アフィニティタンパク質をポリマーまたは架橋剤へ結合させるさらなる工程(2〜5)である。
発明の簡潔な要約
本発明は、2つの結合部位を有する結合タンパク質を使用したアフィニティ沈降に関し、これは、追加の融合タンパク質またはリンカー分子を完全に省略する。アフィニティタンパク質はそのままで沈降するのに十分であり、そして固定相の必要が全くない。ここに使用した本発明はまた、アフィニティタンパク質を回収することも容易にする。
本発明は、特に、以下の工程:
a.ターゲットタンパク質を含む溶液を調製する工程;
b.結合が起こることを可能とする条件下で、正確に2つの結合部位を有するFc結合タンパク質を取り込む工程;
c.液相から沈降物を分離する工程;
d.Fc結合タンパク質からターゲットタンパク質の結合を解離する工程
を含む、免疫グロブリンまたはFcドメインを含む他のタンパク質(ターゲットタンパク質)の選択的濃縮のためのプロセスに関する。
別の局面において、本発明は、Fc結合タンパク質がプロテインAまたはプロテインGのFc結合ドメインのダイマーであるプロセスに関する。好ましくは、ダイマーの2つのモノマーは、ジスルフィド橋を介して互いに連結されている。
別の局面において、本発明は、ダイマーがホモダイマーであり、そのモノマーは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、または配列番号7、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20のアミノ酸において配列番号1とは異なる配列を有する、プロセスに関する。
別の局面において、Fc結合タンパク質は、ターゲットタンパク質に対して0.5〜20の比で使用される。工程a.の溶液は好ましくはpH5.5〜8を有する。好ましくは工程d.の結合の解離はpH2〜4.5で起こる。
別の局面において、本発明は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号7の配列、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20のアミノ酸において配列番号1とは異なる配列を有する2つの同一のサブユニットからなるFc結合タンパク質に関し、2つのサブユニットは共有結合を介して互いに連結されている。好ましくは、共有結合はジスルフィド結合である。
ZダイマーのSDS−PAGE。システインを介してのダイマー化を実証するために、ヨードアセトアミドまたはジチオスレイトールとヨードアセトアミドを、SDS−PAGEへの適用前に加えた。
Zダイマーを使用したアフィニティ沈降。第1工程としてプロテインZが酸化される。第2工程でZダイマーが抗体(mAB)を含む溶液に加えられ、これにより抗体の選択的な沈降が起こる。 抗体からZダイマーを分離するための酸性条件下におけるイオン交換クロマトグラフィーのUV図(実験2)。220nmにおけるUVクロマトグラムは赤色で示され、280nmにおけるUVクロマトグラムは青色で示され、緩衝液B(20mMリン酸、3M NaCl)の漸増する含量は緑色で示されている。 実験2についてのSDS−PAGE。
発明の詳細な説明
本発明は、細胞培養液(タンパク質が組換え発現または内因的に発現されている)から得られるようなタンパク質組成物から、不純物、特に宿主細胞のタンパク質(HCP)およびDNAを枯渇させる方法に関する。特に、本発明は、少なくとも2つの結合部位を有するFc結合タンパク質またはそのマルチマーと結合させることによって、タンパク質(ターゲットタンパク質)を精製または濃縮する方法に関する。さらなる工程において沈降物を分離し、そしてその後、ターゲットタンパク質へのFc結合タンパク質の結合を適切な条件を使用して除去する。
本発明は、以下の工程:
a.ターゲットタンパク質を含む溶液を調製する工程;
b.結合が起こることを可能とする条件下で、正確に2つの結合部位を有するFc結合タンパク質を取り込む工程;
c.液相から沈降物を分離する工程;
d.Fc結合タンパク質からターゲットタンパク質の結合を解離する工程
を含む、免疫グロブリンまたはFcドメインを含む他のタンパク質(ターゲットタンパク質)の選択的濃縮のためのプロセスに関する。
ターゲットタンパク質は特に、免疫グロブリンまたは免疫グロブリンのFcドメインを含むタンパク質であり得、そしてプロテインAまたはプロテインAのフラグメントに結合することができる。免疫グロブリンは2本の重鎖および2本の軽鎖からなる。重鎖は各々、免疫グロブリンに依存して、1つの可変ドメインおよび3〜4つの定常ドメインを有する。これらは類似して、VHおよびCH1、CH2、CH3と呼ばれる。軽鎖および重鎖の可変ドメインは抗原結合部位を形成する。ドメインCH2は、補体系のための結合部位を形成する糖鎖を含む。CH3ドメインはFcレセプター結合部位を含む。本発明によるプロセスを適用できるターゲットタンパク質は、Fcドメインを有する全てのタンパク質である。CH2/CH3領域を含むタンパク質の例は、抗体、イムノアドヘシンおよび融合タンパク質であり、対象のタンパク質はCH2/CH3領域に接続される。本発明の1つの態様において、ターゲットタンパク質は、例えばCH2/CH3領域を有し、従ってプロテインAに結合することのできる抗体である。CH2/CH3領域という用語は、プロテインAと相互作用する抗体のFc領域におけるアミノ酸を指す。
Fc結合タンパク質は、本発明によれば、1つのFcドメインに対する正確に2つの結合部位を含む。
別の局面において、本発明は、Fc結合タンパク質がプロテインAまたはプロテインGのFc結合ドメインのダイマーである、プロセスに関する。ダイマーの2つのモノマーは、好ましくは、ジスルフィド橋によって一緒に連結されている。
Fc結合タンパク質によって、Fc領域に結合することのできるタンパク質またはペプチドを意味する。好ましくは、Fc結合タンパク質は、10−2〜10−13Mの範囲の解離定数(K値)で結合する。
本発明の好ましい態様において、Fc結合タンパク質は、表1に列挙した配列を含むまたは含有するFc結合ドメインのホモダイマーまたはヘテロダイマーである。
ホモダイマーによって、本明細書においては、同じ配列の2つのサブユニットからなるFc結合タンパク質を意味する。
ヘテロダイマーによって、本明細書においては、異なる配列の2つのサブユニット(その各々はFcドメインに対する結合部位を有する)からなるFc結合タンパク質を意味する。好ましくは、サブユニットは、表1の配列から選択される配列を含む。
別の局面において、本発明は、ダイマーがホモダイマーであり、そのモノマーは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号7、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20のアミノ酸において配列番号1とは異なる配列を有する、プロセスに関する。1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20のアミノ酸において配列番号1とは異なるモノマーは、10−2〜10−13Mの範囲のK値でFcドメインに結合する特性を有する。K値を決定する方法は当業者には公知である。
結合条件は、Fc結合タンパク質によるターゲットタンパク質への結合が起こる条件、好ましくはpH5.5〜9、好ましくは6〜8のpH範囲である。
沈降は、例えば無細胞真核生物培養上清に見られる条件などの結合条件下で自発的に起こる。ポリマーを用いての沈降を促進するために、本発明によるダイマーをポリマーに、例えばポリエチレングリコールに連結させる必要は全くない。
別の局面において、Fc結合タンパク質は、ターゲットタンパク質に対して0.5〜20のモル比で使用される。
沈降物の分離は、遠心分離およびその後の上清の除去によって行ない得るが、濾過技術によっても行ない得る。
ターゲットタンパク質への結合の解離は、Fc結合タンパク質がターゲットタンパク質から分離されることを可能とする条件下で行なわれる。好ましくは、これはpHをpH2〜4.5の間の範囲に調整することによって行なわれ得る。
別の局面において、本発明は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号7の配列、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20のアミノ酸において配列番号1とは異なる配列を有する2つの同一のサブユニットからなるFc結合タンパク質に関し、2つのサブユニットは共有結合によって一緒に連結されている。好ましくは、共有結合はジスルフィド結合である。
実施例
装置および方法:
ダイマー化したプロテインZの調製
プロテインZは、E.coliから組換えタンパク質として得られた。不純物の除去は、細胞片の分離後にイオン交換クロマトグラフィーによって行なった。
使用したZドメインのタンパク質配列:
Zドメインのペプチド鎖に非天然のシステインを挿入することによって、ジスルフィド橋を介して2つのプロテインZ分子を計画的に接続することが可能である。組換えプロテインZの精製直後に、後者は酸化によってダイマー化したタンパク質として得られる。
無細胞真核生物培養上清
分泌産生に最適化されたCHO細胞の細胞培養上清は、数日間の培養後に濾過または遠心分離によって得られた。
SEC分析
実験1の試料のタンパク質不純物および抗体含量の分析を、分析用サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって実施した。TSK−GEL SW3000を製造業者(TOSOH Bioscience)によって推奨されたプレカラムと共に使用した。分析を、Dionex Ultimate装置で、280および220nmにおけるUVシグナルのモニタリングをしながら行なった。
抗体からZダイマーを分離するためのイオン交換クロマトグラフィー
イオン交換クロマトグラフィーを、AKTA Explorer 10装置(GE Healthcare)で、220および280nmにおけるUV吸収を観察しながら行なった。使用したカラム材料はSPセファロースFF(19mLのゲルベッド体積)であった。酸性pHで再懸濁したペレットを適用した後、カラムをpH3.3の20mMリン酸緩衝液を用いて平衡化し、そしてその後、抗体およびZダイマーを互いに25カラム容量長の勾配にかけて分離した。pH3.3の3M NaClを含む20mMリン酸緩衝液を溶出のために使用した。
プロテインA HPLC
WatersまたはDionex装置(インジェクターポンプおよびカラムオーブンW2790/5、UV検出器W2489)でのプロテインA HPLCを使用して、細胞培養液を含まない上清および精製抗体の抗体含量を決定した。溶液の抗体含量を、酸性で溶出するピークのUVシグナルを使用して決定した。
濃縮
試験で得られた溶液を、分析法(Amicon Ultra、排除サイズ3kD)のために一部濃縮した。
SDS−PAGE:
20%の均一なSDSゲルを使用して、個々の画分および上清を試験した。タンパク質バンドを、Heukeshovenによる銀染色によって検出した。
ELISAアッセイによる宿主細胞タンパク質の分析
実験3において宿主細胞タンパク質の分析をELISAアッセイを使用して行なった。
DNA分析
DNA分析を、1本鎖産生後に、酵素的に触媒される検出反応によって行なった。
UF/DF
表面積180cmを有するMessrs Pallによって製造された50kDaのCentramateシートPES(ポリエーテルスルホン)を、実験3でのUF/DF試験に使用した。UF/DFを実施して、抗体を6倍に最初に濃縮し、そしてその後、ダイアフィルトレーションし(6容量の緩衝液と交換)、その後、保持液バルブを完全に開けたまま10分間循環した。ダイアフィルトレーションを2回繰り返した。全UF/DFを、50mM酢酸緩衝液+100mMアルギニン+150mM NaCl(pH3.0)を用いて行なった。
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)
疎水性相互作用クロマトグラフィー(実験3)をAKTA装置で27mLのカラムを用いて行なった。使用したカラム材料は東ソーによって製造されたトヨパールフェニル650Mであった。この目的のために、UF/DF後に、165mS/cmの伝導率が得られるまで、3.5M硫酸アンモニウム緩衝液を保持液に加えた。緩衝液(50mMアセテートおよび1.2M硫酸アンモニウムpH4)を用いて平衡化したカラムにUF/DFからの保持液をチャージし、そしてその後、50mM酢酸緩衝液(pH4)までの勾配を40倍のベッド体積にかけて流した。
実験:
システインによるプロテインZのダイマー化の検出
システインによるプロテインZのダイマー化の検出をSDS−PAGE分析によって行なった(図1)。後処理がプロテインZの酸化を全く誘導しないことを確実にするために、まず始めに遊離システイン基をヨードアセトアミドを用いてアルキル化した。モノマーを検出するために、ジチオスレイトール(DTT)を用いてさらに還元を行なった。2.6nmolのZダイマーをDTTまたは対応する容量の緩衝液と混合し、そして95℃で5分間インキュベーションした。その後、混合物を周囲温度まで冷却し、そしてヨードアセトアミドまたは対応する容量の緩衝液を加え、そして混合物を暗闇でさらに20分間インキュベーションした。SDS−PAGE緩衝液と共に5分間インキュベーションした後、調製物をSDS−PAGEに適用した。SDS−PAGE分析は、Zモノマーが還元剤DTTの添加によって形成され、そしてZダイマーのゲルバンドが消失することを示す。
Zダイマーを使用した選択的沈降
以下に記載した試験は、抗体の選択的沈降をZダイマーを用いて達成することができることを示す(図2、実験1)。Zダイマーは、2つの非天然のシステインを介して連結した黄色ブドウ球菌に由来するプロテインAのダイマー化したBドメインであり、これは野生型と比較して突然変異を有する(装置および方法を参照)。さらに、実験2は、得られたペレットを酸性pH範囲での再懸濁によって溶液に戻すことができ、そしてその後、酸性pHでのイオン交換クロマトグラフィーによってZダイマーから再度抗体を取り出すことができることを実証する。
実験1:
無細胞の真核生物培養上清中に存在するプロテインZと抗体の種々の比を試験した。さらに、個々のバッチの容量を変化させた。試験1では、0.13μmolのZダイマーを、振とうしながら、無細胞真核生物培養上清に含まれる0.065μmolのIgG4と共に、全容量5.47mL中で2時間かけてインキュベーションした。試験2では、16.25nmolのZダイマーを、振とうしながら、無細胞真核生物培養上清に含まれる16.25nmolのIgG1と共に、全容量5.2mL中でここでも2時間かけてインキュベーションした。その後、混合物を4000rpmで10分間かけて遠心分離し、そして上清をペレットから分離した。上清の抗体含量は、分析用SECのUVシグナルによっておよびプロテインAクロマトグラフィーによって決定した(装置および方法)。ペレット中の抗体の含量は、使用した抗体の全含量から上清の抗体含量を差し引くことによって決定した。99%までの抗体の沈降が観察された(試験1:99%/試験2:76%)。さらに、培養上清を、分析用SECによる沈降の前後にタンパク質不純物について調べた。無細胞真核生物培養上清からのクロマトグラムを、直接、沈降後の上清と比較した。90〜99%の範囲のタンパク質不純物の欠失が観察された(試験1 90%/試験2 99%)。これは、タンパク質不純物の1%または10%が共沈降したことを意味する。ここでのタンパク質不純物は、宿主細胞タンパク質およびフラグメントの両方またはターゲットタンパク質の凝集体であり得る。
実験2:
陽イオン交換体(SPセファロースFF)を使用して抗体からZダイマーを分離した。0.2μmolの精製抗体を、10.1mLの容量中で0.2μmolのZダイマーと共に36分間かけてインキュベーションした。その後の遠心分離(4000rpm、10分間)後に、上清を除去した。その後、ペレットをバッチ毎に10mLリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解し、そして再度遠心分離した(4000rpm、10分間)。このようにして得られたペレットを20mLリン酸緩衝液(20mMリン酸、pH3.3)に再懸濁し、そしてイオン交換体を使用して精製した。Zダイマーは、25ベッド体積におよぶ勾配を通して抗体から分離され得る(図3および4)。
実験3:
多段階抗体精製プロセスは、捕獲工程としてアフィニティ沈降を用いて行なわれた。
無細胞培養上清からの沈降において、500mgの抗体(3.3μmol)がZダイマー(6.6μmol)に対して1:2の比率で使用された。穏やかに撹拌しながら1時間インキュベーションした後、全懸濁液を0.22μmフィルター(Millipore)に加え、そしてこのようにして沈降物の上清を濾過によって分離した。その後、沈降物を緩衝液(231mLの50mMリン酸緩衝液、pH7.4)で洗浄し、そして次の工程でフィルター中に酢酸緩衝液(179mLの50mM酢酸緩衝液+100mMアルギニン+150mM NaCl pH3.0)と共に再懸濁した。抗体からZダイマーを分離するために、UF/DFを50kDaのメンブレンを用いて実施した。次の工程は、Zダイマーおよびさらに不純物を分離するためのHICであった。
抗体の全収率は沈降後に98%であり、UF/DFの後に87%に減少し、そしてHIC後に64%に減少した。抗体の選択的な沈降で得られた良好な収率に加えて、DNAおよび宿主細胞タンパク質の分析は、沈降工程とその後のUF/DFによってDNAを99%減少させることができ、そして宿主細胞タンパク質含量を初期値(無細胞培養上清)と比較して99.9%減少させることができることを示した。

Claims (10)

  1. 以下の工程:
    a.ターゲットタンパク質を含む溶液を調製する工程;
    b.結合が起こることを可能とする条件下で、正確に2つの結合部位を有するFc結合タンパク質を取り込む工程;
    c.液相から沈降物を分離する工程;
    d.Fc結合タンパク質からターゲットタンパク質の結合を解離する工程
    を含む、免疫グロブリンまたはFcドメインを含む他のタンパク質(ターゲットタンパク質)の選択的濃縮のためのプロセス。
  2. Fc結合タンパク質が、プロテインAまたはプロテインGのFc結合ドメインのダイマーであることを特徴とする、請求項1記載のプロセス。
  3. Fc結合ドメインが、配列番号1から配列番号11の配列の1つを含むまたは含有することを特徴とする、請求項2記載のプロセス。
  4. ダイマーの2つのモノマーが、ジスルフィド橋によって一緒に連結されていることを特徴とする、請求項2または3記載のプロセス。
  5. ダイマーがホモダイマーであり、そのモノマーは、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号7の配列、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20のアミノ酸において配列番号1とは異なる配列を有することを特徴とする、請求項1〜4の1項記載のプロセス。
  6. Fc結合タンパク質が、ターゲットタンパク質に対して0.5〜20のモル比で使用されることを特徴とする、請求項1〜5の1項記載のプロセス。
  7. 工程a.の溶液が、5.5〜9、好ましくは6〜8のpHを有することを特徴とする、請求項1〜6の1項記載のプロセス。
  8. 工程d.の結合の解離が、pH2〜4.5で起こることを特徴とする、請求項1〜7の1項記載のプロセス。
  9. 配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号7の配列、または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19もしくは20のアミノ酸において配列番号1とは異なる配列を有する2つの同一のサブユニットからなるFc結合タンパク質であって、2つのサブユニットは共有結合を介して一緒に連結されている、前記Fc結合タンパク質。
  10. 共有結合がジスルフィド結合であることを特徴とする、請求項9記載のFc結合タンパク質。
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