JP2013535992A - 抗コリン作動剤を含む膣内用デバイスおよびそれを作る方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(a)ポケットおよびポケット壁を含む、輪状の第一のマトリックスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる、輪状の第一のマトリックスと、(b)抗コリン作動剤を含み、ポケット内に位置する、第二のマトリックスとを含む、膣内用デバイスに向けられる。本発明はまた、(a)ポケットおよびポケット壁を含む輪状の膣内用デバイスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる、輪状の膣内用デバイスを形成するような形状をしているモールドの中に、第一のマトリックスを配置する段階;(b)第一のマトリックスを硬化させる段階;(c)抗コリン作動剤を含む第二のマトリックスをポケット内に配置する段階;ならびに(d)第二のマトリックス硬化させる段階、を含む、膣内用デバイスを作る方法にも向けられる。

Description

発明の分野
本発明は、(a)ポケットおよびポケット壁を含み、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる、輪状の第一のマトリックスと、(b)抗コリン作動剤を含み、ポケット内に位置する、第二のマトリックスとを含む、膣内用デバイスに関する。
本発明はまた、(a)ポケットおよびポケット壁を含む輪状の膣内用デバイスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる輪状の膣内用デバイスを形成するような形状をしているモールドの中に、第一のマトリックスを配置する段階;(b)第一のマトリックスを硬化させる段階;(c)抗コリン作動剤を含む第二のマトリックスをポケット内に配置する段階;ならびに(d)第二のマトリックス硬化させる段階、を含む、膣内用デバイスを作る方法にも関する。
発明の背景
過活動膀胱(「OAB」)は世界で数百万人に生じており、その大多数は女性である。OABがある人では、排尿時に膀胱の随意的弛緩を制御する排尿筋が自発的かつ不随意的に収縮して、尿失禁、尿意切迫、および排尿回数増加などさまざまな症状をもたらす。
現在、OABは抗コリン作動剤であるオキシブチニンの投与によって治療されている。オキシブチニンは、排尿筋に作用して、膀胱の弛緩をもたらし、ひいては自発的かつ不随意的な収縮の減少をもたらすと考えられている。
現在市販されているオキシブチニンの投与様式には、DITROPAN(登録商標)(シロップおよび錠剤、Ortho-McNeil-Janssen Pharmaceutical, Inc., Titusville, New Jersey)およびLYRINEL XL(登録商標)(錠剤、Janssen-Cilag EMEA, Beerse, Belgium)の商品名で市販されている経口剤(シロップまたは錠剤)、ならびに、OXYTROL(登録商標)(Watson Pharmaceutical, Inc., Morristown, New Jersey)の商品名で市販されている経皮パッチの両方がある。オキシブチニンの経口および経皮投与によって、例えば、ドライアイ、めまい、霧視、便秘、および/または頭痛などの有害な副作用が生じうる。
発明の簡単な概要
本発明は、(a)ポケットおよびポケット壁を含み、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる、輪状の第一のマトリックスと、(b)抗コリン作動剤を含み、ポケット内に位置する、第二のマトリックスとを含む、膣内用デバイスに向けられる。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、ポリシロキサンポリマー、ポリアルキレンポリマー、ポリスチレンポリマー、ポリ酢酸ビニルポリマー、ポリ塩化ビニルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、アクリルポリマー、ナイロンポリマー、ダクロンポリマー、テフロン(登録商標)ポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、置換されていてもよいポリマーを含む。
いくつかの態様において、置換されていてもよいポリマーは、式(I)のポリシロキサンポリマーであり、
Figure 2013535992
式中、Xは1〜200であり;Yは1〜200であり;Zは1〜300であり;R1、R2、R3、R4、およびR5は、(C1-6)アルキル、アミノ(C1-6)アルキル、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、ハロアルキル、シアノ(C1-6)アルキル、チオ(C1-6)アルキル、カルボキシ(C1-6)アルキル、アリル(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アミノ(C3-10)アルケニル、ヒドロキシ(C3-10)アルケニル、ハロ(C2-6)アルケニル、シアノ(C2-6)アルケニル、チオ(C3-10)アルケニル、カルボキシ(C3-10)アルケニル、アリル(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C1-6)ヘテロアルキル、(C2-6)ヘテロアルケニル、(C2-6)ヘテロアルキニル、(C1-6)アルコキシ、(C3-10)アルケニルオキシ、(C1-6)アルキレンジオキシ、アミノ(C2-6)アルコキシ、ヒドロキシ(C2-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルコキシ、シアノ(C1-6)アルコキシ、チオ(C1-6)アルコキシ、カルボキシ(C2-6)アルコキシ、アリル(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C2-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルコキシ(C2-6)アルコキシ、モノ(C1-6)アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、(C1-6)アルキルカルボニルアミノ、(C2-6)アルケニルカルボニルアミノ、(C6-14)アリルカルボニルアミノ、(C1-6)アルコキシカルボニルアミノ、(C6-10)アリルオキシカルボニルアミノ、(C1-6)アルキルカルボニル、(C2-6)アルケニルカルボニル、(C6-10)アリルカルボニル、(C1-6)アルコキシカルボニル、(C6-14)アリルオキシカルボニル、(C1-6)アルキルスルホニルアミノ、(C2-6)アルケニルスルホニルアミノ、および、(C6-14)アリルスルホニルアミノからなる群より独立に選択される。いくつかの態様において、R1、R2、R3、およびR4のうち少なくとも1つはハロアルキルである。いくつかの態様において、Xは1〜2であり;Yは1〜2であり;Zは100〜200であり;R1はトリフルオロプロピルであり;R2、R3、およびR4は独立にC1-C3アルキルであり;R5はビニルである。いくつかの態様において、置換されていてもよいポリマーは、3,3,3-トリフルオロプロピル・メチルジメチル・ポリシロキサンである。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、50重量%〜100重量%でハロゲン化シロキサンポリマーを含む。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、デバイスの80体積%〜95体積%を構成する。いくつかの態様において、第一のマトリックスは、デバイスの80重量%〜95重量%を構成する。
いくつかの態様において、ポケットは第一のマトリックスの周囲の10°〜180°にわたる。いくつかの態様において、ポケットは第一のマトリックスの周囲の80°〜120°にわたる。いくつかの態様において、ポケットは断面直径が3 mm〜8 mmである。いくつかの態様において、ポケット壁は1 mm〜4 mmの均一な厚さを有する。いくつかの態様において、ポケットは体積が0.7 cm3〜1.5 cm3である。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、ポリシロキサンポリマー、ポリアルキレンポリマー、ポリスチレンポリマー、ポリ酢酸ビニルポリマー、ポリ塩化ビニルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、アクリルポリマー、ナイロンポリマー、ダクロンポリマー、テフロン(登録商標)ポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、置換されていてもよいポリマーを含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスはポリシロキサンポリマーを含む。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは式(II)のポリシロキサンポリマーを含み、
Figure 2013535992
式中、R1、R2、およびR3は、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニル、アルケニル、アルキルアクリロイルオキシ、アクリロイルオキシ、アルケニルアルキル、アリル、および水素からなる群より独立に選択され;Nは50〜300である。いくつかの態様において、R1およびR2は独立にアルキルまたは水素である。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、30重量%〜80重量%でポリシロキサンポリマーを含む。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、デバイスの5体積%〜50体積%を構成する。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、デバイスの5重量%〜50重量%を構成する。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、第二のマトリックス全体に均質に分散される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、オキシブチニン、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、ジサイクロミン、プロパンテリン、プロピベリン、ベタネコール、メチルベナクチジウム、スコポラミン、およびそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、オキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩である。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、第二のマトリックスの20重量%〜70重量%を構成する。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、ポケットの長さにわたるスリットをさらに含む。
本発明はまた、(a)ポケットおよびポケット壁を含む輪状の膣内用デバイスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる輪状の膣内用デバイスを形成するような形状をしているモールドの中に、第一のマトリックスを配置する段階;(b)第一のマトリックスを硬化させる段階;(c)抗コリン作動剤を含む第二のマトリックスをポケット内に配置する段階;ならびに(d)第二のマトリックス硬化させる段階、を含む、膣内用デバイスを作る方法にも向けられる。
いくつかの態様において、モールドは、ポケットおよびポケット壁を含む輪状の膣内用デバイスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、ポケット壁がポケットを取り囲み、かつスリットがポケットの長さにわたっている輪状の膣内用デバイスを形成するような形状をしている。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、第二のマトリックス内に均質に分散される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、オキシブチニン、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、ジサイクロミン、プロパンテリン、プロピベリン、ベタネコール、メチルベナクチジウム、スコポラミン、およびそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、オキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩である。
ポケット(102)を含む第一のマトリックス(101)と、ポケット内に位置する第二のマトリックス(103)とを有し、ポケットがポケット壁(104)に取り囲まれている、膣内用リングの上面図である。第一のマトリックスの周囲におけるポケットの長さは変数(y)により示されている。ポケット壁は均一な厚さを有し、すなわち、105a、105b、および105cは実質的に同じ長さである。 内周(201)、外周(202)、内径(203)、および外径(204)を有する膣内用リングの上面図である。 ポケット(303)およびポケット壁(302)を含む第一のマトリックス(301)であって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる第一のマトリックス(301)を有する断面を示した、膣内用リングの側面図である。 ポケット(302)およびポケット壁(303)を含む第一のマトリックス(301)と、ポケット内に位置する抗コリン作動剤を含む第二のマトリックス(304)とを有する膣用リングの断面を示した、膣内用リングの側面図である。 ポケット(402)とポケットの長さにわたるスリット(403)とを有する第一のマトリックス(401)を有する膣内用リングの側面図である。
発明の詳細な説明
本発明は、(a)ポケットおよびポケット壁を含み、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる、輪状の第一のマトリックスと、(b)抗コリン作動剤を含み、ポケット内に位置する第二のマトリックスとを含む、膣内用デバイスに向けられる。
本明細書において用いられる「膣内用デバイス」は、膣路内に配置するのに好適な物体を指す。いくつかの態様において、膣内用デバイスは、例えば女性の膣、子宮頚部、または子宮など、対象の膣路および/または尿生殖路に抗コリン作動剤を投与または適用することを可能にする。本明細書において用いられる「女性」は、哺乳動物に分類される任意の動物に関連し、これには、ヒト、ならびに、例えば家畜、動物園の動物、スポーツ用動物、およびペットなどであるがこれらに限定されないヒト以外の動物が含まれる。いくつかの態様において、女性とはヒトの女性を指す。いくつかの態様において、女性は閉経期のヒト女性である。いくつかの態様において、女性は周閉経期のヒト女性である。
いくつかの態様において、女性とは、以下から選択される1つまたは複数の基準を満たすヒト女性を指す:(1)1週あたり≧10回の純粋性または優位性の不連続な切迫性尿失禁エピソードからなる優位性または純粋性の切迫性尿失禁、(2)平均排尿回数が24時間あたり≧8回、および(3)平均総排尿量(void volume)が24時間あたり≦3.0 L。いくつかの態様において、女性は、前述の3つの基準すべてを有するヒト女性である。いくつかの態様において、女性は、前述の3つの基準すべてを有する閉経期または周閉経期のヒト女性である。
本発明の膣内用デバイスは抗コリン作動剤を含む。本明細書において用いられる「抗コリン作動剤」は、中枢神経系および末梢神経系において神経伝達物質アセチルコリンを遮断する化合物を指す。本発明とともに用いるのに好適な抗コリン作動剤には、局所的効果を有する作用物質と、膣路または尿生殖路から遠い点で作用する全身作用性の抗コリン作動剤とが含まれる。本発明とともに用いるのに好適な抗コリン作動剤としては、オキシブチニン、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、ジサイクロミン、プロパンテリン、プロピベリン、ベタネコール、メチルベナクチジウム、スコポラミン、それらの組み合わせ、およびそれらの薬学的に許容される塩などがあるが、それに限定されるわけではない。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、オキシブチニン、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、ジサイクロミン、プロパンテリン、プロピベリン、またはそれらの薬学的に許容される塩である。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、オキシブチニンか、または例えば塩酸オキシブチニンなど、その薬学的に許容される塩である。オキシブチニンは、化学式C22H31NO3、国際純正・応用化学連合(IUPAC)名4-diethylaminobut-2-ynyl2-cyclohexyl-2-hydroxy-2-phenyl-ethanoate、Chemical Abstracts Service(CAS)番号5633-20-5、およびPubChem化合物識別番号4634により表される。本明細書において用いられる「オキシブチニン」という用語は、特に断りがない限り、オキシブチニン、およびその薬学的に許容される塩、エステル、水和物、プロドラッグ、または誘導体を指す。
いくつかの態様において、膣内用デバイスは形状が輪状である。本明細書において用いられる「輪状の」は、輪の形状、輪に関連する形状、または輪を形成する形状を指す。本発明とともに用いるのに好適な輪状の形状としては、輪、卵形、楕円形、およびトロイドなどがある。いくつかの態様において、本発明の膣内用デバイスは膣用リングである。
本発明の膣内用デバイスに用いられる材料は、膣路内に配置するのに好適な任意の材料を含んでいてもよい。いくつかの態様において、膣内用デバイスに用いられる材料は、非毒性であり、生理学的に好適であり、かつ/または、対象内で非吸収性である、すなわち膣路内で吸収されない。本発明において用いられる材料は、抗コリン作動剤と適合性がある。適合性の材料としては、不活性であるか、化学的に安定であるか、抗コリン作動剤と化学的に相互作用しないか、またはその他抗コリン作動剤に影響および/もしくは変化を及ぼさない材料がある。いくつかの態様において、材料は、曲げやすく、展性であり、かつ/または、膣内投与に好適な形状にされることができる。
本発明の膣内用デバイスは可撓性であってもよい。本明細書において用いられる「可撓性」は、損傷または破壊をきたすことなく応力およびひずみに耐えるかまたは曲がることができる固体または半固体の能力を指す。例えば、本発明のデバイスは、例えば指の圧力を用いるなどして(例えば、指を用いてデバイスの対向する外側から圧力をかけるなどして)変形されるかまたは曲げられてもよく、そして圧力が除去されたら実質的に元の形状に戻ってもよい。本発明の膣内用デバイスの可撓特性は、ユーザーの快適性を高めるのに有用であり、かつまた、デバイスの膣路への投与および/または膣路からの除去を楽にするのにも有用である。
本発明の膣内用デバイスは第一のマトリックスを含む。本明細書において用いられる「第一のマトリックス」は、固体、半固体、またはゲルである任意の媒質を指す。いくつかの態様において、第一のマトリックスは、ポリマーまたはポリマー混合物が架橋されるときに形成される非晶質のポリマーネットワークである。各ポリマーは、一緒につなげられてポリマーを形成する単量体単位で構成される。単量体単位は、炭素、水素、酸素、ケイ素、ハロゲン、およびそれらの組み合わせを含んでいてもよい。第一のマトリックスは、成形、押出し成形、共有押出し成形、圧縮、またはそれらの組み合わせによって形作られてもよい。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは抗コリン作動剤に対して透過性である。いくつかの態様において、第一のマトリックスはオキシブチニンおよび/または水に対して透過性である。いくつかの態様において、第一のマトリックスは、その機械特性および物理特性(例えば、材料中の抗コリン作動剤の可溶性または透過性など)によって選ばれてもよい。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、膣路と適合性があるさまざまなポリマーを含む。いくつかの態様において、第一のマトリックスは、ポリシロキサン、ポリアルキレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、ナイロン、ダクロン、テフロン(登録商標)、またはそれらの組み合わせを含む。
本明細書において用いられる「ポリシロキサンポリマー」は、直線状または環状のいずれかの配置になった交互のケイ素原子および酸素原子を含有し、各ケイ素原子に付いた1つまたは2つの有機基を通常伴う、さまざまな化合物のうち任意のものを指す。例えば、ポリシロキサンポリマーは、置換ポリシロキサン、ならびに、ジアリルポリシロキサンおよびジアルキルポリシロキサンなどのジオルガノポリシロキサンを含んでいてもよい。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、ポリシロキサンポリマー、ポリアルキレンポリマー、ポリスチレンポリマー、ポリ酢酸ビニルポリマー、ポリ塩化ビニルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、アクリルポリマー、ナイロンポリマー、ダクロンポリマー、テフロン(登録商標)ポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、置換されていてもよいポリマーを含む。
いくつかの態様において、置換されていてもよいポリマーは、式(I)のポリシロキサンポリマーであり、
Figure 2013535992
式中、Xは1〜200であり;Yは1〜200であり;Zは1〜300であり;R1、R2、R3、R4、およびR5は、(C1-6)アルキル、アミノ(C1-6)アルキル、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、ハロアルキル、シアノ(C1-6)アルキル、チオ(C1-6)アルキル、カルボキシ(C1-6)アルキル、アリル(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アミノ(C3-10)アルケニル、ヒドロキシ(C3-10)アルケニル、ハロ(C2-6)アルケニル、シアノ(C2-6)アルケニル、チオ(C3-10)アルケニル、カルボキシ(C3-10)アルケニル、アリル(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C1-6)ヘテロアルキル、(C2-6)ヘテロアルケニル、(C2-6)ヘテロアルキニル、(C1-6)アルコキシ、(C3-10)アルケニルオキシ、(C1-6)アルキレンジオキシ、アミノ(C2-6)アルコキシ、ヒドロキシ(C2-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルコキシ、シアノ(C1-6)アルコキシ、チオ(C1-6)アルコキシ、カルボキシ(C2-6)アルコキシ、アリル(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C2-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルコキシ(C2-6)アルコキシ、モノ(C1-6)アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、(C1-6)アルキルカルボニルアミノ、(C2-6)アルケニルカルボニルアミノ、(C6-14)アリルカルボニルアミノ、(C1-6)アルコキシカルボニルアミノ、(C6-10)アリルオキシカルボニルアミノ、(C1-6)アルキルカルボニル、(C2-6)アルケニルカルボニル、(C6-10)アリルカルボニル、(C1-6)アルコキシカルボニル、(C6-14)アリルオキシカルボニル、(C1-6)アルキルスルホニルアミノ、(C2-6)アルケニルスルホニルアミノ、および、(C6-14)アリルスルホニルアミノからなる群より独立に選択される。いくつかの態様において、R1、R2、R3、およびR4のうち少なくとも1つはハロアルキルである。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、R1、R2、R3、およびR4のうち少なくとも1つがモノ-ハロアルキル、ジ-ハロアルキル、またはトリ-ハロアルキルであるハロゲン化シロキサンポリマーである。いくつかの態様において、ハロアルキルは、ブロモアルキル、クロロアルキル、フルオロアルキル、またはヨードアルキルである。いくつかの態様において、ハロアルキルはトリフルオロアルキルである。いくつかの態様において、ハロアルキルは、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、またはトリフルオロブチルである。いくつかの態様において、ハロアルキルは、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、またはジフルオロブチルである。
いくつかの態様において、Xは1〜90、10〜80、または20〜70である。いくつかの態様において、Xは1〜10、1〜5、または1〜3である。いくつかの態様において、Yは1〜90、10〜80、または20〜70である。いくつかの態様において、Yは1〜10、1〜5、または1〜3である。いくつかの態様において、Zは10〜250、50〜200、または75〜150である。当業者に理解されるであろうように、XおよびYの値は各Zサブユニット内でさまざまであってもよい。したがって、例えば、第一Zサブユニット内でXが3、Yが4であり、第二Zサブユニット内でXが10、Yが2であってもよい。
いくつかの態様において、R1はトリフルオロプロピルであり;R2、R3、およびR4は独立にC1〜C3アルキルであり;R5はビニルであり;Xは1〜2であり;Yは1〜2であり;Zは100〜200である。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、例えばNuSil Technology(Carpinteria, CA)により販売されているトリフルオロプロピルメチルポリマーなど、3,3,3-トリフルオロプロピル・メチルジメチル・ポリシロキサンを含む。
本開示内容の全体にわたって、パーセンテージおよび比などは、特に断りがない限り「重量に基づく(by weight)」。本明細書において用いられる「重量に基づく」は「質量に基づく(by mass)」という用語と同義であり、本明細書において定義される比またはパーセンテージが、体積、厚さ、または他の尺度ではなく重量によるものであることを示す。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは50重量%〜100重量%がハロゲン化シロキサンポリマーである。いくつかの態様において、第一のマトリックスは75重量%〜95重量%がハロゲン化シロキサンポリマーである。いくつかの態様において、第一のマトリックスは80重量%〜90重量%がハロゲン化シロキサンポリマーである。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは膣内用デバイスの80重量%〜95重量%である。いくつかの態様において、第一のマトリックスは膣内用デバイスの80体積%〜95体積%である。
第一のマトリックスはポケットおよびポケット壁を含み、ポケット壁は均一な厚さを有し、かつポケット壁はポケットを取り囲んでいる。本明細書において用いられる「ポケット」は、第一のマトリックスの表面に沿った、くぼみ、溝、すじ、切り取り部、圧痕、ノッチ、へこみ、またはそのような凹部であって、均一な厚さを有するポケット壁によって取り囲まれたものを指す。図1、2、3A、および3Bを参照されたい。いくつかの態様において、本明細書において定義される「ポケット」は、ポケットの長さにわたるスリットを介して、デバイスの外部に露出していてもよい。したがって、(a)孔は表面から第一のマトリックスに入る少なくとも1つの明瞭な入口を含有すること、および(b)孔は均一な厚さのポケット壁をもたないことから、「ポケット」という用語は、デバイスの任意の長さを通って伸びる孔または他の種類の空洞を含まない。いくつかの態様において、第二のマトリックス内の抗コリン作動剤は例えば第一のマトリックスなど別個のマトリックスを通過する必要なく放出されうるので、本発明のポケットは有益となりうる。
本明細書において用いられる「ポケット壁」は、ポケットの側方境界を規定する第一のマトリックスの一部を指す。図3Aおよび3Bを参照されたい。このように、ポケット壁により規定される体積がポケットを構成する。ポケット壁は均一な厚さを有し、ポケットからデバイスの側方外面までの距離が同じである。いくつかの態様において、ポケット壁は0.5 mm〜5 mmの均一な厚さを有する。いくつかの態様において、ポケット壁は1 mm〜4 mmの均一な厚さを有する。いくつかの態様において、ポケット壁は1.5 mm〜3 mmの均一な厚さを有する。いくつかの態様において、ポケット壁は1 mm〜2 mmの均一な厚さを有する。均一な厚さのポケット壁は、第二のマトリックス内の抗コリン作動剤がポケット壁を通って膣内用デバイスから均一に放出されることを可能にしうる。
本明細書において用いられる「取り囲む」または「ポケットを取り囲む」は、ポケット壁がポケットの側表表面エリアを覆う程度を指す。したがって、ポケット壁がポケットの側表表面エリアの95%以上を覆うときに、ポケット壁はポケットを取り囲む。いくつかの態様において、ポケット壁がポケットの側表表面エリアの90%以上を覆うときに、ポケット壁はポケットを取り囲む。いくつかの態様において、ポケット壁がポケットの側表表面エリアの85%以上を覆うときに、ポケット壁はポケットを取り囲む。いくつかの態様において、ポケット壁がポケットの側表表面エリアの80%以上を覆うときに、ポケット壁はポケットを取り囲む。例として、いくつかの態様において、ポケットは、管状ポケットの側表表面エリアの95%以上がポケット壁を構成する管状の形状であってもよい。
いくつかの態様において、ポケットの長さはさまざまであってもよい。例えば、いくつかの態様において、第一のマトリックスは形状が輪状であり、第一のマトリックスのポケットはその輪状マトリックスの全周囲の一部にわたっていてもよい。例えば図1を参照されたい。いくつかの態様において、ポケットは第一のマトリックスの周囲の10°〜180°にわたる。いくつかの態様において、ポケットは第一のマトリックスの周囲の80°〜120°にわたる。いくつかの態様において、ポケットは、輪状の第一のマトリックスの周囲の180°、150°、120°、100°、90°、80°、70°、60°、45°、30°、または10°にわたる。これらの変数は図1において変数「y」により表されている。いくつかの態様において、ポケットは断面直径が3 mm〜8 mm、4 mm〜7 mm、または5 mm〜6 mmである。いくつかの態様において、ポケットは総体積が7 cm3〜15 cm3、8 cm3〜14 cm3、9 cm3〜13 cm3、または10 cm3〜12 cm3である。いくつかの態様において、第一のマトリックスは、例えば2つ、3つ、4つ、または5つのポケットなど、1つまたは複数のポケットを含む。
いくつかの態様において、第一のマトリックスは、第一のマトリックスの外周上に、ポケットの長さにわたるスリットをさらに含む。本明細書において用いられる「スリット」は、第一のマトリックスの外周にある、任意の狭い開口部、切開部、裂溝、アパーチャ、裂け目、割れ目、亀裂、隙間、深溝、スプリット、深い割れ目、または切り取り部を指す。いくつかの態様において、スリットは均一な幅を有する。いくつかの態様において、スリットの幅は0.1 mm〜2 mmである。いくつかの態様において、スリットの幅は0.2 mm〜1 mmである。いくつかの態様において、スリットの幅は0.4 mm〜0.6 mmである。いくつかの態様において、スリットの幅は0.5 mmである。ポケットの長さにわたるスリットは、活性作用物質が第一のマトリックスなど別個のマトリックスを通過する必要なくデバイスから均一に放出されることを可能にしうる。
本発明の膣内用デバイスは第二のマトリックスをさらに含む。本明細書において用いられる「第二のマトリックス」は、固体、半固体、またはゲルである任意の媒質を指す。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、ポリマーまたはポリマー混合物が架橋されるときに形成される非晶質のポリマーネットワークである。各ポリマーは、一緒につなげられてポリマーを形成する単量体単位で構成される。単量体単位は、炭素、水素、酸素、ケイ素、ハロゲン、またはそれらの組み合わせを含んでいてもよい。第二のマトリックスは、流動成形、成形、または押出し成形によって形作られてもよい。いくつかの態様において、第二のマトリックスは可撓性であってもよい。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、その機械特性および物理特性(例えば、材料中の抗コリン作動剤の可溶性など)によって選ばれてもよい。いくつかの態様において、第二のマトリックスは液体またはゲルとして(すなわち低粘度の状態で)第一のマトリックスのポケットの中に配置され、そして第二のマトリックスは重合化、硬化、または凝固される。
いくつかの態様において、デバイスは、例えば3つまたは4つのマトリックスなど、2つより多いマトリックスを含む。いくつかの態様において、2つ以上のマトリックスが存在するとき、抗コリン作動剤は各マトリックス内にあるか、または任意で1つのマトリックス内のみにある。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、第二のマトリックス内に均質に分散されていてもよい。本明細書において用いられる「均質」は、マトリックス全体にわたって抗コリン作動剤が実質的に均一に分布しているマトリックスを指す。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、第二のマトリックス全体にわたって均一な濃度で存在する。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、第二のマトリックス内に不均質に分散される。本明細書において用いられる「不均質」は、マトリックス全体にわたって抗コリン作動剤が実質的に均一に分布していないマトリックスを指す。例えば、抗コリン作動剤の量がさまざまであるマトリックスのセグメント、領域、またはエリアがマトリックス全体にわたって位置していてもよい。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、第一のマトリックスと同じ材料を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、第一のマトリックスと異なる材料を含む。例えば、いくつかの態様において、第二のマトリックスはシロキサンポリマーを含み、第一のマトリックスはハロゲン化シロキサンポリマーを含む。いくつかの態様において、シロキサンポリマーは式IIのポリマーを含み、
Figure 2013535992
式中、R1、R2、およびR3は、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニル、アルケニル、アルキルアクリロイルオキシ、アクリロイルオキシ、アルケニルアルキル、アリル、および水素からなる群より独立に選択され;Nは50〜300である。いくつかの態様において、R1およびR2は独立にアルキルまたは水素である。当業者が理解しうるように、単一のポリマー鎖において、置換基R1および/またはR2はさまざまであってもよい。例えば、単一のポリマー鎖において、置換基R1およびR2は、例えばメチル、エチル、プロピル、およびブチルなど、異なるさまざまなアルキル置換基を含んでいてもよい。
膣内用デバイスにおける抗コリン作動剤の量はさまざまであってもよい。例えば、いくつかの態様において、第二のマトリックスは、20重量%〜70重量%で抗コリン作動剤を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、30重量%〜60重量%で抗コリン作動剤を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、40重量%〜50重量%で抗コリン作動剤を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、50重量%で抗コリン作動剤を含む。
膣内用デバイスにおけるオキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩の量はさまざまであってもよい。例えば、いくつかの態様において、第二のマトリックスは、20重量%〜70重量%でオキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、30重量%〜60重量%でオキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、40重量%〜50重量%でオキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、50重量%でオキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩を含む。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、30重量%〜80重量%がシロキサンポリマーである。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、40重量%〜70重量%がシロキサンポリマーである。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、50重量%〜60重量%がシロキサンポリマーである。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、デバイスの5体積%〜50体積%である。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、デバイスの5体積%〜25体積%、8体積%〜20体積%、10体積%〜18体積%、または12体積%〜15体積%である。
いくつかの態様において、第二のマトリックスは、デバイスの5重量%〜50重量%である。いくつかの態様において、第二のマトリックスは、デバイスの5重量%〜25重量%、8重量%〜20重量%、10重量%〜18重量%、または12重量%〜15重量%である。
本発明のデバイスは、投与対象の膣路内に配置するのに好適な任意のサイズである。いくつかの態様において、本発明のデバイスは、断面直径が1 mm〜10 mmである。本明細書において用いられる「断面直径」は、膣内用デバイスの断面の中心を通過する最長の直線線分を指す。例えば図3Aを参照されたい。いくつかの態様において、デバイスは、断面直径が1 mm〜10 mm、2 mm〜9 mm、3 mm〜7 mm、4 mm〜6.5 mm、5 mm〜6 mm、または6 mmである。
いくつかの態様において、本発明のデバイスは、外径が40 mm〜80 mmである。本明細書において用いられる「外径」は、膣内用デバイスの上面から見たときにデバイスの中心を通過しそして端点がそれぞれデバイスの外周上にある任意の直線線分を指す。例えば図2(204)を参照されたい。いくつかの態様において、デバイスは、外径が40 mm〜80 mm、45 mm〜65 mm、または50 mm〜60 mmである。
いくつかの態様において、本発明のデバイスは、内径が10 mm〜60 mmである。本明細書において用いられる「内径」は、膣内用デバイスの上面から見たときにデバイスの中心を通過しそして端点がデバイスの内周上にある任意の直線線分を指す。例えば図2(203)を参照されたい。いくつかの態様において、デバイスは、内径が10 mm〜60 mm、10 mm〜50 mm、10 mm〜40 mm、20 mm〜40 mm、10 mm〜30 mm、または10 mm〜20 mmである。
いくつかの態様において、本発明の膣内用デバイスは賦形剤をさらに含む。デバイス内に2つ以上のマトリックスが存在する場合、賦形剤は各マトリックス内に存在するか、または任意で1つのマトリックス内のみ、すなわち第一または第二のマトリックスのうちいずれかに存在する。本明細書において用いられる「賦形剤」は、本発明の膣内用デバイスの調合物中に用いられ、かつそれ自体は一般に治療的価値をほとんどまたはまったくもたない物質を指す。当業者は、参照によりその全部が本明細書に組み入れられるHandbook of Pharmaceutical Excipients, Pharmaceutical Press 4th Ed. (2003) および Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Lippincott Williams & Wilkins, 21st Ed. (2005) に挙げられているものを含め、幅広いさまざまな薬学的に許容される賦形剤が用いられることを理解するであろう。本明細書において用いられる「薬学的に許容される」という用語は、健全な医学的判断の範囲内において、妥当なベネフィット/リスク比に相応する過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の起こりうる合併症を伴わずヒトおよび動物の組織との接触に好適である、化合物、材料、および/または組成物を指す。いくつかの態様において、賦形剤は、マトリックスの透過化、および膣内用膣用リングからの抗コリン作動剤の放出レートを高めてもよい。そのような賦形剤の例としては、飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック共重合体の界面活性剤、乳化剤、グリセリルモノラウレート、微結晶性セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン、およびそれらの混合物などがあるが、それに限定されるわけではない。本発明の膣内用デバイスはまた、膣粘膜を介した抗コリン作動剤の吸収を増強および/または促進する賦形剤も含んでいてもよい。吸収促進剤としては、非イオン性界面活性剤、胆汁酸塩、有機溶剤、エステル交換石油、およびエトキシジグリコールなどがあるが、それに限定されるわけではない。水、生理食塩水、添加剤、充填剤、または薬学的に許容されるかかつ/もしくは治療的に有効な他の化合物など、他の賦形剤もまた本発明のデバイスに添加されてもよい。
いくつかの態様において、本発明はまた、(a)ポケットおよびポケット壁を含む膣内用デバイスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる膣内用デバイスを形成するような形状をしているモールドの中に、第一のマトリックスを配置する段階;(b)第一のマトリックスを硬化させる段階;(c)抗コリン作動剤を含む第二のマトリックスをポケット内に配置する段階;ならびに(d)第二のマトリックス硬化させる段階、を含む、膣内用デバイスを作る方法にも関する。
いくつかの態様において、本発明の方法は、第一のマトリックス、第二のマトリックス、および/または膣内用デバイスのすべてのマトリックスを硬化させる段階をさらに含む。本明細書において用いられる「硬化」は、実質的に均質である本発明の組成物を凝固させるか、硬くするか、または架橋するのに有用な処理を指す。硬化は、加熱、乾燥、冷却、結晶化、架橋、光硬化(例えば、単色または広帯域の紫外光、可視光、または赤外光に曝露するなど)、またはそれらの組み合わせを含みていてもよい。いくつかの態様において、マトリックスは0°〜200℃で硬化されてもよい。他の態様において、マトリックスは120℃〜180℃、または150℃で硬化される。いくつかの態様において、マトリックスは室温で硬化される。いくつかの態様において、マトリックスはモールドプレス内で硬化される。
本発明はまた、本発明の方法で作られた膣内用デバイスにも関する。本発明の膣内用デバイスを作るのにさまざまな方法が用いられてもよい。膣内用デバイスを作製するさまざまな手段が当技術分野において公知である。例えば、各々の開示内容が参照により本明細書に組み入れられる、米国特許第6,544,546号、同第6,394,094号、および同第4,155,991号を参照されたい。
いくつかの態様において、本発明のデバイスを形成するのに圧縮成形が用いられる。圧縮成形は、一般に、実質的に均質である混合物を圧縮して圧縮マトリックスを形成することを伴い、例えばダイプレス(die press)の使用などにより実現されうる。本明細書において用いられる「圧縮された」は、圧力下で締固めまたは融合された混合物を指す。圧縮された混合物は、圧縮前の混合物より密度が高い。
いくつかの態様において、マトリックスは、モールド内に配置される前、加熱された液体の状態である。加熱された液体マトリックスは、それから冷却時に凝固してもよい。いくつかの態様において、液体状態のマトリックスは、触媒の添加に伴って凝固する。
いくつかの態様において、本発明の膣内用デバイスは、断面直径が9 mm〜10 mmであり外径が55 mm〜60 mmである、可撓性の、不透明の、または成形されたシリコーン製品である。いくつかの態様において、膣内用デバイスは、断面直径が4 mm〜6 mmであるポケットを有する膣内用リングである。
いくつかの態様において、オキシブチニン膣内用リングのポケットは、50%〜60%のシリコーンと40%〜50%のオキシブチニンとを含むペースト状混合物で充填されてもよい。いくつかの態様において、シリコーン/オキシブチニン混合物は硬化されて固体になってもよく、これによってポケットの形状および形態になってもよい。
本発明はまた、(a)ポケットおよびポケット壁を含み、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる、輪状の第一のマトリックスと、(b)抗コリン作動剤を含み、ポケット内に位置する第二のマトリックスとを含む、抗コリン作動剤を投与するための膣内用デバイスにも関する。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、0.1 mg/日〜20 mg/日のレートで膣内用デバイスから放出される。本明細書において用いられる「放出のレート」または「放出レート」は、定義された期間にわたって膣内用デバイスから放出される抗コリン作動剤の量を指す。他の態様において、抗コリン作動剤は、0.1 mg/日〜20 mg/日、0.5 mg/日〜15 mg/日、1 mg/日〜10 mg/日、2 mg/日〜8 mg/日、4 mg/日〜6 mg/日、または5 mg/日のレートで膣内用デバイスから放出される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、平均6 mg/日のレートで膣内用デバイスから放出される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、平均4 mg/日のレートで膣内用デバイスから放出される。いくつかの態様において、抗コリン作動剤は、平均2 mg/日のレートで膣内用デバイスから放出される。
いくつかの態様において、本発明の膣内用デバイスの第一のマトリックスが、その中に含有されている抗コリン作動剤の放出のレートを決定または制御する。いくつかの態様において、膣内用デバイスの第二のマトリックスが、抗コリン作動剤の放出のレートを決定または制御する。いくつかの態様において、第一および第二のマトリックスの両方が、抗コリン作動剤の放出のレートを決定または制御する。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤の放出のレートは、第一のマトリックス内のハロゲン化シロキサンポリマーの量に依存する。いくつかの態様において、デバイスからの抗コリン作動剤の放出のレートは、第一のマトリックスのポリマー材料内に存在する架橋の程度を制御することによって制御される。いかなる特定の理論にも縛られるものではないが、架橋の程度が高いと、ポリマーマトリックスから抗コリン作動剤が放出されるレートが低くなると予想されるであろう。架橋の程度は、膣内用デバイスの作製時に用いられる架橋剤または触媒の量により制御される。例えば米国特許第6,394,094号などを参照されたい。
いくつかの態様において、抗コリン作動剤の放出レートは、第二のマトリックス内のシロキサンポリマーの量によって制御される。いくつかの態様において、第二のマトリックスのシロキサンポリマーは第一のマトリックスのポリマーと異なるポリマーであり、放出レートは、第一のマトリックス内のハロゲン化シロキサンポリマーの量および第二のマトリックス内のシロキサンポリマーの量の両方によって制御される。
いくつかの態様において、膣内用デバイスからの抗コリン作動剤の放出レートはまた、例えば鉱油または脂肪酸エステルなど追加の作用物質または賦形剤をポリマーマトリックスに含めることによって制御または調節されてもよい。いくつかの態様において、抗コリン作動剤の放出レートは、第二のマトリックス内の抗コリン作動剤の濃度によって制御される。
いくつかの態様において、デバイスからの抗コリン作動剤の放出レートは、ポケットの体積、ポケットの形状、ポケット壁の厚さ、ポケット壁がポケットを取り囲んでいる程度、および/または第一のマトリックスのスリットの幅によって制御される。
いくつかの態様において、本発明は、尿意切迫の重症度または頻度を低下させるための膣内用デバイスに関する。いくつかの態様において、尿意切迫は、突然であるか、抑止が困難であるか、かつ/または強制的である排尿欲求として特徴付けられる。
いくつかの態様において、本発明のデバイスは、例えばオキシブチニンなどの抗コリン作動剤の肝臓における初回通過代謝を排除することを可能にし、これにより本発明の膣送達の利点を提供する。膣送達は、オキシブチニンの初回通過代謝産物であるN-デスエチルオキシブチニンの産生を減少させうる。いくつかの態様において、本発明のデバイスを用いたこの代謝産物の血漿濃度の低下は、例えば口内乾燥、便秘、および/または霧視など、抗コリン作動剤の副作用の重症度を低減しうる。
いくつかの態様において、本発明は、単回の治療により、一定レベルの例えばオキシブチニンなどの抗コリン作動剤を長期的に送達するためのデバイスを提供する。
いくつかの態様において、例えばオキシブチニンなどの抗コリン作動剤の膣送達デバイスは、経口投与で実現可能な用量より低い用量で、抗コリン作動剤が膀胱に蓄積することを可能にしてもよい。いかなる特定の理論にも縛られるものではないが、膀胱と膣路とは解剖学的に互いに近傍にあり、かつ、これら2つの臓器の血管網およびリンパ網は高度に共有されているので、抗コリン作動剤が膀胱に蓄積する可能性が高くなる。血管内送達時、膀胱におけるこのような蓄積は、抗コリン作動剤の治療的効果を増強および/または延長して、抗コリン作動剤の全体的な用量の低減を可能にする可能性がある。
以下の実施例により本発明をさらに例証する。これらの実施例は本発明の理解を助けるために提供されるのであり、本発明を制限するものとして解釈されるべきでない。
実施例1
第一のマトリックスによる膣用リングの作製
第一のマトリックスを含む膣用リングを以下のように準備した。トリフルオロプロピルメチル/ジメチルシロキサンを用いて第一のマトリックスを準備した。パートA 40 gおよびパートB 40 gのトリフルオロプロピルメチル/ジメチルシロキサン・エラストマーフォーメーション(NuSil Technology、CF2-3521グレード、Toms River, NJ)を容量100 gのHauschild混合用カップに計量し、続いて、Hauschild Model 501 T スピードミキサーで10秒間混合した。次に、金属スパチュラを用いて混合用カップの側面をかき落とし、2つの出発成分をさらにブレンドした。ブレンドの均一性を確実にするため、最後に14秒間のスピードミキサーサイクルを行った。
ポケットと均一な厚さを有するポケット壁とを形成できるインサートモールドの2つの半部を、DARVAN WAQ(R.T. Vanderbilt Co., Norwalk, CT)のエタノール/水溶液中で軽くコーティングし、空気乾燥させた。1:1のパートA:パートBブレンドの12〜15グラムを、モールドの半部を含有するピンの中に配置した。インサートピンをモールドの充填済み部分に位置決めし、対応する未充填のモールド半部を所定の場所に合わせた。
次に、余分のポリマーブレンドをモールドから排出するため、充填済みのモールドアセンブリを、Kuntz射出成形マシンの非加熱プラテンの間で圧縮した。この圧縮の段階の間、インサートピンは、印加される空気圧によって噴出することを避けるため、所定の位置に保持された。排出されたブレンド材料をモールドアセンブリの外側から除去し、廃棄した。
圧縮および充填されたモールドアセンブリを、モデル3912 Carverプレスの予熱したプラテンの間に配置した。5,000 psiの圧力を印加し、150℃で15分間アセンブリを加熱して、エラストマーを硬化させた。この硬化の段階の最初の約5分間、インサートピンは、モールドから噴出することを避けるため、所定の位置に保持された。
150℃で15分間の後、Carverプレスからモールドを取り出し、そして、モールド半部を分離しやすくしかつ取り扱いを容易にするため、Kuntzマシンの冷し金の上で十分な時間冷却した。硬化したリングをモールドから分離した。次に、ポケットに裂けまたは他の変形をもたらすことなくインサートピンをそっと引き抜くことにより、成形された部分からインサートピンを注意深く除去した。
この処理の結果、ポケットおよびポケット壁を含む輪状の第一のマトリックスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットを取り囲んでいる輪状の第一のマトリックスを有する膣用リングがモールド圧縮によって形成された。
実施例2
2つのマトリックスによる膣用リングの作製
実施例1に基づいて準備したトリフルオロプロピルメチル/ジメチルシロキサン・エラストマーの輪状の第一のマトリックスのポケットを、シリコーン/オキシブチニンの第二のマトリックスで充填した。
第二のマトリックスを形成するため、シリコーン55%とオキシブチニン45%との混合物をHauschild混合用カップに計量し、Hauschild モデル AM 501 T スピードミキサーで混合した。得られたシリコーン/オキシブチニン・ペーストの十分量を、シリンジにより、実施例1のリングのポケットに注入した。4 mg/日のオキシブチニンを放出する膣用リングを実現するため、リングの外部周囲の80°にわたるポケットを備え外径が58.3 mmである第一のマトリックスを含む膣用リングを用いた。ポケットは直径が5.3 mmであり、シリンジにより、シリコーン/オキシブチニン混合物で充填された。6 mg/日のオキシブチニンを放出する膣用リングを実現するため、リングの外部周囲の120°にわたるポケットを備え外径が58.3 mmである第一のマトリックスを含む膣用リングを用いた。ポケットは直径が5.3 mmであった。シリコーン/オキシブチニン・ポリマーペーストが凝固するよう、周囲条件で24時間リングを硬化させた。第二のマトリックスは、ポケットの側方表面エリアの上にわたるポケット壁によって、第一のマトリックスのポケット内に保持された。シリコーン/オキシブチニン混合物は、80°または120°のいずれかのポケットの形状に従って、白色で円柱形の固体に硬化した。
この処理の結果、ポケットおよびポケット壁を含む輪状の第一のマトリックスであって、ポケット壁が均一な厚さを有し、かつポケット壁がポケットとポケット内に含有されたオキシブチニン/シリコーン混合物を含む第二のマトリックスとを取り囲んでいる輪状の第一のマトリックスを有する膣内用リングが得られた。
実施例3
動物における薬物動態および薬物代謝
イヌにおけるオキシブチニンの経口および膣内投与後に血漿中に存在するオキシブチニンおよびその活性代謝産物N-デスエチルオキシブチニンのレベルを決定するため、試験を行った。この試験の結果を表1に示す。
(表1)オキシブチニン膣用リング vs 塩化オキシブチニン経口錠:CmaxおよびTmaxの用量比較
Figure 2013535992
雌若齢成体8匹を2匹ずつ4群に無作為に割り付け、14日間の試験を行った。2匹には、1日10 mgの経口塩化オキシブチニン(2 x 5 mg/日、錠剤)を14日間連続で投与した。残りの6匹には、14日間連続で0、2.5、または6 mg/日のオキシブチニンを持続的に放出するよう設計された、実施例2で説明したような膣内用リングを投与した。
オキシブチニンを経口または膣内投与したイヌについて、試験したすべてのインターバルにおいて、血漿中のオキシブチニンを検出した。オキシブチニンの平均最大(Cmax)血漿値は、オキシブチニンを経口投与したイヌ(投与3時間後に約17.9 ng/mL)より、6 mg/日の膣用リングを投与したイヌ(投与1.5時間後に約18.75 ng/mL)においてやや高く、かつより速やかに到達された。2.5 mg/日の膣用リングで得られたCmax値はやや低かった(投与1.5時間後に約13.95 ng/mL)。
オキシブチニンの血漿値は、膣用リングの挿入後最大96時間まで維持されたが(2.5および6.0 mg/日の膣用リングを投与したイヌにおいてそれぞれ約4.4 ng/mLおよび11.6 ng/mL)、経口投与した場合は急速に低下した(投与8時間後またはそれ以降に≦ 2.75 ng/mLまで低下)。このデータから、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングで得られる曲線下面積(「AUC」)の値は、10 mg/日の塩化オキシブチニンの経口投与後に得られる値よりやや高いことが示唆される。
血漿中で検出されたN-デスエチルオキシブチニンの量は、いずれの濃度のオキシブチニン膣用リングを投与したイヌにおいても一貫して低かった(1 ng/mL未満)。対照的に、塩化オキシブチニンを経口投与したイヌの血漿中で検出されたN-デスエチルオキシブチニンの量は、測定されたオキシブチニンの量と概ね同様であった。
これらの知見から、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングは10 mg/日の塩化オキシブチニン経口投与と比較して同程度であるがより持続的な量のオキシブチニンを血漿に送達し、一方でN-デスエチルオキシブチニンの血漿値は経口投与に対して膣用リングで一貫して低かったことが示唆される。
実施例4
ヒトにおける薬物動態および薬物代謝
45〜62歳の健康な女性8名に、(実施例2で説明したような)2 mg/日、4 mg/日、および6 mg/日のオキシブチニンを放出するオキシブチニン膣用リングを挿入した後、7日間にわたってオキシブチニンおよびN-デスエチルオキシブチニンの血漿濃度を測定するため、2つの試験を行った。これら試験の結果をそれぞれ表2および表3に示す。
(表2)オキシブチニンの薬物動態パラメータ:2 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群:薬物動態が評価可能な患者
Figure 2013535992
Tmax−最大濃度到達時間;Css−定常状態濃度;tss−定常状態到達時間;AUCss−定常状態における曲線下面積。
(表3)オキシブチニンの薬物動態パラメータ:4 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群:薬物動態が評価可能な患者
Figure 2013535992
Tmax−最大濃度到達時間;Css−定常状態濃度;tss−定常状態到達時間;AUCss−定常状態における曲線下面積。
96時間の期間における指定の時点および7日目に血液サンプルを採取した。解析に用いた薬物動態データは、96時間の時点で得られた値を含んでいる。表2および表3に示されているように、オキシブチニンの平均Cmaxは、2 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群では4.1 ng/mL(中央値3.9 ng/mL)、4 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群では10.7 ng/mL(中央値7.6 ng/mL)であった。両治療群の全患者において、血漿オキシブチニン濃度の最初のピークは1.5時間〜6時間で生じた。
N-デスエチルオキシブチニンについて、オキシブチニンについて行ったものと同一の薬物動態解析を行った。2 mg/日のオキシブチニン膣用リングおよび4 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群の結果をそれぞれ表4および表5に示す。
(表4)N-デスエチルオキシブチニンの薬物動態パラメータ:2 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群:薬物動態が評価可能な患者
Figure 2013535992
Tmax−最大濃度到達時間;Css−定常状態濃度;tss−定常状態到達時間;AUCss−定常状態における曲線下面積。
(表5)N-デスエチルオキシブチニンの薬物動態パラメータ:4 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群:薬物動態が評価可能な患者
Figure 2013535992
Tmax−最大濃度到達時間;Css−定常状態濃度;tss−定常状態到達時間;AUCss−定常状態における曲線下面積。
表6および表7はそれぞれ、6 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群のオキシブチニンの平均Cmaxが8.9 ng/mL(中央値8.9 ng/mL)であった解析結果をまとめたものである。
(表6)6 mg/日のオキシブチニン膣用リングの薬物動態パラメータ:薬物動態が評価可能な患者
Figure 2013535992
(表7)6 mg/日のオキシブチニン膣用リングのN-デスエチルオキシブチニンの薬物動態パラメータ:薬物動態が評価可能な患者
Figure 2013535992
これらの試験において、7名の患者で、血漿オキシブチニン濃度の最初のピークは1〜5時間で生じた。膣用リング挿入から最大約4時間後まで、オキシブチニンの濃度はN-デスエチルオキシブチニンの濃度と比較して高かった。6時間後、N-デスエチルオキシブチニンの濃度はほとんどのケースでオキシブチニン濃度より高く、そしてN-デスエチルオキシブチニンの濃度は72時間まで徐々に上昇を続け、一方、オキシブチニン濃度は48時間後に安定した。
これら薬物動態データを合わせると、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングは4 mg/日のオキシブチニン膣用リングに対して(CmaxおよびCssで測定した)オキシブチニンの血漿濃度が少し高くなることが示唆される。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングはさらに、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングの場合よりN-デスエチルオキシブチニンの血漿濃度が上昇することとも関連性がある。
実施例5
膣投与による血漿オキシブチニン濃度
予備臨床試験により、2 mg/日、4 mg/日、および6 mg/日のオキシブチニン膣用リング治療群の血漿オキシブチニン濃度の中央値を4週間にわたって比較した。結果を表8にまとめた。
(表8)2 mg/日、4 mg/日、および6日/mgのオキシブチニン膣用リング治療群の薬物動態比較
Figure 2013535992
実施例6
膣投与と経口および経皮投与とによるオキシブチニンおよび代謝産物の定常状態血漿値の比較
有効性および安全性のパラメータを推定するため、オキシブチニンおよび代謝産物の定常状態血漿値を、市販の過活動膀胱(OAB)用製剤であるOXYTROL(登録商標)3.9 mg/日(経皮パッチ、Watson Pharmaceutical, Inc.、Morristown, New Jersey)およびDITROPAN XL(登録商標)15 mg/日(徐放経口錠、Ortho-McNeil-Janssen Pharmaceutical, Inc.、Titusville, New Jersey)に関する報告値と比較した。結果を表9に示す。
(表9)オキシブチニン膣用リング、徐放性塩化オキシブチニン経口錠、および経皮オキシブチニンの薬物動態比較
Figure 2013535992
オキシブチニン膣用リングによる薬物動態データを、DITROPAN XL(登録商標)徐放経口錠およびOXYTROL(登録商標)経皮システムについて発表されている薬物動態データと比較した。オキシブチニン膣用リングは、(評価した膣用リングに特有のオキシブチニン放出レートに依存して、)DITROPAN XL(登録商標)およびOXYTROL(登録商標)について報告されている値に匹敵するかまたはそれよりやや高いオキシブチニン血漿値をもたらした。膣用リングで治療した患者のN-デスエチルオキシブチニン血漿値は、DITROPAN XL(登録商標)徐放錠に関する報告値より概して低かったが、OXYTROL(登録商標)に関する報告値より高かった。4 mg/日のオキシブチニン膣用リングでは、定常状態のオキシブチニン値はOXYTROL(登録商標)およびDITROPAN XL(登録商標)に関する報告値と同程度であった。4 mg/日のオキシブチニン膣用リングにおいて、代謝産物であるN-デスエチルオキシブチニンの値は、OXYTROL(登録商標)と同程度であったが、DITROPAN XL(登録商標)に関するN-デスエチルオキシブチニンの報告値より実質的に低かった。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングでは、定常状態のオキシブチニン値はOXYTROL(登録商標)3.9 mg/日パッチまたはDITROPAN XL(登録商標)15 mg/日錠のいずれで生じる値よりも高かった。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングにおいて、代謝産物であるN-デスエチルオキシブチニンの値は、OXYTROL(登録商標)の場合より高かったが、それでもDITROPAN XL(登録商標)により生じるN-デスエチルオキシブチニン値より低かった。これらの知見はN-デスエチルオキシブチニン:オキシブチニンの曲線下面積の比に反映されており、オキシブチニン膣用リングの比は、経皮システムについて報告されている比と同程度であったが、徐放錠に関する比より実質的に低かった。
実施例7
4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングの安全性および有効性の試験
優位性もしくは純粋性の切迫性尿失禁、尿意切迫、または排尿回数増加の症状がある女性における過活動膀胱の治療について、(実施例2で説明したような)4 mg/日もしくは6 mg/日のいずれかを放出するオキシブチニン膣用リングまたはプラセボの安全性および有効性を調べるため、無作為化プラセボ対照臨床試験を行った。
445名の対象が治療期間に入った。本試験は、最長2週間のスクリーニング期間、単盲検による3週間のプラセボ導入期間、二重盲検による12週間の治療期間、および2週間の追跡期間という4つの期間を含んでいた。スクリーニングのための1回の来院に続いて、さらに8回の来院があった:プラセボ導入期間中の2回の来院(来院1回目(プラセボ導入期間1週目)、来院2回目(プラセボ導入期間3週目))、ならびに治療期間中の5回の来院(来院3回目(ベースライン)、来院4回目(治療期間1週目)、来院5回目(治療期間4週目)、来院6回目(治療期間8週目)、および来院7回目(治療期間12週目))があった。治療期間中の最後の来院から2週間後に追跡のための来院があった(来院8回目(追跡))。見た目が同じであるプラセボ期間用および治療期間用の膣用リングを対象が受け取ることを確実にするため、無作為化は来院1回目(単盲検のプラセボ導入期間の開始時)に行った。対象は、4 mg/日のオキシブチニン膣用リング群、6 mg/日のオキシブチニン膣用リング群、またはプラセボ膣用リング群の3つの治療群のいずれかに分けられた。
試験中、4つの膣用リングが挿入された。使用された各膣用リングは、計画された時期に新しい膣用リングに置換された。プラセボ導入期間の開始時にリング1が挿入された。3週間のプラセボ導入期間全体を通して挿入が維持された。来院3回目(ベースライン時)にリング2が挿入された。膣用リングはそれから1か月後に置換された:来院5回目(治療期間4週目)にリング3が挿入され、来院6回目(治療期間8週目)にリング4が挿入された。この最後の膣用リングは来院7回目(治療期間12週目/早期中止)に除去された。
ベースラインデータと失禁エピソードの数に関する少なくとも1つの有効なベースライン後評価とが得られた包括解析(intention-to-treat)(ITT)コホートには、384名の対象(4 mg/日のオキシブチニン膣用リングが132名、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングが119名、プラセボ膣用リングが133名)が含まれた。修正包括解析(MITT)コホートは、ベースライン時(来院3回目)に過活動膀胱の定義に関する3つの基準、すなわち、1週あたり≧10回の純粋性または優位性の不連続な切迫性尿失禁エピソードからなる優位性または純粋性の切迫性尿失禁;平均排尿回数が24時間あたり≧8回;および、平均総排尿量が24時間あたり≦3.9 L、という基準をすべて満たすITT患者からなるものとした。MITTコホートには323名の対象が含まれた。PPCコホートでは、大きなプロトコル逸脱があった患者をさらに除外した。384名のITT患者のうち61名は、ベースライン時に基準のうち少なくとも1つを満たさなかったため、MITTコホートから除外された。
本試験の用量選択は、用量2 mg/日、4 mg/日、および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングで行った薬物動態試験によって確立された。実施例4および実施例5を参照されたい。
有効性の主要評価尺度は、来院3回目(ベースライン)から来院7回目(治療期間12週目、早期中止)までの失禁エピソード(ストレス性+切迫性)の週間総数の変化とし、この週間総数は、来院3回目および7回目に先立つ連続3日間のOAB日誌の間に生じた失禁エピソード(ストレス性+切迫性)の総数を1週間のエピソード数に換算することによって計算した。有効性の副次的評価尺度には、来院3回目(ベースライン)から来院7回目(治療期間12週目/早期中止)までの以下の項目の変化を含めた:1日平均排尿回数、最後3日間の日誌に失禁エピソードの記録がなかった対象の割合、平均排尿量、および切迫感の平均重症度。
各解析コホートに割り付けられた対象のベースライン特性の数およびパーセンテージを治療群ごとに示したものが表10である。
(表10)対象のベースライン特性
Figure 2013535992
* 1名の対象が複数の逸脱により除外されていることもある。
** 禁止薬剤の確認済みリストに基づく。
384名のITT対象のうち61名(15.9%)は、ベースライン時に以下の基準のうち少なくとも1つを満たさなかったため、MITTコホートから除外された:失禁エピソードが1週あたり>10回;平均排尿回数が1日あたり<8回;および、平均総排尿量が1日あたり<3.0リットル。除外された61名の対象のうち計25名(41%)はベースライン時の失禁エピソードが<10回、21名(34.4%)は排尿回数が1日あたり<8回、17名(27.9%)は排尿量が1日あたり>3.0であった。
プロトコル遵守完了者(PPC)コホートは、ITTコホートに含まれた対象数の56.3%(ITT対象384に対しPPC 216名)およびMITT対象数の66.9%(MITT対象323名のうち216名)で構成された。PPCコホートから除外された対象(86名)は、試験手順に違反した対象を含んでいた。
表11に、ITTコホートにおける、ベースラインから治療終了までの失禁エピソード数の平均減少分の解析結果をまとめた。
(表11)主要アウトカム解析−ITTコホート:
失禁エピソードの週間総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
結果は、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングおよび6 mg/日のオキシブチニン膣用リング群の両群において、失禁エピソードの週間総数の平均減少分がプラセボ膣用リング群より大きかったことを示している;4 mg/日のオキシブチニン膣用リング群についてこの結果は有意に近かった(p = 0.0613)。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングについて観察された治療効果は4 mg/日のオキシブチニン膣用リングとほぼ同じであった。
ベースライン時に3つの主要な取り込み基準(失禁エピソードが1週あたり>10回;平均排尿回数が1日あたり≧8回;および、平均総排尿量が1日あたり≦3.0リットル)をすべて満たす値であった対象は、純粋性の切迫の病因を呈しているとみなすことができた。したがって、盲検性を破る前かつ試験データベースを最終確定する前に定義した、失禁エピソード数の追加的評価において、この特異的な対象群を含むMITT (Modified Intent-to-Treat)コホートを定義した。MITTコホートは、有効性を評価するための主要コホートとはみなされなかったものの、新しい治療の臨床試験に際してOABの臨床像に関連する最もよく定義された一連の属性がある対象群を包含していたことから、OABがある対象の最も代表的なサンプルとして見ることができた。
表12は、MITTコホートにおける、ベースラインから治療終了までの失禁エピソード数の減少の有効性解析を示している。
(表12)主要アウトカム解析−修正MITT群コホート:
失禁エピソードの週間総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
結果は、症状が強いこの対象群において4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングはプラセボを上回る統計有意な治療効果があることを示しており、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングは4 mg/日のオキシブチニン膣用リング群について観察されたのと同じ有効性を示した。したがって、失禁エピソードの週間総数を減らすには、より低い用量である4 mg/日で十分であった。MITTコホートの対象は、切迫主要型尿失禁(primarily urge incontinence)の臨床的症候に関するプロトコル指定の定義を満たしていた、すなわち、ベースライン時(来院3回目)に、すべてのMITT対象が、1週間の失禁エピソード数、排尿回数、および排尿量に関する必要な基準を満たしていたことから、MITTコホートの結果は、オキシブチニン膣用リングに関連する、臨床的に最も意味のあるアウトカムを表している可能性がある。
PPCコホートのサマリーの統計量においても、6 mg/日の膣用リングは4 mg/日の膣用リングで見られたベネフィットを上回るベネフィットを提供しないであろうことが観察され、実薬オキシブチニンリングの両方の用量について観察された治療効果が支持された。
表13および表14は、ITTコホートに関する記述統計量を閉経の状態ごとに示したものである。無作為化を閉経の状態によって層別化したが、各群のサブセット解析は計画されなかった。したがって、p値が計算されているが、それらはあらかじめ指定した仮説に基づくものではない。本試験における閉経期前の患者数は閉経期の患者数より実質的に少なかった。
閉経期前の患者において、6 mg/日のオキシブチニン膣用リング群およびプラセボ群の患者は同様に反応し、一方、4 mg/日のオキシブチニン膣用リング群の患者は失禁エピソードの総数にそれほど大きな減少をみなかった。
(表13)主要アウトカム解析(閉経期前の患者)- ITTコホート:
失禁エピソードの週間総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(来院3回目から来院7回目まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
閉経期の患者では、4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングに無作為化された場合、プラセボに対して、失禁エピソードの総数により大きな減少がみられた。
(表14)主要アウトカム解析(閉経期の患者)- ITTコホート:
失禁エピソードの週間総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(来院3回目から来院7回目まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
MITTコホートおよびPPCコホートにおいて、閉経期前の患者は、4 mg/ml群および6 mg/日群の失禁エピソードの総数について、プラセボと比較してさらなる減少を示さなかった。MITTコホートおよびPPCコホートの閉経期の患者は、4 mg/日群および6 mg/日群の失禁エピソードの総数の減少について、プラセボとの比較において引き続き差を示した。表15および表16を参照されたい。
(表15)主要アウトカム解析(閉経期前の患者)- MITTコホート:
失禁エピソードの総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの総数の変化(来院3回目から来院7回目まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
(表16)主要アウトカム解析(閉経期の患者)- MITTコホート:
失禁エピソードの総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの総数の変化(来院3回目から来院7回目まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
表17は、本試験の各来院時について、ITTコホートにおける失禁エピソードの週間総数の解析に関連する知見をまとめたものである。4 mg/日のオキシブチニン膣用リングについて、28日目(来院5回目)における観察可能な治療効果は56日目(来院6回目)にやや増加している。この効果は84日目(来院7回目)でいくぶん減少している。MITTコホートについても同様の結果が見られた。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングについて、28日目における最初の治療効果は56日目にいくぶん小さくなったが、次に、ITTコホートおよびMITTコホートの両方において治療終了時に実質的に増加した。
(表17)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
失禁エピソード(ストレス性+切迫性)の週間総数:
ベースライン(来院3回目)から後の来院時までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(来院3回目から後の来院時まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値=実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
表18および表19はそれぞれITTコホートおよびMITTコホートについて切迫性尿失禁エピソードの総数の知見をまとめたものである。
(表18)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
切迫性尿失禁エピソードの総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=切迫性尿失禁エピソードの総数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表19)副次的アウトカム解析−MITTコホート:
切迫性尿失禁エピソードの総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=切迫性尿失禁エピソードの総数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
両治療群とも、1週間の切迫のみの失禁エピソード数において、プラセボ群より大幅な減少を示した。プラセボと比較して、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングは切迫のみの失禁エピソードが少なく(ITTコホートでp = 0.0558、MITTコホートでp = 0.0544)、一方、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングはMITTコホート(p = 0.0223)で切迫のみの失禁エピソードが少なかった。総失禁エピソードのエンドポイントについて示されたように、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングが4 mg/日のオキシブチニン膣用リングと比較してさらなる治療効果を提供することはなかったが、いずれのオキシブチニン膣用リングも、MITTコホートにおいて、プラセボと比較して切迫のみのエピソードでより大きな減少を示した(エピソードの減少分はプラセボで見られたものより3.3多かった)。
切迫性尿失禁エピソードの解析結果を閉経期の状態ごとに検討し、その結果をMITTコホートについて表20および表21に示した。結果は、有効性の主要エンドポイントである失禁エピソードの週間総数を検討した際に見られたものと一致していた。いずれのオキシブチニン膣用リング群でも、切迫のみの失禁エピソードの平均減少分の差は、ITTコホートと比べてMITTコホートで大きかった。
(表20)副次的アウトカム解析(閉経期前の患者)- MITTコホート:
切迫性尿失禁エピソードの総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=切迫性尿失禁エピソードの総数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
(表21)副次的アウトカム解析(閉経期の患者)- MITTコホート:
切迫性尿失禁エピソードの総数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=切迫性尿失禁エピソードの総数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
表22および表23は、それぞれ、本試験の各来院時について、ITTコホートおよびMITTコホートにおける切迫性尿失禁エピソードの週間総数の解析に関連する知見をまとめたものである。いずれのコホート解析でも、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングは、プラセボと比較して1週間の切迫のみのエピソード数に比較的一貫した減少をもたらし、この減少は治療終了まで続いていた。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングでは、最初の大きな差異効果が28日目に見られ、56日目になくなり、それから治療終了時にいくぶんリバウンドがあった。しかし、6 mg/日群の全体的な減少は、4 mg/日群で見られたものより大きくはなかった。
(表22)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
失禁エピソードの週間総数(切迫のみ):
ベースライン(来院3回目)から後の来院時までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(切迫のみ)(来院3回目から後の来院時まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値=実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表23)副次的アウトカム解析−MITTコホート:
失禁エピソードの週間総数(切迫のみ):
ベースライン(来院3回目)から後の来院時までの変化
Figure 2013535992
* 変化=失禁エピソードの週間総数の変化(切迫のみ)(来院3回目から後の来院時まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値=実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
表24は、治療を受けた対象の1日平均排尿回数について、ベースラインから治療終了までの変化の解析に関連する知見をまとめたものである。
(表24)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
1日平均排尿回数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=1日平均排尿回数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
すべての治療群が1日平均排尿回数において統計有意な減少を示した。ITTコホートにおいて、6 mg/日のオキシブチニン膣用リングは、ベースラインから治療終了までの1日平均排尿回数について、プラセボと比較して統計有意な減少(p = 0.0004)を示した。4 mg/日のオキシブチニン膣用リングもまた、1日平均排尿回数について、プラセボと比較して有意に近い減少(p = 0.0722)を示した。
MITTコホートの解析(表25)でも同様の結果が得られた。
(表25)副次的アウトカム解析−MITTコホート:
1日平均排尿回数:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=1日平均排尿回数の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
ITTコホートおよびMITTコホートについて、mLによる平均排尿量の解析結果をそれぞれ表26および表27に示す。いずれのコホートでも、3つすべての治療群において、ベースライン(来院3回目)から治療終了までの1日平均排尿量の差はほとんど見られなかった。4 mg/日および6 mg/日のいずれも、プラセボと比較して、1日平均排尿量を有意に増大させなかった。
(表26)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
1日平均排尿量:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=1日平均排尿量の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表27)副次的アウトカム解析−MITTコホート:
1日平均排尿量:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=1日平均排尿量の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
表28は、治療を受けた対象の1回平均排尿量について、ベースラインから治療終了までの変化の解析に関連する知見をまとめたものである。
(表28)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
1回平均排尿量:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=1回平均排尿量の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
6 mg/日のオキシブチニン膣用リングは、1回平均排尿量において、プラセボと比較して有意に大きな増大を示した。4 mg/日のオキシブチニン膣用リングも、1回平均排尿量において、プラセボと比較して有意ではないものの減少を示した。
表29および表30は、それぞれ、ITTコホートおよびMITTコホートにおける切迫感の平均重症度について、ベースラインから治療終了までの変化の解析に関連する知見をまとめたものである。
(表29)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
切迫感の平均重症度:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=切迫感の1日平均重症度の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表30)副次的アウトカム解析−MITTコホート:
切迫感の平均重症度:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=切迫感の1日平均重症度の変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
ITTコホートにおいて、いずれのオキシブチニン膣用リング群も、プラセボと比較して大きな低下を示した;6 mg/日のオキシブチニン膣用リングでは、この差は統計有意であった(p = 0.0065)。MITTコホートでもITTコホートと同様の結果が得られた。
表31および表32は、それぞれ、ITTコホートおよびMITTコホートについて、治療終了来院時の最後3日間の日誌に失禁エピソードの記録がなかった対象の割合の解析に関連する知見をまとめたものである。
(表31)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
最後3日間の日誌に失禁エピソードの記録がなかった対象の割合
Figure 2013535992
* 実治療群とプラセボ群との間の層別Cochran-Mantel-Haenszel検定に基づく。
(表32)副次的アウトカム解析−MITTコホート:
最後3日間の日誌に失禁エピソードの記録がなかった対象の割合
Figure 2013535992
* 実治療群とプラセボ群との間の層別Cochran-Mantel-Haenszel検定に基づく。
ITTコホートにおいて、4 mg/日のオキシブチニン膣用リング(26.52%)および6 mg/日のオキシブチニン膣用リング(29.41%)のいずれも、治療終了来院時に失禁エピソードの報告がなかった対象の割合がプラセボ(18.80%)と比較して大きかった。MITTコホートでは、治療終了時に失禁エピソードの報告がなかった対象の割合が、プラセボを受けた対象において実質的に小さく(13.39%)、このため4 mg/日のオキシブチニン膣用リング(p = 0.0258)および6 mg/日のオキシブチニン膣用リング(p = 0.0269)に有利な統計有意差となった。
10個のセグメントに印をつける100 mmスケールを用いて、視覚的アナログスケール(VAS)を記録した。スケールには、1つの端に「症状なし」、他方の端に「耐え難い症状」というアンカーがついていた。患者に、1を最良、10を最悪として、過去4週間の時間枠を振り返り、過活動膀胱に関連する主観的症状を最もよく反映するスケール上の線に丸をつけるよう依頼した。
ITTコホートにおけるベースライン(来院3回目)から治療終了までのVASの解析結果を表33に示す。ITTコホートにおいて、4 mg/日オキシブチニンリング(p = 0.0199)および6 mg/日オキシブチニンリング(p = 0.0012)のいずれも、プラセボと比較してVASの低下が有意となった。結果はMITTコホートでも同様であり、4 mg/日オキシブチニンリング(p = 0.0374)および6 mg/日オキシブチニンリング(p = 0.0045)のいずれもプラセボと比較して有意となった。
(表33)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
VAS:
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=VASの変化(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
Urinary Distress Inventory(UDI)は、膀胱に問題があるかかつ/または尿漏れがある人々によって記述された19の症状のリストである。患者はUDIを記入して、過去4週間にどの症状を経験したか、およびそれらがどの程度煩わしかったかを示した。症状の煩わしさを評価するためのスケールは0から3の範囲で、0は「まったくない」、1は「わずかに」、2は「中程度に」、3は「非常に」である。ITTコホートについて、19の全質問に関するベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化の解析結果を以下に示す。
ITTコホートにおいて、ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化の平均値における治療群とプラセボとの間の統計有意差は、6つの異なる症状の評価においてみられた。4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングのいずれも、プラセボと比較して、以下の項目の低下について統計有意となった:頻尿の有無(4 mg/日 p = 0.0016、6 mg/日 p = 0.0007)、強い尿意切迫感(4 mg/日 p = 0.0277、6 mg/日 p = 0.0028)、尿意切迫感に関連する尿漏れの有無(94 mg/日 p = 0.0091、6 mg/日 p 0.0025)、少量の尿漏れの有無(4 mg/日 p = 0.0056、6 mg/日 p = 0.226)、および多量の尿漏れの有無(4 mg/日 p = 0.0260、6 mg/日 p = 0.0030)。夜間排尿の有無については、4 mg/日(p = 0.0100)がプラセボと比較して有意な低下となり、6 mg/日(p = 0.0732)は有意に近かった。表34〜52に、ITTコホートにおけるUDIの各質問の解析結果を示す。
(表34)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−頻尿があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−頻尿があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表35)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−強い尿意切迫感があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−強い尿意切迫感があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表36)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−尿意切迫感に関連する尿漏れがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−尿意切迫感に関連する尿漏れがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表37)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−身体活動、咳、またはくしゃみに関連する尿漏れがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−身体活動、咳、またはくしゃみに関連する尿漏れがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表38)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−尿意切迫感または身体活動に関連しない尿漏れがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−尿意切迫感または身体活動に関連しない尿漏れがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表39)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−少量の尿漏れ(すなわち、しずく状)があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−少量の尿漏れ(すなわち、しずく状)があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表40)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−多量の尿漏れがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−多量の尿漏れがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表41)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−夜間排尿があったか
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−夜間排尿があったか(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表42)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−夜尿があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−夜尿があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表43)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−排尿に困難があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−排尿に困難があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表44)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−排尿が不完全な感じがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−排尿が不完全な感じがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表45)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−下腹部の圧迫感があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−下腹部の圧迫感があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表46)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−排尿時に痛みがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−排尿時に痛みがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表47)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−下腹部または性器部に痛みがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−下腹部または性器部に痛みがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表48)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−骨盤部に重い感じまたはだるさがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−骨盤部に重い感じまたはだるさがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表49)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−膣部に膨らみまたは突出の感じがあったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−膣部に膨らみまたは突出の感じがあったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表50)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−膣部に目に見える膨らみまたは突出があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−膣部に目に見える膨らみまたは突出があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表51)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−起立時または運動時に骨盤部の不快感があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−起立時または運動時に骨盤部の不快感があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表52)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
UDI−排便するために膣壁を押す必要があったか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
* 変化=UDIの重症度の変化−排便するために膣壁を押す必要があったか?(来院3回目から来院7回目(または治療終了)まで)。
** 差=実治療群とプラセボ群との差。
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
Incontinence Impact Questionnaire(IIQ)は、尿失禁の問題によって影響されるかまたは変化する可能性がある、患者の生活の各領域に関する30の質問リストである。この質問表により、不測の排尿および/または臓器脱出が自身の活動、人間関係、および感じ方に及ぼす影響を女性がどの程度重く見ているかを測定した。活動/人間関係/感じ方への影響の重症度を評価するためのスケールは0から3の範囲で、0は「まったくない」、1は「わずかに」、2は「中程度に」、3は「非常に」である。加えて、9の「該当せず」は、そのスケールに記録するための環境がもはや該当しないことを示し、したがって重症度なしとして扱った。ITTコホートについて、30の全質問に関するベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化の解析結果を以下に示す。
ITTコホートにおいて、ベースラインから試験終了までの変化の平均値における治療群とプラセボとの間の統計有意差は、12の異なる質問の評価においてみられた。4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングのいずれも、プラセボと比較して、尿失禁による影響の重症度の低下が以下の項目で統計有意となった:(1)自宅から20分を超える距離を車またはバスで移動できること、および(2)睡眠。6 mg/日のオキシブチニン膣用リングは、プラセボと比較して、尿失禁による影響の重症度をより低下させることが、以下の項目で統計有意に近くなった:買物の活動、映画またはコンサートに行くなどのエンターテイメント活動、自宅から20分未満の距離を車またはバスで移動できること、利用できるトイレについて確信がない場所に行くこと、休暇に出かけること、教会または寺院への参列、自宅外での社会活動に参加すること、フラストレーション、抑うつ、および恥ずかしさ。表53〜82に、ITTコホートにおけるIIQの各質問の解析結果を示す。
(表53)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−家事ができること?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表54)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−自宅または庭で通常の保守または修理作業ができること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表55)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−買物の活動
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表56)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−趣味および娯楽の活動
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表57)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−歩行、水泳、または他の運動などの身体レクリエーション活動
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表58)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−映画またはコンサートに行くなどのエンターテイメント活動?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表59)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−自宅から20分未満の距離を車またはバスで移動できること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表60)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−自宅から20分を超える距離を車またはバスで移動できること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表61)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−利用できるトイレについて確信がない場所に行くこと?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表62)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−休暇に出かけること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表63)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−教会または寺院への参列
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表64)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−ボランティア活動
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表65)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−自宅外での雇用(仕事)
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表66)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−自宅に友人の来訪があること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表67)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−自宅外での社会活動に参加すること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表68)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−友人との関係
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表69)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−夫/伴侶以外の家族との関係
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表70)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−性的関係をもてること
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表71)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−服装
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表72)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−感情面の健康状態
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表73)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−身体面の健康状態
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表74)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−睡眠
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表75)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−臭いへの恐れによって活動が制限されるか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表76)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−恥ずかしさへの恐れによって活動が制限されるか?
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表77)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−神経質または不安
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表78)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−恐れ
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表79)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−フラストレーション
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表80)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−怒り
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表81)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−抑うつ
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
(表82)副次的アウトカム解析−ITTコホート:
IIQ−恥ずかしさ
ベースライン(来院3回目)から治療終了(来院7回目)までの変化
Figure 2013535992
*** P値:実治療群とプラセボ群との間の有意性を生データ解析について検定した。
2週間のプラセボ導入とそれに続く12週間の実治療またはプラセボとで構成されたこの二重盲検試験において、4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リングのいずれも、報告された失禁エピソードの週間総数および切迫のみの失禁エピソード数について、ベースラインから治療終了まで、プラセボと比較してより大きな減少を示した。ITTコホートにおいて、4 mg/日の膣用リングは、プラセボに対し総エピソード数の2.22減少(p = 0.0613)および切迫のみのエピソード数の2.80減少(p = 0.558)を示した。6 mg/日の膣用リングは、プラセボと比較して、総エピソード数の2.02減少(p = 0.1850)および切迫のみのエピソード数の2.57減少(p = 0.1803)を示した。MITTコホートにおけるこれらの減少は、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングでは総エピソード数が2.99(p = 0.0364)、切迫のみのエピソード数が3.29(p = 0.544)であり、6 mg/日の膣用リングでは総エピソード数が2.93(p = 0.0176)、切迫のみのエピソード数が3.30(p = 0.0223)であった。4 mg/日および6 mg/日のオキシブチニン膣用リング群では、治療終了時に失禁エピソードの報告がなかった患者の割合も、ITTコホートおよびMITTコホートの両コホートにおいて有意に大きかった。
排尿回数は、ITTコホートにおいて、プラセボと比較して4 mg/日では24時間あたり0.60回減少(p = 0.0722)、6 mg/日では24時間あたり0.93回減少(p = 0.0004)した。MITTコホートにおけるこれらの減少は、4 mg/日では24時間あたり0.70回(p = 0.1039)、6 mg/日では24時間あたり1.0回(p = 0.0020)であった。24時間あたりの平均排尿量の変化に関して、4 mg/日および6 mg/日の膣用リングとプラセボとの間に統計有意差は見られなかった。24時間あたりの排尿回数が減少しかつ平均排尿量が変化しなかった結果、実治療用の膣用リングはいずれも、プラセボと比較して、平均排尿量をITTコホートで5.32 mL(p = 0.0126)、MITTコホートで4.94 mL(p = 0.0444)増加させた。
VAS平均値は、ITTコホートにおいて、プラセボと比較して4 mg/日の膣用リングでは0.52(p = 0.0199)、6 mg/日の膣用リングでは1.23(p = 0.0012)低下した。MITTコホートにおけるこれらの低下は、4 mg/日の膣用リングでは0.44(p = 0.0374)、6 mg/日の膣用リングでは1.12(p = 0.0045)であった。
結果は、4 mg/日の膣用リングがプラセボのみの効果を上回るレベルの実治療効果を提供したこと、および、6 mg/日の膣用リングがプラセボとの比較において同様の結果を提供し、加えて、プラセボとの比較において4 mg/日の膣用リングより大きな排尿回数の減少と関連していたことを示している。(総失禁エピソードのエンドポイントについて解析可能なデータがある3つすべての患者を含んでいたITTコホートと異なり)ベースライン時に尿失禁の3つの基準すべてを満たしていた患者で構成されるMITTコホートを考慮すると、オキシブチニン膣用リング群、特に4 mg/日の膣用リングにおける効果の大きさはより明白となった。
治療により生じた有害事象で、報告された発生頻度が2%以上であったものの発生率を、身体の系ごとに表75に示す。
(表75)治療により生じた有害事象で、二重盲検期間中にいずれかの治療群において発生率が2%以上であったもの−治療を行った安全性コホート
Figure 2013535992
治療により生じた有害事象の発生率は、尿路感染、口内乾燥、および頭痛を除き、治療群間で同程度であった。最も多く報告された有害事象は尿路感染(6 mg/日のオキシブチニン膣用リングで12.24%、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングで9.09%、プラセボで4.52%)および口内乾燥(6 mg/日のオキシブチニン膣用リングで10.20%、4 mg/日のオキシブチニン膣用リングで4.90%、プラセボで2.58%)であった;両方の有害事象とも、用量に伴って増大する発生率と関連していた。口内乾燥の発生率は、オキシブチニンの徐放性経口剤(Ditropan XL(登録商標))について報告されている発生率29〜61%と比較して良好であり、週2回の経皮オキシブチニン製剤で見られる発生率4.9〜9.6%と同程度であった。本明細書に説明するさまざまな態様および選択肢のすべては、任意かつすべてのバリエーションと組み合わされてもよい。本発明のいくつかの態様を参照して本発明を具体的に示しかつ説明したが、当業者には、これらは実施例としてのみ提示されているのであって限定ではないこと、および、本発明の精神および範囲から逸脱することなくそれらの形態および詳細にさまざまな変更を行いうることが理解されるべきである。したがって、本発明の幅および範囲は、以上に説明した例示的態様のいずれによっても限定されるべきでなく、特許請求の範囲およびその同等物に基づいてのみ定義されるべきである。
雑誌記事もしくは抄録、公開されているかもしくは対応する米国もしくは外国の特許出願、発行されている特許もしくは外国の特許、または他の任意の文書を含めて、本明細書に引用されているすべての文書は、その引用文書に提示されているすべてのデータ、表、図、およびテキストを含めて、それぞれ参照により完全に本明細書に組み入れられる。

Claims (31)

  1. (a)ポケットおよびポケット壁を含む、輪状の第一のマトリックスであって、該ポケット壁が均一な厚さを有し、かつ該ポケット壁が該ポケットを取り囲んでいる、輪状の第一のマトリックスと;
    (b)抗コリン作動剤を含み、該ポケット内に位置する、第二のマトリックスと
    を含む、膣内用デバイス。
  2. 前記第一のマトリックスが、ポリシロキサンポリマー、ポリアルキレンポリマー、ポリスチレンポリマー、ポリ酢酸ビニルポリマー、ポリ塩化ビニルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、アクリルポリマー、ナイロンポリマー、ダクロンポリマー、テフロン(登録商標)ポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される置換されていてもよいポリマーを含む、請求項1記載の膣内用デバイス。
  3. 前記置換されていてもよいポリマーが、以下の式(I)のポリシロキサンポリマーである、請求項2記載の膣内用デバイス:
    Figure 2013535992
    式中、
    Xが1〜200であり;
    Yが1〜200であり;
    Zが1〜300であり;かつ
    R1、R2、R3、R4、およびR5が、(C1-6)アルキル、アミノ(C1-6)アルキル、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、ハロアルキル、シアノ(C1-6)アルキル、チオ(C1-6)アルキル、カルボキシ(C1-6)アルキル、アリル(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、アミノ(C3-10)アルケニル、ヒドロキシ(C3-10)アルケニル、ハロ(C2-6)アルケニル、シアノ(C2-6)アルケニル、チオ(C3-10)アルケニル、カルボキシ(C3-10)アルケニル、アリル(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、(C1-6)ヘテロアルキル、(C2-6)ヘテロアルケニル、(C2-6)ヘテロアルキニル、(C1-6)アルコキシ、(C3-10)アルケニルオキシ、(C1-6)アルキレンジオキシ、アミノ(C2-6)アルコキシ、ヒドロキシ(C2-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルコキシ、シアノ(C1-6)アルコキシ、チオ(C1-6)アルコキシ、カルボキシ(C2-6)アルコキシ、アリル(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C2-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルコキシ(C2-6)アルコキシ、モノ(C1-6)アルキルアミノ、ジ(C1-6)アルキルアミノ、(C1-6)アルキルカルボニルアミノ、(C2-6)アルケニルカルボニルアミノ、(C6-14)アリルカルボニルアミノ、(C1-6)アルコキシカルボニルアミノ、(C6-10)アリルオキシカルボニルアミノ、(C1-6)アルキルカルボニル、(C2-6)アルケニルカルボニル、(C6-10)アリルカルボニル、(C1-6)アルコキシカルボニル、(C6-14)アリルオキシカルボニル、(C1-6)アルキルスルホニルアミノ、(C2-6)アルケニルスルホニルアミノ、および(C6-14)アリルスルホニルアミノからなる群より独立に選択される。
  4. R1、R2、R3、およびR4のうち少なくとも1つがハロアルキルである、請求項3記載の膣内用デバイス。
  5. Xが1〜2であり;
    Yが1〜2であり;
    Zが100〜200であり;かつ
    R1がトリフルオロプロピルであり;
    R2、R3、およびR4が独立にC1-C3アルキルであり;かつ
    R5がビニルである、
    請求項3記載の膣内用デバイス。
  6. 前記置換されていてもよいポリマーが、3,3,3-トリフルオロプロピル・メチルジメチル・ポリシロキサンである、請求項3記載の膣内用デバイス。
  7. 前記第一のマトリックスが50重量%〜100重量%でハロゲン化シロキサンポリマーを含む、請求項3〜6のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  8. 前記第一のマトリックスがデバイスの80体積%〜95体積%を構成する、請求項1〜7のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  9. 前記第一のマトリックスがデバイスの80重量%〜95重量%を構成する、請求項1〜8のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  10. 前記ポケットが前記第一のマトリックスの周囲の10°〜180°にわたる、請求項1〜9のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  11. 前記ポケットが前記第一のマトリックスの周囲の80°〜120°にわたる、請求項10記載の膣内用デバイス。
  12. 前記ポケットの断面直径が3 mm〜8 mmである、請求項1〜11のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  13. 前記ポケット壁が1 mm〜4 mmの均一な厚さを有する、請求項1〜12のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  14. 前記ポケットの体積が0.7 cm3〜1.5 cm3である、請求項1〜13のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  15. 前記第二のマトリックスが、ポリシロキサンポリマー、ポリアルキレンポリマー、ポリスチレンポリマー、ポリ酢酸ビニルポリマー、ポリ塩化ビニルポリマー、ポリエステルポリマー、ポリウレタンポリマー、アクリルポリマー、ナイロンポリマー、ダクロンポリマー、テフロン(登録商標)ポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される置換されていてもよいポリマーを含む、請求項1〜14のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  16. 前記第二のマトリックスがポリシロキサンポリマーを含む、請求項15記載の膣内用デバイス。
  17. 前記第二のマトリックスが、以下の式(II)のポリシロキサンポリマーを含む、請求項16記載の膣内用デバイス:
    Figure 2013535992
    式中、
    R1、R2、およびR3が、アルコキシ、アルキル、アルキニル、アルキニル、アルケニル、アルキルアクリロイルオキシ、アクリロイルオキシ、アルケニルアルキル、アリル、および水素からなる群より独立に選択され;かつ
    Nが50〜300である。
  18. R1およびR2が独立にアルキルまたは水素である、請求項17記載の膣内用デバイス。
  19. 前記第二のマトリックスが30重量%〜80重量%でポリシロキサンポリマーを含む、請求項15〜18のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  20. 前記第二のマトリックスが前記デバイスの5体積%〜50体積%を構成する、請求項1〜19のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  21. 前記第二のマトリックスが前記デバイスの5重量%〜50重量%を構成する、請求項1〜20のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  22. 前記抗コリン作動剤が前記第二のマトリックス全体に均質に分散される、請求項1〜21のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  23. 前記抗コリン作動剤が、オキシブチニン、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、ジサイクロミン、プロパンテリン、プロピベリン、ベタネコール、メチルベナクチジウム、スコポラミン、およびそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項1〜22のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  24. 前記抗コリン作動剤が、オキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜23のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  25. 前記抗コリン作動剤が前記第二のマトリックスの20重量%〜70重量%を構成する、請求項1〜24のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  26. 前記第一のマトリックスが、前記ポケットの長さにわたるスリットをさらに含む、請求項1〜25のいずれか一項記載の膣内用デバイス。
  27. 膣内用デバイスを作る方法であって、以下の段階を含む方法:
    (a)ポケットおよびポケット壁を含む輪状の膣内用デバイスであって、該ポケット壁が均一な厚さを有し、かつ該ポケット壁が該ポケットを取り囲んでいる、輪状の膣内用デバイスを形成するような形状をしているモールドの中に、第一のマトリックスを配置する段階;
    (b)該第一のマトリックスを硬化させる段階;
    (c)抗コリン作動剤を含む第二のマトリックスを該ポケット内に配置する段階;ならびに
    (d)該第二のマトリックス硬化させる段階。
  28. 前記モールドが、ポケットおよびポケット壁を含む輪状の膣内用デバイスであって、該ポケット壁が均一な厚さを有し、該ポケット壁が該ポケットを取り囲み、かつスリットがポケットの長さにわたっている、輪状の膣内用デバイスを形成するような形状をしている、請求項27記載の方法。
  29. 前記抗コリン作動剤が前記第二のマトリックス内に均質に分散される、請求項27および28のいずれか一項記載の方法。
  30. 前記抗コリン作動剤が、オキシブチニン、トルテロジン、トロスピウム、ソリフェナシン、ダリフェナシン、ジサイクロミン、プロパンテリン、プロピベリン、ベタネコール、メチルベナクチジウム、スコポラミン、およびそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選択される、請求項27〜29のいずれか一項記載の方法。
  31. 前記抗コリン作動剤が、オキシブチニンまたはその薬学的に許容される塩である、請求項27〜30のいずれか一項記載の方法。
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