JP2001261551A - 坐剤及びその製造法 - Google Patents

坐剤及びその製造法

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JP2001261551A
JP2001261551A JP2000070891A JP2000070891A JP2001261551A JP 2001261551 A JP2001261551 A JP 2001261551A JP 2000070891 A JP2000070891 A JP 2000070891A JP 2000070891 A JP2000070891 A JP 2000070891A JP 2001261551 A JP2001261551 A JP 2001261551A
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JP2000070891A
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Masaki Iwata
雅樹 岩田
Teruyuki Samejima
輝行 鮫島
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Amato Pharmaceutical Products Ltd
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Amato Pharmaceutical Products Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】挿入時の抵抗や違和感を極力軽減し、コンプラ
イアンスの向上につながる坐剤の提供。 【解決手段】常温(25℃)で半固体の先端部とそれに
続く常温で固体の後部が一体成形されており、先端部の
粘度が5℃で3500mPa・s、33℃で1000m
Pa・s、25℃における硬度が50〜700gの物性
を有する坐剤が前記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直腸又は膣等に適
用する坐剤に関するものであり、特に挿入時の抵抗を軽
減し、容易に挿入が可能な坐剤およびその製造法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】坐剤は直腸、尿道又は膣等に投与される
常温で固形の剤形であり、体温で軟化又は溶融するか、
局所の粘液に溶解し粘膜から薬物を体内に吸収させるた
めの製剤である。坐剤の適用部位は正常状態では閉じて
いる部位であり、特に直腸などは内外肛門括約筋等によ
り肛門部に閉じる力が働いている。特に痔疾患者では、
坐剤適用部位に痛みや違和感を感じることが多く、正常
人よりも肛門を閉める圧力が高まっている。このように
生体内の排泄物を出すことを機能としている肛門・直腸
部位では、坐剤を挿入する時には抵抗又は痛みがともな
い挿入が困難となることがある。特に適用部位に疾患を
かかえる患者にとっては、挿入時の痛みや恐怖感をもつ
ことがコンプライアンスの低下につながる。市販されて
いる坐剤の多くはハードファットやカカオ脂等の常温で
固体の油脂性基剤を用いており、直腸内に坐剤を挿入し
た後、体温で溶融又は軟化するように体温以下の融点に
設定されているが、常温における坐剤の表面は硬く、挿
入時の接触抵抗が高いものである。そこで使用時坐剤の
先端部を暖めるなどして、坐剤先端部を軟らかくして用
いる方法や、ワセリン等の潤滑剤を坐剤先端部に塗布し
てから用いる方法も提案されている。しかし、用時坐剤
の先端部のみを暖めて適度に軟らかくしたり、潤滑剤を
使用するのは手間がかかり、また手が汚れるなどの理由
で実際には殆ど行われていない。マクロゴール等を用い
た基剤は、局所の粘液に溶解させて用いるために坐剤融
点は高く設定されており、油脂性基剤のように表面を軟
らかくすることも容易ではない。また、注入型の容器に
軟膏を充填し、直腸内に挿入する剤形もあるが、容器は
プラスチック性のもので硬く、挿入時に痛みや恐怖感を
与え一定量を直腸内に投与することも困難であることか
ら、その使用も普及してはいない。一方、坐剤先端部に
膨潤剤を含む吸水性基剤を用い、坐剤の後部に坐剤基剤
を用いた二層型剤形のものが知られている(特開昭63
−66116)。この二層型坐剤を直腸内に挿入後、坐
剤先端部の吸水基剤が直腸内液を吸収し膨潤することで
直腸上部への坐剤の移行を防ぎ、薬物の吸収量が制御で
きるというものである。しかし、この二層型坐剤の先端
部は固形で硬度が高く、また坐剤先端部の量が多いこと
から、坐剤挿入時の上記問題点の解決にはつながらな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、直腸
又は膣に坐剤を挿入する際の適用部の抵抗を軽減し、且
つ潤滑性を高めることで挿入性(挿入の容易性、挿入時
の違和感)を改善した坐剤およびその製造法を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意研究をした結果、一定の硬度を有
する半固形物の坐剤先端部とそれに続く固形の後部とを
一体化することにより坐剤の挿入性が改善されることを
見いだし、さらに検討を重ねて本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明は、(1)常温(25℃)で半固体
の先端部と、それに続く常温で固体の後部が一体成形さ
れており、5℃、ずり速度38.3S-1で測定したとき
の粘度が3500mPa・s以上、33℃、ずり速度7
6.6S-1で測定したときの粘度が1000mPa・s
以上であり、且つ長さ31.5mm、最大径10mm、
後端径7mm、先端の曲率半径3mmの紡錘形に成形し
たものをレオメーターにより、25℃、坐剤移行速度速
度が5cm/分で平板アダプターに押し付けた場合、坐
剤先端が1mm押し潰されるまでの最大応力(硬度)が
50〜700gの範囲にある坐剤、(2)坐剤全体に対
する先端部の割合が1〜25重量%である前記(1)記
載の坐剤、(3)先端部がヒドロキシプロピルセルロー
スと常温で液体のポリエチレングリコールを含んでなる
前記(1)または(2)記載の坐剤、(4)後部が常温
で固体の油脂性坐剤基剤または常温で固体のポリエチレ
ングリコールを含んでなる前記(1)または(2)記載
の坐剤、(5)常温で液体のポリエチレングリコールに
対し、平均分子量30,000〜450,000のヒド
ロキシプロピルセルロース0.5〜50重量%を含んで
なる前記(3)記載の坐剤、(6)先端部および/また
は後部に薬物を配合してなる前記(1)記載の坐剤、お
よび(7)常温で固体の油脂性坐剤基剤または常温で固
体のポリエチレングリコールを加温溶融して坐剤鋳型に
流し込み、その流し込みと同時または流し込みの後その
上から常温で液体のポリエチレングリコールとヒドロキ
シプロピルセルロースを均一に混合して70〜90℃に
加温した液を流し込み、冷却固化させる前記(1)記載
の坐剤及びその製造法、である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の坐剤は、〔図1〕に示す
ように、常温(25℃)で半固体の先端部1と常温で固
体の後部2が一体成形されたものである。常温で半固体
の先端部は、5℃、ずり速度38.3S-1で測定したと
きの粘度が3500mPa・s以上、好ましくは400
0mPa・s以上、33℃、ずり速度76.6S-1で測
定したときの粘度が1000mPa・s以上、好ましく
は1500mPa・s以上であり、且つ長さ31.5m
m、先端から10mmの位置にある最大径10mm、後
端径7mm、先端の曲率半径3mmの紡錘形に成形した
ものをレオメーターにより、25℃、坐剤移行速度5c
m/分で平板アダプターに押し付けた場合、坐剤先端が
1mm押し潰されるまでの最大応力(硬度)が50〜7
00g、好ましくは100〜500gの範囲にあるもの
である。この先端部は、ヒドロキシプロピルセルロース
と常温で液体であるポリエチレングリコールを均一に混
合することにより得られる。常温で液体のポリエチレン
グリコールの平均分子量は、通常100〜650、好ま
しくは190〜450程度である。また、ヒドロキシプ
ロピルセルロースの平均分子量は、通常30,000〜
450,000、好ましくは100,000〜400,
000程度である。
【0006】このヒドロキシプロピルセルロースと常温
で液体のポリエチレングリコールの混合割合は、両者の
均一な混合物の前記特定条件で測定した粘度および硬度
が前述の特定範囲のものになるように配合すればよい
が、通常ポリエチレングリコール100重量部当たり、
ヒドロキシプロピルセルロースは0.5〜50重量部、
好ましくは1〜15重量部程度である。本発明の坐剤後
部に用いられる常温で固体の油脂性基剤は、カカオ脂、
ラウレン脂、牛脂もしくはハードファットの1種或いは
2種以上の混合物、又はそれに常温で液状であるヤシ
油、パーム核油、ツバキ油、オリーブ油、大豆油、ゴマ
油、トウモロコシ油、中鎖脂肪酸トリグリセライドの1
種または2種以上が添加されたものが挙げられる。常温
で固体であるポリエチレングリコールは、通常平均分子
量900〜6500程度のものである。これらの中で坐
剤後部に用いる基剤として好ましいものはハードファッ
トである。坐剤先端部の半固形物の量は、坐剤の挿入性
に大きく関与し、多すぎるとべたつきが発生し挿入性が
悪くなり、少な過ぎると挿入時の抵抗を下げることがで
きず、潤滑剤的役割が果たせない。従って、先端部の量
は坐剤全体に対して通常1〜25重量%程度であり、好
ましくは2〜10重量%程度である。
【0007】本発明の坐剤には、先端部および/または
後部に薬物を配合することができ、副腎皮質ホルモン剤
である例えば酢酸プレドニゾロン、プレドニゾロン、酢
酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸コルチゾ
ン、コルチゾン、酢酸デキサメタゾン、デキサメタゾ
ン、吉草酸酢酸プレドニゾロン、もしくは酢酸トリアム
シノロン、局所麻酔剤である例えば塩酸リドカイン、リ
ドカイン、塩酸ジブカイン、ジブカイン、塩酸プロカイ
ン、プロカイン、塩酸テトラカイン、テトラカイン、塩
酸クロロプロカイン、クロロプロカイン、塩酸ブピバカ
イン、ブピバカイン、塩酸プロパラカイン、プロパラカ
イン、塩酸メピバカイン、メピバカイン、塩酸フェナカ
イン、フェナカイン、塩酸オキシブプロカイン、オキシ
ブプロカイン、塩酸プロピトカイン、プロピトカイン、
塩酸メプリルカイン、メプリルカイン、アミノ安息香酸
エチル、オルソカイン、オキセサゼイン、塩酸パラブチ
ルアミノ安息香酸ジエチルアミノエチル、オキシポリエ
トキシデカン若しくはロートエキス、解熱鎮痛消炎剤で
ある例えばアスピリン、アセトアミノフェン、トルフェ
ナム酸、フェナセチン、ジクロフェナックナトリウム、
インドメタシン、メフェナム酸、アミノピリン、イブプ
ロフェン、エテンザミドまたはピロキシカム、消炎、鎮
痒、創傷治癒剤である例えばグリチルレチン酸、ジメチ
ルイソプロピルアズレン、イクタモール、カンフル、ク
ロタミトン、塩化リゾチーム、トリベノシド、硫酸アル
ミニウムカリウム、シコンエキス、セイヨウトチノキ種
子エキス、ハマメリスエキス、加工ダイサン、精製卵黄
レシチン、卵黄油、d−カンフル、dl−カンフル、ハ
ッカ油、l−メントール、dl−メントール、ユーカリ
油、アラントイン若しくはアルミニウム・クロルヒドロ
キシアラントイネート、ビタミン剤である例えば酢酸ト
コフェロール、トコフェロール、エルゴカルシフェノー
ル、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノール、塩酸ピ
リドキシン、塩酸ピリドキサミン、リン酸ピリドキサミ
ン、塩酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサール、リボ
フラビン、酪酸リボフラビン、ビタミンA油、強肝油若
しくは肝油、サルファ剤である例えばスルファジアジ
ン、スルフィソミジン、スルフィソミジンナトリウム若
しくはホモスルファミン、抗生物質または抗真菌剤であ
る例えばエリスロマイシン、テトラサイクリン、塩酸テ
トラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、硫酸ス
トレプトマイシン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸フラジオ
マイシン、硫酸カナマイシン、クロトリマゾール、ミコ
ナゾール、チニダゾール、硝酸ミコナゾール、オキシコ
ナゾール、メトロニダゾール、硝酸イソコナゾール、ト
リコマイシン、ピマシリン若しくは硝酸エコナゾール、
殺菌剤である例えばアクリノール、アルキルポリアミノ
エチルグリシン、イソプロピルメチルフェノール、塩化
セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化ベルベリ
ン、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、グ
ルコン酸クロルヘキシジン液、セトリミド、フェノール
若しくはレゾルシン、血管収縮剤である例えばエピネフ
リン液、塩酸エフェドリン、塩酸テトラヒドロゾリン、
塩酸ナファゾリン、塩酸フェニレン若しくはdl−塩酸
メチルエフェドリン、抗ヒスタミン剤であるジフェンヒ
ドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、タンニン酸ジフェ
ンヒドラミン、ラウリル硫酸ジフェンヒドラミン、マレ
シン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェニルピジリン、
麻薬である例えば塩酸モルヒネ、塩酸エチルモルヒネ、
硫酸モルヒネ、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイ
ン、塩酸コカイン若しくは塩酸ペチジン等の1種または
2種以上を配合することができるが、これらに限定され
るものではない。薬物の配合割合は一概に言えないが坐
剤全体に対して、0.1〜10重量%程度である。本坐
剤には、必要により吸収調節剤、界面活性剤、溶解補助
剤、安定化剤、水、防腐剤、賦形剤などの適量を配合し
ても良い。
【0008】次に本発明坐剤の製造法について述べる。
本発明の坐剤は、まず坐剤後部の材料となる常温で固体
の坐剤基剤を、たとえば65〜95℃に加温溶融して、
坐剤鋳型に流し込む。この基剤を型に流し込みと同時ま
たは流し込んだ後、その上から常温で半固体のポリエチ
レングリコールとヒドロキシプロピルセルロースとを予
め混合溶融した液を流し込むと、親水性且つ比重の大き
なポリエチレングリコールとヒドロキシプロピルセルロ
ースの混液は同時または先に流し込んだ油性の坐剤基剤
とは混らずに鋳型底部(坐剤先端部)に沈降する。型を
室温まで冷却すると、〔図1〕に示すように半固体の先
端部1と固体の後部2が密着した坐剤が得られる。この
ようにして得られた坐剤は、肛門等に挿入する際半固体
の先端部と固体の後部が分離したりずれたりすることが
なく、抵抗なく適用部位に挿入することができる。
【0009】
【実施例】以下に実施例、比較例および試験例をあげて
本発明をさらに具体的に説明する。 実施例1 ポリオキシエチレングリコール400 35mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量5.5〜7万) 3.5mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg ハードファットを70℃に加温して、これをアルミニウ
ム製の鋳型に流し込み、次いで予めポリエチレングリコ
ール400にヒドロキシプロピルセルロースを均一に分
散し80℃に加温して製した液を、先に充填したハード
ファットの上に流し込んだ。その後室温(25℃)まで
自然冷却して坐剤を製造した。得られた坐剤は長さ3
1.5mm、先端の曲率半径は3mm、先端から10m
mの位置に最大径(10mm)があり、後端の直径が7
mmの紡錘形のものである。以下の実施例、比較例にお
いても同形の坐剤を製造した。
【0010】 実施例2 ポリオキシエチレングリコール400 175mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量25〜40万) 3.5mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg ハードファットを70℃に加温して、これをアルミニウ
ム製の鋳型に流し込み、次いで予めポリエチレングリコ
ール400にヒドロキシプロピルセルロースを均一に分
散し80℃に加温して製した液を、先に充填したハード
ファットの上に流し込んだ。それを室温(25℃)まで
自然冷却して坐剤を製造した。
【0011】 実施例3 ポリオキシエチレングリコール400 100mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量11〜15万) 2mg ポリエチレングリコール4000 412mg ポリエチレングリコール1000 適 量 全 量 1750mg ポリエチレングリコール4000とポリエチレングリコ
ール1000を70℃に加温して混ぜ合わせ、これをア
ルミニウム製の鋳型に流し込み、次いで予めポリエチレ
ングリコール400にヒドロキシプロピルセルロースを
均一に分散し80℃に加温して製した液を、先に充填し
たハードファットの上に流し込んだ。それを室温(25
℃)まで自然冷却して坐剤を製造した。
【0012】 実施例4 ポリオキシエチレングリコール400 400mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量25〜40万) 8mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg ハードファットを70℃に加温して、これをアルミニウ
ム製の鋳型に流し込んだ。次いで予めポリエチレングリ
コール400にヒドロキシプロピルセルロースを均一に
分散し80℃に加温して製した液を、先に充填したハー
ドファットの上に流し込み、室温(25℃)まで自然冷
却して坐剤を製造した。
【0013】 実施例5 リドカイン 60mg 酢酸プレドニゾロン 1mg 酢酸トコフェロール 60mg アラントイン 20mg ポリオキシエチレングリコール400 100mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量11〜15万) 2mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg 酢酸トコフェロール、一部のリドカインを70℃に加温
したハードファットに溶解し、酢酸プレドニゾロン、ア
ラントインを一部のハードファットに分散して混ぜ合わ
せ70℃に保ち、これをアルミニウム製の鋳型に流し込
んだ。次いで予め一部のリドカインをポリエチレングリ
コール400に加温して溶解後、ヒドロキシプロピルセ
ルロースを分散して80℃に加温して製した液を、直ち
に上から流し込み、室温(25℃)で固化して坐剤を製
造した。
【0014】 実施例6 リドカイン 60mg 酢酸プレドニゾロン 1mg 酢酸トコフェロール 60mg アラントイン 20mg L−メントール 10mg ポリオキシエチレングリコール400 175mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量25〜40万) 3.5mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg 酢酸トコフェロール、一部のリドカインとL−メントー
ルを70℃に加温したハードファットに溶解し、酢酸プ
レドニゾロン、アラントインを一部のハードファットに
分散して混ぜ合わせ70℃に保ち、これをアルミニウム
製の鋳型に流し込んだ。次いで予め一部のリドカインと
L−メントールをポリエチレングリコール400に加温
して溶解後、ヒドロキシプロピルセルロースを分散して
80℃に加温して製した液を、直ちに上から流し込み、
室温(25℃)で固化して坐剤を製造した。
【0015】 実施例7 アセトアミノフェン 100mg ポリオキシエチレングリコール400 100mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量11〜15万) 2mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg 加温して溶解したハードファットにアセトアミノフェン
を分散して70℃に保ち、これをアルミニウム製の鋳型
に流し込んだ。次いで予めポリエチレングリコール40
0にヒドロキシプロピルセルロースを分散して80℃に
加温して製した液を、直ちに上から流し込み、室温(2
5℃)で固化して坐剤を製造した。
【0016】 実施例8 ジクロフェナックナトリウム 25mg ポリオキシエチレングリコール400 100mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量11〜15万) 2mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg 加温して溶解したハードファットにジクロフェナックナ
トリウムを分散して70℃に保ち、これをアルミニウム
製の鋳型に流し込んだ。次いで予めポリエチレングリコ
ール400にヒドロキシプロピルセルロースを分散して
80℃に加温して製した液を、直ちに上から流し込み、
室温(25℃)で固化して坐剤を製造した。
【0017】比較例1 60℃で溶融したハードファットをアルミニウム製の鋳
型に流し込み、室温(25℃)で冷却して坐剤を製造し
た。 比較例2 ポリオキシエチレングリコール400 700mg ヒドロキシプロピルセルロース (分子量25〜40万) 14mg ハードファット 適 量 全 量 1750mg ハードファットを70℃に加温して、これをアルミニウ
ム製の鋳型に流し込んだ。次いで予めポリエチレングリ
コール400にヒドロキシプロピルセルロースを均一に
分散し80℃に加温して製した液を、先の鋳型に上から
流し込み、室温(25℃)で固化して坐剤を製造した。
【0018】試験例1 実施例1〜8、比較例1、2で得られた坐剤の物性を下
記の計器により測定した。結果を〔表1〕に示す。坐剤
先端部を構成する半固体の5℃および33℃における粘
度は、VISCOMETER MODEL R−U、東
機産業(株)社製の回転式粘度計で測定した。硬度はN
RM−2010J−CW、不動工業(株)社製のレオメ
ータにより、25℃、坐剤移行速度5cm/分の条件
下、坐剤先端部が圧縮弾性圧用平板アダプター(直径1
0mm)に押さえつけられて1mm圧し潰された時の最
大応力を測定した。
【0019】
【表1】
【0020】試験例2 実施例1〜8および比較例1、2で得られた試料につい
て7名のパネルによる坐剤の挿入性に関する官能試験を
実施した。各パネルに坐剤を肛門から挿入してもらい、
坐剤挿入の容易性、挿入時の違和感、総合評価の3項目
について、下記基準で点数をつけその平均を値とした。
結果を〔表2〕に示す。 評価基準 (1)坐剤挿入の容易性 5:容易に挿入ができる 4:おおむね容易に挿入できる 3:普通 2:やや挿入困難 1:挿入困難 (2)坐剤挿入時の違和感 4:違和感なし 3:やや違和感有り 2:違和感有り 1:違和感かなり有り (3)総合評価 5:良好 4:おおむね良好 3:普通 2:やや悪い 1:悪い
【0021】
【表2】 〔表1〕及び〔表2〕から明らかなように同じ大きさの
坐剤であっても本発明の実施例1〜8の坐剤は、挿入の
容易性、挿入時の違和感、さらに総合評価においても良
好な結果が得られた。これに対し比較例1の坐剤は硬す
ぎ、一方比較例2の坐剤は柔らかすぎて、挿入の容易
性、挿入時の違和感および総合評価のいずれにおいても
低い評価点であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の坐剤は、坐剤先端部に適度な軟
らかさを有する半固体と、固体の後部を一体化して形成
されたもので、先端部の半固体の存在により坐剤挿入時
の抵抗が低く、潤滑性があるので挿入が容易である。ま
た、挿入時の違和感が軽減された坐剤であるので、コン
プライアンスの向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた坐剤の断面図
【符号の説明】
1:先端部 2:後部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】常温(25℃)で半固体の先端部と、それ
    に続く常温で固体の後部が一体成形されており、5℃、
    ずり速度38.3S-1で測定したときの粘度が3500
    mPa・s以上、33℃、ずり速度76.6S-1で測定
    したときの粘度が1000mPa・s以上であり、且つ
    長さ31.5mm、最大径10mm、後端径7mm、先
    端の曲率半径3mmの紡錘形に成形したものをレオメー
    タにより、25℃、坐剤移行速度速度が5cm/分で平
    板アダプターに押し付けた場合、坐剤先端が1mm押し
    潰されるまでの最大応力(硬度)が50〜700gの範
    囲にある坐剤。
  2. 【請求項2】坐剤全体に対する先端部の割合が1〜25
    重量%である請求項1記載の坐剤。
  3. 【請求項3】先端部がヒドロキシプロピルセルロースと
    常温で液体のポリエチレングリコールを含んでなる請求
    項1または2記載の坐剤。
  4. 【請求項4】後部が常温で固体の油脂性坐剤基剤または
    常温で固体のポリエチレングリコールを含んでなる請求
    項1または2記載の坐剤。
  5. 【請求項5】常温で液体のポリエチレングリコールに対
    し、平均分子量30,000〜450,000のヒドロ
    キシプロピルセルロース0.5〜50重量%を含んでな
    る請求項3記載の坐剤。
  6. 【請求項6】先端部および/または後部に薬物を配合し
    てなる請求項1記載の坐剤。
  7. 【請求項7】常温で固体の油脂性坐剤基剤または常温で
    固体のポリエチレングリコールを加温溶融して坐剤鋳型
    に流し込み、その流し込みと同時または流し込みの後そ
    の上から常温で液体のポリエチレングリコールとヒドロ
    キシプロピルセルロースを均一に混合して70〜90℃
    に加温した液を流し込み、冷却固化させる請求項1記載
    の坐剤及びその製造法。
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