JP2003507109A - 女性の頸管部を麻酔するための器具及び方法 - Google Patents
女性の頸管部を麻酔するための器具及び方法Info
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Abstract
Description
うに、該女性の頸管部に対し麻酔薬を局所的に送達しそれを即時徐放するための
新規の器具に関する。発明の背景 少し挙げてみただけでも、子宮内膜及び子宮頸部標本採取、ループ電気外科切
除術(LEEP)、子宮内膜生検、子宮鏡検査、拡張法及び掻爬及びレーザー円
錐切除術といったような数多くの婦人科的処置が、入院患者としてよりもむしろ
外来患者ベースでより頻繁に実施されつつある。かかる処置は痛みを伴うもので
あり得ることから、膣の上部部分及び子宮の下部部分を内含する頸管部を処置の
開始に先立ち局所的に麻酔することが望ましい。かくして、頸管部を一時的に麻
酔するための方法が開発されてきた。かかる方法の1つには、女性の体内への麻
酔薬の硬膜外注入又は硬膜外カテーテルの挿入が関与している。しかしながらこ
の方法には、脊椎の硬膜外物質への注射又は穿孔が必要となり、かくして、本質
的に女性に痛み及び不快感を与える。その上、これは、労働集約的作業であり、
時間もかかり、コストも高く、技術的に実施がむずかしい。
部内に麻酔薬を直接注入することである。しかしながら、硬膜外注入と全く同様
に、この方法も同じく、麻酔対象の女性に痛み及び不快感をひき起こす可能性が
ある。その上、この方法は、治療を施す医療提供者がかかる注入を行なうのに必
須の技能を有することを必要とする。同様に、この方法は1つの又は一定数の認
知された合併症を結果としてもたらし得る。
局所的に施用することが関与している。しかしながら、この方法にも同様に固有
の限界がある。例えば、麻酔薬は、麻酔すべき局所的点又は部域から拡散する可
能性がある。従って、その部域に施用しなければならない麻酔薬の量はかかる拡
散を補償しなければならない。その結果、女性は、該領域を麻酔するのに実際に
必要とされるよりも多くの量の麻酔薬に露呈される。
、麻酔薬を頸管部に即時徐放する器具である。その結果として、婦人科的処置の
実施を見越して、該領域を一時的に麻酔することが可能である。
の使用に向いている、女性の頸管部に対して麻酔薬を局所的に送達するための器
具及び方法である。その結果、上述の方法で麻酔薬を送達するために必須の訓練
を受けていない医療提供者がかかる器具を容易に使用でき、かくして外来患者環
境で局所的に麻酔を受けることのできる女性の数は増大する。同様に、上述の代
替案に付随する時間、費用及び合併症のリスクも削減できる。
れを利用することができるということの受諾としてみなされるべきではない。発明の要約 本発明に従うと、頸管部の麻酔を一時的に誘発するため女性の頸管部に局所的
に麻酔薬を送達するための新規かつ有用な器具及び方法が提供される。
もつリングを含んで成る、女性の頸管部に対し麻酔薬を局所的に送達しそれを即
時徐放するための器具に関する。さらに、該リングは、薬学的に受容可能な不活
性材料で構成され、女性の膣管内に挿入されその中に一時的に保持され得るよう
充分なサイズをもつ。本発明の器具は同様に、少なくとも1つのくぼみの中に位
置設定され、麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物をも含んで成る。リングを膣
管内に挿入した時点で、麻酔薬は麻酔剤組成物から即時徐放され、頸管部内で一
時的麻酔を誘発する。その結果として、リングが頸管部内で所定の位置にあるか
又は除去された状態で女性に対し婦人科的処置を実施することができ、該処置に
付随する痛み及び不快感を回避することができる。
含んで成る。かかる薬学的に受容可能な不活性材料の特定の例としては、いくつ
か挙げただけでも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニル、セルロース誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ
、ポリウレタン及びポリジメチルシロキサンが含まれる。
形剤を含んでいる、女性の頸管部に対し麻酔薬を局所的に送達しそれを即時徐放
するための上述の器具に関する。本発明の器具の中では数多くの麻酔薬か利用さ
れる。さらに、本書で利用される麻酔薬は遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそ
れらの混合物の形をしていてよい。本書で利用される麻酔薬の特定の例としては
、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイン、クロロプロカイン、
プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、テトラカイン、リドカイン、ベン
ゾカイン、又はそれらの混合物が含まれるが、これらに制限されるわけではない
。
賦形剤の例としては、ほんのいくつか挙げただけでも、飽和ポリグリコール化グ
リセリド、ブロック共重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、
シリコーン、例えば縮合硬化シリコーンエラストマ、微結晶性セルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン又はそれらの混合物が
含まれる。
数多くのサイズ又は形状をもつことができる。例えば、少なくとも1つのくぼみ
はリングの表面上の少なくとも1つの切欠きを構成することができる。当然のこ
とながら、少なくとも1つの切欠きは、リングの外部表面上の複数の切欠きを構
成することができる。特定の実施形態においては、複数の切欠きは8つの切欠き
を含む。
を構成することができる。該少なくとも1つの溝路は、リングの上部表面、下部
表面、内部表面又は外部表面上に位置設定され得る。本発明の実施形態において
、少なくとも1つの溝路は、リングの上部又は下部表面のいずれかの上の1本の
溝路を構成する。もう1つの実施形態においては、少なくとも1本の溝路は、リ
ングの下部表面上の第1の溝路及びリングの上部表面上の第2の溝路を構成する
。さらにもう1つの実施形態においては、少なくとも1つの溝路は、リングの外
部表面上の1本の溝路を構成する。
少なくとも1つの中ぐりを構成することができる。特定の実施形態においては、
リング内の該少なくとも1つの中ぐりは、上部表面から下部表面まで延びる、リ
ングを貫通する複数の中ぐりを構成する。
頸管部を麻酔するための器具において、 (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び前記外部表面上の溝路を
有し、薬学的に受容可能な不活性材料で構成され、該女性の膣管内に挿入されそ
の中に一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリング;(b) 前記溝
路内に位置設定され、麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物を含んで成る器具に
も関する。女性の膣管内にリングを挿入した時点で、該麻酔薬は該麻酔剤組成物
から即時徐放されて、該頸管部内で一時的麻酔を誘発する。
可能である。特定の例としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、セルロース誘導体、熱可塑
性ゴム、熱可塑性エラストマ又はポリジメチルシロキサンが含まれるが、これら
に制限されるわけでは全くない。その上、ここでは、数多くの麻酔薬が利用可能
である。麻酔薬は、遊離塩基形態、酸性付加塩形態をしていてよい。かかる麻酔
薬の特定の例としては、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイン
、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、テトラカイ
ン、リドカイン、ベンゾカイン、又はそれらの混合物が含まれるが、それらに制
限されるわけでは全くない。特定の1実施形態においては、麻酔剤組成物は、約
60重量%の麻酔薬及び約40重量%の前記賦形剤を含んで成る。
て該頸管部を麻酔するための器具において、(a) 内部表面、外部表面、下部
表面、上部表面及び前記外部表面上の溝路を有し、エチレン−酢酸ビニル共重合
体で構成され、該女性の膣管内に挿入され得るような充分なサイズをもつリング
;及び(b) 前記溝路内に位置設定され、約60重量%のリドカイン及び約4
0重量%の賦形剤を含む麻酔剤組成物、を含んで成る器具にも関する。該女性の
膣管内にリングを挿入した時点で、該リドカインは、該麻酔剤組成物から即時徐
放され、該頸管部内の一時的麻酔を誘発する。
所的に送達しそれを即時徐放するための器具において、上部表面、下部表面、内
部表面及び外部表面をもつ表面、そして外部表面上の溝路を有するリングを含ん
で成る器具にも関する。該リングは、薬学的に受容可能な不活性材料を含み、女
性の膣管内に挿入されてその中に一時的に保持され得るように充分なサイズを有
する。60重量%のリドカイン及び約40重量%の賦形剤を含む麻酔剤組成物が
、該少なくとも1本の溝路内に位置設定されている。女性の膣管内にリングを挿
入した時点で、リドカインは麻酔剤組成物から即時徐放され、頸管部内で一時的
麻酔を誘発する。リドカインは、遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混
合物の形をしていてよい。さらに、数多くの賦形剤が、本発明のこのような器具
の中で利用できる。特定の例としては、例えばラウロイルマクロゴルグリセリド
又はステアロイルマクロゴルグリセリドといった飽和ポリグリコール化グリセリ
ド、又はブロック共重合体界面活性剤が含まれる。
的に送達しそれを即時徐放するための方法にも関する。結果として、頸管部は、
該女性に対し婦人科的処置を実施するために一時的に麻酔されることになる。特
に、本発明は、頸管部内で一時的に麻酔を誘発するべく、女性の頸管部に対し麻
酔薬を局所的に送達しそれを即時徐放するための方法において、1つの表面及び
この表面上の少なくとも1つのくぼみを有するリング、及びリングの表面上の該
少なくとも1つのくぼみ内に位置設定される麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成
物を提供する段階を含んで成る方法に関する。該リングは、薬学的に受容可能な
不活性材料を含み、該女性の膣管内に挿入されかつその中に一時的に保持され得
るような充分なサイズを有する。本発明の方法は、同様に、該女性の膣管内にリ
ングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から即時徐放され、女性の膣粘膜
と接触し、女性の頸管部内で一時的麻酔を誘発するようにする段階をも含んで成
る。リングは、婦人科的処置の実施前又は実施後に膣管から除去されうる。
れを即時徐放するための方法において、薬学的に受容可能な不活性材料がエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル、セルロース誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ又はポリジ
メチルシロキサンを内含するもののこれらに制限されるわけでは全くない、方法
にも関する。同様に、麻酔剤組成物中の麻酔薬及び賦形剤の数量は、かかる方法
の特定の利用分野に応じて変動しうる。特定の1実施形態においては、麻酔剤組
成物は約60重量%の該麻酔薬及び約40重量%の該賦形剤を含んで成る。当然
のことながら、麻酔薬は、遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混合物の
形をしていてよい。本発明の方法において利用可能な麻酔薬の特定の例としては
、いくつか挙げただけでも、クロロプロカイン、ブリロカイン、メピバカイン、
エチドカイン、テトラカイン、リドカイン、ベンゾカイン又はそれらの混合物が
含まれる。同様に、本発明の方法においては、例えば飽和ポリグリコール化グリ
セリド、ブロック共重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、シ
リコーン(縮合硬化シリコーンエラストマ)、微結晶性セルロース、ヒドロキシ
エチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン又はそれらの混合物といった
数多くの賦形剤が利用可能である。
をもち得る。例えば、少なくとも1つのくぼみは、該リングの表面上に少なくと
も1つの切欠きを構成することができる。本発明の方法の特定の実施形態におい
ては、該リングの表面は、上部表面、下部表面、内部表面及び外部表面を含み、
該少なくとも1つの切欠きは、該外部表面上の複数の切欠きを構成する。
該表面上の少なくとも1つの溝路を構成することもできる。当然のことながら、
本発明の方法のリングの該表面は、上部表面、下部表面、内部表面及び外部表面
を含む。かくして、該少なくとも1つの溝路は、該上部表面上に位置設定され得
る。本発明の方法の特定の実施形態においては、上部表面上に該少なくとも1本
の溝路が位置設定されている。もう1つの実施形態においては、該少なくとも1
本の溝路は下部表面内に位置設定されている。同様に、該少なくとも1本の溝路
は第1の溝路及び第2の溝路を構成し、ここで、該第1の溝路は上部表面上に位
置設定され、該第2の溝路は下部表面上に位置設定されている。さらにもう1つ
の実施形態においては、該少なくとも1本の溝路は、外部表面上に位置設定され
ている。
少なくとも1つの中ぐりを構成することができる。該少なくとも1つの中ぐりは
、該リングの内部に貫入してもよいし、又は代替的には該リングの中を貫通して
もよい。本発明の方法の特定の1実施形態においては、該少なくとも1つの中ぐ
りは、リング内を通過しかつ上部表面から下部表面まで延びる複数の中ぐりを構
成する。
管部を麻酔するための方法において: (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び該外部表面上の溝路を有
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体で構成され、該女性の膣管内に挿入されその
中に一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリングを提供する段階; (b) 該溝路内に位置設定され、該麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物を提
供する段階; (c) 該女性の膣管内にリングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から
即時徐放され該女性の頸管部内で一時的麻酔を誘発するようにする段階;及び (d) 頸管部内に一時的麻酔を誘発した後、婦人科的処置の実施前又は後のい
ずれかに膣管からリングを除去する段階、 を含んで成る方法にも関する。
形剤を含むことができる。その上、麻酔薬は、遊離塩基形態、酸性付加塩形態、
又はそれらの混合物の形をしていてよい。特定の1実施形態においては、麻酔剤
組成物は約60重量%の麻酔薬及び約40重量%の賦形剤を含む。ここで利用で
きる麻酔薬の例としては、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイ
ン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、テトラカ
イン、リドカイン、ベンゾカイン、又はそれらの混合物が含まれるが、これらに
制限されるわけではない。同様にして、いくつか挙げただけでも、例えば飽和ポ
リグリコール化グリセリド、ブロック共重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリ
ン酸グリセリル、シリコーン(縮合硬化シリコーンエラストマ)又はそれらの混
合物といったような、数多くの賦形剤がここで利用可能である。特定の実施形態
においては、麻酔剤組成物は約60重量%のリドカイン及び約40重量%の飽和
ポリグリコール化グリセリド、例えばラウロイルマクロゴルグリセリド、ステア
ロイルマクログルグリセリドなどを含んで成る。もう1つの実施形態においては
、賦形剤は、ブロック共重合体界面活性剤を含んで成る。
て頸管部を一時的に麻酔するための方法において: (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び該外部表面上の溝路を有
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体で構成され、該女性の膣管内に挿入されその
中に一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリングを提供する段階; (b) 該溝路内に位置設定され、約60重量%のリドカイン及び約40重量%
の賦形剤を含む麻酔剤組成物を提供する段階; (c) 該女性の膣管内にリングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から
即時徐放され該女性の頸管部内で一時的麻酔を誘発するようにする段階;及び (d) 頸管部内に一時的麻酔を誘発した後、婦人科的処置の実施前又は後のい
ずれかに膣管からリングを除去する段階、 を含んで成る方法にも関する。
ゴルグリセリド又はステアロイルマクロゴルグリセリドを含む飽和ポリグリコー
ル化グリセリド又は、ブロック共重合体界面活性剤が含まれる。
性の頸管部を局所麻酔するための新規かつ有用な器具を提供することにある。そ
の結果として頸管部は、女性の婦人科的処置の実施に先立ち一時的に麻酔される
。
、女性の頸管部内に麻酔薬を局所的に送達しそれを即時徐放するための器具を提
供することにある。本発明のこれらの及びその他の態様は、以下の図面及び詳細
な説明を参照することによってより良く理解されることになる。発明の詳細な説明 本発明は、驚くべきことに又予想外にも、その表面上に少なくとも1つのくぼ
みをもちかかるくぼみが麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物で満たされている
リングが、女性の膣管内に挿入された時点で頸管部の膣粘膜に対し局所的に麻酔
薬を送達しそれを即時徐放できるという発見事実に基づいている。特に、本発明
の器具は、女性に対し婦人科的処置を実施することを見越して頸管部が一時的に
麻酔されるように、膣粘膜に対しリドカインといったような麻酔薬を最高400
mg局所的に送達し即時徐放することができる。
具において: (a) 1つの表面及びこの表面上の少なくとも1つのくぼみを有し、薬学的に
受容可能な不活性材料で構成され、該女性の膣管内に挿入され得るような充分な
サイズをもつリング; (b) 該麻酔薬及び賦形剤を含む該少なくとも1つのくぼみ内の麻酔剤組成物
、を含んで成る器具に関する。
つのくぼみの中に位置設定されかつ麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物を有し
、しかも薬学的に受容可能な不活性材料で構成され該女性の膣管内に挿入されか
つその中に一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリングを提供する段
階;及び (b) 該女性の膣管内にリングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から
即時徐放され、女性の膣粘膜と接触し、女性の頸管部を局所麻酔するようにする
段階、 を含んで成る方法にも関する。
規則的に使用されている。従って、本書で使用されている「麻酔薬」という語は
、治療上有効な量で適用された時に神経伝導を遮断する薬学的に活性な作用物質
を意味する。これは、局所的又は全身的ないずれかの効果のために使用可能であ
る。麻酔薬の適用とは、皮ふ又は粘膜といったような麻酔すべき組織に対する麻
酔薬の直接的接触を意味する。本書で利用される麻酔薬は、遊離塩基又は酸付加
塩の形をしていてよい。ここで利用できる麻酔薬の特定の例としては、ブピバカ
イン、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイ
ン、メピバカイン、エチドカイン、テトラカイン、リドカイン、又はそれらの混
合物が含まれる。
薬学的に受容可能な希釈剤、アジュバンド、担体又はビヒクルを意味する。かか
る賦形剤は、石油、動物性、植物性又は合成の油、例えば落花生油、大豆油、鉱
油、ゴマ油などを含む油及び水といった無菌の液体であり得る。ここで利用可能
な賦形剤の例としては、飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック共重合体界
面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、シリコーン、例えば縮合硬化シ
リコーンエラストマ、微結晶性セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリビニルピロリドン又はそれらの混合物が含まれる。
来の脂肪酸エステルを意味する。
リセリドとポリエチレングリコールエステルの混合物を意味する。以上で説明し
た通り、現在知られている又はその後発見されるあらゆる飽和ポリグリコール化
グリセリドが、本発明の器具において利用可能である。
もつ化合物を意味する。溶剤に界面活性剤を添加することによって、溶剤中への
物質の可溶化が促進される。
で規則的間隔で発生し、特定の形態でつねに見い出される界面活性剤の反復単位
又は単量体単位を意味する。
の1つの液体の小球の懸濁を可能にする物質を意味する。
)は、限定された時間持続するか又は使用するか又は役立つことを意味する。
均相対分子量が300〜1500Dの間にある(主としてラウリン酸の)マクロ
ゴルモノエステル及びジエステル及びグリセロールのモノ、ジ及びトリエステル
を含む飽和ポリグリコール化グリセリドを意味する。
低い該表面の一部域を意味する。本書で利用できるくぼみの特定の例には、リン
グの表面上の切欠き、溝路及び中ぐりが含まれるが、これらに制限されるわけで
はない。
女性の頸部及び膣をとり囲む円蓋まで延びる管のことを意味する。
具が構成されている材料を意味し、体内に挿入された場合に溶解又は崩壊せずそ
れ自体の薬理学的活性を示さない生体適合性材料を意味する。かかる材料の例と
しては、いくつか挙げただけでも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、セルロース誘導体、熱可
塑性ゴム、熱可塑性エラストマ又はポリジメチルシロキサンが含まれるが、これ
らに制限されるわけではない。
は免疫学的な応答を生み出さないために、生物学的に適合性ある特性をもつ材料
を意味する。
人間に投与された場合に胃の不調、めまいなどといったアレルギー性又はそれに
類似した都合の悪い反応を標準的に生み出さない分子実体、賦形剤及び組成物を
意味する。好ましくは、本書で使用されているような「薬学的に受容可能な」と
いう語は、動物そしてより特定的には人間の体内で使用するため、米国薬局方又
はその他の一般に認識された薬局方の中に列挙されているか又は連邦又は州政府
の取締り機関により承認されていることを意味する。
は少なくとも50%、より好ましくは少なくとも90%だけ苦痛を低減させ、最
も好ましくは、患者にとって臨床的に重大な苦痛を予防するのに充分な量を意味
するものとして用いられている。代替的には、治療上有効な量は、宿主の体内で
臨床的に重大な条件の改善をひき起こすのに充分なものである。
を遅延させ、麻酔薬の徐放を延長させ持続させることになる組成物を含まない麻
酔剤組成物からの麻酔剤の無制御徐放を意味する。
、局所的しびれ感及び/又は痛覚消失及び/又は感覚及び運動機能の阻害効果、
といったような状態を意味する。
図である。リング(1)は、上部表面(3),下部表面(図示せず)、内部表面
(4)及び外部表面(5)を含んで成る。溝路(2)は、外部表面(5)上に位
置設定されている。リング(1)は、シリコーン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、セルロー
ス誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ、ポリジメチルシロキサンなどと
いった薬学的に受容可能な不活性材料で作られている。特定の実施形態において
は、不活性の薬学的に受容可能な材料はエチレン−酢酸ビニル共重合体である。
さらに、リング(1)のサイズはその利用分野に応じて変動しうる。雌が人間の
女性である本発明の特定の1実施形態においては、リング(1)は、8.5mmの
横断面幅及び5.5cmの直径をもち、ここで該直径は、リング内に形成された穴
の中心からリングの外部表面まで測定される。本発明の一実施形態においては、
溝路(2)は、麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物で満たされている。遊離塩
基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混合物中の数多くの麻酔薬が本発明の麻酔
剤組成物において利用可能である。かかる麻酔薬の特定の例としては、ブピバカ
イン、ロピバカイン、ジブカイン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイ
ン、メピバカイン、エチドカイン、テトラカイン、リドカイン、ベンゾカイン又
はそれらの混合物が含まれるが、これらに制限されるわけではない。特定の一実
施形態においては、麻酔薬はリドカインである。さらに、数多くの賦形剤がここ
で利用可能であり、上述されている。
路(2)は、リング(1)の外部表面(5)上に見られる。リング(1)の概略
的横断面図(1)は明らかに溝路(2)を示す。溝路(2)の深さは4mmであり
、溝路(2)の幅は約3mmである。
の上の1本の溝路を構成している、本発明の器具の概略図である。特に、リング
(6)は、いくつか挙げただけでもシリコーン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
、ポリエチレン、ホリプロピレン又はポリウレタンで構成されている。その上、
リング(6)は、人間の女性の膣管内に挿入できるように8.5cmの横断面幅及
び5.5cmの直径を有する。ただし、リングのサイズは、雌がウシ、ネコ、イヌ
、ブタなどのいずれであるかによって変動し得る。リング(6)の表面上の少な
くとも1つのくぼみは、溝路(7)を構成する。当然のことながら、溝路(7)
は、リング(6)の上部又は下部のいずれの表面上に位置設定することもできる
。
かの上の1本の溝路を構成する、本発明の器具のリングの概略的側面図である。
より特定的には、図3(B)は、その上部表面又は下部表面のいずれかである表
面(8)上に溝路(7)をもつリング(6)を概略的に示している。図3(C)
は、上部又は下部表面(8)のいずれかの上に溝路(7)をもつリング(6)の
概略的横断面図である。溝路(7)は、3mmの幅と4mmの深さを有する。
面上の第1の溝路及びその下部表面上の第2の溝路を構成する、本発明の器具の
もう1つの実施形態を概略的に示している。より特定的に言うと、図5(A)は
、リング(9)の上部表面(10)を概略的に示している。リンク(9)は、薬
学的に受容可能な不活性材料で構成され、女性の膣管の中に挿入され得るように
充分なサイズをもつ。本発明の1つの特定の実施形態においては、リング(9)
は8.5mmの幅及び5.5cmの直径をもつ。本発明の器具のこの実施形態における
少なくとも1つのくぼみは、リング(9)の上部表面(10)上の第1の溝路(
11)及び下部表面(図示せず)上の第2の溝路(図示せず)を構成する。図5
(B)〜(C)は、下部表面(12)及び第2の溝路(13)及び上部表面(1
0)上の第1の溝路(11)とそれらの関係を概略的に示す。第1の溝路(11
)及び第2の溝路(13)は各々、3mmの幅と3mmの深さをもつ。
具又は方法において利用できるリングの横断面概略図を示している。特に、図7
(A)は概略的に、その上部表面(図示せず)からその下部表面(図示せず)ま
で延びる12個の中ぐり(15)をもつリング(14)を概略的に示す。図7(
B)は、上部表面から下部表面まで延びる24個の中ぐりをもつリング(16)
を概略的に示している。以上で説明した通り、数多くの薬学的に受容可能な材料
がリング(14)内で利用可能である。特定の例としては、シリコーン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニル、セルロース誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ、ポリジメ
チルシロキサンが含まれるがこれらの制限されるわけでは全くなく、特定の1実
施形態においては、薬学的に受容可能な材料はエチレン−酢酸ビニル共重合体で
ある。以上で説明した通り、リング(14)及び(16)は、女性の膣管内に挿
入されその中で一時的にとどまるような充分なサイズを有するべきである。特定
の実施形態においては、雌は人間の女性であり、リング(14)及び(16)は
、8.5mmの幅と5.5cmの直径をもつ。中ぐり(15)及び(17)はそれぞれ
リング(14)及び(16)の上部表面から下部表面まで走り、中ぐり(15)
及び(17)は8.5mmという長さをもつ。中ぐり(15)及び(17)の幅は
2mmである。薬学的作用物質及び賦形剤を含む薬学組成物がこのとき中ぐり(1
5)及び(17)の中に入れられ、次にリングは女性の膣管内に挿入され、ここ
で麻酔薬は即時徐放されて頸管部内で麻酔を誘発する。
書で利用可能なリングの概略図である。特に、図9(A)は、上部及び下部表面
(図示せず)と共に外部表面(19),内部表面(19)をもつリング(18)
の横断面を概略的に示している。リング(18)及び切欠き(20)の寸法は、
麻酔されている女性のタイプ及び、局所的に送達され即時徐放されるべき麻酔薬
の量に応じて変動しうる。雌が人間の女性である特定の実施形態においては、リ
ング(18)は8.5mmの幅及び5.5cmの直径をもち、切欠き(20)は約2〜
3cmの幅と約6〜8mmの深さをもつ。同様に切欠き(20)は外部表面(19)
上に空間的に配置されている。麻酔薬及び賦形剤を含む薬学組成物はこのとき、
切欠きの中に置かれる。次にリングは、女性の膣管内に挿入され、麻酔薬は即時
徐放される。
ることによってより良く理解することができる。以下の例は、本発明の好ましい
実施形態をより充分に例示するために提示されている。しかながらこれらは、本
発明の広い範囲を限定するものとしてみなされるべきでは決してない。例 麻酔薬は、治療上有効な量で適用されたとき神経伝導を遮断する薬学的に活性
な作用物質である。これらは、局所的又は全身的効果のいずれかのために使用さ
れてきた。現在、麻酔剤は、表面又は局所麻酔のために医療分野において広く使
用されている。表面又は局所麻酔の適用というのは、例えば膣粘膜といった粘膜
又は皮ふといった麻酔すべき組織と麻酔剤の直接的接触を意味する。
かかる処置のための局所麻酔薬の施用において使用される現行の技術にはなかん
づく、頸管傍注射ならびに頸部スプレー、クリーム及び軟こうの使用が含まれる
。これらの頸部麻酔施用技術は、労働集約的作業であり、時間、コストがかかり
、実施がむずかしいものである。訓練された医療専門家のみが頸管部における局
所麻酔施用を行なうことができ、その結果、婦人科的処置に先立ってこの処置が
実施されていないことが多い。このため、婦人科的処置を受ける患者に対する多
大な苦痛及び不快感がひき起こされる。
及び患者の両方に同じように単純、安全、迅速かつ廉価な代替案を提供すること
になる。TVRは、医療専門家により患者の体内に挿入されてもよいし又、自己
投与することもできる。挿入されたリングは、婦人科的処置の実施の前後のいず
れかに除去されることになる。本書で報告される実験の目的は、医療提供者又は
女性患者によって容易に使用可能である、麻酔薬を含んだ即時徐放型TVR製品
を開発することにある。
ル又はアミド誘導体であり、遊離塩基又は酸性付加塩として投与される。局所麻
酔薬は、それが有効性をもつためには、麻酔効果を生成するために治療上有効な
量で存在しなければならない。それは、周囲組織に治療用量を送達するのに充分
な形で膣粘膜に進入すべきであり、作用の迅速な開始を示し、優れた長時間麻酔
効果をもたなくてはならない。本発明のリングのさまざまな形態が試験され、か
かる試験の結果が以下に記されている。
麻酔薬及び賦形剤を含む。制限的な意味なくブピバカイン、ロピバカイン、ジブ
カイン、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチド
カイン、テトラカイン、リドカイン、又はそれらの混合物を含む数多くの麻酔薬
を、麻酔剤組成物の中で使用することができる。以下で示す本発明の実施形態に
おいては、麻酔剤組成物内で使用される麻酔薬は、ケミカルアブストラクト番号
(CAS)137−58−6及び Sigma社のカタログ番号L7757をもつSigm
a Chemical Company, St. Louis. Missouri からのリドカインである。
、さまざまな賦形剤が使用される。特に、麻酔剤組成物を形成するためには、麻
酔薬を賦形剤と配合させなくてはならない。いくつか挙げただけでも、飽和ポリ
グリコール化グリセリド、ブロック共重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン
酸グリセリル、シリコーン、例えば硬化シリコーンエラストマ、微結晶性セルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン又はそれら
の混合物を含む数多くの賦形剤が、本発明の器具及び方法において利用可能であ
る。飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック共重合体表面活性剤及び乳化剤
の特定分野例が以下で示されている。しかしながら本発明の器具又は方法は、い
かなる形であれこれらの特定の賦形剤の使用に制限されるものとみなされるべき
ではない。表1は、本書で利用できる賦形剤の例及びそれらの親水性−親油性バ
ランス(HLB)値を示している。
Lの擬似膣液(SVF)を伴うUSP溶解器具II(Distek)の中に置いた。浴
を37℃まで加熱した。標本をリングホルダー内に設置して容器の底に置いた。
50rpmの速度でSVFを循環させるのにパドルを利用した。
で構成されていた。これらを28.5%:71.5%の割合で混合し、溶液1リ
ットルに対して4.7グラムの量で塩を添加した。こうして膣液と類似のpH4
.2をもつ溶液が得られた。
出した。標本をHPLCのバイアル中に入れ、キャップをして分析用に保持した
。高性能液体クロマトグラフィー条件 薬物徐放挙動(DRP)標本から薬物濃度を決定するためにクロマトグラフィ
ー分離に基づく方法を用いた。
/mLの範囲にわたり直線的であることが分かった。保持時間(tr)はおよそ1
.7分であることが分かってた(図11参照) 下記のクロマトグラフィー条件が使用された: システム: UV検知を伴うHewlett Packard 1100液体クロマトグラフィー カラム: Alltech Rocket Plarinum EPS C18、3μ、内径53×7 mm 移動相: 0.05Mリン酸カリウム60%:アセトニトリル40%、pH3.
0 検出器波長: 262nm 流速: 毎分1.5mL 注入量: 5μL カラム温度: 40℃ 実行時間: 4分間 定量: ピーク面積 A. リングの上部又は下部表面のいずれかに溝路を有するエチレン−酢酸ビニ ル共重合体(EVA)リング 直径5.5cm、横断面幅8.5mmのEVAリングを用い、各EVAリングの
上部表面内にドリルで幅3mm深さ4mmの溝路を開けた。図3(A)−(C)を参
照のこと。リドカインそして飽和ポリグルコール化グリセリド及び縮合硬化シリ
コーンエラストマを含む賦形剤(なお該賦形剤の濃度は、麻酔剤組成物の重量の
20%から60%までの範囲内にある)を含む麻酔剤組成物を溝路に充填した。
次に、上述の薬物徐放プロトコルを用いて、リドカインの即時徐放についてリン
グをテストした。
いずれかに溝路を含む本発明の器具が、女性の膣管内に見られる条件下で麻酔薬
を即時徐放することを示している。 B. 上部表面上の第1の溝路及びリングの下部表面上の第2の溝路を有するエ チレン−酢酸ビニル共重合体リング 直径5.5cm、横断面幅8.5mmのエチレン−酢酸ビニル共重合体リングの
上部表面及び下部表面のそれぞれに、第1及び第2の溝路をドリルで開けた。か
かるリングは、図5(A)−(C)に概略的に示されている。第1及び第2の溝
路の幅は3mmで深さは3mmである。次に、第1及び第2の溝路に、リドカイン及
び賦形剤(なお賦形剤は、「GELUCIRE 44/14」ラウロイルマクロ
ゴルグリセリド (Gattefosse S A. Saint-Priest Cedex, France) 及び縮合硬化
シリコーンエラストマを含んでいた)を含む薬学組成物を充填した。ただし、上
述したあらゆる賦形剤をここで利用できるといることに留意されたい。麻酔剤組
成物中、賦形剤の濃度は、麻酔剤組成物重量の20%から60%までの範囲内に
あった。かくして、麻酔剤組成物のリドカインは、約80重量%から40重量%
の範囲内にあった。次に、上述の薬物徐放プロトコルを用いて、リドカインの即
時徐放についてリングをテストした。これらのテストの結果は、図7に示されて
いる。これらの結果は、上部表面に第1の溝路を有し下部表面に第2の溝路を有
し、各溝路に薬学組成物が充填されているリングが、女性の膣管内に存在する条
件下で麻酔薬を即時徐放したことを示している。約60重量%のリドカインを含
む麻酔剤組成物は、20重量%のリドカインを含む薬学組成物を有するリングが
徐放する量よりも多くのドカインを単位時間あたりに徐放した。 C. 少なくとも1つのくぼみが、その上部表面から下部表面まで貫通して延び
る複数の中ぐりを構成するエチレン−酢酸ビニル(EVA)共重合体リング 女性の頸管部に麻酔薬を局所的送達し即時徐放するための器具及び方法におい
て使用するためのもう1つのEVAリング設計は、その上部表面から下部表面ま
で延びる複数の細孔を中に有するリングである。かかるリングの例は図7(A)
〜(B)に示されている。この実施形態においては、中ぐりには、60重量%の
リドカインと40重量%のシリコーン(縮合硬化シリコーンエラストマ)賦形剤
を含む薬学組成物が充填された。次に、上述の薬物徐放挙動を用いて、リドカイ
ンの即時徐放についてリングをテストした。
リングが両方とも、女性の膣管内において遭遇することになる条件下でリドカイ
ンを即時徐放したことを示している。かくして両方の形態とも、頸管部への麻酔
薬の局所的送達及び即時徐放において利用可能である。 D. 麻酔薬を送達するために外部表面に溝路を有するエチレン−酢酸ビニル共 重合体リング 次に、エチレン−酢酸ビニル共重合体で形成されその外部表面に溝路を有する
リングを用いて実験を行った。この実施形態の1例は、図1(A)−(C)に概
略的に示されている。このリング形態を用いた実験は、異なる賦形剤を伴う薬学
組成物を使用して行われた。
表面上の溝路に、60重量%のリドカイン及び40重量%の賦形剤(なお該賦形
剤は、37.5重量%の飽和ポリグリコール化グリセリドと62.5重量%の縮
合硬化シリコーンエラストマを含んでいた)を含む麻酔剤組成物が充填された。
1つのリングセットにおいては、飽和ポリグリコール化グリセリドは「GELU
CIRE 44/14」ラウロイルマクロゴルグリセリド (Gattefosse S A. Sai
nt-Priest Cedex, France)であり、もう一方のセットにおいては、飽和ポリグリ
コール化グリセリドは「GELUCIRE 50/13」ステアロイルマクロゴ
ルグリセリド (Gattefosse S A. Saint-Priest Cedex, France)であった。これ
らの飽和ポリグリコール化グリセリドを、Hauschild Speed Mier内で混合するこ
とによって軟化し、次にリドカインと配合した。リングの溝路の充填した後、上
述の薬物徐放挙動プロトコルを用いて、リドカインの即時徐放についてリングを
テストした。
れている。図2(A)は、両方のリングセットが、かかるリングを女性の膣管内
に挿入した場合に遭遇することになる条件の下でリドカインを即時徐放したこと
を示している。
−酢酸ビニル共重合体リングを使用した。2セットのリングを使用した。一方の
リングセットの溝路は、60重量%のリドカインと40重量%の「GELUCI
RE 44/14」ラウロイルマクロゴルグリセリド賦形剤を含む麻酔剤組成物
を有していた。もう一方のリングセットの溝路には、60重量%のリドカインと
40重量%の「GELUCIRE 50/13」ステアロイルマクロゴルグリセ
リド賦形剤を含む麻酔剤組成物が充填された。次に、上述の薬物徐放挙動プロト
コルを用いて、リドカインの即時徐放についてリングをテストした。
(B)は、両方のリングが共に、擬似膣液中にリドカインを即時徐放したことを
示している。特に、30分後のリドカイン徐放は400mgを超えていた。2時間
後に、徐放は平坦域に達した。薬物徐放挙動プロトコルの実施後にリングを点検
した時点では、リングの溝路内に麻酔剤組成物が全く残留していなかった。
酸ビニル共重合体リングを使用した。60重量%のリドカインと40%の「PL
URONIC F38」ポリオキシ−プロピレン−ポリオキシエチレンブロック
共重合体界面活性剤(BASF Corporation, Mt. Olive, NJ)を含む麻酔剤組成物
を形成した。特に、「PLURONIC F38」ペレットを、ちょうど軟化す
るまで加熱し、次に適量のリドカインと混合した。麻酔剤組成物を、リング外部
表面の溝路内に置いた。その後、上述の薬物徐放挙動プロトコルを用いて、リド
カインの即時徐放についてリングをテストした。
は、麻酔剤組成物からリドカインが即時徐放されたことを示している。さらに、
上記の(ii)に記述されている「GELUCIRE 44/14」ラウロイル
マクロゴルグリセリド麻酔剤組成物の場合と全く同様に、60重量%のリドカイ
ンと40重量%の「PLURONIC F38」ポリオキシ−プロピレン−ポリ
オキシエチレンブロック共重合体界面活性剤を含む麻酔剤組成物のいずれも、擬
似膣液中で6時間経過した後、エチレン−酢酸ビニル共重合体リングの溝路内に
全く残留していなかった。
化剤賦形剤を含む麻酔剤組成物をその外部表面上の溝路内に伴うエチレン−酢酸 ビニル共重合体リング この実験で使用したエチレン−酢酸ビニル共重合体リングは、その外部表面に
1本の溝路及び上述の寸法を有していた。調製され、これらのリングの外部表面
の溝路内に置かれた麻酔剤組成物は、60重量%のリドカイン及び「ABIL
B8843」ポリエーテルシロキサン乳化剤を含んでいた。ただし、この乳化剤
は液体であり、リングの溝路内でその形状を保持しない。かくして、麻酔剤配合
物に対し、ヒドロキエチルセルロース(「NATROSOL」)を添加すること
が必要であった。その結果、この例で用いられた麻酔剤組成物は、60重量%の
リドカイン、20重量%のヒドロキエチルセルロース(「NATROSOL」)
及び20重量%の「ABIL B8843」ポリエーテルシロキサン乳化剤を含
んでいた。次にこの麻酔剤組成物をリングの溝路内に入れた。その後、上述の薬
物徐放挙動プロトコルを用いて、麻酔薬の徐放についてリングをテストした。
麻酔剤組成物を有するリングも同様に、女性の膣管内で遭遇することになる条件
の下でリドカインを即時徐放したことを示している。擬似膣分泌物から取り出し
た後にリングを点検した時点では、麻酔剤組成物の一部分がリングの溝路内に残
留しており、部分的に膨張していることが観察された。 E. 麻酔薬を送達するために外部表面に複数の切欠きを有するエチレン−酢酸 ビニル共重合体リング 本発明のこの実施形態においては、リング表面上の少なくとも1つのくぼみが
、リングの外部表面上の複数の切欠きを構成している。特定的な例が図9(A)
及び9(B)に概略的に示されている。この実施形態で用いられたリングは、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体で構成されていた。しかしながら、以上で説明した
ように、融点が約60℃から約200℃までであるものを含めてあらゆる薬学的
に受容可能な不活性材料を、本発明の器具において利用することができる。同様
に、本発明のこの特定の実施形態における切欠きは、約2−3cmの幅と約6−8
mmの深さを有する。
。特に、麻酔剤組成物は、リドカインと賦形剤を含む粉末混合物である。錠剤は
、切欠き内で所定の位置にしっかり保持され得るように充分なサイズで作られた
。本発明において利用可能な特定の賦形剤は以上で示されている。
晶性セルロースと60重量%のリドカインを含む麻酔剤組成物が作られて、錠剤
の形に圧縮された。錠剤のうち8個をエチレン−酢酸ビニル共重合体リングの切
欠きの中に入れた。次に、リドカインの即時徐放について上述の薬物徐放挙動プ
ロトコルを用いてリングをテストした。
HHX」ヒドロキシエチルセルロースと60重量%のリドカインを含む麻酔剤組
成物が作られた。該麻酔剤組成物は次に、錠剤の形に圧縮された。8個の錠剤を
エチレン−酢酸ビニル共重合体リングの切欠き内に入れた。上述の薬物徐放挙動
プロトコルを用いて、リドカインの即時徐放についてリングをテストした。
究後に錠剤を検査した時点で、ほとんど全ての錠剤が部分的に崩壊していること
が観察された。「NATROSOL 250 HHX」ヒドロキシエチルセルロー
スの錠剤は膨張していたが、これは上述のABIL/NATROSOLの組合せ
(高HLB処方)で観察された現象である。図10にグラフで示されているよう
に、本発明の器具のこの実施形態は、本発明の方法内で使用された場合に、女性
の頸管部に対する麻酔薬の局所的送達及び即時徐放に直ちに利用可能である。論述 上述の実験の結果は、本発明の器具が女性の頸管部に対する麻酔薬の局所的送
達及び即時徐放に直ちに利用できることを表している。その上、本発明の方法は
単純なものであることから、本発明を使用するのに医療提供者に特殊な技術は必
要とされない。かくして、或る種の婦人科的処置に付随する痛み及び不快感を避
けることのできる女性、特に人間の女性の数を、高価で技術的に困難でありかつ
潜在的に危険性を伴うこれまでの既知の頸管部麻酔方法を利用することによって
しか現時点では婦人科処置に付随する痛み及び不快感を避けることのできない女
性の数に比べて、増大させることができる。
ら逸脱することなく当業者には明白であろう。従って上述の実施形態は、単に例
示のみを意図されたものであり、かかる修正及び変形形態は全て、添付のクレー
ムに規定される通りの本発明の範囲内に内含されるよう意図されている。
参考として内含されるものである。
る、本発明の器具の1実施形態のリングの上部表面の概略図である。該リングの
幅は8.5mm,直径は5.5cmである。溝路は3mmの幅及び4mmの深さをもつ。 図1Bは少なくとも1つのくぼみがリングの外部表面上の1本の溝路を構成す
る、本発明の器具の1実施形態のリングの側面の概略図である。 図1Cは、少なくとも1つのくぼみがリングの外部表面上の1本の溝路を構成
する、本発明の器具のリングの概略的横断面図である。
麻酔剤組成物からのリドカインの徐放の比較を示すグラフである。該麻酔剤組成
物は60重量%のリドカイン及び40%の「GELUCIRE44/14」ラウ
ロイルマクロゴルグリセリド(Gattefosse S.A. Saint-Priest Cedex, France)
(◆),そして60重量%のリドカイン及び40%の「GELUCIRE50/
13」ステロイルマクロゴルグリセリド(Gattefosse S.A. Saint-Priest Cedex
, France)(O)をそれぞれ含んで成る。
麻酔剤組成物からのリドカインの徐放の比較を示すグラフである。該麻酔剤組成
物は60重量%のリドカイン及び40%の「GELUCIRE44/14」ラウ
ロイルマクロゴルグリセリド(Gattefosse S.A. Saint-Priest Cedex, France)
(◆),そして60重量%のリドカイン及び40%の「PLURONIC F3
8」ポリオキシ−プロピレン−ポリオシキエチレンブロック共重合体界面活性剤
(BASF Corporation Mt. Olive, NJ)(O);そして60重量%のリドカイン及
び20%の「ABIL B8843」ポリエーテルシロキサン乳化剤(Goldschm
idt Chemical Corp., Hopewell VA)及び20重量%の「NATROSOL」ヒ
ドロキシエチルセルロース(▲)を含んで成る。
上に1本の溝路を構成する、本発明の器具の一実施形態のリングの上部又は下部
表面のいずれかの概略図である。リングの幅は8.5mmで、直径は5.5cmである
。溝路の幅は3mm,深さは4mmである。 図3Bは、少なくとも1つのくぼみがリングの上部表面又は下部表面のいずれ
かの上に1本の溝路を構成する、本発明の器具のリングの側面の概略図である。 図3Cは、少なくとも1つのくぼみがリングの上部表面又は下部表面のいずれ
かの上に1本の溝路を構成する、本発明の器具のリングの概略的横断面図である
。
%のリドカイン及び80重量%の縮合硬化シリコーンエラストマ(◆);及び6
0重量%のリドカイン及び40重量%の縮合硬化シリコーンエラストマをそれぞ
れ含む薬学組成物からのリドカインの徐放の比較を示すグラフである。
の下部表面上の第2の溝路を構成する、本発明の器具の1実施形態のリングの上
部表面又は下部表面のいずれかのリングの概略図である。リングの幅は8.5mm
,直径は5.5cmである。第1及び第2の溝路の幅は3mm,深さは3mmである。 図5Bは、少なくとも1つのくぼみがリングの上部表面上の第1の溝路及びそ
の下部表面上の第2の溝路を構成する、本発明の器具の1実施形態のリングの側
面の概略図である。 図5Cは、少なくとも1つのくぼみがリングの上部表面上の第1の溝路及びそ
の下部表面上の第2の溝路を構成する、本発明の器具の1実施形態のリングの概
略的横断面図である。
上の第2の溝路を構成する、本発明の器具の1実施形態において、30重量%の
リドカイン及び70重量%の縮合硬化シリコーンエラストマ(◆);及び60重
量%のリドカイン及び40重量%の縮合硬化シリコーンエラストマをそれぞれ含
む薬学組成物からのリドカインの徐放の比較を示すグラフである。
グの上部表面からその下部表面までリングを貫通して延びている、本発明の器具
のリングの概略的横断面図である。 図7Bは、少なくとも1つの溝路が24本の中ぐりを構成し、各中ぐりが2mm
の幅を有し、リングの上部表面からその下部表面までリングを貫通して延びてい
る、本発明の器具のリングの概略的横断面図である。リングの幅は8.5mmであ
り、直径は5.5cmである。中ぐりの各々は2mmの幅を有する。
部表面までリングを貫通して延びる12の中ぐりを構成する、本発明の器具のリ
ングから(◆)及び、少なくとも1つのくぼみが、各々2mmの幅をもちリングの
上部表面からリングの下部表面まで延びる24個の中ぐりを含む本発明の器具の
リングからそれぞれ、60重量%のリドカイン及び40重量%の縮合硬化シリコ
ーンエラストマを含んで成る薬学組成物からのリドカイン徐放の比較を示すグラ
フである。
成する、本発明の器具のリングの概略図である。リングの幅は8.5mmであり、
直径は5.5cmである。各切欠きの幅は約2〜3cmであり、深さは約6〜8mmで
ある。 図9Bは、少なくとも1つのくぼみがリングの外部表面上の8個の切欠きを構
成する、本発明の器具のリングの側面の概略図である。
び40重量%の微結晶性セルロース(◆);そして60重量%のリドカイン及び
40重量%のヒドロキシエチルセルロース(O)をそれぞれ含む薬学組成物から
のリドカイン徐放の比較を示すグラフである。
Claims (47)
- 【請求項1】 女性(雌)の頸管部に対し麻酔剤を局所的に送達し即時徐放
するための器具において: (a) 1つの表面及びこの表面上の少なくとも1つのくぼみを有し、薬学的に
受容可能な不活性材料で構成され、該女性の膣管内に挿入され得るような充分な
サイズをもつリング; (b) 前記少なくとも1つのくぼみ内に位置設定され、前記麻酔薬及び賦形剤
を含む麻酔剤組成物; を含んで成り、かくして、膣管内にリングを挿入した時点で、麻酔薬が麻酔剤組
成物から即時徐放されて頸管部内で一時的麻酔を誘発する、器具。 - 【請求項2】 前記薬学的に受容可能な不活性材料がエチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、セ
ルロース誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ又はポリジメチルシロキサ
ンを含んで成る、請求項1に記載の器具。 - 【請求項3】 前記麻酔剤組成物が、約60重量%の前記麻酔薬及び約40
重量%の前記賦形剤を含む、請求項1に記載の器具。 - 【請求項4】 前記麻酔薬が、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン、
プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、
テトラカイン、リドカイン、ベンゾカイン、又はそれらの混合物を含んで成り、
前記麻酔剤が遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混合物の形をしている
、請求項1に記載の器具。 - 【請求項5】 前記賦形剤が飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック共
重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、シリコーン、微結晶性
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン又は
それらの混合物を含んで成る、請求項1に記載の器具。 - 【請求項6】 前記少なくとも1つのくぼみが、前記リングの前記表面上の
少なくとも1つの切欠きを構成している、請求項1に記載の器具。 - 【請求項7】 前記リングの前記表面が、上部表面、下部表面、内部表面及
び外部表面を含み、前記少なくとも1つの切欠きが前記外部表面上の複数の切欠
きを構成している、請求項6に記載の器具。 - 【請求項8】 前記少なくとも1つのくぼみが、前記リングの前記表面上の
少なくとも1つの溝路を構成している、請求項1に記載の器具。 - 【請求項9】 前記リングの前記表面が、上部表面、下部表面、内部表面及
び外部表面を含み、前記少なくとも1つの溝路が前記上部表面上に位置設定され
ている、請求項8に記載の器具。 - 【請求項10】 前記リングの前記表面が、上部表面、下部表面、内部表面
及び外部表面を含み、前記少なくとも1つの溝路が前記下部表面上に位置設定さ
れている、請求項8に記載の器具。 - 【請求項11】 前記リングの前記表面が、上部表面、下部表面、内部表面
及び外部表面を含み、前記少なくとも1つの溝路が前記上部表面上に位置設定さ
れた第1の溝路及び前記下部表面上に位置設定された第2の溝路を構成している
、請求項8に記載の器具。 - 【請求項12】 前記リングの前記表面が、上部表面、下部表面、内部表面
及び外部表面を含み、前記少なくとも1つの溝路が前記外部表面上に位置設定さ
れている、請求項8に記載の器具。 - 【請求項13】 前記少なくとも1つのくぼみが前記リングを通る少なくと
も1つの中ぐりを構成する、請求項1に記載の器具。 - 【請求項14】 前記リングの前記表面が、上部表面、下部表面、内部表面
及び外部表面を含み、前記少なくとも1つの中ぐりが、前記上部表面から前記下
部表面まで前記リングを貫通する複数の中ぐりを構成する、請求項13に記載の
器具。 - 【請求項15】 女性の頸管部に対し麻酔薬を局所的に送達し即時徐放して
該頸管部を麻酔するための器具において: (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び前記外部表面上の溝路を
有し、薬学的に受容可能な不活性材料で構成され、該女性の膣管内に挿入されそ
の中に一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリング; (b) 前記溝路内に位置設定され、前記麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物
、 を含んで成り、かくして、膣管内にリングを挿入した時点で、麻酔薬が麻酔剤組
成物から即時徐放され、頸管部内で一時的麻酔を誘発する、器具。 - 【請求項16】 前記薬学的に受容可能な材料がエチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、セルロ
ース誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ又はポリジメチルシロキサンを
含んで成る、請求項15に記載の器具。 - 【請求項17】 前記麻酔剤組成物が、約60重量%の前記麻酔薬及び約4
0重量%の前記賦形剤を含む、請求項16に記載の器具。 - 【請求項18】 前記賦形剤が飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック
共重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、シリコーン又はそれ
らの混合物を含んで成る、請求項17に記載の器具。 - 【請求項19】 前記麻酔薬が、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン
、プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン
、テトラカイン、リドカイン、ベンゾカイン、又はそれらの混合物を含んで成り
、前記麻酔剤が遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混合物の形をしてい
る、請求項18に記載の器具。 - 【請求項20】 前記麻酔剤組成物が約60重量%のリドカイン及び約40
重量%の飽和ポリグリコール化グリセリドを含んで成る、請求項19に記載の器
具。 - 【請求項21】 前記麻酔剤組成物が約60重量%のリドカイン及び約40
重量%のブロック共重合体界面活性剤を含んで成る、請求項19に記載の器具。 - 【請求項22】 女性の頸管部に対しリドカインを局所的に送達し即時徐放
して該頸管部を麻酔するための器具において: (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び前記外部表面上の溝路を
有し、エチレン−酢酸ビニル共重合体で構成され、該女性の膣管内に挿入されそ
の中に一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリング; (b) 前記溝路内に位置設定され、約60重量%のリドカイン及び約40重量
%の賦形剤を含む麻酔剤組成物、 を含んで成り、かくして、膣管内にリングを挿入した時点で、前記リドカインが
前記麻酔剤組成物から即時徐放されて前記頸管部内で一時的麻酔を誘発する、器
具。 - 【請求項23】 賦形剤が、ラウロイルマクロゴルグリセリド又はステアロ
イルマクロゴルグリセリドを含む飽和ポリグリコール化グリセリドを含んで成る
、請求項22に記載の器具。 - 【請求項24】 前記賦形剤が、ブロック共重合体界面活性剤を含んで成る
、請求項22に記載の器具。 - 【請求項25】 女性の頸管部に対し麻酔薬を局所的に送達し即時徐放して
頸管部を麻酔するための方法において、 (a) 1つの表面及びこの表面上の少なくとも1つのくぼみを有し、薬学的に
受容可能な不活性材料を含み該女性の膣管内に挿入されかつその中に一時的に保
持され得るような充分なサイズをもつリング:及び 該少なくとも1つのくぼみ内に位置設定される、麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔
剤組成物を提供する段階;及び (b) 該女性の膣管内にリングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から
即時徐放され頸管部内で一時的麻酔を誘発するようにする段階、 を含んで成る方法。 - 【請求項26】 該薬学的に受容可能な不活性材料がエチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、セ
ルロース誘導体、熱可塑性ゴム、熱可塑性エラストマ又はポリジメチルシロキサ
ンを含んで成る、請求項25に記載の方法。 - 【請求項27】 該麻酔剤組成物が、約60重量%の該麻酔薬及び約40重
量%の該賦形剤を含む、請求項25に記載の方法。 - 【請求項28】 該麻酔薬が、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン、
プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、
テトラカイン、リドカイン、ベンゾカイン、又はそれらの混合物を含んで成り、
前記麻酔薬が遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混合物の形をしている
、請求項25に記載の方法。 - 【請求項29】 該賦形剤が飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック共
重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、シリコーン、微結晶性
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルピロリドン又は
それらの混合物を含んで成る、請求項25に記載の方法。 - 【請求項30】 前記少なくとも1つのくぼみが、該リングの該表面上に少
なくとも1つの切欠きを構成する、請求項25に記載の方法。 - 【請求項31】 該リングの該表面が、上部表面、下部表面、内部表面及び
外部表面を含み、該少なくとも1つの切欠きが該外部表面上の複数の切欠きを構
成する、請求項30に記載の方法。 - 【請求項32】 該少なくとも1つのくぼみが該リングの該表面上に少なく
とも1つの溝路を構成する、請求項25に記載の方法。 - 【請求項33】 該リングの該表面が、上部表面、下部表面、内部表面及び
外部表面を含み、該少なくとも1つの溝路が該上部表面上に位置設定されている
、請求項32に記載の方法。 - 【請求項34】 該リングの該表面が、上部表面、下部表面、内部表面及び
外部表面を含み、該少なくとも1つの溝路が該下部表面上に位置設定されている
、請求項32に記載の方法。 - 【請求項35】 該リングの該表面が、上部表面、下部表面、内部表面及び
外部表面を含み、該少なくとも1つの溝路が該上部表面上に位置設定された第1
の溝路及び該下部表面上に位置設定された第2の溝路を構成する、請求項32に
記載の方法。 - 【請求項36】 該リングの該表面が、上部表面、下部表面、内部表面及び
外部表面を含み、該少なくとも1つの溝路が該外部表面上に位置設定されている
、請求項32に記載の方法。 - 【請求項37】 該少なくとも1つのくぼみが該リングの内の少なくとも1
つの中ぐりを構成する、請求項25に記載の方法。 - 【請求項38】 該リングの該表面が、上部表面、下部表面、内部表面及び
外部表面を含み、該少なくとも1つの中ぐりが、該上部表面から該下部表面まで
該リングを貫通する複数の中ぐりを構成する、請求項37に記載の方法。 - 【請求項39】 女性の頸管部に対し麻酔薬を局所的に送達し即時徐放して
頸管部を一時的に麻酔するための方法において: (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び該外部表面上の溝路を有
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、該女性の膣管内に挿入されその中に
一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリングを提供する段階; (b) 該溝路内に位置設定され、該麻酔薬及び賦形剤を含む麻酔剤組成物を提
供する段階; (c) 該女性の膣管内にリングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から
即時徐放され頸管部内で一時的麻酔を誘発するようにする段階;及び (d) 頸管部内に一時的麻酔を誘発した後、婦人科的処置の実施前又は後のい
ずれかに膣管からリングを除去する段階、 を含んで成る方法。 - 【請求項40】 該麻酔剤組成物が、約60重量%の前記麻酔薬及び約40
重量%の前記賦形剤を含む、請求項39に記載の方法。 - 【請求項41】 該賦形剤が飽和ポリグリコール化グリセリド、ブロック共
重合体界面活性剤、乳化剤、モノラウリン酸グリセリル、シリコーン又はそれら
の混合物を含んで成る、請求項40に記載の方法。 - 【請求項42】 該麻酔薬が、ブピバカイン、ロピバカイン、ジブカイン、
プロカイン、クロロプロカイン、プリロカイン、メピバカイン、エチドカイン、
テトラカイン、リドカイン、ベンゾカイン、又はそれらの混合物を含んで成り、
該麻酔剤が遊離塩基形態、酸性付加塩形態又はそれらの混合物の形をしている、
請求項41に記載の方法。 - 【請求項43】 該麻酔剤組成物が約60重量%のリドカイン及び約40重
量%の飽和ポリグリコール化グリセリドを含んで成る、請求項42に記載の方法
。 - 【請求項44】 該麻酔剤組成物が約60重量%のリドカイン及び約40重
量%のブロック共重合体界面活性剤を含んで成る、請求項42に記載の方法。 - 【請求項45】 女性の頸管部に対しリドカインを局所的に送達し即時徐放
して頸管部を麻酔するための方法において: (a) 内部表面、外部表面、下部表面、上部表面及び該外部表面上の溝路を有
し、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含み、該女性の膣管内に挿入されその中に
一時的に保持され得るような充分なサイズをもつリングを提供する段階; (b) 該溝路内に位置設定され、約60重量%のリドカイン及び約40重量%
の賦形剤を含む麻酔剤組成物を提供する段階; (c) 該女性の膣管内にリングを挿入し、かくして麻酔薬が麻酔剤組成物から
即時徐放され頸管部内で一時的麻酔を誘発するようにする段階;及び (d) 頸管部内に一時的麻酔を誘発した後、婦人科的処置の実施前又は後のい
ずれかに膣管からリングを除去する段階、 を含んで成る方法。 - 【請求項46】 賦形剤が、ラウロイルマクロゴグリセリド又はステアロイ
ルマクロゴグリセリドを含む飽和ポリグリコール化グリセリドを含んで成る、請
求項45に記載の方法。 - 【請求項47】 賦形剤がブロック共重合体界面活性剤を含んで成る、請求
項45に記載の方法。
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