JP2013530209A - フェニルシクロプロピルアミン誘導体の新規調製方法及びチカグレロルを調製するためのそれらの使用 - Google Patents

フェニルシクロプロピルアミン誘導体の新規調製方法及びチカグレロルを調製するためのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明において提供されるものは、トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン化合物の調製における有用な中間体である、フェニルシクロプロピルアミン誘導体の新規調製方法である。本発明において特に提供されるものは、実質的に純粋なチカグレロル中間体のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規で商業的に実現可能な産業的に利益のある調製方法である。本発明において更に提供されるものはトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規酸付加塩及びこれらの調製方法である。中間体及びその酸付加塩は、チカグレロル又はその薬剤学的に許容される塩を高い収率及び純度で調製するのに有用である。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本出願は、インド仮出願第1841/CHE/2010号(出願日2010年6月30日)及び同第2043/CHE/2010号(出願日2010年7月19日)の優先権の利益を主張するものであり、前記の各出願はその開示内容の全てが参照として本発明に組み込まれる。
本開示は、トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン化合物の調製における有用な中間体である、フェニルシクロプロピルアミン誘導体の新規調製方法に関する。本開示は、特に、実質的に純粋なチカグレロル中間体のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規で商業的に実行可能かつ産業的に有益な調製方法に関する。本開示は、更に、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規酸付加塩及びこれらの調製方法に関する。この中間体及びその酸付加塩は、チカグレロル又はその薬剤学的に許容される塩を高い収率及び純度で調製するのに有用である。
米国特許第6,251,910号及び同第6,525,060号は、多様なトリアゾロ[4,5−d]ピリミジン誘導体、これらの調製方法、誘導体を含む医薬組成物及びそれらの使用方法を開示する。これらの化合物は、P2T(P2YADP又はP2TAC)受容体拮抗剤として作用し、血小板活性化、凝集及び脱顆粒の抑制剤、血小板脱凝集の促進剤、並びに抗血栓剤として治療に使用されることが指示されている。これらのうち、[1S−(1α,2α,3β(1S,2R),5β)]−3−[7−[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ]−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)−シクロペンタン−1,2−ジオールであるチカグレロルが、アデノシン取り込み抑制剤、血小板凝集抑制剤、P2Y12プリン受容体拮抗剤及び凝固抑制剤として作用する。これは、血栓症、狭心症、虚血性心疾患及び冠動脈疾患の治療に指示されている。チカグレロルは、以下の構造式Iにより表される。
Figure 2013530209
チカグレロルは、最初の可逆的結合経口アデノシン二リン酸(ADP)受容体拮抗剤であり、クロピドグレルのようなチエノピリジン化合物と化学的に区別される。チカグレロルはADPの主要な標的レセプターであるP2Y12を選択的に阻害する。ADPレセプターの遮断は、血液中の血小板の作用を阻害し、血栓事象の再発を低減する。この薬剤は、急性冠動脈症候群(ACS)を有する患者において、心筋梗塞(心臓発作)、卒中及び心血管系死亡を含む心血管(CV)イベントの予防に広く処方されているクロピドグレル(プラビックス)に対して統計的に有意な一次効能を示している。
薬剤学的に活性なトリアゾロ[4,5−d]ピリミジンシクロペンタン化合物、好ましくはチカグレロル、これらの鏡像異性体及びこれらの薬剤学的に許容される塩の多様な調製方法が、米国特許第6,251,910号;同第6,525,060号;同第6,974,868号;同第7,067,663号;同第7,122,695号及び同第7,250,419号;米国特許出願第2007/0265282号、同第2008/0132719号及び同第2008/0214812号;ヨーロッパ特許第0996621号及び同第1135391号;並びにPCT公開公報第2008/018823号及び同第2010/030224号に開示されている。
薬剤学的に活性なトリアゾロ[4,5−d]ピリミジンシクロペンタン化合物の合成に有用な中間体の一つは、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体である。
Figure 2013530209
(式中、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択され、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIであり、好ましくは、ハロゲン原子はFである)
チカグレロルの調製において、式IIaのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンが主要な中間体である。
Figure 2013530209
米国特許第6,251,910号(以降、’910特許と呼ぶ)によると、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体は、スキーム1に描かれている方法により調製される:
スキーム1
Figure 2013530209
’910特許に開示されている置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の調製方法は、水素化ナトリウム、ジアゾメタン及びアジ化ナトリウムのような有害で爆発性の材料の使用を伴う。また、この方法は、極めて高価なキラルスルタム補助剤の使用も伴う。更に、得られる置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の収率は、低から中程度であり、この方法は、カラムクロマトグラフィー精製を伴う。
カラムクロマトグラフィー精製を伴う方法は、一般的に、大規模な操作には望ましくなく、このことは上記の方法が商業的に実現不可能であることを示す。水素化ナトリウム、ジアゾメタン及びアジ化ナトリウムのような爆発性試薬の使用は、取扱いの難しさの理由から大型化操作には望ましくない。
米国特許第7,122,695号(以降、’695号特許と呼ぶ)は、置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体、特定的にはトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルアミン及びそのマンデル酸塩の調製方法を開示する。その合成は、スキーム2に描かれている:
スキーム2
Figure 2013530209
’695特許によると、このトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルアミンは、3,4−ジフルオロベンズアルデヒドをピリジン及びピペリジンの存在下でマロン酸と反応させて、(E)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−プロペン酸を生成し、続いてトルエン中、ピリジンの存在下で塩化チオニルと反応させて、(E)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−プロペノイルクロリドを生成し、次にこれをトルエン中、ピリジンの存在下でL−メントールと反応させて、(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル(E)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−プロペノエートを生成することによって調製される。次に、この(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル(E)−3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−プロペノエートを、ジメチルスルホキシド中、水酸化ナトリウム及びヨウ化ナトリウムの存在下でジメチルスルホキソニウムメチリドと反応させて、(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルトランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボキシレートを含有する溶液を生成し、続いてジアステレオマー分離により、(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルトランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボキシレートを生成する。エステル化合物を、エタノール中、水酸化ナトリウムで加水分解し、続いて塩酸で酸化して、トランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボン酸を生成し、続いてトルエン中、ピリジンの存在下で塩化チオニルと反応させて、トランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボニルクロリドを生成し、次にこれをトルエン中、テトラブチルアンモニウムブロミド及び炭酸ナトリウムの存在下でアジ化ナトリウムと反応させて、トランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボニルアジドを含有する反応塊を生成する。次に、このアジド化合物を、100℃で撹拌しながらトルエンに加え、続いて酸/塩基処理により、トランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルアミンを生成し、次にこれを、酢酸エチル中、R−(−)−マンデル酸との反応によりそのマンデル酸塩に変換する。
’695特許に開示された方法は、非常に長くかかり、したがって不十分な生成物収率をもたらす。また、この方法は、ピリジン及びアジ化ナトリウムのような有害物質の使用も伴う。
米国特許出願第2008/0132719号(以降、’719号出願と呼ぶ)は、(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロパンアミンの調製方法を記載する。その合成経路は、スキーム3に描かれている:
スキーム3
Figure 2013530209
’719出願によると、この(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロパンアミンは、1,2−ジフルオロベンゼンを、三塩化アルミニムの存在下でクロロアセチルクロリドと反応させて、2−クロロ−1−(3,4−ジフルオロフェニル)エタノンを生成し、続いてトルエン中、トリメトキシボラン及びS−ジフェニルプロリノールと反応させて、2−クロロ−(1S)−(3,4−ジフルオロフェニル)エタノールを生成し、次にこれをトルエン中、水素化ナトリウムの存在下でトリエチルホスホノアセテートと反応させて、エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルカルボキシレートを生成する。次にエステル化合物を、アンモニアの存在下でギ酸メチルと反応させて、(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルカルボキサミドを生成し、次にこれを水酸化ナトリウム及び次亜塩素酸ナトリウムと反応させて、(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロパンアミンを生成する。
’719出願に記載されている方法は、水素化ナトリウムのような爆発性材料の使用を伴うので不利な点がある。
PCT公開公報第2008/018823号(以降、’823公報と呼ぶ)は、(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンアミンの調製方法を記載する。その合成経路は、スキーム4に描かれている:
スキーム4
Figure 2013530209
toluene:トルエン
aq.NH:NH水溶液
’823公報によると、この(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンアミンは、(1S)−2−クロロ−1−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−エタノールを、トルエン中、水酸化ナトリウムと反応させて、(2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)オキシランを生成し、続いてトルエン中、ナトリウムt−ブトキシドの存在下でトリエチルホスホノアセテートと反応させて、エチル(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレートを生成し、次にこれをメタノール中、水酸化ナトリウムで加水分解して、(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸を生成する。得られたカルボン酸化合物を、トルエン中で塩化チオニルと反応させて、(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボニルクロリドの溶液を生成し、続いてその後にアンモニア水と反応させて、(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキサミドを生成し、次にこれを次亜塩素酸ナトリウムの存在下で水酸化ナトリウムと反応させて、(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンアミンを生成する。
Bioorganic & Medicinal Chemistry、17巻(6)、2388〜2399頁(2009)は、ラセミ体トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルアミン及びその酸付加塩の調製方法を開示する。
J.Med.Chem.、20巻、7号、934〜939頁(1977)は、1−アリール−3−クロロ−1プロパノンからの1−アリール−3−ニトロ−1−プロパノンの調製方法を開示する。
J.Org.Chem.57、3757〜3759頁(1992)は、ニトロアルカノールからのニトロシクロプロパンの調製における炭素求核試薬による分子内光延反転を開示する。
上記記述の欠点によって、従来技術の方法は、実験室規模及び商業的規模の操作による式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の調製には適していないことが見出された。
従来技術に記載された方法に関連する問題を解決し、大規模調製に適している式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体を高い収率で調製する、改善された商業的に実現可能な方法の必要性が依然として存在する。更に、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規酸付加塩及び極めて純粋なチカグレロル又はその薬剤学的に許容される塩の調製におけるそれらの使用の必要性が、依然として存在する。望ましい方法の特性には、無害な条件、環境に優しく、取扱いが容易な試薬、反応時間の低減、コストの低減、更なる簡素さ、純度の増加及び生成物収率の増加が含まれ、それによって、トリアゾロ[4,5−d]ピリミジンシクロペンタン化合物、好ましくはチカグレロル及びこれらの薬剤学的に許容される酸付加塩を高純度及び高収率で生成することを可能にする。
一つの態様において、本発明で提供されるものは、新規中間体、好ましくはトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピルアミン又はその酸付加塩を使用して、高収率で、高い化学的及び鏡像異性的純度を有する置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体を調製する、新規で効率的で産業的に有益な環境に優しい方法である。更に、本発明に開示される方法は、無害で取扱いの容易な試薬、反応時間の低減及び合成工程の低減を伴う。この方法は、従来技術の面倒で煩わしい手順を回避し、商業規模での操作に都合がよい。
別の態様において、本開示は、チカグレロル又はその薬剤学的に許容される塩を調製するための、本発明に開示される方法により得られる純粋なトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン又はその酸付加塩の使用も包含する。
別の態様において、本発明で提供されるものは、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規酸付加塩であり、ここで酸付加塩は、酒石酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、(S)−ケトピン酸塩、(D)−リンゴ酸塩、(D)−ショウノウスルホン酸塩、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩、フマル酸塩、リン酸塩又は硫酸塩である。
別の態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態が提供される。別の態様において、結晶形態のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩が提供される。さらに別の態様において、非晶質形態のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩が提供される。
本発明に開示される置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の調製方法は、従来技術に記載された方法に対して以下の利点を有する:
i)この方法は全体として低減した数の方法工程及び短縮した反応時間を伴う。
ii)この方法は、水素化ナトリウム、ジアゾメタン、ピリジン及びアジ化ナトリウムのような有害な又は爆発性の化学薬品の使用を回避する。
iii)この方法は、カラムクロマトグラフィー精製及び複数回の単離のような面倒で煩わしい手順の使用を回避する。
iv)この方法は、キラルスルタム補助剤のような高価な材料の使用を回避する。
v)この方法は、容易な処理方法及び単純な単離方法を伴い、化学廃棄物を低減する。
vi)この生成物の純度は、追加の精製を有することなく増加される。
vii)この生成物の全体的な収率が増加される。
結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酒石酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酒石酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)温度記録である。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンジ−p−トルオイル酒石酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(S)−ケトピン酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(S)−ケトピン酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)の温度記録である。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(D)−リンゴ酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(D)−リンゴ酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)の温度記録である。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(D)−ショウノウスルホン酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(D)−ショウノウスルホン酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)の温度記録である。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンフマル酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンフマル酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)の温度記録である。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンリン酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンリン酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)の温度記録である。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン硫酸塩の特性のX線粉末回折(XRD)パターンである。 結晶質のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン硫酸塩の特性の示差走査熱量測定(DSC)の温度記録である。
一つの態様によると、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する方法であって、
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、ベンゼン環は少なくとも1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIであり、好ましくは、ハロゲン原子はFである)
a)式VIIIのハロゲン置換ベンズアルデヒド化合物を、
Figure 2013530209
(式中、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
式VIIのメチルトリフェニルホスホニウムハロゲン化物(ウィッティヒ試薬)と、
第1溶媒中、第1塩基の存在下で反応させて、
Figure 2013530209
(式中、「X」は、Cl、Br及びIからなる群より選択されるハロゲンである)
式VIの置換スチレン化合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(式中、R、R、R、R及びRは上記で定義されたとおりである)
b)式VIの化合物を、式Vのジアゾエステル化合物と、第2溶媒中、金属触媒及びキラルリガンドの存在下で反応させて、
Figure 2013530209
(式中、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基である)
式IVの置換シクロプロパンカルボキシレート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
c)式IVのエステル化合物を、第3溶媒中、酸又は第2塩基で加水分解して、式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
d)場合により、式IIIのシクロプロパンカルボン酸を、第4溶媒中、キラルアミンで処理することにより精製して、式IIIの化合物の純粋なキラルアミン塩を生成する工程;
e)場合により、式IIIの化合物のキラルアミン塩を酸で酸化して、式IIIの純粋なシクロプロパンカルボン酸化合物を生成する工程;
f)工程(c)、(d)若しくは(e)において得られた式IIIのシクロプロパンカルボン酸化合物又はそのキラルアミン塩を、アジド化合物(但し、アジドにはアジ化ナトリウムは含まれない)と、第5溶媒中、第3塩基の存在下で反応させて、イソシアネート中間体を生成し、続いて第6溶媒中で酸による酸加水分解に付し、次に第4塩基で塩基化して、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法を提供する。
一つの実施態様において、式VIIの化合物におけるハロゲン原子「X」は、Cl又はBrであり、より特定的には、XはBrである。
別の実施態様において、式II、III、IV、VI及びVIIIの化合物では、R、R及びRはHであり、R及びRはFである。
式II、III及びIVの化合物は、シス/トランス異性体、鏡像異性体又はジアステレオマーのような異なる異性体で存在することができる。本発明に開示されている方法は、そのような異性体及び混合物をその生成物の全ての割合で含む。
「アルキル」という用語は、本発明で使用されるとき、鎖に1〜12個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖でありうる脂肪族炭化水素基を示す。好ましいアルキル基は、鎖に1〜6個の炭素原子を有する。アルキルは、1つ以上の「シクロアルキル基」で置換されうる。例示的なアルキル基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチルメチルが含まれる。
「シクロアルキル」という用語は、本発明で使用されるとき、炭素原子が3〜10個、好ましくは炭素原子が約5個から約10個の非芳香族単環系又は多環系を示す。例示的な単環式シクロアルキル基には、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが含まれる。
「アラルキル」という用語は、本発明で使用されるとき、アリール−アルキル基を示し、ここでアリール及びアルキルは、本発明に記載されているとおりである。好ましいアラルキルは、低級アルキル部分を含有する。例示的なアラルキル基には、ベンジル、2−フェニルエチル及びナフタレンメチルが含まれる。
「アリール」という用語は、本発明で使用されるとき、炭素原子が6〜10個の芳香族単環系又は多環系を示す。アリールは、本発明に定義されているように、同一又は異なっていることができる1つ以上の場合により置換されてもよい「環系置換基」である。例示的なアリール基には、フェニル又はナフチルが含まれる。
特定的には、式IV及びVの化合物における基「R」は、メチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、ベンジル、l−又はd−メンチルなどからなる群より選択され、より特定的には、Rはエチルである。
一つの実施態様において、本発明に記載されている方法により調製される式IIの特定の置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体は、式IIa(R、R及びRがHであり、R及びRがFである式II)のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンである。
Figure 2013530209
別の実施態様において、本発明に記載されている方法により調製される式IIの特定の置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体は、式IIb(R、R及びRがHであり、R及びRがFである式II)のトランス−(1S,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンである。
Figure 2013530209
工程(a)に使用される例示的な第1溶媒には、エステル、ニトリル、炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
特定的には、第1溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチル−テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン及びこれらの混合物からなる群より選択され、最も特定的には、溶媒はトルエンである。
一つの実施態様において、工程(a)に使用される第1塩基は、有機又は無機塩基である。例示的な有機塩基には、メチルリチウム、ブチルリチウム、ヘキシルリチウムのようなアルキル金属;リチウムジイソプロピルアミドのようなアミンとのアルカリ金属錯体;及び式:NRの有機アミン塩基が含まれるが、これらに限定されず、ここで、R、R及びRは、独立して、水素、炭素数1−6の直鎖若しくは分岐鎖アルキル、アリールアルキル又は炭素数3−10の単一環又は縮合環の場合により置換されているアルキルシクロアルキルであるか、或いは、R、R及びRは互いに組み合わされて、1個以上のヘテロ原子を含有する炭素数3−7のシクロアルキル員環又は複素員環系を形成する。特定の有機塩基は、トリメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、メチルリチウム、ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、最も特定的には、ブチルリチウム及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。
例示的な無機塩基には、アルカリ又はアルカリ土類金属の水酸化物、アルコキシド、重炭酸塩及び炭酸塩、並びにアンモニアが含まれるが、これらに限定されない。特定の無機塩基は、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸リチウム、ナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert−ブトキシド、より特定的には、ナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert−ブトキシドである。
工程(a)に使用される特定のウィッティヒ試薬は、メチルトリフェニルホスホニウムクロリド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド、メチルトリフェニルホスホニウムヨージド、より特定的には、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドである。
一つの実施態様において、工程(a)の反応は、約−50℃〜約150℃の温度で少なくとも30分間、特定的には約0℃〜約100℃の温度で約2時間から約10時間、より特定的には約35℃〜約80℃で約3時間から約6時間実施される。
工程(a)において得られる式VIの置換スチレン化合物を含有する反応塊を、洗浄、押出、pH調整、蒸発又はこれらの組み合わせのような通常の処理に付すことができる。反応塊を直接次の工程に使用することができる又は式VIのスチレン化合物を単離してから、次の工程に使用することができる。
一つの実施態様において、式VIのスチレン化合物は、冷却、接種、溶液からの溶媒の部分除去、溶液への逆溶媒の添加、蒸発、真空蒸留又はこれらの組み合わせのような従来の方法により適切な溶媒から単離される。
別の実施態様において、得られる式VIのスチレン化合物を含有する反応塊は濃縮されて、次の工程に用いられる。
工程(b)に使用される例示的な第2溶媒には、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
一つの実施態様において、第2溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素及びこれらの混合物、最も特定的には、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
工程(b)に使用される式Vの特定のジアゾエステル化合物は、エチルジアゾアセテート、イソプロピルジアゾアセテート、tert−ブチルジアゾアセテート、ベンジルジアゾアセテート、l又はd−メンチルジアゾアセテート、ブチル化トルエンジアゾアセテート及びこれらの混合物であり、最も特定的なジアゾエステルは、エチルジアゾアセテートである。
工程(b)に使用される例示的な金属触媒には、コバルト、銅、クロム、鉄、マンガン、アルミニウム、ルテニウム及びロジウムのような金属の塩化物、臭化物、酢酸塩及びフルオロアルキル酢酸塩が含まれるが、これらに限定されない。最も特定的な金属触媒は、ジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体である。
工程(b)の不斉シクロプロパン化反応を促進するために用いられる例示的なキラルリガンドには、ビスオキサゾリン化合物、置換サリチルアルジミン、サレン、光学的に活性なシッフ塩基、ビピリジン、ビスアザフェロセン、ジロジウム(II)カルボキシレート、ジロジウム(II)カルボキサミデート及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
例示的な光学的に活性なビスオキサゾリン化合物には、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−イソプロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−t−ブチル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−ベンジル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R,5R)−4−メチル−5−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R,5S)−4−ベンジル−5−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R,5S)−4,5−ジフェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジメチル−2−オキサゾリン、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジエチル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−n−プロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−i−プロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジシクロヘキシル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジフェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(2−メチルフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メチルフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(3−メトキシフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メトキシフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−メチレンビス[スピロ[(4R)−4−フェニル−2−オキサゾリン−5,1’−シクロブタン]]、2,2’−メチレンビス[スピロ[(4R)−4−フェニル−2−オキサゾリン−5,1’−シクロペンタン]]、2,2’−メチレンビス[スピロ[(4R)−4−フェニル−2−オキサゾリン−5,1’−シクロヘキサン]]、2,2’−メチレンビス[スピロ[(4R)−4−フェニル−2−オキサゾリン−5,1’−シクロヘプタン]]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−イソプロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−t−ブチル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−ベンジル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R,5R)−4−メチル−5−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R,5S)−4,5−ジフェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R,5S)−4−ベンジル−5−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジメチル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジエチル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−n−プロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−i−プロピル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジシクロヘキシル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−フェニル−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(2−メチルフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(3−メチルフェニル)−2−オキサゾリン]、2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(4−メチルフェニル)−2−オキサゾリン]及び2,2’−イソプロピリデンビス[(4R)−4−フェニル−5,5−ジ−(2−メトキシフェニル)−2−オキサゾリン]が含まれるが、これらに限定されない。
例示的なサリチルアルジミン化合物には、(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(3,5−ジニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(5−クロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(3−ブロモサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(3−メチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(3−トリフルオロメチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(5−トリフルオロメチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(3−メトキシサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−クロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシ−フェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3,5−ジニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシ−フェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシ−フェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−ブロモサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−メチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−トリフルオロメチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−トリフルオロメチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−メトキシサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−メトキシ−フェニル)−1−プロパノール、(R)−N−サリチリデン−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチル−フェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−ニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3,5−ジニトロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−クロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3,5−ジクロロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−フルオロサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−ブロモサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−メチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−トリフルオロメチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−トリフルオロメチルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(3−メトキシサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジ(2−n−ブトキシ−5−tert−ブチルフェニル)−1−プロパノール、(R)−N−(5−メトキシカルボニルサリチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(2−ヒドロキシ−1−ナフチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノール、(R)−N−(1−ヒドロキシ−2−ナフチリデン)−2−アミノ−1,1−ジフェニル−1−プロパノールなど及び上記の例示化合物において(R)配置の代わりに(S)配置を有する化合物が含まれるが、これらに限定されない。
例示的なサレン化合物には、1,2−シクロ−ヘキサンジアミノ−N,N’−ビス−3,5−ジ−t−ブチルサリチリデン、1,2−シクロヘキサンジアミノ−N,N’−ビス−3,5−ジヨードサリチリデン、1,2−フェニレンジアミノ−N,N’−ビス−3,5−ジ−t−ブチルサリチリデン、4,5−ジクロロ−1,2−フェニレンジアミノ−N,N’−ビス−3,5−ジ−t−ブチルサリチリデン、1,2−フェニレンジアミノ−N,N’−ビス−3,5−ジメトキシサリチリデン、1,2−(1,3,5−トリメチルフェニレン)ジアミノ−N,N’−ビス−3,5−ジ−t−ブチルサリチリデン及びこれらの混合物の(1R,2R)又は(1S,2S)異性体が含まれるが、これらに限定されない。
例示的なシッフ塩基には、(1R,2S)−[1−[(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]、(1R,2S)−[1−[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]、(1S,2R)−[1−[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジリデン)アミノ]インダン−2−オール]及び(1R,2S)−[1−[(3−アダマンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジリデン)アミノ]−1,2−ジ−フェニルエタン−2−オールが含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、工程(b)のシクロプロパン化反応は、約0℃〜約100℃の温度で少なくとも30分間、特定的には約30℃〜約70℃の温度で約1時間から約5時間、より特定的には約45℃〜約55℃の温度で約2時間から約3時間実施される。別の実施態様において、式V及びVIの化合物のゆっくりとした添加は、高いレベルの鏡像異性体過剰率を有する式IVの化合物を得るために用いられる。これらの化合物の好ましい添加時間は、5時間から16時間、より好ましくは7時間から10時間である。別の実施態様において、反応塊を反応の終了後に水中で停止させることができる。
工程(b)において得られる式IVの置換シクロプロパンカルボキシレート化合物を含有する反応塊を、洗浄、抽出、pH調整、蒸発又はこれらの組み合わせのような通常の処理に付すことができる。反応塊を直接次の工程に使用して、式IIIのシクロプロパンカルボン酸化合物を生成することができる又は式IVのシクロプロパンカルボキシレート化合物を単離してから、次の工程に使用することができる。
一つの実施態様において、式IVのシクロプロパンカルボキシレート化合物は、上記に記載された方法により適切な溶媒から単離される。
別の実施態様において、式IVのシクロプロパンカルボキシレート化合物を単離するのに使用される溶媒は、水、脂肪族エーテル、炭化水素溶媒、塩素化炭化水素及びこれらの混合物からなる群より選択される。特定的には、溶媒は、水、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、n−ヘプタン、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
別の実施態様において、得られる式IVのシクロプロパンカルボキシレート化合物を含有する反応塊は濃縮されて、次の工程に用いられる。
工程(c)に使用される例示的な酸には、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸など及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
工程(c)に使用される例示的な第2塩基には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。最も特定的な塩基は、水酸化ナトリウムである。
工程(c)に使用される例示的な第3溶媒には、水、アルコール、ケトン、環状エーテル、脂肪族エーテル、炭化水素、塩素化炭化水素、ニトリル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
一つの実施態様において、第3溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物からなる群より選択され、より特定的には、第3溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及びこれらの混合物からなる群より選択され、最も特定的にはメタノールである。
一つの実施態様において、工程(c)の加水分解反応は、約0℃〜約100℃の温度で少なくとも30分間、特定的には約30℃〜約80℃の温度で約1時間から約6時間、より特定的には、約45℃〜約65℃の温度で約2時間から約4時間実施される。
工程(c)において得られる式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物を含有する反応塊を、上記に記載された方法により通常の処理に付すことができる。反応塊を直接次の工程に使用して、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン化合物を生成することができる又は式IIIのシクロプロパンカルボン酸化合物を単離及び/又は精製してから、次の工程に使用することができる。
一つの実施態様において、式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物を含有する反応塊を、適切なキラルアミンで処理してそのアミン塩に変換し、続いて適切な酸で酸性化して、式IIIの純粋な化合物を生成する。
工程(d)に使用されるキラルアミン(及びこれらの異性体)には、(S)−(−)−メチルベンジルアミン、(+)−デヒドロアビエチルアミン、(−)−(α)−N−ベンジルフェネチルアミン、(−)−(α)−メチルベンジルアミン、(−)−2−アミノブタノール、(−)−ブルシン、(−)−シンコニン、(−)−デヒドロアビエチルアミン、(−)−キニーネ、(−)−エフェドリン、(−)−置換フェニルグリシノール、(1S,2R)−(−)−シス−1−アミノ−2−インダノール、(R)−(−)−アミノインダン、(−)−2−アミノ−1−ヘキサノール、(−)−α−トリルエチルアミン、(−)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン、(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノール、D−(−)−トレオ−2−アミノ−1−(4−ニトロフェニル)−1,3−プロパンジオール、D−(−)−アルギニン、(−)−シス−2−ベンジルアミノシクロヘキサンメタノール、L−(+)−リシンモノヒドロクロリド、(s)−α−メチル−4−ニトロベンジルアミンヒドロクロリド、(S)−(−)−1−(1−ナフチル)エチルアミン、L−フェニルアラニノール、(S)−1−フェニル−2−(p−トリル)エチルアミン、ストリキニーネ、(S)−(−)−1−(p−トリル)エチルアミン、(−)−(α)−フェニルエタンスルホン酸、(R)−(−)−アンフェタミン、N−アルキル−D−グルカミン及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。最も特定的なキラルアミンは、(S)−(−)−メチルベンジルアミンである。
工程(d)に使用される例示的な第4溶媒には、水、アルコール、ケトン、環状エーテル、脂肪族エーテル、炭化水素、塩素化炭化水素、ニトリル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、第4溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、アセトニトリル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物からなる群より選択され、より特定的には、第4溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及びこれらの混合物からなる群より選択され、最も特定的にはイソプロパノールである。
工程(d)において得られる式IIIのシクロプロパンカルボン酸化合物のアミン塩を直接次の工程に使用して、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン化合物を生成することができる又は式IIIのシクロプロパンカルボン酸化合物を酸で酸化して、遊離酸を生成してから、次の工程に使用することができる。
工程(f)に使用される例示的な第5溶媒には、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
一つの実施態様において、第5溶媒は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素及びこれらの混合物、最も特定的には、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
工程(f)の転位反応を促進するのに適した例示的な第3塩基には、上記に記載された有機アミン塩基が含まれるが、これらに限定されない。特定の塩基は、トリメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、最も特定的には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。
工程(f)に使用される例示的なアジドには、ジエチルホスホリルアジド、ジイソプロピルホスホリルアジド、ジ−tert−ブチルホスホリルアジド、ジブチルホスホリルアジド、ジベンジルホスホリルアジド、ジ−l又はd−メンチルホスホリルアジド、ジフェニルホスホリルアジド及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、工程(f)の転位反応は、約80℃〜約150℃の温度で少なくとも20分間、特定的には約100℃〜約130℃の温度で約30分間から約5時間、より特定的には約110℃〜約120℃で約1時間から約4時間実施される。
反応塊を蒸発させて、粗イソシアネートを得ることができ、これを直接使用し、イソシアネート中間体を酸加水分解に付すことにより、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体を生成することができる。
工程(f)におけるイソシアネート中間体の加水分解を促進するのに使用される例示的な酸には、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
工程(f)における加水分解に使用される例示的な第6溶媒には、水、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、第6溶媒は、水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素及びこれらの混合物、最も特定的には、水、ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(f)のイソシアネート加水分解は、約20℃〜約800℃の温度で少なくとも30分間、特定的には約30℃〜約70℃の温度で約1時間から約4時間、より特定的には約40℃〜約50℃で約2時間から約3時間実施される。
工程(f)において得られる式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を含有する反応塊を、通常の処理に付し、続いて上記に記載された方法により適切な溶媒から単離及び/又は回収することができる。
一つの実施態様において、工程(f)で得られる式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を、通常の処理に付し、次に濾過、真空下での濾過、デカント、遠心分離又はこれらの組み合わせのような技術により回収する。別の実施態様において、式IIの化合物は、例えばシリカゲル又はセライトの濾過媒体を用いる濾過により回収される。
別の実施態様において、工程(f)で得られる酸性反応混合物を、水不混和性溶媒で洗浄して、所望のアミン化合物から不純物を分離することができる。洗浄に使用される例示的な水不混和性溶媒には、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、生成物は、第4塩基による塩基性化の後で水性媒質から回収され、ここで第4塩基は、上記に記載された有機及び無機塩基を含む群から選択される。
特定の第4塩基は、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸リチウム、ナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムイソプロポキシド及びカリウムtert−ブトキシド、より特定的には、水酸化ナトリウムである。
安価で非爆発性の無害な容易に利用可能である取扱いの容易な試薬及び溶媒は、本発明に開示されている方法を、実験室規模及び商業規模の操作による式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物の調製に適したものにすることができる。
式IIの化合物の酸付加塩は、本発明に開示されている方法により得られる式IIの実質的に純粋な置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を使用して、既知の方法によって高い純度で調製することができる。
式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の酸付加塩は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、クエン酸、グルタル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、酒石酸、ジベンゾイル−L−酒石酸、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸、ジ−p−アニソイル−L−酒石酸、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸、L−リンゴ酸、(1S)−(+)−10−ショウノウスルホン酸、(R)又は(S)−α−メトキシ−α−(トリフルオロメチル)−フェニル酢酸(モッシャー(Mosher)酸)、(S)又は(R)−(−)−(2−フェニルカルバモイルオキシ)プロピオン酸[(S)−(−)−カルバマ乳酸]、(R)又は(S)−パラ−メチルマンデル酸、(R)又は(S)−オルト−クロロマンデル酸、(R)又は(S)−2−ヒドロキシメチルヘキサン酸、(R)又は(S)−2−ヒドロキシメチルブタン酸及び(R)又は(S)−2−ヒドロキシメチルプロパン酸からなる群より選択される治療上許容される塩から誘導される。
式IIの化合物の特定の酸付加塩は、酒石酸塩、ジ−p−トルオイル−L−酒石酸塩、(S)−ケトピン酸塩、(D)−リンゴ酸塩、(D)−ショウノウスルホン酸塩、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩、フマル酸塩、リン酸塩及び硫酸塩である。
「実質的に純粋な置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体」という用語は、約95%を越える、特定的には約98%を越える、より特定的には約99%を越える、さらにより特定的には約99.5%を越える、立体化学的純度と化学的純度の両方を含む全体的な純度を有する置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体を意味する。この純度は、好ましくは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定される。例えば、本発明に開示されている方法により得られる置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の純度は、HPLCにより測定して約95%〜約99%又は約98%〜約99.5%である。
別の態様によると、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する方法であって、
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、ベンゼン環は少なくとも1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIであり、好ましくは、ハロゲン原子はFである)
a)式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又は立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を、アジド化合物(但し、アジドにはアジ化ナトリウムは含まれない)と、アルコール及び塩基の存在下、場合により第1溶媒の存在下で反応させて、
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
式IXの置換シクロプロパンカルバメート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基であり、そしてR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
b)式IXのシクロプロパンカルバメート化合物を、第2溶媒中、酸による酸加水分解に付して、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法を提供する。
工程(a)に使用される例示的なアルコールには、炭素数1−6の直鎖又は分岐鎖アルコール、シクロアルカノール及び芳香族アルコールが含まれるが、これらに限定されない。一つの実施態様において、アルコールは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール、l又はd−メントール、ベンジルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(a)のアルコールは、モル当量若しくは過剰量で使用される又は溶剤として使用される。この反応は、アルコールがモル当量の量で使用される場合、反応不活性溶媒の存在下で実施することができる。
工程(a)に使用される例示的な第1溶媒には、エステル、ニトリル、炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
特定的には、第1溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物、最も特定的には、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
工程(a)の転位反応を促進するのに適した例示的な塩基には、上記に記載された有機アミン塩基が含まれるが、これらに限定されない。特定の塩基は、トリメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、最も特定的には、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。
工程(a)に使用される例示的なアジドには、ジエチルホスホリルアジド、ジイソプロピルホスホリルアジド、ジ−tert−ブチルホスホリルアジド、ジブチルホスホリルアジド、ジベンジルホスホリルアジド、ジ−l又はd−メンチルホスホリルアジド、ジフェニルホスホリルアジド及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、工程(a)の転位反応は、約50℃から使用される溶媒の沸騰温度までの温度で少なくとも2時間、特定的には約80℃から使用される溶媒の沸騰温度までの温度で約5時間から約24時間、より特定的には溶媒の沸騰温度で約14時間から約18時間実施される。
工程(a)において得られる式IXの置換シクロプロパンカルバメート化合物を含有する反応塊を、次の工程に直接使用することができる又はカルバメート化合物を、慣用の処理により反応媒質から回収してから、次の工程に使用することができる。
カルバメート加水分解の工程(b)に使用される例示的な酸には、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、臭化水素酸及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
工程(b)に使用される例示的な第2溶媒には、水、アルコール、エステル、環状エーテル、脂肪族エーテル、炭化水素及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、第2溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物からなる群より選択され、より特定的には、第2溶媒は、水、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(b)のカルバメート加水分解は、約20℃〜約80℃の温度で少なくとも30分間、特定的には約30℃〜約70℃の温度で約2時間から約10時間、より特定的には約40℃〜約50℃の温度で約2時間から約8時間実施される。
工程(b)において得られる式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を含有する反応塊を、通常の処理方法に付し、続いて上記に記載された方法により適切な溶媒から単離及び/又は回収することができる。
一つの実施態様において、工程(b)において得られる酸性反応混合物を、水不混和性溶媒で洗浄して、所望のアミン化合物から不純物を分離する。洗浄に使用される例示的な水不混和性溶媒には、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
別の実施態様において、式IIのフェニルシクロプロピルアミン誘導体は、適切な塩基による塩基性化の後で水性媒質から回収され、ここで塩基は、上記に記載された有機及び無機塩基からなる群から選択される。
別の態様によると、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する方法であって、
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、ベンゼン環は少なくとも1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIであり、好ましくは、ハロゲン原子はFである)
a)式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はそのアミン塩を、第1溶媒中、塩基の存在下、場合によりラセミ化抑制剤の存在下で活性化剤と反応させて、中間体化合物を生成し、続いてヒドロキシルアミン又はその酸付加塩によりアミド化して、
Figure 2013530209
(ここでR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
b)式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物を活性化剤と反応させ、続いて場合により第2溶媒の存在下でアルコールにより処理して、式IXの置換シクロプロパンカルバメート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基であり、そしてR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
c)式IXのシクロプロパンカルバメート化合物を、第3溶媒中、酸による酸加水分解に付して、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法を提供する。
工程(a)に使用される例示的な第1溶媒には、水、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル、ニトリル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、第1溶媒は、水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、シクロペンタノン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、プロピオニトリル、4−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアセトアミド、ニトロメタン、トリエチルアミン、N−メチルピロリドン及びこれらの混合物からなる群より選択され、より特定的には、第1溶媒は、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、オルト−キシレンの混合物、メタ−キシレン、パラ−キシレン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、メチルエチルケトン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(a)に使用される塩基は、上記に記載された群から選択される有機又は無機塩基である。特定の塩基は、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、トリメチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、tert−ブチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンである。
工程(a)に使用される例示的な活性化剤には、1,1−カルボニルジイミダゾール、1,1’−カルボニル−ジ−(1,2,4−トリアゾール)、ホスゲン誘導体、アルキルクロロホルメート、アリールクロロホルメート、2−ハロ−4,6−ジアルコキシ−1,3,5−トリアジン、塩化チオニル、トリアルキルホスファイト、トリアリールホスファイト、N,N−ジアルキルカルボジイミド、N,N−ジアリールカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン、クロロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラ−エチレン)ホルムアミジニウムテトラフルオロボレート、ホウ酸誘導体、フルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、シュウ酸ジイミダゾール、2−ハロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、2−ハロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−ホスホニウム塩錯体、ピロリジンホスホニウム塩、3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン、N/O−置換ベンゾトリアゾール塩/誘導体、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HOTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TOTU)及び他のウロニウム錯体、ポリホスホン酸無水物、チオウロニウム試薬、並びにこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
工程(a)に使用される例示的なラセミ化抑制剤には、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール、エチル−1−ヒドロキシ−1H−1,2,3−トリアゾールカルボキシレート、N−ヒドロキシテトラゾール、1−ヒドロキシ置換テトラゾール、1−ヒドロキシ置換ベンゾ−トリアジン、アリールホスホニウム塩及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。特定のラセミ化抑制剤は、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールである。
一つの実施態様において、工程(a)の酸活性化反応は、約−50℃〜約30℃の温度で約1時間から約20時間、特定的には約−30℃〜約20℃の温度で約2時間から約18時間、より特定的には約0℃〜約10℃の温度で約2時間から約5時間で実施される。
工程(a)のヒドロキシルアミンを、塩基として又はヒドロキシルアミンの塩として、固体又は溶液の形態で使用することができる。一つの実施態様において、ヒドロキシルアミンの塩は、適切な塩基を使用してその場で塩基性化される。
一つの実施態様において、工程(a)のアミド化反応は、約−50℃〜約50℃の温度で約1時間から約20時間、特定的には約−30℃〜約40℃の温度で約2時間から約18時間、より特定的には約0℃〜約30℃の温度で約2時間から約5時間実施される。
工程(a)において得られる式Xの置換シクロプロパンカルボキサミド化合物を含有する反応塊を、次の工程に直接使用することができる又はこのカルボキサミド化合物を、慣用の処理により反応媒質から回収してから、次の工程に使用することができる。
工程(b)に使用される例示的なアルコールには、C1−6直鎖又は分岐鎖アルコール、シクロアルカノール及び芳香族アルコールが含まれるが、これらに限定されない。一つの実施態様において、アルコールは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール、l又はd−メントール、ベンジルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(b)のアルコールは、モル当量若しくは過剰量で使用される又は溶剤として使用される。反応は、アルコールがモル当量の量で使用される場合、反応不活性溶媒の存在下で実施することができる。
工程(b)に使用される例示的な第2溶媒には、エステル、ニトリル、炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
特定的には、第2溶媒は、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸tert−ブチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルtert−ブチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン及びこれらの混合物、最も特定的には、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(b)に使用される活性化剤は、上記に記載された群から選択される。特定の活性化剤は、1,1−カルボニルジイミダゾールである。
別の実施態様において、工程(a)の反応は、使用される溶媒の沸騰温度で実施される。反応時間は、約5時間から約24時間まで、特定的には約10時間から約20時間まで、より特定的には約14時間から約18時間まで変わることができる。
工程(b)において得られる式IXの置換シクロプロパンカルバメート化合物を含有する反応塊を、次の工程に直接使用することができる又はカルバメート化合物を、慣用の処理により反応媒質から回収してから、次の工程に使用することができる。
工程(c)における式IXのシクロプロパンカルバメート化合物から式IIのフェニルシクロプロピルアミン誘導体への変換は、本発明の上記に記載された方法により実施される。
別の態様によると、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する1ポット方法であって、
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、ベンゼン環は少なくとも1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIであり、好ましくは、ハロゲン原子はFである)
a)式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はそのアミン塩を、溶媒中、塩基の存在下で酸活性化剤と反応させて、中間体化合物を生成し、続いてヒドロキシルアミン又はその酸付加塩によりアミド化して、
Figure 2013530209
(ここでR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
b)式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物をカルボニル供給源とその場で反応させて、式XIのシクロプロパンジオキサゾール化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
c)式XIのシクロプロパンジオキサゾール化合物を、反応溶媒の沸騰温度で熱転位にその場で付して、式XIIシクロプロパンイソシアネート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
d)式XIIのクロプロパンイソシアネート化合物を、沸騰温度でアルコールとその場で反応させて、式IXのシクロプロパンカルバメート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
Figure 2013530209
(ここで、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基であり、そしてR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
e)式IXのシクロプロパンカルバメート化合物を、酸による酸加水分解に付して、式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法を提供する。
上記の1ポット方法に使用される例示的な溶媒には、水、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル、ニトリル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
一つの実施態様において、上記溶媒は、水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、シクロペンタノン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、モノグリム、ジグリム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、アセトニトリル、プロピオニトリル、4−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアセトアミド、ニトロメタン、トリエチルアミン、N−メチルピロリドン及びこれらの混合物からなる群より選択され、より特定的には、溶媒は、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、オルト−キシレンの混合物、メタ−キシレン、パラ−キシレン、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、メチルエチルケトン及びこれらの混合物からなる群より選択される。
上記の1ポット方法に使用される塩基は、上記に記載された群から選択される有機又は無機塩基である。
1ポット方法に使用される活性化剤は、上記に記載された群から選択することができる。
工程(a)のヒドロキシルアミンを、塩基として又はヒドロキシルアミンの塩として、固体又は溶液の形態で使用することができる。一つの実施態様において、ヒドロキシルアミンの塩は、適切な塩基を使用してその場で塩基性化される。
工程(b)に使用される例示的なカルボニル供給源には、1,1’−カルボニルジイミダゾール、1,1’−カルボニル−ジ−(1,2,4−トリアゾール)、ホスゲン誘導体、アルキルクロロホルメート、アリールクロロホルメート及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。特定のカルボニル供給源は、1,1’−カルボニルジイミダゾールである。
工程(d)に使用される例示的なアルコールには、C1−6直鎖又は分岐鎖アルコール、シクロアルカノール及び芳香族アルコールが含まれるが、これらに限定されない。一つの実施態様において、アルコールは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール、l又はd−メントール、ベンジルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択される。
一つの実施態様において、工程(d)のアルコールは、モル当量若しくは過剰量で使用される又は溶剤として使用される。反応は、アルコールがモル当量の量で使用される場合、反応不活性溶媒の存在下で実施することができる。
1ポット方法は、全体的に、約−50℃〜約150℃の温度、特定的には約−30℃〜約140℃の温度、より特定的には約0℃〜約100℃の温度で実施することができる。反応時間は、約1時間から約25時間まで、特定的には約5時間から約20時間まで、より特定的には約10時間から約15時間まで変えることができる。
式IXのシクロプロパンカルバメート化合物から式IIのフェニルシクロプロピルアミン誘導体への工程(c)における変換は、本発明の上記に記載された方法により実施される。
適切には、本開示の方法は、トリアゾロ[4,5−d]ピリミジンシクロペンタン化合物、好ましくはチカグレロル及びこれらの薬剤学的に許容される酸付加塩を高い鏡像異性的及び化学的純度で調製することに順応される。
チカグレロル及びチカグレロルの薬剤学的に許容される酸付加塩は、本発明に開示されている方法により得られる式IIaの実質的に純粋なトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン又はその酸付加塩を使用して、既知の方法によって高い純度で調製することができる。
式IX、X、XI及びXIIの中間体化合物、並びにこれらの立体化学的な異性体は、新規であり、本発明の別の態様を形成する。
式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はこれらの立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物の調製における式V、VI、IX、X、XI及びXIIの中間体化合物、並びにこれらの立体化学的な異性体の使用は、新規であり、本発明の更なる態様を形成する。
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態は、マンデル酸塩を除いては文献において報告、単離又は特徴決定されていない。本発明者たちは、驚くべき且つ予想外なことに、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの幾つかの酸付加塩、特定的には酒石酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、(S)−ケトピン酸塩、(D)−リンゴ酸塩、(D)−ショウノウスルホン酸塩、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩、フマル酸塩、リン酸塩及び硫酸塩を固体形態で単離できることを見出した。
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態が、チカグレロル又はその薬剤学的に許容される塩を高い純度で調製するのに有用な中間体であることも見出された。
一つの態様によると、本発明で提供されるものは、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの新規酸付加塩であり、ここで酸付加塩は、酒石酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、(S)−ケトピン酸塩、(D)−リンゴ酸塩、(D)−ショウノウスルホン酸塩、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩、フマル酸塩、リン酸塩又は硫酸塩である。
一つ実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態が提供される。別の実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン塩は、結晶形態で存在する。別の実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン塩は、非晶質形態で存在する。
一つ実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態は、以下の特徴を有する:
1)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酒石酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図1に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約5.14、6.81、10.32、11.96、12.63、14.45、15.34、15.54、15.90、16.24、17.50、19.67、20.37、20.73及び22.46±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図2に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
2)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのジ−p−トルオイル酒石酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図3に実質的に一致するX線粉末回折パターン;及び
ii)約6.79、12.18、12.57、13.60、14.37、15.28、18.21、18.82、19.26及び23.40±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン
の1つ以上により特徴付けられる。
3)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(S)−ケトピン酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図4に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約6.72、9.49、12.88、13.51、13.73、14.37、17.40、17.84、18.25、19.14、19.28、19.55、25.59、26.23及び27.54±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図5に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
4)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−リンゴ酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図6に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約5.34、10.73、12.79、15.11、16.15、17.86、18.78、20.07、21.61、22.16、22.30、24.08、27.12及び27.46±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図7に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
5)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−ショウノウスルホン酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図8に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約6.73、8.57、13.89、15.34、16.66、19.06、19.62、20.94、24.66及び26.70±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図9に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
6)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図10に実質的に一致するX線粉末回折パターン;並びに
ii)約4.85、6.63、7.87、9.59、11.57、12.43、12.66、15.84、16.36、17.53、17.97、18.25、18.77、20.11、20.73、21.22、22.42、23.09、23.42、25.47及び26.94±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン
の1つ以上により特徴付けられる。
7)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのフマル酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図11に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約4.68、9.38、14.09、16.61、18.39、18.83、19.82、21.33、22.77、23.48、24.30、25.96、26.49、27.80及び31.65±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図12に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
8)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのリン酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図13に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約5.19、10.39、15.61、21.08及び26.17±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図14に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
9)トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの硫酸塩の固体形態は、以下の特性:
i)図15に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
ii)約4.87、9.78、14.72、17.85、18.14、18.61、19.31、19.73、21.66、22.61、23.93、27.86及び34.85±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
iii)図16に実質的に一致するDSC温度記録
の1つ以上により特徴付けられる。
別の態様によると、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の調製方法であって(ここで酸付加塩は、酒石酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、(S)−ケトピン酸塩、(D)−リンゴ酸塩、(D)−ショウノウスルホン酸塩、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩、フマル酸塩、リン酸塩又は硫酸塩である)、
a)アルコール溶媒中のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基の第1溶液又は懸濁液を提供すること;
b)第1溶液又は懸濁液を酸と合わせて、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩を含有する第2溶液又は懸濁液を生成すること(ここで酸は、酒石酸、ジ−p−トルオイル酒石酸、(S)−ケトピン酸、(D)−リンゴ酸、(D)−ショウノウスルホン酸、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸、フマル酸、リン酸及び硫酸からなる群より選択される);
c)場合により、第2溶液又は懸濁液から溶媒を実質的に除去して、残渣を得て、続いて残渣を第2溶媒に溶解又は懸濁して、第3溶液又は懸濁液を生成すること;
d)工程(b)で得た第2溶液若しくは懸濁液又は工程(c)で得た第3溶液若しくは懸濁液のいずれかから、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態を単離及び/又は回収すること
を含む方法が提供される。
本発明に開示されている方法により得られるトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態は、適切な溶媒中、塩基で処理することにより高純度のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基に場合により更に変換される又はチカグレロル若しくはその薬剤学的に許容される塩の調製に直接使用することができる。
この方法は、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態を実質的に純粋な形態で生成することができる。
「実質的に純粋なトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態」という用語は、約98重量%を越える、特定的には約99重量%を越える、より特定的には約99.5重量%を越える、さらにより特定的には約99.9重量%を越える純度を有するトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態を意味する。この純度は、好ましくは、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により測定される。例えば、本発明に開示されている方法により得られるトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態の純度は、HPLCにより測定して、約98%〜約99.95%又は約99%〜約99.99%でありうる。
一つの実施態様において、工程(a)で使用されるアルコール溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択される。
特定的には、アルコール溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択され、より特定的なアルコール溶媒はエタノールである。
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基の第1溶液を提供する工程(a)は、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基をアルコール溶媒に溶解すること又は前の処理工程からの現存溶液を得ることを含む。
一つの実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンを、約0℃から使用される溶媒の還流温度までの温度、特定的には約10℃〜約110℃、より特定的には約20℃〜約50℃でアルコール溶媒に溶解する。
本発明で使用されるとき、「還流温度」は、溶媒又は溶媒系が大気圧で還流又は沸騰する温度を意味する。
別の実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基の懸濁液を提供する工程(a)は、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基を、約0℃から使用される溶媒の還流温度までの温度で撹拌しながら、アルコール溶媒に懸濁することを含む。一つの実施態様において、懸濁液は、約10℃〜約110℃の温度で少なくとも30分間、より特定的には約20℃〜約60℃の温度で約10分間から約10時間撹拌される。
工程(a)において得られる第1溶液又は懸濁液は、約5℃から使用される溶媒の還流温度までの温度で少なくとも15分間、特定的には約20℃から使用される溶媒の還流温度までの温度で約20分間から約8時間場合により撹拌される。
工程(b)の酸を直接使用することができる又は酸及び適切な溶媒を含有する溶液の形態で使用することができる。酸を溶解するのに使用される適切な溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキサノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、 酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロホルム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、モノグリム、ジグリム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物からなる群より選択される。
工程(b)において第1溶液又は懸濁液を酸と合わせることは、適切な順序、例えば第1溶液又は懸濁液を酸に加えること、あるいは酸を第1溶液又は懸濁液に加えることによって行われる。この添加は、例えば、滴加により又は一度に若しくは2つ以上に分けて実施される。この添加は、特定的には約0℃から使用される溶媒の還流温度までの温度、より特定的には約10℃〜約110℃、最も特定的には約20℃〜約60℃で、撹拌しながら実施される。添加過程が完了した後、得られた溶液を、約0℃から使用される溶媒の還流温度までの温度で少なくとも10分間、特定的には約10℃〜約110℃で約20分間から約25時間、より特定的には約20℃〜約60℃の温度で約30分間から約8時間撹拌して、第2溶液又は懸濁液を生成する。
工程(b)で得られた第2溶液は、場合により炭素処理又はシリカゲル処理に付される。炭素処理又はシリカゲル処理は、当該技術において既知の方法により、例えば、溶液を微粉炭素又はシリカゲルと共に80℃未満の温度で少なくとも15分間、特定的には約40℃〜約70℃の温度で少なくとも30分間撹拌し、得られた混合物をhyfloで濾過し、炭又はシリカゲルを除去することにより、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩を含有する濾液を得る。特定的には、微粉炭素は活性炭である。シリカゲルの特定のメッシュサイズは、40〜500メッシュ、より特定的には60〜120メッシュである。
溶媒を「実質的に除去する」という用語は、溶媒溶液からの溶媒の除去が、少なくとも50%である、特定的には約80%を越える、より特定的には約90%を越える、さらにより特定的には約99%を越える、最も特定的には実質的に完全(100%)であることを意味する。
工程(c)における溶媒の除去は、例えば、溶媒の実質的に完全な蒸発により、不活性雰囲気下での溶液の濃縮若しくは溶媒の蒸留により又はこれらの組み合わせにより、反応塊に存在する全溶媒を実質的に排除することによって達成される。
一つの実施態様において、蒸留方法は、大気圧又は減圧下で実施することができる。特定的には、この蒸留は、約30℃〜約110℃の温度、より特定的には約40℃〜約90℃、最も特定的には約45℃〜約80℃で実施される。
特異的には、上記溶媒は、約760mmHg以下の圧力、より特定的には約400mmHg以下、さらにより特定的には約80mmHg以下、最も特定的には約30〜約80mmHgで除去される。
工程(c)のおいて得られるトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩を含有する残渣は、約0℃から使用される溶媒の還流温度までの温度、特定的には約20℃〜約110℃、より特定的には約25℃〜約80℃で第2溶媒に溶解又は懸濁される。一つの実施態様において、溶液又は懸濁液は、約20℃〜約110℃の温度で少なくとも10分間、より特定的には約25℃〜約80℃の温度で約20分間から約10時間撹拌される。
工程(c)に使用される例示的な第2溶媒には、水、アルコール、ケトン、塩素化炭化水素、炭化水素、エステル、ニトリル、エーテル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。溶媒という用語には、溶媒の混合物も含まれる。
一つの実施態様において、第2溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキサノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルtert−ブチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソプロピル、tert−ブチルメチルアセテート、ギ酸エチル、塩化メチレン、二塩化エチレン、クロロホルム、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、モノグリム、ジグリム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド及びこれらの混合物からなる群より選択される。
特定的には、第2溶媒は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、モノグリム、ジグリム及びこれらの混合物、より特定的にはジエチルエーテル及びジイソプロピルエーテルからなる群より選択される。
工程(d)における純粋なトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態の単離は、強制的な結晶化、自発的な結晶化、溶液若しくは懸濁液からの溶媒の実質的な除去又はこれらの組み合わせにより実施される。
自発的な結晶化とは、冷却、播種などの外部の助けを借りることなく結晶化することを意味し、強制的な結晶化とは、外部の助けを借りて結晶化することを意味する。
強制的な結晶化は、冷却、播種、溶液からの溶媒の部分的除去、溶液への逆溶媒の添加又はこれらの組み合わせのような当該技術に既知の方法により、開始することができる。
「逆溶媒」という用語は、物質の現存溶液に添加されたときに、物質の溶解度を低減する溶媒を意味する。
一つの実施態様において、結晶化は、溶液を30℃未満の温度で少なくとも10分間、特定的には0℃〜約30℃で約30分間から約20時間撹拌しながら冷却することによって実施される。
工程(d)における回収は、濾過、真空下での濾過、デカント、遠心分離又はこれらの組み合わせのような方法により実施される。一つの実施態様において、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン塩の固体形態は、例えばシリカゲル又はセライトの濾過媒体を用いる濾過により回収される。
チカグレロル又はその薬剤学的に許容される塩を、本発明に開示されているトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩を使用して、当該技術に既知の方法によって高い純度で調製することができる。
器具の詳細:
X線粉末回折(P−XRD):
X線粉末回折は、広角X線回折計のBRUKER axs,D8 ADVANCEにCuKα−放射線(40kV、40mA)を備えたX線粉末回折計により測定した。試料は、以下の器具パラメーターを使用して分析した:測定範囲=3〜45°2θ;段階幅=0.01579°;1段階あたりの測定時間=0.11秒。
示差走査熱量測定(DSC):
DSC(示差走査熱量測定)の測定は、1分あたり10℃の走査速度で示差走査熱量計(Diamond DSC,Perkin−Elmer)により実施した。窒素ガスパージは、40ml/分であった。この器具は、インジウムを標準として使用して、温度及び熱流について較正した。試料を、穴のない密閉アルミニウムパンの中に封入し、続いて圧着して、密閉を確実にした。データの取得及び分析は、pyrisソフトウエアを使用して実施した。
以下の実施例は、本開示を例示する目的のために提示され、開示の範囲又は精神を制限するものとして考慮されるべきではない。
実施例1
3,4−ジフルオロスチレンの調製
Figure 2013530209
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(71g、0.2111mol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(35.37g、0.2311mol)及びトルエン(75ml)を、清浄で乾燥した反応アセンブリに入れた。得られた混合物を40〜45℃で加熱し、続いて30分間撹拌した。3,4−ジフルオロベンズアルデヒド(15g、0.1055mol)を上記の高温溶液にゆっくりと加え、反応混合物を還流温度で加熱し、続いて還流を6時間維持した。反応が完了した後、塊を25〜30℃に冷却し、続いて水(2×250ml)で洗浄した。得られた塊を、温度を50℃未満に維持しながら減圧下で蒸留して、3,4−ジフルオロスチレンを得た。
実施例2
トルエン中のエチルジアゾアセテート溶液の調製
Figure 2013530209
亜硝酸ナトリウム(13g、0.188mol)を、水(50ml)中の四ホウ酸ナトリウム十水和物(2.48g、0.0065mol)の撹拌溶液に25℃で加え、続いてグリシンエチルエステル塩酸塩(25g、0.179mol)を加えた。溶解が完了すると、トルエン(60ml)を塊に加え、得られた二相混合物を0℃に冷却した。水中のリン酸2%(w/w)溶液を、得られた塊に30分間かけて加え、その間、pHが3.7〜4.5に調整されるまで、温度を20℃未満に維持した(90mlの添加は3.95のpHをもたらした)。層を分離し、続いて有機層を、水(25ml)及び8%(w/w)の重炭酸ナトリウム水溶液(2×50ml)で連続的に洗浄した。合わせた水性洗浄液を、水中のリン酸20重量%溶液で中和し、洗浄液を廃棄した。有機層を、次の工程に使用される前に10℃で一晩保持した。
実施例3
エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレートの調製
Figure 2013530209
トルエン中の3,4−ジフルオロスチレンの溶液(実施例1で得た)を、清浄で乾燥した反応アセンブリに入れ、続いてジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体(1g)及び(S,S)−2,6−ビス(4−イソプロピル−2−オキサゾリン−2−イル)ピリジン(1g)を撹拌下で添加した。得られた溶液を50〜55℃で加熱し、続いてトルエン中のエチルジアゾアセテートの溶液(実施例2で得た)を、温度を50〜55℃に維持しながら、8〜10時間かけて加えた。添加過程が完了した後、反応塊を50〜55℃で更に1時間撹拌し、続いて25〜30℃に冷却した。水(100ml)を、冷却反応塊に加え、続いて5分間撹拌した。層を分離し、水層をトルエン(100ml)で抽出した。両方のトルエン層を合わせ、続いて合わせたトルエン層を、水(100ml)及び水(100ml)中の50%酢酸溶液(100ml)で洗浄した。トルエン層を減圧下で蒸発させて、粗エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレートを油状物(19.5g)として得て、それを次の工程に直接使用した。
実施例4
(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸の調製
Figure 2013530209
メタノール(130ml)中の粗エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレート(19.5g、実施例3で得た)の溶液及び水酸化ナトリウムの30%水溶液(20.85g)を、清浄な反応アセンブリに入れた。混合物を60〜65℃で加熱し、撹拌しながら2時間維持した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、続いてトルエン(100ml)及び水(50ml)を加えた。混合物を濃塩酸で酸性化して、pHを1.5未満に調整した。有機層を分離し、水層をトルエン(100ml)で抽出した。両方のトルエン層を合わせ、水(100ml)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸を得て、それを、イソプロビルアルコール中で(S)−(−)−メチルベンジルアミン塩を調製することにより更に精製し、続いて酸性化して、純粋な(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸(11g)を得た。
H−NMR(CDCl,δ):1.33(1H,m),1.64(1H,m),1.82(1H,m),2.55(1H,m),6.82(2H,m),7.03(1H,m),10.0(1H,広帯域);質量分析[M−H]:196.60。
実施例5
3,4−ジフルオロスチレンの調製
メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(251.31g、0.7037mol)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(117.84g、0.7741mol)及びトルエン(250ml)を、清浄で乾燥した反応アセンブリに入れた。得られた混合物を40〜45℃で加熱し、続いて30分間撹拌した。3,4−ジフルオロベンズアルデヒド(50g、0.3518mol)を高温溶液にゆっくりと加え、反応混合物を還流温度で加熱し、続いて還流を5時間維持した。反応が完了した後、塊を25〜30℃に冷却し、続いて水(2×250ml)で洗浄した。得られた塊を、温度を50℃未満に維持しながら減圧下で蒸留して、3,4−ジフルオロスチレンを得た。
実施例6
トルエン中エチルジアゾアセテート溶液の調製
亜硝酸ナトリウム(25.82g、0.3742mol)を、水(100ml)中の四ホウ酸ナトリウム十水和物(4.876g、0.0127mol)の撹拌溶液に25℃で加え、続いてグリシンエチルエステル塩酸塩(50g、0.3581mol)を加えた。溶解が完了すると、トルエン(116ml)を塊に加え、得られた二相混合物を0℃に冷却した。水中のリン酸2%(w/w)溶液を、得られた塊に30分間かけて加え、その間、pHが3.7〜4.5に調整されるまで、温度を20℃未満に維持した(140mlの添加は3.99のpHをもたらした)。層を分離し、続いて有機層を、水(50ml)及び8%(w/w)の重炭酸ナトリウム水溶液(2×100ml)で連続的に洗浄した。合わせた水性洗浄液を、水中のリン酸20重量%溶液で中和し、洗浄液を廃棄した。有機層を、シクロプロパン化のために、次の工程に使用した。
実施例7
エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレートの調製
トルエン中の3,4−ジフルオロスチレンの溶液(実施例5で得た)を、清浄で乾燥した反応アセンブリに入れ、続いてジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体(2.5g)及び(S,S)−2,6−ビス(4−イソプロピル−2−オキサゾリン−2−イル)ピリジン(2.5g)を撹拌下で添加した。得られた溶液を50〜55℃で加熱し、続いてトルエン中のエチルジアゾアセテートの溶液(実施例6で得た)を、温度を50〜55℃に維持しながら、8〜10時間かけて加えた。添加が完了すると、反応塊を50〜55℃で更に10時間撹拌し、続いて25〜30℃に冷却した。水(200ml)を、冷却反応塊に加え、続いて5分間撹拌した。層を分離し、水層をトルエン(200ml)で抽出した。両方のトルエン層を合わせ、続いて水(300ml)、水(300ml)中の50%酢酸溶液(300ml)で連続的に洗浄した。トルエン層を減圧下で蒸発させて、粗エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレートを油状物(50g)として得て、それを次の工程に直接使用した。
実施例8
(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸の調製
メタノール(267ml)中の粗エチル(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボキシレート(40g、実施例7で得た)の溶液及び水酸化ナトリウム30%水溶液(42.77g)を、清浄な反応アセンブリに入れた。混合物を60〜65℃で加熱し、撹拌しながら2時間維持した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、続いてトルエン(200ml)及び水(100ml)を加えた。混合物を濃塩酸で酸性化して、pHを1.5未満に調整した。有機層を分離し、水層をトルエン(200ml)で抽出した。両方のトルエン層を合わせ、水(200ml)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、イソプロピルアルコール(200ml)に溶解し、続いて(S)−(−)−α−メチルベンジルアミン(10.5g)を加えた。得られたスラリーを一晩撹拌し、続いて濾過した。湿潤アミン塩を減圧下で乾燥し、乾燥塩を水(100ml)に懸濁し、濃塩酸の添加により酸性化して、pHを2未満に調整した。得られた酸性溶液をトルエン(100ml)で抽出し、続いてトルエン層を水(100ml)で洗浄した。トルエン層を硫酸ナトリウムで乾燥し、次に減圧下で濃縮して、純粋な(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸(10g)を生成した。
H−NMR(CDCl,δ):1.33(1H,m),1.65(1H,m),1.83(1H,m),2.56(1H,m),6.83(2H,m),7.04(1H,m);[R]20 =−257.6°(c1,CHCl)。
実施例9
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの調製
(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸(5g、0.0252mol、実施例4又は8で得た)及びジフェニルホスホリルアジド(7.64g、0.277mol)を、トルエン(50ml)に溶解し、トリエチルアミン(5.1g、0.0505mol)を溶液に加え、続いて油浴(125℃)で加熱しながら1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、イソシアネート化合物を生じた。イソシアネート化合物を、1,4−ジオキサン(44ml)に溶解し、続いて水(22ml)及び濃塩酸(22ml)を加え、次に油浴(50℃)で加熱しながら2時間撹拌した。続いて、水(50ml)を反応混合物に加え、混合物をトルエン(2×50ml)で洗浄した。得られた水層のpHを、氷冷しながら水酸化ナトリウム30%水溶液を使用して10〜11に調整し、続いてトルエン(2×50ml)で抽出した。有機層を飽和ブライン(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム無水物で乾燥し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2.5gの純粋なトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンを、淡緑色を帯びた黄色の油状物として生じた。
H−NMR(CDCl,δ):0.88(1H,m),1.05(1H,m),1.70(2H,bs),1.83(1H,m),2.49(1H,m),6.72(2H,m),6.97(1H,m);及び[R]20 =−91.6°(c1,CHCl)。
実施例10
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−ヒドロキシシクロプロパンカルボキサミドの調製
Figure 2013530209
(1R,2R)−トランス−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−1−シクロプロパンカルボン酸(2g、0.0101mol)及びテトラヒドロフラン(16ml)の混合物を0〜5℃に冷却し、続いてトリエチルアミン(1.083g、0.107mol)を加えた。テトラヒドロフラン(4ml)中のクロロギ酸イソブチル(1.448g、0.106mol)の溶液を、得られた混合物にゆっくりと加え、その間、温度を約0〜5℃に維持し、続いて1時間撹拌した。混合物に、ヒドロキシルアミン塩酸塩50%水溶液(9.05g)をトリエチルアミン(20ml)で中和することにより調製したヒドロキシルアミン50%水溶液を加え、続いて5〜10℃で20分間撹拌した。続いて、水(10ml)を反応混合物に加え、混合物を酢酸エチル(50ml及び20ml)で抽出した。有機層を飽和ブライン(20ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム無水物で乾燥し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2.14gのトランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−ヒドロキシシクロプロパンカルボキサミドを生じた。
質量分析[M−H]:212.0
実施例11
トランス−(1R,2R)−N−(アセチルオキシ)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボキサミドの調製
Figure 2013530209
トランス−(1R,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−N−ヒドロキシシクロプロパンカルボキサミド(2.1g、0.00985mol)及びテトラヒドロフラン(10ml)の混合物を、ピリジン(1.043g、0.0132mol)と混合し、続いて無水酢酸(1.066g、0.0104mol)をゆっくりと加え、その間、温度を約25〜30℃に維持し、次に同じ温度で20分間撹拌した。反応が完了した後、酢酸エチル(50ml)及び1N塩酸(10ml)を加え、続いて層を分離した。水層を酢酸エチル(50ml)で抽出した。有機層を水飽和ブライン(10ml)、重炭酸ナトリウム水溶液(10ml)で洗浄し、続いて硫酸ナトリウム無水物で乾燥し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、2gのトランス−(1R,2R)−N−(アセチルオキシ)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボキサミドを生じた。
質量分析[M−H]:254.1
実施例12
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの調製
トランス−(1R,2R)−N−(アセチルオキシ)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロパンカルボキサミド(1.8g)及びテトラヒドロフラン(21ml)の混合物を40〜45℃に加熱し、続いて水(1.91ml)を加えた。反応塊の温度を50〜55℃に増加し、続いて1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデカ−7−エン(DBU)(1.43g)を加えた。得られた混合物を還流温度に加熱し、次に5時間維持した。反応が完了した後、反応塊を25〜30に冷却し、続いて酢酸イソプロピル(50ml)及び飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)を加えた。得られた層を分離し、続いて有機層を飽和塩化アンモニウム(20ml)及び水(20ml)で洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウム無水物で乾燥し、次に濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、1.4gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンを生じた。
実施例13
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酒石酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(2g)をエタノール(5ml)に25〜30℃で溶解し、続いてエタノール(25ml)中のL−酒石酸(1.78g)の溶液を20〜25℃でゆっくりと加えた。スラリーを20〜25℃で更に30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、エタノール(5ml)で洗浄し、次に乾燥して、2.9gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酒石酸塩を得た。
実施例14
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのジ−p−トルオイル酒石酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(2g)をエタノール(5ml)に25〜30℃で溶解し、続いてエタノール(25ml)中のジ−p−トルオイルL−酒石酸(4.5)の溶液を25〜30℃でゆっくりと加えた。スラリーを25〜30℃で1時間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、エタノール(5ml)で洗浄し、次に乾燥して、5.5gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのジ−p−トルオイル酒石酸塩を得た。
実施例15
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(S)−ケトピン酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(0.88g)をエタノール(3ml)に25〜30℃で溶解し、続いてエタノール(7ml)中の(S)−(+)−ケトピン酸(0.95g)の溶液を25〜30℃でゆっくりと加えた。スラリーを25〜30℃で30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、次に乾燥して、0.5gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(S)−ケトピン酸塩を得た。
実施例16
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−リンゴ酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(2g)をエタノール(5ml)に25〜30℃で溶解し、続いてエタノール(15ml)中の(D)−(+)−リンゴ酸(1.58g)の溶液を25〜30℃でゆっくりと加えた。スラリーを25〜30℃で30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、次に乾燥して、2.46gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−リンゴ酸塩を得た。
実施例17
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−ショウノウスルホン酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(2g)をエタノール(5ml)に25〜30℃で溶解し、続いてエタノール(15ml)中の(D)−(+)−ショウノウスルホン酸(3.0g)の溶液を25〜30℃でゆっくりと加えた。スラリーを25〜30℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、4gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−ショウノウスルホン酸塩を得た。
実施例18
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのフマル酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(1g)をエタノール(10ml)に25〜30℃で溶解し、続いてフマル酸(0.7g)を25〜30℃で加えた。スラリーを25〜30℃で30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、エタノール(2×5ml)で洗浄し、次に乾燥して、0.9gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのフマル酸塩を得た。
実施例19
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのリン酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(1g)をエタノール(10ml)に25〜30℃で溶解し、続いてo−リン酸(0.6g)を25〜30℃で加えた。スラリーを25〜30℃で30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、エタノール(2×5ml)で洗浄し、次に乾燥して、1.1gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのリン酸塩を得た。
実施例20
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの硫酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(1g)をエタノール(10ml)に25〜30℃で溶解し、続いて硫酸(0.6g)を25〜30℃で加えた。スラリーを25〜30℃で30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、エタノール(2×5ml)で洗浄し、次に乾燥して、0.9gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの硫酸塩を得た。
実施例21
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩の調製
トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン(0.41g)をメタノール(3ml)に25〜30℃で溶解し、続いてメタノール(5ml)中の(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸(0.403g)の溶液を20〜25℃でゆっくりと加えた。スラリーを20〜25℃で更に30分間撹拌した。沈殿した生成物を濾過により収集し、次に乾燥して、0.22gのトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(R)−α−メトキシフェニル酢酸塩を得た。
本発明に開示されている全ての範囲は、包括的であり、組み合わせ可能である。本発明は好ましい実施態様を参照して記載されているが、種々の変更を実施できること及び本発明の範囲から逸脱することなくその要素を同等物で置換できることが、当業者により理解される。加えて、特定の情況又は材料を、本発明の教示にその必須範囲を逸脱することなく適合させるために、多くの修正を実施することができる。したがって、本発明は、本発明を実施することが考慮される最良の形態として開示されている特定の実施態様に限定されることはなく、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内にある全ての実施態様を含むことが意図される。

Claims (24)

  1. 式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する方法であって、
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、式IIのベンゼン環は少なくとも1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIである)
    a)式VIIIのハロゲン置換ベンズアルデヒド化合物を、
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    式VIIのメチルトリフェニルホスホニウムハロゲン化物(ウィッティヒ試薬)と、第1溶媒中、第1塩基の存在下で反応させて、
    Figure 2013530209
    (式中、「X」は、Cl、Br及びIからなる群より選択されるハロゲンである)
    式VIの置換スチレン化合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは上記で定義されたとおりである)
    b)上記式VIの化合物を、式Vのジアゾエステル化合物と、第2溶媒中、金属触媒及びキラルリガンドの存在下で反応させて、
    Figure 2013530209
    (式中、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基である)
    式IVの置換シクロプロパンカルボキシレート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (ここでR、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    c)上記式IVのエステル化合物を、第3溶媒中、酸又は第2塩基で加水分解して、式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    d)場合により、上記式IIIのシクロプロパンカルボン酸を、第4溶媒中、キラルアミンで処理することにより精製して、前記式IIIの化合物の純粋なキラルアミン塩を生成する工程;
    e)場合により、前記式IIIの化合物のキラルアミン塩を酸で酸化して、前記式IIIの純粋なシクロプロパンカルボン酸化合物を生成する工程;
    f)工程(c)、(d)若しくは(e)において得られた前記式IIIのシクロプロパンカルボン酸化合物又はそのキラルアミン塩を、アジド化合物(但し、アジドにはアジ化ナトリウムは含まれない)と、第5溶媒中、第3塩基の存在下で反応させて、イソシアネート中間体を生成し、続いて第6溶媒中で酸による酸加水分解に付し、次に第4塩基で塩基化して、前記式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた前記式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法。
  2. 前記式VIIの化合物におけるハロゲン原子「X」がCl又はBrであり、前記式II、III、IV、VI及びVIIIの化合物におけるハロゲン原子がFである請求項1に記載の方法。
  3. 前記式VIIの化合物におけるハロゲン原子「X」がBrであり、前記式II、III、IV、VI及びVIIIの化合物におけるR、R及びRがHであり、そしてR及びRがFである請求項1に記載の方法。
  4. 工程(a)に使用される第1溶媒が、エステル、ニトリル、炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(b)に使用される第2溶媒が、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(c)に使用される第3溶媒が、水、アルコール、ケトン、環状エーテル、脂肪族エーテル、炭化水素、塩素化炭化水素、ニトリル及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(d)に使用される第4溶媒が、水、アルコール、ケトン、環状エーテル、脂肪族エーテル、炭化水素、塩素化炭化水素、ニトリル及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(f)に使用される第5溶媒が、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(f)の加水分解に使用される第6溶媒が、水、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項1に記載の方法。
  5. 工程(a)に使用される第1溶媒がトルエンであり;工程(b)に使用される第2溶媒が、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(c)に使用される第3溶媒が、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(d)に使用される第4溶媒が、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(f)に使用される第5溶媒が、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(f)に使用される第6溶媒が、水、ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項4に記載の方法。
  6. 工程(a)に使用されるウィッティヒ試薬が、メチルトリフェニルホスホニウムクロリド、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド及びメチルトリフェニルホスホニウムヨージドからなる群より選択され;工程(b)に使用される式Vのジアゾエステル化合物が、エチルジアゾアセテート、イソプロピルジアゾアセテート、tert−ブチルジアゾアセテート、ベンジルジアゾアセテート、l若しくはd−メンチルジアゾアセテート又はブチル化トルエンジアゾアセテートであり;工程(b)に使用される金属触媒が、金属の塩化物、臭化物、酢酸塩及びフルオロアルキル酢酸塩からなる群より選択され、金属が、コバルト、銅、クロム、鉄、マンガン、アルミニウム、ルテニウム及びロジウムから選択され;工程(b)の不斉シクロプロパン化反応を促進するために用いられるキラルリガンドが、ビスオキサゾリン化合物、置換サリチルアルジミン、サレン、光学的に活性なシッフ塩基、ビピリジン、ビスアザフェロセン、ジロジウム(II)カルボキシレート及びジロジウム(II)カルボキサミデートからなる群より選択され;工程(c)に使用される酸が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(c)に使用される第2塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(d)に使用されるキラルアミンが(S)−(−)−メチルベンジルアミンであり;工程(f)に使用されるアジドが、ジエチルホスホリルアジド、ジイソプロピルホスホリルアジド、ジ−tert−ブチルホスホリルアジド、ジブチルホスホリルアジド、ジベンジルホスホリルアジド、ジ−l又はd−メンチルホスホリルアジド及びジフェニルホスホリルアジドからなる群より選択され;工程(f)におけるイソシアネート中間体の加水分解を促進するのに使用される酸が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸及び硫酸からなる群より選択される請求項1に記載の方法。
  7. 工程(a)に使用されるウィッティヒ試薬が、メチルトリフェニルホスホニウムブロミドであり;工程(b)に使用される式Vのジアゾエステル化合物が、エチルジアゾアセテートであり;工程(b)に使用される金属触媒が、ジクロロ(p−シメン)ルテニウム(II)二量体であり;工程(c)に使用される第2塩基が水酸化ナトリウムである請求項6に記載の方法。
  8. 工程(f)において得られる式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の立体化学的な異性体が、式IIa(R、R及びRがHであり、R及びRがFである式II)のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンである請求項1に記載の方法。
    Figure 2013530209
  9. 工程(f)において得られる式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体の立体化学的な異性体が、式IIb(R、R及びRがHであり、R及びRがFである式II)のトランス−(1S,2R)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンである請求項1に記載の方法。
    Figure 2013530209
  10. 式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する方法であって、
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、式IIのベンゼン環は少なくとも1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIである)
    a)式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又は立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を、アジド化合物(但し、アジドにはアジ化ナトリウムは含まれない)と、アルコール及び塩基の存在下、場合により第1溶媒の存在下で反応させて、
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    式IXの置換シクロプロパンカルバメート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (式中、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基であり、そしてR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    b)上記式IXのシクロプロパンカルバメート化合物を、第2溶媒中、酸による酸加水分解に付して、前記式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた前記式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法。
  11. 工程(a)に使用されるアルコールが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール、l又はd−メントール、ベンジルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(a)に使用される第1溶媒が、エステル、ニトリル、炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(a)に使用されるアジドが、ジエチルホスホリルアジド、ジイソプロピルホスホリルアジド、ジ−tert−ブチルホスホリルアジド、ジブチルホスホリルアジド、ジベンジルホスホリルアジド、ジ−l又はd−メンチルホスホリルアジド及びジフェニルホスホリルアジドからなる群より選択され;工程(b)に使用される酸が、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、臭化水素酸及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(b)に使用される第2溶媒が、水、アルコール、エステル、環状エーテル、脂肪族エーテル、炭化水素及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項10に記載の方法。
  12. 第1溶媒が、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(b)に使用される第2溶媒が、水、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項11に記載の方法。
  13. 式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する方法であって、
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、式IIのベンゼン環は1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIである)
    a)式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はそのアミン塩を、第1溶媒中、塩基の存在下、場合によりラセミ化抑制剤の存在下で活性化剤と反応させて、中間体化合物を生成し、続いてヒドロキシルアミン又はその酸付加塩によりアミド化して、
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (式中、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
    b)上記式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物を活性化剤と反応させ、続いて場合により第2溶媒の存在下でアルコールにより処理して、式IXの置換シクロプロパンカルバメート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (ここで、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基であり、そしてR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    c)上記式IXのシクロプロパンカルバメート化合物を、第3溶媒中、酸による酸加水分解に付して、前記式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた前記式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法。
  14. 工程(a)に使用される第1溶媒が、水、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル、ニトリル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(a)に使用されるラセミ化抑制剤が、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール、エチル−1−ヒドロキシ−1H−1,2,3−トリアゾールカルボキシレート、N−ヒドロキシテトラゾール、1−ヒドロキシ置換テトラゾール、1−ヒドロキシ置換ベンゾ−トリアジン、アリールホスホニウム塩及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(b)に使用されるアルコールが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、シクロヘキサノール、l又はd−メントール、ベンジルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(b)に使用される第2溶媒が、エステル、ニトリル、炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項13に記載の方法。
  15. 工程(a)に使用される第1溶媒が、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレンの混合物、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、メチルエチルケトン及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(a)に使用されるラセミ化抑制剤が、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールであり;工程(b)に使用される第2溶媒が、トルエン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項14に記載の方法。
  16. 工程(a)に使用される活性化剤が、1,1−カルボニルジイミダゾール、1,1’−カルボニル−ジ−(1,2,4−トリアゾール)、ホスゲン誘導体、アルキルクロロホルメート、アリールクロロホルメート、2−ハロ−4,6−ジアルコキシ−1,3,5−トリアジン、塩化チオニル、トリアルキルホスファイト、トリアリールホスファイト、N,N−ジアルキルカルボジイミド、N,N−ジアリールカルボジイミド、ジフェニルホスホリルアジド、1−クロロ−N,N,2−トリメチル−1−プロペニルアミン、クロロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラ−エチレン)ホルムアミジニウムテトラフルオロボレート、ホウ酸誘導体、フルオロ−N,N,N’,N’−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスフェート、シュウ酸ジイミダゾール、2−ハロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、2−ハロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−ホスホニウム塩錯体、ピロリジンホスホニウム塩、3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン、N/O−置換ベンゾトリアゾール塩/誘導体、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HOTU)、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TOTU)及び他のウロニウム錯体、ポリホスホン酸無水物、チオウロニウム試薬、並びにこれらの混合物からなる群より選択される請求項13に記載の方法。
  17. 式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はその酸付加塩を調製する1ポット方法であって、
    Figure 2013530209
    (ここで、R、R、R、R及びRは、水素及びハロゲン原子からそれぞれ独立して選択されるが、但し、式IIのベンゼン環は1個以上のハロゲン原子で置換されており、ここでハロゲン原子は、F、Cl、Br又はIである)
    a)式IIIの置換シクロプロパンカルボン酸化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物又はそのアミン塩を、溶媒中、塩基の存在下で酸活性化剤と反応させて、中間体化合物を生成し、続いてヒドロキシルアミン又はその酸付加塩によりアミド化して、
    Figure 2013530209
    (ここでR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (ここで、R、R、R、R及びRは、上記に定義されたとおりである)
    b)上記式Xのシクロプロパンカルボキサミド化合物をカルボニル供給源とその場で反応させて、式XIのシクロプロパンジオキサゾール化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (ここで、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    c)上記式XIのシクロプロパンジオキサゾール化合物を、反応溶媒の沸騰温度で熱転位にその場で付して、式XIIのシクロプロパンイソシアネート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (ここで、R、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    d)上記式XIIのシクロプロパンイソシアネート化合物を、沸騰温度でアルコールとその場で反応させて、式IXのシクロプロパンカルバメート化合物又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成する工程;
    Figure 2013530209
    (ここで、「R」は、アルキル、シクロアルキル、アリール又はアラルキル基であり、そしてR、R、R、R及びRは、上記で定義されたとおりである)
    e)上記式IXのシクロプロパンカルバメート化合物を、酸による酸加水分解に付して、前記式IIの置換フェニルシクロプロピルアミン誘導体又はその立体化学的な異性体若しくは立体化学的な異性体の混合物を生成し、場合により、得られた前記式IIの化合物をその酸付加塩に変換する工程を含む方法。
  18. 1ポット方法に使用される溶媒が、水、ケトン、エステル、炭化水素、塩素化炭化水素、環状エーテル、脂肪族エーテル、ニトリル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項17に記載の方法。
  19. 前記溶媒が、アセトン、ジオキサン、酢酸エチル、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレンの混合物、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、メチルエチルケトン及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項18に記載の方法。
  20. 酸付加塩が、酒石酸塩、ジ−p−トルオイル酒石酸塩、(S)−ケトピン酸塩、(D)−リンゴ酸塩、(D)−ショウノウスルホン酸塩、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩、フマル酸塩、リン酸塩又は硫酸塩である、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態。
  21. 以下の特徴を有する請求項20に記載の固体形態;
    1)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酒石酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図1に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約5.14、6.81、10.32、11.96、12.63、14.45、15.34、15.54、15.90、16.24、17.50、19.67、20.37、20.73及び22.46±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図2に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    2)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのジ−p−トルオイル酒石酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図3に実質的に一致するX線粉末回折パターン;並びに
    ii)約6.79、12.18、12.57、13.60、14.37、15.28、18.21、18.82、19.26及び23.40±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    3)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(S)−ケトピン酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図4に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約6.72、9.49、12.88、13.51、13.73、14.37、17.40、17.84、18.25、19.14、19.28、19.55、25.59、26.23及び27.54±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図5に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    4)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−リンゴ酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図6に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約5.34、10.73、12.79、15.11、16.15、17.86、18.78、20.07、21.61、22.16、22.30、24.08、27.12及び27.46±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図7に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    5)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(D)−ショウノウスルホン酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図8に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約6.73、8.57、13.89、15.34、16.66、19.06、19.62、20.94、24.66及び26.70±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図9に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    6)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図10に実質的に一致するX線粉末回折パターン;並びに
    ii)約4.85、6.63、7.87、9.59、11.57、12.43、12.66、15.84、16.36、17.53、17.97、18.25、18.77、20.11、20.73、21.22、22.42、23.09、23.42、25.47及び26.94±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    7)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのフマル酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図11に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約4.68、9.38、14.09、16.61、18.39、18.83、19.82、21.33、22.77、23.48、24.30、25.96、26.49、27.80及び31.65±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図12に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    8)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンのリン酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図13に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約5.19、10.39、15.61、21.08及び26.17±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図14に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの;
    9)前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの硫酸塩の固体形態が、以下の特性:
    i)図15に実質的に一致するX線粉末回折パターン;
    ii)約4.87、9.78、14.72、17.85、18.14、18.61、19.31、19.73、21.66、22.61、23.93、27.86及び34.85±0.2°2θでピークを有するX線粉末回折パターン;並びに
    iii)図16に実質的に一致するDSC温度記録
    の1つ以上により特徴付けられるもの。
  22. 請求項20に記載のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミンの酸付加塩の固体形態を調製する方法であって、
    a)アルコール溶媒中のトランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン遊離塩基の第1溶液又は懸濁液を提供する工程;
    b)第1溶液又は懸濁液を酸と合わせて、トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態を含有する第2溶液又は懸濁液を生成する工程(ここで前記酸は、酒石酸、ジ−p−トルオイル酒石酸、(S)−ケトピン酸、(D)−リンゴ酸、(D)−ショウノウスルホン酸、(R)−(−)−α−メトキシフェニル酢酸、フマル酸、リン酸及び硫酸からなる群より選択される);
    c)場合により、第2溶液又は懸濁液から溶媒を実質的に除去して、残渣を得て、続いて残渣を第2溶媒に溶解又は懸濁して、第3溶液又は懸濁液を生成する工程;
    d)工程(b)で得た第2溶液若しくは懸濁液又は工程(c)で得た第3溶液若しくは懸濁液のいずれかから、前記トランス−(1R,2S)−2−(3,4−ジフルオロフェニル)−シクロプロピルアミン酸付加塩の固体形態を単離及び/又は回収する工程
    を含む方法。
  23. 工程(a)に使用されるアルコール溶媒が、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、イソブタノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択され;工程(c)に使用される第2溶媒が、水、アルコール、ケトン、塩素化炭化水素、炭化水素、エステル、ニトリル、エーテル、極性の非プロトン性溶媒及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項22に記載の方法。
  24. 工程(a)に使用されるアルコール溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール及びこれらの混合物からなる群より選択される請求項23に記載の方法。
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