JP2013529597A - 集中的還元的アミノ化によるフェロキンの合成方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、還元的アミノ化反応を含む式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物の合成方法に関し、前記反応は、(i)以下に示す式(1)(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)のアルデヒド−アミノフェロセンの式(2)の7−クロロキノリン−アミンとの縮合段階、その後の(ii)前段階で得た縮合生成物の還元段階、次いで(iii)アンモニアまたはクエン酸の水溶液の存在下での反応混合物の加水分解段階を含む。

Description

本発明は、マラリアの治療及び/または予防において特に有用なフェロキンの新規合成方法に関する。
マラリアは世界中の死亡率の主な感染原因の1つであり、毎年5億人以上が感染し、そのうちの300万人が毎年死亡している。
ハマダラカ属の蚊が運ぶマラリア原虫属(Plasmodium)の4つのタイプの寄生虫がマラリアを蔓延させる。これらの中で、アフリカではびこっている熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)が最も毒性の寄生虫であり、疾患の致死の原因である。
熱帯熱マラリア原虫に対する活性成分の中で、クロロキンが広く使用されている4−アミノキノリンのファミリーの抗マラリア剤であるが、1960年代以降その耐性が発現している。その後、アルテミシニンが現れ、クロロキンに対して耐性のマラリア原虫属に対して有効であると判っている。しかしながら、2006年以来、WHOは寄生虫のこの分子に対する耐性の危険を指摘している。同年の2006年に、Malaria Journal,2006,5:11及びMalaria Journal,2007,6:81に記載されているクロロキンに対して耐性の熱帯熱マラリア原虫の菌株に対して有効性を示す新しい分子のフェロキン(SSR97193)が発見された。
フェロキンは鉄の有機金属複合体である。特に、フェロキンはフェロセン核にカップリングさせた4−アミノキノリンの誘導体である。
フェロセン−クロロキンまたはフェロクロロキンとも称されるフェロキンは、7−クロロ−4−[(2−N,N−ジメチル−アミノメチル)フェロセニルメチルアミノ]キノリンに相当する。フェロキンは遊離塩基の形態でも、塩、水和物または溶媒和物の形態(これらの形態はフェロキンとそれぞれ1つ以上の水または溶媒の分子の会合または組合せと定義される)でも存在し得る。フェロキンを遊離塩基の形態で使用することが有利である。
遊離塩基形態の式(F)のフェロキン及びその主要な代謝物(Fm)を以下スキーム1に示す。
フェロキンは特許文献WO 96/35698、並びに科学文献、例えばJ.Med.Chem.,1997,40,3715−3718;Antimicrob.Agents Chemother.,1998,42,540−544;J.Org.Chem.,1999,589,59−65;及びJ.Organometallic Chem.,2004,689,4678−4682に記載されている。
スキーム1
以下のスキーム2に部分的に示されているフェロキンを製造するための公知方法は、まず(ジメチルアミノ)メチル−フェロセンから1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンを約85%の収率で合成し、次いで対応する中間体オキシムを製造し、最後にこのオキシムを還元して、二塩酸塩の形態で単離され得る1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセンを得ることからなる。1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンに対する1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセン二塩酸塩の合成の収率は55〜65%である。
Figure 2013529597
この後者の反応シーケンスは、まず1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンを試薬ヒドロキシルアミンと縮合反応させて、対応するオキシムを生成することを含む。次いで、オキシム官能基の金属水素化物LiAlHによるアミンへの還元は、加水分解後二塩酸塩の形態で単離される1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセンを形成するために厳重に無水の媒体中で実施される。後者は以後ジアミノフェロセンの二塩酸塩とも称され、これはそれ自体以後ジアミノフェロセンまたは遊離塩基の形態のジアミノフェロセンと称される1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセンの塩である。
遊離塩基の形態のジアミノフェロセンまたは二塩酸塩SSR24490Aのその塩が得られたら、後者をフェロキンを芳香族求核置換により合成するために(i)塩基、例えばソーダまたはトリエチルアミン及び(ii)4,7−ジクロロキノリンの存在下で反応させ得る。公知であり、記載されているフェロキンの合成のこの段階は遊離塩基形態のジアミンフェロセンに転移され得る。次いで、こうして得たフェロキンは純粋なフェロキンを得るために精製され得る。
しかしながら、この方法に関連して多くの欠点がある。実際、ヒドロキシルアミン(不安定で、爆発性である)及びLiAlH(易燃性で、湿った条件下で非常に反応性である)のような試薬の使用、並びにオキシムSSR244089(熱的に不安定である)のような中間体の使用に関連するリスクにより、工業的観点から十分に衛生的であり、安全な条件下でフェロキンを製造することを予想することができない。
更に、LiAlHのような特に高価な試薬の使用及びこの方法の低い生産性(多数の段階、希釈)がフェロキンの製造コストを大きく左右する。今回、フェロキンを最も必要としている貧困国でフェロキンを最多数入手できるためには、抗マラリア治療の費用を大きく低減させるためにフェロキンのような活性成分の製造コストを最小限とすることが必須である。
国際公開第96/35698号
Malaria Journal,2006,5:11 Malaria Journal,2007,6:81 J.Med.Chem.,1997,40,3715−3718 Antimicrob.Agents Chemother.,1998,42,540−544 J.Org.Chem.,1999,589,59−65 J.Organometallic Chem.,2004,689,4678−4682
本出願人は、今回、式(III)(式中、Rは水素原子またはメチル基(Me)を表す)のアルデヒド−アミノフェロセン及び7−クロロキノリン−4−アミンから直接式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物を形成することができる前記フェロキンまたは前記代謝物の新規合成方法を知見した。
従って、本発明に従う方法は、スキーム3に示す集中的と呼ばれる還元的アミノ化反応に従って式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンを7−クロロキノリン−4−アミンとカップリングさせることからなる。
スキーム3
従って、還元的アミノ化反応を単一段階であるが複数のステップで:
・第1に、水分子の遊離を伴う縮合反応に従って、7−クロロキノリン−4−アミンを式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンのカルボニル官能基と反応させて、イミン官能基を形成する(反応混合物が酸ならば、イミン官能基をイミニウムにプロトン化してもよい);
・第2に、次いで式(II)のイミノフェロセン中間体、または適用可能ならばイミニウムのイミン官能基を水素化物ドナーにより還元する;
・第3に、使用した過剰の水素化物を分解し、フェロキン(F)またはその代謝物(Fm)を単離するために反応混合物をアンモニアまたはクエン酸の水溶液の存在下で加水分解する;
行う。
上に示した従来技術のオキシム−アミノフェロセン(SSR244089)とは対照的に、式(II)のイミノフェロセン中間体または対応するイミニウム(示されていない)を単離しない。従って、本発明に従う集中的な還元的アミノ化反応は所謂1ポット方法として実施され得る。更に、液相クロマトグラフィーによる分析の条件下で安定でない式(II)のイミノフェロセン中間体、その形成は薄層クロマトグラフィーにより、または現場で赤外分析により定性的に追跡され得る。
Rev 1 従って、本発明は、還元的アミノ化反応を含む式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物の合成方法に関し、その反応は、
(i)式(III)
Figure 2013529597
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
のアルデヒド−アミノフェロセンを7−クロロキノリン−4−アミン
Figure 2013529597
と縮合させ;
(ii)こうして得た式(II)
Figure 2013529597
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
の縮合生成物を還元し;
(iii)反応混合物を加水分解する;
ことを含む。
加水分解後、式(F)のフェロキン及び式(Fm)のその代謝物を単離する。
Rev 2 本発明によれば、前記化合物7−クロロキノリン−4−アミン及び式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンを化学量論量比で存在させることが有利である。
Rev 3 本発明に従う還元的アミノ化反応は、縮合段階及び還元段階の両方に適した少なくとも1つの反応溶媒の存在下で行う。この反応溶媒はプロトン性及び非プロトン性溶媒、例えばエタノール、イソプロパノール、トルエン、THF、ジクロロメタン及びその混合物から選択される。プロトン性溶媒が特に有利である。よって、還元的アミノ化の特に有利な収率を得ることができる反応溶媒としてエタノール及び/またはイソプロパノール、有利にはイソプロパノールを挙げることができる。
縮合段階
Rev 4 7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は、
・少なくとも1つのルイス酸、または
・少なくとも1つのブレンステッド塩基またはブレンステッド酸
の存在下で行う。
この段階を、好ましくは縮合段階の反応溶媒を共沸蒸留させながら、または少なくとも1つの乾燥剤の存在下で行い得る。
7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は少なくとも1つのルイス酸、例えばTi(OiPr)、TiCl、FeCl、ZnCl、AlCl及びBFの存在下で行い得る。ルイス酸BFはBF・OEt及びBF・S(Me)のような複合体の形態をとり得る。
Rev 5 よって、本発明に従う方法では、ルイス酸をTi(OiPr)、TiCl、FeCl、ZnCl、AlCl、BF、BF・OEt及びBF・S(Me)から選択する。
Rev 6 特に有利な実施形態によれば、ルイス酸はTi(OiPr)である。
Rev 7 ルイス酸は化学量論量または過剰量で使用され得る。
Rev 8 ルイス酸を1〜2当量の量で使用することが有利であり、ルイス酸を1当量のレベルで存在させることが一層より有利である。
ルイス酸Ti(OiPr)の存在下での縮合段階の特に有利な実施形態によれば、7−クロロキノリン−4−アミン、式(III)のアルデヒド−アミノフェロセン及びルイス酸をそれぞれ1当量のレベルで存在させる。この場合、反応溶媒は好ましくはイソプロパノールである。
Rev 9 7−クロロキノリン−4−アミンと式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンの縮合段階は、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、HSO、HPO、HNO、ピペリジン及びプロリンから選択される少なくとも1つのブレンステッド酸またはブレンステッド塩基の存在下で行い得る。
Rev 10 p−トルエンスルホン酸またはピペリジンが有利であり、p−トルエンスルホン酸が一層より有利である。
特にブレンステッド酸、有利にはp−トルエンスルホン酸の存在下での縮合段階に関する実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒を共沸蒸留させながら行う。この場合、反応溶媒は好ましくはトルエンである。
1当量の7−クロロキノリン−4−アミンの1当量の式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は1当量の水の遊離を伴うので、こうして形成された水を乾燥剤を用いてトラップすること、または適当な反応溶媒、例えば上に挙げたプロトン性及び非プロトン性溶媒との共沸蒸留を実施することにより反応混合物からこの水を排出させることが考えられる。この共沸蒸留は、平衡をイミノフェロセン中間体(II)、または適用可能ならばイミニウムの形成に向かってずらす目的で縮合段階の間に例えばディーン・スタークを用いて実施し得る。共沸蒸留は場合により減圧下、例えば100〜300mbarの圧力下で行い得る。
従って、7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は少なくとも1つの乾燥剤の存在下で行い得、またはRev 11 縮合反応からの反応溶媒を共沸蒸留させながら行い得る。
Rev 12 乾燥剤として、アルミナ、モレキュラーシーブ3Å、MgSO及びNaSOを挙げ得る。
Rev 13 有利には、乾燥剤はモレキュラーシーブ3Åである。
還元段階
7−クロロキノリン−4−アミンと式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンの縮合段階の終わりに得た中間体の還元段階Rev 14 は少なくとも1つの水素化物ドナーの存在下で実施する。
当業界で公知の、特に還元反応のために有利な水素化物ドナーは(遷移金属、場合により複合体の形態)の存在下での水素原子及び金属水素化物である。金属水素化物はナトリウム、カリウム、リチウムまたは亜鉛のホウ水素化物から選択され、場合によりLiCl、CaCl、MgCl2、ZnCl及びNEtから選択される少なくとも1つの添加剤にカップリングされている。ナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛のホウ水素化物は、前記添加剤にカップリングされているかまたはされていないNaBH(OAc)、NaBHCN、NaBH、KBH、LiBH及びZn(BHから選択される。
前記添加剤にカップリングされているかまたはされていないNaBH、KBH及びLiBHが式(II)のイミノフェロセン中間体、所要により対応するイミニウム(示されていない)の還元反応を実施するために特に有利であることが判る。
加水分解
Rev 24 加水分解段階はアンモニアまたはクエン酸の水溶液の存在下で行う。
縮合段階でTi(OiPr)をルイス酸として使用する場合には、水性相レベルのチタン塩を除去することができ、よってこれらの塩の非常に困難な濾過を避けることができるので、反応混合物をクエン酸の水溶液の存在下で加水分解することは特に有利な実施形態である。
Rev 19本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒としてのトルエンの存在下で、場合により例えばディーン・スタークを用いて共沸蒸留させながら行う。この実施形態では、還元段階をNaBHの存在下で行うことが好ましい。Rev 19
Rev 20本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を乾燥剤としてのモレキュラーシーブ3Åの存在下で行う。この実施形態では、還元段階をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
Rev 21ブレンステッド酸、有利にはp−トルエンスルホン酸の存在下での縮合段階に関する本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒を共沸蒸留させながら行うことが有利である。この溶媒は有利にはトルエンである。この実施形態では、還元反応をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
反応溶媒としてのトルエンの存在下での縮合段階に関する本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を共沸蒸留させながら行う。この実施形態では、還元段階をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
ルイス酸、有利にはチタンテトライソプロピレートの存在下での縮合段階に関する本発明の方法の1つの実施形態によれば、Rev 22 反応溶媒はイソプロパノールである。
本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒としてのエタノール及び/またはイソプロパノール中、1〜2当量のTi(OiPr)の存在下で行う。この実施形態では、還元段階をLiBH及び/またはNaBH及び/またはKBHの存在下で行うことが好ましく、加水分解段階をクエン酸の水溶液の存在下で行うことが好ましい。
Rev 23 1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒としてのエタノール及び/またはイソプロパノール中、1当量のTi(OiPr)の存在下で行い、還元段階をLiBH及び/またはKBHの存在下で行うことが好ましい。
この還元的アミノ化反応の終わりに、フェロキン(F)またはその代謝物(Fm)は遊離塩基または塩、例えば二塩酸塩の形態で形成される。
粗な形態のフェロキンを当業者に公知の技術に従って単離し、精製してもよい。本発明に従う合成方法の終わりの粗なフェロキンの単離は適当な溶媒を用いる結晶化によりなし得る。アセトン、トルエン、イソプロパノールまたはメチルエチメルケトンを挙げ得る。有利にはアセトンまたはトルエンであり、一層より有利にはトルエンである。
本発明に従う合成方法は、従来技術に比して反応段階の数を考えるとより短く、収率及び生産性の点でより良好な性能を有しているという作用効果を有している。従って、(i)安価な試薬を使用し、(ii)現在使用されており、上のスキーム1に示した合成ルートに比して反応段階の数が少なく、(iii)特に有利な反応収率、すなわち式(III)の出発アルデヒド−アミノフェロセンに対して約70〜75モル%の粗なフェロキンの単離収率を有することからフェロキンの最終原価を下げることができる。
更に、本発明の方法は、取扱いが危険であると判明し得る試薬または中間体が存在しないためにより安全であるという作用効果を与える。
本発明をより詳細に説明する。
以下の手順及び実施例は本発明に従うフェロキンの中間体及びフェロキンの製造を説明する。これらの手順及び実施例は限定ではなく、その唯一の目的は本発明を例示することである。
以下の手順及び実施例中、
−NMR(核磁気共鳴)スペクトルは300°Kの温度でフーリエ変換分光計(BRUKER)を用いて得る(交換可能プロトンは記録されない),
−s=一重項,
−d=二重項,
−m=多重項,
−br=広幅シグナル,
−t=三重項,
−q=四重項,
−DMSO−d=重水素ジメチルスルホキシド,
−CDCl=重水素クロロホルム。
NMRスペクトルにより、以下の実施例に従って得た化合物の構造を確認する。
以下に提示する実施例では、以下の略号を使用している。
MTBE:tert−ブチル−メチル−エーテル
LiBH:ホウ水素化リチウム
NaBH:ホウ水素化ナトリウム
KBH:ホウ水素化カリウム
Ti(OiPr):テトライソプロポキシ−チタン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
4,7−DCQ:7−クロロキノリン−4−アミン
MeOH:メタノール
EtOH:エタノール
MEK:メチルエチルケトン
tBuLi:t−ブチルリチウム
DCM:ジクロロメタン
RT:室温
pTSA:p−トルエンスルホン酸
MP:融点(℃)
溶媒の混合物は容量比で明示し、mlはミリリッターを示す。
以下の手順において、その製造方法が記載されていないならば、出発物質及び試薬は市販されているかまたは文献に記載されており、或いは文献に記載されているかまたは当業者に公知の方法に従って製造され得る。
製造
1.式(III)の化合物の製造
1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンの製造
不活性化した反応器に1−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセン(39.6g)及びMTBE(360ml)を充填する。約160mlのMTBE(4V)を大気圧下で蒸留する。溶液を−10℃まで冷却し、ヘプタン中のt−BuLiの溶液(滴定16%)(98.2ml)をゆっくり添加する。反応混合物を−10℃で2時間、次いで0℃で撹拌し、DMF(25.2ml)をゆっくり添加する。反応混合物を20℃で2時間、次いで5℃で連続撹拌し、1.5N 水性HCl(135ml)をゆっくり添加する。反応混合物を5℃で30分間、次いで20℃で30分間連続撹拌する。反応混合物を沈降させ、水性相、次いでMTBE相を取り除く。水性相をMTBE(125ml)で逆抽出する。合わせたMTBE相を活性炭を用いて濾過した後、真空下で120mlまで濃縮する。イソプロパノール(80ml)を添加した後、イソプロパノールを定期的に添加することにより420mlの溶媒を真空下で一定容量まで蒸留する。蒸留の終わりに、反応混合物をイソプロパノールで280mlまで希釈する。イソプロパノール中の溶液の形態で39.9gの予想される化合物を得る。
2.7−クロロキノリン−4−アミンの製造
2.1 7−クロロキノリン−4−アミンの製造
4,7−DCQ(100g)及びメタノール中アンモニアの5%溶液(1L)の混合物を160℃で少なくとも15時間撹拌する。4,7−DCQが完全に変換したら、反応混合物を300mlまで濃縮し、次いでソーダの希水溶液(3.2%)(400ml)をゆっくり添加する。懸濁液をブフナーを用いて濾過し、ケーキを水/MeOH混合物(70/30,v/v)(100ml)、次いで水(100ml)で濯ぐ。ベージュ色固体をストーブを用いて真空下100℃で乾燥する。85.5gの予想される化合物を得る。MP=187℃(分解を伴う)。
2.2 7−クロロキノリン−4−アミンの精製
前段階で得た化合物(85g)及びトルエン(550ml)の混合物を完全溶解するまで還流加熱した後、20℃までゆっくり冷却する。懸濁液をブフナーを用いて濾過する。ケーキをトルエン(85ml)で濯いだ後、ストーブを用いて真空下100℃で乾燥する。76.8gの予想される化合物を得る。
以下の手順及び実施例は、7−クロロキノリン−4−アミン及び1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンからの粗なフェロキンの製造(実施例1〜6)及びその粗なフェロキンの精製(実施例7)を説明する。
実施例1
製造2.2からの化合物(0.5g)、製造1からの化合物(0.76g)、ApTS(25mg)及びトルエン(5ml)の混合物を還流加熱し、16時間共沸蒸留することにより水を除去する。反応混合物を真空下で濃縮し、無水EtOH(10ml)に取る。NaBH(0.21g)を添加し、反応混合物を16時間撹拌する。反応混合物を真空下で濃縮した後、DCM(40ml)及び水(20ml)と25%アンモニア(2ml)の混合物に取る。混合物を沈降させた後、水性相をDCM(20ml)で4回抽出する。合わせ、有機相を真空下で濃縮し、残渣をアセトン(20ml)中で結晶化させる。固体をブフナーを用いて冷間濾過し、冷アセトン(5ml)で2回濯いだ後、ストーブを用いて真空下で乾燥する。0.37gの予想される化合物を得る。母液及び洗浄液から第2の結晶化流を回収し、その結晶化流から0.11gの予想される化合物を得る。
MP=197℃。
H−NMR(DMSOd,500MHz):2.15(s,CH,6H),2.92(d,NCH,1H),3.82(d,NCH,1H),4.05(t,CH,1H),4.17(s,CH,5H),4.19(dd,CH,1H),4.28(dd,NCH,1H),4.31(dd,CH,1H),4.38(dd,NCH,1H),6.67(d,CH,1H),7.48(dd,CH,1H),7.75(dd,NH,1H),7.78(d,CH,1H),7.85(d,CH,1H),8.42(d,CH,1H)。
実施例2
製造2.2からの化合物(3.3g)、製造1からの化合物(5g)及びイソプロパノール(50ml)をフラスコに装入する。Ti(OiPr)(10.9ml)を添加する。反応混合物をRTで24時間撹拌する。反応混合物を0℃まで冷却し、LiBH(0.4g)を0℃で少しずつ添加する。反応混合物を16時間撹拌すると温度がRTまで上昇し、その後DCM(50ml)で希釈する。この溶液をアンモニアの12.5%水溶液(40ml)に注ぐ。30分間撹拌した後、懸濁液をCharcel(登録商標)を用いて濾過する。次いで、ケーキをDCM(20ml)で6回濯ぐ。有機相を1N ソーダ(30ml)で洗浄した後、真空下で40mlまで濃縮する。一定容量で蒸溜することにより溶媒DCM/アセトンを交換する。ケトンの懸濁液を還流しながら5℃で冷却する。固体をブフナーを用いて濾過し、冷アセトン(9ml)で2回濯ぎ、ストーブを用いて真空下で乾燥する。4.2gの予想される化合物を得る。
実施例3
製造2.2からの化合物(13.4g)及びイソプロパノール中に13.5%の製造1からの化合物(152.2g)を反応器に装入する。Ti(OiPr)(42.8g)を添加する。反応混合物を25℃で少なくとも20時間撹拌する。次いで、第2の反応器に微細なNaBH(5.7g)及びイソプロパノール(60ml)を装入し、0℃まで冷却する。このNaBHの懸濁液に0℃でイミン中間体の溶液をゆっくり注ぐ。反応混合物を25℃で少なくとも20時間撹拌し、真空下で濃縮した後、DCM(150ml)で希釈する。得られた溶液を0℃まで冷却した後、0℃でアンモニアの25%水溶液(60ml)を用いて加水分解する。懸濁液を20℃まで戻した後、Clartexを用いて濾過する。ケーキをDCM(20ml)で5回濯ぐ。有機相を真空下で200mlまで濃縮する。一定容量で蒸留することにより溶媒DCM/アセトンを交換する。ケトンの懸濁液を還流しながら5℃で冷却する。固体をブフナーを用いて濾過し、冷アセトン(20ml)で2回濯ぎ、ストーブを用いて真空下で乾燥する。23.1gの予想される化合物を得る。
実施例4
製造2.2からの化合物(13.2g)及び製造1からの化合物をイソプロパノール中に含む16%溶液(125g)を反応器に装入する。Ti(OiPr)(42.0g)を添加する。反応混合物を25℃で少なくとも20時間撹拌する。第2の反応器にKBH(8.0g)及びイソプロパノール(60ml)を装入し、0℃まで冷却する。このKBHの懸濁液にイミン中間体の溶液を0℃でゆっくり注ぐ。反応混合物を25℃で少なくとも20時間撹拌し、真空下で濃縮した後、DCM(130ml)で希釈する。得られた溶液を0℃まで冷却した後、0℃でアンモニアの25%水溶液(60ml)を用いて加水分解する。懸濁液の温度を20℃まで上昇させた後、防織繊維を用いて濾過する。ケーキをDCM(20ml)で5回濯ぐ。有機相を真空下で100mlまで濃縮する。一定容量で蒸留することにより溶媒DCM/アセトンを交換する。ケトンの懸濁液を還流しながら5℃で冷却する。固体をブフナーを用いて濾過し、冷アセトン(20ml)で2回濯ぎ、ストーブを用いて真空下で乾燥する。23.1gの予想される化合物を得る。
実施例5
製造2.2からの化合物(26.3g)及び製造1からの化合物をイソプロパノール中に含む17.4%溶液(227g)を反応器に装入する。Ti(OiPr)(83.8g)を添加する。反応混合物を40℃で少なくとも5時間撹拌する。第2の反応器にKBH(15.9g)及びイソプロパノール(120ml)を装入し、0℃まで冷却する。このKBHの懸濁液に0℃でイミン中間体の溶液をゆっくり注ぐ。次いで、反応混合物を25℃で少なくとも20時間撹拌した後、50℃で少なくとも3時間加熱する。クエン酸の11.3%水溶液(500g)、次いでアンモニアの20%水溶液(75g)をゆっくり添加することにより反応混合物を20℃で加水分解する。トルエン(400ml)を添加し、反応混合物を50℃で30分間撹拌する。有機相を50℃で沈降させ、50℃で水(120ml)で3回洗浄した後、活性炭を用いて濾過する。有機相を真空下で400mlまで濃縮した後、トルエン(1L)を添加することにより真空下で一定容量まで蒸留する。完全に溶解するまでトルエン相を90℃で加熱した後、5℃まで冷却する。固体をブフナーを用いて濾過し、冷MEK(40ml)で濯ぎ、ストーブを用いて真空下で乾燥する。47.5gの予想される化合物を得る。
実施例6
製造2.2からの化合物(26.3g)及び製造1からの化合物をイソプロパノール中に含む18.4%溶液(217g)を反応器に装入する。Ti(OiPr)(41.9g)を添加する。反応混合物を40℃で少なくとも8時間撹拌する。第2の反応器にKBH(15.9g)及びイソプロパノール(120ml)を装入し、0℃まで冷却する。このKBHの懸濁液に0℃でイミン中間体の溶液をゆっくり注ぐ。反応混合物を20℃で少なくとも20時間撹拌した後、50℃で少なくとも3時間加熱する。クエン酸の13.2%水溶液(320g)、次いでアンモニアの20%水溶液(56g)をゆっくり添加することにより反応混合物を20℃で加水分解する。トルエン(400ml)を添加した後、反応混合物を50℃で30分間撹拌する。有機相を50℃で沈降させ、50℃で水(120ml)で3回洗浄した後、活性炭を用いて濾過する。有機相を真空下で400mlまで濃縮した後、トルエン(1L)を添加することにより一定容量まで真空下で蒸溜する。完全に溶解するまでトルエン相を90℃で加熱した後、5℃まで冷却する。固体をブフナーを用いて濾過し、冷MEK(40ml)で2回濯ぎ、ストーブを用いて真空下で乾燥する。50.7gの予想される化合物を得る。
実施例7
粗なフェロキン(24.0g)及びMEK(345ml)を反応器に装入し、78℃に加熱する。溶液を67℃まで冷却し、MEK(1.2ml)中に懸濁状のフェロキン(0.24g)を添加することにより開始する。混合物を67℃で1時間撹拌した後、10℃まで冷却する。懸濁液をブフナーを用いて10℃で濾過した後、ケーキをMEK(48ml)で洗浄する。固体をストーブを用いて真空下で乾燥する。20.2gの予想される化合物を得る。
【書類名】明細書
【発明の名称】集中的還元的アミノ化によるフェロキンの合成方法
【技術分野】
【0001】
本発明は、マラリアの治療及び/または予防において特に有用なフェロキンの新規合成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マラリアは世界中の死亡率の主な感染原因の1つであり、毎年5億人以上が感染し、そのうちの300万人が毎年死亡している。
【0003】
ハマダラカ属の蚊が運ぶマラリア原虫属(Plasmodium)の4つのタイプの寄生虫がマラリアを蔓延させる。これらの中で、アフリカではびこっている熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)が最も毒性の寄生虫であり、疾患の致死の原因である。
【0004】
熱帯熱マラリア原虫に対する活性成分の中で、クロロキンが広く使用されている4−アミノキノリンのファミリーの抗マラリア剤であるが、1960年代以降その耐性が発現している。その後、アルテミシニンが現れ、クロロキンに対して耐性のマラリア原虫属に対して有効であると判っている。しかしながら、2006年以来、WHOは寄生虫のこの分子に対する耐性の危険を指摘している。同年の2006年に、Malaria Journal,2006,5:11及びMalaria Journal,2007,6:81に記載されているクロロキンに対して耐性の熱帯熱マラリア原虫の菌株に対して有効性を示す新しい分子のフェロキンが発見された。
【0005】
フェロキンは鉄の有機金属複合体である。特に、フェロキンはフェロセン核にカップリングさせた4−アミノキノリンの誘導体である。
【0006】
フェロセン−クロロキンまたはフェロクロロキンとも称されるフェロキンは、7−クロロ−4−[(2−N,N−ジメチル−アミノメチル)フェロセニルメチルアミノ]キノリンに相当する。フェロキンは遊離塩基の形態でも、塩、水和物または溶媒和物の形態(これらの形態はフェロキンとそれぞれ1つ以上の水または溶媒の分子の会合または組合せと定義される)でも存在し得る。フェロキンを遊離塩基の形態で使用することが有利である。
【0007】
遊離塩基形態の式(F)のフェロキン及びその主要な代謝物(Fm)を以下スキーム1に示す。
【0008】
フェロキンは特許文献WO 96/35698、並びに科学文献、例えばJ.Med.Chem.,1997,40,3715−3718;Antimicrob.Agents Chemother.,1998,42,540−544;J.Org.Chem.,1999,589,59−65;及びJ.Organometallic Chem.,2004,689,4678−4682に記載されている。
【0009】
【化1】
Figure 2013529597
【0010】
以下のスキーム2に部分的に示されているフェロキンを製造するための公知方法は、まず(ジメチルアミノ)メチル−フェロセンから1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンを約85%の収率で合成し、次いで対応する中間体オキシムを製造し、最後にこのオキシムを還元して、二塩酸塩の形態で単離され得る1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセンを得ることからなる。1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンに対する1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセン二塩酸塩の合成の収率は55〜65%である。
【0011】
【化2】
Figure 2013529597
【0012】
この後者の反応シーケンスは、まず1−[(ジメチルアミノ)メチル]−2−ホルミル−フェロセンを試薬ヒドロキシルアミンと縮合反応させて、対応するオキシムを生成することを含む。次いで、オキシム官能基の金属水素化物LiAlHによるアミンへの還元は、加水分解後二塩酸塩の形態で単離される1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセンを形成するために厳重に無水の媒体中で実施される。後者は以後ジアミノフェロセンの二塩酸塩とも称され、これはそれ自体以後ジアミノフェロセンまたは遊離塩基の形態のジアミノフェロセンと称される1−(アミノメチル)−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−フェロセンの塩である。
【0013】
遊離塩基の形態のジアミノフェロセンまたは二塩酸塩のその塩が得られたら、後者をフェロキンを芳香族求核置換により合成するために(i)塩基、例えばソーダまたはトリエチルアミン及び(ii)4,7−ジクロロキノリンの存在下で反応させ得る。公知であり、記載されているフェロキンの合成のこの段階は遊離塩基形態のジアミンフェロセンに転移され得る。次いで、こうして得たフェロキンは純粋なフェロキンを得るために精製され得る。
【0014】
しかしながら、この方法に関連して多くの欠点がある。実際、ヒドロキシルアミン(不安定で、爆発性である)及びLiAlH(易燃性で、湿った条件下で非常に反応性である)のような試薬の使用、並びにオキシム(熱的に不安定である)のような中間体の使用に関連するリスクにより、工業的観点から十分に衛生的であり、安全な条件下でフェロキンを製造することを予想することができない。
【0015】
更に、LiAlHのような特に高価な試薬の使用及びこの方法の低い生産性(多数の段階、希釈)がフェロキンの製造コストを大きく左右する。今回、フェロキンを最も必要としている貧困国でフェロキンを最多数入手できるためには、抗マラリア治療の費用を大きく低減させるためにフェロキンのような活性成分の製造コストを最小限とすることが必須である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】国際公開第96/35698号
【非特許文献】
【0017】
【非特許文献1】Malaria Journal,2006,5:11
【非特許文献2】Malaria Journal,2007,6:81
【非特許文献3】J.Med.Chem.,1997,40,3715−3718
【非特許文献4】Antimicrob.Agents Chemother.,1998,42,540−544
【非特許文献5】J.Org.Chem.,1999,589,59−65
【非特許文献6】J.Organometallic Chem.,2004,689,4678−4682
【発明の概要】
【0018】
本出願人は、今回、式(III)(式中、Rは水素原子またはメチル基(Me)を表す)のアルデヒド−アミノフェロセン及び7−クロロキノリン−4−アミンから直接式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物を形成することができる前記フェロキンまたは前記代謝物の新規合成方法を知見した。
【0019】
従って、本発明に従う方法は、スキーム3に示す集中的と呼ばれる還元的アミノ化反応に従って式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンを7−クロロキノリン−4−アミンとカップリングさせることからなる。
【0020】
【化3】
Figure 2013529597
【0021】
従って、還元的アミノ化反応を単一段階であるが複数のステップで:
・第1に、水分子の遊離を伴う縮合反応に従って、7−クロロキノリン−4−アミンを式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンのカルボニル官能基と反応させて、イミン官能基を形成する(反応混合物が酸ならば、イミン官能基をイミニウムにプロトン化してもよい);
・第2に、次いで式(II)のイミノフェロセン中間体、または適用可能ならばイミニウムのイミン官能基を水素化物ドナーにより還元する;
・第3に、使用した過剰の水素化物を分解し、フェロキン(F)またはその代謝物(Fm)を単離するために反応混合物をアンモニアまたはクエン酸の水溶液の存在下で加水分解する;
行う。
【0022】
上に示した従来技術のオキシム−アミノフェロセンとは対照的に、式(II)のイミノフェロセン中間体または対応するイミニウム(示されていないが)を単離しない。従って、本発明に従う集中的な還元的アミノ化反応は所謂1ポット方法として実施され得る。更に、液相クロマトグラフィーによる分析の条件下で安定でない式(II)のイミノフェロセン中間体、その形成は薄層クロマトグラフィーにより、または現場で赤外分析により定性的に追跡され得る。
【発明を実施するための形態】
【0023】
従って、本発明は、還元的アミノ化反応を含む式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物:
【化4】
Figure 2013529597
の合成方法に関し、その反応は、
(i)式(III)
【化5】
Figure 2013529597
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
のアルデヒド−アミノフェロセンを7−クロロキノリン−4−アミン
【化6】
と縮合させ;
Figure 2013529597
(ii)こうして得た式(II)
【化7】
Figure 2013529597
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
の縮合生成物を還元し;
(iii)反応混合物を加水分解する;
ことを含む。
【0024】
加水分解後、式(F)のフェロキン及び式(Fm)のその代謝物を単離する。
【0025】
本発明によれば、前記化合物7−クロロキノリン−4−アミン及び式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンを化学量論量比で存在させることが有利である。
【0026】
本発明に従う還元的アミノ化反応は、縮合段階及び還元段階の両方に適した少なくとも1つの反応溶媒の存在下で行う。この反応溶媒はプロトン性及び非プロトン性溶媒、例えばエタノール、イソプロパノール、トルエン、THF、ジクロロメタン及びその混合物から選択される。プロトン性溶媒が特に有利である。よって、還元的アミノ化の特に有利な収率を得ることができる反応溶媒としてエタノール及び/またはイソプロパノール、有利にはイソプロパノールを挙げることができる。
【0027】
縮合段階
7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は、
・少なくとも1つのルイス酸、または
・少なくとも1つのブレンステッド塩基またはブレンステッド酸
の存在下で行う。
【0028】
この段階を、好ましくは縮合段階の反応溶媒を共沸蒸留させながら、または少なくとも1つの乾燥剤の存在下で行い得る。
【0029】
7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は少なくとも1つのルイス酸、例えばTi(OiPr)、TiCl、FeCl、ZnCl、AlCl及びBFの存在下で行い得る。ルイス酸BFはBF・OEt及びBF・S(Me)のような複合体の形態をとり得る。
【0030】
よって、本発明に従う方法では、ルイス酸をTi(OiPr)、TiCl、FeCl、ZnCl、AlCl、BF、BF・OEt及びBF・S(Me)から選択する。
【0031】
特に有利な実施形態によれば、ルイス酸はTi(OiPr)である。
【0032】
ルイス酸は化学量論量または過剰量で使用され得る。
【0033】
ルイス酸を1〜2当量の量で使用することが有利であり、ルイス酸を1当量のレベルで存在させることが一層より有利である。
【0034】
ルイス酸Ti(OiPr)の存在下での縮合段階の特に有利な実施形態によれば、7−クロロキノリン−4−アミン、式(III)のアルデヒド−アミノフェロセン及びルイス酸をそれぞれ1当量のレベルで存在させる。この場合、反応溶媒は好ましくはイソプロパノールである。
【0035】
7−クロロキノリン−4−アミンと式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンの縮合段階は、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、HSO、HPO、HNO、ピペリジン及びプロリンから選択される少なくとも1つのブレンステッド酸またはブレンステッド塩基の存在下で行い得る。
【0036】
p−トルエンスルホン酸またはピペリジンが有利であり、p−トルエンスルホン酸が一層より有利である。
【0037】
特にブレンステッド酸、有利にはp−トルエンスルホン酸の存在下での縮合段階に関する実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒を共沸蒸留させながら行う。この場合、反応溶媒は好ましくはトルエンである。
【0038】
1当量の7−クロロキノリン−4−アミンの1当量の式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は1当量の水の遊離を伴うので、こうして形成された水を乾燥剤を用いてトラップすること、または適当な反応溶媒、例えば上に挙げたプロトン性及び非プロトン性溶媒との共沸蒸留を実施することにより反応混合物からこの水を排出させることが考えられる。この共沸蒸留は、平衡をイミノフェロセン中間体(II)、または適用可能ならばイミニウムの形成に向かってずらす目的で縮合段階の間に例えばディーン・スタークを用いて実施し得る。共沸蒸留は場合により減圧下、例えば100〜300mbarの圧力下で行い得る。
【0039】
従って、7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階は少なくとも1つの乾燥剤の存在下で行い得、または縮合反応からの反応溶媒を共沸蒸留させながら行い得る。
【0040】
乾燥剤として、アルミナ、モレキュラーシーブ3Å、MgSO及びNaSOを挙げ得る。
【0041】
有利には、乾燥剤はモレキュラーシーブ3Åである。
【0042】
還元段階
7−クロロキノリン−4−アミンと式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンの縮合段階の終わりに得た中間体の還元段階は少なくとも1つの水素化物ドナーの存在下で実施する。
【0043】
当業界で公知の、特に還元反応のために有利な水素化物ドナーは触媒(遷移金属、場合により複合体の形態)の存在下の水素原子及び金属水素化物である。金属水素化物はナトリウム、カリウム、リチウムまたは亜鉛のホウ水素化物から選択され、場合によりLiCl、CaCl、MgCl2、ZnCl及びNEtから選択される少なくとも1つの添加剤にカップリングされている。ナトリウム、カリウム、リチウム、亜鉛のホウ水素化物は、前記添加剤にカップリングされているかまたはされていないNaBH(OAc)、NaBHCN、NaBH、KBH、LiBH及びZn(BHから選択される。
【0044】
前記添加剤にカップリングされているかまたはされていないNaBH、KBH及びLiBHが式(II)のイミノフェロセン中間体、所要により対応するイミニウム(示されていない)の還元反応を実施するために特に有利であることが判る。
【0045】
加水分解
加水分解段階はアンモニアまたはクエン酸の水溶液の存在下で行う。
【0046】
縮合段階でTi(OiPr)をルイス酸として使用する場合には、水性相レベルのチタン塩を除去することができ、よってこれらの塩の非常に困難な濾過を避けることができるので、反応混合物をクエン酸の水溶液の存在下で加水分解することは特に有利な実施形態である。
【0047】
本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒としてのトルエンの存在下で、場合により例えばディーン・スタークを用いて共沸蒸留させながら行う。この実施形態では、還元段階をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
【0048】
本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を乾燥剤としてのモレキュラーシーブ3Åの存在下で行う。この実施形態では、還元段階をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
【0049】
ブレンステッド酸、有利にはp−トルエンスルホン酸の存在下での縮合段階に関する本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒を共沸蒸留させながら行うことが有利である。この溶媒は有利にはトルエンである。この実施形態では、還元反応をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
【0050】
反応溶媒としてのトルエンの存在下での縮合段階に関する本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を共沸蒸留させながら行う。この実施形態では、還元段階をNaBHの存在下で行うことが好ましい。
【0051】
ルイス酸、有利にはチタンテトライソプロピレートの存在下での縮合段階に関する本発明の方法の1つの実施形態によれば、反応溶媒はイソプロパノールである。
【0052】
本発明の方法の1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒としてのエタノール及び/またはイソプロパノール中、1〜2当量のTi(OiPr)の存在下で行う。この実施形態では、還元段階をLiBH及び/またはNaBH及び/またはKBHの存在下で行うことが好ましく、加水分解段階をクエン酸の水溶液の存在下で行うことが好ましい。
【0053】
1つの実施形態によれば、縮合段階を反応溶媒としてのエタノール及び/またはイソプロパノール中、1当量のTi(OiPr)の存在下で行い、還元段階をLiBH及び/またはKBHの存在下で行うことが好ましい。
【0054】
この還元的アミノ化反応の終わりに、フェロキン(F)またはその代謝物(Fm)は遊離塩基または塩、例えば二塩酸塩の形態で形成される。
【0055】
粗な形態のフェロキンを当業者に公知の技術に従って単離し、精製してもよい。本発明に従う合成方法の終わりの粗なフェロキンの単離は適当な溶媒を用いる結晶化によりなし得る。アセトン、トルエン、イソプロパノールまたはメチルエチメルケトンを挙げ得る。有利にはアセトンまたはトルエンであり、一層より有利にはトルエンである。
【0056】
本発明に従う合成方法は、従来技術に比して反応段階の数を考えるとより短く、収率及び生産性の点でより良好な性能を有しているという作用効果を有している。従って、安価な試薬を使用し、現在使用されており、上のスキーム1に示した合成ルートに比して反応段階の数が少なく、特に有利な反応収率、すなわち式(III)の出発アルデヒド−アミノフェロセンに対して約70〜75モル%の粗なフェロキンの単離収率を有することからフェロキンの最終原価を下げることができる。
【0057】
更に、本発明の方法は、取扱いが危険であると判明し得る試薬または中間体が存在しないためにより安全であるという作用効果を与える。

Claims (22)

  1. 還元的アミノ化反応を含む式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物の合成方法であって、前記反応は、
    (i)式(III)
    Figure 2013529597
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
    のアルデヒド−アミノフェロセンを7−クロロキノリン−4−アミン
    Figure 2013529597
    と縮合させ;
    (ii)こうして得られた式(II)
    Figure 2013529597
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
    の縮合生成物を還元し;
    (iii)反応混合物を加水分解した後、式(F)のフェロキンまたは式(Fm)のその代謝物を単離することを含む前記方法。
  2. 化合物7−クロロキノリン−4−アミン及び式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンが化学量論比で存在する請求項1に記載の方法。
  3. 還元的アミノ化反応をエタノール、イソプロパノール、トルエン、THF、ジクロロメタン及びその混合物から選択される少なくとも1つの反応溶媒の存在下で行うことを特徴とする請求項1及び2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階を
    ・少なくとも1つのルイス酸、或いは
    ・少なくとも1つの塩基またはブレンステッド酸
    の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 7−クロロキノリン−4−アミンの式(III)のアルデヒド−アミノフェロセンとの縮合段階を縮合段階の反応溶媒を共沸蒸留させながら、または少なくとも1つの乾燥剤の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. ルイス酸をTi(OiPr)、TiCl、FeCl、ZnCl、AlCl、BF、BF・OEt及びBF・S(Me)から選択することを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. ルイス酸がTi(OiPr)であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. ルイス酸を化学量論量または過剰量で使用することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法、
  9. ルイス酸を1〜2当量の量で使用することを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 縮合段階を酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、HSO、HPO、HNO、ピペリジン及びプロリンから選択される少なくとも1つのブレンステッド酸またはブレンステッド塩基の存在下で行うことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  11. 縮合段階をp−トルエンスルホン酸またはピペリジンの存在下で行うことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 乾燥剤をアルミナ、モレキュラーシーブ3Å、MgSO及びNaSOから選択することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  13. 還元段階を触媒の存在下での水素及び金属水素化物から選択される少なくとも1つの水素化物ドナーの存在下で行うことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 金属水素化物をLiCl、CaCl、MgCl、ZnCl及びNEtから選択される少なくとも1つの添加剤にカップリングされているかまたはされていないナトリウムの、カリウムの、リチウムのまたは亜鉛のホウ水素化物から選択することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. ナトリウムの、カリウムの、リチウムのまたは亜鉛のホウ水素化物は添加剤にカップリングされているかまたはされていないNaBH(OAc)、NaBHCN、NaBH、KBH、LiBH及びZn(BHから選択されることを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  16. 還元反応を添加剤にカップリングされているかまたはされていないNaBH、KBH及びLiBHの存在下で行うことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 縮合段階をp−トルエンスルホン酸の存在下、反応溶媒を共沸蒸留させながら行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  18. 縮合段階をトルエンの存在下で行うことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 還元段階をNaBHの存在下で行うことを特徴とする請求項17及び18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 縮合段階をチタンテトライソプロピレート及び反応溶媒としてのイソプロパノールの存在下で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  21. 縮合段階を反応溶媒としてのエタノール及び/またはイソプロパノール中1当量のTi(OiPr)の存在下で行い、還元段階をLiBH及び/またはKBHの存在下で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  22. 加水分解段階をクエン酸の水溶液の存在下で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
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