JPH11511738A - 抗マラリア性有機金属鉄錯体 - Google Patents

抗マラリア性有機金属鉄錯体

Info

Publication number
JPH11511738A
JPH11511738A JP8533842A JP53384296A JPH11511738A JP H11511738 A JPH11511738 A JP H11511738A JP 8533842 A JP8533842 A JP 8533842A JP 53384296 A JP53384296 A JP 53384296A JP H11511738 A JPH11511738 A JP H11511738A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkyl
complex
ferrocene
hydrogen
hydroxyalkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8533842A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4394163B2 (ja
Inventor
ブロカール、ジャック
ルビビ、ジャック
マシエジュスキ、ルシアン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
UNIVERSITE DES SCIENCES ET TECHNOLOGIES DELILLE
Original Assignee
UNIVERSITE DES SCIENCES ET TECHNOLOGIES DELILLE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=9478836&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH11511738(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by UNIVERSITE DES SCIENCES ET TECHNOLOGIES DELILLE filed Critical UNIVERSITE DES SCIENCES ET TECHNOLOGIES DELILLE
Publication of JPH11511738A publication Critical patent/JPH11511738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4394163B2 publication Critical patent/JP4394163B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F15/00Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic System
    • C07F15/02Iron compounds
    • C07F15/025Iron compounds without a metal-carbon linkage
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P33/00Antiparasitic agents
    • A61P33/02Antiprotozoals, e.g. for leishmaniasis, trichomoniasis, toxoplasmosis
    • A61P33/06Antimalarials
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F15/00Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic System
    • C07F15/02Iron compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F17/00Metallocenes
    • C07F17/02Metallocenes of metals of Groups 8, 9 or 10 of the Periodic System
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Abstract

(57)【要約】 キニン、クロロキニン又はネパクリンのような抗マラリア特性を有する分子を特徴とする1以上の基本構造成分、並びに1以上の鉄原子を含有する有機金属鉄錯体が開示される。本発明の錯体は、特に、これらが1以上のフェロセン基を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 抗マラリア性有機金属鉄錯体 本発明は、抗マラリア薬として特に有利な特性を示す有機金属鉄錯体に関する 。本発明は、特に、抗マラリア特性を有する分子構造にフェロセン基を導入する ことに関する。 多年にわたり、マラリアは、多くの開発途上国で主要な死因となり続けている 。この菌株の耐性の発生に結びつく化学療法剤の浸透は、マラリアに対する戦い で遭遇する基本的な問題の1つである。クロロキニンは、世界中で最も広く使用 される抗マラリア薬であり、クロロキニン耐性株が全てのマラリア域で現れてい る。従って、最終的には、マラリアに関連した感染の治療で遭遇する困難性が、 ますます重要になる可能性がある。考えられうる手段がマラリアとの戦い示され ているが、現在使用されている医薬に対して、ほんの僅かな別の手段が提案され ているにすぎない。 本発明者らは、抗マラリア薬の構造と密接な構造を有する分子と、1以上の鉄 原子とを、例えばキニン、クロロキニン、メパクリン及びプリマキンのような類 似物質に挿入することによって化合し、これらの物質の治療活性を実質的に増加 できることを見出した。本発明者らはまた、本発明の化合物の使用が、従来のマ ラリア治療にしばしば付随した長期の再発を防止できることを見出した。 plasmodium falciparum の再生が高速であり、それが鉄を使用することは、フ ェロキサミンヒドロキサメートの使用の際に鉄が欠乏することによる破壊を起こ させる試みに繋がった。これらの試験は、十分な結果を与えたが、本発明者らは 、これらの戦略を逆のアプローチに向けた。plasmodium の親和性に代えて、鉄 を使用することで、抗マラリア分子に遭遇する確率を増加することが含まれる。 有機金属錯体の使用は、これまで、治療化学の範囲外に置かれたままであった 。特にフェロセンはプロスタグランジン類似体、フェロセロン(鉄欠乏症と戦う ために使用される医薬)、及びヘキセストロール類似体にのみ使用されていた。 従って、本発明は、少なくとも1つの、抗マラリア特性を有する分子に特徴的 な構造成分並びに1以上の鉄原子を含有する有機金属鉄錯体に関する。抗マラリ ア特性を有する分子に特徴的な構造成分の参照文献は、これらの分子にこれらの 特性を付与する抗マラリア性分子の幾つかの特徴的な部分を明示するのに使用さ れる。 抗マラリア特性を有する分子に特徴的な構造成分は変化され、当業者により容 易に認識することができる。しかし、抗マラリア活性を決定する基本構造を使用 する必要性がある。例えば、キノリンのジアミノ置換基は、クロロキニンタイプ の修飾分子に対してまさに必須であり、置換がメパクリンタイプの修飾分子に対 してまさに必須であるように、キニンの場合、キノリンのアミノアルコール置換 基の存在は必須である。これらの分子に対しては、キノリン又はアクリジンが所 望の抗マラリア特性を付与する基本構造成分と考えれる。 従って、これらの分子に有機金属成分(character)を付与できる置換基をこ れらに結合しながら、好ましくはこれらに挿入しながら、これらの分子の基本構 造を可能な限り精密に再生することが問題となる。従って、本発明は、鉄原子と 、抗マラリア特性が知られている分子に密接な有機リガンドとを結合することを 基本とする。好ましくは、鉄は、その化学が知られており、その幾つかの誘導体 が商業的に利用可能であるフェロセンによって提供される。 本発明者らが、存在する抗マラリア化合物に鉄原子を含む分子(例えばフェロ セン)を融合することを単に探求したのではないことをここで協調することは重 要である。有機合成を強いることは、このタイプの操作を困難にするであろうが 、幾つかの場合に、本発明者らは、むしろ、所望のPlasmodium Falciparum 株 に可能な限り容易に、これらを接近させるように鉄原子を配置することに努めた 。 実際に、本発明者らは、疎水性部分を例えばフェロセン基で置き換えること、 及び全結合構造の組立で、可能な最小の分布を起こすように分子の内側にこのフ ェロセン基を置くことに努めた。従って、フェロセンの位置は、結合構造の変化 が分子構造全体に与える影響に関して可能な限り最小の修飾となる分子の配置に 依存して選択される。 好ましい態様の1つに従えば、本発明の有機金属鉄錯体は、以下の基本構造成 分及びこれらの化合物の塩、例えば酒石酸若しくは二酒石酸塩の少なくとも1つ を含有する。 但し、R1は水素、アルキル、アルコキシ、アシル、ハロゲン又はエーテ ルアルキル アルデヒド、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアル キル、アシロキシアルキル、アセチルアルキル、好ましくは水素又はエーテルメ チルである。 R2は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、アシル又はエーテルア ルキル アルデヒド、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル 、アシロキシアルキル、アセチルアルキル、好ましくは水素又はハロゲンである 。 R3は、アミン又はヒドロキシアルキル基であって共有結合によってフェ ロセン基と結合しうるものである。 好ましくは、本発明に関連して使用されるアルキルの語は、1から10、好ま しくは1から4の炭素原子を有するアルキルをいう。 フェロセンは本発明の化合物で有機金属成分を付与するために選択される置換 基であるが、感染性のplasmodium 株によって吸収されうる1以上の鉄原子の存 在を可能にする他の置換基を使用することも考えられる。従って、とりわけ、鉄 −トリカルボニルジエンのような置換基を使用することが考慮されうる。 本発明のもう一つの好ましい態様に従えば、有機金属鉄錯体は、以下の構造を 有することを特徴とする。 但し、R1、R2及びR3は先に定義したとおりである。 R4はアルキル、アルコキシ、アシル、ヒドロキシアルキル、アシロキシ アルキル、アセチルアルキル又はフェロセン基である。 R5は、置換又は無置換アミン基、好ましくは、1以上のアルキル特にメ チルで置換されたもの、又は1以上のフェロセン基で置換されたものである。 R10は、水素、アルキル又はアルキル−フェロセン基である。 R11は水素又はアルキルである。 特に有利な化合物の内、以下の構造を有する化合物を使用することが考慮され る。 但し、R1、R2、R4、R10及びR11は先に定義したとおりである。 R6及びR7は同じであるか又は異なっており、水素、アルキル−フェロセ ン、フェロセン、アルキル、特にメチル又はエチルから選択されるが、 ル、アルコキシ、アシル、ハロゲン又はエーテルアルキル アルデヒド、ヒドロ キシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシロキシアルキ 本発明はまた、アクリジン基及び以下の構造を有する化合物に関する。 但し、R1、R2、R6及びR7は、先に定義したとおりである。 更に、本発明は、下記構造を有するプリマキン類似体と考えられる有機金属錯 体に関する。 但し、R6及びR7は先に定義したとおりである。 本発明はまた、上記化合物の1つを、薬学的に許容しうる賦形剤と組み合わせ て含有する薬学的組成物、並びに上記化合物の1つの治療用量を患者に投与する ことよりなるマラリアの治療方法に関する。 in vitro及びin vivoでの試験を行い、実験室株及びフィールド株(field stra ins)に関して本発明の有機金属錯体の活性を決定した。in vitro 試験(これは 、パラジットにおる放射性ヒポキサンチンの吸収に基づく。)で、本発明の有機 金属錯体が、一般に、クロロキニン及びキニンのような化合物が通常使用される 寄生虫血の阻害に関してより大きな作用を有することが示された。更に、試験で は、クロロキニン耐性株に顕著な作用が示された。幾つかの好ましい態様の本発明の有機金属鉄錯体の調製 本発明の有機金属錯体の合成には、従来の有機金属化学の方法、即ち、マンニ ッヒ反応、リチウム化、及びアルデヒドとの縮合が含まれる。例えば、メタナー ル及びジアルキルアミン(又はピペリジン又はジ(ジアルキルアミノ)メタンの 反応によるフェロセンからジアルキルアミノメチルフェロセンへの経路は公知で ある。これはマンニッヒ反応である。アミンを選択すれば、最終生成物の窒素に 結合されたアルキル鎖を変化させることができる。リチウム化も、文献に開示さ れている。4−ホルミルキノリンとの縮合で、所望の化合物が得られる。この方 法に従い、いくつかのモデル化合物に基づいて、以下の分子を合成した。 1)モデル分子キニン 合成1 メタナール及びジアルキルアミン(又はピペリジン)の作用、又はジ(ジアル キルアミノ)メタンの作用によるフェロセンからジアルキルアミノメチルフェロ セン2への経路は、公知である(マンニッヒ反応)。アミンを選択すれは、最終 生成物の窒素に結合したアルキル鎖を変化することができる。2のリチウム化は 文献に記載されている。3と4−ホルミルキノリンとの縮合で1が得られる。2 つの不斉中心を有するこの生成物の立体化学的研究が行われるであろう。 2)モデル分子クロロキニン 合成2及び3 3とジメチルホルムアミドの縮合で、アルデヒド6を得る。6のオキシム化と 還元で7及び8をそれぞれ得る。8と4,7−ジクロロキノリンとの縮合で化合 物4を得る。 アルデヒド6を4−アミノキノリンと縮合する。形成されたイミン9を水素化 し、4のクロロ化されていない相同体である5を得る。 3)モデル分子メパクリン 合成4および5 アルデヒドDを、商業的に利用しうる6−アミノアクリジンと縮合する。形成 されたイミンをハロゲン化し、メパクリンの非塩素化及び非メトキシル化相同体 である10を得る。 この合成は、二塩素化化合物まで知られており、標的分子に存在する置換基の 導入を可能にする。 4)モデル分子プリマキン 合成6、7、8及び9 アルデヒド6を8−アミノキノリンと縮合し、イミン13を水素化して12を 得る。 6−位がメトキシル化された12の相同体は、6−メトキシ−8−アミノキノ リンから得られる。この合成は公知である(スクラウプ合成)。 α二級窒素に関してα位でメチル化された相同体を、3にアセトニトリルを作 用させることによって得る。 プリマキンと同様の、二級窒素に関してα位でメチル化され、6位でメトキシ ル化された相同体は、18に15を作用させることで得られる。 開始反応であるマンニッヒ反応で種々の置換アミンを使用して、これら12種 の合成により一連の12種の分子を得ることができる。これらの化合物の塩(例 えば酒石酸若しくは二酒石酸塩)は、当業者により容易に得ることができる。 参照文献 1)K.DOMBROWSKI,W.BALDWIN and J.SHEATS,J Organomet.Chem.,1986,28 1. 2)A.RYABOV,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,1991,931. 3)G.JAOUEN and A.VESSIERES,Pure Appli.Chem.1989,61,56; G.JAOUEN ,A.VESSIERES,and I.Butler,Acc.Chem.Res.,1993,26,361;id.Organome t.,1993,12,4545. 4)M.GRUSELLE,B.MALESIEUX,L.TROITSKAYA,V.SOKOLOV,L.EPSTEIN,Y .SHUBRINA,Organomet.,1994,13,200. 5)V.SOKOLOV,L.TROISKAYA,N.KRUSKCHOVA,Izv.Acad.Nauk.SSSR,Ser .Kim.,1987,10,2387. 6)KOPF et al.,Angew.Chem.,1984,96,446;id.Chem.Hev.,1987,87,1137.本発明の有機金属錯体のin vitroでの試験 a)フィールド株 上述のように、本発明の有機金属錯体のin vitro での活性をフィールド株に ついて測定した。試験化合物は、−NR2が−N(CH32である、化合物4に 対応するSN1、−NR2がピペリジンである、化合物4に対応するSN2、及 び−NR’2がピペリジンである、化合物11に対応するOD3の各化合物であ る。 寄生虫の増殖を、培養の終了前16時間に培養物に適用された3[H]ヒポキ サンチンの取込により測定した。放射性ヒポキサンチンは、発育した寄生虫によ り吸収される。吸収された量は、1分あたりのカウント数としてベータカウンタ ーにより測定される。分析は、一般に、直線補間法によって計算されたIC50 値(増殖の50%を阻害する濃度)と比較することによって行われる。 以下の表1に示される結果から、クロロキニンの類似体SN1が、一般に、キ ニンよりも寄生虫血の阻害に関して大きな作用を有し、これまで試験された唯一 のクロロキニン耐性株に顕著な作用を有していることが示された。 これらのFrancevilloises 株の高いクロロキニン耐性を観測することもでき る(試験された7種の株に対して190から<1000nmの間のIC50)。 b)クロロキニン耐性株 クロロキニン感受性のP.faciparum系M25、並びにクロロキニン耐性のFC M6及びFCM17の三種類を、ほぼ1%に等しい割合の寄生虫血で、トロフォ ゾイトステージにおいて48時間培養した。培養物を、10-3、10-2、10-1 、1及び10μg/mlの濃度で、抗マラリア薬(クロロキニン及びフェロセン類 似体SN1、SN2及びOB3)で処理し、対照(抗マラリア薬の溶媒)及び未 処理培養物と比較した。 この系で得られた結果は、フェロセン化合物がクロロキニンに比べ、FCM6 及びFCM7株の耐性に対抗することを示した。この対抗は、フェロセン基に結 合された末端官能基に依存して変化する。これらの類似体は、クロロキニン感受 性系M25にも依然効果的であった。FCM6及びFCM17の間の化合物SN 2の感度の差に注意を払うべきである(これは、これら2種類の株間の分子の代 謝の違いを示唆するであろう。)。 従って、分子にフェロセン基を導入してもクロロキニン耐性株におけるクロロ キニンの効果が保持された。本発明者らは、鉄に対するヘモグロビンの親和性が 吸収を促進するか、又はクロロキニン耐性株で特に高いクロロキニンの放出を阻 害すると信じている。更に、循環性の鉄に対する寄生虫血のアビジチーは、特に 寄生虫がフェロセンを代謝できない場合にフェロセン化合物の効率も説明できる 。クロロキニンに類似の構造を有する本発明の有機金属鉄錯体のin vivoでの活性 の試験 in vitro試験に関連して得られた結果から、本発明者らはin vivo試験に使用 するために化合物SN1を選択した。経口による吸収で、体内での生成物の吸収 を容易にするために、この化合物の塩、SN1二酒石酸塩をクロロキニン耐性株 に対してin vitro でも試験した。得られた結果は、生成物SN1の活性よりも より良いSN1二酒石酸塩化合物(SN1−tar)の活性を示した。 方法論:実験室用マウスを種々のネズミPlasmodium 株で感染させた。D0に おいて、メスSWISSマウス(約30g)(1グループあたり5匹)に、クロ ロキニン感受性の致死株である107P.berghei寄生虫を接種した。D0とD2 の間に、1又は10mg/kg体重の全投与量で、マウスをクロロキニン又は化合物 SN1の4回の皮下注射で処置した。寄生虫血及び死亡率をD3から少なくとも 40日間モニターした。 化合物SN1及びその塩であるSN1二酒石酸塩を試験した。 結果: P.berghei、N株に関するSN1及びSN3−tarの試験:二回の実験結果を 以 下の表に示す。 従って、化合物SN1及びSN1−二酒石酸塩は、使用された株に対してin v ivoでクロロキニンよりも良い活性を示した。 更に、クロロキニン耐性ネズミPlasmodium、P.Yoelii、NS株、及びSN 1二酒石酸塩を使用した実験も行った。10mg/kgのSN1二酒石酸塩で処置し たマウスに寄生虫は全く検出されなかったが、同じ投与量のクロロキニンで処置 したマウスには全て高い寄生虫血が示された。 従って、化合物SN1二酒石酸塩は、P.faciparumと同様のタイプのクロロキ ニン耐性を示すP.yoelli株に関して活性である。これらの結果はまた、本発明 の化合物を使用した場合、再発の回数が顕著に減少したことを示した。 本発明者らは、P.yoeliiを使用し、in vivoで、二酒石酸塩の形態の化合物2 3も試験した。得られた予備的な結果は、この化合物がSN1−ter(SN1の 酒石酸塩)の活性と同等の活性を有することを示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 マシエジュスキ、ルシアン フランス国、エフ−59655 ビルヌーブ・ ダスク、リュ・シャルル−ル−ボン 55

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 抗マラリア特性を有する分子に特徴的な少なくとも1つの基本構造、及 び1以上の鉄原子を含有する有機金属鉄錯体、並びに前記錯体の塩、特に酒石酸 若しくは二酒石酸塩。 2. 請求の範囲体1項に記載の錯体であって、これが1以上のフェロセン基 を含有する錯体。 3. 請求の範囲第1項に記載の錯体であって、抗マラリア特性を有する分子 に特徴的な構造要素が、以下のものを含むことを特徴とする錯体。 但し、R1は水素、アルキル、アルコキシ、アシル、ハロゲン又はエーテ ルアルキル アルデヒド、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアル キル、アシロキシアルキル、アセチルアルキル、好ましくは水素又はエーテルメ チルであり、 R2は水素、アルキル、アルコキシ、ハロゲン、アシル若しくはエーテル アルキル アルデヒド、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキ ル、アシロキシアルキル、アセチルアルキル、好ましくは水素若しくはハロゲン であり、 R3は、共有結合によりフェロセン基に結合されうるアミン又はヒドロキ シアルキル基である。 4. 請求の範囲第3項に記載の錯体であって、これが以下の構造の1つを有 することを特徴とする錯体。 但し、R1は先に定義したとおりである。 5. 請求の範囲第1項から第3項の何れか1項に記載の錯体であって、これ が下記構造を有することを特徴とする錯体。 但し、R1、R2及びR3は請求の範囲第3項で定義したとおりであり、 R4はアルキル、アルコキシ、アシル、ヒドロキシアルキル、アシロキシ アルキル、アセチルアルキル又はフェロセン基であり、 R5は、置換又は無置換アミン基であり、好ましくは1以上のアルキル基 又は1以上のフェロセン基で置換されたものであり、 R10は、水素、アルキル又はアルキル−フェロセン基であり、 R11は、水素又はアルキルである。 6. 請求の範囲第5項に記載の錯体であって、これが下記構造の1つを有す ることを特徴とする錯体。 但し、R2、R4、R10及びR11は先に定義したとおりであり、 R6及びR7は、同じであるか、又は異なっており、水素、アルキル−フ ェロセン、フェロセン、アルキル、特にメチル又はエチルから選択されるが、 キル、アルコキシ、アシル、ハロゲン又はエーテルアルキル アルデヒド、ヒド ロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシロキシアル 7. 請求の範囲第1項から第3項の何れか1項に記載の錯体であって、これ が下記構造を有することを特徴とする錯体。 但し、R1及びR2は請求の範囲第3項で定義したとおりであり、R6及 びR7は請求の範囲第5項で定義したとおりである。 8. 請求の範囲第1項から第3の何れか1項に記載の錯体であって、これが 以下の構造を有することを特徴とする錯体。 但し、R6及びR7は請求の範囲第5項で定義したとおりである。 9. マラリアの治療のための組成物であって、これが、請求の範囲第1項か ら第8項で定義した有機金属錯体を、薬学的に許容しうる賦形剤と組み合わせて 含有することを特徴とする組成物。 10. マラリアの治療を意図した医薬の調製のための、請求の範囲第1項か ら第8項の何れか1項に記載の化合物の使用。
JP53384296A 1995-05-10 1996-05-10 抗マラリア性有機金属鉄錯体 Expired - Lifetime JP4394163B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9505532A FR2733985B1 (fr) 1995-05-10 1995-05-10 Complexes organometalliques du fer antipaludiques
FR95/05532 1995-05-10
PCT/FR1996/000721 WO1996035698A1 (fr) 1995-05-10 1996-05-10 Complexes organometalliques du fer antipaludiques

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11511738A true JPH11511738A (ja) 1999-10-12
JP4394163B2 JP4394163B2 (ja) 2010-01-06

Family

ID=9478836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP53384296A Expired - Lifetime JP4394163B2 (ja) 1995-05-10 1996-05-10 抗マラリア性有機金属鉄錯体

Country Status (14)

Country Link
US (1) US6127543A (ja)
EP (1) EP0824536B1 (ja)
JP (1) JP4394163B2 (ja)
AP (1) AP953A (ja)
AT (1) ATE204581T1 (ja)
AU (1) AU718946B2 (ja)
BR (1) BR9608473A (ja)
DE (1) DE69614679T2 (ja)
DK (1) DK0824536T3 (ja)
ES (1) ES2163022T3 (ja)
FR (1) FR2733985B1 (ja)
OA (1) OA10535A (ja)
PT (1) PT824536E (ja)
WO (1) WO1996035698A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013529597A (ja) * 2010-06-11 2013-07-22 サノフイ 集中的還元的アミノ化によるフェロキンの合成方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB0205455D0 (en) 2002-03-07 2002-04-24 Molecular Sensing Plc Nucleic acid probes, their synthesis and use
FR2952823B1 (fr) 2009-10-30 2012-04-20 Sanofi Aventis Utilisation de la ferroquine dans le traitement ou la prevention du paludisme
FR2951945B1 (fr) 2009-11-05 2013-08-09 Sanofi Aventis Composition pharmaceutique
WO2012104204A1 (en) 2011-01-31 2012-08-09 Vifor (International) Ag Iron-carbohydrate complex compounds for the intravenous therapy of malaria

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1470210A (en) * 1974-10-30 1977-04-14 Edwards E Organometallic derivatives of penicillin
DE2815930A1 (de) * 1978-04-13 1979-10-18 Bayer Ag Duengemittel zur versorgung von pflanzen mit eisen
EP0214933A3 (de) * 1985-09-03 1989-05-24 Ciba-Geigy Ag Kombinationspräparate zur Behandlung von Malaria

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013529597A (ja) * 2010-06-11 2013-07-22 サノフイ 集中的還元的アミノ化によるフェロキンの合成方法
JP2016145214A (ja) * 2010-06-11 2016-08-12 サノフイ 集中的還元的アミノ化によるフェロキンの合成方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU718946B2 (en) 2000-05-04
WO1996035698A1 (fr) 1996-11-14
ATE204581T1 (de) 2001-09-15
ES2163022T3 (es) 2002-01-16
EP0824536B1 (fr) 2001-08-22
DE69614679D1 (de) 2001-09-27
DK0824536T3 (da) 2001-12-17
PT824536E (pt) 2002-02-28
DE69614679T2 (de) 2002-06-27
AP9701141A0 (en) 1998-01-31
BR9608473A (pt) 1999-11-30
US6127543A (en) 2000-10-03
AU5903796A (en) 1996-11-29
AP953A (en) 2001-04-02
OA10535A (fr) 2002-04-26
FR2733985A1 (fr) 1996-11-15
EP0824536A1 (fr) 1998-02-25
JP4394163B2 (ja) 2010-01-06
FR2733985B1 (fr) 1997-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Biot et al. Synthesis and antimalarial activity in vitro of potential metabolites of ferrochloroquine and related compounds
US5314894A (en) (S)-(+)-hydroxychloroquine
JP2888485B2 (ja) 置換9−アミノ−テトラヒドロアクリジンおよび関連化合物
EP1237871A2 (en) Novel substituted phenanthridinones and methods of use thereof
JP2001520629A (ja) ホスホジエステラーゼ▲iv▼を阻害する化合物および方法
JPH0255438B2 (ja)
JPH06503097A (ja) 鉄除去のためのヒドロキサメート誘導体を含む製薬組成物
EP2006287B1 (en) Compound with antimalarial activity and antimalarial drug containing the same as active ingredient
JPH11511738A (ja) 抗マラリア性有機金属鉄錯体
CA2330798C (en) Febrifugine, isofebrifugine and method for producing the same
Dassonville-Klimpt et al. Mefloquine derivatives: synthesis, mechanisms of action, antimicrobial activities
AU2017204652B2 (en) Treatment of Type I and Type II diabetes
EP0785924B1 (fr) Bis-2-aminopyridines, leur procede de preparation et leurs applications contre les parasitoses
US5563149A (en) Aqueous solutions of pyridone carboxylic acids
JPH11507641A (ja) 多座金属錯体並びにこれらを製造する方法及びこれらの使用
JP3276762B2 (ja) イソキノリン誘導体を含有する医薬組成物
JP2022515953A (ja) キノンレダクターゼ2阻害剤化合物およびその使用
JPH06211664A (ja) 薬剤に対する感受性回復剤
JPH04503216A (ja) 癲癇およびコカイン嗜癖治療用の5―アミノカルボニル―5H―ジベンゾ〔a,d〕シクロヘプテン―5,10―イミン
KR100198489B1 (ko) 신규 퀴놀론 카르복실산 유도체 및 그 제조방법
RU2409568C2 (ru) Производные флуорена, обладающие антипролиферативной активностью, модуляторы клеточной дифференцировки, способ замедления скорости пролиферации опухолевых клеток, способ индукции дифференциации в клетках меланомы мышей
CA2400394A1 (en) 9-alkylamino-1-nitroacridine derivatives
JPH0331254A (ja) マラリアの予防及び治療に有用なジスタマイシンa及びその誘導体
FR2694293A1 (fr) Nouveau dérivé du benzimidazole, son procédé de préparation et les compositions pharmaceutiques qui le contiennent.
JPH0641084A (ja) 5−アミノキノロンカルボン酸誘導体及びこれを有効成分とする抗菌剤

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080408

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20080708

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20080818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081008

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090915

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121023

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131023

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term