JP2013525936A - 高性能スタティックメモリのリテイン・ティル・アクセスド(rta)省電力モード - Google Patents

高性能スタティックメモリのリテイン・ティル・アクセスド(rta)省電力モード Download PDF

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Abstract

【解決手段】 リテイン・ティル・アクセスド(RTA)モードを備えたスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)のためのバイアス回路。メモリは、各々が個別の読出しおよび書込みデータパスを備えた8−T又は10−TタイプSRAMセルを含む複数のメモリアレイブロック(26)で構成される。バイアスデバイス(27)が各メモリアレイブロック(26)内に含まれ、例えば、個別の列と関連付けられ、関連付けられた1つ又は複数の列内の各メモリセル内のクロス結合されたインバータの基準電圧ノードとグランドノード間に接続される。通常動作モードで、バイアスデバイスに並列に接続されたスイッチトランジスタ(29)がオンにされて、各セルのクロス結合されたインバータをグランド電圧がバイアスする。RTAモードでは、スイッチトランジスタがオフにされて、クロス結合されたインバータへの基準バイアスをバイアスデバイスが上昇させ、このモードのセルによる電力消費を減らす。
【選択図】 図2

Description

本願は、集積回路に関し、より詳細には、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)集積回路、およびそのような回路における電力削減の方法に関する。
多くの最近の電子デバイスおよびシステムは、広範な機能および有用なアプリケーションを管理しかつ制御するための実質的なコンピュータ能力を含んでいる。これらの電子デバイスおよびシステムの多くは、現在はハンドヘルドポータブルデバイスである。例えば、かなりのコンピュータ能力を有する多くのモバイルデバイスが市場で入手可能であり、これらは、一般に「スマートフォン」などと呼ばれている最近のモバイル電話ハンドセット、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、モバイルインターネットデバイス、タブレット型のパーソナルコンピュータ、ハンドヘルドスキャナおよびデータコレクタ、パーソナルナビゲーションデバイスなどを含む。勿論、これらのシステムおよびデバイスは、モバイルまたはハンドヘルドとするためにバッテリーにより電力供給される。バッテリー寿命は、デバイスまたはシステムの有用性の、及び購入決定の際の、重要なファクターとなることが多いため、こういったデバイスやシステムの電子回路の電力消費は大きな関心事である。
これらの最近のデバイスおよびシステムの計算に関する電力は、典型的に1つまたは複数のプロセッサの「コア」によって提供され、当該コアは、その機能を実行するデジタルコンピュータとして動作する。従って、こうしたプロセッサコアは、概して、メモリから実行可能な命令を取り出し、やはりメモリから取り出されたデジタルデータの算術および論理動作を実行し、これらの動作結果をメモリにストアする。プロセッサコアにより処理されたデータを獲得したり出力したりする他の入力および出力機能もまた勿論提供される。こうした最近のデバイスの複雑な機能を実行するのにしばしば必要とされる大量のデジタルデータを考慮すると、半導体のメモリのかなりの容量がこのようなシステムのための電子回路に通常実装されている。
スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)は、こういった最近の電力を意識する電子システムにおいて、大抵の半導体データストア要件に所望されるメモリ技術になってきている。従来において基本であるように、SRAMメモリセルは、電力がメモリに印加されている限り、ストアされたデータ状態が各セルにラッチされたままであるという点で「静的」に内容をストアする。これは、データが半導体キャパシタに電荷としてストアされ、そして保持(retain)されるために周期的にリフレッシュされなければならない、「ダイナミック」RAM(DRAM)と対照的である。しかしながら、SRAMセルは、ストアされた状態を保持するためにDC電流を引き込む。特にメモリサイズ(セルの数)が大きくなるにつれ、このDC電流は、モバイル電話などのようなバッテリー電源のシステムの重要なファクターになり得る。
近年の半導体技術の進歩は、最小デバイス特徴サイズ(例えば、MOSトランジスタのゲート)をサブミクロンレンジに縮小することを可能にしている。この小型化は、メモリアレイに適用されるときに、全チップ面積の大部分がオンチップメモリにしばしば供されるため、特に有益である。しかしながら、このデバイスサイズの物理的なスケーリングは、デバイスの電気特性の同様のスケーリングに必ずしも相関関係があるわけではない。SRAMセルの場合、現在入手可能な最小特徴サイズのメモリセルトランジスタは、サブスレッショルドのリークや他のショートチャンネル効果により、相当なDC電流を導通する。従って、SRAMアレイを実現するために現在用いられるサブミクロンデバイスは、これらのアレイによって引き込まれるDCデータ保持電流を増加させている。
設計者は、近年、大きなメモリアレイを含む集積回路により消費される電力を削減するため回路ベースのアプローチを採用している。一つの一般的なアプローチは、ロジック回路やメモリアレイの周辺回路(例えば、デコーダ、センスアンプなど)に印加される電源電圧に対し、メモリアレイに印加する電源電圧を低減させることである。このアプローチは、メモリアレイにより消費される電力を低減させるだけでなく、個々のセルのサブスレッショルドのリークの低減を助ける。
電力消費を低減させるためのもう一つの回路ベースのアプローチは、集積回路内のメモリ機能を、可能なときに「保持」状態に置くことである。従来のメモリでは、保持状態のメモリアレイに印加される電源電圧は、アクセスのために必要な電圧を下回る電圧まで低減されるが、メモリセルに保持されるべきデータ状態に要求される最小限を上回る電圧である(すなわち、データ状態の保持電圧または「DRV」を上回る)。メモリ周辺回路もまた、この保持モードにおいて電力が下げられ、余分な電力を節約する。典型的に、SRAMセルの負荷(例えば、CMOS SRAMセルのp−チャンネルトランジスタのソースノード)に印加される「Vdd」電源電圧およびウエルバイアス電圧の双方は、保持モードにおいて低減される。しかしながら、保持状態から動作状態にメモリアレイをバイアスするのに、典型的に多くのリカバリー時間が必要となる。
近年、大きなサイズのメモリアレイを有する集積回路において、中間の電力ダウンモードが実施されている。この中間モードは、従来において、「リテイン・ティル・アクセスド」(retain-till-accessed)、または「RTA」と称され、メモリアレイが複数のブロックに分けられる状況において最もよく使用される。RTAモードでは、周辺メモリ回路は、充分に電力供給され、動作可能なままである。しかしながら、アクセスされているメモリアレイの1つまたは複数のブロックのみが充分に電力を供給され、アクセスされていないメモリの他のブロックは低減されたアレイ電源電圧(すなわち、保持電圧を上回る)にバイアスされて、アイドル状態の間、電力消費が低減される。ウエルとジャンクションバイアス(すなわち、低減されたRTAバイアスを受け取るp−チャンネルMOSのソースノードのバイアス以外)は、典型的に、RTAモードでは、読出し/書込み動作のときと同じ電圧に維持され、RTAモードからのリカバリー時間を低減させる。RTAモードにより提供される電力節約は、幾つかのより大きなメモリブロックがまれにアクセスされる場合に特に相当な量となり得る。大規模集積回路内の個々のブロックに適用される能力だけでなくその速いリカバリー時間のため、今やRTAスタンバイモードは、最近のモバイルインターネットデバイスやスマートフォンの埋め込みメモリなどのデバイスが、それらの耐用年数の大部分において電力がオンされた状態を維持するが充分にアクティブではないことを考慮し、こういったデバイスで頻繁に使用される。
回路の観点から、RTAモードを有する集積回路メモリは、低減されたRTAアレイバイアス電圧を確立し、かつ動作中にRTAモードに入りRTAモードから出ることを切り替え可能に制御する回路を含まなければならない。図1aは、このようなRTAスタンバイが設けられた従来の集積回路2のブロック図である。集積回路2は、互いに異なるサイズの複数のメモリアレイブロック6ないし6に配列されたメモリアレイ5を含む。各メモリアレイブロック6は、対応するデコードと、関連するメモリアレイブロック6をアドレスしてそこにデータを書込み、またそこからデータを読出す読出し/書込み回路11と関連付けられる。集積回路2はまた、機能および電力管理回路4を含み、機能および電力管理回路4は、集積回路2により提供される論理機能性を含み、集積回路2はさらに、集積回路2の全体にわたって電源電圧を調整しかつ分配する回路を含む。メモリアレイ5の例示の目的のため、機能および電力管理回路4は、メモリの読出しおよび書込み動作に充分な電圧を電源ラインVddHDRに生成する。機能および電力管理回路4または、「周辺」電源電圧を電源ラインVddPに生成し、この電圧は、デコーダおよび読出し/書込み回路11に印加され、かつ従来公知であるように、読出しおよび書込み中にメモリアレイ5に印加されるラインVddHDR上の電源電圧と典型的に異なる電圧である。各メモリアレイブロック6ないし6に印加される実際のアレイ電源電圧は、電源ラインVddARないしVddARにそれぞれに現れる。ラインVddARないしVddARの電圧は、バイアス/スイッチ回路7ないし7によってそれぞれ規定され、以下に説明されるように、電源ラインVddHDRの電圧に基づくものである。
この従来の集積回路2の各メモリアレイブロック6は、行および列に配置されたSRAMセルのアレイとして構成される。メモリアレイブロック6の1つのj番目の行とk番目の列である、6トランジスタ(6−T)メモリセルj,kの例によって図1bに示されるように、各SRAMメモリセル12は、電源ラインVddARと基準電圧(例えば、グランド基準Vss)間にバイアスされる。この場合のSRAMメモリセル12j,kは、従来の方式では、一対のクロス結合されたCMOSインバータとして構成され、一方のインバータは、直列接続されたpチャンネルトランジスタ13pとnチャンネルトランジスタ13nであり、他方のインバータは、直列接続されたpチャンネルトランジスタ14pとnチャンネルトランジスタ14nであり、通常では、各インバータのトランジスタのゲートはともに接続され、かつ他方のインバータのトランジスタの共通のドレインノードに接続される。nチャンネルパストランジスタ15a、15bは、それぞれ、クロス結合されたノードと相補的ビットラインBL、BL の対応する1つとの間に接続されたソース/ドレインパスを有する。パストランジスタ15a、15bのゲートは、行のためにワードラインWLによって駆動される。従って、従来において公知のように、SRAMセル12j,kによって引かれるDC電流は、pチャンネルトランジスタ13p、14pの1つとnチャンネルトランジスタ13n、14nの1つを通るオフ状態のソース/ドレインリーク電流の合計に加えて、存在するかもしれないゲート酸化物のリークとジャンクションリークの合計になる。上記したように、トランジスタ13、14が非常に小さなサブミクロンデバイスである場合、これらのリーク電流は、著しく(メモリセル毎に1nAの大きさ)、従って、メモリアレイブロック6のメモリセル12の数が多ければ、全体のスタンバイの電力消費がかなりなものになり得る。
図1aに戻ると、従来の集積回路2において、メモリアレイブロック6ないし6は、それぞれ、バイアス/スイッチ回路7ないし7の動作によって、個別にRTAモードにバイアスされ得る。バイアス/スイッチ回路7の構成は、例示によって図1aに示される。pチャンネルトランジスタ8は、電源ラインVddHDRにソースを有し、ノードVddARに接続されたドレインおよびゲートを有するダイオード方式で接続される。ラインVddHDRの電圧からのトランジスタ8を横切る電圧降下は、それゆえ、電源ラインVddARの電圧を確立する。短絡するトランジスタ9は、電源ラインVddHDRと電源ラインVddAR間に接続されたソース/ドレインパスと、機能および電力管理回路4から制御信号RTA を受け取るゲートとを有する、比較的大きなpチャンネル電力トランジスタである。メモリアレイブロック6が読出しまたは書込み動作のためにアクセスされている場合、制御信号RTA は、低論理レベルに駆動され、これは、バイアス/スイッチ回路7のトランジスタ9をオンにし、かつダイオード8を短絡し、ラインVddARの電圧を電源ラインVddHDRの電圧に設定する。逆に、メモリアレイブロック6がRTAモードに置かれている場合、機能および電力管理回路4は、制御信号RTA を高論理レベルに駆動する。これは、バイアス/スイッチ回路7のトランジスタ9をオフにし、その結果、ダイオード8を横切る電圧降下は、電源ラインVddHDRの電圧よりも低い電圧(1つのダイオード降下分)でノードVddARで電圧を確立する。それ故、RTAモードでは、メモリアレイブロック6によって消費される電力は、少なくともこの電圧の低減の二乗に対応するだけ低減されるであろう。他方、このRTAモードでは、各メモリアレイブロック6のデコーダや読出し/書込み回路11などの周辺メモリ回路に印加される周辺電源ラインVddPは、通常動作電圧を搬送し、その結果、周辺回路は、関連するメモリアレイブロックのアクセスを実行するための準備ができている。
従来の方式で構成されたメモリアレイにとって、RTAモードにおける電力節約を最適化することは困難であるということが本発明との関連において観察されている。従来において公知のように、SRAMにストアされたデータは、アレイの電圧が最小データ保持バイアス電圧を下回った場合、消失されるかもしれない。反対に、電力節約は、RTAモードのアレイブロックを最小データ保持電圧に近い電圧でバイアスすることにより最適化される。しかしながら、電圧、温度、製造パラメータの変動のため、このような最適化を成し遂げることは難しい。図1aの例において、電力節約を最大限にするようダイオード8の構成およびサイズを選択することは、それ故、難しい命題である。さらに、異なるサイズのメモリアレイブロック6のメモリセル12に異なるサイズのトランジスタを使用することが現在一般的な実施であり、デバイスサイズのこのような差は、最適なRTAアレイブロックのバイアスを作り出すことをより一層困難にする。
埋め込みメモリアレイを有する従来の集積回路が構成される方式によって、RTAバイアス最適化がより困難なものにされるということもまた、本発明との関連において観察されている。この従来の構成は、図1aの集積回路2によって示され、バイアス/スイッチ回路7のダイオード8は、機能および電力管理回路4を含む「コア」領域3の一部として形成される。このコア領域3において、トランジスタは、メモリアレイ5のトランジスタとは実質的に異なるように構成され、例えば、SRAMセル12のトランジスタに対して、異なるチャンネル長、異なるイオン注入パラメータを介する異なるソース/ドレイン不純物濃度、異なるゲート酸化膜厚等で構成される。例えば、従来の28nmのCMOS製造技術に従って、メモリアレイトランジスタは、有効ゲート酸化膜厚を増加させゲートリークを低減させるために、フッ素注入のような付加的なプロセスを受けるが、コアトランジスタは受けない。コアトランジスタとアレイトランジスタの他の違いは、コアトランジスタとアレイトランジスタに異なるしきい値電圧を実装するための異なる「ポケット」注入、およびアレイデバイスを構成するためではなくコアトランジスタを構成するための歪み工学技術の利用(例えば、コアNMOSトランジスタ上に引張り性シリコンナイトライドフィルムを、コアPMOSトランジスタ上に圧縮性シリコンナイトライドフィルムを選択的にデポジットする)が含まれる。米国特許出願公開番号US2009/025471A1に記載されるように、集積回路のロジックコア領域に使用される絶縁構造および絶縁ドーピングプロファイルは、メモリアレイに使用されるものと異なるものとすることができ、その結果、よりタイトな絶縁間隔がメモリアレイにおいて達成され得る。要約すると、従来の集積回路は、スイッチング性能を最適化するように構成されたロジックコア(「コア」)デバイスをしばしば含み、他方、アレイデバイスは、低リークおよび低ミスマッチ変動のために構成される。コア領域3のトランジスタとメモリアレイ5のトランジスタ13、14間の構成の差は、ダイオード8の能力を低減させて、プロセスパラメータの変動を越えてトランジスタ13、14をマッチングさせる。それゆえ、最小データ保持電圧が満足されることを確実にするため、ダイオード8の構成の選択およびその結果生じる電圧降下に付加的なマージンが提供されなければならないが、この付加的なマージンは、必然的に付加的なスタンバイ電力消費になる。
上記したように、異なるサイズのメモリアレイブロック6のメモリセル12を実現するために異なるサイズのトランジスタを用いることは従来より公知である。典型的に、メモリアレイブロック6は、ビット数(すなわち、ブロック毎に共通の行の数が実行される場合、列の数)に従って、グループに基づく共通のトランジスタサイズを有するグループに分類される。例えば、32行のメモリアレイブロック6は、トランジスタサイズ(W/L)が増加する「ビン(bin)」:16から128の列;129から256の列;257から320の列、および321から512の列にグループ化され得る。さらなる背景として、異なるサイズのトランジスタにより実現されたメモリアレイブロック6のために異なるサイズのコアデバイスダイオード8を提供することも従来において公知である。例えば、pチャンネルMOSダイオード8のW/Lは、そのサイズが16から128の列のメモリアレイブロック6で1.0/0.75(μm)、129から256の列のメモリアレイブロック6で1.5/0.065、257から320の列のメモリアレイブロック6で2.5/0.055、321から512の列のメモリアレイブロック6で5.0/0.045の範囲であり得る。しかしながら、このようなアプローチに従ったとしても、RTA電圧には大きなマージンが依然として与えられなければならないことが本発明との関連で理解される。なぜなら、電源電圧、温度およびプロセス変動において変動を有するリークの広汎な変動があるだけでなく、たとえ所与のビン内であってもメモリアレイブロック6の列の数で引き込まれるリーク電流に変動があるためである。従って、この「ビニング(binning)」は、RTAモードで引かれるリーク電流を幾分低減させるが、RTAバイアス電圧は、依然としてデータ保持電圧(DRV)をかなり上回って維持されなければならず、それ故、最適化されない。
従来のRTAモード回路は、保持モードまたは充分に電力がダウンされたモードと比較して、RTAモードから通常動作までの非常に低減されたリカバリー時間を有するけれども、RTAモードからのリカバリー時間は、ある高性能アプリケーションでは許容できないほどかなり長いままである。従って、公知の「システムオンチップ」(または「SoC」)集積回路のような多くの非常に大規模な集積回路は、RTAモードと他の電力節約技術が実現された高密度SRAMメモリと、高性能のSRAMメモリの双方を含んでいる。集積回路のロジック機能性は、異なるタイプのSRAMメモリにストアするべきデータのタイプを決定する。
たとえ高性能SRAMの容量が最小化されたとしても、この高性能SRAMメモリのRTAモードの欠如は、かなりの電力消費ペナルティになる。例えば、サブミクロンの特徴サイズ技術で構成された或る従来のSoCの実装例において、高性能SRAMで実現されるメモリ密度は、高密度SRAMで実現される密度の約1/3である。しかしながら、この高性能SRAMは、RTAモードの高密度メモリの全てにより消費される電力と同程度の電力を、RTAバイアスなしのデータ保持モードにおいて消費することが観察されている。
さらなる背景として、幾つかの従来の高性能SRAMメモリでは、現在、2トランジスタ読出しバッファと組み合わされた、図1bに示されるような6−Tラッチにより構成された8トランジスタ(「8−T」)メモリセルによって実現される。8−Tの構成例がSRAMセル12’j,kに関連して(前と同様に、行jと列kで)図1cに例示される。セル12’j,kは、図1bに関して上述したように、トランジスタ13p、13n、14p、14n、15a、15bの6−Tラッチを含む。しかしながら、セル12’j,kでは、パストランジスタ15a、15bのゲートに接続された書込みワードラインWR_WLは、書込みサイクルでj番目の行だけのためにアクセスされてストレージノードS1、S2をk番目の列のための相補的書込みビットラインWR_BL、WR_BL に接続する。セル12’j,kへの書込みでは、書込み回路(図示しない)は、セル12’j,kに書き込まれているデータ状態に従って、書込みビットラインWR_WLK、WR_BL の一方をグランドに引っ張る。セル12’j,kはまた、nチャンネルトランジスタ16n、18nを含み、これらは、読出しビットラインRD_BLとグランドの間に直列に接続されたソース−ドレインパスを有する。読出しバッファパストランジスタ18nは、読出しビットラインRD_BLに接続されたドレインと、行jのための読出しワードラインRD_WLを受け取るゲートとを有する。読出しバッファドライバトランジスタ16nは、トランジスタ18nのソースに接続されたドレインと、グランドのソースを有する。トランジスタ16nのゲートは、ストレージノードS2に接続される。セル12’j,kの読出しでは、読出しワードラインRD_WLは、アクティブ・ハイにアサートされ、これは、ストレージノードS2のデータ状態が「1」であれば、バッファパストランジスタ18nをオンにする。この場合、読出しビットラインRD_BLは、バッファパストランジスタ18nを介してバッファドライバトランジスタ16nによりグランドに引っ張られる。ストレージノードS2が「0」である場合のセル12’j,kの読出しは、トランジスタ16nをオフのままにし、この場合、読出しビットラインRD_BLは、プルダウンされない。センスアンプ(図示しない)は、読出しビットラインRD_BLが列kの選択されたセルによりグランドに引っ張られたか否かを検出することができ、次いで、そのデータ状態をI/O回路に適宜通信する。
さらなる背景技術として、図1cに関連して説明した8−Tのコンセプトは、従来のSRAMメモリにおいて、相補的読出しビットラインを提供するようにさらに拡張される。この拡張された構造の例は、図1dに示すセル12’’j,kによって例示される。セル12’’j,kは、図1cに示したセル12’j,kの8つのトランジスタを含むだけでなく、ストレージノードS2の状態を相補的読出しビットラインRD_BLに転送するトランジスタ16n、18nと同様の方式で、ストレージノードS1のデータ状態を読出しビットラインRD_BL に転送するトランジスタ16n’、18n’を含む。読出しサイクルでは、アクティブ・ハイに駆動された読出しワードラインRD_WLによってイネーブルされ、これは、トランジスタ18n、18n’をオンにし、ストレージノードS2、S1の状態に従って読出しビットラインRD_BL、RD_BL に差動信号が生成される。図1dに示されるように構成されたSRAMセルは、従来技術では「10−T」セルと称される。
この例示の実施例は、リテイン・ティル・アクセスド(RTA)モードにおいてセルリークによる電力消費を最小化するという方式で、低減されたアレイバイアスがRTAモードで提供される、高性能スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を提供する。
実施例は、8−Tまたは10−T CMOS SRAMセルによって実現されるSRAMのような、個別の読出しおよび書込みのビットラインとワードラインを有するSRAMメモリにおいて、RTAモードのアレイバイアスが有用であるようなSRAMを提供する。
実施例は、RTAモードのアレイバイアスを確立するデバイスのためのチップ面積の不利益を最小化するようなSRAMを提供する。
本発明の実施例は、個別の読出しおよび書込みビットラインが提供される、8−Tまたは10−Tメモリセルで構成されたスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)アレイを構成することにより実現され得る。バイアスデバイスが、グランド基準電位と所定の一つまたは複数の列の各メモリセルのドライバトランジスタとの間に直列に含まれる。バイアスデバイスは、リテイン・ティル・アクセスド(RTA)モードなど、低減された電力モードにおいてメモリセルの電源電圧を削減する。
本発明の原理の実施例を添付する図面を参照して以下に説明する。
図1aは、メモリアレイを含む従来の集積回路のブロック形式の電気的な図である。
図1bは、図1aの従来の集積回路のメモリセルのブロック形式の電気的な図である。
図1cは、従来の高性能メモリセルの概略的な回路図である。 図1dは、従来の高性能メモリセルの概略的な回路図である。
図2は、本発明の原理を含む例示の実施例によるメモリアレイを含む集積回路のブロック図である。
図3は、本例示の実施例による、メモリセルへのバイアスデバイスの接続を例示する概略的な回路図である。
図4aは、本例示の実施例による、メモリアレイ内のバイアスデバイスの実装の概略的な回路図である。 図4bは、本例示の実施例による、メモリアレイ内のバイアスデバイスの実装の概略的な回路図である。
図5aは、本例示の実施例による、バイアスデバイスとメモリアレイブロックのレイアウトを例示する平面図である。 図5bは、本例示の実施例による、バイアスデバイスとメモリアレイブロックのレイアウトを例示する平面図である。
図6aは、実施例の他の例による、バイアスデバイスの実装の概略的な電気的な図である。 図6bは、実施例の他の例による、バイアスデバイスの実装の概略的な電気的な図である。
説明される例示の実施例は、相補型金属酸化物半導体(CMOS)技術を用いて製造された、埋め込みメモリアレイを含む集積回路内に例示によって実装される。同じ原理は、他のデバイスおよび製造技術に適用可能である。
図2は、機能回路23、電力管理回路24およびメモリアレイ25を含む集積回路20を示す。機能回路23により提供される機能性は、広汎に変化し得る。例えば、集積回路20がシステムオンチップデバイスなどの大規模回路である場合、機能回路23は、メモリアレイ25とその周辺回路が埋め込みメモリのリソースとして働く、対応するサポートおよびインターフェース回路とともに、マイクロプロセッサやデジタルシグナルプロセッサコアのようなプログラマブルロジック回路に対応することができる。あるいは、別の例として、集積回路20は、スタンドアロンのメモリデバイスとすることができ、その場合、機能回路23は、メモリアレイ25をアクセスするためのサポートおよびインターフェース回路を提供し得る。従って、機能回路23の構成および能力は、可能性のある広汎なアレイのいずれにも対応することができる。
メモリアレイ25は、複数のメモリアレイブロック26ないし26として配置される。本例では、メモリアレイブロック26ないし26は、互いに異なるサイズであるが、勿論、これは必須ではない。4つのメモリアレイブロック26ないし26が示されるが、メモリアレイ25は、特定のアプリケーションに従って、1つのメモリブロック26のように少ない数で、または4つのメモリアレイブロック26ないし26よりも多くの数で実現され得る。各メモリアレイブロック26は、対応するデコーダおよび読出し/書込み回路21に関連付けられ、この回路は、ストアされた内容の読出しおよび書込みを含め、関連するメモリアレイブロック26のメモリセルをアドレスするのに関与する。
電力管理回路24は、集積回路20を介して電源電圧を調整しかつ分配する。本発明の実施例によれば、電力回路24は、メモリアレイブロック26内のメモリセルに対する読出しおよび書込み動作を可能にするために充分な電源電圧を電源ラインVDDに印加する。電力管理回路24はまた、デコーダおよび読出し/書込み回路21、機能回路23、および電力管理回路24自体に印加されるような他の電源電圧を生成しかつ制御する。典型的に、電力管理回路24は、外部電源電圧からこれらのおよび他の電源電圧を生成し、これは、外部電源端子Vddによって図2に示される。電力管理回路24はまた、例えば、従来のように集積回路20内のウエルや基板接続に印加されるような負の電圧や他の基準バイアス電圧を提供するチャージポンプ回路や他の機能を含むことができる。本発明のある実施例では、電力管理回路24は、図2に示されるようなバンドギャップ参照回路19を含む。
メモリアレイ25の動作との関連において、メモリアレイブロック26ないし26は、それぞれ、対応するバイアスデバイス27ないし27と関連付けられる。バイアスデバイス27ないし27は、各々グランド基準電圧ラインVssに接続され、この場合、図示されるような外部端子から受け取られたグランド電圧レベルである。代わりに、基準電圧ラインVssは、外部チップグランド以外の電圧である、電力管理回路24により生成された基準電圧を搬送することができる。後に詳細に説明するように、バイアスデバイス27ないし27は、ラインVssのグランド基準電圧に対する、それぞれ、ラインVSSFないしVSSFの組の対応する基準電圧を規定する。基準電圧ラインVSSFないしVSSFの各組は、それぞれ、関連するメモリアレイブロック26ないし26内のSRAMセルに接続された1つまたは複数の個別の基準電圧ラインを含む。各メモリアレイブロック26ないし26のためのグランド基準ラインVssと、それぞれ、グランド基準ラインVSSFないしVSSFの各組との間の接続は、1つまたは複数のスイッチ29ないし29のそれぞれの組によって成されてもよい。図2の例によって示すように、スイッチ29は、nチャンネルMOSトランジスタとして構成され、そのソース/ドレインパスが、対応するグランド基準ラインVSSFとグランドラインVssの間に接続され、ゲートが電力管理回路24によって生成された制御信号RTA により駆動される。代わりに、集積回路20の他の回路が本明細書に記載された実施例の各々において、制御信号RTA を生成することができる。以下の説明から明らかになるように、単一のスイッチ29が対応するメモリアレイブロック26のために実現され得、あるいは複数のスイッチ29がメモリアレイブロック26のために提供されてもよい。スイッチ(または、場合によってはスイッチの組)29、29、29は、同様に構成され、スイッチ29と同様に接続される。勿論、スイッチ29は、以下に説明する機能が実現される所望の手法に基づき、他の適切なデバイスタイプや構造により構成されてもよい。これらのスイッチ29は、以下に説明されるように、オンにされたときに充分な駆動を提供するように、比較的大きなトランジスタにより実現されることが企図される。
メモリアレイブロック26は、各々、行および列に配置された、従来の高性能CMOSスタティックランダムアクセスメモリ(RAM)メモリセルとして構成される。以下に詳細に説明するように、これらのメモリセルは、8−T CMOS SRAMセルとして構成され、より詳細に後述するように、読出しおよび書込みのデータパスのために個別のワードラインとビットラインを有する。代替的に、メモリアレイブロック26のメモリセルは、より複雑な10−T CMOS SRAMとすることができ、読出しおよび書込みデータパスの双方のために差動ラインが使用される。いずれにしても、メモリアレイブロック26を実現するメモリセルは、ストアされたデータ状態を保持するうえで、電源電圧からグランド基準電圧までのあるレベルのDC電流を消費することが企図される。
最近のCMOSテクノロジーで、メモリアレイ25を実現するのに使用されるトランジスタのタイプは、集積回路20の他の場所で使用されるトランジスタと劇的に異なることが可能である。例えば、メモリアレイ25を実現するために使用される「アレイ」タイプのトランジスタは、最小特徴サイズ(すなわち、チャンネル長)とすることができ、ロジックや電力管理機能性を実現するために使用される「コア」トランジスタと異なる手法で製造され得、メモリアレイ25に要求されるチップ面積を最小化する一方で、コアや周辺の高性能デバイスを維持する。対照的に、コアトランジスタは、典型的にチップ面積やプロセスの複雑さの増加を犠牲にして、スイッチング性能を最大限にするように製造される。例えば、ゲートリークを最小化するために、メモリアレイ25のトランジスタは、有効ゲート酸化膜厚(例えば、約1Åだけ)を増加させるために付加的なフッ素注入を受けることができるが、コア領域23のトランジスタは、そのような注入を受けない。逆に言えば、性能を改善するため、コア領域23のトランジスタは、従来の歪み工学技術(例えば、コアNMOSトランジスタ上に引張り性シリコンナイトライドフィルムを、かつコアPMOSトランジスタ上に圧縮性シリコンナイトライドフィルムを選択的にデポジットすること)を使用して製造され得、他方、メモリアレイ25のトランジスタは、そのような処理を受けない。コアおよびアレイのトランジスタは、互いに異なるしきい値電圧を生じさせる「ポケット」インプラントにおいて大きな差異を有し得る。米国特許出願公開番号US2009/0258471A1に記載されるように、コア領域23に使用される絶縁構造および絶縁ドーピングプロファイルは、メモリアレイに使用されるものと異なるものとすることができ、その結果、よりタイトな絶縁間隔とそれによるより高いデバイス密度がメモリアレイ25において達成され得る。当業者へのこうした記述から分かるように、メモリアレイ25内のトランジスタに対するコア領域23のトランジスタのこれらのプロセス差異は、相互接続や金属導体配線のようなより高いレベルではなく、製造工程の比較的初期(すなわち、「ベースレベル」の差)の構造を伴う。このため、もし、メモリアレイ25内に物理的にコアトランジスタを構成するとしたら、実質的なチップ面積の不利益を伴うであろう。本発明の実施例によれば、メモリアレイブロック26は、コアトランジスタではなくアレイトランジスタによって実現された集積回路20のエリア内に実現される。逆に、コア領域23のトランジスタは、メモリアレイブロック26から離れたエリアに形成される。デコーダおよび読出し/書込み回路21のようなメモリ周辺機能は、コアデバイスとして構成されることができ、例えば、集積回路20のエリアにおいて、対応するメモリアレイブロック26に近接または隣接するがその外側に構成される。
メモリアレイ25の各メモリアレイブロック26は、リテイン・ティル・アクセスド(RTA)モードで動作することができ、各メモリセルの電圧は、データ保持電圧(DRV)を上回るレベルまで低減されるが、その関連する周辺回路、例えば、デコーダおよび読出し/書込み回路21は、充分にバイアスされた状態を維持する。以下に説明するように、本発明の実施例では、各スイッチ29は、メモリアレイブロック26がノンRTAモード(すなわち、制御信号RTA がアクティブ・ローである)ことを電力管理回路24が決定するような時間期間中に、基準電圧ラインVSSFをグランド基準電圧ラインVssに短絡するように働く。逆に言えば、メモリアレイブロック26がRTAモードにある場合、そのスイッチ29は開であり、そのバイアスデバイス27が、ラインVssのグランド基準電圧を上回る一つ又は複数のラインVSSFの電圧を生成することを可能にし、従って、セル間の電圧降下を低減させることによりメモリアレイブロック26による電力消費を減らす。
図2に示す集積回路20の配置は、SRAMセルへの個別の読出しおよび書込みデータパスが設けられた高性能SRAMにとって、RTAモードにおいて利用可能な電力削減を最適化するのに重要な効果を提供する。このような効果には、高性能SRAMセルからの読出し電流にインパクトを与えることなく、かつリカバリー時間の不利益を低減させて、高性能SRAMセルへのバイアスを低減させる能力が含まれ、これらはいずれも、高性能SRAMの実装において非常に重要な影響を与える。さらに、本発明の実施例は、このようなSRAMセルのパストランジスタに増強されたバックゲートまたはボディノードのバイアスを提供することにより、さらなる電力削減を可能にする。さらに、本発明の実施例は、特に、種々のメモリアレイブロック26内のトランジスタサイズがブロック毎に変わる場合、対応するメモリアレイブロック26へのバイアスデバイス27のマッチングをより近づけることを可能にする。この改善されたマッチングは、データ消失のリスクなしに、各ブロックのメモリセルの特定の構成に対し、RTAバイアスレベルがDRVにより近くなるように設定されることを可能にする。さらに、幾つかの実施例によれば、RTAモードの電圧降下のマッチングおよびマージンは、コアデバイスとしてではなく、アレイデバイスとしてのバイアスデバイス27の構成により容易にされる。幾つかの実施例では、この構成は、最小チップ面積ペナルティで達成される。
関連付けられたメモリアレイブロック26の列kのSRAMセル22j,kの1つに関するバイアスデバイス27m,kの例の構成および動作は、8−T SRAMセル22j,kの例として、図3にさらに詳細に示される。セル22j,kは、図1cに関連して上記したように同様の方法で構成され、同様の構成を参照するため同様の参照番号が使用される。セル22j,kは、クロス結合されたCMOSインバータの対(直列接続されたpチャンネルトランジスタ13pとnチャンネルトランジスタ13nの1つのインバータと、直列接続されたpチャンネルトランジスタ14pとnチャンネルトランジスタ14nの他方のインバータ)を形成するように接続されたトランジスタ13p、13n、14p、14n、15a、15bの6−Tラッチを含み、各インバータ内のトランジスタのゲートはともに、通常の方法で、他方のインバータのストレージノード(S1、S2)に接続される。Nチャンネルパストランジスタ15a、15bは、クロス結合されたノードS1、S2の一方と、それぞれ、差動書込みビットラインWR_BL、WR_BL の対応する1つとの間に接続されたソース/ドレインパスを有する。パストランジスタ15a、15bのゲートは、行のための書込みワードラインWR_WLによって駆動される。セル22j,kはまた、読出しビットラインRD_BLとグランド基準電圧ラインVssの間に直列に接続されたソース−ドレインパスを有するnチャンネルトランジスタ16n、18nで形成された2−T読出しバッファを含む。読出しバッファパストランジスタ18nは、読出しビットラインRD_BLに接続されたドレインと、行jのための読出しワードラインRD_WLを受け取るゲートとを有する。読出しバッファドライバトランジスタ16nは、トランジスタ18nのソースに接続されたドレインと、グランド基準電圧ラインVssのソースとを有する。トランジスタ16nのゲートは、ストレージノードS2に接続される。代替的に、トランジスタ16nのソースが接続されるグランド基準電圧は、スタンバイまたは別の非アクセス時間の間リークを除去するように、別個に切り換えられる回路グランドとすることができる。
セル22j,kにおいて、クロス結合されたインバータは、電源ラインVDDと基準電圧ラインVSSFm、k間に接続される。後に詳細に説明するように、基準電圧ラインVSSFm,kは、バイアスデバイス27m,kの対応するインスタンスによって規定された電圧で、メモリアレイブロック26の列kに専ら提供される。代替的に、各基準電圧ラインVSSFが、メモリアレイブロック26内の列のグループをサポートすることもできる。さらに代替的に、各基準電圧ラインVSSFは、互いに並列の複数のバイアスデバイス27により規定された電圧で、メモリアレイブロック26内のすべての列をサポートすることができる。いずれの場合でも、ドライバトランジスタ13n、14nのソースノードは、基準電圧ラインVSSFm,kに接続される。本実施例では、nチャンネルトランジスタ13n、14n、15a、15bのボディノード(すなわち、バックゲートバイアスノード)は、グランド基準電圧ラインVssに接続される。この方法では、以下の説明から明らかになるように、セル22j,k間の電圧降下(すなわち、電源ラインVDDと基準電圧ラインVSSFm、kとの間の電圧降下)は、RTAモードにおいて低減させることができ、他方、パストランジスタ15a、15bのバックゲートバイアスを効果的に維持し、こうしてさらなるリークを低減する。
図3に示すように、バイアスデバイス27m,kは、基準電圧ラインVSSFm,kに接続されたドレインおよびゲートを有し、更に、グランド基準電圧ラインVssに接続されたソースとを有する。従来において公知なように、順方向バイアスされたダイオードの電圧降下は、ダイオードしきい値電圧に依存し、さらにダイオードを通して引かれる電流にも依存する。一般に、所与の電流キャパシティ(W/L比)のダイオードの電圧降下は、増加する電流で増加する。従って、関連するSRAMセル22のリーク電流の予想されるレベルに対し、各バイアスデバイス27のサイズ(すなわち、チャンネル幅およびチャンネル長)は、基準電圧ラインVSSFm,kからグランド基準ラインVssへの所望の電圧降下を規定するように選択可能である。バイアスデバイス27m,kの特徴サイズは、それ故、必ずしもSRAMセル22内で使用されるような最小特徴サイズではない。しかしながら、特に、もしバイアスデバイス27m,kがメモリアレイブロック26のメモリアレイ領域内に配された「アレイ」トランジスタとして実現されるとしたならば、バイアスデバイス27の特徴サイズがSRAMセル22のトランジスタの特徴サイズとマッチングされる場合、近接効果が避けられるので、レイアウト効率が最適化される。
スイッチ29は、バイアストランジスタ27m,kのソース−ドレインパスを横切って接続されたソース−ドレインパスと、制御信号RTA により制御されるゲートとを有する。本実施例では、スイッチ29は「コア」デバイスとして構成される。各バイアスデバイス27は、スイッチ29の対応するインスタンスと関連付けられ得る。代替的に、スイッチ29の単一のインスタンスが、メモリアレイブロック26についてすべてのバイアスデバイス27を並列に短絡するために使用することができる。特に、8−Tセル22を含むメモリアレイブロック26などの高性能SRAMメモリでは、基準電圧ラインVSSFm,kは、トランジスタ29がオンにされてRTAモードを出たら急速にグランド基準電圧ラインVssの電圧に到達することが望ましい。従って、スイッチ29は、好ましくは、比較的大きなトランジスタであり(すなわち、高い駆動能力を有する)、かつ上記したコアトランジスタのような方式で、高速スイッチングおよび導電性で構成されることが望ましい。この大きなサイズおよびコアトランジスタの構成は、スイッチ29を、メモリアレイ領域25の外側であって複数の列に亘って分配される、集積回路20のコア領域23内に配置することによって最も良好に成し遂げられる。
メモリアレイブロック26への読出しおよび書込みの通常動作(すなわち、ノンRTAモード)では、スイッチ29は、制御信号RTA としてアクティブ・ハイのロジックレベルをアサートする電力管理回路24によりオンにされる。セル22j,kへの書込み動作を達成するため、パストランジスタ15a、15bのゲートの書込みワードラインWR_WLは、選択された行jのためにアサートされ、パストランジスタ15a、15bをオンにし、列kのためにストレージノードS1、S2を相補的書込みビットラインWR_BL、WR_BL に結合する。読出しワードラインRD_WLは、この間、イナクティブ・ローのままであり、トランジスタ16n、18nは、セル22j,kへの書き込みに影響を与えない。書込み回路(図示しない)は、セル22j,kに書き込まれているデータ状態に応じて、相補的書込みビットラインWR_BL、WR_BL の一方をグランド基準電圧ラインVssに引く。これにより、ビットラインWR_BL、WR_BL に接続された対応するストレージノードS1、S2もまたグランドに引かれる。書込みワードラインWR_WLjの開放で、この状態は、セル22j,kにラッチされたままとなる。逆に、読出し動作では、読出しワードラインRD_WLがアクティブ・ハイにアサートされ、書込みワードラインWR_WLはイナクティブ・ローのままである。図3に示すようなセル22j,kのシングルエンド構成では、ストレージノードS2がハイロジックレベルにラッチされる場合、トランジスタ16nがオンにされ、この場合、読出しビットラインRD_BLがグランド基準電圧ラインVssに引かれる。ストレージノードS2がローロジックレベルにラッチされる場合、トランジスタ16nはオフのままであり、読出しビットラインRD_BLは、そのプリチャージレベルに必然的にとどまる。センスアンプ(図示しない)は、列kの選択されたセルにより、読出しビットラインRD_BLがグランドに引かれたか否かを検出し、次いで、そのデータ状態をI/O回路に適宜通信することができる。
RTAモードでは、電力管理回路24は、制御信号ラインRTAのイナクティブ・ローレベルによってスイッチ29をオフにする。このモードでは、メモリアレイブロック26の各セル22j,kのドライバトランジスタ13n、14nのソースノードの電圧は、それがグランド基準電圧ラインVssのものを上回るしきい値である電圧、すなわち、電流依存の電圧変調によって変調されるように、本実施例のバイアスデバイス27k,mを実現するために使用されたダイオード接続nチャンネルMOSトランジスタの順方向バイアスのしきい値電圧降下程度の電圧、に到達するまで上昇する(電源ラインVDDからのセル22j,kを介するリークにより)。勿論、このRTAモードにおいても、読出しワードラインRD_WLと書込みWR_WLの双方は、イナクティブ・ローに維持される。
本実施例は、セル22j,kのような高性能8−T(および、拡張により10−T)SRAMセルに適用されたとき重要な効果を提供する。このような効果の1つは、読出し電流の劣化なしに、RTAモードから出た後に直ちにセル22j,kを充分に読出す能力である。例えば、図4a,図4bのセルj,kがストレージノードS2に「1」レベル(すなわち、従って、ストレージノードS1に「0」レベル)をストアしている場合を考える。この場合、もし、読出しワードラインRD_WLがRTAモードから出た直後にアクティブ・ハイに駆動され得るならば、たとえ、基準電圧ラインVSSFm,kがまだ充分にグランド基準電圧ラインVssに放電されていなくても、ストレージノードS2の「1」レベルは、トランジスタ16n、18nを介して読出しビットラインRD_BLから引かれた充分な読出し電流のレベルによって反映される。ストレージノードS2の負荷トランジスタ14pは、電源ラインVDDの充分な電圧にバイアスされるため(その電圧は、読出しサイクルにおいてトランジスタ16nのゲートに印加される)、この充分な電流がグランド基準電圧ラインVssに直接接続されているトランジスタ16nのソースから生じる。読出しビットラインRD_BLの電流は、それ故、たとえセル22j,kがRTAモードから完全にリカバーされていないとしても、劣化されない。これに対し、図1aに記載されるような「ヘッダー」デバイスによって適用された従来のRTAバイアス技術は、トランジスタ16nのゲートに印加されたドライブを低減させる低減したVddレベルのために、RTAモードからリカバリーする間に低減された読出し電流となるであろう。
第2に、本実施例は、RTAモードにおいてセル22j,kによって引き込まれたDCリークを低減させるように働く。従来において公知なように、nチャンネルトランジスタのボディノード(バックゲート)の、ソース電圧を下回る負の電圧へのバイアスは、そのトランジスタのしきい値電圧を大きくする効果を有する。図3のSRAMセル22j,kの場合、ドライバトランジスタ13n、14nのボディノードは、グランド基準電圧ラインVssにバイアスされ、これは、RTAモード中の基準電圧ラインVSSFm,kの電圧を下回る(すなわち、Vssを上回る、或るしきい値電圧)。トランジスタ13n、14nの有効しきい値電圧は、RTAモードの間増加され、その結果、セル22j,kのストアされた状態に基づきノーマリオフであるトランジスタ13n、14nの一方を介するサブスレッショルドリークを低減させる(例えば、ストレージノードS2が「1」にラッチされる場合のトランジスタ14n)。従って、RTAモードのメモリアレイブロック26の各セル22j,k間の低減された電圧降下によるDCリークの低減に加えて、本実施例はさらに、この方式でセル22j,kのパストランジスタ15a、15bのために負のバックゲートバイアスを提供することによりDCリークを低減させる。シミュレーションにより、バックゲートバイアスにより提供されたDCリークの低減は、およそ25%となり得ることが観察されている。
さらに本実施例は、最適なビットラインプリチャージ電圧が使用される場合、RTAモードから出た後の一層早いアクセスを可能にする。図3に示すように、プリチャージ回路31は、各サイクルより前に、書込みビットラインWR_BL、WR_BL の電圧をプリチャージするために提供される。この場合、プリチャージ回路31は、それぞれ、書込みビットラインWR_BL、WR_BL と電源ラインVDDとの間に接続されたソース−ドレインパスを有するpチャンネルMOSトランジスタ32a、32bを含む。トランジスタ32a、32bは夫々、機能回路23、電力管理回路24等のような、集積回路20内の制御回路(図示しない)からラインPC上の制御信号を受け取る。書込みビットラインWR_BL、WR_BL 間に接続されたソース−ドレインパスと、制御信号EQを受け取るゲートとを有する等価トランジスタ32cを含めることができ、書込みビットラインWR_BL、WR_BL の電圧が、サイクルの前に等価されることを保証する。各サイクルの適切な時点で、従来において公知のように、プリチャージ回路31は、書込みビットラインWR_BL、WR_BL の電圧を電源ラインVDDの電圧に向けてチャージするように動作する。
図3に示す実施例では、書込みビットラインWR_BL、WR_BL へのプリチャージ電圧が、通常のフルレベルのおおよそ70%ないし80%まで低減される場合、SRAMセル22は、基準電圧ラインVSSFm,kがスイッチ29を介してラインVssに完全に放電される前に、RTAモードからのリカバリー時間の間のより早い書込みアクセスのためにアクセスされ得る。上記図3に例示した本例では、この低減されたプリチャージ電圧は、制御信号PCとしてまたは制御信号PCのタイミングを介して適切な電圧を印加することにより、あるいはプリチャージトランジスタ32a、32bの代わりにダイオード方式で接続されたnチャンネルトランジスタを使用することにより、達成し得る。従来のアーキテクチャによれば、書込みビットラインプリチャージ電圧は、名目上は電源ラインVDDの電圧であり、例えば、約1.0Vである。本実施例では、約0.7V、または約0.6Vから約0.8Vまでの範囲の、書込みビットラインプリチャージ電圧は、「ハーフセレクトされた」セル(すなわち、選択された行であるが選択された列ではない)の状態をディスターブするリスクを増加することなく、RTAを出たときのSRAMセル22へのより速いアクセスを可能にする。基準電圧ラインVSSFm,kがまだグランド基準ラインVssの電圧を上回る0.15ボルトである間でも、この低減された書込みビットラインのプリチャージ状態を用いて、このような「ハーフセレクトされた」セルの良い安定した性能が観察されている。このことは、基準電圧ラインVSSFの完全な放電が生こじるまでの時間に対し、150psecのアクセス時間の利点を意味する。
低減された書込みビットラインプリチャージの場合に提供されるセルの安定性は、電力消費をさらに低減させることができるセル22をアクセスする代替の方法を可能にする。上記したように8−Tセル22(または、差動読出しバッファを備えた10−Tバージョン)は、たとえ、基準電圧ラインVSSFm、kがまだ完全にグランド基準電圧ラインVssに放電されていなくとも、読出しバッファドライバトランジスタ16nがVssに直接的にバイアスされるため、充分な読出し電流レベルを生成する。従って、本発明と関連して、スイッチ29は、性能またはセルの安定性において重大な劣化なしに、選択されたセルおよび選択されていないセル22の双方に対し、通常読出し動作の間でさもオフされた状態を維持することができることが観察されている。この場合、RTAモードの低減された電力消費は、アクティブ読出しサイクル期間中でも達成され得る。このような構成および低減された書込みビットラインプリチャージ電圧では、スイッチ29は、書込み動作間のみオンにされることができ、読出しサイクル間オフのままとすることができる。この場合も、上記したように、セル22の実際の書込みアクセスは、スイッチ29の動作を介して基準電圧ラインVSSFm,kが完全にVss電圧に回復する前に開始することができる。さらなる代替では、幾分低減された書込み性能が許容できる場合、スイッチ29は、書込みサイクル間も事実上オフのままとされ得る。この場合、電力管理回路24または他の制御回路は、製造中にデバイス・スクリーニングを実施するために、マージン・スクリーニング・テストモードにおいてスイッチ29を選択的にオンにすることができる。極端な場合、スイッチ29は、完全に除去されてもよい。
メモリアレイブロック26のためのスイッチ29およびバイアスデバイス27のアーキテクチャは、図4aに関連して記載される。図4aに示されたメモリアレイブロック26の部分では、2つの列k、k+1、および3つの行j、j+1、j+2のSRAMセル22が例示され、メモリアレイブロック26は、より多くの行および列のより多くのセル22を含み得ることが理解される。例えば、メモリアレイブロック26ないし26は各々、およそ、16ないし64行、およびわずか16列から512列もしくはそれ以上もの列を持つことができる。図4aの配置のSRAMセル22は、図3に関連して上記したように構成される。本アーキテクチャにおいて、同じ行のSRAMセル22は、同じ書込みワードラインと読出しワードラインを共有し(例えば、SRAMセル22j,kおよび22j,k+1は各々、ワードラインWR_WLとRD_WLを受け取る)、同じ列のSRAMセルは、同じ書込みビットライン対(例えば、SRAMセル22j,k、22j+1,k、22j+2,kは、書込みビットラインWR_BL、WR_BL に各々接続される)と読出しビットライン(RD_BL)に結合される。
メモリアレイブロック26のSRAMセル22の各列は、バイアスデバイス27のインスタンスと関連付けられる。より具体的には、書込みビットラインWR_BL、WR_BL および読出しビットラインRD_BL(すなわち、列kのSRAMセル22)と関連付けられるSRAMセル22は、バイアスデバイス27m,kと関連付けられる。同様に、列k+1のSRAMセル22は、バイアスデバイス27m,k+1と関連付けられる。言い換えれば、メモリアレイブロック26と関連付けられるバイアスデバイス27の数は、メモリアレイブロック26内のSRAMセル22の列の数に等しい。さらに、メモリアレイブロック26内のSRAMセル22の各列は、図4aの、それぞれ、列k、k+1のための基準電圧ラインVSSFm,k、VSSFm,k+1によって示されるように、それ自体の専用の基準電圧ラインを受け取る。図3に関連して上記したように、これらの基準電圧ラインVSSFm,k、VSSFm,k+1は、それぞれの列k、k+1の各SRAMセル22の6−Tラッチの駆動トランジスタ13n、14nのソースノードをバイアスする。
例としてバイアスデバイス27m,kを参照すると、バイアスデバイス27m,kは、それの関連付けられた基準電圧ラインVSSFm,kのアノードと、グランド基準電圧ラインVssのカソードとを有するnチャンネルMOSトランジスタとして接続される。メモリアレイブロック26と関連付けられた各バイアスデバイス27は、同様の方式で構成及び接続される。この接続は、勿論、バイアスデバイス27m,kを構成するnチャンネルトランジスタのゲートとドレインとが基準電圧ラインVSSFm,kに接続され、このトランジスタのソースがグランド基準電圧ラインVssに接続されることによって得られる。また、本実施例では、スイッチ29のインスタンスが、それぞれ、列k、k+1と関連付けられたスイッチ29m,k、29m,k+1の例によって図4aに示されるように、各列と関連付けられる。図3に関連して上記したように、本例のスイッチ29m,k、29m,k+1は、nチャンネルMOSトランジスタによって各々構成され、このトランジスタは、それぞれの基準電圧ラインVSSFm,k、VSSFm,k+1のドレインと、基準電圧ラインVssのソースと、制御信号RTA を受け取るゲートとを有する。
列毎の個別のスイッチ29m,k、29m,k+1のこの個別の配置は、RTAモードからの早い脱出を助ける。具体的には、基準電圧ラインVSSFm,kをグランド基準ラインVssに短絡するのに必要なR−C遅延は、メモリアレイブロック26全体に対し単一のスイッチ29を使用する場合と比較して、これらの列毎のスイッチm,k、29m,k+1を提供することによって著しく低減されると考えられる。勿論、この改善されたRTAモードの脱出性能は、多数のデバイスを実現するため、チップ面積を犠牲にする。本明細書を参照する当業者は、このトレードオフや、特定の設計およびアーキテクチャの各々のための他のトレードオフを評価できることが企図される。
本アーキテクチャでは、多数のスイッチ29m,k、29m,k+1がメモリアレイブロック26のために提供され、ハーフアドレスされた列と関連付けられたスイッチ29m,kのみが書込み動作においてオンにされる必要がある。代替のアプローチでは、スイッチ29m,kのゲートに印加されるRTA 制御信号は、列アドレスにも依存する。従って、これらの個別化された制御信号は、電力管理回路24(図2)によって直接的にではなく、デコーダ回路21によって生成され得る。このアプローチは、「ハーフセレクトされた」列ではなく、書込みサイクルにおいて書き込まれるべき選択された行の列選択されたセル22に、オフ状態の対応するスイッチ29m,kから生じる基準電圧ラインVSSFm,kの上昇されたバイアスを受け取らせることによって、上記したように低減されたセル電圧から生じる改善された書込み性能の効果を得る。この場合にもまた、製造中のデバイス・スクリーニングを実施するため、特定のマージン・スクリーニングまたはテストモードにおいて選択された列のためにスイッチ29を選択的にオンにさせるような提供が成され得る。さらに、上記した低減されたビットラインプリチャージ電圧はまた、セルの安定性を助けるために印加され得る。
図4bは、アレイ部分26’に関連する本実施例の代替の実施を例示する。アレイ部分26’は、図3aに示したものと本質的に同一であり、異なる点は、多数のバイアスデバイス27が、共有された基準電圧ラインVSSFとグランド基準電圧ラインVss間に互いに並列に接続されることである。メモリアレイブロック26と関連付けられたすべてのバイアスデバイス27は、このような方式で並列に接続されてもよく、あるいは、バイアスデバイス27は、いくつかのグループにグループ化され、各グループ内で並列に接続されてもよい。この並列接続は、並列接続されたバイアスデバイス27間のダイオード降下の平均として、基準電圧ラインVSSFおよびグランド基準電圧ラインVssからのRTAモードの電圧降下を本質的に確立する。その結果として、バイアスデバイス27の一つの欠陥に対する脆弱性が低減され、かつ製造により生じるデバイスミスマッチに対する良好な許容交差を有する、よりロバストな基準電圧がVSSFに規定される。この並列接続はまた、存在するミスマッチおよび変動の影響を滑らかにする。
図4bに示す本アーキテクチャに従ったバイアスデバイス27の並列接続は、メモリブロックアレイ26のスイッチ29のために要求されるトランジスタの数を低減させる。図4bに示すように、スイッチ29は、基準電圧ラインVSSFのドレイン、グランド基準電圧ラインVssのソース、および制御信号RTA を受け取るゲートを有する、単一のnチャンネルMOSトランジスタによって実現される。従って、スイッチ29は、バイアスデバイス27に並列に接続され、並列に接続されたこのようなバイアスデバイス27のすべてを短絡するように働く。上記したように、並列接続されたバイアスデバイス27の複数のグループが提供される場合、そのようなグループにつき少なくとも1つのスイッチ29の個別のインスタンスが設けられることが企図される。勿論、上記したように、各スイッチ29によってサポートされる多数の列およびバイアスデバイス27は、スイッチ29の短絡動作のためにより大きなR−C遅延を伴い得る。
本例では、メモリアレイブロック26の各列は、バイアスデバイス27のインスタンスと関連付けられる。しかしながら、この並列のバイアスデバイスアーキテクチャによれば、レイアウトの考慮およびRTAモードへの突入およびそこからの脱出のための望ましい特性に従って、列当たり1つよりも多いまたは少ないバイアスデバイス27が実装され得る。さらに、上記したように、バイアスデバイス27のインスタンスの電圧降下は、そのダイオードしきい値電圧のみならず、そのダイオードを介して引き込まれる電流にも依存する。概して、所与の電流キャパシティ(W/L比)のダイオードの電圧降下は、増加する電流で増加する。本実施例では、バイアスデバイス27のインスタンスによって導通される電流は、それがサポートする列の数に依存する。従って、バイアスデバイス27のRTAモード電圧降下の選択は、メモリアレイブロック26の予期されるリーク電流をソースするように実装された並列接続のバイアスデバイス27の数を選択することによって成し得る。本明細書を参照する当業者は、特定の技術および設計制約に最適な方式で、この並列接続された実施例に従い、バイアスデバイス27および対応するスイッチ29の配置および数を容易に決定することができることが企図される。
さらに、本明細書を参照する当業者は、本発明の実施例に従い、特定の実装のために効果的な手法で、対応するSRAMセル22の構成と互換性のある手法で、バイアスデバイス27およびそれらの対応するスイッチ29のレイアウトおよび実施を容易に行うことができることが企図される。本発明の実施例に従ったデバイスの相対的な配置を例示する半導体基板または他の半導体ボディの表面(例えば、シリコンオンインシュレータ層のアクティブ面)の集積回路20の一部の概略化されたレイアウトを図5aに示す。
本レイアウトでは、2つのメモリアレイブロック26、26が表面に示される。この配置におけるメモリアレイブロック26、26の各々は、同様の行数(図5aにおいて水平に走る)を有する。この例では、メモリアレイブロック26、26間のレイアウトに「ブレイク」が設けられ、その内部に、ローカルセンスアンプ35、書込み回路、列デコーダ回路等のような回路が図5aに示すように配置される。スイッチ29、29(メモリアレイブロック毎に1つ、または列毎に1つとして実現されるか、あるいはそれらの間に実現される)もまた、ローカルセンスアンプ35とともに、メモリアレイブロック26、26間のブレイク内に配される。
本実施例において、機能回路23、電力管理回路24およびローカルセンスアンプ35を実現するために「コア」トランジスタが使用される。コアトランジスタは、ここではスイッチ29を実現するためにも使用され、スイッチ29のために高レベルのドライブを提供し、その結果、RTAモードは、上記したように急速に脱出され得る。反対に、本例において、バイアスデバイス27は、ダイオード接続された「アレイ」トランジスタとしてそれぞれ構成され、SRAMセル22の各々のnチャンネルトランジスタ13n、14nを製造するために使用されるのと同じプロセスステップおよびプロセスパラメータにより製造される。その結果として、バイアスデバイス27は、関連付けられたメモリアレイブロック26と同一の領域内に物理的に配され得る。この配置は、メモリアレイブロック26とそのバイアスデバイス27が内部に配されたメモリアレイ領域25のインスタンスによって図5aに例示される。別のメモリアレイ領域25は、メモリアレイブロック26とそのバイアスデバイス27を含む。
バイアスデバイス27が本実施例のようにアレイトランジスタとして実現される場合、要求されるチップ面積が比較的少ないことが観察されている。例えば、メモリアレイ領域25内のアレイトランジスタとしてのバイアスデバイス27の構成は、比較的シンプルなかつ効率的な手段により成し遂げられ、フォトマスクパターンにより、および場合によっては「より高い」レベル(コンタクト、金属)のみによって成し遂げられ得る。例えば、バイアスデバイス27の実現は、SRAMセル22の付加的な約半分の行のチップ面積(すなわち、32行のメモリアレイブロックの全体のチップ面積の約1.5%の追加)を占有することが観察されている。多くの場合、このチップ面積の犠牲は、RTAモード電力消費の削減を達成するために許容可能であることが企図される。
従来において公知なように、サブミクロンデバイスサイズで構成された近年のメモリアレイは、フォトリソグラフィックパターンニングにおける近接効果および非対称トランジスタ歪みを避けるため、規則正しい周期的なビットセル構造により実現されるのが最善である。例えば、従来において公知のように、多くのメモリアレイは、それらのエッジに「ダミー」セル構造を持つように構成され、そのようなダミーセルは、内部のビットセル構造がこのような近接効果から免除されることを可能にする構造の犠牲的な行または列として有効に機能する。図5aに示されるように、もっとも効果的にバイアスデバイス27をメモリアレイ領域25内に配置するため、各バイアスデバイス27を実現する1つまたは複数のトランジスタの物理的な特徴サイズ(すなわち、チャンネル幅および長)は、SRAM22の特徴サイズとほぼ同じになることが意図される。特徴サイズ(すなわち、チャンネル幅またはチャンネル長)の或る変動は、近接効果を吸収するために「ダミー」デバイスの挿入を要求することなく、許容され得る。いずれにせよ、このような変動がメモリアレイ領域25内のレイアウトの周期性を破壊しないことを確実にすることが好ましく、その結果、後述されるように、「ライブ(live)」SRAMセル構造がバイアスデバイス27に隣接して配置され得る。
図5bは、メモリアレイブロック26、26のためのバイアスデバイス27、27の代替の配置を例示する。本例では、バイアスデバイス27、27は、SRAMセル22内のトランジスタの構成とは異なり、ローカルセンスアンプ35、スイッチ29、機能回路23(図2)などと同様の方式で、コアトランジスタとして構成される。この場合、メモリアレイブロック26のためのバイアスデバイス27は、メモリアレイブロック26、26間のブレイク内であって、メモリアレイ領域25の外側であり、かつローカルセンスアンプ35とメモリブロックアレイ26のための対応する1つまたは複数のスイッチ29に沿って配置される。メモリブロックアレイ26のバイアスデバイス27もまた、コアデバイスとして形成され、ローカルセンスアンプ35とスイッチ29に沿って、メモリアレイブロック26、26間のブレイク内に、メモリアレイブロック26のためのメモリアレイ領域25の外側に、所望されるように他の回路間に、存在する。この場合、バイアスデバイス27の特徴サイズと電流キャパシティは、SRAMセル22のトランジスタの特徴サイズから独立して選択されることができ、設計者がRTAモードのバイアスデバイス27の電圧降下を調整することを可能にする。
本明細書を参照する当業者は、本発明の代替の実施例、および本明細書に記載された発明の実施例の代替の実施を容易に理解するであろう。図6aは、代替の実施例に従い、バイアスデバイス37m,kに接続された、図3に関連して上述したように構成されたSRAMセル22j,kを例示する。上記と同様に、バイアスデバイス37m,kは、SRAMセル22j,kが存在するメモリアレイブロック26の基準電圧ラインVSSFm,kに接続されたソースと、グランド基準電圧ラインVssのドレインとを有するpチャンネルMOSトランジスタである。メモリアレイブロック26の列kのスイッチ29m,kは、バイアスデバイス37m,kのものと並列に接続されたソース−ドレインパスを有し、さらに上記したようにメモリアレイブロック26の全てのバイアスデバイス37のものと並列である。
しかしながら、本例では、バイアスデバイス37m,kは、図3のために上記した実施例のようにダイオード接続されてはいない。というより、バイアスデバイス37m,kのゲートは、電力管理回路24により、例えば、図2に示す電力管理回路24内のバンドギャップ基準電圧回路19、あるいは場合によってはその他の場所によって生成された基準バイアス電圧Vbgによって駆動される。本実施例では、基準バイアス電圧Vbgは、RTAモードのバイアスデバイス37m,kのドレイン−ソース電圧降下を決定するように選択され、その結果、SRAMセル22m,k間の電圧降下は、図3のケースのように、単にデバイスしきい値電圧によって規定される電圧とは異なる電圧に設定され得る。
上記したように本実施例によれば、バイアスデバイス37は、図4aに関して説明した方式で、メモリアレイブロック26内の列の数よりも少ない数で、列毎に1つを展開することが可能である。複数のバイアスデバイス37が、図4bに関して上記した方式で並列に接続されてもよい。いずれにせよ、メモリアレイブロック26と関連付けられた全てのバイアスデバイス37は、バイアスデバイス37m,kのために図6aに示すように基準バイアス電圧Vbgを受け取るように共通に接続されたゲートを有するであろう。
本実施例の動作は、図3に関連して上記したことに従う。このような動作において、スイッチ29m,kが、ラインVssのグランド基準電圧、または基準電圧ラインVSSFm,kに現れるバイアスデバイス37m,kにより規定されたより高い基準電圧を制御することを考慮すると、ラインVbgの電圧は、RTAモードおよび通常動作モードにおいて一定を維持し得ることが企図される。
いずれにせよ、バイアスデバイス37は、図3、4a、4bに関連して上述したように、メモリアレイブロック26のためのRTAモードバイアスを規定するうえで、同様の利点を提供する。概略すれば、セル22間の電圧降下は、RTAモードのため低減される一方で、依然として、読出しビットラインRD_BLに見られる電流に全くあるいはほとんど影響を与えず、RTAモードから出た後に直ちに高速の読出し動作を可能にする。上記したように、適切な書込みビットラインのプリチャージ電圧の選択は、RTAモードから出る間のセルのアクセス時間をさらに最適化することができる。さらに、SRAMセル22のパストランジスタ15a、15bへのバックゲートバイアスが提供され、RTAモードのDCリークをさらに低減させる。バイアスデバイス37は、図5a、5bに関して上記したように、アレイトランジスタかコアトランジスタかのいずれかで構成され得る。
本実施例への種々の変更もまた企図される。例えば、バイアスデバイス37は、基準電圧ラインVSSFm,kのソースと、グランド基準電圧ラインVssに接続されたゲートおよびドレインとを有する、ダイオード接続された方式で代替的に実現され得る。さらに、上記した本発明の実施例は、単一トランジスタのバイアスデバイスを利用する。本発明の別の実施例によれば、RTAモードにおいて、このような高性能SRAMセルに印加される基準電圧を生成するためのバイアスデバイスは、各々1つより多いトランジスタを含む。この実施例の例を図6bを参照して説明する。
図6bの例では、バイアスデバイス47m,kは、一対のトランジスタ48、49として構成され、それらのソース−ドレインパスは、基準電圧ラインVSSFm,kとグランド基準電圧ラインVssの間に直列に接続される。本例では、nチャンネルトランジスタ48はダイオード接続され、基準電圧ラインVSSFm,kのゲートおよびドレインを有し、そのボディノード(バックゲート)がグランド基準電圧ラインVssによってバイアスされる。pチャンネルトランジスタ49は、トランジスタ48のソースに接続されたソースと、グランド基準電圧ラインVssに接続されたドレインと、バンドギャップ電圧生成器19または集積回路20内の他の回路によって生成されるような基準バイアス電圧Vbgを受け取るゲートとを有する。上記したように、バイアスデバイス47m,kは、基準電圧ラインVSSFm,kとグランド基準電圧ラインVss間に並列に接続された関連したスイッチ29m,kを有する。基準電圧ラインVSSFm,kは、列kの各SRAMセル22のnチャンネルドライバトランジスタ13n、14nのソースノードをバイアスし、他方、グランド基準電圧ラインは、図3に関連して上記したように、セル22の各々の2−T読出しバッファをバイアスする。
RTAモード(スイッチ29m,kがオフにされる)では、基準電圧ラインVSSFm,kの電圧は、リーク電流がSRAMセル22を介して導通するので、トランジスタ48、49間の電圧降下の合計によって規定される。トランジスタ48の電圧降下は、グランド基準電圧ラインVssからのトランジスタ48のバックゲートバイアスを考慮すると、おおよそダイオード接続されたトランジスタ48のしきい値電圧となり、トランジスタ49の電圧降下は、そのゲートに印加されるバイアス電圧Vbgによって制御される。当業者であれば、所与の実装およびバイアス電圧Vbgのため、RTAモードにおけるバイアスデバイス47m,kにより規定される電圧を容易に決定することができることが企図される。
典型的に、バイアスデバイス47m,kを実現するための複数の直列接続のトランジスタの使用により、上記した実施例において単一トランジスタが使用される場合よりも、グランド基準電圧ラインVssに対する基準電圧ラインVSSFm,kの電圧が高くなるであろう。その結果、図6bに示すような複数のデバイスの使用は、概して、電源電圧ラインVDDとグランド基準電圧ラインVss間の電圧が比較的大きい場合、最も良好に使いられるであろう。例えば、近年の幾つかの集積回路では、1.8ボルトVdd電源が利用可能であり、これは、約1.10ボルトの典型的なアレイ電源電圧よりも実質的に高い。バイアスデバイス47m,kが2つのトランジスタ48、49の直列接続により実現されている本実施例は、特にデータ保持電圧が相対的に低い(例えば、0.65ボルト)場合、このような高い電源電圧のアプリケーションに良く適している。
上記したように、所与のメモリアレイブロック26のために提供されるバイアスデバイス47m,kの数は、設計およびレイアウト制約に従って、列毎に1つないし列毎に1つよりも大きい又は少ない数に変更することができる。また、上記したように、メモリアレイブロック26と関連付けられたバイアスデバイス47は、単一の列に接続されるか、またはRTAモードバイアス電圧のロバストな性能および安定した規定のために並列に接続されるかのいずれかであり得ることが企図される。さらなる代替では、nチャンネルMOSトランジスタ48とpチャンネルMOSトランジスタ49が、本実施例における図6bのバイアスデバイス47m,kを実現するように示されているが、これらのトランジスタのいずれか又は双方は、代替的に、デバイスのチャンネルの導電型に対応するように改変されたゲート接続および印加される電圧を有する、pチャンネルトランジスタとして実現されてもよいことが企図される。
いずれにせよ、図6bに示した実施例は、リカバリー時間の間、8−Tおよび10−T SRAMセル22にとってRTAモードからの高速なリカバリーと、最小の読出し電流劣化を可能にする利点を提供し、さらにより低い電圧とパストランジスタ15a、15bのバックゲートバイアスのため、低減されたDC電流引き込みの利点を提供する。さらに、バイアスデバイス47がアレイデバイスとして構成される場合、SRAMセル22のトランジスタとの優れたデバイスマッチングは、RTA電源バイアスがデータ保持電圧に一層近接して置かれることを可能にし得る。
すべてのまたはいくつの特徴やステップを有する例示の実施例の文脈において説明された1つまたは複数の特徴やステップの種々の組合せを有する実施例は、本明細書に包含されることを意図されている。当業者は、多くの他の実施例および変形が本発明の請求の範囲内で可能であることもまた理解されよう。

Claims (17)

  1. 通常動作モードでおよびリテイン・ティル・アクセスド(RTA)モードで動作可能なスタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)を含む集積回路であって、
    少なくとも1つのメモリアレイの行および列に配置された複数のメモリセルであって、前記複数のメモリセルの各々が、ラッチおよび読出しバッファに配された金属酸化物半導体(MOS)アレイトランジスタから成り、各列のメモリセルの各々のラッチが、電源電圧ノードと基準電圧ノードとの間で並列にバイアスされる、前記複数のメモリセルと、
    第1のメモリアレイブロックと関連付けられた第1の複数のバイアスデバイスであって、前記第1の複数のバイアスデバイスの各々が、前記基準電圧ノードとグランド基準電圧ノードとの間の、それの関連付けられたメモリアレイブロックのメモリセルと直列に接続された導電パスを有する、前記第1の複数のバイアスデバイスと、
    前記基準電圧ノードと前記グランド基準電圧ノードとの間に接続された導電パスを有し、更にRTA制御信号を受け取る制御電極を有し、それにより、前記通常動作モードでオンにされ、前記RTAモードでオフにされる、第1のスイッチデバイスと、
    を含む、集積回路。
  2. 請求項1に記載のメモリであって、前記第1のスイッチデバイスに印加される前記RTA制御信号を生成するための回路をさらに含む、メモリ。
  3. 請求項1に記載のメモリであって、前記第1の複数のバイアスデバイスの各々が、前記第1のメモリアレイブロックのメモリセルの単一の列と関連付けられる、メモリ。
  4. 請求項3に記載のメモリであって、複数の第1のスイッチデバイスであって、各々が前記第1のメモリアレイブロックの列の1つと関連付けられ、各々が関連付けられた列の前記基準電圧ノードと前記グランド基準電圧ノードとの間に接続された導電パスを有し、さらに各々がRTA制御信号を受け取る制御電極を有し、それによって、通常動作モードでオンにされ、RTAモードでオフにされる前記複数の第1のスイッチデバイスをさらに含む、メモリ。
  5. 請求項1に記載のメモリであって、前記第1の複数のバイアスデバイスの前記導電パスが互いに並列に接続され、前記第1のスイッチデバイスが、前記第1の複数のバイアスデバイスの導電パスと並列に接続された導電パスを有する、メモリ。
  6. 請求項1に記載のメモリであって、前記第1の複数のバイアスデバイスの各々が、それに関連付けられた、メモリセルの少なくとも1つの列の前記基準電圧ノードと前記グランド基準電圧ノードとの間に接続されたソース−ドレインパスとドレインに接続されたゲートとを含むMOSトランジスタを含む、メモリ。
  7. 請求項1に記載のメモリであって、バイアス基準電圧を生成するための電圧基準回路をさらに含み、前記第1の複数のバイアスデバイスの各々が第1のMOSトランジスタを含み、第1のMOSトランジスタが、それに関連付けられた、メモリセルの少なくとも1つの列の前記基準電圧ノードと前記グランド基準電圧ノードとの間に接続されたソース−ドレインパスと、前記電圧基準回路からの前記バイアス基準電圧を受け取るゲートとを有する、メモリ。
  8. 請求項7に記載のメモリであって、前記第1の複数のバイアスデバイスの各々が第2のMOSトランジスタをさらに含み、第2のMOSトランジスタが、前記第1のMOSトランジスタの前記ソース−ドレインパスと直列に接続されたソース−ドレインパスと、ドレインに接続されたゲートとを有する、メモリ。
  9. 請求項1に記載のメモリであって、
    前記複数のメモリセルの各々のラッチが、
    前記電源電圧と前記基準ノードとの間にバイアスされ、第1および第2のストレージノードを規定する、第1および第2のクロス結合されたインバータと、
    第1および第2のパストランジスタであって、前記第1のパストランジスタが、前記第1のストレージノードと第1の書込みビットラインとの間に接続された導電パスを有し、前記第2のパストランジスタが、前記第2のストレージノードと第2の書込みビットラインとの間に接続された導電パスを有し、前記第1および第2のパストランジスタが、書込みワードラインに結合された制御電極を有する、前記第1および第2のパストランジスタと、
    を含み、
    前記読出しバッファが、
    導電パスを有し、前記第1のストレージノードに結合された制御電極を有する、第1の読出しバッファドライバトランジスタと、
    第1の読出しビットラインとグランド基準電圧ノードとの間に前記第1の読出しバッファドライバトランジスタの前記導電パスと直列に接続された導電パスを有し、更に、読出しワードラインに結合された制御電極を有する、第1の読出しバッファパストランジスタと、
    を含む、メモリ。
  10. 請求項9に記載のメモリであって、前記第1および第2のパストランジスタの各々が、ソース−ドレインパス、ボディノード、およびゲートを有するnチャンネルMOSトランジスタを含み、前記複数のメモリセルの各々の前記第1および第2のパストランジスタのボディノードが前記グランド基準電圧ノードに接続される、メモリ。
  11. 請求項9に記載のメモリであって、
    前記読出しバッファが、
    導電パスを有し、更に、前記第2のストレージノードに結合された制御電極を有する、第2の読出しバッファドライバトランジスタと、
    第2の読出しビットラインとグランド基準電圧ノードとの間に前記第2の読出しバッファドライバトランジスタの前記導電パスと直列に接続された導電パスを有し、更に、読出しワードラインに結合された制御電極を有する、第2の読出しバッファパストランジスタと、
    をさらに含む、メモリ。
  12. 請求項9に記載のメモリであって、前記メモリアレイブロックへのメモリアクセスより前に、前記電源電圧ノードの前記電圧を下回る電圧を、前記複数のメモリセルの各列の前記第1および第2の書込みビットラインにプリチャージするための、書込みビットラインプリチャージ回路をさらに含む、メモリ。
  13. 請求項12に記載のメモリであって、前記RTA制御信号を生成するための回路が、前記通常動作モードにおいて読出し動作のために前記第1のスイッチデバイスをオフにし、前記通常動作モードにおいて書込み動作のために前記第1のスイッチデバイスをオンにする、メモリ。
  14. 請求項12に記載のメモリであって、複数の第1のスイッチデバイスであって、各々が前記第1のメモリアレイブロックの1つまたは複数の列と関連付けられ、各々が、それの関連付けられた1つまたは複数の列のための基準電圧ノードとグランド基準電圧ノードと間に接続された導電パスを有し、さらに各々がRTA制御信号を受け取る制御電極を有し、それによって、前記通常動作モードにおいて1つまたは複数の関連する列への書込み動作のためにオンにされ、かつ前記通常動作モードにおいておよび前記RTAモードにおいて読出し動作のためにオフにされる、前記複数の第1のスイッチデバイスをさらに含む、メモリ。
  15. 請求項12に記載のメモリであって、複数の第1のスイッチであって、各々が前記第1のメモリアレイブロックの1つまたは複数の列に関連付けられ、各々が、関連する1つまたは複数の列のための前記基準電圧ノードと前記グランド基準電圧ノードとの間に接続された導電パスを有し、各々がRTA制御信号を受け取る制御電極を有し、それによって、書込み動作が関連する列の1つに実行されている場合の前記通常動作モードにおいて、及び前記RTAモードにおいて、オフにされ、書込み動作が関連する列の1つに実行されていない場合の前記通常動作モードにおいてオンにされる、前記複数の第1のスイッチをさらに含む、メモリ。
  16. 通常動作モードおよびリテイン・ティル・アクセスド(RTA)モードにおけるメモリの動作方法であって、
    前記メモリが、
    少なくとも1つのメモリアレイブロックの行および列に配置された、複数のメモリセルであって、前記複数のメモリセルの各々が、ラッチおよび読出しバッファに配された金属酸化物半導体(MOS)アレイトランジスタから成り、前記メモリセルの各々の前記ラッチが、電源電圧ノードと基準電圧ノード間で並列にバイアスされる、前記複数のメモリセルと、
    第1のメモリアレイブロックと関連付けられた第1の複数のバイアスデバイスであって、前記第1の複数のバイアスデバイスの各々が、前記基準電圧ノードとグランド基準電圧ノード間の、関連するメモリアレイブロック内のメモリセルと直列に接続された導電パスを有する、前記第1の複数のバイアスデバイスとを有し、
    前記方法が、
    第1のメモリアレイブロックの通常動作モードにおいて、前記グランド基準電圧ノードと前記第1のメモリアレイブロックの1つまたは複数の列の基準電圧ノードとの間で第1のスイッチを閉じるステップ、及び
    前記第1のメモリアレイブロックのRTAモードにおいて、前記第1のスイッチを開くステップ、
    を含む、動作方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記メモリが、第2のメモリアレイブロックと関連付られた第2の複数のバイアスデバイスであって、前記第2の複数のバイアスデバイスの各々が、第2の基準電圧ノードとグランド基準電圧ノード間の、それの関連付けられたメモリアレイブロック内のメモリセルと直列に接続された導電パスを有する、前記第2の複数のバイアスデバイスをさらに含み、
    前記方法がさらに、
    第2のメモリアレイブロックの前記通常動作モードにおいて、前記グランド基準電圧ノードと前記第2のメモリアレイブロックの1つまたは複数の列の第2の基準電圧ノードとの間で第2のスイッチを閉じるステップ、及び
    前記第2のメモリアレイブロックの前記RTAモードにおいて、前記第2のスイッチを開くステップ、
    を含み、前記第2のスイッチを開くステップが、前記第1のスイッチを閉じるステップの間に実行され、その結果、前記第2のメモリアレイブロックがRTAモードにある反面、前記第1のメモリアレイブロックが通常動作モードにある、
    動作方法。
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