JP2013514972A - 認知改善薬として有益なクミスクチン抽出物 - Google Patents

認知改善薬として有益なクミスクチン抽出物 Download PDF

Info

Publication number
JP2013514972A
JP2013514972A JP2012544413A JP2012544413A JP2013514972A JP 2013514972 A JP2013514972 A JP 2013514972A JP 2012544413 A JP2012544413 A JP 2012544413A JP 2012544413 A JP2012544413 A JP 2012544413A JP 2013514972 A JP2013514972 A JP 2013514972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compounds
compound
extract
mixture
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012544413A
Other languages
English (en)
Inventor
ゲーリング、マティアス
グロース、トーステン
ハンス、ヨアキム
ワブニッツ、フィリップ
ヴィー.ケー.ジョージ、アニー、ジョージ
アドナン、テンク、シャーラー テンク
ザムリ、ロジタ
Original Assignee
バイオトロピクス マレーシア ブルハド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイオトロピクス マレーシア ブルハド filed Critical バイオトロピクス マレーシア ブルハド
Publication of JP2013514972A publication Critical patent/JP2013514972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • A61K36/18Magnoliophyta (angiosperms)
    • A61K36/185Magnoliopsida (dicotyledons)
    • A61K36/53Lamiaceae or Labiatae (Mint family), e.g. thyme, rosemary or lavender
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/21Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates
    • A61K31/215Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates of carboxylic acids
    • A61K31/235Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates of carboxylic acids having an aromatic ring attached to a carboxyl group
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/20Hypnotics; Sedatives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/22Anxiolytics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/24Antidepressants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence

Abstract

本発明は、例えばオルソシホン種からの抽出物としてあるいはその抽出物から得られるイソピマランジテルペンタイプの化合物、特に、前記化合物から得られるある濃縮または精製された特定の化合物の使用と、哺乳類、特に人間それぞれの認知能力管理に使用される前記化合物または抽出物と、前記化合物または抽出物の使用方法と、に関する。前記イソピマランジテルペンタイプの化合物は、そのシンボルが明細書および請求項で定義される式の化合物であり得る。
【選択図】図1

Description

本特許出願は、2009年12月21日付の米国仮特許出願第61/288,698号の便益を主張し、その全体は参照により本明細書に援用される。
本発明は、例えばオルソシホン種からの抽出物としてあるいはその抽出物から得られるイソピマランジテルペンタイプの化合物、特に、前記化合物から得られるある濃縮または精製された特定の化合物の使用と、哺乳類、特に人間それぞれの認知能力管理に使用される前記化合物または抽出物と、前記化合物または抽出物の使用方法と、本明細書で言及する関連の態様と、に関する。
イソピマランジテルペンタイプの化合物
現代の健康維持のための問題は、益々長寿化し、現代世界に生き方向性を見出し得るための要件が益々増大しているために、信頼性できる高度の認知要件が個人によって満たされなければならず、そのためにその支援手段が強く求められていることである。また、学校および他の教育では、技術、知識およびノウハウについて所望のレベルに到達するための認知能力が益々求められる傾向がある。このように、認知能力を向上させる健康支援食品および医薬品から、全ての世代が利益を得ることができる。
結果として、認知能力を支援し向上させる有効で毒物学上安全な製品が求められている。
驚くことに、例えば、オルソシホン属植物などのシソ科植物からの抽出物としてまたはその抽出物から得られるイソピマランジテルペンタイプの化合物によって、認知能力管理が支援され得ることが見出された。
クミスクチンは、熱帯地方、特に東南アジア全域に広く分布するシソ科の多年草植物である。その高さは20〜60cmまでに成り得、葉は3〜16cmの狭小な卵形から菱形である。その長い花は白色から青みがかった色であり、長い髭状の雄しべを有しており、そのために、一般的には猫の髭と呼ばれている。東南アジアにおいては、クミスクチンの葉は伝統的に、腎臓または膀胱疾患に関連して利尿薬として使用されている。また、尿路結石に対する使用、および動脈硬化症毛細血管や循環障害の治療としての使用も知られている。更に、この植物は、痛風、糖尿病およびリューマチの治療にも使用されている。この葉は、主な化合物類としてのサポニン、ジテルペンおよびフラボンと共に、0.5%以内の精油(主としてセスキテルペン)を含む。利尿効果に寄与する主な有効成分は、トリテルペノイドサポニン、イノシトール、カリウム塩である。他の重要な成分としては、Sinensetin,tetra−methylscutellarein,salvigeni,orthosiphol A,B,CおよびD,β−sitosterol,rosmarinic acid,ursolic acidが挙げられる。存在するジテルペン類としては、orthosiphonone A,orthosiphonone B,neoorthosiphol A,neoorthosiphol Bおよびsiphonols Aが挙げられる。
また、この葉は、ヨーロッパ薬局方(PhEur)において、膀胱と腎臓の病気に対する薬茶としても研究発表されている。
本発明の第1の実施形態は、オルソシホン属の植物、特にその葉からの抽出物であるイソピマランジテルペンタイプの化合物または化合物類の混合物あるいは抽出物であって、遊離形態、薬学的または栄養補助食品的に許容可能な塩の形態およびまたは溶媒和形態の、人間を含む哺乳類の認知能力管理に使用するためのこうした化合物の1つまたは複数、あるいは、化学的改質の有無にかかわらずこうした抽出物から得られる濃縮化合物類または単一化合物類の混合物を含むことを特徴とする化合物、化合物類の混合物または抽出物に関する。
特に、以下の化合物類、それらを含む抽出物類、あるいはそれらの溶媒和物類の内のいずれか1つまたは複数は、本発明に従って有用である。
Figure 2013514972
本発明の第2の実施形態は、医薬組成物または栄養補助食品組成物であって、人間を含む哺乳類の認知能力管理に使用されるイソピマランジテルペンタイプの化合物、こうした化合物類の混合物、あるいは1つまたは複数のイソピマランジテルペン化合物を含む抽出物と、薬学的または栄養補助食品的に許容可能なキャリア材料と、を含むことを特徴とする医薬組成物または栄養補助食品組成物に関する。
本発明の第3の実施形態は、認知能力管理のために、(予防的およびまたは治療上)の治療が必要な哺乳類、特に人間のこうした治療方法であって、遊離形態、薬学的に許容可能な塩の形態およびまたは溶媒和物として存在し得、薬学的または栄養補助食品的に効果的な量のイソピマランジテルペンタイプの化合物、こうした化合物類の混合物、およびまたはこうした化合物類を含む抽出物を、前記哺乳類に投与するステップを含むことを特徴とする治療方法に関する。
本発明の第4の実施形態は、1つまたは複数の追加の活性剤を含む、上記第2の実施形態の医薬製剤に関する。
本発明の第5の実施形態は、認知障害管理における、上記第1の実施形態に従う化合物、化合物類の混合物または抽出物の使用に関し、あるいは、前記管理で使用される医薬製剤およびまたは栄養補助食品製剤の製造におけるこれらの使用に関する。
他の実施形態は、以下の記述においてあるいは請求項から演繹される。
クミスクチン(OS)からの2つの抽出物、すなわち、実施例1のOS1(1)[図1a]およびOS1(2)[図1b]のHPLC−UV−ELSD分析を示す。 実施例3のエタノール−水70:30を用いたクミスクチン(OS)からの食物互換性抽出物のHPLC−UV−ELSD分析を示す。 エタノール−水を用いたクミスクチンからの第1の抽出物から得られ、n−ヘプタン(図3a)、酢酸エチル(図3b)および水(図3c)を用いた産出相に関して、HPLC−UV−ELSD分析による相分離相の比較を示す(実施例4参照)。角括弧[・・・]内の数値は、表4の化合物の数値を指す。
例えば、オルソシホン属の植物、特にその葉からの抽出物の形成部などの、本発明に従って有用な化合物、あるいは、(例えば濃縮された)化合物類または単一化合物類(例えば、化学的改質の有無にかかわらずこうした抽出物から得られる)の混合物の中で、以下の式Iの化合物(あるいは別の実施形態では式IAの化合物)のいずれかが1つまたは複数、特に1〜8個以内がそれぞれ、遊離形態およびまたは栄養補助食品的におよびまたは薬学的に許容可能な塩として;そのようなものとしておよびまたは溶媒和物として存在することが望ましい。
Figure 2013514972

または、他の実施形態では下記式IA
Figure 2013514972

上式中、
、R、R、RおよびR12はそれぞれ独立に、水素、水酸基、アシルオキシ、置換または未置換アルキルオキシ、アルケニルオキシあるいはアルキニルオキシであり、特にC−C−アルカンカルボニル(C−C−アルカノイル)あるいは置換または未置換C−C12アロイルであり、
1*は水素であり、
2*は水素であり、
あるいはRおよびR2*は一緒にオキソを形成し、
あるいはR1*とR2*は一緒に二重結合を形成し、
3*は水素であり、あるいはR3*と一緒にオキソ(=0)を形成し、
、R、R10およびR14はそれぞれ、アルキルオキシ、置換または未置換アルキル、アルケニルあるいはアルキニルであり、
あるいはRはカルボキシルまたはアルコキシカルボニルであってもよく、
およびRはそれぞれ水素、または一緒にオキソ(=0)を形成し、
は水素、水酸基、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、
11は水素、水酸基、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、
13は水素またはアルキルであり、
あるいはR12およびR13は一緒にオキソを形成し、
15は水酸基、アシルオキシ、置換または未置換アルキルオキシ、アルケニルオキシ、あるいはアルキニルオキシであり、あるいはR11およびR12は一緒にオキソを形成する。
式I、例えば式IAの化合物は特に好適である。
上式中、
、R、R、Rは互いに独立に、水酸基、C−Cアルカノイルオキシおよびベンゾイルオキシから構成される群から選択され、
1*、R2*、R3*はそれぞれ水素であり、
はC−Cアルキルであり、
はC−Cアルキルであり、
およびRは一緒にオキソ(=0)を形成し、
は水酸基、C−CアルキルまたはC−Cアルケニルまたはアルキニルであり、
10はC−Cアルキルであり、
11は水素またはC−Cアルケニルであり、
12は水酸基、C−Cアルカノイルオキシまたはベンゾイルオキシであり、
13は水素であり、
あるいはR12およびR13は一緒にオキソ(=0)を形成し、
14はC−Cアルキルであり、
15は水酸基であり;およびまたはその溶媒和物である。
ここでの「化合物」には、遊離形態または塩形態の化合物、遊離形態および塩形態の混合物および溶媒和物(水和物など)が含まれる。
しかしながら、イソピマランジテルペンタイプの化合物、例えば、式Iの単一化合物あるいはこの化合物類の混合物は、本発明に従って有用な化合物/化合物混合物または抽出物の必須成分であり、すなわち、その内の少なくとも1つが存在していなければならない。
これらの化合物類は、1つまたは複数の立体異性体の形態、例えば配座異性体または配置異性体の形態で存在し得る。
このように、不斉炭素原子は、(R)−、(S)−、または(R.S)−配置、例えば、(R)−または(S)−配置に存在できる。式IまたはIA中の中央の三環の結合部分などの二重結合または環の置換基は、cis−(=Z−)またはtrans(=E−)形態で存在できる。このように、本発明に従って有用な化合物は、例えばラセミ化合物またはジアステレオマーの混合物などの異性体混合物として、あるいは、鏡像体またはジアステレオマーなどの純粋な異性体として、一般的には立体異性体として存在できる。
本発明に従って有用な化合物(類)およびまたは抽出物は、有益な薬理学的特性を有する。特に、それらは、認知能力管理のための栄養補助食品的およびまたは薬学的治療手段(予防手段も含む)として有用である。
こうした有益な特性は、例えば、認知能力管理に関して、目標としてのアデノシン受容体に対する抑制因子としての、式Iの抽出物または化合物(類)の活性に基づいて見られる。
アデノシンは、促進拡散によって代謝的に活性な細胞から放出され、放出されたATPの分解によって細胞外に生成される。Ledent等(Ledent,C;Vaugeois,J.−M.;Schiffmann,S.N.;Pedrazzini,T.;El Yacoubi,M.E.;Vanderhaeghen,J.−J.;Costentin,J.;Heath,J.K.;Vassart,G.;Parmentier,M.;Aggressiveness,hypoalgesia and high blood pressure in mice lacking the adenosine A2a receptor.Nature388:674−678,1997)は、アデノシンが種々の神経集団、血小板、好中球およびマスト細胞を含む多数の細胞種、および気管支と脈管中の平滑筋細胞の活性を調節する有力な生物学的メディエータであることに注目した。これらの効果の多くは、虚血などのストレス状態中の細胞と組織の保護を支援する。アデノシンは、A1(ADORA1)、A2a(ADORA2A)、A2b(ADORA2B)およびA3(ADORA3)受容体の4つの受容体サブタイプを通してその効果を仲介する。Adora2A遺伝子は、アデノシンに対するいくつかの受容体サブタイプのうちの1つであるタンパク質をコード化する。Gタンパク質共役受容体属の一員であるコード化されたタンパク質の活性は、アデニリルシクラーゼを活性化させるGタンパク質によって仲介される。ADORA2Aは、基底核、脈管および血小板中において豊富であり、カフェインの主要な目標である。
Huang等(Huang,Z.−L;Qu,W.−M.;Eguchi,N.;Chen,J.−F.;Schwarzschild,M.A.;Fredholm,B.B.;Urade,Y.;Hayaishi,O.Adenosine A2A,but not A1,receptors mediate the arousal effect of caffeine.Nature Neurosci.8:858−859,2005)は、カフェインによって、野生型ネズミおよびAdora1がないネズミの両方の覚醒状態は向上するが、Adora2aがないメズミではそうではない、ことを見出した。この発見は、カフェイン誘発の覚醒状態はアデノシンA2a受容体に依存することを示した。アデノシン受容体の競合的阻害剤としてのカフェインは、記憶と学習におけるある変化を誘発するという向知性効果を有し得るという証拠が得られる。人間被験者では、一部のワーキングメモリネットワークが存在する前頭葉と、注意力を制御する脳の一部である前帯状皮質とにおける脳領域の活性が向上することが見出された。また、カフェインを摂取した被験者は、記憶作業も良好に行った。
アデノシン受容体(ADORA1およびADORA2)は、この10年間、認知機能の調節に関係してきた。内生アデノシンは、アデノシンA1受容体の活性化を通じて認知を調節するとの一般的な見解にもかかわらず、学習と記憶におけるA2A受容体の可能性のある役割に関して証拠が出現しつつある。カフェイン(非選択的なアデノシン受容体抑制因子)および選択的アデノシンA2A受容体抑制因子は、違った作業を通して評価して、齧歯類の記憶能力を向上させ得ることが現在のデータによって示唆される。Takahashi et al.,Front Biosci13,Jan.1 2008,2614−32を参照のこと。
また、アデノシン受容体抑制因子は、老化、アルツハイマー病、パーキンソン病の実験モデルと、および、注意欠陥多動性障害(ADHD)の推定上の遺伝モデルである自然発症高血圧ラットと、において誘発される記憶機能障害に対しても保護し得る。
認知能力管理に関して実際に行われているものとしては特に、向知性治療、認知結果向上治療、認知機能障害あるいは認知または精神的機能障害、学習およびまたは記憶障害、ストレス性健忘症、年齢性の軽度認識障害、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病などの脳変性疾患、あるいは、クロイツフェルトヤコブ病およびとクールー病などのプリオン性神経変性疾患、中枢神経系の虚血、うつ病、近閉経期うつ病、更年期症候群、産後うつ病、月経前症候群および躁鬱病を含む不安神経症または抑うつ病、不安神経症、認知症、強迫行動、ADHD(注意欠陥多動性障害)、睡眠障害、短気に対する治療、衝動性の管理または治療、怒りの管理または治療、一般的な学習および記憶の向上、タバコ、ニコチン、オピオイド、ベンゾジアゼピンおよびアルコールなどの中毒性物質の使用、あるいはこれらのものの複数の使用終了に伴う禁断症状の、単一の病因としてのあるいは他の病因と組み合わされたものとしての治療が挙げられる。一部の実施形態では、前記哺乳類は、健康な哺乳類、例えば人間であり得る。一部の実施形態では、前記哺乳類は、高齢の哺乳類、例えば人間であり得る。また、前記使用は、例えば、良好な主観的感情または自己認識を得るために、一般的な主観状態を向上させることを含む。
したがって、前記抽出物およびまたは化合物は、薬学的およびまたは栄養補助食品的目的に対して有用である。
本開示における一般的な表現は、好適には以下又は上記の意味を有しており、そこでは、各実施形態において、複数またはすべてのより一般的な表現は、それぞれ互いに独立に、より特定的な定義で置き換えられて、本発明の(例えば好適な)特定の実施形態を形成する。
「化合物」、「式Iの化合物」、「式Iの化合物類」または「本発明に従って有用な化合物」などと言及する場合、これは、単一の化合物や、式Iの複数の化合物類であって、遊離形態、すなわち、薬学的およびまたは栄養補助食品的に許容可能な塩、互変異性混合物を含む互変異性体(例えばケト/エノールなど)の形態、およびまたは溶媒和物形態、およびまたは立体異性体の形態で存在する化合物類の混合物、およびまたはこれらの化合物類の1つまたは複数を含む抽出物を含むものと意図される。また、式Iの化合物が言及される場合、本発明の代替の実施形態においては、式IAの化合物が意味される。
接頭辞「より低級な」を用いる場合、7個以内、例えば1個、または(特に、例えばアルケニルまたはアルキニルにおいて、少なくとも2個の炭素原子が必要な場合)2〜7個までの部分を指し、本発明の別の実施形態では、対応するラジカルの1〜4個の炭素原子を指す。
したがって、低級アルキルはC−C−アルキルであり得、あるいは本発明の代替の実施形態では、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルなどのC−C−アルキルであり得;低級アルケニルはC−C−アルケニルであり得、あるいは代替の実施形態では、アリルまたはプロペニルなどのC−C−アルケニルであり得、低級アルキニルはC−C−アルキニルであり得、あるいは代替の実施形態では、エチニルまたはプロピニルなどのC−C−アルケニルであり得る。複数の炭素原子が存在する場合、該部分は、例えばアルカンカルボニルにおいても、1回または複数回の直鎖あるいは分枝鎖であり得る。
低級アルカンカルボニルは、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイルなどのC−C−アルカン−カルボニル(C−C−アルキルC−(=O)−)である。低級アルカンカルボニルはまた、C−C−アルカノイルの場合もある。
例えば、アシルオキシのアシルは、好適にはアロイルまたは低級アルカンカルボニルである。
アロイルは好適には、アリールが単環または二環であり6〜14個の炭素原子を有することを特徴とするアリル−C(=0)−であり、該アロイルは未置換であっても、あるいは、置換アルキルとして以下に挙げたものから独立に選択された1つまたは複数の、例えば1〜2個の置換基で置換されていてもよい。その一例はベンゾイルである。
本発明の好適な実施形態では、例えば、未置換または置換アルキルオキシの未置換または置換アルキルは、1〜20個の、例えば1〜12個の炭素原子を有し得、あるいは別の実施形態では、低級アルキルに関係する。該未置換または置換アルキルは未置換であっても、あるいは、1つまたは複数の、例えば1〜2個の置換基で置換されていても良く、それらの置換基は、例えばメチルなどの低級アルキル;例えばトリフルオロメチルなどのハロ−低級アルキル;例えばアセチルなどの低級アルカノイル;低級アルケニル;低級アルキニル;水酸基;例えばメトキシ、エトキシなどの低級アルコキシ;例えば2−メチルオキシ−または2−エチルオキシ−エトキシなどの低級−アルコキシ−低級アルコキシ;フェニル−またはナフチル−低級アルコキシ;例えばアセチルオキシなどの低級アルキルカルボニルオキシ;例えばベンゾイルオキシなどのアロイルオキシ;ハロ;アミノ;N−モノ−またはN,N−ジ−(低級アルキル、低級アルカンカルボニル、ベンゾイルまたはナフトイル、但し、低級アルカンカルボニル、ベンゾイルまたはナフトイルの場合、これらのカルボニル−結合部分の内の1つだけが与えられることが望ましく、その他は、水素または低級アルキル)−置換アミノ;カルボキシル(COOH);メトキシカルボニルまたはtert−ブトキシカルボニなどの低級アルコキシカルボニル;フェニル−低級アルキルカルボニル;カルバモイル;N−モノ−またはN,N−ジ−低級アルキルカルバモイル;スルファモイル;N−モノ−またはN,N−ジ−低級アルキルスルファモイル;アミジノ;グアニジノ;例えばメタンスルホニルなどの低級アルカンスルホニル;ニトロおよびシアノを含む、例えばこれらから構成される群から独立に選択されてもよい。アルキルは線形であっても、あるいは十分な炭素原子があれば、分枝鎖であり得る。
ハロは、例えば、フルオロ、クロロ、臭素またはヨードである。
アルケニルは、例えば2〜20個の、例えば2(または3)〜12個の炭素原子を有し、線形であっても、あるいは、十分な炭素原子がある場合は分枝鎖であってもよい。低級アルケニルが好適であり、その一例はアリルである。
アルキニルは、例えば2〜20個の、例えば2(または3)〜12個の炭素原子を有し、線形であっても、あるいは十分な炭素原子がある場合は、分枝鎖であってもよい。低級なアルキニルが好適であり、その一例はプロピニルである。
アルケニルオキシまたはアルキニルオキシでは、アルケニルとアルキニルは上記のように定義される。
本発明の化合物が天然源から直接に(例えば抽出によって)得られない場合、化学的改質、例えば、標準の加水分解、水素化分解、アシル化、凝縮、付加、削除、置換、還元、酸化、ヒドロキシル化、カルボキシル化、環形成、あるいは当分野で既知のシグマトロピー転移などの比較反応を用いて得てもよい。また、インビトロ酵素反応を用いてもよい。
例えば、特に、本発明の式Iの分類に入る化学的に改質された誘導体の形成の一般的および特定の記述に関して、参照により本明細書の好適な実施形態に包含されるWO第99/37600号に開示された方法に準じて、誘導体を形成してもよい。
造塩基(例えば、酸性基、塩基性基あるいはその両方)がその中に存在する場合、式Iの化合物は、遊離形態あるいは栄養補助食品的およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であってもよい。ここでの「塩(類)」は、無機およびまたは有機塩基で形成された塩基性基、無機およびまたは有機酸を有する酸付加塩、およびまたは内塩を表す。他の塩も有用ではあるが、薬学的およびまたは栄養補助食品的に許容可能な(すなわち、一般的には毒性がなく、薬学的に許容可能な)塩は、例えば、調製中に採用され得る分離または精製ステップにおいて好適である。
式Iの化合物の塩は、例えば、該塩が沈殿する媒体または水媒体中で、式Iの化合物を、当量などのある量の塩基または酸と反応させ、その後凍結乾燥させて形成されてもよい。また、イオン交換器を用いて、遊離形態の式Iの化合物からあるいは遊離形態の式Iの化合物の塩から塩を形成してもよい。
例えば、酸性部分(例えば−COOHあるいは−S0H)を含む式Iの化合物は、種々の有機および無機塩基を有する塩を形成してもよい。典型的な塩基性塩としては、アンモニウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩およびカリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、ベンザチン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチル−D−グルカミン、N−メチル−D−グルカミド、t−ブチルアミンなどの有機塩基(例えば有機アミン)を有する塩、および、アルギニン、リジンなどのアミノ酸を有する塩類、などが挙げられる。また、薬学的およびまたは栄養補助食品的な造塩キャリア材料も、本発明によって可能であり包含される。
例えば、塩基性部分(例えば、遊離アミノ基、一級アミノ基、二級アミノ基または三級アミノ基)を含む式Iの化合物は、種々の有機および無機酸を有する塩を形成してもよい。典型的な塩としては、酢酸塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、スルホン酸塩などのアルカン酸塩またはアルケン酸塩、メタンスルホン酸塩またはトルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、リン酸塩、硫酸塩などの無機塩、あるいは、塩化物などのハロゲン化水素塩が挙げられる。また、薬学的およびまたは栄養補助食品的な造塩キャリア材料も本発明によって可能であり包含される。
式Iの化合物に1つまたは複数の塩基性基および1つまたは複数の酸性基が同時に存在する場合は、内塩を形成してもよい。
また、式Iの化合物の分子上の酸性基と、その化合物の別の分子上の塩基性基間で形成される塩を形成してもよい。
さらに、式Iの化合物(遊離形態、塩の形態あるいは遊離形態と塩の混合物として)は、水和物などの溶媒和物の形態であってもよい。
成分比率が%で与えられる場合、特別に明記されなければ、質量%を意味する。「抽出物」とは、例えば、以下のようにして得られる直接の抽出物(液形態または好適には乾燥形態の)か、あるいは好適には、式Iの化合物を1つまたは複数、好適には2つ以上、例えば2〜6個含む、さらに濃縮された抽出物(例えば、抽出後の1つまたは複数のさらなる精製ステップ、例えば、以下の記載のクロマトグラフィによって得られる)を意味する。
本発明に従って有用な抽出物は、好適には、上記または以下の属の1つまたは複数の植物から、特に、例えばOrthisiphon stamineus Benth.(Clerodendranthus spicatus(Thunb.)C.Y.Wu ex H.W.Li,Clerodendranthus stamineus(Benth.)Kudo,Clerodendrum spicatum Thunb.,Ocimum grandiflorum Bold.,Orthosiphon spicatus(Thunb.)Bak.,Orthosiphon aristatus(Blume)Miq.とも呼ばれ、マレーシアでは、misaim kucing,kumis kucing(koemis ketjing)とも呼ばれる)などのクミスクチンなどのシソ科から、特にその葉から、1つまたは複数の式Iの化合物およびまたは該化合物の混合物の抽出を含む方法によって調製され、ここで、前記抽出は好適には、極性有機溶媒またはこの溶媒の混合物の存在下(これは、水も、例えば90容積%以内の量で存在することを意味する)またはこれらを用いて前記抽出が行われ、前記極性溶媒は、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロパノールなどの低級アルカノール、アセトンなどのケトン、ジメチルスルホキシドなどのジ−(低級アルコール)スルホキシド、アセトニトリルなどのニトリル、ジオキサンなどの水溶性ジエーテル、トニック液および、これらの溶媒の2種以上の混合物であって、水は存在していてもいなくてもよく、存在する場合その含量はそれぞれ、例えば1〜90容積%、例えば5〜75容積%などのように3〜80容積%であり、残りは前記極性溶媒または溶媒混合物であり得ることを特徴とする、水との混和性を有するが、より疎水性の溶媒を意味する。また、亜酸化窒素、二酸化硫黄、フルオロカーボンあるいは特に二酸化炭素などの超臨界流体は、例えば、溶媒和力を調節できる、メタノールまたはエタノールなどの共溶媒、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素などの有機改質剤の存在にかかわらず、抽出に利用できる。本発明のさらなる実施形態では、前記の抽出後に、例えば、溶媒分配(例えば、水で満たされ、例えば水およびまたは1種または複数の極性有機溶媒を有する親水性相と、例えば、水の存在下で分離相を形成する本質的に非極性の溶媒、例えばペンタンまたはヘキサンなどのアルカン、あるいは、例えばエチルアセテートなどのエステル、例えばエチルエーテルなどのエーテル、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などの弱い極性溶媒などの疎水性相間で分配された抽出物)などのさらなる濃縮ステップおよびまたは、分取高性能クロマトグラフィなどのクロマトグラフィを行うことができる。
1つまたは複数の式Iの化合物を含む抽出物は、上記または下記の植物、あるいは植物の部分、特にその葉から調製される。
式Iの化合物(類)の抽出物またはその混合物におけるその化合物(類)の全質量比率、あるいは、最終抽出物および化合物類の混合物(直接またはさらに濃縮されたもの)における本発明に従って有用な式Iの精製化合物の全質量比率は、好適には0.01〜100質量%であり、より好適には0.02〜95質量%であり、最も好適には0.05〜95質量%、さらに、0、05〜50質量%であり、あるいは、例えば0.1〜90質量%、特に、10質量%以上、例えば30質量%以上であり、特に50質量%以上であり、特に80〜100質量%である。
本発明に従って有用な化合物(類)または抽出物は、薬学的また栄養補助食品的製剤(後者には食品添加物が含まれる)の形態、あるいは機能性食品の形態で使用されてもよい。
式Iの化合物又は式Iの化合物の1つまたは複数(混合物)、特に、その化合物の1つまたは複数を含む抽出物が言及され栄養補助食品として使用される場合、これは、前記化合物(類)、抽出物、あるいはこれらを含む薬学的または栄養補助食品的製剤が、クミスクチンからの抽出物が添加されたプロバイオティック微生物を含む栄養素、調合薬または栄養補助食品以外の、およびまたは、Justicia pectoralis Jacq,Chamomilla recutita L,Passiflora incarnate L,Plantago majorおよびZingiber officinale Roscoeからの抽出物の組み合わせを含む栄養素、調合薬または栄養補助食品以外の、本発明の特定の実施形態における他の栄養素、調合薬または栄養補助食品の任意のものに添加され得ることを意味する。このように、これらは、特に栄養補助食品として役立ち得る。しかしながら、前記の化合物(類)、抽出物または製剤もそのようなものとして投与、あるいは、例えば香辛料あるいは塩入れかコショウ入れなどの適切なディスペンサを通して食事中の食品に添加してもよい。
本発明に従って使用される「栄養補助食品」、「機能性食品」または「機能性食品製品」(「フードシューティカル(Foodsceutical)」、「薬用食品」または「デザイナーフード」とも呼ばれる)は、人間が消費するのに適した食品(飲料を含む)として定義される−この表現は、提供された栄養素の基本的栄養学的機能以外に、例えば、本明細書に記載の病気、疾患または状態の予防または治療などの管理に効果を有する、機能性食品成分から製造されたまたは健康促進添加物で強化された食品を含む、健康促進およびまたは疾患予防特性を有する全ての生鮮または加工食品を含み、すなわち、式Iの化合物は、特に有効な量で、健康に有益な薬剤として、一成分(特に添加物)として使用される。本発明のある実施形態では、前記栄養補助食品はプロバイオティック微生物を含まず、およびまたは、Orthosiphon grandiflorus抽出物と一緒に、Justicia pectoralis Jacq,Chamomilla recutita L,Passiflora incarnate L,Plantago major,Zingiber officinale Roscoeからの抽出物の組み合わせは含まない。前記栄養補助食品または食品添加物が調合薬に匹敵する効果を有し、従って、治療学として治療上および予防的に活性であることが好ましい。
本明細書で使用される「含む」「包含する」または「有する」は、これらの用語の後に述べられる要素に限定せず、機能的重要性の有無にかかわらず、特定的に言及されていない1つまたは複数のさらなる要素を包含していることを意味し、すなわち、列記したステップ、要素または選択肢は排他的である必要はない。対照的に、「から成る」(本発明の代替実施形態を定義するための、「含む」「包含する」または「有する」の代わりに用いられる代替語)は、この語の後で特定された要素に限定される場合に用いられる。
「約」が使用されるか、あるいは具体的な数値が「約」を明確に述べることなく示されている場合、これは好適には、ある数値がその値から一定の程度まで、例えば、好適にはその数値の±20%、より好適には±10%まで逸脱し得ることを意味する。数値範囲が示され、そのことが述べられていない場合も、その範囲の始まりおよび終わりを示す数値の前にそれぞれ「約」が存在する。
認知能力の「管理」は治療を指し、治療上の治療および予防的治療の両方を含む。いずれの使用についても、それは、イソピマランジテルペン化合物(類)(特に式Iの)またはその化合物(類)を含む抽出物が有効成分である、すなわち、これらだけで既に意図した効果を達成可能なものである。
「発明に従って有用な」と言及される場合、あるいは本発明の他の任意の実施形態において、これは特に、「有用な」が言及される場合に例えば挿入され得る本発明の以下の実施形態の1つまたは複数を指す。
(1)認知能力管理のために、哺乳類特に人間の治療(予防的治療を含む)に使用される、式Iの化合物、該化合物類の混合物、あるいは特に該化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物。
(2)薬学的に許容可能な希釈剤またはキャリアと一緒の有効成分として、特に(1)で言及した治療およびまたは予防的治療に使用される、式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは特に式Iの化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物を含む薬学的または栄養補助食品的組成物。
(2’)食品の有効成分サプリメントとして、式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは特に式Iの化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物と、薬学的に許容可能な希釈剤またはキャリアと、を含む、(1)で言及した治療のための薬学的または栄養補助食品的組成物。
(3)(1)で言及した治療のための有効成分として、式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは特に(好適にはさらに濃縮された)抽出物を含む機能性食品。
(4)特に(1)で言及した治療の必要がある個体に有効な成分として、薬学的または栄養補助食品的に有効な量の式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは式Iの化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物を投与することを含む、そうした治療が必要な被験者における治療方法。
(5)(1)で言及した治療のための薬物、栄養補助食品または食品サプリメントの製造の有効成分としての、式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは式Iの化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物の使用。
(6)有効成分および薬学的に有効な異なる化合物およびまたは薬学的に許容可能なその塩として、治療上有効な量の式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは特に式Iの化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物の、例えば併用または順番に同時投与することを含む(4)で定義された使用方法であって、前記薬学的に有効な異なる化合物およびまたはその塩は、特に(1)で言及した治療に使用されることを特徴とする方法。
(7)有効成分として、治療上有効な量の式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物、あるいは特に式Iの化合物の1つまたは複数を含む(好適にはさらに濃縮された)抽出物と、薬学的に有効な異なる化合物およびまたは薬学的に許容可能なその塩と、を含む組み合わせ製品であって、前記第2の薬学的に有効な化合物は、特に(1)で言及した治療で使用されるものであることを特徴とする製品。
前記機能性食品製品または医薬品は、任意の適切なプロセスに従って、好適には本発明の精製の代替実施形態において、さらなる濃縮の有無にかかわらず、1つまたは複数の式Iの化合物の抽出物の製造または抽出ステップと、機能性食品製品または少なくとも1つの栄養補助食品的または薬学的に許容可能なキャリア材料への混合ステップと、を含むプロセスに従って製造されてもよい。
本発明に従って有用な化合物、より好適には化合物の混合物を含む機能性食品あるいは薬学的または栄養補助食品的製剤は、以下のものを含むプロセスによって得られる。
(a)以下の属の1つまたは複数の植物から、特に、例えばOrthisiphon stamineus Benth.(Clerodendranthus spicatus(Thunb.)C.Y.Wu ex H.W.Li,Clerodendranthus stamineus(Benth.)Kudo,Clerodendrum spicatum Thunb.,Ocimum grandiflorum Bold.,Orthosiphon spicatus(Thunb.)Bak.,Orthosiphon aristatus(Blume)Miq.とも呼ばれ、マレーシアでは、misaim kucing,kumis kucing(koemis ketjing)とも呼ばれる)などのクミスクチンなどのシソ科から、特にその葉から、1つまたは複数の化合物およびまたは該化合物の混合物を抽出するステップと、選択的にその後、特定の溶媒分配およびまたはクロマトグラフィでさらに濃縮または精製するステップと、
(b)前記機能性食品製品の調製における有効成分として、生成された1つまたは複数の化合物およびまたは該化合物の混合物を他の成分と、あるいは薬学的または栄養補助食品的製剤を得るために、1つまたは複数のキャリア材料、あるいは、例えば水または水溶性溶媒(例えば、ジュース、分散液または溶液が得られるもの)などの溶媒と、混合するステップ。
乾燥(例えば凍結乾燥、噴霧乾燥および蒸発)、造粒、凝集、濃縮(例えば濃縮によりおよびまたは濃縮剤の支援により形成されるシロップへの)、低温殺菌、殺菌、凍結、溶解、分散、ろ過、遠心分離、糖果化、包装などのさらなる加工ステップを本プロセス層の前およびまたは後に行ってもよい。
本発明に従う1つまたは複数の化合物、化合物の混合物または抽出物が食品製品あるいは医薬または栄養補助食品に添加されることによっても、本発明に従う機能性食品製品あるいは薬学的または栄養補助食品的製剤が得られる。
本発明に従う機能性食品製品は、好適には0.01〜30質量%の、例えば0、02〜20質量%の、好適には0.05〜5質量%の本発明に従う式Iの化合物、該化合物の混合物または抽出物を含み、残りは、食品およびまたは栄養補助食品的に許容可能なキャリアおよびまたは通例の添加物である。
さらなる添加物としては、ビタミン、例えばミネラル塩の形態のミネラル、不飽和脂肪酸あるいはこれを含む油または脂肪、および他の抽出物などが挙げられる。
本発明に従う機能性食品製品は任意のタイプの食品であってもよい。該食品製品は、食品製品の所望の種類に応じて食品製品の他に、適切な量の香味料、香料、砂糖、果物、ミネラル、ビタミン、安定剤、濃縮剤、食物繊維、タンパク質、アミノ酸など、あるいはこれらの2つ以上のものの混合物などの1つまたは複数の通常の食品成分を含んでいてもよい。
本発明に従う基本的な食品製品および機能性食品製品の基本的なものとしては、オレンジ、グレープフルーツ、トロピカルフルーツ、バナナ、りんご、桃、ブラックベリー、クランベリー、プラム、プルーン、アプリコット、チェリー、西洋ナシ、イチゴ、マリオンベリー、クロフサスグリ、アカフサスグリ、トマト、ニンジンなどの野菜などのフルーツまたはジュース製品、あるいはブルーベリージュース、豆乳飲料、またはこれらの濃縮物など;レモネード;例えばコーヒー、茶、緑茶などの抽出物;ミルク、デイリースプレッド、クォーク、チーズ、クリームチーズ、カスタード、プディング、ムース、ミルクタイプ飲料およびヨーグルトなどの乳製品;アイスクリーム、フローズンヨーグルト、シャーベット、アイスミルク、フローズンカスタード、水氷、グラニタおよび冷凍フルーツピューレなどの冷凍菓子製品;パン、ケーキ、ビスケット、クッキーまたはクラッカーなどの焼いた食品;例えばマーガリン、バター、ピーナッツバターハニーなどのスプレッド;例えばチョコレートバー、ミューズリバーなどのスナック;ミューズリーなどのパスタ製品または他のシリアル製品;インスタント食品;冷凍食品;缶詰食品;シロップ;サラダオイルなどの油;サラダドレッシング、マヨネーズなどのソース;フィリング;ディップ;チューインガム;シャーベット;香辛料;料理用食塩;インスタントコーヒー、インスタントティーまたはインスタントココアパウダなどのインスタントドリンクパウダ;プディングまたは他のデザートインスタントパウダ、などが挙げられる。
発明に従って有用な製品(例えば、医薬、栄養補助食品、添加物またはサプリメント)にはプロバイオティック微生物は含まれない。
香味料や香料、あるいは、例えば濃縮剤などの安定剤、食用の含量または食用染料などの着色剤;例えば乾燥形態の果肉などの充てん剤;キシリトール、マンニトール、マルチトールなどのポリオール;安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウムなどの防腐剤または他の食品用防腐剤;アスコルビン酸、カロテノイド、トコフェロールまたはポリフェノールなどの酸化防止剤;グルコース、果糖、ショ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖などの単糖、オリゴ糖または多糖;アスパルテームまたはアセサルフェームなどの他の人工または天然、ノンカロリーまたは低カロリー甘味料;苦味成分;クエン酸、酢酸、乳酸、アジピン酸などの食用酸の形態の酸味料;例えば、人工または天然香味料(例えば植物香味料);乳化剤;例えばアリルチオールなどのチオール;例えばマルトデキシトロース;などの希釈剤;例えばグリセロールなどの湿潤剤;安定剤;コーティング;等張剤;吸収促進または遅延剤などの、他の通例の添加物の1つまたは複数が存在していてもよい。
また、前記1つまたは複数の本発明に従う式Iの化合物、該化合物の混合物またはそれらを含む抽出物は、例えば凍結乾燥または噴霧乾燥のパウダまたは顆粒、濃縮物、溶液、分散液の形態または他のインスタント形態などの飲料を含む食品に添加されてもよい。
本発明に従う薬学的または栄養補助食品的製剤(=組成物)は、顆粒、タブレット、錠剤、シロップ、溶液、分散液、坐薬、カプセル、懸濁液、軟膏、ローション、乳剤などの種々の形態で調製される。腸内使用、特に経鼻、口腔、非経口(例えば輸液または注射による)または局所使用に適切な(本発明の実施形態のすべてにおいて経口製剤が好適である)医薬グレードまたは食品グレードの有機または無機キャリアおよびまたは希釈剤を用いて、前記治療上有効な化合物を含む組成物を処方できる。当分野で既知の希釈剤は、水媒体、野菜、および動物油および脂肪を含む。安定剤、湿潤剤および乳化剤、浸透圧を変化させる塩、適切なpH値を確保する緩衝剤および皮膚浸透促進剤は、助剤として使用できる。該組成物には、以下のものの1つまたは複数が含まれていてもよい。血清アルブミンなどのキャリア蛋白質;緩衝剤;微結晶セルロース、ラクトーゼ、トウモロコシおよび他のデンプンなどの充てん剤;接着剤;甘味料および他の香味剤または芳香剤;着色剤;およびポリエチレングリコール。これらの添加物は当分野では周知であり、種々の処方において使用されている。本発明のある実施形態では、前記医薬製剤または栄養補助食品製剤はプロバイオティック微生物を含まず、およびまたそれらは、Orthosiphon grandiflorus抽出物と一緒に、Justicia pectoralis Jacq,Chamomilla recutita L,Passiflora incarnate L,Plantago major,Zingiber officinale Roscoeからの抽出物の組み合わせは含まない。
ここでの「投与される」は、予防上およびまたは治療上有効な服用量の式Iの化合物、該化合物類の混合物、あるいはこれらの1つまたは複数を含む抽出物が、動物、特に患者などの人間へ投与されることを意味する。
ここでの「治療上有効な服用量」は、投与の効果、特に、本発明に従って管理される条件で、この治療が必要な哺乳類または特に個々の人体の改善、治療または予防効果を生む服用量を意味する。
ある哺乳類または人間、特に、本発明の目的のための「患者」または「被験者」である人間には、人類が含まれ、本発明の広い実施形態では、他の哺乳類動物が含まれる。このように、式Iの化合物、該化合物類の混合物、あるいはこれらの1つまたは複数を含む抽出物は人間および哺乳類の両方に適用できる。好ましい実施形態では、前記治療される個体は人間である。前記哺乳類または人間は、予防的意図または治療意図で、あるいは例えば遂次的に両方の意図を持って治療されるであろう。
典型的には、前記の治療活性を有する式Iの化合物、該化合物類の混合物、あるいはこれらの1つまたは複数を含む抽出物は、本明細書で説明されるように、少なくとも1つの生理的(=薬学的または栄養補助食品的)に有効なキャリアと共に患者に投与されてもよい。前記製剤および本発明に従うものとしての医薬製剤における、治療上活性な式Iの化合物、該化合物類の混合物、あるいはこれらを含む抽出物の合計濃度は、約0.001〜100質量%の範囲で、例えば0.1〜50質量%の範囲で変化し、残りは前記キャリア材料(類)およびまたは他の通例の添加物であってもよい。
式Iの化合物、該化合物類の混合物、あるいはこれらを含む抽出物は、単独で処方または投与されても、あるいは薬(活性剤)含む他の治療と組み合わせて処方または投与されてもよい。
例えば、認知能力管理のために、1つまたは複数の他の有用な薬または活性剤を、本発明に従って有用な化合物または抽出物と組み合わせて投与してもよい。
このように、本発明の薬剤は、抑うつ症状の治療のために、三環系抗うつ薬、MAO阻害剤、SSRI受容体抑制因子、SNRI受容体抑制因子、NK受容体抑制因子、CRF−受容体抑制因子、5HT7受容体抑制因子、mGlu受容体抑制因子/抑制因子/調節因子、GABA−AまたはGABA−A/B受容体抑制因子/抑制因子または調節因子、バソプレシン受容体抑制因子、電気ショック療法、睡眠剥奪療法、あるいはGinkgo biloba,St John’s wort(Hypericum perforatum),Grape seeds(Vitis vinifera),Siberian ginseng(Eleutherococcus senticosus),Rhodiola rosea,Pigeon pea(Cajanus cajan),Stevia rebaudiana,Brahmi=Thyme−leafed gratiola=Water hyssop(Bacopa monnieri),Japanese cornelian cherry(Cornus officinalis),Magnolia officinalis,Khat(Catha edulis),Licorice(Glycyrrhiza glabra),Chinese Senna seeds=Sicklepod seeds(Cassia obtusifolia),Guggal=Guggul=Mukul myrrh tree(Commiphora wightii),American Ginseng(Panax quinquefolius)あるいはこれらのものの複数の組み合わせと一緒に使用され得る。
本発明の薬剤は、不安症状の治療のために、ミトコンドリアベンゾジアゼピン配位子、5−HT1A受容体抑制因子、SSRI受容体抑制因子、SNRI受容体抑制因子、NK受容体抑制因子、CRF受容体抑制因子、バソプレシン受容体抑制因子、mGlu受容体抑制因子/抑制因子/調節因子、GABA−AまたはGABA−A/B受容体抑制因子/抑制因子/調節因子と組み合わせても使用され得る。
本発明の薬剤はさらに、アルツハイマー病(SDAT)を含む任意の形態の認知症の治療のために、リバスティグミンやドネペジルなどのアセチルコリン−エステラーゼ阻害剤、混合アセチルコリン/ブチリルコリンエステラーゼ阻害剤およびニコチンの−α7−受容体抑制因子と組み合わせて使用され得る。
本発明の薬剤はまた、統合失調症および統合失調症タイプ症候群の陽性症状および陰性症状を含む精神病症状の治療のために、クロザピンまたはハロペリドールなどの任意の典型的または特殊な抗精神病薬およびニコチン−α7−受容体抑制因子と組み合わせて使用され得る。
本発明の薬剤はさらに、次のものと結合して双極性障害の治療のために、任意の抗躁病薬剤(例えばリチウム、カルバマゼピン、バルプロエート)または任意の特殊または典型的抗精神病薬と組み合わせて使用され得る。
本発明に従って意図された予防または治療の支援に役立つ限りにおいて、他の精神活性剤、例えばニコチン中毒などの中毒性行為の治療に有用な薬剤を組み合わせパートナとしてもよい。
「組み合わせ」は必ずしも固定的な組み合わせを意味するものではなく、イソピマランジテルペン化合物(類)(特に式Iの)またはそれ(等)を含む抽出物を長期間、例えば被一組の成分の形態をした(これも本発明の一実施形態である)組み合わせパートナ(類)や前記で除外した組み合わせパートナと交互に投与してもよい。前記長期間の交互投与は好適には、前記組み合わせパートナがその治療効率に相互に影響する、特に強化する(例えば添加効果または好適には相乗効果として)ように行われる。
本発明に従って意図された予防または治療の支援に役立つ限りにおいて、例えばニコチン中毒などの中毒性行為の治療に役立つ精神活性剤、薬剤などの他の有用な薬または活性剤を投与してもよい。
栄養補助食品的または薬学的な使用における投与量は典型的には、患者に投与される式Iの化合物(類)の量が上記の対象の調節に有効なものであり、あるいは好適には、体重70kgの人に対して1日の服用量が約0.2〜100gの範囲、例えば0.5〜5gの範囲で、1回または複数回例えば1〜3回で投与される(子供または異なる体重の人はそれに応じて服用量が変わる)ものである。
(A)本発明の一部の実施形態を、実施例を含めて以下に説明する。
(B)式IAの化合物が例えば有用として説明される本発明のすべての実施形態において、該化合物の使用は特定の実施形態を表す。
(C)イソピマランジテルペン化合物が例えば有用として説明される本発明の別の特定の実施形態において、該化合物は、好適には実施例中の表4の化合物から選択されたものまたはその溶媒和物であり、特にOrthosiphol J,Orthosiphol H,Orthosiphol B,Orthosiphol A,Orthosiphone AおよびOrthosiphol Dから構成される群から選択されたものおよびまたはその溶媒和物である。
(D)また、本発明は上記および下記の抽出物、特に遊離形態、薬学的に許容可能な塩の形態または溶媒和物形態の上記および下記のイソピマランジテルペン化合物、特に式Iの化合物の1つまたは複数を含むクミスクチンからの抽出物であって、有機極性溶媒、溶媒混合物、あるいは超臨界流体特にCOの存在下またはこれらを用いたクミスクチンからの抽出と、選択的にその後、溶媒分配およびまたはクロマトグラフィと、によって得られることを特徴とする抽出物に関する。ある実施形態では、前記抽出物はクミスクチンの葉から抽出される。
(E)また、本発明は、第1の実施形態あるいは上記または下記の他の場所例えば請求項1〜5に記載された使用のための式Iの化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態の前記式Iの化合物(類)の存在量は10質量%以上であり、50質量%以上、特に80〜100質量%などのように30質量%以上であることを特徴とする化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物にも関する。
(F)また別の実施形態では、本発明は、第1の実施形態あるいは上記または下記の他の場所例えば請求項1〜5に記載された使用のための化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記化合物(類)は遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であり、前記使用は、向知性治療、認知結果向上治療;認知機能障害あるいは認知または精神的機能障害、学習およびまたは記憶障害、ストレス性健忘症、年齢性の軽度認識障害、脳変性疾患、中枢神経系の虚血、不安神経症または抑うつ病、認知症、強迫行動、ADHD(注意欠陥多動性障害)、睡眠障害、短気、衝動性または怒りに対する治療;一般的な学習および記憶の向上、中毒性物質あるいはこれらのものの複数の使用終了に伴う禁断症状の治療において、単一の薬剤または他の1つまたは複数の活性剤と組み合わせられたものであることを特徴とする化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物にも関する。
(G)またさらに別の実施形態では、本発明は、第1の実施形態あるいは上記または下記の他の場所例えば請求項1〜5に記載された使用のための化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記化合物(類)は、遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であり、前記使用は一般的な被験者の状態を向上させるものであることを特徴とする化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物にも関する。
(H)また本発明は、第1の実施形態あるいは上記または下記の他の場所例えば請求項1〜5に記載された使用のための式Iの化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記式Iの化合物(類)は遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態で存在し、前記使用は食品添加物としてのものであることを特徴とする化合物、該化合物類の混合物およびまたは抽出物にも関する。
(I)本発明の別の実施例は、第1の実施形態あるいは上記または下記の他の場所例えば請求項1〜5に記載された、少なくとも1つの薬学的または栄養補助食品的に許容可能なキャリア材料と共に、人間を含む哺乳類の認知能力管理に使用される、式Iの化合物、該化合物類の混合物または抽出物を含む医薬組成物または栄養補助組成物に関する。
(K)本発明のさらに別の実施形態は、さらなる活性剤を含む、段落(I)に従って使用される医薬組成物に関する。
(L)本発明のさらなる実施形態は、上記の段落(F)、(G)または(H)のいずれかに従う認知障害管理において、上記または下記の例えば請求項1〜5のいずれかに従う化合物、該化合物類の混合物または抽出物の使用、あるいは、前記管理に使用される医薬製剤およびまたは栄養補助食品製剤の製造におけるこれらの使用に関する。
(M)本発明の別の実施形態は、上記の段落(F)、(G)または(H)のいずれかに従う認知障害管理において、上記または下記の例えば請求項1〜5のいずれかに従う化合物、該化合物類の混合物または抽出物の使用、あるいは、前記管理に使用される医薬製剤およびまたは栄養補助食品製剤の製造におけるこれらの使用に関する。
(N)本発明のさらに別の実施形態は、認知能力管理のために、こうした治療が必要な人間を含む哺乳類の治療方法であって、前記哺乳類に、上記の例えば式Iまたは式IAのあるいは請求項1〜5のいずれかにおいて(C)で定義される、薬学的または栄養補助食品的に効果的な量のイソピマランジテルペンタイプの化合物、該化合物類の混合物およびまたは該化合物を含む抽出物、およびまたは段落(S)、(D)または(E)に従う抽出物を投与するステップを含む治療方法であって、前記化合物(類)は、遊離形態、薬学的に許容可能な塩の形態およびまたは溶媒和物として存在し得ることを特徴とする方法に関する。
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく例示するものである。
実施例1:粗製抽出物の調製
クミスクチンの葉(商品:Galke、Gittelde/Harz、ドイツ)(OS1)2000gを研究用ミル(Retsch ZM200、Haan、ドイツ)を使用して微粉にし、その後、超音波処理により、それぞれ70容積%のエタノール水溶液6,500mlを用いて室温×30分間の抽出を2度行った。溶液を残りの材料から分離した。有機溶媒は減圧下40℃除去した。残った水相を最終容積が2000mlになるように水で調整した後、液/液分離により、それぞれ2000mlの酢酸エチルで4度抽出した。この4つの酢酸エチル抽出物を一緒にし(一緒にしたものをOS1(1)と呼び、このOSはソースとしてのクミスクチンを表わす)、乾燥(NaS0)させ、溶媒を減圧下40℃で蒸発させた。残った水相(OS1(2))も減圧下40℃で蒸発させ、乾燥抽出物の収量が表1のように求められた。
Figure 2013514972
それぞれの抽出物相100pgをHPLC−UV−ELSD(図1参照)により以下の方法で分析した。
G1312A二元ポンプシステム、G1315Aダイオードアレイ検出器、G1316Aカラムコンパートメント、G1322A脱気剤、およびNucleodur100−5C18ecカラム(大きさ:125×4、Machery−Nagel、ドイツ)を備えたG1313A自動注入器を含むHP1100シリーズHPLC分析システム(Agilent、Waldbronn、ドイツ)上で、H20+1.5%TFA(溶媒A)およびアセトニトリル+1.5%TFA(溶媒B)二元溶媒システムを用いてHPLC−UV−ELSD分析分離を行った。勾配は、流量1ml/min×カラム温度40℃において、20分でB濃度0%〜100%とした。
興味のある化合物は、もっぱら保持時間が12分以上で溶離するOS1(1)で見出される。興味のある化合物のどれも、OS1(2)では見出されなかった。従って、上記のHPLCシステムで12分後に見出される化合物は、発明のすべての実施形態における特定の変形物である。
実施例2:精製化合物の調製
分離プロセス全体の詳細を示す経路情報を表2に示す。MPLC分離として大量の逆相材料に最初の分離ステップ(手順1)を行って、ほとんどのマトリックスから分析的に検知可能な化合物を分離した。その後の実験規模の分離すべてに対して、最高200mgの材料に対する容積を有する逆相分離カラムを含めて、分離ごとにHPLCをセットアップした。溶離勾配は、表3の分離条件に従って選択した。該システムは概して、水/アセトニトリル混合物に基づいたものであった。アイソクラチック条件下で溶媒としてアセトニトリルを用い、PSIカラム(分子ろ過クロマトグラフィ、Merck社、Darmstadt、ドイツから提供されたカラム)上で精製化合物のための最終分離ステップを行った。減圧濃縮器を用いてすべての画分を乾燥させ(設定温度40℃)、収量を求めた。すべての単独の画分ステップ制御のために、生成する画分を上記のHPLC−UV−ELSDによって分析した。
Figure 2013514972
Figure 2013514972
Figure 2013514972
Figure 2013514972
この分離実施によって、OS15(2)、OS16(3)、OS16(5)、OS17(4)、OS18(7)およびOS19(3)の6つの精製化合物が得られた。分離化合物の詳細を表4に示す。
NMRの分光分析データ:
プロトン周波数500.13MHzで作動中の温度293KのBruker DRX500分光計のDMSO−dにNMRスペクトルを記録した。抽出UVを含むHPLC−MS/UVデータおよび正イオンと負イオンESIスペクトルと共に、1Dおよび2DのNMRスペクトルを徹底的に解釈して構造解明を行った。最小のNMRデータセットは、1DプロトンNMR、H、H−gCOSY、H、13C−gHSQC、H、13C−gHMBCスペクトルで構成されていた。
実験での分光分析データの公表データとの一致によって、表4に示した化合物の相対配置が立証された。さらに、化合物の相対立体化学が、スカラー結合定数と化学シフトの解釈によって裏付けられた。
OS15(2)およびOS16(5)に対して得られたNMR分析データは、Tezukaと共同研究者による公表データ(T.Tezuka,P.Stampoulis,A.H.Banskota,S.Awale,K.Q.Tran,I.Saiki,S.Kadota:Constituents of the Vietnamese Medicinal Plant Orthosiphon stamineus,Chem.Pharm.Bull.2000,48,1711−1719)と一致した。
OS17(4)およびOS19(3)に対して得られたNMR分析データは、Masudaと共同研究者による公表データ(T.Masuda,K.Masuda,S.Shiragami,A.Jitoe,N.Nakatani:Orthosiphols A and B,novel diterpenoid inhibitors of TPA(12−O−tetradecanoylphorbol−13−acetate)−induced inflammation,from Orthosiphon stamineus. Tetrahedron1992,48,6787−6792)と一致した。
OS16(3)に対して得られたNMR分析データは、Shibuyaと共同研究者による公表データ(Y.Takeda,T.Matsumoto,H.Terao,T.Shingu,Y.Futatsuishi,T.Nohara,T.Kajimoto:Orthosiphol D and E,minor diterpenes from Orthosiphon stamineus,Phytochemistry1993,33,411−415)と一致した。
OS18(7)に対して得られたNMR分析データは、Shibuyaと共同研究者による公表データ(H.Shibuya,T.Bohgaki,T.Matsubara,M.Watarai,K.Ohashi,I.Kitagawa:Indonesian Medicinal Plants.XXII.Chemical Structures of Two New Isopimarane−Type Diterpenes,Orthosiphonones A and B,and a New Benzochromene,Orthochromene A from the Leaves of Orthosiphon aristatus(Lamiaceae),Chem.Pharm.Bull.1999,47,695−698)と一致した。
実施例3:食物互換性抽出物
クミスクチンの粉砕葉(実施例1と同じ材料および手順)1kgを2Lと1.5Lのエタノール−水70:30で2度抽出した。ろ過後、前記エタノール−水抽出物を蒸発・乾燥させ、収量は128.3gであった。品質制御のために、サンプル濃度100mg/mlのメタノール溶液をHPLC−UV−MS−ELSD分析にかけた(図2)。
Figure 2013514972
実施例4:脱反復
クミスクチンの粉砕葉(実施例1と同じ材料および手順)10gを100mlのエタノール−水90:10で2度抽出した。ろ過後、前記エタノールを蒸発させ、残りの水相を全容積が100mlになるまで水で満たした。最初に、この水性サンプルをn−ヘプタンで3度脱脂した。その後、前記水相をそれぞれ100mlの酢酸エチルで3度抽出した。前記有機相(n−ヘプタンおよび酢酸エチル)と残りの水相を蒸発・乾燥させた。
各抽出相の収量は、n−ヘプタン相が293mg、酢酸エチル相が150mgおよび水相が456mgと求められた。各抽出物相の10mg/mlサンプルをHPLC−UV−MS−ELSD分析にかけた(図3)。図3は、酢酸エチル相が最も興味ある相であり、水相では所望の化合物のいずれも含まれず、例えばこの抽出相にはイソピマラン構造の化合物は含まれていなかったことを示している。
HPLC信号から化合物の構造を同定するために、第2の方法を用いた。
正負のエレクトロスプレーイオン化(ESI)モードのLCQ(Finniganによる登録商標)Deca XP plus質量分析計(Thermo Fisher Scientific,Waltham,MA,USA)が装備されたAgilent HP1100(Agilent、Waldbronn、ドイツ)液クロを用いて、脱反復のためのLC−MS/UV分析を行った。Waters symmetryカラム(Waters Symmetry(Watersによる登録商標)C18、3.5pm、2.1mm×150mm、Waters GmbH、Eschborn、ドイツ)を、流量が40℃で0.4ml/minの固定相として用いた。移動相A:0.1%ギ酸水溶液、移動相B:0.1%ギ酸アセトニトリル溶液;勾配:0〜1分は98%A、1〜21分は100%B、21〜27分は100%Bとした。紫外/可視光スペクトルを200〜500nm間で記録し、LC−MS(液体クロマトグラフィ質量分析カップリング)スペクトルを分子量160〜1.600Uの範囲で記録した。
前述のHPLCシステムを装備したBruker Micro TOF(Bruker Daltonik GmbH、ライプチヒ、ドイツ)および内部基準としてギ酸ナトリウムを用いて、HR−ESIMS(高解像度エレクトロスプレー質量分析計)データを得た。
先に分離された生物活性のOrthosiphon metabolitesに重点を置いた化合物の同定のために、検出されたピークの分析データを、特許化された純正のNatural Product参照データ集(NATPure(InterMed Discovery GmbHによる登録商標)を用いたデータベースアラインメントに送った。さらに、それらのデータは、Chapmann&Hall Dictionary of Natural Products(Data collection version18.2、CRC Press2008より購入)中のクミスクチンに対して報告されたデータと一致した。
Figure 2013514972
Figure 2013514972
Figure 2013514972
実施例5:生物活性の評価
精製化合物およびまたは抽出物の生物活性を求めてもよい。前記抽出物は、上記に概説した方法のいずれかにより、原抽出物として(実施例1およびまたは実施例3)、および実施例2および4の手順のいずれかに従って濃縮または部分的に精製された画分として調製され得る。
a)ADORA2A、インビトロ受容体測定
信頼性と再現性を最大化するために、この研究で使用した方法は、科学文献(Varani K,Gessi S,Dalpiaz A,Borea PA(1996)Br.J.Pharmacol.117,1693Pharmacological and biochemical characterization of purified A2A adenosine receptors in human platelet membranes by [3H]CGS−21680 binding)から適合させたものである。得られた結果の有効性を確かにするために、必須の部分として参照標準を行った。
以下の条件下で測定を行う(測定No.200610、Ricerca Bioscience,LLC、台北、台湾)。
ソース:人間の組み換えHEK−293細胞
配位子:0.05μΜ[3H]CGS−21680
賦形剤:1%DMSO
インキュベーション時間/温度:90分/25℃
インキュベーション緩衝液:50のmMトリス−HCl、pH7.4、10mM MgCl2、1mM EDTA、2U/mLアデノシンデアミナーゼ
非特異性配位子:50μΜ NECA
KD:0.064μΜ
Bmax:7pmole/mgタンパク質
特異結合:85%
定量法:放射性リガンド結合
Figure 2013514972
b)インビボでの社会的認識試験(SRT)
記憶向上活性の検出方法は、Lemaire等により記載された方法(Psychopharmacology,115,435−440,1994)に従う。見慣れない若いネズミを成熟した成体ネズミの個々のホームに5分間入れた。この第1の接触(C1)の後、前記の若いネズミを隔離ケージに戻し、120分後に同じ成熟した成体ネズミに5分間接触(C2)させた.
前記成熟した成体ネズミがそれぞれの接触で若いネズミを探索する(臭いをかぐ、毛づくろいする、なめる、ピッタリと後を追う)時間を記録した。認識指数(=C2/C1)を求めた。こうした条件下では、成熟した成体ネズミは、C2における社会的探索行動時間が低下しないことで示されるように、若いネズミを見慣れたものとは認識しない。
1グループ当たり12匹のネズミ(全部で13グループ、賦形剤、試験組成物、陽性対照)を調査した。該試験は、ブラインドで行った。試験化合物(例えば実施例3に従った抽出物)をC1の直後(すなわち、C2の120分前)に経口で1g/kgの量を投与して評価し、賦形剤対照群と比較した。試験物質は、賦形剤として機能する4%Cremophor EI(ポリオキシエチレン化ヒマシ油、BASF,Ludwigshafen、ドイツ)生理食塩水に分散させた。Donepezil(3mg/kg)は同じ投与法の参照物質として用いた。処理グループと適切な対照とをt検定を用いて比較することにより、データを分析した。
予備試験:試験混合物自体は社会的探索自体への効能はを有さないことを証明するために、試験サンプル(@1000mg/kg)および賦形剤対照(3グループ;N=10;C1前120分)とで予備試験を行った。その結果、試験サンプルは社会的探索行動そのものへの効能を有さないと言える。動物の行動に影響を及ぼし試験結果に影響し得る潜在的な(不都合な)効能はない。
賦形剤処理ネズミは、第1の接触におけるものと比較して、第2の接触における見慣れた若いネズミに対する社会的探索は同レベル((認識指標=1.06)であり、このことは、2時間遅れ後の社会的認識の欠如(正常な忘却)を示している。実施例3に従った抽出物では、第1の接触と比較して、1000mg/kgでの第2の接触における若いネズミに対する探索時間は有意に減少した(−18%、p<0.05)。また、賦形剤対照に比べて、認識指標が有意に減少した(−23%、p<0.05)。陽性対照(Donepezil(認知症治療で臨床的に使用されるコリンエステラーゼの可逆的阻害剤)は、−28%の効能を示した。
c)インビボでの物体認識試験(ORT)
記憶向上活性の検出方法は、EnnaceurおよびDelacourにより記載された方法(Behav.Brain Res.31,47−59,1988)に従う。最初に、ネズミ(300〜400g)を、上部から光を当てたグレーのプラスチック領域(65×34×45cm)である実験用囲い地に慣れさせた。約24時間後に、ネズミをそれぞれ、約19cm離して置いた2つの同一の物体(サンプル物体)が存在する塩基囲い地に5分間入れた。この第1の暴露(E1)後、次に、各ネズミをホームケージに戻した。48時間後、ネズミを再度、前記サンプル物体の第3のコピー(見慣れたもの)と新規な物体が存在する前記囲い地に3分間(E2)入れた。ネズミの行動をビデオでモニターした。
E1の間の2つのサンプル物体の探索時間と、E2の間の新規物体(E2N)と見慣れた物体(E2F)の両方の探索時間をヴィデオタープから記録した。次に、認識指標(Rl=E2N−E2F/E2N+E2F)を求めた。
こうした条件下では、ネズミは、E2の間に新規な物体に対する優先的な探索を示さず、従って、サンプル物体を見慣れたものとして認識していないことが示唆される。
上記実施例のSRTで記載されたものと同様の化合物応用セットアップを用いた。実施例3に従った投与抽出物の服用量は100mg/kgであった。
実施例3に従った抽出物によって、第2の暴露の間の新規物質と比較して、見慣れた物体に対する探索時間は有意に減少した(確立値と比較して、−35%、p<0.05;Rl=0.24、p<0.05)。

Claims (15)

  1. オルソシホン属の植物、特にその葉からの抽出物であるイソピマランジテルペンタイプの化合物または化合物類の混合物あるいは抽出物であって、遊離形態、薬学的または栄養補助食品的に許容可能な塩の形態およびまたは溶媒和形態の、人間を含む哺乳類の認知能力管理に使用するためのこうした化合物の1つまたは複数、あるいは、化学的改質の有無にかかわらずこうした抽出物から得られる濃縮化合物類または単一化合物類の混合物を含むことを特徴とする化合物、化合物類の混合物または抽出物。
  2. 前記1つまたは複数の化合物は、式Iの化合物類から選択され、それぞれ遊離形態およびまたは栄養補助食品的におよびまたは薬学的に許容可能な塩として;そのようなものとしておよびまたは溶媒和物として存在することを特徴とする請求項1に従って使用される化合物、化合物の混合物または抽出物。
    Figure 2013514972
    上式において、
    、R、R、RおよびR12はそれぞれ独立に、水素、水酸基、アシルオキシ、置換または未置換アルキルオキシ、アルケニルオキシあるいはアルキニルオキシであり、特にC−C−アルカンカルボニル(C−C−アルカノイル)あるいは置換または未置換C−C12アロイルであり、
    1*は水素であり、
    2*は水素であり、
    あるいはRおよびR2*は一緒にオキソを形成し、
    あるいはR1*とR2*は一緒に二重結合を形成し、
    3*は水素であり、あるいはR3*と一緒にオキソ(=0)を形成し、
    、R、R10およびR14はそれぞれ、アルキルオキシ、置換または未置換アルキル、アルケニルあるいはアルキニルであり、
    あるいはRはカルボキシルまたはアルコキシカルボニルであってもよく、
    およびRはそれぞれ水素、または一緒にオキソ(=0)を形成し、
    は水素、水酸基、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、
    11は水素、水酸基、アルキル、アルケニルまたはアルキニルであり、
    13は水素またはアルキルであり、
    あるいはR12およびR13は一緒にオキソ(=0)を形成し、
    15は水酸基、アシルオキシ、置換または未置換アルキルオキシ、アルケニルオキシ、あるいはアルキニルオキシであり、
    あるいはR11およびR12は一緒にオキソ(=0)を形成する。
  3. 前記1つまたは複数の化合物は式Iの化合物から選択されることを特徴とする請求項2に従って使用される化合物、化合物の混合物または抽出物。
    上式において、
    、R、RおよびRはそれぞれ独立に、水酸基、C−Cアルカノイルオキシまたはベンゾイルオキシであり、
    1*、R2*およびR3*は水素であり、
    はC−Cアルキルであり、
    はC−Cアルキルであり、
    およびRは一緒にオキソを形成し、
    は水酸基、C−CアルキルまたはC−Cアルケニルまたはアルキニルであり、
    10はC−Cアルキルであり、
    11は水素、水酸基、C−Cアルケニルであり、
    12は水酸基、C−Cアルカノイルオキシまたはベンゾイルオキシであり、
    13は水素であり、
    あるいはR12およびR13は一緒にオキソを形成し、
    14はC−Cアルキルであり、
    15は水酸基、およびまたはこの溶媒和物である。
  4. 前記化合物または化合物類は以下の式の化合物から構成される群から選択されたものか、またはその溶媒和物であることを特徴とする請求項1に従って使用される化合物、化合物の混合物または抽出物。
    Figure 2013514972
  5. 前記化合物または化合物類は、Orthosiphol J,Orthosiphol H,Orthosiphol B,Orthosiphol A,Orthosiphone AおよびOrthosiphol Dから構成される群から選択されるものか、またはその溶媒和物であることを特徴とする請求項1に従って使用される化合物、化合物の混合物または抽出物。
  6. 遊離形態、薬学的に許容可能な塩の形態または溶媒和形態の、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の化合物を1つまたは複数含む、請求項1に従って使用されるクミスクチンからの抽出物であって、前記抽出物は、有機極性溶媒、溶媒混合物、あるいは超臨界流体特にCOの存在下またはこれらを用いたクミスクチンからの抽出と、選択的にその後、溶媒分配およびまたはクロマトグラフィと、によって得られることを特徴とする抽出物。
  7. クミスクチンの葉から得られる、請求項6に従って使用される抽出物。
  8. 請求項2乃至請求項5のいずれかに従って使用される式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態の前記式Iの化合物または化合物類の存在量は10質量%以上であり、50質量%以上、特に80〜100質量%などのように30質量%以上であることを特徴とする化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物。
  9. 請求項1乃至請求項5のいずれかに従って使用される化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記化合物または化合物類は遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であり、前記使用は、向知性治療、認知結果向上治療;認知機能障害あるいは認知または精神的機能障害、学習およびまたは記憶障害、ストレス性健忘症、年齢性の軽度認識障害、脳変性疾患、中枢神経系の虚血、不安神経症または抑うつ病、認知症、強迫行動、注意欠陥多動性障害、睡眠障害、短気、衝動性または怒りに対する治療;一般的な学習および記憶の向上、中毒性物質あるいはこれらのものの複数の使用終了に伴う禁断症状の治療において、単一の薬剤または他の1つまたは複数の活性剤と組み合わせられたものであることを特徴とする化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物。
  10. 請求項1乃至請求項5のいずれかに従って使用される化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記化合物または化合物類は遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であり、前記使用は一般的な被験者の状態を向上させるものであることを特徴とする化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物。
  11. 請求項1乃至請求項5のいずれかに従って使用される化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記化合物または化合物類は遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であり、前記使用は経口投与で行われるものであることを特徴とする化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物。
  12. 請求項1乃至請求項5のいずれかに従って使用される式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物およびまたは抽出物であって、前記式Iの化合物または化合物類は遊離形態およびまたは薬学的に許容可能な塩の形態であり、前記使用は食品添加物としてのものであることを特徴とする化合物、化合物類の混合物およびまたは抽出物。
  13. 1つまたは複数の追加の活性剤の存在の有無にかかわらず、少なくとも1つの薬学的または栄養補助食品的に許容可能なキャリア材料と共に、人間を含む哺乳類の認知能力管理に使用される、遊離形態、薬学的に許容可能な塩の形態およびまたは溶媒和形態の式Iの化合物、式Iの化合物類の混合物または抽出物を含む、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の医薬組成物または栄養補助組成物。
  14. 認知能力管理のために、こうした治療が必要な人間を含む哺乳類の治療方法であって、前記哺乳類に、薬学的または栄養補助食品的に効果的な量の、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のイソピマランジテルペンタイプの化合物、こうした化合物類の混合物およびまたはこうした化合物を含む抽出物、およびまたは請求項6または請求項7のいずれかに記載の抽出物を投与するステップを含む治療方法であって、前記化合物(類)は、遊離形態、薬学的に許容可能な塩の形態およびまたは溶媒和物として存在し得ることを特徴とする方法。
  15. 請求項1、請求項2、請求項9、請求項10または請求項11のいずれかに記載の認知障害管理における、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の化合物、化合物類の混合物または抽出物使用、あるいは、前記管理で使用される医薬製剤およびまたは栄養補助食品製剤の製造におけるこれらの使用。
JP2012544413A 2009-12-21 2010-12-20 認知改善薬として有益なクミスクチン抽出物 Pending JP2013514972A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US28869809P 2009-12-21 2009-12-21
US61/288,698 2009-12-21
PCT/MY2010/000327 WO2011078652A1 (en) 2009-12-21 2010-12-20 Orthosiphon stamineus extracts with beneficial use as cognition enhancer

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013514972A true JP2013514972A (ja) 2013-05-02

Family

ID=43618655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012544413A Pending JP2013514972A (ja) 2009-12-21 2010-12-20 認知改善薬として有益なクミスクチン抽出物

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20110151033A1 (ja)
EP (1) EP2515923B1 (ja)
JP (1) JP2013514972A (ja)
CN (1) CN102958529B (ja)
MY (1) MY159599A (ja)
TW (1) TW201125569A (ja)
WO (1) WO2011078652A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015099521A2 (en) 2013-12-24 2015-07-02 Biotropics Malaysia Bhd Fruit extracts and extract formulations of canarium odontophyllum as actives and related invention embodiments
WO2016044299A1 (en) * 2014-09-15 2016-03-24 Kemin Industries, Inc. Plant extracts for improving cognitive function
CN106667979A (zh) * 2016-12-29 2017-05-17 广西中医药大学 肾茶二萜酮b在制备治疗痛风药物中的应用
CN116077563B (zh) * 2022-11-25 2023-10-10 黑龙江儒泰科技发展有限责任公司 一种治疗肝肾亏虚型抑郁症的中药组合物及其制备方法
CN116283533B (zh) * 2023-02-17 2024-02-23 华南理工大学 具有nlrp3抑制活性的鸡脚参酮a及其衍生物与应用

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60197627A (ja) * 1984-03-19 1985-10-07 Shiro Watanabe クミスクチン健康茶

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2206012C (en) * 1997-05-23 2007-05-22 Eastwood Biomedical Research Inc. Novel compounds for the treatment and prevention of diabetes
KR100566422B1 (ko) 1998-01-26 2006-04-07 재단법인서울대학교산학협력재단 디테르펜 유도체 및 이를 포함하는 소염진통제
JP2004205445A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Matsushita Electric Works Ltd 静電容量式液位センサ
CN1305816C (zh) * 2005-12-09 2007-03-21 吴振 以肾茶叶、茎为原料提取化合物的方法
GB0623618D0 (en) * 2006-11-27 2007-01-03 Mars Uk Ltd Composition
CN101069704A (zh) * 2007-06-05 2007-11-14 浙江省亚热带作物研究所 肾茶抗泌尿系结石提取物及其制备方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60197627A (ja) * 1984-03-19 1985-10-07 Shiro Watanabe クミスクチン健康茶

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6014040863; Biol. Pharm. Bull. Vol.26 No.4, 2003, pp.468-473 *

Also Published As

Publication number Publication date
TW201125569A (en) 2011-08-01
CN102958529B (zh) 2015-12-09
WO2011078652A1 (en) 2011-06-30
MY159599A (en) 2017-01-13
CN102958529A (zh) 2013-03-06
US20110151033A1 (en) 2011-06-23
EP2515923A1 (en) 2012-10-31
EP2515923B1 (en) 2013-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8911804B2 (en) Muscadine compositions with improved anti-oxidant activity
US9421189B2 (en) Method of preparing a muscadine pomace extract
JP2009269927A (ja) 治療剤
TW201016226A (en) Anti-inflammatory and anti-allergy extracts from nettle
JP2009126853A (ja) 治療剤
JP2013514972A (ja) 認知改善薬として有益なクミスクチン抽出物
US20100028467A1 (en) Composition Comprising Ginsenosides Isolated From The Extract Of Processed Ginseng For Preventing And Treating Thrombotic Disease
KR101485705B1 (ko) 향부자 추출물로부터 분리된 세스퀴테르페노이드계 화합물을 함유하는, 갱년기 질환의 예방 또는 치료용 조성물
KR101062174B1 (ko) 감잎으로부터 얻은 에이엠피케이를 활성화 시키는 트리터페노이드계 화합물 및 이를 유효성분으로 포함하는 비만 또는 당뇨의 예방과 치료용 조성물
US20080175888A1 (en) Combination Therapy Comprising Actinidia and Steroids and Uses Thereof
US20070003685A1 (en) Prostacyclin production-increasing agent and blood flow enhancer
JP6063543B2 (ja) 過活動膀胱の予防又は改善剤
US20180105548A1 (en) A novel compound (KS-513) isolated from Pseudolysimachion rotundum var. subintegrum, the composition comprising the same preventing or treating allergic disease, inflammatory disease, asthma or chronic obstructive pulmonary disease and the use thereof
KR102191279B1 (ko) 헛개나무 뿌리 추출물, 이의 분획물 또는 이로부터 분리된 화합물을 포함하는 염증성 질환의 예방 또는 치료용 약학 조성물
JP5897354B2 (ja) 過活動膀胱の予防又は改善剤
JP2009107952A (ja) 抗骨粗鬆症剤
KR102025470B1 (ko) 한약재 추출물을 유효성분으로 포함하는 여성 폐경기 증후군 치료 또는 예방용 조성물
US20160206674A1 (en) Fruit extracts and extract formulations of canarium odontophyllum as actives and related invention embodiments
JP6204561B2 (ja) 過活動膀胱の予防又は改善剤
KR101629797B1 (ko) 백두옹 추출물 또는 이로부터 분리된 활성성분을 유효성분으로 포함하는 비만의 예방 또는 치료용 조성물
JP2009234919A (ja) 治療剤
JP2007039445A (ja) プロスタサイクリン産生増加剤及び血流促進剤
TW202200179A (zh) 磷酸二酯酶5活性抑制或勃起功能改善用組成物
KR20240030566A (ko) 흑룡각 추출물을 유효성분으로 포함하는 면역기능증진용 조성물
KR20140131766A (ko) 미숙 떫은 감의 분획물을 이용한 전립선 비대증 예방 또는 치료용 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140930

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150512