JP2013513022A - 亜鉛及び鉄表面を有する金属部材のための多段階前処理法 - Google Patents

亜鉛及び鉄表面を有する金属部材のための多段階前処理法 Download PDF

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Abstract

本発明は鋼及び/又は亜鉛めっき鋼表面の耐腐食処理のための、少なくともニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素のイオンから選択される金属イオン(M)を含む酸性水性クロムフリー組成物(A)、並びに、鋼及び/又は亜鉛めっき鋼表面を有する金属部材の耐腐食前処理のための組成物(A)を適用する多段階法に関する。本発明は、さらに、本発明による方法で得ることができる、少なくとも30mg/mのニッケル、並びに少なくとも10mg/mのジルコン、チタン、及び/又はハフニウム、並びに硫黄を含み、ここで、ニッケルが、少なくとも30原子%までで金属の形態で存在する不動態層系を有する亜鉛又は鉄の金属表面にも関する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鋼及び/又は亜鉛めっき鋼表面の耐腐食処理のための、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオン(M)を包含する酸性水性クロムフリー組成物(A)、並びに、鋼及び/又は亜鉛めっき鋼の表面を有する金属部材の耐腐食前処理のための組成物(A)を用いる多段階法に関する。さらに、本発明は、本発明による方法で得ることができる、少なくとも30mg/mのニッケルと、少なくとも10mg/mのジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムと、硫黄と、を含有し、ニッケルが、少なくとも30原子%の量で金属の形態で存在する不動態層系を有する亜鉛又は鉄の金属表面に関する。
フルオロ錯体の酸性水性溶液である腐食防止剤は、以前から知られており、前処理としての不動態化処理の先行技術として長い間用いられてきたクロメート処理の代替として用いられる。最近、処理金属表面上に薄い化成層を作り出すだけであるこの種の腐食防止剤は、リン酸塩処理法の代わりとしても議論されつつある。特に、自動車部品業界において、高いターンオーバーを伴う多段階リン酸塩処理プロセスを、ターンオーバーが低くプロセスの複雑さも低い方法へ置き換えるために用いられつつある。フルオロ錯体のこのような溶液は、一般に、耐腐食作用及び塗装密着性をさらに改善するその他の耐腐食活性物質を含有する。
例えば、特許文献1には、特にチタン及び/又はジルコニウムのフルオロ錯体を含有すると共に、硝酸イオン、銅イオン、銀イオン、バナジウム若しくはバナジン酸イオン、ビスマスイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、スズイオン、pH2.5からpH5.5の範囲に調整するための緩衝系、ドナー原子を含有する少なくとも2つの基を有する芳香族カルボン酸若しくはそのようなカルボン酸の誘導体、平均粒径が1μm未満であるシリカ粒子、から選択されるさらなる成分を追加で含む水性組成物が記載されている。
その金属表面への耐腐食前処理をさらに進歩させ、腐食防止及び塗装密着性という点においてトリカチオンリン酸亜鉛処理の性能特性へ近づけることが求められている。ここで、前処理の成功には、個々のプロセス工程の数が非常に重要であるだけでなく、特に鋼、亜鉛めっき鋼、及びアルミニウムといった材料から成る部材の前処理に関連して、コーティングの性能も非常に重要である。
公開特許出願である特許文献2より、特に鋼及び亜鉛めっき鋼である金属表面のジルコニウム系化成処理の前に行われる無電解金属化前処理が公知である。ここでは、化成処理の前に、ニッケル、銅、銀、及び/又は金から選択される陽性金属の水溶性塩を含有する酸性水性組成物による前処理が行われる。そのような金属化用の組成物は、消泡剤及び湿潤剤を追加で含有する場合がある。溶解性のあまり高くない銅塩を用いる場合、特許文献2では、錯化剤を用いて金属化組成物中の銅イオンの濃度を高めることが提案されている。特許文献2で提案される化成処理の前の金属化では、リン酸亜鉛処理及びそれに続く浸漬コーティングによって達成することができる塗装密着性及び耐腐食性が得られないことが示されている。
公開特許出願である特許文献3は、少なくとも50g/Lの亜鉛イオンと、鉄、コバルト、及び/又はニッケルの元素のカチオンから選択される少なくとも50〜300g/Lの金属カチオンと、を含有するほぼクロム(VI)フリーである電解質を用いた、鋼基材上の電解膜形成による黒色コーティングの形成について記載している。加えて、この水性組成物は、銅、銀、スズ、及び/又はビスマスの元素の陽性金属カチオンを含有していてもよい。特許文献3で開示される電解膜形成のための組成物のその他の成分は、膜形成を改善するイオン形成性化合物(ionogenic compounds)である。特に無機及び有機硫黄化合物はこの目的のために適している。特許文献3に示された内容によれば、そのような電解膜形成に続いてクロメート処理、次に浸漬塗装の析出を行って、鋼表面上の耐腐食性コーティング系を強化することができ、このプロセス順序に従ってコーティングされた鋼表面に、良好な塗装密着性と共に良好な耐腐食性を提供する。この電解プロセスの欠点は、一方では電気エネルギーの消費であり、他方ではこのプロセスで必要とされるイオン形成性成分の濃度が高いことである。このことによって、その活性成分の再生及び不可避である重金属スラッジの廃棄に関して、浴安定化剤(bath stabilizers)の使用及び複雑な装置が関与する浴管理が必要となる。
特許文献4から、当業者は、0.01〜1g/Lの量のコバルト、ニッケル、鉄、及び/又はスズの元素のイオンから選択される金属カチオンと、溶解性のあまり高くない重金属塩の析出を防止するためのピロリン酸及び/又はニトリロ三酢酸から選択される錯化剤と、を含有し、並びに所望に応じて、好ましくはサルファイトである還元剤を選択的に含有しているアルカリ性水性組成物を用いることができる。特許文献4に示された内容によれば、このようなアルカリ性組成物は、亜鉛表面の無電解コーティングに適しており、この方法でコーティングされた亜鉛表面は、クロメート処理及び表面コーティング系の適用の後、良好な塗装密着性と共に高い耐腐食性を示す。イオン濃度が低いこと、及び錯化剤が存在することにより、高い浴安定性が確保される。しかし、特許文献4で開示される方法は、鋼表面には満足の行く前処理ができず、この組成物は、比較的大量の錯形成性リン酸及び/又はニトリロ三酢酸を含有しており、これらは、環境保護の観点からは懸念事項となる。
国際公開第07/065645号 国際公開第2009045845号 米国特許第5032236号 米国特許第4278477号
したがって、先行技術には、腐食防止及び塗装密着性という点でトリカチオンリン酸塩処理と少なくとも同等であり、資源を節約する方法で操作可能である、亜鉛及び鋼表面両方の耐腐食前処理のための多段階プロセスは存在しない。
その結果、本発明の目的は、その後に実行される有機表面コーティング系の適用に適し、電解プロセス工程を包含せず、活性成分の少量の析出が効果的な腐食防止に十分であり、プロセスに起因する析出反応によって、再処理が必要となり得るこれらの活性成分の沈澱が処理浴中に大量に発生することのない耐腐食前処理のための方法を確立することから構成される。加えて、本発明による方法において、鋼、亜鉛めっき鋼、及びアルミニウムである構成部材の異なる金属表面に、トリカチオンリン酸塩処理と少なくとも同等である耐腐食性コーティングを提供することができる。
本目的は、プロセス工程i)〜iii)を包含し、この各々が、金属部材を水性処理溶液と接触させることを含む、鋼及び/又は亜鉛めっき鋼の表面を有する金属部材の耐腐食前処理のための多段階法によって達成される。それぞれのプロセス工程i)〜iii)は、以下の通り:
i) 金属表面の洗浄及び脱脂;
ii) 金属表面を本発明による酸性水性クロムフリー組成物(A)と接触させることによる無電解処理;
iii)金属表面を、
a)Zr及び/又はTiの元素に基づいて少なくとも5ppmの濃度のZr、Ti、及び/又はHfの元素の水溶性化合物の少なくとも1つ、
を含有する酸性水性組成物(B)と接触させることによる不動態化処理、
であり、
ここで、プロセス工程ii)及びiii)は、中間水洗工程を行って、又は行わずに、必ず金属表面の洗浄及び脱脂の後に行われるが、いかなる順序で行ってもよい。
本発明による方法で鋼及び/又は亜鉛めっき鋼と接触された場合に、僅かに少量の活性成分の析出のみによって効果的な腐食防止をもたらすものである本発明による酸性水性クロムフリー組成物(A)は、
a)少なくとも100ppmの、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオン(M)、
b)+6未満の酸化状態である硫黄を含有する少なくとも1つの水溶性化合物、
c)10g/L未満の亜鉛イオン、
d)合計で1g/L未満のPOとして算出される溶解リン酸、
を含有し、好ましくは、3.0から6.5の範囲のpH値を有する。
鋼及び亜鉛めっき鋼を含む金属部材が、本発明による組成物(A)により本発明による方法で処理される場合、金属部材の表面は、少なくとも10%の亜鉛めっき鋼表面を含み、pH値は、好ましくは4.0から7.0の範囲であり、特に好ましくは5.0から7.0の範囲であり、特には6.0から6.8の範囲である。
本発明によると、組成物(A)は、10ppm未満、好ましくは1ppm未満のクロム、特にはまったくクロム(VI)を含有しない場合に、クロムフリーである。
脱脂工程の後、及び不動態化処理の前又は後に行われる組成物(A)による本発明の金属表面の無電解処理により、金属イオン(M)(活性成分)の析出が、金属表面にもたらされる。この膜形成は、少なくとも部分的に、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の金属相の形態で行われる。
+6未満の酸化状態である硫黄を含有する還元性水溶性化合物の存在下での金属イオン(M)の析出による膜形成は、亜鉛イオンの存在下にて阻害される。従って、本発明による組成物(A)が含有するのは10g/L未満である。
好ましい実施形態では、組成物(A)はさらに、カルボキシル、ヒドロキシル、アミン、リン酸、又はホスホン酸基から選択される酸素及び/又は窒素原子を有する少なくとも2つの官能基を持つキレート化有機化合物を含有していてよい。リン酸、ホスホン酸、及び/又はヒドロキシル基を持つキレート化有機化合物が特に好ましく、例えば、1−ヒドロキシエタン−(1,1−ジホスホン酸)である。本発明による組成物(A)中のそのようなキレート化剤は、主として亜鉛イオンと錯体形成し、従って金属表面上での金属イオン(M)の析出の阻害を軽減することが見出されている。キレート化有機化合物は、キレート化有機化合物に対する亜鉛イオンの相対モル過剰量が、2g/L以下、好ましくは1g/L以下、特に好ましくは0.5g/L以下の亜鉛イオンとなるような量で含有されることが好ましい。
しかし、全体として、亜鉛イオンの含有量が2g/L以下、好ましくは1g/L以下、特に好ましくは0.5g/L以下の亜鉛イオンであるような組成物(A)が好ましい。
リン酸イオンの量も、本発明による組成物(A)において制限され、それは、その割合が高いと薄いリン酸塩不動態の形成が引き起こされる場合があり、それは金属表面上での金属イオン(M)の析出にとって不利であるからである。このことは、本発明による処理工程iii)のようにジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムを主体とする組成物による金属表面の不動態化処理が金属イオン(M)の析出による膜形成にとって不利ではないことを考えると、驚くべきことである。したがって、POとして算出される溶解リン酸の割合が500ppm以下、特に好ましくは200ppm以下、特には50ppm以下であるような本発明による組成物(A)が好ましい。
ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素の水溶性化合物が本発明による組成物(A)中に存在すると、鋼表面上の金属イオン(M)の析出が阻害され得る。加えて、そのような組成物(A)からは、ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの析出が得られず、従って、このような化合物の使用に利点はなく、経済的ではない。従って、水溶性化合物の形態のジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの割合が、合計で20ppm未満、より好ましくは5ppm未満である本発明による組成物(A)が好ましい。
+6未満の酸化状態である硫黄を含有する少なくとも1つの水溶性化合物は、好ましくは無機化合物から選択され、特に好ましくは、亜硫酸、チオ硫酸、ジチオン酸、ポリチオン酸、亜硫酸、二亜硫酸、及び/又はジチオン酸などの硫黄のオキソ酸、並びにこれらの塩から選択され、特に好ましくは亜硫酸から選択される。また、硫黄含有水溶性化合物は、有機酸であるチオシアン酸及び/又はチオウレアの塩から選択してもよいが、上述の硫黄含有水溶性無機化合物が、有機酸及び塩よりも好ましい。
本発明に関する酸化状態は、IUPAC規則I−5.5.2.1(”Nomenclature of Inorganic Chemistry − Recommendations 1990”, Blackwell: Oxford, 1990)に従って定義される。また、この酸化状態は、分子中の元素に対して、その元素が電子を共有している元素よりも高い電気陰性度を有している分子において他の元素と共有する電子のすべてがこの元素に割り当てられたとした場合に、割り当てられることになる仮想電荷を意味する。
+6未満の酸化状態である硫黄を含有する水溶性化合物の好ましい濃度は、少なくとも1mM、好ましくは少なくとも5mMで、100mM以下、好ましくは50mM以下である。1mMよりも低いと、金属イオン(M)の析出による膜形成が、典型的な処理時間である数分間では存在しないか、又は発生しない。100mMよりも高い場合、一方では、そのような組成物(A)と清浄な鋼表面を接触させた場合に膜形成のさらなる促進は観察されず、他方では、経済的、健康上、及び安全上の理由から、硫黄含有化合物の量を増加させることは認められるべきではない。
+5未満の酸化状態であるリン及び/又は窒素を含有する水溶性化合物を主体とするその他の還元剤は、驚くべきことに、金属イオン(M)の析出に適さないこと、特にニッケル及び/又はコバルトイオンの析出に適さないことが示される。したがって、経済的な理由から、これらの還元剤は組成物(A)に含有されないか、又は50ppmよりも少ない非常に少量しか含有されないことが好ましい。
本発明による組成物(A)において、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオン(M)が、少なくとも0.2g/Lで、5g/L以下、好ましくは2g/L以下含有されることが好ましい。この値がこのレベルより低い場合、通常は、組成物(A)中での金属イオン(M)の活性が低すぎて適切な析出が行われない。5g/Lよりも高い場合は、追加の利点はなく、一方、金属イオン(M)の不溶性塩の析出が増加し、従って、本発明による方法の工程ii)による処理浴内の金属イオン(M)の濃度がそのように高いことは経済的ではなく、処理コストの増加も必要となってしまう。
プロセス工程ii)において酸性水性組成物(A)から金属表面上へ析出される金属イオン(M)としては、好ましい実施形態においては、特にニッケル及び/又はコバルト、特に好ましくはニッケルが適切である。プロセス工程ii)及びiii)の順序に関係なく、ニッケル及び/又はコバルトイオン、特に好ましくはニッケルイオンを含有する水性組成物(A)と接触される鋼及び/又は亜鉛めっき鋼の金属表面には、短い処理時間の間に、ニッケル及び/又はコバルトの元素を含有する薄層が提供される。これは、腐食防止に対する最も高い要求を満たすと同時に、続いて適用される有機表面コーティング系に対する非常に優れた密着性ももたらす。
金属イオン(M)を放出する好ましい水溶性化合物は、塩化物イオンをまったく含有しないすべての水溶性塩である。特に、硫酸塩、硝酸塩、及び酢酸塩が好ましい。
本発明による好ましい組成物(A)において、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオン(M)の、硫黄含有水溶性化合物に対するモル比は、1:1以下であり、好ましくは2:3以下であり、1:5以上である。この好ましいモル比1:1よりも高い場合、金属イオン(M)の元素を含有する薄層の形成の進行が遅くなってしまう。したがって、特に本発明によるコイルコーティング法のプロセス工程ii)での組成物(A)の適用の場合、金属イオン(M)の総量に対して十分な量の硫黄含有水溶性化合物が存在するような組成物(A)が好ましい。また、金属イオン(M)の硫黄含有水溶性化合物に対するモル比が1:5より低い場合、還元性硫黄化合物がコロイド形態で含有される金属の析出をもたらし得ることから、本発明による組成物(A)の安定性にとって不利であり得る。
本発明による組成物(A)において、陽性金属カチオンの添加が、膜形成の促進に有利であり得る。したがって、本発明の好ましい実施形態は、銅イオン及び/又は銀イオンを、好ましくは銅イオンを、少なくとも1ppmであるが100ppm以下である量にて追加で含有する。100ppmよりも多い場合、本発明による方法で続いて適用される有機表面コーティングへの塗装密着性が著しく損なわれるために、又は本発明による方法の工程ii)の後に不均質なコーティングが形成されるために金属イオン(M)を主体とする膜形成を低下させてしまう範囲まで、元素の形態の陽性金属の鋼及び/又は亜鉛めっき鋼上への析出が支配的となり得るので、腐食に対する保護が悪化してしまう。
銅イオンを放出する好ましい水溶性化合物は、塩化物イオンをまったく含有しないすべての水溶性銅塩、さらにはすべての水溶性銀塩である。特に、硫酸塩、硝酸塩、及び酢酸塩が好ましい。
同様に、フッ化物イオン源である水溶性化合物を本発明による組成物(A)に添加することも、好ましい。ここで、組成物(A)中の総フッ化物濃度は、少なくとも50ppmであり、2000ppm以下であることが好ましい。フッ化物の添加は、本発明による方法において、特に、中間水洗工程を行って、又は行わず、洗浄工程i)の直後に工程ii)が行われる場合に、及びさらに、溶融亜鉛めっき鋼表面が処理される場合に、有利である。そのような場合、金属表面のピックリング速度が増加し、金属イオン(M)の元素から成る薄膜コーティングの析出反応速度の増加、及び金属表面のコーティングの均質性の向上が直接の効果である。フッ化物の総量が50ppmよりも少ない場合には、この追加の良好な効果がうまく発揮されず、一方2000ppmよりも多い場合には、析出反応速度のさらなる増加は起こらず、むしろ不溶性フッ化物の析出が欠点となってしまう。フッ化物イオン源として作用する好ましい水溶性化合物は、フッ化水素、フッ化アルカリ金属、フッ化アンモニウム、及び/又はフッ化水素アンモニウムである。
個々の工程i)〜iii)を包含する本発明による方法において、金属表面の洗浄及び脱脂は、プロセス工程ii)及びiii)による不動態化コーティングの均質な形成に必要である。特に、水性洗浄溶液によって実施されるような洗浄工程i)が、本発明において好ましい。ここで、この洗浄により、電気亜鉛めっき鋼の表面に基づいて、少なくとも0.4g/mで、0.8g/m以下の亜鉛のストリッピングが引き起こされる。当業者には、任意の洗浄時間に対して対応するストリッピング性を有する洗浄剤が公知である。そのような好ましい洗浄が、本発明によって処理された鋼及び/又は亜鉛めっき鋼表面の腐食防止及び塗装密着性という点でより良好な結果に繋がることは驚くべきことである。
本発明による方法の工程iii)で用いられる酸性水性組成物(B)は、好ましくは、クロムフリーであり、すなわち10ppm未満、好ましくは1ppm未満のクロムを含有し、特にはクロム(VI)をまったく含有しない。さらに、本発明による方法における酸性組成物(B)は、ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素に基づいて、合計で20ppmから1000ppmのジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素の水溶性化合物を含有することが好ましい。20ppm未満の含有の場合、ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素に基づいて、洗浄され、又は工程ii)で処理された金属表面の化成が不十分である結果となる可能性がある。したがって、これらの元素の水酸化物及び/又は酸化物の少量のみが析出され、得られる不動態化効果は小さすぎてしまう。また、組成物(B)中、ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素に基づいて1000ppmより多い場合、本発明に従って処理された金属表面の腐食特性のさらなる改善を見ることはできない。
ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素の水溶性化合物として、ジルコニウム及び/又はチタンの元素の水溶性化合物のみを含有する、特に好ましくはジルコニウムの元素の水溶性化合物のみを含有する酸性水性組成物(B)もまた、本発明による方法において好ましい。
ジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素の好ましい水溶性化合物は、水溶液中にてジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素のフルオロ錯体のアニオンへ解離する化合物である。この種類の好ましい化合物は、例えば、HZrF、KZrF、NaZrF、及び(NHZrF、並びに類似のチタン化合物である。また、例えば、(NHZr(OH)(CO又はTiO(SO)などのジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウムの元素のフッ素フリー化合物も、本発明による水溶性化合物として用いることができる。
加えて、本発明による方法の工程iii)における組成物(B)は、1から100ppmの銅イオンを含有していてよく、所望に応じて、200ppmまでの遊離のフッ化物を含有していてよい。銅イオンの添加は、洗浄され、又は工程ii)で処理された金属表面の化成を促進し、さらに、不動態化効果を高める。特に、鋼及び/又は亜鉛めっき鋼表面の不動態化処理がまず行われる場合、続いて実行される工程ii)における膜形成が著しく改善し、その結果、腐食防止特性の向上を観察することができる。銅イオンを放出する好ましい水溶性化合物は、塩化物イオンをまったく含有しない全ての水溶性銅塩である。特に、硫酸塩、硝酸塩、及び酢酸塩が好ましい。
イオン感受性電極によって測定することができる遊離のフッ化物に基づく好ましい量の範囲にてフッ化物イオンを、選択的に添加することにより、洗浄され、又は工程ii)で処理された金属表面の均質な化成が促進される。フッ化物イオン源として作用する好ましい水溶性化合物は、フッ化水素、フッ化アルカリ金属、フッ化アンモニウム、及び/又はフッ化水素アンモニウムである。
それぞれの処理の処理温度、及び持続時間は、本発明による方法の個々の工程i)〜iii)で異なり、浴設備及び適用の種類に大きく依存するものであるが、腐食特性に関する低下を許容する必要なしに、広い範囲にわたって様々であり得る。好ましくは、工程i)〜iii)の処理は、以下のように実施されるべきである:
プロセス工程i) : 30〜70℃にて2〜10分間
プロセス工程ii) : 20〜50℃にて10〜300秒間
プロセス工程iii): 20〜50℃にて0.5〜10分間
金属表面を水性処理工程ii)及びiii)と接触させるための具体的な条件は、好ましくは、工程ii)において、金属イオン(M)の1つ以上が少なくとも30mg/m、特に好ましくは少なくとも50mg/mであるコーティング質量が亜鉛表面にもたらされるように選択されるべきであり、一方工程iii)の処理の温度及び持続時間は、少なくとも10mg/mのジルコニウム及び/又はチタン、特に好ましくは少なくとも25mg/mのジルコニウム及び/又はチタンのコーティング質量が亜鉛表面にもたらされるように適合されるべきである。これらの好ましいコーティング質量より低い場合、この前処理の耐腐食特性がほとんど不十分なものとなってしまう。
本発明による方法の個々の工程i)〜iii)は、中間水洗工程を行って、又は行わずに実施してよい。しかし、洗浄工程i)の後に、水道水又は脱イオン水(κ<1μScm−1)を用いた少なくとも1回の追加の水洗工程を行うことが好ましい。
驚くべきことに、本発明による方法の工程ii)及びiii)の順序に関わらず、耐腐食特性及び塗装密着性という点で非常に良好な結果を得ることができる。しかし、1つの好ましい実施形態では、工程ii)による無電解処理は、洗浄工程i)の直後、すなわち中間水洗工程を行って、又は行わずに、実施される。この好ましい手順の場合、金属イオン(M)の元素に基づく膜形成がまず完了し、次にそうして処理された金属表面の化成が、ジルコニウム及び/又はチタン含有組成物(B)の補助の下に実施される。
本発明による方法は、鉄、鋼、及び/又は亜鉛めっき鋼表面、並びに対応するリン酸塩前処理表面(pre-phosphated surfaces)を有する金属部材に適している。これらの表面上では、本発明による方法において、工程ii)及びiii)の順序に関わらず、金属イオン(M)の元素に基づく十分な膜形成が常に行われており、そしてこれは、腐食防止及び塗装密着性という点で非常に優れた特性を持つための必須条件である。同様に、本発明による方法において、アルミニウムの表面もまた、工程iii)で不動態化され、したがって、この方法は、例えば、自動車産業における車体等、多金属構造から成る表面の耐腐食前処理に特に適している。
水性組成物は、工程i〜iii)において、浸漬法及びスプレー法の両方によって金属表面と接触させてよい。この方法はまた、金属ストリップの前処理にも用いることができ、その場合、例えば、当業者に公知のロールコーティング法によっても行なわれる。
本発明による方法に続いて、通常は、表面コーティング系の適用が行われるものであり、したがって、プロセス工程i〜iii)に、中間水洗工程及び/又は乾燥工程を行って、又は行わずに実行した後、好ましくは浸漬コーティング又は粉末コーティングが続いて行われ、特に好ましくは浸漬コーティング、具体的にはカソード浸漬コーティングが続いて行われる。
本発明は、さらに、本発明による好ましい方法で得ることができる、少なくとも30mg/mのニッケル、並びに少なくとも10mg/mのジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウム、並びに硫黄を含有し、ニッケルが、少なくとも30原子%の量で金属の形態で存在する不動態層系を有する鉄及び/又は鋼の金属表面も包含する。ここで、プロセス工程i)の直後に、中間水洗工程を行って、又は行わずに、工程ii)による無電解処理が行われる。ここで、工程ii)の本発明による組成物(A)は、少なくとも100ppmしかし5g/L以下のニッケルイオン、並びに少なくとも1mMの亜硫酸及び/又はその塩を含み、鉄及び/又は鋼表面が、20から50℃の範囲の処理温度にて少なくとも1分間、そのような組成物(A)と接触される。
さらに、本発明は、本発明による好ましい方法で得ることができる、少なくとも30mg/mのニッケル、並びに少なくとも10mg/mのジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウム、好ましくは少なくとも10mg/mのジルコニウム、並びに硫黄を含有し、ニッケルが、少なくとも30原子%の量で金属の形態で存在する不動態層系を有する亜鉛及び/又は亜鉛めっき鋼の金属表面も包含する。ここで、プロセス工程ii)は、中間水洗工程を行って、又は行わずに、プロセス工程iii)の直後に行われ、ここで、プロセス工程ii)の本発明による組成物(A)は、少なくとも100ppmで5g/L以下のニッケルイオン、並びに少なくとも1mMの亜硫酸及び/又はその塩を包含し、亜鉛及び/又は亜鉛めっき鋼表面が、20から50℃の範囲の処理温度にて少なくとも1分間、そのような組成物(A)と接触される。
本発明はまた、自動車の車体の製造における本発明に従って処理された金属部材の使用、又は本発明に従って処理された金属ストリップの使用にも関する。
以下は、本発明による前処理の耐腐食性効果を、本発明による好ましい組成物(A)により、異なる材料について例証するものである。
本発明による好ましい組成物(A)は、3.7のpH値、及び以下の組成を有する(実施例E1及びE2):

3.1g/L 硝酸ニッケル溶液、3.8g/L 亜硫酸水素ナトリウム
本発明による好ましい方法(E1及びE2)は、それに従って鋼(CRS)、溶融亜鉛めっき鋼(HDG)、及び電気亜鉛めっき鋼(ZE)の金属板が処理されるものであり、以下の個々の工程i〜iii)を特徴とする:
i)以下の組成のアルカリ性洗浄剤により、55℃にて5分間洗浄、及び脱脂を行う:

E1:3.0質量% Ridoline(登録商標)1565A;0.4質量% Ridosol(登録商標)1270(ヘンケル)
E2:3.0質量% Ridoline(登録商標)1574A;0.4質量% Ridosol(登録商標)1270(ヘンケル)
洗浄溶液は、各場合において、水道水を用いて調製する。

実施例E2の洗浄溶液で洗浄及び脱脂を行うと、電気亜鉛めっき基材上にて0.5g/mのストリッピングが得られる一方、実施例E1に従う洗浄溶液では、亜鉛表面のピックリングが行われない。

ii)上述の好ましい組成物(A)による、30℃にて1分間の無電解処理。
iii)pH値を4.0に調整し、150ppmのジルコニウム、20ppmのCu、及び60ppmの遊離フッ化物含量を有するジルコニウムを主体とする前処理溶液による、30℃にて2分間の不動態化処理(TecTalis(登録商標)1800;0.25g/L Grano Toner(登録商標)38、ヘンケル)。
各個々の工程i〜iii)の後、脱イオン水による水洗工程を続いて行う(κ<1μScm−1)。
比較のために、上述の工程i)の洗浄及び脱脂後、対応する金属板に、従来のトリカチオンリン酸塩処理を施すか(Granodine(登録商標)952、ヘンケル、2.0 HDG/EG CRS上のコーティング質量:2.5g/m、0.5質量%CrO水溶液中、20℃、15分間にてリン酸塩層を除去した後の質量差の秤量によって測定)(比較例C1及びC2)、又は上述の工程iii)のようなジルコニウム主体の化成処理による不動態化を行った(比較例C3及びC4)。
本発明に従って処理した金属板、及び比較板を、最終水洗工程の後に圧縮エアーで乾燥させ、以下のカソード浸漬コーティング:Aqua(登録商標)3000(デュポン;CDC膜厚:20μm、市販の膜厚測定器を用いて非破壊的に測定)、により電気泳動コーティングを施し、次に、塗装をオーブン中、175℃にて25分間焼き付ける。
次に、金属板に、VDA621.415に従う変化する気候条件下での腐食試験(10サイクル)、又はDIN EN ISO20567−1に従う石衝撃試験(stone impact test)を施した。得られた試験結果を表1にまとめる。
全体として、表1から、本発明に従って処理された金属板(E1及びE2)は、コーティングの間隙腐食(U/2値)及び石衝撃試験(K値)の両方の点において、ジルコニウム主体の化成処理のみを行ったもの(C3及びC4)よりも明らかに優れていることが示されている。
加えて、腐食の結果は、少なくともトリカチオンリン酸亜鉛処理(C1及びC2)と同等の耐腐食性コーティングが、本発明による方法で得られることを示している。
全体として、本発明による方法で処理された特に亜鉛めっき表面において(E1及びE2)、腐食特性の著しい改善、及びCDCに対する塗装密着性の増強が達成され、これらは、トリカチオンリン酸亜鉛処理と比較しても、著しく改善されているものである。
驚くべきことに、ピックリング洗浄溶液で亜鉛表面を洗浄することにより、本発明に従って処理され、浸漬コーティングでコーティングされた亜鉛表面(E2対E1)の性能の石衝撃試験でのさらなる著しい改善がもたらされることが示される。洗浄剤のピックリング作用による亜鉛表面のそのような改善は、本発明による方法でのみ発生し、ジルコニウム主体の化成処理のみ(C4対C3)及びトリカチオンリン酸亜鉛処理のみ(C2対C1)のいずれでも見られない。
Figure 2013513022
本発明による方法の亜鉛及び/又はリン酸イオンの過剰量に対する非許容性を、表2及び3に示す。
プロセス工程ii)における亜鉛イオンによるニッケル析出の阻害は、主として基材とは独立して進行していることが示されており、本発明による方法はそれでも、ニッケル元素に基づく少なくとも30mg/mのコーティング質量である場合、十分に良好な耐腐食性を提供する。
Figure 2013513022
亜鉛及び鋼板の両方において、実施例E1に類似の本発明による方法では、pH値が高いと析出するニッケルの量が増加する傾向にあり、したがって、亜鉛イオンに対する許容性をこの方法で高めることができる。
しかし、プロセス工程ii)におけるリン酸イオンによるニッケル析出の阻害は、鋼よりも亜鉛表面上の方が非常に明白である(表3)。プロセス工程ii)の組成物(A)のpH値が3.7の場合、リン酸含有量0.25g/Lにて65mg/mのNiが鋼板上に析出しており、これは良好な耐腐食性を得るには適切な量であるが、同一条件下にて、亜鉛板上には、ニッケルは、まったく析出していない。次に、プロセス工程ii)での浴温度を40℃まで上げると、ニッケル析出の増加が起こり、それによって、亜鉛板上のコーティング質量の測定値は92mg/mのニッケルとなっている。
Figure 2013513022
図1は、実施例E1に従って処理された鋼板(CRS)上のコーティングのXPSスパッタープロファイル(XPS=X線光電子分光)を示す。この深さ方向のプロファイルは、一方で、本発明による方法での鋼の処理が、ニッケルに加えて硫黄も含有するコーティングを形成していることを示し、また他方では、工程iii)での化成処理が、ニッケル含有コーティング上に酸化ジルコニウムの表面層を形成していることを示している。

Claims (14)

  1. a)少なくとも100ppmの、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオン(M)、
    b)+6未満の酸化状態である硫黄を含有する少なくとも1つの水溶性化合物、
    c)10g/L未満の亜鉛イオン、
    d)合計で1g/L未満のPOとして算出される溶解リン酸、
    を含有する、鋼及び/又は亜鉛めっき鋼表面の無電解処理のための酸性水性クロムフリー組成物(A)。
  2. pH値が3.0から6.5の範囲である、請求項1に記載の組成物。
  3. 鋼及び亜鉛めっき鋼を包含する金属部材の無電解処理のためであって、前記金属部材が、少なくとも10%の亜鉛めっき鋼表面を含み、pH値が、4.0から7.0の範囲、好ましくは5.0から7.0の範囲、特に好ましくは6.0から6.8の範囲である、請求項1に記載の組成物。
  4. ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオンが、少なくとも0.2g/Lで、5g/L以下、好ましくは2g/L以下で含有される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記組成物(A)における、ニッケル、コバルト、モリブデン、鉄、又はスズの元素の少なくとも1つのイオンから選択される金属イオン(M)の、硫黄含有水溶性化合物に対するモル比が、1:1以下であり、好ましくは2:3以下であるが、1:5以上である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記硫黄含有水溶性化合物が、水溶性無機化合物から、好ましくは硫黄のオキソ酸及びその塩、特に好ましくは亜硫酸及び/若しくはその塩から、並びに/又はチオシアン酸の塩から、並びに/又はチオウレアから選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 銅イオン及び/又は銀イオン、好ましくは銅イオンが、少なくとも1ppmであり、100ppm以下である量にて追加で含有される、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. フッ化物イオン源である水溶性化合物が、追加で含有され、前記組成物(A)中の総フッ化物濃度は、少なくとも50ppmであり、2000ppm以下である、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. カルボキシル、ヒドロキシル、アミン、リン酸、又はホスホン酸基から選択される酸素及び/又は窒素原子を有する少なくとも2つの官能基を持つキレート化有機化合物が追加で含有される、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記キレート化有機化合物が、前記キレート化有機化合物に基づく亜鉛イオンのモル過剰量が2g/L以下、好ましくは1g/L以下、特に好ましくは0.5g/L以下の亜鉛イオンとなるような量で含有される、請求項9に記載の組成物。
  11. 鋼及び/又は亜鉛めっき鋼の表面を有する金属部材の耐腐食前処理のための多段階法であって、プロセス工程i)〜iii)を含み、その各々が、前記金属部材を水性処理溶液と接触させることを含み、前記連続するプロセス工程i)〜iii)は、各々の場合において中間水洗工程を行うか、又は行わず、以下の通り:
    i)前記金属表面の洗浄及び脱脂;
    ii) 前記金属表面を請求項1から10のいずれか一項以上に記載の酸性水性クロムフリー組成物(A)と接触させることによる無電解処理;
    iii)前記金属表面を、
    a)Zr及び/又はTiの元素に基づいて少なくとも5ppmの濃度のZr、Ti、及び/又はHfの元素の水溶性化合物の少なくとも1つ、
    を含有する酸性水性組成物(B)と接触させることによる不動態化処理、
    である、多段階法。
  12. プロセス工程i)における前記金属表面の前記洗浄及び脱脂が、水性洗浄溶液によって実施され、プロセス工程i)において、電気亜鉛めっき鋼の表面に基づいて、少なくとも0.4g/mの亜鉛のストリッピングが行われる必要がある、請求項11に記載の方法。
  13. 前記酸性水性組成物(B)が、ジルコニウム及び/又はチタンの元素に基づいて、合計で20から1000ppmのジルコニウム及び/又はチタンの元素の水溶性化合物を含有し、所望に応じて1から100ppmの銅(II)イオン及び所望に応じて200ppmまでの遊離のフッ化物を含有してよい、前述の請求項11及び12に記載の方法。
  14. 請求項11から13のいずれか一項に記載の方法で得ることができる、少なくとも30mg/mのNi、並びに少なくとも10mg/mのジルコニウム、チタン、及び/又はハフニウム、並びに硫黄を含有し、ニッケルが、少なくとも30原子%の量で金属の形態で存在する不動態層系を有する鉄の金属表面であって、洗浄された前記鉄表面が、プロセス工程ii)において、少なくとも100ppmしかし5g/L以下のニッケルイオン、並びに少なくとも1mMの亜硫酸及び/又はその塩を含有する組成物(A)と、20から50℃の範囲の処理温度にて少なくとも1分間の処理時間にわたって接触される、鉄の金属表面。
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