JP2013508382A - Akt阻害剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、下記式:
Figure 2013508382

のAKT阻害剤を提供する。本発明はまた、式Iの化合物を含む医薬組成物、式Iの化合物の使用および式Iの化合物を使用する方法を提供する。

Description

本発明はAKT阻害剤に関する。
ホスホチジルイノシトール−3−キナーゼ(PI3K)/AKT/ラパマイシンの哺乳動物標的(mTOR)経路は、細胞成長および生存の制御に重要な多くのシグナル伝達ポイントを包含する。プロテインキナーゼBとしても知られているAKTは、この経路において重要な役割を有するセリン−トレオニンプロテインキナーゼである。AKTの活性化はPI3Kによって媒介される。PI3KはAKTに結合するリン脂質を生成する。結合時に、AKTは細胞膜に動員され、リン酸化反応を介して活性化される。AKT活性化およびシグナル伝達は、細胞生存、成長および増殖を促進する。増加したAKT活性化は、種々の癌に関与している。
AKT阻害活性を有する一連の置換ピペリジン化合物は特許文献1に開示されている。これらの化合物は、癌を含む、異常細胞増殖または異常に停止された細胞死を含む、またはそれらから生じる疾患または病態の治療における使用を開示している。
国際公開第2008/075109号パンフレット
癌などの増殖性疾患の治療に使用され得る代替のAKT阻害剤を提供する必要性が存在する。本発明は代替のAKT阻害剤を提供する。本発明の特定の化合物は、当該技術分野において公知のものより有効なAKT阻害剤である。
本発明の特定の化合物は、当該技術分野において知られている阻害剤と比べて、低いキナーゼ2(ROCK2)活性を有する。本発明の特定の化合物は、当該技術分野において知られているAKT阻害剤と比べて、改善された経口有効性を有する。
本発明は以下の式の化合物:
Figure 2013508382
[式中、
Aは、
Figure 2013508382
であり、
は、CH、CHCHまたはCFであり;
は、H、CF、CHCF、CHCHCF、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、CN、Cl、Br、CH=CH、CHCHOCH、C(CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、ここで、C−Cシクロアルキルは1位にてメチルで置換されてもよく、テトラヒドロピラン−4−イルは4位にてメチルで置換されてもよく、RはHであり;またはRおよびRは両方Clであり;およびRはHであり、RはCH、C(CH、CH(CH、シクロブチル、シクロペンチル、CH−シクロプロピル、C(CHCHCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり;またはRおよびRは両方CHであり;またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒に、3位にてヒドロキシで置換されてもよいピロリジン、またはアゼチジンを形成する]
またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、および医薬的に許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤を含む医薬製剤を提供する。
本発明は、治療に使用するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。
本発明は、肺癌、乳癌または膠芽細胞腫の治療に使用するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。本発明はさらに、哺乳動物における肺癌、乳癌または膠芽細胞腫を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を投与することを含む、方法を提供する。加えて、本発明は、肺癌、乳癌または膠芽細胞腫を治療するための医薬を製造するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の使用を提供する。さらに、本発明は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、治療に使用するための医薬組成物を提供し、また、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、肺癌、乳癌または膠芽細胞腫を治療するための医薬組成物を提供する。
本発明は、医薬的に許容可能な担体および必要に応じて他の治療剤と一緒に本発明の化合物を含む、医薬組成物を提供する。
上記の式に使用される一般的な化学用語はそれらの通常の意味を有する。例えば、用語「C−Cアルキル」とは、1〜4個の炭素原子の直鎖または分枝状の一価飽和脂肪族鎖を指し、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、およびt−ブチルが挙げられる。エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルおよびイソブチルは好ましいアルキル基である。エチルが特に好ましい。
本発明の化合物は塩基であり、従って、多くの有機酸および無機酸のいずれかと反応して、医薬的に許容可能な塩を形成し、本発明は式Iの化合物の医薬的に許容可能な塩を含む。本明細書で用いる、用語「医薬的に許容可能な塩」とは、生物に対して実質的に無毒である式Iの化合物の塩を指す。そのような塩は、当業者に公知である、Journal of Pharmaceutical Science,66,2−19(1977)に記載されている医薬的に許容可能な塩を含む。一実施形態において、本発明の化合物は遊離塩基または塩酸塩である。特に、それは遊離塩基である。
本発明の化合物の一部は1つ以上の不斉中心を有し、種々の立体異性体構造で存在し得る。これらの不斉中心の結果として、本発明の化合物は、ラセミ化合物、鏡像異性体の混合物として、ならびに個々の鏡像異性体、およびジアステレオマーおよびジアステレオマーの混合物として存在する。全てのこのようなラセミ化合物、鏡像異性体、およびジアステレオマーは、本発明の範囲内である。式Iの化合物の特定の立体異性体および鏡像異性体は、J.Jacquesら,「Enantiomers,Racemates,and Resolutions」,John Wiley and Sons,Inc.,1981,ならびにE.L.ElielおよびS.H.Wilen,「Stereochemistry of Organic Compounds」,(Wiley−Interscience 1994),ならびに1998年4月29日に公開された欧州特許出願公開番号EP−A−838448によって開示されているもののような周知技術およびプロセスを使用して当業者により調製され得る。分割の例としては、再結晶技術またはキラルクロマトグラフィーが挙げられる。
用語「R」および「S」は、不斉中心の特定の構造を示すために有機化学において一般的に使用されるように本明細書で用いる。用語「R」(レクタス)とは、優先順位の最も低い基への結合に沿って見る場合に、時計回りの基の優先順位(第1位から第2位への)をもつ不斉中心の立体配置を指す。用語「S」(シニスター)とは、優先順位の最も低い基への結合に沿って見る場合に、反時計回りの基の優先順位(第1から第2位への)をもつ不斉中心の立体配置を指す。基の優先順位は、それらの原子番号に基づいている(原子番号の減少する順番)。優先順位の部分的リストおよび立体化学の議論は、「Nomenclature of Organic Compounds:Principles and Practice」,(J.H.Fletcherら,eds.1974),p103−120に含まれている。
記号
Figure 2013508382
は、紙面から前へ突き出す結合を指す。記号
Figure 2013508382
は、紙面から後へ突き出す結合を指す。
用語「鏡像異性体富化」とは、一方の鏡像異性体の量の、他方の鏡像異性体と比較しての増大を指す。達成された鏡像異性体富化を表現する簡便な方法は、鏡像異性体過剰率の概念、または「ee」の概念であって、以下の式を用いて表される。
%ee=E−E
式中、Eは第1の鏡像異性体の量の割合であり、Eは第2の鏡像異性体の量の割合である。鏡像異性体富化は、キラルカラムによるガスクロマトグラフィーまたは高速液体クロマトグラフィーなどの標準的な技術および方法を使用して当業者により容易に決定される。
が結合される炭素はR立体配置:
Figure 2013508382
であることが好ましい。
本明細書で用いる、用語「R鏡像異性体」とは、90%より多い、好ましくは95%より多い、およびより好ましくは98%より多いR鏡像異性体の%eeが存在することを意味する。
当業者はまた、式Iの化合物が、互変異性体、例えば:
Figure 2013508382
として存在することを理解するだろう。
互変異性体は構造的に異なるが、当業者は、それらが平衡状態で存在し、通常の条件下で容易かつ迅速に相互変換することを理解するだろう(March,Advanced Organic Chemistry,Third Edition,Wiley Interscience,New York,New York(1985),p66−70;およびAllinger,Organic Chemistry,Second Edition,Worth Publishers,New York,New York,(1976),p173を参照のこと)。このように、単一の互変異性型の式Iの化合物の表現は、個々の互変異性型およびそれらの混合物の両方を意図する。
例示した化合物は、Chem Draw Ultraバージョンv10またはChem Bio Viz Ultraバージョンv11内の命名プログラムを用いて命名した。
一実施形態において、本発明は、Aが
Figure 2013508382
である、式Iの化合物を含む。
特に、Aは
Figure 2013508382
である。
一実施形態において、RはCHまたはCFである。特に、RはCHである。
代替の実施形態において、本発明は、Aが
Figure 2013508382
である、式Iの化合物を含む。
一実施形態において、本発明は、Rが、CF、CHCF、CHCHCF、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、CN、Cl、Br、CH=CH、CHCHOCH、C(CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、ここで、C−Cシクロアルキルは1位にてメチルにより置換されてもよく、テトラヒドロピラン−4−イルは4位にてメチルで置換されてもよく、RはHであり;またはRおよびRは両方Clである、式Iの化合物を含む。特に、Rは、CF、CHCF、CHCHCF、CHCH、(CHCH、(CHCH、CH(CH、CHCH(CH、C−Cシクロアルキル、Cl、Br、CH=CH、CHCHOCH、C(CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、ここで、C−Cシクロアルキルは1位にてメチルにより置換されてもよく、テトラヒドロピラン−4−イルは4位にてメチルで置換されてもよく、RはHであり;またはRおよびRは両方Clである。より特には、RはCF、CHCF、CHCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、RはHである。さらにより特には、Rはテトラヒドロピラン−4−イルであり、RはHである。
別の実施形態において、本発明は、Rが、CF、CHCF、CHCHCF、CHCH、(CHCH、シクロプロピル、Br、CHCHOCH、またはテトラヒドロピラン−4−イルであり、RがHである、式Iの化合物を含む。特には、Rは、CHCF、CHCHCFまたはCHCHであり、RはHである。
一実施形態において、本発明は、RがHであり、RがCH、C(CH、CH(CH、シクロブチル、シクロペンチルまたはCH−シクロプロピルであり;またはRおよびRの両方はCHであり;またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒に、3位にてヒドロキシにより置換されてもよい、ピロリジン、またはアゼチジンを形成する、式Iの化合物を含む。特に、RはHであり、RはCH、C(CH、CH(CH、シクロブチル、シクロペンチルまたはCH−シクロプロピルであり;またはRおよびRはそれらが結合するNと一緒に、ピロリジンまたはアゼチジンを形成する。より特には、RおよびRはそれらが結合するNと一緒に、ピロリジンを形成する。
別の実施形態において、本発明は、RがHであり、RがC(CHであり;またはRおよびRが、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する、式Iの化合物を含む。特にRおよびRは、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する。
さらなる実施形態において、本発明は、式Iの化合物
[式中、
Aは
Figure 2013508382
であり;
はCHまたはCFであり;
は、CF、CHCF、CHCHCF、CHCH、(CHCH、(CHCH、CH(CH、CHCH(CH、C−Cシクロアルキル、Cl、Br、CH=CH、CHCHOCH、C(CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、ここで、C−Cシクロアルキルは1位にてメチルにより置換されてもよく、テトラヒドロピラン−4−イルは4位にてメチルで置換されてもよく、RはHであり;またはRおよびRの両方はClであり;
はHであり、RはCH、C(CH、CH(CH、シクロブチル、シクロペンチルまたはCH−シクロプロピルであり;またはRおよびRは、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する]
またはその医薬的に許容可能な塩を含む。
なおさらなる実施形態において、本発明は、以下の式の化合物:
Figure 2013508382
[式中、
は、CF、CHCF、CHCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルである]
またはその医薬的に許容可能な塩を含む。
別の実施形態において、本発明は、式Iの化合物:
[式中、
Aは、
Figure 2013508382
であり、
は、CH、CFまたはCHCHであり;
は、CF、CHCF、CHCHCF、CHCH、(CHCH、シクロプロピル、Br、CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、RはHであり;
はHであり、RはC(CHであり;またはRおよびRは、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する]
またはその医薬的に許容可能な塩を含む。
さらに別の実施形態において、本発明は、以下の式の化合物:
Figure 2013508382
[式中、
は、CHまたはCFであり;
は、CHCF、CHCHCFまたはCHCHであり;
およびRは、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する]
またはその医薬的に許容可能な塩を含む。
別の実施形態において、以下の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩:
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピロド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン;
(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピロド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン;および
(R)−4−(4−(1−(2−(アゼチジン−1−イル)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピロド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンが提供される。
一実施形態において、本発明の化合物は、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン、またはその医薬的に許容可能な塩である。特に、本化合物は、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンである。より特には、本化合物は、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン結晶形態IIIである。(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン結晶形態IIIは、8.53(2θ±0.1°)におけるピークならびに任意に17.06、7.97および14.17(2θ±0.1°)から選択される1つ以上のピークを含むX線粉末回折パターン(CuKα放射線、λ=1.54056Å)により特徴付けられる。好ましくは、8.53、17.06、7.97および14.17(2θ±0.1°)におけるピークを含むX線粉末回折パターンにより特徴付けられる。
本発明の化合物はAKTの阻害剤であり、従って、癌の治療に有用である。特に、乳癌(Carptenら,448:439−444(2007))、特に、HER2陽性乳癌(Yakesら,Cancer Research,62:4132−4141(2003));結腸直腸癌(Parsonsら,Nature,436:792(2005);Carptenら,448:439−444(2007));卵巣癌(Carptenら,448:439−444(2007));肺癌、特に、肺扁平上皮癌(Malangaら,Cell Cycle,7:5:665−669(2008));胃癌(Byunら,Int.J.Cancer,104:318−327(2003));膵癌(Ruggeriら,Molecular Carcinogenesis,21:81−86(1998));頭頸部扁平上皮癌(Pedreroら,Int.J.Cancer,114:242−248(2005));黒色腫(Stahlら,Cancer Research,64:7002−7010(2004));膠芽細胞腫(The Cancer Genome Atlas Research Network,455:1061−1068(2008));前立腺癌(Sasakiら,Biochem.Biophys.Res.Comm.,399(1):79−83(2010));膀胱癌(Chingら,Lab.Invest.,Epub.26 2010年7月);中皮腫(Mohiuddinら,Annals of Sur.Oncol.,9(3):310−316(2002));肉腫、特に軟部組織の肉腫(Zhuら,Cancer Res.,68(8):2895−2903(2008));および腎癌(Haraら,Annals of Oncol.,16:928−933(2005))を含む、PI3K/AKT/mTOR経路が活性化される癌の治療である。
本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩は、哺乳動物における癌、特に上記の癌を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を投与することを含む、方法において使用され得る。癌、特に上記の癌の治療に使用するための、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩がさらに提供される。さらに、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩は、癌、特に上記の癌を治療するための医薬の製造に使用され得る。本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、癌、特に上記の癌を治療するための医薬組成物もまた、提供される。
本発明の化合物は、他の治療剤および特に、mTOR(ラパマイシンの哺乳動物標的)阻害剤、EGFR(上皮細胞増殖因子受容体)阻害剤、ゲムシタビン(Gemzar(登録商標))、シスプラチン、タシスラム(ナトリウムN−[(5−ブロモチオフェン−2−イル)スルホニル]−2,4−ジクロロベンズアミド)、ペメトレキセド(Alimta(登録商標))、ドセタキセル(Taxotere(登録商標))、ドキソルビシン(Doxil(登録商標))、イリノテカン(Campto(登録商標);Camptosar(登録商標))、パクリタキセル(Taxol(登録商標))またはタモキシフェンと併用して使用されてもよい。好ましいmTOR阻害剤としては、ラパマイシン(シロリムスとしても知られている)およびその類似体、例えばエベロリムス(42−O−(2−ヒドロキシ)エチル−ラパマイシン;欧州特許第1413581号に開示されている)、テムシロリムス(42−(3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート)−ラパマイシン;Torisel(登録商標);国際公開第95/28406号パンフレットに開示されている)およびデホロリムス(42−(ジメチルホスフィナート)ラパマイシン;国際公開第03/64383号パンフレットに開示されている)が挙げられる。好ましいEGFR阻害剤としては、エルロチニブ(Tarceva(登録商標))、セツキシマブ(Erbitux(登録商標);欧州特許第0359282号に開示されている)、パニツムマブ(Vectibix(登録商標);欧州特許第0359282号に開示されている)およびゲフィニチブ(Iressa(登録商標);欧州特許第0566226号に開示されている)が挙げられる。
一実施形態において、本発明は、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、および治療における同時、別々または連続使用のための併用製剤として上記のものから選択される治療剤を含有する製剤を提供する。本発明はさらに、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、肺癌、胃癌、膵癌、頭頸部扁平上皮癌、黒色腫、膠芽細胞腫、前立腺癌、膀胱癌、中皮腫、肉腫および腎癌の治療において、上記のものから選択される治療剤と併せて同時、別々および連続して使用するための本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を提供する。本発明はさらに、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌、肺癌、胃癌、膵癌、頭頸部扁平上皮癌、黒色腫、膠芽細胞腫、前立腺癌、膀胱癌、中皮腫、肉腫および腎癌からなる群より選択される癌を治療する方法であって、そのような治療を必要とする患者に、併用が有効である量で、本発明の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、および上記のものから選択される治療剤を投与することを含む、方法を提供する。
別の実施形態において、本発明は、医薬的に許容可能な担体および任意に他の治療剤と一緒に本発明の化合物を含む医薬組成物を提供する。特に、治療剤は上記のものから選択される。
本発明の化合物の経口投与が好ましい。状況に応じて、他の投与経路、例えば静脈内が使用されてもよいか、またはさらに好適であり得る。経口医薬を摂取することを忘れやすいまたは短気な患者にとって、経皮投与が非常に望ましい場合もある。本発明の化合物はまた、特定の状況において、経皮、筋肉内、鼻腔内または直腸内経路によって投与されてもよい。投与経路は、薬物の物理特性、患者および介護士の利便性、ならびに他の関連状況により制限される、任意の方法で変更されてもよい(Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition,Mack Publishing Co.(1990))。
式Iの化合物は、当該技術分野において認識されている技術および手順に従って当業者により調製され得る。より具体的には、式Iの化合物は、以下に記載されるスキーム、調製例および実施例に記載されるように調製され得る。以下のスキームにおける個々の工程は式Iの化合物を得るために変更されてもよいことは当業者により認識されるだろう。試薬および出発物質は当業者に容易に入手可能である。他に特定されない限り、すべての置換基は以前に定義される通りである。
Figure 2013508382
スキーム1において、式Iの化合物は、化合物(1)のピペリジン環のアミン基と、化合物(2)の離脱基である、クロロ基との間の求核置換反応によって調製できる。化合物(1)および化合物(2)は、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミンまたは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エンなどの適切な塩基を含む、N−メチルピロリジノン、メタノールまたはn−プロパノールなどの適切な溶媒中で溶解する。反応物はフラスコまたはマイクロ波チューブ中で加熱できる。式Iの化合物は、リン酸水溶液を用いる酸洗浄、続いて、水酸化ナトリウムを用いる塩基水溶液洗浄を含み得る水系後処理(aqueous workup)、およびさらに、シリカゲルクロマトグラフィーまたは高圧液体クロマトグラフィー(HPLC−キラルAD)などの精製などの当該技術分野において公知の方法によって単離できる。代替として、水系後処理後、式Iの化合物は、メチルtert−ブチルエーテルとヘキサンの75%混合物などの溶媒から再結晶により単離できる。
式Iの化合物の塩は、4M塩酸などの適切な酸水溶液中に式Iの化合物を溶解することによって調製でき、減圧下で濃縮することにより単離できる。代替として、式Iの化合物の酸性逆相クロマトグラフィーを使用して、二塩酸塩またはトリフルオロ酢酸塩を得ることができる。
Figure 2013508382
スキーム2において、代替経路が式Iの化合物(Aは以前に定義した通りである)の調製について記載されている。この合成経路は、式Iの化合物について定義した−NR置換基を得るために、化合物(16)と適切なアミンとの間のアミン置換反応を含む。化合物(16)は、ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシドなどの適切な溶媒中に溶解する。トリエチルアミンなどの適切な塩基を加える。式Iの化合物について定義した−NR置換基を生じる適切なアミンを加える。反応が完了するまで、反応物を約50℃にて加熱する。式Iの化合物を、水系後処理、濃縮、および有機抽出物のクロマトグラフィーなどの従来の手段によって単離する。
化合物16を、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中に化合物(17)を溶解し、トリエチルアミンなどの適切な塩基を加え、約0℃に冷却することによって調製する。塩化メタンスルホニルを滴下して加える。その後、反応を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、続いて、当該技術分野で公知の従来の方法により化合物(16)を単離する。化合物(16)を精製せずに使用して、式Iの化合物を調製することができる。化合物(17)は、スキーム1に記載した方法によって化合物(18)(n=1〜2)および化合物(2)から調製できる。化合物(17)を精製せずに使用して、化合物(16)を調製できる。
得られた式Iの化合物がラセミ化合物である場合、それは、キラルクロマトグラフィーなどの当該技術分野において公知の方法によって個々の鏡像異性体に分離され得る。
式Iの化合物の個々の鏡像異性体のキラル純度は、HPLC(キラルパックAD−H)および超流動体クロマトグラフィー(キラルAD−H)により2つの鏡像異性体を比較することによって決定できる。
Figure 2013508382
スキーム3において、化合物(2b)および(2c)、化合物(2a)のラセミ混合物の鏡像異性体、4−クロロ−5−R−6,8−ジヒドロ−5H−ピリド[2,3−d]ピリミジン−7−オンは、化合物(5)および化合物(6)で開始する一連の反応により調製できる。化合物(2a)は、加熱しながら、化合物(3)と、水酸化アンモニウム(20〜30%)またはイソプロパノール中のアンモニアガスの溶液とを混合することによって調製する。化合物(2a)は、冷却後の濾過およびその後の冷水での洗浄により単離できる。キラルクロマトグラフィーによる化合物(2a)のさらなる分割により、化合物(2b)および化合物(2c)を得る。化合物(2a)、(2b)または(2c)を、スキーム1またはスキーム2における合成経路に従って使用して、式Iの化合物のラセミ体または個々の鏡像異性体を形成できる。
代替として、化合物(2a)は、ジクロロメタンなどの溶媒中のtert−ブトキシカルボニルtert−ブチルカルボネートおよび4−(ジメチルアミノ)ピリジンを用いるtert−ブトキシカルボニル(BOC)部分などの窒素保護基により保護できる。キラルクロマトグラフィーによるラセミ化合物の後の分離により、窒素BOC−保護化合物(2b)および(2c)を得る。BOC−保護化合物(2b、2c)とジオキサン中の塩酸との反応などの当該技術分野における公知の方法による脱保護により、所望の単一の鏡像異性体を得る。
化合物(3)は、化合物(4)のハロゲン置換反応により調製できる。化合物(3)は、N,N−ジエチルアニリンなどの塩基および塩化ホスホリルなどの塩素化剤の存在下で、アセトニトリルまたはトルエンなどの適切な溶媒中で溶解する。反応混合物を還流した後、化合物(3)は、3Mのリン酸水素二カリウム水溶液での水系後処理、メチルtert−ブチルエーテルなどの適切な溶媒での抽出、水での有機層の洗浄および真空中での濃縮などの従来の手段により単離できる。
代替として、化合物(2a)は、2,4−ジメトキシベンジル基などの窒素保護基を含むように合成できる。化合物3はまず、ジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒中に溶解する。ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基および試薬2,4−ジメトキシベンジルアミンを加える。2,4−ジメトキシベンジル中間体を、水系後処理などの当該技術分野において公知の方法によって単離する。この中間体を、ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で加熱して、2,4ジメトキシベンジル保護化合物(3)を形成する。この化合物をスキーム1の合成において実施して、式Iの2,4−ジメトキシベンジル保護化合物を形成することができる。式Iの2,4−ジメトキシベンジル保護化合物を従来の手段によって脱保護して、ラセミ化合物を得、その後、キラルクロマトグラフィーにより個々の鏡像異性体を分離する。
化合物(4)は、マイケル付加反応、続いて、その場(in situ)での環形成反応により調製できる。プロパン二酸ジメチルエステル(化合物(5))および化合物(6)を、メタノール溶液および酢酸ホルムアミジン中のナトリウムメトキシドの混合物に加える。化合物(4)は、反応物のpHを約3に調節し、濾過し、メタノール/水などの冷却した溶媒混合液で生成物を洗浄することによって従来の手段によって単離できる。
Figure 2013508382
スキーム4において、化合物(2d)は、アミン(10)、2,2,2−トリフルオロエチルアミンなどの市販の出発物質と、市販のアルデヒド、4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルバルデヒド(7)との間の還元的アミノ化反応で開始する一連の反応により調製して、チタンテトライソプロポキシドの存在下で、テトラヒドロフランおよびメタノールなどの溶媒混合液中のイミン(8)を形成できる。イミンを、ジクロロメタンなどの溶媒中に化合物(8)を溶解し、窒素下で冷却し、メタンスルホン酸およびボランtert−ブチルアミンなどの適切な還元剤を加えることによって還元する。アミン(9)は、塩基水溶液系後処理および真空中で有機物を乾燥させることによって単離する。化合物(9)はさらに精製せずに次の反応において直接使用できる。化合物(2d)は、窒素下で約0℃に冷却し、その後一晩、約40℃で反応混合物を加熱しながら、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中のトリエチルアミンなどの塩基の存在下で、化合物(9)とトリホスゲンとを反応させることによって調製する。化合物(2d)は、水系後処理、濃縮、および有機抽出物のクロマトグラフィーなどの当該技術分野において公知の方法によって単離する。式Iの化合物は、スキーム1および2におけるように化合物(2d)を利用することによって得ることができる。
Figure 2013508382
スキーム5において、化合物(1)は、必要に応じてジクロロメタン、メタノールまたはイソプロパノールなどの適切な溶媒中に溶解する、化合物(15)に、ジオキサン、イソプロパノール、メタノールまたはエタノール中の塩化水素を加えることなどの従来の手段によって、対応するtert−ブトキシカルボニル化合物(15)の脱保護によって調製できる。反応は、約2時間から18時間、室温から約50℃までの範囲の温度で実施できる。従来の後処理は、揮発性物質を蒸発させることを含んでもよく、続いて、2M水酸化ナトリウムなどの塩基を用いる任意選択の塩基性化工程、酢酸エチルなどの溶媒での抽出、および真空中での濃縮により、遊離塩基、nHClまたはn酢酸塩として化合物(1)を得ることができる。
化合物(15)は、化合物(16)からの式Iの化合物の調製に関してスキーム2に記載した同様の反応によって化合物(14)から調製できる。
化合物(14)は、化合物(17)からの化合物(16)の調製に関してスキーム2に記載した同様の反応によって化合物(13)から調製できる。
化合物(13)は合成経路Aに従って化合物(12)から酸触媒脱保護反応により調製できる。化合物(12)はテトラヒドロフランなどの適切な溶媒中に溶解する。1Nの塩酸水溶液などの酸触媒を加える。化合物(13)は水系後処理などの当該技術分野において公知の方法によって単離できる。
化合物(12)は1つの位置異性体として記載されているが、位置異性体の混合物を表してもよい。位置異性体(12a)および(12b)の合成および単離をスキーム6に示す。化合物(12)は、水酸化カリウムまたはカリウムtert−ブトキシドなどの塩基を含むジメチルスルホキシドなどの適切な溶媒中で化合物(11)を溶解することによって調製できる。ヨウ化ナトリウムを必要に応じて加えてもよい。2−(2−ハロエトキシ)テトラヒドロピランを反応物に加える。反応を約4時間室温にて維持するか、または約1時間から12時間、約45℃から50℃まで加熱してもよい。化合物(12)は、水系後処理、真空中での濃縮およびクロマトグラフィーによる精製などの当該技術分野において公知の方法によって単離できる。
代替として、経路Bを実施して、RおよびRが、それらが結合するNと一緒にピロリジンを形成する、化合物(1)を得ることもできる。化合物(15a)は、化合物(11)から化合物(12)の変換に関する上記の反応条件を用いて、化合物(11)と、1−(2−クロロエチル)−ピロリジン塩酸塩とを反応させることによって調製できる。化合物(15a)は1つの位置異性体として記載されているが、位置異性体の混合物を表してもよい。位置異性体(15b)および(15c)の合成および単離をスキーム6に示す。BOC保護基は上記の従来の手段によって除去できる。
Figure 2013508382
スキーム5におけるようなアルキル化化合物(11)の場合、化合物(12)の位置異性体(12a)および(12b)ならびに化合物(15a)の位置異性体(15b)および(15c)のそれぞれは、スキーム6に示すような様々な割合で形成できる。一部の場合、所望の異性体(12a)または(15b)のみが得られる。他の場合、合成により、所望の化合物(12a)または(15b)に好ましい割合が得られる。この場合、さらなる精製は任意選択であり、少量の不純物を除去するために後の工程において発生させてもよい。しかしながら、化合物(12a)と化合物(12b)との間、または化合物(15b)と化合物(15c)との間の割合は、所望の異性体について優位でない場合、精製が必要である。所望の異性体(12a)または(15b)を単離するための精製は、カラムクロマトグラフィーまたはブタン二酸を含むイソプロピルアルコール、または酢酸エチルを含むメタノールもしくはメタノール/エタノール混合物中の1Mもしくは3M塩酸などの適切な溶媒からの再結晶化を含む。
Figure 2013508382
スキーム7において、RおよびRの導入は、化合物(12c)とN−ブロモスクシンイミドなどのハロゲン化剤との間のハロゲン化置換反応によって達成でき、ジハロ(12d)またはモノハロ(12e)置換化合物を得ることができる。化合物(12d)および(12e)はスキーム5におけるような合成で実施できる。また、RおよびRがブロモである場合、化合物(12d)は、低い温度にて、テトラヒドロフランなどの適切な溶媒中で、その化合物と、n−ブチルリチウムとを反応させ、続いて、イソプロピルアルコールを添加することによって化合物(12e)に変換できる。
化合物(12e)は、酢酸パラジウム、トリシクロヘキシルホスフィン、リン酸三カリウムN水和物および置換ボロン酸などのSuzukiカップリング反応条件に供することができる。例えば、シクロプロピルボロン酸の場合、臭素がシクロプロピルにより置換される。
Figure 2013508382
スキーム8において、RおよびRがクロロまたはヨードの場合、RおよびRの導入は、化合物(11a)と、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミドまたはヨウ素などのハロゲン化剤との間のハロゲン化置換反応によってなされて、一般に文献に見出される反応条件下で、ジハロ(11bまたは11d)またはモノハロ(11c)置換化合物を得ることができる。化合物(11b)および(11c)は、カラムクロマトグラフィーにより同じ反応混合物から単離できる。化合物(11d)は、反応混合物を重硫酸ナトリウム水溶液に注いで、黄色懸濁液を形成させ、濾過し、固体を洗浄することによって単離できる。化合物(15d、15eおよび15f)は、対応する化合物(11)からスキーム5に見出される合成に従って調製できる。
化合物(15f)は、イソプロピルマグネシウムクロリドおよび2−メチルテトラヒドロフランの存在下で、モノ脱ハロゲン化されて、化合物(15g)を形成することができる。化合物(15g)は、酢酸パラジウム、炭酸ナトリウムなどの塩基を含むジメチルスルホキシドなどの適切な溶媒中で、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボラートおよび置換ボロン酸エステル(例えば2−(3,6ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(スキーム16に従って調製され得る化合物(38)))などのSuzukiカップリング反応条件に供することができる。得られた3,6ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル置換化合物は、エタノールなどの適切な溶媒中のパラジウム炭の存在下で、水素の雰囲気下で還元されて、化合物(15)(式中、R=テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルである)を形成させることができる。
Figure 2013508382
スキーム9において、化合物(15h)は、塩基、典型的には、三塩基性リン酸カリウムN水和物、およびパラジウム触媒、典型的には、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)または酢酸パラジウム、およびジシクロヘキシル−[2−(2,6−ジメトキシフェニル)フェニル]ホスファンの存在下で、ボロン酸エステル4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロランと混合することなどのSuzukiカップリング反応条件に供することができる。得られた化合物(15i)は、スキーム5におけるように進行させて、化合物(1)を得ることができる。
代替として、この反応は、ピロリジン−エチル置換化合物よりむしろ、ヒドロキシ−エチル置換化合物(13)で実施してもよい。得られたアルケン化合物は、水素雰囲気下で、エタノールなどの適切な溶媒中の10%パラジウム炭素を含む水素化条件に供して、アルキル置換化合物を形成することができる。化合物は、セライト(登録商標)で濾過し、続いて、メタノールで洗浄し、真空中で濃縮することにより単離できる。
Figure 2013508382
スキーム10において、化合物(18)は従来の脱保護方法によって調製できる。化合物(12)をメタノールなどの適切な溶媒中で溶解し、ジオキサン溶液中の4M塩酸を加え、一晩攪拌する。化合物(18)を、真空中で濃縮することなどの当該技術分野において公知の方法によって単離して、nHCl塩として化合物(18)を得ることができる。化合物(18)はスキーム2を利用して、式Iの化合物を形成できる。
Figure 2013508382
スキーム11において、化合物(11e)は、ケトン(22)またはアルデヒド(26)から化合物(23)への酸化反応およびアンモニア、化合物(23)と、化合物(24)のアルデヒド部分との間の濃縮反応を含む2工程プロセスによって調製できる。二酸化セレンを、酢酸などの酸を含む1,4−ジオキサンおよび水などの適切な溶媒混合物中で混合する。ケトン(22)またはアルデヒド(26)を酸化剤に加え、約90℃で加熱し、2〜18時間攪拌し、濾過して、化合物(23)を得る。任意選択の後処理は、セライト(登録商標)での濾過、真空中での濃縮、およびメタノールなどの溶媒中での残留物の溶解を含み得る。化合物(24)を、水酸化アンモニウムまたは酢酸アンモニウムを含むメタノールに溶解し、必要に応じて約0℃に冷却する。化合物(23)を滴下して加え、反応物を一晩攪拌する。化合物(11e)は、濾過、水系後処理およびシリカゲルクロマトグラフィーによる精製などの当該技術分野において公知の方法によって単離できる。任意選択の後処理は、メチルtert−ブチルエーテルおよび水で残留物を希釈すること、リン酸水溶液を加えることによってpHを約2に調節すること、水層を分離すること、メチルtert−ブチルエーテルで水層を洗浄すること、炭酸ナトリウムでpHを約10に調節すること、および酢酸エチルでの最後の抽出を含み得る。有機層を合わせ、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、濾過し、真空中で濃縮して、化合物(11e)を得る。
化合物(23)は、市販されていない場合、化合物(25)または(26)から開始する一連の酸化反応によって調製できる。3,3,3−トリアセトキシ−3−ヨードフタリドをジクロロメタンなどの適切な溶媒中で溶解する。化合物(25)を同じ溶媒中に溶解し、酸化剤に滴下して加える。約4時間後、化合物(26)は、セライト(登録商標)での濾過、チオ硫酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムでの水性洗浄を含む水系後処理、濾過および真空中での濃縮などの当該技術分野において公知の方法によって単離できる。
Figure 2013508382
スキーム12において、化合物(22)は、ワインレブアミドを形成させることを含むワインレブケトン合成、続いて、有機金属求核試薬との反応および加水分解によって調製して、所望のケトンを形成できる。エステル(27)をメタノールなどの適切な溶媒中に溶解して、水酸化ナトリウムなどの塩基を加える。酸(28)は、メチルtert−ブチルエーテルおよび塩酸水溶液を含む酸洗浄液での水系後処理などの従来の手段によって単離できる。固体は精製せずに次の反応に実施できる。ワインレブアミド(29)を、1,1’−カルボニルジイミダゾールの存在下で、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中で酸(28)を攪拌し、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩を加えることによって調製する。ワインレブアミドを、塩化アンモニウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液での洗浄を含む水系後処理、および真空中での濃縮によって単離する。化合物(29)は、さらに精製せずに次の工程に使用できる。次の工程は、テトラヒドロフランなどの溶媒中にワインレブアミドを溶解し、約0℃に冷却し、有機金属求核試薬、メチルマグネシウムクロリドを加えることを含む。この複合物を、反応混合物を氷/水混合物または塩化アンモニウム水溶液中に注ぐことによって加水分解する。メチルtert−ブチルエーテルを含む水系後処理および真空中での濃縮により、化合物(22)を得る。化合物(22)は精製せずに次の工程に利用できるか、またはシリカゲルクロマトグラフィーによる精製後に利用できる。
化合物(22)に対する代替のアプローチは、低温にて、テトラヒドロフランなどの溶媒中で、化合物(27)と、イソプロピルマグネシウムクロリドおよびN,−O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩とを反応させて、ワインレブアミドを形成させることを含む。
Figure 2013508382
スキーム13において、化合物(11e)はまた、高温にて、化合物(30)と、酢酸ナトリウム水溶液とを反応させ、次いで、メタノールおよび水酸化アンモニウムなどの適切な溶媒中で、化合物(24)とを反応させことによって調製できる。化合物(11e)は、水系後処理などの当該技術分野における公知の方法によって単離でき、さらに精製せずに利用できる。
Figure 2013508382
スキーム14において、化合物(30)の調製は1,1−ジブロモメタン(32)のアニオン形成で開始する。アニオンの形成は、一般に文献に見出される方法によってジイソプロピルアミンおよびn−ブチルリチウムからリチウムジイソプロピルアミドの調製を含む。リチウムジイソプロピルアミドの形成後、化合物(31)および化合物(32)を、低温にてテトラヒドロフランなどの適切な溶媒中で攪拌し、低温を維持しながら、リチウムジイソプロピルアミドを滴下して加える。反応を塩酸水溶液でクエンチし、続いて、メチルtert−ブチルエーテルおよびヘプタンなどの溶媒を用いて水系後処理する。
Figure 2013508382
スキーム15において、化合物(11f)の合成を、アルデヒド(33)から開始しているように示す。合成を、N−メチル−N−(メチレンアミノ)−メタンアミンと、2,6−ルチジンなどの塩基とを反応させ、低温にてトルフルオロ酢酸無水物を加えることによって、(E)−(ジメチルヒドラゾノ)−1,1,1−トリフルオロ−プロパン−2−オンを形成させることによって達成する。中間体を、酢酸中の化合物(24)および酢酸アンモニウムとを反応させて、化合物(11f)を形成する。化合物(11f)は、水酸化アンモニア中の化合物(11f)を加熱し、冷却し、固体を単離するために濾過することによってトリフルオロメチル置換基をシアノ置換基に変換することによって化合物(11g)にさらに変換できる。
Figure 2013508382
スキーム16において、化合物(38)は、水素化ナトリウムなどの塩基およびメチルtert−ブチルエーテルなどの溶媒の存在下で、化合物(34)と(35)との間のウィリアムソンエーテル合成で開始する一連の反応を介して調製して、エーテル(36)を形成できる。化合物(36)を標準的な反応条件に供して、ボロン酸エステル(37)を形成する。これらの試薬は、塩化リチウム、一塩化第一銅およびビス(ピナコラト)ジボロンおよびジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒を含み得る。化合物(38)は、ジクロロメタンなどの適切な溶媒中の第2世代グラブス触媒を利用してルテニウム触媒オレフィンメタセシスにより調製できる。化合物(38)は、スキーム8に記載されるように式Iの化合物の合成に利用できる。
当業者は、式Iの化合物の置換基の全てが、化合物を合成するのに利用される特定の反応条件を許容するわけではないことを理解するだろう。それらの部分は、合成における簡便な点で導入されてもよく、または保護され次いで必要に応じてもしくは所望の場合に脱保護されてもよい。当業者はまた、保護基は、本発明の化合物の合成における任意の簡便な点で除去されてもよいことを理解するだろう。窒素保護基を導入し、除去するための方法は、当該技術分野において周知である。例えば、GreeneおよびWuts,「Protective Groups in Organic Synthesis」,第3版,John Wiley and Sons,New York,Chapter 7(1999)を参照のこと。さらに、当業者は、多くの状況において、導入される部分の順序は重要ではないことを理解するだろう。式Iの化合物を生成するために必要な工程の特定の順序は、合成される特定の化合物、開始化合物ならびに置換中間体および生成物の相対的傾向に依存する。
調製例1
(E,Z)−6−クロロ−5−((2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)メチル)ピリミジン−4−アミン
Figure 2013508382
テトラヒドロフラン(4mL)中の4−アミノ−6−クロロピリミジン−5−カルバルデヒド(0.31g,1.94mmol)の溶液を、チタニウムテトラ(イソプロポキシド)(0.85mL、1.5当量)、2,2,2−トリフルオロエチルアミン(0.76mL、4.9当量)、およびメタノール(3.8mL)の混合物に加える。室温で一晩、反応物を攪拌する。2:1の水酸化アンモニウム:水を反応混合物に加え、次いで酢酸エチルで希釈する。層を分離する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を白色の固体(0.44g、96%)として得る。MS(ES)m/z=239[M]
調製例2
6−クロロ−5−((2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)メチル)ピリミジン−4−アミン
Figure 2013508382
(E,Z)−6−クロロ−5−((2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)メチル)ピリミジン−4−アミン(3.42g、14.35mmol)およびジクロロメタン(34.8mL)を合わせる。窒素下で0℃に冷却する。シリンジによりメタンスルホン酸(2.30mL、2.4当量)を滴下して加え、5℃以下に温度を維持する。シリンジによりジクロロメタン(10mL)中のボランtert−ブチルアミン錯体(1.86g、1.5当量)の溶液を滴下して加え、5℃以下に温度を維持する。反応混合物を1時間、0℃で攪拌する。2:1の水酸化アンモニウム:水を加え、次いでジクロロメタンで希釈する。層を分離する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、標題化合物を黄色の固体(2.39g、69%)として得る。MS(ES)m/z=241[M]
調製例3
5−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロピリミド[4,5−d]ピリミジン−2(1H)−オン
Figure 2013508382
6−クロロ−5−((2,2,2−トリフルオロエチルアミノ)メチル)ピリミジン−4−アミン(9.57g、39.78mmol)、トリエチルアミン(5.50mL、2.0当量)、およびジクロロメタン(795mL)を合わせる。窒素下で0℃に冷却する。ジクロロメタン(228mL)中のトリホスゲン(11.85g、1.0当量)の溶液を加える。0℃で30分間攪拌し、室温まで加温させる。反応混合物を40℃まで一晩加熱する。炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。9:1のジクロロメタン:メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(4.50g、42%)を得る。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ10.83(s,1H),8.41(s,1H),4.20(m,2H),3.25(s,2H)。
調製例4
メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)ブタノエート
Figure 2013508382
ナトリウムメトキシド(14.69g、0.85当量)をメタノール(70mL)に加える。プロパン二酸ジメチルエステル(36.64mL、320.00mmol)およびクロトン酸メチル(34.01mL、1.0当量)の混合物を加えながら、15分にわたって加熱還流する。混合物を40分間還流し、次いでその混合物を室温まで冷却する。ナトリウムメトキシド(19.02g、1.1当量)、メタノール(70mL)、および酢酸ホルムアミジン(39.98g、1.2当量)の混合物を加える。室温で一晩攪拌する。氷槽で混合物を冷却し、5Mの塩酸水溶液を加え、pHを3に調整する。濾過して、標題化合物(41.00g、60%)を得る。MS(ES)m/z=213[M]
メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)ブタノエートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例7
メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ブタノエート
Figure 2013508382
メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)ブタノエート(41.00g、193.21mmol)をアセトニトリル(95mL)に加える。塩化ホスホリル(39.50mL、2.2当量)を10分にわたって滴下して加える(発熱が生じる)。10分間、混合物を攪拌し、N,N−ジエチルアニリン(34.00mL、1.1当量)を10分にわたって滴下して加える(発熱が生じる)。混合物を一晩加熱還流する。氷槽で混合物を冷却する。第二リン酸カリウム水溶液(500mLの水中に336.52g、10当量)のあらかじめ冷却した混合物にゆっくりと加える。水層を酢酸エチルで抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機物を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン中の10%の酢酸エチルからヘキサン中の40%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物(44.00g、55%)を得る。MS(ES)m/z=249[M]
メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ブタノエートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例10
(R)−4−クロロ−5−エチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
水(95mL)中の28%の水酸化アンモニウム中にメチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ペンタノエート(10.00g、38.01mmol)を溶解し、350mLのチューブに密閉する。反応混合物を200℃で2時間加熱する。反応混合物を氷槽中で冷却し、次いで濾過し、冷水で洗浄する。真空下で固体を乾燥させて、ラセミ化合物を得る。キラル分離により(キラルパックAS−H、100%のエタノールw/0.2%のジメチルエチルアミン)、標題化合物を鏡像異性体2(3.19g、40%)(>99%ee)として得る。MS(ES)m/z=212[M]
(R)−4−クロロ−5−エチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例12および13
4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンおよび(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
密閉したチューブ中で、メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ブタノエート(24.00g、96.35 mmol)を30%の水酸化アンモニウム水溶液(100.00mL、7.5当量)に加える。混合物を密閉し、60℃で一晩攪拌する。氷槽中で混合物を冷却する。固体を濾過し、冷水で洗浄して、4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(11.35g、60%)を得る。MS(ES)m/z=198[M]
キラル分離(キラルパックAS、0.2%のジメチルエチルアミンを含むエタノール)により、(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを鏡像異性体2(4.20g、>99%ee)として得る。MS(ES)m/z=198[M]
調製例14
4−クロロ−8−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート(0.71g、1.98mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.38mL、1.1当量)、2,4−ジメトキシベンジルアミン(0.32mL、1.05当量)、およびジメチルホルムアミド(6mL)を合わせる。50℃で一晩加熱する。室温まで冷却させる。水で希釈し、メチルtert−ブチルエーテルで抽出する。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物およびメチル3−(4−クロロ−6−(2,4−ジメトキシベンジルアミノ)ピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエートの混合物を油として得る。粗混合物(0.78g)、ジイソプロピルエチルアミン(0.63mL)、およびエタノール(7.8mL)を合わせる。4時間加熱還流する。室温まで冷却させる。濾過し、エタノールでリンスして、標題化合物を白色の固体(0.43g、55%)として得る。
調製例15
5,5,5−トリフルオロペンタナール
Figure 2013508382
3,3,3−トリアセトキシ−3−ヨードフタリド(17.91g、1.2当量)およびジクロロメタン(95mL)を合わせる。ジクロロメタン(238mL)中の5,5,5−トリフルオロ−1−ペンタノール(5.00g、35.18mmol)を窒素下で滴下して加える。4時間後、セライト(登録商標)で反応混合物を濾過する。真空中で濾液を濃縮し、50mLのジクロロメタンと合わせて、1:1の10%チオ硫酸ナトリウム:水酸化ナトリウム水溶液(1N)で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮しで、標題化合物を無色の油(2.13g、43%)として得る。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.61(s,1H),2.50(m,2H),2.21(m,2H),1.66(m,2H)。
調製例16
5,5,5−トリフルオロ−2−オキソペンタナール
Figure 2013508382
5,5,5−トリフルオロペンタナール(2.01g、14.35mmol)、1,4−ジオキサン(10mL)、二酸化セレン(1.62g、1.0当量)、水(0.51mL)、および酢酸(0.69mL)を合わせる。混合物を90℃で加熱し、一晩攪拌する。反応混合物を室温まで冷却させる。濾過し、ジオキサンで固体を洗浄する。濾液を合わせ、洗浄して、標題化合物(2.21g、100%)を得る。GCMS m/z=154。
5,5,5−トリフルオロ−2−オキソペンタナールについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例22
1−メチルシクロブタンカルボン酸
Figure 2013508382
ヘキサン(281.91mL、2.4当量)中の2.5Mのn−ブチルリチウムを、テトラヒドロフラン(900mL)中のジイソプロピルアミン(99.70mL、2.4当量)の溶液に0℃で加える。15分間攪拌し、次いでテトラヒドロフラン(100mL)中のシクロブタン酸の溶液(28.65mL、293.66mmol)を滴下して加え、5℃以下に温度を維持する。混合物を5℃で5分間、攪拌する。ヨウ化メチル(18.47mL、1.0当量)を滴下して加える。2日後、0℃まで混合物を冷却し、10%の塩酸水溶液で酸性にする。エーテルを用いて水相を抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機物を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、黄色の油を得る。ヘキサン中の5%酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を無色の油(15.77g、47%)として得る。H NMR(400MHz,CDCl):δ11.84(bs,1H),2.47(m,2H),1.86(m,4H),1.42(s,3H)。
調製例23
1−(1−メチルシクロブチル)エタノン
Figure 2013508382
ジエチルエーテル中の1.6Mメチルリチウム(176.15mL、2.0当量)をジエチルエーテル(500mL)中の1−メチルシクロブタンカルボン酸(15.77g、138.16mmol)の溶液に0℃で2時間にわたって滴下して加える。混合物を室温まで加温し、5時間攪拌する。混合物を氷冷した3Mの塩酸水溶液に注ぐ。飽和炭酸水素ナトリウム、次いで飽和塩化ナトリウムで有機物を洗浄する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を無色の油(11.70g、76%収率)として得る。H NMR(400MHz,CDCl−d3):δ2.38(m,2H),1.90(m,2H),1.70(m,2H),1.38(s,3H),1.10(s,3H)。
1−(1−メチルシクロブチル)エタノンについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例25
1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン
Figure 2013508382
ジメチルホルムアミド(861mL)中のブタン酸、3−オキソ−,メチルエステル(18.60mL、172.20mmol)、ビス(2−クロロエチル)エーテル(20.20mL、1.0当量)、炭酸カリウム(52.42g、2.2当量)、およびヨウ化ナトリウム(25.88g、1.0当量)を加える。反応混合物を80℃で一晩加熱する。室温まで冷却する。炭酸カリウム(23.78g)およびヨウ化ナトリウム(25.88g)をさらに加える。反応混合物を80℃で2時間加熱し、次いで混合物を室温まで冷却させる。セライト(登録商標)で濾過し、酢酸エチルで洗浄する。水およびブラインで濾液を洗浄する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、メチル4−アセチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(23.06 g)を得る。
メチル4−アセチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(23.06g、123.84mmol)をイソプロピルアルコール(124mL)および水(124mL)と合わせる。硫酸(33.00mL、5.0当量)を加える。反応混合物を2晩にわたって100℃で加熱する。冷却し、反応混合物をゆっくりと、水(1L)中の炭酸水素ナトリウム(136g)の混合物に加える。ジクロロメタンで抽出する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空で濃縮する。ヘキサン〜ヘキサン中の25%の酢酸エチル〜ヘキサン中の50%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(7.39g、34%)を得る。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ3.79(m,2H),3.27(m,2H),2.54(m,1H),2.05(s,3H),1.66(m,2H),1.38(m,2H)。
調製例26
tert−ブチル4−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
二酸化セレン(10.45g、94.15mmol)、1,4−ジオキサン(60mL)、酢酸(5mL)、および水(5mL)を合わせる。80°Cまで窒素下で加熱し、次いで4,4,4−トリフルオロブタン−2−オン(9.01mL、1.0当量)を滴下してゆっくりと加える。90°Cにて窒素下で12時間加熱し、次いで室温まで冷却させる。反応混合物を濾過して、橙赤色の濾液を得る。別個のフラスコに、メタノール(150mL)および水酸化アンモニウム(117.84mL、10.0当量)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(20.08g、1.0当量)を加える。0°Cまで窒素下で冷却する。添加漏斗を介して濾液を滴下して加える。室温まで加温させ、一晩窒素下で攪拌する。真空中で濃縮乾固する。水を加え、酢酸エチルで抽出する。無水硫酸マグネシウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜4:1のヘキサン:酢酸エチル〜2:1のヘキサン:酢酸エチル〜1:1のヘキサン:酢酸エチル〜1:2のヘキサン:酢酸エチル〜酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡褐色の固体(8.06g、26%)として得る。MS(ES)m/z=334[M]
tert−ブチル4−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例35
tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
二酸化セレン(5.72g、51.54mmol)、1,4−ジオキサン(52mL)、酢酸(2.4mL、0.81当量)、水(2.4mL)、および1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン(6.28g、1.0当量)を合わせる。90℃で一晩攪拌する。冷却し、濾過し、次いで1,4−ジオキサンで洗浄する。この濾液をtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(10.47g、1.0当量)、メタノール(78mL)および30%の含水水酸化アンモニウム(30.8mL)の溶液に0℃で加える。混合物を室温まで加温させ、一晩攪拌する。真空中で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和塩化ナトリウム水溶液を加える。層を分離する。9:1のジクロロメタン:イソプロピルアルコールでさらに水層を抽出する。
二酸化セレン(0.91g、8.17mmol)、1,4−ジオキサン(8.3mL)、酢酸(0.4mL、0.81当量)、水(0.41mL)、および1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン(1.00g、1.0当量)を合わせる。90℃にて一晩攪拌する。冷却し、濾過し、次いで1,4−ジオキサンで洗浄する。この濾液を、0℃にて、tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(1.66g、1.0当量)、メタノール(12.4mL)および30%含水水酸化アンモニウム(4.9mL)の溶液に加える。混合物を室温にて加温させ、一晩攪拌する。真空中で濃縮し、酢酸エチルおよび飽和塩化ナトリウム水溶液を加える。層を分離する。9:1ジクロロメタン:イソプロピルアルコールで水層をさらに抽出する。
両方の反応物から合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜酢酸エチル〜酢酸エチル中の5%メタノール〜酢酸エチル中の10%メタノールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(6.68g、35%)を得る。MS(ES)m/z=336[M]
調製例36
N−メチル−N−(メチレンアミノ)メタンアミン
Figure 2013508382
ジメチルヒドラジン(10.63mL、139.77mmol)およびパラホルムアルデヒド(4.20g、0.33当量)を合わせる。反応を1時間攪拌する。ヘプタン(20mL)および硫酸ナトリウム(20g)を加える。5分攪拌し、次いで硫酸ナトリウムを濾過する。濾液を短経路蒸留装置で蒸留し、ヘプタン(10.3g、77%)を含む75%w/w溶液として標題化合物を回収する。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.10(m,2H),2.80(s,6H)。
調製例37
tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
N−メチル−N−(メチレンアミノ)メタンアミン(1.30g、18.03mmol)をクロロホルム(100mL)に加え、次いで2,6−ルチジン(3.2mL、1.5当量)を加える。反応混合物を0℃に冷却し、1分にわたって無水トリフルオロ酢酸(3.9mL,1.5当量)を加える。反応物を0℃にて10分間攪拌する。0.5MのHCl水溶液、水、および0.1Mの炭酸ナトリウム水溶液で連続して洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、粗(E)−3−(ジメチルヒドラゾノ)−1,1,1−トリフルオロ−プロパン−2−オン(1.80g)を得る。
酢酸(8mL)中の中間体(0.21g、1.25mmol)およびtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(0.33g、1.24当量)ならびに酢酸アンモニウム(3.0g)の一部を加える。80℃にて12時間加熱し、次いで混合物を室温まで冷却する。ジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈する。10分間攪拌し、次いでジクロロメタンで2回抽出する。有機物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.19g、28%)を得る。H NMR(400 MHz, CDOD) δ 7.40 (s, 1H), 4.15 (m, 2H), 2.90 (m, 3H), 1.90 (m, 2H), 1.65 (m, 2H), 1.40 (s, 9H).
調製例37(代替)
tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
30℃にて酢酸ナトリウム(360.8g、2.0当量)を水(3.54 L)に加える。1,1−ジブロモ−3,3,3−トリフルオロアセトン(653.01g、1.10mol)を滴下して加える。窒素下で1時間、混合物を90℃で加熱する。tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(470.00g、2.0当量)を、別のフラスコ中で30℃にてメタノール(10L)に加える。28%水酸化アンモニウム水溶液(2.53L、8.18当量)をメタノール溶液に加える。最初の混合物を30℃に冷却し、45分にわたってメタノール溶液に滴下して加える。窒素下で一晩攪拌する。反応混合物から溶媒を取り除く。水(2L)およびジクロロメタン(6L)を加え、25℃にて15分間攪拌する。水層をジクロロメタンで3回(1L×3)抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機物を洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。ヘキサン中の2%酢酸エチルの5Lの溶液を加え、30℃で30分間攪拌する。固体を濾過し、ヘキサンで洗浄し、真空中で濃縮して、標題化合物を白色の固体(618.0g、88%)として得る。H NMR(400MHz,CDCl)δ10.5(s,1H),7.4(s,1H),4.18(s,2H),2.98(m,1H),2.80(m,2H),2.01(m,2H),1.71(m,2H),1.45(s,9H)。
tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例39
tert−ブチル4−(4−シアノ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.50g、4.70mmol)および水酸化アンモニウム(90mL)を合わせる。反応混合物を60℃にて2日間加熱する。室温まで冷却させ、次いでブフナー漏斗により濾過する。固体を水およびヘキサンで洗浄して、標題化合物を白色の固体(1.08g、83%)を得る。MS(ES)m/z=221[M]
調製例40
tert−ブチル 4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
水酸化アンモニウム(150mL)、tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(29.82g、139.81mmol)、およびメタノール(600mL)を合わせる。窒素下でエタンジアール(16.10mL、1.0当量)(水中に40%)を加える。一晩攪拌する。次いで真空中で濃縮して、メタノールを取り除く。水で希釈し、次いでジクロロメタンで抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機物を洗浄する。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物(33.30g、95%)を得る。MS(ES)m/z=252[M]
tert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例48および49
tert−ブチル4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートおよびtert−ブチル4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
ジクロロエタン(200mL)中のtert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(6.00g、23.87mmol)を加える。N−クロロスクシンイミド(3.19g、1.0当量)を加える。窒素下で14時間、室温にて攪拌する。反応混合物を真空中で濃縮する。ヘキサン〜9:1ヘキサン:酢酸エチル〜4:1ヘキサン:酢酸エチル〜2:1ヘキサン:酢酸エチル〜1:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、2つの主要なスポットを得る。真空中でより高いRスポットを含有する画分を濃縮して、tert−ブチル4−(4,5−ジクロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.25g、29%)を得る。MS(ES)m/z=321[M]。真空中でより低いスポットを含有する画分を濃縮する。得られた固体をジエチルエーテル/クロロホルム中でスラリーにし、次いで濾過する。濾液を真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(4−クロロ−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.16g、17%)を得る。MS(ES)m/z=286[M]
調製例50
tert−ブチル4−(4−イソブチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
ジメチルスルホキシド(30mL)中でtert−ブチル4−(4−イソブチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.50g、4.88mmol)および水酸化カリウム(1.65g、6.0当量)(新たに粉末にした)を合わせる。反応混合物を窒素下で45℃で加熱する。5分後、1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(1.08g、1.3当量)を加える。2時間後、加熱を停止する。水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を黄色の油(2.11g、100%)として得る。MS(ES)m/z=405[M]
tert−ブチル4−(4−イソブチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する(注記1:4−および5−置換アルキル化異性体の混合物が得られ得る。一部の場合、順相クロマトグラフィーによる精製により、所望の異性体を得ることができる。注記2:試薬2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピランまたは2−(2−クロロエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピランの使用により、2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル化合物が得られ得る)。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
調製例78
tert−ブチル4−(1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
ジメチルスルホキシド(30mL)中にtert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(5.84g、17.40mmol)および水酸化カリウム(5.91g、6.0当量)(新たに粉末にした)を合わせる。反応混合物を窒素下で45℃で加熱する。15分後、2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(2.90mL、1.1当量)を加える。反応物を一晩加熱し続ける。水を加え、酢酸エチルで抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜ヘキサン中の50%酢酸エチル〜酢酸エチル〜酢酸エチル中の10%メタノールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を厚い黄色の油(6.94g、86%)として得る。MS(ES)m/z=464[M]
調製例79
tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートコハク酸塩
Figure 2013508382
ジメチルスルホキシド(1.1L)中のtert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(120.00g、375.79mmol)および水酸化カリウム(54.82g、2.60当量)の混合物に、1−(2−クロロ−エチル)−ピロリジニウムクロリド(73.50g、1.15当量)を加える。得られた懸濁液を50℃にて一晩攪拌する。反応混合物を室温まで冷却し、氷/水(1.50l)を加える。酢酸エチル(3×500mL)で抽出する。有機物を水(2×300mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。ジクロロメタン中の5%〜15%イソプロピルアルコールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、tert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(122.00g、78%)およびtert−ブチル4−(5−(トリフルオロメチル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(14.00g、9%)の混合物を得る。イソプロピルアルコール(470mL)を加え、70℃で加熱する。75℃で予熱したイソプロピルアルコール(350mL)中のブタン二酸(35g、1当量)の溶液を加える。加熱を停止し、室温にて一晩攪拌する。固体を濾過し、イソプロピルアルコール(300mL)で洗浄する。固体をイソプロピルアルコール(500mL)に懸濁し、15分攪拌する。濾過し、固体をイソプロピルアルコール(500mL)中で15分もう1回攪拌し、次いで濾過して、標題化合物(124.00g、82%)を白色の固体として得る。m/z=417[M]
調製例80
tert−ブチル4−(4,5−ジブロモ−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
ジクロロメタン(1750mL)中のtert−ブチル4−(1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(121.70g、320.69mmol)を加える。N−ブロモスクシンイミド(114.15g、2.0当量)を加える。窒素下で室温にて攪拌する。90分後に反応を停止する。反応混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜1:1ヘキサン:酢酸エチル〜酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を淡橙色の粘性のある油(125.40g、73%)として得る。MS(ES)m/z=538[M]
調製例81
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
テトラヒドロフラン(1L)中のtert−ブチル4−(4,5−ジブロモ−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(46.00g、85.61mmol)を加える。窒素下で−78℃に冷却する。ヘキサン(90.97mL、1.7当量)中の1.6Mのブチルリチウムを15分にわたって滴下して加える。内部温度を−65℃以下に維持する。65分後、イソプロピルアルコール(50mL)を加える。2時間にわたって室温まで加温させる。飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、次いで酢酸エチルで3回抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物(43.00g、100%)を得る。MS(ES)m/z=460[M]
調製例82
tert−ブチル4−(4−シクロプロピル−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
トルエン(18mL)および水(0.9mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.82g、3.97mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.44g、1.3当量)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.11g、0.1当量)、およびリン酸カリウム(2.95g、3.5当量)を加える。5分間窒素で脱気する。酢酸パラジウム(0.045g、0.05当量)を加え、90℃にて一晩加熱する。12時間後、加熱を停止する。水で希釈し、次いで酢酸エチルで3回抽出する。無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。0〜20〜50%酢酸エチル/ヘキサン、次いで1〜3〜5〜7%メタノール/ジクロロメタンで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.61g、37%)を得る。MS(ES)m/z=420[M]
調製例83
2−(4−エチル−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)エタノール二塩酸塩
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(4−エチル−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4.70g、11.53mmol)、ジクロロメタン(100mL)およびメタノール(50mL)を合わせる。塩化水素(20mL)(ジオキサン中に4M)をゆっくりと加える。窒素下で一晩攪拌する。真空中で濃縮して、標題化合物(3.40g、100%)を得る。MS(ES)m/z=224[M]
2−(4−エチル−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)エタノール二塩酸塩について記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例91
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(5.00g、10.91mmol)、テトラヒドロフラン(150mL)、および1M塩酸水溶液(50mL)を合わせ、室温で一晩攪拌する。酢酸エチルで希釈する。過剰の1M水酸化ナトリウム水溶液、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を黄色の泡状物(3.84g、94%)として得る。MS(ES)m/z=376[M]
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例102
tert−ブチル4−(1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(6.88g、14.84mmol)、テトラヒドロフラン(136mL)および1Nの塩酸水溶液(25mL)を合わせる。反応物を室温にて一晩攪拌する。酢酸エチルで希釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄する。合わせた水層を9:1ジクロロメタン:イソプロピルアルコールで抽出する。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜ヘキサン中の50%酢酸エチル〜酢酸エチル〜酢酸エチル中の10%メタノール〜ジクロロメタン中の10%メタノールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色の固体(4.48g、79%)として得る。MS(ES)m/z=380[M]
調製例103
tert−ブチル4−(4−ビニル−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
1,4−ジオキサン(400mL)および水(200mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(42.00g、112.22mmol)を加える。リン酸カリウム、三塩基性、N水和物(47.64g、2.0当量)およびジシクロヘキシル−[2−(2,6−ジメトキシフェニル)フェニル]ホスファン(5.76g、0.12当量)を加える。5分間窒素で脱気する。4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(30.25mL、1.5当量)を加え、次いでさらに10分間脱気する。酢酸パラジウム(1.26g、0.05当量)を加え、120℃にて一晩還流する。12時間後、加熱を停止する。セライト(登録商標)で濾過する。ジクロロメタンおよびメタノールで洗浄する。真空中で濃縮乾固する。飽和塩化ナトリウム水溶液で希釈し、次いで酢酸エチルで3回抽出する。無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。50〜90%酢酸エチル/ヘキサンで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色の泡状物(20.50g、56%)として得る。MS(ES)m/z=322[M]
調製例104
tert−ブチル4−(4−エチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
エタノール(50mL)中の10%パラジウム炭素(2.10g)を加える。次いでエタノール(200mL)中のtert−ブチル4−(1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ビニル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(20.00g、62.22mmol)の溶液を加える。窒素および真空を3回循環させ、次いで水素および真空を3回循環させる。1気圧の水素雰囲気下で室温にて攪拌する。2時間後、セライト(登録商標)で濾過する。メタノールで洗浄する。真空中で濾液を濃縮して、標題化合物(20.00g、99%)として淡黄色の固体を得る。MS(ES)m/z=324[M]
調製例105
5−(4−(4−エチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロピリミド[4,5−d]ピリミジン−2(1H)−オン
Figure 2013508382
20mLのマイクロ波バイアル中に、5−クロロ−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロピリミド[4,5−d]ピリミジン−2(1H)−オン(0.28g、1.05mmol)、2−(4−エチル−2−(ピペリジン−4−イル)−1H−イミダゾール−1−イル)エタノール二塩酸塩(0.38g、1.3当量)、メタノール(15mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.91mL、5.0当量)を加える。チューブを密閉し、1時間150℃でマイクロ反応器中で加熱する。10%アンモニア−メタノール/ジクロロメタンで溶出する、シリカゲルで濾過する。濾液を真空中で濃縮する。3:1酢酸エチル/メタノールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色の泡状物(0.67g、70%)として得る。MS(ES)m/z=454[M]
5−(4−(4−エチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−3,4−ジヒドロピリミド[4,5−d]ピリミジン−2(1H)−オンについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
調製例116
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.84g、10.26mmol)、ジクロロメタン(60mL)およびトリエチルアミン(4.29mL、3.0当量)を合わせる。窒素下に置き、0℃に冷却する。メタンスルホニルクロリド(0.95mL、1.2当量)を滴下して加える。15分後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチする。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物(4.45g、96%)を得る。MS(ES)m/z=452[M]
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
調製例139
tert−ブチル4−(1−(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
ジクロロメタン(72mL)中でtert−ブチル4−(1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4.40g、11.60mmol)およびトリエチルアミン(4.9mL、3.0当量)を合わせる。0℃に冷却し、メタンスルホニルクロリド(1.1mL、1.2当量)を加える。1時間後、さらなるジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈する。層を分離する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物を淡黄色の固体(5.05g、95%)として得る。MS(ES)m/z=458[M]
調製例140
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
窒素下で、tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4.45g、9.84mmol)、ジメチルホルムアミド(25mL)、およびピロリジン(2.46mL、3.0当量)を合わせる。反応混合物を50℃で一晩加熱し、次いで室温まで冷却する。酢酸エチルで希釈する。水、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、標題化合物(4.12g、98%)を得る。MS(ES)m/z=427[M]
tert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
調製例164
tert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(1−(2−(メチルスルホニルオキシ)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.02g、4.42mmol)、ピロリジン(1.1mL、3.0当量)、およびジメチルホルムアミド(19mL)を合わせる。反応混合物を50℃で一晩加熱する。ジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈する。層を分離する。有機物を水で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜酢酸エチル〜ジクロロメタン中の10%メタノールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色の油(1.79g、93%)として得る。MS(ES)m/z=433[M]
調製例165
tert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−ビニル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート
Figure 2013508382
1,4−ジオキサン(4mL)および水(1mL)中のtert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.26g、0.60mmol)を加える。リン酸カリウム、三塩基性、N−水和物(0.26g、2.0当量)およびジシクロヘキシル−[2−(2,6−ジメトキシフェニル)フェニル]ホスファン(0.036g、0.15当量)を加える。4,4,5,5−テトラメチル−2−ビニル−1,3,2−ジオキサボロラン(0.22mL、2.05当量)を加え、10分間脱気する。ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.03g、0.06当量)を加え、150℃にて1時間還流する。セライト(登録商標)で濾過する。ジクロロメタンで洗浄する。真空中で濾液を濃縮乾固する。25%メタノール/酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を黄色の泡状物(0.14g、38%)として得る。MS(ES)m/z=375[M]
調製例166
4−(4−ブロモ−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩
Figure 2013508382
窒素下で、ジオキサン(9.36mL,20.0当量)中にtert−ブチル4−(4−ブロモ−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.80g、1.87mmol)、ジクロロメタン(20mL)、メタノール(8mL)、および4Mの塩酸を合わせ、室温にて攪拌する。1.5時間後、真空中で濃縮して、標題化合物(0.82g、100%)を得る。MS(ES)m/z=327[M]
4−(4−ブロモ−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩について記載されるように実質的に以下の化合物を調製する(一部の場合、塩基性系後処理により遊離塩基を得る)。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
調製例201
4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン
Figure 2013508382
tert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(1.74g、4.03mmol)、ジクロロメタン(53mL)およびメタノール(21mL)を合わせる。1,4−ジオキサン中の4Mの塩化水素(10.4mL、10.3当量)を加える。1時間後、真空中で濃縮する。真空下で得られた残留物を乾燥させて、標題の化合物を白色の固体(1.67g、94%)として得る。MS(ES)m/z=333[M]
調製例202
4−(4−トリフルオロメチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン
Figure 2013508382
メタノール(720mL)中のtert−ブチル4−(4−(トリフルオロメチル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートコハク酸塩(120g、224.48mmol)を、室温にて、37%塩化水素水溶液(76.08mL、4当量)に加える。溶液を50℃にて攪拌する。反応混合物を濃縮する。500mLの水を加え、メチルtert−ブチルエーテル(200mL)で洗浄する。0℃にて、その水溶液を6Mの水酸化ナトリウム水溶液で塩基性にする。酢酸エチル(4×200mL)で抽出する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、標題化合物(68g、96%)を得る。MS(ES)m/z=317[M]
実施例1
(R)−4−(4−(1−(2−(tert−ブチルアミノ)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
ジメチルホルムアミド(5mL)中の(R)−2−(2−(1−(5−メチル−7−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エチルメタンスルホネート(0.50g、0.99mmol)、tert−ブチルアミン(0.52mL、7.1当量)、およびトリエチルアミン(0.69mL、5.0当量)を加える。48時間、密閉チューブ中で50℃で加熱する。溶液を飽和塩化ナトリウム水溶液で希釈する。その混合物を酢酸エチル中に加える。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、真空中で濃縮する。20%エタノール/アセトンで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.27g、55%)を得る。MS(ES)m/z=480[M]
(R)−4−(4−(1−(2−(tert−ブチルアミノ)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する(実施例3についての代替の精製;反応混合物を濃縮し、イソプロパノールから濾過して、所望の生成物をメシル酸塩として得る)。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
Figure 2013508382
Figure 2013508382
Figure 2013508382
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実施例19
(R)−4−(4−(4−イソブチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
マイクロ波チューブ中に、(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.23g、1.18mmol)、4−(4−イソブチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩(0.64g、1.3当量)、N−メチルピロリジノン(10mL)およびジイソプロピルエチルアミン(1.65mL、8.0当量)を加える。クリンプキャップで密封する。200℃にてマイクロ波反応器中で40分間加熱する。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜酢酸エチル〜5%メタノール/酢酸エチル〜3%〜5%〜7%〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.13g、23%)を得る。MS(ES)m/z=466[M]
(R)−4−(4−(4−イソブチル1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する(代替の精製:1,−4ジオキサン中の4M塩酸で遊離塩基を処理し、次いで真空中で濃縮して、二塩酸塩を得る。第2の代替は、酸性逆相クロマトグラフィーで遊離塩基をさらに精製し、真空中で清浄な画分を濃縮して、二塩酸塩または三塩酸塩を得ることである)。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
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Figure 2013508382
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Figure 2013508382
Figure 2013508382
Figure 2013508382
実施例73
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
12Lの反応フラスコに、4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩(300g、1.0当量)、(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(146.2g、1.0当量)およびn−プロパノール(3.0L)を入れる。反応混合物を攪拌し、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(394.3g、3.5当量)を10分にわたって加える。反応物を90℃で8時間加熱し、12時間にわたって室温まで冷却する。3Lの全量で、n−プロパノールの残りの含量が11%(w/w)になるようにn−プロパノールを酢酸n−ブチルに置き換える。有機溶液を50〜60℃に加熱し、ブライン(2.25L)で洗浄する。酢酸nブチル(1.5L)で水相を逆抽出し、有機層を合わせる。合わせた有機層を水(2×450mL)で50〜60℃にて洗浄する。有機層を分離し、活性炭(75g、0.25当量)を加え、50〜60℃にて30分間攪拌する。スラリーを濾過し、酢酸nブチル(1.5L)で固体をリンスする。水(1L)で洗浄し、有機相を分離し、その有機相を共沸乾燥させて水を除去する。50〜60℃にて、ヘプタン(3.0L)を加え、40℃まで冷却し、種晶を加える。スラリーを約12時間にわたって室温まで冷却する。0〜5℃まで冷却し、スラリーを濾過し、ヘプタン(2×900mL)で洗浄する。真空中で乾燥させ、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを白色の固体(365.3g、64%)として単離する。MS(ES)m/z=494[M]
実施例74および75
4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンおよび(R)−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
密閉容器中に、4−クロロ−8−(2,4−ジメトキシベンジル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.65g、1.62mmol)、4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩(0.76g、1.1当量)、N−メチルピロリジノン(20mL)およびジイソプロピルエチルアミン(1.69mL、6.0当量)を合わせる。220℃にて30分間加熱する。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。1〜10%メタノール/ジクロロメタン勾配で溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、粗8−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(粗)を得る。
マイクロ波チューブ中に、粗保護中間体(1.10g、理論的)およびトリフルオロ酢酸(5.00mL、41当量)を合わせる。チューブを密閉し、マイクロ波反応器中で100℃にて10分間加熱する。真空中で濃縮する。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。5〜20%メタノール/ジクロロメタン勾配で溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンをラセミ化合物(0.70g、82%)として得る。MS(ES)m/z=532[M]
キラル分離(キラルパックAD−H、30%エタノール/70%CO−w/0.2%イソプロピルアミン)により、鏡像異性体1(>99%ee)および鏡像異性体2(>99%ee)として(R)−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを得る。両方の化合物についてMS(ES)m/z=532[M]
実施例76および77
5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンおよび(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
マイクロ波チューブ中に、4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.22g、1.11mmol)、4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩(0.57g、1.2当量)、N−メチルピロリジノン(10mL)およびジイソプロピルエチルアミン(1.16mL、6.0当量)を加える。チューブを密閉し、マイクロ波反応器中で200℃にて30分間加熱する。水で反応混合物を希釈し、酢酸エチルで抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで有機物を乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。1〜10%メタノール/ジクロロメタン勾配で溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンをラセミ化合物(0.19g、36%)として得る。MS(ES)m/z=478[M]。キラル分離(キラルパックAD−H、30%エタノール/70%CO−w/0.2%イソプロピルアミン)により、鏡像異性体1(>99%ee)および鏡像異性体2(>99%ee)として(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを得る。両方の化合物についてMS(ES)m/z=478[M]
実施例78
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
N−メチルピロリジノン(86mL)中の(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(28.30g、143.20mmol)、4−(4−トリフルオロメチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン(49.83g、1.10当量)およびトリエチルアミン(43.47g、3.0当量)を加える。反応混合物を130℃で加熱する。2時間後、反応混合物を室温まで冷却する。反応混合物を攪拌しながら氷/水(500mL)上に注ぐ。酢酸エチル(4×200mL)で抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。固体をヘキサン中に懸濁し、30分間攪拌する。濾過し、真空下で乾燥させる。ヘキサン中の75%メチルtert−ブチルエーテル(800mL)を加え、加熱還流する。混合物を室温まで冷却する。濾過し、ヘキサン中の75%メチルtert−ブチルエーテル(200mL)で洗浄し、40℃にて真空下で乾燥させて、標題化合物(48.00g、70%)を得る。MS(ES)m/z=478[M]
実施例79
(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン塩酸塩
Figure 2013508382
ジオキサン中の4M塩酸(28.57μL、1.0当量)を、室温にて、ジクロロメタン中の(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(50.00mg、0.11mmol)の溶液に加え、15分間攪拌する。真空中で濃縮して、標題化合物(54.00mg、100%)を得る。MS(ES)m/z=438[M]
(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン塩酸塩について記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
実施例83
(R)−4−(4−(1−(2−(tert−ブチルアミノ)エチル)−4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
窒素下で、tert−ブチル4−(1−(2−(tert−ブチルアミノ)エチル)−4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(440.00mg、1.16mmol)、ジクロロメタン(20mL)、メタノール(8mL)、およびジオキサン中の4M塩酸(3.00mL、12.0当量)を合わせ、室温にて一晩攪拌する。真空中で濃縮して、300mgのN−[2−[4−エチル−2−(4−ピペリジル)イミダゾール−1−イル]エチル]−2−メチル−プロパン−2−アミンを得る。このアミンを、N−メチルピロリジノン(10mL)中の(R)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(300.00mg、1.0当量)と合わせ、ジイソプロピルエチルアミン(1.66mL、8.0当量)を加える。クリンプキャップで密閉する。200℃にて40分間マイクロ波反応器中で加熱する。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜酢酸エチル〜5%メタノール/酢酸エチル〜3%〜5%〜7%〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物(0.08g、14%)を得る。MS(ES)m/z=494[M]
(R)−4−(4−(1−(2−(tert−ブチルアミノ)エチル)−4−エチル−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンについて記載されるように実質的に以下の化合物を調製する。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
実施例92
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
a.メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)ブタノエート:
フラスコに、無水メタノール(50mL)、続いてナトリウムメトキシド(5.4g、0.1mol、0.3当量)を入れ、その混合物を65〜70℃に加熱する。プロパン二酸ジメチルエステル(44g、0.33mol、1.0当量)を滴下して加え、混合物を65〜70℃にて10〜30分間攪拌する。クロトン酸エチル(33.4g、0.33mol、1.0当量)を1〜2時間にわたって滴下して加え、混合物を65〜70℃にて1〜1.5時間攪拌する。反応混合物を−20℃〜−10℃に冷却する。別のフラスコ中で、無水メタノール(180mL)中のナトリウムメトキシド(54g、1.0mol、3.0当量)に溶解し、20〜30分間混合物を攪拌する。混合物を−20℃〜−10℃に冷却し、酢酸ホルムアミジン(40g、0.4mol、1.2当量)を加える。この溶液を、−20℃〜−10℃の温度に維持しながら、1時間にわたって第1の溶液に滴下して加える。1〜2時間攪拌し、次いで混合物を3〜4時間にわたって20〜25℃に加温する。混合物を2〜8時間攪拌し、次いで10℃未満の反応温度を維持しながら、水(330g〜390g)中の濃HCl(110〜130g)溶液を入れる。懸濁液を10℃未満にて30〜60分間攪拌し、濾過する。濾過ケーキを水(70mL)で洗浄し、その濾過ケーキをメタノール(56g)でスラリーにする。濾過して、メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)ブタノエート(55.6g、72%)を回収する。MS(ES)m/z=213[M]
b.メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ブタノエート:
メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)ブタノエート(59.4g、0.28mol、1.0当量)をトルエン(600mL)に溶解し、その溶液を10〜20分間攪拌し、次いで50〜60℃にて真空下で濃縮して、共沸により水を除去する。混合物を20〜30℃に冷却し、40℃未満に温度を維持しながら、塩化ホスホリル(91.4g、2.13当量)およびN,N’−ジエチルアニリン(45.7g、1.1当量)を連続して加える。反応混合物を10〜30分間攪拌し、次いで80〜85℃に加温し、18〜20時間攪拌する。混合物を20〜30℃に冷却し、30〜40℃にて水(500〜600g)に溶解したNaHPO・12HO(60g、0.17mol)の溶液を加える。溶液を30〜60分間攪拌し、層を分離させる。水層をメチルtert−ブチルエーテル(220〜300g)で抽出し、有機層を合わせる。有機相を水(500〜600g)で洗浄し、50〜60℃にて真空中で有機相を約2.5〜3溶媒容量まで濃縮する。イソプロパノール(140〜160g)を加え、溶液を再濃縮する。次の工程においてIPA溶液をそのまま使用する(メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ブタノエートのその場での収率は85%である)。MS(ES)m/z=249[M]
c.4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)ブタノエート(500g、2mol)を含有する(b)において調製した溶液を共沸乾燥させ、イソプロパノール(6L)中のアンモニアガス(408g)の溶液に加える。混合物を58〜62℃に加熱し、40〜45時間攪拌する。混合物を20〜25℃に冷却し、その混合物のpHが9以下になるまで濃縮する。水(3.75L)を加え、懸濁液を0〜10℃に冷却し、2〜3時間攪拌する。懸濁液を濾過し、冷却したイソプロパノール(320mL)で濾過ケーキを洗浄する。真空中で生成物を乾燥させて、4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(255g、64%)を得る。MS(ES)m/z=198[M]
d.(R)−tert−ブチル4−クロロ−5−メチル−7−オキソ−6,7−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−カルボキシレート:
4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(233.6g、1.18mol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(7.2g、0.05当量)およびジクロロメタン(880mL)を反応器にいれ、10〜20分間攪拌する。ジクロロメタン(200mL)に溶解したtert−ブトキシカルボニルtert−ブチルカルボネート(284.1g、1.1当量)の溶液を1.5〜2時間にわたって加える。混合物を室温にて1.5〜2時間攪拌し、ヘプタン(1100mL)を入れる。混合物を真空中で濃縮して、2wt%以下までジクロロメタンを除去する。混合物を5〜10℃に冷却し、この温度で0.5〜1時間攪拌する。懸濁液を濾過し、湿潤ケーキをヘプタン(200mL)でスラリーにする。濾過し、真空中で乾燥させて、ラセミ化合物(341.8g、96%)を得る。キラル分離(キラルパックAD、9:1ヘキサン(0.2%ジメチルエチルアミン):イソプロピルアルコール)により鏡像異性体分割を達成する。回収した画分を合わせ、真空下で混合物を濃縮する。ヘプタン(1000mL)を加え、真空中で約2容量まで溶液を濃縮する。残っているイソプロパノールレベルが1%(w/w)未満になるまでこの手順を繰り返す。混合物を0〜5℃に冷却し、2〜3時間攪拌する。得られた懸濁液を濾過し、冷ヘプタン(180mL)で濾過ケーキを洗浄する。真空中で濾過ケーキを乾燥させて、鏡像異性体1(165g、99.8%ee、92%収率)として(R)−tert−ブチル4−クロロ−5−メチル−7−オキソ−6,7−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−カルボキシレートを得る。MS(ES)m/z=298[M]
e.(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
(R)−tert−ブチル4−クロロ−5−メチル−7−オキソ−6,7−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−8(5H)−カルボキシレート(36g、1.0当量)を水(120mL)に加え、攪拌して懸濁液を形成させる。12NのHCl(120g、10当量)を20〜30℃にて滴下して加え、混合物を6〜8時間攪拌する。溶液が徐々に形成する。その溶液を5〜10℃に冷却し、濃縮水酸化アンモニウム(86.4g、2.4当量)を加えて、懸濁液を形成させる。懸濁液を2〜3時間攪拌し、濾過する。冷水(36mL)で濾過ケーキを洗浄し、次いで冷イソプロパノール(28g)でスラリーにする。スラリーを濾過し、真空中で濾過ケーキを乾燥させて、(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(21g、87%)を得る。MS(ES)m/z=198[M]
f.1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン−方法A:
窒素下で−20℃にて15分間、テトラヒドロフラン(520.22mL、3.0当量)中の2Mのイソプロピルマグネシウムクロリドを、テトラヒドロフラン(2.43L)中のメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(46.30mL、346.81mmol)およびN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(52.44g、1.6当量)の混合物に加える。30分後、−20℃にて飽和塩化アンモニウム水溶液(400mL)を反応物に加える。その水溶液をメチルtert−ブチルエーテル(250mL×3)で抽出する。合わせた有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。ジクロロメタン(500mL)を加え、セライト(登録商標)で濾過し、真空中で濃縮する。テトラヒドロフラン(700mL)を加え、次いで7℃にて15分にわたってテトラヒドロフラン中の3Mメチルマグネシウムクロリド(231.21mL、2.0当量)を滴下して加える。40分後、飽和塩化アンモニウム水溶液(250mL)を反応物に加える。その水溶液をメチルtert−ブチルエーテル(250mL×2)で抽出する。無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。2:1ヘキサン:酢酸エチル〜1:1ヘキサン:酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン(33.18g、75%)を得る。H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.98(m,2H),3.42(m,2H),2.52(m,1H),2.15(s,3H),1.74(m,4H)。
g.1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン−方法B:
40%w/wの水酸化ナトリウム水溶液(264.5mL、1.15当量)を、メタノール(2.26L)中のメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(500g、3.47mol)の溶液に加える。50℃にて7時間攪拌する。溶媒を蒸発させ、残留物を水(2L)に溶解し、メチル−tert−ブチルエーテル(2×1.2L)で洗浄する。35%塩酸水溶液を水層(pHを4に調節)に加え、メチルtert−ブチルエーテル(2×1.2L)で抽出する。無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。物質がまだ水を含む場合、固体をジクロロメタンに溶解し、水層を捨てる。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(312.76g、69%)を得る。H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ11.21(brs,1H),3.97(m,2H),3.44(m,2H),2.56(m,1H),1.81(m,4H)。
1,1’−カルボニルジイミダゾール(333.41g、1.2当量)を、15分にわたって少しずつ、ジクロロメタン(2.23L)中のテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(223g、1.71mol)の溶液に加える。2時間攪拌する。N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(183.86g、1.1当量)を少しずつ加え、3時間攪拌する。有機物を飽和塩化アンモニウム水溶液、次いで飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、N−メトキシ−N−メチル−テトラヒドロピラン−4−カルボキシアミド(339g、114%)を粗物質として得て、それをそのまま次の工程に使用する。H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ4.02(m,2H),3.71(s,3H),3.46(m,2H),3.19(s,3H),2.91(m,1H),1.86(m,2H),1.65(m,2H)。
0℃にて1時間にわたって、ジエチルエーテル中の3Mメチルマグネシウムブロミド(1.14L、2.0当量)を、テトラヒドロフラン(2.96L)中のN−メトキシ−N−メチル−テトラヒドロピラン−4−カルボキシアミド(296g、1.71mol)の溶液に加える。さらに2時間攪拌し、次いでその内容物を氷/水の混合物中に注ぐ。メチルtert−ブチルエーテルで抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン(105g、48%)を得る。H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ3.98(m,2H),3.42(m,2H),2.52(m,1H),2.15(s,3H),1.74(m,4H)。
h.tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
二酸化セレン(181.80g、1.64mol)、1,4−ジオキサン(630mL)、酢酸(31.5mL、0.67当量)、および水(31.5mL)を合わせる。90℃に加熱し、1−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−エタノン(105.0g、1.0当量)を滴下して加える。90℃にて一晩攪拌する。冷却後、シリカ/セライト(登録商標)のプラグで濾過し、テトラヒドロフラン(2.5L)で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。粗物質をメタノール(500mL)に溶解し、0℃にて、メタノール(1.45L)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(174.72g、1.0当量)および酢酸アンモニウム(315.74g、5.0当量)の溶液に加える。一晩攪拌する。シリカ/セライト(登録商標)で濾過し、酢酸エチルおよびメタノールで洗浄する。濾液を真空中で濃縮する。メチルtert−ブチルエーテル(400mL)および水(400mL)で希釈し、次いで85%リン酸水溶液を加えることによってpHを2に調節する。層を分離し、水相をメチルtert−ブチルエーテル(200mL)で洗浄する。得られた水相を固体の炭酸ナトリウムでpH10に塩基性にし、酢酸エチル(3×200mL)で抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(105.1g、38%)を得る。MS(ES)m/z=336[M]
i.tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
ジメチルスルホキシド(500mL)中にtert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(101.10g、301.39mmol)および新たに粉末にした水酸化カリウム(50.73g、3.0当量)を合わせる。15分間攪拌し、次いでヨウ化ナトリウム(49.69g、1.1当量)を加える。ジメチルスルホキシド(1.01L)中の1−(2−クロロ−エチル)−ピロリジニウムクロリド(66.64g、1.3当量)の溶液を加え、室温にて4時間攪拌する。反応内容物を氷/水混合物(約1L)に注ぎ、メチルtert−ブチルエーテルで抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。HPLC(キラルパックAD塩基性、ヘキサン/エタノール9:1)による精製により、tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(82.0g、63%)を得る。MS(ES)m/z=433[M]
j.4−(1−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−4−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−ピペリジン
イソプロピルアルコール中の5M塩化水素(112.7mL、5.0当量)を、イソプロピルアルコール(549mL)中のtert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(132.0g、274.61mmol)の溶液に加える。50℃にて6時間、反応混合物を攪拌する。真空中で濃縮する。水(1L)で希釈し、2M水酸化ナトリウム水溶液でpHを12に調節する。酢酸エチルおよびジクロロメタンで抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、4−(1−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−4−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−ピペリジン(81.9g、90%)を得る。MS(ES)m/z=333[M]
k.(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(53.55g、270.96mmol)、トリエチルアミン(37.77mL、1.1当量)、4−(1−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−4−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)−ピペリジン(81.9g、1.0当量)およびN−メチルピロリジノン(246mL)を合わせる。110℃にて一晩攪拌する。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(400mL)および水(1200mL)で希釈する。2Mの水酸化ナトリウム水溶液でpHを10に調節し、層を分離する。酢酸エチル(2×200mL)で水相を洗浄する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。水(1L)を有機物に加え、85%リン酸水溶液でpHを3に調節する。層を分離し、得られた酸性の水相を酢酸エチル(2×200mL)で洗浄する。2Mの水酸化ナトリウム水溶液で水相のpHを10に調節する。酢酸エチル(3×200mL)で抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液(250mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空中で濃縮する。残留物をHPLC(キラルパックAD、70/30ヘキサン/イソプロピルアルコールw/0.2%ジメチルエチルアミン)により精製して、最終化合物(51.0g、42%)を得る。MS(ES)m/z=494[M]
2つの異なる条件:
HPLC:キラルパックAD−H(4.6×150mm;5um)100%エタノールw/0.2%ジメチルエチルアミン
SFC:キラルパックAD−H(4.6×100mm;5um)65/35CO/エタノールw/0.2%ジメチルエチルアミン
を用いて反対の鏡像異性体との比較により、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンのキラル純度を決定する。両方の方法において、鏡像異性体の割合は99%(R)、1%(S)ee=98%である。
実施例93
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
a.2,2−ジブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタノン:
リチウムジイソプロピルアミド(LDA)を以下のように調製する:ジイソプロピルアミン(316.8g、2.5当量)およびメチルtert−ブチルエーテル(1.25L)を反応器に入れ、反応容器を−10℃〜0℃に冷却する。−10℃〜0℃の間に温度を維持しながら、ヘキサン中のn−ブチルリチウム(748g、2.2当量)を加える。30〜60分間、混合物を攪拌する。別の容器に、メチルtert−ブチルエーテル(1.8L)、ジブロモメタン(471.6g、2.2当量)およびメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボキシレート(180g)を加え、−90℃〜−70℃に冷却する。−90℃〜−70℃の間に温度を維持しながら、LDA溶液をゆっくりと加える。30〜90分後、反応混合物を、0〜10℃に維持した1N HCL溶液(5.58kg)に移す。添加の完了時に、混合物を15℃〜25℃に加温し、15〜20分間この温度で攪拌する。水層を分離し、捨てる。水層が6〜7のpHを記録するまで、有機層を水(1.8L)で洗浄し、真空中、35℃以下で約2.2〜2.5容量まで有機層を濃縮する。n−ヘプタン(720mL)を加え、−10℃〜−5℃に冷却し、1〜2時間攪拌する。濾過し、冷ヘプタン(90mL)で濾過ケーキをリンスし、真空下で乾燥させて、2,2−ジブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタノンを淡黄色の固体(203.6g、55%)として得る。H NMR(400MHz,CDCl)δ5.87(s,1H),4.02(m,2H),3.48(m,2H),3.34(m,1H),1.86(m,4H)。
b.tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
反応器中に、2,2−ジブロモ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)エタノン(100g、1.0当量)、tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(75g、1.0当量)、トルエン(800mL)を合わせる。20〜30℃にて15分間攪拌し、25〜28%水酸化アンモニウム水溶液(800mL、8.0当量)を加え、68℃〜72℃にて16〜20時間加熱する。反応混合物を20℃〜30℃に冷却し、メチルtert−ブチルエーテル(300mL)を加える。20℃〜30℃にて15〜20分間攪拌し、水層を分離する。有機層をpH≦8まで水(500mL)で洗浄する。有機層を真空中で2容量まで濃縮し、トルエン(200mL)を加える。約2容量まで再濃縮し、カールフィッシャー滴定により含水量を決定する(水のwt%≦0.1%)。温度を20℃〜30℃に調節し、イソプロパノール(50mL)およびヘプタン(600mL)を加える。20℃〜30℃にて4〜16時間攪拌し、0℃〜5℃に冷却し、さらに2〜5時間攪拌する。濾過し、真空下で乾燥させて、tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(40g、35%)を得る。MS(ES)m/z=336[M]
c.4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩:
20℃〜35℃の間の温度を維持しながら、フラスコに、脱気したジメチルスルホキシド(750mL)、続いて、tert−ブチル4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(150g、1.0当量)、ヨウ化ナトリウム(87.2g、1.3当量)、水酸化カリウム(15g、0.6当量)およびカリウムtert−ブトキシド(95.3g、1.9当量)を入れる。混合物を30〜35℃に加熱する。別の反応器中で、ジメチルスルホキシド(750mL)中に1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(83.7g、1.1当量)を溶解し、30℃〜35℃にて第1の反応器に移す。40℃〜45℃に温度を調節し、2〜3時間攪拌する。混合物を20℃〜30℃に冷却し、メチルtert−ブチルエーテル(3L)を加える。有機相を水(1.5L)で洗浄し、水層をメチルtert−ブチルエーテル(3L)で逆抽出する。有機層を合わせ、水(1.5L)で洗浄し、有機層を分離し、40℃〜45℃にて1〜2時間、活性炭(7.5g、0.05当量))で処理する。炭を濾過し、メチルtert−ブチルエーテル(150mL)で洗浄する。真空中で3容量まで濃縮し、メタノール(1.05L)を加える。再び3〜4容量まで濃縮する。2Nの塩酸のメタノール溶液(1.1L、5.0当量)を加え、50℃〜60℃にて2時間加熱する。真空中で3〜4容量まで濃縮し、50℃〜60℃の温度で酢酸エチル(1.35L)を滴下して加え、その温度で1〜2時間攪拌する。反応混合物を20℃〜30℃に冷却し、その温度で1〜2時間攪拌する。濾過し、ケーキを3:1酢酸エチル:MeOH(300mL)でリンスして、4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン三塩酸塩を単一の位置異性体(130g、58%)として得る。MS(ES)m/z=333[M]
d.(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
実施例92における工程kに従って調製する。
実施例94
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
a.(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
実施例92の工程a〜eに従って調製する。
a.tert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
28%の水酸化アンモニウム水溶液(372.66mL、5.0当量)を、メタノール(508mL)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(127g、595.47mmol)の溶液に加え、15分間攪拌する。氷/水浴で混合物の温度を25℃以下に維持しながら、エタンジアール(108.74g、1.0当量)を滴下して加える。1時間攪拌する。水(1.14L)を45分にわたって滴下して加え、得られた懸濁液を室温にて16時間攪拌する。懸濁液を濾過して、tert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを白色の固体(113g、76%)として得る。以前の濾液を再濾過して、さらなる物質(15g、10%)を得る。MS(ES)m/z=252[M]
c.tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
方法1:
ヨウ素(104g、2.05当量)を、15分にわたって少しずつ、ジメチルスルホキシド(200mL)中のtert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(50g、198.94mmol)の溶液に加える(温度は45℃に上昇する)。溶液を30分間攪拌し、次いで水酸化カリウム(85%、19.70g、1.5当量)を加え、16時間攪拌する。混合物を0.15Mの亜硫酸水素ナトリウム水溶液(1.25L)にゆっくりと注ぎ、黄色の懸濁液を得る。45分間攪拌し、濾過し、固体を水で洗浄し、乾燥させて、tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを淡黄色の固体(98g、98%)として得る。MS(ES)m/z=504[M]
方法2:
N−ヨードスクシンイミド(46.81g、2.0当量)を、30℃以下に温度を維持しながら少しずつ、N−メチルピロリジノン(75mL)中のtert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(25g、99.47mmol)の溶液に加える。15分間攪拌し、次いで混合物を0.07Mの亜硫酸水素ナトリウム(0.75L)にゆっくりと注ぎ、黄色の懸濁液を得る。30分間攪拌し、濾過し、固体を水で洗浄し、乾燥させて、tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを淡黄色の固体(49g、98%)として得る。MS(ES)m/z=504[M]
d.tert−ブチル4−[4,5−ジヨード−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート:
水酸化カリウム(45.13g、4.0当量)を、40℃以下に温度を維持しながら、25分にわたって少しずつ、N−メチルピロリジノン(258mL)中のtert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(86g、170.9mmol)の溶液に加える。混合物を25分間攪拌し、次いで1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(47.5g、1.6当量)を少しずつ加える。得られた混合物を40℃にて16時間攪拌し、次いで室温に冷却する。反応物を水(3.1L)に注ぎ、15%リン酸水溶液を加えてpHを7.5〜8に調節する。得られた懸濁液を0〜5℃にて1時間攪拌する。濾過し、水で洗浄し、50℃にて真空下で乾燥させて、tert−ブチル4−[4,5−ジヨード−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(102g、99%)を得る。MS(ES)m/z=601[M]
e.tert−ブチル4−[4−ヨード−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート:
tert−ブチル4−[4,5−ジヨード−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(39g、64.97mmol)および2−メチルテトラヒドロフラン(273mL)を合わせ、次いで−15℃に冷却する。テトラヒドロフラン(32.48mL、1.0当量)中の2Mイソプロピルマグネシウムクロリドを、−10℃以下に温度を維持しながら、45分にわたって滴下して加える。さらに30分間攪拌する。酢酸(7.45mL)、次いで水(120mL)を滴下して加える。メチルtert−ブチルエーテル(2×50mL)で水相を洗浄する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。ヘキサン/メチルtert−ブチルエーテルから得られた油を結晶化して、tert−ブチル4−[4−ヨード−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートを白色の固体(29g、95%)として得る。MS(ES)m/z=475[M]
f.4−アリルオキシブト−1−イン:
アリルブロミド(124.27g、1.03mol)およびメチルtert−ブチルエーテル(504mL)を合わせ、次いで−5/0℃に冷却する。水素化ナトリウム(49.30g、1.19当量)を加え、次いで3−ブチン−1−オール(78mL、1.0当量)を20分にわたって滴下して加える。混合物を−5/0℃にて15分間、次いで室温にて16時間、攪拌する。硫酸ナトリウム十水和物(36g、0.1当量)を加え、30分間攪拌する。超過圧力でセライト(登録商標)により濾過し、メチルtert−ブチルエーテル(200mL)で洗浄して、4−アリルオキシブト−1−インをメチルtert−ブチルエーテル中の溶液として得る。定量的収率を算出する。
g.2−(3−アリルオキシ−1−メチレン−プロピル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン:
塩化リチウム(44.90g、1.05当量)を、ジメチルホルムアミド(770mL)中の一塩化第一銅(104.85g、1.05当量)の懸濁液に加える。その混合物を1時間攪拌し、ビス(ピナコラト)ジボロン(271.70g、1.05当量)および酢酸カリウム(103.95g、1.05当量)を加える。得られた黒い懸濁液を0℃に冷却し、4−アリルオキシブト−1−イン(メチルtert−ブチルエーテル中の溶液、110g、998.58mmol)に滴下して加える。16時間攪拌し、次いで2Mの塩化アンモニウム水溶液(1L)、メチルtert−ブチルエーテル(500mL)およびヘキサン(500mL)で希釈する。懸濁液を30分間攪拌し、セライト(登録商標)で濾過し、ヘキサン(1L)で洗浄する。水相をヘキサン(2×200mL)で洗浄する。有機物を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。真空中で濃縮して、粗油(218g)を得る。ヘキサン〜70/30ヘキサン/メチルtert−ブチルエーテルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより一部(45g)を精製して、2−(3−アリルオキシ−1−メチレン−プロピル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(27g、油の残留物から推定して131g、55%、2工程)を得る。H NMR(300MHz,CDCl3)δ5.93(m,2H),5.69(m,1H),5.26(dq,J=17.2,1.7Hz,1H),5.15(m,1H),3.97(dt,J=5.8,1.4Hz,2H),3.51(t,J=7.0Hz,2H),2.44(t,J=7.1Hz,2H),1.26(s,12H)。
h.2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン:
グラブス触媒、第2世代(ベンジリデン−[1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)イミダゾリジン−2−イリデン]−ジクロロ(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム、2.58g、0.03当量)を、ジクロロメタン(280mL)中の2−(3−アリルオキシ−1−メチレン−プロピル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(23.4g、98.26mmol)の溶液を加え、16時間攪拌する。真空中で濃縮し、ヘキサン(120mL)を残留物に加える。1時間攪拌し、濾過する。濾液を真空中で濃縮して、2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランを黄褐色の固体(20.4g、99%)として得る。H NMR(300MHz,CDCl3)δ6.50(m,1H),4.17(q,J=2.7Hz,2H),3.73(t,J=5.4Hz,2H),2.20(m,2H),1.24(s,12H)。
i.tert−ブチル4−[4−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート:
2−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(19.1g、1.6当量)、tert−ブチル4−[4−ヨード−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(27g、56.9mmol)、炭酸ナトリウム(120.6g、3.0当量)、およびジメチルスルホキシド(135mL)を合わせる。5分間攪拌する。トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(1.7g、0.1当量)および酢酸パラジウム(II)(645.4mg、0.05当量)を加える。75〜80℃にて窒素下で45分間、得られた懸濁液を攪拌する。混合物を室温まで冷却し、次いで水(190mL)およびメチルtert−ブチルエーテル(80mL)で希釈する。水層をメチルtert−ブチルエーテル(3×54mL)で洗浄する。有機物を水(60mL)および次いで10%w/wのリン酸水溶液(60mL、20mL)で洗浄する。これらの水層を合わせ、それらをメチルtert−ブチルエーテル(60mL)で洗浄する。酸性の水層に炭酸ナトリウムを加え、pHを12に調節する。塩基性の水層をメチルtert−ブチルエーテル(120mL、30mL)で洗浄する。合わせた有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、tert−ブチル4−[4−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(23.6g、96%)を得る。MS(ES)m/z=431[M]
j.tert−ブチル4−[1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−4−テトラヒドロピラン−4−イル−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート:
パラジウム炭(3.0g、50%湿潤、0.1g/g限定試薬)を、エタノール(210mL)中のtert−ブチル4−[4−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(30g、69.67mmol)の溶液に加える。Parrシステム(200psi、65〜70℃)において水素雰囲気下で27時間攪拌する。さらなるパラジウム炭(0.6g、50%湿潤、0.02g/g限定試薬)を加え、Parrシステム(200psi、65〜70℃)において水素雰囲気下で5時間攪拌する。セライト(登録商標)で濾過し、エタノールで洗浄する。濾液を真空中で濃縮し、エタノール(150mL)に残留物を溶解する。パラジウム炭(0.6g、50%湿潤、0.02g/g限定試薬)を加え、Parrシステム(250psi、70℃)において水素雰囲気下で16時間攪拌する。セライト(登録商標)で濾過し、エタノールで洗浄する。濾液を真空中で濃縮して、tert−ブチル4−[1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−4−テトラヒドロピラン−4−イル−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレートを茶色の油(29.5g、98%)として得る。MS(ES)m/z=433[M]
k.4−[1−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−4−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピペリジン:
35%の塩酸水溶液(23.20mL、4.7当量)を、イソプロピルアルコール(120mL)中のtert−ブチル4−[1−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−4−テトラヒドロピラン−4−イル−イミダゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボキシレート(29.0g、60.33mmol)の溶液に加える。50℃にて6時間攪拌する。真空中で濃縮する。水(1L)および2Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを12に調節する。酢酸エチル(3×200mL)およびジクロロメタン(3×200mL)で抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、4−(4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン(21.5g、100%)を得る。MS(ES)m/z=333[M]
l.(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(15.69g、1.2当量)、トリエチルアミン(10.14mL、1.1当量)、4−[1−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−4−(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピペリジン(22g、66.17mmol)およびN−メチルピロリジノン(66mL)を合わせる。110℃にて16時間攪拌し、次いで室温まで冷却する。酢酸エチル(110mL)および水(220mL)で希釈する。5Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを12に調節する。酢酸エチル(2×200mL)で抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物に水(220mL)および85%のリン酸水溶液を加えてpHを3に調節する。得られた酸性の水層を酢酸エチル(2×100mL)で洗浄する。5Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを12に調節する。酢酸エチル(3×70mL)で抽出する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮して、薄茶色の固体(21.5g、64%)として最終化合物を得る。MS(ES)m/z=494[M]
実施例95
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン結晶形態III
約100mgの非晶質(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを小さなバイアルに加え、5mLのイソプロピルエーテルおよび100μLの酪酸ブチルと混合する。固体のスラリーを得る。種晶を加え、攪拌プレート上で一晩、室温および1000rpmにてサンプルをスラリーにする。白色の固体の厚いスラリーを得る。白色の固体を真空濾過により単離し、乾燥するまで65℃の真空オーブン中に置く。
X線粉末回折:結晶のXRDパターンを、50kVおよび40mAで作動する、CuKα源(λ=1.54056Å)およびVantec検出器を備えた、Bruker D8 AdvanceX線粉末回折計で得る。各々のサンプルを、2θにおいて0.02°のステップサイズおよび9.0秒/ステップの走査速度で、ならびに1mmの発散および受信スリットおよび0.1mmの検出スリットで、2θにおいて4から40°の間で走査する。乾燥粉末を凹型サンプルホルダーの上部に置き、ガラススライドを使用して平滑な表面を得る。結晶形態の回折パターンを室温および相対湿度にて収集する。
任意の所定の結晶形に関して、回折ピークの相対強度は、結晶形態学および晶癖などの要因から得られる好適な配向に起因して変化し得ることは結晶学の分野において周知である。好適な配向の効果が存在する場合、ピーク強度は変化するが、多形体の特性ピーク位置は不変である。例えば、The United States Pharmacopie #23,National Formulary #18,1843−1844ページ,1995を参照のこと。さらに、任意の所定の結晶形に関して、結晶学の分野において、角ピーク位置がわずかに変化し得ることも周知である。例えば、ピーク位置は、サンプルが解析される温度もしくは湿度、サンプルの変位の変化、または内部標準の存在または非存在に起因して変化し得る。この場合、2θにおいて±0.1のピーク位置の変化は、示された結晶形の明確な識別を妨げずに、これらの可能性のある変化を考慮に入れる。
結晶形の確認は、識別ピーク(°2θの単位において)、典型的により突出したピークの任意の固有の組み合わせに基づいてなされ得る。従って、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン結晶形態IIIの調製したサンプルを、以下の表1に記載される回折ピーク(2θ値)を有する、特に0.1°の回折角を許容した状態で、17.06、7.97、および14.17からなる群より選択されるピークのうちの1つ以上と組み合わせて8.53におけるピークを有するようなCuKα放射線を用いてXRDパターンにより特徴付ける。
表1:(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン結晶形IIIのX線粉末回折ピーク
Figure 2013508382
実施例96
(R)−4−(4−(1−(2−(アゼチジン−1−イル)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
a.メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート:
62℃にて、メタノール(1.49L、0.86当量)中の25%ナトリウムメトキシドの溶液を加熱する。プロパン二酸ジメチルエステル(1.00kg、7.57mol)およびエチル4,4,4−トリフルオロクロトネート(1.27kg、1.0当量)の混合物を、2時間にわたって滴下して加える。62℃にて2時間、混合物を加熱する。その混合物を30℃に冷却する。メタノール(2.34L、1.35当量)中の25%ナトリウムメトキシドおよび酢酸ホルムアミジン(867.2g、1.1当量)を加える。30℃にて一晩攪拌する。混合物を0℃に冷却し、5Mの塩酸水溶液を加えて、pHを4.5に調節する。濾過し、水(2L)で洗浄する。湿った固体に、メチルtert−ブチルエーテル(5L)を加える。濾過し、さらなるメチルtert−ブチルエーテル(2L)で洗浄し、50℃にて乾燥させて、メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート(1.05kg、52%)を得る。
b.メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート:
塩化ホスホリル(3.15L、8.6当量)を0℃に冷却する。メチル3−(4,6−ジヒドロキシピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート(1.05kg、3.94mol)を滴下して加える。N,N−ジエチルアニリン(0.69L、1.1当量)を1時間にわたって滴下して加える。混合物を100℃にゆっくりと加温し、一晩加熱する。混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮する。アセトニトリル(4L)で希釈し、以前に−2℃に冷却した3Mの第二リン酸カリウム水溶液(6.86kg、10当量)の溶液に滴下して加える。濾過し、不要な固体をジクロロメタンで洗浄する。濾液層を分離する。さらなるジクロロメタンで水相を洗浄する。有機物を、2Mの塩酸水溶液、水、および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート(1.15kg、97%)を得る。
c.(R)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
圧力反応器中で、メチル3−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)−4,4,4−トリフルオロブタノエート(501.0g、1.57mol)およびイソプロピルアルコール中の2Mのアンモニア(1.57L、2.0当量)を合わせる。120℃にて7時間加熱する。混合物を室温に冷却し、次いで真空中で濃縮する。ヘキサン(1L)で希釈する。濾過して粗生成物を得る。この固体を水(600mL)中の10%イソプロピルアルコールおよび水(1.3L)で粉砕する。濾過し、70℃にて乾燥させて、4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(328.9g、83%)をラセミ化合物として得る。MS(ES)m/z=252[M]
キラル分離(キラルパックAS、エタノール(0.2%ジメチルエチルアミン))により、(R)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを鏡像異性体2(>99%ee)として得る。MS(ES)m/z=252[M]
d.tert−ブチル4−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
二酸化セレン(8.80g、79.32mmol)、1,4−ジオキサン(50mL)、酢酸(2mL)、および水(2mL)を合わせる。窒素下で加熱還流し、次いで4,4,4−トリフルオロブタン−2−オン(7.59mL、1.0当量)をゆっくりと滴下して加える。窒素下で15時間加熱還流し、次いで室温に冷却する。反応混合物を濾過して、橙赤色の濾液を得る。別のフラスコに、メタノール(125mL)中のtert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(16.92g、1.0当量)および酢酸アンモニウム(15.28g、2.5当量)を加える。濾液を添加漏斗により滴下して加える。窒素下で室温にて一晩攪拌する。真空中で濃縮乾固する。水を加え、28%の水酸化アンモニウム水溶液で塩基性にする。ジクロロメタンで抽出する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、粗生成物を黄色の油として得る。ジクロロメタンおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈する。層を分離する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを黄色の固体(16.38g、62%)として得る。MS(ES)m/z=334[M]
e.tert−ブチル4−(1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
ジメチルスルホキシド(35mL)中にtert−ブチル4−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.52g、10.56mmol)、水酸化カリウム(1.91g、3.2当量)(新たに粉末にした)および2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(1.90mL、1.2当量)を合わせる。反応混合物を50℃にて一晩加熱し、次いで室温に冷却する。酢酸エチルで希釈する。水、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。
ジメチルスルホキシド(43mL)中にtert−ブチル4−(4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4.34g、13.02mmol)、水酸化カリウム(2.33g、3.2当量)(新たに粉末にした)および2−(2−ブロモエトキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(2.40mL、1.2当量)を合わせる。反応混合物を50℃にて一晩加熱し、次いで室温に冷却する。酢酸エチルで希釈する。水、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空で濃縮する。
上記の反応からの2つの固体を合わせる。ヘキサン〜9:1ヘキサン:酢酸エチル〜3:1ヘキサン:酢酸エチル〜1:1ヘキサン:酢酸エチル〜1:3ヘキサン:酢酸エチル〜酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、tert−ブチル4−(1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(4.19g、30%)を得る。MS(ES)m/z=462[M]
f.2−(2−(ピペリジン−4−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エタノール二塩酸塩:
tert−ブチル4−(1−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(3.12g、6.76mmol)、ジクロロメタン(88mL)、およびメタノール(35mL)を合わせる。塩化水素(17.3mL、10.2当量)(ジオキサン中に4M)をゆっくりと加える。窒素下で一晩攪拌する。真空中で濃縮して、2−(2−(ピペリジン−4−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エタノール二塩酸塩(2.37g、100%)を得る。MS(ES)m/z=278[M]
g.(R)−4−(4−(1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
マイクロ波チューブ中に、(R)−4−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.70g、2.78mmol)、2−(2−(ピペリジン−4−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エタノール二塩酸塩(1.17g、1.2当量)、N−メチルピロリジノン(10mL)およびジイソプロピルエチルアミン(2.20mL、5.7当量)を加える。クリンプキャップで密閉する。マイクロ波反応器中で150℃にて1時間加熱する。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。5%メタノール/ジクロロメタン〜10%メタノール/ジクロロメタン〜メタノール/ジクロロメタン中の10%の2Mアンモニアで溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、(R)−4−(4−(1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.93g、68%)を得る。MS(ES)m/z=493[M]
h.(R)−2−(2−(1−(7−オキソ−5−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エチルメタンスルホネート
(R)−4−(4−(1−(2−ヒドロキシエチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.93g、1.88mmol)、ジクロロメタン(14mL)、およびトリエチルアミン(0.79mL、3.0当量)を合わせる。窒素下に置き、0℃に冷却する。メタンスルホニルクロリド(0.17mL、1.2当量)を滴下して加える。30分後、ジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で希釈する。層を分離する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、(R)−2−(2−(1−(7−オキソ−5−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エチルメタンスルホネートを黄色の固体(1.07g、96%)として得る。MS(ES)m/z=571[M]
i.(R)−4−(4−(1−(2−(アゼチジン−1−イル)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
窒素下で、(R)−2−(2−(1−(7−オキソ−5−トリフルオロメチル−5,6,7,8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−4−イル)ピペリジン−4−イル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−1−イル)エチルメタンスルホネート(1.04g、1.82mmol)、ジメチルホルムアミド(9.3mL)、およびアゼチジン(1.11mL、9.0当量)を合わせる。反応混合物を50℃にて一晩加熱し、次いで室温に冷却する。酢酸エチルで希釈する。有機層を水で洗浄する。無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。10%メタノール/ジクロロメタン〜メタノール/ジクロロメタン中の10%の2Mアンモニアで溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、標題化合物である、(R)−4−(4−(1−(2−(アゼチジン−1−イル)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを白色の固体(0.49g、51%)として得る。MS(ES)m/z=532[M]
実施例97
(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
a.(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
実施例92の工程a〜eに従って調製する。
b.5,5,5−トリフルオロペンタナール:
3,3,3−トリアセトキシ−3−ヨードフタリド(17.91g、1.2当量)およびジクロロメタン(95mL)を合わせる。窒素下で、ジクロロメタン(238mL)中の5,5,5−トリフルオロ−1−ペンタノール(5.00g、35.18mmol)を滴下して加える。4時間後、セライト(登録商標)で反応混合物を濾過する。濾液を真空中で濃縮し、50mLのジクロロメタンと合わせ、1:1の10%チオ硫酸ナトリウム:水酸化ナトリウム水溶液(1N)で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、5,5,5−トリフルオロペンタナールを無色の油(2.13g、43%)として得る。H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ9.61(s,1H),2.50(m,2H),2.21(m,2H),1.66(m,2H)。
c.5,5,5−トリフルオロ−2−オキソペンタナール:
5,5,5−トリフルオロペンタナール(2.01g、14.35mmol)、1,4−ジオキサン(10mL)、二酸化セレン(1.62g、1.0当量)、水(0.51mL)、および酢酸(0.69mL)を合わせる。混合物を90℃にて加熱し、一晩攪拌する。反応混合物を室温に冷却する。濾過し、固体をジオキサンで洗浄する。濾液を合わせ、洗浄して、5,5,5−トリフルオロ−2−オキソペンタナール(2.21g、100%)を得る。GCMSm/z=154。
d.tert−ブチル4−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
28%の水酸化アンモニウム水溶液(18.6mL)、tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(3.04g、14.25mmol)、およびメタノール(22.6mL)を合わせる。窒素下に置き、0℃に冷却する。窒素下で、5,5,5−トリフルオロ−2−オキソペンタナール(ジオキサン中の溶液として、2.21g、1.0当量)を加える。室温に加温する。2日間攪拌する。真空中で濃縮して、酢酸エチルおよび飽和塩化ナトリウム水溶液を加える。層を分離する。水層をさらに9:1ジクロロメタン:イソプロピルアルコールで抽出する。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウム乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜1:1ヘキサン:酢酸エチル〜酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、tert−ブチル4−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを厚い琥珀色の油(2.32g、47%)として得る。MS(ES)m/z=348[M]
e.tert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
ジメチルスルホキシド(100mL)中に、tert−ブチル4−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(2.27g、6.53mmol)、水酸化カリウム(1.20g、3.3当量)(新たに粉末にした)、および1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(1.34g、1.2当量)を合わせる。反応混合物を50℃にて一晩加熱し、次いで室温に冷却する。酢酸エチルで希釈する。水、続いて飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。4:1ジクロロメタン:イソプロピルアルコールで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、tert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを厚い黄色の油(0.73g、25%)として得る。MS(ES)m/z=445[M]
f.4−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジントリス(2,2,2−トリフルオロアセテート):
tert−ブチル4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(0.73g、1.64mmol)およびジクロロメタン(16.2mL)を合わせる。窒素下に置き、0℃に冷却する。トリフルオロ酢酸(16.2mL)を加える。1時間後、真空中で濃縮して、4−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジントリス(2,2,2−トリフルオロアセテート)(1.12g、100%)を得る。MS(ES)m/z=345[M]
g.(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
マイクロ波中に、(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(0.33g、1.66mmol)、4−(4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジトリス(2,2,2−トリフルオロアセテート)(1.12g、1.0当量)、N−メチルピロリジノン(10mL)およびジイソプロピルエチルアミン(2.30mL、8.0当量)を加える。クリンプキャップで密閉する。マイクロ波反応器中で200℃にて10分間加熱する。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。ヘキサン〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶出する、順相クロマトグラフィーにより精製して、標題化合物である、(R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オンを琥珀色の固体(0.23g、27%)として得る。MS(ES)m/z=506[M]
実施例98
(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
Figure 2013508382
a.(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン;
実施例92の工程a〜eに従って調製する。
b.tert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
28%の水酸化アンモニウム水溶液(373mL)、tert−ブチル4−ホルミルピペリジン−1−カルボキシレート(127.00g、595.47mmol)、およびメタノール(508mL)を合わせる。室温にて攪拌する。15分後、窒素下でエタンジアール(86.30mL、1.0当量)(水中に6.9M)を加える。1時間後、水(1.14L)を45分にわたって滴下して加える。得られた懸濁液を室温にて一晩攪拌する。濾過し、得られた白色の固体を真空下で乾燥させて、tert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(128.00g、86%)を得る。MS(ES)m/z=252[M]
c.tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
tert−ブチル4−(1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(50.00g、198.94mmol)およびジメチルスルホキシド(200mL)を合わせる。ヨウ素(104.03g、2.1当量)を15分にわたって少しずつ加える。反応混合物を窒素下で45℃に加熱する。30分後、水酸化カリウム(19.70g、1.5当量)を加える。室温に冷却し、一晩攪拌する。反応混合物を重硫酸ナトリウム水溶液(1.25L、1.65wt%)にゆっくりと加える。得られた懸濁液を45分間攪拌する。濾過し、水で洗浄し、得られた固体を乾燥させて、tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(98.00g、98%)を得る。MS(ES)m/z=504[M]
d.tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
40℃以下に温度を維持しながら、N−メチルピロリジノン(258mL)中にtert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(86.00g、170.93mmol)および水酸化カリウム(45.13g、4.0当量)を合わせる。室温にて25分間攪拌し、次いで1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(47.47g、1.6当量)を加える。反応混合物を40℃にて一晩加熱し、次いで室温に冷却する。
N−メチルピロリジノン(30mL)中にtert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(10.00g、19.88mmol)および水酸化カリウム(5.25g、4.0当量)を合わせる。40℃にて30分間攪拌し、次いで1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(5.52g、1.6当量)を加える。反応混合物を40℃にて一晩加熱し、次いで室温に冷却する。
上記の2つの反応混合物を合わせる。水(3.36L)に加え、得られた混合物のpHを15%のリン酸水溶液で7.5〜8.0に調節する。0〜5℃にて1時間、懸濁液を攪拌する。濾過し、水で洗浄し、得られた固体を真空下で乾燥させて、tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(102.00g、89%)を得る。MS(ES)m/z=601[M]
e.tert−ブチル4−(4−ヨード−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート:
tert−ブチル4−(4,5−ジヨード−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(51.00g、84.96mmol)および2−メチルテトラヒドロフラン(357mL)を合わせる。反応混合物を0℃に冷却する。5℃以下に温度を維持しながら、テトラヒドロフラン中の2Mのイソプロピルマグネシウムクロリド(55.22mL、1.3当量)を45分にわたって滴下して加える。飽和塩化アンモニウム水溶液を加える。層を分離する。水相をメチルtert−ブチルエーテルで洗浄する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、炭で脱色し、濾過し、真空中で濃縮して、tert−ブチル4−(4−ヨード−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレートを黄色の固体(39.50g、98%)として得る。MS(ES)m/z=475[M]
f.tert−ブチル4−(4−(1−ヒドロキシエチル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;リン酸:
tert−ブチル4−(4−ヨード−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート(40.00g、82.63mmol)およびテトラヒドロフラン(600mL)を合わせる。窒素下で−70℃に冷却する。ヘキサン中の2.5Mのn−ブチルリチウム(67.76mL、2.1当量)を滴下して加える。アセトアルデヒド(23.22mL、5.0当量)を加え、15分間攪拌する。飽和塩化アンモニウム水溶液(75mL)でクエンチする。層を分離する。水相をメチルtert−ブチルエーテルで洗浄する。有機物を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。エタノールに溶解する。85%のリン酸水溶液を滴下して加えて、懸濁液を得る。室温にて混合物を一晩攪拌する。濾過し、得られたオフホワイトの固体を真空下で乾燥させて、tert−ブチル4−(4−(1−ヒドロキシエチル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;リン酸(28.00g、69%)を得る。MS(ES)m/z=393[M]
g.tert−ブチル4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;リン酸:
水酸化パラジウム炭素(4.20g、60%湿潤、0.15g/g限定試薬)を、メタノール(10mL)中のtert−ブチル4−(4−(1−ヒドロキシエチル)−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;リン酸(28.00g、57.08mmol)の溶液に加える。Parrシステム(150psi、60℃)において水素雰囲気下で6日間攪拌する。Parrシステム(300psi、80℃)において水素雰囲気下で7日間さらに攪拌する。セライト(登録商標)で濾過する。濾液を真空中で濃縮して、アセトン(280mL)で希釈する。室温にて一晩攪拌する。濾過し、得られた白色の固体を真空下で乾燥させて、tert−ブチル4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;リン酸(23.00g、85%)を得る。MS(ES)m/z=377[M]
h.4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン:
tert−ブチル4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキシレート;リン酸(18.27g、38.50mmol)および水(9.1mL)を合わせる。12Mの塩酸水溶液(9.63mL、3.0当量)を滴下して加え、室温にて攪拌する。1時間後、反応混合物のpHを2Mの水酸化ナトリウム水溶液で10に調節する。ジクロロメタンで希釈する。層を分離する。水相をジクロロメタンで洗浄する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン(7.70g、72%)を得る。MS(ES)m/z=277[M]
i.(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン:
4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン(7.70g、27.86mmol)、(R)−4−クロロ−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(6.06g、1.1当量)、N−メチルピロリジノン(25.4mL)およびトリエチルアミン(4.27mL、1.1当量)を合わせる。110℃にて窒素下で一晩攪拌し、次いで室温に冷却する。酢酸エチルおよび水で希釈する。2Mの水酸化ナトリウム水溶液でpHを10に調節する。層を分離する。水相を酢酸エチルで洗浄する。有機物を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。真空中で濃縮する。酢酸エチルおよび水で希釈する。pHを5に調節する。層を分離し、有機層を捨てる。水相のpHを2Mの水酸化ナトリウム水溶液で11に調節する。水相を酢酸エチルで洗浄する。有機物を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。有機物を真空中で濃縮する。2−メチルテトラヒドロフラン:ヘキサン(15:85、77mL)で希釈する。室温にて一晩攪拌する。濾過し、得られた白色の固体を真空下で乾燥させて、標題化合物である、(R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン(7.90g、65%)を得る。MS(ES)m/z=438[M]
製剤実施例
マンニトール製剤
実施例73(500mg)およびマンニトール(500mg)の化合物を合わせ、2時間または均一な混合物が形成されるまで乾燥混合する。規定量の混合物(184.54mg;92.29gの実施例73の化合物に相当する)を、硬ゼラチンカプセルシェルの底部内で手動により秤量し、混合物を封入するために上部のカプセルシェルを合わせる。代替として、本発明の化合物とマンニトールの混合物を、Xcelodose(登録商標)S精密微量粉末充填システムおよび密封装置などの機器を用いて硬ゼラチンカプセル内に移してもよい。
PEG400製剤
実施例73(126mg)およびPEG400(621.5mg)の化合物を容器中で合わせ、2時間または実施例73の化合物が完全に溶解するまで、250rpmにて攪拌器を用いて70℃で加熱する。規定量の混合物を、軟ゼラチンカプセルシェルの底部内で手動または自動システムにより秤量し、カプセルを封入するために上部のカプセルを合わせる。
AKT1インビトロ酵素アッセイ
AKT1標的物に対する化合物IC50値を、AKT1 Transcreener(商標)キナーゼADP−FPアッセイを用いて測定する。このアッセイは、キナーゼ反応において生成されるアデノシン二リン酸(ADP)の濃度を測定することによって化合物阻害剤の存在下でのAKT1の活性を評価する。キナーゼ反応(25μLの反応体積)を、96ウェルの半分の領域のブラックポリスチレンプレート中で実施する。アデノシン三リン酸(ATP)を加えて、反応を開始する。最終反応条件は、56ミリモル濃度のN−2−ヒドロキシエチルピペラジン−N’−2−エタンスルホン酸(HEPES)pH7.4、0.008%TRITON(商標)X−100、5ミリモル濃度の塩化マグネシウム、30マイクロモル濃度のCrosstideペプチド、20マイクロモル濃度のATP、hAKT1ヒト組換え体、V−AKTマウス胸腺腫ウイルス癌遺伝子ホモログ1、ヒスチジン標識、昆虫細胞で発現、4%ジメチルスルホキシドおよび化合物の連続希釈(20,000から1ナノモル濃度で1:3希釈)。ATP添加後、反応物を室温で60分間インキュベートし、次いで52ミリモル濃度のHEPES pH7.5、20ミリモル濃度のエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、0.4モル濃度の塩化ナトリウム、0.02%のBRIJ−35(商標)、10マイクログラム/ミリリットルの抗ADP抗体、および4ナノモル濃度のADP Far Red Tracerを含有する25μLのクエンチ検出試薬の添加によりクエンチする。クエンチした反応物を4〜16時間インキュベートし、次いでEx612nmおよびEm633nm波長の偏光フィルタを用いて蛍光偏光モードにおいてTecan Ultra Evolutionプレートリーダーで読み取る。ミリ偏光(mP)生データを、調製したADP/ATP標準曲線を用いてマイクロモル濃度のADPに変換する(Hussら,Development of a Transcreener(商標)Kinase Assay for Protein Kinase A and Demonstration of Concordance of Data with a Filter−Binding Assay Format,Journal of Biomolecular Screening,12(4);2007,578−584)。各化合物についてのIC50値を、プレート上のコントロールに対するマイクロモル濃度のADP反応データ(100ミリモル濃度の阻害された酵素コントロールに対する活性酵素)を用いて算出する阻害パーセントのデータを用いて導き出す。次いで阻害パーセントおよび10点化合物濃度データを、ACTIVITYBASE4.0(Assay Guidance Manual Version 5.0,2008,Eli Lilly and Company and NIH Chemical Genomics Center)を用いて4パラメータロジスティック式にフィットさせる。
実施例41を上記のように実質的に試験し、0.017μMのIC50を有することを見出した。これは、実施例41がAKT1阻害剤として活性であることを実証する。
U87MG細胞におけるAlphaScreen SureFire Detectionリン酸化GSK3β(S9)
内因性リン酸化GSK3βセリン9(pGSK3β)の形成に対する化合物の効果を、pGSK3β(TGRGBS10K)についてAlphaScreen SureFire(登録商標)を用いて測定する。これは、リン酸化検体のイムノサンドイッチ捕捉、続いて、増幅シグナルを生成するために抗体でコーティングされたAlphascreenビーズを用いる検出を用いる均一アッセイフォーマットである。
U87MG細胞を、10%ウシ胎仔血清、1%非必須アミノ酸および1%ピルビン酸ナトリウムを補足したDMEMからなるU87MG増殖培地に維持する。このアッセイのために、細胞を標準的な手順により収集し、次いでVi−Cellを用いて計数する。細胞(50,000/ウェル)を、Costar#359696ウェルプレート中の100μLのU87MG増殖培地に播種する。プレートを37℃、5%COにて一晩インキュベートする。
アッセイの日に、6%ジメチルスルホキシドを含有する培地中で希釈した20μ/ウェルの化合物で細胞を処理する。37℃にて1時間後、培地を除去し、50μLのSureFire溶解バッファー(TGR Bioscience SureFire(登録商標)キット成分)をウェルごとに加え、インキュベーションを、穏やかに振盪しながら室温にて10分間継続する。溶解物(6.0μL)を384ウェルProxiPlate(商標)(Perkin Elmer #6006280)に移す。0.96μLの活性化バッファー、0.19μLの各々のドナービーズおよびアクセプタービーズ、ならびにpGSK3βアッセイについての8.7μLの反応バッファー(TGR Biosciences,TGRGBS10K)を各ウェルに加える。プレートをホイルで密封し、穏やかに攪拌しながら室温にて4時間インキュベートし、次いで標準的なAlphaScreen(登録商標)設定(Ex680nmおよびEm520−620nm)を用いてTurboModuleを備えたPerkin Elmer EnVisionで読み取る。次いで各プレートでのコントロールから測定した阻害パーセントおよび10点化合物濃度曲線データを、ACTIVITYBASA4.0(Assay Guidance Manual Version 5.0,2008,Eli Lilly and Company and NIH Chemical Genomics Center)を用いて4パラメータロジスティック式にフィットさせる。
Aが、
Figure 2013508382
または
Figure 2013508382
である全ての例示した化合物を上記のように実質的に試験すると、2.8μM以下のIC50を有する。実施例41を上記のように実質的に試験すると、1.5μMのIC50を有することが見出された。
これは、本発明の化合物がAKT活性を阻害する能力を実証する。
AKTのインビボでの標的阻害の測定(IV)
単一のIV注射によるインビボでの標的阻害:
ヒト膠芽細胞腫由来の対数増殖期のU87MG細胞を、無胸腺ラットのひ腹に皮下移植する。腫瘍が200〜250mmのサイズに到達した場合、用量反応研究または経時変化研究において、単一のIV注射により化合物を動物に投与する。各治療の終わりに、動物をCOで窒息させる。腫瘍を外科的切除により採取し、液体窒素中で迅速に凍結させ、分析するまで−80℃に保存する。血清を心穿刺により心臓から採取した血液から調製し、分析するまで−80℃に保存する。
サンプル分析
AKT阻害剤をアセトニトリル/メタノールを用いて血清から抽出し、LC/MS/MSによる内部標準と一緒に分析する。用量反応研究の場合、化合物血清曝露およびTMEC50(閾値最小有効濃度)の計算。
腫瘍を、25mMのTris(pH7.5)、Rocheコンプリートプロテアーゼインヒビター、および1mMのバナジウム酸塩を含有する2容量の溶解バッファー中で、Powergen125ホモジナイザーを用いてホモジナイズし、次いで18ゲージ針および23ゲージ針を連続して通す。溶解物を20,000×gにて30分間遠心分離した後、可溶性細胞質抽出物を上清画分から回収する。細胞質抽出物中のタンパク質濃度を、BCAキットを用いて測定する。可溶性抽出物中のホスホ−GSK3b(pGSK3b)を、ELISAキットを用いて分析する。各研究に関して、阻害パーセントをビヒクルコントロール群に対して計算し、ANOVA解析を、統計的有意性の測定のためにJMPソフトウェアパッケージを用いて実施する。
インビボでの標的阻害アッセイにおいて実施例78を上記のように実質的に試験すると、以下の活性を有することが見出された。
Figure 2013508382
これはインビボにおいてAKTを阻害する実施例78の能力を実証する。
ROCK2インビボ酵素アッセイ
ROCK2キナーゼに対する化合物IC50値を、ROCK2 Transcreener(商標)キナーゼADP−FPアッセイを用いて測定する。このアッセイは、キナーゼ反応で形成されるADPの濃度を測定することによって化合物阻害剤の存在下でのROCK2の活性を評価する。キナーゼ反応(25μL容積)を96ウェルの半分の領域のブラックポリスチレンプレート中で実施する。酵素を加えて反応を開始する。最終反応条件は、20ミリモル濃度の3−(N−モルホリノ)−プロパンスルホン酸 pH7.4、4ミリモル濃度のベータ−グリセロ−リン酸、0.01%TRITON(商標)X−100、5ミリモル濃度の塩化マグネシウム、25マイクロモル濃度のペプチド基質(配列RFARKGSLRQKNV(配列番号1))、10マイクロモル濃度のATP、ROCK2ヒト組換え酵素(残基11〜552、ヒスチジン標識、昆虫細胞で発現)、4%ジメチルスルホキシドおよび化合物の連続希釈(20,000〜1ナノモル濃度で1:3希釈)である。酵素添加後、反応物を室温にて60分間インキュベートし、次いで52ミリモル濃度のHEPES pH7.5、20ミリモル濃度のEDTA、0.4モル濃度の塩化ナトリウム、0.02%のBRIJ−35(商標)、10マイクログラム/ミリリットルの抗ADP抗体、および4ナノモル濃度のADP Far Red Tracerを含有する25μLのクエンチ検出試薬の添加により停止する。クエンチした反応物を4〜16時間インキュベートし、次いでEx612nmおよびEm633nm波長の偏光フィルタを用いる蛍光偏光モードにおいてTecan Ultra Evolutionプレートリーダーで読み取る。ミリ偏光(mP)生データを、ADP/ATP標準曲線を用いてマイクロモル濃度のADPに変換する(Hussら,Development of a Transcreener(商標)Kinase Assay for Protein Kinase A and Demonstration of Concordance of Data with a Filter−Binding Assay Format,Journal of Biomolecular Screening,12(4);2007,578−584)。各化合物についてのIC50値を、プレート上のコントロールに対するマイクロモル濃度のADP反応データ(100ミリモル濃度のEDTAにより阻害された酵素コントロールに対する活性酵素)を用いて算出する阻害パーセントのデータを用いて導き出す。次いで阻害パーセントおよび10点化合物濃度データを、ACTIVITYBASE4.0(Assay Guidance Manual Version 5.0,2008,Eli Lilly and Company and NIH Chemical Genomics Center)を用いて4パラメータロジスティック式にフィットさせる。
Aが、
Figure 2013508382
または
Figure 2013508382
である全ての例示した化合物を上記のように実質的に試験すると、20μM以上のIC50を有する。実施例41を上記のように実質的に試験すると、20μMより高いIC50を有することが見出された。
本発明の好ましい化合物は低いROCK2活性を有する。
細胞増殖および併用研究
増殖アッセイは、CellTiter−Glo Luminescent Cell Viability Assay System(Promegaから市販されている)を使用して、代謝的に活性な細胞の存在を示す、ATP存在の定量に基づいて培地中の生存細胞の細胞数を測定する。
ブランクコントロールとして培地のみを有するカラム1を除いて、細胞を、50μLの容積の培地(DMEM、10%FBS、25mM HEPES、1.0mMピルビン酸ナトリウム、および0.1mM非必須アミノ酸)中で2000細胞/ウェルにて96ウェルプレートに播種する。そのプレートを37℃および5%COにて一晩インキュベートする。次の日に、化合物ストックを、DMSO(500×)中で40mMにて調製し、96ウェル丸底ポリプロピレンプレートにおいてDMSO中で連続希釈する。重複(1プレート当たり4つの化合物)して化合物を10の濃度で評価する。
4μLの連続DMSO希釈液を96ディープウェルプレートに移し、1mLの完全な培地を加えて、投与用の2倍のストックを作製する。50μLの各々の2倍の投与ストックを細胞プレートの対応するウェルに穏やかに移し、0.2%のDMSO濃度および100μLの最終容積を得る。50mLの培地をコントロールカラム(カラム12)およびバックグランドカラム(カラム1)に加える。37℃、5%COにて72時間、細胞を化合物とインキュベートする。
インキュベーション後、100μLの予め調製したCellTiter−Glo試薬(Promega,Cat:G7571)を各ウェルに加え、次いで細胞を、オービタルシェーカーで2分間混合することによってホモジナイズし、室温にて10分間インキュベートし、発光シグナルの安定化を可能にする。発光生データを、Wallac Victor Vプレートリーダーで記録し、各化合物についてのIC50値を、阻害パーセントデータを用いて生成する。4パラメータロジスティック曲線を各々の用量反応にフィットさせる。
併用研究は、他の治療剤および本発明の化合物が、単一薬剤のIC50等価物に対応する一定比の濃度で存在する、一定比の方法である。併用研究の読み取りは、Cell Titer Glo試薬を用いる、それぞれの細胞株における細胞増殖である。コントロールを、化合物を含まずに同様に処理する。データの解析は、内部で開発されたウェブベースのツールを利用して、Zhaoら,Al.(Clinical Cancer Research 10,7994−8004,2004年,12月1日)に記載される方法に従って行う。併用指標を以下に式に従って各細胞増殖阻害活性レベルについて算出する。
活性レベルxにおける併用指標=[活性レベルxの併用における他の治療剤の濃度/他の治療剤のICx]+[活性レベルxの併用における本発明の化合物の濃度/本発明の化合物のICx]
明確さのために、50%阻害における併用指標値を以下にまとめる。
Figure 2013508382
Figure 2013508382
Figure 2013508382
AKTのインビボでの標的阻害の測定(経口および非経口)
U87MGヒト膠芽細胞腫細胞(5×10)を、0.2mLのマトリゲル中で無胸腺ヌードマウスのひ腹に皮下移植する。移植の2週間後、時間経過、単一用量/単一時点、またはTMED50(閾値最小有効量)の測定のための用量反応プロトコルに従ってマウスに経口または非経口投与する。腫瘍を採取時に急速冷凍し、用量反応研究の場合、親化合物血漿曝露の測定およびTMEC50(閾値最小有効濃度)の算出のために血液を収集する。腫瘍または組織を液体Nで粉砕し、Lysing Matrix Dチューブ(MP Biomedicals,Solon,OH,cat#6913−500)およびBIO101 Thermo Savant Fast Prep FP12を用いて400μLのXY溶解バッファー(10μg/mLのロイペプチン、10μg/mLのトリプシン−キモトリプシンインヒビター、10μg/mLのトシルフェニル−アラニルクロロメチルケトン、10μg/mLのアプロチニン、60mMのベータ−グリセロールリン酸、1%のTriton 100、25mMのTris pH7.5、2.5mMのピロリン酸塩、150mMのNaCl、2mMのp−トシル−L−アルギニンメチルエステル、15mMのパラ−ニトロフェニルリン酸、5mMのベンズアミジン、1mMのバナジン酸ナトリウム、10mMのNaF、50μg/mLのフェニル−メタンスルホニルフルオリド、1mMの1,4−ジチオスレイトール(DTT)、15mMのEDTA pH8.0、5mMのEGTA pH8.0、1μMのミクロスチン、1μMのオカダ酸、および10mL当たり1つのRocheコンプリートプロテアーゼインヒビターミニタブレット)中に溶解する。溶解物をアリコートし、直接評価するか、または後の試験のために−80℃で保存する。AKTのインビボでの標的阻害を、Meso Scale Discovery(Gaithersburg,MD)ELISA技術を利用して測定し、下流エフェクターFOXO、PRAS40およびGSK3β(S9)のリン酸化反応に対する効果を評価する。手短に言えば、20μgの溶解物を、適切な捕捉抗体を予めスポットされた96ウェルプレートを含有する炭素電極に加える。対象のタンパク質を、ルテニウムで標識した検出抗体を用いて調べる。共反応物TPAを含有するリードバッファーの存在下で電極上を電流が通過する時に、電気化学ルミネセンスにより、MSD Sector 6000機器を用いて定量化され、記録される光が生成する。各研究について、阻害パーセントをビヒクルコントロール群に対して算出し、ANOVA分析を、統計的有意性を決定するためにJMPソフトウェアパッケージを用いて実施する。
実施例26を、AKTのインビボでの標的阻害アッセイにおいて上記のように実質的に試験すると、12.5mg/kgにて2時間後に以下の活性を有することが見出された(1群当たり6匹の動物の平均)。
Figure 2013508382
これは、インビボでAKTを阻害する実施例26の能力を示す。

Claims (15)

  1. 以下の式の化合物:
    Figure 2013508382
    [式中、
    Aは
    Figure 2013508382
    または
    Figure 2013508382
    であり、
    は、CH、CHCHまたはCFであり;
    は、H、CF、CHCF、CHCHCF、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、CN、Cl、Br、CH=CH、CHCHOCH、C(CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、ここでC−Cシクロアルキルは1位においてメチルで任意に置換され、テトラヒドロピラン−4−イルは4位においてメチルで任意に置換され、RはHであり;
    またはRおよびRは両方Clであり;
    はHであり、RはCH、C(CH、CH(CH、シクロブチル、シクロペンチル、CH−シクロプロピル、C(CHCHCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり;
    またはRおよびRは両方CHであり;
    またはRおよびRは、それらが結合するNと一緒に3位においてヒドロキシで任意に置換されるピロリジン、またはアゼチジンを形成する]
    またはその医薬的に許容可能な塩。
  2. Aが、
    Figure 2013508382
    である、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  3. が、CHまたはCFである、請求項1または2に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  4. が、CF、CHCF、CHCHCF、CHCH、(CHCH、シクロプロピル、Br、CHCHOCHまたはテトラヒドロピラン−4−イルであり、RはHである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  5. が、CHCF、CHCHCFまたはCHCHであり、RはHである、請求項4に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  6. がHであり、RがC(CHであり;またはRおよびRが、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  7. およびRが、それらが結合するNと一緒にピロリジンまたはアゼチジンを形成する、請求項6に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  8. (R)−5−メチル−4−(4−(1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−4−(3,3,3−トリフルオロプロピル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン;
    (R)−4−(4−(4−エチル−1−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−メチル−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン;および
    (R)−4−(4−(1−(2−(アゼチジン−1−イル)エチル)−4−(2,2,2−トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル)−5−(トリフルオロメチル)−5,6−ジヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン−7(8H)−オン
    から選択される請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容可能な塩。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、および医薬的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤を含む、医薬製剤。
  10. 治療に使用するための、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
  11. 肺癌、乳癌または膠芽細胞腫の治療に使用するための、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩。
  12. 哺乳動物における肺癌、乳癌または膠芽細胞腫を治療するための方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩の有効量を投与することを含む、方法。
  13. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、治療に使用するための医薬組成物。
  14. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、肺癌、乳癌または膠芽細胞腫を治療するための医薬組成物。
  15. 医薬的に許容可能な担体および任意に他の治療剤と一緒に、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
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