JP2013257157A - 清掃・メンテナンスラックおよび検体搬送システム - Google Patents

清掃・メンテナンスラックおよび検体搬送システム Download PDF

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Koichi Kobari
浩一 小張
Takashi Otsu
貴史 大津
Eiji Takatani
栄治 高谷
Masahito Sumino
雅仁 角野
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Abstract

【課題】搬送ベルトの清掃と劣化の状態を点検できる清掃・メンテナンスラックを提供する。
【解決手段】清掃・メンテナンスラック100において、検体搬送システムの搬送ベルトの清掃に用いる液体を入れる液体容器2と、液体を搬送ベルトに塗布する液体塗布部3と、塗布された液体および搬送ベルトの汚れを拭き取る液体汚れ拭き取り部4と、搬送ベルトの劣化を検出するベルト劣化検出部5とを備え、清掃・メンテナンスラック100が検体搬送システム上のラックストッパで停止させられ、検体搬送システムの搬送ベルトが駆動され続けた状態で、液体塗布部3および液体汚れ拭き取り部4による搬送ベルトの清掃、およびベルト劣化検出部5による搬送ベルトの劣化の検出を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査のために採取した血液や尿などの検体の処理や分析を行う前処理システムおよび分析システムにおいて、搬送ベルトの清掃と搬送ベルトの異常検知を行う清掃・メンテナンスラック、およびそれを搬送する検体搬送システムに関するものである。
検体搬送システムでは、検体を搭載するラックを、検体の処理などを行う各装置へコンベアベルトの駆動や爪送り装置などにより搬送している。
例えば、特許第3410018号公報(特許文献1)に記載されているものが知られている。コンベアベルトの清掃点検は、装置カバーを開け手動にて行っている。そのため点検作業が大がかりなものとなっている。
特許第3410018号公報
検体搬送システムを使用する上で、搬送ベルトの定期清掃点検は不可欠である。ユーザは作業の際、必ず手袋などを着用し感染の危険回避をしなければいけなく、装置のカバーを開けなければならないなど大がかりなものとなっている。また、不手際な点検により、搬送ベルトの破断が突発する場合があった。
そこで、本発明の目的は、搬送ベルトの清掃と劣化の状態を点検できる清掃・メンテナンスラックおよび検体搬送システムを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次の通りである。
すなわち、代表的なものの概要は、検体搬送システムに投入される検体ラックと交換可能な清掃・メンテナンスラックであって、検体搬送システムの搬送ベルトの清掃に用いる液体を入れる液体容器と、液体を搬送ベルトに塗布する液体塗布部と、塗布された液体および搬送ベルトの汚れを拭き取る液体汚れ拭き取り部と、搬送ベルトの劣化を検出するベルト劣化検出部とを備え、清掃・メンテナンスラックが検体搬送システム上のラックストッパで停止させられ、検体搬送システムの搬送ベルトが駆動され続けた状態で、液体塗布部および液体汚れ拭き取り部による搬送ベルトの清掃、およびベルト劣化検出部による搬送ベルトの劣化の検出を行うものである。
また、検体が搭載された検体ラックを搬送する検体搬送システムであって、検体搬送システムの搬送ベルトの清掃に用いる液体を入れる液体容器と、液体を搬送ベルトに塗布する液体塗布部と、塗布された液体および搬送ベルトの汚れを拭き取る液体汚れ拭き取り部と、搬送ベルトの劣化を検出するベルト劣化検出部とを有する清掃・メンテナンスラックが、検体ラックと交換されて投入され、検体搬送システムは、清掃・メンテナンスラックを検体搬送システム上のラックストッパで停止させ、検体搬送システムの搬送ベルトが駆動され続けた状態で、液体塗布部および液体汚れ拭き取り部による搬送ベルトの清掃、およびベルト劣化検出部による搬送ベルトの劣化の検出を行わせるものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下の通りである。
すなわち、代表的なものによって得られる効果は、検体を搭載するラックと交換可能な清掃・メンテナンスラックを用いて搬送ベルトの定期清掃点検が可能となり、さらに搬送ベルト異常の早期発見につながり、予防保守を行うことで継続的な装置性能の確保を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの構成を示す構成図である。 本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの液体塗布部と液体汚れ拭き取り部の構成を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックのベルト劣化検出部の構成を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの使用方法を説明するための説明図である。 本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックが使用される搬送システムの構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<清掃・メンテナンスラックの構成>
図1〜図3により、本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの構成について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの構成を示す構成図、図2は本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの液体塗布部と液体汚れ拭き取り部の構成を示す図、図3は本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックのベルト劣化検出部の構成を示す図である。
図1において、清掃・メンテナンスラック100は、ラック本体1と、洗浄液などを注入する液体容器2と、洗浄液などを搬送ベルト上に塗布する液体塗布部3と、塗布された液体と汚れを拭き取る液体汚れ拭き取り部4と、搬送ベルトの劣化を検出するベルト劣化検出部5と、ベルト劣化検出部5での検出結果を通信する通信部6とで構成されている。
通信部6は、例えば、Bluetooth(登録商標)などの無線通信技術が用いられるが、清掃・メンテナンスラック100と、搬送システムの間で情報の送受信ができるものであれば、他の無線通信技術を用いてもよい。
図2において、液体塗布部3と液体汚れ拭き取り部4は、例えば、ローラ機構14になっており、バネ機構15などを介してベルト方向に押しつけられている。液体汚れ拭き取り部4のローラ機構14には受け皿16がついており、ローラ機構14が吸着した汚れと液体を一時的に溜める構造となっている。
このローラ機構14とバネ機構15により、清掃・メンテナンスラック100の搬送時や、ベルト劣化検出部5で搬送ベルトの劣化を検出する際などに、洗浄液などや液体汚れ拭き取り部4についた汚れを搬送ベルトにつかないようにすることができる。
なお、洗浄液の制御や液体汚れ拭き取り部4の構成などにより、常時搬送ベルトに接していても、洗浄液などの影響がないように構成した場合には、バネ機構15を省略することも可能である。
図3において、ベルト劣化検出部5は、例えば、変位センサ17により、ベルトライン7の搬送ベルトの表面と搬送ベルト上の傷、亀裂部18などの溝部の変位差を検知するものである。ベルト劣化検出部5では、変位差を検出すると、通信部6を介して、搬送システムに通知される。
<清掃・メンテナンスラックの使用方法>
次に、図4により、本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの使用方法について説明する。図4は本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックの使用方法を説明するための説明図である。
図4において、清掃・メンテナンスラック100は、液体容器2に洗浄作用のある中性洗剤液などの液体を注入され、検体搬送システムの投入部より投入される。清掃・メンテナンスラック100は、最初のベルトライン7上に搬送される。
搬送システムは、ベルトライン7上で、ラックストッパ8により清掃・メンテナンスラック100本体の動きを止め、その後、ベルトライン7を駆動させることによりラック下面がベルトライン7上の搬送ベルト上を繰り返し摩擦することになる。
なお、このラックストッパ8は、通常のラックを一時的に止める時にも使用されるものであり、通常のラックを止める際には、ベルトライン7を駆動させ続けることはないが、清掃・メンテナンスラック100での清掃の際は、搬送システム上で清掃モードなどの特別なモードを設定し、ラックストッパ8により清掃・メンテナンスラック100本体の動きを止めた場合にも、ベルトライン7を駆動させ続ける動作をさせている。
また、上述したバネ機構15を動作させるタイミングとして、ラックストッパ8が清掃・メンテナンスラック100に当たったことを検出するか、ラックストッパ8により、清掃・メンテナンスラック100の動きが止まったことを検出してバネ機構15を動作させることもでき、または、搬送システム側からの制御でラックストッパ8への制御と連動して制御するようにしてもよい。
この際、清掃・メンテナンスラック100は、液体塗布部3で液体容器2に注入された液体を搬送ベルト上に塗布し、塗布された液体、汚れを液体汚れ拭き取り部4で拭き取り、搬送ベルト上を清掃する。
ベルト劣化検出部5では、ベルトライン7の搬送ベルトの清掃時や、搬送ベルトの劣化を検出するだけのモードなどでの動作時に、ベルト厚さの変化あるいは、ベルトの傷、亀裂などを検出すると、検出結果を通信部6を介して搬送システムに通知する。
検体搬送システムの各ベルトラインの清掃が終了すると、清掃・メンテナンスラック100本体は、搬送システムが設置されている分析システムなどの収納部またはラック取り出し口へ搬送される。
なお、本実施の形態では、ベルト劣化検出部5には、搬送ベルトの厚さ変化を検知する変位センサの例で説明したが、傷などの亀裂を検知する画像センサなどを用いて、傷などの亀裂を検知するようにしてもよい。
<搬送システムの構成>
次に、図5により、本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックが使用される搬送システムの構成について説明する。図5は本発明の一実施の形態に係る清掃・メンテナンスラックが使用される搬送システムの構成を示す構成図である。
図5において、通常のシステム運用においては、検体ラックは投入モジュール9から投入されベルトライン10a〜10gにより、各前処理工程を行う検体処理モジュール12a〜12fへ搬送され、各モジュールで処理が行われた後に収納モジュール11へ収納される。
さらに、分析する検体が搭載された検体ラックはベルトライン10h〜10mによりオンライン分析装置13へ搬送される。
清掃・メンテナンスラック100は、例えば、終業時に投入モジュール9より投入され、各ベルトライン10a〜10gの清掃が終了すると、収納モジュール11へ搬送される。
または、収納モジュール以降の各ベルトライン10h〜10mの清掃が終了すると、オンライン分析装置13手前のベルトライン10jまたはベルトライン10mへ搬送されシステムから取り出される。
本実施の形態では、通常の検体が収納されるラックと、同様に搬送システムに投入可能な清掃・メンテナンスラック100を使用して、搬送ベルトの清掃を行うことにより、オペレータが各装置の装置カバーを開けて点検・清掃することなく、搬送ベルトを点検・清掃することができ、清掃する際に、搬送ベルトの亀裂などを検出することができるため、搬送ベルト異常の早期発見につながり、予防保守を行うことで継続的な装置性能を確保することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、検査のために採取した血液や尿などの検体の処理や分析を行う前処理システムおよび分析システムにおける、搬送システムなどに広く適用可能である。
1…ラック本体、2…液体容器、3…液体塗布部、4…液体汚れ拭き取り部、5…ベルト劣化検出部、6…通信部、7…ベルトライン、8…ラックストッパ、9…投入モジュール、10…ベルトライン、11…収納モジュール、12…検体処理モジュール、13…オンライン分析装置、14…ローラ機構、15…バネ機構、16…受け皿、17…変位センサ、18…傷、亀裂部、100…清掃・メンテナンスラック。

Claims (7)

  1. 検体搬送システムに投入される検体ラックと交換可能な清掃・メンテナンスラックであって、
    前記検体搬送システムの搬送ベルトの清掃に用いる液体を入れる液体容器と、
    前記液体を前記搬送ベルトに塗布する液体塗布部と、
    塗布された前記液体および前記搬送ベルトの汚れを拭き取る液体汚れ拭き取り部と、
    前記搬送ベルトの劣化を検出するベルト劣化検出部とを備え、
    前記清掃・メンテナンスラックが前記検体搬送システム上のラックストッパで停止させられ、前記検体搬送システムの搬送ベルトが駆動され続けた状態で、前記液体塗布部および前記液体汚れ拭き取り部による前記搬送ベルトの清掃、および前記ベルト劣化検出部による前記搬送ベルトの劣化の検出を行うことを特徴とする清掃・メンテナンスラック。
  2. 請求項1に記載の清掃・メンテナンスラックにおいて、
    前記ベルト劣化検出部による検出結果を、前記検体搬送システムに通知する通信部を備えたことを特徴とする清掃・メンテナンスラック。
  3. 請求項1に記載の清掃・メンテナンスラックにおいて、
    前記液体塗布部および前記液体汚れ拭き取り部は、前記ラックストッパで停止させられたタイミングで、前記搬送ベルトに接することを特徴とする清掃・メンテナンスラック。
  4. 請求項1に記載の清掃・メンテナンスラックにおいて、
    前記液体汚れ拭き取り部は、汚れに応じて取り外して交換または洗浄可能であることを特徴とする清掃・メンテナンスラック。
  5. 請求項1に記載の清掃・メンテナンスラックにおいて、
    前記ベルト劣化検出部は、前記搬送ベルトの厚さを検知する変位センサ、または前記搬送ベルトのクラックを検知する画像センサを有することを特徴とする清掃・メンテナンスラック。
  6. 検体が搭載された検体ラックを搬送する検体搬送システムであって、
    前記検体搬送システムの搬送ベルトの清掃に用いる液体を入れる液体容器と、前記液体を前記搬送ベルトに塗布する液体塗布部と、塗布された前記液体および前記搬送ベルトの汚れを拭き取る液体汚れ拭き取り部と、前記搬送ベルトの劣化を検出するベルト劣化検出部とを有する清掃・メンテナンスラックが、前記検体ラックと交換されて投入され、
    前記検体搬送システムは、前記清掃・メンテナンスラックを前記検体搬送システム上のラックストッパで停止させ、前記検体搬送システムの搬送ベルトが駆動され続けた状態で、前記液体塗布部および前記液体汚れ拭き取り部による前記搬送ベルトの清掃、および前記ベルト劣化検出部による前記搬送ベルトの劣化の検出を行わせることを特徴とする検体搬送システム。
  7. 請求項6に記載の検体搬送システムにおいて、
    前記清掃・メンテナンスラックは、前記ベルト劣化検出部による検出結果を、前記検体搬送システムに通知する通信部を有し、
    前記検体搬送システムは、前記通信部からの通知内容を受信することを特徴とする検体搬送システム。
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