JP2013256266A - 車体前部構造 - Google Patents

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鎮馬 鵜重
Shintaro Kitakata
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Abstract

【課題】本発明は、部品点数の増加を抑制しつつ、微小ラップ衝突に対する衝突性能を向上することができる車体前部構造を得ることを目的とする。
【解決手段】パワーユニット14の車両前後方向の前側には、ラジエータサポートロア62が配置されている。ラジエータサポートロア62は、車両幅方向に延びると共に車両幅方向の端部62Tがフロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側へ位置している。また、ロアメンバ70は、パワーユニット14の車両幅方向の外側に配置され、ラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62Tよりも車両幅方向の内側でラジエータサポートロア62とサスペンションメンバ30とを車両前後方向に連結している。このロアメンバ70は、ラジエータサポートロア62の端部62Tに車両後方へ入力された衝突荷重F1の一部をパワーユニット14に車両幅方向の内側へ向けて伝達する荷重伝達部70Kを有して構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体前部構造に関する。
車体の前端側に配置されたバンパリインフォースと、フロントサイドメンバの車両幅方向の外側でバンパリインフォースの車両幅方向の端部に連結され、当該端部から車両後方へ延出するリインフォースエクステンションと、を備えたバンパ構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このリインフォースエクステンションの後部には、衝突体が車両前面に対してフロントサイドメンバよりも車両幅方向の外側に衝突(以下、この衝突形態を「微小ラップ衝突」という)したときに、フロントサイドメンバに当接する凸部が設けられている。これにより、微小ラップ衝突時におけるリインフォースエクステンションの変形量、即ちエネルギー吸収量を増加し、微小ラップ衝突に対する衝突性能を向上させている。
2008−213739号公報 2010−280238号公報 2003−226266号公報 2011−207241号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたバンパ構造では、バンパリインフォースの車両幅方向の端部に新たなリインフォースエクステンションを設けるため、部品点数が増加する。
本発明は、上記の事実を考慮し、部品点数の増加を抑制しつつ、微小ラップ衝突に対する衝突性能を向上することができる車体前部構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載の車体前部構造は、車体前部に設けられたパワーユニットの車両幅方向の外側に配置され、車両前後方向に延びるフロントサイドメンバと、前記パワーユニットの車両前後方向の後側に配置されたサスペンションメンバと、前記パワーユニットの車両前後方向の前側に配置され、車両幅方向に延びると共に車両幅方向の端部が前記フロントサイドメンバよりも車両幅方向の外側に位置し、ラジエータの下部を支持するラジエータサポートと、前記パワーユニットの車両幅方向の外側に配置され、前記ラジエータサポートの前記端部よりも車両幅方向の内側で該ラジエータサポートと前記サスペンションメンバとを車両前後方向に連結すると共に、前記ラジエータサポートの前記端部に車両後方へ入力された荷重の一部を前記パワーユニットに車両幅方向の内側へ向けて伝達する荷重伝達部を有して構成された連結メンバと、を備えている。
請求項1に係る車体前部構造によれば、パワーユニットの車両前後方向の前側には、ラジエータサポートが配置されている。このラジエータサポートの車両幅方向の端部は、フロントサイドメンバよりも車両幅方向の外側に位置している。また、パワーユニットの車両幅方向の外側には、連結メンバが配置されている。この連結メンバは、ラジエータサポートの車両幅方向の端部よりも車両幅方向の内側で当該ラジエータサポートとサスペンションメンバとを車両前後方向に連結している。
したがって、微小ラップ衝突時には、衝突体がラジエータサポートの車両幅方向の端部に衝突し、当該端部に衝突荷重が車両後方へ入力される。この衝突荷重の一部は、連結メンバに曲げモーメントとして伝達されると共に、荷重伝達部からパワーユニットに車両幅方向の内側へ向けて伝達される。
また、例えば、ラジエータサポートの従来品を車両幅方向に延長することにより、新たな部材を追加せずに、ラジエータサポートの車両幅方向の端部をフロントサイドメンバよりも車両幅方向の外側に位置させることができる。したがって、部品点数の増加を抑制することができる。
請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造において、前記荷重伝達部には、前記ラジエータサポートの前記端部に車両後方へ荷重が入力されたときに、該荷重伝達部を車両幅方向の内側へ屈曲させる起点となる脆弱部が形成されている。
請求項2に係る車体前部構造によれば、微小ラップ衝突時に、ラジエータサポートの車両幅方向の端部に衝突荷重が車両後方へ入力されると、衝突荷重の一部が連結メンバに曲げモーメントとして伝達される。この曲げモーメントによって荷重伝達部が脆弱部を起点として車両幅方向の内側へ屈曲し若しくは屈曲しようとすると、衝突荷重の一部が荷重伝達部からパワーユニットに両幅方向の内側へ向けて伝達される。
このように荷重伝達部に脆弱部を形成することにより、荷重伝達部に脆弱部を形成しない構成と比較して、荷重伝達部を早期に車両幅方向の内側へ屈曲させることができる。これにより、衝突荷重の一部を早期にパワーユニットに伝達することができる。
請求項3に記載の車体前部構造は、請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造において、前記パワーユニットの側部には、該側部から車両幅方向の外側へ延出し、前記フロントサイドメンバに固定される固定部が設けられ、車両上下方向の上側から見て、前記荷重伝達部が、前記パワーユニットの前記側部と前記固定部との接続部の車両幅方向の外側に位置している。
請求項3に係る車体前部構造によれば、車両上下方向の上側から見て、荷重伝達部が、パワーユニットの側部と固定部との接続部の車両幅方向の外側に位置している。これにより、微小ラップ衝突時に、ラジエータサポートの端部に車両後方へ入力された衝突荷重の一部が、荷重伝達部から接続部の周辺部に車両幅方向へ向けて伝達される。
請求項1に係る車体前部構造によれば、部品点数の増加を抑制しつつ、微小ラップ衝突に対する衝突性能を向上することができる。
請求項2に係る車体前部構造によれば、微小ラップ衝突の初期から衝突荷重をパワーユニットへ伝達することができる。
請求項3に係る車体前部構造によれば、荷重伝達部からパワーユニットへの衝突荷重の伝達効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る車両前部構造が適用された車両前部を示す平面図である。 図1に示されるラジエータサポートサイドとラジエータサポートロアとの結合部を示す斜視図である。 図1に示されるロアメンバを示す斜視図である。 微小ラップ衝突時におけるロアメンバの変形状態を示す図1に相当する平面図である。 微小ラップ衝突時におけるロアアームの変形状態を示す図1に相当する平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る車体前部構造ついて説明する。なお、各図において示される矢印UPは車両上下方向の上側を示し、矢印FRは車両前後方向の前側を示し、矢印OUTは車両幅方向の外側(車体左側)を示している。
図1には、本実施形態に係る車体前部構造10が適用された車体前部12が示されている。車体前部構造10は、車体前部12に設けられたパワーユニット14の車両幅方向の両側に配置された一対のフロントサイドメンバ20と、パワーユニット14の車両前後方向の後側に配置されたサスペンションメンバ30と、パワーユニット14の車両前後方向の前側に配置されたラジエータサポートロア62と、サスペンションメンバ30とラジエータサポートロア62とを連結する連結メンバとしてのロアメンバ70とを備えている。なお、車体前部構造10は、車体前部12の車両幅方向の中央部(中心線CL)に対して左右対称に構成されている。そのため、以下では、主として車体前部構造10の左側半分の構成について説明し、車体前部構造10の右側半分の構成については説明を省略する。
(フロントサイドメンバの構成)
一対のフロントサイドメンバ20は、車体前部12における両側の側部の骨格を構成する骨格部材であり、パワーユニット14の車両幅方向の両側に車両前後方向を長手方向として配置されている。各フロントサイドメンバ20の車両前後方向の前端部には、前面衝突時に軸圧縮変形して衝突エネルギーを吸収する筒状のクラッシュボックス22が設けられている。
(パワーユニットの構成)
一対のフロントサイドメンバ20の間には、パワーユニット14が設けられている。パワーユニット14は、車両を走行させるための駆動源であり、内燃機関としてのエンジン、及び電気モータの少なくとも一方を含んで構成されている。このパワーユニット14の側部14Sには、車両幅方向の外側へ延出し、フロントサイドメンバ20に固定される固定部としてのマウントブラケット16が設けられている。
(サスペンションメンバの構成)
パワーユニット14の車両前後方向の後側には、後述するロアアーム40を支持するサスペンションメンバ30が設けられている。サスペンションメンバ30は、車両幅方向に沿って配置されている。このサスペンションメンバ30の車両幅方向の側部30Sには、サスペンションアームとしてのロアアーム40が連結されている。具体的には、サスペンションメンバ30の側部30Sにおける前部には、前側連結部32が設けられている。一方、サスペンションメンバ30の側部30Sにおける後部には、後側連結部34が設けられている。
(ロアアームの構成)
ロアアーム40は、前側アーム部42と、後側アーム部44とを有している。前側アーム部42は、サスペンションメンバ30の側部30Sにおける前部から車両幅方向の外側へ延出している。この前側アーム部42における車両幅方向の内側の端部42Aは、サスペンションメンバ30の前側連結部32に、車両前後方向の回転軸を中心として回動可能に連結されている。一方、前側アーム部42における車両幅方向の外側の端部は、フロントサイドメンバ20の車両幅方向の外側でフロントタイヤ18のホイール(図示省略)を支持する支持部42Bとされている。この支持部42Bは、車両上下方向を軸方向として配置されたボールジョイントとされており、図示しないナックル等を介してフロントタイヤ18のホイールを支持している。
なお、フロントタイヤ18の車両前後方向の後側には、車両前後方向に延びるロッカ52が設けられている。ロッカ52は、車体側部の骨格を構成する骨格部材であり、その車両前後方向の前端部52Fがフロントタイヤ18の車両前後方向の後側に位置している。
後側アーム部44は、前側アーム部42の車両幅方向の中間部から車両前後方向の後側かつ車両幅方向の内側へ延出している。この後側アーム部44における車両前後方向の後側の端部44Aは、サスペンションメンバ30の後側連結部34に車両上下方向の回動軸を中心として回動可能に連結されている。このロアアーム40を介してフロントタイヤ18がサスペンションメンバ30に支持されている。
(バンパリインフォースメントの構成)
パワーユニット14の車両前後方向の前側には、パンパリインフォースメント50が配置されている。パンパリインフォースメント50は、パワーユニット14の車両前後方向の前端側に、車両幅方向を長手方向として配置されている。このパンパリインフォースメント50の車両幅方向の端部は、前述したクラッシュボックス22を介してフロントサイドメンバ20に支持されている。
(ラジエータサポートの構成)
パンパリインフォースメント50とパワーユニット14との間には、図示しないラジエータの側部を支持するラジエータサポートサイド60が設けられている。ラジエータサポートサイド60は、車両上下方向を長手方向として配置されており、フロントサイドメンバ20における車両幅方向の内側の側面20Sに結合されている。
ラジエータサポートサイド60の下端部60L(図2参照)には、図示しないラジエータの下部を支持するラジエータサポートロア62が結合されている。ラジエータサポートロア62は、車両上下方向の上側から見てパンパリインフォースメント50とパワーユニット14との間に車両幅方向を長手方向として配置されている。このラジエータサポートロア62は、フロントサイドメンバ20よりも車両上下方向の下側に配置されている。なお、図示を省略するが、ラジエータサポートサイド60及びラジエータサポートロア62は、ラジエータサポートアッパと共に、車両前後方向から見て枠状のラジエータサポートを構成している。
図2に示されるように、ラジエータサポートロア62は、車両幅方向に延びると共に、車両上下方向の下側が開口した断面ハット形状(開断面形状)に形成されている。このラジエータサポートロア62は、車両前後方向に対向する一対の前壁部62A及び後壁部62Bと、前壁部62A及び後壁部62Bの上端部同士を接続する上壁部62Cとを有している。さらに、ラジエータサポートロア62は、前壁部62Aの下端部から車両前後方向の前側へ延出する前側フランジ部62F1と、後壁部62Bの下端部から車両前後方向の後側へ延出する後側フランジ部62F2とを有している。
このラジエータサポートロア62は、従来品を車両幅方向に延長したものであり、車両幅方向(長手方向)の全長が従来品よりも長くなっている。これにより、ラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62Tが、ラジエータサポートサイド60及びフロントサイドメンバ20(図1参照)よりも車両幅方向の外側に位置している。このラジエータサポートロア62の端部62Tは、ラジエータサポートの車両幅方向の端部を構成している。また、ラジエータサポートロア62の端部62Tにおける前壁部62Aには、車両幅方向の外側へ向うに従って車両前後方向の後側へ向うように傾斜する傾斜部62A1が形成されている。
(ロアメンバ)
図1に示されるように、ラジエータサポートロア62と前述したサスペンションメンバ30とは、連結メンバの一例としてのロアメンバ70によって車両前後方向に連結されている。ロアメンバ70は、パワーユニット14の車両幅方向の外側に、車両前後方向を長手方向として配置されている。また、ロアメンバ70は、パワーユニット14の側部14Sに対して車両幅方向に間隔を空けて配置されている。さらに、ロアメンバ70は、車両上下方向の上側から見てフロントサイドメンバ20の車両幅方向の内側に配置されている。つまり、ロアメンバ70は、車両上下方向の上側から見て、フロントサイドメンバ20とパワーユニット14との間に配置されている。
ロアメンバ70の車両前後方向の前端部70Fは、ラジエータサポートロア62の端部62Tよりも車両幅方向の内側で当該ラジエータサポートロア62に結合されている。一方、ロアメンバ70の車両前後方向の後端部70Rは、サスペンションメンバ30の側部30Sにおける前端部30S1に結合されている。このロアメンバ70の後端部70Rは、ロアメンバ70から前側連結部32に衝突荷重が伝達されるように前側連結部32と隣接している。
図3に示されるように、ロアメンバ70は、車両前後方向から見た断面が矩形状の閉断面形状に形成されている。このロアメンバ70は、荷重伝達部70Kを有している。荷重伝達部70Kは、ロアメンバ70の車両前後方向の中間部70Mの一部を構成している。この荷重伝達部70Kにおける車両幅方向の外側の側壁部70K1には、車両幅方向の内側へ凹むビード部72が形成されている。脆弱部の一例としてのビード部72は、荷重伝達部70Kの上壁部70K2と下壁部70K3とに亘って車両上下方向に延びており、ロアメンバ70の車両幅方向の外側における上下一対の稜線を切り欠いている。このビード部72を起点として荷重伝達部70Kが車両幅方向の内側(パワーユニット14側)へ屈曲し易くなっている。
図1に示されるように、荷重伝達部70Kは、パワーユニット14の側部14と車両幅方向に対向している。また、荷重伝達部70Kは、車両上下方向の上側から見て、パワーユニット14の側部14Sとマウントブラケット16との接続部14S1の車両幅方向の外側に位置している。換言すると、荷重伝達部70Kは、車両上下方向の上側から見て、パワーユニット14の側部14Sにおける接続部14S1と車両幅方向に隣接している。これにより、荷重伝達部70Kがビード部72を起点として車両幅方向の内側へ屈曲したときに、荷重伝達部70Kによってパワーユニット14の側部14Sにおける接続部14S1の車両上下方向の下側の部位が車両幅方向の内側へ向けて押圧されるように構成されている。
次に、本実施形態に係る車両前部構造の作用について説明する。
図1に示されるように、パワーユニット14の車両前後方向の前側には、ラジエータサポートロア62が配置されている。このラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62Tは、フロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側に位置している。また、パワーユニット14の車両幅方向の外側には、ロアメンバ70が配置されている。このロアメンバ70は、ラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62Tよりも車両幅方向の内側で当該ラジエータサポートロア62とサスペンションメンバ30とを車両前後方向に連結している。
したがって、図4に示されるように、微小ラップ衝突時には、衝突体Wがラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62Tに衝突し、当該端部62Tに衝突荷重F1が車両後方へ向けて入力される。これにより、ラジエータサポートロア62に結合されたロアメンバ70に、図4において反時計回りの曲げモーメントMが発生し、衝突荷重F1の一部がロアメンバ70に伝達される。この曲げモーメントMによってロアメンバ70の荷重伝達部70Kがビード部72を起点として車両幅方向の内側へ屈曲すると、荷重伝達部70Kが車両幅方向の内側へ変位し、パワーユニット14の側部14Sに当接する。これにより、衝突荷重F1の一部が荷重伝達部70Kからパワーユニット14に対して車両幅方向の内側へ向けて伝達される。この結果、衝突荷重F1の一部がパワーユニット14を介して車体前部12における衝突側と反対側(以下、「非衝突側」という)のフロントサイドメンバ(図示省略)等へ伝達される。
このようにラジエータサポートロア62の端部62Tに車両後方へ向う衝突荷重F1が入力されたときに、荷重伝達部70Kを車両幅方向の内側へ屈曲させ、衝突荷重F1の一部を車両幅方向の内側へ向う荷重(横荷重)としてパワーユニット14に伝達することにより、衝突荷重F1の一部が車体前部12における非衝突側の部材へ分散して伝達される。したがって、サスペンションメンバ30の車両前後方向の後側に形成された客室等の変形が低減されるため、微小ラップ衝突に対する衝突性能が向上する。
また、荷重伝達部70Kにビード部72を形成したことにより、荷重伝達部70Kにビード部72を形成しない構成と比較して、早期に荷重伝達部70Kを車両幅方向の内側へ屈曲させることができる。これにより、微小ラップ衝突の初期から、衝突荷重F1の一部を車体前部12における非衝突側の部材に分散して伝達することができる。したがって、微小ラップ衝突に対する衝突性能がさらに向上する。
さらに、荷重伝達部70Kは、車両上下方向の上側から見てパワーユニット14の側部14Sにおける接続部14S1の車両幅方向の外側に位置している。これにより、荷重伝達部70Kが車両幅方向の内側へ屈曲したときに、マウントブラケット16に支持された接続部14S1の車両上下方向の下側の部位に荷重伝達部70Kが当接する。したがって、衝突荷重F1の一部をパワーユニット14の側部14Sに効率的に伝達することができる。したがって、微小ラップ衝突に対する衝突性能がさらに向上する。
しかも、本実施形態では、ラジエータサポートロアの従来品を車両幅方向に延長することにより、新たな部材を追加せずに、ラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62Tをフロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側に位置させることができる。したがって、部品点数の増加を抑制することができる。また、ラジエータサポートロア62の製造コスト等を従来品と同等に抑えることができる。
このように本実施形態に係る車体前部構造10によれば、部品点数の増加を抑制しつつ、微小ラップ衝突に対する衝突性能を向上することができる。
ところで、微小ラップ衝突時に、衝突体Wがフロントタイヤ18に衝突すると、フロントタイヤ18を支持するロアアーム40がサスペンションメンバ30の前側連結部32を中心として回転し、フロントタイヤ18が車両幅方向の内側(車室側)へ侵入する可能性がある。
これに対して本実施形態では、図4に示されるように、前述した荷重伝達部70Kの車両幅方向の内側への屈曲に伴って、ロアメンバ70の後端部70Rが結合されたサスペンションメンバ30の前端部30S1に車両前後方向の前側かつ車両幅方向の内側へ向けた荷重Qが作用する。これにより、サスペンションメンバ30の前側連結部32から前側アーム部42の端部42Aの外れ易くなる。そして、サスペンションメンバ30の前側連結部32から前側アーム部42の端部42Aが外れると、図5に示されるように、ロアアーム40が後側連結部34を中心として回転する。これにより、フロントタイヤ18の車両幅方向の内側(車室側)への侵入が抑制される。
また、ロアアーム40が後側連結部34を中心として回転すると、フロントタイヤ18がロッカ52の前端部52Fへ当接する。これにより、衝突体Wからフロントタイヤ18に入力された衝突荷重F2がロッカ52を介して車体後部へ伝達される。したがって、微小ラップ衝突に対する衝突性能がさらに向上する。
次に、上記実施形態に係る車体前部構造の変形例について説明する。
上記実施形態では、ロアメンバ70の荷重伝達部70Kに脆弱部としてのビード部72を形成した例を示したが、これに限らない。例えば、荷重伝達部70Kの側壁部70K1等に内側から一対の補強パネル(補強パッチ)を車両前後方向に間隔を空けて接合し、一対の補強パネルの間に他の部位よりも剛性(曲げ剛性)が相対的に低い脆弱部を形成しても良い。また、例えば、荷重伝達部70Kの側壁部70K1に脆弱部としての貫通孔や切欠き等を形成しても良い。なお、脆弱部は、省略することも可能である。
また、ロアメンバ70の荷重伝達部70Kとパワーユニット14の側部14Sとの間にスペーサ(隙埋め部材)等を配置し、荷重伝達部70Kが車両幅方向の内側へ屈曲し、若しくは屈曲しようとしたときに、荷重伝達部70Kからスペーサ等を介してパワーユニット14の側部14Sに衝突荷重F1の一部を車両幅方向の内側へ向けて伝達しても良い。なお、この場合も脆弱部は適宜省略可能である。
また、ビード部72とは別に、ロアメンバ70に当該ロアメンバ70を車両上下方向へ屈曲させる上下屈曲用の脆弱部を形成し、前面衝突時にロアメンバ70を車両上下方向へ屈曲させることにより、サスペンションメンバ30が車体から脱落するように構成しても良い。これにより、前面衝突時におけるフロントタイヤ18の車両幅方向の内側への侵入を抑制することができる。
また、上記実施形態では、車両上下方向の上側から見て、ロアメンバ70の荷重伝達部70Kをパワーユニット14の接続部14S1の車両幅方向の外側に位置させた例を示したが、これに限らない。荷重伝達部70Kは、車両幅方向の外側から見てパワーユニット14とラップしていれば良い。
また、上記実施形態では、車両上下方向の上側から見て、フロントサイドメンバ20とパワーユニット14との間にロアメンバ70を配置した例を示したが、これに限らない。例えば、車両上下方向の上側から見て、ロアメンバ70の少なくとも一部をフロントサイドメンバ20とラップさせても良い。
また、上記実施形態では、ロアメンバ70を閉断面形状に形成した例を示したが、これに限らない。ロアメンバ70の形状は適宜変更可能であり、例えば、車両上下方向の下側が開口した開断面形状に形成しても良い。
さらに、上記実施形態では、フロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の内側で、ラジエータサポートサイド60の下端部60Lとラジエータサポートロア62とを結合した例を示したが、これに限らない。例えば、ラジエータサポートサイド60の下部を車両幅方向の外側へ傾斜させ、フロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側でラジエータサポートサイド60の下端部60Lとラジエータサポートロア62の車両幅方向の端部62T若しくは端部62Tの周辺部とを結合しても良い。また、例えば、ラジエータサポートサイド60をフロントサイドメンバ20の車両幅方向の外側に配置し、フロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側でラジエータサポートサイド60の下端部60Lとラジエータサポートロア62の端部62T等を結合することも可能である。これにより、新たな部材を追加せずに、ラジエータサポートロア62の端部62Tをフロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側に位置させることができる。したがって、部品点数の増加を抑制することができる。
また、前述したように、例えば、ラジエータサポートサイド60の下端部60Lをフロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側に位置させ、当該下端部60L及びラジエータサポートロア62を介してロアメンバ70に衝突荷重が伝達されるように構成しても良い。つまり、ラジエータサポートサイド60の一部を含んでラジエータサポートの車両幅方向の端部を構成しても良い。
なお、上記実施形態では、ラジエータサポートロアの従来品を車両幅方向に延長することにより、ラジエータサポートロア62の端部62Tをフロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側に位置させた例を示したが、これに限らない。例えば、ラジエータサポートロアに別部品を設け、当該別部品をフロントサイドメンバ20よりも車両幅方向の外側に位置させても良い。つまり、別部品によってラジエータサポートの車両幅方向の端部を構成しても良い。このようにラジエータサポートロアとは別部品でラジエータサポートの車両幅方向の端部を構成することにより、当該端部の強度及び剛性を容易に変更することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車体前部構造
12 車体前部
14 パワーユニット
14S 側部
14S1 接続部
16 マウントブラケット(固定部)
20 フロントサイドメンバ
30 サスペンションメンバ
62 ラジエータサポートロア(ラジエータサポート)
62T 端部(ラジエータサポートの車両幅方向の端部)
70 ロアメンバ(連結メンバ)
70K 荷重伝達部
72 ビード部(脆弱部)
F1 衝突荷重(荷重)

Claims (3)

  1. 車体前部に設けられたパワーユニットの車両幅方向の外側に配置され、車両前後方向に延びるフロントサイドメンバと、
    前記パワーユニットの車両前後方向の後側に配置されたサスペンションメンバと、
    前記パワーユニットの車両前後方向の前側に配置され、車両幅方向に延びると共に車両幅方向の端部が前記フロントサイドメンバよりも車両幅方向の外側に位置し、ラジエータの下部を支持するラジエータサポートと、
    前記パワーユニットの車両幅方向の外側に配置され、前記ラジエータサポートの前記端部よりも車両幅方向の内側で該ラジエータサポートと前記サスペンションメンバとを車両前後方向に連結すると共に、前記ラジエータサポートの前記端部に車両後方へ入力された荷重の一部を前記パワーユニットに車両幅方向の内側へ向けて伝達する荷重伝達部を有して構成された連結メンバと、
    を備えた車体前部構造。
  2. 前記荷重伝達部には、前記ラジエータサポートの前記端部に車両後方へ荷重が入力されたときに、該荷重伝達部を車両幅方向の内側へ屈曲させる起点となる脆弱部が形成されている、
    請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記パワーユニットの側部には、該側部から車両幅方向の外側へ延出し、前記フロントサイドメンバに固定される固定部が設けられ、
    車両上下方向の上側から見て、前記荷重伝達部が、前記パワーユニットの前記側部と前記固定部との接続部の車両幅方向の外側に位置している、
    請求項1又は請求項2に記載の車体前部構造。
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