JP2013255518A - 組み換え弱毒化Clostridium生物体およびワクチン - Google Patents

組み換え弱毒化Clostridium生物体およびワクチン Download PDF

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Abstract

【課題】組み換え弱毒化Clostridium生物体およびワクチンの提供。
【解決手段】本発明は、実質的に非毒性のα毒素を発現する弱毒化Clostridium perfringens生物体を開示する。この発現されたα毒素は、Clostridium perfringensの株13の成熟α毒素のα毒素に関する欠失ムテインであり、His68を含む少なくとも9つの連続したアミノ酸残基を失っている。本発明はまたムテインをコードする弱毒化生物体を、そしてこのような減弱した生物体のワクチンとしての使用を開示する。
【選択図】図1

Description

(関連する出願への相互参照)
本願は、2006年4月17日に出願された米国仮特許出願第60/792,553号の米国特許法§119(e)のもとでの優先権を主張する非仮出願であって、米国仮特許出願第60/792,553号の内容は、本明細書中でその全体が参考として援用される。
(発明の分野)
本発明は、弱毒化Clostridium生物体、これを作成および用いる方法、ならびにムテインα毒素およびこれをコードする核酸に関する。
(発明の背景)
嫌気性細菌病原体は、農業に対する重大な経済的負担である。Clostridium科の細菌は、特に負担である。なぜならそれらの細菌は家禽、および他の経済的に有用な家畜に重篤な疾患を生じるからである。これらの生物体を制御するための以前の労力は、動物の給餌における衛生的な手段および抗生物質の投与に依存している。
詳細には、Clostridium perfringens(「C.perfringens」)は、土壌中において、有機物質を崩壊させ、そしてヒトおよび動物の腸管内菌叢の一部として見出される嫌気的な細菌である。C.perfringensの異なる株は、生成される毒素のスペクトルに依存してA〜Eの生物型として命名される[非特許文献1;非特許文献2]。生物型A株は、種々のタイプの壊疽および腸疾患の病因として特に重要な型である。C.perfringensによって生じる特に重要な腸疾患は、ヒトおよび家畜の両方において、壊死、敗血症および溶血を生じる腸の壊疽である壊疽性腸炎(当該分野では、「壊死性腸炎(necrotic enteritis)」として公知)である[非特許文献3;非特許文献4]。鳥類、例えば、ニワトリ(Gallus
gallus)にとって、壊疽性腸炎は重大な問題である。タイプAまたはタイプCのいずれかのC.perfringensは、特にブロイラーのニワトリの生産において重要な損害をもたらし得る[非特許文献5]。壊死性腸炎の激増に関連する損害に加えて、C.perfringens関連疾患を有する集団中では生産性が損なわれることが報告されている[非特許文献6]。上で注記されるとおり、動物の飼料に入れられる抗菌剤が、最も一般的な制御方法である。しかし、抗菌剤、例えば、抗生物質は費用がかさみ、かつ細菌耐性の促進に関連する懸念が増大する傾向がある。
さらに近年では、有害なClostridium種に対するワクチンを提供する試みが行われている。例えば、非特許文献7は、C.perfringensのA型およびC型のトキソイドと、水酸化アルミニウムアジュバントとに基づく候補のワクチンを実証した。親のメンドリのワクチン接種は、C.perfringensでの無症候性のチャレンジによって誘導される腸の病変に対して子孫を防御するための特異的な抗体をもたらすことが報告された。無毒化されたC.perfringens毒素から調製された他のトキソイドベースのワクチンが公知である[例えば、C.perfringensのA型、B型およびD型、Cl.oedematiensおよびCl.septicumのトキソイドを記載する、特許文献1を参照のこと]。
組み換えトキソイド調製物も提唱されている。例えば、Titballら[特許文献2、特許文献3および特許文献4]は、抗原性C.perfringensペプチドをコードする核酸、ならびにペプチド自体、およびそのペプチドから調製されるワクチンを報告する。天然のC.perfringens α毒素のアミノ酸残基261〜300を有するが、天然の毒素のホスホリパーゼCおよびスフィンゴミエリンヒドロリジンドメインを欠くペプチドが、例えば、記載されている。これらのペプチドは、天然の毒素に対する免疫防御を誘導することがさらに報告された。さらに、特許文献5は、ムテインのC.perfringens β毒素の抗原性フラグメントに基づいたワクチンを記載する。
トキソイドワクチンは、天然の生物体由来であろうと、または組み換え的に得られようと構わないが、特定の状況下を除いて、免疫の必要な動物に対してトキソイドタンパク質を生成して投与することは経済的に困難であると考えられる(例えば、全生物体ワクチンの他の成分に対してアレルギーであるかまたは感受性であり得るヒトを処置すること)。さらに、タンパク質/トキソイドに基づくワクチンは代表的には、完全な有効性を維持するために反復ブースターワクチン接種を要する。
別の提唱される溶液は、野性型毒素の代わりに、ムテインα毒素を生じる抗原的に活性のウイルスを操作することであった。例えば、非特許文献8は、C.perfringensのα毒素の非毒性Cドメインを発現する組み換えワクシニアウイルスベクターを実証している。
いくつかの組み換えワクシニアワクチンが過去20年間に提唱されているが、不幸にも、環境中に生きた感染性のワクシニアウイルスを放出し、それらがこのウイルスに対して耐性でない人々に伝播し得るという安全性に関する長年にわたる懸念が依然として存在する。
C.perfringensのα毒素(plc遺伝子)は、溶血活性、ホスホリパーゼC、スフィンゴミエリナーゼ、ホスホジエステラーゼおよび致死性の活性を含むいくつかの生物学的な活性を保有することが公知である。毒性を減弱するこのα毒素に対する変異を考慮する多数の報告が当該分野にはある。非特許文献9は、非毒性のα毒素を生じる天然に存在するC.perfringens株を記載している。しかし、他の改変体、ただし、毒性の野性型のC.perfringens種に対して免疫防御を惹起するようにこの株を改変することは困難である。
非特許文献10は、アミノ酸残基247〜370に由来する毒素の領域単独で、C.perfringensによって実験的に誘導されるガス壊疽に対してマウスを免疫するのに十分であったことを示した。非特許文献11は、Asp269、Asp336、Tyr275、Tyr307およびTyr331における置換がα毒素の毒性を減弱することを報告している。非特許文献12は、Asp−56,Asp−130またはGlu−152の置換が、α毒素の毒性の減弱を生じることを報告した。非特許文献13は、C.perfringensのα毒素における、位置68でのヒスチジンの、グリシンのような天然のアミノ酸での置換が、溶血性、ホスホリパーゼC、スフィンゴミエリナーゼの完全な消失、およびムテインα毒素の致死性活性を生じたと報告した。この単一アミノ酸変化は、タンパク質の3つの亜鉛結合ドメインのうちの1つを不活性化すると考えられた。His68の置換によって不活性化されたこの亜鉛結合ドメインは、後にZn2と記された(非特許文献14)。
前述にかかわらず、ニワトリのような鳥類を含む、集中的に飼育される家畜を、C.perfringensを含むClostridium種による感染から防御する、安全、経済的かつ有効な方法が依然として当該分野で必要である。
本明細書の任意の引用文献の言及は、このような引用文献が、本出願に対する「先行技術(prior art)」として利用可能であるという承認と解釈されるべきではない。
米国特許第4,292,307号明細書 米国特許第5,851,827号明細書 米国特許第6,403,094号明細書 米国特許第5,817,317号明細書 米国特許第6,610,300号明細書
Justinら、Biochemistry 41,6253〜6262(2002) McDonel(1986)PHARMACOLOGY OF BACTERIAL TOXINS;F DornerおよびJ Drews(編)Pergamon Press,Oxford Pearsonら,J.Am.Vet.Med.188(11):1309〜10(1986) Al−SheikhyおよびTruscott,Avian Dis.21(2):256〜63(1977) FickenおよびWagens,Necrotic Enteritis,In Diseases of Poultry,第10版、261〜264頁(1997) LovlおよびKaldhusdal,Avian Pathology 30:73〜81(2001) Lovlandら、Avian Pathology 33(1):83〜92(2004) Bennettら、Viral Immunol.12(2):97〜105(1999) Schoepeら、Infect.and Immun.69(11):7194〜7196(2001) WilliamsonおよびTitball、Vaccine 11(12):1253〜1258(1993) Alape−Gironら、Eur.J.Biochem.267:5191〜5197(2000) Nagahamaら、Infect.and Immun.65:3489〜3492(1997) Nagahamaら、J.Bacteriology 177:1179〜1185(1995) Justinら、Biochemistry 41:6253〜6262(2002)
(発明の要旨)
当該分野における上述の欠点に取り組むために、本発明は、Clostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテインをコードする核酸分子を提供する。1つのこのような実施形態では、核酸分子は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも18連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含むムテインα毒素をコードする。別の実施形態では、この核酸分子は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも12連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含むムテインα毒素をコードする。さらに別の実施形態では、この核酸分子は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも9連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含むムテインをコードする。なお別の実施形態では、この核酸分子は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも6連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含むムテインをコードする。さらに別の実施形態では、この核酸分子は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも3連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含むムテインをコードする。したがって、本発明は以下をも提供する。
(1) Clostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテインをコードする核酸分子であって;該ムテインα−毒素は、少なくとも9つの連続アミノ酸残基を引いた配列番号3のアミノ酸配列を含み;かつ該欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68である、核酸分子。
(2) 前記ムテインα毒素は、少なくとも12の連続アミノ酸残基を引いた配列番号3のアミノ酸配列を含み;かつ該欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68である、項目1に記載の核酸分子。
(3) 前記ムテインα毒素は、少なくとも18の連続アミノ酸残基を引いた配列番号3のアミノ酸配列を含み;かつ該欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68である、項目2に記載の核酸分子。
(4) 前記ムテインα毒素は、Tyr62からTrp70にまたがる9つの連続アミノ酸残基を引いた配列番号3を含む、項目1に記載の核酸分子。
(5) 配列番号2の核酸配列を含み;核酸分子のヌクレオチド268〜294が欠失されている、項目1に記載の核酸分子。
(6) 欠失されたヌクレオチドが単一のLeu残基をコードするヌクレオチド配列によって置換される、項目5に記載の核酸分子。
(7) Clostridium perfringensα毒素の実質的に非毒性のムテインであって;ムテインα毒素は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも9連続アミノ酸残基がなくなっており;かつ欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68である、非毒性のムテイン。
(8) 前記ムテインα毒素が、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも12連続アミノ酸残基がなくなっており;かつ欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68である、項目7に記載のClostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテイン。
(9) 前記ムテインが、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも18連続アミノ酸残基がなくなっており;かつ欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68である、項目8に記載のClostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテイン。
(10) Tyr62からTrp70にまたがる9連続アミノ酸残基が欠失されておりかつ、単一のLeu残基によって置換される、項目7に記載のClostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテイン。
(11) 非弱毒化のClostridium perfringens生物体の染色体中に項目1に記載の核酸分子を組み込むことによって構築される、弱毒化Clostridium pefringens生物体。
(12) 実質的に非毒性である、項目11に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(13) 前記核酸分子が、非弱毒化Clostridium perfringensに存在する野性型α毒素をコードする核酸分子の位置に相同である染色体上の位置に配置される、項目11に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(14) A型のClostridium perfringensである、項目11に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(15) 項目11に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体であって、哺乳動物または鳥類のいずれかである宿主動物から単離された非弱毒化Clostridium perfringensから構築されたものである、弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(16) 前記哺乳動物が、ウシ、ウマおよびブタからなる群より選択される、項目15に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(17) 前記鳥類が、ニワトリ、シチメンチョウ、ガチョウ、アヒル、ハクチョウ、ハト、ハト、ライチョウまたはヤマウズラである、項目15に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(18) 項目11に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体を含むワクチン。
(19) 以下:薬学的に受容可能な緩衝液、賦形剤またはアジュバント、のうち1つ以上をさらに含む、項目18に記載のワクチン。
(20) 動物においてClostridium perfringensに対する免疫を誘導する方法であって、項目18に記載のワクチンの免疫学的に有効な用量を該動物に投与する工程を包含する、方法。
(21) 前記ワクチンが以下の経路:口腔、筋肉内、静脈内、経皮、皮下または鼻腔内のうちの1つ以上によって投与される、項目20に記載の方法。
(22) 前記ワクチンが、前記動物の飼料の上にかぶされる、項目20に記載の方法。(23) 前記ワクチンが、経口投与で与えるために前記動物に噴霧される、項目20に記載の方法。
(24) 項目18に記載のワクチンを含む動物の飼料。
(25) 非Clostridium perfringensポリペプチドをコードする少なくとも1つの遺伝子を含む、項目11に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(26) 前記非Clostridium perfringensポリペプチドが非細菌ポリペプチドである、項目25に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(27) 前記非細菌ポリペプチドが鳥類または哺乳動物ポリペプチドである、項目26に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(28) 非細菌性ポリペプチドが鳥類のポリペプチドである、項目27に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(29) 前記非細菌性ポリペプチドがサイトカインである、項目27に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(30) 前記サイトカインがニワトリIL−18である、項目29に記載の弱毒化Clostridium perfringens生物体。
(31) Clostridium perfringensのα毒素に見出されるが、項目11に記載のClostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテインから失われているエピトープに選択的に結合する抗体であって、野性型Clostridium perfringensのα毒素から該実質的に非毒性のムテインを識別し得る、抗体。
(32) 被験体動物がClostridium perfringens生物体によって天然に感染されているか否かを特定するための試験キットであって、項目31に記載の抗体を含む、試験キット。
(33) Clostridium perfringens生物体によって天然に感染されている動物を、弱毒化Clostridium perfringens生物体を用いてワクチン接種された動物から特定する方法であって:
(a)該動物由来の流体サンプルと、項目32に記載の抗体とを接触させる工程と、
(b)該抗体が該流体サンプルと反応するか否かを決定する工程と;
を包含し、
該抗体が、該流体サンプルと反応する場合、該動物はClostridium perfringens生物体によって天然に感染されている動物として特定される、
方法。
(34) ATCC寄託番号PTA7364を有するCPERF/Δα毒素365−054である、Clostridium perfringens生物体。
(35) ATCC寄託番号PTA7365を有するCPERF/Δα毒素365−053である、Clostridium perfringens生物体。
1実施形態では、本発明の核酸分子は、48以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されているムテインをコードする。別の実施形態では、核酸分子は、36以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されているムテインをコードする。さらに別の実施形態では、核酸分子は、24以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されているムテインをコードする。さらに別の実施形態では、本発明の核酸分子は、18以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されているムテインをコードする。
特定の実施形態では、本発明は、9連続するアミノ酸残基が、配列番号3のアミノ酸配列から欠失されており、その1つがHis68であるムテインをコードする核酸分子を提供する。このタイプの特定の実施形態では、核酸分子は、この欠失された9連続アミノ酸残基が配列番号3のTyr62〜Trp70にまたがるムテインをコードする。さらに詳細な実施形態では、この核酸分子は、これらの欠失された9連続するアミノ酸が、単一のロイシン残基によって置換されているムテインをコードする。
別の実施形態では、この核酸分子は、配列番号2のヌクレオチド配列であってヌクレオチド268〜294が欠失されているヌクレオチド配列を包含する。このタイプの特定の実施形態では、配列番号2のヌクレオチド配列のうちヌクレオチド268〜294が、単一のロイシン残基をコードする3つのヌクレオチドで置換される。
本発明はまた、Clostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテインを提供する。1つのこのような実施形態では、このムテインのα毒素は、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも18連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含む。別の実施形態では、このムテインは、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも12連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含む。さらに別の実施形態では、このムテインは、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも9連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含む。なお別の実施形態では、このムテインは、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも6連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含む。さらに別の実施形態では、このムテインは、配列番号3のアミノ酸配列から少なくとも3連続アミノ酸残基がなく、この欠失されたアミノ酸残基の1つがHis68であるアミノ酸配列を含む。
1実施形態では、本発明のムテインは、48以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されている。別の実施形態では、このムテインは、36以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されている。さらに別の実施形態では、このムテインは、24以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されている。さらに別の実施形態では、このムテインは、18以下の連続するアミノ酸残基が配列番号3のアミノ酸配列から欠失されている。
特定の実施形態では、本発明は、9連続するアミノ酸残基が、配列番号3のアミノ酸配列から欠失されており、その1つがHis68である実質的に非毒性のムテインを提供する。このタイプのさらに詳細な実施形態では、この欠失された9連続アミノ酸残基は配列番号3のTyr62〜Trp70にまたがる。なおさらに詳細な実施形態では、これらの欠失された9連続するアミノ酸は、ムテインのアミノ酸配列において単一のロイシン残基によって置換されている。
本発明はさらに、弱毒化Clostridium perfringens生物体であって、それらの染色体中にClostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテインをコードする核酸分子が組みこまれている弱毒化Clostridium perfringens生物体を提供する。この組み込まれた核酸分子は好ましくは、野性型Clostridium perfringens生物体における野性型α毒素をコードする核酸分子の位置に対して相同である染色体上の位置に配置される。従って、本発明の弱毒化Clostridium perfringens生物体は、機能的な野性型plc遺伝子の欠失に起因して実質的に非毒性であり得る。本明細書で例証されるとおり、弱毒化されたClostridium perfringens生物体は、A型のClostridium perfringensであってもよい。
本発明の特定の実施形態では、この弱毒化Clostridium perfringens生物体は、Clostridium perfringensのCPERF/Δα毒素365−054(ATCC寄託番号PTA7364)である。本発明の別の特定の実施形態では、この弱毒化Clostridium perfringens生物体は、Clostridium perfringensのCPERF/Δα毒素365−053(ATCC寄託番号PTA7365)である。
本発明の方法によって弱毒化されたClostridium perfringens生物体は、哺乳動物または鳥類のいずれかである宿主動物から単離され得る。このような哺乳動物としては以下を挙げることができる:ウシ、ヒツジ、およびブタ。適切な鳥類の例としては、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、ハト(pigeons)、ガチョウ(geese)、ハト(doves)、ハクチョウ、ヤマウズラおよびライチョウが挙げられる。
本発明はまた、ワクチンを提供する。このようなワクチンは、本発明の弱毒化Clostridium perfringens生物体を含んでもよい。本発明のワクチンはまた、薬学的に受容可能な緩衝液、賦形剤および/またはアジュバントを含んでもよい。
さらに、本発明は、動物においてClostridium perfringensに対する免疫を誘導する方法を提供する。1つのこのような実施形態は、動物に対して本発明のワクチンの免疫学的に有効な用量を投与する工程を包含する。本発明のワクチンは、以下を含む多数の経路によって投与され得る:経口的に、筋肉内、静脈内、皮内、皮下、および鼻腔内。本発明のワクチンは、経口投与を得るために、動物のエサに対して上にかぶされても、そして/または動物の上に噴霧されてもよい。本発明はさらに、本発明のワクチンを含む動物の飼料を提供する。
本発明はまた、非Clostridium perfringensポリペプチドをコードする少なくとも1つの遺伝子をさらに発現する、本発明の弱毒化Clostridium perfringens生物体を提供する。1つのこのような実施形態では、非Clostridium perfringensポリペプチドのうちの1つ以上が、細菌ポリペプチド、例えば、E.coli、サルモネラ(salmonella)、ローソニア(lawsonia)またはカンピロバクターなど由来の抗原性タンパク質、および/またはそれらの組み合わせである。あるいは、またはそれらと組み合わせて、非Clostridium perfringensポリペプチドは、非細菌ポリペプチドであってもよい。このような非細菌ポリペプチドの例としては、哺乳動物または鳥類のタンパク質、例えば、サイトカイン、例えば、ニワトリのIL−18;ロタウイルスまたはコロナウイルスのようなウイルス;ならびに寄生生物、例えば、エイメリア属(eimeria)、イソスポラ属(isospora)およびクリストスポリジウムが挙げられる。
別の局面では、本発明は、Clostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテインから失われているエピトープに対して選択的に結合する抗体を提供する。このような抗体は、野性型Clostridium perfringensのα毒素から実質的に非毒性のムテインを識別し得る。
被験体動物がワクチン接種されているか、あるいはClostridium perfringens生物体によって天然に感染されているかを特定することにおける使用のための本発明の抗体を含む試験キットも提供される。
従って、弱毒化Clostridium perfringens生物体でワクチン接種された動物から、Clostridium perfringens生物体によって自然に感染されている動物を特定および/または識別する方法も提供される。1つのこのような実施形態では、この方法は、動物由来の流体サンプルと、本発明のClostridium perfringens α毒素の実質的に非毒性のムテインから欠失されている野性型のClostridium perfringens α毒素で見出されたエピトープに選択的に結合する抗体とを接触させる工程を包含する。従って、この抗体は、本発明のClostridium perfringensのα毒素の実質的に非毒性のムテイン(および/またはこのムテインを発現する弱毒化Clostridium perfringens生物体)でワクチン接種されている動物を、野性型のClostridium perfringensのα毒素によって感染されるかまたは感染されている動物から識別し得る。次の工程は、この抗体が、流体サンプルと反応する、例えば、この流体サンプルに含まれる抗原に結合するか否かを決定することである。この動物は、この抗体が流体サンプルと反応するときに、Clostridium perfringens生物体によって天然に感染されている/感作された動物として特定される。
図1は、C.perfringensのα毒素コード領域のゲノムのマップを図示する。CPERF001を構築するために用いられた、それぞれ、2つの大きいフラグメント(1182塩基対および1746塩基対)の位置を示す。得られた27塩基対欠失の位置も示す。「Yplc」は、yplc遺伝子(CPE0035)を示し;「plc」とは、α毒素(ホスホリパーゼC)をコードする遺伝子を示し、そして「CobW」は、下流の遺伝子を示す。 図2Aは、C.perfringens株CP6由来のplc遺伝子の一部の配列[配列番号4;これは、CP6由来のplc遺伝子フラグメントの配列番号22の一部である(すなわち、ヌクレオチド262〜300)]、および対応するペプチド配列(配列番号5)を図示しており、ここで下線は、この欠失を作成するために用いられたBamHIエンドヌクレアーゼ制限部位を示す。図2Bは、欠失体CPERF001を生じる、親のC.perfringens株1240における欠失を作成するために用いられたプライマーの配列(配列番号6)を図示する。下線は、この欠失の構築を容易にするためにプライマー中に含まれるBamHI制限部位を示す。また対応するペプチドが図示される(配列番号7)。図2Cは、CPERF001(配列番号8;ヌクレオチド103〜117)において得られた欠失の配列、そして対応するペプチド(配列番号9)を図示する。下線は、回復されたBamHIエンドヌクレアーゼ制限部位を示す。 図3Aは、ここでも、C.perfringensの株CP6由来のplc遺伝子の一部の配列[配列番号4、ヌクレオチド262〜300]および対応するペプチド配列(配列番号5)を図示しており、ここで下線は、この欠失を作成するために用いられたBamHIエンドヌクレアーゼ制限部位を示す。図3Bは、欠失体CPERF002を生じる、親のC.perfringens株29における欠失を作成するために用いられたプライマーの配列(配列番号10)を図示する。また対応するペプチドが図示される(配列番号11)。図3Cは、CPERF002(配列番号12)において得られた欠失、そして対応するペプチド(配列番号13)の配列を図示する。
(発明の詳細な説明)
従って、本発明は、Clostridiaの毒素、例えば、α毒素の1つ以上を、検出可能な毒性を有さないか、そして/または天然もしくは野性型のClostridia毒素に対して実質的に低い毒性を有するムテインとして発現する改変されたClostridiaの生物体および培養物を提供する。有利には、本発明のC.perfringens変異体生物体は、動物に対する生ワクチンとして容易に投与される。本発明のムテインC.perfringensのα毒素はまた、このムテインをコードする核酸分子、α毒素を発現するためのベクター、およびこれを用いる方法と一緒に提供される。
本発明の明確な説明を得るためには、いくつかの用語が以下のとおり規定される。ワクチンとは、免疫原、および他の任意の薬学的に受容可能な成分を含む組成物であり、この成分としては、特定の実施形態では、適切なアジュバントが挙げられる。本明細書において用いる場合、「免疫原(immunogen)」という用語は、動物に導入された場合、免疫応答を刺激する組成物、物質またはベクターを記載する。本発明の目的のためには、免疫原とは、動物を免疫するために本発明のムテインα毒素を発現させるかまたはその動物に導入し得る任意のベクターを包含するものとする。ベクターは、例えば、本発明のC.perfringensまたは他の適切な微生物を含み、これはこのベクターが動物に導入されたとき、本発明のムテインα毒素を発現する。ベクターとしてはまた、例えば、動物の細胞を入れることおよびこの動物においてムテインα毒素を発現することによって、この動物に直接導入された場合、本発明のムテインα毒素を発現する、例えば、プラスミドなどの当該分野で公知の核酸分子が挙げられる。免疫原とはまた、それ自体で、または適切なワクチン組成物の一部として使用される、本発明のα毒素のようなタンパク質である。
本明細書において用いる場合、そして他に特定されない場合、「免疫する(immnize)」および「ワクチン接種する(vaccinate)」という用語は同義であって、動物での免疫応答を誘発するための、この動物への免疫原の導入を記載するのに交換可能に用いられる。惹起された免疫応答は、処置された動物へ防御免疫を提供して、臨床的な疾患徴候、例えば、ガス壊疽および/または死亡率を、ワクチン接種された動物(本発明のワクチンが防御的であるC.perfringens種の毒性の用量を後にチャレンジされる)において、限定または減弱する。
「アジュバント」という用語は、免疫系の刺激を生じる1つ以上の物質として規定される。この状況では、アジュバントを用いて、1つ以上のワクチン抗原/単離体に対する免疫応答を惹起する。アジュバントは、ワクチンの投与前、ワクチン投与と組み合わせて、またはワクチン投与の後に、標的動物に投与され得る。本発明のアジュバントは、天然の供給源、組み換え供給源および/または化学合成されたものなどを含む任意の多数の供給源から得ることができる。アジュバントとして用いられる化合物の例としては、限定はしないが以下が挙げられる:アルミニウム化合物;代謝性および非代謝性のオイル;ブロックポリマー;ISCOM(免疫刺激性複合体);ビタミンおよびミネラル(限定はしないが、ビタミンE,ビタミンA、セレニウム、およびビタミンB12を含む);QuilA(サポニン);CARBOPOL(登録商標)の商標で販売される、ポリアルケニルポリエーテルと種々のレベルで架橋された架橋アクリル酸ベースのポリマー(例えば、プロパ−2−エン酸ポリマー);ならびに/あるいは商標Emulsigen(登録商標)として販売される、水エマルジョン中の均一分散されたミクロンサイズの油滴。
免疫刺激物質としてときに具体的に言及されている、アジュバントのさらなる例としては、細菌および真菌の細胞壁成分(例えば、リポポリサッカライド、リポタンパク質、糖タンパク質、ムラミルペプチド、β−1,3/1,6−グルカン)、植物由来の種々の複合糖質(例えば、グリカン、アセマンナン)、動物由来の種々のタンパク質およびペプチド(例えば、ホルモン、サイトカイン、同時刺激因子)、ならびにウイルスおよび他の供給源由来の新規な核酸(例えば、二本鎖RNA、CpG)が挙げられる。さらに、上述の物質の多数の組み合わせが、アジュバント効果を提供し、従って、本発明のアジュバントを形成し得る。
本明細書において用いる場合、「抗体(antibody)」という用語は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体および/またはそのフラグメントもしくは組み換え誘導体を包含するものとし、これには、抗体可変ドメインを組み込んでいる操作された結合タンパク質を含む。
本明細書において用いる場合、本発明のα毒素タンパク質のアミノ酸残基の残基の数および位置は、Clostridium perfringensの株13について記載されるナンバーシステムに基づく。C.perfringensの株13のα毒素は、配列番号1に例示されるとおりGenBankアクセッション番号NC003366に報告される。全タンパク質は398アミノ酸長である。本明細書において以下に例示されるムテインベクターによってコードされるα毒素は、アミノ酸残基90〜98の欠失を有する配列番号1のタンパク質に相当する。タンパク質の成熟の間に切断される28アミノ酸のシグナル配列が存在する。従って、例示される欠失は、370アミノ酸長である成熟タンパク質のアミノ酸残基62〜70に相当する(配列番号3)。
本発明のα毒素タンパク質をコードするDNAのコドン番号付けは、GenBankアクセッション番号NP560952に報告され、そして配列番号2に図示されるような、Clostridium perfringensの13株のplc遺伝子に基づく。α毒素のコード配列は、C.perfringensの13株におけるヌクレオチド48590〜49786におよぶ。本明細書において例示される2つの構築物におけるコドン欠失は、NP560952遺伝子のヌクレオチド48857〜48883(そしてこれを含む)に相当する。この欠失は、α毒素遺伝子内で見出され、そして配列番号2のコード配列におけるヌクレオチド268〜294に相当する。
さらに説明の簡便性のための単数の用語の使用は、決してそのように限定されるものではない。従って、例えば、C.perfringens細胞を含む組成物に対する言及は、このような細胞の1つ以上に対する言及を包含し得る。本発明は、本明細書に開示される特定の構成、工程段階および材料に限定されず、従ってこのような構成、工程段階および材料はある程度変化されてもよいことも理解されるべきである。本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のために用いられるに過ぎず、限定するものではないことも理解されるべきである。なぜなら、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ制限されるからである。
本発明の特定の局面では、「実質的に非毒性(substantially nontoxic)」であるC.perfringensの非先祖返り変異体、すなわち、毒性がわずかであるかまたは全くない免疫原性α毒素を発現し、それによって防御的ワクチンとしての使用に適切になっている生物体が提供される。従って、本発明のC.perfringens生物体は、野性型のC.perfringens生物体に対して十分に減弱された毒性を与えて、抗α毒素または抗C.perfringensの免疫応答をそのようワクチン接種された動物中で惹起するのに有効な条件下で使用した場合、ワクチンまたは抗原としてそれらを耐性にさせる。従って、本発明のC.perfringens生物体は、野性型C.perfringensに対して「弱毒化される(attenuated)」。
「実質的に非毒性(substantially nontoxic)」という句はまた、毒性が十分に低いかまたはなく、それによって、また防御ワクチンにおける使用に適切にされている上述の免疫原性α毒素ムテインに与えられるものとする。
毒性の軽減は、例えば、以下の当該分野で公知の試験のうちの1つによって測定される:溶血活性、ホスホリパーゼC活性、スフィンゴミエリナーゼ活性、ホスホジエステラーゼ活性および試験動物群における全般的致死活性。一般には、残留毒性は、このような標準的な試験では検出不能である。それにもかかわらず、このムテインが由来している野性型C.perfringensのα毒素の感染性単位の等価な値の毒性に対して、これらの活性の1つ以上の最小レベル、例えば、約10−4〜約10−2の存在は、獣医学の設定では受容可能であることが証明され得る。
ある実施形態では、本発明は、種々のタイプの壊疽および腸疾患の病原因子として特に重要である、C.perfringensの生物型A株を使用して行う。詳細には、C.perfringensのα毒素は、欠失−減弱の標的である。なぜなら、この毒素の減弱は、野性型株に対してC.perfringensを十分に非致死性にさせるのに十分であるからである。
概して、本発明のC.perfringensのplc遺伝子は、ムテインα毒素を発現する。このムテインα毒素は、隣接する残基とともに、Zn2ループのHisを誘導する欠失を有して、毒性型への任意の戻り変異の可能性を大きく低下させる。Zn2ループのHis残基、例えば、配列番号3のHis68の欠失は、Zn2ループのHis残基に隣接するさらなる残基の欠失と一緒になって、本発明のC.perfringensでワクチン接種された動物において防御免疫を誘導するために十分な免疫原性を保持しているが、また野性型α毒素をコードするように戻し変異を受ける可能性は低いα毒素を提供することが現在見出されている。欠失され得るさらなる残基は、His68に対して、C末端方向および/またはN末端方向で欠失されており、そしてそれらのいずれかの方向で約4〜約60残基の数におよび得る。あるいは、His148および隣接する残基が、同様に欠失されてもよい。
本発明のムテインα毒素の1実施形態はまた、His68の欠失に加えて、配列番号3に対して、His68位置のいずれかの側(C末端またはN末端方向)から少なくとも30アミノ酸残基が欠失している。別の実施形態では本発明のムテインα毒素は、His68の欠失に加えて、配列番号3に対して、His68位置のいずれかの側から少なくとも20アミノ酸残基が欠失している。さらに別の実施形態では本発明のムテインα毒素は、His68の欠失に加えて、配列番号3に対して、His68位置のいずれかの側から少なくとも5アミノ酸残基が欠失している。さらに別の実施形態では本発明のムテインα毒素は、配列番号3に対して、アミノ酸残基およそ62〜およそ残基70までの欠失がある。必要に応じて、この欠失されたアミノ酸残基は、単一のロイシン残基のような1つ以上の他の残基によって置換される。
なおさらなる別の実施形態では、ムテインC.perfringensのα毒素を生成し、そしてC.perfringensから、または別の組み換え生物体から単離して、検索試薬として、および/または診断キットもしくはアッセイにおいて、例えば抗α毒素抗体の標的として使用する。ムテインC.perfringensのα毒素タンパク質のなおさらなる有用性は、本発明の弱毒化C.perfringens生物体でのワクチン接種に耐容でないかもしれない動物、例えばヒトのための専門的なワクチンにある。
さらに、本発明は、本発明のα毒素ムテインに対する野性型α毒素に特異的に結合する抗体を提供する。
さらなる実施形態では、野性型C.perfringensのα毒素タンパク質に優先的に結合するが、本発明のムテインα毒素に対して示す結合は最小限であるかまたは全くない、例えば、前出に詳細に記載されるような欠失を有するα毒素ムテインに対する結合を回避する、抗体が提供される。従って、提供される抗体は、野性型α毒素から欠失ムテインα毒素を識別するために有用であり、それによって、また、野性型C.perfringensによって感染されている動物から本発明のワクチンでワクチン接種された動物を識別するために有用である。このような選択性の抗体の惹起およびスクリーニングの方法は公知である。同様に、本発明のムテインα毒素を認識するが、野性型タンパク質は認識しない抗体も生成され得る。本発明の抗体は、選択的な結合特性を保持している、ポリクローナル抗体であっても、モノクローナル抗体(「mAb」)であっても、またはこのような抗体のフラグメント、もしくは操作されたフラグメント、もしくは誘導体であってもよい。
モノクローナル抗体を調製およびスクリーニングするための技術は、十分に記載されている[例えば、その全て、その内容全体が本明細書において参照によって援用される、Stitesら(編)Basic and Clinical Immunology(第4版)Lange Medical Publications,Los Altos,California(1988);HarlowおよびLane,Antibodies:A Laboratory Manual,CSH Press(1988);Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice(第2版)、Academic Press,New York(1986);ならびにKohlerおよびMilstein,Nature 256:495〜497(1975)を参照のこと]。
例えば、限定はしないが、免疫応答は、マウスまたはニワトリのような適切な動物において、例えば、適切なアジュバントと組み合わされた、精製の野性型C.perfringensのα毒素を用いるワクチン接種によって、惹起される。例えば、野性型αタンパク質の毒性を回避するために、免疫原は欠失残基に相当するペプチドであり、そして必要に応じてこのペプチドの免疫原性は、適切なアジュバントとの組み合わせによって、または適切なキャリアタンパク質に対する結合によって増強される。キャリアタンパク質に対する結合は当該分野で公知であり、例えば、このペプチドに末端システインを提供すること、および、これを、マレイミドカップリング化学またはスルホスクシンイミジル4−[Nマレイミドメチル]シクロヘキサン−1−カルボキシレート)リンカー(Pierceより)のいずれかを用いて、キーホール・リンペット・ヘモシアニン(KLH)またはウシ血清アルブミン(BSA)に対して結合することによって達成され得る。カルボジイミドリンカーはまた、末端システインを要することなく使用されてもよい。
モノクローナル抗体の調製のためには、脾臓リンパ細胞を、免疫された動物から得てもよく、ハイブリドーマを、これらのリンパ球から調製し、そして抗αタンパク質を発現する1つ以上の潜在的に適切なハイブリドーマを得てもよい。このハイブリドーマを、ムテインおよび野性型αタンパク質の両方に対してスクリーニングし、そして野性型α毒素にのみ結合する抗体を発現するハイブリドーマを特定し、クローニングし、そして使用して、野性型αタンパク質にのみ結合するモノクローナル抗体を生成する。必要に応じて、特定されたハイブリドーマクローン株由来のcDNAを得、そして組み換え抗体または抗体フラグメントを、他の当該分野で公知の発現システムで生成してもよい。
上記で考察されるとおり、ワクチン接種の潜在的な不利益とは一般に、得られたワクチン接種動物が、天然に存在する株に対して惹起された抗体を用いる感染について試験した場合、偽陽性を生じ得、それによって感染動物の特定が妨げられるということである。従って、本発明は、本発明のムテインα毒素でワクチン接種された動物から、天然に存在するC.perfringens生物体で感染されている被験体動物を識別する試験キットを提供する。
このような試験キットの1つとしては、本発明のムテインα毒素に対して示す結合が最少であるかまたは全くない選択性の抗野性型α毒素抗体の量を含む。このキットはまた、少なくとも1つの診断試験で行うのに十分な他の適切な試薬を含んでもよい。さらなる実施形態では、この抗体は、容易に検出可能なマーカー部分、例えば、任意の当該分野で公知の酵素マーカー、例えば、ペルオキシダーゼ;蛍光タグ、例えば、フルオレセイン;磁気ビーズを含むビーズ;などでタグ化されるかまたは標識される。必要に応じて、このキットはさらに、選択的な抗野性型α毒素抗体に選択的に結合する標的化抗体を備えてもよい。イムノアッセイは、当該分野で周知であり、そしてこれには、サンドイッチイムノアッセイ、競合的イムノアッセイ、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)などが挙げられる。
また、本発明の弱毒化C.perfringens生物体を含むワクチンでワクチン接種された動物から、天然に存在する、すなわち、野性型のC.perfringens生物体によって感染されている動物を特定して識別するための方法も提供され、この方法は例えば、以下の工程によって行われる:
(a)動物由来の流体サンプルと、本発明のムテインα毒素に対して示す結合が最少であるかまたは全くない上記の選択性の抗野性型α毒素抗体とを接触させる工程と;
(b)この抗体が、流体サンプルと反応するか否かを決定する工程であって、この抗体が流体サンプルと反応する場合、この動物が、天然に存在するC.perfringens生物体によって感染されている動物として特定される工程。
弱毒化C.perfringens株を生成する
ワクチンとして投与されるのに適切な、弱毒化または実質的に無毒性の株への、野性型C.perfringens単離体の変換のプロセスは以下のように行われ得る。このα−毒素(plc)遺伝子は、細菌染色体上において、C.perfringens生物体が野性型α毒素を生じるような能力を残すことなく、α毒素ムテインのみをコードする遺伝子で置換されてもよい。極めて大きく、ワクチン生物体を生成するプロセスとしては、限定はしないが、以下の一般的工程が挙げられ、これは提示される順序である必要はない。
(1)ワクチンおよびスクリーニングプロセスのために得られた1つ以上の臨床的単離体によって防御される動物のタイプを特定する工程。この工程は、代表的には、α毒素についての場合には任意である。なぜなら、1種の動物由来の単離物は、他の種の動物のための防御を提供することはない可能性が高いからである。
(2)C.perfringens単離物(単数または複数)由来のplc遺伝子を、例えば、PCRまたは他の当該分野で公知の核酸増幅技術によって、適切な隣接するプライマーを用いて、そして適切なプライマーでの増幅を使用することによって増幅して所望の欠失変異を作製する工程。あるいは、適切なライブラリーがプローブされてもよい。
(3)C.perfringens複製起点が除去されているか、そして/またはC.perfringensにおいて複製し得る複製起点が単に存在しない、欠失plc遺伝子を含む自殺ベクターを作成する工程;そしていずれかの場合には、変異したplc遺伝子に隣接した、適切な選択マーカー、例えば、抗生物質マーカーを含む工程。次いで、このようなベクターは、例えば、エレクトロポレーション、または他の当該分野で公知の方法によって、C.perfringens生物体に挿入され得る。
(4)ムテインplc遺伝子が細菌の染色体に首尾よく組みこまれているC.perfringens生物体を選択する工程。これは、選択剤、例えば、選択マーカーに対応する抗生物質の存在下において(3)の工程のC.perfringens生物体を培養することによって行われる。例えば、抗生物質選択のもとで増殖するC.perfringens生物体のみが、相同組み換えを通じて自殺ベクターを、その抗生物質耐性遺伝子とともに細菌染色体に直接組み込んでいる、生物体である。従って、これらの増殖するC.perfringens生物体は、2つの隣接するplc遺伝子を有し、この1つは野性型であるが、もう一方は欠失変異を有する。
(5)野性型plc遺伝子とともに選択マーカー、例えば、抗生物質マーカーを除去するさらなる組み込み事象を受けているC.perfringens生物体を選択する工程。これは、選択剤、例えば、抗生物質の非存在下において、(4)の生物体を培養すること、および血液寒天培地上で非溶血性クローンを選択することによって行う。
ムテイン核酸の挿入は相同な組み換えによって達成されるので、ムテインα毒素をコードする核酸分子は、非弱毒化Clostridium perfringensに存在する野性型α毒素をコードする核酸分子の位置に相同である染色体位置に組みこまれる。
さらに詳細には、C.perfringensの野外単離体は、疾患の動物または他の供給源から得られる。最初に、目的の野外単離物から得たゲノムDNAを適切な二重微生物シャトルベクター、例えば、選択マーカー、例えば、抗生物質マーカーを有するシャトルプラスミドに挿入して、それらの形質転換性を評価する。概して、適切なシャトルベクターは、以下の特徴のうちの1、2、3またはそれ以上を含む:クローニング部位、C.perfringens複製起点、E.coli複製起点、および抗生物質耐性遺伝子およびまたは選択マーカー。この目的に適切であるか、またはこの目的に容易に適合可能な当該分野で公知のベクターとしては、例えば、Robertsらによって記載される組み換えシャトルプラスミドpHR106[Appl Env Microbiol 54:268〜270(1988)]:Bannamらによって記載されるpJIR 750およびpJIR751プラスミド[Plasmid 29:233〜235(1993)];Matsushitaら、1994,Plasmid 31,317〜319のプロモーターレスのpPSVプロモーター選択ベクター;Lyrasら、1988、Plasmid 39,160〜164によって記載される、シャトルプラスミドpJIR1456およびpJIR1457;ならびにKimら、1989,Appl Environ Microbiol 55,360〜365によって記載されるpAK201シャトルベクターが挙げられる(これらの内容は、その全体が参照として本明細書に援用される)。C.perfringensの複製起点の除去によって、シャトルベクターが自殺ベクターに変換する。
例えば、1つのシャトルプラスミドは、本明細書において参照として援用される、Sloanら、1992、Plasmid 27,207〜219に記載されるpJIR418である。
1μgのプラスミドDNAあたり10を超える形質転換体を生じ、抗生物質マーカー、例えば、クロラムフェニコールまたはエリスロマイシンに対して感受性である単離体は、欠失の潜在的候補である。次いで、候補株由来のゲノムDNAを、plc(α毒素)遺伝子および候補株の隣接する配列のロング・レンジPCRのテンプレートとして用いる。例えば、本明細書の下において例示されるとおり、C.perfringens株の第13染色体を用いて、α毒素をコードする遺伝子を増幅するためのプライマーを特定した。次いで、これらのプライマーを用いて、CP6家禽単離体である別の株由来のα毒素遺伝子をクローニングした。
PCR産物のサブクローニング後、このα毒素および隣接する領域を配列決定して、制限マッピングする。新規なオリゴヌクレオチドプライマーを、隣接する制限部位で合成して、2つの別の増幅物の産物を適切な自殺プラスミド(C.perfringensの複製起点が除去されている)、例えば、本明細書において以下ではプラスミド1192〜23.1として例示されるプラスミド中にクローニングして、欠失を有する所望のワクチン株を作成する。
単離物に対して特異的な提供される自殺ベクターを、任意の標準的な当該分野で公知の方法によって、対応するC.perfringensの動物株に挿入する。例えば、これは、エレクトロポレーションによって達成される。自殺ベクターが、C.perfringens(C.perfringensの複製起点がない)に挿入される場合、細胞質中で複製することができず、そして細菌の染色体へ首尾よく組み込まない限り生存しない)。首尾よい組み込み体(integrants)が、新たに導入された抗生物質マーカー遺伝子に対応する抗生物質の存在下で増殖する唯一の生物体である。
任意の当該分野で公知の選択マーカー遺伝子が使用されてもよいが、クロラムフェニコールおよび/またはエリスロマイシンマーカーが、本明細書で下に例証されるベクターで使用される。
これらの組み換え事象は、欠失plc遺伝子プラスミドDNAに対する野性型plc遺伝子の相同性から生じる。得られた組み換え体細菌は、組み込み体(integrant)と名付けられる。この組み込み体は、plc遺伝子座に組み込まれている導入された相同ベクターのコピーを含む。従って、得られた組み込み体は、2つのコピーのplc遺伝子、もとの正常なコピー、および導入された欠失されたバージョンを含む。導入された抗生物質耐性遺伝子が、plc遺伝子の2つのコピーの間に位置する。まれなランダム組み換え事象は、plc遺伝子の2つのコピーの間に生じ得る。この組み換え事象は、2つの結果のうちの1つを生じ得る。両方の場合とも、plc遺伝子(耐性遺伝子を含む)の2つのコピーの間のDNA介入は、除去されている。第一の結果では、正常または野性型のplc遺伝子が修復され、抗生物質マーカーなしのもとの親株の回復が生じる。第二の結果では、野性型plc遺伝子が、欠失コピーで置き換えられて、抗生物質マーカーなしで、所望のα毒素欠失構築物が生じる。
培養培地から抗生物質を除去することによって、組み換えを受けている細菌が生存して複製することが可能になる。次いで、欠失組み換えクローンを、野性型α毒素を発現するC.perfringensによって通常示される溶血なしの、血液寒天上の増殖によって特定する。
ワクチン接種されるべき動物
弱毒化C.perfringensワクチンが生成され得、そして有用なC.perfringens野性型株が単離され得る動物としては、広義には、C.perfringens感染が問題である任意の動物が挙げられる。目的の脊椎動物としては、鳥類、哺乳動物および魚類、そして特に経済的および/または農業上重要な動物が挙げられる。動物の以下の列挙は、C.perfringensワクチンから利益を得ると考えられる動物、および/または有用なC.perfringens野性型単離物が得られ得る動物である。任意のこのようなワクチンが、ワクチン接種されるべき動物の同じ属または種からもともと単離された成分(生きているかまたは生きていない)を含むということはときにあり得るが、これは要件ではない。
このような動物の非限定的な列挙としては、鳥類、ウシ、ヒツジなどの科の動物、ならびに水生動物、例えば、水産養殖に供されるか、および/または自然から収穫されて、市販までの時間は保持タンクで生きて保持され得る動物が挙げられる。これらとしては、マスまたはサケのような魚類、および経済的利点のために飼育されるかまたは収穫される他の種が挙げられる。非脊椎動物水生動物としては、ロブスター、カニ、軟体動物、例えば、イカ、タコ、二枚貝、カキ、マッスル(muscles)、ホタテなどが挙げられる。鳥類としては、例えば、ニワトリ、シチメンチョウ、ガチョウ、アヒルなどが挙げられることを理解すること。ウシとしては、例えば、蓄牛(cattle)、肉牛(beef)、仔牛(veal)などが挙げられることが理解されなければならない。ヒツジとしては、例えば、ラム(子羊)などを含むことが理解されなければならない。
本発明の目的のためには、「魚類(fish)」という用語は、限定はしないが、Teleosti群の魚、すなわち、硬骨類が挙げられることが理解されなければならない。Salmoniformes目(Salmonidae科を含む)およびPerciformes目(Centrarchidae科を含む)の両方とも、Teleosti分類内に含まれる。
可能性のある魚類宿主の例としては、Salmonidae科、Serranidae科、Sparidae科、Cichlidae科、Centrarchidae科、スリー・ライン・グラント(three−Line Grunt)(Parapristipoma trilineatum)、およびBlue−Eyed Plecostomus(Plecostomus spp)が挙げられる。
さらなる実施形態では、この動物は、愛玩動物またはヒトである。本発明の目的のためには、「コンパニオン(companion)」動物という用語は、全ての動物−馬(ウマ)、猫(ネコ)、犬(イヌ)、およびげっ歯類(マウス、ラット、モルモット、ウサギ種を含む)、および鳥類、例えば、ハト、オウムなどを包含することが理解されるべきである。
このようなワクチン接種を受けている鳥類は、商業的または商業的でないいずれかの鳥類の飼育に関連し得る。これらとしては、例えば、ガンカモ科(Anatidae)(例えば、ハクチョウ、ガチョウおよびアヒル)、ハト科(Columbidae)(例えば、ハト(doves)およびハト(pigeons)(例えば、ドバト))、キジ科(Phasianidae)(例えば、ヤマウズラ、ライチョウおよびシチメンチョウ)、Thesienidae(例えば、家禽)、オウム科(例えば、インコ、コンゴウインコおよびオウム(例えば、ペットまたはコレクターの市場で飼育される))が挙げられる。ニワトリが本明細書において下に例証される。
野性型単離体の供給源
一般には、本発明の弱毒化C.perfringens生物体は、上で考察されたような、目的の任意の感染動物から、および/または環境からもともと単離されている野性型C.perfringensで開始して作成され得る。この環境は、生存能力のあるC.perfringens生物体および/または生存能力のあるC.perfringens胞子を含む任意の材料を含み、これには、例えば、汚染された食物、土壌、水、動物の床材、糞便などが挙げられる。
Justinら[Biochemistry 41,6253〜6262(2002)]は、配列および生化学的特性において最も同一であるC.perfringensの種々の株由来のα毒素を特徴付けた。しかし、Justinらはまた、他の株に比較して大きい程度の配列変動および変化した基質特異性を示すα毒素を有する鳥類供給源(ハクチョウ)から単離された株を記載している。この理由によって、ほとんどの単離物は、弱毒化型に変換された場合、C.perfringensの多くの他の天然に存在する株のα毒素に対して防御免疫を惹起すると考えられる。それにもかかわらず、単離物の間のα毒素の変動の可能性を考慮すると、抗C.perfringensワクチンが所望される動物種からC.perfringens生物体を単離して弱毒化することがしばしば有利である。本明細書において下に例証される単離体は、ニワトリから単離され、そしてその種で試験される。
ワクチン
本発明の弱毒化C.perfringens生物体は一般に、薬学的に受容可能なワクチン組成物中に処方される。このワクチン組成物は、投与経路に従って処方され、そして活性な抗原性因子と適合性である。この活性抗原因子は、例えば、本発明に従う弱毒化C.perfringensのA型生物体の1つ以上の株である。必要に応じて、このワクチン組成物はまた、弱毒化されたC.perfringensのA型生物体と組み合わせて、非毒性αタンパク質のうちの1つ以上のタイプを含んでもよい。
例えば、ワクチン組成物中に含まれる実質的に全ての弱毒化C.perfringensのA型生物体は生きており、かつ生存可能であるが、特定の特異的な状況について、例えば、特定のヒトまたは免疫の損なわれた動物を免疫するためには、このワクチンは、殺傷された弱毒化C.perfringensのA型生物体を排他的に含む。
ワクチン組成物は、生理学的に適合性の緩衝液および/または塩を、アジュバントおよび/または任意の免疫増強剤もしくは刺激剤と必要に応じて組み合わせて含む(同時投与されるか、または連続して投与される、例えば、ワクチン接種の前後)。
適切な免疫刺激剤としては、限定はしないが、サイトカイン、成長因子、ケモカイン、リンパ球、単球、リンパ器官由来の細胞の細胞培養物由来の上清、細胞調製物、または細胞抽出物(例えば、Staphylococcus aureusまたはリポポリサッカライド調製物)、分裂促進因子、またはアジュバント(低分子量薬品を含む)が挙げられる。免疫刺激剤は、インキュベーションの間の任意の時点で卵内に(in ovo)投与されてもよい。特定の局面では、免疫刺激剤は、弱毒化C.perfringensのA型生物体を含む培地中で投与される。
ワクチンを投与する方法
上記の本発明のワクチンは、例えば、以下の経路:経口、鼻腔内、非経口的、皮下、乱切法、および/または筋肉内投与の1つまたは組み合わせによる注入または接種によって、任意の適切な当該分野で公知の処方物、例えば、適合性緩衝液および/または生理学的に受容可能な生理食塩水中で、アジュバントおよび/または免疫増強剤もしくは刺激剤との任意の組み合わせにおいて(同時投与または連続投与、例えば、ワクチン接種の前後に)投与される。経口投与されるワクチン/ワクチン接種方法のためには、当該分野で公知の任意の生理学的に安定な緩衝液または懸濁剤が容易に使用される。さらに、この組成物は、組み込まれ、例えば、飲用水に混合されるか、または食物ペレット上に噴霧されても、コーンもしくは他の穀物上に振りかけられるかもしくは噴霧されるなどしてもよい。
胃腸管は、C.perfringens感染の一般的な部位であり、従って、経口投与は、接種の1方法として考慮される。本発明の生きた弱毒化C.perfringens生物体が胃腸管に存在することは、胃腸管の粘膜層における局所的な防御免疫反応を誘発すると考えられ、そしてまた野性型C.perfringensによる引き続くコロニー形成を妨げるために競合的に作用し得る。
鳥類、例えば、ニワトリ、アヒル、ガチョウなどを含む家禽にとっては、経口方法または卵内(in ovo)の注射は、とりわけワクチン接種の有用な経路である。この卵内の経路は、本明細書において下に例示され、そして孵化したニワトリにおいて能動免疫およびチャレンジからの防御を生じる。
C.perfringensによる外来遺伝子発現
前述の実施例において開発された技術を用いて、任意の天然に存在しない、すなわち、C.perfringensに対して外来である遺伝子が必要に応じて、C.perfringensの染色体DNAに挿入され得る。外来タンパク質の発現のために、α毒素遺伝子に隣接する配列、α毒素プロモーターおよびそのシグナル配列を保存する遺伝子融合物が作成され得る。1実施形態では、plc遺伝子のほとんどのコード配列を、外来遺伝子で置換する。挿入された遺伝子のplc遺伝子下流の残りのヌクレオチドはフレーム外であり、従って、機能的なα毒素は生成されない。あるいは、外来遺伝子は、α毒素−外来タンパク質融合タンパク質を形成するα−毒素ムテインをコードするヌクレオチド配列に対してインフレームに挿入されてもよい。
外来遺伝子のオリゴヌクレオチドプライマーは、例えば、N末端FLAGタグ配列および適切な制限部位で合成されてもよい。PCR産物は、自殺ベクターにクローニングされてもよい;FLAGタグおよび外来遺伝子は、α毒素シグナル配列とインフレームに挿入される。この外来タンパク質は、α毒素プロモーターの制御下で発現されて、plcシグナル配列によって分泌のために標的化される。分泌される外来タンパク質は、抗FLAG抗体を用いてウエスタンブロットにより上清培地中で検出され得る。
任意の適切な外来遺伝子が、この方式でC.perfringensのゲノムに挿入され得る。これらの遺伝子としては、例えば、胃腸管の病原体由来の抗原をコードするDNAが挙げられ、この抗原としては、このような組み換えC.perfringensで処理された動物を免疫するための、例えば、細菌、例えば、E.coli、サルモネラ種、カンピロバクター種、ローソニア種などの抗原性タンパク質;寄生生物、例えば、エイメリア種、イソスポラ種、クリプトスポリジウム種などの抗原性タンパク質;およびウイルス、例えば、ロタウイルス、コロナウイルス、などの抗原性タンパク質が挙げられる。このような組み換えC.perfringensによって発現され得る他のタンパク質としては、治療用のタンパク質またはペプチドが挙げられる。必要に応じて、これらとしては、胃腸管に内在性であるペプチドが挙げられ、このペプチドとしては、トレフォイル因子、または任意のタイプの当該分野で公知のサイトカイン、例えば、ニワトリのIL−18などが挙げられる。
1つのこのようなC.perfringens構築物は、ニワトリIL−18タンパク質を発現する。遺伝子融合物を含む生きた細菌の投与によって、α毒素の産生がないおかげで宿主動物に対して比較的非侵害性のままで胃へのIL−18の治療用量の送達が可能になる。他の治療剤はまた、このシステムを用いて発現されてもよい。
多くの引用文献が本明細書で引用されており、その各々の内容が、その全体が本明細書に参照によって援用される。以下の特異的な実施例は例示の目的のために含まれており、そして他に示さない限り、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
C.perfringensのα毒素欠失体相同ベクター
C.perfringensのα毒素欠失体の構築において有用な相同性プラスミドベクター1162−55−20を作成した。このプラスミドはいくつかの重要な要素を組み込む;E.coliプラスミドpUC18由来の複製領域;C.perfringensクロラムフェニコール(catP)およびエリスロマイシン(ermBP)耐性遺伝子(その両方ともE.coliで発現される);ならびに9アミノ酸の特定の欠失によって不活性化されたC.perfringensα毒素遺伝子(plc)。プラスミド1162−55−20を、以下のようないくつかの工程で作成した。
第一のplc遺伝子を、C.perfringens(CP6株)の最近の鳥類単離物からクローニングした。C.perfringensの株13の配列(Genbank NC 003366;配列番号2)を用いて、plc遺伝子のクローニングにおいて用いられるべきオリゴヌクレオチドプライマーを設計した。これらおよび全ての引き続くプライマーは、Sigma Genosys,Woodlands,TXから商業的に購入した。yplc遺伝子(CPE0035)内に位置する上流プライマー、5’AGCTGCATAAGCAAAAGTTCCAACTC3’(配列番号14)は、株13のヌクレオチド47675−47700(配列番号2)に相当する。cobW遺伝子(CPE0037)内に位置する下流プライマー、5’GCAGAAACTCTTCTTAGACCTATTCTTTTAGGC3’(配列番号15)は、株13のヌクレオチド50597−50629に対して相補的である。これらのプライマーを、ロングレンジのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)中でC.perfringens株CP6由来のゲノムDNAとともに用いた。上流yplc遺伝子から下流cobW遺伝子の2955塩基対の産物を、株13の公知の配列から予測した(図1によって図示されるとおり)。α毒素プロモーター、シグナル配列およびplc遺伝子(CPE0036)コード配列は、このフラグメント内に、すなわち、上流のyplc遺伝子と下流のcobW遺伝子との間に含まれる。次いで、このPCR2955塩基対フラグメントを、クローニングベクターpCR−Blunt(Invitrogen Corporation,Carslbad,CA)中にクローニングして、プラスミド1162−52.1を得た。株CP6の2955塩基対のフラグメントのplcコード領域のヌクレオチド配列を、このフラグメント(配列番号22;そして対応するポリペプチドは配列番号23である)から決定し、そしてC.perfringensの株13のplc遺伝子の配列(配列番号2)と実質的に相同であることが示された。
次に、E.coli複製領域およびC.perfringens耐性遺伝子を、シャトルプラスミドpJIR418からクローニングした(Sloanら、1992,Plasmid 27,207〜219;Genebank M77169)。プラスミドpJIR418を、制限酵素BamHIおよびSpeIで消化して、Klenowポリメラーゼ連鎖反応で末端充填した。大きいフラグメントの連結によって、プラスミド1162−45.1を生成し、そしてBamHI制限部位を修復した。このプラスミドは、E.coli複製領域を保持するが、pJIR418とは異なり、C.perfringensの複製起点を含まない。従って、このプラスミドは、E.coli中で自律複製し得るが、C.perfringensでは複製できない。
次の工程では、plc遺伝子のC末端半分を、中間のプラスミド1162−45.1中にサブクローニングした。BamHIおよびEcoRIでのプラスミド1162−52.1の消化によって、plc遺伝子下流からcobW遺伝子中に位置する固有のBamHI部位から、親のプラスミドのマルチクローニング部位に位置するEcoRI部位へのα毒素遺伝子のC末端を含む1742塩基対のフラグメントを遊離した。この1742塩基対フラグメントを、プラスミド1162−45.1のマルチクローニング部位内に位置するBamHIとEcoRI部位との間にクローニングした。得られたプラスミド1162−53.7において、plc遺伝子のC末端の半分は、親のプラスミドのcatPおよびermBP遺伝子と同じ翻訳方向である。
最終工程では、plc遺伝子のN末端の半分を、プラスミド1162−53.7の固有のBamHI部位にクローニングした。これは、プラスミド1162−52.1にサブクローニングされたα毒素遺伝子由来のPCRフラグメントを作製することによって達成した。この上流のプライマー、5’ggatccAGCTGCATAAGCAAAAGTTCCAACTC3’(配列番号16)は、隣接するBamHI部位(小文字)が含まれること以外は、前に注記されたyplcプライマー(配列番号4)と同一であった。α毒素遺伝子内に位置する下流プライマー、5’ggatccaATGCATTCTTATCATAATCTGGATAAGTAGAACC3’(配列番号17)は、株13のヌクレオチド48824−48857に相補的であり、そして隣接するBamHI制限部位およびスペーサーヌクレオチドを含み、リーディングフレームを維持した(小文字)これらのプライマーおよびプラスミド1162−52−1のテンプレートDNAを用いてPCRから得られたBamHIフラグメントを、プラスミド1162−53.7の固有のBamHI部位にクローニングした。同じ翻訳方向で2つのplc遺伝子領域を含むプラスミドを単離した。このプラスミド1162−55.20は、plc遺伝子を含み、これは、所望の9アミノ酸欠失およびleu残基の付加を野性型毒素のala61とasp71との間に有する(図2を参照のこと)。このプラスミドのDNA配列決定によって、リーディングフレームおよび24コドン(8アミノ酸残基をコードする)の正味の欠失を確認した。
実施例2
Clostridium perfringensの組み換え体CPERF001の構築
実施例1で構築されたplc遺伝子の欠失バージョンを、以下のストラテジーを用いてC.perfringens中に導入した。相同なベクター1162−55.20をC.perfringensの「自殺プラスミド(suicide plasmid)」と名付ける。なぜなら、そのC.perfringens複製起点が除去されているからである。
このプラスミドが、C.perfringens中に形質転換された場合、これは複製できず、生存しない。しかし、形質転換された細菌が、クロラムフェニコールおよび/またはエリスロマイシン選択下におかれる場合、このプラスミドDNAは、plc遺伝子に対する相同性を介して細菌ゲノム中に強制的に組み込まれ得る。得られた組み換え細菌は組み込み体と名付けられる。この組み込み体は、plc遺伝子座で組み込まれた1コピーの導入された相同ベクターを含んだ。従って、この得られた組み換え体は、2コピーのplc遺伝子、もとの正常なコピーおよび導入された欠失バージョンを含んだ。この導入された耐性遺伝子は、plc遺伝子の2つのコピーの間に位置した。抗生物質選択を、この組み込み体から除去した場合、組み換えは、plc遺伝子の2つのコピーの間で生じた。この組み換え事象は、2つの結果のうちの1つを生じ得る。両方の場合とも、plc遺伝子(耐性遺伝子を含む)の2つのコピーの間のDNA介入が除去された。第一の結果では、正常なplc遺伝子が修復されて、もとの親株が回復された。第二の結果では、正常なplc遺伝子を、欠失コピーで置換して、所望のα毒素欠失体構築物を生成する。欠失体株のα毒素は不活性化されるので、この株は非溶血性であった。従って、所望の欠失体組み込み体は、血液寒天プレート上の非溶血性クローンについてスクリーニングすることによって特定した。
所望の組み換え体を生じる組み換え事象は、低頻度で生じると予想されたので、高い形質転換効率を有する親C.perfringens株を使用することが重要であった。従って、C.perfringensのいくつかの最近の鳥類単離体を、形質転換効率について分析した。この単離体を、AllenおよびBlaschek(Applied and Environmental Microbiology 54:2322(1988))によって記載されるとおり、ただしわずかに改変して(下に記載)、シャトルプラスミドpJIR418で形質転換した。株1240は、最高の形質転換効率(表1を参照)である、1μgのpJIR418プラスミドDNAあたり9.2×10個という形質転換体を示した。この株を、欠失体CPERF001の構築のための親株であるとして選択した。株29を、CPERF002の親株であるとして選択した。
TSYC培地(30g/lのトリプシンソイブロス、5g/lの酵母抽出液、0.5g/lのシステイン)中での一晩の嫌気的培養からのC.perfringens株1240細胞を、1:25希釈して、A600=0.5436まで増殖した。18,000×gで10分間の100mlの細胞の遠心分離後、エレクトロコンピテント(electrocompetent)細胞を、等容積の前還元スクロースリン酸マグネシウム(sucrose magnesium phosphate)(「SMP」は、270mMのスクロース、1mMのMgCl、7mMのNaPO、pH7.3として調製した)緩衝液中で細胞を2回再懸濁することによって、続いて0.5mlのSMPでの最終再懸濁によって調製した。これによって、約2.0mlという最終容積が得られた。
100μlの細胞のアリコートを、0.2cmキュベット中で4μgのプラスミド1162−55.20でエレクトロポレーションした。Bio−Rad Gene Pulser IIを、1.37キロボルト、100オームの抵抗および50マイクロファラッドのキャパシタンスで用いた。エレクトロポレーションの直後、細胞を2.0mlの前還元したトリプシンソイ酵母培地(tryptic soy yeast cysteine
media)(「TSYC」は、30gのトリプシンソイブロス、5gの酵母抽出液、0.5gのシステイン、950mlの水として調製した)で希釈して、嫌気ジャー中で37℃で3時間インキュベートした。回収期間後、細胞の希釈物を、TSYC+25μg/mlのクロラムフェニコールのプレート上にプレートした。これらのプレートを嫌気ジャー中で37℃で一晩インキュベートした。
一晩の増殖後、1μgの1162−55.20のDNAあたり平均で50個のクロラムフェニコール耐性コロニーを観察した。7つの推定組み換え体の単一のコロニーを、非選択性TSYC培地中で、4継代増殖について増殖して、非選択性血液寒天プレート上にプレートした。非選択ストックの1つ、1192−31.7は、いくつかの非溶血性コロニーを示した。これらの非溶血性コロニーのうちの21個を非選択性のマスタープレートにパッチし、そして複製をTSYC+クロラムフェニコールのプレート上にプレートした。21のコロニーのうち2つがクロラムフェニコール感受性であった。
クロラムフェニコール感受性の推定の欠失体のうちの1つ、1192−32.14を、1240野性型および組み換え体1192−31.7とともに増殖させて、血液寒天プレートにプレートした。この1240野性型株は、β溶血のクリアーなゾーンを示したが、1192−32.14欠失体は、非溶血性クローンの純粋な培養物であって、CPERF001と改名された。
他の血液プレートをマスターとして用い、そして複製を非選択性および選択性の培地にプレートした。1240野性型およびCPERF001はクロラムフェニコールおよびエリスロマイシン感受性であった。組み換え体の1192−31.7は、予想どおりクロラムフェニコールおよびエリスロマイシンの両方に耐性であった。
嫌気性耐性遺伝子が存在するがCPERF001では発現されないという可能性を除外するために、クロラムフェニコールおよびエリスロマイシン遺伝子に特異的なPCRプライマーをPCR反応における使用のために合成した。ゲノムDNAを野性型、組み込み体およびCPERF001株から調製して、嫌気性遺伝子プライマーとのPCR反応のためのプライマーとして用いた。PCR分析の結果、自殺プラスミドおよび組み込み体からだけ正の応答が示され、そして親の1240または欠失体CPER001では示されなかった。これによって耐性遺伝子配列の予想された欠損が確認された。
α毒素遺伝子内の欠失を確認するために、この欠失周囲の1086bp領域を、適切なα毒素特異的なプライマーを用いてPCRによって増幅した。この増幅されたフラグメントをクローニングして配列決定した。配列決定の結果、α毒素遺伝子のtyr62〜trp70の9アミノ酸の欠失、および単一のleuの挿入が確認された(図2A〜図2Cを参照のこと)。
CPERF001を、不活性化αトキソイドタンパク質の発現についてアッセイした。6時間の嫌気的増殖後、1mlの細胞のアリコートを、収集して、遠心分離した。未濃縮の上清培地の15μlを、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析して、組み換えα毒素タンパク質に対するウサギポリクローナル抗体によるウエスタンブロット分析に供した(Vaccine 11(12):1253〜1258(1993))。この結果、αトキソイドタンパク質に予測されるサイズのタンパク質との特異的な抗体反応性が示された。
CPERF001は、C.perfringensのA型の遺伝子操作された欠失体株である。この株は、C.perfringensのα毒素の不活性なトキソイドを分泌する。この株は活性なα毒素をもはや発現しないが、毒素の抗原性の重要な部分を保持しているので、これはC.perfringensによって生じる疾患に対して防御するワクチンとして有用である。
実施例3
Clostridium perfringens組み換え体CPERF002の構築
C.perfringensの株29の低い形質転換効率(表1、前出を参照のこと)を補償するために、新規な相同ベクターを構築した。この新規なベクターは、株29のゲノムから直接クローニングしたC.perfringensの配列を組み込んだ。これは、より効率的な組み換え工程を生じると予測された。この新規なベクターは、以下のように作成した1192-38.3であった。
最初の工程では、E.coli複製領域およびC.perfringens耐性遺伝子を、シャトルプラスミドpJIR418(Sloanら、Plasmid 27,207(1992);Genebank M77169)からクローニングした。プラスミドpJIR418は、制限酵素NdeIで消化した。大フラグメントの連結によってプラスミド1192−23.1を作成した。このプラスミドは、C.perfringensの複製起点を欠くが、実施例1で構築されたプラスミド1162−45.1とは異なり、これは、pJIR418の全体のマルチクローニング部位を保持する。
次の工程では、plc遺伝子のC末端の半分を、内部プラスミド1192−23.1中にサブクローニングした。株29由来のゲノムDNAを、ロング・レンジPCRのテンプレートとして用いた。plc遺伝子(α毒素)の領域をBamHI部位からCPE0038遺伝子のある部分を増幅した。上流のplcプライマー、5’CTGGGATCCTGATACAGATAATAATTTCTCAAAGGAT3’(配列番号18)は、株13のヌクレオチド48880〜48916に相当する(Genbank NC 003366)。CPE0038遺伝子内の下流のプライマー、5’actctgcagTTGTCATATCAATTAAATTAACTATAATCCC3’(配列番号19)は、株13のヌクレオチド51244〜51275に相補的であり、そしてPstI制限部位(小文字)を含む隣接するヌクレオチドを含む。2402塩基対の生成物を得て、制限酵素BamHIおよびPstIで消化した。このフラグメントを、BamHIおよびPstI消化した1192−23.1の大きいフラグメントと連結して、プラスミド1192−36.10を生成した。
最終工程では、plc遺伝子のN末端の半分をPCRを介してクローニングした。上流のプライマー、5’actgagctcCTAGACACTTTGCTTCAATATTTGGGAA3’(配列番号20)は、株13のヌクレオチド46513〜46540に相当し、そして隣接するヌクレオチドおよびSacI部位(小文字)を含む。下流プライマー、5’actggatccGCATTCTTATCATAATCTGGATAAGTAGAACC3’(配列番号21)は、株13のヌクレオチド48824〜48855に対して相補的であって、隣接するヌクレオチドおよびBamHI部位を含む。2363塩基対の産物を生成して、これをSacIおよびBamHI制限酵素で消化した。この消化したフラグメントを、SacIおよびBamHI消化した1192−36.10の大きいフラグメントと連結して、プラスミド1192−38.3を生じた。1192−38.3におけるplcのBamHI部位に隣接する領域の引き続く配列決定によって、tyr62〜trp70の9アミノ酸の欠失を確認した。
プラスミド1192−38.3を用いて、C.perfringens株29の細胞をエレクトロポレーションした。株29は、1μgのpJIR418プラスミドのDNAあたり、3.6×10個の形質転換体という効率で形質転換することが前に示された。株29細胞を増殖して、3時間の回収期間の後に液体選択技術を用いたこと以外は、実施例2におけるとおりエレクトロポレーションした。プレーティングの代わりに、細胞の0.67mlのアリコートを12mlのTSYC+25μg/mlのクロラムフェニコール中に希釈して、嫌気ジャーにおいて37℃で一晩増殖させた。1240に対する株29の低い形質転換およびプレート効率という理由で、この改変を用いた。一晩の増殖後、細胞を、選択培地中で再度希釈した。次いで、第二の増殖からの細胞を、選択なしに5継代した後に、血液寒天プレート上へプレートした。血液寒天プレートからのコロニーで非溶血性のものはなかった。次いで、2つの血液プレートをTSYC、TSYC+25μg/mlクロラムフェニコールおよびTSYC+50μgエリスロマイシンプレートに複製プレートした。全てのコロニーは、エリスロマイシン感受性であったが、130コロニーのうちの1つだけがクロラムフェニコール感受性であった。このコロニーである1192−45.4BをCPERF002と改名した。α毒素特異的なプライマーでのCPERF002由来のゲノムDNAのPCR分析によって、α毒素の陽性のバンドが示された。このバンドは、野性型株29DNA由来の対応するバンドよりも小さかった。クロラムフェニコールおよびエリスロマイシン耐性遺伝子に特異的なプライマーは、CPERF002DNAを増幅できなかったが、プラスミド1192−38.3由来の強力な陽性のバンドを示した。CPERF002α毒素の配列決定によって、9アミノ酸欠失が確認された(図3を参照のこと)。
CPERF002を、不活性αトキソイドタンパク質の発現についてアッセイした。嫌気的増殖の6時間後、1mlの細胞のアリコートを収集して遠心分離した。15マイクロリットルの未濃縮の上清培地を、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析して、組み換えα毒素タンパク質に対するウサギポリクローナル抗体でのウエスタンブロット分析に供した(Vaccine 11:1253(1993))。この結果、αトキソイドタンパク質について予想されるサイズのタンパク質との特定の抗体反応性が示された。
CPERF002は、A型C.perfringensの遺伝子操作された欠失体株である。この株は、C.perfringensのα毒素の不活性化トキソイド型を分泌する。この株はもはや活性なα毒素を発現しないが、毒素の抗原性の重要な部分を保持したままであるので、C.perfringensによって生じる疾患に対して防御するためのワクチンとして有用である。
実施例4
C.perfringensの欠失体ワクチン
実施例2および3に記載されるCPERF001およびCPERF002欠失体ワクチン株を、それらが野性型C.perfringensでのチャレンジに対する防御を提供する能力について評価した。この研究の最初の部分は、生ワクチン株の投与が、胚を含む卵の孵化率に対して何らかの有害な影響を有するか否かを決定するようにデザインした。実験群および安全な結果の割り当ては表2に記載される。
10以下の用量(第1、2、5および6群)で、これらの群における孵化率は、培地のみを接種された群(群11)よりも、または接種されなかった群(群12)よりも有意に低くなかった。最低用量で、CPERF001は培地コントロールと同じ、そして未接種のコントロール群よりも優れた孵化率を示した。
より高用量の欠失体は、卵の孵化率に対して有害な影響を有し得るので、各々の欠失体について2つの最低用量群が、この研究の有効性部分に含まれた。これらの群を、培地コントロールの鳥(群11)とともに、(野性型)C.perfringens株CP6でチャレンジし、これは、鳥が20、21および22日齢の時に、1羽あたり約10cfu/mlで経口投与した。全ての鳥は、25日齢で剖検して、小腸内の病変を、下にまとめた壊死性の腸炎のついての評定スケールを用いてスコア付けした。
ワクチン接種していないコントロール群(チャレンジなし)由来の五(5)羽を、研究の終わりに剖検して、この研究の経過の間にC.perfringensに対する暴露がなかったことを確認した。この結果を表3に提示する。
第1群および第2群のスコアは各々、第11群に比較して統計学的に有意に低かった(Wilcoxon Exact Rank Sum Test p≦0.0250)。第5群および第6群の平均スコアは、第11群よりも低かったが、統計学的に異なることはなかった(Wilcoxon Exact Rank Sum Test p≧0.2177)。ワクチンの有効性の評価は、David Sievによって記載された手順に従って行った[Journal of Modern Applied Statistical Methods 第4巻、第2号、500〜508(2005)]。疾患の重篤度を軽減するワクチンの有効性は、第11群に比較した場合、1群では54%、2群では65%、5群では20%、そして6群では27%と見積もられた。
実施例5
C.perfringensのブタ欠失体の構築
前出の実施例1および2で用いられるストラテジーを用いて、C.perfringensのブタ株からα毒素欠失変異体を構築する。最初に、疾患のブタ由来の野外単離体を、プラスミドpJIR418とともに電気泳動して、それらの形質転換能力を評価する。1μgのプラスミドDNAあたりの10個以上の形質転換体を生じ、クロラムフェニコールまたはエリスロマイシンのいずれかに感受性である単離体が欠失の候補物である。
候補株由来のゲノムDNAを、plc(α毒素)遺伝子および隣接する配列のロング・レンジPCRについてのテンプレートとして用いる。PCR産物のサブクローニング後、このα毒素遺伝子および隣接する領域を配列決定して、制限マッピングする。新規なオリゴヌクレオチドプライマーを、隣接する制限部位で合成し、そして2つの別の増幅の産物を自殺プラスミド1192−23.1にクローニングして、実施例1のとおり27塩基対欠失を作成する。
ブタの自殺ベクターを、C.perfringensの対応するブタ株中にエレクトロポレーションし、そして欠失変異体を、上記の実施例2に記載の方法を用いて単離した。欠失変異体を、血液寒天プレート上でのβ溶血の非存在によって、そしてα毒素遺伝子のDNA配列決定によって確認する。
この構築物は、A型のC.perfringensの遺伝子操作された欠失体株である。この株は、C.perfringensのα毒素の不活性化トキソイド型を分泌する。この株はもはや活性なα毒素を発現しないが、毒素の抗原性の重要な部分を保持したままであるので、C.perfringensにより生じる疾患に対してブタを防御するためのワクチンとして有用である。
生物学上の寄託
以下の生物学的材料が、下記の国際寄託機関に寄託された:
American Type Culture Collection (ATCC) 10801 University Boulevard,Manassas,Va.20110−2209,U.S.A.(特許手続上の微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約の要求を満たす条件のもと)

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