JP2013253949A - セシウムを吸着する濾材及びその濾材から形成された浄水フィルタ - Google Patents

セシウムを吸着する濾材及びその濾材から形成された浄水フィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】拡散したセシウムを効率的に回収する濾材であり、使用後の回収も容易な濾材を提供する。
【解決手段】不織布と、セシウム結合性化合物と、不織布を形成する繊維の外側でセシウム結合性化合物を固定するバインダ樹脂とを含み、バインダ樹脂は不織布の通水性を維持するための内部空隙を閉塞しないように存在している濾材である。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理液中に溶解したセシウムを吸着するとともに、その液中に存在するセシウムを吸着した微粒子も分離回収する濾材に関する。
2011年3月に発生した福島県第1原子力発電所(以下、単に原子力発電所とも称する)の事故により、原子力発電の燃料として用いられていた放射性物質が空気中に飛散したり、放射性物質を含む廃液が海に放出されたりしたことが、深刻な環境問題になっている。原子力発電所の事故で放出された放射性物質としては、放射性ヨウ素や放射性セシウムが挙げられる。放射性ヨウ素は、半減期が約8日と比較的短い。一方、放射性セシウムの半減期は約30年と非常に長い。そのために、外部環境に漏出した放射性セシウムを回収する技術が強く求められている。
原子力発電所の事故により漏出した放射性セシウムは、原子力発電所から大気中に放出されたとともに、冷却水等の廃液として海に放出された。そして、大気中に放出された放射性セシウムは、主に降雨により雨とともに地上に降ってきて、土壌や、海、川、池、湖沼等を汚染したと考えられている。
土壌を汚染した放射性セシウムは、セシウムイオン(Cs+)の形態で、土に含まれる粘土、有機物、無機物等と強く結びつくために、回収することが困難であった。また、川や海等を汚染した放射性セシウムもCs+の形態で水中に低濃度で存在するために、Cs+を選択的に回収することも困難であった。
従来、放射性セシウムの回収方法が提案されており、それらの中でも、MFe[Fe(CN)6](Mは陽イオン)であらわされる無機化合物を含むプルシアンブルー(紺青:フェロシアン化鉄)のCs+と結合しやすい性質を活かした回収方法が期待されている。例えば、下記非特許文献1は、不織布製造の際に、材料にプルシアンブルーを練り込むことにより、セシウム吸着機能を持つ不織布を作製したことを報告している。
ところで、原子力発電所及びその周囲の地域においては、放射線量の高さから、未だ、水道設備の復旧工事が充分に進行しておらず、多くの地域で水不足が常態化しており、水が貴重になっている。このような観点から、原子力発電所の事故またはその除染処理の過程で発生した汚染水を浄化して再利用する技術が求められている。
下記特許文献1は、原子力発電所等で放射性物質に汚染された液中の微粒子等の異物を除去するための精密ろ過フィルターカートリッジとして、全ての部材が可燃性であることを特徴とする原子力発電用精密ろ過フィルターカートリッジ等を開示する。
特開2008−232834号公報
「プルシアンブルーを利用して多様な形態のセシウム吸着材を開発」、独立行政法人産業技術総合研究所、2011年8月24日発表プレスリリース、[2012年6月18日検索]、インターネット〈URL:http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2011/pr20110824/pr20110824.html〉
非特許文献1は、不織布製造の際に、材料にプルシアンブルーを練り込むことにより、セシウム吸着機能を持つ不織布を作製したことを報告している。しかしながら、発明者らの知見によれば、不織布の繊維を溶融紡糸する際に繊維中にプルシアンブルーを練り込む方法によれば、プルシアンブルーのようなフェロシアン化物やフェリシアン化物は熱安定性が低いために、強度及び耐熱性を備えた繊維を溶融紡糸するような温度では、プルシアンブルーは熱分解するおそれがあると考えている。また、繊維中に紺青を練り込んだ場合には、プルシアンブルーの多くは繊維を形成する樹脂中に埋もれてしまうために、プルシアンブルーとCs+とが接触しにくくなるために、Cs+の吸着効率は充分に高くないと思われる。さらに、繊維にプルシアンブルーを多量に練り込んだ場合、溶融紡糸が困難になる。また、非特許文献1には、放射性セシウムを含むような汚染水を連続的に処理するための浄水フィルタとして用いることについては何ら提案されていない。
また、特許文献1に開示された技術は、放射性物質に汚染された異物を回収して放射性廃棄物となった使用済みのフィルターカートリッジを焼却処理することにより減容化できるということを開示するのみで、液中に溶解した放射性セシウムを回収することについては何ら提案されていない。
本発明は、汚染水中に溶解したセシウムを吸着するとともに、その汚染水中に存在するセシウムを吸着した固形の微粒子等を同時に分離回収することができるセシウム回収機能を有する濾材を提供することを目的とする。
本発明は、不織布と、フェロシアン化物及びフェリシアン化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物(以下、セシウム結合性化合物とも称する)と、不織布を形成する繊維の外側で前記化合物を固定するバインダ樹脂とを含む濾材であって、バインダ樹脂は、不織布の通水性を維持するための内部空隙を閉塞しないように存在しているセシウム回収機能を有する濾材である。このような濾材においては、不織布中で、プルシアンブルー等のセシウム結合性化合物が繊維の内部に閉じ込められることなく、繊維の外側の繊維表面や絡合した繊維が形成する空隙に存在する。また、バインダ樹脂は不織布内の空隙を閉塞しないように透水性を維持するように存在するために、水中に溶解した放射性セシウムを回収することができる。また、不織布は微細な連通孔を備えるために、放射性セシウムを吸着した固形の微粒子を濾して水を透過させる。
また、バインダ樹脂は130℃の熱水に対する膨潤率が0.3〜300%であるような親水性の樹脂であることが好ましい。このような親水性の樹脂は吸水しやすいために、セシウム結合性化合物とセシウムイオンを含有する水との接触性を充分に維持することができる。
また、濾材の平均細孔径は0.1〜100μmであることが、圧力損失を著しく高めることなく、微粒子を効率的に回収できる点から好ましい。
また、不織布を形成する繊維は、ポリエステル系樹脂及びポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる繊維を含むことが好ましい。これらの繊維は、溶融紡糸性に優れていることに加えて、耐放射線性にも優れているために放射線セシウムが発する放射線による分解を抑制できる。従って、放射性セシウム回収後の放射性廃棄物となった濾材を安定的に保管できる。
また、不織布を形成する繊維は平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維であり、不織布の見かけ密度が0.05〜1.2g/cm3である場合には、繊維が緻密に存在するために、セシウム結合性化合物をバインダ樹脂で固着するための繊維の表面積や、セシウム結合性化合物を固着するバインダ樹脂を閉じ込める内部空隙を充分に確保することができ、セシウム結合性化合物の充填密度を高めることができ、また、繊維径が細いために有効ろ過面積が大きく、そのために低圧力損失および長いろ過寿命が得られる点から好ましい。
また、極細繊維は繊維束を形成しており、繊維束の内部にバインダ樹脂が含浸している場合には、セシウム結合性化合物の充填密度を高めることができるとともに、バインダ樹脂が繊維束の内部に固定されることにより、バインダ樹脂が、不織布から脱離することを抑制できる点から好ましい。
本発明のセシウム回収機能を有する濾材によれば、汚染水中の放射性セシウムと放射性セシウムを吸着した微粒子とを同時に除去することができる。
実施形態の濾材10の拡大模式図を示す。 実施形態の濾材20の拡大模式図を示す。 実施形態のワインドタイプの浄水フィルタ50の模式図を示す。 実施形態のプリーツタイプの浄水フィルタ60の模式図を示す。 実施形態のスタックディスクタイプの浄水フィルタ70の模式図を示す。 実施形態のろ過工程を説明する説明図である。 プルシアンブルーを固着したバインダ樹脂が付着した極細繊維の表面の、4000倍の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
本発明に係る濾材は、例えば、図1の濾材10の拡大模式図に示すように、繊維1から形成された不織布5と、プルシアンブルー等のセシウム結合性化合物2を固着して繊維1の表面に付着するバインダ樹脂3とを含む。そして、バインダ樹脂3は、不織布5の内部空隙4を閉塞させないように、例えば、不連続に点在している。
不織布の繊維の種類は特に限定されない。その具体例としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリトリメチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリエステルエラストマー等のポリエステル系樹脂;ポリアミド6,ポリアミド66,ポリアミド610,芳香族ポリアミド,ポリアミドエラストマー等のポリアミド系樹脂;アクリル樹脂;ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂;ポリビニルアルコール樹脂等の繊維形成能を有する合成樹脂から形成された繊維や、各種天然繊維や半合成繊維等が挙げられる。これらは、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。合成繊維の製造方法としては、樹脂材料を融点以上の温度で溶融させてエクストルーダーから押し出して溶融紡糸する方法や、ポリマー溶液を細孔より押し出し溶媒を蒸発させる乾式溶液紡糸する方法や、高分子溶液を非溶剤中に紡出する湿式溶液紡糸する方法等、とくに限定なく用いられる。
上記各種繊維の中では、ポリエステル系樹脂及びポリアミド系樹脂から形成された繊維が、溶融紡糸性に優れていることに加えて、耐放射線性にも優れているために放射線による分解を抑制できる点から好ましい。
不織布を形成する繊維の繊度や形態は、汚染水の水質等に応じて適宜選択される。その具体例としては、通常の繊度の中実繊維,中空繊維,及び異型断面繊維や極細繊維等が挙げられる。これらの中では、後に詳述するが、極細繊維が、繊維密度を緻密にできるために、セシウム結合性化合物の単位体積当たりの充填密度を高めることができる点や、繊維径が細いために有効ろ過面積が大きく、そのために低圧力損失および長いろ過寿命が得られる点から好ましい。
不織布は、任意の繊維長(例えば18〜110mm)にカットしてステープル化した短繊維を、カード,クロスラッパー,ランダムウェッバー,絡合装置などを用いて絡合させて得られた短繊維の不織布;溶融紡糸ノズルから繊維形成性ポリマーを吐出した直後に高速気体で吹き飛ばして繊維を細くする、いわゆるメルトブロー法やフラッシュ紡糸などの方法を用いて得られた不織布;エレクトロスピニング法や抄紙法を使用してナノファイバーを作製して形成される不織布;スパンボンド法などにより紡糸した長繊維をカットすることなく、移動式ネットなどの捕集面上に堆積させて実質的に無延伸の長繊維からなる長繊維の不織布等、いずれの製造方法で得られた不織布でもよい。これらの中では、長繊維の不織布が、繊維を緻密にすることができ、また、濾材から繊維が脱落しにくく、さらに、不織布の経時的な耐久性が高い点からも好ましい。
セシウム結合性化合物としては、セシウムを選択的に結合する、配位子にシアン化物イオンを含む錯体である、フェロシアン化物イオン [Fe(CN)6]4-を含むフェロシアン化物や、フェリシアン化物イオン [Fe(CN)6]3-を含むフェリシアン化物が用いられる。さらに具体的には、例えば、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)(Fe4[Fe(CN)6]3,フェロシアン化第二鉄),ヘキサシアノ鉄(III)酸鉄(II)、フェロシアン化鉄アンモニウム(Fe(NH4)[Fe(CN)6]),フェロシアン化鉄カリウム,フェロシアン化銅(Cu2[Fe(CN)6]),フェロシアン化銀,フェロシアン化カドミウム(Cd2Fe(CN)6),フェロシアン化コバルト,フェロシアン化カリウム(K4[Fe(CN)6]),フェロシアン化鉛(II)(PbFe(CN)6),フェロシアン化マンガン(II)(Mn2Fe(CN)6)等のフェロシアン化物や、フェリシアン化カリウム(K3Fe(CN)6)等のフェリシアン化物等、またはそれらの水和物等が挙げられる。これらは、単独でも、2種以上を組み合わせても、また、粗精製物を用いてもよい。これらの中では、青色顔料として知られる、Fe4[Fe(CN)6]3を含むプルシアンブルー(紺青)が入手が容易である点から好ましい。プルシアンブルーは、通常、水に不溶または難溶の粒子である。セシウム結合性化合物は通常、粒子であり、その平均粒子径は特に限定されないが、0.01〜10μm、さらには0.01〜1μm、とくには0.02〜0.5μmであることが繊維表面に均一に付着し、脱落しにくい点から好ましい。
バインダ樹脂は、繊維表面や不織布内部の空隙にセシウム結合性化合物を固定できる樹脂であれば特に限定なく用いられる。バインダ樹脂の具体例としては、例えば、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリオレフィン、石油樹脂、アスファルト、イソプレン系炭化水素、ブタジエンゴム、塩化ビニルなどの樹脂が挙げられる。
バインダ樹脂は、不織布の内部空隙を閉塞させないように存在している必要がある。不織布の内部空隙を閉塞させた場合には、圧力損失が高くなり、その結果、ろ過性能が低下する。具体的な形態としては、図1に示すように、バインダ樹脂3は、不織布5の繊維1表面に付着して粒子状に点在していたり、図2に示すように、不織布1の内部空隙にその内部空隙4を閉塞させない程度に凝集体またはスポンジ状に存在していたりするような形態が挙げられる。これらの中では、バインダ樹脂を不織布の繊維表面に付着させて粒子状に点在させることが生産性の観点等から好ましい。バインダ樹脂を不連続に点在させるためには、バインダ樹脂は粒子状に存在していることが好ましい。バインダ樹脂を粒子状に点在させるためには、水乳化性ポリウレタンエラストマーや水乳化性アクリル樹脂エラストマー等の水乳化性ポリマーをバインダ樹脂として用いることが特に好ましい。また、水乳化性ポリマーは水を吸収しやすいために、セシウムイオンを含有する水とセシウム結合性化合物との接触性にも優れている。
水乳化性ポリマーには、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、炭素数3以下のポリアルキレングリコール基等の親水性官能基を有する単量体を共重合単位として含有させることにより、水に対する自己乳化性を付与することができる。そして、このような親水性官能基により、セシウム結合性化合物とセシウムイオンを含有する水との濡れ性が高まる。
例えば、水乳化性のポリウレタンは、例えば、平均分子量500〜3000の高分子ポリオールと有機ポリイソシアネ−トと、必要に応じて鎖伸長剤とを、所定のモル比で含有し、親水性官能基を有する単量体を含む単量体成分を溶融重合法、塊状重合法、溶液重合法などにより重合させることにより得られる各種のポリウレタン系樹脂が挙げられる。
高分子ポリオールの具体例としては、例えば、ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,ポリテトラメチレングリコール,ポリ(メチルテトラメチレングリコール),ポリ(メチルペンタン)ジオール等のポリエーテル系ポリオール及びその共重合体;ポリブチレンアジペートジオール,ポリブチレンセバケートジオール,ポリヘキサメチレンアジペートジオール,ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)ジオール,ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンセバケート)ジオール,ポリカプロラクトンジオールなどのポリエステル系ポリオール及びその共重合体;ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(ポリヘキシレンカーボネートジオール),ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンカーボネート)ジオール,ポリペンタメチレンカーボネートジオール、ポリテトラメチレンカーボネートジオールなどのポリカーボネート系ポリオール及びその共重合体;ポリエステルカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ポリカーボネート系ポリオールが、耐放射線性に優れているために放射線による分解を抑制できる点から好ましい。
なお、高分子ポリオールとしてポリエーテル系ポリオールを含む場合、高分子ポリオール中のポリオキシエチレン(−CH2−CH2−O−)単位の含有割合が、10meq/g以下であることが好ましい。ポリオキシエチレン(−CH2−CH2−O−)は耐放射線性が低いために、ポリオキシエチレン単位の含有割合が高すぎる場合には、使用後の濾材の経時的な保管安定性が低くなる傾向がある。
有機ポリイソシアネ−トの具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート,ノルボルネンジイソシアネート,水添メチレンジイソシアネート等の脂肪族あるいは脂環族ジイソシアネート(無黄変型ジイソシアネート)や、フェニレンジイソシアネート,2,4−トリレンジイソシアネート,2,6−トリレンジイソシアネート,4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート,キシリレンジイソシアネート等の芳香環ジイソシアネート等が挙げられる。
鎖伸長剤の具体例としては、例えば、ヒドラジン,エチレンジアミン,プロピレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,ノナメチレンジアミン,キシリレンジアミン,イソホロンジアミン,ピペラジンおよびその誘導体、アジピン酸ジヒドラジド,イソフタル酸ジヒドラジド等のジアミン類;ジエチレントリアミン等のトリアミン類;トリエチレンテトラミン等のテトラミン類;エチレングリコール,プロピレングリコール,1,4−ブタンジオール,1,6−ヘキサンジオール,1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン,1,4−シクロヘキサンジオールなどのジオール類;トリメチロールプロパン等のトリオール類;ペンタエリスリトール等のペンタオール類;アミノエチルアルコール、アミノプロピルアルコールなどのアミノアルコール類等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ヒドラジン、ピペラジン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミンおよびその誘導体、エチレントリアミンなどのトリアミンの中から2〜4種類を組み合わせて用いること、とくに、ヒドラジン及びその誘導体は酸化防止効果を有するために、使用後の濾材の経時的な保管安定性が向上する点から好ましい。
また、水乳化性ポリマーは、架橋構造を形成していることが好ましい。一般に、水乳化性ポリマーが親水性官能基を有する場合には、水で膨潤しやすく吸水率が高くなる傾向がある。水に対する膨潤性が高すぎる場合には、経時的に膨潤により樹脂バインダが不織布から脱離しやすくなるおそれがある。このような場合には、水乳化性ポリマーに架橋構造を形成させることにより、吸水率を制御して、水乳化性ポリマーが膨潤しすぎることを抑制することができる。例えば水乳化性ポリウレタンの場合、ポリウレタンを形成するモノマー単位が有する官能基と反応し得る、官能基を分子内に2個以上含有する架橋剤や、ポリイソシアネート系化合物、多官能ブロックイソシアネート系化合物等の自己架橋性の化合物を添加することにより、架橋構造を形成させることができる。
モノマー単位が有する官能基と架橋剤の官能基との組み合わせとしては、カルボキシル基とオキサゾリン基、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とシクロカーボネート基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボニル基とヒドラジン誘導体またはヒドラジド誘導体などが挙げられる。これらの中では、カルボキシル基を有するモノマー単位とオキサゾリン基、カルボジイミド基またはエポキシ基を有する架橋剤と組み合わせ、水酸基またはアミノ基を有するモノマー単位とブロックイソシアネート基を有する架橋剤との組み合わせ、およびカルボニル基を有するモノマー単位とヒドラジン誘導体またはヒドラジド誘導体との組み合わせが、架橋形成が容易である点から好ましい。
親水性のバインダ樹脂は、130℃の熱水に対する膨潤度が0.3〜300%、さらには1〜100%、とくには5〜50%であることが好ましい。このような親水性のバインダ樹脂は水を吸水しやすいとともに、膨潤による不織布からの脱離を起こしにくいために、セシウム結合性化合物とセシウムイオンを含有する水との接触性を充分に維持しながら、使用後の保管性を維持することができる。
また、バインダ樹脂は、必要に応じて、浸透剤、消泡剤、滑剤、撥水剤、撥油剤、増粘剤、増量剤、硬化促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光剤、防黴剤、発泡剤、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子化合物、染料、などを含有してもよい。
不織布を形成する繊維の質量に対するバインダ樹脂の割合としては、0.01〜50質量%、さらには0.05〜30質量%、とくには0.5〜20質量%であることが好ましい。バインダ樹脂の割合が高すぎる場合には、不織布中の空隙の割合が少なくなることにより、濾材の圧力損失が大きくなる傾向がある。また、バインダ樹脂の割合が低すぎる場合には、充分な量のセシウム結合性化合物を固着できなかったり、セシウム結合性化合物が脱落しやすくなったりする傾向がある。
また、不織布を形成する繊維の質量に対するセシウム結合性化合物の割合としては、0.00001〜50質量%、さらには0.001〜30質量%、とくには0.01〜20質量%であることが好ましい。セシウム結合性化合物の割合が低すぎる場合には、セシウムの回収効率が低下し、セシウム結合性化合物の割合が高すぎる場合には、セシウム結合性化合物を充分に固着させるためにはバインダ樹脂の割合も高める必要があり、その場合には、濾材の圧力損失が大きくなる傾向がある。
また、バインダ樹脂の量(A)に対するセシウム結合性化合物の量(B)の比率(B/A)としては、1/0.01〜1/50、さらには1/0.05〜1/10、とくには1/0.1〜1/10であることが好ましい。B/Aが高すぎる場合には、セシウム結合性化合物の固着性が不充分になり、使用時や経時的にセシウム結合性化合物が脱落しやすくなる傾向がある。また、B/Aが低すぎる場合には、セシウムの回収効率が低下したり、充分な量のセシウム結合性化合物を付与する場合には不織布中の空隙の割合が少なくなり、濾材の圧力損失が大きくなる傾向がある。
不織布の内部に、セシウム結合性化合物を固着したバインダ樹脂を不織布の内部空隙を閉塞させないように存在させる方法としては、例えば、セシウム結合性化合物を分散させたバインダ樹脂エマルジョンを不織布に含浸させた後、バインダ樹脂を凝固させる方法等が挙げられる。不織布に高分子弾性体のバインダ樹脂エマルジョンを含浸する方法としては、例えば、ナイフコーター、バーコーター、又はロールコーターを用いて、または、ディッピングする方法が挙げられる。
なお、セシウム結合性化合物を固着したバインダ樹脂は、不織布の表層に偏在するように付着させた場合には、セシウム結合性化合物とセシウムを含有する水との接触性がより優れる。不織布の表層にセシウム結合性化合物を固着したバインダ樹脂を偏在するように付着させるためには、不織布にセシウム結合性化合物を分散させたバインダ樹脂エマルジョンを表面から塗布することにより含浸させた後、表面及び裏面から、好ましくは110〜150℃、0.5〜30分間程度加熱することにより、セシウム結合性化合物を分散させたバインダ樹脂エマルジョンを表面に移行させるマイグレーション処理を行うことが好ましい。
バインダ樹脂の粒子が点在する場合、その平均粒子径としては、100μm以下、さらには50μm以下、とくには、10μm以下、ことには5μm以下であることが好ましい。
次に、本発明の濾材の中でも、とくに好ましい形態である、極細繊維の不織布の繊維表面に、セシウム結合性化合物を固着したバインダ樹脂を付着させてなる濾材の製造方法の一例について詳しく説明する。極細繊維の不織布は、繊維径が細いために、有効ろ過面積が大きくなり、その結果、低圧力損失およびろ過寿命が長くなる。
本製造方法においては、はじめに、混合紡糸方式や複合紡糸方式などの方法を用いて得られる海島型繊維のような極細繊維発生型繊維を溶融紡糸して、繊維ウェブを製造する。
なお、本実施形態においては、極細繊維発生型繊維として海島型繊維を用いる場合について詳しく説明するが、海島型繊維以外の極細繊維発生型繊維を用いても、また、極細繊維発生型繊維を用いずに、直接極細繊維を紡糸してもよい。なお、海島型繊維以外の極細繊維発生型繊維の具体例としては、紡糸直後に複数の極細繊維が軽く接着されて形成され、機械的操作により解きほぐされることにより複数の極細繊維が形成されるような剥離分割型繊維や、溶融紡糸工程において花弁状に複数の樹脂を交互に集合させてなる花弁型繊維等が挙げられ、極細繊維を形成しうる繊維であれば特に限定されずに用いられる。
海島型繊維の島成分であり、極細繊維を形成するための樹脂の具体例としては、上述したような、PET等のポリエステル系樹脂や、ポリアミド6等のポリアミド系樹脂が用いられる。
なお、極細繊維を形成するための樹脂には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、各種添加剤、具体的には、例えば、触媒,着色防止剤,耐熱剤,難燃剤,滑剤,防汚剤,蛍光増白剤,艶消剤,着色剤,光沢改良剤,制電剤,芳香剤,消臭剤,抗菌剤,防ダニ剤,無機微粒子等を必要に応じて配合してもよい。
海島型繊維の海成分は、海島型繊維を極細繊維の繊維束に変換する際に、溶剤により選択的に抽出除去されたり、熱水または分解剤により選択的に分解除去されたりする成分である。海島型繊維の海成分を形成するための樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン,エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合体,スチレン−エチレン共重合体,スチレン−アクリル共重合体,水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール(PVA)等のポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。これらの中では、極細繊維化後の繊維表面に皮膜を残存させることにより、得られる濾材の透水性を向上させて圧力損失を低下させる点から、PVAが特に好ましい。
繊維ウェブ形成の方法としては、スパンボンド法などにより紡糸した海島型長繊維の長繊維をカットすることなく長繊維ウェブにする方法や、メルトブロー法等のように、溶融繊維を気流で延伸しながら吹き飛ばして、短繊維ウェブを形成する方法や、長繊維をカットして短繊維にした後、カード、クロスラッパー、ランダムウェッバーなどを用いて短繊維ウェブを形成する方法等であってもよい。これらの中では、長繊維ウェブが、繊維の嵩高性が抑制されて繊維密度が高くなるために、セシウム結合性化合物の含有濃度を高めることができ、また、濾材から繊維が脱落しにくくなる点から好ましい。本製造方法では、代表例として、長繊維を用いる場合について詳しく説明する。
海島型繊維の長繊維ウェブの製造方法としては、例えば、海成分ポリマーと島成分ポリマーとを複合紡糸用口金から押出して海島型繊維を溶融紡糸し、口金から吐出された溶融状態の海島型繊維を冷却装置により冷却した後、エアジェットノズルなどの吸引装置を用いて、目的の繊度となるように1000〜6000m/分の引取速度に相当する速度の高速気流により牽引細化し、移動式ネットなどの捕集面上に堆積させることにより形成される。また、必要に応じて、得られたウェブをプレスすることにより部分的に圧着して形態を安定化させる処理をしてもよい。
このようにして得られたウェブを複数枚重ね、クロスラッパー等を用いてラッピング処理することにより、海島型繊維の繊維ウェブが形成される。
そして、海島型繊維の繊維ウェブを絡合処理することにより、海島型繊維の繊維絡合シートが形成される。具体的には、海島型繊維の繊維ウェブに、その両外側から同時または交互に少なくとも1つ以上のバーブが貫通する条件でニードルパンチ処理を行う。なお、絡合処理方法は、ニードルパンチの代わりに、水流を用いた水流交絡機で絡合する方法等を用いてもよい。このようにして、海島型繊維の繊維絡合シートが形成される。また、海島型繊維の繊維絡合シートは、必要に応じて熱収縮処理が施されてもよい。熱収縮処理することにより、絡合状態がさらに緻密化される。また、熱プレスすることにより、さらに緻密化されてもよい。
上述のようにして得られた海島型繊維の繊維絡合シート中に含まれる、海島型繊維を極細繊維化することにより、海島型繊維が極細繊維化され、極細繊維の不織布が形成される。具体的には、例えば、海島型繊維の繊維絡合シートを、島成分を形成する樹脂を溶解及び分解せず、海成分を形成する樹脂のみを選択的に溶解または分解するような溶剤または分解剤で処理する方法が挙げられる。
極細繊維の平均繊度は特に限定されないが、0.001〜0.5デシテックス、さらには0.05〜0.2デシテックスであることが好ましい。極細繊維の平均繊度が高すぎる場合には、繊維が嵩高くなって繊維密度が低くなり、セシウム結合性化合物の担持性が低下する傾向がある。また、極細繊維の平均繊度が低すぎる場合には繊維強力が低くなりすぎて得られる濾材の機械的特性が低くなる。
このようにして、極細繊維の不織布が得られる。なお、不織布は、熱プレスすることにより、さらに緻密化されてもよい。熱プレスすることにより、より緻密化されて熱接着されるために、ろ過抵抗が小さく、また、ろ過流量が大きくなる傾向がある。
極細繊維の不織布の目付は汚染水の水質等により適宜選択されるが、例えば、80〜800g/m2、さらには150〜500g/m2程度であることが好ましい。このような目付けの場合には、セシウム結合性化合物を高濃度で担持させることができ、また、圧力損失が適度である点から好ましい。なお、このようにして得られた不織布は、サーキュラー染色機中で70℃で30分間リラックスしたり、水流絡合機で処理する、あるいは起毛ブラシやサンドペーパーで起毛するなどの手段によって、繊維束状に形成された極細繊維の拘束を解いてばらばらにするのが好ましい。このような処理の後にバインダ樹脂のエマルジョンを付与すると、繊維束の内部にバインダ樹脂が充分に含浸する。その結果、繊維束の内部の極細繊維の表面にもセシウム結合性化合物を固着したバインダ樹脂が侵入するために、セシウム結合性化合物の充填密度を高めることができるとともに、バインダ樹脂が繊維束の内部に固定されることにより、不織布から脱離しにくくなる。
そして、得られた不織布に、バインダ樹脂でセシウム結合性化合物を固着させる。バインダ樹脂としては、上述したようなセシウム結合性化合物を繊維表面に固定できる樹脂であれば特に限定なく用いられるが、水乳化性ポリウレタンや水乳化性アクリル樹脂等の親水性の高いバインダ樹脂が吸水性の点から特に好ましい。
不織布にバインダ樹脂でセシウム結合性化合物を固着させる方法の具体例としては、例えば、所定量のセシウム結合性化合物の粒子を分散させたバインダ樹脂のエマルジョンを調整し、不織布に含浸させた後、乾燥することにより凝固させる。
なお、バインダ樹脂のエマルジョンを不織布に含浸させて乾燥する場合、表面からエマルジョンの乾燥が進行するにつれて内層のエマルジョンを不織布の表層に移行させ、表層にバインダ樹脂を遍在させる、所謂、マイグレーションをさせることが好ましい。マイグレーションを生じさせた場合、不織布の厚み方向において、セシウム結合性化合物の粒子を固着したバインダ樹脂の分布が表層に偏在することにより、セシウムの吸着性がより向上する。
このようにして、不織布を形成する極細繊維の表面に、バインダ樹脂によりセシウム結合性化合物が固着されてなる濾材が得られる。
なお、上述した製造方法においては、海島型繊維を極細繊維化した後にセシウム結合性化合物の粒子を含むエマルジョンを含浸付与する方法について説明したが、海島型繊維を極細繊維化する前にセシウム結合性化合物の粒子を含むエマルジョンを含浸付与し、その後に極細繊維化してもよい。海島型繊維を極細繊維化する前にセシウム結合性化合物の粒子を含むエマルジョンを含浸付与し、その後に極細繊維化した場合には、不織布を形成する繊維束間に形成される内部空隙にバインダ樹脂に固定されたセシウム結合性化合物が閉じ込められたように固定される。このような形態で、不織布中にセシウム結合性化合物が固定された場合にも、セシウム結合性化合物とセシウムを含有する水との接触性がさらに向上し、高い効率でセシウムを回収することができる。
極細繊維の不織布の見かけ密度は、0.05〜1.2g/cm3、さらには0.08〜0.7g/cm3であることが繊維が緻密になり、セシウム結合性化合物の充填密度を高めることができ、その結果、セシウムの回収効率を向上させることができるとともに、濾材の圧力損失も適度になる点から好ましい。
このようにして得られた極細繊維の不織布に、セシウム結合性化合物を固着したバインダ樹脂を固定させてなる濾材のセシウム結合性化合物の充填密度は、特に限定されないが、例えばプルシアンブルーの場合、0.1〜1000mg/cm3、さらには、0.1〜500mg/cm3、とくには0.5〜250mg/cm3、程度の高充填が可能になる。
以上、説明した本実施形態の濾材は、放射性セシウムで汚染された汚染水か放射性セシウムを回収するとともに、放射性セシウムを吸着した微粒子等を濾別するための浄水フィルタとして好ましく用いられる。
本実施形態の濾材を用いた浄水フィルタの形態は特に限定されない。具体的には、例えば、図3に示すような、濾材10(20)を円筒コア11に巻回して得られるようなワインドタイプの浄水フィルタ50や、図4に示すような、1枚の濾材10(20)をひだ折りにして折りたたんでろ過表面積を増大させたプリーツタイプの浄水フィルタ60や、図5に示すような、ディスク状に切断された濾材10(20)を複数層積み重ねた構造のスタックディスクタイプの浄水フィルタ70等が挙げられる。
浄水フィルタは、例えば、図6に示すように、送水口81と出水口82とを備えた円筒形状の圧力容器80に収容されるカートリッジフィルタ85として用いられることが使用後のフィルタの交換が容易であるために好ましい。なお、圧力容器80に取り付けられたカートリッジフィルタ85は、所定の流路に沿って図略のポンプ等により水が加圧されながら通水され、圧力容器80内のカートリッジフィルタ85の外側から内側に水を流すことにより、流体中に含まれる微粒子等の異物を取り除くとともに、濾材10(20)を通過することにより、水中に溶解したセシウムイオンがフィルタ内の不織布の表面に固着されたセシウム結合性化合物に吸着される。
浄水フィルタに用いられる濾材の平均細孔径としては、0.1〜100μm、さらには0.8〜30μm程度であることが圧力損失が適度になるとともに、微粒子等を充分に除去できるために工業的な用途で処理液を実用的に再利用できる点から好ましい。
なお、本実施形態の浄水フィルタは、それ単独で用いても、他の精密ろ過膜、限外ろ過膜、逆浸透膜等の浄水フィルタと組み合わせて用いてもよい。特に、本実施形態の浄水フィルタは、放射性セシウムを除去することを目的とするものであるために、他の膜を用いた処理の前処理用のプレろ過用フィルタとして用いることが好ましい。また、目詰まりを防止するためには、汚染水と接する上流側の濾材を平均繊度1デシテックス以上のような通常繊度の繊維からなる不織布を用いた濾材を用い、下流側に平均繊度0.5デシテックス以下のような極細繊維からなる不織布を用いた濾材を用いることが好ましい。このように上流側に繊度の高い繊維からなる目の粗い不織布を配置し、下流側に繊度の低い繊維からなる目の細かい不織布を配置することにより、上流側で粗い粒子のみを除去し、下流側で微細な粒子を除去するために、目詰まりの頻度を抑制することができ、その結果、フィルタの寿命を長くすることができる。
本実施形態の浄水フィルタは、放射性セシウムで汚染された汚染水から水中の放射性セシウム及び微粒子等に付着したい放射性セシウムを同時に取り除くことができるために、上述したような、事故が発生した原子力発電所の周囲の地域における水の確保が困難な状況において、原子力発電所を冷却する冷却水や除染処理の過程で発生した汚染水を浄化して再利用することに寄与する。なお、本実施形態の濾材は、海水中においてはセシウムイオン以外にナトリウムイオンやカリウムイオン等の他のアルカリ金属イオンが存在するが、本発明者らの実験では、本実施形態の濾材は海水中においても淡水中と同様の効率でセシウムイオンの平衡吸着量に達することを確認した。また、回収された濾材は、焼却することができるために放射性廃棄物の減容化が可能である
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
水溶性熱可塑性PVA系樹脂を海成分に用い、イソフタル酸変性度6モル%のPETを島成分とし、繊維1本あたりの島数が25島で、海成分/島成分が25/75(重量比)となるような溶融複合紡糸用口金を用い、260℃で海島型のフィラメントを口金より吐出した。そして、紡糸速度が3700m/minとなるようにエジェクター圧力を調整し、平均繊度2.1デシテックスの海島型長繊維をネット上に捕集した。そしてネット上に捕集された海島型長繊維を表面温度42℃の金属ロールで軽く押さえることにより表面の毛羽立ちを抑えてネットから剥離し、さらに、表面温度75℃の格子柄の金属ロールとバックロールとの間を通過させて熱プレスすることにより、表面の極細繊維が仮融着した目付31g/m2の長繊維ウェブを得た。
そして、得られた長繊維ウェブをクロスラッピングすることにより8枚重ね、これに、針折れ防止油剤をスプレーした。そして、針先端からバーブまでの距離が3.2mmの6バーブ針を用い、針深度8.3mmで両面から交互に3300パンチ/cm2のパンチ密度でニードルパンチングすることにより、目付320g/m2の絡合された長繊維ウェブを得た。
そして、長繊維ウェブを巻き取りライン速度10m/分で70℃の熱水中に14秒間浸漬することにより熱収縮させた。さらに95℃の熱水中でディップニップ処理を繰り返すことにより変性PVAを溶解除去することにより、平均繊度0.1デシテックスの極細長繊維を25本含む繊維束が3次元的に交絡した極細繊維の不織布が得られた。そして、不織布は、スライス及びバフィング処理することにより見かけ密度が0.62g/cm3で、厚み0.82mmの不織布に調整された。
一方、ポリウレタンエマルジョンに、平均粒子系0.08μmのプルシアンブルー(大日精化(株)製の商品名:MILORIBLUE 905)を、プルシアンブルー/ポリウレタン固形分=1/3の質量比で分散させた。なお、ポリウレタンエマルジョンは、130℃における熱水膨潤率が9質量%であり、ソフトセグメントがポリへキシレンカーボネートジオールとポリメチルペンタンジオールの70:30の混合物からなり、ハードセグメントが主として水添メチレンジイソシアネートからなるポリオキシエチレン単位の含有量が0meq/gの架橋を形成する水乳化性ポリウレタンのエマルジョンであった。
なお、130℃における熱水膨潤率は、厚さ200μmのポリウレタンフィルムを加圧下130℃で60分間熱水処理し、50℃に冷却後、ピンセットで取り出した。そして表面に付着した水をろ紙でふき取り、重量を測定した。浸漬前の重量に対する増加した重量の割合を熱水膨潤率とした。
そして、厚み調整された不織布にプルシアンブルーを分散させたエマルジョンを不織布に対しポリウレタン固形分で6質量%になるように含浸付与し、乾燥した。このようにして、極細繊維の不織布と、極細繊維の表面にプルシアンブルーを固着して付着するポリウレタンとを含む濾材を得た。この濾材のプルシアンブルーの担持密度は12.5mg/cm3であった。また、極細繊維は繊維束を形成しており、繊維束の内部にプルシアンブルーを固着して付着するポリウレタンが含浸していた。得られた濾材のSEM写真を図7に示す。このようにして得られた濾材を以下の方法に従って評価した。
[塩化セシウム水溶液中のセシウムイオンの回収評価]
5×5mmに切り出した濾材を10ppmの塩化セシウム水溶液または0.01ppmの塩化セシウム水溶液に浸漬した。そして、平衡吸着量に達するまでの時間、及び、そのときのセシウムイオン濃度を測定した。そして、不織布の体積1cm3あたりに吸着されたセシウムイオンの量を算出した。なお、吸着されたセシウムイオン濃度は誘電結合プラズマ発光分光分析器を用いて測定した。
10ppmの塩化セシウム水溶液の場合には、約15分間で平行吸着量の1/2に達し、そのときの不織布1cm3あたりに吸着されたセシウムイオン量は、64.5μg/cm3であった。また、0.01ppmの塩化セシウム水溶液の場合には、約20分間で平行吸着量の1/2に達し、そのときの不織布1cm3あたりに吸着されたセシウムイオン量は、6.2μg/cm3であった。
[汚染水中の放射性セシウムの回収評価]
直径68mmの円板状に切り出した濾材を10枚重ね、円筒状のカラムに充填した。そして、カラムに、福島県から入手した343Bq/Lの放射性セシウムを含む汚染水に60分間浸漬した。60分間の浸漬後の不織布1cm3あたりに吸着された放射性セシウムの量は0.3Bq/cm3であった。
[濾材の平均細孔径の評価]
コールターエレクトロニクス社製「colter POROMETERII」を用い、WET−DRY方式の測定モードで濾材の平均孔径を測定した。測定前に試料をGALWICK(西華産業(株)製、表面張力:15.7dyne/cm)に浸漬し、浸漬後の湿潤サンプルを測定に用いた。
[ろ過性能の評価]
粒径が2.0μmの単分散シリカ微粒子を0.2g/m3含有する超純水を、300ml/minの流量で濾材に流通させ、そのときの捕集効率及び圧力損失を測定した。圧力損失は、濾材通過前後の圧力差として算出した。また、捕集効率は以下の方法により、測定した。
−捕集効率−
捕集効率は、シリカ微粒子を含む超純水を、300ml/minの流量で通過させ、吸光度法により通過前後の液の濃度を測定し、捕集効率を算出した。数値が高いほど捕集効率に優れると言える。
以上の結果を表1に示す。
[実施例2]
130℃における熱水膨潤率が9質量%である水乳化性ポリウレタンのエマルジョンの代わりに、130℃の熱水に対する膨潤度が2%である溶剤系ポリウレタンに代えた以外は実施例1と同様の工程及び条件により、濾材を得た。なお、溶剤系ポリウレタンは、ハードセグメントが4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートとエチレングリコールの反応物からなり、ソフトセグメントが主としてポリヘキサメチレンカーボネートジオールからなり、イソシアネート含有割合が、元素分析での窒素の質量%として3.4%の樹脂であった。そして、得られた濾材を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
平均繊度3.5デシテックスのPET長繊維をネット上に捕集し、見かけ密度の0.06g/cm3の不織布を得た。実施例1の平均繊度0.1デシテックスの極細繊維の不織布に代えて、この不織布を用いた以外は実施例1と同様にして、濾材を得た。そして、得られた濾材を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1〜3で得られた濾材はいずれも高い効率でセシウムを回収していることがわかる。また、セシウム濃度が0.01ppmのような低濃度であっても、10ppmの高濃度の場合に比べて、平衡吸着に到達する時間が大幅に低下しないことがわかる。なお、実施例1及び実施例2の濾材は、いずれも、極細繊維の不織布を用いているために、実施例3の通常の繊度の不織布を用いた濾材に比べて、プルシアンブルーが高充填されている。その結果、セシウムの吸着量が極めて多くなっていることがわかる。
また、実施例2は、実施例1の130℃の熱水に対する膨潤度が9質量%である水乳化性ポリウレタンの代わりに、130℃の熱水に対する膨潤度が2質量%である溶剤系ポリウレタンをバインダ樹脂として用いた例である。実施例1と実施例2とを比べると、熱水膨潤度の高い水乳化性ポリウレタンを用いた実施例1の方が、明らかにセシウムの吸着量が多くなっていることがわかる。
1 繊維
2 セシウム結合性化合物
3 バインダ樹脂
4 内部空隙
5 不織布
10 濾材
11 円筒コア
20 濾材
50,60,70 浄水フィルタ
80 圧力容器
81 送水口
82 出水口
85 カートリッジフィルタ

Claims (8)

  1. 不織布と、フェロシアン化物及びフェリシアン化物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、前記不織布を形成する繊維の外側で前記化合物を固定するバインダ樹脂と、を含む濾材であって、
    前記バインダ樹脂は、前記不織布の通水性を維持するための内部空隙を閉塞しないように存在していることを特徴とするセシウム回収機能を有する濾材。
  2. 前記化合物は、前記繊維の表面に付着した前記バインダ樹脂で固着されている請求項1に記載の濾材。
  3. 前記バインダ樹脂は130℃の熱水に対する膨潤度が0.3〜300%である請求項1または2に記載の濾材。
  4. 前記繊維が、ポリエステル系樹脂及びポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種からなる繊維を含む請求項1〜3の何れか1項に記載の濾材。
  5. 前記繊維は平均繊度0.5デシテックス以下の極細繊維であり、
    前記不織布の見かけ密度が0.05〜1.2g/cm3である請求項1〜4の何れか1項に記載の濾材。
  6. 前記極細繊維は繊維束を形成しており、
    前記繊維束の内部に前記バインダ樹脂が含浸している請求項5に記載の濾材。
  7. 平均細孔径が0.1〜100μmである請求項1〜6の何れか1項に記載の濾材。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の濾材から形成されたことを特徴とする浄水フィルタ。
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