JP6771865B2 - 複合半透膜および複合半透膜エレメント - Google Patents
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Description
逆浸透膜を用いる造水プラントではランニングコストの一層の低減を図るため、さらなる高い透水性能及び水以外の物質の除去性能の向上が要求される。さらに、高圧力下において、複合半透膜エレメントの発動と停止を繰り返し運転した場合に、例えば、透過側流路材として一般的に用いられるトリコットの溝に、膜が落ち込むことによって、膜が変形、損傷が生じることによる膜性能の低下を抑制することも要求される。
すなわち、本発明によれば、基材と、前記基材上に形成される多孔性支持層と、前記多孔性支持層上に形成される分離機能層とを備えた複合半透膜であって、前記多孔性支持層構成樹脂の密度が1.45g/cm3以上であり、電子顕微鏡を用いて測定した前記多孔性支持層の前記分離機能層側表面の空隙率をA[%]、前記多孔性支持層の厚みに対して10%の前記分離機能層側表面からの深さ位置における断面の空隙率をB[%]とすると、(1)40≦B≦60、(2)0.8≦A/B≦1.05を満たす複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記多孔性支持層の分離機能層側表面の平均細孔径が1nm以上30nm以下である複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記多孔性支持層構成樹脂が、塩素化度が58〜71%の塩化ビニル系樹脂である複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記多孔性支持層構成樹脂が、塩素化度が63〜68%であり、かつ、重合度が600〜1100の塩化ビニル系樹脂である複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記多孔性支持層が、前記基材側の第1層と第1層上に形成される第2層の多層構造を有する複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記第2層の厚みが前記多孔性支持層の厚みに対して、10%以上50%未満である複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記分離機能層が凸部と凹部が連続的に繰り返されるひだ構造であり、膜面方向における長さが2.0μmである任意の10箇所に関して、各断面の凸部の平均高さの5分の1以上の高さを有する凸部の平均高さが100nm以上である複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記膜面方向における長さが2.0μmである任意の10箇所に関して、各断面の凸部の平均高さの5分の1以上の高さを有する凸部の数密度が平均が12.0個/μm以上である複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記分離機能層の凸部を5nNの力で押し込んだ際の変形量が1.5nm以下となる凸部の数が60%以上を占める複合半透膜が提供される。
また、本発明の好ましい形態によれば、前記基材の空隙率が35%以上80%以下であり、多孔質支持体の基材内部への含浸部分の厚さが基材の厚さの60%以上99%以下であって、かつ、含浸部分の総空隙率が10%以上60%以下である複合半透膜が提供される。
また、本発明の別の形態によれば、集水管と、前記集水管に巻回された上記のいずれかに記載の複合半透膜と、を備える複合半透膜エレメントが提供される。
また、本発明の別の形態によれば、前記複合半透膜の一方の面に沿って原流体流路が設けられ、前記原流体流路が前記集水管に対し閉塞され、かつ、前記複合半透膜の他方の面に沿って透過流体流路が設けられ、前記透過流体流路が前記集水管に対し開放されており、
隣り合う前記複合半透膜の前記原流体に接する面が互いに対向し、前記集水管側の双方の端部の間の前記原流体流路が、前記集水管に対し、前記複合半透膜の端部に設けられた封止材により閉塞されて形成される複合半透膜エレメントが提供される。
また、本発明の別の形態によれば、前記基材が不織布から成り、前記不織布構成繊維の平均配向度が前記集水管の長手方向に対して−30°以上30°以下となるように配置される複合半透膜エレメントが提供される。
また、本発明の別の形態によれば、空隙を有するシート上に複数の突起物が設けられた透過側流路材を備える複合半透膜エレメントが提供される。
また、本発明の別の形態によれば、隣り合う前記突起物頂点部の間隔が100μm以上600μm以下である複合半透膜エレメントが提供される。
複合半透膜は、基材、基材上に形成される多孔性支持層、多孔性支持層の上に形成される分離機能層の3層から構成される。
複合半透膜の強度、寸法安定性等の観点から、複合半透膜は基材を有してもよい。
基材に用いられる布帛には、強度、流体透過性の点で繊維状基材を用いることが好ましい。布帛の形態としては、長繊維不織布や短繊維不織布、さらには織編物を好ましく用いることができる。ここで、長繊維不織布とは、平均繊維長300mm以上、かつ平均繊維径3〜30μmの不織布のことを指す。特に、長繊維不織布は、優れた製膜性を有するので、高分子重合体の溶液を流延した際に、その溶液が過浸透により裏抜けすること、多孔性支持層が剥離すること、さらには基材の毛羽立ち等により膜が不均一化すること、及びピンホール等の欠点が生じることを抑制できる。また、基材が熱可塑性連続フィラメントより構成される長繊維不織布からなることにより、短繊維不織布と比べて、高分子溶液流延時に繊維の毛羽立ちによって起きる不均一化および膜欠点の発生を抑制することができる。さらに、複合半透膜は、連続製膜されるときに、製膜方向に対し張力がかけられるので、寸法安定性に優れる長繊維不織布を基材として用いることが好ましい。
本発明において多孔性支持層は、実質的にイオン等の分離性能を有さず、実質的に分離性能を有する分離機能層に強度を与えるとともに、分離機能層を形成するための界面重縮合反応場としての役割を担う。
上述の多孔性支持層として好ましい構造を形成する点において、多孔性支持層の構成樹脂としては、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリ塩化ビニルを好ましく用いることができる。中でも、ポリ塩化ビニルに塩素を化学的に付加した塩素化ポリ塩化ビニルは、塩素化度が高くなるほど、耐熱性が向上するとともに、樹脂の密度が高くなるため、好ましい。
また、塩化ビニル系樹脂の塩素化度は、56.7〜73.2%が好ましく、57〜70%がより好ましく、62〜70%がさらに好ましく、63〜68%がさらにより好ましい。
なお、塩素化度とは、塩化ビニルモノマー単位の内に、付加した塩素原子量を表す指標であり。例えば、塩素化度100%とは、塩化ビニルモノマー単位当たりに、1個の塩素原子が付加していることを示す。多孔性支持層中の塩素化度は、例えばJIS K 7229に記載の方法によって測定することができる。
多孔性支持層構成樹脂の密度は、複合半透膜を、複合半透膜の構成材料のうち、多孔性支持層の構成樹脂のみを構成する溶媒に溶解させたのち、吸引ろ過を行い、分離機能層および基材を除いた溶液の、溶媒に対する重量および体積の変化量を測定することにより、算出することができる。
上述したように多孔性支持層は、分離機能層である凸部の成長のための、モノマー移送、保持、放出の役割を果たし、多孔性支持層の分離機能層側における粒の数密度を高くし、連続性の高い孔を多く有する空隙率の高い構造が好ましい。そのような構造を形成するためには、支持層厚みのうち分離機能層側表面から深さ10%の位置の空隙率が40〜60%であることが好ましい。さらに好ましくは45〜55%である。その上で、多孔性支持層の分離機能層側表面の空隙率Aと分離機能層側表面から深さ10%の位置の空隙率Bの比(A/B)は0.8以上1.05以下であることが好ましく、さらに好ましくは、0.9〜1.02である。この範囲であれば多孔性支持層の分離機能層側表面の粒密度を高くし、連続性の高い孔を多く有する構造が得られる。支持層厚みのうちの分離機能層側表面から深さ10%の位置の空隙率が40%よりも小さくなると、多孔性支持層の分離機能層側表面の粒密度は高くなるものの、連続性の高い孔が少なくなってしまう。一方、60%よりも大きくなると、複合半透膜の強度が低下するために、複合半透膜エレメントにした際の性能の長期安定性が低下してしまう。空隙率の比(A/B)が0.8より小さいと、連続性の高い孔が少なくなってしまい、1.05よりも大きくなると、複合半透膜の強度が低下するために、複合半透膜エレメントにした際の性能の長期安定性が低下してしまう。
また、多孔性支持層の分離機能層側における粒の数密度を高く、連続性の高い孔を多く有する空隙率の高い構造とするためには、多孔性支持層は、多官能アミン水溶液を効率的に移送する第1層と、第1層よりも分離機能層寄りに位置し、凸部の数密度を制御する第2層とを備えることが好ましい。特に、第1層は基材に接することが好ましく、第2層は分離機能層に接するように、多孔性支持層の最表層に位置することが好ましい。
分離機能層は、多官能性アミンと多官能性酸ハロゲン化物との重縮合反応で得られたポリアミドを主成分とする薄膜を有する。言い換えると、分離機能層は、架橋全芳香族ポリアミドを主成分として含有する。主成分とは分離機能層の成分のうち、50%以上を占める成分を指す。分離機能層が架橋全芳香族ポリアミドを50%以上含むことにより、高性能な膜性能を発現しやすい。
分離機能層が凸部と凹部を有するひだ構造を形成する場合、凸部とは10点平均面粗さの5分の1以上の高さの凸部のことを言う。10点平均面粗さとは、次のような算出方法で得られる値である。まず電子顕微鏡により、膜面に垂直な方向の断面を5,000〜100,000倍の倍率で観察する。得られた断面画像には、分離機能層の表面が凸部と凹部が連続的に繰り返される、ひだ構造の曲線として表れる。この曲線について、ISO4287:1997に基づき定義される粗さ曲線を求める。上記粗さ曲線の平均線の方向に2.0μmの幅で断面画像を抜き取る。
凸部の高さは100nm以上であることが好ましい。凸部の高さが100nm以上であることで、分離機能層の表面積を大きく確保することができ、有効膜面積が大きくなるため、透水性は向上する。
凸部の数密度は12.0個/μm以上であることが好ましい。凸部の数密度が12.0個/μm以上であることで、分離機能層の表面積を大きく確保することができ、有効膜面積が大きくなるため、透水性は向上する。
凸部の数密度は、上述の2.0μm幅の画像における凸部の数を数えることで求めることができる。
また、凸部の硬さは分離機能層を形成しているポリアミドの分子量と相関しており,ポリアミドの分子量が大きいほど硬くなる。凸部が硬いと、複合半透膜を長期に渡って使用した際の長期的な性能安定性、とりわけ高温の原水に対する性能安定性が向上する。膜性能の長期性能安定性を確保するためには、前記分離機能層の凸部を5nNの力で押し込んだ際の変形量が1.5nm以下となる凸部の数が60%以上を占めることが好ましく、70%以上であることがより好ましい。
このような凸部を形成するためには、例えば、分離機能層を形成した後に加熱することや、本発明のように多孔性支持層の構造を制御することによって作製することができる。
凸部の硬さは、例えば以下の様に測定することができる。分離機能層の表面における2μm四方範囲の任意の3つの領域を選択し、これら3つの領域に含まれる凸部を、原子間力顕微鏡を用いて観察することで、これらの領域に含まれる凸部の総数を数える。さらに、凸部の頂点を5nNの力で押し込んだときに1.5nm以下の変形量を示す凸部の数を数え、1.5nm以下の変形量を示す凸部の割合を算出する。凸部を5nNの力で押し込んだ際の変形量は、例えば原子間力顕微鏡(AFM)で測定することができる。
2.複合半透膜の製造方法
次に、上記複合半透膜の製造方法について説明する。
支持膜の形成工程は、基材に高分子溶液を塗布する工程、基材に高分子溶液を含浸させる工程、および前記溶液を含浸した前記基材を、高分子の良溶媒と比較して前記高分子の溶解度が小さい凝固浴に浸漬させて前記高分子を凝固させ、三次元網目構造を形成させる工程を含んでもよい。また、支持膜の形成工程は、多孔性支持層の成分である高分子を、その高分子の良溶媒に溶解して高分子溶液を調製する工程を、さらに含んでいてもよい。
高分子溶液の基材への含浸を制御することで、所定の構造および剥離強度をもつ支持膜を得ることができる。高分子溶液の基材への含浸を制御するためには、例えば、基材上に高分子溶液を塗布した後、非溶媒に浸漬させるまでの時間を制御する方法、或いは高分子溶液の温度または濃度を制御することにより粘度を調製する方法、基材の空隙率により調整する方法等が挙げられ、これらの方法を組み合わせることも可能である。
次に、複合半透膜を構成する分離機能層の形成工程の一例として、ポリアミドを主成分とする層(つまりポリアミド分離機能層)の形成を挙げて説明する。ポリアミド分離機能層の形成工程は、前述の多官能アミンを含有する水溶液と、多官能酸ハロゲン化物を含有する水と非混和性の有機溶媒溶液とを用い、支持膜の表面で界面重縮合を行うことにより、ポリアミド骨格を形成することを含む。
3.複合半透膜エレメント
(3−1)概要
複合半透膜エレメントは、図2に示すように、集水管6の周囲に、複合半透膜、供給側流路材、透過側流路材を巻回したものであり、さらに端板等の部材が取り付けられてなる。
複合半透膜3は、集水管6の周囲に巻回されており、幅方向が集水管6の長手方向に沿うように配置される。その結果、複合半透膜3は、長さ方向が巻回方向に沿うように配置される。
図2において、集水管6は、その中を透過水が流れるように構成されていればよく、材質、形状、大きさ等は特に限定されない。集水管6としては、例えば、複数の孔が設けられた側面を有する円筒状の部材が用いられる。
複合半透膜エレメントは、複合半透膜の供給側の面に対向するように配置された供給側の流路材を備えてもよい。供給側流路材は、複合半透膜に原流体を供給する流路を形成するように形成されていればよく、原流体の濃度分極を抑制するために、原流体の流れを乱すように設けられていることが好ましい。
透過側流路材としては、トリコットやネットのような流路材または、空隙を有するシートに突起物が設けられたものを用いることができる。
突起物41は、例えばロール型コーター、ノズル型のホットメルトアプリケーター、スプレー型のホットメルトアプリケーター、フラットノズル型のホットメルトアプリケーター、グラビア法、押出型コーター、印刷、噴霧などを用いることで形成することができる。
上述のとおり、透過側流路材は、複合半透膜とは別に設けられた部材であって、空隙を有するシートと、シート上に設けられた突起物とを備えてもよい。シートとは、分離膜の間に配置される平たい形状の部材であり、不織布またはトリコット等の空隙を有する部材であることが好ましい。
エンボス加工とは、不織布をエンボスロールを用いて熱プレス処理するものであり、通常は表面が平滑なロールとエンボス柄を有する熱ロールの2本のロールによってプレスされる。プレス時の線圧としては1〜50kg/cmであることが好ましく、線圧が低すぎる場合には十分な強度が付与できず、線圧が高すぎる場合には不織布を構成する繊維がフィルム化してしまい、突起物が不織布へ含浸し難くなる傾向にある。
4.複合半透膜エレメントの製造方法
複合半透膜エレメントの製造には、従来のエレメント製作装置を用いることができる。また、エレメント作製方法としては、参考文献(特公昭44−14216、特公平4−11928、特開平11−226366)に記載される方法を用いることができる。詳細には以下の通りである。
複合半透膜の製造方法については上述したが、簡単にまとめると以下のとおりである。
供給側流路材が、ネット等の連続的に形成された部材である場合は、複合半透膜と供給側流路材とを重ね合わせることで、供給側流路を形成することができる。
上述したように、透過側流路材は、トリコットやネット、あるいは空隙を有するシート上に設けられた突起物によって形成される。突起物を配置する方法は特に限定されないが、ロール型コーター、ノズル型のホットメルトアプリケーター、スプレー型のホットメルトアプリケーター、フラットノズル型のホットメルトアプリケーター、グラビア法、押出型コーター、印刷、噴霧などを用いることができる。
1枚の複合半透膜を透過側面が内側を向くように折り畳むことで、または2枚の複合半透膜を透過側面が内側を向くように重ねて貼り合わせることで、封筒状膜が形成される。上述したように、封筒状膜は三辺が封止される。封止は、接着剤またはホットメルト等による接着、熱またはレーザによる融着等により実行できる。
複合半透膜エレメントの製造方法は、上述のように形成された複合半透膜の巻回体の外側に、フィルムおよびフィラメント等をさらに巻きつけることを含んでいてもよいし、集水管の長手方向における複合半透膜の端を切りそろえるエッジカット、端板の取り付け等のさらなる工程を含んでいてもよい。
5.複合半透膜エレメントの利用
複合半透膜エレメントは、直列または並列に接続されて圧力容器に収納されることで、複合半透膜モジュールを構成することもできる。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート繊維からなる長繊維不織布(糸径は1デシテックス、厚み:90μm、通気度:0.9cc/cm2/sec、繊維配向度:多孔性支持層側表層で40°であり、多孔性支持層とは反対側の表層で20°である)上に、塩素化ポリ塩化ビニル(以降、CPVCと記載)(徳山積水化学工業製、HA−24KL、塩素化度67.3%、重合度700)16重量%のDMF溶液(高分子溶液a)およびCPVC(徳山積水化学工業製、HA−24KL、HA−24KL、塩素化度67.3%、重合度700)20重量%のDMF溶液(高分子溶液b)を、各溶媒および溶質の混合物を攪拌しながら60℃で2時間加熱保持することで調製した。
その後、支持膜ロールを巻き出し、支持層表面に、m−フェニレンジアミンの6.0重量%水溶液を塗布し、エアーノズルから窒素を吹き付け支持膜表面から余分な水溶液を取り除いた後、トリメシン酸クロリド0.15重量%を含む25℃のn−デカン溶液を表面が完全に濡れるように塗布した。その後、膜から余分な溶液をエアブローで除去し、85℃の熱水で洗浄して、エアブローで液切りして複合半透膜ロールを得た。
そして、供給側の面が対向するように複合半透膜を折り畳み、ネット(厚み:700μm、ピッチ:5.6mm×4.3mm)を供給側流路材として挟み、さらに、透過側流路材としてトリコット(厚み:210μm、溝幅:130μm、畦幅:350μm、溝高さ:105μm、ポリエチレンテレフタレート製)を用い、膜長さ850mm、膜幅:930mmの封筒状膜を26枚作製し、有効膜面積が37m2の複合半透膜エレメントを作製した。
(基材への含浸率)
分離機能層を形成する前の支持膜小片サンプル10枚を採取し、サンプルの断面を走査型電子顕微鏡にて100、1000、5000倍で撮影した。撮影で得た各画像を用いて、基材の厚みと、表層(表面)から裏面方向にかけて含浸した樹脂の厚さを測定した。こうして、1枚の支持膜において、基材の厚さおよび含浸厚さについて、それぞれ50個の値が得られた。これらの値から相加平均値を算出し、小数点以下第一位を四捨五入した。
(支持層空隙率、表面平均細孔径)
複合半透膜サンプルをエポキシ樹脂で包埋した。続いて、FIB−SEM(FEI製Strata400S)を用いて、イオンビームによるサンプルのエッチングおよび倍率5万倍での断面観察を200回繰り返し行った。得られた断面写真より、奥行き方向に約2μmの厚みを有する三次元像を再構築した。
次いで、得られた三次元像について、支持層の表面から深さ4.0μmまで0.1μm間隔で断面画像を抽出し、画像解析を行い空隙率を算出した。画像解析には、Image.J(アメリカ国立衛生研究所)を用い、二値化することにより、空隙率および支持層表面の平均細孔径を算出した。なお、二値化の際の閾値の決定は自動で行った。
(凸部高さ、数密度)
複合半透膜サンプルをエポキシ樹脂で包埋し、断面観察を容易にするためOsO4で染色して、これをウルトラミクロトームで切断し超薄切片を10個作成した。得られた超薄切片について、透過型電子顕微鏡を用いて断面写真を撮影した。観察時の加速電圧は100kVであり、観察倍率は10,000倍であった。得られた断面写真について、長さ2.0μmの距離における凸部の高さと凹部の深さをスケールを用いて測定し、上述したように10点平均面粗さを算出した。この10点平均面粗さに基づいて、10点平均面粗さの5分の1以上の高さを有する凸部について、その凸部の高さをスケールで測定し、その平均値を算出した。観察した10箇所に関する平均値を凸部高さとした。
(凸部の硬さ)
複合半透膜を1cm四方に切り、これを原子間力電子顕微鏡(Bruker AXS社製Dimension FastScan)を用いて、最大荷重5nNで走査した。得られた画像のうち凸部頂点のフォースカーブを10点抜きだし、変形量を解析した。この操作を3視野分行い、計30点の変形量を算出した。得られた30点の変形量に関して、変形量が1.5nm以下の割合を算出し、凸部の硬さとした。
(支持層構成樹脂の密度)
絶乾させた複合半透膜1m2のサンプルをDMF0.5L(0.472kg)に60℃で24hr溶解させ、吸引ろ過を行い、DMFと支持層構成樹脂の溶液を抽出し、得られた溶液の重量変化を測定することで、支持層1m2あたりの重量を算出した。また、メスシリンダーを用いて体積変化を測定することで、支持層1m2あたりの体積を算出した。(支持層1m2あたりの重量)/(支持層1m2あたりの体積)を算出することにより、支持層構成樹脂の密度を測定した。
(基材の配向度と集水管長さ方向のなす角度)
基材の配向度は、多孔性支持層を形成する前の不織布からランダムに1cm四方の小片サンプル10個を採取する。次に、そのサンプルの表面および裏面を走査型電子顕微鏡を用いて200倍で撮影する。撮影像の中で、各サンプルあたり10本を選び、不織布の長手方向(製膜方向)を0°としたときの角度を測定する。つまり1つの不織布あたり表面および裏面それぞれについて計100本の繊維について、角度の測定が行う。こうして測定された200本の繊維についての角度から平均値を算出する。
(隣り合う突起物頂点部の間隔)
シート状物に突起物を形成した透過側流路材を用いる場合の、隣り合う突起物頂点部の間隔は、走査型電子顕微鏡(S−800)(日立製作所製)を用いて、任意の30箇所の突起物の断面を500倍で写真撮影し、撮影された写真において、隣り合う突起物頂点部の間隔を30箇所計測し、その平均値で表した。
(複合半透膜性能測定)
複合半透膜の各種特性は、複合半透膜に、温度25℃、pH6.5に調整した海水(TDS濃度3.5%、ホウ素濃度約5ppm)を操作圧力5.5MPaで供給して膜ろ過処理を24時間行い、その後の透過水、供給水の水質を測定することにより求めた。
(溶質除去率(TDS除去率))
TDS除去率(%)=100×{1−(透過水中のTDS濃度/供給水中のTDS濃度)}
(膜透過流束)
供給水(海水)の膜透過水量を、膜面1平方メートルあたり、1日あたりの透水量(立方メートル)でもって膜透過流束(m3/m2/日)を表した。
(ホウ素除去率)
供給水と透過水中のホウ素濃度をICP発光分析装置(日立製作所製 P−4010)で分析し、次の式から求めた。
(複合半透膜エレメント性能測定)
複合半透膜エレメントの各種特性は、複合半透膜エレメントに、温度25℃、pH6.5に調整した海水(TDS3.5%、ホウ素濃度約5ppm)を操作圧力5.5MPaで供給して膜ろ過処理を24時間行い、その後の造水量、透過水、供給水の水質を測定することにより求めた。
(造水量)
供給水(海水)の膜透過水量を、1日あたりの透水量(立方メートル)でもって表した。
(長期安定性)
また、その後、5.5MPaの操作圧力における運転を1分行い、30秒で0MPaに降圧し、1分保持後、30秒で5.5MPaに昇圧するサイクル(発停試験)を10000回繰り返した後に、エレメント性能(造水量、塩除去率、ホウ素除去率)の測定を行った。
また、発停試験10000回後のエレメントを解体し、任意の複合半透膜20箇所に関して、表面の高さ分布をキーエンス社製高精度形状測定システムKS−1100を用いて測定し、得られた高さ分布から、複合半透膜の透過側流路材の溝への落ち込み量(膜変形量)を各サンプルにつき、5箇所測定した。得られた計100箇所の膜変形量の平均値を膜落ち込み量とした。
(実施例2)
高分子溶液bとして、塩素化度67.3%、重合度1000のCPVC(HA−53K)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、塩素化度67.3%、重合度1000のCPVC(HA−53K)16重量%のDMF溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例3)
高分子溶液bとして、塩素化度64.8%、重合度600のCPVC(HA−17F)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、塩素化度64.8%、重合度600のCPVC(HA−17F)16重量%のDMF溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例4)
CPVC(徳山積水化学工業製、HA−24KL、塩素化度67.3%、重合度700)の16.0重量%のDMF溶液を、単スリットダイを用いて190μmの厚みで室温(25℃)にてキャストし、ただちに純水中に浸漬して5分間放置することによって、厚さ140μmの支持膜ロールを作製した。それ以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例5)
高分子溶液を長繊維不織布上に塗布してから純水中に浸漬するまでの時間を長くした以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例6)
高分子溶液を長繊維不織布上に塗布してから純水中に浸漬するまでの時間を短くした以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例7)
複合半透膜の供給側の面同士を向かい合わせに折りたたむのではなく、接着剤にて1辺を封止した以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例8)
膜幅930mm、膜長さ:850mmとなるように複合半透膜を裁断し、裁断された複合半透膜対の供給側の面同士を向かい合わせに接着剤で1辺を封止し、封筒状膜を26枚作製し、膜長さ方向が集水管の長さ方向と垂直になるように、有効膜面積が37m2の複合半透膜エレメントを作製した。それ以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例9)
厚み0.05mm、素材ポリエチレンテレフタレート、目付け量25g/m2、空隙率9%、密溶着部率80%の不織布上に突起物を形成したシートを透過側流路材として用いた。突起物は、スリット幅0.1mm、ピッチ0.3mmの櫛形シムを装填したアプリケーターを用いて、バックアップロールを20℃に温度調節しながら、複合半透膜エレメントとした場合に集水管の長手方向に対して垂直かつ封筒状膜とした場合に巻回方向の内側端部から外側端部まで集水管の長手方向に対して垂直になるよう直線状に、高結晶性PP(MFR1000g/10分、融点161℃)60重量%と低結晶性α−オレフィン系ポリマー(出光興産株式会社製;低立体規則性ポリプロピレン「L−MODU・S400」(商品名))40重量%からなる組成物ペレットを樹脂温度205℃、走行速度10m/minで直線状に塗布した。
(実施例10)
スリット幅0.2mm、ピッチ0.4mmの櫛型シムを装填したアプリケーターを用いた以外は実施例8と同様にして透過側流路材を形成した。得られた突起物の形状は、シートの厚みと突起物の高さの合計が0.26mmであり、流路材幅が0.2mmであり、隣り合う流路材の間隔が0.2mmであった。
(実施例11)
実施例9と同様にして作製した透過側流路材を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(実施例12)
実施例10と同様にして作製した透過側流路材を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例1)
高分子溶液bとして、塩素化度68.3%、重合度700のCPVC(HA−27L)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、塩素化度68.3%、重合度700のCPVC(HA−27L)16重量%のDMF溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例2)
高分子溶液bとして、塩素化度62%、重合度600のCPVC(HA−15E)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、塩素化度62%、重合度600のCPVC(HA−15E)16重量%のDMF溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例3)
高分子溶液bとして、塩素化度67.3%、重合度500のCPVC(HA−05K)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、塩素化度67.3%、重合度500のCPVC(HA−05K)16重量%のDMF溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例4)
高分子溶液bとして、塩素化度57%、重合度700のCPVC(AG−152E)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、塩素化度57%、重合度700のCPVC(AG−152E)16重量%のDMF溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例5)
ポリスルホン(ソルベイアドバンストポリマーズ製、UDEL p−3500)の16重量%のDMF溶液を、各溶媒および溶質の混合物を攪拌しながら90℃で2時間加熱保持することで調製したものを、単スリットダイを用いて190μmの厚みで室温(25℃)にてキャストし、ただちに純水中に浸漬して5分間放置することによって、厚さ140μmの支持膜ロールを作製した。それ以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例6)
高分子溶液bとして、ポリスルホン(ソルベイアドバンストポリマーズ製、UDEL p−3500)20重量%のDMF溶液を、高分子溶液aとして、ポリスルホン(ソルベイアドバンストポリマーズ製、UDEL p−3500)16重量%のDMF溶液を、それぞれ各溶媒および溶質の混合物を攪拌しながら90度で2時間過熱保持することで調整したものを用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
(比較例7)
実施例9と同様にして作製した透過側流路材を用い、比較例6と同様にして調整した高分子溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして複合半透膜および複合半透膜エレメントを作製した。
以上の結果を表1、2に示す。実施例1〜12に示したように、本発明の複合半透膜は、高い透水性、塩除去性、ホウ素除去性と、複合半透膜エレメントで頻繁に運転・停止が繰り返され高圧力下での運転においても、性能を維持することに優れていることが分かる。
2 供給側流路材
21 接着剤
3 複合半透膜
4 透過側流路材
41 突起物
42 シート状物
5 封筒状膜
6 集水管
7 端板
8 透過水出口
9 濃縮水出口
10 複合半透膜エレメント
H1、H2、H3、H4、H5 分離機能層のひだ構造における凸部の高さ
D1、D2、D3、D4、D5 分離機能層のひだ構造における凹部の深さ
Claims (1)
- 基材と、
前記基材上に形成される多孔性支持層と、
前記多孔性支持層上に形成される分離機能層とを備え、
前記多孔性支持層が、前記基材側の第1層と第1層上に形成される第2層の多層構造を有し、
前記多孔性支持層構成樹脂の密度が1.45g/cm3以上であり、
前記多孔性支持層の前記分離機能層側表面の空隙率をA[%]、前記多孔性支持層の厚みに対して10%の前記分離機能層側表面からの深さ位置における断面の空隙率をB[%]とすると、
(1)40≦B≦60
(2)0.8≦A/B≦1.05を満たす
ことを特徴とする複合半透膜の製造方法であり、
(A)高分子aを溶媒aに溶解し、前記多孔性支持層の前記第1層を形成する高分子溶液aを調整する工程と、
(B)高分子bを溶媒bに溶解し、前記多孔性支持層の前記第2層を形成する高分子溶液bを調整する工程と、
(C)前記基材に、前記高分子溶液aと、前記高分子溶液bと、を同時に塗布する工程と、
(D)前記基材に、前記高分子溶液a及び前記高分子溶液bを含浸させ、高分子含浸基材を得る工程と、
(E)前記高分子含浸基材を、前記溶媒a及び前記溶媒bよりも、前記高分子a及び前記高分子bの溶解度が小さい凝固浴に浸漬させる工程と、
(F)前記分離機能層を形成する工程と、を備え、
前記多孔性支持層の構成樹脂として、塩素化度が63〜68%かつ重合度が600〜1100である塩素化ポリ塩化ビニルを用い、
前記多孔性支持層の第1層を形成する高分子溶液aの固形分濃度を12重量%以上20重量%以下、前記多孔性支持層の第2層を形成する高分子溶液bの固形分濃度を14重量%以上35重量%以下、前記高分子溶液aの固形分濃度は前記高分子溶液bの固形分濃度以下とする、
複合半透膜の製造方法。
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