JP2013253732A - 貯湯タンクの沸き上げ方法及び貯湯式給湯機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】沸き上げモードとして、貯湯タンク11内の湯水の全量沸き上げ又は部分沸き上げを選択し、夜間時間帯に貯湯タンク11から取り出した湯水を電気式加熱装置12により滅菌温度以上に昇温して貯湯タンク11に戻す貯湯タンク11の沸き上げ方法において、沸き上げの停止がN日以上続いた際には、沸き上げ停止後、最初に行う夜間時間帯の沸き上げを、沸き上げモードの選択に関わらず、貯湯タンク11内の湯水全体を沸き上げて行う。
【選択図】図1
Description
特許文献1、2の方法を採用することにより、使用者には、滅菌処理がなされた後の湯を貯湯タンクから確実に提供することができる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、特定の時間帯に滅菌処理を行う貯湯タンクの沸き上げ方法及びその方法を採用した貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る貯湯タンクの沸き上げ方法を採用した貯湯式給湯機10は、貯湯タンク11と、貯湯タンク11から出て貯湯タンク11に戻る湯水を滅菌温度以上に昇温する電気式加熱装置12と、夜間時間帯に電気式加熱装置12を作動して貯湯タンク11の沸き上げを行う制御手段13とを備えている。以下、詳細に説明する。
貯湯タンク11には、異なる高さ位置に、貯湯タンク11内の湯水の温度を計測する温度センサ24〜29がそれぞれ設けられている。温度センサ24〜29は、図2に示すように、制御手段13に接続され、制御手段13には、温度センサ16、23、混合弁19及び水量センサ22が接続されている。なお、図1では、制御手段13と温度センサ16、23〜29、混合弁19及び水量センサ22等との接続を省略している。
制御手段13は、温度センサ24〜29のうち最も高い位置にある温度センサ24によって、貯湯タンク11の上部から給湯管15に送られる湯の温度を検出可能である。
また、制御手段13は、温度センサ23による混合弁19の下流側の湯の検出温度を基にして、温度センサ23の計測温度が操作盤30で入力された給湯温度となるように、混合弁19の湯と水の混合比を調整する。
制御手段13は、例えば、マイクロコンピュータによって構成することができる。
電磁弁36、水量センサ38及び温度センサ39は、図2に示すように、制御手段13に接続され、制御手段13は、電磁弁36に開閉動作を行うための指令信号を送信でき、水量センサ38の計測値及び温度センサ39の計測温度を取得することが可能である。
浴槽回路44には、循環ポンプ45の他、浴槽32内の湯の水位を計測する水位センサ46、浴槽回路44に湯が循環したのを検出する水流スイッチ47及び浴槽回路44を循環する湯の温度を計測する温度センサ48が設けられている。水位センサ46、水流スイッチ47及び温度センサ48は、図2に示すように、制御手段13に接続され、制御手段13は、水位センサ46及び温度センサ48の各計測値を検知でき、水流スイッチ47から得る信号によって浴槽回路44に湯が循環しているか否かを検出する。
循環回路49には、図1、図2に示すように、制御手段13に接続された循環ポンプ50が取り付けられ、循環ポンプ50は、制御手段13からの指令信号によって作動を開始して、貯湯タンク11の下部から水を取り出しその水を電気式加熱装置12に送る。
電気式加熱装置12は、制御手段13に接続され、循環回路49に取り付けられた温度センサ56、57と蒸発器54による熱媒の蒸発を促進するプロペラファン58を備えている。温度センサ56は、熱交換器52の上流側で循環回路49を循環する湯水の温度を計測し、温度センサ57は、熱交換器52の下流側で循環回路49を循環する湯水の温度を計測する。
制御手段13は、温度センサ56、57それぞれの計測温度を基に膨張弁53の開度調整や循環ポンプ50の回転数の調整等を行って、貯湯タンク11下部から取り出され循環回路49に送られた水が熱交換器52を通過した際に昇温され滅菌温度以上の湯となるようにする。本実施の形態では、滅菌温度は65℃であるが、レジオネラ菌を滅菌可能な温度であれば65℃に限定されない。
三方弁59は、図2に示すように、制御手段13に接続され、制御手段13からの指令信号により熱交換器52を通過した湯の行先を切り替える。
このように三方弁59の湯の送り先を切り替えるのは、貯湯タンク11の上部に低温の湯が流入し、貯湯タンク11の上部に溜まっている高温の湯が撹拌されるのを防止するためである。本実施の形態では、T℃は滅菌温度であり、貯湯タンク11の上部には、滅菌温度以上の湯が供給されるようになる。
従って、貯湯タンク11内には、貯湯タンク11の上部から下に向かって高温の湯(本実施の形態では50℃以上85℃未満)が成層されることになる。
また、貯湯タンク11、制御手段13、追焚き回路40、湯張り管33等は、筺体61内に収容され、電気式加熱装置12及び操作盤30は筺体61外に配置されている。
制御手段13は、夜間時間帯の沸き上げを行うにあたり、沸き上げモードとして貯湯タンンク12内の湯水全体を所定温度以上にする全量沸き上げ又は貯湯タンク11内の湯水を一部を残して所定温度以上にする部分沸き上げを選択する。
一日に必要な湯量を基に沸き上げモードを選択する場合、制御手段13は、算出した一日に必要な湯の熱量が所定値未満である際に部分沸き上げを選択して夜間時間帯における貯湯タンク11の沸き上げに消費される電力の抑制を図る。部分沸き上げにより貯湯タンク11内に成層される高温の湯の量は、制御手段13により算出された一日に必要な湯の熱量に応じて決定される。
そして、制御手段13は、算出した一日に必要な湯の熱量が所定値以上の際に全量沸き上げを選択する。
給湯負荷は、温度センサ23の計測温から温度センサ16の計測温を差し引いた温度値に水量センサ22で計測された流量を乗じた値の積算値であり、湯張り負荷は、温度センサ39の計測温から温度センサ16の計測温を差し引いた温度値に水量センサ38の計測値を乗じた値の積算値である。
制御手段13は、使用者の決定を優先して沸き上げモードの選択を行うので、使用者が操作盤30からの入力操作により部分沸き上げを選択した際、制御手段13は、過去の貯湯タンク11の出湯実績に関わらず、部分沸き上げを選択する。
制御手段13は時計機能を備え、使用者が操作盤30から沸き上げを停止する日数としてX日を入力すると、制御手段13は沸き上げの停止を入力した日からX日間沸き上げを行わない。このため、夜間時間帯の沸き上げは、沸き上げの停止を入力した日からX回連続して行われないことになる。
なお、使用者が予定より早く自宅に戻った場合には、操作盤30からの操作によって沸き上げを停止している状態を解除することが可能である。
これは、N日以上沸き上げを行っていない状態で部分沸き上げを行うと、貯湯タンク11内で沸き上げられていない湯水が存在することになり、沸き上げられていない湯水に細菌繁殖の可能性があるためである。そのため、制御手段13は、沸き上げの停止がN日以上続いた際、沸き上げ停止後最初の夜間時間帯に、電気式加熱装置12に貯湯タンク11内の湯水全体の沸き上げを行わせ、貯湯タンク11内の湯全体が滅菌温度以上の温度になるようにする。
本実施の形態では、N日が3〜10日の範囲である。N日を12日とせず、12日より短期間にあたる3〜10日の範囲としているのは衛生面を重視し、細菌の繁殖を確実に防ぐためである。
一方、沸き上げの停止がなされていない場合や停止がN日未満であった場合は、沸き上げモードとして部分沸き上げが選択されているか否かを判定する(ステップS3)。そして、沸き上げモードに部分沸き上げが選択されていた場合は、夜間時間帯に部分沸き上げを行い(ステップS4)、沸き上げモードに部分沸き上げが選択されていない場合、即ち全量沸き上げが選択されている場合は、夜間時間帯に全量沸き上げを行う(ステップS5)。
例えば、電気式加熱装置は、電力によって作動する加熱装置であれば、ヒートポンプである必要はなく、例えば電気ヒーターであってもよい。
また、制御手段は、操作盤からの入力操作によって沸き上げモードを選択する機能を備えていなくてもよい。
Claims (8)
- 沸き上げモードとして、貯湯タンク内の湯水の全量沸き上げ又は部分沸き上げを選択し、夜間時間帯に前記貯湯タンクから取り出した湯水を電気式加熱装置により滅菌温度以上に昇温して該貯湯タンクに戻す貯湯タンクの沸き上げ方法において、
沸き上げの停止がN日以上続いた際には、沸き上げ停止後、最初に行う前記夜間時間帯の沸き上げを、前記沸き上げモードの選択に関わらず、前記貯湯タンク内の湯水全体を沸き上げて行うことを特徴とする貯湯タンクの沸き上げ方法。 - 請求項1記載の貯湯タンクの沸き上げ方法において、前記N日は、3〜10日の範囲であることを特徴とする貯湯タンクの沸き上げ方法。
- 請求項1又は2記載の貯湯タンクの沸き上げ方法において、過去の前記貯湯タンクの出湯実績から算出した一日に必要な湯量を基に前記沸き上げモードの選択を行うことを特徴とする貯湯タンクの沸き上げ方法。
- 請求項1又は2記載の貯湯タンクの沸き上げ方法において、前記沸き上げモードは、操作盤からの入力操作によって選択されることを特徴とする貯湯タンクの沸き上げ方法。
- 貯湯タンクと、前記貯湯タンクから出て該貯湯タンクに戻る湯水を滅菌温度以上に昇温する電気式加熱装置と、沸き上げモードとして前記貯湯タンク内の湯水の全量沸き上げ又は部分沸き上げを選択し、夜間時間帯に前記電気式加熱装置を作動して該貯湯タンクの沸き上げを行わせる制御手段とを備える貯湯式給湯機において、
前記制御手段は、沸き上げの停止がN日以上続いた際、前記電気式加熱装置による沸き上げ停止後の最初の前記夜間時間帯の沸き上げを、前記沸き上げモードの選択に関わらず、前記貯湯タンク内の湯水全体を沸き上げることによって行うことを特徴とする貯湯式給湯機。 - 請求項5記載の貯湯式給湯機において、前記N日は、3〜10日の範囲であることを特徴とする貯湯式給湯機。
- 請求項5又は6記載の貯湯式給湯機において、前記制御手段は、過去の前記貯湯タンクの出湯実績から一日に必要な湯量を算出し、該一日に必要な湯量を基に前記沸き上げモードの選択を行うことを特徴とする貯湯式給湯機。
- 請求項5又は6記載の貯湯式給湯機において、前記制御手段には操作盤が接続され、該制御手段は、該操作盤でなされた入力操作に従って、前記沸き上げモードを選択することを特徴とする貯湯式給湯機。
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