JP2013252972A - 部品整列装置および部品供給システム - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化することが可能な部品整列装置を提供する。
【解決手段】部品整列装置3は、整列前の部品がその上面に供給される円板状のディスク11と、ディスク11を回転させるためのモータ14とを備えており、ディスク11の上側には、部品を整列させるための整列用溝12aが形成されている。この部品整列装置3は、整列用溝12aに沿って部品が移動するように、ディスク11を回転させて、部品を整列させる。部品整列装置3では、ディスク11が円板状に形成されていれば、部品を整列させることが可能になるため、ディスク11を小型化することが可能になり、また、ディスク11を回転させるためのモータ14等を小型化することが可能になる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の部品を自動的に整列させるための部品整列装置に関する。また、本発明は、かかる部品整列装置を備える部品供給システムに関する。
従来、ボウル内の複数の部品を自動的に整列させて連続的に送出するパーツフィーダが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のパーツフィーダは、ボウルをその周方向へ振動させる駆動機構と、ボウルの外周端部に連結される直進フィーダレールとを備えている。また、このパーツフィーダでは、ボウルの内周面に、部品を一列に整列させるための螺旋状の段差部が形成されている。
特開2001−114413号公報
特許文献1に記載のパーツフィーダでは、ボウルの内周面に螺旋状の段差部を形成しなければならないため、ボウルの大きさは一定以上の大きさとなる。すなわち、このパーツフィーダでは、ボウルが大型化する。また、このパーツフィーダでは、大型化したボウルを振動させる必要があるため、駆動機構が大型化し、また、ボウルを支える部材が大型化するおそれがある。その結果、特許文献1に記載のパーツフィーダでは、装置の小型化を図ることは困難である。
そこで、本発明の課題は、小型化することが可能な部品整列装置を提供することにある。また、本発明の課題は、かかる部品整列装置を備える部品供給システムを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の部品整列装置は、整列前の部品がその上面に供給される円板状のディスクと、ディスクを回転させるためのモータとを備え、ディスクの上側、または、ディスクの径方向外側に、部品を整列させるための整列用溝が形成され、整列用溝に沿って部品が移動するように、ディスクを回転させて、部品を整列させることを特徴とする。
本発明では、円板状に形成されるディスクの上側、または、ディスクの径方向外側に、部品を整列させるための整列用溝が形成されており、部品整列装置は、整列用溝に沿って部品が移動するように、ディスクを回転させて、部品を整列させている。すなわち、本発明では、円板状のディスクを用いて、部品を整列させている。本発明では、ディスクが円板状に形成されていれば、部品を整列させることが可能になるため、ディスクを小型化することが可能になり、また、ディスクを回転させるためのモータ等を小型化することが可能になる。したがって、本発明では、部品整列装置を小型化することが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ディスクの上側に配置されるとともに整列用溝が形成される平板状のガイド板を備えることが好ましい。このように構成すると、ガイド板が平板状に形成されていれば、整列用溝を用いて、部品を整列させることが可能になるため、ガイド板を小型化することが可能になる。したがって、部品整列装置をより小型化することが可能になる。
本発明において、たとえば、ガイド板には、整列前の複数の部品をディスク上に供給するための開口部が整列用溝に繋がるように形成され、整列用溝および開口部は、ガイド板の厚さ方向でガイド板を貫通している。この場合には、ガイド板がディスクの上側に配置されていても、整列前の複数の部品を、ガイド板に形成された開口部からディスク上へ供給することが可能になる。また、この場合には、開口部からディスク上へ供給された部品を開口部に繋がる整列用溝へ導くことが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、モータの出力軸に固定される偏心部材と、ディスクの外径よりも大きな内径を有する略環状に形成されディスクの外周面を囲むように配置されるガイド部材とを備え、ディスクは、偏心部材に相対回転可能に支持され、上側から見たときに、ディスクの中心と、出力軸の回転中心とがずれており、ディスクは、モータが回転すると、ガイド部材の内周面に沿って、出力軸に対して偏心揺動回転をすることが好ましい。このように構成すると、整列用溝に部品が引っ掛からないように、整列用溝に沿って部品を移動させることが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ガイド部材の円周方向において所定の間隔で配置される弾性部材を備え、弾性部材の一部は、ガイド部材の内周面よりもガイド部材の径方向の内側へ突出してディスクの外周面に当接可能となっていることが好ましい。このように構成すると、偏心部材の、出力軸の回転中心に対するディスクの中心の偏心量の精度が低くても、ディスクの外周面が当接する弾性部材を弾性変形させることで、ディスクをガイド部材の内周面に沿って容易に偏心揺動回転させることが可能になる。したがって、偏心部材を容易に製造することが可能になり、偏心部材のコストを低減することが可能になる。また、このように構成すると、ディスクの外周面とガイド部材の内周面とが接触しないため、ディスクおよびガイド部材の摩耗を抑制することが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ガイド板の上側に配置されるとともに、ディスク上から取り上げられた整列後の部品が搭載可能な搭載部材を備え、搭載部材は、上側から見たときに搭載部材の中心とモータの出力軸の回転中心とが略一致するように出力軸に連結されていることが好ましい。このように構成すると、整列後の部品を搭載部材に搭載し、モータの出力軸の回転中心を中心にして回転させることが可能になる。したがって、整列後の部品の向きを任意の向きに合わせることが可能になる。
本発明において、整列用溝の先端部は、ディスク上から取り上げられる前の整列後の部品が配置される整列後部品配置部となっており、整列後部品配置部は、整列用溝の、整列後部品配置部に繋がる部分に対して略直角に折れ曲がるように形成されるとともに、1個の部品は入るが2個の部品は入らない大きさに形成されていることが好ましい。このように構成すると、整列後部品配置部に配置される整列後の部品が1個となるため、整列後の部品を1個ずつ、確実に取り上げることが可能になる。
本発明において、たとえば、部品は、略直方体状に形成され、整列用溝は、少なくとも1回、略120°に折れ曲がるように形成されている。整列用溝が折れ曲がるように形成されている場合には、整列用溝の長さを長くして、部品を確実に整列させることが可能になる。また、本願発明者の検討によると、整列用溝の折曲角度が略120°である場合には、整列用溝が折れ曲がっていても、略直方体状に形成される部品が整列用溝の折曲部で引っ掛かりにくくなる。
本発明では、整列用溝における部品の引っ掛かりを防止するために、モータを正転および逆転させて、部品を整列させることが好ましい。このように構成すると、整列用溝における部品の引っ掛かりを防止することが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ディスクとしての第1ディスクおよび第2ディスクと、第1ディスクの上側に配置されるとともに整列用溝としての第1整列用溝が形成されるガイド板としての第1ガイド板と、第2ディスクの上側に配置されるとともに整列用溝としての第2整列用溝が形成されるガイド板としての第2ガイド板とを備え、第1ディスクは、第2ディスクよりも上側に配置されるとともに、第2ディスクと隣り合うように配置され、第1ガイド板は、第2ガイド板よりも上側に配置されるとともに、第1ガイド板の一部と第2ガイド板の一部とが重なっており、第1整列用溝の先端部は、整列後の部品が配置される第1整列後部品配置部となっており、第2整列用溝の先端部は、整列後の部品が配置される第2整列後部品配置部となっており、第2整列後部品配置部は、第1ガイド板と第2ガイド板とが重なっている部分に形成され、第1ガイド板には、第2整列後部品配置部を露出させる貫通孔が第1ガイド板の厚さ方向で第1ガイド板を貫通するように形成され、部品が通過可能となるように第1整列後部品配置部と貫通孔とが繋がっていることが好ましい。このように構成すると、第1整列後部品配置部に配置された部品を貫通孔に向かって移動させることで、この部品と、第2整列後部品配置部に配置された部品とを重ねることが可能になる。したがって、2個の部品を重ねた状態で取り上げることが可能になる。
本発明において、たとえば、第1整列用溝で整列させられる部品は、バネ座金であり、第2整列用溝で整列させられる部品は、平座金である。この場合には、第1整列後部品配置部に配置されたバネ座金を貫通孔に向かって移動させることで、バネ座金と、第2整列後部品配置部に配置された平座金とを重ねることが可能になる。したがって、たとえば、重なっている状態の平座金およびバネ座金の上側にネジを配置し、平座金およびバネ座金にネジを挿入するとともに、平座金およびバネ座金を吸引することで、平座金とバネ座金とを一度にネジに取り付けることが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ディスクの外周面を囲むように配置されるガイド部材を備え、ディスクの外周面とガイド部材の内周面との間に整列用溝が形成され、ディスクは、上側から見たときにディスクの中心とモータの出力軸の回転中心とが略一致するように出力軸に連結されていることが好ましい。このように構成すると、ディスクの外周面とガイド部材の内周面との間に整列用溝が形成されるように、ガイド部材が形成されていれば、整列用溝を用いて、部品を整列させることが可能になるため、ガイド部材の構成を簡素化して、ガイド部材を小型化することが可能になる。したがって、部品整列装置をより小型化することが可能になる。
本発明において、たとえば、部品は、オネジが形成される軸部と頭部とから構成されるネジであり、整列用溝の幅は、軸部の外径よりも大きく、かつ、頭部の外径よりも小さくなっている。この場合には、頭部が上になるようにネジを整列させることが可能になる。すなわち、ネジの向きを揃えた状態でネジを整列させることが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ディスクおよびガイド部材の上面を覆うカバー部材を備え、カバー部材の下面には、整列用溝へ部品を案内するガイド部が形成されていることが好ましい。このように構成すると、ディスク上の部品が整列用溝へ入りやすくなる。
本発明では、ガイド部における部品の引っ掛かりを防止するために、モータを正転および逆転させることが好ましい。また、本発明において、モータは、ステッピングモータまたは位置制御されたサーボモータであり、モータがステッピングモータである場合には、ガイド部における前記部品の引っ掛かりを防止するために、モータを脱調させて、ディスクに振動を発生させ、モータがサーボモータである場合には、ガイド部における部品の引っ掛かりを防止するために、モータの現在位置をモータの目標位置から意図的にずらして、ディスクに振動を発生させることが好ましい。このように構成すると、ガイド部における部品の引っ掛かりを防止することが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、整列用溝の上側を通過する空気を噴射する空気噴射機構を備え、部品は、オネジが形成される軸部と頭部とから構成されるネジであり、整列用溝の幅は、軸部の外径よりも大きく、かつ、頭部の外径よりも小さくなっているとともに、頭部の厚さよりも大きくなっており、空気噴射機構は、横向きになった状態で頭部が整列用溝の中に入っているネジに向かって空気を噴射することが好ましい。このように構成すると、空気噴射機構から噴射される空気によって、横向きになった状態で頭部が整列用溝の中に入っているネジを吹き飛ばして、整列用溝から外すことが可能になる。したがって、横向きになった状態で頭部が整列用溝の中に入っているネジがディスクとカバー部材との間で詰まるのを防止することが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、頭部が整列用溝の中に入っていることを検出するための検出機構を備え、空気噴射機構は、検出機構によって頭部が整列用溝の中に入っていることが検出されると、連続的に、または、ディスクの回転に同期して、横向きになった状態で頭部が整列用溝の中に入っているネジに向かって空気を噴射することが好ましい。このように構成すると、横向きになった状態で頭部が整列用溝の中に入っているネジがディスクとカバー部材との間で詰まるのを自動的に防止することが可能になる。
本発明において、部品整列装置は、ディスクの上側で固定される平板状の第1ガイド板と、ディスクの上側に配置されるとともに第1ガイド板に対して相対移動可能な第2ガイド板とを備え、第1ガイド板の端面には、略長方形状に窪む凹部が形成され、第2ガイド板は、凹部の底面に向かって前進および後退するように構成され、凹部の底面は、ディスクの回転中心よりも第2ガイド板の前進方向側に配置され、凹部の底面に向かって前進したときの第2ガイド板の前進方向側の端面と、凹部の底面とによって、整列用溝が形成されることが好ましい。このように構成すると、第2ガイド板の前進、後退動作と、ディスクの回転動作との組合せによって、たとえば、棒状に形成される部品であって、一端のみが尖っている部品の方向を合わせた状態で、部品を整列させることが可能になる。
本発明の部品整列装置は、整列後の部品を取り出す取出装置を備える部品供給システムに用いることができる。この部品供給システムでは、部品整列装置を小型化することが可能になるため、システム全体を小型化することが可能になる。
以上のように、本発明では、部品整列装置および部品供給システムを小型化することが可能になる。
本発明の実施の形態1にかかる部品供給システムの斜視図である。 図1に示す部品整列装置の斜視図である。 図2に示す部品整列装置の上端側部分の分解斜視図である。 図2に示すディスクの動きを説明するための平面図である。 図2に示すガイド板の平面図である。 (A)は図5のM部の拡大図、(B)は図5のN部の拡大図、(C)は図5のO部の拡大図、(D)は図5のP部の拡大図である。 図2に示す部品整列装置の動作を説明するための図である。 (A)は図7(A)のQ部の拡大図、(B)は図7(B)のR部の拡大図である。 図7のS部の状態を説明するための拡大図である。 図7のT部の状態を説明するための拡大図である。 実施の形態1の変形例にかかる第4溝部を説明するための拡大図である。 実施の形態1の変形例にかかるガイド板を説明するための平面図である。 実施の形態1の変形例にかかる部品整列装置の上端側部分の斜視図である。 実施の形態1の変形例にかかる部品整列装置の上端側部分の斜視図である 図14に示す部品整列装置の平面図である。 図15のU−U断面の断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる部品整列装置の斜視図である。 図17に示す部品整列装置の上端側部分の分解斜視図である。 図17に示す部品整列装置からカバー部材およびガイド部材を取り外した状態の平面図である。 図19に示す状態からディスクを取り外した状態の平面図である。 図17に示すカバー部材の底面図である。 図17に示すカバー部材を底面側から示す斜視図である。 図17に示す部品整列装置の動作を説明するための図である。 図17に示す部品整列装置で軸部の長さが短いネジを整列させた場合の問題点を説明するための斜視図である。 実施の形態2の変形例にかかる部品整列装置を説明するための平面図である。 図25のV部の拡大図である。 図25のW−W断面の断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる部品整列装置の概略構成を示す概略図である。 図28に示す部品整列装置の動作を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
(部品供給システムの概略構成)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる部品供給システム1の斜視図である。
本形態の部品供給システム1は、複数の部品2(図7参照)を自動的に整列させて供給するためのシステムであり、多品種少量の部品2の供給に適したシステムである。この部品供給システム1は、微細な部品2を供給することが可能であり、本形態では、チップコンデンサ等の略直方体状に形成された微細な部品2を自動的に整列させて供給する。部品供給システム1は、複数の部品2を自動的に整列させる複数の部品整列装置3と、部品整列装置3で整列させた整列後の部品2を取り出して所定の機器等へ供給する取出装置4とを備えている。なお、部品供給システム1は、部品整列装置3に部品2を供給する部品供給装置を備えていても良い。
部品整列装置3は、部品供給システム1のフレーム5に固定されている。部品整列システム3の詳細な構成については後述する。取出装置4は、本体部6と、本体部6に保持されるアーム7と、部品2を掴むチャック部8とを備えている。本体部6は、フレーム5に対して水平方向および上下方向へ移動可能となっている。アーム7の基端は、本体部6に回転可能に連結されている。チャック部8は、アーム7の先端側の下面に取り付けられている。チャック部8は、部品2を把持するための複数の爪や吸着パッド等を備えている。部品供給システム1では、チャック部8が、部品整列装置3で整列させた部品2に上側から近づいて部品2を把持し、部品整列装置3から取り上げる。
(部品整列装置の構成)
図2は、図1に示す部品整列装置3の斜視図である。図3は、図2に示す部品整列装置3の上端側部分の分解斜視図である。図4は、図2に示すディスク11の動きを説明するための平面図である。図5は、図2に示すガイド板12の平面図である。図6(A)は、図5のM部の拡大図、図6(B)は、図5のN部の拡大図、図6(C)は、図5のO部の拡大図、図6(D)は、図5のP部の拡大図である。
部品整列装置3は、整列前の複数の部品2がその上面に供給される円板状のディスク11と、部品2を整列させるための整列用溝12aが形成される平板状のガイド板12と、ガイド板12が固定される固定部材13と、ディスク11を回転させるためのモータ14とを備えている。本形態のモータ14は、ステッピングモータである。
ディスク11の中心には、円形の貫通孔11aが形成されている。ディスク11の下面には、略円筒状に形成される軸受保持部材15が固定されている。軸受保持部材15は、その軸中心がディスク11の中心C1(図4参照)を通過するように、ディスク11の下面に固定されている。
モータ14は、その出力軸が上側へ突出するように配置されている。モータ14の上端面には、スペーサ17が固定され、スペーサ17の上面には、部品供給システム1のフレーム5に部品整列装置3を固定するための固定板18が固定されている。スペーサ17の内部には、モータ14の原点位置を検出するための位置検出機構(図示省略)が配置されている。
モータ14の出力軸には、所定の部材を介して、あるいは、直接、偏心部材19が固定されている。偏心部材19は、円環状の鍔部19aと、略円筒状の筒部19bとを備える鍔付きの略円筒状に形成されている。偏心部材19は、鍔部19aが下側に配置されるように、モータ14の出力軸に連結されている。偏心部材19には、上下方向に貫通する貫通孔19cが形成されている。貫通孔19cは、筒部19bの軸中心と貫通孔19cの軸中心とが所定量ずれるように形成されている。貫通孔19cには、モータ14の出力軸に固定される部材、または、モータ14の出力軸が挿入されて固定されており、貫通孔19cの軸中心と、モータ14の出力軸の回転中心C2(図4参照)とが略一致している。
偏心部材19の筒部19bは、軸受保持部材15の内周側に配置されている。筒部19bの外周面と軸受保持部材15の内周面との間には、円環状の軸受20が配置されており、ディスク11および軸受保持部材15は、偏心部材19に対して相対回転可能となっている。すなわち、ディスク11は、偏心部材19に相対回転可能に支持されている。また、筒部19bの軸中心はディスク11の中心C1を通過している。すなわち、図4に示すように、上下方向から見たときにディスク11の中心C1とモータ14の出力軸の回転中心C2とは、所定量ずれている。軸受20は、筒部19bの外周面に固定されている。軸受保持部材15は、軸受20に着脱可能に嵌め込まれており、ディスク11および軸受保持部材15を偏心部材19に容易に取り付けること、および、ディスク11および軸受保持部材15を偏心部材19から容易に取り外すことが可能となっている。
固定部材13は、上下方向から見たときの形状が略正方形状となる略厚板状に形成されており、固定板18の上面に固定されている。固定部材13の中心には、円形の貫通孔13aが形成されている。固定部材13の上面の四隅等には、ガイド板12を固定するための固定部13bが上側へわずかに突出するように形成されている。固定部材13の上面の、貫通孔13aの周囲には、略円環状に形成されるガイド部材としてガイド部13cが上側に突出するように形成されている。ガイド部13cには、固定部材13の上面まで窪む凹部13dが、ガイド部13cの円周方向において一定の間隔で形成されており、ガイド部13cは、略円弧状に形成される複数のガイド片部13eによって構成されている。ガイド部13cの内径は、ディスク11の外径よりも大きくなっている。また、ガイド部13cの曲率中心は、モータ14の出力軸の回転中心C2と略一致している。
凹部13dのそれぞれには、弾性部材としてのOリング21が配置されている。Oリング21には、凹部13dから立ち上るように凹部13dに固定されるピン22(図4参照)が挿通されており、ピン22によって、凹部13dからのOリング21の抜けが防止されている。Oリング21は、その一部がガイド部13cの内周面よりも径方向の内側へ突出するように凹部13dに配置されている。
ガイド部13cの外周側には、ガイド部13cの内周面からのOリング21の突出量を調整する調整部材23が配置されている。調整部材23は、略円環状に形成されている。この調整部材23は、固定部材13の上面の、固定部13bとガイド部13cとの間に配置されている。調整部材23の内周面には、調整部材23の径方向の外側に向かって窪む凹部23aが形成されている。凹部23aは、略円弧の曲面状に形成される円弧部23bと、調整部材23の周方向の一方において調整部材23の内周面と円弧部23bとを滑らかに繋ぐ平面状の平面部23cとから構成されている。
本形態では、凹部23aにOリング21が当接しており、ガイド部13cに沿って調整部材23を回動させることで、ガイド部13cの内周面からのOリング21の突出量が調整される。図4に示すように、円弧部23bにOリング21が当接しているときに、ガイド部13cの内周面からのOリング21の突出量が最小になる。この状態から、図4の反時計回りの方向(反時計方向)へ調整部材23を回動させると、平面部23cによって、Oリング21が径方向の内側に徐々に押し出されて、ガイド部13cの内周面からのOリング21の突出量が徐々に大きくなっていく。
偏心部材19に相対回転可能に支持されたディスク11は、ガイド部13cの内周側に配置されている。すなわち、ガイド部13cは、ディスク11の外周面を囲むように配置されている。また、ディスク11は、Oリング21の一部がディスク11の外周面に当接可能となるように配置されており、複数のOリング21のうちのいくつかのOリング21の一部にディスク11の外周面が当接している。本形態では、1個のOリング21の一部に、ディスク11の外周面が当接している。
上述のように、ディスク11は、偏心部材19に相対回転可能に支持されており、また、上下方向から見たときにディスク11の中心C1とモータ14の出力軸の回転中心C2とが所定量ずれている。そのため、モータ14が回転すると、ディスク11は、複数のOリング21の一部に順次当接しながら、ガイド部13cの内周面に沿って、モータ14の出力軸に対して偏心揺動回転をする。たとえば、図4の二点鎖線で示すような軌跡を描きながら、ディスク11は、モータ14の出力軸に対して偏心揺動回転をする。また、ディスク11は、モータ14の回転方向と反対方向へ回転する。
ガイド板12は、略正方形状に形成されている。このガイド板12は、固定部材13の固定部13bの上面に固定されており、ディスク11の上側に配置されている。また、ガイド板12は、モータ14の出力軸の回転中心C2がその中心を通過するように固定部材13に固定されている。ガイド板12とディスク11との間には、略直方体状に形成される部品2がガイド板12とディスク11との間に入り込まない程度の隙間が形成されている。以下のガイド板12の説明では、図5のX1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)」側とする。
ガイド板12には、上述の整列用溝12aに加えて、整列前の複数の部品2をディスク11上に供給するための開口部12bが形成されている。開口部12bは、整列用溝12aの基端に繋がるように形成されている。また、整列用溝12aおよび開口部12bは、ガイド板12の厚さ方向でガイド板12を貫通するように形成されている。
開口部12bは、図5に示すように、側面12c〜12h、12j、12kによって画定されている。側面12cは、モータ14の出力軸の回転中心C2よりも後ろ側かつ左側に配置され左右方向に平行な平面状に形成されている。側面12dは、側面12cの左端に繋がる略1/4円弧の凹曲面状に形成されている。側面12eは、側面12dの左端から後ろ側へ伸びる前後方向に平行な平面状に形成されている。側面12fは、回転中心C2よりも後ろ側に配置され側面12eの後端に繋がる略円弧の凹曲面状に形成されている。側面12gは、回転中心C2よりも右側に配置され側面12fの右端から前側へ伸びる前後方向に平行な平面状に形成されている。側面12hは、回転中心C2よりも前側に配置され側面12gの前端から左前方向へ傾斜する平面状に形成されている。側面12jは、側面12cの右端に繋がる略円弧の凸曲面状に形成されている。側面12kは、回転中心C2よりも右側に配置され側面12jの右端に繋がるとともに右前方向へ傾斜する平面状に形成されている。また、側面12kは、側面12hの近傍まで伸びている。
整列用溝12aは、スリット状に形成されており、回転中心C2よりも下側に配置されている。また、整列用溝12aは、第1溝部12pと、第2溝部12qと、第3溝部12rと、第4溝部12sとによって構成されている。第1溝部12pは、整列用溝12aの基端部を構成しており、側面12h、12kに繋がるように形成されている。また、第1溝部12pは、左前側へ傾斜する直線状に形成されている。第2溝部12qは、第1溝部12pの左前端に繋がっており、第1溝部12pの左前端から左後ろ側へ傾斜する直線状に形成されている。第3溝部12rは、第2溝部12qの左後端に繋がっており、第2溝部12qの左後端から後ろ側へ伸びる直線状に形成されている。第4溝部12sは、整列用溝12aの先端部を構成している。この第4溝部12sは、第3溝部12rの後端に繋がっている。また、第4溝部12sは、第3溝部12rに対して右側へ略直角に折れ曲がるように形成されている。本形態の第4溝部12sは、ディスク11上から取り上げられる前の整列後の部品2が配置される整列後部品配置部である。
第1溝部12pの幅H1は一定になっている。また、第2溝部12qの幅H2も一定になっている。同様に、第3溝部12rの幅H3も一定になっており、第4溝部12sの幅H4も一定になっている。幅H1〜幅H4は、この順番で次第に狭くなっている。また、たとえば、幅H1は、図6(D)に示すように、略直方体状に形成される部品2の長手方向が第1溝部12pの幅方向と一致している場合であっても、部品2が通過可能な幅となっており、幅H2は、図6(C)に示すように、部品2の長手方向が第2溝部12rの幅方向と一致している場合には、部品2が通過できない幅となっている。
なお、第1溝部12pの幅H1が、第2溝部12qに向かうにしたがって次第に狭くなるように形成され、第2溝部12qの幅H2が、第3溝部12rに向かうにしたがって次第に狭くなるように形成され、第3溝部12rの幅H3が、第4溝部12sに向かうにしたがって次第に狭くなるように形成されても良い。
第1溝部12pと第2溝部12qとのなす角度θ1は、略120°となっている。また、第2溝部12qと第3溝部12rとのなす角度θ2も、略120°となっている。すなわち、整列用溝12aは、2回、略120°に折れ曲がるように形成されている。また、図6(A)に示すように、第4溝部12sは、1個の部品2は入るが2個の部品2は入らない大きさに形成されている。また、ガイド板12の上面には、第4溝部12sを囲むように、凹部12tが下側へ窪むように形成されている。凹部12tは、略円形状に形成されている。なお、ガイド板12の上面に凹部12tが形成されていなくても良い。
(部品整列装置の動作)
図7は、図2に示す部品整列装置3の動作を説明するための図である。図8(A)は、図7(A)のQ部の拡大図、図8(B)は、図7(B)のR部の拡大図である。図9は、図7のS部の状態を説明するための拡大図である。図10は、図7のT部の状態を説明するための拡大図である。
部品整列装置3では、開口部12bを介してディスク11上に複数の部品2が供給されると、ディスク11の上面と部品2との間の摩擦力で整列用溝12aに沿って部品2が移動して整列するようにディスク11が偏心揺動回転をする。具体的には、整列用溝12aにおける部品2の引っ掛かりを防止するために、ディスク11が正方向および逆方向へ偏心揺動回転をするように、モータ14が正転および逆転をする。
ディスク11が正方向(図7の時計回りの方向(時計方向))へ偏心揺動回転すると、たとえば、図7(A)に示すように、部品2は、整列用溝12aの基端側から先端側に向かって、整列用溝12aの側面に繰り返しぶつかりながら移動して、整列していく。整列用溝12aの先端まで移動した1個の部品2は、第4溝部12sの中に入る。その後、ディスク11が逆方向(図7の反時計方向)へ偏心揺動回転すると、図7(B)に示すように、第4溝部12sの中に入っている1個の部品2を除くその他の部品2は、整列用溝12aの先端側から基端側に向かって移動する。本形態では、この状態で、取出装置4が部品整列装置3から部品2を取り出す。
なお、ディスク11が正方向へ偏心揺動回転する際に側面12kに当接した部品2には、ディスク11の上面との間の摩擦によって、略左下方向への力が作用するため、側面12kに当接した部品2は、側面12kに沿って右下方向へ移動して、整列用溝12aへ案内される。
ディスク11が正方向へ偏心揺動回転したときに第4溝部12sの中に入った部品2は、図8(A)に示すように、第4溝部12sの後側面に当接する。その後、ディスク11が逆方向へ偏心揺動回転すると、第4溝部12sの中の部品2は、図8(B)に示すように、第4溝部12sの前側面および右側面に当接する。すなわち、部品2は、第4溝部12sの中で精度良く位置決めされる。
また、第2溝部12qと第3溝部12rとのなす角度θ2が略120°であるため、ディスク11が正方向への偏心揺動回転と逆方向への偏心揺動回転とを繰り返すと、図9に示すように、部品2は、第2溝部12qと第3溝部12rとの接続部において、円滑に方向を変えながら、この接続部を通過していく。
また、第1溝部12pと第2溝部12qとのなす角度θ1が略120°であるため、ディスク11が正方向への偏心揺動回転と逆方向への偏心揺動回転とを繰り返すと、図10に示すように、部品2は、第1溝部12pと第2溝部12qとの接続部において、円滑に方向を変えながら、この接続部を通過していく。たとえば、図10(A)に示す姿勢で移動してきた部品2は、図10(B)、(C)に示すようにその方向を変えながら、図10(D)に示すように、第1溝部12pと第2溝部12qとの接続部を通過していく。また、たとえば、図10(E)に示す姿勢で移動してきた部品2は、図10(F)、(C)に示すようにその方向を変えながら、第1溝部12pと第2溝部12qとの接続部を通過し、図10(G)に示す姿勢で移動してきた部品2は、図10(H)に示すようにその方向を変えながら、第1溝部12pと第2溝部12qとの接続部を通過していく。また、図10(I)に示す姿勢で移動してきた部品2は、図10(J)、(K)に示すようにその方向を変えながら、第1溝部12pと第2溝部12qとの接続部を通過していく。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ディスク11が円板状に形成されていても、ディスク11とガイド板12とを用いて、部品2を整列させることができる。そのため、ディスク11を小型化することが可能になり、また、ディスク11を回転させるためのモータ14等を小型化することが可能になる。また、本形態では、ガイド板12が略正方形の平板状に形成されていても、ディスク11とガイド板12とを用いて、部品2を整列させることができる。そのため、ガイド板12を小型化することが可能になる。したがって、本形態では、部品整列装置3を小型化することが可能になる。また、本形態では、部品整列装置3を小型化することが可能になるため、部品供給システム1を小型化することが可能になる。
本形態では、ディスク11は、モータ14の出力軸に対して偏心揺動回転をしている。また、本形態では、ディスク11は、正方向および逆方向へ偏心揺動回転をしている。そのため、本形態では、整列用溝12aが折れ曲がっていても、整列用溝12aに部品2が引っ掛からないように、整列用溝12aに沿って部品2を移動させることが可能になる。また、本形態では、第1溝部12pと第2溝部12qとのなす角度θ1が略120°となっており、また、第2溝部12qと第3溝部12rとのなす角度θ2が略120°なっているため、上述のように、第1溝部12pと第2溝部12qとの接続部および第2溝部12qと第3溝部12rとの接続部において、部品2を円滑に通過させることが可能になる。
本形態では、Oリング21の一部がディスク11の外周面に当接可能となっている。そのため、偏心部材19において、モータ14の出力軸の回転中心C2に対するディスク11の中心C1の偏心量の精度が低くても、ディスク11の外周面が当接するOリング21を弾性変形させることで、ディスク11をガイド部13cの内周面に沿って容易に偏心揺動回転させることが可能になる。したがって、本形態では、偏心部材19を容易に製造することが可能になり、偏心部材19のコストを低減することが可能になる。また、ディスク11の外周面とガイド部13cの内周面とが接触しないため、ディスク11およびガイド部13cの摩耗を抑制することが可能になる。
本形態では、ガイド部13cの外周側に、ガイド部13cの内周面からのOリング21の突出量を調整する調整部材23が配置されている。そのため、本形態では、ガイド部13cの内周面からのOリング21の突出量を容易に調整することが可能になる。したがって、本形態では、モータ14の出力軸の回転中心C2に対するディスク11の中心C1の偏心量が変わっても、ディスク11の外周面にOリング21を容易に当接させることが可能になる。
本形態では、整列用溝12aの先端部を構成する第4溝部12sは、第3溝部12rに対して略直角に折れ曲がるように形成されている。また、第4溝部12sは、1個の部品2は入るが2個の部品2は入らない大きさに形成されている。そのため、ディスク11が正方向へ偏心揺動回転した後に逆方向へ偏心揺動回転すると、第4溝部12sの中に1個の部品2が残る。したがって、本形態では、整列後の部品2を1個ずつ、確実に取り出すことが可能になる。また、本形態では、第4溝部12sを囲むようにガイド板12の上面に凹部12tが形成されているため、第4溝部12sの中に入っている部品2を取出装置4のチャック部8で掴みやすくなる。したがって、本形態では、整列後の部品2を取り出しやすくなる。
(第4溝部の変形例)
図11は、本発明の他の実施の形態にかかる第4溝部12uを説明するための拡大図である。上述した形態では、第3溝部12rに対して右側へ略直角に折れ曲がる第4溝部12sが第3溝部12rの後端に繋がっているが、図11に示すように、第4溝部12sに代えて、円形状の第4溝部12uが第3溝部12rの後端に繋がっていても良い。この場合には、第4溝部12uの直径は、略直方体状に形成される部品2の長手方向の長さよりもわずかに大きく形成される。
この場合には、ディスク11が正方向へ偏心揺動回転すると、図11(A)に示すように、部品2は、第4溝部12uの中に入り、その後、図11(B)に示すように、図11の時計方向へ回動する。その後、ディスク11が逆方向へ偏心揺動回転すると、部品2は、整列用溝12aの先端側から基端側に向かって移動するが、図11(C)に示すように、第4溝部12uの中に入っている部品2は、第4溝部12uの側面に引っ掛かって、第4溝部12uの中に留まる。その後、ディスク11の偏心揺動回転の方向を短い周期で正方向と逆方向とに切り替えて、図11(D)に示すように、第4溝部12uの中で、部品2の長手方向と左右方向とが一致するまで、部品2を回動させて整列させる。第4溝部12uの中で部品2が整列すると、取出装置4が整列後の部品2を取り出す。
(ガイド板の変形例)
図12は、本発明の他の実施の形態にかかるガイド板32を説明するための平面図である。上述した形態で、ガイド板12に1個の整列用溝12aと整列用溝12aに繋がる1個の開口部12bが形成されている。この他にもたとえば、図12に示すガイド板32のように、ガイド板32に複数の整列用溝12aが形成されるとともに、複数の整列用溝12aのそれぞれに繋がる複数の開口部12bが形成されても良い。この場合には、たとえば、ガイド板32の中心に対して所定の角度ピッチで、複数の整列用溝12aおよび開口部12bが形成される。この場合には、1枚のディスク11を用いて、複数個の部品2を同時に整列させることが可能になる。
(部品整列装置の変形例1)
図13は、実施の形態1の変形例にかかる部品整列装置3の上端側部分の斜視図である。上述した部品整列装置3において、図13に示すように、ガイド板12の上側に、ディスク11上から取り上げられた整列後の部品2が搭載可能な搭載部材35が配置されても良い。搭載部材35は、円板状に形成されている。また、搭載部材35は、上側から見たときに、搭載部材35の中心とモータ14の出力軸の回転中心C2とが一致するようにモータ14の出力軸に連結されている。この場合には、取出装置4は、整列後の部品2をディスク11上から取り上げて、搭載部材35に搭載する。また、部品2が搭載された搭載部材35をモータ14によって任意の方向へ回動させて、部品2の向きを任意の向きに合わせた後、再び、取出装置4が部品2を取り出す。このように、ガイド板12の上側に搭載部材35が配置されている場合には、部品2の向きを任意の向きに合わせてから部品2を取り出すことが可能になる。
(部品整列装置の変形例2)
図14は、実施の形態1の変形例にかかる部品整列装置43の上端側部分の斜視図である。図15は、図14に示す部品整列装置43の平面図である。図16は、図15のU−U断面の断面図である。
図14〜図16に示す部品整列装置43は、部品であるバネ座金2Aを自動的に整列させる部品整列部44と、部品である平座金2Bを自動的に整列させる部品整列部45とが組み合わされることで構成されている。部品整列部44、45は、ガイド板12に形成される後述の整列用溝12v、12w等の構成を除けば、部品整列装置3と同様に構成されている。したがって、以下の説明では、部品整列装置3の構成と共通する部品整列部44、45の構成についての説明は省略する。なお、以下の説明では、図15のX1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)」側とする。
部品整列部44と部品整列部45とは、左右方向で互いに隣り合うように組み合わされている。この変形例では、部品整列部44が右側に配置され、部品整列部45が左側に配置されている。図16に示すように、部品整列部44を構成するディスク11(以下、「第1ディスク11A」とする)は、部品整列部45を構成するディスク11(以下、「第2ディスク11B」とする)よりも上側に配置されている。また、第1ディスク11Aは、第2ディスク11Bと左右方向で隣り合うように配置されている。部品整列部44を構成するガイド板12(以下、「第1ガイド板12A」とする)は、部品整列部45を構成するガイド板12(以下、「第2ガイド板12B」とする)よりも上側に配置されている。また、第1ガイド板12Aの左端側と、第2ガイド板12Bの右端側とは、上下方向で重なっている。
第1ガイド板12Aには、バネ座金2Aを整列させるための整列用溝(第1整列用溝)12vが形成され、第2ガイド板12Bには、平座金2Bを整列させるための整列用溝(第2整列用溝)12wが形成されている。整列用溝12v、12wは、整列用溝12aとほぼ同様に構成されている。具体的には、整列用溝12vは、第4溝部12sを備えていない点を除けば、整列用溝12aと同様に構成されている。また、整列用溝12wは、第4溝部12sの伸びる方向と逆側に向かって伸びる溝部が第4溝部12sに代えて形成されている点を除けば、整列用溝12aと同様に構成されている。また、第1ガイド板12Aおよび第2ガイド板12Bには、開口部12bとほぼ同様に構成される開口部12xが形成されている。図15に示すように、上側から見たときに、第1ガイド板12Aの整列用溝12vおよび開口部12xと、第2ガイド板12Bの整列用溝12wおよび開口部12xとは、略点対称に形成されている。
整列用溝12vの先端部は、整列後のバネ座金2Aが配置される整列後部品配置部(第1整列後部品配置部)12v1となっている。整列用溝12wの先端部は、整列後の平座金2Bが配置される整列後部品配置部(第2整列後部品配置部)12w1となっている。整列後部品配置部12v1と、整列後部品配置部12w1とは左右方向で隣り合う位置に形成されている。具体的には、整列後部品配置部12v1が右側に配置され、整列後部品配置部12w1が左側に配置されている。また、整列後部品配置部12w1は、第1ガイド板12Aと第2ガイド板12Bとが重なっている部分に形成されている。第1ガイド板12Aには、整列後部品配置部12w1を露出させる貫通孔12yが形成されている。貫通孔12yは、第1ガイド板12Aの厚さ方向で第1ガイド板12Aを貫通するように形成されている。
図15に示すように、整列後部品配置部12v1と貫通孔12yとは繋がっている。すなわち、第1ガイド板12Aには、整列後部品配置部12v1と貫通孔12yと繋ぐ溝部12zが第1ガイド板12Aの厚さ方向で第1ガイド板12Aを貫通するように形成されている。溝部12zの幅は、整列後部品配置部12v1と貫通孔12yとの間でバネ座金2Aが通過可能な幅となっている。なお、整列後部品配置部12v1と貫通孔12yとは、溝部12zを介さずに直接繋がっていても良い。また、第1ガイド板12Aには、貫通孔12yと第1ガイド板12Aの右端面とを繋ぐ溝部が第1ガイド板12Aの厚さ方向で第1ガイド板12Aを貫通するように形成されているが、この溝部は形成されなくても良い。
部品整列装置43では、部品整列装置3と同様に部品整列部44が動作して、整列後部品配置部12v1にバネ座金2Aが配置される。また、部品整列装置3と同様に部品整列部45が動作して、整列後部品配置部12w1に平座金2Bが配置される。また、この状態で、チャック部47に保持されたネジ48の軸部の先端側が上側からバネ座金2Aに挿入される。その後、チャック部47が貫通孔12yに向かって移動する。すなわち、チャック部47が整列後部品配置部12w1に向かって移動する。チャック部47が整列後部品配置部12w1に到達すると、バネ座金2Aと平座金2Bとが重なる。この状態で、チャック部47とともにネジ48が下側へ移動し、ネジ48の軸部がバネ座金2Aおよび平座金2Bに挿通されるとともに、バネ座金2Aおよび平座金2Bがネジ48の頭部に向かって吸引されると、図14の二点鎖線で示すように、バネ座金2Aと平座金2Bとが一度にネジ48に取り付けられる。このように、部品整列装置43では、バネ座金2Aと平座金2Bとを重ねることができる。また、重なった状態のバネ座金2Aおよび平座金2Bを吸引することで、バネ座金2Aと平座金2Bとを一度にネジ48に取り付けることができる。
なお、チャック部47は、アーム7の先端側の下面に取り付けられている。また、部品整列装置43を用いて、バネ座金2Aおよび平座金2B以外の2個の部品を重ねるとともに、重なった状態の2個の部品をチャック部47で取り上げても良い。
(その他の変形例)
上述した形態では、整列される部品2は、略直方体状の部品であり、また、変形例2では、整列される部品は、バネ座金2Aおよび平座金2Bであるが、部品2は、その他の形状の部品であっても良い。たとえば、整列される部品2は、円板状の部品、長円板状の部品あるいは略L形状の平板状の部品であっても良い。また、整列される部品2は、OリングやE型止め輪(Eリング)等であっても良い。
上述した形態では、部品整列装置3は、ディスク11の外周面に当接可能なOリング21を備えているが、Oリング21に代えて、ディスク11の外周面に当接可能なゴム製またはスポンジ製の弾性部材を備えていても良い。また、部品整列装置3は、Oリング21等の弾性部材を備えていなくても良い。この場合には、ディスク11の外周面がガイド部13cの内周面に接触しながら、ディスク11が偏心揺動回転を行う。また、この場合には、ディスク11の外周面に歯車が形成され、この歯車に噛み合う歯車がガイド部13cの内周面に形成されても良い。
上述した形態では、整列用溝12aは、2回、略120°に折れ曲がるように形成されているが、整列用溝12aは、1回、略120°で折れ曲がるように形成されても良いし、3回以上、略120°で折れ曲がるように形成されても良い。また、部品2が略直方体状に形成されていないのであれば、整列用溝12aは、略120°以外の角度で折れ曲がっていても良い。なお、上述した形態において、水平方向において互いに直交する2方向へディスク11を振動させて、部品2を整列させても良い。
[実施の形態2]
(部品供給システムの概略構成)
本形態の部品供給システム1は、部品としての小型のネジ52(図23参照)を自動的に整列させて供給するためのシステムである。この部品供給システム1では、部品整列装置3に代えて、部品整列装置53(図17参照)がフレーム5に固定される。また、この部品供給システム1では、取出装置4は、チャック部8に代えて電動ドライバを備えていても良い。この場合には、たとえば、磁化された電動ドライバの先端にネジ52が磁気的に吸着されて、部品整列装置53から取り上げられる。また、取出装置4は、互いに直交する水平方向の2方向と上下方向との3方向へ電動ドライバが移動可能となるように構成された直交3軸ロボットであっても良い。以下、部品整列装置53の構成を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。
(部品整列装置の構成)
図17は、本発明の実施の形態2にかかる部品整列装置53の斜視図である。図18は、図17に示す部品整列装置53の上端側部分の分解斜視図である。図19は、図17に示す部品整列装置53からカバー部材59およびガイド部材62を取り外した状態の平面図である。図20は、図19に示す状態からディスク11を取り外した状態の平面図である。図21は、図17に示すカバー部材59の底面図である。図22は、図17に示すカバー部材59を底面側から示す斜視図である。図23は、図17に示す部品整列装置53の動作を説明するための図である。
部品整列装置53は、部品整列装置3と同様に、ディスク11と、モータ14とを備えている。また、部品整列装置53は、ディスク11の外周面を囲むように配置されるガイド部材56と、ディスク11の下側に配置されるガイド部材57、58と、ディスク11およびガイド部材56の上面を覆うカバー部材59とを備えている。
ディスク11の下面には、円筒状に形成される軸固定部材60が固定されている。この軸固定部材60は、所定の部材を介して、あるいは、直接、モータ14の出力軸に連結されている。本形態では、上側から見たときにディスク11の中心C1とモータ14の出力軸の回転中心C2とが略一致している(図23参照)。
ガイド部材56は、上下方向から見たときの形状が略正方形状となる比較的厚い略平板状に形成されており、固定板18の上面に固定されている。ガイド部材56の略中心には、円形の貫通孔56aが形成されている。ディスク11は、貫通孔56aの中(具体的には、貫通孔56aの上端側の中)に配置されている。ディスク11の上面とガイド部材56の上面とは、略同一平面状に配置されている。ディスク11の外周面とガイド部材56の内周面(貫通孔56aの内周面)との間には、図19に示すように、ディスク11の全周に亘って一定の隙間G1が形成されている。径方向における隙間G1の幅H10は、ネジ52の軸部(オネジが形成される部分)の外径よりも大きく、かつ、ネジ52の頭部の外径よりも小さくなっている。また、隙間G1の幅H10は、ネジ52の頭部の厚さ(軸方向の厚さ)よりも広くなっている。
ガイド部材57は、略円筒状に形成されている。ガイド部材57の円周方向におけるガイド部材57の外周側の所定の範囲には、凹部57a、57bが形成されている。凹部57a、57bは、ガイド部材57の上面から下方向へ一定量窪むように形成されるとともに、ガイド部材57の外周面から径方向の内側へ一定量窪むように形成されている。また、凹部57a、57bは、略円弧状に形成されている。凹部57aと凹部57bとは、円周方向において互いに繋がっている。具体的には、図20における凹部57aの時計方向端と凹部57bの反時計方向端とが繋がっている。ガイド部材57の径方向における凹部57aの幅は、凹部57bの幅よりも広くなっている。なお、凹部57bは、たとえば、ガイド部材57の中心に対して略150°の範囲に亘って形成されている。
ガイド部材58は、略円弧状に形成される本体部58aと、ガイド部材58の円周方向における本体部58aの一端(図20の時計方向端)から突出する略円弧状の突出部58bとから構成されている。径方向における突出部58bの幅は、本体部58aの幅よりも狭くなっている。本体部58aの外周面の曲率半径と突出部58bの外周面の曲率半径とは等しくなっている。また、この曲率半径と、ガイド部材57の外周面の曲率半径とは略等しくなっている。本体部58aの内周面の曲率半径は、ガイド部材57の凹部57aの径方向内側面の曲率半径と略等しくなっており、突出部58bの内周面の曲率半径は、ガイド部材57の凹部57bの径方向内側面の曲率半径と略等しくなっている。円周方向におけるガイド部材58の幅は、凹部57aの幅と略等しくなっている。また、ガイド部材58の高さは、ガイド部材57の高さと略等しくなっている。
ガイド部材57は、ガイド部材56の貫通孔56aの中に配置されている。ガイド部材57の外径は、貫通孔56aの内径と略等しくなっており、ガイド部材57の外周面は、貫通孔56aの内周面に接触している。ガイド部材58は、ガイド部材57の凹部57aと貫通孔56aとによって画定される空間に配置されており、ガイド部材58の外周面は、貫通孔56aの内周面に接触し、ガイド部材58の内周面は、凹部57aの径方向内側面に接触している。なお、ガイド部材57、58は、たとえば、貫通孔56aに軽圧入されてガイド部材56に固定されている。
ガイド部材57の凹部57bの径方向内側面と、貫通孔56aの内周面との間には、隙間G2が形成されている。径方向における隙間G2の幅H11は、ネジ52の軸部の外径よりも大きくなっている。また、隙間G2の幅H11は、ディスク11の外周面と貫通孔56aの内周面との隙間G1の幅H10よりも広くなっている。本形態では、隙間G1の、円周方向において凹部57bが形成された範囲(すなわち、隙間G1の、隙間G2と重なる範囲)が、ネジ52を整列させるための整列用溝61となっており、ネジ52は、頭部を上、軸部を下にした状態で整列用溝61に入り込むようになっている。凹部57bの径方向内側面は、整列用溝61に沿って移動するネジ52の軸部を案内するガイド面57cとなっている。また、凹部57bの円周方向における端面(図20の時計方向の端面)は、整列用溝61に沿って移動してきたネジ52が当接して位置決めされる当接面57dとなっている。
ガイド部材58の配置位置によっては、ガイド部材58の突出部58bの端面(時計方向の端面)が、ガイド面57cと貫通孔56aの内周面とによって画定される空間に入り込む。この場合には、突出部58bの端面は、後述のように、逆方向(図23の反時計方向)へディスク11が回転する際にネジ52の軸部の移動範囲を規制する規制面58cとなる。
カバー部材59は、上下方向から見たときの形状が略正方形状となる略厚板状に形成されており、ガイド部材56の上面に固定されている。カバー部材59には、整列後のネジ52を取り上げるための開口部59aと、整列前の複数のネジ52をディスク11上に供給するための開口部59bとが形成されている。開口部59a、59bは、ガバー部材59の厚さ方向でカバー部材59を貫通するように形成されている。開口部59aは、円形状に形成されている。また、開口部59aは、ガイド部材57の当接面57dの上側に配置されている。開口部59bは、略長方形状に形成されている。開口部59aと開口部59bとは、ディスク11の中心C1をその間に挟むように配置されている。
カバー部材59の下面には、上側に向かって窪む略円形状の凹部59cが形成されている。凹部59cには、整列用溝61へネジ52を案内するガイド部59dが形成されている。また、カバー部材59の下面には、整列用溝61へネジ52を案内するガイド部材62が配置される凹部59eと、開口部59aに繋がる凹部59fとが上側に向かって窪むように形成されている。なお、開口部59bは凹部59cに繋がっており、開口部59aは凹部59cに繋がっていない。また、凹部59cの上面とディスク11との間には、ネジ52の頭部の外径よりも広く、かつ、ネジ52の長さよりも狭い隙間が形成されている。
凹部59eは、略円形状に形成される凹部59cの略接線方向に伸びる直線状に形成されている。また、凹部59eは、ディスク11の円周方向において、開口部59aと開口部59bとの間に形成されるとともに、開口部59bの近傍に形成されている。凹部59eの深さは、凹部59cの深さと等しくなっている。凹部59eには、略直方体状に形成されるガイド部材62が配置されている。ガイド部材62は、ガイド部材56の上面に固定されている。
凹部59fは、略円形状に形成される凹部59cの外周端に沿うように略1/4円弧状に形成されている。また、凹部59fは、一端が開口部59aに繋がり、他端が凹部59cに繋がるように形成されている。この凹部59fは、整列用溝61の上側に配置されている。径方向における凹部59fの幅は、ネジ52の頭部の外径よりも大きくなっている。凹部59fの深さは、凹部59cの深さよりも浅くなっている。また、凹部59fの深さは、ネジ52の頭部の厚みよりも深くなっている。
ガイド部59dは、図22に示すように、凹部59cの上面からカバー部材59の下面まで突出するように形成されている。また、ガイド部59dは、ディスク11の円周方向において、開口部59aと開口部59bとの間の略中間位置に形成されている。ガイド部59dは、凸曲面状の側面59g、59hと、平面状の側面59j、59kとを備えている。側面59gは、凹部59cの側面59mに所定の隙間を介して対向している。側面59jは、円周方向における側面59gの、開口部59a側の端部にその一端が繋がるとともにカバー部材59の略中心に向かって形成されている。側面59kは、その一端が側面59jの他端に繋がるとともに凹部59eに向かって形成されている。側面59hは、円周方向における側面59gの、開口部59b側の端部と側面59kの他端とを滑らかに繋いでいる。また、側面59hの、側面59k側は、カバー部材59の略中心に向かって傾斜している。
(部品整列装置の動作)
部品整列装置53では、開口部59bを介してディスク11上に複数のネジ52が供給されると、ディスク11の上面とネジ52との間の摩擦力で整列用溝61に沿ってネジ52が移動して整列するようにディスク11が回転する。具体的には、ディスク11が正方向(図23の時計方向)および逆方向(図23の反時計方向)へ回転するように、モータ14が正転および逆転をする。
ディスク11が正方向へ回転すると、開口部59bから供給されディスク11上で横になっているネジ52は、カバー部材59のガイド部59dに向かって移動し、その後、ガイド部59dおよびガイド部材62に案内されて、頭部を上にした状態で整列用溝61に入る。その後さらに、ディスク11が正方向へ回転すると、ネジ52の頭部の下面とディスク11の上面との摩擦によって、ネジ52は、整列用溝61に沿って当接面57dに近づく方向へ(すなわち、開口部59aに近づく方向へ)移動する。ネジ52が当接面57dに当接すると、開口部59aを介して、取出装置4が部品整列装置53からネジ52を取り出す。
本形態では、ディスク11上で横になっている複数のネジ52がガイド部59dの周囲で固まって、ガイド部59dにおいて引っ掛かることがないように、ディスク11は、正方向への回転と逆方向への回転とを周期的に繰り返す。ディスク11を逆方向へ回転させると、図23の二点鎖線で示すように、ガイド部59dの周囲で固まっている複数のネジ52がガイド部59dから離れる方向へ移動するため、再び、ディスク11を正方向へ回転させたときに、固まっている複数のネジ52をばらけさせることが可能になる。なお、ディスク11が逆方向へ回転すると、整列用溝61に入っているネジ52も整列用溝61に沿って当接面57dから離れる方向へ移動する。ネジ52が整列用溝61に沿って移動する際には、ガイド面57cによってネジ52の軸部が案内される。
また、本形態では、ディスク11上で固まっている複数のネジ52が効果的にばらけるように、ステッピングモータであるモータ14を意図的に脱調させて、ディスク11に振動を発生させている。たとえば、一定周期で、モータ14を意図的に脱調させている。なお、モータ14を脱調させる代わりに、モータ14に送られる駆動用パルスの周期を粗くすることで、ディスク11に振動を発生させても良い。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、ディスク11が円板状に形成されていても、ディスク11とガイド部材56とを用いて、頭部が上になるようにネジ52を整列させることができる。そのため、ディスク11を小型化することが可能になり、また、ディスク11を回転させるためのモータ14等を小型化することが可能になる。また、本形態では、比較的厚い略平板状に形成されるガイド部材56に貫通孔56aが形成されていれば、ディスク11とガイド部材56とを用いて、ネジ52を整列させることができるため、ガイド部材56の構成を簡素化してガイド部材56を小型化することが可能になる。したがって、本形態では、部品整列装置53を小型化することが可能になる。
本形態では、カバー部材59の下面にガイド部59dが形成され、また、ガイド部材56の上面にガイド部材62が固定されている。そのため、本形態では、ディスク11上に供給されたネジ52が整列用溝61へ入りやすくなる。
本形態では、ディスク11は、正方向への回転と逆方向への回転とを周期的に繰り返す。また、本形態では、モータ14を意図的に脱調させている。そのため、本形態では、ガイド部59dの周囲で固まっている複数のネジ52をばらけさせることが可能になり、ガイド部59dにおけるネジ52の引っ掛かりを防止することが可能になる。なお、ネジ52の軸部の長さが短くて、ガイド部59dにおけるネジ52の引っ掛かりが発生しない場合には、モータ14を意図的に脱調させなくても良い。また、この場合には、ディスク11を正方向のみへ回転させることも可能である。
(実施の形態2の変形例1)
図24は、図17に示す部品整列装置53で軸部の長さが短いネジ52を整列させた場合の問題点を説明するための斜視図である。図25は、実施の形態2の変形例にかかる部品整列装置53を説明するための平面図である。図26は、図25のV部の拡大図である。図27は、図25のW−W断面の断面図である。
図23に示すように、軸部の長さが比較的長いネジ52を整列させる場合には、ネジ52の頭部と軸部とのバランスの影響で、ネジ52の軸部が整列用溝61に入り込みやすいが、図24に示すように、軸部の長さが短いネジ52を整列させる場合には、隙間G1の幅H10よりも薄くなっているネジ52の頭部が整列用溝61に入り込みやすいことが本願発明者の検討によって明らかになった。すなわち、軸部の長さが短いネジ52を整列させる場合には、横向きになった状態(軸方向が水平方向と略平行になった状態)のネジ52の頭部が整列用溝61に入り込みやすいことが本願発明者の検討によって明らかになった。特に、頭部の外径よりも軸部の長さが短いネジ52の頭部が整列用溝61に入り込みやすいことが本願発明者の検討によって明らかになった。横向きになった状態でネジ52の頭部が整列用溝61に入り込むと、図24に示すように、カバー部材59の凹部59cの側面59mとディスク11の外周面との間にネジ52が挟まって、この部分でネジ52が詰まるおそれがある。
そこで、軸部の長さが短いネジ52を整列させる場合には、部品整列装置53は、整列用溝61の上側を通過する空気を噴射する空気噴射機構65を備えていることが好ましい。空気噴射機構65は、カバー部材59に形成される噴射孔59pおよび継ぎ手接続孔59q、継ぎ手接続孔59qに接続される継ぎ手66、および、コンプレッサー等の圧縮空気の供給手段(圧縮空気供給手段、図示省略)等によって構成されている。空気噴射機構65は、ディスク11の上面に沿って空気が移動するように空気を噴射する。
噴射孔59pは、凹部59cの側面59mからディスク11の径方向の外側へ伸びるように形成されている。また、噴射孔59pは、凹部59fを横切るように形成されている。また、噴射孔59pは、図27に示すように、カバー部材59の下端側に形成されている。継ぎ手接続孔59qは、噴射孔59pの径方向外側端とカバー部材59の外周面とを繋ぐように形成されている。継ぎ手66は、カバー部材59の外周面に固定されている。継ぎ手66と圧縮空気供給手段とは、配管67によって接続されている。配管67の途中には、電磁弁(図示省略)が配置されている。
空気噴射機構65は、横向きになった状態で頭部が整列用溝61の中に入っているネジ52に向かって空気を噴射する。具体的には、部品整列装置53は、横向きになった状態のネジ52の頭部が整列用溝61の中に入っていることを検出するためのカメラ等の検出機構(図示省略)を備えており、この検出機構によって、横向きになった状態のネジ52の頭部が整列用溝61の中に入っていることが検出されると、空気噴射機構65は、連続的に、または、ディスク11の回転に同期して、横向きになった状態で頭部が整列用溝61の中に入っているネジ52に向かって空気を噴射する。すなわち、横向きになった状態のネジ52の頭部が整列用溝61の中に入っていることが検出されると、空気噴射機構65は、電磁弁をオンオフして、横向きになった状態で頭部が整列用溝61の中に入っているネジ52に向かって空気を噴射する。空気噴射機構65が空気を噴射すると、図26、図27の実線で示すように頭部が整列用溝61の中に入っているネジ52は、空気噴射機構65から噴射される空気によって吹き飛ばされて、図26、図27の二点鎖線で示すように整列用溝61から外れる。
このように、部品整列装置53が空気噴射機構65を備えている場合には、横向きになった状態で頭部が整列用溝61の中に入っているネジ52を吹き飛ばして、整列用溝61から外すことが可能になるため、横向きになった状態で頭部が整列用溝61の中に入っているネジ52がディスク11とカバー部材59との間で詰まるのを自動的に防止することが可能になる。
(実施の形態2の変形例2)
上述した形態では、モータ14はステッピングモータであり、ディスク11上で固まっている複数のネジ52が効果的にばらけるように、モータ14を意図的に脱調させて、ディスク11に振動を発生させている。この他にもたとえば、モータ14が位置制御されたサーボモータであり、ディスク11上で固まっている複数のネジ52が効果的にばらけるように、サーボモータであるモータ14の現在位置をモータ14の目標位置から意図的にずらして、ディスク11に振動を発生させても良い。
[実施の形態3]
図28は、本発明の実施の形態3にかかる部品整列装置73の概略構成を示す概略図である。図29は、図28に示す部品整列装置73の動作を説明するための図である。
本形態の部品供給システム1は、一端のみが尖っている棒状の部品等の一定の方向性を有する部品72を自動的に整列させて供給するためのシステムであり、この部品供給システム1では、部品整列装置73がフレーム5に固定される。以下、部品整列装置73の構成を説明する。なお、以下の説明では、実施の形態1と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略または簡略化する。また、以下の説明では、図28、図29のX1方向側を「右」側、X2方向側を「左」側、Y1方向側を「前」側、Y2方向側を「後(後ろ)」側とする。
部品整列装置73は、部品整列装置3と同様に、ディスク11と、モータ14とを備えている。ディスク11の下面には、たとえば、円筒状に形成される軸固定部材(図示省略)が固定されている。軸固定部材は、所定の部材を介して、あるいは、直接、モータ14の出力軸に連結されている。上側から見たときにディスク11の中心C1とモータ14の出力軸の回転中心C2とが略一致している。
また、部品整列装置73は、ディスク11の上側に配置される平板状の第1ガイド板82および第2ガイド板83を備えている。第1ガイド板82は、所定の固定部材(図示省略)に固定されている。第2ガイド板83は、第1ガイド板82に対して相対移動可能となっている。具体的には、第2ガイド板83は、第1ガイド板82に対して前後方向へ相対移動可能となっている。第1ガイド板82と第2ガイド板83とは略同一平面状に配置されている。第1ガイド板82および第2ガイド板83とディスク11との間には、第1ガイド板82および第2ガイド板83とディスク11との間に部品72が入り込まない程度の隙間が形成されている。
第1ガイド板82は、たとえば、略長方形状に形成されている。第1ガイド板82の後端面82aは、左右方向と略平行になっている。後端面82aには、前側に向かって窪む略長方形状の凹部82bが形成されている。凹部82bの底面82cは、左右方向と略平行になっている。また、底面82cは、ディスク11の中心C1(すなわち、ディスク11の回転中心)よりも前側に配置されている。
第2ガイド板83は、たとえば、略長方形状に形成されている。第2ガイド板83の前端面83aは、左右方向と略平行になっている。また、左右方向における第2ガイド板83の幅は、左右方向における凹部82bの幅よりも狭くなっている。上述のように、第2ガイド板83は、第1ガイド板82に対して前後方向へ相対移動可能となっており、底面82cに向かって前進する方向(前方向)および後退する方向(後ろ方向)に移動可能となっている。第2ガイド板83は、たとえば、所定のリンク機構を介してモータ14に連結されており、モータ14が所定回数、回転すると、第2ガイド板83が前後方向へ1往復する。なお、第2ガイド板83は、モータ14と別個に設けられた駆動源に連結されても良い。
本形態では、第2ガイド板83を後退させた状態でディスク11上に1個の部品72を供給する。また、部品整列装置73は、ディスク11を回転させるとともに、第2ガイド板83を前進、後退させて、部品72を整列させる。第2ガイド板83が前進したときの前端面83aと、凹部82bの底面82cとの間には、直線状の隙間が形成されており、この隙間は、部品72を整列させるための整列用溝91となっている。
部品整列装置73は、たとえば、部品72の尖っている方の端部(一端部)が右側を向くように、かつ、凹部82bの左側面82dに部品72が当接するように、ディスク11を図28の時計方向に回転させて、部品72を整列させる。
たとえば、図29(A)に示すように部品72がディスク11上に供給されると、部品72は、ディスク11の中心C1よりも右側において底面82cに当接するまで、ディスク11の回転に伴って移動する。上述のように、底面82cはディスク11の中心C1よりも前側に配置されているため、底面82cに当接した部品72は、底面82cに沿って左側へ移動を開始する。その後、所定のタイミングで、第2ガイド板83を前進させて、図29(B)に示すように、前端面83aと底面82cとの間に整列用溝91を形成すると、底面82cに沿って左側へ移動する部品72は、図29(B)の二点鎖線で示すように、ディスク11の中心C1より左側へ移動した後も左側面82dに向かって移動する。
図29(B)の二点鎖線で示す状態においては、部品72の一端部が左側を向いており、部品72は整列していない。そのため、この場合には、図29(C)に示すように、第2ガイド板83を後退させる。第2ガイド板83が後退すると、部品72は、ディスク11の中心C1よりも右側において底面82cに当接するまで、ディスク11の回転に伴って移動し、その後、底面82cに沿って左側へ移動を開始する。また、その後、所定のタイミングで、第2ガイド板83を前進させて、図29(D)に示すように、前端面83aと底面82cとの間に整列用溝91を形成すると、底面82cに沿って左側へ移動する部品72は、図29(D)の二点鎖線で示すように、ディスク11の中心C1より左側へ移動した後も左側面82dに向かって移動する。
図29(D)の二点鎖線で示す状態においては、部品72の一端部が右側を向いており、部品72は整列している。そのため、この状態で、取出装置4が部品整列装置73から部品72を取り出す。なお、左側面82dの近傍には、近接センサ等の部品72の向きを検出するセンサが配置されており、このセンサでの検出結果に基づいて、部品72の一端部が右側を向いているのか、あるいは、左側を向いているのかが判断される。
また、たとえば、図29(C)に示すように部品72がディスク11上に供給されると、部品72は、ディスク11の中心C1よりも右側において底面82cに当接するまで、ディスク11の回転に伴って移動し、その後、底面82cに沿って左側へ移動を開始する。また、その後、所定のタイミングで、第2ガイド板83を前進させて、図29(D)に示すように、前端面83aと底面82cとの間に整列用溝91を形成すると、底面82cに沿って左側へ移動する部品72は、図29(D)の二点鎖線で示すように、ディスク11の中心C1より左側へ移動した後も左側面82dに向かって移動する。図29(D)の二点鎖線で示す状態においては、部品72の一端部が右側を向いており、部品72は整列しているため、この状態で、取出装置4が部品整列装置73から部品72を取り出す。
以上説明したように、本形態では、ディスク11が円板状に形成されていても、第1ガイド板82および第2ガイド板83とディスク11とを用いて、一端のみが尖っている棒状の部品72の一端部が一定方向を向くように部品72を整列させることができる。そのため、ディスク11を小型化することが可能になり、また、ディスク11を回転させるためのモータ14等を小型化することが可能になる。また、本形態では、第1ガイド板82および第2ガイド板83が平板状に形成されていても、第1ガイド板82および第2ガイド板83とディスク11とを用いて、部品72を整列させることができるため、第1ガイド板82および第2ガイド板83を小型化することが可能になる。したがって、本形態では、部品整列装置73を小型化することが可能になる。
[他の実施の形態]
上述した形態では、1枚のディスク11に対して1台のモータ14が設けられているが、ベルトおよびプーリ、または、歯車列等の動力伝達機構を介して、複数枚のディスク11が1台のモータ14に連結されても良い。また、上述した形態では、モータ14は、ステッピングモータであるが、モータ14は、サーボモータであっても良い。
1 部品供給システム
2、72 部品
2A バネ座金(部品)
2B 平座金(部品)
3、43、53、73 部品整列装置
4 取出装置
11 ディスク
11A 第1ディスク(ディスク)
11B 第2ディスク(ディスク)
12、32 ガイド板
12A 第1ガイド板(ガイド板)
12B 第2ガイド板(ガイド板)
12a 整列用溝
12b 開口部
12s 第4溝部(整列後部品配置部)
12t 凹部
12v 整列用溝(第1整列用溝)
12v1 整列後部品配置部(第1整列後部品配置部)
12w 整列用溝(第2整列用溝)
12w1 整列後部品配置部(第2整列後部品配置部)
12y 貫通孔
13c ガイド部(ガイド部材)
14 モータ
19 偏心部材
21 Oリング(弾性部材)
23 調整部材
35 搭載部材
52 ネジ(部品)
56 ガイド部材
59 カバー部材
59d ガイド部
61、91 整列用溝
65 空気噴射機構
82 第1ガイド板
82a 後端面(第1ガイド板の端面)
82b 凹部
82c 底面
83 第2ガイド板
83a 前端面(第2ガイド板の前進方向側の端面)
C1 ディスクの中心
C2 出力軸の回転中心

Claims (20)

  1. 整列前の部品がその上面に供給される円板状のディスクと、前記ディスクを回転させるためのモータとを備え、
    前記ディスクの上側、または、前記ディスクの径方向外側に、前記部品を整列させるための整列用溝が形成され、
    前記整列用溝に沿って前記部品が移動するように、前記ディスクを回転させて、前記部品を整列させることを特徴とする部品整列装置。
  2. 前記ディスクの上側に配置されるとともに前記整列用溝が形成される平板状のガイド板を備えることを特徴とする請求項1記載の部品整列装置。
  3. 前記ガイド板には、整列前の複数の前記部品を前記ディスク上に供給するための開口部が前記整列用溝に繋がるように形成され、
    前記整列用溝および前記開口部は、前記ガイド板の厚さ方向で前記ガイド板を貫通していることを特徴とする請求項2記載の部品整列装置。
  4. 前記モータの出力軸に固定される偏心部材と、前記ディスクの外径よりも大きな内径を有する略環状に形成され前記ディスクの外周面を囲むように配置されるガイド部材とを備え、
    前記ディスクは、前記偏心部材に相対回転可能に支持され、
    上側から見たときに、前記ディスクの中心と、前記出力軸の回転中心とがずれており、
    前記ディスクは、前記モータが回転すると、前記ガイド部材の内周面に沿って、前記出力軸に対して偏心揺動回転をすることを特徴とする請求項2または3記載の部品整列装置。
  5. 前記ガイド部材の円周方向において所定の間隔で配置される弾性部材を備え、
    前記弾性部材の一部は、前記ガイド部材の内周面よりも前記ガイド部材の径方向の内側へ突出して前記ディスクの外周面に当接可能となっていることを特徴とする請求項4記載の部品整列装置。
  6. 前記ガイド板の上側に配置されるとともに、前記ディスク上から取り上げられた整列後の前記部品が搭載可能な搭載部材を備え、
    前記搭載部材は、上側から見たときに前記搭載部材の中心と前記モータの出力軸の回転中心とが略一致するように前記出力軸に連結されていることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の部品整列装置。
  7. 前記整列用溝の先端部は、前記ディスク上から取り上げられる前の整列後の前記部品が配置される整列後部品配置部となっており、
    前記整列後部品配置部は、前記整列用溝の、前記整列後部品配置部に繋がる部分に対して略直角に折れ曲がるように形成されるとともに、1個の前記部品は入るが2個の前記部品は入らない大きさに形成されていることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の部品整列装置。
  8. 前記部品は、略直方体状に形成され、
    前記整列用溝は、少なくとも1回、略120°に折れ曲がるように形成されていることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の部品整列装置。
  9. 前記整列用溝における前記部品の引っ掛かりを防止するために、前記モータを正転および逆転させて、前記部品を整列させることを特徴とする請求項2から8のいずれかに記載の部品整列装置。
  10. 前記ディスクとしての第1ディスクおよび第2ディスクと、前記第1ディスクの上側に配置されるとともに前記整列用溝としての第1整列用溝が形成される前記ガイド板としての第1ガイド板と、前記第2ディスクの上側に配置されるとともに前記整列用溝としての第2整列用溝が形成される前記ガイド板としての第2ガイド板とを備え、
    前記第1ディスクは、前記第2ディスクよりも上側に配置されるとともに、前記第2ディスクと隣り合うように配置され、
    前記第1ガイド板は、前記第2ガイド板よりも上側に配置されるとともに、前記第1ガイド板の一部と前記第2ガイド板の一部とが重なっており、
    前記第1整列用溝の先端部は、整列後の前記部品が配置される第1整列後部品配置部となっており、
    前記第2整列用溝の先端部は、整列後の前記部品が配置される第2整列後部品配置部となっており、
    前記第2整列後部品配置部は、前記第1ガイド板と前記第2ガイド板とが重なっている部分に形成され、
    前記第1ガイド板には、前記第2整列後部品配置部を露出させる貫通孔が前記第1ガイド板の厚さ方向で前記第1ガイド板を貫通するように形成され、
    前記部品が通過可能となるように前記第1整列後部品配置部と前記貫通孔とが繋がっていることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の部品整列装置。
  11. 前記第1整列用溝で整列させられる前記部品は、バネ座金であり、
    前記第2整列用溝で整列させられる前記部品は、平座金であることを特徴とする請求項10記載の部品整列装置。
  12. 前記ディスクの外周面を囲むように配置されるガイド部材を備え、
    前記ディスクの外周面と前記ガイド部材の内周面との間に前記整列用溝が形成され、
    前記ディスクは、上側から見たときに前記ディスクの中心と前記モータの出力軸の回転中心とが略一致するように前記出力軸に連結されていることを特徴とする請求項1記載の部品整列装置。
  13. 前記部品は、オネジが形成される軸部と頭部とから構成されるネジであり、
    前記整列用溝の幅は、前記軸部の外径よりも大きく、かつ、前記頭部の外径よりも小さくなっていることを特徴とする請求項12記載の部品整列装置。
  14. 前記ディスクおよび前記ガイド部材の上面を覆うカバー部材を備え、
    前記カバー部材の下面には、前記整列用溝へ前記部品を案内するガイド部が形成されていることを特徴とする請求項12または13記載の部品整列装置。
  15. 前記ガイド部における前記部品の引っ掛かりを防止するために、前記モータを正転および逆転させることを特徴とする請求項14記載の部品整列装置。
  16. 前記モータは、ステッピングモータまたは位置制御されたサーボモータであり、
    前記モータが前記ステッピングモータである場合には、前記ガイド部における前記部品の引っ掛かりを防止するために、前記モータを脱調させて、前記ディスクに振動を発生させ、
    前記モータが前記サーボモータである場合には、前記ガイド部における前記部品の引っ掛かりを防止するために、前記モータの現在位置を前記モータの目標位置から意図的にずらして、前記ディスクに振動を発生させることを特徴とする請求項14または15記載の部品整列装置。
  17. 前記整列用溝の上側を通過する空気を噴射する空気噴射機構を備え、
    前記部品は、オネジが形成される軸部と頭部とから構成されるネジであり、
    前記整列用溝の幅は、前記軸部の外径よりも大きく、かつ、前記頭部の外径よりも小さくなっているとともに、前記頭部の厚さよりも大きくなっており、
    前記空気噴射機構は、横向きになった状態で前記頭部が前記整列用溝の中に入っている前記ネジに向かって空気を噴射することを特徴とする請求項14から16のいずれかに記載の部品整列装置。
  18. 前記頭部が前記整列用溝の中に入っていることを検出するための検出機構を備え、
    前記空気噴射機構は、前記検出機構によって前記頭部が前記整列用溝の中に入っていることが検出されると、連続的に、または、前記ディスクの回転に同期して、横向きになった状態で前記頭部が前記整列用溝の中に入っている前記ネジに向かって空気を噴射することを特徴とする請求項17記載の部品整列装置。
  19. 前記ディスクの上側で固定される平板状の第1ガイド板と、前記ディスクの上側に配置されるとともに前記第1ガイド板に対して相対移動可能な第2ガイド板とを備え、
    前記第1ガイド板の端面には、略長方形状に窪む凹部が形成され、
    前記第2ガイド板は、前記凹部の底面に向かって前進および後退するように構成され、
    前記凹部の底面は、前記ディスクの回転中心よりも前記第2ガイド板の前進方向側に配置され、
    前記凹部の底面に向かって前進したときの前記第2ガイド板の前進方向側の端面と、前記凹部の底面とによって、前記整列用溝が形成されることを特徴とする請求項1記載の部品整列装置。
  20. 請求項1から19のいずれかに記載の部品整列装置と、整列後の前記部品を取り出す取出装置とを備えることを特徴とする部品供給システム。
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