JP2013251236A - 電気化学素子用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】孔径が小さくて均一であり、かつ薄膜化しても高強度でピンホールが発生しない電気化学素子用セパレータを提供する。
【解決手段】下記の(A)を主成分とすることを特徴とする電気化学素子用セパレータ。
(A)数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲であるセルロース繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気化学素子用セパレータに関するものであり、詳しくは、電池やコンデンサ等に用いられる電気化学素子用セパレータに関するものである。
近年、セルロース繊維で構成された不織布を、電気化学素子用セパレータとして利用する技術が提案されている。電子機器等の小型化、軽量化に伴い、セパレータもより薄く、かつ高性能のものが望まれている。例えば、特許文献1,2には、微小繊維状セルロースを用いて不織布(セルロース不織布)を作製し、これをセパレータとする技術が提案されている。
特開2008−274525号公報 特許第3805851号公報
しかしながら、上記セルロース不織布では微小繊維の繊維径が不均一で、不織布の孔径も不均一であるため、電池セパレータとして利用した場合、電解液の保持力、電気絶縁性が不充分であり、短絡しやすい。また、不織布の孔径が不均一であるため、薄膜化した場合にピンホールが発生しやすい等の難点もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、孔径が小さくて均一であり、かつ薄膜化しても高強度でピンホールが発生しない電気化学素子用セパレータの提供をその目的とする。
本発明者らは、孔径が小さくて均一であり、かつ薄膜化しても高強度でピンホールが発生しない電気化学素子用セパレータを得るため、鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲である、微細なセルロース繊維に着目した。そして、このセルロース繊維を主成分とする電気化学素子用セパレータが、孔径が小さくて均一であり、かつ薄膜化しても高強度でピンホールが発生しないことを見いだし、本発明に到達した。
すなわち、本発明の電気化学素子用セパレータは、下記の(A)を含有するという構成をとる。
(A)数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲であるセルロース繊維。
このように、本発明の電気化学素子用セパレータは、数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲であるセルロース繊維(A)を主成分とするものである。本発明の電気化学素子用セパレータは、孔径が小さくて均一であることから、電解液の保持力、電気絶縁性に優れている。また、本発明の電気化学素子用セパレータは、高強度であることから、薄膜化してもピンホールが発生せず、電子機器の小型化、軽量化に対応することができる。
そして、上記セルロース繊維(A)におけるアルデヒド基とケトン基の合計含量が、セミカルバジド法による測定において0.3mmol/g以下であると、上記酸化反応により生じたアルデヒド基およびケトン基が還元されているため、より均質なセパレーターが得られ、強度がさらに向上する。
さらに、上記還元剤としては、コストや利用可能性の点から、水素化ホウ素ナトリウムを使用することが好ましい。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の電気化学素子用セパレータは、下記の(A)を主成分とすることを特徴とする。
(A)数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲であるセルロース繊維。
なお、本発明において主成分とは、電気化学素子用セパレータの過半を占める成分の意味であり、電気化学素子用セパレータが主成分のみからなる場合も含む意味である。
《セルロース繊維(A)》
上記セルロース繊維(A)としては、数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲である、微細なセルロース繊維が用いられる。上記セルロース繊維は、I型結晶構造を有する天然由来のセルロース固体原料を表面酸化し微細化した繊維である。すなわち、天然セルロースの生合成の過程においては、ほぼ例外なくミクロフィブリルと呼ばれるナノファイバーがまず形成され、これらが多束化して高次な固体構造を構成するが、上記ミクロフィブリル間の強い凝集力の原動となっている表面間の水素結合を弱めるために、その水酸基(セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基)の一部が酸化され、カルボキシル基やアルデヒド基やケトン基に変換されている。
ここで、上記セルロース繊維(A)を構成するセルロースがI型結晶構造を有することは、例えば、広角X線回折像測定により得られる回折プロファイルにおいて、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークをもつことから同定することができる。
上記セルロース繊維(A)の数平均繊維径は2〜500nmの範囲であることが必要であるが、分散安定性の点から、好ましくは2〜100nmであり、特に好ましくは3〜80nmである。上記数平均繊維径が小さすぎると、本質的に分散媒体に溶解してしまい、上記数平均繊維径が大きすぎると、セルロース繊維が沈降してしまい、セルロース繊維を配合することによる機能性を発現することができなくなる。
上記セルロース繊維(A)の最大繊維径は、1000nm以下であることが好ましく、特に好ましくは500nm以下である。上記セルロース繊維(A)の最大繊維径が大きすぎると、セルロース繊維が沈降してしまい、セルロース繊維の機能性の発現が低下する傾向がみられる。
上記セルロース繊維(A)の数平均繊維径および最大繊維径は、例えば、つぎのようにして測定することができる。すなわち、固形分率で0.05〜0.1重量%の微細セルロースの水分散体を調製し、その分散体を、親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストして、透過型電子顕微鏡(TEM)の観察用試料とする。なお、大きな繊維径の繊維を含む場合には、ガラス上へキャストした表面の走査型電子顕微鏡(SEM)像を観察してもよい。そして、構成する繊維の大きさに応じて5000倍、10000倍あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。その際に、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定し、その軸に対し、20本以上の繊維が交差するよう、試料および観察条件(倍率等)を調節する。そして、この条件を満たす観察画像を得た後、この画像に対し、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。このようにして、最低3枚の重複しない表面部分の画像を、電子顕微鏡で撮影し、各々2つの軸に交錯する繊維の繊維径の値を読み取る(したがって、最低20本×2×3=120本の繊維径の情報が得られる)。このようにして得られた繊維径のデータにより、最大繊維径および数平均繊維径を算出する。
上記セルロース繊維(A)は、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量(カルボキシル基量)が0.6〜2.5mmol/gの範囲であり、好ましくは1.5〜2.0mmol/gの範囲である。上記カルボキシル基量が小さすぎると、セルロース繊維の沈降や凝集を生じる場合があり、上記カルボキシル基量がおきすぎると、水溶性が強くなり過ぎるおそれがある。
上記セルロース繊維(A)のカルボキシル基量の測定は、例えば、乾燥重量を精秤したセルロース試料から0.5〜1重量%スラリーを60ml調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行う。測定はpHが約11になるまで続ける。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下記の式(1)に従いカルボキシル基量を求めることができる。
カルボキシル基量(mmol/g)=V(ml)×〔0.05/セルロース重量〕……(1)
なお、カルボキシル基量の調整は、後述するように、セルロース繊維の酸化工程で用いる共酸化剤の添加量や反応時間を制御することにより行うことができる。
上記セルロース繊維(A)は、上記酸化変性後、還元剤により還元させることが好ましい。これにより、アルデヒド基およびケトン基の一部ないし全部が還元され、水酸基に戻る。なお、カルボキシル基は還元されない。そして、上記還元により、上記セルロース繊維(A)の、セミカルバジド法による測定でのアルデヒド基とケトン基の合計含量を、0.3mmol/g以下とすることが好ましく、特に好ましくは0〜0.1mmol/gの範囲、最も好ましくは実質的に0mmol/gである。これにより、単に酸化変性させたものよりも、分散安定性が増し、特に気温等に左右されず長期にわたり分散安定性に優れるようになる。また、上記のように、セミカルバジド法による測定でのアルデヒド基とケトン基の合計含量が0.3mmol/g以下であるセルロース繊維を、上記(B)のセルロース繊維として本発明の電気化学素子用セパレータに用いると、長期保存による凝集物の発生をより抑えることができる。
上記セルロース繊維(A)が、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(TEMPO)等のN−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて酸化されたものであり、上記酸化反応により生じたアルデヒド基およびケトン基が、還元剤により還元されたものであると、上記セルロース繊維(A)を容易に得ることができるようになり、電気化学素子用セパレータとして、より良好な結果を得ることができるようになるため好ましい。また、上記還元剤による還元が、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)によるものであると、上記観点からより好ましい。
セミカルバジド法による、アルデヒド基とケトン基との合計含量の測定は、例えば、つぎのようにして行われる。すなわち、乾燥させた試料に、リン酸緩衝液によりpH=5に調整したセミカルバジド塩酸塩3g/l水溶液を正確に50ml加え、密栓し、二日間振とうする。つぎに、この溶液10mlを正確に100mlビーカーに採取し、5N硫酸を25ml、0.05Nヨウ素酸カリウム水溶液5mlを加え、10分間撹拌する。その後、5%ヨウ化カリウム水溶液10mlを加えて、直ちに自動滴定装置を用いて、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液にて滴定し、その滴定量等から、下記の式(2)に従い、試料中のカルボニル基量(アルデヒド基とケトン基との合計含量)を求めることができる。なお、セミカルバジドは、アルデヒド基やケトン基と反応しシッフ塩基(イミン)を形成するが、カルボキシル基とは反応しないことから、上記測定により、アルデヒド基とケトン基のみを定量できると考えられる。
カルボニル基量(mmol/g)=(D−B)×f×〔0.125/w〕……(2)
D:サンプルの滴定量(ml)
B:空試験の滴定量(ml)
f:0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター(−)
w:試料量(g)
本発明における上記セルロース繊維(A)は、繊維表面上のセルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基のみが選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなっている。このセルロース繊維表面上のグルコースユニットのC6位の水酸基のみが選択的に酸化されているかどうかは、例えば、13C−NMRチャートにより確認することができる。すなわち、酸化前のセルロースの13C−NMRチャートで確認できるグルコース単位の1級水酸基のC6位に相当する62ppmのピークが、酸化反応後は消失し、代わりにカルボキシル基等に由来するピーク(178ppmのピークはカルボキシル基に由来するピーク)が現れる。このようにして、グルコース単位のC6位水酸基のみがカルボキシル基等に酸化されていることを確認することができる。
また、上記セルロース繊維(A)におけるアルデヒド基の検出は、例えば、フェーリング試薬により行うこともできる。すなわち、例えば、乾燥させた試料に、フェーリング試薬(酒石酸ナトリウムカリウムと水酸化ナトリウムとの混合溶液と、硫酸銅五水和物水溶液)を加えた後、80℃で1時間加熱したとき、上澄みが青色、セルロース繊維部分が紺色を呈するものは、アルデヒド基は検出されなかったと判断することができ、上澄みが黄色、セルロース繊維部分が赤色を呈するものは、アルデヒド基は検出されたと判断することができる。
上記セルロース繊維(A)は、例えば、(1)酸化反応工程、(2)還元工程、(3)精製工程、(4)分散工程(微細化処理工程)等により製造することができる。以下、各工程を順に説明する。
(1)酸化反応工程
天然セルロースとN−オキシル化合物とを水(分散媒体)に分散させた後、共酸化剤を添加して、反応を開始する。反応中は0.5Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下してpHを10〜11に保ち、pHに変化が見られなくなった時点で反応終了と見なす。ここで、共酸化剤とは、直接的にセルロース水酸基を酸化する物質ではなく、酸化触媒として用いられるN−オキシル化合物を酸化する物質のことである。
上記天然セルロースは、植物,動物,バクテリア産生ゲル等のセルロースの生合成系から単離した精製セルロースを意味する。より具体的には、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンター,コットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ,バガスパルプ等の非木材系パルプ、バクテリアセルロース(BC)、ホヤから単離されるセルロース、海草から単離されるセルロース等をあげることができる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンター、コットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプ,バガスパルプ等の非木材系パルプが好ましい。上記天然セルロースは、叩解等の表面積を高める処理を施すと、反応効率を高めることができ、生産性を高めることができるため好ましい。また、上記天然セルロースとして、単離、精製の後、乾燥させない(ネバードライ)で保存していたものを使用すると、ミクロフィブリルの集束体が膨潤しやすい状態であるため、反応効率を高め、微細化処理後の数平均繊維径を小さくすることができるため好ましい。
上記反応における天然セルロースの分散媒体は水であり、反応水溶液中の天然セルロース濃度は、試薬(天然セルロース)の充分な拡散が可能な濃度であれば任意である。通常は、反応水溶液の重量に対して約5%以下であるが、機械的撹拌力の強い装置を使用することにより反応濃度を上げることができる。
また、上記N−オキシル化合物としては、例えば、一般に酸化触媒として用いられるニトロキシラジカルを有する化合物があげられる。上記N−オキシル化合物は、水溶性の化合物が好ましく、なかでもピペリジンニトロキシオキシラジカルが好ましく、特に2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシラジカル(TEMPO)または4−アセトアミド−TEMPOが好ましい。上記N−オキシル化合物の添加は、触媒量で充分であり、好ましくは0.1〜4mmol/l、さらに好ましくは0.2〜2mmol/lの範囲で反応水溶液に添加する。
上記共酸化剤としては、例えば、次亜ハロゲン酸またはその塩、亜ハロゲン酸またはその塩、過ハロゲン酸またはその塩、過酸化水素、過有機酸等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム等のアルカリ金属次亜ハロゲン酸塩が好ましい。そして、上記次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合は、反応速度の点から、臭化ナトリウム等の臭化アルカリ金属の存在下で反応を進めることが好ましい。上記臭化アルカリ金属の添加量は、上記N−オキシル化合物に対して約1〜40倍モル量、好ましくは約10〜20倍モル量である。
上記反応水溶液のpHは約8〜11の範囲で維持されることが好ましい。水溶液の温度は約4〜40℃において任意であるが、反応は室温(25℃)で行うことが可能であり、特に温度の制御は必要としない。所望のカルボキシル基量等を得るためには、共酸化剤の添加量と反応時間により、酸化の程度を制御する。通常、反応時間は約5〜120分、長くとも240分以内に完了する。
(2)還元工程
上記セルロース繊維(A)は、上記酸化反応後に、さらに還元反応を行うことが好ましい。具体的には、酸化反応後の微細酸化セルロースを精製水に分散し、水分散体のpHを約10に調整し、各種還元剤により還元反応を行う。本発明に使用する還元剤としては、一般的なものを使用することが可能であるが、好ましくは、LiBH4、NaBH3CN、NaBH4等があげられる。なかでも、コストや利用可能性の点から、NaBH4が好ましい。
還元剤の量は、微細酸化セルロースを基準として、0.1〜4重量%の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜3重量%の範囲である。反応は、室温または室温より若干高い温度で、通常、10分〜10時間、好ましくは30分〜2時間行う。
上記の反応終了後、各種の酸により反応混合物のpHを約2に調整し、精製水をふりかけながら遠心分離機で固液分離を行い、ケーキ状の微細酸化セルロースを得る。固液分離は濾液の電気伝導度が5mS/m以下となるまで行う。
(3)精製工程
つぎに、未反応の共酸化剤(次亜塩素酸等)や、各種副生成物等を除く目的で精製を行う。反応物繊維は通常、この段階ではナノファイバー単位までばらばらに分散しているわけではないため、通常の精製法、すなわち水洗とろ過を繰り返すことで高純度(99重量%以上)の反応物繊維と水の分散体とする。
上記精製工程における精製方法は、遠心脱水を利用する方法(例えば、連続式デカンダー)のように、上述した目的を達成できる装置であればどのような装置を利用しても差し支えない。このようにして得られる反応物繊維の水分散体は、絞った状態で固形分(セルロース)濃度としておよそ10重量%〜50重量%の範囲にある。この後の分散工程を考慮すると、50重量%よりも高い固形分濃度とすると、分散に極めて高いエネルギーが必要となることから好ましくない。
(4)分散工程(微細化処理工程)
上記精製工程にて得られる水を含浸した反応物繊維(水分散体)を、分散媒体中に分散させ分散処理を行う。処理に伴って粘度が上昇し、微細化処理されたセルロース繊維の分散体を得ることができる。その後、上記セルロース繊維の分散体を乾燥することによって、セルロース繊維(A)を得ることできる。なお、上記セルロース繊維の分散体を乾燥することなく、分散体の状態で電気化学素子用セパレータに用いても差し支えない。
本発明の電気化学素子用セパレータにおいては、上記セルロース繊維(A)の分散媒体として、水や、水と有機溶媒の混合溶液等が用いられる。
上記分散工程で使用する分散機としては、高速回転下でのホモミキサー、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、超音波分散処理機、ビーター、ディスク型レファイナー、コニカル型レファイナー、ダブルディスク型レファイナー、グラインダー等の強力で叩解能力のある装置を使用することにより、より効率的かつ高度なダウンサイジングが可能となり、経済的に有利に電気化学素子用セパレータを得ることができる点で好ましい。なお、上記分散機としては、例えば、スクリュー型ミキサー、パドルミキサー、ディスパー型ミキサー、タービン型ミキサー、ディスパー、プロペラミキサー、ニーダー、ブレンダー、ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル、ペブルミル、ビーズミル粉砕機等を用いても差し支えない。また、2種類以上の分散機を組み合わせて用いても差し支えない。
本発明の電気化学素子用セパレータは、例えば、上記セルロース繊維(A)の分散体を支持体に塗工またはキャストした後、これを乾燥することにより得ることができる。上記セルロース繊維(A)の分散体の塗工法としては、凸版印刷方式、凹版印刷方式、オフセット印刷方式、スクリーン印刷方式、スプレー塗装方式、ダイコーター方式、浸漬方式、バーコーター方式等があげられる。また、乾燥法としては、例えば、加熱乾燥方式、真空乾燥方式、送風乾燥方式、凍結乾燥方式、ろ過脱水方式等が用いられる。
なお、本発明の効果を妨げない範囲で、上記セルロース繊維(A)に、ポリエチレンやポリプロピレン等の樹脂粒子や繊維、無機微粒子、バインダー等を併用して用いても差し支えない。
このようにして得られる電気化学素子用セパレータの厚みは、信頼性があれば薄いほど好ましいが、通常、5〜50μmであり、好ましくは7〜25μmである。
本発明の電気化学素子用セパレータにおける平均孔径は、10μm以下が好ましく、特に好ましくは1μm以下である。平均孔径が大きすぎると、電解液の保持力、電気絶縁性が不充分で短絡しやすくなる傾向がみられる。
なお、上記平均孔径は、例えば、電気化学素子用セパレータを走査型電子顕微鏡で観察し、表面の孔径を50点抽出した平均値により求めることができる。
以下、実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、「%」とあるのは、特に限定のない限り重量基準を意味する。
まず、実施例および比較例に先立ち、実施例用および比較例用のセルロース繊維をそれぞれ製造した。そして、各セルロース繊維の結晶構造の有無等の評価を、後述の基準に従って行い、その結果を後記の表1に併せて示した。
〔セルロース繊維A1(実施例用)の製造〕
針葉樹パルプ2gに、水150ml、臭化ナトリウム0.25g、TEMPOを0.025gを加え、充分撹拌して分散させた後、13重量%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(共酸化剤)を、上記パルプ1.0gに対して次亜塩素酸ナトリウム量が3.0mmol/gとなるように加え、反応を開始した。反応の進行に伴いpHが低下するため、pHを10〜11に保持するように0.5N水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHの変化が見られなくなるまで反応させた(反応時間:120分)。反応終了後、0.1N塩酸を添加して中和した後、ろ過と水洗を繰り返して精製し、繊維表面が酸化されたセルロース繊維を得た。つぎに、上記セルロース繊維に純水を加えて1%に希釈し、高圧ホモジナイザー(三和エンジニアリング社製、H11)を用いて圧力100MPaで1回処理することにより、セルロース繊維A1を製造した。
〔セルロース繊維A2(実施例用)の製造〕
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を、上記パルプ1.0gに対して5.2mmol/gとした以外は、セルロース繊維A1の製造に準じて、セルロース繊維A2を製造した。
〔セルロース繊維A3(実施例用)の製造〕
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を、上記パルプ1.0gに対して12.0mmol/gとした以外は、セルロース繊維A1の製造に準じて、セルロース繊維A3を製造した。
〔セルロース繊維A4(実施例用)の製造〕
セルロース繊維A1の製造と同様の手法で針葉樹パルプを酸化した後、遠心分離機で固液分離し、純水を加えて固形分濃度4%に調整した。その後、24%NaOH水溶液にてスラリーのpHを10に調整した。スラリーの温度を30℃として水素化ホウ素ナトリウムをセルロース繊維に対して0.2mmol/g加え、2時間反応させることで還元処理した。反応後、0.1N塩酸を添加して中和した後、ろ過と水洗を繰り返して精製し、セルロース繊維を得た。つぎに、上記セルロース繊維に純水を加えて1%に希釈し、高圧ホモジナイザー(三和エンジニアリング社製、H11)を用いて圧力100MPaで1回処理することにより、セルロース繊維A4を製造した。
〔セルロース繊維A5(実施例用)の製造〕
セルロース繊維A2の製造と同様の手法で針葉樹パルプを酸化した後、セルロース繊維A4の製造と同様の手法で還元、精製した。つぎに、上記セルロース繊維に純水を加えて1%に希釈し、高圧ホモジナイザー(三和エンジニアリング社製、H11)を用いて圧力100MPaで1回処理することにより、セルロース繊維A5を製造した。
〔セルロース繊維A6(実施例用)の製造〕
セルロース繊維A3の製造と同様の手法で針葉樹パルプを酸化した後、セルロース繊維A4の製造と同様の手法で還元、精製した。つぎに、上記セルロース繊維に純水を加えて1%に希釈し、高圧ホモジナイザー(三和エンジニアリング社製、H11)を用いて圧力100MPaで1回処理することにより、セルロース繊維A6を製造した。
〔セルロース繊維A′1(比較例用)の製造〕
次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を、上記パルプ1.0gに対して1.8mmol/gとした以外は、セルロース繊維A1の製造に準じて、セルロース繊維A′1を製造した。
〔セルロース繊維A′2(比較例用)の製造〕
原料の針葉樹パルプに替えて再生セルロースを使用するとともに、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の添加量を、再生セルロース1.0gに対して27.0mmol/gとした以外は、セルロース繊維A1の製造に準じて、セルロース繊維A′2を製造した。
〔セルロース繊維A′3(比較例用)の製造〕
針葉樹パルプに精製水を加えてスラリー濃度を1%とし、これを石臼型摩砕機スーパーマスコロイダー(増幸産業社製、MKZA10−15)を用いて1800rpmで10パス処理することにより、セルロース繊維A′3を製造した。
Figure 2013251236
上記のようにして得られた各セルロース繊維について、下記の基準に従って、各特性の評価を行った。その結果を、上記表1に併せて示した。
〔結晶構造〕
X線回折装置(リガク社製、RINT−Ultima3)を用いて、各セルロース繊維の回折プロファイルを測定し、2シータ=14〜17°付近と、2シータ=22〜23°付近の2つの位置に典型的なピークが見られる場合は結晶構造(I型結晶構造)が「あり」と評価し、ピークが見られない場合は「なし」と評価した。
〔数平均繊維径〕
セルロース繊維の数平均繊維径を、透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製、JEM−1400)を用いて観察した。すなわち、各セルロース繊維を親水化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストした後、2%ウラニルアセテートでネガティブ染色したTEM像(倍率:10000倍)から、先に述べた方法に従い、数平均繊維径を算出した。
〔カルボキシル基量の測定〕
セルロース繊維0.25gを水に分散させたセルロース水分散体60mlを調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して、電気伝導度測定を行った。測定はpHが約11になるまで続けた。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下の式(1)に従いカルボキシル基量を求めた。
カルボキシル基量 (mmol/g)=V(ml)×〔0.05/セルロース重量〕……(1)
〔カルボニル基量の測定(セミカルバジド法)〕
セルロース繊維を約0.2g精秤し、これに、リン酸緩衝液によりpH=5に調整したセミカルバジド塩酸塩3g/l水溶液を正確に50ml加え、密栓し、二日間振とうした。つぎに、この溶液10mlを正確に100mlビーカーに採取し、5N硫酸25ml、0.05Nヨウ素酸カリウム水溶液5mlを加え、10分間撹拌した。その後、5%ヨウ化カリウム水溶液10mlを加え、直ちに自動滴定装置を用いて、0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液にて滴定し、その滴定量等から、下記の式(2)に従い、試料中のカルボニル基量(アルデヒド基とケトン基との合計含量)を求めた。
カルボニル基量(mmol/g)=(D−B)×f×〔0.125/w〕……(2)
D:サンプルの滴定量(ml)
B:空試験の滴定量(ml)
f:0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター(−)
w:試料量(g)
〔アルデヒド基の検出〕
セルロース繊維を0.4g精秤し、日本薬局方に従って調製したフェーリング試薬(酒石酸ナトリウムカリウムと水酸化ナトリウムとの混合溶液5mlと、硫酸銅五水和物水溶液5ml)を加えた後、80℃で1時間加熱した。そして、上澄みが青色、セルロース繊維部分が紺色を呈するものは、アルデヒド基は検出されなかったと判断し、「なし」と評価した。また、上澄みが黄色、セルロース繊維部分が赤色を呈するものは、アルデヒド基は検出されたと判断し、「あり」と評価した。
前記表1の結果から、実施例用のセルロース繊維A1〜A6は、いずれも数平均繊維径が2〜500nmの範囲内で、セルロースI型結晶構造を有すると共に、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲内であった。これに対して、比較例用のセルロース繊維A′1,A3′は、数平均繊維径が上限を超え、カルボキシル基量は下限未満であった。セルロース繊維A′2は、数平均繊維径が小さすぎて測定不可(1nm以下)であり、カルボキシル基量は上限を超えていた。
また、セルロース繊維A1〜A6に関し、セルロース繊維表面上のグルコースユニットのC6位の水酸基のみが選択的にカルボキシル基等に酸化されているかどうかについて、13C−NMRチャートで確認した結果、酸化前のセルロースの13C−NMRチャートで確認できるグルコース単位の1級水酸基のC6位に相当する62ppmのピークが、酸化反応後は消失し、代わりに178ppmにカルボキシル基に由来するピークが現れていた。このことから、セルロース繊維A1〜A6は、いずれもグルコース単位のC6位水酸基のみがアルデヒド基等に酸化されていることが確認された。
つぎに、上記で得た各セルロース繊維を用い、実施例および比較例の皮膜を作製した。そして、この皮膜を用いて、下記の基準に従って、各特性の評価を行い、その結果を、下記の表2に併せて示した。
〔実施例1〕
セルロース繊維Aをプラスチックシャーレにキャストし、40℃で15時間乾燥した後、さらに100℃で1時間乾燥し、膜厚10μmの皮膜を形成した。
〔実施例2〜6、比較例1〜3〕
セルロース繊維の種類を、下記の表2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、膜厚10μmの皮膜を形成した。
Figure 2013251236
このようして得られた実施例および比較例の各皮膜について、下記の基準に従って、各特性の評価を行った。その結果を、上記表2に併せて示した。
〔平均孔径〕
各皮膜を走査型電子顕微鏡FE−SEM(日本電子社製、JSM−6701F)で観察し、表面の孔径を50点抽出して平均孔径を求めた。前述したように、平均孔径は、10μm以下が好ましい。
〔ピンホールの有無〕
各皮膜をライトテーブルの上に置き、目視で確認可能なピンホールの有無を観察した。
〔引張強度〕
各皮膜から試験片(5mm×60mm)を切り出し、引張試験機(ORIENTEC社製、RTC−1225A)を用いて、移動速度5mm/min、20℃、40%RHの条件で、試験片が破断した点の応力(MPa)を測定した。引張強度は、30MPa以上が好ましい。
上記表2の結果より、実施例1〜6品は、いずれも平均孔径が小さく、また、厚さ10μmの薄膜であるにもかかわらず、ピンホールが無く、高強度であった。特に、実施例4〜6品は、カルボニル基量が0.3mmol/g以下で、アルデヒド基が検出されなかったセルロース繊維A4〜A6を使用しているため、より小さい繊維径の繊維が得られており、それに伴って平均孔径がより小さく、より高強度な皮膜が得られた。
これに対して、比較例1品は、実施例品に比べて平均孔径が大きく、厚さ10μmの薄膜とした場合にはピンホールが発生した。
比較例2品は、繊維径が小さすぎるセルロース繊維A′2を使用しているため、電子顕微鏡を用いても孔径が確認できなかった。孔径が小さすぎる場合にはイオン導電性等の機能が充分でないため、電気化学素子用セパレータには適していない。
比較例3品は、繊維幅が不均一のセルロース繊維A′3を使用しているため、平均孔径が大きく、ピンホールも発生した。
本発明の電気化学素子用セパレータは、電池(リチウム電池、リチウム二次電池、燃料電池、アルカリ二次電池、ニッケル水素二次電池、ニッケル−カドミウム電池、鉛蓄電池等)、コンデンサ、キャパシタ等の蓄電素子のセパレータとして有用である。特に、本発明の電気化学素子用セパレータは、薄膜化しても高強度でピンホールが発生しないことから、電子機器、電気機器、自動車(ハイブリッド自動車、大型自動車等)、電力貯蔵等の電源や補助電源等のキャパシタに非常に有用である。

Claims (4)

  1. 下記の(A)を主成分とすることを特徴とする電気化学素子用セパレータ。
    (A)数平均繊維径が2〜500nmのセルロース繊維であって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基,ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、カルボキシル基の含量が0.6〜2.5mmol/gの範囲であるセルロース繊維。
  2. (A)のセルロース繊維におけるアルデヒド基とケトン基の合計含量が、セミカルバジド法による測定において0.3mmol/g以下である請求項1記載の電気化学素子用セパレータ。
  3. (A)のセルロース繊維が、N−オキシル化合物の存在下、共酸化剤を用いて酸化されたものであり、上記酸化反応により生じたアルデヒド基およびケトン基が、還元剤により還元されている請求項1または2記載の電気化学素子用セパレータ。
  4. 還元剤による還元が、水素化ホウ素ナトリウムによるものである請求項3記載の電気化学素子用セパレータ。
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