JP2013250063A - 圧力センサー素子および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる圧力センサー素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る圧力センサー素子100は、基台20と、基台20と平面視で重なっていて基台20に固定されており、厚肉部14と、厚肉部14よりも厚さの小さい薄肉部12とを含んでいて圧力を受けて変形する受圧部16を有するダイヤフラム30と、厚肉部14の基台20側の面14a側で、平面視において厚肉部14の外縁に囲まれた位置に配置されている感圧素子30と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧力センサー素子および電子機器に関する。
圧力センサー素子には、ダイヤフラムを含んで構成されているものがある。このダイヤフラム式の圧力センサー素子は、ダイヤフラムの受圧部に加わる圧力によって受圧部が撓むので、この撓みを感圧素子(例えば双音叉型振動子)で検知することにより圧力を測定している。
例えば特許文献1には、ダイヤフラムに双音叉型振動子が固定された圧力センサー素子が開示されている。特許文献1に開示された圧力センサー素子では、圧力を受けてダイヤフラムが変形すると、双音叉型振動子も同時に変形し、引っ張り応力が双音叉型振動片に生じる。これにより、双音叉型振動子の発振周波数は、変化する。圧力センサー素子は、この発振周波数の変化から圧力を測定している。
特開2003−83829号公報
しかしながら、上記のような双音叉型振動子では、引っ張り応力が生じる場合に比べて圧縮応力が生じる場合の方が、破壊荷重が大きい。すなわち、双音叉型振動子に引っ張り応力または圧縮応力が生じた場合、破壊限界点は、圧縮応力の方が引っ張り応力のときよりも大きくなる。
圧力センサー素子では、双音叉型振動子が破壊されない範囲で圧力測定を行うため、破壊限界点が小さいと、圧力センサー素子が圧力測定を行える範囲が狭くなってしまう。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる圧力センサー素子を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記圧力センサー素子を有する電子機器を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本適用例に係る圧力センサー素子は、
基台と、
前記基台と平面視で重なっていて前記基台に固定されており、厚肉部と、前記厚肉部よりも厚さの小さい薄肉部とを含んでいて圧力を受けて変形する受圧部を有するダイヤフラムと、
前記厚肉部の前記基台側の面側で、平面視において前記厚肉部の外縁に囲まれた位置に配置されている感圧素子と、
を備えている。
このような圧力センサー素子よれば、外部から受圧部に圧力が加わると、薄肉部は、厚肉部よりも撓みやすく、感圧素子には圧縮応力が生じる。これにより、広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる。
[適用例2]
本適用例に係る圧力センサー素子によれば、
前記感圧素子は、
前記厚肉部に固定されている一対のベース部と、
前記一対のベース部の一方から他方まで、互いに離間して延出している一対の振動梁部と、
を備えていてもよい。
このような圧力センサー素子よれば、広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる。
[適用例3]
本適用例に係る圧力センサー素子によれば、
前記一対の振動梁部は、前記一対の振動梁部に挟まれている軸に沿って延びており、
前記薄肉部の前記軸上の長さは、前記受圧部の前記軸上の長さの20%以上60%以下であってもよい。
このような圧力センサー素子によれば、平面視において厚肉部の外縁の内側に感圧素子を配置させつつ、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることができる。例えば、薄肉部の軸上の長さが受圧部の軸上の長さの20%よりも小さいと、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることが困難な場合がある。また、薄肉部の軸上の長さが受圧部の軸上の長さの60%よりも大きいと、厚肉部の面積が小さくなり、平面視において厚肉部の外縁の内側に感圧素子を配置することが困難な場合がある。
[適用例4]
本適用例に係る圧力センサー素子によれば、
前記薄肉部の前記軸上の長さは、前記受圧部の前記軸上の長さの30%以上50%以下であってもよい。
このような圧力センサー素子によれば、より確実に、平面視において厚肉部の外縁の内側に感圧素子を配置させつつ、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることができる。
[適用例5]
本適用例に係る圧力センサー素子によれば、
前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さの30%以上70%以下であってもよい。
このような圧力センサー素子によれば、外部からの圧力によって厚肉部も撓ませつつ、薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることができる。例えば、薄肉部の厚さが厚肉部の厚さの30%よりも小さいと、外部からの圧力によって薄肉部のみが撓み、厚肉部に固定されている感圧素子の発振周波数が変化しない場合がある。また、薄肉部の厚さが厚肉部の厚さの70%よりも大きいと、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることが困難な場合がある。
[適用例6]
本適用例に係る圧力センサー素子によれば、
前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さの40%以上60%以下であってもよい。
このような圧力センサー素子によれば、より確実に、外部からの圧力によって厚肉部も撓ませつつ、薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることができる。
[適用例7]
本適用例に係る圧力センサー素子によれば、
前記感圧素子の材質は、水晶であってもよい。
このような圧力センサー素子によれば、感圧素子には圧縮応力が生じるので、水晶によって構成されている双音叉型振動子を感圧素子として用いた場合でも、感圧素子が破壊することを抑制できる。
[適用例8]
本適用例に係る電子機器は、
本適用例に係る圧力センサー素子を含む。
このような電子機器によれば、広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる圧力センサー素子を含むことができる。
本実施形態に係る圧力センサー素子を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る圧力センサー素子を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る圧力センサー素子の動作を説明するための断面図。 本実施形態に係る圧力センサー素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る圧力センサー素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る圧力センサー素子の製造工程を模式的に示す断面図。 本実施形態に係る電子機器を模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 圧力センサー素子
まず、本実施形態に係る圧力センサー素子について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る圧力センサー素子100を模式的に示す断面図である。図2は、本実施形態に係る圧力センサー素子100を模式的に示す平面図である。なお、図1は、図2のI−I線断面図である。また、図1および図2では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。
圧力センサー素子100は、図1および図2に示すように、ダイヤフラム10と、基台20と、感圧素子30と、を含む。圧力センサー素子100は、絶対圧力計である。
ダイヤフラム10は、基台20に固定されている。ダイヤフラム10は、平面視において(Z軸方向から見て)、基台20と重なっている。ダイヤフラム10の平面形状(Z軸方向から見た形状)は、例えば、矩形である。ダイヤフラム10の長辺の長さ(X軸方向の大きさ)は、例えば、5mm程度であり、ダイヤフラム10の短辺の長さ(Y軸方向の大きさ)は、例えば、4mm程度である。ダイヤフラム10は、受圧部16と、枠部17と、載置部18,19と、を有している。受圧部16、枠部17、および載置部18,19は、一体に設けられている。
受圧部16の平面形状は、例えば、矩形である。受圧部16は、外部からの圧力を受けて変形する(撓みを生じさせる)。受圧部16は、厚肉部14と、厚肉部14よりも厚さの小さい薄肉部12と、を備えている。
薄肉部12および厚肉部14の形状は、板状である。図2に示す例では、薄肉部12および厚肉部14は、平面視において、X軸に沿って配置されている。図1に示す例では、受圧部16の上面(+Z軸方向を向く面)に凹部12aが設けられることによって薄肉部12が形成されている。なお、図示はしないが、受圧部16の下面(−Z軸方向を向く面)に凹部が設けられることによって薄肉部12が形成されていてもよいし、受圧部16の上面および下面に凹部が設けられることによって薄肉部12が形成されていてもよい。
薄肉部12の厚さ(Z軸方向の大きさ)T1は、厚肉部14の厚さT2よりも小さい。そのため、薄肉部12は、厚肉部14よりも外部からの圧力によって撓みやすい。厚肉部14の厚さT2は、例えば、50μm程度である。薄肉部12の厚さT1は、例えば、厚肉部14の厚さT2の30%以上70%以下である。薄肉部の厚さが厚肉部の厚さの30%よりも小さいと、外部からの圧力によって薄肉部のみが撓み、厚肉部に固定されている感圧素子の発振周波数が変化しない場合がある。薄肉部の厚さが厚肉部の厚さの70%よりも大きいと、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることが困難な場合がある。より好ましくは、薄肉部12の厚さT1は、厚肉部14の厚さT2の40%以上60%以下である。さらにより好ましくは、薄肉部12の厚さT1は、厚肉部14の厚さT2の50%である。
薄肉部12の軸α上の長さ(薄肉部12の、平面視において軸αと重なる部分の長さ)L1は、受圧部16の軸α上の長さ(受圧部16の、平面視において軸αと重なる部分の長さ)L2の20%以上60%以下である。薄肉部の軸α上の長さが受圧部の軸α上の長さの20%よりも小さいと、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることが困難な場合がある。薄肉部の軸α上の長さが受圧部の軸α上の長さの60%よりも大きいと、厚肉部の面積が小さくなり、平面視において厚肉部の外縁の内側に感圧素子を配置できない場合がある。より好ましくは、薄肉部12の軸α上の長さL1は、受圧部16の軸α上の長さL2の30%以上50%以下である。さらにより好ましくは、薄肉部12の軸α上の長さL1は、受圧部16の軸α上の長さL2の40%である。
なお、軸αは、図2に示すように、双音叉型圧電振動子である感圧素子30の、一対の振動梁部32,34の間を通る軸である。すなわち、軸αは、一対の振動梁部32,34に挟まれている軸である。振動梁部32,34は、軸αに沿って延出しており、図示の例では、軸αは、X軸に平行な軸である。
図示の例では、薄肉部12、厚肉部14、および受圧部16の平面形状は、矩形(正方形も含む)である。そのため、振動梁部32,34の間を通る軸αに限らず、X軸に平行な全ての軸において、薄肉部12の長さ(すなわち、X軸方向の大きさ)は、受圧部16の長さ(すなわち、X軸方向の大きさ)の20%以上60%以下であり、より好ましくは、30%以上50%以下であり、さらにより好ましくは、40%である。
なお、図示はしないが、薄肉部12の軸α上の長さL1が、受圧部16の軸α上の長さL2の20%以上60%以下であれば、薄肉部12、厚肉部14、および受圧部16の平面形状は、特に限定されない。
枠部17は、平面視において、受圧部16の周囲に設けられている。枠部17の平面形状は、枠状である。枠部17は、厚肉部14よりも大きな厚さを有している。枠部17は、基台20の枠部24に接合されている。これにより、ダイヤフラム10は、基台20に固定されることができる。
載置部18,19は、厚肉部14の下面に設けられている。載置部18,19は、厚肉部14の下面から下方(−Z軸方向)に突出している。載置部18,19の平面形状は、例えば、矩形である。載置部18,19には、感圧素子30が載置(接合)されている。
基台20は、基部22と、枠部24と、を有している。基部22および枠部24は、一体に設けられている。基部22の形状は、板状である。枠部24は、平面視において、基部22の周囲に設けられている。枠部24の平面形状は、ダイヤフラム10の枠部17と同じ形状であり、枠状である。枠部24は、基部22よりも大きな厚さを有している。基台20の枠部24には、ダイヤフラム10の枠部17が接合されている。これにより、ダイヤフラム10および基台20は、空間2を形成することができ、空間2に感圧素子30を収容することができる。
空間2は、例えば真空状態である。これにより、感圧素子30のCI(Crystal Impedance)値を低下させることができる。また、真空状態である空間2は、絶対圧力計である圧力センサー素子100において、圧力の基準となることができる。
ダイヤフラム10および基台20の材質は、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラスや、水晶などである。ダイヤフラム10と基台20とは、例えば、低融点ガラスやエポキシ系の接着剤によって接合されている。
なお、ダイヤフラム10と基台20との接合方法は、特に限定されず、ダイヤフラム10および基台20の構成材料によっては、直接接合、陽極接合、表面活性化接合などを用いてもよい。また、図示はしないが、ダイヤフラム10の枠部17と、基台20の枠部24との間に、感圧素子30と同じ材質からなる圧電体層が設けられていてもよい。
感圧素子30は、ダイヤフラム10および基台20によって形成されている空間2に収容されている。感圧素子30は、載置部18,19に載置され、載置部18,19を介して厚肉部14に固定されている。これにより、感圧素子30は、ダイヤフラム10に固定されている。
感圧素子30は、厚肉部14の基台20側の面14a側に配置されている。感圧素子30は、図2に示すように平面視において、厚肉部14の外縁に囲まれた位置に配置されている(厚肉部14の外縁の内側に配置されている)。すなわち、感圧素子30は、平面視において、薄肉部12と重なっていない。つまり、平面視において、感圧素子30の全てが、厚肉部14の外縁の内側に位置しており、感圧素子30の外縁は、厚肉部14の外縁と交差していない。
感圧素子30は、いわゆる双音叉型の圧電振動子(双音叉型振動子)である。感圧素子30は、一対の振動梁部32,34と、一対のベース部36,38と、を有している。振動梁部32,34およびベース部36,38は、一体に設けられている。
振動梁部32,34は、一方のベース部36から他方のベース部38まで、互いに離間して延出している。図2に示す例では、振動梁部32,34は、振動梁部32,34の間を通る軸αに沿って、延出している。振動梁部32,34の形状は、例えば、角柱状である。振動梁部32,34は、振動梁部32,34に設けられた励振電極(図示せず)に駆動信号(交番電圧)が印加されると、Y軸に沿って、互いに離間または近接するように屈曲振動することができる。
ベース部36,38は、振動梁部32,34の両端に接続されている。ベース部36,38は、載置部18,19を介して、厚肉部14に固定されている。より具体的には、ベース部36は、載置部18に接合され、ベース部38は、載置部19に接合されている。ベース部36,38と載置部18,19の接合方法は、特に限定されず、例えば、低融点ガラスやエポキシ系の接着剤が挙げられる。
感圧素子40の材質は、水晶、タンタル酸リチウム(LiTaO)、四ホウ酸リチウム(Li)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電材料であってもよいし、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)などの圧電体を皮膜として備えたシリコンなどの半導体材料であってもよい。
次に、圧力センサー素子100の動作について説明する。図3は、圧力センサー素子100の動作を説明するための断面図である。なお、便宜上、図3では、基台20の図示を省略している。
圧力センサー素子100では、図3(A)に示す状態で、図3(B)に示すように圧力Pが加わると、ダイヤフラム10の受圧部16が撓む。その際、薄肉部12は、厚肉部14よりも厚さが小さいので、厚肉部14よりも撓みやすい。これにより、厚肉部14に設けられた載置部18,19の下面(感圧素子30との接合面)が、互いに近づくように、厚肉部14を撓ませることができる。感圧素子30は、厚肉部14に固定されて、平面視において厚肉部14の外縁に囲まれた位置に配置されている。その結果、感圧素子30には、ベース部36とベース部38とが互いに近づく方向の力が加わり、振動梁部32,34には、圧縮応力Fが生じる。したがって、圧力センサー素子100に圧力Pが加わると、感圧素子30の振動周波数(発振周波数)は、低くなる。
圧力センサー素子100では、図示しない検知部によって、感圧素子30の発振周波数の変化量を検知することができる。そして、圧力センサー素子100では、検知された発振周波数の変化量に基づいて、付与された圧力の大きさを導き出すことができる。
本実施形態に係る圧力センサー素子100は、例えば、以下の特徴を有する。
圧力センサー素子100によれば、受圧部16は、薄肉部12と厚肉部14とを備え、感圧素子30は、厚肉部14に固定されて、厚肉部14の外縁に囲まれた位置に配置されている。そのため、上述のように、外部から受圧部16に圧力が加わると、薄肉部12は、厚肉部14よりも撓みやすく、感圧素子30には圧縮応力が生じる。これにより、圧力センサー素子100は、広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる。
例えば双音叉型振動子である感圧素子は、引っ張り応力が生じる場合に比べて圧縮応力が生じる場合の方が、破壊荷重が大きい。すなわち、感圧素子に引っ張り応力または圧縮応力が生じた場合、破壊限界点は、圧縮応力の方が引っ張り応力のときよりも大きくなる。圧力センサー素子では、感圧素子が破壊されない範囲で圧力測定を行うため、感圧素子に引っ張り応力が生じる場合は、圧力測定を行える範囲が狭くなってしまう。圧力センサー素子100によれば、このような問題を解消することができる。
また、圧力センサー素子100によれば、感圧素子に引っ張り応力が生じる圧力センサー素子と、圧力の測定範囲を同じとした場合に、分解能を向上させることができる。
さらに、圧力センサー素子100は、感圧素子30の破壊限界点を大きくできるので、感圧素子に引っ張り応力が生じる場合に比べて、ダイヤフラム10が撓むことによって感圧素子30に生じる応力によって、感圧素子30が破壊することを抑制できる。したがって、圧力センサー素子100では、寿命を長くすることができる。
圧力センサー素子100によれば、薄肉部12の軸α上の長さL1を、受圧部16の軸α上の長さL2の20%以上60%以下とすることができる。これにより、平面視において厚肉部14の外縁の内側に感圧素子30を配置させつつ、薄肉部12を厚肉部14よりも撓みやすくさせることができる。例えば、薄肉部の軸α上の長さが受圧部の軸α上の長さの20%よりも小さいと、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることが困難な場合がある。また、薄肉部の軸α上の長さが受圧部の軸α上の長さの60%よりも大きいと、厚肉部の面積が小さくなり、平面視において厚肉部の外縁の内側に感圧素子を配置できない場合がある。
圧力センサー素子100によれば、薄肉部12の軸α上の長さL1を、受圧部16の軸α上の長さL2の30%以上50%以下とすることができる。これにより、より確実に、平面視において厚肉部14の外縁の内側に感圧素子30を配置させつつ、外部の圧力によって薄肉部12を厚肉部14よりも撓みやすくさせることができる。さらに、薄肉部12の軸α上の長さL1を、受圧部16の軸α上の長さL2の40%とすることにより、よりいっそう確実に、平面視において厚肉部14の外縁の内側に感圧素子30を配置させつつ、外部の圧力によって薄肉部12を厚肉部14よりも撓みやすくさせることができる。
圧力センサー素子100によれば、薄肉部12の厚さT1を、厚肉部14の厚さT2の30%以上70%以下とすることができる。これにより、外部からの圧力によって厚肉部14も撓ませつつ、薄肉部12を厚肉部14よりも撓みやすくさせることができる。例えば、薄肉部の厚さが厚肉部の厚さの30%よりも小さいと、外部からの圧力によって薄肉部のみが撓み、厚肉部に固定されている感圧素子の発振周波数が変化しない場合がある。また、薄肉部の厚さが厚肉部の厚さの70%よりも大きいと、外部からの圧力によって薄肉部を厚肉部よりも撓みやすくさせることが困難な場合がある。
圧力センサー素子100によれば、薄肉部12の厚さT1を、厚肉部14の厚さT2の40%以上60%以下とすることができる。これにより、より確実に、外部からの圧力によって厚肉部14も撓ませつつ、薄肉部12を厚肉部14よりも撓みやすくさせることができる。さらに、薄肉部12の厚さT1を、厚肉部14の厚さT2の50%とすることにより、よりいっそう確実に、外部からの圧力によって厚肉部14も撓ませつつ、薄肉部12を厚肉部14よりも撓みやすくさせることができる。
圧力センサー素子100によれば、感圧素子30の材質は、水晶である。水晶によって構成されている双音叉型振動子を感圧素子として用いた場合、振動梁部が極めて細く、かつ水晶は硬質な材料であるため、特に、引っ張り応力によって破壊し易い。圧力センサー素子100によれば、感圧素子30には圧縮応力が生じるので、水晶によって構成されている双音叉型振動子を感圧素子30として用いた場合でも、感圧素子30が破壊することを抑制できる。
2. 圧力センサー素子の製造方法
次に、本実施形態に係る圧力センサー素子の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図4〜図6は、本実施形態に係る圧力センサー素子の製造工程を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、母基板40を用意する。母基板40としては、例えば、水晶基板を用いる。次に、母基板40の第1面42に所定形状のマスク層M1を形成し、母基板40の第1面42と反対側の第2面44に所定形状のマスク層M2を形成する。マスク層M1,M2としては、例えば、レジスト層を用いる。
図5に示すように、マスク層M1,M2をマスクとして、母基板40をエッチング(例えばウェットエッチング)する。これにより、薄肉部12と厚肉部14とを備えた受圧部16、枠部17、および載置部18,19を有するダイヤフラム10を、形成することができる。なお、マスク層M1,M2は、公知の方法により除去される。
図6に示すように、ダイヤフラム10に感圧素子30を固定する。より具体的には、ダイヤフラム10の載置部18,19に、感圧素子30のベース部36,38を接合する。なお、感圧素子30は、例えば水晶基板をフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術でパターニングすることにより用意することができる。
図2に示すように、基台20にダイヤフラム10を固定する。より具体的には、ダイヤフラム10の枠部17と、基台20の枠部24と、を接合する。これにより、ダイヤフラム10および基台20によって形成される空間2に、感圧素子30を収容することができる。本工程を真空状態で行うことにより、空間2を真空状態にすることができる。または、基台20に図示しない貫通孔を形成しておき、常圧下でダイヤフラム10と基台20とを接合した後、貫通孔を介して空間2を真空状態とし、貫通孔に図示しない充填物(例えばAuSnやAuGeからなる充填物)を充填し封止することによって、空間2を真空状態にしてもよい。なお、基台20は、例えば水晶基板をフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術でパターニングすることにより用意することができる。
以上の工程により、本実施形態に係る圧力センサー素子100を製造することができる。
3. 電子機器
次に、本実施形態に係る電子機器について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る電子機器は、本発明に係る圧力センサー素子を含む。以下では、本発明に係る圧力センサー素子として、圧力センサー素子100を含む電子機器について、説明する。
図7は、本実施形態に係る電子機器として、携帯電話機(PHSも含む)1200を模式的に示す斜視図である。
図7に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204、および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。
このような携帯電話機1200には、圧力センサー素子100が内蔵されている。
電子機器1200によれば、広い測定範囲で、圧力測定を行うことができる圧力センサー素子100を含むことができる。
なお、圧力センサー素子100を備えた電子機器は、上記の電子機器1200の他にも、例えば、歩数計、レーダー探知機、ラジオゾンデ、医療用活動量計、タコグラフ、腕時計、ゲーム機、カーナビゲーション装置などに適用することができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…空間、10…ダイヤフラム、12…薄肉部、12a…凹部、14…厚肉部、14a…厚肉部の面、16…受圧部、17…枠部、18,19…載置部、20…基台、22…基部、24…枠部、30…感圧素子、32,34…振動梁部、36,38…ベース部、40…母基板、42…第1面、44…第2面、100…圧力センサー素子、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部

Claims (8)

  1. 基台と、
    前記基台と平面視で重なっていて前記基台に固定されており、厚肉部と、前記厚肉部よりも厚さの小さい薄肉部とを含んでいて圧力を受けて変形する受圧部を有するダイヤフラムと、
    前記厚肉部の前記基台側の面側で、平面視において前記厚肉部の外縁に囲まれた位置に配置されている感圧素子と、
    を備えていることを特徴とする圧力センサー素子。
  2. 前記感圧素子は、
    前記厚肉部に固定されている一対のベース部と、
    前記一対のベース部の一方から他方まで、互いに離間して延出している一対の振動梁部と、
    を備えていることを特徴する請求項1に記載の圧力センサー素子。
  3. 前記一対の振動梁部は、前記一対の振動梁部に挟まれている軸に沿って延びており、
    前記薄肉部の前記軸上の長さは、前記受圧部の前記軸上の長さの20%以上60%以下であることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサー素子。
  4. 前記薄肉部の前記軸上の長さは、前記受圧部の前記軸上の長さの30%以上50%以下であることを特徴とする請求項3に記載の圧力センサー素子。
  5. 前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さの30%以上70%以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧力センサー素子。
  6. 前記薄肉部の厚さは、前記厚肉部の厚さの40%以上60%以下であることを特徴とする請求項5に記載の圧力センサー素子。
  7. 前記感圧素子の材質は、水晶であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサー素子。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の圧力センサー素子を含むことを特徴する電子機器。
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