JP2013248786A - 液体収容容器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】液体収容容器の製造方法は、(a)液体収容容器を準備する工程と、(b)大気開放口から供給口に至る流体の流れ方向を基準としたときに、第1収容室よりも下流側から液体を注入することで第1収容室に液体を収容する工程と、を備える。
【選択図】図15

Description

本発明は、液体収容容器の技術に関する。
従来、液体噴射装置の一例であるプリンターにインクを供給する技術として、インクカートリッジ(単に「カートリッジ」ともいう。)を利用する技術が知られている。カートリッジは、内部にインクを注入することで製造される。プリンターに装着されたカートリッジは、供給口を介して内部のインクをプリンターに流通させる。従来、カートリッジは、インクが消費され、内部の残量がゼロ、又は、少量になると、新たな製品に取り替えられていた。また、使用済のカートリッジに再度インクを注入することで、カートリッジを再度製造する場合がある。カートリッジとして、注入されたインクが収容される液体収容室とは別に、液体収容室の下流側に、インクを貯留するための所定容積を有するバッファ室を備えるタイプのカートリッジが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2010−5958号公報
ここで、カートリッジは、インク残量状態(インク残量の有無や、インク残量)を検出するために利用できる検出部材(例えば、圧電素子やプリズム。第1部材ともいう。)を備える場合がある。また、カートリッジにおいて、インク注入時や、インク注入後に内部に気泡が発生する場合がある。ここで、第1部材を備えるカートリッジでは、内部で発生した気泡が第1部材に到達すると、第1部材を用いたインク残量状態の検出精度が低下する虞がある。
ここで、カートリッジへのインク注入方法として、バッファ室からカートリッジ内にインクを注入する方法が考えられる。しかしながら、バッファ室からインクを注入する際に気泡が発生すると、第1部材が配置された領域(第1収容室)に気泡が侵入する場合がある。第1部材が配置されインクを収容する第1収容室は、様々なリブが設けられている場合がある。よって、第1収容室に気泡が到達すると、様々なリブによって気泡の流動が阻害され第1部材の周辺で気泡が滞留し、第1部材を用いたインク残量検出の検出精度が低下する場合があった。
上記に挙げたような課題は、インクを内部に収容するためのカートリッジに限らず、インク以外の他の種類の液体を収容するための液体収容容器に共通する課題であった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために成されたものであり、気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
[適用例1]液体噴射装置へ供給する液体を収容する液体収容容器の製造方法であって、
(a)液体収容容器を準備する工程であって、前記液体を収容するための第1収容室と、前記第1収容室に配置された第1部材であって表面と接触する流体の屈折率に応じて前記表面の光の反射状態が変化する第1部材と、前記液体噴射装置に接続される供給口が一端部に形成された液体誘導流路であって、他端部である液体連通孔によって前記第1収容室と連通する液体誘導流路と、大気を導入するための大気開放口が一端部に形成された大気導入流路であって、前記第1収容室と連通し前記大気開放口から導入した大気を前記第1収容室に流通させる大気導入流路と、を備え、
前記第1収容室は、
前記第1収容室の内壁面を構成し、前記第1部材が配置された第1部材配置面と、
前記第1収容室の内部に配置された第1内壁であって、水平な平面に配置された前記液体噴射装置に前記液体収容容器が装着された装着状態において、前記第1部材よりも上側の位置で前記第1部材を覆うように設けられた第1内壁と、を有し、
前記液体連通孔は、
前記装着状態において前記第1内壁よりも下側の位置、かつ、前記装着状態において前記水平な平面に前記液体収容容器を垂直投影したときに、前記第1内壁と重ならない位置に設けられている、液体収容容器を準備する工程と、
(b)前記大気開放口から前記供給口に至る流体の流れ方向を基準としたときに、前記第1収容室よりも下流側から前記液体を注入することで前記第1収容室に前記液体を収容する工程と、を備える、液体収容容器の製造方法。
適用例1に記載の液体収容容器の製造方法によれば、液体収容容器を水平な平面に垂直投影したときに、液体連通孔が第1内壁と重ならない位置に設けられている。これにより、第1収容室よりも下流側から液体を注入する際に気泡が発生した場合でも、第1内壁が障壁となって、気泡が第1部材の周囲に滞留する可能性を低減できる。よって、気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる。
[適用例2]適用例1に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記第1内壁は、前記第1収容室を区画形成する外壁面に接続された一端部から開放された他端部に向かうに従って、前記装着状態において高くなるように傾斜している、液体収容容器の製造方法。
適用例2に記載の液体収容容器の製造方法によれば、第1内壁と第1部材との間に気泡が存在した場合でも、第1内壁に沿って気泡を第1部材から離れる方向(装着状態における上方向)に誘導できる。すなわち、第1内壁が障壁となって、気泡が第1部材の周囲に滞留する可能性をより低減できる。
[適用例3]適用例1又は適用例2に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記第1収容室は、
内部に配置され、前記第1部材配置面から延びる板状の底面区画壁であって、前記第1部材配置面と接触する下端部に厚さ方向に沿って前記液体連通孔が形成された底面区画壁を有し、
前記底面区画壁は、前記垂直投影した場合に前記第1内壁と重ならない位置に設けられ、
前記底面区画壁のうち前記第1部材と向かい合う第1主面は、前記装着状態において前記第1部材配置面から鉛直方向に延びる、液体収容容器の製造方法。
適用例3に記載の液体収容容器の製造方法によれば、液体連通孔が下端部に形成された底面区画壁の第1主面が、第1部材が位置する方向とは異なる方向である鉛直方向に延びる。よって、液体を注入する際に気泡が発生し、液体連通孔を通って第1収容室に気泡が侵入した場合でも、第1主面に沿って気泡を第1部材が位置する方向とは異なる方向に誘導できる。これにより、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。
[適用例4]適用例3に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記装着状態において、前記底面区画壁の上端部は、異なる高さとなる部分を有するように少なくとも一部が傾斜する、液体収容容器の製造方法。
適用例4に記載の液体収容容器の製造方法によれば、底面区画壁の上端部のうち低い部分によって、第1主面に沿って誘導した気泡をより広い空間へと導くことができる。これにより、液体連通孔を通って第1収容室に侵入した気泡が第1部材に到達する可能性をさらに低減できる。
[適用例5]適用例1から適用例4のいずれか一つに記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記工程(a)によって準備する前記液体収容容器は、さらに、
前記液体収容容器の外表面の一部を形成する第1面であって、前記供給口が端部に形成された液体供給部が突出して配置された第1面と、
前記外表面の一部を形成し、前記第1面と交わる第2面と、
前記外表面の一部を形成し、前記第1面と交わり、かつ、前記第2面と対向する第3面と、を備え、
前記第1部材は、前記第2面と前記第3面とが対向する対向方向について前記第3面よりも前記第2面に近い位置に配置されており、
前記第1収容室は、
前記対向方向について前記第1部材を挟んで前記第2面と反対側に配置され、かつ、前記装着状態において前記液体連通孔よりも上側の位置で前記液体連通孔に近接して配置された連通面を有し、
前記連通面は、
前記装着状態において、下方から上方に向かうに従って前記対向方向について前記第3面に近づく、液体収容容器の製造方法。
適用例5に記載の液体収容容器の製造方法によれば、液体連通孔を通って第1収容室に気泡が侵入した場合でも、連通面によって気泡を第1部材から遠ざかる方向に誘導できる。これにより、気泡が第1部材に到達する可能性をさらに低減できる。
[適用例6]適用例1から適用例5のいずれか一つに記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記第1収容室は、
複数の区画壁によって形成された複数の区画収容室であって、互いに前記液体が流通できる複数の区画収容室を有し、
前記複数の区画収容室は、
前記第1部材配置面を含み、前記第1部材が配置された第1部材収容室であって、前記液体連通孔によって前記液体誘導流路と連通する第1部材収容室と、
前記装着状態において前記第1部材収容室よりも上側に位置し、かつ、前記水平な平面に前記液体収容容器を垂直投影したときに前記第1部材と重ならない異なる位置に設けられた上部収容室と、を有し、
前記第1部材収容室と前記上部収容室とは、前記装着状態において前記上部収容室の下端部で連通している、液体収容容器の製造方法。
適用例6に記載の液体収容容器の製造方法によれば、液体連通孔を通って気泡が第1部材収容室に侵入した場合でも、液体収容容器を装着状態にすることで、第1部材が配置されていない上部収容室で気泡を捕捉できる。これにより、第1部材収容室に存在する気泡の量を低減でき、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。
[適用例7]適用例1から適用例6のいずれか一つに記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記液体連通孔は、前記第1収容室が有する複数の壁の一つに形成された切り欠きによって一部が構成される、液体収容容器の製造方法。
適用例7に記載の液体収容容器の製造方法によれば、液体連通孔を容易に形成できる。
[適用例8]適用例1から適用例7のいずれか一つに記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記液体誘導流路は、
前記液体連通孔によって前記第1収容室と連通し、直線状に延びる第1貫通流路を含み、
前記液体連通孔は、
前記第1貫通流路が延びる方向と直交する方向に延び、
前記工程(b)において前記液体を注入する部分は、
前記流体の流れ方向において、前記第1貫通流路、又は、前記第1貫通流路より下流側に位置する、液体収容容器の製造方法。
適用例8に記載の液体収容容器の製造方法によれば、第1貫通流路は、液体連通孔と直交する方向に延びる。すなわち、第1貫通流路と液体連通孔とが全体として直角に折れ曲がった流路を形成している。よって、第1貫通流路、又は、第1貫通流路よりも下流側で液体を注入する際に気泡が発生した場合でも、第1収容室に気泡が到達する可能性を低減できる。
[適用例9]適用例8に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記液体連通孔の開口面積は、前記第1貫通流路の流路断面積よりも小さい、液体収容容器の製造方法。
適用例9に記載の液体収容容器の製造方法によれば、例えば、第1貫通流路を通過できる程度の大きさの気泡が第1貫通流路から液体連通孔に進行した場合でも、液体連通孔によって気泡を捕捉させることができる。これにより、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。また、例えば、第1貫通流路を通過できる程度の大きさの気泡が第1貫通流路から液体連通孔に進行した場合でも、液体連通孔によって小さな気泡に分裂させることができる。これにより、大きな気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる。
[適用例10]適用例8又は適用例9に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記液体誘導流路は、
前記流体の流れ方向において、前記第1貫通流路よりも下流側に位置する第1液体流路であって、前記第1貫通流路が延びる方向に垂直な平面上に沿って延びる第1液体流路、を備え、
前記工程(b)において前記液体を注入する部分は、前記第1液体流路、又は、前記第1液体流路よりも下流側に位置する、液体収容容器の製造方法。
適用例10に記載の液体収容容器の製造方法によれば、第1液体流路は第1貫通流路が延びる方向に垂直な平面上に沿って延びる。すなわち、第1液体流路と第1貫通流路とが全体として直角に曲がった流路を形成する。これにより、第1液体流路、又は、第1液体流路よりも下流側で液体を注入した際に気泡が発生した場合でも、発生した気泡が第1収容室に到達する可能性を低減できる。
[適用例11]適用例8又は適用例9に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記液体誘導流路は、
前記流体の流れ方向において前記第1貫通流路よりも下流側に位置し、上流側から下流側に向かって前記装着状態において鉛直上方向に延びる部分を有する第1液体流路と、
前記第1液体流路よりも下流側に位置し、上流側から下流側に向かって前記装着状態において鉛直下方向に延びる部分を有する第2液体流路と、を備え、
前記工程(b)において前記液体を注入する部分は、前記第2液体流路よりも下流側に位置する、液体収容容器の製造方法。
適用例11に記載の液体収容容器の製造方法によれば、第1液体流路と第2液体流路とは反対向きに延びる流路を有する。すなわち、第1液体流路と第2液体流路とが全体として180°折れ曲がった流路を形成することになる。よって、第2液体流路よりも下流側で液体を注入した際に気泡が発生した場合でも、発生した気泡が第2液体流路と第1液体流路とを通過して第1収容室まで至る可能性を低減できる。
[適用例12]適用例1から適用例11のいずれか一つに記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記工程(b)は、
前記液体を注入する部分を形成する形成壁に穴を開けることで、前記液体を注入するための注入口を形成する工程を含む、液体収容容器の製造方法。
適用例12に記載の液体収容容器の製造方法によれば、形成壁に穴を開けることで容易に注入口を形成できる。また、注入口を介して液体収容容器の内部に容易に液体を注入できる。
[適用例13]適用例12に記載の液体収容容器の製造方法であって、
前記形成壁の一部は、フィルムによって形成され、
前記工程(b)の前記注入口を形成する工程は、
前記フィルムに前記注入口を形成する工程である、液体収容容器の製造方法。
適用例13に記載の液体収容容器の製造方法によれば、注入口を形成壁に容易に形成できる。
[適用例14]適用例12又は適用例13に記載の液体収容容器の製造方法であって、さらに、
(c)前記工程(b)の後に、前記注入口を封止する工程を含む、液体収容容器の製造方法。
適用例14に記載の液体収容容器の製造方法によれば、注入口を封止することで液体収容容器内部の液体が外部に漏れ出す可能性を低減できる。
[適用例15]適用例1から適用例14のいずれか一つに記載の液体収容容器であって、
前記第1部材は、プリズムである、液体収容容器の製造方法。
適用例15に記載の液体収容容器の製造方法によれば、プリズムを利用して液体収容容器の液体残量状態を検出できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、液体収容容器及びその製造方法、上述したいずれかの構成の液体収容容器を備えた液体噴射装置、液体収容容器への液体注入方法等の態様で実現することができる。
液体噴射システム1000の概略構成を示す図である。 カートリッジ10の第1の外観斜視図である。 カートリッジ10の第2の外観斜視図である。 カートリッジ10の一部分解斜視図である。 容器本体12の斜視図である。 第1部材ユニット60の外観斜視図である。 第1部材ユニット60の上面図である。 第1部材ユニット60の右側面図である。 第1部材ユニット60の左側面図である。 第1部材ユニット60の背面図である。 第1部材ユニット60の正面図である。 第1部材ユニット60の底面図である。 図5CのF5C−F5C断面図である。 流路140を概念的に説明するための図である。 インク残量状態の検出方法を説明するための第1の図である。 インク残量状態の検出方法を説明するための第2の図である。 容器本体12をY軸正方向側(第1の側)から見た図である。 容器本体12をY軸負方向側(第2の側)から見た図である。 図9に示す第1収容室350の拡大図である。 容器本体12の第1底面室344t近傍の斜視図である。 カートリッジの製造方法を説明するためのフローチャートである。 インク注入の具体的な方法の一例を説明するための図である。 液体注入工程の詳細フローである。 液体供給ユニット1200を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.液体噴射システムの構成:
図1は、液体噴射システム1000の概略構成を示す図である。液体噴射システム1000は、本発明の実施例としての液体収容容器10と、液体噴射装置1とを備える。液体噴射装置1は印刷用紙PAにインクを吐出し印刷を行うインクジェットプリンター1(以下、単に「プリンター1」ともいう。)である。プリンター1は、液体収容容器としてのインクカートリッジ10と、ホルダー2と、第1のモーター3と、第2のモーター4と、制御ユニット6と、操作部7と、所定のインターフェース8と、光学式検出装置5と、を備えている。なお、以下では、インクカートリッジ10を単に「カートリッジ10」とも呼ぶ。
ホルダー2は印刷用紙PAと対向する側にインクを吐出する印刷ヘッド(図示せず)を備える。また、ホルダー2は、カートリッジ10を着脱可能に搭載している。各カートリッジ10には、シアン、マゼンダ、イエロー等のインクがそれぞれ収容されている。カートリッジ10に収容されているインクがホルダー2の印刷ヘッドに供給され、印刷用紙PAにインクが吐出される。
第1のモーター3は、ホルダー2を主走査方向に駆動させる。第2のモーター4は、印刷用紙PAを副走査方向に搬送させる。制御ユニット6はプリンター1の動作全般を制御する。
光学式検出装置5は、所定の位置に固定されている。ホルダー2が所定の位置に移動した際に、インク残量状態を検出するために光学式検出装置5は、カートリッジ10に向けて光を照射する。なお、この詳細は後述する。
制御ユニット6は、所定のインターフェース8を介して接続されたコンピューター9等から受信した印刷データに基づいて、第1のモーター3、第2のモーター4、印刷ヘッドを制御して印刷を行わせる。また、制御ユニット6は、光学式検出装置5から受信したデータに基づいてカートリッジ10のインク残量状態(インク残量又はインク有無)を検出する。制御ユニット6には、操作部7が接続されており、利用者からの種々の操作を受け付ける。
A−2.カートリッジの概略構成:
図2は、カートリッジ10の第1の外観斜視図である。図3は、カートリッジ10の第2の外観斜視図である。図2及び図3には、互いに直交する座標軸であるXYZ軸を付している。なお、これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。水平な平面に配置されたプリンター1にカートリッジ10が装着された装着状態(装着姿勢)において、Z軸負方向が鉛直下方向となる。また、水平な平面は、X軸方向とY軸方向に平行な平面である。
図2及び図3に示すように、カートリッジ10の外観形状は略長方体形状である。カートリッジ10の外表面(外殻)は6つの面を備える。6つの面は、底面14、上面13、正面15、背面16、右側面17、左側面18である。6つの面13〜18は、カートリッジ10の外殻を構成する外殻部材であるとも言える。各面13〜18は、平面状である。平面状とは、面全域が完全に平坦である場合と、面の一部に凹凸を有する場合を含む。つまり、面の一部に多少の凹凸があっても良い。各面13〜18の平面視における外形は、いずれも長方形である。カートリッジ10の外表面(外殻)は、左側面18の一部を形成するフィルム(後述する)と、容器本体12と、カバー部材11とを含む。
また、底面14は、装着状態においてカートリッジ10の底壁を形成する壁を含む概念であり、「底面壁部(底壁)14」とも呼ぶことができる。また、上面13は、装着状態においてカートリッジ10の上壁を形成する壁を含む概念であり、「上面壁部(上壁)13」とも呼ぶことができる。また、正面15は、装着状態においてカートリッジ10の正面壁を形成する壁を含む概念であり、「正面壁部(正面壁)15」とも呼ぶことができる。また、背面16は、装着状態において背面壁を形成する壁を含む概念であり、「背面壁部(背面壁)16」とも呼ぶことができる。また、右側面17は、装着状態において右側壁を形成する壁を含む概念であり「右側面壁部(右側面壁)17」とも呼ぶことができる。また、左側面18は、装着状態において左側壁を形成する壁を含む概念であり、「左側面壁部(左側面壁)18」とも呼ぶことができる。なお、「壁部」や「壁」とは、単一の壁によって形成されている必要はなく、複数の壁によって形成されていても良い。例えば、底面壁部(底壁)14は、装着状態において、カートリッジ10の内部空間に対してZ軸負方向側に位置する壁である。言い換えれば、図3に示すように、底面壁部(底壁)14は、カバー部材11や容器本体12や第1部材ユニット60等によって形成されている。
底面14と上面13とは対向する。正面15と背面16とは対向する。右側面17と左側面18とは対向する。詳細には、底面14と上面13とはZ軸方向において対向し、正面15と背面16とはX軸方向において対向し、右側面17と左側面18とはY軸方向において対向する。ここで、底面14を第1面14とも呼ぶ。背面16を第2面16とも呼ぶ。正面15を第3面15とも呼ぶ。上面13を第4面13とも呼ぶ。右側面17を第5面17とも呼ぶ。左側面18を第6面18とも呼ぶ。
カートリッジ10の、長さ(X軸方向の長さ)、幅(Y軸方向の長さ)、高さ(Z軸方向の長さ)は、長さ、高さ、幅の順に大きい。なお、カートリッジ10の長さ、幅、高さの大小関係は任意に変更可能であり、例えば、高さ、長さ、幅の順に大きくても良いし、高さ、長さ、幅がそれぞれ等しくても良い。
図3に示すように、底面14には、液体供給部40が突出して配置されている。液体供給部40は、略円筒形状である。底面14は、装着状態において水平な面である。液体供給部40には、ホルダー2に設けられ印刷ヘッドにインクを流通させるための液体供給針が挿入される。液体供給部40の端面にはカートリッジ10内部のインクを外部に向けて流通させるための供給口42が形成されている。供給口42に液体供給針が挿入されてカートリッジ10がホルダー2に接続される。プリンター1に装着される前のカートリッジ10は、供給口42がフィルム51で塞がれている。フィルム51は、液体供給針によって破られるように構成されている。底面14には、正面15よりも背面16に近い位置に第1部材ユニット60が設けられている。言い換えれば、第1部材ユニット60は、底面14のうち液体供給部40が設けられた位置よりも背面16側に設けられている。第1部材ユニット60は、検出装置5を用いたカートリッジ10の液体残量状態の検出に利用される。
第1部材ユニット60は、透明である。第1部材ユニット60は、カートリッジ10の外部から後述する液体収容室120を視認できるように配置されている。なお、第1部材ユニット60は半透明であっても良い。第1部材ユニット60の詳細は後述する。
正面15は、底面14と交わる。また、正面15は、上面13と交わる。図2に示すように、正面15のうち、上面13よりも底面14に近い位置には回路基板30が設けられている。回路基板30の表面には、複数の基板端子31が形成されている。複数の基板端子31のそれぞれは、装着状態においてホルダー2に設けられた複数の装置側端子の対応する端子と接触する。これにより、回路基板30は、プリンター1の制御ユニット6と電気的に接続される。また、回路基板30の裏面には、書き換え可能なメモリーが設けられている。メモリーには、カートリッジ10のインク消費量やインク色等の、カートリッジ10に関する情報が記録されている。また、正面15のうち、回路基板30よりも上面13に近い位置には、レバー20が設けられている。レバー20は、弾性変形して、カートリッジ10のプリンター1への着脱に利用される。
図3に示すように、左側面18には大気開放口19が形成されている。大気開放口19は、カートリッジ10内部に空気を導入するための開口である。インクが収容された後の使用前のカートリッジ10には、大気開放口19を封止するためのフィルム52が貼り付けられている(図4)。カートリッジ10を使用する際には、ユーザーはフィルム52を剥がしてから、カートリッジ10をホルダー2に装着する。
ここで、互いに直交する座標軸であるXYZ軸を用いてカートリッジ10の方向を以下のように規定できる。すなわち、底面14と上面13とが対向する方向がZ軸方向である。また、Z軸方向のうち、底面14から上面13に向かう方向がZ軸正方向である。また、Z軸方向のうち、上面13から底面14に向かう方向がZ軸負方向である。また、正面15と背面16が対向する方向がX軸方向である。また、X軸方向のうち、背面16から正面15に向かう方向がX軸正方向である。また、X軸方向のうち、正面15から背面16に向かう方向がX軸負方向である。また、右側面17と左側面18が対向する方向がY軸方向である。また、Y軸方向のうち、左側面18から右側面17に向かう方向がY軸正方向である。また、Y軸方向のうち、右側面17から左側面18に向かう方向がY軸負方向である。
また、互いに直交する座標軸であるXYZ軸を用いてカートリッジ10の方向を以下のように規定できる。すなわち、液体供給部40が延びる方向がZ軸方向である。Z軸方向のうち、流体の流れ方向において上流側から下流側に向かう方向がZ軸負方向である。また、Z軸方向のうち、流体の流れ方向において下流側から上流側に向かう方向がZ軸正方向である。また、カートリッジ10をホルダー2に着脱する際の移動方向がZ軸方向であるとも言える。Z軸方向のうち、カートリッジ10をホルダー2に装着する際の移動方向がZ軸負方向である。また、Z軸方向のうち、カートリッジ10がホルダー2から取り外す際の移動方向がZ軸正方向である。また、ホルダー2に装着されたカートリッジ10が第1のモーター3(図1)の駆動により主走査方向に移動する方向がY軸方向である。
また、カートリッジ10の長さ方向がX軸方向であり、幅方向がY軸方向であり、高さ方向がZ軸方向であるとも言える。
図4は、カートリッジ10の一部分解斜視図である。図5Aは、容器本体12の斜視図である。図4は、容器本体12にカバー部材11が取り付けられた状態を示している。図5Aは、容器本体12にカバー部材11が取り付けられていない状態を示している。
図5Aに示すように、容器本体12は、凹状形状である。凹状形状の容器本体12の底部を形成する壁12pの第1の側には、様々な形状を有する板状の壁300(リブ300)が形成されている。言い換えれば。容器本体12のY軸正方向側には、様々な形状を有する板状の壁300(リブ300)が形成されている。リブ300のY軸正方向側の端面にはフィルム55が緻密に貼り付けられる。これらのリブ300とフィルム55により後述する液体収容室120等の複数の小部屋がカートリッジ10内部に区画形成される。すなわち壁12pは、液体収容室120の複数の外壁面のうちの一側壁面を形成しているとも言える。壁12pは平板状である。これらの各部屋については、さらに詳細を後述する。また、図2に示すカバー部材11は、フィルム55を覆うように容器本体12に取り付けられる。カバー部材11は、容器本体12の液体供給部40が設けられた面の一部も覆うことで、底面14の一部も形成する(図4)。容器本体12とカバー部材11とはそれぞれ、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂を一体成形することで作成できる。
図4に示すように、壁12pのY軸負方向側には、複数の溝200が形成されている。すなわち、容器本体12のY軸負方向側には、複数の溝200が形成されている。また、容器本体12のY軸負方向側には、弁ユニット70が配置される弁室79と、気液分離膜56が配置される気液分離室220が形成されている。弁室79と気液分離室220とはそれぞれ、壁12pのY軸負方向側に形成した凹部である。弁室79の底部には弁孔381が形成されている。気液分離膜56は、気体の透過を許容すると共に、液体の透過を許容しない素材で構成されている。
弁ユニット70は、弁部材73とバネ72とバネ座71とを備える。大気開放口19から供給口42に至る流体の流れ方向において、弁部材73を挟んだ流路の圧力差に基づいて弁部材73が変形することで、弁ユニット70は弁孔381を開閉させる。バネ72は、弁部材73を弁孔381に押し付ける方向に、弁部材73を付勢する。弁部材73により、弁室79より下流側(「弁下流側」とも呼ぶ。)の圧力は、弁室79より上流側(「弁上流側」とも呼ぶ。)の圧力より低く調整され、弁下流側が大気圧を基準とした負圧となる。カートリッジ10がプリンター1に装着され、弁下流側のインクが消費されると、弁下流側の負圧の絶対値が大きくなり、弁部材73が弁孔381から離れるように変形する。すると、液体収容室120のインクが弁室79よりも下流側に供給され、所定範囲の負圧に弁下流側が戻る。これにより、弁部材73がバネ72の力によって弁孔381を塞ぐように変形する。また、液体収容室120のインクが消費されるに伴って大気開放口19を介して液体収容室120に大気(空気)が導入される。
図4に示すように、カートリッジ10は、フィルム54を備える。容器本体12のY軸負方向側のうち少なくとも溝200や気液分離室220や弁室79が形成された部分を覆うように、フィルム54が容器本体12に貼り付けられる。フィルム54と容器本体12によって、後述する各種の流路、例えば、インクや大気が流通するための流路が形成される。
図4に示すように、液体供給部40の内部には、供給ユニット48が配置されている。供給ユニット48は、液体供給部40の供給口42から近い側から順に、シール部材46と、バネ座44と、バネ43とを備える。シール部材46は、液体供給部40にプリンター1の液体供給針が挿入されているときに、液体供給部40の内壁と液体供給針との外壁との間に隙間が生じないようにシールする。バネ座44は、カートリッジ10がホルダー2に装着されていないときに、シール部材46に当接して液体供給部40内の流路を閉塞する。バネ33は、バネ座44をシール部材46に当接させる方向に付勢する。液体供給針が液体供給部40内に挿入されると、液体供給針がバネ座44をZ軸正方向に押し上げ、バネ座44とシール部材46との間に隙間が生じ、当該隙間から液体供給針にインクが供給される。
図5Aに示すように、容器本体12のうち液体供給部40が設けられた壁14aには、減圧孔84が形成されている。減圧孔84は、カートリッジ10の製造工程においてインクを注入する際に、内部の空気を吸い出してカートリッジ10の内部を減圧するために利用できる。また壁14aには、第1部材ユニット60が取り付けられている。第1部材ユニット60は、カートリッジ10内部に位置する表面62を有する。
図5Bは、第1部材ユニット60の外観斜視図である。図5Cは、第1部材ユニット60の上面図である。図5Dは、第1部材ユニット60の右側面図である。図5Eは、第1部材ユニット60の左側面図である。図5Fは、第1部材ユニット60の背面図である。図5Gは、第1部材ユニット60の正面図である。図5Hは、第1部材ユニット60の底面図である。図5Iは、図5CのF5C−F5C断面図である。
図5B〜図5Iに示すように、第1部材ユニット60は、第1部材としてのプリズム61を備える。プリズム61は、三角プリズムであり、いわゆる三角柱形状である。また、プリズム61は直角プリズムである。プリズム61は、装着状態において水平面に対して同じ角度傾斜する2つの表面62(第1表面62a,第2表面62bともいう。)を有する。第1部材ユニット60は、2つの表面62が液体収容室120内に位置するように底面14に配置されている。図5Iに示すように、プリズム61は、第1表面62aと第2表面62bとが交わることで頂角を形成する稜線61tを有する。稜線61tは、第1表面62aと第2表面62bとが実際に交わっている場合は実際に交わって形成される線である。また、稜線61tとは、第1表面62aと第2表面62bとが実際には交わっていない場合は、第1表面62aを含む平面と第2表面62bを含む平面とが交わって形成される線である。
また、第1部材ユニット60は、取付部602と、土台部604とを備える。取付部602は、底面14の一部を形成する(図4)。土台部604は、取付部602上に配置されている。土台部604のうち、プリズム61が配置された面は液体収容室120内に露出し、後述する第1部材配置面の一部を形成する。プリズム61は土台部604上に配置されている。
図6は、大気開放口19から供給口42に至る流路140を概念的に説明するための図である。カートリッジ10の内部構造について説明する前に、理解の容易のために大気開放口19から供給口42に至る流路140について、図6を用いて説明する。また、流路140を構成する各流路を説明する場合において、「上流側」、「下流側」の基準は、大気開放口19から供給口42に向かう流体の流れ方向を基準とする。
流路140は、インクを収容するための液体収容室120と、液体収容室120よりも上流側に位置する大気導入流路110と、液体収容室120よりも下流側に位置する液体誘導流路130とに大きく分けられる。大気導入流路110は、外部から大気開放口19を介して内部に取り込んだ大気(空気)を液体収容室120に流通させるための流路である。液体誘導流路130は、供給口42を介して液体収容室120に収容されているインクをプリンター1に流通させるための流路である。流路140は、上述のごとく、容器本体12と、2枚のフィルム54,55とによって形成されている(図4、図5A)。2枚のフィルム54,55は容器本体12を挟む位置に配置されている。
大気導入流路110は、上流側から順に、第1大気流路210と、蛇行流路214と、気液分離室220と、第2大気流路234と、第3大気流路238と、空気室245と、第3大気流路254と、を含む。蛇行流路214は、大気開放口19から液体収容室120までの流路長を長くするために細長く蛇行して形成されている。これにより、液体収容室120内のインク中の水分の蒸発を抑制することができる。気液分離室220の途中には、流路を区画するように気液分離膜56が配置されている。気液分離膜56によって、液体収容室120から上流側にインクが逆流した場合でも、インクが気液分離膜56よりも上流に侵入することを抑制できる。空気室245は、上流側から順に第1空気室244と第2空気室248とを備える。空気室245は、温度上昇などにより液体収容室120内の空気が膨張し、液体収容室120内のインクが第3大気流路254を介して空気室245に逆流した際、逆流したインクを空気室120で捕捉し、逆流したインクが大気開放口19から漏れることを防止する。また、複数の空気室のうち、液体収容室120に近い第2空気室248の容積は第1空気室244の容積よりも大きくなっている。これにより、仮にインクが逆流した場合であってもより下流側(液体収容室120外部から遠い側)でインクをトラップすることができる。
大気導入流路110のうち、空気室245よりも上流側に位置する流路を第1大気導入流路110aとも呼び、空気室245よりも下流側に位置する流路である第3大気流路254を第2大気導入流路254とも呼ぶ。
液体収容室120は、上流側から順に、第2収容室302と、液体連通流路330と、第1収容室350とを含む。液体連通流路330は、第2収容室302と第1収容室350とを連通させる。
液体誘導流路130は、上流側から順に、狭小流路(第1貫通流路)370と、第1液体流路372と、第2液体流路378と、弁室79と、第1鉛直流路382と、供給流路388と、液体供給部40と、を含む。液体供給部40には、ホルダー2の液体供給針900が挿入される。
インクは、カートリッジ10の製造時には、例えば、図6において点線ML1で液面を概念的に示すように、第2収容室302まで充填される。カートリッジ10の内部のインクがプリンター1によって消費されていくと、液面は下流側に移動し、その代わりに大気開放口19を介して上流側から大気がカートリッジ10内部に流入する。そして、インクの消費が進むと、図6において点線ML2で液面を概念的に示すように、液面が第1部材61の表面62の所定の部分よりも下側に位置する。そうすると、光学式検出装置5を用いて制御ユニット6がカートリッジ10のインク残量が少なくなったことを検出する。そして、制御ユニット6は、カートリッジ10内部のインクが完全に消費されるより前の段階で、印刷を停止し、ユーザーにインク切れを通知する。完全にインクが切れて、さらに印刷を行うと印刷ヘッドに空気が混入し、不具合が発生するおそれがあるためである。
A−3.第1部材ユニットを用いた残量状態の検出:
図7は、インク残量状態の検出方法を説明するための第1の図である。図8は、インク残量状態の検出方法を説明するための第2の図である。図7及び図8は、第1収容室350のうち第1部材ユニット60が配置された部分の概略断面図である。
光学式検出装置5は、光を第1部材ユニット60に向けて射出するための発光素子5aと、第1部材ユニット60から反射された光を受光するための受光素子5bと、を備える。
プリズム61の表面62は接する流体の屈折率に応じて光の反射状態が変化する。図7に示すように、表面62のうち、光が照射される部分がエアに接触する第1の場合は、プリズム61とエアとの屈折率の違いにより、発光素子92から表面62に向けて射出された光は表面62で反射し、受光素子5bに入射する。一方、図8に示すように、表面62のうち、光が照射される部分がインクに接触する第2の場合は、プリズム61とインクとの屈折率が同程度であるため、発光素子5aから射出された光は、表面62で少し屈折してインク内を進む。すなわち、受光素子5bに入射した光を測定することで、インク残量状態を検出できる。言い換えれば、液体収容室120のインクが、表面62の一部がエアと接触する程度に少なくなった場合は、受光素子5bには光が入射する。一方で、液体収容室120にインクが、表面62のうち光が照射される部分よりも上側に位置する程度に十分に収容されている場合は、受光素子5bには光が殆ど入射しない。
上記のように、第1部材(プリズム)61は、カートリッジ10内のインク残量又はインク有無を光学的に検出するために用いられる部材であるとも言える。ここで、光学的に検出するとは、一般的に用いられている光反射型センサーを用いたものでも、光透過型センターを用いたものでも良い。また、センサー自体は、プリンター1側に設けられていてもカートリッジ10と一体に形成されていても構わない。
A−4.カートリッジの詳細構成:
図9は、容器本体12をY軸正方向側(第1の側)から見た図である。図10は、容器本体12をY軸負方向側(第2の側)から見た図である。図11は、図9に示す第1収容室350の拡大図である。図11には、狭小流路370を模式的に立体的に示した図も併せて記載している。図10に示す容器本体12は、弁室79に弁ユニット70が配置されている。第1の側とは、液体収容室120の外形を区画する複数の壁のうちの1つの壁12pに対してY軸正方向側を指す。また、第2の側とは、壁12pに対してY軸負方向側を指す。
図9及び図10に示すように、大気開放口19は、第1大気流路210に直接に連通している。第1大気流路210は、第1の側に形成されている。蛇行流路214は、容器本体12を貫通する連通孔212によって第1大気流路210と直接に連通する。図10に示すように蛇行流路214の下流側端部には、気液分離室220が直接に連通している。気液分離室220の底面には連通孔230が形成されている。また、気液分離室220の底面を囲む内壁には土手222が形成されている。気液分離膜56は、土手222に粘着されている。なお、「直接に連通する」とは、連通する流路(室)間に他の流路(室)が存在しないことを言う。言い換えれば、「直接に連通する」とは、連通する流路(室)同士が接続されており、隣り合って配置されていることを言う。すなわち「直接に連通する」とは、連通する流路(室)間において、一方の流路(室)に対して流体が流通できる開口(孔)と他方の流路(室)に対して流体が流通できる開口(孔)とが共通であることをいう。
図9に示すように、第2大気流路234は、連通孔230を介して気液分離室220と直接に連通する。第2大気流路234は、カートリッジ10の第1の側に形成されている。図9及び図10に示すように、第3大気流路238は、連通孔236を介して第2大気流路234に直接に連通している。第3大気流路238は、カートリッジ10の第2の側に形成されている。
図9に示すように、空気室245は、連通孔240を介して第3大気流路238に直接に連通している。空気室245はカートリッジ10の第1の側に形成されている。詳細には、空気室245は、装着状態において上面壁部13から底面壁部14に亘って形成されている。すなわち、空気室245は、上面壁部13が上面235aを構成し、底面壁部14が底面245bを構成する。また、空気室245は正面壁部15によって一部の面が形成されている。
空気室245は、上面245aを含む第1空気室244と、底面245bを含む第2空気室248と、を含む。装着状態において、第2空気室248は第1空気室244よりも上側に位置する。また、空気室245内部には、板状の仕切壁402が配置されている。仕切壁402は、第1空気室244と第2空気室248との間に位置する。すなわち、装着状態において、仕切壁402は、第1空気室244の底面を構成する。また、装着状態において、仕切壁402は、第2空気室248の上面を構成する。第1空気室244は、第2空気室248よりも容積が小さい。
また、仕切壁402は、第1空気室244と第2空気室248とを区画する。仕切壁402は切り欠き246を有する。切り欠き246は、仕切壁402の端面に形成されている。切り欠き246は、第1空気室244と第2空気室248とを連通させる。詳細には、切り欠き246は、仕切壁402の端面にフィルム55(図5A)が貼り付けられることで、第1空気室244と第2空気室248とを連通させる連通孔246として機能する。切り欠き(連通孔)246の開口面積は、周囲の部分の流路断面積よりも小さい。すなわち、切り欠き(連通孔)246を途中に含む所定の流路は、切り欠き(連通孔)246で最も流路断面積が小さい。例えば、切り欠き(連通孔)246の開口面積は、大気開放口19の開口面積よりも小さい。
第2空気室248は、下流側に位置する第3大気流路254と連通孔250を介して直接に連通する。また、第1の側には減圧孔84に直接に連通する減圧室84aが第2空気室248と隣り合って形成されている。未使用のカートリッジ10にインクを注入する際のカートリッジ10において、減圧室84aは、連通孔249によって第2空気室248と連通している。未使用のカートリッジ10にインクを注入し、液体収容室120にインクを収容した後は、連通孔249は塞がれて減圧室84aは他の流路から独立した流路となる。
第2空気室248は、空気室連通孔としての連通孔250を含む。連通孔250は、容器本体12をY軸方向に貫通することで形成されている。第2空気室248は、さらに、2つの空気室板部材304,306を備える。2つの空気室板部材304,306はそれぞれ、装着状態において水平に配置されている。2つの空気室板部材304,306は、装着状態において間隔を開けて配置されている。装着状態において、2つの空気室板部材304,306は、底面245bと共に連通孔250を挟むように配置されている。
図10に示すように、第2大気導入流路としての第3大気流路254は、連通孔250を介して空気室245と直接に連通している。第3大気流路254は、直交する2方向に延びる。すなわち、第3大気流路254は、装着状態において、水平方向に延びる流路と、鉛直方向に延びる流路とを含む。第3大気流路254は、容器本体12の第2の側に形成された溝状流路である。第3大気流路254は、途中に、液体誘導流路130の一部である供給流路388を形成する部材388によって流路断面積が周囲の流路断面積よりも小さく形成された狭小大気流路254aを含む。部材388によって、溝状の狭小大気流路254aの底面が周囲よりも盛り上がっている。
図9に示すように、第2収容室302は、連通孔256を介して第3大気流路254に直接に連通する。第2収容室302は、装着状態において第1収容室350よりも上側に位置する。詳細には、装着状態において水平面に位置する任意の地点の1地点において、第1収容室350と第2収容室302の高さを比較した時に、第2収容室302は第1収容室よりも上側に位置する。
図9に示すように、液体連通流路330は、上流側端部である一端部開口311が第2収容室302に直接に連通し、下流側端部である他端部開口315が第1収容室350に直接に連通している。一端部開口311は、リブ300のうちの1つのである区画壁408の端面の切り欠きによって形成される。一端部開口311の開口面積は、周囲の部分の流路断面積よりも小さい。すなわち、一端部開口311を途中に含む所定の流路は、一端部開口311で最も流路断面積が小さい。ここで、一端部開口311の開口面積は、インクの流通が可能であり、かつ、気泡の流通が阻害できる程度の大きさであることが好ましい。例えば、一端部開口311の開口面積は、後述する第1収容室連通口360の開口面積よりも小さい。また、液体連通流路330の容積は、第2収容室302と第1収容室350のそれぞれの容積よりも小さい。
図9及び図10に示すように、液体連通流路330は、上流側から下流側に向かう順に、第1液体連通流路309と、第2液体連通流路310と、第3液体連通流路314と、第4液体連通流路316と、を含む。第1液体連通流路309は、上流側端部である一端部開口311によって直接に第2収容室302に連通する。第1液体連通流路309は、装着状態において、水平方向(詳細には、X軸正方向)に延びる。第2液体連通流路310は、連通孔308を介して第1液体連通流路309に直接に連通する。第2液体連通流路310は、装着状態において、鉛直方向(詳細には鉛直下方向)に延びる。第3液体連通流路314は、連通孔312を介して第2液体連通流路と直接に連通する。第3液体連通流路314は、装着状態において、水平方向(詳細には、X軸負方向)と、鉛直方向(詳細には、鉛直下方向)に延びる。第4液体連通流路316は、連通孔313を介して第3液体連通流路314と直接に連通する。また、第4液体連通流路316の他端部開口315は、第2収容室302に直接に連通する。第4液体連通流路316は、装着状態において、主に鉛直方向(詳細には、鉛直上方向)に延びる。上記のように、液体連通流路330は、少なくとも直交する2方向(X軸方向、Z軸方向)に延びる屈曲した流路である。
図11に示すように、第1収容室350は、第1区画壁420と第2区画壁421とによって区画された複数の区画収容室を有する。第1区画壁420と第2区画壁421とは、それぞれ板状であり、それぞれ複数のリブ300の1つを構成する。複数の区画収容室は、第1区画収容室342と、第2区画収容室346と、第1部材収容室344と、からなる。第1収容室350は、さらに、第1収容室連通口360と、第2収容室連通口362とを含む。第1収容室連通口360は、第1区画壁420のうち開放された端部420pを一部に含んで形成されている。第2収容室連通口362は、第2区画壁421のうち開放された端部421pを一部に含んで形成されている。端部421pは、第2区画壁421のうちで底面14に最も近い側に位置する。第1収容室連通口360は、端部420pと第1収容室350を区画形成する外壁面との間隙によって形成されている。また、第2収容室連通口362は、端部421pと第1収容室350を区画形成する外壁面との間隙によって形成されている。ここで、端部420p,421pと第1収容室350との外壁面との間隙が最も小さくなる場合の間隙をそれぞれ第1,第2収容室連通口360,362とする。
第1部材収容室344は、第1収容室350の内壁面を構成する第1部材配置面(底面)350bを含む。第1部材配置面350bは、装着状態において、第1収容室350(液体収容室120)の面のうちで最も低い位置にある平面である。また、第1部材配置面350bは、矩形状である。第1部材配置面350bには、プリズム61が配置されている。第1部材配置面350bの一部は、第1部材ユニット60によって形成されている。ここで、第1部材配置面350bは、完全に平面である必要はなく、面の一部に凹凸があっても良い。すなわち、第1部材配置面350bは、概ね平面であれば良い。装着状態において、第1部材配置面350bは水平な面となる。よって、装着状態とは、第1部材配置面350bが水平となる状態(第1の状態)とも言える。また、装着状態では、プリズム61のうちで頂辺(最も第1部材配置面350bから離れた辺)が最も高い位置になる。よって、装着状態とは、プリズム61のうちで頂辺(頂角を形成する稜線61t)が最も高い位置となる状態とも言える。
プリズム61は、背面16と正面15とが対向する対向方向(X軸方向)について、正面15よりも背面16に近い位置に配置されている。
第1区画収容室342は、液体連通流路330に直接に連通する。また、第1区画収容室342は、第1収容室連通口360によって第1部材収容室344と直接に連通する。また、装着状態において、第1区画収容室342は第1部材収容室344よりも上側に位置する。第2区画収容室346は、第1区画収容室342とは直接には連通していない。第2区画収容室346は、第2収容室連通口362によって第1部材収容室と直接に連通する。詳細には、第2区画収容室346は、第2収容室連通口362によってのみ他の領域と連通する。ここで、第2区画収容室346を上部収容室346とも呼ぶ。
装着状態において、第1区画壁420と第2区画壁421とは、第1部材収容室344の上面を構成する。装着状態において、第1区画壁420は一端部420aから第1収容室連通口360に近づく他端部420pに向かうに従い高くなるように水平な平面に対して傾斜する。装着状態において、第2区画壁421は一端部421pから第1収容室連通口360に近づく他端部421aに向かうに従い高くなるように水平な平面に対して傾斜する。なお、高低の基準面は、所定の水平な平面である。
第1区画壁420は、フィルム55が貼り付けられる端面に切り欠き420rが形成されている。切り欠き420rは2つ形成されている。この第1収容室連通口360に加え、切り欠き420rによっても、第1区画収容室342と第1部材収容室344とは連通する。すなわち、切り欠き420rは、第1区画収容室342と第1部材収容室344とを連通させる連通孔420rであるとも言える。切り欠き420の開口面積は、インクの流通が可能であり、かつ、第1部材収容室344に存在する気泡の流通が阻害できる程度の大きさであることが好ましい。例えば、第1収容室連通口360の開口面積よりも、2つの切り欠き420rのそれぞれの開口面積は小さい。
第1区画壁420は、第1区画壁420の一端部420aを含む第1分離壁420bと、第1分離壁420bに接続され、第1区画壁420の他端部420pを含む第2分離壁420cとを備える。第2分離壁420cは、第1分離壁420bよりも水平な平面に対する傾斜の程度(傾斜角度)が大きい。
第1部材収容室344は、装着状態において、第1部材収容室344の上面(詳細には、第1区画壁420)と第1部材配置面350bとの間に位置する第1内壁424を備える。第1内壁424は複数のリブ300のうちの1つである。第1内壁424は、板状である。第1内壁424は、プリズム61を覆うように配置されている。装着状態において、第1内壁424は、プリズム61の真上に配置されている。
第1内壁424の一端部424aは、第1収容室350を区画形成する外壁面の一部300tに接続されている。また、第1内壁の他端部424bは、他の部材に接続されることなく開放されている。装着状態において、第1内壁424は、一端部424aから他端部424bに向かう従い高くなるように水平な平面に対して傾斜している。言い換えれば、第1内壁424は、背面16側に位置する一端部424aから正面15側に位置する他端部424bに向かうに従って、第1部材配置面350bからの距離が離れるように傾斜している。
第1内壁424は、フィルム55が貼り付けられる端面に切り欠き424rを有する。装着状態において、切り欠き424rは第1内壁424のうちで最も低い位置となる一端部424aに形成されている。言い換えれば、切り欠き424tは第1内壁424のうちで、第1部材配置面350bからの距離が最も近い位置に形成されている。これにより、装着状態において、第1内壁424上のインクを切り欠き424rによって第1部材配置面350b側(下側)に流通させることができ、第1内壁424上にインクが残留する可能性を低減できる。なお、切り欠き424rの位置は上記に限定されるものではなく、第1内壁424の一端部424aと接する位置、又は、一端部424aに近接する位置に設けられても良い。ここで、切り欠き424rは、装着状態において、第1内壁424の上側と下側とを連通させる連通孔424rとも言える。
第1部材収容室344は、以下のような複数の領域に分割して考えることができる。すなわち、第1部材収容室344は、第1底面室344tと、第1底面室344t以外の部分である第2底面室344wとからなる。第1底面室344tは、第1内壁424と第1部材配置面350bとによって挟まれた領域である。すなわち、装着状態において、第1底面室344tは、第1部材配置面350bを底面とし、第1内壁424を上面とする。理解の容易のために、図11において、第1底面室344tと第2底面室344wとの境界には、点線を付している。
また、第2底面室344wは、第1分割室344w1と第2分割室344w2とに分割できる。理解の容易の為に、図11において第1分割室344w1と第2分割室344w2との境界には一点鎖線を付している。第1分割室344w1は、第1内壁424と第1区画壁420とによって挟まれた領域である。すなわち、装着状態において、第1分割室344w1は、第1内壁424を底面とし第1区画壁420の一部を上面とする。第2分割室344w2は、装着状態において、第1区画壁420の他の一部と、第2区画壁421とを上面の一部とする。第2分割室344w2が第2収容室連通口362を介して第2区画収容室346に直接に連通している。
装着状態において、第2区画収容室346は、第1部材収容室344よりも上側に位置する。装着状態において、第2区画収容室346は、水平な平面にカートリッジ10を垂直投影したときにプリズム61とは重ならない異なる位置に設けられている。
第2収容室連通口362は、開口方向362Vにプリズム61が位置しないように形成されている。開口方向362Vは、開口面に対して垂直な方向である。本実施例では、開口方向362Vは、装着状態において鉛直方向である。また、第2収容室連通口362は、装着状態において第2区画収容室346のうち最も低い部分である下端部に形成されている。
第1収容室連通口360を含む第1収容室連通口360近傍の所定の流路は、第1収容室連通口360を通って第1区画収容室342から第1部材収容室344に流通するインクの流れ方向(「収容室流れ方向」ともいう。)において、以下の関係を有する。すなわち、第1収容室連通口360よりも上流側部分では、第1収容室連通口360に向かうに従って流路断面積が小さくなる。また、第1収容室連通口360よりも下流側部分では、第1収容室連通口360から離れるに従って流路断面積が大きくなる。言い換えれば、収容室流れ方向において、第1収容室350のうち第1収容室連通口360を途中に含む流路は、第1収容室連通口360で最も流路断面積が小さい。
図12は、容器本体12の第1底面室344t近傍の斜視図である。図11及び図12を用いて第1底面室344t近傍の詳細構成について説明する。
図11及び図12に示すように、第1収容室350は内部に配置された底面区画壁425を有する。底面区画壁425は、第1部材配置面350bから延びる。詳細には、底面区画壁425は、第1部材配置面350bの正面15側(X軸正方向側)の一辺から延びる。底面区画壁425は、装着状態において水平な平面にカートリッジ10を垂直投影したときに、第1内壁424とは重ならない位置に設けられている。すなわち、底面区画壁425は、X軸方向について第1内壁424とは異なる位置に設けられている。第1内壁424のうちプリズム61と向かい合う第1主面425cは、装着状態において鉛直方向に延びる。
装着状態において、第1内壁424よりも下側の位置には液体連通孔369が形成されている。詳細には、底面区画壁425のうち、第1部材配置面350bと接触する下端部425dには、液体連通孔369が形成されている。すなわち、液体連通孔369は、第1部材配置面350bと接して設けられている。言い換えれば、液体連通孔369の内面の一部は、第1部材配置面350bの一部によって形成されているとも言える。液体連通孔369は、底面区画壁425の厚さ方向に沿って底面区画壁425を貫通するように形成されている。また、装着状態において、カートリッジ10を水平な平面に垂直投影したときに、液体連通孔369は、第1内壁424と重ならない位置に設けられている。液体連通孔369は、底面区画壁425の下端部425dに形成された切り欠きによって形成される。液体連通孔369は、第1収容室350と狭小流路370とを直接に連通させる。ここで、液体連通孔369は、液体収容室120の下流側端部であるとも言える。また、液体連通孔369は、液体誘導流路130の上流側端部であるとも言える。液体連通孔369は、X軸方向に沿って延びる。
図11に示すように、狭小流路370の流路断面積は、液体収容室120のうちプリズム61が配置された部分(第1部分)61sよりも流路断面積が小さい。第1部分61sは、例えば、液体収容室120のY軸方向とZ軸方向に平行な断面のうち、プリズム61を通る断面61sである。第1部分61sは、第1部材配置面350bから第1内壁424まで延びる平面である。すなわち、プリズム61が配置された部分の流路断面積とは、第1底面室344tのうちプリズム61が配置された部分の流路断面積であるとも言える。「Y軸方向とZ軸方向に平行な断面」とは、プリズム61の頂角を形成する稜線61tに垂直な断面であるとも言える。また、「Y軸方向とZ軸方向に平行な断面」とは、第1部材配置面350bに垂直な断面であって、かつ、カートリッジ10の幅方向(Y軸方向)に平行な断面であるとも言える。ここで、断面61sは、プリズム61が位置する範囲であれば任意の位置の断面であっても良い。また、狭小流路370の流路断面積は、第1収容室350内を狭小流路370に向かって流れる流路のうち、第1区画収容室342、第1収容室連通口360、第2分割室344w2、第1底面室344tの順に至る流路の流路断面積よりも小さい。また、液体連通孔369の開口面積は、後述する狭小流路370の流路断面積よりも小さい。狭小流路370の流路断面積とは、狭小流路370のうち、狭小流路370が延びる方向(Y軸方向)に垂直な断面370sの面積である。所定の位置は、狭小流路370の任意の位置であっても良い。断面370sは、X軸方向とZ軸方向に平行な断面である。また、狭小流路370の流路断面積の平均(狭小流路370の容積を流路長さで割った値)は、液体収容室120が形成された側(第1の側)に形成された流路である第1側流路(例えば、第1収容室350、第2収容室302、空気室245)の流路断面積の平均(第1側流路の容積を流路長さで割った値)よりも小さいとも言える。
底面区画壁425のY軸正方向側に位置する上端部425aは、第1部材配置面350bからの距離が異なるように少なくとも一部が傾斜している。詳細には、上端部425aは、液体連通孔369が位置するY軸正方向側から、Y軸負方向側に向かうに従って、第1部材配置面350bからの距離が大きくなる。
図12に示すように、第1収容室350は、連通面370aを含む。連通面370aは、装着状態において、液体連通孔369よりも上側に位置する。連通面370aは、液体連通孔369に近接して配置されている。言い換えれば、連通面370aは、底面区画壁425に接続されている。X軸方向について、連通面370aはプリズム61を挟んで背面16と反対側に配置されている。連通面370aは、曲面である。連通面370aは、狭小流路370を形成する部材の外表面の一部であるとも言える。連通面370aは、装着状態において、下方から上方に向かうに従ってX軸方向について正面15に近づくように傾斜している。すなわち、連通面370aは、下方から上方に向かうに従ってプリズム61から離れる方向に位置する。
図11、図12に示すように、第1貫通流路370は、Y軸方向に沿って直線状に延びる。第1貫通流路370は、容器本体12の第1の側から第2の側に亘って延びる。第1貫通流路370は、液体連通孔369を介して第1収容室350に直接に連通する。
次に、図9及び図10を用いて、第1貫通流路370よりも下流側の流路について説明する。図10に示すように、第1液体流路372は、第1貫通流路370に直接に連通している。第1液体流路372は、第1貫通流路370とは延びる方向(流路方向)が異なる。すなわち、第1液体流路372は、X軸方向とZ軸方向に平行な平面上に沿って流路が形成されている。第1液体流路372は、上流側から下流側に向かってZ軸正方向に延びる流路372aを含む。言い換えれば、流路372aは、上流側から下流側に向かって装着状態において鉛直上方向に延びる。第1液体流路372は、カートリッジ10の第2の側に形成されている。また、第1液体流路372の流路断面積は、液体収容室120のうちプリズム61が配置された部分(第1部分)61s(図11)よりも流路断面積が小さい。また、第1液体流路372の流路断面積は、第1収容室350内を狭小流路370に向かって流れる流路のうち、第1区画収容室342、第1収容室連通口360、第2分割室344w2、第1底面室344tの順に至る流路(図11)の流路断面積よりも小さい。
図9に示すように、第2液体流路378は連通孔376を介して第1液体流路372と直接に連通する。第2液体流路378は、X軸方向とZ軸良方向に平行な平面上に沿って流路が形成されている。第2液体流路378は、上流側から下流側に向かってZ軸負方向に延びる流路378aを含む。言い換えれば、流路372aは、上流側から下流側に向かって装着状態において鉛直下方向に延びる。すなわち、流路372a(図10)と流路378aとは、互いに対向する方向(逆向きの方向)に延びる。第2液体流路378は、カートリッジ10の第1の側に形成されている。
図9及び図10に示すように、弁室79は連通孔380を介して第2液体流路378に直接に連通している。第1鉛直流路382は、弁孔381を介して弁室79に直接に連通している。第1鉛直流路382は、装着状態において鉛直方向に延びる。供給流路388は、連通孔384を介して第1鉛直流路382に直接に連通している。供給流路388は、容器本体12のみによって形成された流路である。供給流路388の流路断面は略円形である。供給流路388のうち底面14から突出した部分は液体供給部40を構成する。
A−5.カートリッジの製造方法:
図13は、カートリッジの製造方法を説明するためのフローチャートである。本実施例では、プリンター1に装着して使用され、インク残量が所定値以下になったカートリッジ10に対し、再度インクを注入することでインクが収容されたカートリッジ10を製造する方法(いわゆるリフィル処理によるカートリッジの製造方法)について説明する。なお、以下に説明するカートリッジ10の製造方法は、未使用のカートリッジ10に対しインクを注入してインクが収容されたカートリッジ10を製造する方法にも利用できる。
図13に示すように、カートリッジ10の製造方法は、上記に説明したカートリッジ10を準備する準備工程(ステップS10)と、インクを注入して液体収容室120にインクを収容する液体注入工程(ステップS20)と、メモリーの書き換え工程(ステップs30)とを備える。本実施例では、液体注入工程(ステップS20)で行なわれるインク注入の注入地点は、大気開放口19から供給口42に至る流体の流れ方向を基準としたときに、液体収容室120、又は、液体収容室120よりも上流側の流路である。
書き換え工程(ステップS30)は、カートリッジ10の回路基板30に設けられたメモリーのインク消費量の情報を使用可能値に書き換える工程である(ステップS30)。インクが使用され、カートリッジ10のインク残量が所定値以下になった場合、メモリーに所定値以下となったインク残量を表す情報が記憶されている場合がある。かかる場合、プリンター1は、カートリッジ10にはインクが入っていないと判断し、正常に印刷動作に移行しない場合がある。そのような不都合を避けるため、メモリーのインク消費量の情報をインクが所定値以上入っていることを示す使用可能値に書き換える。なお、ステップS30は省略可能である。
図14は、インク注入の具体的な方法の一例を説明するための図である。インク注入は、例えば、注入器具805を用いて行なわれる。注入器具805は、液体注入ユニット800と、真空ユニット802と、吸引器940とを備える。液体注入ユニット800は、液体注入チューブ835と、バルブ830と、注入ポンプ820と、タンク810とを備える。バルブ830は液体注入チューブ835の上流に配置されている。注入ポンプ820は、バルブ830の上流に配置されている。タンク810は注入ポンプ820の上流に配置されている。液体注入チューブ835は、例えば、針状のチューブを用いることができる。液体注入チューブ835の先端部835aは開口し、先端部835aからインクを外部に流出できる。図14では、第1液体流路372からインクを注入する様子を模式的に示している。真空ユニット802は、吸引チューブ865と、バルブ860と、真空室850と、真空ポンプ840とを備える。バルブ860は、吸引チューブ865の上流に配置されている。真空室850は、バルブ860の上流に配置されている。真空ポンプ840は、真空室850の上流に配置されている。吸引チューブ865は、例えば、針状のチューブを用いることができる。注射器状の吸引器940は吸引チューブ945を備える。吸引チューブ945は針状であり、供給口42内に挿入されてバネ座44を押上げる。
図15は、液体注入工程の詳細フローである。液体注入工程(ステップS20)は、まず、インクをカートリッジ10内部に注入するための注入口をカートリッジ10に形成する(ステップS202)。注入口は、カートリッジ10の流路140のうち、液体収容室120及び液体収容室120よりも上流側の流路を形成する形成壁に穴を開けることで形成できる。注入口は、インクを直接注入する所定部分を形成する形成壁に設けても良い。例えば、第1液体流路372(図10)からインクを注入して第1収容室350を含む液体収容室120にインクを収容(充填)する際には、第1液体流路372を形成する形成壁に穴を開けて注入口を形成する。ここで、第1液体流路372を形成する形成壁の1つは、フィルム54(図4)である。また、第1液体流路372を形成する形成壁の他の1つは、容器本体12(図4)である。注入口は、例えばドリルを用いて形成壁に穴を開けることで形成できる。また、例えば、注入口は、液体注入チューブ835を形成壁に突き刺して穴を開けることで形成できる。
上記のように、流路140を形成する形成壁に穴を開けることで注入口を形成できる。また、注入口を形成することで、注入口を介してカートリッジ10内部に容易にインクを注入できる。また、形成壁のうちフィルム54、55に穴を開けることで容易に注入口を形成できる。
注入口が形成されると、液体注入チューブ835を注入口に装着する(ステップS204)。ステップS204によって、カートリッジ10の流路140(図6)の液体収容室120よりも下流側からインクをカートリッジ10内部に注入する(インク注入)。なお、液体注入チューブ835を直接に形成壁に突き刺す場合は、ステップS202とステップS204が同時に行なわれる。
ステップS204の後に、大気開放口19に装着された真空ユニット802によって大気開放口19を介したカートリッジ10内の吸引を開始する(ステップS204)。詳細には、バルブ860を開状態にして真空ポンプ840を稼働させて真空室850の内部を十分に減圧した後に、バルブ860を開状態にすることで、大気開放口19からカートリッジ10内を吸引する。ステップS204により、カートリッジ10の流路140内が減圧される。なお、大気開放口19への真空ユニット802の装着時期は、ステップS206が開始される前であれば任意のタイミングで行なうことができる。
ステップS204の後に、所定部分からインクを注入し液体収容室120にインクを収容する(ステップS208)。具体的には、大気開放口19からの吸引を維持した状態で、注入ポンプ820を稼働すると共にバルブ830を開く。これにより、タンク810内のインクがカートリッジ10の所定部分から注入される。
ステップS208において、液体収容室120に所定量のインクが収容されると、液体注入ユニット800の動作を停止しインク注入が停止される。そして真空ユニット802の動作も停止される。そして、液体注入ユニット800と真空ユニット802がカートリッジ10から取り外される。
ステップS208の後に、注入口を封止する(ステップS210)。注入口の封止は、例えば、フィルムや、ゴム等の弾性を有する部材によって注入口を封止する。これにより、カートリッジ10内部に収容されたインクが注入口を介して外部に流出する可能性を低減できる。
大気開放口19からカートリッジ10内部を吸引した場合、弁部材73は閉状態になるので、弁部材73より下流側にはインクは注入されない。よってステップS210の後に、吸引チューブ945の先端部が液体供給部40に挿入された吸引器940を吸引動作させる(ステップS212)。これにより、弁部材73が開き、弁部材73の上流側から下流側にインクが導入される(ステップS212)。
ステップS212の後に、大気開放口19及び供給口42をそれぞれフィルム52,51で塞ぐ(ステップS214)。これにより、液体注入工程が終了する。
上記のように、カートリッジ10の製造方法では、準備するカートリッジ10において、装着状態においてカートリッジ10を水平な平面に垂直投影したときに、液体連通孔369は、第1内壁424と重ならない位置に設けられている。これにより、第1収容室350よりも下流側からインクを注入した場合に気泡が発生した場合でも、第1内壁424が障壁となって、気泡がプリズム61の周囲に滞留する可能性を低減できる。よって、気泡がプリズムに到達して付着する可能性を低減できる。
また、第1内壁424は、装着状態において、プリズム61よりも上側の位置でプリズム61を覆うように配置されている。これにより、インクが収容されたカートリッジ10がプリンター1に装着され使用に供される場合の不具合の発生を低減できる。例えば、泡が第1区画壁420(詳細には、第1区画壁420のうちプリズム61と対向する面)に付着した場合を考える。第1区画壁420に泡が付着した状態で、プリズム61がインク液面から露出したとき、本来ならば光学式検出装置5を用いて制御ユニット6は「インク残量無し」を検出する。しかしながら、第1区画壁420に泡が付着していると、泡が破裂しインク滴がプリズム61に付着する可能性がある。制御ユニット6が「インク残量無し」と検出する程度のインク量しか液体収容室120に残留していないにも拘わらず、インク滴がプリズム61に付着すると、「インク残量有り」と誤って検出する場合がある。しかしながら、本実施例では、第1内壁424を有することで、装着状態におけるインク滴がプリズム61に付着する可能性を低減でき、インク残量状態の誤検出の発生を抑制できる。
また、第1内壁424は、背面16側の一端部424aから正面15側の他端部424bに向かうに従い、装着状態において高くなるように水平な平面に対して傾斜している(図11)。一端部424aは、第1収容室350を区画形成する外壁面300tに接続され、他端部424bは開放されている(図11)。これにより、後述するインク注入の際や、カートリッジ10の使用時等にプリズム61の周囲に気泡が発生した場合でも、気泡が第1内壁424を伝ってプリズム61から離れる方向に移動できる。これにより、プリズム61に気泡が到達して付着する可能性を低減できる。よって、プリズム61がインク中に位置し、本来ならば「インク残量有り」が検出される場合に、気泡がプリズム61に付着して誤検出が発生する可能性を低減できる。すなわち、プリズム61を用いたインク残量状態の検出精度を向上できる。
また、上記のカートリッジ10は、液体収容室120よりも下流側にインクが流通するための液体連通孔369が、プリズム61が配置された第1部材配置面350bに接して設けられている(図11)。これにより、プリズム61を用いてプリンター1が「インク残量無し」と判定したときの実際のインク液面を、第1部材配置面350bの面に近接した位置にできる。特に本実施例では、第1部材配置面350bが第1収容室350(液体収容室120)の面のうちで最も低い位置にある平面である。よって、プリンター1が「インク残量無し」と判定したときに、液体収容室120内のインク残量が少量の状態となる。すなわち、液体収容室120にインクが十分にある状態で、カートリッジ10を交換する事態を回避できる。
また、液体連通孔369の開口面積は、狭小流路370の流路断面積よりも小さい。これにより、インク注入時に、第1貫通流路370を通過できる程度の大きさの気泡が第1貫通流路370から液体連通孔369に進行した場合でも、液体連通孔369によって気泡を捕捉させることができる。これにより、プリズム61に気泡が到達する可能性を低減できる。
ここで、液体連通孔369は、毛細管力によって液体連通孔369と接し、かつ、第1部材配置面350b上に位置するインクを吸い込む程度の形状(開口面積)であることが好ましい。こうすることで、カートリッジ10をプリンター1に装着して使用する際に、第1部材配置面350b上に残留するインクを消費できる。
また、液体連通孔369が形成された底面区画壁425の第1主面425cが、第1部材配置面350bから鉛直方向に延びる(図11)。これにより、インクを注入する際に気泡が発生し、液体連通孔369を通って第1収容室350に気泡が侵入した場合でも、第1主面425cに沿って気泡をプリズム61が位置する方向(X軸負方向)とは異なる方向(Z軸正方向)に誘導できる。これにより、プリズム61に気泡が到達する可能性を低減できる。
また、底面区画壁425の上端部425aは、第1部材配置面350bからの距離が異なるように少なくとも一部が傾斜している(図12)。これにより、底面区画壁425の上端部425aのうち低い部分によって、第1主面425cに沿って誘導した気泡をより広い空間へと導くことができる。これにより、液体連通孔369を通って第1収容室350に侵入した気泡がプリズム61に到達する可能性をさらに低減できる。
また、連通面370aが下方から上方へ向かうに従って対向方向について第3面15に近づくように形成されている(図12)。これにより、液体連通孔369を通って第1収容室350に気泡が侵入した場合でも、連通面370aによって気泡をプリズム61から遠ざかる方向に誘導できる。これにより、気泡がプリズムに到達する可能性をさらに低減できる。
また、カートリッジ10は、装着状態において、第1部材収容室344よりも上側に位置し、かつ、水平な平面にカートリッジ10を垂直投影したときにプリズム61と重ならない異なる位置に設けられた上部収容室346を有する(図11)。この上部収容室346と第1部材収容室344とは、装着状態において上部収容室346の下端部に形成された第2収容室連通口362で連通している(図11)。よって、液体連通孔369を通って気泡が第1部材収容室344に侵入した場合でも、カートリッジ10を装着状態にすることで、プリズム61が配置されていない上部収容室346で気泡を捕捉できる。また、第1部材収容室344に気泡が存在する場合でも、カートリッジ10を装着状態にすることで、プリズム61が配置されていない上部収容室346で気泡を捕捉できる。これにより、第1部材収容室344に存在する気泡の量を低減でき、プリズム61に気泡が到達する可能性を低減できる。
また、液体連通孔369は、第1収容室350の底面区画壁425に形成された切り欠きによって一部が構成されている(図12)。これにより、切り欠きとカートリッジ10を構成する他の部材(例えば、底面14や、フィルム55)によって液体連通孔369を容易に形成できる。
また、第1部材収容室344の上面を構成する第1区画壁420と第2区画壁421とはそれぞれ、一端部420a,421pから第1収容室連通口360に近づく他端部420p,421aに向かうに従い装着状態において高くなるように傾斜している(図11)。これにより、液体注入工程(ステップS20)を行う際や、カートリッジ10の運搬の際や、カートリッジ10の使用中に、第1部材収容室344内に気泡が発生した場合でも、カートリッジ10を装着状態にすることで、気泡を第1区画収容室342(第1収容室連通口360)に誘導できる。これにより、気泡がプリズム61に到達して付着する可能性を低減できる。
また、第1区画壁420は、一端部420aから他端部420pに向かうに従って高くなるように傾斜する(図11)。また、第2区画壁421は、一端部421pから他端部420pに向かうに従って高くなるように傾斜する(図11)。これにより、第1部材収容室344に気泡が存在する場合でも、カートリッジ10を装着状態にすることで、第1区画壁420や第2区画壁421を伝って第1収容室連通口360へ気泡を誘導できる。すなわち、気泡をプリズム61から離れた位置(第1収容室連通口360)に誘導でき、気泡がプリズム61に到達して付着する可能性を低減できる。
また、第2収容室連通口362の開口方向362Vには、プリズム61が位置していない(図11)。これにより、第2区画収容室346に気泡が発生した場合でも、第2収容室連通口362を通って気泡がプリズム61に到達する可能性を低減できる。
特に、第2収容室連通口362は、装着状態において第2区画収容室346の下端部に形成されている(図11)。また、第2収容室連通口362の開口方向362Vは、装着状態において鉛直方向である。これにより、カートリッジ10がホルダー2に装着されて使用されている使用時に、第1部材収容室344に気泡が発生した場合でも、第1部材収容室344よりも上側に位置する第2区画収容室346で気泡を捕捉できる。すなわち、プリズム61に気泡が到達する可能性を低減できる。
また、第1収容室連通口360を途中に含む流路は第1収容室連通口360で最も流路断面積が小さい(図11)。これにより、カートリッジ10の使用時等に内部に気泡が発生し、第1区画収容室342から下流側に発生した気泡が進行する場合でも、第1収容室連通口360を通る際に小さな気泡に分裂できる。小さな気泡とすることで、気泡をインク中に溶解しやすくなり、気泡がインク中に存在する時間を短くできる。これにより、プリズム61に気泡が到達する可能性をさらに低減できる。また、大きな気泡を小さな気泡に分裂させることで、大きな気泡がプリズム61に到達し付着する可能性を低減できる。よって、インク残量状態の誤検出の発生を低減できる。
また、一端部開口311を途中に含む流路は、一端部開口311で最も流路断面積が小さい(図9)。これにより、カートリッジ10の使用時等に内部に気泡が発生し、第2収容室302から下流側に発生した気泡が進行する場合でも、一端部開口311を通る際に気泡を捕捉させることができる。よって、プリズム61に気泡が到達する可能性をさらに低減できる。また、大きな気泡が一端部開口311を通過した際には、気泡を小さく分裂させることができる。これにより、気泡のインク中への溶解を促進できる。また、プリズム61に付着してインク残量状態の誤検出を生じさせるような大きな気泡が小さな気泡に分裂させるため、大きな気泡がプリズム61に到達し付着する可能性を低減できる。よって、インク残量状態の誤検出の発生を低減できる。
また、第1空気室244と第2空気室248とは、仕切壁402が有する切り欠きによって形成された連通孔246によってのみ連通している(図9)。よって、カートリッジ10の搬送時等に、インクが液体収容室120から大気開放口19に向かって逆流した場合でも、仕切壁402によってインクの逆流を抑制できる。これにより、気液分離膜56がインクで濡れる可能性を低減できる。
また、第2空気室248には、底面245bと共に連通孔250を挟むように配置された空気室板部材304,305を有する(図9)。これにより、カートリッジ10の搬送時等に、液体収容室120のインクが大気開放口19に向かって逆流した場合でも、空気室板部材304,305によって、インクの逆流を抑制できる。これにより、気液分離膜56がインクで濡れる可能性を低減できる。
A−6.液体注入工程における注入地点について:
液体注入工程(ステップS20)において、インクを直接に注入する部分(注入地点)は、流路140のうち、第1収容室350を含む液体収容室120よりも下流側であれば任意の地点で良い。以下に注入地点について説明する。
例えば、注入地点が第1貫通流路370、又は、第1貫通流路370よりも下流側に位置しても良い。ここで、第1貫通流路370は、液体連通孔369と直交する方向に延びる(図11)。すなわち、第1貫通流路370と液体連通孔369とが全体として直角に折れ曲がった流路を形成している。よって、第1貫通流路370、又は、第1貫通流路370よりも下流側でインク注入時に気泡が発生した場合でも、第1収容室350に気泡が到達する可能性を低減できる。
また、注入地点が、第1液体流路372、又は、第1液体流路372よりも下流側に位置しても良い。第1液体流路372は、第1貫通流路370が延びる方向(Y軸方向)に垂直な平面上(X軸方向とZ軸方向に平行な平面上)に沿って延びる(図10)。すなわち、第1液体流路372と第1貫通流路370とが全体として直角に折れ曲がった流路を形成する。これにより、第1液体流路372、又は、第1液体流路372よりも下流側でインクを注入したときに気泡が発生した場合でも、発生した気泡が第1収容室350に到達する可能性を低減できる。
また、注入地点が、第2液体流路378よりも下流側に位置しても良い。第1液体流路372と第2液体流路378とは反対向きに延びる流路を有する(図12、図13)。すなわち、第1液体流路372と第2液体流路378とが全体として180°折れ曲がった流路を形成することになる。よって、第2液体流路378よりも下流側でインクを注入したときに気泡が発生した場合でも、発生した気泡が第2液体流路378と第1液体流路372とを通過して第1収容室350まで至る可能性を低減できる。
また、注入地点が、弁室79、又は、弁室79よりも下流側に位置しても良い。こうすることで、流路140のうち、第1収容室350から離れた地点からインクを注入でき、インク注入の際に気泡が発生した場合でも、発生した気泡が第1収容室350に到達する可能性を低減できる。ここで、弁室79、又は、弁室79よりも下流側でインク注入する場合は、弁部材73を治具等により強制的に開弁させても良い。こうすることで、容易に、弁部材73よりも上流側にインクを導入できる。
B.変形例:
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば以下のような変形が可能である。
B−1.第1変形例:
上記実施例は、製造方法によって液体収容室120にインクが収容されたカートリッジ10が製造できたが、これに限定されるものではなく、カートリッジ10の外部から連続的にインクをカートリッジ10に注入できる液体供給ユニットにも本発明は適用できる。
図16は、液体供給ユニット1200を説明するための図である。液体供給ユニット1200は、上記実施例に記載したカートリッジ10と、カートリッジ10の外部に配置された液体タンク880と、流通管882とを備える。液体タンク880は、大容量(例えば、液体収容室120の容積よりも多い量)のインクを収容できる。流通管882は、液体タンク880とカートリッジ10とを連通させる。流通管882のうちインクが流出する先端部882aは、流路140のうち液体収容室120よりも下流側に位置する。これにより、プリンター1によってカートリッジ10内のインクが消費された場合でも、液体タンク880を用いてインクをカートリッジ10に連続的に注入(補充)できる。
B−2.第2変形例:
上記実施例において、液体注入工程は注入口を形成することで液体注入チューブ835を装着していたが(ステップS202,S204)、インク注入を行う手段はこれに限定されるものではない。例えば、フィルム55(図5A)の一部を剥がして、剥がした隙間に液体注入チューブ835を差し込んでインクをカートリッジ10内部に注入しても良い。
B−3.第3変形例:
上記実施例において、液体注入工程は吸引器940を用いてインクを吸引することで、弁部材73の上流側から下流側にインクを導入していたが、弁部材73の下流側へのインクの導入はこれに限定されるものではない。例えば、ステップS208の際に、液体供給部40内から治具を挿入し、強制的に弁部材73を開状態にしても良い。このようにしても、ステップS208の際に、弁部材73よりも下流側にインクを導入できる。
B−4.第4変形例:
上記実施例では、第1部材61はプリズム61を用いていたがこれに限定されるものではない。例えば、表面62の状態に応じて表面62の光の反射状態が変化する部材であれば良い。また、例えば、第1部材61は、光学的な手段を用いてインク残量状態を検出するために用いられる部材であっても良い。また、例えば、周囲の流体の特性に応じて外部に出力する信号が変化する部材(例えば、電極対を備える部材)であっても良い。また、例えば、第1部材は、プリズム61の他に、カートリッジ10のインク残量状態を検出するために用いられる部材(例えば、圧電振動素子)であれば良い。
B−5.第5変形例:
上記実施例では、カートリッジ10は、ホルダー2に装着されているが(いわゆる、オンキャリッジ)、ホルダー2とは別の場所に設けられた装着部に装着されても良い(いわゆる、オフキャリッジ)。
B−6.第6変形例:
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を消費する任意の液体噴射装置、及び、それらの液体噴射装置に用いられる液体収容容器にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体噴射装置に用いられる液体収容容器として本発明は適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレー等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーや、面発光ディスプレー (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体噴射装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体噴射装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体消費ヘッドを備える液体噴射装置
なお、「液滴」とは、液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置が消費できるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
B−7.第7変形例:
以上、種々の態様について説明したが、以下のような態様を採用可能である。
なお、以下の態様では、参考までに構成要件には括弧書きにて実施例中の符号を付している。
態様1.液体噴射装置(1)へ供給する液体を収容するための液体収容容器(10)であって、
前記液体を収容するための第1収容室(350)と、
前記第1収容室(350)に配置された第1部材(61)であって、表面(62)と接触する流体の屈折率に応じて前記表面(62)の光の反射状態が変化する第1部材(61)と、
一端部に前記液体噴射装置(1)に接続される供給口(42)が形成された液体誘導流路(130)であって、前記第1収容室(350)と連通し、前記供給口(42)を介して前記第1収容室(350)の前記液体を前記液体噴射装置(1)に流通させる液体誘導流路(130)と、
一端部に大気を導入するための大気開放口(19)が形成された大気導入流路(110)であって、前記第1収容室(350)と連通し前記大気開放口(19)から導入した大気を前記第1収容室(350)内に流通させる大気導入流路(110)と、を備え、
前記第1部材(61)は、前記第1収容室(350)を区画形成する複数の外壁面のうちの1つのである第1部材配置面(350b)に配置され、
前記第1収容室(350)は、水平な平面に配置された前記液体噴射装置(1)に前記液体収容容器(10)が装着された装着状態において、
内部に配置され、前記第1部材(61)よりも上側の位置で前記第1部材(61)を覆うように設けられた第1内壁(424)を有する、液体収容容器(10)。
態様1によれば、第1内壁によって、第1内壁よりも上側の部分に存在していた泡が破裂して、液体の滴が第1部材に付着する可能性を低減できる。これにより、第1部材を用いた液体残量状態の検出精度を向上できる。
態様2.態様1に記載の液体収容容器(10)であって、
前記第1内壁(424)は、前記第1収容室(350)を区画形成する外壁面に接続された一端部(424a)から開放された他端部(424b)に向かうに従って、前記装着状態において高くなるように傾斜している、液体収容容器(10)。
態様2によれば、第1収容室のうち第1内壁と第1部材との間の空間に気泡が発生した場合でも、第1内壁に沿って気泡を第1部材から離れる方向(例えば上方向)に誘導できる。これにより、第1部材に気泡が到達して付着する可能性を低減できる。
態様3.態様2に記載の液体収容容器(10)であって、
前記第1内壁(424)は、端面に前記液体が通過できる切り欠きを有する、液体収容容器(10)。
態様3によれば、液体収容容器の使用時において、第1内壁上に液体が残留する可能性を低減できる。
態様4.態様3に記載の液体収容容器(10)であって、
前記切り欠きは、前記第1内壁(424)の端面のうち、前記一端部と接する位置、又は、前記一端部に近接する位置、に設けられている、液体収容容器(10)。
態様4によれば、装着状態において、第1内壁上に残留している液体は他端部から一端部に向かって流れる。よって、切り欠きを一端部と接する位置、又は、一端部に近接する位置に設けることで、第1内壁上に液体が残留することを防止できる。
態様5.態様1から態様4のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記第1収容室(350)は、
複数の区画壁によって区画された複数の区画収容室(344,342,346)と、
前記複数の区画収容室間を前記液体が流通できるように形成された複数の収容室連通口(360,362)であって、前記区画壁の開放された端部(420p,421p)と前記第1収容室(350)の前記外壁面との間隙によって形成される複数の収容室連通口(360,362)と、を有し、
前記複数の区画収容室は、
前記第1部材配置面(350b)を含み、内部に前記第1内壁(424)が設けられた第1部材収容室(344)と、
第1収容室よりも上流側と直接に連通し、かつ、前記複数の収容室連通口のうちの1つである第1収容室連通口(360)によって前記第1部材収容室(344)と直接に連通する第1区画収容室(342)であって、前記装着状態において前記第1部材収容室(344)よりも上側に位置する第1区画収容室(342)と、
前記第1区画収容室(342)とは直接に連通することなく、前記複数の収容室連通口のうちの他の1つである第2収容室(302)連通口(362)によって前記第1部材収容室(344)と直接に連通する第2区画収容室(346)と、を有する、液体収容容器(10)。
態様5によれば、第1収容室を互いに連通する複数の区画収容室に区画できる。これにより、気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる。
態様6.態様5に記載の液体収容容器(10)であって、
前記第1部材(61)収容室の前記装着状態における上面は、
前記複数の区画壁のうち、前記第1部材収容室(344)と前記第1区画収容室(342)とを区画する第1区画壁(420)と、前記複数の区画壁のうち、前記第1部材(61)収容室と前記第2区画収容室(346)とを区画する第2区画壁(421)とを含み、
前記第1区画壁(420)及び前記第2区画壁(421)のそれぞれは、一端部(420a,420p)から前記第1収容室連通口(360)に近づく他端部(420p,421a)に向かうに従い前記装着状態において高くなるように傾斜する、液体収容容器(10)。
態様6によれば、インク注入の際や運搬の際等に第1部材収容室内に気泡が発生した場合でも、液体収容容器を装着状態にすることで、第1収容室連通口に気泡を誘導できる。これにより、気泡が第1部材に到達して付着する可能性を低減できる。
態様7.態様5又は態様6に記載の液体収容容器(10)であって、
前記装着状態において、前記第2区画収容室(346)は、前記第1部材収容室(344)よりも上側に位置し、かつ、前記水平な平面に前記液体収容容器(10)を垂直投影したときに前記第1部材(61)と重ならない異なる位置に設けられ、
前記第2収容室(302)連通口(362)は、開口方向(362V)に前記第1部材(61)が位置しないように形成されている、液体収容容器(10)。
態様7によれば、第2収容室連通口の開口方向に第1部材が位置しないため、第2区画室収容室に気泡が存在する場合でも第2収容室連通口を通って気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる。
態様8.態様7に記載の液体収容容器(10)であって、
前記第2収容室(302)連通口(362)は、前記装着状態において前記第2区画収容室(346)の下端部に形成され、
前記開口方向(362V)は、前記装着状態において鉛直方向成分を有する、液体収容容器(10)。
態様8によれば、第1収容室内に気泡が存在する場合でも、装着状態において第1部材収容室よりも上側に位置する第2区画収容室に気泡を誘導できる。これにより、第1部材収容室内の気泡の量を低減でき、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。
態様9.態様5から態様8のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記第1収容室連通口(360)を通って前記第1区画収容室(342)から前記第1部材収容室(344)に流通する前記液体の流れ方向において、
前記第1収容室(350)のうち、前記第1収容室連通口(360)を途中に含む流路は、前記第1収容室(350)連通口が最も流路断面積が小さい、液体収容容器(10)。
態様9によれば、第1区画収容室で気泡が発生した場合でも、第1収容室連通口を通る際に気泡を捕捉させることができる。よって、第1部材に気泡が到達する可能性をさらに低減できる。また、大きな気泡が第1収容室連通口によって小さな気泡に分裂できる。
態様10.態様5から態様9のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記複数の区画壁の少なくとも一部の壁は、端面に前記液体が通過できる切り欠き(420r)が形成されている、液体収容容器(10)。
態様10によれば、第1収容室の収容室連通口に気泡が滞留し、収容室連通口を介した複数の区画収容室間の液体の流通が阻害される場合でも、切り欠きによって液体が複数の区画収容室間で流通できる。
態様11.態様5から態様10のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、さらに、
前記大気開放口(19)から前記供給口(42)に至る流体の流れ方向において、
前記第1収容室(350)よりも上流側に位置し、前記液体を収容するための第2収容室(302)と、
前記第1収容室(350)と前記第2収容室(302)とを連通するための液体連通流路(330)であって、一端部開口(311)が前記第2収容室(302)に直接に連通し、他端部開口(315)が前記第1収容室(350)に直接に連通する液体連通流路(330)と、を有し、
前記一端部開口(311)を途中に含む流路は、前記一端部開口(311)が最も流路断面積が小さい、液体収容容器(10)。
態様11によれば、第2収容室で気泡が発生した場合でも、一端部開口を通る際に気泡を捕捉させることができる。よって、第1部材に気泡が到達する可能性をさらに低減できる。また、大きな気泡が一端部開口によって小さな気泡に分裂できる。
態様12.態様1から態様11のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記大気導入流路(110)は、途中に空気室(245)を含み、
前記空気室(245)は、
第1空気室(244)と、
前記空気室(245)の内部に配置された仕切壁(402)によって前記第1空気室(244)と区画された第2空気室(248)であって、前記装着状態において前記第1空気室(244)よりも下側に位置する第2空気室(248)と、を含み、
前記仕切壁(402)は、前記第1空気室(244)と前記第2空気室(248)とを連通させるための切り欠き(246)を有する、液体収容容器(10)。
態様12によれば、第2空気室で気泡が発生した場合でも、気泡が切り欠きを通過する際に、大きな気泡を小さな気泡に分裂できる。また、態様12によれば、第1収容室から液体が大気開放口に向かって逆流した場合でも、仕切壁によって大気開放口へ向かう液体の流れを抑制できる。
態様13.態様12に記載の液体収容容器(10)であって、
前記大気導入流路(110)は、さらに、
一端部が大気開放口(19)であり他端部が前記空気室(245)に連通する第1大気導入流路(110)であって、途中に気液分離膜(56)が配置された第1大気導入流路(110)と、
前記空気室(245)と、第1収容室(350)とを連通するための第2大気導入流路(254)と、を含み、
前記第2空気室(248)は、
前記第2大気導入流路(254)と直接に連通するための空気室連通孔(250)と、
前記第2収容室(302)を区画形成する壁面の一部と共に前記空気室連通孔(250)を挟むように配置された空気室板部材(306,304)であって、前記装着状態において水平方向に延びる空気室板部材(306,304)と、を有する、液体収容容器(10)。
態様13によれば、空気室板部材よりも上流側で気泡が生じた場合でも、空気室板部材によって気泡の下流側への侵入を抑制できる。また、液体収容容器の搬送等によって、第1収容室内の液体が大気開放口に向かって逆流した場合でも、空気室板部材によって、液体の逆流を抑制できる。
態様14.態様13に記載の液体収容容器(10)であって、
前記空気室板部材(306,304)は、複数設けられ、
前記複数の空気室板部材(306,304)は、前記装着状態において鉛直方向に間隔を開けて配置される、液体収容容器(10)。
態様14によれば、空気室板部材よりも上流側で気泡が生じた場合でも、複数の空気室板部材によって気泡の下流側への侵入をより抑制できる。また、液体収容容器の搬送等によって、第1収容室内の液体が大気開放口に向かって逆流した場合でも、複数の空気室板部材によって、液体の逆流をより抑制できる。
態様15.態様13又は態様14に記載の液体収容容器(10)であって、
前記第2大気導入流路(254)は、前記液体誘導流路(130)を形成する部材(388)によって流路断面積が周囲の流路断面積よりも小さく形成された狭小大気流路(254a)を含む、液体収容容器(10)。
態様15によれば、狭小大気流路よりも上流側で気泡が発生した場合でも、狭小大気流路によって気泡の下流側への侵入を抑制できる。これにより、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。
態様16.態様1から態様15のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記液体誘導流路(130)と前記第1収容室(350)とは、前記液体誘導流路(130)の他端部である液体連通孔(369)によって直接に連通し、
前記液体連通孔(369)は、前記装着状態において前記水平な平面に前記液体収容容器(10)を垂直投影したときに、前記第1内壁(424)と重ならない位置に設けられ、かつ、前記第1部材配置面(350b)に接して設けられている、液体収容容器(10)。
態様16によれば、液体連通孔が第1内壁と重ならない位置に設けられているため、液体連通孔を通って第1収容室に気泡が侵入した場合でも、第1内壁近傍で気泡が滞留する可能性を低減できる。これにより、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。
態様17.態様16に記載の液体収容容器(10)であって、
前記第1収容室(350)は、
内部に配置され、前記第1部材配置面(350b)から延びる板状の底面区画壁(425)であって、前記第1部材配置面(350b)と接触する下端部(425d)に厚さ方向に沿って前記液体連通孔(369)が形成された底面区画壁(425)を有し、
前記底面区画壁(425)は、前記垂直投影した場合に前記第1内壁(424)と重ならない位置に設けられ、
前記底面区画壁(425)のうち前記第1部材(61)と向かい合う第1主面(425c)は、前記第1部材配置面(350b)から前記装着状態において鉛直方向に延びる、液体収容容器(10)。
態様17によれば、第1主面が第1部材配置面から鉛直方向に延びる。これにより、液体連通孔を通って第1収容室に気泡が侵入した場合でも、気泡を第1主面に沿って誘導できる。よって、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。
態様18.態様17に記載の液体収容容器(10)であって、
前記装着状態において、前記底面区画壁(425)の上端部(425a)は、異なる高さとなる部分を有するように少なくとも一部が傾斜する、液体収容容器(10)。
態様18によれば、底面区画壁の上端部のうち低い部分によって、第1主面に沿って誘導した気泡をより広い空間へと導くことができる。
態様19.態様16から態様18のいずれ1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記液体収容容器(10)の外表面(62)の一部を形成する第1面(14)であって、前記供給口(42)が端部に形成された液体供給部(40)が突出して配置された第1面(14)と、
前記外表面(62)の一部を形成し、前記第1面(14)と交わる第2面(16)と、
前記外表面(62)の一部を形成し、前記第1面(14)と交わり、かつ、前記第2面(16)と対向する第3面(15)と、を備え、
前記第1部材(61)は、前記第2面(16)と前記第3面(15)とが対向する対向方向(X軸方向)について前記第3面(15)よりも前記第2面(16)に近い位置に配置されており、
前記第1収容室(350)は、
前記対向方向について前記第1部材(61)を挟んで前記第2面(16)と反対側に配置され、かつ、前記装着状態において前記液体連通孔(369)よりも上側の位置で前記液体連通孔(369)に近接して配置された連通面(370a)を有し、
前記連通面(370a)は、
前記装着状態において、下方から上方に向かうに従って前記対向方向について前記第3面(15)に近づく、液体収容容器(10)。
態様19によれば、液体連通孔を通って第1収容室に気泡が侵入した場合でも、連通面によって気泡を第1部材から遠ざかる方向に誘導できる。これにより、気泡が第1部材に到達する可能性を低減できる。
態様20.態様16から態様19のいずれ1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記液体連通孔(369)は、前記第1収容室(350)が有する複数の壁の一つに形成された切り欠きによって一部が構成される、液体収容容器(10)。
態様20によれば、容易に液体連通孔を形成できる。
態様21.態様16から態様20のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記液体誘導流路(130)は、
前記液体連通孔(369)を介して前記第1収容室(350)に連通し、直線状に延びる第1貫通流路(370)を含み、
前記液体連通孔(369)は、
前記第1貫通流路(370)の流路断面積よりも開口面積が小さい、液体収容容器(10)。
態様21によれば、第1貫通流路から液体連通孔を介して第1収容室に気泡が侵入する場合でも、液体連通孔によって気泡を捕捉させることができる。これにより、第1部材に気泡が到達する可能性を低減できる。また、大きな気泡は液体連通孔によって小さな気泡に分裂させることができる。
態様22.態様16から態様21のいずれか1つに記載の液体収容容器(10)であって、
前記液体誘導流路(130)は、前記大気開放口(19)から前記供給口(42)に至る流体の流れ方向において上流側から下流側の順に、
前記第1収容室(350)が形成された側とは反対側に形成された第1液体流路(372)であって、上流側から下流側に向かって前記装着状態において鉛直上方向に沿って延びる部分(372a)を有する第1液体流路と、
前記第1収容室(350)が形成された側と同じ側に形成された第2液体流路(378)であって、上流側から下流側に向かって前記装着状態において鉛直下方向に沿って延びる部分(378a)を有する第2液体流路と、
前記液体誘導流路(130)の開閉を行うための弁ユニット(70)が配置された弁室(79)と、を備える、液体収容容器(10)。
態様22によれば、第1液体流路と第2液体流路とが反対向きに延びる流路を有する。これにより、第2流路よりも下流側で気泡が発生した場合でも、第1収容室に気泡が到達する可能性を低減できる。
1…液体噴射装置(プリンター)
2…ホルダー
3…第1のモーター
4…第2のモーター
5…光学式検出装置
5a…発光素子
5b…受光素子
6…制御ユニット
7…操作部
8…インターフェース
9…コンピューター
10…液体収容容器(カートリッジ)
11…カバー部材
12…容器本体
12p…壁
13…上面(上面壁部、第4面)
14…底面(底面壁部、第1面)
14a…壁
14p…壁
15…正面(正面壁部、第3面)
16…背面(背面壁部、第2面)
17…右側面(右側面壁部、第5面)
18…左側面(左側面壁部、第6面)
19…大気開放口
20…レバー
30…回路基板
31…基板端子
33…バネ
40…液体供給部
42…供給口
43…バネ
44…バネ座
46…シール部材
48…供給ユニット
51,52,54,55…フィルム
56…気液分離膜
60…第1部材ユニット
61…プリズム(第1部材)
61s…第1部分
62…表面
62a…第1表面
62b…第2表面
70…弁ユニット
71…バネ座
72…バネ
73…弁部材
79…弁室
84…減圧孔
84a…減圧室
110…大気導入流路
110a…第1大気導入流路
120…液体収容室
130…液体誘導流路
140…流路
200…溝
210…第1大気流路
212…連通孔
214…蛇行流路
220…気液分離室
222…土手
230…連通孔
234…第2大気流路
235a…上面
236…連通孔
238…第3大気流路
240…連通孔
244…第1空気室
245…空気室
245a…上面
245b…底面
246…連通孔
248…第2空気室
249…連通孔
250…連通孔
254…第3大気流路(第2大気導入流路)
254a…狭小大気流路
256…連通孔
300…壁(リブ)
302…第2収容室
304…空気室板部材
306…空気室板部材
308…連通孔
309…第1液体連通流路
310…第2液体連通流路
311…一端部開口
312…連通孔
313…連通孔
314…第3液体連通流路
315…他端部開口
316…第4液体連通流路
330…液体連通流路
342…第1区画収容室
344…第1部材収容室
344t…第1底面室
344w…第2底面室
344w1…第1分割室
344w2…第2分割室
346…上部収容室(第2区画収容室)
350…第1収容室
350b…第1部材配置面
360…第1収容室連通口
362…第2収容室連通口
362V…開口方向
369…液体連通孔
370…第1貫通流路(狭小流路)
370a…連通面
372…第1液体流路
372a…流路
376…連通孔
378…第2液体流路
378a…流路
380…連通孔
381…弁孔
382…第1鉛直流路
384…連通孔
388…供給流路
402…仕切壁
408…区画壁
420…第1区画壁
420a…一端部
420b…第1分離壁
420c…第2分離壁
420p…他端部
420r…連通孔
421…第2区画壁
421a…他端部
421p…一端部
424…第1内壁
424a…一端部
424b…他端部
424r…連通孔
425…底面区画壁
425a…上端部
425c…第1主面
425d…下端部
602…取付部
604…土台部
800…液体注入ユニット
802…真空ユニット
805…注入器具
810…タンク
820…注入ポンプ
830…バルブ
835…液体注入チューブ
835a…先端部
840…真空ポンプ
850…真空室
860…バルブ
865…吸引チューブ
880…液体タンク
882…流通管
882a…先端部
900…液体供給針
940…吸引器
945…吸引チューブ
1000…液体噴射システム
1200…液体供給ユニット

Claims (15)

  1. 液体噴射装置へ供給する液体を収容する液体収容容器の製造方法であって、
    (a)液体収容容器を準備する工程であって、前記液体を収容するための第1収容室と、前記第1収容室に配置された第1部材であって表面と接触する流体の屈折率に応じて前記表面の光の反射状態が変化する第1部材と、前記液体噴射装置に接続される供給口が一端部に形成された液体誘導流路であって、他端部である液体連通孔によって前記第1収容室と連通する液体誘導流路と、大気を導入するための大気開放口が一端部に形成された大気導入流路であって、前記第1収容室と連通し前記大気開放口から導入した大気を前記第1収容室に流通させる大気導入流路と、を備え、
    前記第1収容室は、
    前記第1収容室の内壁面を構成し、前記第1部材が配置された第1部材配置面と、
    前記第1収容室の内部に配置された第1内壁であって、水平な平面に配置された前記液体噴射装置に前記液体収容容器が装着された装着状態において、前記第1部材よりも上側の位置で前記第1部材を覆うように設けられた第1内壁と、を有し、
    前記液体連通孔は、
    前記装着状態において前記第1内壁よりも下側の位置、かつ、前記装着状態において前記水平な平面に前記液体収容容器を垂直投影したときに、前記第1内壁と重ならない位置に設けられている、液体収容容器を準備する工程と、
    (b)前記大気開放口から前記供給口に至る流体の流れ方向を基準としたときに、前記第1収容室よりも下流側から前記液体を注入することで前記第1収容室に前記液体を収容する工程と、を備える、液体収容容器の製造方法。
  2. 請求項1に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記第1内壁は、前記第1収容室を区画形成する外壁面に接続された一端部から開放された他端部に向かうに従って、前記装着状態において高くなるように傾斜している、液体収容容器の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記第1収容室は、
    内部に配置され、前記第1部材配置面から延びる板状の底面区画壁であって、前記第1部材配置面と接触する下端部に厚さ方向に沿って前記液体連通孔が形成された底面区画壁を有し、
    前記底面区画壁は、前記垂直投影した場合に前記第1内壁と重ならない位置に設けられ、
    前記底面区画壁のうち前記第1部材と向かい合う第1主面は、前記装着状態において前記第1部材配置面から鉛直方向に延びる、液体収容容器の製造方法。
  4. 請求項3に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記装着状態において、前記底面区画壁の上端部は、異なる高さとなる部分を有するように少なくとも一部が傾斜する、液体収容容器の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記工程(a)によって準備する前記液体収容容器は、さらに、
    前記液体収容容器の外表面の一部を形成する第1面であって、前記供給口が端部に形成された液体供給部が突出して配置された第1面と、
    前記外表面の一部を形成し、前記第1面と交わる第2面と、
    前記外表面の一部を形成し、前記第1面と交わり、かつ、前記第2面と対向する第3面と、を備え、
    前記第1部材は、前記第2面と前記第3面とが対向する対向方向について前記第3面よりも前記第2面に近い位置に配置されており、
    前記第1収容室は、
    前記対向方向について前記第1部材を挟んで前記第2面と反対側に配置され、かつ、前記装着状態において前記液体連通孔よりも上側の位置で前記液体連通孔に近接して配置された連通面を有し、
    前記連通面は、
    前記装着状態において、下方から上方に向かうに従って前記対向方向について前記第3面に近づく、液体収容容器の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記第1収容室は、
    複数の区画壁によって形成された複数の区画収容室であって、互いに前記液体が流通できる複数の区画収容室を有し、
    前記複数の区画収容室は、
    前記第1部材配置面を含み、前記第1部材が配置された第1部材収容室であって、前記液体連通孔によって前記液体誘導流路と連通する第1部材収容室と、
    前記装着状態において前記第1部材収容室よりも上側に位置し、かつ、前記水平な平面に前記液体収容容器を垂直投影したときに前記第1部材と重ならない異なる位置に設けられた上部収容室と、を有し、
    前記第1部材収容室と前記上部収容室とは、前記装着状態において前記上部収容室の下端部で連通している、液体収容容器の製造方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記液体連通孔は、前記第1収容室が有する複数の壁の一つに形成された切り欠きによって一部が構成される、液体収容容器の製造方法。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記液体誘導流路は、
    前記液体連通孔によって前記第1収容室と連通し、直線状に延びる第1貫通流路を含み、
    前記液体連通孔は、
    前記第1貫通流路が延びる方向と直交する方向に延び、
    前記工程(b)において前記液体を注入する部分は、
    前記流体の流れ方向において、前記第1貫通流路、又は、前記第1貫通流路より下流側に位置する、液体収容容器の製造方法。
  9. 請求項8に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記液体連通孔の開口面積は、前記第1貫通流路の流路断面積よりも小さい、液体収容容器の製造方法。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記液体誘導流路は、
    前記流体の流れ方向において、前記第1貫通流路よりも下流側に位置する第1液体流路であって、前記第1貫通流路が延びる方向に垂直な平面上に沿って延びる第1液体流路、を備え、
    前記工程(b)において前記液体を注入する部分は、前記第1液体流路、又は、前記第1液体流路よりも下流側に位置する、液体収容容器の製造方法。
  11. 請求項8又は請求項9に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記液体誘導流路は、
    前記流体の流れ方向において前記第1貫通流路よりも下流側に位置し、上流側から下流側に向かって前記装着状態において鉛直上方向に延びる部分を有する第1液体流路と、
    前記第1液体流路よりも下流側に位置し、上流側から下流側に向かって前記装着状態において鉛直下方向に延びる部分を有する第2液体流路と、を備え、
    前記工程(b)において前記液体を注入する部分は、前記第2液体流路よりも下流側に位置する、液体収容容器の製造方法。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記工程(b)は、
    前記液体を注入する部分を形成する形成壁に穴を開けることで、前記液体を注入するための注入口を形成する工程を含む、液体収容容器の製造方法。
  13. 請求項12に記載の液体収容容器の製造方法であって、
    前記形成壁の一部は、フィルムによって形成され、
    前記工程(b)の前記注入口を形成する工程は、
    前記フィルムに前記注入口を形成する工程である、液体収容容器の製造方法。
  14. 請求項12又は請求項13に記載の液体収容容器の製造方法であって、さらに、
    (c)前記工程(b)の後に、前記注入口を封止する工程を含む、液体収容容器の製造方法。
  15. 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記第1部材は、プリズムである、液体収容容器の製造方法。
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