JP2013247449A - 圧電振動素子収納用パッケージおよび圧電装置ならびに多数個取り配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化された配線基板にガス排出用の孔を形成した場合においても封止材の大きさを確保して気密封止の信頼性が高い圧電振動素子収納用パッケージ及び圧電装置等を提供する。
【解決手段】平板状の基部102と、基部の上面に積層された枠部103とを備えており、基部102の側面に上端から下端にかけて溝部106が設けられていると共に、溝部106の上端の一部が枠部103の内周よりも内側に位置しており、溝部106の内側面に第1メタライズ層107が設けられているとともに、溝部106の内側に露出した枠部103の下面に第2メタライズ層108が設けられており、第1メタライズ層107及び第2メタライズ層108に封止材が接合されて溝部106が塞がれる圧電振動素子収納用パッケージであり、溝部106への封止材挿入が容易である為、封止材のボリュームを確保でき、気密封止の信頼性が高い圧電装置を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】平板状の基部102と、基部の上面に積層された枠部103とを備えており、基部102の側面に上端から下端にかけて溝部106が設けられていると共に、溝部106の上端の一部が枠部103の内周よりも内側に位置しており、溝部106の内側面に第1メタライズ層107が設けられているとともに、溝部106の内側に露出した枠部103の下面に第2メタライズ層108が設けられており、第1メタライズ層107及び第2メタライズ層108に封止材が接合されて溝部106が塞がれる圧電振動素子収納用パッケージであり、溝部106への封止材挿入が容易である為、封止材のボリュームを確保でき、気密封止の信頼性が高い圧電装置を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧電振動素子が気密に収容される圧電振動素子収納用パッケージ、圧電装置、および圧電振動素子収納用パッケージとなる複数の領域が母基板に配列されてなる多数個取り配線基板に関するものである。
従来、圧電振動素子を気密封止するために用いられる圧電振動素子収納用パッケージは、セラミック焼結体等からなる絶縁基板の上面に、圧電振動素子を収容するための凹状の搭載部を有している。
搭載部は、蓋体が絶縁基板上に接合されることによって気密封止される。蓋体は、ガラスまたは金属等からなり、銀ろうや低融点ガラス等の封止材を用いて電気炉等の加熱手段により絶縁基板に接合される。
上記圧電振動素子収納用パッケージにおいては、蓋体が接合されるときに生じるガス等を除去するために、搭載部から絶縁基板の下面にかけて貫通する貫通孔(ガス排出用の孔)が設けられているものがある。
搭載部に圧電振動素子が収容された後に蓋体が絶縁基板の上面に接合され、その後、ガス排出用の孔からガスが外部に排出されてから、ろう材等の封止材で孔が塞がれて気密封止が行なわれる。
このような圧電振動素子収納用パッケージは、一般に、それぞれが圧電振動素子収納用パッケージとなる複数の領域が1枚の広面積の母基板に配列されてなる、いわゆる多数個取り配線基板の形態で製作されている。母基板には、あらかじめ上記領域の境界に沿って分割溝が形成され、この分割溝に沿って母基板が分割(破断)されて複数の領域(個々の圧電振動素子収納用パッケージ)が個片に分割される。
近年、圧電装置の小型化にともない、圧電振動素子を収容する圧電振動素子収納用パッケージの外形は小さいものとなってきている。
しかしながら、小型化された圧電振動素子収納用パッケージの絶縁基板にガス排出用の孔を形成した場合、ガス排出用の孔が非常に小さなものとなる。そのため、その孔内に挿入される、ろう材等の封止材の大きさも小さくなる。封止材が小さくなると、孔部分における気密封止の信頼性を高めることが難しくなる傾向がある。つまり、製造工程において封止材のボリュームのばらつきが生じる場合があり、封止材の大きさ、つまり絶対的なボリュームの低下に伴い、相対的なばらつきの度合いが大きくなりやすい。そのため、封止材について、ガス排出用の孔を埋めるだけのボリュームを安定して確保することが難しくなってきている。
本発明はかかる問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、ガス排出用の孔を有しており、例えば小型化された場合においても、気密封止の信頼性が高い圧電装置を容易に製作することが可能な圧電振動素子収納用パッケージ、および圧電装置、ならびに、その圧電振動素子収納用パッケージとなる複数の領域を有する多数個取り配線基板を提供することである。
本発明の一つの態様の圧電振動素子収納用パッケージは、圧電振動素子が搭載される部分を含む上面を有する平板状の基部と、該基部の前記上面に前記圧電振動素子が搭載される部分を取り囲んで積層された枠部とを備える圧電振動素子収納用パッケージであって、前記基部の側面に、該側面の上端から下端にかけて溝部が設けられているとともに、該溝部の上端の一部が前記枠部の内周よりも内側に位置しており、前記溝部の内側面に第1メタライズ層が設けられているとともに、前記溝部の内側に露出した前記枠部の下面に第2メタライズ層が設けられており、前記第1メタライズ層および前記第2メタライズ層に封止材が接合されて前記溝部が塞がれることを特徴とする。
本発明の一つの態様の圧電装置は、上記の圧電振動素子収納用パッケージと、前記基部の前記上面に搭載された圧電振動素子と、前記枠部上に接合された蓋体と、前記第1メタライズ層および前記第2メタライズ層に接合されて前記溝部を塞いでいる封止材とを備えることを特徴とする。
本発明の一つの態様の多数個取り配線基板は、平板状の下部絶縁層と、複数の開口部を有しているとともに前記下部絶縁層の上面に積層された上部絶縁層とからなる母基板に複数の配線基板領域が配列された多数個取り配線基板であって、前記複数の配線基板領域のそれぞれの境界が前記開口部を取り囲んでおり、前記配線基板領域の境界を跨ぐように前記下部絶縁層に貫通孔が形成されているとともに、該貫通孔の上端の一部が前記開口部の内周よりも内側に位置しており、前記貫通孔の内側面に第1メタライズ層が形成されているとともに、前記貫通孔に露出した前記上部絶縁層の下面に第2メタライズ層が形成されていることを特徴とする。
本発明の一つの態様の圧電振動素子収納用パッケージによれば、基部の側面に開口した溝部内の第1メタライズ層および第2メタライズ層に封止材が接合されて溝部が塞がれることから、溝部内への封止材の挿入が容易である。そのため、小型化された配線基板においても封止材のボリュームを確保できる。したがって、気密封止の信頼性が高い圧電装置を製作することが可能な圧電振動素子収納用パッケージを提供することができる。
本発明の一つの態様の圧電装置によれば、上記構成の圧電振動素子収納用パッケージと、基部の上面に搭載された圧電振動素子と、枠部上に接合された蓋体と、溝部を塞いでいる封止材とを備えることから、溝部を塞ぐ封止材のボリュームを容易に確保できる。したがって、例えば小型化したとしても、気密封止の信頼性が高い圧電装置を提供することができる。
本発明の一つの態様の多数個取り配線基板によれば、配線基板領域の境界を跨ぐように下部絶縁層に貫通孔が形成されており、貫通孔の上端の一部が開口部の内周よりも内側に位置しており、貫通孔の内側面に第1メタライズ層が形成されているとともに、貫通孔に露出した上部絶縁層の下面に第2メタライズ層が形成されていることから、境界に沿って分割することによって、上記構成の圧電振動素子収納用パッケージを容易に得ることができる。
本発明の圧電振動素子収納用パッケージおよび圧電装置について、添付の図面を参照して説明する。図1(a)は本発明の実施形態の圧電振動素子収納用パッケージおよび圧電装置を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A’線における断面図である。また、図2は本発明の実施形態の圧電振動素子収納用パッケージおよび圧電装置を下面側から見た斜視図である。図1および図2において、101は絶縁基体,102は基部,103は枠
部,104は搭載部,105は圧電振動素子,106は溝部,107は第1メタライズ層,108は第2
メタライズ層,109は封止材,110は配線導体,111は枠状メタライズ層,112はキャスタレーション,113は蓋体である。
部,104は搭載部,105は圧電振動素子,106は溝部,107は第1メタライズ層,108は第2
メタライズ層,109は封止材,110は配線導体,111は枠状メタライズ層,112はキャスタレーション,113は蓋体である。
絶縁基体101に配線導体110,枠状メタライズ層111,溝部106,および第1メタライズ層107、第2メタライズ層108が配置されて、圧電振動素子収納用パッケージが基本的に構成されている。この圧電振動素子収納用パッケージに圧電振動素子105が気密封止されて圧
電装置が形成される。なお、図1(a)においては見やすくするために蓋体113を省いて
いる。
電装置が形成される。なお、図1(a)においては見やすくするために蓋体113を省いて
いる。
絶縁基体101は、平板状の基部102上に枠部103が積層されて形成されている。枠部103の内側面と、この内側面の内側で露出する基部102の上面とによって、圧電振動素子105を収容し搭載するための凹状の搭載部104が形成されている。
基部102および枠部103は、酸化アルミニウム質焼結体や窒化アルミニウム焼結体,ムライト質焼結体,ガラス−セラミック焼結体等のセラミック材料からなる。例えば、同様のセラミック材料からなる基部102と枠部103とが同時焼成されて絶縁基体101が作製されて
いる。
いる。
絶縁基体101は、例えば全体の外形が、平面視で一辺の長さが1.6〜10mm程度の長方形状であり、厚みが0.2〜2mm程度の板状である。絶縁基体101は、上面に上記のような凹状の搭載部104を有している。
このような絶縁基体101は、基部102および枠部103がいずれも酸化アルミニウム質焼結
体からなる場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダや溶剤,可塑剤等を添加混合して泥漿状にするとともに、これを例えばドクターブレード法やロールカレンダー法等のシート成形法によりシート状となすことにより複数枚のセラミックグリーンシートを得て、次に一部のセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施して枠状に成形するとともに、平板状のセラミックグリーンシート上に枠状のセラミックグリーンシートが位置するように上下に積層し、その積層体を高温で焼成することにより製作される。
体からなる場合であれば、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機バインダや溶剤,可塑剤等を添加混合して泥漿状にするとともに、これを例えばドクターブレード法やロールカレンダー法等のシート成形法によりシート状となすことにより複数枚のセラミックグリーンシートを得て、次に一部のセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施して枠状に成形するとともに、平板状のセラミックグリーンシート上に枠状のセラミックグリーンシートが位置するように上下に積層し、その積層体を高温で焼成することにより製作される。
絶縁基体101は、それぞれがこのような絶縁基体101となる複数の配線基板領域(図1および図2では図示せず)が母基板に縦横の並びに配列された、いわゆる多数個取り配線基
板(図1および図2では図示せず)として製作し、これを配線基板領域の境界において切断して個片に分割する方法で製作される。
板(図1および図2では図示せず)として製作し、これを配線基板領域の境界において切断して個片に分割する方法で製作される。
本実施形態において、絶縁基体101(枠部103)の上面に枠状メタライズ層111が形成さ
れている。枠状メタライズ層111は、搭載部104を取り囲んでおり、この枠状メタライズ層111に蓋体113がろう付けされる。ここで、この枠状メタライズ層111に直接蓋体113をろう付けせずに、金属枠体(図示せず)を枠状メタライズ層111にろう付けした後、金属枠体
に蓋体113を接合してもよい。枠状メタライズ層111は、蓋体113や金属枠体を絶縁基体101にろう付け等の手段で接合するためのものである。搭載部104内に圧電振動素子105を収容した後、枠状メタライズ層111の上面に蓋体113を接合することにより、蓋体113と絶縁基
体101とからなる容器内に圧電振動素子105が収容される。その後、後述するように溝部106が塞がれて圧電装置(水晶発振器等)となる。
れている。枠状メタライズ層111は、搭載部104を取り囲んでおり、この枠状メタライズ層111に蓋体113がろう付けされる。ここで、この枠状メタライズ層111に直接蓋体113をろう付けせずに、金属枠体(図示せず)を枠状メタライズ層111にろう付けした後、金属枠体
に蓋体113を接合してもよい。枠状メタライズ層111は、蓋体113や金属枠体を絶縁基体101にろう付け等の手段で接合するためのものである。搭載部104内に圧電振動素子105を収容した後、枠状メタライズ層111の上面に蓋体113を接合することにより、蓋体113と絶縁基
体101とからなる容器内に圧電振動素子105が収容される。その後、後述するように溝部106が塞がれて圧電装置(水晶発振器等)となる。
なお、枠状メタライズ層111は、例えばタングステンやモリブデン,マンガン,銅,銀
等の金属材料によって形成されている。枠状メタライズ層111は、例えば、このようなタ
ングステン等の金属材料のペーストを、枠部103を構成する絶縁層となるセラミックグリ
ーンシートの上面に所定パターンに印刷しておき、このセラミックグリーンシートと同時焼成する方法で形成される。この焼成は、枠部103となるセラミックグリーンシートを基
部102となるセラミックグリーンシート上に積層した後に行なってもよい。
等の金属材料によって形成されている。枠状メタライズ層111は、例えば、このようなタ
ングステン等の金属材料のペーストを、枠部103を構成する絶縁層となるセラミックグリ
ーンシートの上面に所定パターンに印刷しておき、このセラミックグリーンシートと同時焼成する方法で形成される。この焼成は、枠部103となるセラミックグリーンシートを基
部102となるセラミックグリーンシート上に積層した後に行なってもよい。
なお、枠状メタライズ層111は、酸化腐食の防止やろう材(図示せず)の接合強度の向
上等のためには、露出した表面に1〜20μm程度の厚みのニッケルめっき層(図示せず)と0.1〜2μm程度の厚みの金めっき層(図示せず)とが順次被着されているのがよい。
上等のためには、露出した表面に1〜20μm程度の厚みのニッケルめっき層(図示せず)と0.1〜2μm程度の厚みの金めっき層(図示せず)とが順次被着されているのがよい。
蓋体113は、例えば鉄−ニッケル合金や鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属材料から
なり、蓋体113の裏面には銀ろう等のろう材が圧延加工されたものが使用される。この蓋
体113は、例えば、厚みが0.2〜0.8mm程度である。また、蓋体113を枠状メタライズ層111にろう付けする方法としては、例えば、蓋体113の下面に予め20〜50μmの厚みの銀ろう(図示せず)を被着させておき、この銀ろうが被着された下面を枠状メタライズ層111上
に載置して、これらを治具等で仮固定しながらシーム溶接等で局所的に加熱する方法を挙げることができる。この方法により、枠状メタライズ層111に蓋体113を強固にろう付けすることができる。
なり、蓋体113の裏面には銀ろう等のろう材が圧延加工されたものが使用される。この蓋
体113は、例えば、厚みが0.2〜0.8mm程度である。また、蓋体113を枠状メタライズ層111にろう付けする方法としては、例えば、蓋体113の下面に予め20〜50μmの厚みの銀ろう(図示せず)を被着させておき、この銀ろうが被着された下面を枠状メタライズ層111上
に載置して、これらを治具等で仮固定しながらシーム溶接等で局所的に加熱する方法を挙げることができる。この方法により、枠状メタライズ層111に蓋体113を強固にろう付けすることができる。
なお、蓋体113がセラミック材料や樹脂材料からなる場合は、ろう付け法や溶接法によ
って枠状メタライズ層111に接合できるようにするために、蓋体113の枠状メタライズ層111に対する接合面にメタライズ法やめっき法等の方法により接合用の金属層(図示せず)
が形成される。
って枠状メタライズ層111に接合できるようにするために、蓋体113の枠状メタライズ層111に対する接合面にメタライズ法やめっき法等の方法により接合用の金属層(図示せず)
が形成される。
金属からなる蓋体113を枠状メタライズ層111に接合するためのろう材(図示せず)は、例えば、銀−銅共晶組成をベースとする銀ろう(例えば、71〜73質量%銀−27〜29質量%銅、JIS名称:BAg−8)である。BAg−8の場合、融点は780℃程度である。こ
のようなろう材を使用することにより、800〜850℃程度の熱処理(還元雰囲気)において蓋体113を枠状メタライズ層111にろう付けすることができる。このろう材は、絶縁基体101の大きさや形状,用途等に応じて、濡れ性や溶融温度等の調整のために、錫,亜鉛等の
金属元素が添加されていてもよい。
のようなろう材を使用することにより、800〜850℃程度の熱処理(還元雰囲気)において蓋体113を枠状メタライズ層111にろう付けすることができる。このろう材は、絶縁基体101の大きさや形状,用途等に応じて、濡れ性や溶融温度等の調整のために、錫,亜鉛等の
金属元素が添加されていてもよい。
上記圧電振動素子収納用パッケージおよび圧電装置において、搭載部104内の圧電振動
素子105は、配線導体110と電気的に接続され、配線導体110等を介して外部の電気回路と
電気的に接続される。すなわち、配線導体110は、搭載部104に収容される圧電振動素子105の電極(図示せず)を接続するための導体として機能する。
素子105は、配線導体110と電気的に接続され、配線導体110等を介して外部の電気回路と
電気的に接続される。すなわち、配線導体110は、搭載部104に収容される圧電振動素子105の電極(図示せず)を接続するための導体として機能する。
配線導体110は、例えば枠状メタライズ層111と同様の材料を用い、同様の方法で絶縁基体101に形成することができる。すなわち、タングステン等の金属材料がメタライズ法等
の方法で絶縁基体101の基部102等に被着されて、配線導体110が形成されている。配線導
体110にも、枠状メタライズ層111と同様にめっき層(図示せず)が被着されていてもよい。
の方法で絶縁基体101の基部102等に被着されて、配線導体110が形成されている。配線導
体110にも、枠状メタライズ層111と同様にめっき層(図示せず)が被着されていてもよい。
配線導体110に対する圧電振動素子105の電気的な接続は、導電性の接合材(図示せず)によって行なわれている。接合材は、例えば銀等の導電性材料からなる導電性粒子が添加されてなる導電性接着剤である。
絶縁基体101の下面には、電極(図示せず)が設けられていてもよい。電極は、例えば
絶縁基体101の内部に設けられた接続導体(図示せず)を介して配線導体110と電気的に接続されている。圧電装置において、電極は、半田や導電性接着剤等の導電性の接続材を介して外部の電気回路(図示せず)と電気的に接続される。これにより、配線導体110およ
び電極等を介して圧電振動素子105が外部の電気回路と電気的に接続される。
絶縁基体101の内部に設けられた接続導体(図示せず)を介して配線導体110と電気的に接続されている。圧電装置において、電極は、半田や導電性接着剤等の導電性の接続材を介して外部の電気回路(図示せず)と電気的に接続される。これにより、配線導体110およ
び電極等を介して圧電振動素子105が外部の電気回路と電気的に接続される。
基部102には、その基部102の下面から上面にかけて貫通する溝部106が形成されている
。溝部106は、蓋体113で搭載部104が塞がれているときに、搭載部104から外部への排気を可能とするためのものである。つまり、この溝部106は、搭載部104に残留するガス排出用の孔として機能する。
。溝部106は、蓋体113で搭載部104が塞がれているときに、搭載部104から外部への排気を可能とするためのものである。つまり、この溝部106は、搭載部104に残留するガス排出用の孔として機能する。
圧電振動素子105が収容される搭載部104内は、圧電振動素子105の振動への影響を抑え
るためには真空度が高い方が好ましい。そのため、上記のようにガス排出用の孔として溝部106が形成されている。なお、搭載部104に残留するガスとしては、例えば圧電振動素子105を配線導体110に接続する接合材を硬化させる加熱処理などにより発生するガスや、空気中に含まれる水分が蒸発したガスなどが挙げられる。
るためには真空度が高い方が好ましい。そのため、上記のようにガス排出用の孔として溝部106が形成されている。なお、搭載部104に残留するガスとしては、例えば圧電振動素子105を配線導体110に接続する接合材を硬化させる加熱処理などにより発生するガスや、空気中に含まれる水分が蒸発したガスなどが挙げられる。
前述したように、蓋体113で搭載部104が塞がれた後に、搭載部104内から溝106を介してガスが排気される。その後、封止材109で溝部106が塞がれる。これにより、圧電振動素子105が、高い真空度で搭載部104内に気密封止された圧電装置が製作される。封止材109に
ついては、後で詳しく説明する。
ついては、後で詳しく説明する。
上記実施形態の圧電振動素子収納用パッケージにおいて、溝部106の上端の一部が枠部103の内周よりも内側に位置している。また、溝部106の内側面に第1メタライズ層107が設けられているとともに、溝部106の内側に露出した枠部103の下面に第2メタライズ層108
が設けられている。そして、第1メタライズ層107と第2メタライズ層108とは、その境界において互いにつながっている。第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に封止材109が接合されて溝部106が塞がれる。
が設けられている。そして、第1メタライズ層107と第2メタライズ層108とは、その境界において互いにつながっている。第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に封止材109が接合されて溝部106が塞がれる。
第1および第2メタライズ層107、108は、配線導体110と同様の金属材料を用い、同様
の方法で形成することができる。なお、第1および第2メタライズ層107、108の詳しい形成方法については、後の、多数個取り配線基板についての説明において詳しく説明する。
の方法で形成することができる。なお、第1および第2メタライズ層107、108の詳しい形成方法については、後の、多数個取り配線基板についての説明において詳しく説明する。
基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に封止材109が接合されて溝部106が塞がれることから、例えば図2に示すように、溝部106内への封止材109の挿入が容易である。基部102の側面に、側面の上端から下端にかけて
溝部106が設けられていることがよくわかる。
溝部106が設けられていることがよくわかる。
図2からわかるように、配線基板が小型化した場合においても、封止材109が挿入され
る孔が溝部106として形成されていることから、封止材109の挿入が容易である。すなわち、従来技術の圧電振動素子収納用パッケージ(図示せず)における孔の開口部は、基部を貫通する貫通孔の下端のみである。これに対して、上記実施形態の圧電振動素子収納用パッケージでは、溝部106の全長にわたって基部102の側面に開口している。そのため、封止材109が挿入される開口部が従来技術における開口部よりも大きい。したがって、小型化
された配線基板においても封止材109のボリュームを確保できる。なお、溝部106は、その上端の一部が枠部103の内周よりも内側に位置している。つまり、溝部106は上端において搭載部104内に開口している。そのため、封止材109で塞がれる前には、基部102の下面か
ら外周側面にかけて連通した溝部106を介して、搭載部104から外部へのガスの排出ができる。
る孔が溝部106として形成されていることから、封止材109の挿入が容易である。すなわち、従来技術の圧電振動素子収納用パッケージ(図示せず)における孔の開口部は、基部を貫通する貫通孔の下端のみである。これに対して、上記実施形態の圧電振動素子収納用パッケージでは、溝部106の全長にわたって基部102の側面に開口している。そのため、封止材109が挿入される開口部が従来技術における開口部よりも大きい。したがって、小型化
された配線基板においても封止材109のボリュームを確保できる。なお、溝部106は、その上端の一部が枠部103の内周よりも内側に位置している。つまり、溝部106は上端において搭載部104内に開口している。そのため、封止材109で塞がれる前には、基部102の下面か
ら外周側面にかけて連通した溝部106を介して、搭載部104から外部へのガスの排出ができる。
第1および第2メタライズ層107、108の露出する表面に、配線導体110と同様にニッケ
ル等のめっき層(図示せず)が被着されていてもよい。めっき層が被着されている場合には、第1および第2メタライズ層107、108に対する封止材109の接合性(濡れ性等)が向
上し得る。
ル等のめっき層(図示せず)が被着されていてもよい。めっき層が被着されている場合には、第1および第2メタライズ層107、108に対する封止材109の接合性(濡れ性等)が向
上し得る。
上記蓋体113および封止材109による封止の方法について、以下に詳しく説明する。まず、圧電振動素子収納用パッケージを上下反転させて絶縁基体101の下面を上向きにして、
溝部106内に封止材109を入れる。封止材109は、例えば半田、銀ろう、Au−SnやAu
−Ge等の低融点金属、すなわちろう材等からなる。溝部106内に挿入する段階において
封止材109は、ボール状(球状等)に成形しておく。ボール状の封止材109を溝部106に入
れ、枠部103の下面で位置決めした後、封止材109にレーザビームを照射する。レーザビームによって封止材109が溶融した際に、基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタラ
イズ層107および第2メタライズ層108に封止材109が接合されて溝部106が塞がれる。
溝部106内に封止材109を入れる。封止材109は、例えば半田、銀ろう、Au−SnやAu
−Ge等の低融点金属、すなわちろう材等からなる。溝部106内に挿入する段階において
封止材109は、ボール状(球状等)に成形しておく。ボール状の封止材109を溝部106に入
れ、枠部103の下面で位置決めした後、封止材109にレーザビームを照射する。レーザビームによって封止材109が溶融した際に、基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタラ
イズ層107および第2メタライズ層108に封止材109が接合されて溝部106が塞がれる。
なお、溝部106は基部102の外周側面側が開口していることから、絶縁基体101の下面を
上向きにして、溝部106内に封止材109を挿入する際に、上方向または水平方向のどちらからでも挿入が容易である。
上向きにして、溝部106内に封止材109を挿入する際に、上方向または水平方向のどちらからでも挿入が容易である。
圧電振動素子収納用パッケージの搭載部104の封止は、例えば真空チャンバー内で行な
われる。真空チャンバー内で絶縁基体101の上側に蓋体113が接合される。絶縁基体101と
蓋体113とで形成された空間に圧電振動素子105が収容される。その後、真空チャンバー内に絶縁基体101が上下反転されて収容され、上記のように溝部106の底部にボール状の封止材119が位置決めされる。そして、真空チャンバー内を真空引きすることにより、絶縁基
体101と蓋体113とで形成された搭載部104内から残留するガスが外部に排出される。その
ため、搭載部104内の真空度を高くして気密封止することができる。
われる。真空チャンバー内で絶縁基体101の上側に蓋体113が接合される。絶縁基体101と
蓋体113とで形成された空間に圧電振動素子105が収容される。その後、真空チャンバー内に絶縁基体101が上下反転されて収容され、上記のように溝部106の底部にボール状の封止材119が位置決めされる。そして、真空チャンバー内を真空引きすることにより、絶縁基
体101と蓋体113とで形成された搭載部104内から残留するガスが外部に排出される。その
ため、搭載部104内の真空度を高くして気密封止することができる。
ここで、封止材109の溝部106への位置決めは、基部102の外周側面側が開口しているこ
とから、この開口している側の位置が少し高くなるように絶縁基体101を傾けて封止材109を位置決めしたり、また、絶縁基体101の外形寸法よりも少し大きい凹部が複数形成され
た収納治具に絶縁基体101を配列した後、見かけ上収納治具の内側面と溝部106とで囲まれたくぼんだ領域に封止材109を位置決めした後、封止材109にレーザビームを照射してもよい。このようにすることにより、溝部106が基部102の外周側面側に開口していても、容易に封止材109を位置決めすることができる。収納治具は、例えば、カーボン系の封止材109の融点に耐え、封止材109と反応しにくい耐熱性の材質を用いればよい。
とから、この開口している側の位置が少し高くなるように絶縁基体101を傾けて封止材109を位置決めしたり、また、絶縁基体101の外形寸法よりも少し大きい凹部が複数形成され
た収納治具に絶縁基体101を配列した後、見かけ上収納治具の内側面と溝部106とで囲まれたくぼんだ領域に封止材109を位置決めした後、封止材109にレーザビームを照射してもよい。このようにすることにより、溝部106が基部102の外周側面側に開口していても、容易に封止材109を位置決めすることができる。収納治具は、例えば、カーボン系の封止材109の融点に耐え、封止材109と反応しにくい耐熱性の材質を用いればよい。
溶融した封止材109は、その表面張力により、また絶縁基体101の材質が封止材109をは
じく性質があることにより、基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタライズ層107
および第2メタライズ層108に接合しても他の領域(搭載部104や基部102の外周側面側な
ど)に流れ出ようとすることが抑制される。
じく性質があることにより、基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタライズ層107
および第2メタライズ層108に接合しても他の領域(搭載部104や基部102の外周側面側な
ど)に流れ出ようとすることが抑制される。
なお、溝部106と枠部103で構成される開口部分は、ボール状の封止材109がこの開口部
分から落下しないような大きさである必要がある。このような構成とするために、例えば、溝部106の奥側から基部102の内側面までの距離が封止材109の直径よりも小さくなるよ
うにすればよい。また、溝部106の奥側から基部102の内側面までの距離が封止材109の半
径よりも大きく、かつ直径よりも小さくなるようにすれば、封止材109の溝部106への位置決めの際に開口部分に封止材109の一部が入りこんで固定されることから、絶縁基体101を傾けて封止材109を位置決めする必要がない。
分から落下しないような大きさである必要がある。このような構成とするために、例えば、溝部106の奥側から基部102の内側面までの距離が封止材109の直径よりも小さくなるよ
うにすればよい。また、溝部106の奥側から基部102の内側面までの距離が封止材109の半
径よりも大きく、かつ直径よりも小さくなるようにすれば、封止材109の溝部106への位置決めの際に開口部分に封止材109の一部が入りこんで固定されることから、絶縁基体101を傾けて封止材109を位置決めする必要がない。
本発明の圧電装置によれば、上記記載の圧電振動素子収納用パッケージと、基部102の
上面に搭載された圧電振動素子105と、枠部103上に接合された蓋体113と、溝部106を塞いでいる封止材109とを備えている。溝部106を塞ぐ封止材109のボリュームを容易に確保で
きる。したがって、例えば小型化したとしても、気密封止の信頼性が高い圧電装置を提供することができる。すなわち、ガス排出用の溝部106により、圧電振動素子収納用パッケ
ージが小型化しても、溝部106の開口部分を基部102の下面から外周側面にかけて連通して形成でき、封止材109を挿入する開口部分を従来よりも大きくすることができる。そのた
め、小型化された配線基板においても封止材109のボリュームを確保できる。
上面に搭載された圧電振動素子105と、枠部103上に接合された蓋体113と、溝部106を塞いでいる封止材109とを備えている。溝部106を塞ぐ封止材109のボリュームを容易に確保で
きる。したがって、例えば小型化したとしても、気密封止の信頼性が高い圧電装置を提供することができる。すなわち、ガス排出用の溝部106により、圧電振動素子収納用パッケ
ージが小型化しても、溝部106の開口部分を基部102の下面から外周側面にかけて連通して形成でき、封止材109を挿入する開口部分を従来よりも大きくすることができる。そのた
め、小型化された配線基板においても封止材109のボリュームを確保できる。
そして、封止材109で塞ぐ際の封止工程において、レーザビーム等の加熱手段により溶
融した封止材109が基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に接合されて溝部106が塞がれる。そのため、溝部106の開口部分を塞ぐ
ために十分な封止材109のボリュームを確保でき、長期にわたり封止信頼性に優れた周波
数特性が安定した圧電装置を提供できる。
融した封止材109が基部102の側面に開口した溝部106内の第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に接合されて溝部106が塞がれる。そのため、溝部106の開口部分を塞ぐ
ために十分な封止材109のボリュームを確保でき、長期にわたり封止信頼性に優れた周波
数特性が安定した圧電装置を提供できる。
以上の説明では、図1、2に示したように溝部106は絶縁基体101の長辺側の中央部に設けたが、絶縁基体101の形状や搭載部104内の配線導体110の配置に応じてその他の場所に
設けてもよく、例えば圧電振動素子105が接合される配線導体110とは逆側の短辺側の中央部に溝部106を設けてもよい。この場合、溝部106により形成される開口部分の上側付近に圧電振動素子105の自由端が位置するため、この開口部分からイオンビーム等を照射する
ことにより圧電振動素子105に形成された励振電極(図示せず)をトリミングして周波数
調整を行うことが可能となる。
設けてもよく、例えば圧電振動素子105が接合される配線導体110とは逆側の短辺側の中央部に溝部106を設けてもよい。この場合、溝部106により形成される開口部分の上側付近に圧電振動素子105の自由端が位置するため、この開口部分からイオンビーム等を照射する
ことにより圧電振動素子105に形成された励振電極(図示せず)をトリミングして周波数
調整を行うことが可能となる。
また、このような溝部106は、図1、2では単一の絶縁層からなる基部102に形成したが、絶縁基体101の配線経路の都合に応じて複数の絶縁層からなる基部102として形成してもよい。この場合、溝部106の開口部分が封止材109で塞がれる必要があり、それぞれの溝部106の内側面のうち、少なくとも枠部103、および開口部分に接する溝部106の内側面には
第1メタライズ層107が形成されている。
第1メタライズ層107が形成されている。
さらに、溝部106を複数の絶縁層で構成した場合、枠部103側(上側)よりも基部102の
下面側(下側)において溝部106の径を大きくしてもよい。これにより、封止材109の溝部106への挿入が容易となり、さらに溝部106への封止材109の位置決めを安定なものとする
ことができる。
下面側(下側)において溝部106の径を大きくしてもよい。これにより、封止材109の溝部106への挿入が容易となり、さらに溝部106への封止材109の位置決めを安定なものとする
ことができる。
次に、本発明の多数個取り配線基板について、添付の図面を参照して説明する。図3(a)は本発明の実施形態の多数個取り配線基板を示す上面図であり、図3(b)は図3(a)のB−B’線における断面図である。図3において、図1と同様の部位には同様の符号を付している。図3において、201は母基板、202は下部絶縁層、203は上部絶縁層、204は配線基板領域、205は捨て代領域、206は境界、207はめっき導通端子、208はめっき用枠導体、209は分割後に溝部106となる貫通孔である。なお、図3においては、見やすくするために配線導体110の具体的なパターンを省略している。
この多数個取り配線基板が配線基板領域204の境界206に沿って分割されて、例えば図1に示すような個片の圧電振動素子収納用パッケージが作製される。
個片の圧電振動素子収納用パッケージに収容される電子部品(図示せず)は、上記のように水晶振動素子等の圧電振動素子105等である。また、圧電振動素子105とともに半導体集積回路素子(IC)等の半導体素子,容量素子,インダクタ素子,抵抗素子等の種々の電子部品が収容されて圧電装置が形成されてもよい。圧電振動素子105は、気密封止環境
で動作する。そのために、個片に分割される個々の配線基板領域204の上面は、金属等か
らなる蓋体113等で覆われる構造となる。
で動作する。そのために、個片に分割される個々の配線基板領域204の上面は、金属等か
らなる蓋体113等で覆われる構造となる。
母基板201は、平板状の下部絶縁層202と、複数の開口部(例えば四角形状の貫通孔)(符号なし)が配列形成された平板状の上部絶縁層203とによって構成されている。下部絶
縁層202には、圧電振動素子105の搭載部104の底面となる複数の領域が配列されている。
この搭載部104の底面となる領域を上部絶縁層203の開口部が取り囲むようにして、下部絶縁層202の上面に上部絶縁層203が積層されている。下部絶縁層202のうち搭載部104の底面となる領域が上部絶縁層203の開口部で取り囲まれて、圧電振動素子105の搭載部104が形
成されている。それぞれに搭載部104を有する領域が、個片の圧電振動素子収納用パッケ
ージとなる配線基板領域204である。すなわち、母基板201には、上面の中央部に圧電振動素子105の搭載部104を有する四角形状の複数の配線基板領域204が縦横の並びに配列され
ている。
縁層202には、圧電振動素子105の搭載部104の底面となる複数の領域が配列されている。
この搭載部104の底面となる領域を上部絶縁層203の開口部が取り囲むようにして、下部絶縁層202の上面に上部絶縁層203が積層されている。下部絶縁層202のうち搭載部104の底面となる領域が上部絶縁層203の開口部で取り囲まれて、圧電振動素子105の搭載部104が形
成されている。それぞれに搭載部104を有する領域が、個片の圧電振動素子収納用パッケ
ージとなる配線基板領域204である。すなわち、母基板201には、上面の中央部に圧電振動素子105の搭載部104を有する四角形状の複数の配線基板領域204が縦横の並びに配列され
ている。
なお、図3に示す例において、母基板201の外周には配列された複数の配線基板領域204を取り囲むように捨て代領域205が設けられている。捨て代領域205は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とすること等のために設けられている。
母基板201を構成する下部絶縁層202および上部絶縁層203は、それぞれ、例えば上記の
ように平板状のセラミック焼結体からなる。セラミック焼結体としては、例えば、酸化アルミニウム質焼結体,ガラスセラミック焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ムライト質焼結体等が挙げられる。
ように平板状のセラミック焼結体からなる。セラミック焼結体としては、例えば、酸化アルミニウム質焼結体,ガラスセラミック焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化珪素質焼結体,ムライト質焼結体等が挙げられる。
下部絶縁層202および上部絶縁層203は、それぞれ複数の絶縁層(図示せず)が積層されてなるものであってもよい。
下部絶縁層202および上部絶縁層203からなる母基板201は、例えば上記のような複数の
絶縁層が積層され一体焼成されて作製されている。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に適当な有機溶剤およびバインダを添加してシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製し、この一部のものについて打ち抜き加工を施して複数の開口部を有するものとする。その後、打ち抜き加工を施していない平板状のセラミックグリーンシートの上に、開口部を有するセラミックグリーンシートを積層し、このセラミックグリーンシート積層体を一体焼成する。以上により、酸化アルミニウム焼結体等からなる母基板201が作製される。
絶縁層が積層され一体焼成されて作製されている。すなわち、酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末に適当な有機溶剤およびバインダを添加してシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを作製し、この一部のものについて打ち抜き加工を施して複数の開口部を有するものとする。その後、打ち抜き加工を施していない平板状のセラミックグリーンシートの上に、開口部を有するセラミックグリーンシートを積層し、このセラミックグリーンシート積層体を一体焼成する。以上により、酸化アルミニウム焼結体等からなる母基板201が作製される。
母基板201に配列された複数の配線基板領域204には、それぞれ、上記圧電振動素子収納用パッケージと同様に配線導体110が設けられている。配線導体110は、圧電振動素子収納用パッケージと同様に、例えば搭載部104から配線基板領域204(絶縁基体101)の下面等
の、個片における外表面にかけて接続導体(図示せず)を介して電気的に導出されている。接続導体は、母基板201の内部に形成された貫通導体(いわゆるビア導体等、図示せず
)や内部配線層等を含んでいてもよい。また、母基板201(配線基板領域204)の下面に、上記圧電振動素子収納用パッケージと同様に、外部接続用の電極(図示せず)が設けられ
ていてもよい。
の、個片における外表面にかけて接続導体(図示せず)を介して電気的に導出されている。接続導体は、母基板201の内部に形成された貫通導体(いわゆるビア導体等、図示せず
)や内部配線層等を含んでいてもよい。また、母基板201(配線基板領域204)の下面に、上記圧電振動素子収納用パッケージと同様に、外部接続用の電極(図示せず)が設けられ
ていてもよい。
配線導体110は、タングステンやモリブデン,マンガン,銅,銀,パラジウム,金,白
金等の金属材料によって形成されている。各配線導体110は、例えばタングステンからな
る場合であれば、タングステンの粉末を有機溶剤およびバインダ等とともに混練して作製した金属ペーストを、母基板201となるセラミックグリーンシートの所定部位にスクリー
ン印刷法等の方法で被着させておき、同時焼成することによって形成することができる。
金等の金属材料によって形成されている。各配線導体110は、例えばタングステンからな
る場合であれば、タングステンの粉末を有機溶剤およびバインダ等とともに混練して作製した金属ペーストを、母基板201となるセラミックグリーンシートの所定部位にスクリー
ン印刷法等の方法で被着させておき、同時焼成することによって形成することができる。
配線導体110は、上記のようにニッケル等のめっき層(図示せず)が被着されていても
よい。このめっき層の被着は、例えば、ニッケル等の電解めっき液中において、母基板201に設けられためっき導通端子207めっき用枠導体208、およびキャスタレーション112、枠状メタライズ層111等を介して各配線基板領域204の配線導体110にめっき用の電流を供給
することによって行なうことができる。
よい。このめっき層の被着は、例えば、ニッケル等の電解めっき液中において、母基板201に設けられためっき導通端子207めっき用枠導体208、およびキャスタレーション112、枠状メタライズ層111等を介して各配線基板領域204の配線導体110にめっき用の電流を供給
することによって行なうことができる。
めっき導通端子207およびめっき用枠導体208も、配線導体110と同様の金属材料を用い
、同様の方法で形成することができる。
、同様の方法で形成することができる。
なお、多数個取り配線基板における枠状メタライズ層111も、上記個片の圧電振動素子
収納用パッケージにおける枠状メタライズ層111と同様の機能を有する。この枠状メタラ
イズ層111も、上記と同様の金属材料からなり、同様の方法で設けられている。また、上
記と同様にめっき層(図示せず)が被着されていてもよい。多数個取り配線基板における枠状メタライズ層111の詳しい説明については省略する。
収納用パッケージにおける枠状メタライズ層111と同様の機能を有する。この枠状メタラ
イズ層111も、上記と同様の金属材料からなり、同様の方法で設けられている。また、上
記と同様にめっき層(図示せず)が被着されていてもよい。多数個取り配線基板における枠状メタライズ層111の詳しい説明については省略する。
作製される個片の圧電振動素子収納用パッケージは、上記実施形態の圧電振動素子収納用パッケージと同様に、例えば、凹状の搭載部104を有する四角平板状の絶縁基体101を有し、搭載部104に設けられた配線導体110から絶縁基体101の下面にかけて、複数の接続導
体が導出された構造となっている。
体が導出された構造となっている。
圧電振動素子105が搭載される複数の配線基板領域204が縦横の並びに配列された母基板201に、配線基板領域204の1つの境界206を跨ぐように下部絶縁層202に貫通孔209が形成
されており、貫通孔209の上端部が開口部につながっており、貫通孔209の内側面に第1メタライズ層107が形成されているとともに、貫通孔209に露出した上部絶縁層203の下面に
第2メタライズ層108が形成されている。
されており、貫通孔209の上端部が開口部につながっており、貫通孔209の内側面に第1メタライズ層107が形成されているとともに、貫通孔209に露出した上部絶縁層203の下面に
第2メタライズ層108が形成されている。
母基板201には、配線基板領域204の1つの境界206を跨ぐように下部絶縁層202に貫通孔209が形成されている。この貫通孔209の上端部の一部が開口部の内周よりも内側に位置している。つまり、開口部の上端部が上部絶縁層203の開口部につながっている。母基板201が境界206に沿って分割される時に、この貫通孔209が境界206に沿って縦方向に分割され
る。分割された貫通孔209が、個片の圧電振動素子収納用パッケージの絶縁基体101の側面の溝部106となる。
る。分割された貫通孔209が、個片の圧電振動素子収納用パッケージの絶縁基体101の側面の溝部106となる。
また、貫通孔209の内側面に第1メタライズ層107が形成されているとともに、貫通孔209に露出した上部絶縁層203の下面に第2メタライズ層108が形成されている。
このような母基板201を含む多数個取り配線基板を境界206に沿って分割することによって、上記構成の圧電振動素子収納用パッケージ(絶縁基体101)を容易に得ることができ
る。すなわち、配線基板領域204が個片の圧電振動素子収納用パッケージになり、貫通孔209が圧電振動素子収納用パッケージの溝部106になり、溝部106内には第1および第2メタライズ層107、108が設けられている。
る。すなわち、配線基板領域204が個片の圧電振動素子収納用パッケージになり、貫通孔209が圧電振動素子収納用パッケージの溝部106になり、溝部106内には第1および第2メタライズ層107、108が設けられている。
境界206に沿った母基板201の分割は、例えばダイシング加工や、あらかじめ境界206に
沿って設けられた分割溝(図示せず)において母基板201を破断させる方法等の方法で行
なわれる。
沿って設けられた分割溝(図示せず)において母基板201を破断させる方法等の方法で行
なわれる。
また、第1メタライズ層107を形成するためには、例えば、上記配線導体110等の場合と同様の金属材料のペーストを、溝部106となる貫通孔209内に、真空吸引を併用して塗布しておけばよい。さらに、第2メタライズ層108を形成するためには、例えば、枠部103となるセラミックグリーンシート積層体の下面の貫通孔209側に露出する部位に、上記の金属
材料のペーストをスクリーン印刷法等の方法で形成すればよい。このとき、第1メタライズ層107と第2メタライズ層108との間にメタライズ層が形成されない領域が発生しないように、上部絶縁層203の下面に、貫通孔209側に露出する部位よりも若干広くなるように第2メタライズ層108を形成する必要がある。これは、第1メタライズ層107と第2メタライズ層108との間にメタライズ層が形成されない領域が発生した場合、封止材109で溝部106
が塞がれない部分ができてしまい、搭載部104の気密封止ができなくなる可能性があるか
らである。
材料のペーストをスクリーン印刷法等の方法で形成すればよい。このとき、第1メタライズ層107と第2メタライズ層108との間にメタライズ層が形成されない領域が発生しないように、上部絶縁層203の下面に、貫通孔209側に露出する部位よりも若干広くなるように第2メタライズ層108を形成する必要がある。これは、第1メタライズ層107と第2メタライズ層108との間にメタライズ層が形成されない領域が発生した場合、封止材109で溝部106
が塞がれない部分ができてしまい、搭載部104の気密封止ができなくなる可能性があるか
らである。
多数個取り配線基板においても、第1および第2メタライズ層107、108の露出する表面にニッケル等のめっき層(図示せず)が被着されて、封止材109の接合性(濡れ性等)が
高められるようにされていてもよい。多数個取り配線基板の状態で、配線導体110、枠状
メタライズ層111、第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に一括してめっき層
が被着されていれば、個片の圧電振動素子収納用パッケージの生産性が高められる。
高められるようにされていてもよい。多数個取り配線基板の状態で、配線導体110、枠状
メタライズ層111、第1メタライズ層107および第2メタライズ層108に一括してめっき層
が被着されていれば、個片の圧電振動素子収納用パッケージの生産性が高められる。
また、貫通孔209が、隣り合う配線基板領域204同士の間で境界206を跨いで形成されて
いる。つまり、例えば境界206の近くに境界206から離れて貫通孔つまり開口部分(図示せず)が設けられているような場合に比べて、母基板201の分割時の割れ等の不具合が発生
しにくい。これは、分割時に不用意な割れの起点となりやすい、境界206と開口部分との
間の距離が小さいような部位が存在しないことによる。もし、境界206の近くに貫通孔が
設けられていると、境界206に沿って母基板201が分割される時の応力によって、境界206
から貫通孔にかけて不要な亀裂が生じやすい。これに対して、実施形態の多数個取り配線基板のように貫通孔209が境界206を跨いでいれば、つまりは、境界206の一部に、すでに
下部絶縁層202が分割された部分である貫通孔209が位置していれば、上記のような応力は生じない。そのため、下部絶縁層202等における不用意な割れ等が生じる可能性を低減で
きる。
いる。つまり、例えば境界206の近くに境界206から離れて貫通孔つまり開口部分(図示せず)が設けられているような場合に比べて、母基板201の分割時の割れ等の不具合が発生
しにくい。これは、分割時に不用意な割れの起点となりやすい、境界206と開口部分との
間の距離が小さいような部位が存在しないことによる。もし、境界206の近くに貫通孔が
設けられていると、境界206に沿って母基板201が分割される時の応力によって、境界206
から貫通孔にかけて不要な亀裂が生じやすい。これに対して、実施形態の多数個取り配線基板のように貫通孔209が境界206を跨いでいれば、つまりは、境界206の一部に、すでに
下部絶縁層202が分割された部分である貫通孔209が位置していれば、上記のような応力は生じない。そのため、下部絶縁層202等における不用意な割れ等が生じる可能性を低減で
きる。
なお、実施形態の多数個取り配線基板における母基板201には、例えば配線基板領域204の境界206に沿って上記分割溝が形成されている。
分割溝は、例えば、母基板201となるセラミックグリーンシートの積層体の上面および
下面の少なくとも一方に、配線基板領域204の境界206に沿ってカッター刃等を所定の深さで切り込ませることによって形成することができる。分割溝が形成されている部分(配線基板領域204の境界206)で母基板201に応力を加えて母基板201を厚み方向に破断させることによって、母基板201が個片の絶縁基体101に分割される。
下面の少なくとも一方に、配線基板領域204の境界206に沿ってカッター刃等を所定の深さで切り込ませることによって形成することができる。分割溝が形成されている部分(配線基板領域204の境界206)で母基板201に応力を加えて母基板201を厚み方向に破断させることによって、母基板201が個片の絶縁基体101に分割される。
分割溝のうち母基板201の上面に形成されるものは、枠部103の厚みよりも深く形成されていてもよい。この場合には、母基板201の各個片への分割がより容易となる。また、分
割溝がこの枠部103の厚みよりも浅く形成されていてもよい。この場合には、下面の分割
溝が開くように応力を加えるのではなく、上面の分割溝が開くように応力を加えて母基板201を分割すれば、良好に分割することができる。
割溝がこの枠部103の厚みよりも浅く形成されていてもよい。この場合には、下面の分割
溝が開くように応力を加えるのではなく、上面の分割溝が開くように応力を加えて母基板201を分割すれば、良好に分割することができる。
実施形態の多数個取り配線基板において、貫通孔209は、四角形状(長方形状)の配線
基板領域204の1つの辺の長さ方向の中央部に位置している。言い換えれば、貫通孔204は、配線基板領域204の1つの境界206の長さ方向の中央に位置している。また、隣り合う配線基板領域204は貫通孔209に対して点対称に配列されている。そのため、各配線基板領域204の間にダミー領域を形成せずに効率よく母基板201に各配線基板領域204を配列形成す
ることができ、境界206に沿って分割することによって、上記構成の圧電振動素子収納用
パッケージ(絶縁基体101)を容易に得ることができる。
基板領域204の1つの辺の長さ方向の中央部に位置している。言い換えれば、貫通孔204は、配線基板領域204の1つの境界206の長さ方向の中央に位置している。また、隣り合う配線基板領域204は貫通孔209に対して点対称に配列されている。そのため、各配線基板領域204の間にダミー領域を形成せずに効率よく母基板201に各配線基板領域204を配列形成す
ることができ、境界206に沿って分割することによって、上記構成の圧電振動素子収納用
パッケージ(絶縁基体101)を容易に得ることができる。
実施形態の多数個取り配線基板おける貫通孔209の形状は平面視(下面視)において楕
円状である。貫通孔209は、長孔状(長方形状または角部が円弧状とされた長方形状等)
であってもよい。
円状である。貫通孔209は、長孔状(長方形状または角部が円弧状とされた長方形状等)
であってもよい。
このような貫通孔209によって設けられる個片の圧電振動素子収納用パッケージの溝部106は、楕円弧状や長方形状等である。この溝部106については、枠部103の内周よりも内側に位置する上端部分(上端側の開口部分)から封止材109が抜けないように形成されてい
る必要がある。貫通孔209が楕円状であれば、貫通孔209の枠部103から最も離間した外周
部分の曲率を封止材109の半径よりも小さくしておけばよい。これにより、溝部106に挿入される封止材109が貫通孔209から搭載部104側に抜けない構造とすることができる。
る必要がある。貫通孔209が楕円状であれば、貫通孔209の枠部103から最も離間した外周
部分の曲率を封止材109の半径よりも小さくしておけばよい。これにより、溝部106に挿入される封止材109が貫通孔209から搭載部104側に抜けない構造とすることができる。
このような多数個取り配線基板によれば、配線基板領域204の取り個数の1/2の貫通
孔209の加工で済むため、セラミックグリーンシートを加工する金型等の構造を簡略化す
ることができる。
孔209の加工で済むため、セラミックグリーンシートを加工する金型等の構造を簡略化す
ることができる。
例えば、母基板201に配列形成される配線基板領域204が4行×4列の16個取りであった場合に、それぞれの配線基板領域204毎に貫通孔(図示せず)を設けたとすると、貫通孔
を設ける加工が16箇所必要である。これに対して、上記のように境界206を跨いで貫通孔209が設けられていれば、貫通孔209を、互いに隣接し合う2つの配線基板領域204の長辺側に1箇所加工すればよいことになる。
を設ける加工が16箇所必要である。これに対して、上記のように境界206を跨いで貫通孔209が設けられていれば、貫通孔209を、互いに隣接し合う2つの配線基板領域204の長辺側に1箇所加工すればよいことになる。
また、多数個取り配線基板の状態で各配線基板領域204の搭載部104に圧電振動素子105
を搭載し、全ての配線基板領域204の上面に蓋体113を接合した後、母基板201を上下反転
させてガス排出用の開口部分(貫通孔209と枠部103の内周で構成される開口部分)からガスを外部に排出させてから、ろう材等の封止材109で貫通孔209を塞ぐこともできる。この場合には、全ての配線基板領域204の搭載部104について一括して気密封止を行うことも可能である。この場合、1つの封止材109により隣接する2つの配線基板領域204のそれぞれの貫通孔209の開口部分を同時に塞ぐことができるため、さらに封止工程を簡略化するこ
とが可能である。この場合、母基板201を各個片にするためには、境界206に形成される封止材109が形成されており母基板201の分割性が悪くなる可能性があることから、上記のように分割溝による方法は適さない。スライシング加工による個片化を行えば、貫通孔209
内で境界206に位置する封止材109も同時に切断でき、個片化が容易である。
を搭載し、全ての配線基板領域204の上面に蓋体113を接合した後、母基板201を上下反転
させてガス排出用の開口部分(貫通孔209と枠部103の内周で構成される開口部分)からガスを外部に排出させてから、ろう材等の封止材109で貫通孔209を塞ぐこともできる。この場合には、全ての配線基板領域204の搭載部104について一括して気密封止を行うことも可能である。この場合、1つの封止材109により隣接する2つの配線基板領域204のそれぞれの貫通孔209の開口部分を同時に塞ぐことができるため、さらに封止工程を簡略化するこ
とが可能である。この場合、母基板201を各個片にするためには、境界206に形成される封止材109が形成されており母基板201の分割性が悪くなる可能性があることから、上記のように分割溝による方法は適さない。スライシング加工による個片化を行えば、貫通孔209
内で境界206に位置する封止材109も同時に切断でき、個片化が容易である。
図3に示したように、例えば長方形状の配線基板領域204の長辺側の中央部に貫通孔209が設けられた場合には、次のような点で有利である。すなわち、圧電振動素子105は一般
的に直方体形であり、それにともない絶縁基体101(配線基板領域204)も直方体形で製作される。長辺側の中央部に貫通孔209が設けられていれば、互いに隣接し合う貫通孔209同士の間隔を大きくすることができる。そのため、母基板201(下部絶縁層202)となるセラミックグリーンシートを金型等で打抜き加工する場合に、打ち抜いたセラミックグリーンシートの剛性が局部的に低下することを抑制できる。そのため、上下のセラミックグリーンシート同士の積層ずれを抑制した積層が可能となる。
的に直方体形であり、それにともない絶縁基体101(配線基板領域204)も直方体形で製作される。長辺側の中央部に貫通孔209が設けられていれば、互いに隣接し合う貫通孔209同士の間隔を大きくすることができる。そのため、母基板201(下部絶縁層202)となるセラミックグリーンシートを金型等で打抜き加工する場合に、打ち抜いたセラミックグリーンシートの剛性が局部的に低下することを抑制できる。そのため、上下のセラミックグリーンシート同士の積層ずれを抑制した積層が可能となる。
また、図4に示すように、例えば配線基板領域204の短辺側の中央部に貫通孔209を設け
てもよい。なお、図4(a)は、本発明の実施形態の多数個取り配線基板の変形例を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C’線における断面図である。図4において図1および図3と同様の部位には同様の符号を付している。
てもよい。なお、図4(a)は、本発明の実施形態の多数個取り配線基板の変形例を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C’線における断面図である。図4において図1および図3と同様の部位には同様の符号を付している。
この場合、上述したように、1つの貫通孔209の上端側(搭載部104側)の開口部分付近に圧電振動素子105の自由端が位置し得る。そのため、この開口部分からイオンビーム等
を照射することにより圧電振動素子105の励振電極(図示せず)をトリミングして周波数
調整を行うこともできる。この場合には、高精度な、周波数特性に優れた複数の圧電装置を一括して製作することができる。この効果を得るためには、平面視で長方形状の搭載部104において、圧電振動素子105が接続される配線導体110が搭載部104の一方の短辺側に位置するとともに、貫通孔209(上端側の開口部分)が他方の短辺側に位置する必要がある
。
を照射することにより圧電振動素子105の励振電極(図示せず)をトリミングして周波数
調整を行うこともできる。この場合には、高精度な、周波数特性に優れた複数の圧電装置を一括して製作することができる。この効果を得るためには、平面視で長方形状の搭載部104において、圧電振動素子105が接続される配線導体110が搭載部104の一方の短辺側に位置するとともに、貫通孔209(上端側の開口部分)が他方の短辺側に位置する必要がある
。
なお、本発明の圧電振動素子収納用パッケージ、圧電装置および多数個取り配線基板は、以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えても何ら差し支えない。例えば、上記実施形態の例では搭載部に圧電振動素子105のみが搭載される例を挙げたが、圧電振動素子105とともに半導体集積回路素子(IC)等の半導体素子,容量素子,インダクタ素子,抵抗素子等の種々の電子部品が搭載される、TCXOやVCO等に使用される圧電振動素子収納用パッケージ、圧電装置および多数個取り配線基板であってもよい。
101・・・絶縁基体
102・・・基部
103・・・枠部
104・・・搭載部
105・・・圧電振動素子
106・・・溝部
107・・・第1メタライズ層
108・・・第2メタライズ層
109・・・封止材
110・・・配線導体
111・・・枠状メタライズ層
112・・・キャスタレーション
113・・・蓋体
201・・・母基板
202・・・下部絶縁層
203・・・上部絶縁層
204・・・配線基板領域
205・・・捨て代領域
206・・・境界
207・・・めっき導通端子
208・・・めっき用枠導体
209・・・貫通孔
102・・・基部
103・・・枠部
104・・・搭載部
105・・・圧電振動素子
106・・・溝部
107・・・第1メタライズ層
108・・・第2メタライズ層
109・・・封止材
110・・・配線導体
111・・・枠状メタライズ層
112・・・キャスタレーション
113・・・蓋体
201・・・母基板
202・・・下部絶縁層
203・・・上部絶縁層
204・・・配線基板領域
205・・・捨て代領域
206・・・境界
207・・・めっき導通端子
208・・・めっき用枠導体
209・・・貫通孔
Claims (4)
- 圧電振動素子が搭載される部分を含む上面を有する平板状の基部と、
該基部の前記上面に前記圧電振動素子が搭載される部分を取り囲んで積層された枠部とを備える圧電振動素子収納用パッケージであって、
前記基部の側面に、該側面の上端から下端にかけて溝部が設けられているとともに、該溝部の上端の一部が前記枠部の内周よりも内側に位置しており、
前記溝部の内側面に第1メタライズ層が設けられているとともに、前記溝部の内側に露出した前記枠部の下面に第2メタライズ層が設けられており、
前記第1メタライズ層および前記第2メタライズ層に封止材が接合されて前記溝部が塞がれることを特徴とする圧電振動素子収納用パッケージ。 - 請求項1記載の圧電振動素子収納用パッケージと、
前記基部の前記上面に搭載された圧電振動素子と、
前記枠部上に接合された蓋体と、
前記第1メタライズ層および前記第2メタライズ層に接合されて前記溝部を塞いでいる封止材とを備えることを特徴とする圧電装置。 - 平板状の下部絶縁層と、複数の開口部を有しているとともに前記下部絶縁層の上面に積層された上部絶縁層とからなる母基板に複数の配線基板領域が配列された多数個取り配線基板であって、
前記複数の配線基板領域のそれぞれの境界が前記開口部を取り囲んでおり、
前記配線基板領域の境界を跨ぐように前記下部絶縁層に貫通孔が形成されているとともに、該貫通孔の上端の一部が前記開口部の内周よりも内側に位置しており、
前記貫通孔の内側面に第1メタライズ層が形成されているとともに、前記貫通孔に露出した前記上部絶縁層の下面に第2メタライズ層が形成されていることを特徴とする多数個取り配線基板。 - 平面視において前記配線基板領域が四角形状であり、
前記貫通孔は、前記配線基板領域の1つの辺の長さ方向の中央部に位置しており、
互いに隣り合う前記配線基板領域が前記貫通孔に対して点対称に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の多数個取り配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012118703A JP5826113B2 (ja) | 2012-05-24 | 2012-05-24 | 圧電振動素子収納用パッケージおよび圧電装置ならびに多数個取り配線基板 |
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CN112956015A (zh) * | 2018-10-30 | 2021-06-11 | 京瓷株式会社 | 电子部件收纳用封装件以及电子装置 |
WO2024024683A1 (ja) * | 2022-07-29 | 2024-02-01 | Ngkエレクトロデバイス株式会社 | セラミック配線部材母基板およびセラミック配線部材 |
-
2012
- 2012-05-24 JP JP2012118703A patent/JP5826113B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112956015B (zh) * | 2018-10-30 | 2024-05-24 | 京瓷株式会社 | 电子部件收纳用封装件以及电子装置 |
WO2024024683A1 (ja) * | 2022-07-29 | 2024-02-01 | Ngkエレクトロデバイス株式会社 | セラミック配線部材母基板およびセラミック配線部材 |
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