JP2013245428A - セパレーター、セパレーター製造方法及びセパレーター製造装置 - Google Patents

セパレーター、セパレーター製造方法及びセパレーター製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有するセパレーターを提供する。
【解決手段】ポリエチレンテフタレート繊維層110と、ナノ繊維層120,130とを備えるセパレーター101であって、ポリエチレンテフタレート繊維層110は、ポリエチレンテフタレート繊維を用いて、紙を製造するための紙製造法によりシート状に形成したのちに、加熱した状態で加圧することによって製造されている。これにより、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有するセパレーターとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、セパレーター、セパレーター製造方法及びセパレーター製造装置に関する。
例えば、非水系電池などに用いられるセパレーターとして、セルロース繊維を叩解した紙を用いたセパレーターが知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載されたセパレーターは、セルロース繊維を叩解した紙を原料としているため、従来使用されているポリオレフィン系のセパレーターと比較すれば、機械的強度はある程度は改善されたものとなる。
特開平10−223196号公報
ところで、この種のセパレーターは、機械的強度に加えて、高い絶縁性及び高いデンドライト耐性が要求され、かつ、高い濡れ性及び高いイオン伝導性が要求されている。しかしながら、本発明の発明者らの研究によれば、特許文献1に記載されたセパレーターにおいては、これらの要求を満たすことは困難であることが分かった。
そこで本発明は、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有するセパレーターを提供することを目的とする。また、そのようなセパレーターを製造可能なセパレーターの製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
[1]本発明のセパレーターは、少なくとも1つのポリエチレンテフタレート繊維層と、少なくとも1つのナノ繊維層とを備えることを特徴とする。
本発明のセパレーターによれば、ポリエチレンテフタレート繊維層がセパレーターの基材としての役目をなすため、高い機械的強度を有する。また、本発明のセパレーターによれば、繊維が細く空隙が微細かつ均一であるという特徴を有するナノ繊維層を備えるため、高い絶縁性及び高いデンドライト耐性を有する。また、ナノ繊維層は空孔率が大きいという特徴も有するため、高い濡れ性を有する。このため、高い電解液保持特性を有し、それによって高いイオン伝導性を有する。
その結果、本発明のセパレーターは、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有するセパレーターとなる。特に、従来のセルロース繊維を叩解した紙を用いたセパレーターに比べて、機械的強度、絶縁性、デンドライト耐性、濡れ性及びイオン伝導性はより高いものとなる。
[2]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維層は、ポリエチレンテフタレート繊維を用いて、紙を製造するための紙製造法によりシート状に形成したのちに、加熱した状態で加圧することによって製造されたものであることが好ましい。
このように、紙製造法によってポリエチレンテフタレート繊維層を製造することができるため、ポリエチレンテフタレート繊維層を容易に製造することができる。なお、紙製造法としては、公知の紙製造法を適用することができ、例えば、和紙などを製造するための紙すき法又は一般的な紙(洋紙など)を製造するための一般的な紙製造法を適用することができる。
また、本発明のセパレーターによれば、シート状に形成されたポリエチレンテフタレート繊維層を加熱した状態で加圧(熱プレスともいう。)している。熱プレスした後のポリエチレンテフタレート繊維層は、より高い機械的強度を有するものとなり、セパレーターそのものの機械的強度を高くすることができる。また、ポリエチレンテフタレート繊維層の厚みを薄くすることができ、それによって、セパレーターの厚みも薄くすることができる。このように、セパレーターの厚みを薄くすることにより、本発明のセパレーターを例えば非水系電池に用いた場合、電気容量が大きい非水系電池を製造することが可能となる。
[3]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維は、前記加熱した状態で加圧した後においては、当該ポリエチレンテフタレート繊維の断面はほぼ楕円形をなし、当該ポリエチレンテフタレート繊維の断面における長径の平均値が、2μm〜10μmの範囲内にあり、当該ポリエチレンテフタレート繊維の断面における短径の平均値が、前記長径の平均値の1/10〜8/10の範囲内にあることが好ましい。
ポリエチレンテフタレート繊維層がこのような形状及びサイズのポリエチレンテフタレート繊維からなることにより、当該ポリエチレンテフタレート繊維層の厚みを薄くすることができ、しかも、高い機械的強度を有するものとなる。それによって、厚みの薄いセパレーターを製造することが可能となる。
[4]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維は、前記加熱した状態で加圧する前においては、当該ポリエチレンテフタレート繊維の繊維径の平均値が、0.5μm〜5μmの範囲内にあることが好ましい。
このようなサイズのポリエチレンテフタレート繊維を用いて、公知の紙製造法によりシート状に形成したのちに、熱プレスすることによってポリエチレンテフタレート繊維層を製造することにより、当該ポリエチレンテフタレート繊維層は、厚みが薄く、しかも、高い機械的強度を有するものとなる。
[5]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維層は、厚みが5μm〜20μmの範囲内にあり、空孔率が20%〜60%の範囲内にあり、かつ、空孔サイズの平均値が5μm〜20μmの範囲内にあることが好ましい。
ポリエチレンテフタレート繊維層の厚みがこのような範囲内にあるため、セパレーターの厚みを薄くすることができる。また、ポリエチレンテフタレート繊維層の空孔率及び空孔サイズの平均値がこのような範囲にあるため、高い濡れ性を有する。このため、高い電解液保持特性を有し、それによって高いイオン伝導性を有する。なお、空孔サイズの平均値(平均空孔サイズともいう。)の求め方は様々あるが、例えば、各空孔の面積と同等の面積を有する円を仮定して、各円の直径の平均値を平均空孔サイズとして求めることができる。
[6]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の引っ張り強度は、60メガパスカル以上であることが好ましい。
このように、ポリエチレンテフタレート繊維層の引っ張り強度が60メガパスカル以上であることにより、このようなポリエチレンテフタレート繊維層を用いたセパレーターは、高い機械的強度を有し、耐久性に優れたセパレーターとなる。なお、ポリエチレンテフタレート繊維層の引っ張り強度は80メガパスカル以上であることがより好ましい。
[7]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の突き刺し強度は、0.3重量キログラム以上であることが好ましい。
このように、ポリエチレンテフタレート繊維層の突き刺し強度が0.3重量キログラム以上であることにより、このようなポリエチレンテフタレート繊維層を用いたセパレーターは、デンドライト耐性の高いセパレーターとなる。
[8]本発明のセパレーターにおいては、前記ナノ繊維層は、厚みが1μm〜5μmの範囲内にあり、空孔率が40%〜85%の範囲内にあり、かつ、空孔サイズの平均値が0.1μm〜2μmの範囲内にあることが好ましい。
ナノ繊維層のサイズの厚みがこのような範囲内にあるため、セパレーターの厚みを薄くすることができる。また、ナノ繊維層の空孔率及び空孔サイズの平均値がこのような範囲にあるため、高い濡れ性を有する。このため、高い電解液保持特性を有し、それによって高いイオン伝導性を有する。また、平均サイズの平均値が0.1μm〜2μmの範囲内にあるということは、デンドライトがセパレーターに侵入し難いため、高いデンドライト耐性を有する。なお、ナノ繊維層の空孔率は40%〜85%の範囲において60%以上であることがより好ましい。また、ナノ繊維層とポリエチレンテフタレート繊維層とを積層した状態の厚み(セパレーターの厚み)は、15μm〜25μmの範囲内にあることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。
[9]本発明のセパレーターにおいては、前記ナノ繊維層は、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の両面に形成されていることが好ましい。
このように、ナノ繊維層が前記ポリエチレンテフタレート繊維層の両面に形成されている構造とすることにより、ポリエチレンテフタレート繊維層の両面でデンドライトの成長を阻止することが可能となり、より一層高いデンドライト耐性を有するとともに、高い電解液保持特性を有する。これによって、より一層高いイオン伝導性を有するセパレーターとなる。
[10]本発明のセパレーターにおいては、前記ナノ繊維層は、複数のナノ繊維層を積層した積層構造となっていることも好ましい。
このように、ナノ繊維層が複数のナノ繊維層を積層した積層構造とすることにより、セパレーターとしての品質をより高いものとすることできる。例えば、ナノ繊維層を2層構造とした場合、2層構造のナノ繊維層のうちの一方のナノ繊維層に局所的な欠陥が存在していたとしても、他方のナノ繊維層がその欠陥を補うことができる。
[11]本発明のセパレーターにおいては、前記積層構造となっている複数のナノ繊維層の各ナノ繊維層の間に、前記ポリエチレンテフタレート繊維及び前記ナノ繊維よりも低温で溶融可能な繊維からなる接合用繊維層が介在されている構造を有することも好ましい。
このような構造とすることにより、積層構造となっている複数のナノ繊維層間の接合を確実なものとすることができ、耐久性に優れたセパレーターとすることができる。
[12]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維層には、ガラス繊維が含まれていることも好ましい。
このように、ポリエチレンテフタレート繊維層にガラス繊維が含まれていることにより、セパレーターの機械的強度をより高いものとすることができる。なお、ポリエチレンテフタレート繊維層におけるポリエチレンテフタレート繊維に対するガラス繊維の含有率は、ごく僅かでよく、例えば、1%以下であってもよい。
[13]本発明のセパレーターにおいては、前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層との間に、ポリエチレンテフタレート繊維及び前記ナノ繊維よりも低温で溶融可能な繊維からなる接合用繊維層が介在されている構造を有することが好ましい。
このような構造とすることにより、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層との間の接合を確実なものとすることができ、耐久性に優れたセパレーターとすることができる。
[14]本発明のセパレーターの製造方法は、前記[1]〜[12]のいずれかに記載のセパレーターを製造するためのセパレーターの製造方法であって、長尺シート状をなす前記ポリエチレンテフタレート繊維を準備する工程と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記ナノ繊維層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のセパレーターの製造方法によれば、前記[1]〜[12]のいずれかに記載のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となり、本発明のセパレーターの製造方法により製造されたセパレーターは、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有するセパレーターとなる。
[15]本発明のセパレーターの製造方法は、前記[13]に記載のセパレーターを製造するためのセパレーターの製造方法であって、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シートを準備する工程と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成されている前記接合用繊維層に前記前記ナノ繊維層を形成する工程と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のセパレーターの製造方法は、ポリエチレンテフタレート繊維層に接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シートを予め準備しておくものであり、当該準備しておいた長尺シート(ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シート)を用いてセパレーターを製造するものである。このようにすることによって、前記[13]に記載のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。また、本発明のセパレーターの製造方法によれば、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターを製造することができる。
[16]本発明のセパレーター製造方法は、前記[13]に記載のセパレーターを製造するためのセパレーターの製造方法であって、長尺シート状をなす前記ポリエチレンテフタレート繊維層を準備する工程と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層を形成する工程と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成された前記接合用繊維層に、前記ナノ繊維層を形成する工程と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のセパレーターの製造方法は、セパレーターの製造過程の中で、ポリエチレンテフタレート繊維層に接合用繊維層を形成して行くものであり、このようにしても、前記[13]に記載のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。また、本発明のセパレーターの製造方法によれば、前記[15]に記載のセパレーターの製造方法と同様に、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターを製造することができる。
[17]本発明のセパレーター製造装置は、前記[1]〜[12]のいずれかに記載のセパレーターを製造するためのセパレーター製造装置であって、長尺シート状をなす前記ポリエチレンテフタレート繊維層を搬送する搬送装置と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の搬送方向に沿って設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記ナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置とを備えることを特徴とする。
本発明のセパレーターの製造装置によれば、前記[1]〜[13]のいずれかに記載のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。本発明のセパレーター製造装置により製造されたセパレーターは、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性及び高いイオン伝導性を有するセパレーターとなる。
[18]本発明のセパレーター製造装置は、前記[13]に記載のセパレーターを製造するためのセパレーター製造装置であって、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シートを搬送する搬送装置と、前記長尺シートの搬送方向に沿って設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成されている前記接合用繊維層に前記ナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する接合装置とを備えることを特徴とする。
本発明のセパレーターの製造方装置は、ポリエチレンテフタレート繊維層に接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シートを予め準備しておくものであり、当該準備しておいた長尺シート(ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シート)を用いてセパレーターを製造するものである。このようにすることにより、前記[13]に記載のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。また、本発明のセパレーターの製造装置によれば、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターを製造することができる。
[19]本発明のセパレーター製造装置は、前記[13]に記載のセパレーターを製造するためのセパレーター製造装置であって、長尺シート状をなす前記ポリエチレンテフタレート繊維層を搬送する搬送装置と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の搬送方向に沿って設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層を形成するための電界紡糸装置と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の搬送方向において前記接合用繊維層を形成するための電界紡糸装置の後段に設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成された前記接合用繊維層に前記ナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置と、前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する接合装置とを備えることを特徴とする。
本発明のセパレーターの製造装置は、セパレーターの製造過程の中で、ポリエチレンテフタレート繊維層に接合用繊維層を形成して行くものであり、このようにしても、前記[13]に記載のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。また、本発明のセパレーターの製造装置によれば、前記[18]に記載のセパレーター製造装置と同様に、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターを製造することができる。
実施形態1に係るセパレーター101を説明するために示す図である。 実施形態1に係るセパレーター製造装置1の断面図である。 実施形態1に係るセパレーター製造装置1によりセパレーター101が製造されていく様子を示す図である。 実施形態2に係るセパレーター製造装置2の断面図である。 実施形態3に係るセパレーター103を説明するために示す図である。 実施形態3に係るセパレーター製造装置3の断面図である。 実施形態3に係るセパレーター製造装置3によりセパレーター103が製造されていく様子を示す図である。 実施形態4に係るセパレーター製造装置4の断面図である。 実施形態4に係るセパレーター製造装置4によりセパレーター104が製造されていく様子を示す図である。 実施形態5に係るセパレーター105を説明するために示す図である。 実施形態5に係るセパレーター105の変形例を説明するために示す図である。 実施形態5に係るセパレーター105においてポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層との間に接合用ナノ繊維層を介在させた構造を有するセパレーターを説明するために示す図である。 実施形態6に係るセパレーター107の製造工程を説明するために示す図である。 実施形態6に係るセパレーター製造装置6を説明するために示す図である。 実施形態7に係るセパレーター108の製造工程を説明するために示す図である。 実施形態7に係るセパレーター製造装置7を説明するために示す図である。 試験例1〜3の結果を説明するために示す図である。
以下、本発明のセパレーター、セパレーター製造装置及びセパレーター製造方法について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
1.実施形態1に係るセパレーターの構成
まず、実施形態1に係るセパレーター101の構成を説明する。
図1は、実施形態1に係るセパレーター101を説明するために示す図である。図1(a)は芯材(符号を図示せず。)に巻いた状態のセパレーター101の斜視図であり、図1(b)はセパレーター101の拡大断面図であり、図1(c)は図1(b)におけるポリエチレンテフタレート繊維層110の一部を平面視した場合(z軸に沿って見た場合)のSEM写真である。なお、図1(c)において、符号「111」はポリエチレンテフタレート繊維層110におけるポリエチレンテフタレート繊維を示している。
実施形態1に係るセパレーター101は、図1に示すように、1つのポリエチレンテフタレート繊維層110と、2つのナノ繊維層120,130とを備えた構造を有している。具体的には、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面にナノ繊維層120,130が形成された構造を有している。
ポリエチレンテフタレート繊維層110は、繊維長の平均値が2mm〜4mmの範囲内のポリエチレンテフタレート繊維111を用いて、公知の紙製造法によりシート状に形成したのちに、熱プレスすることによって製造されたものである。なお、公知の紙製造法としては、例えば、和紙などを製造するための紙すき法又は一般的な紙(洋紙など)を製造するための一般的な紙製造法を適用することができる。
なお、ポリエチレンテフタレート繊維111は、熱プレスする前においては、当該ポリエチレンテフタレート繊維111の断面がほぼ円形状であるとし、熱プレスした後においては、当該ポリエチレンテフタレート繊維111は潰れてその断面がほぼ楕円形状となるものとする。
ここで、ポリエチレンテフタレート繊維層110を製造するために用いるポリエチレンテフタレート繊維111(熱プレスする前のポリエチレンテフタレート繊維)の繊維径の平均値(平均繊維径ともいう。)は、0.5μm〜5μmの範囲内にあることが好ましく、より好ましくは、1μm〜3μmの範囲である。
また、当該ポリエチレンテフタレート繊維111を熱プレスすることによって、当該ポリエチレンテフタレート繊維111の断面が楕円形となった場合、当該楕円形の長径の平均値は、2μm〜10μmの範囲内にあり、当該楕円形の短径の平均値は、長径の平均値の1/10〜8/10の範囲内にあることが好ましい。例えば、楕円形の長径が5μmである場合には、短径は0.5μm〜4μmの範囲内となる。また、楕円形の長径が10μmである場合には、短径は1.0μm〜8μmの範囲内となる。なお、長径及び短径の値は、ポリエチレンテフタレート繊維の潰れ度合、すなわち、ポリエチレンテフタレート繊維層110を熱プレスする際の温度や加圧力の大きさによって異なってくる。
ところで、当該ポリエチレンテフタレート繊維が軟化する温度(軟化点ともいう。)は、100℃〜180℃の範囲内にあるとし、実施形態1及び後述の他の実施形態においては130℃であるとする。また、当該ポリエチレンテフタレート繊維が溶融する温度(融点ともいう。)は220℃〜270℃の範囲内にあり、実施形態1及び後述の他の実施形態においては250℃であるとする。
なお、図1(c)は熱プレスがなされたあとのポリエチレンテフタレート繊維層110を示しており、ポリエチレンテフタレート繊維層110におけるポリエチレンテフタレート繊維111は、熱プレスがなされていることにより、ある程度潰れた状態となっている。図1(c)において、ポリエチレンテフタレート繊維111同士の交差部分は、ポリエチレンテフタレート繊維111が軟化して当該ポリエチレンテフタレート繊維111同士が接合した状態となっているものもある。なお、熱プレスする際の温度は、160℃〜200℃の範囲が好ましい。
このようにして製造されたポリエチレンテフタレート繊維層110は、その厚みt1(図1(b)参照。)が、5μm〜20μmの範囲内にあり、空孔率は20%〜60%の範囲内にあり、平均空孔サイズが5μm〜20μmの範囲内にあるとする。なお、ポリエチレンテフタレート繊維層110に形成されている多数の空孔は、それぞれ多様な形状をなしているため、平均空孔サイズをどのように求めるかは様々な方法があるが、前述したように、例えば、各空孔の面積と同等の面積を有する円を仮定して、各円の直径の平均値を平均空孔サイズとして求めることができる。
また、ポリエチレンテフタレート繊維層110は、厚みt1を可能な限り薄くすることが好ましい。ただし、機械的強度を考慮した場合には、過度に薄くし過ぎることは好ましくないため、熱プレス後のポリエチレンテフタレート繊維層110の厚みt1は、上記した5μm〜20μmの範囲内において10μm〜17μmの範囲とすることが好ましい。
また、熱プレス後のポリエチレンテフタレート繊維層110の機械的強度(引っ張り強度及び突き刺し強度とする。)は、引っ張り強度については、縦方向及び横方向ともに60メガパスカル以上であり、突き刺し強度については0.3重量キログラム以上であるとする。ここで、「縦方向」というのは、図1(a)において長手方向(x軸に沿った方向)であり、「横方向」というのは図1(a)において幅方向(y軸に沿った方向)であるとする。なお、ポリエチレンテフタレート繊維層110の引っ張り強度は80メガパスカル以上であることがより好ましい。
一方、ナノ繊維層120,130は、厚みt2が、それぞれ2μm〜3μmにあり、空孔率が40%〜85%の範囲内にあり、平均空孔サイズが0.1μm〜2μmの範囲内にある。なお、ナノ繊維層120,130に形成されている多数の空孔は、ポリエチレンテフタレート繊維層110に形成されている空孔と同様、それぞれ多様な形状をなしているため、ポリエチレンテフタレート繊維層110の場合と同様に、例えば、各空孔の面積と同等の面積を有する円を仮定して、各円の直径の平均値を平均空孔サイズとして求めることができる。
なお、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを積層した状態としたときの厚み、すなわちセパレーターの厚みt3(図1(b)参照。)は、可能な限り薄い方が好ましい。ただし、機械的強度を考慮した場合には、過度に薄くし過ぎることは好ましくないため、15μm〜25μmの範囲内にあることが好ましく、当該15μm〜25μmの範囲内において20μm以下とすることがより好ましい。
ここで、ナノ繊維層120,130の厚みt2(図1(b)参照。)を仮にそれぞれ2.5μmとし、ポリエチレンテフタレート繊維層110の厚みt1を仮に10μmとすれば、実施形態1に係るセパレーター101の厚みt3は15μmとなる。
なお、ナノ繊維層120,130のそれぞれの厚みt2は、実施形態1に係るセパレーター101においては、ナノ繊維層120,130において同じ厚みとしたが、ナノ繊維層120の厚みとナノ繊維層130の厚みとを異ならせてもよい。なお、ナノ繊維層120の厚みとナノ繊維層130の厚みとを異ならせた場合、ナノ繊維層120の厚みとナノ繊維層130の厚みとを合計した厚みが6μm以下(好ましくは5μm以下)となるようにすることが好ましい。
このような構造を有するセパレーター101は、実施形態1に係るセパレーター製造装置1(図2参照。)を用いて、実施形態1に係るセパレーターの製造方法により製造することができる。
2.実施形態1に係るセパレーター製造装置1の構成
図2は、実施形態1に係るセパレーター製造装置1の断面図である。なお、図2においては、ポリマー溶液供給部の図示を省略している。これは、後述する他の実施形態におけるセパレーター製造装置についても同様である。
図3は、実施形態1に係るセパレーター製造装置1によりセパレーター101が製造されていく様子を示す図である。
実施形態1に係るセパレーター製造装置1は、図2に示すように、長尺シート状をなすポリエチレンテフタレート繊維層110(図3(a)参照。)を搬送する搬送装置10と、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送方向に沿って設置され、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面にナノ繊維層120(図3(b)参照。)を形成するための電界紡糸装置20aと、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面にナノ繊維層130(図3(c)参照。)を形成する電界紡糸装置20bとを備える。
電界紡糸装置20a及び電界紡糸装置20bはともに、上向き式のノズルを有する上向き式電界紡糸装置である。なお、図3(b)から図3(c)の状態に移る際には、長尺シート反転機構(後述する。)によりポリエチレンテフタレート繊維層110の上下が反転するために、ナノ繊維層120は図3(c)に示すようにポリエチレンテフタレート繊維層110の上側となる。
搬送装置10は、電界紡糸装置20aから電界紡糸装置20bへ向けてポリエチレンテフタレート繊維層110を搬送するように構成されている。搬送装置10は、電界紡糸装置20aがナノ繊維層120(図3(b)参照。)を形成するときにはポリエチレンテフタレート繊維層110を第1の方向(図2におけるA1の方向)に搬送し、その後、電界紡糸装置20aの高さ位置から電界紡糸装置20bの高さ位置までポリエチレンテフタレート繊維層110を第1の方向とほぼ垂直な第2の方向(A2の方向)に搬送する。そして、電界紡糸装置20bがナノ繊維層130(図3(c)参照。)を形成するときにはポリエチレンテフタレート繊維層110を第1の方向A1と反対となる第3の方向A3に搬送する。
搬送装置10は、ポリエチレンテフタレート繊維層110を繰り出す繰り出しローラー11と、ポリエチレンテフタレート繊維層110を巻き取る巻き取りローラー12と、ポリエチレンテフタレート繊維層110の張りを調整するテンションローラー13,18と、ポリエチレンテフタレート繊維層110を搬送する複数の駆動ローラー14と、電界紡糸装置20aからのポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送方向を第2の方向A2とする第1反転ローラー16aと、第1反転ローラー16aからのポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送方向を電界紡糸装置20bに向かう方向(第3の方向A3)とする第2反転ローラー16bとを備える。
このうち、繰り出しローラー11、巻き取りローラー12、テンションローラー13,18及び複数の駆動ローラー14は、ポリエチレンテフタレート繊維層110を搬送する搬送機構(符号を図示せず。)を構成する。複数の駆動ローラー14は、ポリエチレンテフタレート繊維層110を搬送する駆動装置である。
第1反転ローラー16a及び第2反転ローラー16bは、ポリエチレンテフタレート繊維層110が搬送されていく途中でポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面の向きと他方面の向きとが反対になるようにポリエチレンテフタレート繊維層110を反転させる長尺シート反転機構15を構成する。長尺シート反転機構15は、電界紡糸装置20bの高さ位置に合わせて、電界紡糸装置20aからのポリエチレンテフタレート繊維層110を反転させる。
電界紡糸装置20a,20bは、筐体21に絶縁部材25を介して取り付けられ、ポリエチレンテフタレート繊維層110における他方面側に位置するコレクター24と、ポリエチレンテフタレート繊維層110における一方面側におけるコレクター24に対向する位置に位置し、図示しないポリマー溶液供給部から供給されるポリマー溶液をポリエチレンテフタレート繊維層110に向けて吐出する複数のノズル23を有するノズルユニット22と、コレクター24とノズルユニット22との間に高電圧(例えば10kV〜80kV)を印加する電源装置29と、ポリエチレンテフタレート繊維層110が搬送されるのを補助する補助ベルト装置26とを備える。
電界紡糸装置20a,20bにおけるノズルユニット22は、複数のノズル23として、ポリマー溶液を吐出口から上向きに吐出する複数の上向きノズル(以下、上向きノズル23ともいう。)を有する。そして、電界紡糸装置20a,20bは、複数の上向きノズル23の吐出口からポリマー溶液を吐出してナノ繊維を電界紡糸するように構成されている。
複数の上向きノズル23は、例えば、1.5cm〜6.0cmのピッチで配列されている。複数の上向きノズル23の数は、例えば、36個(縦横同数に配列した場合、6個×6個)〜21904個(縦横同数に配列した場合、148個×148個)である。
また、本発明のセパレーター製造装置には様々な大きさ及び様々な形状を有するノズルユニットを用いることができるが、ノズルユニット22は、例えば、上面から見たときに一辺が0.5m〜3mの長方形(正方形を含む)に見える大きさ及び形状を有する。
コレクター24は、導電性を有する筐体21に絶縁部材25を介して取り付けられている。電源装置29の正極は、コレクター24に接続され、電源装置29の負極は、筐体21及びノズルユニット22に接続されている。
補助ベルト装置26は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送速度に同期して回転する補助ベルト27と、補助ベルト27の回転を助ける5つの補助ベルト用ローラー28とを有する。5つの補助ベルト用ローラー28のうち1つ又は2つ以上の補助ベルト用ローラーが駆動ローラーであり、残りの補助ベルト用ローラーが従動ローラーである。コレクター24とポリエチレンテフタレート繊維層110との間に補助ベルト27が配設されているため、ポリエチレンテフタレート繊維層110は、正の高電圧が印加されているコレクター24に引き寄せられることなくスムーズに搬送されるようになる。
3.実施形態1に係るセパレーターの製造方法
以下、上記のように構成された実施形態1に係るセパレーター製造装置1を用いてセパレーター101を製造する方法(実施形態1に係るセパレーターの製造方法)について、図3を参照して説明する。なお、図3(a)〜図3(c)は各工程図である。
(a)紡糸準備工程
2台の電界紡糸装置20a,20bのそれぞれにおいてポリマー溶液を準備し、当該ポリマー溶液をノズルユニット22へ供給する。また、長尺シート状をなすポリエチレンテフタレート繊維層110(図3(a)参照。)を搬送装置10にセットし、その後、ポリエチレンテフタレート繊維層110を繰り出しローラー11から巻き取りローラー12に向けて所定の搬送速度で搬送する。
(b)電界紡糸工程(その1)
次に、電界紡糸装置20aにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面(下側の面)にナノ繊維層120を形成する(図3(b)参照。)。その後、長尺シート反転機構15(反転ローラー16a,16b)により、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面(ナノ繊維層120が形成されている側の面)が上側となり、他方面が下側となるようにポリエチレンテフタレート繊維層110を反転させる。
(c)電界紡糸工程(その2)
次に、電界紡糸装置20bにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面にナノ繊維層130を形成する(図3(c)参照。)。
以上のような工程を経ることによって実施形態1に係るセパレーター101を製造することができる。
以下に、実施形態1に係るセパレーターの製造方法における紡糸条件を例示的に示す。
ナノ繊維層120,130におけるナノ繊維の原料となるポリマーとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ乳酸(PLA)、ポリプロピレン(PP)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリアミド(PA)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸グリコール酸(PLGA)、シルク、キトサンなどを用いることができる。
また、ナノ繊維層120,130におけるナノ繊維の原料となるポリマーの種類をナノ繊維層120,130ごとにそれぞれ異なるようにしてもよく、また、空孔率や平均空孔サイズなどもナノ繊維層120,130ごとにそれぞれ異なるようにしてもよい。
ポリマー溶液に用いる溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、クロロホルム、アセトン、水、蟻酸、酢酸、シクロヘキサン、THFなどを用いることができる。複数種類の溶媒を混合して用いてもよい。ポリマー溶液には、導電性向上剤などの添加剤を含有させてもよい。
搬送速度は、例えば0.2m/分〜100m/分に設定することができる。コレクター24とノズルユニット22との間に印加する電圧は、10kV〜80kVに設定することができ、50kV付近に設定することが好ましい。
紡糸区域の温度は、例えば10℃〜40℃に設定することができる。紡糸区域の湿度は、例えば20%〜60%に設定することができる。
4.実施形態1に係るセパレーター101の効果
実施形態1に係るセパレーター101によれば、セパレーターの基材としてポリエチレンテフタレート繊維層110を備えるため、高い機械的強度を有する。また、実施形態1に係るセパレーター101によれば、繊維が細く空隙が微細かつ均一であるという特徴を有するナノ繊維層120,130を備えるため、高い絶縁性及び高いデンドライト耐性を有する。また、ナノ繊維層120,130は、前述したように、大きな空孔率(空孔率が40%〜85%の範囲)を有するため、高い濡れ性を有する。このため、高い電解液保持特性を有し、それによって高いイオン伝導性を有する。なお、空孔率は、40%〜85%の範囲としているが、当該範囲において、60%以上であることがより好ましい。
また、実施形態1に係るセパレーター101によれば、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面にナノ繊維層120,130が形成されているため、ポリエチレンテフタレート繊維層の両面でデンドライトの成長を阻止することが可能となることから、より一層高いデンドライト耐性を有する。
また、実施形態1に係るセパレーター101によれば、ポリエチレンテフタレート繊維層110は、ポリエチレンテフタレート繊維を用いて、公知の紙製造法によりシート状に形成したのちに、熱プレスすることによって製造されたものである。このように製造されたポリエチレンテフタレート繊維層110は、高い機械的強度を有しているため、厚みの薄いセパレーターを製造することができる。ちなみに、実施形態1に係るセパレーター101においては、例えば、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを積層した状態としたとき厚み(セパレーターの厚み)t3を15μm〜25μmの範囲内とすることができ、20μm以下とすることもできる。このため、実施形態1に係るセパレーター101を非水系電池に用いることにより、電気容量が大きい非水系電池を製造することが可能となる。
5.実施形態1に係るセパレーターの製造方法の効果
実施形態1に係るセパレーターの製造方法によれば、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有する本発明のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。
また、実施形態1に係るセパレーターの製造方法によれば、ナノ繊維層120,130が形成されたポリエチレンテフタレート繊維層110をセパレーター101としてそのまま製品化することができる。このため、長尺シートから製品(セパレーター)を取り外す工程を省くことができ、セパレーターの生産性をより一層高くすることが可能となる。
6.実施形態1に係るセパレーター製造装置1の効果
実施形態1に係るセパレーター製造装置1によれば、高い機械的強度に加えて、高い絶縁性、高いデンドライト耐性、高い濡れ性及び高いイオン伝導性を有する本発明のセパレーターを連続して高い生産性で製造することが可能となる。
また、実施形態1に係るセパレーター製造装置1によれば、ナノ繊維層120,130が形成されたポリエチレンテフタレート繊維層110をセパレーター101としてそのまま製品化することができる。このため、長尺シートから製品(セパレーター)を取り外す工程を省くことができ、セパレーターの生産性をより一層高くすることが可能となる。
[実施形態2]
図4は、実施形態2に係るセパレーター製造装置2の断面図である。実施形態2に係るセパレーター製造装置2は、図4に示すように、基本的には実施形態1に係るセパレーター製造装置1と同様の構成を有するが、電界紡糸装置の構成が実施形態1に係るセパレーター製造装置1の場合と異なる。すなわち、実施形態2に係るセパレーター製造装置2は、図4に示すように、搬送されていくポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面にナノ繊維層120を形成する電界紡糸装置20aと、他方面にナノ繊維層130を形成する電界紡糸装置20cとを同一直線上に備える。なお、電界紡糸装置20cは、下向き式のノズルを有する下向き式電界紡糸装置である。
電界紡糸装置20cは、支持台35に絶縁部材を介して取り付けられ、ポリエチレンテフタレート繊維層110における一方の面側に位置するコレクター34と、ポリエチレンテフタレート繊維層110における他方の面側におけるコレクター34に対向する位置に位置する複数の下向きノズル33を有するノズルユニット32と、電源装置29と、ポリエチレンテフタレート繊維層110が搬送されるのを補助する補助ベルト装置36とを備える。
ノズルユニット32は、筐体31に取り付けられ、複数のノズル33として、ポリマー溶液を吐出口から下向きに吐出する複数の下向きノズル(以下、下向きノズル33ともいう。)を有する。
コレクター34は、導電性を有する支持台35に絶縁部材を介して取り付けられている。電源装置29の正極は、コレクター34に接続され、電源装置29の負極は、筐体35及びノズルユニット32に接続されている。
補助ベルト装置36は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送速度に同期して回転する補助ベルト37と、補助ベルト37の回転を助ける5つの補助ベルト用ローラー38とを有する。
このように構成された実施形態2に係るセパレーター製造装置2においても、実施形態1に係るセパレーター製造装置1と同様のセパレーター101(図1参照。)を製造することができる。
また、実施形態2に係るセパレーター製造装置2は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面にナノ繊維層120を形成する電界紡糸装置20aと、他方面にナノ繊維層130を形成する電界紡糸装置20cとを同一直線上に備えた構成となっているため、セパレーター製造装置全体の高さを低くすることができる。
また、実施形態2に係るセパレーター製造装置2によれば、電界紡糸装置の構成以外は実施形態1に係るセパレーター製造装置1の場合と同様の構成を有するため、実施形態1に係るセパレーター製造装置1が有する効果のうち該当する効果を有する。
[実施形態3]
1.実施形態3に係るセパレーターの構成
図5は、実施形態3に係るセパレーター103を説明するために示す図である。図5(a)は芯材(符号を図示せず。)に巻いた状態のセパレーター103の斜視図であり、図5(b)はセパレーター103の拡大断面図である。
実施形態3に係るセパレーター103は、図5に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130との間にそれぞれ接合用繊維層としての接合用ナノ繊維層150,160を有する構造となっている。
なお、ポリエチレンテフタレート繊維層110は実施形態1に係るセパレーター101で用いたポリエチレンテフタレート繊維層110と同じものであり、ナノ繊維層120,130も実施形態1に係るセパレーター101で用いたナノ繊維層120,130と同じものであるとする。ただし、ポリエチレンテフタレート繊維層110の厚み及びナノ繊維層120,130の厚みについては、実施形態1に係るセパレーター101で用いたポリエチレンテフタレート繊維層110の厚み及びナノ繊維層120,130の厚みと異なる場合もある。
接合用ナノ繊維層150,160は、ポリエチレンテフタレート繊維層110を形成しているポリエチレンテフタレート繊維及びナノ繊維層120,130を形成しているナノ繊維よりも低温で溶融可能な接合用ナノ繊維からなり、当該接合用ナノ繊維の一部が溶融することによってポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合するものである。なお、接合用ナノ繊維の溶融温度は、80℃〜130℃の範囲内にあり、実施形態3においては、120度であるとする。
なお、実施形態3に係るセパレーター103においても、当該セパレーター103の厚みt3は、前述したように、15μm〜25μmの範囲内(好ましくは20μm以下)となるようにすることが好ましい。このため、セパレーター103の厚みt3が、15μm〜25μmの範囲内(好ましくは20μm以下)となるように、ポリエチレンテフタレート繊維層110、接合用ナノ繊維層150,160及びナノ繊維層120,130の厚みをそれぞれ適宜設定する。
このような構造を有するセパレーター103は、実施形態3に係るセパレーター製造装置3(図6参照。)を用いて、実施形態3に係るセパレーターの製造方法により製造することができる。
2.実施形態3に係るセパレーター製造装置3の構成
図6は、実施形態3に係るセパレーター製造装置3の断面図である。
図7は、実施形態3に係るセパレーター製造装置3によりセパレーター103が製造されていく様子を示す図である。
実施形態3に係るセパレーター製造装置3が実施形態1に係るセパレーター製造装置1(図2参照。)と異なるのは、ナノ繊維層130を形成するための電界紡糸装置20bの後段に、接合装置50が設置されている点であり、その他の構成は図2と同じであるので、図2と同一構成要素には同一符号が付されている。
接合装置50は、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合用ナノ繊維層150,160によって接合するためのものである。
なお、実施形態3に係るセパレーター製造装置3においては、繰り出しローラー11には、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面(一方面及び他方面)に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートW(図7(a)参照。)がセットされている。このため、搬送装置10は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面(一方面及び他方面)に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートWを搬送する。
また、電界紡糸装置20aは、長尺シートWの一方面(接合用ナノ繊維層150の表面)に、ナノ繊維層120(図7(b)参照。)を形成する。また、電界紡糸装置20bは、長尺シートWの他方面(接合用ナノ繊維層160の表面)に、ナノ繊維層130(図7(b)参照。)を形成する。なお、このとき、長尺シートWは、長尺シート反転機構15により反転された状態となっている。
これにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面には接合用ナノ繊維層150を介してナノ繊維層120が形成され、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面には接合用ナノ繊維層160を介してナノ繊維層130が形成された状態の積層体180が製造される。
接合装置50は、積層体180を熱プレスすることによって接合用ナノ繊維層150,160における接合用ナノ繊維の一部を溶融させることにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合用ナノ繊維層150,160によって接合する。
3.実施形態3に係るセパレーターの製造方法
以下、上記のように構成された実施形態3に係るセパレーター製造装置3を用いてセパレーター103を製造する方法(実施形態1に係るセパレーターの製造方法)について図7を参照して説明する。なお、図7(a)〜図7(c)は各工程図である。
実施形態3に係るセパレーター製造方法は、紡糸準備工程、電界紡糸工程(その1)、電界紡糸工程(その2)及び接合工程を含む。紡糸準備工程、電界紡糸工程(その1)、電界紡糸工程(その2)は、実施形態1に係るセパレーター製造方法の該当する各工程とほぼ同様の工程であるが、実施形態3に係るセパレーター製造方法における紡糸準備工程においては、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートW(図7(a)参照。)を準備する点が異なる。また、実施形態3に係るセパレーター製造方法においては、電界紡糸工程(その2)を行った後に、接合工程を行う。以下、各工程を説明する。
(a)紡糸準備工程
2台の電界紡糸装置20a,20bのそれぞれにおいてポリマー溶液を準備し、当該ポリマー溶液をノズルユニット22へ供給する。また、長尺シートとして、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートW(図7(a)参照。)を搬送装置10にセットし、その後、当該長尺シートWを繰り出しローラー11から巻き取りローラー12に向けて所定の搬送速度で搬送する。
(b)電界紡糸工程(その1)
次に、電界紡糸装置20aにより、ポリエチレンテフタレート繊維層の一方面(下側の面)に形成されている接合用ナノ繊維層150の表面にナノ繊維層120を形成する(図7(b)参照。)。その後、長尺シート反転機構15(反転ローラー16a,16b)により、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面(ナノ繊維層120が形成されている側の面)が上側となり、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面が下側となるように長尺シートWを反転させる。
(c)電界紡糸工程(その2)
次に、電界紡糸装置20bにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面に形成されている接合用ナノ繊維層160にナノ繊維層130を形成する(図7(c)参照。)。これにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面には接合用ナノ繊維層150を介してナノ繊維層120が形成され、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面には接合用ナノ繊維層160を介してナノ繊維層130が形成された積層体180が製造される(図7(c)参照。)。
(4)接合工程
次に、図7(c)に示す積層体180が接合装置50を通過することにより、接合用ナノ繊維層150,160における接合用ナノ繊維の一部が溶融し、それによって、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合する。
ところで、前述したように、ポリエチレンテフタレート繊維層110におけるポリエチレンテフタレート繊維の軟化温度は130℃であり、接合用ナノ繊維層150,160における接合用ナノ繊維の溶融温度は120℃であるとしている。このため、接合装置50における接合温度の設定を120度よりもわずかに高い温度(最大でも130℃未満)に設定しておけば、ポリエチレンテフタレート繊維層110の空孔率や空孔サイズに影響を及ぼすことなく、接合用ナノ繊維層150,160の一部を溶融させて、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合することができる。
なお、このようなポリエチレンテフタレート繊維の軟化温度(130℃)及び接合用ナノ繊維の溶融温度(120℃)と、接合装置50における接合温度との関係は、以降に説明する実施形態4及び実施形態5においても同様であるとする。
以上のような工程を経ることによって実施形態3に係るセパレーター103を製造することができる。
なお、実施形態3に係るセパレーター103は、実施形態2に係るセパレーター製造装置2を用いることによっても同様に製造することができる。この場合は、図示は省略するが、接合装置50を電界紡糸装置20cの後段に設置した構成とすればよい。
4.実施形態3に係るセパレーター103の効果
実施形態3に係るセパレーター103は、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合用ナノ繊維層150,160で接合した構造となっている。このため、実施形態3に係るセパレーター103によれば、実施形態1に係るセパレーター101で得られる効果に加えて、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130との接合を確実なものとすることができ、耐久性に優れたセパレーターとすることができるという効果が得られる。
5.実施形態3に係るセパレーターの製造方法の効果
実施形態3に係るセパレーターの製造方法は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートWを予め準備しておき、当該準備しておいた長尺シートWを用いてセパレーター103を製造するものである。このため、実施形態3に係るセパレーターの製造方法によれば、実施形態1に係るセパレーターの製造方法で得られる効果に加えて、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用ナノ繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターを製造することができるといった効果も得られる。
6.実施形態3に係るセパレーター製造装置3の効果
実施形態3に係るセパレーターの製造装置3は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートWを予め準備しておき、当該準備しておいた長尺シートWを用いてセパレーター103を製造するものである。このため、実施形態3に係るセパレーターの製造装置3によれば、実施形態1に係るセパレーターの製造装置1で得られる効果に加えて、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用ナノ繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターを製造することができるといった効果も得られる。
[実施形態4]
前述の実施形態3に係るセパレーター製造方法及び装置においては、図5に示すようなセパレーター103を製造する場合、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面(一方面及び他方面)に接合用ナノ繊維層150,160が形成されている構造を有する長尺シートWを準備しておくようにしたが、実施形態4においては、セパレーターの製造過程で、電界紡糸により接合用ナノ繊維層150,160を形成する。
1.実施形態4に係るセパレーター製造装置4の構成
図8は、実施形態4に係るセパレーター製造装置4の断面図である。
図9は、実施形態4に係るセパレーター製造装置4によりセパレーター104が製造されていく様子を示す図である。
実施形態4に係るセパレーター製造装置4は、基本的には実施形態1に係るセパレーター製造装置1と同様の構成を有する。ただし、実施形態4に係るセパレーター製造装置4は、接合用ナノ繊維層150,160を形成するための電界紡糸装置20d,20eと、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合用ナノ繊維層150,160によって接合するための接合装置50とをさらに備える点が実施形態1に係るセパレーター製造装置1の場合と異なる。その他の構成は、実施形態1に係るセパレーター製造装置1と同様であるので、同一構成部分には同一符号が付されている。また、接合用ナノ繊維層150,160を形成するための電界紡糸装置20d,20eの構成は、基本的には、ナノ繊維層120,130を形成するための電界紡糸装置20a,20bと同様の構成となっているため、同一構成部分には同一符号が付されている。
実施形態4に係るセパレーター製造装置4は、図8に示すように、ナノ繊維層120を形成するための電界紡糸装置20aの前段に接合用ナノ繊維層150を形成するための電界紡糸装置20dが設置されている。また、ナノ繊維層130を形成するための電界紡糸装置20bの前段(第2反転ローラー16bと電界紡糸装置20bとの間)に接合用ナノ繊維層160を形成するための電界紡糸装置20eが設置されている。
接合用ナノ繊維層150,160を形成するための電界紡糸装置20d,20eは、複数の上向きノズル23の吐出口から接合用ナノ繊維の原料となるポリマー溶液を吐出して、接合用ナノ繊維層150,160を形成する。
また、接合装置50は、ナノ繊維層130を形成するための電界紡糸装置20bの後段に設置されている。接合装置50は、ポリエチレンテフタレート繊維層110、接合用ナノ繊維層150,160及びナノ繊維層120,130が積層された積層体180(図9(e)参照。)を加熱した状態で加圧することにより、接合用ナノ繊維層150,160における接合用繊維の一部を溶融させてポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを当該接合用ナノ繊維150,160により接合する。
2.実施形態4に係るセパレーター104の製造方法
以下、上記のように構成された実施形態4に係るセパレーター製造装置4を用いてセパレーター104を製造する方法(実施形態4に係るセパレーターの製造方法)について図9を参照して説明する。なお、図9(a)〜図9(e)は各工程図である。以下、各工程について説明する。
(a)紡糸準備工程
紡糸準備工程は、電界紡糸装置20a,20bのそれぞれにおいてナノ繊維層120,130を形成するためのポリマー溶液を準備するとともに、電界紡糸装置20d,20eのそれぞれにおいて接合用ナノ繊維層150,160を形成するためのポリマー溶液を準備する。そして、それぞれのポリマー溶液を、それぞれ対応する各ノズルユニット22へ供給する。また、長尺シート状をなすポリエチレンテフタレート繊維層110(図9(a)参照。)を搬送装置10にセットし、その後、当該ポリエチレンテフタレート繊維層110を繰り出しローラー11から巻き取りローラー12に向けて所定の搬送速度で搬送する。
(b)電界紡糸工程(その1)
次に、電界紡糸装置20dにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面(下側の面)に接合用ナノ繊維層150を形成する(図9(b)参照。)。続いて、電界紡糸装置20aにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面(下側の面)に形成されている接合用ナノ繊維装置150の表面にナノ繊維層120を形成する(図9(c)参照。)。
その後、長尺シート反転機構15(反転ローラー16a,16b)により、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面(接合用ナノ繊維層150及びナノ繊維層120が形成されている側の面)が上側となり、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面が下側となるようにポリエチレンテフタレート繊維層110を反転させる。
(c)電界紡糸工程(その2)
次に、電界紡糸装置20eにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面に接合用ナノ繊維層160を形成する(図9(d)参照。)。続いて、電界紡糸装置20bにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面に形成されている接合用ナノ繊維装置160の表面にナノ繊維層130を形成する(図9(e)参照。)。これにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面には接合用ナノ繊維層150を介してナノ繊維層120が形成され、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面には接合用ナノ繊維層160を介してナノ繊維層130が形成された積層体180が製造される(図9(e)参照。)。
(4)接合工程
次に、図9(e)に示す積層体180が接合装置50を通過することにより、接合用ナノ繊維層150,160における接合用ナノ繊維の一部が溶融し、それによって、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合する。
以上のような工程を経て実施形態4に係るセパレーター104が製造される。なお、実施形態4に係るセパレーター104の外観構成は、実施形態3に係るセパレーター103と同様の構造(図5参照。)であるので、実施形態4に係るセパレーター104の外観構成は図示を省略する。
なお、接合用ナノ繊維150,160を構成するポリマーとしては、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアミド(PA)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ乳酸(PLA)、ポリ乳酸グリコール酸(PLGA)等の樹脂を用いることができる。
また、ポリマー溶液に用いる溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、クロロホルム、アセトン、水、蟻酸、酢酸、シクロヘキサン、THFなどを用いることができる。複数種類の溶媒を混合して用いてもよい。ポリマー溶液には、導電性向上剤などの添加剤を含有させてもよい。
3.実施形態4に係るセパレーター104の効果
実施形態4に係るセパレーター104は、実施形態3に係るセパレーター103と同様、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130とを接合用ナノ繊維層150,160により接合した構造となっている。このため、実施形態4に係るセパレーター104によれば、実施形態3に係るセパレーター103と同様に、実施形態1に係るセパレーター101で得られる効果に加えて、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130との接合を確実なものとすることができ、耐久性に優れたセパレーターとすることができるという効果が得られる。
4.実施形態4に係るセパレーターの製造方法の効果
実施形態4に係るセパレーターの製造方法は、セパレーターの製造過程の中で、ポリエチレンテフタレート繊維層110に接合用ナノ繊維層150,160を形成する。このようにしても、セパレーター104を連続して高い生産性で製造することが可能となり、製造されたセパレーター104は、実施形態3に係るセパレーターの製造方法により製造されたセパレーター103と同様に、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用ナノ繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターとなる。
5.実施形態4に係るセパレーター製造装置4の効果
実施形態4に係るセパレーターの製造装置4は、セパレーターの製造過程の中で、ポリエチレンテフタレート繊維層110に接合用ナノ繊維層150,160を形成する。このようにしても、セパレーター104を連続して高い生産性で製造することが可能となり、製造されたセパレーター104は、実施形態3に係るセパレーターの製造装置3により製造されたセパレーター103と同様に、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とを接合用ナノ繊維層によって確実に接合することができるため、耐久性に優れたセパレーターとなる。
[実施形態5]
図10は、実施形態5に係るセパレーター105を説明するために示す図である。図10(a)は芯材(符号を図示せず。)に巻いた状態のセパレーター105の斜視図であり、図10(b)はセパレーター105の拡大断面図である。
実施形態5に係るセパレーター105は、図10に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面にそれぞれ形成されるナノ繊維層120,130が、複数(2つとする。)のナノ繊維層を積層した積層構造を有している。具体的には、図10に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面に形成されているナノ繊維層120は、2つのナノ繊維層121,122が積層された積層構造となっており、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面に形成されているナノ繊維層130も、2つのナノ繊維層131,132が積層された状態で形成された積層構造となっている。
このようなセパレーター104を製造するためのセパレーター製造装置としては、図示は省略するが、例えば、実施形態1に係るセパレーター製造装置1(図2参照。)において、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方の面にナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置20aを、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送路に沿って2台並べて設置するとともに、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方の面にナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置20bを、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送路に沿って2台並べて設置するような構成とすればよい。
また、実施形態2に係るセパレーター製造装置2(図4参照。)においても同様に、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方の面にナノ繊維層を形成するための2台の電界紡糸装置20aを、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送路に沿って2台並べて設置するとともに、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方の面にナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置20cを、ポリエチレンテフタレート繊維層110の搬送路に沿って2台並べて設置するような構成とすればよい。
また、図1に示す構造を有するセパレーター101を、一旦、図2に示すセパレーター製造装置1又は図4に示すセパレーター製造装置2によって製造した後、当該セパレーター101を、再び、図2に示すセパレーター製造装置2又は図4に示すセパレーター製造装置2おける繰り出しローラー11にセットして、当該セパレーター101に対して電界紡糸装置20a,20b(図2に示すセパレーター製造装置1の場合)又は電界紡糸装置20a,20c(図4に示すセパレーター製造装置2の場合)によってそれぞれ電界紡糸するようにすれば、図10に示すようなセパレーター105を製造することができる。
実施形態5に係るセパレーター105によれば、実施形態1に係るセパレーター101が有する効果の他に、セパレーターとしての品質をより高いものとすることできる。
すなわち、実施形態5に係るセパレーター105は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面それぞれにおいて、ナノ繊維層がそれぞれ2層に積層された積層構造となっているため、例えば、積層構造となっているナノ繊維層121,122のうちの一方のナノ繊維層(例えば、ナノ繊維層121)に局所的な欠陥が存在していたとしても、他方のナノ繊維層122がその欠陥を補うことができる。これは、積層構造となっているナノ繊維層121,122をそれぞれの電界紡糸装置によって形成する際に、積層構造となっているナノ繊維層121,122の同じ個所に同様の欠陥が生じる可能性は殆どないからである。これは、積層構造となっているナノ繊維層131,132においても同様のことが言える。
なお、このようにナノ繊維層が積層構造となっているセパレーター105においても、セパレーター105の厚みt3は、15μm〜25μmの範囲内(好ましくは、20μm以下)となるようにすることが好ましい。このため、セパレーター105の厚みt3が、15μm〜25μmの範囲内(好ましくは20μm以下)となるように、ポリエチレンテフタレート繊維層110、ナノ繊維層121,122,131,132の厚みをそれぞれ適宜設定することが好ましい。
また、ナノ繊維層121,122,131,132におけるナノ繊維の原料となるポリマーの種類をナノ繊維層121,122,131,132ごとにそれぞれ適宜設定することも可能であり、また、空孔率や平均空孔サイズなどもナノ繊維層121,122,131,132ごとにそれぞれ適宜設定すること可能である。
[実施形態5に係るセパレーター105の変形例]
図11は、実施形態5に係るセパレーター105の変形例を説明するために示す図である。図11(a)は実施形態5に係るセパレーター105の第1変形例を示す図であり、図11(b)は実施形態5に係るセパレーター105の第2変形例を示す図である。
実施形態5に係るセパレーター105の第1変形例(セパレーター105Aとする。)は、図11(a)に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面のナノ繊維層120は、2つのナノ繊維層121,122が積層された積層構造となっており、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面のナノ繊維層130は、ナノ繊維層が一層のみの構造となっている。
実施形態5に係るセパレーター105の第2変形例(セパレーター105Bとする。)は、図11(b)に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面のナノ繊維層120は、2つのナノ繊維層121,122が積層された積層構造となっており、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面は、ナノ繊維層が形成されていない。
図11(a),(b)に示すような構造を有するセパレーター105A,105Bにおいても、ナノ繊維層が形成されている面においては、実施形態5に係るセパレーター105と同様に、積層構造となっているナノ繊維層121,122のうちの一方のナノ繊維層(例えば、ナノ繊維層121)に局所的な欠陥が存在していたとしても、他方のナノ繊維層122がその欠陥を補うことができる。
ところで、図10及び図11に示すような構造を有するセパレーターにおいても、セパレーター103(図5参照。)と同様に、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層との間に接合用ナノ繊維層を介在させることができる。これを図10に示すセパレーター105を例にとって説明する。
図12は、実施形態5に係るセパレーター105においてポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層との間に接合用ナノ繊維層を介在させた構造を有するセパレーターを説明するために示す図である。
図12(a)はポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130との間に接合用ナノ繊維層150,160を介在させた構造を有するセパレーター(セパレーター106Aとする。)を示している。
具体的には、セパレーター106Aは、図12(a)に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層121との間には接合用ナノ繊維層150を介在させるとともに、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層131との間には接合用ナノ繊維層160を介在させた構造となっている。
このような構造を有するセパレーター106Aは、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層121との接合が確実なものなるため、実施形態5に係るセパレーター105が有する効果に加えて、より耐久性に優れたセパレーターとなるという効果を有する。
図12(b)はポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層120,130との間に接合用ナノ繊維層を介在させるとともに、ナノ繊維層121とナノ繊維層122との間及びナノ繊維層131とナノ繊維層132との間にも、接合用ナノ繊維層を介在させた構造を有するセパレーター(セパレーター106Bとする。)を示している。
具体的には、セパレーター106Bは、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層121との間には接合用ナノ繊維層151を介在させるとともに、ナノ繊維層121とナノ繊維層122との間には接合用ナノ繊維層151を介在させ、さらに、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層131との間には接合用ナノ繊維層161を介在させるとともに、ナノ繊維層131とナノ繊維層132との間には接合用ナノ繊維層161を介在させた構造となっている。
このような構造を有するセパレーター106Bは、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層121との接合、ナノ繊維層121とナノ繊維層122との接合が確実なものとなるとともに、ポリエチレンテフタレート繊維層110とナノ繊維層131との接合、ナノ繊維層131とナノ繊維層132との接合が確実なものとなるため、実施形態5に係るセパレーター105が有する効果に加えて、耐久性がより優れたものとなるという効果を有する。また、第2変形例(セパレーター106A)に比べても、耐久性をより向上させることができる。
[実施形態6]
図13は、実施形態6に係るセパレーター107の製造工程を説明するために示す図である。図13(a)は紙、フィルム、不織布又は織物などからなる長尺シート201の一方面にポリエチレンテフタレート繊維層110を積層した第1積層体210を示し、図13(b)は紙、フィルム、不織布又は織物などからなる長尺シート202の一方面にナノ繊維層120と接合用ナノ繊維層150とを積層した第2積層体220を示し、図13(c)は、第1積層体210及び第2積層体220を用いて製造された実施形態6に係るセパレーター107を示している。
図14は、実施形態6に係るセパレーター製造装置6を説明するために示す図である。実施形態6に係るセパレーター製造装置6は、図14に示すように、第1積層体210を繰り出す繰り出しローラー11aと、第2積層体220を繰り出す繰り出しローラー11bと、第1積層体210の長尺シート201を巻き取る巻き取りローラー12aと、第2積層対220の長尺シート202を巻き取る巻き取りローラー12bと実施形態6に係るセパレーター107を巻き取る巻き取りローラー12cと、テンションローラー13,18と、駆動ローラー14a〜14dと、接合装置50とを有している。
このように構成されたセパレーター製造装置6において、繰り出しローラー11aには第1積層体210(図13(a)参照。)をセットし、繰り出しローラー11bには第2積層体220(図13(b)参照。)をセットする。このとき、第1積層体210及び第2積層体220は、駆動ローラー14aを通過した後においてそれぞれの長尺シート201,202が外側となるようにセットされる。また、第1積層体210の長尺シート201は巻き取りローラー12aで巻き取られ、第2積層体220の長尺シート202は巻き取りローラー12bで巻き取られるようにしておく。
このようにして、繰り出しローラー11aからは第1積層体210が繰り出され、繰り出しローラー11bからは第2積層体220が繰り出されると、これら第1積層体210及び第2積層体220は駆動ローラー14bを通過後に合流する。そして、駆動ローラー14bを通過後に、第1積層体210の長尺シート201は巻き取りローラー12aで巻き取られ、第2積層体220の長尺シート202は巻き取りローラー12bで巻き取られ、ナノ繊維層120、接合用繊維層150と、ポリエチレンテフタレート繊維層110とが積層された状態で駆動ローラー14c,14dにより接合装置500に送られる。その後、接合装置500において、ナノ繊維層120とポリエチレンテフタレート繊維層110とが接合用ナノ繊維層150によって接合され、それによって、図13(c)に示すセパレーター107が製造される。
実施形態6に係るセパレーター107は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面のみに接合用ナノ繊維層150とナノ繊維層120が積層されたものであるが、このようなセパレーター107においても、図5に示すセパレーター103とほぼ同様の効果を有する。
[実施形態7]
図15は、実施形態7に係るセパレーター107の製造工程を説明するために示す図である。図15(a)は図13(a)と同様の構造を有する第1積層体210を示し、図15(b)は図13(b)と同様の構造を有する第2積層体220を示し、図15(c)は紙、フィルム、不織布又は織物などからなる長尺シート203の一方面にナノ繊維層130と接合用ナノ繊維層160とを積層した第3積層体230を示している。また、図15(d)は実施形態7に係るセパレーター107の製造途中の状態を示しており、これは、図13(c)と同様の構造を有している。また、図15(e)は第1積層体210、第2積層体220及び第3積層体230を用いて製造された実施形態7に係るセパレーター108を示している。
図16は、実施形態7に係るセパレーター製造装置7を説明するために示す図である。実施形態7に係るセパレーター製造装置7は、図16に示すように、基本的には、実施形態6に係るセパレーター製造装置6と同様の構成を有しているが、実施形態7に係るセパレーター製造装置7においては、第3積層体230を繰り出す繰り出しローラー11cと、第3積層体210の長尺シート201を巻き取る巻き取りローラー12cと、駆動ローラ−14f,14gとをさらに有している点が実施形態6に係るセパレーター製造装置6と異なる。このため、実施形態6に係るセパレーター製造装置6と同一構成要素には同一符号が付されている。
このように構成されたセパレーター製造装置7において、繰り出しローラー11aには実施形態6の場合と同様に、第1積層体210(図15(a)参照。)をセットし、繰り出しローラー11bには実施形態6の場合と同様に、第2積層体220(図15(b)参照。)をセットする。また、繰り出しローラー11cには第3積層体230(図15(c)参照。)をセットする。
このような構成において、駆動ローラー14cを通過するまでは実施形態6の場合と同様の動作を行い、駆動ローラー14bを通過した後においては、図15(d)に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面に接合用ナノ繊維層150とナノ繊維層120とが積層された状態となり、これは図13(c)と同じものである。
その後、図15(d)の状態(ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面に接合用ナノ繊維層150とナノ繊維層120とが積層された状態)のものが駆動ローラー14cにより送られて、駆動ローラー14fを通過すると、繰り出しローラー11cから繰り出される第3積層体230(図7(c)参照。)と合流する。なお、第3積層体230は、長尺シート203が図示における上側の状態で駆動ローラー14fを通過する。このため、駆動ローラー14fと駆動ローラー14gとの間においては、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面に第3積層体230が積層された状態となる。
その後、第3積層体230の長尺シート203が巻き取りローラー12cで巻き取られ、ナノ繊維層120、接合用繊維層150、ポリエチレンテフタレート繊維層110、接合用ナノ繊維層160、ナノ繊維層130とが積層された状態で駆動ローラー14dにより接合装置500に送られる。そして、接合装置500において、ナノ繊維層120とポリエチレンテフタレート繊維層110とが接合用ナノ繊維層150によって接合されるとともに、ナノ繊維層130とポリエチレンテフタレート繊維層110とが接合用ナノ繊維層160によって接合され、それによって、図15(e)に示すセパレーター108が製造される。
このようにして製造されたセパレーター108は、ポリエチレンテフタレート繊維層110の一方面に接合用ナノ繊維層150とナノ繊維層120が積層されるとともに、ポリエチレンテフタレート繊維層110の他方面に接合用ナノ繊維層160とナノ繊維層130が積層されたものであるが、このようなセパレーター108は、図5に示すセパレーター103と同様の構成となるため、図5に示すセパレーター103と同様の効果を有する。
[試験例]
本試験例は、本発明のセパレーターが、高い濡れ性を有することを示すための試験例である。
1.試料の調製
(1)試料1
実施形態1に用いたポリエチレンテレフタレート繊維層(ナノ繊維層を形成する前のもの、層厚:15μm、空孔率:40%)を試料1とした。なお、この場合の「層厚」とは、ポリエチレンテレフタレート繊維層の厚みを意味している。
(2)試料2
実施形態1におけるナノ繊維層の作製条件と同様の条件でシート上の長尺紙上に作製したナノ繊維層(シート上の長尺紙から剥離したもの、材質:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、層厚:5μm、空孔率:80%)を試料2とした。なお、この場合の「層厚」とは、ナノ繊維層の厚みを意味している。
(3)試料3
韓国SKエナジー社の湿式セパレーター(製品名:Libs)を試料3とした。
(4)試料4
旭化成イーマテリアルズ株式会社製の湿式セパレーター(製品名:ハイポア、製品番号:HD525)を試料4とした。
(5)試料5
米国セルガード社製の乾式セパレーター(製品名:celgard、製品番号:CE1G30101-21-1C2460D1)を試料5とした。
(6)試料6
宇部興産株式会社製の乾式セパレーター(製品名:U-Pore、製品番号:UP3074)を試料6とした。
2.試験方法
(1)試験例1(端部浸漬試験)
各試料を1cm×10cmの寸法に裁断し、裁断した各試料の短辺側端部を電解液(リチウムイオン電池用有機溶媒電解液)に浸漬した。浸漬してから1分経過後に電解液の液面から電解液が浸み上がった距離を測定した。
(2)試験例2(滴下試験)
各試料を10cm×10cmの寸法に裁断し、裁断した各試料の中心部に電解液(試験例1に用いたものと同じ電解液)を1滴滴下した。滴下してから1分経過後に電解液が広がった距離(中心部から端部までの距離)を測定した。
(3)試験例3(全含浸試験)
各試料を5cm×5cmの寸法に裁断し、それぞれの重量M1を測定した。裁断した各試料全体を電解液(試験例1に用いたものと同じ電解液)中に5分間浸漬した。その後、電解液から各試料を取り出すとともに各試料表面に付着している電解液を拭き取り重量M2を測定し、重量増加率「(M2−M1)/M1」を測定した。
3.試験結果
図17は、試験例1〜3の結果を説明するために示す図である。なお、図17中、試験例1における数値は、電解液の液面から電解液が浸み上がった距離を示す。試料1(上記したポリエチレンテレフタレート繊維層)においては2.0cm、試料2(上記したナノ繊維層)においては2.2cmであり、試料3及び4(市販の湿式セパレーター)に比べて電解液が浸み上がり距離が大きいことが分かる。これは、試料1及び2の濡れ性が高いためである。
また、図17中、試験例2における数値は、電解液が広がった距離(中心部から端部までの距離)を示す。試料2(上記したナノ繊維層)においては3.2cmであり、試料3(市販の湿式セパレーター)及び試料5(市販の乾式セパレーター)に比べて電解液の広がりが大きいことがわかる。これは、試料2の濡れ性が高いためである。
また、図17中、試験例3における数値は、重量増加率を示す。試料2(上記したナノ繊維層)においては275%であり、試料3〜試料6(市販の湿式セパレーター又は乾式セパレーター)に比べて重量増加率が大きいことがわかる。これは、試料2の濡れ性が高いためである。
試験例1〜3の結果、図17からも分かるように、試料1(上記したポリエチレンテレフタレート繊維層)及び試料2(上記したナノ繊維層)が試料3〜6(市販の湿式セパレーター又は乾式セパレーター)よりも高い濡れ性を有することから、実施形態1に係るセパレーター(上記のポリエチレンテレフタレート繊維層と上記のナノ繊維層を積層した構造を有するセパレーター)が試料3〜試料6(市販の湿式セパレーター又は乾式セパレーター)よりも高い濡れ性を有することが明らかとなった。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば、下記に示すような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面にナノ繊維層120,130を形成した構造のセパレーターとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、実施形態5に係るセパレーター105の第2変形例(図11(b)参照。)に示すように、ポリエチレンテフタレート繊維層110のいずれか一方の面のみにナノ繊維層を形成したセパレーターとしてもよい。
また、上記各実施形態においては、ポリエチレンテフタレート繊維層110の両面に(ポリエチレンテフタレート繊維層110を挟むように)、ナノ繊維層120,130を形成した構造のセパレーターとしたが、1つのナノ繊維層の両面に(1つのナノ繊維層を挟むように)、ポリエチレンテフタレート繊維層を形成したセパレーターとしてもよい。また、ポリエチレンテフタレート繊維層とナノ繊維層とが交互に積層された構造のセパレーターを製造してもよい。
(2)上記各実施形態においては、ポリエチレンテフタレート繊維層110におけるポリエチレンテフタレート繊維の軟化温度は130℃であるとし、また、上記実施形態3〜5においては、接合用ナノ繊維層150,151,152、160,161,162の溶融温度は120℃とした場合を例示したが、これに限られるものではない。
すなわち、ポリエチレンテフタレート繊維の軟化温度は、100℃〜180℃の範囲内で適宜最適な温度のものを用いることができ、また、接合用ナノ繊維層150,151,152、160,161,162の溶融温度は80℃〜130℃の範囲内で適宜最適な温度のものを用いることができる。ただし、接合用ナノ繊維層150,151,152,160、161,162の溶融温度が、ポリエチレンテフタレート繊維の軟化温度よりも低くなるようにする必要がある。
(3)上記実施形態4に係るセパレーター製造装置4(図8参照。)は、基本的には、実施形態1に係るセパレーター製造装置1(図2参照。)に、接合用ナノ繊維層150,160を形成するための電界紡糸装置20d,20eと、接合装置50とを設置した構成とした場合を例示したが、これに限られるものではない。
例えば、実施形態2に係るセパレーター製造装置2(図4参照。)に、接合用ナノ繊維層150,160を形成するための電界紡糸装置20d,20eと、接合装置50とを設置することもできる。このような構成としても実施形態4に係るセパレーター製造装置4に同様のセパレーター103(図5参照。)を製造することができる。
(4)上記各実施形態におけるポリエチレンテフタレート繊維層110にガラス繊維を含ませるようにしてもよい。ポリエチレンテフタレート繊維層110にガラス繊維を含ませることにより、ポリエチレンテフタレート繊維層110の機械的強度をより高めることができ、それによって、セパレーターの機械的強度をより高めることができる。この場合、ポリエチレンテフタレート繊維層110におけるポリエチレンテフタレート繊維に対するガラス繊維の含有率は、ごく僅かでよく、例えば、1%以下であってもよい。
(5)上記各実施形態においては、電源装置29の正極がコレクター24に接続され、電源装置29の負極がノズルユニット22に接続されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電源装置の正極がノズルに接続され、電源装置の負極がコレクターに接続されていてもよい。
1,2,3,4・・・セパレーター製造装置、10・・・搬送装置、11・・・繰り出しローラー、12・・・巻き取りローラー、13,18・・・テンションローラー、14・・・駆動ローラー、15・・・長尺シート反転機構、16a・・・第1反転ローラー、16b・・・第2反転ローラー、20a,20b,20d,20e・・・(上向き式)電界紡糸装置、20c・・・(下向き式)電界紡糸装置、21,31・・・筐体、22,32・・・ノズルユニット、23,33・・・ノズル、24,34・・・コレクター、25・・・絶縁部材、26,36・・・補助ベルト装置、27,37・・・補助ベルト、28,38・・・補助ベルト用ローラー、29・・・電源装置、35・・・支持台、50・・・接合装置、101,103,104,105、105A,105B、106A,106B,107,108・・・セパレーター、110・・・ポリエチレンテフタレート繊維層、111・・・ポリエチレンテフタレート繊維、120,121,122,130、131,132・・・ナノ繊維層、150,151,152、160,161,162・・・接合用ナノ繊維層、201,202,203・・・長尺シート、210・・・第1積層体、220・・・第2積層体、230・・・第3積層体

Claims (19)

  1. 少なくとも1つのポリエチレンテフタレート繊維層と、
    少なくとも1つのナノ繊維層とを備えることを特徴とするセパレーター。
  2. 請求項1に記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層は、ポリエチレンテフタレート繊維を用いて、紙を製造するための紙製造法によりシート状に形成したのちに、加熱した状態で加圧することによって製造されたものであることを特徴とするセパレーター。
  3. 請求項2に記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維は、前記加熱した状態で加圧した後においては、当該ポリエチレンテフタレート繊維の断面はほぼ楕円形をなし、当該ポリエチレンテフタレート繊維の断面における長径の平均値が、2μm〜10μmの範囲内にあり、当該ポリエチレンテフタレート繊維の断面における短径の平均値が、前記長径の平均値の1/10〜8/10の範囲内にあることを特徴とするセパレーター。
  4. 請求項2又は3に記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維は、前記加熱した状態で加圧する前においては、当該ポリエチレンテフタレート繊維の繊維径の平均値が、0.5μm〜5μmの範囲内にあることを特徴とするセパレーター。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層は、厚さが5μm〜20μmの範囲内にあり、空孔率が20%〜60%の範囲内にあり、かつ、空孔サイズの平均値が5μm〜20μmの範囲内にあることを特徴とするセパレーター。
  6. 請求項2〜5のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層の引っ張り強度は、60メガパスカル以上であることを特徴とするセパレーター。
  7. 請求項2〜6のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層の突き刺し強度は、0.3重量キログラム以上であることを特徴とするセパレーター。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ナノ繊維層は、厚さが1μm〜5μmの範囲であり、空孔率が40%〜85%の範囲で、かつ、空孔サイズの平均値が0.1μm〜2μmの範囲であることを特徴とするセパレーター。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ナノ繊維層は、前記ポリエチレンテフタレート繊維層の両面に形成されていることを特徴とするセパレーター。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ナノ繊維層は、複数のナノ繊維層を積層した積層構造となっていることを特徴とするセパレーター。
  11. 請求項10に記載のセパレーターにおいて、
    前記積層構造となっている複数のナノ繊維層の各ナノ繊維層の間に、前記ポリエチレンテフタレート繊維及び前記ナノ繊維よりも低温で溶融可能な繊維からなる接合用繊維層が介在されている構造を有することを特徴とするセパレーター。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層には、ガラス繊維が含まれていることを特徴とするセパレーター。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載のセパレーターにおいて、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層との間に、ポリエチレンテフタレート繊維及び前記ナノ繊維よりも低温で溶融可能な繊維からなる接合用繊維層が介在されている構造を有するセパレーター。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載のセパレーターを製造するためのセパレーターの製造方法であって、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層からなる長尺シートを準備する工程と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記ナノ繊維層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするセパレーターの製造方法。
  15. 請求項13に記載のセパレーターを製造するためのセパレーターの製造方法であって、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シートを準備する工程と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成されている前記接合用繊維層に前記前記ナノ繊維層を形成する工程と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する工程と、
    を含むことを特徴とするセパレーターの製造方法。
  16. 請求項13に記載のセパレーターを製造するためのセパレーターの製造方法であって、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層からなる長尺シートを準備する工程と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層を形成する工程と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成された前記接合用繊維層に、前記ナノ繊維層を形成する工程と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する工程と、
    を含むことを特徴とするセパレーターの製造方法。
  17. 請求項1〜12のいずれかに記載のセパレーターを製造するためのセパレーター製造装置であって、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層からなる長尺シートを搬送する搬送装置と、
    前記長尺シートの搬送方向に沿って設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記ナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置と、
    を備えることを特徴とするセパレーター製造装置。
  18. 請求項13に記載のセパレーターを製造するためのセパレーター製造装置であって、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層が形成されている構造を有する長尺シートを搬送する搬送装置と、
    前記長尺シートの搬送方向に沿って設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成されている前記接合用繊維層に前記ナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する接合装置と、
    を備えることを特徴とするセパレーター製造装置。
  19. 請求項13に記載のセパレーターを製造するためのセパレーター製造装置であって、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層からなる長尺シートを搬送する搬送装置と、
    前記長尺シートの搬送方向に沿って設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に前記接合用繊維層を形成するための電界紡糸装置と、
    前記長尺シートの搬送方向において前記接合用繊維層を形成するための電界紡糸装置の後段に設置され、前記ポリエチレンテフタレート繊維層に形成された前記接合用繊維層に前記ナノ繊維層を形成するための電界紡糸装置と、
    前記ポリエチレンテフタレート繊維層と前記ナノ繊維層とを前記接合用繊維層によって接合する接合装置と、
    を備えることを特徴とするセパレーター製造装置。
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