JP2013244896A - クローラ型移動機構およびクローラ型移動機構を備える走行型ロボット - Google Patents

クローラ型移動機構およびクローラ型移動機構を備える走行型ロボット Download PDF

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Abstract

【課題】クローラを走行車本体から取り外し可能としてクローラ機構を共通化することができなかった。
【解決手段】クローラ型移動機構は、クローラ駆動軸を回転駆動し、クローラ駆動軸を含む複数のクローラ回転軸に周設されたクローラ無限軌道を周回させるクローラ走行モータと、クローラ走行モータの動作を制御するクローラ走行ドライバと、走行型ロボットを構成する主筺体からクローラ走行ドライバに供給される駆動電力および主筺体との間で送受信される制御信号を中継するためのクローラ側コネクタと、クローラ走行モータ、クローラ走行ドライバ、およびクローラ側コネクタを保持するクローラフレームと、主筺体と着脱可能に連結するためのクローラ側締結部とを有するメインクローラ装置を備え、メインクローラ装置はクローラ側締結部によって主筺体に着脱可能に構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、クローラ型移動機構およびクローラ型移動機構を備える走行型ロボットに関する。
本技術分野の背景技術として、特許文献1には段差越えクローラー式走行車装置が開示されている。特許文献1には、「走行車本体3のクローラー4と、フリッパー7のクローラー8とは、図1(イ)に示すように、それらのベルト9,10が同じ駆動プーリー11に掛けられていて、走行車本体3のクローラー4を駆動するための第1モーター12の駆動によって、フリッパー7のクローラー8も連動して駆動し、走行車本体3側のクローラーベルト9とフリッパー7側のクローラーベルト0とが、周回する方向及び速度を同じにして周回を行うようになされている」と記載されている(段落0019参照)。
特開2009−280180号公報
上記特許文献1に記載の装置は、走行車本体3に設けられた第1モータ12の駆動によって走行車本体3のクローラー4とフリッパー7のクローラ8を駆動している。すなわち、特許文献1に記載の装置では、走行車本体3およびクローラー4,8が全体として不可分に構成されており、クローラ4,8を走行車本体3から取り外し可能としてクローラ機構を共通化することができなかった。
上記課題を解決するために、本発明によるクローラ型移動機構は、クローラ駆動軸を回転駆動し、クローラ駆動軸を含む複数のクローラ回転軸に周設されたクローラ無限軌道を周回させるクローラ走行モータと、クローラ走行モータの動作を制御するクローラ走行ドライバと、走行型ロボットを構成する主筺体からクローラ走行ドライバに供給される駆動電力および主筺体との間で送受信される制御信号を中継するためのクローラ側コネクタと、クローラ走行モータ、クローラ走行ドライバ、およびクローラ側コネクタを保持するクローラフレームと、主筺体と着脱可能に連結するためのクローラ側締結部とを有するメインクローラ装置を備え、メインクローラ装置はクローラ側締結部によって主筺体に着脱可能に構成されている。
本発明によるクローラ型移動機構は、主筐体に着脱可能に構成され、種々の主筺体に対して共通に利用することができる。
図1(a)(b)は、本発明の第1の実施の形態によるクローラ型移動機構を備える走行型ロボットの分解上面図、および側面図である。 図2は、走行型ロボットの駆動電気部品のレイアウトを示す図である。 図3は、メインクローラ装置およびフリッパ装置の上面断面図である。 図4(a)(b)は、メインクローラ装置を図3のB方向およびA方向からそれぞれ見た側面図である。 図5は、フリッパ装置を図3のB方向から見た側面図である。 図6は、本発明の第2の実施の形態によるフリッパ装置の上面断面図である。 図7は、本発明の第3の実施の形態によるフリッパ装置の上面断面図である。 図8は、従動揺動スプロケットおよび連結板を図7の矢印C方向から見て展開した図である。 図9は、走行従回転板、揺動スプロケット、および連結板等を図7の矢印A方向から見た図である。 図10は、スライダの概略構成図である。 図11は、スライダが走行従回転板と噛み合った状態を示す図である。 図12は、第3の実施の形態の変形例を示す図である。
《第1の実施の形態》
無限軌道を周回することにより移動するクローラ型移動機構は、不整地路面や段差、突起等の悪路の踏破性に優れる利点がある。さらに、接地面に対して無限軌道の迎え角を与えるフリッパ機構を設けることにより、クローラ型移動機構の踏破性を向上させることができる。このようなクローラ型移動機構を備える走行型ロボットは、センサ類や工具等の作業ツールを搭載したクローラ型作業装置として実用に供されている。
しかし、クローラ型移動機構と作業ツールとを一体設計して走行型ロボットを構成し、クローラ型移動機構と作業ツールとを不可分な構成とすると、様々な作業の要求に対して走行型ロボットの全体設計の見直しが必要となり、設計、製造に時間がかかることとなる。また、クローラ型移動機構の上に作業ツールを積み上げて走行型ロボットを構成すると、重心が高くなり、悪路における転倒など、踏破性が悪化する可能性があった。
以下に、本発明の第1の実施の形態によるクローラ型移動機構を備える走行型ロボットについて図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施の形態による走行型ロボットの分解上面図、図1(b)は図1(a)の側面図である。
図1(a)に示すように、走行型ロボット1は、不図示の種々の作業ツール等が搭載される主筺体2と、クローラ型移動機構3とから構成される。第1の実施の形態においては、クローラ型移動機構3は、メインクローラ装置30とフリッパ装置40とを備える。
メインクローラ装置30は走行型ロボット1の進行方向の左右両側に取り付けられた第1及び第2のクローラ部3a、3bを備えている。第1及び第2のクローラ部3a,3bは、それぞれ主筺体2に対して着脱可能となるように設置されている。第1及び第2のクローラ部3a、3bは、それぞれ、クローラ軸31、32、および無限軌道33を備え、クローラ軸31、32の一方あるいは両方を回転駆動することにより、無限軌道33を周回させる。無限軌道33が路面と接し接線力が発生すると、第1及び第2のクローラ部3a,3bにより走行型ロボット1が移動する。
図1(a)においては、第1及び第2のクローラ部3a,3bで主筐体2を挟むように、第1及び第2のクローラ部3a,3bを主筺体2の両側面に設けた構成を示している。走行型ロボット1は、第1及び第2のクローラ3a,3bの回転駆動方向を同一にすることで前進または後進移動し、第1及び第2のクローラ3a,3bを互いに反対方向に回転駆動させることにより旋回が可能である。
フリッパ装置40は、接地面に対して無限軌道の迎え角を与えて踏破性を向上させるようにメインクローラ装置30に着脱可能に取り付けられている。フリッパ装置40は、第1のクローラ部3aの前端部に設けられた第1のフリッパ部4a、第1のクローラ部3aの後端部に設けられた第2のフリッパ部4b、第2のクローラ部3bの前端部に設けられた第3のフリッパ部4c、および第2のクローラ部3bの後端部に設けられた第4のフリッパ部4dを備えている。
第1から第4のフリッパ部4a〜4dはそれぞれ、フリッパ軸41、42、および無限軌道43を備えている。各フリッパ部4a〜4dは、フリッパ軸41、42の一方あるいは両方を回転駆動することにより、無限軌道43を周回させる。また、第1及び第3のフリッパ部4a,4cのフリッパ軸41は、それぞれ第1及び第2のクローラ部3a,3bのクローラ軸31と同軸であり、第2及び第4のフリッパ部4b、4dのフリッパ軸41は、それぞれ第1及び第2のクローラ部3a,3bのクローラ軸32と同軸である。フリッパ軸41をクローラ軸31または32に対して相対的に回転させることにより、第1から第4のフリッパ部4a〜4dを、フリッパ軸41を中心として矢印Rで示すように揺動させることができる。なお、図1(b)には第3及び第4のフリッパ部4c、4dが揺動する様子を示している。
このように、第1から第4のフリッパ部4a〜4dのフリッパ軸41は、無限軌道43の周回と、フリッパ部の揺動の2つの機能を有する。フリッパ装置40は、走行用ロボット1の移動方向に迎え角を与えることにより、段差や突起等を容易に乗り越えることができるように設けられている。図1(a)(b)に示すように、フリッパ装置40を4つのフリッパ部4a〜4dを備えるように構成することにより、走行用ロボット1が段差等を越えて移動する際に十分な接線力を発生できるとともに、乗り越え後の落下衝撃を緩和することもできる。メインクローラ装置30およびフリッパ装置40の詳細な構成は後述する。
上述したように、第1の実施の形態における走行型ロボット1は、主筐体2とクローラ型移動機構3が分離可能に構成されている。また、クローラ型移動機構3において、メインクローラ装置30とフリッパ装置40とは、それぞれ分離可能に構成されている。これらの構成を以下に詳細に説明する。
図2に、第1の実施の形態による走行用ロボット1の駆動電気部品のレイアウトを示す。なお、図の簡略化のため、図2にはクローラ型移動機構3のうち、主筺体2の左側に設置された第1のクローラ部3a、第1のフリッパ部4aおよび第2のフリッパ部4bのみを示している。主筺体2の右側に設置された第2のクローラ部3b、第3のフリッパ部4cおよび第4のフリッパ部4dは、それぞれ、主筺体2の左側に設置された第1のクローラ部3a、第1のフリッパ部4aおよび第2のフリッパ部4bと同様の構成を有するので、以下では詳細な説明を省略する。
まず、主筐体2は、電源5と制御装置6と作業ツール7とを少なくとも備える。電源5は走行用ロボット1の動作に必要な電力を供給するように構成されており、例えば、電源ケーブル等で外部から引き込んだ電力を各需要部へ分配、あるいは内蔵した蓄電池から各需要部へ電力を分配する。制御装置6は、例えば、PLC(Programable Logic Controller)や、CPUボードから構成され、操作指令に基づいてクローラ型移動機構3および作業ツール7に動作制御信号を送信することにより、走行型ロボット1を制御する。作業ツール7は、例えば作業用アームや検出装置等、要求される作業に応じた種々の作業部材を含むことができる。
第1クローラ部3aは、走行ドライバ34と走行モータ35を備える。走行ドライバ34は、主筺体側コネクタC1およびクローラ側コネクタC2を介して、主筺体2に設置された電源5と制御装置6とに接続されている。走行ドライバ34は、制御装置6から送信される制御信号に従い、走行モータ35へ駆動電力を与える。
第1のフリッパ部4aおよび第2のフリッパ部4bはそれぞれ、揺動ドライバ44と揺動モータ45を備える。揺動ドライバ44は、第1クローラ部3aを介して、すなわち、主筺体側コネクタC1,クローラ側コネクタC2,クローラ側コネクタC3およびフリッパ側コネクタC4を介して、主筺体2に搭載された電源5と制御装置6とに接続されている。揺動ドライバ44は、制御装置6から送信される制御信号に従い、揺動モータ45へ駆動電力を与える。
主筐体2とクローラ型移動機構3とは、主筺体2に搭載された電源5および制御装置6と、クローラ型移動機構3に搭載された各ドライバ34,44との着脱が自在になるように主筺体側コネクタC1、クローラ側コネクタC2,C3およびフリッパ側コネクタC4によって接続される。主筐体2には、作業目的によって変更が必要な電源5、制御装置6および作業ツール7を搭載する。作業目的による変更の少ないモータ等の駆動系は、クローラ型移動機構3に搭載する。すなわち、クローラ型移動機構3には、作業目的によって変更が生じる可能性のある電源5、制御装置6および作業ツール7は搭載しない。これにより、作業目的に応じて設計された種々のタイプの主筺体2に、共通のクローラ型移動機構3を組み合わせて使用することができる。クローラ型移動機構3と主筺体2とを目的に合わせて組み合わせることにより、走行型ロボット1が構成される。
主筺体2に搭載される制御装置6には、クローラ型移動機構3の複数のドライバ34,44が接続されるため、制御装置6とドライバ34,44との通信には、RS485やEther−net等の1対多接続(マルチドロップ)が可能な通信規格の使用が望ましい。また、図2において、電源5に接続される電源系と制御装置6に接続される制御信号系は別の配線としているが、コネクタC1〜C4の接続箇所低減のため、両者を混載した配線を用いてもよい。
図3から図5にクローラ型移動機構3の詳細構成を示す。ここでは、図の簡略化のため、クローラ型移動機構3のうち、第1のクローラ部3aと第1のフリッパ部4aを例として説明する。図3は、第1のクローラ部3aと第1のフリッパ部4aを連結した状態の上面断面図である。図4(a)(b)は、第1のフリッパ部4aを取り外した状態で第1のクローラ部3aの全体を図3の矢印B方向および矢印A方向からそれぞれ見た側面図、図5は、第1のクローラ部3aを取り外した状態で第1のフリッパ部4aの全体を図3の矢印B方向から見た側面図である。
図3に示すように、第1のクローラ部3aは、第1フレーム301aと、第2フレーム301bと、第3フレーム301cとから主な構造が形作られる。第1フレーム301aには、走行ドライバ34、走行モータ35、およびクローラ軸31等が設置されている。クローラ軸31は、ギア305、駆動軸306a、および駆動軸306aの両端に設けられた一対のスプロケット308a等を備える。走行ドライバ34および走行モータ35によって、クローラ軸31を構成するギア305、駆動軸306a、および一対のスプロケット308aを回転駆動する。第3フレーム301cにはクローラ軸32が設けられている。クローラ軸32は、従動軸306bと、従動軸306bの両端に設けられて回転支持される一対のスプロケット308bとから構成される。
2組のスプロケット308a、308bにまたがってチェーン309が周設されており、チェーン309には無限軌道33が取り付けられる。主筺体側コネクタC1およびクローラ側コネクタC2を介して、走行ドライバ34が主筺体2側から供給される電力および制御信号を受け取ると、制御信号に応じて走行モータ35が回転駆動する。走行モータ35の回転により、ギア305、駆動軸306a、スプロケット308a、およびチェーン309が回転し、無限軌道33が周回する。
第1フレーム301aは、図4(a)に示すように、第1のクローラ部3aを主筺体2に固定するための第1の締結部302を備えている。第1フレーム301aは、第2フレーム301bと接合され、第2フレーム301bと第3フレーム301cとは第2の締結部303で締結される。ここで、第2の締結部303は、例えば第3フレーム301cに設けられた長手方向に延在する長孔と、第2フレーム301bに設けられたねじ山が形成された孔(不図示)と、雄ねじとから構成される。雄ねじを長孔および孔に挿入して締め付けることにより、第3フレーム301cと第2フレーム301bとを相互に固定する。雄ねじを緩ませ、長孔を介して第2フレーム301bに対して第3フレーム301cを長手方向に移動してから再び締結することによって、無限軌道33の長さを変更したり、張力を調整することができる。
第1フレーム301aおよび第3フレーム301cは、内部に設置した部品を防水するために箱型の構造を採用している。なお、これらを箱型以外の形状に構成してもよい。また、第1フレーム301aと駆動軸306aとの間、および第3フレーム301cと従動軸306bとの間には、それぞれシール付軸受307を設け、防水性を向上させている。
図3に示すように、第1のクローラ部3aにおいて、走行モータ35は走行モータ35のモータ軸が駆動軸306aと直交するように配置されている。これにより、ギア305はかさ歯車を組み合わせた構造を採用している。
上述したように、第1のクローラ部3aはねじまたはクランプ等からなる第1の締結部302で主筐体2の主筺体側締結部201(図2参照)と固定締結される。また、第1のクローラ部3aは、第3の締結部304および駆動軸306aに接続した走行主回転板311によって第1のフリッパ部4aと連結される。第1のクローラ部3aと第1のフリッパ部4aとの連結については、後述する。
以上説明したように、第1のクローラ部3aは走行ドライバ34と走行モータ35を備え、機構的には第1の締結部302で、電気的にはコネクタC1,C2で、主筐体2と着脱可能に接続される。これにより、第1のクローラ部3aを含むクローラ型移動機構3は、作業目的および作業態様等によって変更される主筐体2とは別体となり、主筺体2に搭載される作業ツール7によって行われる作業に関わらず、種々の主筺体2に対して共通に活用することができる。
次に、第1のフリッパ部4aの構成を説明する。第1のフリッパ部4aは、第1のクローラ部3aと同様に、第1フレーム401aと、第2フレーム401bと、第3フレーム401cとから主な構造が形作られる。第2フレーム401bと第3フレーム401cとは締結部403によって互いに連結されている。第1フレーム401aには、フリッパ軸41を構成する駆動軸406aと、駆動軸406aの両端に設けられた一対のスプロケット408aとが設置されている。駆動軸406aの回転によって一対のスプロケット408aが回転する。第3フレーム401cには、フリッパ軸42を構成する従動軸406bと、従動軸406bの両端に設けられた一対のスプロケット408bとが設置されている。従動軸406bは一対のスプロケット408bを回転支持する。2組のスプロケット408a、408bにまたがってチェーン409が周設されており、チェーン409には無限軌道43が取り付けられる。
図5に示すように、第1のフリッパ部4aのフリッパ軸41側には、第1のフリッパ部4aを第1のクローラ部3aに連結するための連結板416が設けられている。連結板416にはフリッパ締結部404が設けられており、フリッパ締結部404を、第1のクローラ部3aの第3の締結部304とねじ等によって締結することにより、第1のクローラ部3aに対して第1のフリッパ部4aが連結される。
上述したように、第1のフリッパ部4aは、フリッパ軸41を用いて走行動作と揺動動作の2つの動作を両立するように構成されている。そのために、第1のフリッパ部4aのフリッパ軸41は、駆動軸406aと同軸に一体回転する走行従回転板411と、走行従回転板411と同軸、かつ走行従回転板411に接触せずに外包する従動揺動スプロケット415とを備えている。走行従回転板411は軸受412によって回転可能に支持されており、従動揺動スプロケット415は軸受412の外周を取り囲むように設置されている。走行従回転板411と従動揺動スプロケット415とを設けることにより、第1のフリッパ部4aは、走行動作のための駆動力を第1のクローラ部3から受け取りつつ、揺動動作のための駆動力を揺動ドライバ44および揺動モータ45から発生させることができる。
まず、第1のフリッパ部4aの走行動作について説明する。第1のクローラ部3aの走行主回転板311と、第1のフリッパ部4aの走行従回転板411とは、同軸で当接する。走行主回転板311と走行従回転板411との接触面は、第1のクローラ部3aの走行モータ35で発生された走行駆動力を十分に伝達できるように摩擦力が大きい素材で構成されている。フリッパ軸41の駆動軸406aは中空軸であり、ボルトBが挿入される。ボルトBが走行主回転板311に設けたメネジと噛み合い、走行主回転板311を引っ張ることにより、走行主回転板311と走行従回転板411とが強固に組み合う。これにより、第1のクローラ部3の走行駆動力を、第1のフリッパ部4aの走行駆動力として利用することができる。
つぎに、第1のフリッパ部4aの揺動動作について説明する。第1のフリッパ部4aの揺動ドライバ44には、主筺体側コネクタC1,クローラ側コネクタC2,C3,およびフリッパ側コネクタC4を介して、主筺体2に設置された電源5および制御装置6から電力と制御信号が供給される。揺動ドライバ44は制御信号に応じて揺動モータ45を回転駆動し、駆動揺動スプロケット413を回転させる。駆動揺動スプロケット413と従動揺動スプロケット415には、揺動チェーン414が掛け回されている。
駆動揺動スプロケット413が回転すると揺動チェーン414を介して従動揺動スプロケット415を回転させようとするが、従動揺動スプロケット415は連結板416と固定されており、連結板416はフリッパ締結部404および第1のクローラ部3aの第3の締結部304により、第1のクローラ部3aに対して固定されている。したがって、第1のフリッパ部4aが固定されていると仮定すると、従動揺動スプロケット415が回転することにより、第1のクローラ部3aが第1のフリッパ部4aに対して回転揺動することになる。実際は、主筐体2に固定設置された第1のクローラ部3aは固定されて揺動しないため、第1のクローラ部3aに対して第1のフリッパ部4aが従動揺動スプロケット415の中心軸を中心として揺動することになる。
なお、第1のクローラ部3aと同様に、第1のフリッパ部4aの第1フレーム401aおよび第3フレーム401cは、内部に設置した部品を防水するために箱型の構造を採用している。なお、これらを箱型以外の形状としてもよい。第1フレーム401aと駆動軸406aとの間、および第3フレーム401cと従動軸406bとの間には、シール付軸受407を設け、防水性を向上させている。
以上説明したように、第1のフリッパ部4aは、揺動ドライバ44と揺動モータ45とを備え、機構的には連結板416で、電気的にはコネクタC3、C4で、第1のクローラ部3aと着脱可能に接続される。さらに走行駆動力は走行従回転板411を介して第1のクローラ部3aから伝達される。なお、第2のフリッパ部4bも第1のフリッパ部4aと同様に第1のクローラ部3aに着脱可能に接続され、揺動するように構成されている。なお、第2のフリッパ部4bは、第1のクローラ部3aの従動軸306bの回転によりフリッパ軸41が回転するが、第1のフリッパ部4aと同様に走行動作を行うように構成してもよい。この場合は、図3に示す第1のクローラ部3aにおいて、従動軸306bの代わりに追加の走行モータ35、ギア305および駆動軸306bを設け、第1のフリッパ部4aの場合と同様に、追加された走行モータ35によって第2のフリッパ部4bの駆動軸を回転するように構成することができる。
このように第1のフリッパ部4aおよび第2のフリッパ部4bを第1のクローラ部3aと着脱可能に接続することにより、すなわち、フリッパ装置40とメインクローラ装置30とを着脱可能に構成することにより、フリッパ装置40の要否や、第1から第4のフリッパ部4a〜4dの必要個数に応じて、第1から第4のフリッパ部4a〜4dをメインクローラ装置30に着脱でき、フリッパ装置40を種々の主筺体2またはメインクローラ装置30に対して共通に活用することができる。
一般的に、メインクローラ装置30とフリッパ装置40の走行は同期することが多い。したがって、上述したようにフリッパ装置40を構成することにより、クローラ型移動機構1に搭載する走行モータの個数を少なくすることができる。
以上説明した第1の実施の形態によると、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)クローラ型移動機構3は、メインクローラ装置30を備えている。メインクローラ装置30は、クローラ駆動軸31を回転駆動し、クローラ駆動軸31を含む複数のクローラ回転軸31,32に周設されたクローラ無限軌道33を周回させる走行モータ(クローラ走行モータ)35と、走行モータ35の動作を制御する走行ドライバ(クローラ走行ドライバ)34と、走行型ロボット1を構成する主筺体2から走行ドライバ34に供給される駆動電力および主筺体2との間で送受信される制御信号を中継するためのクローラ側コネクタC2と、走行モータ35、走行ドライバ34、およびクローラ側コネクタC2を保持するクローラフレーム301a,301b,301cと、主筺体2と着脱可能に連結するためのクローラ側締結部302とを有する。メインクローラ装置30はクローラ側締結部302によって主筺体2に着脱可能に構成されている。これにより、クローラ型移動機構3を、走行ロボット1を構成する主筺体2から独立して構成することができ、クローラ型移動機構3を種々の主筺体2に対して共通して利用することができる。メインクローラ装置30が走行モータ35および走行ドライバ34を備えることにより、主筺体2に対して機械的に締結し、電気的な電力供給と制御信号の送受信を行うことで、クローラ型移動機構30が動作可能となる。したがって、作業内容に合わせて主筺体2の構成を変更しても、クローラ型移動機構30は共通利用でき、設計、製造効率を向上することができる。
(2)クローラ型移動機構3は、メインクローラ装置30の複数のクローラ回転軸31,32のうちの一つと同軸である揺動軸41を中心として、メインクローラ装置30に対して揺動するように構成されたフリッパ装置40をさらに備える。フリッパ装置40は、揺動軸41を含む複数のフリッパ回転軸41,42と、複数のフリッパ回転軸41,42に周設したフリッパ無限軌道43と、フリッパ装置40を揺動駆動する揺動モータ45と、揺動モータ45の動作を制御する揺動ドライバ44と、主筺体2から揺動ドライバ44に供給される駆動電力および主筺体2との間で送受信される制御信号を中継するためのフリッパ側コネクタC4と、揺動モータ45、揺動ドライバ44、およびフリッパ側コネクタC4を保持するフリッパフレーム401a,401b,401cとを備える。クローラ型移動機構3は、フリッパ装置40をさらに備えることにより、段差や突起等の踏破性を向上させることができる。
(3)メインクローラ装置30は、クローラ駆動軸31に接続された走行主回転板311を備え、フリッパ装置40は、複数のフリッパ回転軸の一つ41に接続され、走行主回転板311と着脱可能に連結される走行従回転板411を備える。クローラ駆動軸31の回転駆動力を走行主回転板311および走行従回転板411を介して伝達することによりフリッパ無限軌道43を周回させる。これにより、クローラ型移動機構3は、必要に応じてフリッパ装置40を取り付け、メインクローラ装置30の走行駆動力を利用してフリッパ装置40を走行させることができる。フリッパ装置40にはフリッパ装置40を走行させるためのモータ等が搭載されないので、フリッパ装置40を軽量化することができる。
(4)走行型ロボット1は、クローラ型移動機構3と、クローラ型移動機構3が着脱可能に取り付けられる主筺体2とを備える。主筺体2は、電源5と、制御装置6と、作業ツール7と、電源5からクローラ型移動機構3へ供給する駆動電力とクローラ型移動機構3との間で送受信する制御信号を中継するための主筺体側コネクタC1と、クローラ型移動機構3を主筺体2の両側面に着脱可能に連結するための主筺体側締結部201とを備える。主筺体2とクローラ型移動機構3とを着脱可能に構成することにより、主筺体2の構成、例えば制御装置6や作業ツール7の仕様等が変更された場合でも、クローラ型移動機構3を共通して使用することができる。また、クローラ型移動機構3は主筺体2の両側面に連結されるため、走行ロボット1の低重心化を図ることができる。これに対して、主筺体2をクローラ型移動機構3の上に配置するように構成すると、走行ロボット1の重心が高くなり、悪路において転倒する可能性が高くなり、望ましくない。
《第2の実施の形態》
以下に、本発明の第2の実施の形態によるクローラ型移動機構を備える走行型ロボットについて図面を参照して説明する。第2の実施の形態は、フリッパ装置40の構成が上述した第1の実施の形態と異なる。以下では、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態によるクローラ型移動機構3の第1のフリッパ部4aの上面断面図である。図6に示すように、第1のフリッパ部4aには、さらに走行ドライバ54と走行モータ55が設けられており、第1のクローラ部3aから独立して走行動作を行うように構成されている。走行ドライバ54は揺動ドライバ44と電気的に接続され、主筺体2の制御装置6から供給される制御信号に応じて走行モータ55を駆動制御する。走行ドライバ54および走行モータ55によって、フリッパ軸41’を構成するギア405、駆動軸406a、および一対のスプロケット408aを回転駆動する。
図6に示すように、第2の実施の形態による第1のフリッパ部4aは第1のクローラ部3aからの走行駆動力を伝達するための走行従回転板411を備えていない。第1のフリッパ部4aは、走行従回転板411の代わりに、フリッパ連結板412aを備えている。フリッパ連結板412aは、ねじ等により第1のフリッパ部4aの第1フレーム401aに固定されている。また、フリッパ連結板412aは、軸受412bを介して従動揺動スプロケット415の内周側に挿入され、第1のフリッパ部4aの揺動時にフリッパ連結板412aが中心軸周りに回転可能となるように連結板416に接続されている。これにより、揺動モータ45が回転すると駆動揺動スプロケット413が回転し、フリッパ連結板412aの中心軸を中心として、第1のクローラ部3aに対して第1のフリッパ部4aが揺動する。
フリッパ装置40の第2から第4のフリッパ部4b〜4dも、第1のフリッパ部4aと同様に構成することができる。すなわち、第2の実施の形態において、フリッパ装置40はメインクローラ装置30から独立して走行動作を行うように構成されている。
以上説明したように、フリッパ装置40が走行ドライバ54および走行モータ55を備え、メインクローラ装置30から独立して走行動作を行うように構成することにより、フリッパ装置40の揺動動作をより適切に行うことができる。具体的には、メインクローラ装置30を走行移動せずにフリッパ装置40を下方に揺動させると、フリッパ装置40の揺動に伴って無限軌道43が地面に対して摺動することになる。そこで、フリッパ装置40をメインクローラ装置30から独立して走行動作させて無限軌道43を周回させることにより、地面に対する無限軌道43の摺動を防止する。これにより、メインクローラ装置30が停止している場合でもクローラ装置40を安定して揺動させることが可能になるとともに、揺動モータ45に負荷がかかることを防止できる。さらに、無限軌道43の摩耗を防止できる。また、フリッパ装置40に走行モータ55を搭載することで走行モータの個数が増えるので、クローラ移動機構3の走行駆動力を小型の複数の走行モータに分散して走行駆動力を向上させるような構成を採用することも可能である。
以上説明した第2の実施の形態によると、上述した第1の実施の形態による効果に加えて以下のような作用効果を奏することができる。
(1)フリッパ装置40は、揺動軸41’を回転駆動し、フリッパ無限軌道43を周回させる走行モータ(フリッパ走行モータ)55と、フリッパ側コネクタC4を介して供給される駆動電力および制御信号に基づいて走行モータ55の動作を制御する走行ドライバ(フリッパ走行ドライバ)54とをさらに備えている。走行モータ55と走行ドライバ54はフリッパフレーム401a,401b,401cに保持されている。これにより、フリッパ装置40をメインクローラ装置30から独立して走行させることが可能となる。例えば、メインクローラ装置30を停止した状態でフリッパ装置40を下方に揺動する場合に、フリッパ装置40の無限軌道43と地面が摺動してしまうことを防止できる。
《第3の実施の形態》
以下に、本発明の第3の実施の形態によるクローラ型移動機構を備える走行型ロボットについて図面を参照して説明する。第3の実施の形態においては、メインクローラ装置30によって実現していたクローラ型移動機構3の走行動作を、フリッパ装置40によって実現するように切り替える。以下では、第1の実施の形態との相違点を主に説明する。
クローラ型移動機構3のクローラ装置30に搭載された走行モータ35が故障した場合、走行型ロボット1を作業エリアから保守エリアへ退避する必要がある。そのために、第3の実施の形態では、フリッパ装置40の揺動モータ45の駆動力を利用して、走行型ロボット1の走行動作を行うことができるように構成する。
図7に、本発明の第3の実施の形態によるクローラ型移動機構3の第1のフリッパ部4aの上面断面図を示す。図7においてボルトBは省略している。図8に、従動揺動スプロケット415および連結板416を図7の矢印C方向から見て展開した図を示す。図9に、走行従回転板411、揺動スプロケット415、および連結板416等を図7の矢印A方向から見た図を示す。図10は、後述するスライダ804の概略構成図、図11は、スライダ804が走行従回転板411と噛み合った状態を示す図である。
クローラ装置30の走行モータ35が故障していない通常時、従動揺動スプロケット415はスライダ804によって連結板416に固定されている。図8に示すように、従動揺動スプロケット415と連結板416には、それぞれ対応する位置にスライダ804を挿入するための溝415a,416aが形成されている。溝415a,416aにスライダ804を挿入することにより、連結板416に対する従動揺動スプロケット415の回転動作を禁止している。走行モータ35の故障時には、従動揺動スプロケット415を連結板416から切り離し、走行従回転板411に固定することで、第1のフリッパ部4aの機能を揺動動作から走行動作に切り換える。
そこで、第3の実施の形態においては、走行従回転板411が、軸受412で回転支持される第1の範囲411a(図9に実線で示す)と、外周面に溝を設けた第2の範囲411bとから構成されている(図9に破線で示す)。また、第1のフリッパ部4aの第1フレーム401aには、駆動揺動スプロケット413の近傍に突起801が設けられている。さらに、連結板416には、図9に示すように、支点803を介して回転するレバー802が設けられている。
突起801は、第1のフリッパ部4aを図7に示す状態から第1のクローラ部3aと平行かつ横並びになるまで上方向に揺動させると、レバー802を押下するように構成されている。突起801がレバー802の一端を押し下げ、レバー802が支点803を中心に回転することにより、レバー802の他端に当接するように配置されたスライダ804がレバー802によって押される。これにより、スライダ804は連結板416の溝416aから押し出される。
スライダ804は連結板416の溝416aとの噛み合いから離れて、図11に示すように走行従回転板411の溝を設けた第2の範囲411bと噛み合う。なお、スライダ804は図10に示すように厚みの大きな第1の部分804aと厚みの小さな第2の部分804bから構成されている。したがって、第1の部分804aが連結板416の溝416aから押し出されても、第2の部分804bは従動揺動スプロケット415の溝415aに挿入されたままである。これにより、スライダ804が従動揺動スプロケット415の溝415aと第2の範囲411bの溝に挿入されて従動揺動スプロケット415と走行従回転板411とが連結され、揺動動作から走行動作への切り替えが行われる。走行従回転板411の回転は走行主回転板311を介して第1のクローラ部3aに伝達され、第1のクローラ部3aも走行動作を行うことになる。
突起801によって押し下げられたレバー802は、例えば板ばねから構成される第1ラッチ機構805によって、レバー802が突起801により押し込まれた状態から戻らないように構成されている。また、スライダ804には、例えば板ばねから構成される第2ラッチ機構806によって、一旦、スライダ804が連結板416から離れた状態に移動すると戻らないように構成されている。
上述したような構成により、揺動モータ45の駆動力を揺動動作への使用から走行動作への使用に切り替えることができる。なお、上述した突起801、レバー802、スライダ804、および第1ラッチ機構805等が、フリッパ装置40に搭載された揺動モータ45の駆動力によって揺動動作を行う状態から揺動モータ45の駆動力によって走行動作を行う状態へと切換える切換装置として機能する。
以上説明した第3の実施の形態によると、上述した第1の実施の形態による作用効果に加えて、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)クローラ移動機構3は、フリッパ装置40に搭載された揺動モータ45の駆動力によって揺動動作を行う状態から揺動モータ45の駆動力によって走行動作を行う状態へと切換える切換装置をさらに備える。これにより、例えばメインクローラ装置30の走行モータ35が故障した場合に、揺動モータ45の駆動によって走行を行い、走行型ロボット1を作業エリアから保守エリアへと退避させることが可能となる。
(2)切換装置は、フリッパ装置40がメインクローラ装置30と横並びになるまで揺動すると、揺動モータ45の駆動力によって走行動作を行う状態へ切換えるように構成されている。具体的には、第1のクローラ部4aが図7に示す状態から上方向に180度回転し、第1のクローラ部4aに設けられた突起801がレバー802を押し下げることにより、切換えを行う。これにより、走行動作の切換えを機械的に行うことができる。
−第3の実施の形態の変形例−
図12に、第3の実施の形態の変形例を示す。図12に示す変形例では、図9に示したような突起801によってレバー802を押し込む構成に代えて、レバー802をソレノイド807で駆動するように構成している。ソレノイド807の駆動は、例えば主筺体2の制御装置6から供給される制御信号に応じて、揺動ドライバ44によって制御される。なお、この変形例では、図9に示した第1ラッチ機構805は省略することができる。
このように、切換装置は、ソレノイド807の動作により、揺動モータ45の駆動力によって走行動作を行う状態へ切換えるように構成されている。このように構成しても、上述した第3の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
−変形例−
上述した第1から第3の実施の形態は、以下のように変形することも可能である。
(1)上述した実施の形態では、図1に示すようにクローラ型移動機構3が2つのクローラ部3a,3bを備えるように構成したが、これには限定されない。例えば、2つのクローラ部を前後方向に並べて配置し、主筺体2の両側面に合計4つのクローラ部を配置するように構成してもよい。
(2)上述した実施の形態では、クローラ型移動機構3がメインクローラ装置30とフリッパ装置40とを備えるように構成した。しかし、これには限定されず、例えばクローラ型移動機構3がメインクローラ装置30のみを備えるように構成してもよい。メインクローラ装置30のみの構成でも、段差がクローラ軸31,32の半径よりも小さければ、クローラ型移動機構3によって段差を乗り越えることができる。フリッパ装置40を省略することで、クローラ型移動機構3の横幅を小さくし、重量を低減させるとともに、クローラ型移動機構3の駆動電力を低減させることができる。
(3)フリッパ装置40の4つのフリッパ部4a〜4dうち、走行型ロボット1の進行方向(前側)に配置された2つのフリッパ部4a,4cのみを設けた構成としてもよい。この場合でも、4つのフリッパ部4a〜4dを設けた場合と同様の大きさの段差を乗り越えることが可能である。ただし、進行方向反対側(後側)のフリッパ部4b,4dを省略すると、段差を乗り越えた後の落下衝撃が発生する可能性がある。また、後側のフリッパ部4b,4dも、前側のフリッパ部4a,4cと同様に、メインクローラ装置30からの走行駆動力によって走行させるように構成してもよい。この場合は、第1のクローラ部3aに2組の走行ドライバ34および走行モータ35を設け、クローラ軸32をクローラ軸31と同様に構成する。
(4)メインクローラ装置30と主筺体2とを着脱可能に接続するための第1の締結部302と主筺体側締結部201、およびメインクローラ装置30とフリッパ装置40とを着脱可能に接続するための第3の締結部304とフリッパ締結部404の構成は、メインクローラ装置30と主筺体2、およびメインクローラ装置30とフリッパ装置をそれぞれ着脱可能に接続することができれば、種々の機構を採用することができる。
(5)上述した第3の実施の形態においては、連結板416と従動揺動スプロケット415とが噛み合った状態から、従動揺動スプロケット415とフリッパ軸41、とくに走行従回転板411とが噛み合った状態へと切換えるために、スライダ804を用いた。しかしこれには限定されず、フリッパ装置40に搭載された揺動モータ45の駆動力によって揺動動作を行う状態から揺動モータ45の駆動力によって走行動作を行う状態へと切換えることができれば、種々の機構を採用することができる。
(6)上述した実施の形態においては、図3に示すように、第1のクローラ部3aにおいて、走行モータ35は走行モータ35のモータ軸が駆動軸306aと直交するように配置されている。これにより、ギア305はかさ歯車を組み合わせた構造を採用している。しかしこれには限定されず、走行モータ35を駆動軸306aと平行に配置してもよい。この場合は、ギア305に平歯車等を用いた構造を採用することができる。
(7)メインクローラ装置30の無限軌道33およびフリッパ装置40の無限軌道43の駆動に、スプロケットとチェーンの組み合わせを用いたが、例えば歯付プーリと歯付ベルトの組み合わせ等を用いてもよい。また、揺動モータ45による揺動動作を行うために、スプロケットとチェーンの組み合わせを用いたが、例えば歯付プーリと歯付ベルトの組み合わせ等を用いてもよい。
(8)メインクローラ装置30からフリッパ装置40へ走行駆動力を伝達するために、走行主回転板311と走行従回転板411の接触面に、相互に噛み合う突起を設けてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1:走行型ロボット、2:主筐体、3:メインクローラ装置、4:フリッパ装置、5:電源、6:制御装置、7:作業ツール、31,32:クローラ軸、33:無限軌道、34:走行ドライバ、35:走行モータ、41,41’,42:フリッパ軸、43:無限軌道、44:揺動ドライバ、45:揺動モータ、301a〜301c:クローラフレーム、201,302,304,404:締結部、311:走行主回転板、401a〜401c:フリッパフレーム、411,411a,411b:走行従回転板

Claims (8)

  1. クローラ駆動軸を回転駆動し、前記クローラ駆動軸を含む複数のクローラ回転軸に周設されたクローラ無限軌道を周回させるクローラ走行モータと、
    前記クローラ走行モータの動作を制御するクローラ走行ドライバと、
    走行型ロボットを構成する主筺体から前記クローラ走行ドライバに供給される駆動電力および前記主筺体との間で送受信される制御信号を中継するためのクローラ側コネクタと、
    前記クローラ走行モータ、前記クローラ走行ドライバ、および前記クローラ側コネクタを保持するクローラフレームと、
    前記主筺体と着脱可能に連結するためのクローラ側締結部とを有するメインクローラ装置を備え、
    前記メインクローラ装置は前記クローラ側締結部によって前記主筺体に着脱可能に構成されていることを特徴とするクローラ型移動機構。
  2. 請求項1に記載のクローラ型移動機構において、
    前記メインクローラ装置の前記複数のクローラ回転軸のうちの一つと同軸である揺動軸を中心として、前記メインクローラ装置に対して揺動するように構成されたフリッパ装置をさらに備え、
    前記フリッパ装置は、
    前記揺動軸を含む複数のフリッパ回転軸と、
    前記複数のフリッパ回転軸に周設したフリッパ無限軌道と、
    前記フリッパ装置を揺動駆動する揺動モータと、
    前記揺動モータの動作を制御する揺動ドライバと、
    前記主筺体から前記揺動ドライバに供給される駆動電力および前記主筺体との間で送受信される制御信号を中継するためのフリッパ側コネクタと、
    前記揺動モータ、前記揺動ドライバ、および前記フリッパ側コネクタを保持するフリッパフレームとを備えることを特徴とするクローラ型移動機構。
  3. 請求項2に記載のクローラ型移動機構において、
    前記メインクローラ装置は、前記クローラ駆動軸に接続された走行主回転板を備え、
    前記フリッパ装置は、前記複数のフリッパ回転軸の一つに接続され、前記走行主回転板と着脱可能に連結される走行従回転板を備え、前記クローラ駆動軸の回転駆動力を前記走行主回転板および前記走行従回転板を介して伝達することにより前記フリッパ無限軌道を周回させることを特徴とするクローラ型移動機構。
  4. 請求項2に記載のクローラ型移動機構において、
    前記フリッパ装置は、
    前記揺動軸を回転駆動し、前記フリッパ無限軌道を周回させるフリッパ走行モータと、
    前記フリッパ側コネクタを介して供給される駆動電力および制御信号に基づいて前記フリッパ走行モータの動作を制御するフリッパ走行ドライバとをさらに備え、
    前記フリッパ走行モータと前記フリッパ走行ドライバは前記フリッパフレームに保持されていることを特徴とするクローラ型移動機構。
  5. 請求項3に記載のクローラ型移動機構において、
    前記揺動モータの駆動力によって揺動動作を行う状態から前記揺動モータの駆動力によって走行動作を行う状態へと切換える切換装置をさらに備えることを特徴とするクローラ型移動機構。
  6. 請求項5に記載のクローラ型移動機構において、
    前記切換装置は、前記フリッパ装置が前記メインクローラ装置と横並びになるまで揺動すると、前記揺動モータの駆動力によって走行動作を行う状態へ切換えるように構成されていることを特徴とするクローラ型移動機構。
  7. 請求項5に記載のクローラ型移動機構において、
    前記切換装置は、ソレノイドの動作により、前記揺動モータの駆動力によって走行動作を行う状態へ切換えるように構成されていることを特徴とするクローラ型移動機構。
  8. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のクローラ型移動機構と、
    前記クローラ型移動機構が着脱可能に取り付けられる主筺体とを備え、
    前記主筺体は、電源と、制御装置と、作業ツールと、前記電源から前記クローラ型移動機構へ供給する前記駆動電力と前記クローラ型移動機構との間で送受信する前記制御信号を中継するための主筺体側コネクタと、前記クローラ型移動機構を前記主筺体の両側面に着脱可能に連結するための主筺体側締結部とを備えることを特徴とする走行型ロボット。
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