JP2013136374A - クローラ式走行車 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フリッパ付きのクローラ式走行車において、フリッパが故障したり変形した場合にも、対処できるようにする。
【解決手段】
フリッパ付きのクローラ式走行車において、フリッパ20の基端側ホイール21は、上記クローラホイール11と別体をなして同軸に配置されている。クローラホイール11からのトルクは、第1トルク伝達手段50を介して基端側ホイール21に伝達され、フリッパ用モータ6からのトルクは、第2トルク伝達手段60を介してフリッパフレーム24に伝達される。フリッパ20は、第1、第2のトルク伝達手段50,60を介してのみクローラ10に連結されている。第1のトルク伝達手段50が、分離可能に連結されたクローラ側構成部51とフリッパ側構成部52とを有し、第2のトルク伝達手段60も、分離可能に連結されたクローラ側構成部65とフリッパ側構成部66とを有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、段差や障害物が存在する不整地を走行するのに適したクローラ式走行車に関する。
不整地走行に適したクローラ式走行車及びクローラ式走行車を用いたロボットは周知である。このクローラ式走行車は、車体の左右に一対のクローラを備えている。各クローラは、前後のホイールにベルトを掛け渡すことにより構成されており、前後いずれか一方のホイールに駆動源からの動力を伝達することにより、走行するようになっている。
近年、段差や障害物を乗り越える能力を高めるために、特許文献1に開示されているようなフリッパ付きのクローラ式走行車も開発されている。このクローラ式走行車では、クローラの前後端部に、フリッパがクローラに対する角度を可変にして回動可能に設けられている。各フリッパは、上記クローラのホイールと一体をなす基端側ホイールと、先端側ホイールと、これらホイールに掛け渡されたベルトとを有している。これら基端側ホイールと先端側ホイールは、フリッパのフレームに回転可能に支持されている。
特許文献1のフリッパ付きのクローラ式走行車では、上記クローラ用駆動源の他にフリッパ用駆動源が装備されており、このフリッパ用駆動源からのトルクは、上述の一体をなすクローラホイールと基端側ホイールを貫通するシャフトを介して、上記フリッパのフレームに伝達され、これによりフリッパがクローラに対して回動されるようになっている。
特開2009−280180号公報
上記フリッパ付のクローラ式走行車では、段差や障害物の乗り降りの際に、フリッパに衝撃が加わることが多く、フリッパが変形したり故障して、走行に支障をきたすことがある。
しかし、特許文献1のクローラ式走行車では、フリッパが変形したり故障した場合、その修理に時間を要する。クローラとフリッパが分離不能であるため、フリッパの交換ができないからである。その結果、緊急の作業に間に合わないこともある。
また、人が近づけない場所で、フリッパの変形、故障により走行車が走行不能に陥る場合も想定され、この場合には、走行車の帰還、回収ができなくなる可能性もある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、クローラ式走行車において、車体と、この車体の左右に配置された一対のクローラと、これらクローラの前後端部の少なくとも一方に該クローラに対する仰俯角を可変とするよう回動可能に設けられたフリッパとを備え、
上記クローラは、前後に離間配置されたクローラホイールと、これらクローラホイール間に掛け渡されたクローラ無端条体とを有し、上記フリッパは、上記クローラホイールと別体をなして同軸に配置された基端側ホイールと、先端側ホイールと、これらホイール間に掛け渡されたフリッパ無端条体とを有し、
さらに、上記クローラの前後のクローラホイールの少なくとも一方を駆動するクローラ用駆動源と、上記フリッパを上記クローラホイールと上記基端側ホイールに共通の回転軸を中心として回動させるためのフリッパ用駆動源と、上記クローラホイールからのトルクを上記フリッパの基端側ホイールに伝達する第1トルク伝達手段と、上記フリッパ用駆動源のトルクを上記フリッパに伝達する第2トルク伝達手段とを備え、
上記フリッパが上記クローラに、上記第1、第2のトルク伝達手段を介してのみ連結され、上記第1のトルク伝達手段が、分離可能に連結されたクローラ側構成部とフリッパ側構成部とを有し、上記第2のトルク伝達手段も、分離可能に連結されたクローラ側構成部とフリッパ側構成部とを有する。
上記構成によれば、フリッパが変形したり故障した時に、フリッパをクローラから分離することができる。
好ましくは、上記第1、第2トルク伝達手段の各々の上記クローラ側構成部と上記フリッパ側構成部が相対回転不能にかつ軸方向に相対移動可能に連結され、さらに、上記第1、第2トルク伝達手段の少なくとも一方には、上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部の軸方向相対移動を禁じてロック状態にするとともに、必要に応じてロックを解除するロック手段を備え、このロック解除により上記フリッパを上記クローラから分離可能にする。
上記構成によれば、ロック手段の解除により、変形したり故障したフリッパを取り外して、新しいフリッパと交換することができ、修理の時間を要することなく、正常状態のフリッパ付きクローラ式走行車に戻すことができる。その結果、緊急の作業に支障をきたさずに済む。
好ましくは、上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部とが、上記回転軸上に配置され、上記ロック手段は、上記回転軸上に配置されて、上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部の軸方向相対移動を禁じる。
上記構成によれば、回転軸上に配置されたロック手段のロックを解除するだけで、簡単にフリッパをクローラから分離することができる。
好ましくは、上記ロック手段は、上記回転軸上に配置されて上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部の互いに隣接する部位を貫通する貫通部と、上記貫通部に径方向に突出して設けられ上記フリッパ側構成部に係止される第1係止部と、上記貫通部に径方向に突没可能に設けられ突出状態にある時に上記クローラ側構成部に係止され、これにより上記ロック状態を得る第2係止部と、フリッパ側の端部に設けられ手動操作により上記第2係止部を後退させ、これによりロック状態を解除する操作部とを有する。
上記構成によれば、フリッパ側からの操作により簡単にロック状態を解除することができる。
好ましくは、上記第1、第2トルク伝達手段の一方において、上記クローラ側構成部と上記フリッパ側構成部が相対回転不能にかつ軸方向に相対移動可能に連結され、他方のトルク伝達手段において、上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部が保護機構により相対回転不能かつ軸方向に相対移動不能に連結され、この保護機構は、上記フリッパから過剰負荷を受けた時に上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部の連結を解除し、これにより上記フリッパを上記クローラから分離可能にする。
上記構成によれば、段差や障害物の乗り降りの際等にフリッパが変形したり故障する程の衝撃を受けた時に、保護機構はフリッパからの過剰負荷により上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部の連結を解除するので、クローラへの衝撃を緩和でき、クローラの故障を回避できる。また、変形したり故障したフリッパを切り離すことができるので、人が入れない場所でフリッパが変形・故障しても、走行車を帰還させることができる。
好ましくは、上記保護機構が、上記回転軸の周りに間隔をおいて配置された複数の破断予定部材を有し、この破断予定部材が上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部を連結し、上記過剰負荷を受けた時に破断される。
上記構成によれば、保護機構を複数のボルトやピン等からなる破断予定部材により構成するので、簡単な構造にすることができる、
好ましくは、上記第1トルク伝達手段において、上記クローラ側構成部が、クローラホイールと一体に回転するクローラ側環状部を含み、上記フリッパ側構成部が、基端側ホイールと一体に回転するフリッパ側環状部を含み、これら一対の環状部同士が、相対回転不能かつ軸方向の相対移動可能に連結され、上記第2トルク伝達手段が上記回転軸上に配置され、この第2トルク伝達手段が、クローラ側軸部材と、フリッパ側軸部材と、これら軸部材間に配置された中間軸部材とを有し、上記クローラ側軸部材と中間軸部材が、相対回転不能かつ軸方向の相対移動可能に連結されるとともに、回転軸上に配置されたロック手段により軸方向の相対移動不能に連結され、上記中間軸部材とフリッパ側軸部材が、上記回転軸の周りに間隔をおいて配置された複数の破断予定部材を介して、相対回転不能かつ軸方向の相対移動不能に連結され、上記ロック手段のロック解除により、上記クローラ側軸部材が上記クローラ側構成部として上記クローラに残り、上記中間軸部材と上記フリッパ側軸部材が上記フリッパ側構成部として上記フリッパと一緒に上記クローラから分離可能となり、上記破断予定部材が上記フリッパから過剰負荷を受けて破断することにより、上記クローラ側軸部材と上記中間軸部材が上記クローラ側構成部として上記クローラに残り、上記フリッパ側軸部材が上記フリッパ側構成部として上記フリッパと一緒に上記クローラから分離可能となる。
上記構成によれば、ロック手段により必要に応じてフリッパを取り外して新しいフリッパと交換できるとともに、フリッパが衝撃を受けた時に、変形・故障したフリッパを切り離して走行することもできる。
フリッパを回動させるための一態様では、上記第2トルク伝達手段の末端が、上記基端側ホイールと先端側ホイールを回転可能に支持するフリッパフレームに固定されている。
フリッパを回動させるための他の態様では、上記フリッパが更に、上記第2トルク伝達手段からのトルクを上記先端側ホイールに伝達する第3トルク伝達手段を有し、上記クローラホイールから、上記第1トルク伝達手段、上記基端側ホイール、上記フリッパ無端条体を経由して得られる上記先端側ホイールの回転数をN1とし、上記フリッパ用駆動源から上記第2トルク伝達手段、上記第3トルク伝達手段を経由して得られる上記先端側ホイールの回転数をN2とした場合、上記回転数N1,N2の偏差に応じて、上記フリッパが、上記クローラに対する角度を変じるように回動される。
上記構成によれば、フリッパ用駆動源の駆動トルクを走行にも利用できるので、走行性能、登坂性能を向上させることができる。特に、クローラ用駆動源とフリッパ用駆動源を同時に駆動させて、回転数N1,N2を等しくすれば、走行性能、登坂性能を最大限に発揮することができる。
上記フリッパの角度調節の際、クローラ用駆動源とフリッパ用駆動源を同時に駆動させた状態で、回転数N1,N2に偏差を生じさせてもよい。この場合、走行しながらフリッパの角度調節がなされる。
また、クローラ用駆動源とフリッパ用駆動源の一方の停止により、上記回転偏差を生じさせてもよい。例えばクローラ用駆動源を停止してフリッパ用駆動源を駆動させれば、走行停止の状態でフリッパ用駆動源からのトルクの全てをフリッパの角度調節に用いることができる。
好ましくは、上記第2トルク伝達手段がその末端に回転支持体を有し、この回転支持体がフリッパフレームに回転可能に支持され、上記回転支持体に上記基端側ホイールが回転可能に支持され、上記回転支持体と上記先端側ホイールとの間に上記第3トルク伝達手段が配置されている。
上記構成によれば、第2トルク伝達手段から第3トルク伝達手段へのトルク伝達を簡単な構成で円滑に行うことができる。
好ましくは、さらに上記フリッパと交換可能な車輪を備え、この車輪は、車輪本体と、この車輪本体内に配置された第1、第2の構成部とを有し、
上記第1構成部の上記クローラに対向する端部は、上記第1トルク伝達手段のフリッパ側構成部と同様に、上記第1トルク伝達手段のクローラ側構成部に分離可能に連結され、上記第2構成部の上記クローラに対向する端部は、上記第2トルク伝達手段のフリッパ側構成部と同様に、上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部に分離可能に連結され、上記第1、第2構成部のいずれかが、増速機構を介して上記車輪本体に連結されている。
上記構成によれば、整地走行の場合には、フリッパの代わりに車輪を装着して、高速で走行できる。
好ましくは、上記第1構成部が筒形状をなして上記第2構成部の外周に回転可能に支持され、この第1構成部の外周に上記車輪本体が回転可能に支持され、上記増速機構が遊星歯車機構からなり、この遊星歯車機構は、上記第1構成部の一部をなす内歯歯車と、上記車輪本体に固定された太陽歯車と、これら内歯歯車と太陽歯車との間に配置された遊星歯車と、上記第2構成部の一部をなし上記遊星歯車を支持するキャリアとを有し、上記クローラホイールからの回転が、上記遊星歯車機構を介して上記車輪に伝達される。
上記第1トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部を相対回転不能で軸方向相対移動可能に連結する手段は、例えば、クローラホイールと一体に回転するクローラ側環状部と、基端側ホイールと一体に回転するフリッパ側環状部と、これら環状部の一方において回転軸の周りに間隔をおいて設けられ回転軸方向に突出する複数の突起と、他方の環状部に設けられ上記突起が嵌め込まれる複数の係合穴とを有する。また、これら突起と係合穴の代わりに、上記一対の環状部の対向面に、互いに噛み合う歯を形成してもよい。
上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部を相対回転不能で軸方向相対移動可能に連結する手段は、例えば、上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部の一方に回転軸の周りに間隔をおいて設けられ回転軸方向に突出する複数の突起と、他方の構成部に形成され上記突起が嵌め込まれる複数の係合穴とを有する。また、これら突起と係合穴の代わりに、クローラ側構成部とフリッパ側構成部に、互いに噛み合うスプライン部を形成してもよい。
本発明によれば、フリッパが変形したり故障した時に、フリッパをクローラから分離することができる。
本発明の第1実施形態をなすクローラ式走行車を用いたロボットの概略平面図である。 同ロボットの概略側面図である。 同ロボットの図1における左下部の拡大平断面図である。 クローラ用モータからのトルクをクローラホイールへ、さらにこのクローラホイールから第1トルク伝達手段を経てフリッパの基端側ホイールへと伝達するトルク伝達経路を示し、他のトルク伝達経路を省略して示す図3相当図である。 フリッパ用モータからのトルクを、第2トルク伝達手段を経てフリッパへと伝達するトルク伝達経路を示し、他のトルク伝達経路を省略して示す図3相当図である。 同ロボットに用いられるロック部材の拡大図であり、(A)はロック状態、(B)はロック解除状態をそれぞれ示す。 上記ロック部材のロック状態を解除することにより、フリッパをクローラから外した状態を示す図3相当図である。 フリッパからの過剰負荷により破断予定部材が破断することにより、フリッパがクローラから外れた状態を示す図3相当図である。 本発明の第2実施形態をなすクローラ式走行車を用いたロボットの要部の平断面図である。 同ロボットにおいて、2つの回転伝達経路を矢印で示す平断面図である。 同ロボットのフリッパを、フリッパフレームを省いた状態で示す側面図である。 同ロボットにおいて、ロック部材のロック状態を解除することにより、フリッパをクローラから外した状態を示す平断面図である。 (A)は同ロボットのフリッパを回動させて起立させる途中の状態を示す側面図であり、(B)はフリッパが起立した状態の側面図である。 同ロボットにおいて、フリッパの代わりに車輪を取り付ける直前の状態を説明する平断面図である。
以下、本発明の第1実施形態に係わるフリッパ付きクローラ式走行車を用いたロボットについて、図1〜図8を参照しながら説明する。なお、理解を容易にするために、図1にロボットの前後左右の方向を示す。
最初に図1、図2を参照しながら、クローラ式走行車の概略構成を説明する。このクローラ式走行車は、車体1と、この車体1の左右に設けられた一対のクローラ10と、各クローラ10の前後端部に回動可能に設けられたフリッパ20とを備えている。
上記クローラ式走行車の車体1に、ビデオカメラ等の観測器材や必要に応じて種々の作業が可能な作業アーム等が搭載されることにより、ロボットが構成されている。
各クローラ10は、前後方向に離間した一対のクローラホイール11,12と、これらクローラホイール11,12に掛け渡されたベルト13(クローラ無端条体)とを有している。これらクローラホイール11,12とベルト13は、噛み合い、摩擦接合のいずれであってもよい。
各フリッパ20は、クローラ10の外側(車体1とは反対側)に配置されており、基端側ホイール21と、先端側ホイール22と、これらホイール21,22に掛け渡されたベルト23(フリッパ無端条体)とを有している。
さらにフリッパ20は、図3に最も良く示すように、左右一対の側板24(フリッパフレーム)を有している。
図1、図2に示すように、フリッパ20の基端側ホイール21はクローラホイール11,12と別体をなすとともに、共通の回転軸Lを有している。この回転軸Lは、後述するようにフリッパ20の仰俯角を調節のための回動軸でもある。
上記車体1の前部には、各クローラ10に対応してクローラ用モータ5(クローラ用駆動源)が設置されている。後述するように、このクローラ用モータ5は前側(駆動側)のクローラホイール11にトルクを付与する。
さらに車体1には、各フリッパ20に対応してフリッパ用モータ6(フリッパ用駆動源)が設置されている。このフリッパ用モータ6は、図2に矢印で示すようにフリッパ20を上記回転軸Lを中心にして回動させるものである。
上記モータ5,6は、無線または有線で遠隔制御されるようになっている。
次に、図3〜図5を参照しながら、クローラ10の前端部(駆動側端部)とフリッパ20の詳細な構造を説明する。理解を助けるために、図4、図5は図3の構造の一部を省略して示している。
図3に想像線で示す車体1のフレーム1aには、回転支持構造体30が固定されている。この回転支持構造体30は、上記回転軸Lに沿って配置された2つの支持部材31,32と、これら支持部材31,32間に介在されて図示しないボルトで固定された後述のサーキュラスプライン62aとを有している。最もフレーム1a寄りの支持部材31は、円筒部31aと底部31bを有し、この円筒部31aの端部が上記フレーム1aに固定されている。
上記クローラホイール11は、複数の部材を図示しないボルトで連結することにより円筒形状に構成され、上記回転支持構造体30の外周にベアリングを介して回転可能に支持されている。
他方、上記フリッパ20の外側(車体1から離れている側)の側板24の基端側には、有底筒形状の支持部材25が固定されており、一対の側板24の先端側には、シャフトからなる支持部材26が固定されている。これら支持部材25,26には、それぞれ基端側ホイール21と先端側ホイール22がベアリングを介して回転可能に支持されている。
図3、図4に示すように、上記クローラ用モータ5の出力軸5aは回転軸Lと平行をなして上記クローラホイール11内部に入り込んでおり、この出力軸5aとクローラホイール11との間には、トルク伝達手段40が介在されている。このトルク伝達手段40は、出力軸5aに固定された歯車41と、クローラホイール11の内周に固定された内歯歯車42とを有しており、これら歯車41と内歯歯車42の噛み合いにより、クローラ用モータ5の回転が減速されてクローラホイール11に伝達され、ベルト13が回転駆動されるようになっている。
図3、図4に示すように、上記クローラホイール11のトルクは、トルク伝達手段50(第1トルク伝達手段)を介して、フリッパ20の基端側ホイール21に伝達され、これにより、クローラ10と同期してフリッパ20が回転駆動されるようになっている。
上記トルク伝達手段50は、クローラホイール11の一部をなしこのクローラホイール11と一体に回転する環状部51(クローラ側構成部)と、基端側ホイール21の一部をなし、基端側ホイール21と一体に回転する環状部52(フリッパ側構成部)とを有し、これら環状部51,52は互いに短い距離だけ離れて対向している。
さらにトルク伝達手段50は、フリッパ20側の環状部52に周方向に等間隔をなして固定され回転軸Lと平行をなす多数のピン53(突起)を有している。このピン53は環状部52からクローラ10側の環状部51に向かって突出しており、この環状部51に形成された係合穴51aに嵌められている。その結果、環状部51,52は多数のピン53を介して相対回転可能(トルク伝達可能)で軸方向に相対移動可能に連結されている。
次に、図3、図5を参照しながら、フリッパ用モータ6からフリッパ20へのトルク伝達経路について説明する。フリッパ用モータ6は、トルク伝達手段60(第2トルク伝達手段)を介してフリッパ20に回動トルクを付与するようになっている。このトルク伝達手段60は、歯車列61、ハーモニックドライブ(登録商標)型の減速機構62、および3つの軸部材65,66,67を有している。
上記減速機構62は、周知のように、内周に多数の歯を有するサーキュラスプライン62aと、カップ形状をなすフレクスプライン62bと、ウエブジェネレータ63とを有している。フレクスプライン62bは弾性変形可能な筒部の外周に歯を有しており、サーキュラスプライン62aに噛み合っている。なお、フレクスプライン62bの歯数はサーキュラスプライン62aより2つ少ない。
上記ウエブジェネレータ63は、上記回転軸L上に配置された回転シャフト63aと、この回転シャフト63aに固定された楕円カム63bとその外周に配置されたベアリング63cとを有している。
上記サーキュラスプライン62aは前述したように車体フレーム1aに固定された回転支持構造体30の一部をなしている。上記フレクスプライン62bは、その厚肉をなす底部がクローラ10側の軸部材65に固定されている。
上記回転シャフト63aは、上記回転支持構造体30の支持部材31の底部31bと、上記軸部材65により回転可能に支持されており、歯車列61を介してフリッパ用モータ6の出力軸6aからトルクを受けるようになっている。
上記モータ6の駆動により、ウエブジェネレータ63の楕円カム63bが回転すると、上記フレクスプライン62bが変形し、フレクスプライン62bの歯とサーキュラスプライン62aの歯の噛合位置が周方向に移動し、これに伴い、出力軸6aの回転が減速されてフレクスプライン62bに伝達される。
上記軸部材65〜67は回転軸L上に並んで配置され、互いに分離可能に連結されている。上記クローラ側軸部材65は、上述したようにフレクスプライン62bに固定されるとともに、ベアリングを介して回転支持構造体30に回転可能に支持されている。
上記フリッパ20側の軸部材67は、フリッパ20の基端側ホイール21を回転可能に支持する支持部材25に固定されている。その結果、上記フレクスプライン62bのトルクがこれら軸部材65〜67および支持部材25を介してフリッパ20の側板24に伝達され、これによりフリッパ20が回動してクローラ10に対する角度を変えることができるようになっている。
次に、上記軸部材65〜67の連結構造について説明する。
中間の軸部材66には、複数のトルク伝達ピン70が、回転軸Lの周りに等間隔をおいて回転軸Lと平行をなしてねじ込まれており、このトルク伝達ピン70のヘッド部71(突起)が、クローラ10側の軸部材65に形成された係合穴65aに嵌り込んでいる。これにより、軸部材65,66は、相対回転不能(トルク伝達可能)で軸方向に相対移動可能に連結されている。
上記軸部材65,66は、回転軸L上に配置されたロック部材80(ロック手段)によって軸方向に相対移動不能に連結されている。
図6(A)を参照して説明すると、軸部材65,66には、回転軸L上に貫通穴65b、66bが形成されている。これら貫通穴65b、66bは、互いに隣接する部位が所定長さにわたって小径をなし、互いに離間した部位が大径をなしており、中間に段差65c、66c(受部)が形成されている。
他方、上記ロック部材80は、貫通部81と、この貫通部81のフリッパ20側端部に設けられたヘッド部82(第1係止部)と、貫通部81の外周にヘッド部82から離れて配置された突没可能な一対の突起83(第2係止部)と、ヘッド部82の頂面に設けられた押しボタン84(操作部)とを有している。
上記ロック部材80の貫通部81が軸部材65,66の貫通穴65b、66bの小径部を貫通し、そのヘッド部82が貫通穴66bの段差66cに当たり、その突起83が貫通穴65bの段差65cに当たることにより、軸部材65,66が軸方向に相対移動不能に連結されている(ロック状態)。
上記突起83は、図6(B)に示すように、押しボタン84を押すことにより、貫通部81に内蔵されたカム機構(図示しない)により後退して、段差65cとの係止状態を解消され、これにより、軸部材65,66は軸方向に相対移動可能となる(ロック解除状態)。
図3、図5に戻って説明すると、上記中間の軸部材66とフリッパ20側の軸部材67とは、回転軸Lの回りに等間隔で配された回転軸Lと平行な複数のボルト75(破断予定部材、補助機構)を介して、相対回転不能かつ軸方向に相対移動不能に連結されている。詳述すると、ボルト75の先端部が軸部材67のねじ穴にねじ込まれ、そのヘッド部75aが軸部材66の貫通穴の段差に当たっている。
上記クローラ10の後端部(従動側端部)およびこの後端部に装着されたフリッパ20の構造は、クローラホイール12がモータからの駆動トルクを受けず、図3のトルク伝達手段40を有さない点を除いて、図3と等しい構成を有している。
次に、上記構成をなすクローラ式走行車の作用を説明する。
クローラ用モータ5を駆動すると、図3に示すトルク伝達手段40を介して前側のクローラホイール11が回転駆動され、これに伴い、クローラベルト13が回転するとともに後側のクローラホイール12が回転される。クローラ式走行車は、クローラ10の回転方向によって前進または後退し、一対のクローラ10の回転速度を相違させることにより、右旋回したり左旋回し、一対のクローラ10を逆方向に回転駆動させることにより、その場で旋回する。
フリッパ20の基端側ホイール21は、トルク伝達手段50を介してクローラホイール11(または12)からのトルクを受けて回転し、これに伴いフリッパベルト23が回転するともに、先端側ホイール22が回転する。その結果、フリッパは、クローラ10と同期して回転駆動される。
上記フリッパ用モータ6を駆動させると、前述したようにフリッパ用モータ6のトルクが、トルク伝達手段60を介してフリッパ20に伝達され、フリッパ20が回動してクローラ10に対する角度制御がなされる。これにより、クローラ式走行車は段差や障害物を容易に乗り越えられる。このフリッパ20の回動による作用は周知であるので、詳細な説明は省略する。
上記フリッパ20は、段差や障害物と衝突したり、これら段差等を乗り越えた後の着地の際等に衝撃を受けることが多い。このような場合、フリッパ20が変形したり故障することがあり、クローラ式走行車の円滑な走行が妨げられる可能性もある。
上記のようにフリッパ20が変形したり故障した場合には、フリッパ20側の軸部材67に形成された貫通穴67aから棒状の工具を差し込んで、ロック部材80の押しボタン84を押し、突起83を後退させてロックを解除した後、フリッパ20を軸方向に移動させてクローラ10から離す。この際、図7に示すように、トルク伝達ピン70のヘッド部71が軸部材65の係合穴65aから外れ、ロック部材80の貫通部81が、軸部材65の貫通穴65bから外れ、フリッパ側環状部52のピン53がクローラ側環状部51の係合穴51aから外れる。
上記軸部材65はクローラ側構成部としてクローラ10に残り、軸部材66,67はフリッパ側構成部としてフリッパ20と一緒にクローラ10から離れる。
上記のようにして変形したり故障したフリッパ20をクローラ10から取り外した後、新しいフリッパ20を上記とは逆の順序でクローラ10に取り付ける。
上記のようにフリッパ20を交換できるので、フリッパ20の修理を必要とせずに、短時間でクローラ式走行車を正常な稼動状態に戻すことができる。
人が入れない場所において、上記フリッパ20が衝撃を受けて大きく変形したり故障し、このフリッパ20が支障となってクローラ式走行車が走行不能となる場合、ロボットの帰還、回収ができなくなる。そのため、本実施形態では、手動操作によらずにフリッパ20をクローラ10から分離できる機能も採用している。以下、詳述する。
フリッパ20が衝撃により過剰の負荷を受けた時には、図8に示すように、ボルト75(破断予定部材)の軸部が剪断破壊される。そのため、クローラ10への衝撃が緩和され、クローラ10の故障を回避できる。
また、ボルト75の破断状態で、フリッパ側環状部52のピン53がクローラ側環状部51の係合穴52aから抜け、フリッパ20がクローラ10から分離される。この場合、ロック部材80はロック状態にあるから、クローラ側軸部材65と中間軸部材66が連結されたままクローラ側構成部としてクローラ10に残り、フリッパ側軸部材67がフリッパ側構成部としてフリッパ20と一緒にクローラ10から離れる。
このようにして変形・故障したフリッパ20をクローラ10から切り離し、故障を回避できたクローラ10によりロボットを遠隔操作基地へ帰還させることができる。
上記のようにボルト75をトルク伝達ピン70やピン53より優先的に破断させるために、ボルト75の材料や本数が設定されている。なお、破断予定部材75は軸部材66,67の接合面に対応する箇所に環状の溝による小径部(くびれ部)を有していてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について、図9〜図13を参照しながら説明する。これら図において、第1実施形態に対応する構成部には同番号又は類似の番号を付してその詳細な説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態では、車体フレーム1aの内側にクローラ10が配置され、外側にフリッパ20が配置されている。車体フレーム1aにクローラホイール11,12が回転可能に支持されている。
クローラ10の前側(駆動側)のクローラホイール11とフリッパ20の基端側ホイール21との間のトルク伝達手段50Aは、クローラホイール11の環状部51と基端側ホイール21の環状部52と、これら環状部51,52の対向面に全周にわたって形成された互いに噛み合う歯51x,52x(ギアクラッチ構造)により構成されている。これら歯51x、52xは、クローラホイール11と基端側ホイール21の相対回転を不能にし、軸方向の相対移動のみを可能にして両者を連結する。
なお、クローラ10の後側(従動側)のクローラホイール12とフリッパ20の基端側ホイール21も、同様のトルク伝達手段50Aにより連結されている。
フリッパ用モータ6のトルクをフリッパ20に伝達するトルク伝達手段60Aは、基本的に第1実施形態と同様であるが、3つの軸部材65A〜67Aの形状が第1実施形態と異なる。以下、詳述する。
クローラ10側の軸部材65Aには凹部65xが形成され、中間の軸部材66Aには、この凹部65xに嵌り込む凸部66xが形成されている。この凹部65xの内周と凸部の外周にはスプライン部65y、66yが形成されており、これらスプライン部65y、66yの噛み合いにより、軸部材65A,66A同士が相対回転不能で、軸方向に移動可能に連結されている。
本実施形態では、ロック部材80の突没可能な突起83は1つであり、この突起83が軸部材65に形成された横穴65z(受部)に入り込んで係止されることにより、軸部材65A,66A同士が軸方向に相対移動不能に連結されている。
上記ロック部材80のロック解除操作により、図12に示すようにフリッパ20がクローラ10から分離される点は、第1実施形態と同様である。
上記中間の軸部材66Aとフリッパ20側の軸部材67A(回転支持体)は、環状の鍔部を有し、この鍔部が周方向に等間隔をおいて配されたシャーピン75A(破断予定部材、保護機構)により相対回転不能かつ軸方向相対移動不能に連結されている。フリッパ20に過剰な負荷が付与された時に、このピン75Aの破断により、第1実施形態と同様に中間の軸部材66Aとフリッパ20側の軸部材67Aが分離され、フリッパ20がクローラ10から分離される点も、第1実施形態と似ている。
次に、第2実施形態において、第1実施形態と大きく相違する点について説明する。第2実施形態では、フリッパ20側の軸部材67Aがフリッパ20の側板24と固定関係になく、側板24に回転可能に支持されている。この軸部材67Aと先端側ホイール22とは、トルク伝達手段90(第3のトルク伝達手段、減速機構)により連結されている。
上記トルク伝達手段90は、軸部材67Aに固定された大径のチェーンスプロケット91と、先端側ホイール22に固定された小径のチェーンスプロケット92と、両者の間に掛け渡された無端状のチェーン93とを有している。
クローラホイール11、12からの回転が、トルク伝達手段50A、基端側ホイール21、ベルト23を経て先端側ホイール22に伝達されることにより得られる先端側ホイール22の回転数をN1とし、上記フリッパ用モータ6からトルク伝達手段60A,90を経て先端側ホイール22に伝達されることにより得られる先端側ホイール22の回転数をN2として説明する。
上記回転数N1、N2が等しい場合には、フリッパ20はクローラ10に対する角度を維持したまま回動しない。
上記回転数N1,N2が異なる場合には、その回転差に対応してフリッパ20がクローラ10に対して回動し、クローラ10に対する角度が制御される。
上記のように、フリッパ用のモータ6がフリッパ20の角度制御のみならず、フリッパベルト23の回転駆動にも寄与するため、走行性能を向上させることができる。
第1実施形態や従来のクローラ式走行車では、フリッパ用モータ6がフリッパ20の回動(角度制御)にのみ用いられ走行のために用いられていないので、フリッパ用モータ6およびフリッパ20の質量分だけ、走行速度や登坂能力が低下するという問題がある。これに対して、上記第2実施形態では、フリッパ用モータ6がフリッパ20を回動させて段差や障害物を乗り越えたり車体の姿勢を変化させたりするのに用いられるばかりではなく、フリッパベルト23を回転駆動させるためにも用いることができ、その結果、クローラ式走行車の走行速度や登坂能力を高めることができるのである。
第2実施形態の作用をより具体的に説明する。砂地や泥濘地で走行する場合には、フリッパ20を水平にした状態で、クローラ用モータ5とフリッパ用モータ6を同時に駆動させるとともに、上記回転数N1,N2を等しくする。この場合には、フリッパ用モータ6の駆動トルクは、トルク伝達手段60A,90を経て先端側ホイール22に伝達され、フリッパベルト23を回転駆動するためだけに用いられる。その結果、走行性能、登坂性能を最大限に発揮することができる。
また、フリッパ20を回動させる場合、クローラ用モータ5とフリッパ用モータ6の一方の停止(例えば、サーボロックをかけたりブレーキで固定することにより回転出力をトルク伝達経路に伝わらないようにする)により、上記回転数N1,N2を違えて偏差を生じさせてもよい。例えばクローラ用モータ5を停止してフリッパ用モータ6を駆動させれば、走行停止の状態でフリッパ用モータ6からのトルクの全てをフリッパ20の回動に用いることができる。これにより、段差や障害物を乗り越える準備をすることができる。
さらに、上記フリッパ20の角度調節の際、クローラ用モータ5とフリッパ用モータ6を同時に駆動させた状態で、上記回転数N1,N2に偏差を生じさせてもよい。この場合、フリッパ用モータ6の駆動トルクは、フリッパベルト23の回転駆動とフリッパ20の回動の両方に用いられ、クローラ式走行車は走行しながらフリッパ20の角度調節を行うことになる。
なお、第2実施形態のような回転差によりフリッパ20を回動させる構成は、フリッパ20がクローラ10に対して分離可能でないクローラ式走行車、例えばフリッパの基端側ホイール21がクローラホイール11,12と一体をなしていて、一緒に回転するクローラ式走行車にも適用可能である。
上記クローラ式走行車において、図13を参照しながらフリッパ20制御の一例を説明する。上記回転数N1,N2に差を生じさせながら、クローラ用モータ5とフリッパ用モータ6の全てを同時に駆動させる。この際、前後のフリッパ20のフリッパベルト23を互いに反対方向に回転駆動させつつ、前側のフリッパ20を反時計回り方向に回動させるとともに、後側のフリッパ20を時計回り方向に回動させれば、車体1を上昇させる(車高を高くする)ことができるほか、この車体1を上昇させた状態で、前後左右のフリッパ20を適宜回動させることで歩行動作を行わせることもできる。
上記第2実施形態のクローラ式走行車において、図14に示すように、クローラ10の前後端部にフリッパ20の代わりに車輪100を取り付けて、平坦地(整地)での高速走行を可能にしてもよい。以下、詳述する。
上記車輪100は、車輪本体101と、この車輪本体101の外周に設けられたタイヤ102と、車輪本体101と同軸をなし車輪本体101を回転可能に支持する筒形状の回転体103(第1構成部)と、回転軸L上に配置されて回転体103を回転可能に支持する支持構造体104(第2構成部)と、上記回転体103の回転を増速させて車輪本体101に伝達する遊星歯車機構110とを備えている。
上記回転体103のクローラ10側の端部は、上記フリッパ20の基端側ホイール21と同様に、環状部103aを有し、この環状部103aには、クローラスプロケット11の環状部51の歯51xと噛み合う歯103bを有している。
上記支持構造体104は、中間軸部材105と、この中間軸部材105に複数のシャーピン75Aで連結された筒形状のフリッパ側軸部材106とを有している。上記中間軸部材105は、第2実施形態の中間軸部材66Aと同一形状をなし、凸部105aとその外周に形成されたスプライン部105bとを有している。また、中間軸部材105には、ロック部材80が貫通している。
上記遊星歯車機構110は上記回転体103の端部内周に形成された内歯歯車111と、車輪本体101に固定され回転軸L上に位置する太陽歯車112と、上記フリッパ側軸部材106の端部に固定されたキャリア113と、このキャリア113に回転可能に支持された複数の遊星歯車114とを有している。遊星歯車114は、上記内歯歯車111と太陽歯車112に噛み合っている。
上記車輪100は、上記フリッパ20と同様にしてクローラ10に装着される。車輪100は、クローラホイール11,12より径が大きく、車輪100の装着状態では、クローラ10は地面から浮いた状態になり、車輪100で走行車(ロボット)を支持する。
上記車輪100の装着状態において、上記中間軸部材105の凸部105aがクローラ10側の軸部材65Aの凹部65aに嵌り込み、スプライン部65y、105bが噛み合うことにより、第2トルク伝達手段が構築される。本実施形態ではフリッパ用モータ6の停止状態を維持したままであり、そのため、第2トルク伝達手段は、遊星歯車機構110のキャリア113を実質的に静止状態に維持する役割を担う。
上記車輪100の装着状態において、クローラホイール11,12の歯51xと車輪100の回転体103の歯103bが噛み合うことにより、第1トルク伝達手段が構築される。クローラ用モータ5を駆動すると、クローラホイール11、12が回転し、その回転が回転体103に伝達され、この回転体103の回転が遊星歯車機構110を介して増速されて車輪本体101に伝達されるため、走行車(ロボット)は高速走行が可能となる。
上記車輪100は、フリッパ20と同様に、ロック部材80のロック解除操作により、クローラ10から外すことができる。
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。
上記実施例では、フリッパをクローラの前後端部に設けたが、クローラの前端部のみ、または後端部のみに設けてもよい。
上記実施形態では、前側のクローラホイールが駆動側となり後側のクローラホイールが従動側となっているが、逆でもよいし、両クローラホイールを駆動するようにしてもよい。
上記実施形態では、ロック手段と保護機構の両方を備えたが、いずれか一方だけでもよい。
車輪装着構造は、第1実施形態にも適用できる。
本発明は、ロボット等に用いられるクローラ式走行車に適用することができる。
1 車体
5 クローラ用モータ(クローラ用駆動源)
6 フリッパ用モータ(フリッパ用駆動源)
10 クローラ
11、12 クローラホイール
13 ベルト(クローラ無端条体)
20 フリッパ
21 基端側ホイール
22 先端側ホイール
23 ベルト(フリッパ無端条体)
24 側板(フリッパフレーム)
50,50A 第1トルク伝達手段
51 環状部(クローラ側構成部)
51a 係合穴
51x 歯
52 環状部(フリッパ側構成部)
52x 歯
53 ピン(突起)
60 第2トルク伝達手段
62 減速機構
65,65A クローラ側軸部材(クローラ側構成部)
65y スプライン部
66,66A 中間軸部材(クローラ側構成部、フリッパ側構成部)
66y スプライン部
67 フリッパ側軸部材(フリッパ側構成部)
67A フリッパ側軸部材(フリッパ側構成部、回転支持体)
70 トルク伝達ピン
71 ヘッド部(突起)
75 ボルト(破断予定部材、保護機構)
75A ピン(破断予定部材、保護機構)
80 ロック部材(ロック手段)
81 貫通部
82 ヘッド部(第1係止部)
83 突起(第2係止部)
84 押しボタン(操作部)
90 第3トルク伝達手段
100 車輪
103 遊星歯車機構(減速機構)
101 車輪本体
103 回転体(第1構成部)
104 支持構造体(第2構成部)
110 遊星歯車機構

Claims (12)

  1. 車体と、この車体の左右に配置された一対のクローラと、これらクローラの前後端部の少なくとも一方に該クローラに対する仰俯角を可変とするよう回動可能に設けられたフリッパとを備え、
    上記クローラは、前後に離間配置されたクローラホイールと、これらクローラホイール間に掛け渡されたクローラ無端条体とを有し、
    上記フリッパは、上記クローラホイールと別体をなして同軸に配置された基端側ホイールと、先端側ホイールと、これらホイール間に掛け渡されたフリッパ無端条体とを有し、
    さらに、上記クローラの前後のクローラホイールの少なくとも一方を駆動するクローラ用駆動源と、上記フリッパを上記クローラホイールと上記基端側ホイールに共通の回転軸を中心として回動させるためのフリッパ用駆動源と、上記クローラホイールからのトルクを上記フリッパの基端側ホイールに伝達する第1トルク伝達手段と、上記フリッパ用駆動源のトルクを上記フリッパに伝達する第2トルク伝達手段とを備え、
    上記フリッパが上記クローラに、上記第1、第2のトルク伝達手段を介してのみ連結され、
    上記第1のトルク伝達手段が、分離可能に連結されたクローラ側構成部とフリッパ側構成部とを有し、上記第2のトルク伝達手段も、分離可能に連結されたクローラ側構成部とフリッパ側構成部とを有することを特徴とするクローラ式走行車。
  2. 上記第1、第2トルク伝達手段の各々の上記クローラ側構成部と上記フリッパ側構成部が相対回転不能にかつ軸方向に相対移動可能に連結され、
    さらに、上記第1、第2トルク伝達手段の少なくとも一方には、上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部の軸方向相対移動を禁じてロック状態にするとともに、必要に応じてロックを解除するロック手段を備え、このロック解除により上記フリッパを上記クローラから分離可能にすることを特徴とする請求項1に記載のクローラ式走行車。
  3. 上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部とが、上記回転軸上に配置され、上記ロック手段は、上記回転軸上に配置されて、上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部の軸方向相対移動を禁じることを特徴とする請求項2に記載のクローラ式走行車。
  4. 上記ロック手段は、上記回転軸上に配置されて上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部とフリッパ側構成部の互いに隣接する部位を貫通する貫通部と、上記貫通部に径方向に突出して設けられ上記フリッパ側構成部に係止される第1係止部と、上記貫通部に径方向に突没可能に設けられ突出状態にある時に上記クローラ側構成部に係止され、これにより上記ロック状態を得る第2係止部と、フリッパ側の端部に設けられ手動操作により上記第2係止部を後退させ、これによりロック状態を解除する操作部とを有することを特徴とする請求項3に記載のクローラ式走行車。
  5. 上記第1、第2トルク伝達手段の一方において、上記クローラ側構成部と上記フリッパ側構成部が相対回転不能にかつ軸方向に相対移動可能に連結され、
    他方のトルク伝達手段において、上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部が保護機構により相対回転不能かつ軸方向に相対移動不能に連結され、この保護機構は、上記フリッパから過剰負荷を受けた時に上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部の連結を解除し、これにより上記フリッパを上記クローラから分離可能にすることを特徴とする請求項1に記載のクローラ式走行車。
  6. 上記保護機構が、上記回転軸の周りに間隔をおいて配置された複数の破断予定部材を有し、この破断予定部材が上記クローラ側構成部とフリッパ側構成部を連結し、上記過剰負荷を受けた時に破断されることを特徴とする請求項5にクローラ式走行車。
  7. 上記第1トルク伝達手段において、上記クローラ側構成部が、クローラホイールと一体に回転するクローラ側環状部を含み、上記フリッパ側構成部が、基端側ホイールと一体に回転するフリッパ側環状部を含み、これら一対の環状部同士が、相対回転不能かつ軸方向の相対移動可能に連結され、
    上記第2トルク伝達手段が上記回転軸上に配置され、この第2トルク伝達手段が、クローラ側軸部材と、フリッパ側軸部材と、これら軸部材間に配置された中間軸部材とを有し、
    上記クローラ側軸部材と中間軸部材が、相対回転不能かつ軸方向の相対移動可能に連結されるとともに、回転軸上に配置されたロック手段により軸方向の相対移動不能に連結され、
    上記中間軸部材とフリッパ側軸部材が、上記回転軸の周りに間隔をおいて配置された複数の破断予定部材を介して、相対回転不能かつ軸方向の相対移動不能に連結され、
    上記ロック手段のロック解除により、上記クローラ側軸部材が上記クローラ側構成部として上記クローラに残り、上記中間軸部材と上記フリッパ側軸部材が上記フリッパ側構成部として上記フリッパと一緒に上記クローラから分離可能となり、
    上記破断予定部材が上記フリッパから過剰負荷を受けて破断することにより、上記クローラ側軸部材と上記中間軸部材が上記クローラ側構成部として上記クローラに残り、上記フリッパ側軸部材が上記フリッパ側構成部として上記フリッパと一緒に上記クローラから分離可能となることを特徴とする請求項1に記載のクローラ式走行車。
  8. 上記第2トルク伝達手段の末端が、上記基端側ホイールと先端側ホイールを回転可能に支持するフリッパフレームに固定されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のクローラ式走行車。
  9. 上記フリッパが更に、上記第2トルク伝達手段からのトルクを上記先端側ホイールに伝達する第3トルク伝達手段を有し、
    上記クローラホイールから、上記第1トルク伝達手段、上記基端側ホイール、上記フリッパ無端条体を経由して得られる上記先端側ホイールの回転数をN1とし、
    上記フリッパ用駆動源から上記第2トルク伝達手段、上記第3トルク伝達手段を経由して得られる上記先端側ホイールの回転数をN2とした場合、
    上記回転数N1,N2の偏差に応じて、上記フリッパが、上記クローラに対する角度を変じるように回動されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のクローラ式走行車。
  10. 上記第2トルク伝達手段がその末端に回転支持体を有し、この回転支持体がフリッパフレームに回転可能に支持され、上記回転支持体に上記基端側ホイールが回転可能に支持され、
    上記回転支持体と上記先端側ホイールとの間に上記第3トルク伝達手段が配置されていることを特徴とする請求項9に記載のクローラ式走行車。
  11. さらに上記フリッパと交換可能な車輪を備え、この車輪は、車輪本体と、この車輪本体内に配置された第1、第2の構成部とを有し、
    上記第1構成部の上記クローラに対向する端部は、上記第1トルク伝達手段のフリッパ側構成部と同様に、上記第1トルク伝達手段のクローラ側構成部に分離可能に連結され、
    上記第2構成部の上記クローラに対向する端部は、上記第2トルク伝達手段のフリッパ側構成部と同様に、上記第2トルク伝達手段のクローラ側構成部に分離可能に連結され、
    上記第1、第2構成部のいずれかが、増速機構を介して上記車輪本体に連結されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のクローラ式走行車。
  12. 上記第1構成部が筒形状をなして上記第2構成部の外周に回転可能に支持され、この第1構成部の外周に上記車輪本体が回転可能に支持され、
    上記増速機構が遊星歯車機構からなり、この遊星歯車機構は、上記第1構成部の一部をなす内歯歯車と、上記車輪本体に固定された太陽歯車と、これら内歯歯車と太陽歯車との間に配置された遊星歯車と、上記第2構成部の一部をなし上記遊星歯車を支持するキャリアとを有し、上記クローラホイールからの回転が、上記遊星歯車機構を介して上記車輪に伝達されることを特徴とする請求項11に記載のクローラ式走行車。
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