JP2013241156A - 車両用灯具 - Google Patents

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直樹 多々良
Naoki Takii
直樹 滝井
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正則 西ヶ谷
Yuji Sugiyama
祐次 杉山
Masao Matsubara
雅夫 松原
Toru Takahashi
徹 高橋
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Abstract

【課題】車両用灯具により自車の存在を報知する技術においてその報知機能を高める。
【解決手段】ある態様の車両用灯具10は、光源36と、当該車両用灯具10を構成するアウターレンズ13に固定され、電気信号を受けて振動によりアウターレンズ13を発音させる振動子14と、を備える。光源36から光を出射させるとともに振動子14を振動させ、アウターレンズ13を発音させると同時に当該車両用灯具10から出射される光の状態を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用灯具に関する。
ハイブリッド車や電気自動車等のモータを走行駆動源とする車両は、低速時における走行音が静粛であるため、他の車両や歩行者がその接近に気付き難い。このため、近年ではこのような車両の存在を報知するための技術開発が進められている。例えば、自車の接近を示す報知音を発生する振動子をヘッドライトカバーの内側に設けた装置が考案されている(特許文献1参照)。
特開2007−283809号公報
このような装置によれば、ヘッドライトカバーが振動し、車両外部に設けたスピーカのように機能するため、その報知音が自車の周囲に伝わり易いといった利点がある。しかしながら、このように発せられる報知音にはある程度の指向性があるため、他の車両や歩行者と自車との位置関係によっては十分に伝わらない可能性がある。また、耳の不自由な人に対しては報知音のみでは十分とは言い難く、その点で改善の余地があった。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両用灯具により自車の存在を報知する技術においてその報知機能をより高めることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用灯具は、光源と、当該車両用灯具を構成する部品に固定され、電気信号を受けて振動により該部品を発音させる振動子と、を備える。光源から光を出射させるとともに振動子を振動させ、部品を発音させると同時に当該車両用灯具から出射される光の状態を変化させる。
この態様によると、車両用灯具の構成部品を振動させるとともに光源から光を出射させることにより、その構成部品が発音すると同時にその振動により出射光の状態が変化する。すなわち、報知音のみでなく光の状態変化による報知音がなされ、自車の周囲の人の視覚および聴覚の双方を刺激することができる。その結果、車両用灯具による報知機能をより高めることができる。
具体的には、光源から光が出射された状態で振動子の振動が伝達されることにより、その光を散乱させる光学部材をさらに備えてもよい。例えば、灯具本来の機能を実現するための基本構成部材の一つをその光学部材とし、振動により光の散乱機能を発揮させるようにしてもよい。あるいは、基本構成部材とは別にビーズその他の導光体を光学部材として設け、それらの変位または変形により光を散乱させてもよい。
また、光源から出射される光の光路に配置され、部品の振動とともに光路に対する相対位置が変化することにより、その光の屈折方向または遮光範囲を変化させる光可変部材をさらに備えてもよい。このような構成により、光源からの光の照射方向や照射範囲を変化させ、周囲に自車の存在をアピールすることができる。
より具体的には、光源が、当該車両用灯具から車両外部へ向けて光を出射する主光源であってもよい。そして、光可変部材は、主光源の光の照射方向前方に設けられ、振動子の振動が伝達されることによりその光路に対する相対位置が変化し、車両外部への光の出射状態を変化させるように構成してもよい。このような構成によれば、報知専用の光源を別途設ける必要がなくなり、構成を簡素化することも可能になる。
また、車両の周囲の明るさ又は光源の明るさに基づき生成される信号に応じて振動子の駆動状態を変化させ、部品から発せられる音量を調整してもよい。このような構成によれば、構成部品の発音による聴覚的効果と照射光の変化による視覚的効果のいずれに報知機能の比重を大きくもたせるかを状況に応じて調整することができる。すなわち、車両の走行環境等に応じて照射光の明るさや、報知音の大きさを適度に調整できるようになる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、車両用灯具により自車の存在を報知する技術においてその報知機能をより高めることができる。
第1実施形態に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 振動子の構成例を示す説明図である。 車両用灯具の制御システムの概略を示す機能ブロック図である。 変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 第2実施形態係る車両用灯具の構成を示す説明図である。 変形例に係る車両用灯具の構成を示す説明図である。 他の変形例に係る車両用灯具の構成を示す説明図である。 第3実施形態係る車両用灯具の構成を示す説明図である。 第4実施形態係る車両用灯具の構成を示す説明図である。 変形例に係る車両用灯具の構成を示す説明図である。 第5実施形態係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。 第6実施形態係る車両用灯具システムを説明するための図である。 車両用灯具の設置態様の良否について示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明を実施形態について詳細に説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素には同一の符号を付すなどして適宜重複した説明は省略する。なお、以下に説明する車両用灯具およびこれを含むシステムは、主としてヘッドランプを例に説明するが、バックランプやストップランプ等を含むリアコンビネーションランプその他のランプであってもよい。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。同図は、灯具の光軸Xを含む縦断面を示している。車両用灯具10は、車両の車幅方向の左右に一灯ずつ配置される配光可変式前照灯である。
車両用灯具10は、車両前方および後方に開口部を有するランプボディ12と、このランプボディ12の前方開口部を覆う透明のアウターレンズ13と、ランプボディ12の後方開口部を覆うキャップ16とで形成される灯室18を有する。灯室18には、光を車両前方に照射する灯具ユニット20が収納されている。アウターレンズ13は、光透過性の樹脂材からなる。
灯具ユニット20は、その揺動中心となるピボット機構22を介してボディブラケット24に連結されている。ボディブラケット24は、ランプボディ12に一体に設けられている。これにより、灯具ユニット20が灯室18内の所定位置に支持されると共に、ピボット機構22を中心として、例えば前傾姿勢または後傾姿勢等に姿勢変化可能となる。
灯具ユニット20の下面は、回転軸26を介してスイブルアクチュエータ28に接続されている。スイブルアクチュエータ28は、灯具ユニット20を車両のカーブ走行時等に進行方向を照らす曲線道路用配光可変前照灯として機能させる。すなわち、スイブルアクチュエータ28は、車両側から提供される操舵量のデータやナビゲーションシステムから提供される走行道路の形状データ、前方車と自車の相対位置の関係等に基づいて灯具ユニット20をピボット機構22を中心に進行方向に旋回させる。これにより、灯具ユニット20の照射領域が車両の正面ではなく曲線道路のカーブの先に向き、運転者の前方視界を向上させる。
スイブルアクチュエータ28は、ユニットブラケット30に固定されている。ユニットブラケット30には、ランプボディ12の外部に配置された図示しないレベリングアクチュエータが接続されている。このレベリングアクチュエータの駆動により、灯具ユニット20が後傾姿勢になると光軸を上方に向け、灯具ユニット20が前傾姿勢になると光軸を下方に向けるなどのレベリング調整が可能となる。このような車両姿勢に応じた光軸調整により、車両用灯具10による前方照射の到達距離を最適な距離に調整できる。
灯具ユニット20は、プロジェクタ型のランプユニットであり、容器状の灯具ハウジング32、灯具ハウジング32の後半部の内壁面に設けられたリフレクタ34、灯具ハウジング32の後端に支持された光源36、灯具ハウジング32の前端開口部を閉じるように設けられた投影レンズ38、灯具ハウジング32の前半部に設けられ、リフレクタ34にて反射された光の照射方向を規制するシェード40を含む。
光源36は、「主光源」として機能し、本実施形態では放電灯バルブが使用されるが、白熱バルブやハロゲンバルブ、LEDなども使用可能である。本実施形態では、リフレクタ34は、光源36から放射される光を反射する。光源36から出射された光およびリフレクタ34にて反射された光は、投影レンズ38へと導かれる。
アウターレンズ13とランプボディ12との間には、車両用灯具10の内部構造が外部に露出しないよう外観上の見栄えを改善するためのエクステンション42(疑似リフレクタ)が配設されている。投影レンズ38は、そのエクステンション42の所定箇所に設けられた孔部にて露出するように設けられる。
アウターレンズ13の下面には振動子14が固定されている。振動子14は、電気信号が入力されるとその信号に応じてアウターレンズ13を振動させ、報知音を発生させる。このように、振動子14を他の部品に固定することで、振動子14の振動を増幅し、振動子14単独で発生させる音よりも大きな報知音を発生させることができる。また、報知音を発する装置を車両本体側に設ける必要がなくなるため、車両本体の省スペース化に寄与する。通常、灯具は車両の四隅に配置されていることが多いため、このように報知音を発する装置(振動子14)を灯具に設けることは広範囲に報知音を発するのに適している。
灯具ユニット20の下方位置には、灯具制御ユニット50が配置されている。灯具制御ユニット50は、光の照射制御を実行する照射制御部と、報知音の出力制御を実行する発音制御部を含む。照射制御部は、灯具ユニット20の点消灯制御、スイブルアクチュエータ28およびレベリングアクチュエータの制御を実行する。発音制御部は、振動子14の振動による発音制御を実行する。
図2は、振動子の構成例を示す説明図である。図2(a)は、振動子の外観斜視図、図2(b)は、振動子の縦断面図である。振動子14は、電磁式の振動体であり、その円筒容器状のボディ131の内部に筒状のコア131aが配設されている。コア131aの周囲には駆動コイル132が巻回されている。また、ボディ131の開口部には、リング状のバネ板133の外周縁部が取り付けられている。バネ板133の内周縁部には、振動板134が取り付けられている。振動板134の内面には、コア131aの筒内、すなわち駆動コイル132の内部に進入するように配置された円柱状のマグネット(永久磁石)135が固定されている。
ボディ131の外縁部の2箇所には、径方向外側に向かって突出するようにタブ片136が形成されている。それぞれのタブ片136には、ねじを挿通するための挿通穴136aが形成されている。ハーネスH1は、駆動コイル132に接続されており、ボディ131を貫通して外部に引き出されている。
振動子14は、ハーネスH1を通してその駆動コイル132に交流電流が印加される。このとき、駆動コイル132によって生じる交番磁界とマグネット135の磁界とによりマグネット135がコア131aの筒部の軸方向に往復移動する。そのとき、マグネット135と一体の振動板134も、バネ板133を撓ませながら板厚方向に往復移動、すなわち振動する。マグネット135および振動板134の振動は、車両用灯具10を構成するアウターレンズ13に伝達され、そのアウターレンズ13から音を発生させる。
図3は、車両用灯具10の制御システムの概略を示す機能ブロック図である。車両用灯具10は、車両100側の車両制御部102と連携してその照射制御および発音制御を実行する。車両制御部102と灯具制御ユニット50とは、CAN(Car Area Network)により通信可能に接続されている。灯具制御ユニット50は、上述のように光の照射制御を実行する照射制御部52と、報知音の出力制御を実行する発音制御部54を含む。
照射制御部52は、運転者によるライトスイッチ104の操作に起因して車両制御部102から点灯指令が出力されると、光源36の点灯制御を実行する。また、照射制御部52は、ステアリングセンサ106,車速センサ108,ナビゲーションシステム110等による検出情報に起因して車両制御部102から指令が出力されると、スイブルアクチュエータ28を制御して灯具ユニット20の光軸を車幅方向について調整する。例えば、曲路走行や右左折走行などの旋回時に灯具ユニット20の光軸をこれから進行する方向に向ける。さらに、照射制御部52は、レベリングアクチュエータ29を駆動し、灯具ユニット20の光軸を車両上下方向について調整する。例えば、加減速時における車両姿勢の前傾、後傾に応じて灯具ユニット20の姿勢を調整して前方照射の到達距離を最適な距離に調整する。
照射制御部52はまた、後述のように車両制御部102から報知指令を受け取ると、昼夜にかかわらず、自車の存在を報知するために光源36を点灯する。発音制御部54は、その報知指令に基づき振動子14に電気信号を出力し、その振動子14を振動させてアウターレンズ13にて増幅した報知音を出力させる。すなわち後述のように、音と光により自車の存在が報知される。
図1に戻り、車両用灯具10は、ハイブリッド車や電気自動車など低速時における走行音が静粛な車両に特に効果的に適用される。すなわち、車両用灯具10は、車両が低速走行等しているときに、アウターレンズ13による報知音と照射光の照射態様により周囲の人に自車の存在を報知する。後者の照射態様に関し、アウターレンズ13の一部(本実施形態では下部)には、「光学部材」および「光可変部材」としての複数段のステップ60が設けられている。
このような構成により、振動子14を振動させない通常状態においては、照射光は基本的にロービーム(実線矢印)となって車両前方に照射されるが、振動子14を振動させるとアウターレンズ13が上下に振動する。その結果、照射光の一部はその振動のタイミングでステップ60にて屈折し、ハイビーム(破線矢印)となる。つまり、照射光の一部はロービームとハイビームとを交互に繰り返し、光の揺らぎを生じさせる。
本実施形態では、車速センサ108により検出された車速が一定速度(例えば20km/h)以下になると、車両制御部102から灯具制御ユニット50に向けて自車の接近報知を行う旨の指令が出力される。灯具制御ユニット50は、この報知指令を受けると、昼夜にかかわらず光源36を駆動して光を出射させるとともに、振動子14を所定振動数にて振動させて報知音を発音させる報知制御を実行する。
この報知制御によれば、車両用灯具10の構成部品であるアウターレンズ13を振動させるとともに光源36から光が出射されることにより、そのアウターレンズ13が発音すると同時にその振動により出射光の状態が変化する。すなわち、報知音のみでなく光の状態変化による報知がなされ、自車の周囲の人の視覚および聴覚の双方を刺激することができる。その結果、車両用灯具10による報知機能をより高めることができる。
(変形例1−1)
図4は、変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本変形例では、アウターレンズ13に図1に示したステップ60は設けられておらず、別途設けた透明レンズ62が光の屈折方向を変化させる「光可変部材」として機能する。すなわち、光軸X上に透明レンズ62が設けられている。透明レンズ62は、光透過性の樹脂材からなる。そして、透明レンズ62の上部においてシェード40の端部近傍にステップが設けられている。また、透明レンズ62の下端はランプボディ12の底部に接続されており、その接続部の近傍に振動子14が固定されている。
このような構成により、振動子14を振動させない通常状態においては、ステップがシェード40の背後に隠れるため、照射光は基本的にロービーム(実線矢印)となって車両前方に照射される。一方、振動子14を振動させると、その振動がランプボディ12を介して透明レンズ62に伝わり、透明レンズ62が上下に振動する。その結果、その振動ごとに透明レンズ62のステップがシェード40から露出し、照射光の一部はその振動のタイミングでステップにて屈折し、ハイビーム(破線矢印)となる。つまり、照射光の一部はロービームとハイビームとを交互に繰り返し、光の揺らぎを生じさせる。
なお、本変形例においては透明レンズ62にステップを設けたが、ステップではなく一つまたは複数のスリットを設けてもよい。このような構成によれば、振動子14を振動させると、その振動ごとにスリットがシェード40から露出し、照射光の一部はその振動のタイミングでスリットにて回折し、ハイビームとなる。つまり、照射光の一部が同様に光の揺らぎを生じさせる。
(変形例1−2)
図5は、他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本変形例では、シェード63が光の遮光範囲を変化させる「光可変部材」として機能する。シェード63は、その下端がランプボディ12の底部に接続されており、その接続部の近傍に振動子14が固定されている。
このような構成により、振動子14を振動させない通常状態においては、照射光のうちハイビーム(破線矢印)となる部分はシェード63により遮蔽されるが、振動子14を振動させると、その振動がランプボディ12を介してシェード63に伝わり、シェード63が上下に振動する。その結果、照射光のうちハイビームとなる一部の遮蔽が解除される。つまり、振動によって部分的なハイビームの出射と遮断が交互に繰り返され、光の揺らぎを生じさせる。
(変形例1−3)
図6は、他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本変形例では、エクステンション42を振動子14のカバーとして機能させている。具体的には、下方のエクステンション42の下面に円筒状のリブ64を突設し、そのリブ64に振動子14の本体(ボディ131)を収容するように固定している。振動子14の振動は、エクステンション42からアウターレンズ13に伝達されるため、このような構成においてもステップ60は有効に機能する。このような構成によれば、振動子14を外側からより見え難い配置とすることができ、外観上の見栄えをより向上できる可能性がある。すなわち、図1に示した実施形態の構成は、アウターレンズ13の下部が車両のバンパーに隠れることを前提としているが、車両用灯具の種類によってはアウターレンズにおいてバンパーに隠れるエリアが非常に狭いものがある。本変形例によれば、そのような灯具であっても外観上の見栄えを改善できる。
(変形例1−4)
図7は、他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本変形例では、振動子14のカバーをエクステンション42の一部として機能させている。具体的には、下方のエクステンション42の所定箇所に孔66を設け、振動子14のカバーの一部を面一となるよう嵌合させて固定している。振動子14のカバーは、エクステンション42と同じ配色とし、外部からは別部材であることが認識され難くなっている。振動子14の振動は、エクステンション42またはランプボディ12からアウターレンズ13に伝達されるため、このような構成においてもステップ60は有効に機能する。このような構成によれば、変形例3と比較して省スペース化を実現できる。
なお、このように振動子14をエクステンション42と一体化するのではなく、リフレクタ34と一体化してもよい。すなわち、振動子14のカバーの端面にリフレクタ34の一部を設けてもよい。このような構成により、振動子14の振動により、光源36から出射された光の反射面の一部を振動させることができ、光の揺らぎを生じさせることができる。このような構成では、アウターレンズ13にステップ60を設ける必要もなくなる。
(変形例1−5)
図8は、他の変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本変形例では、振動子14の取り付けに際してその位置調整を可能とする取付構造70が設けられている。なお、同図においては便宜上、スイブルアクチュエータ28の周辺構成については図示が省略されている。
この取付構造70は、振動子14を収容するとともにランプボディ12に固定される有底筒状のハウジング72と、振動子14の前方に延出する伝達部材74と、振動子14の後側面に当接する長尺の雄ねじ76を含む。雄ねじ76は、ハウジング72の後側底面を貫通するとともに、ハウジング72に接合された雌ねじ78に螺合する形で片持ち状に支持されている。振動子14は、伝達部材74と雄ねじ76とに挟まれる態様で支持されている。ハウジング72の前端開口部には、振動子14の脱落を防止するためのストッパ80が設けられている。ハウジング72の底部と振動子14との間には、振動子14を前方に付勢するスプリング82が介装されている。
ランプボディ12の後側面において雄ねじ76に対応する位置には、調整作業用の孔84が設けられている。このような構成により、孔84を介して所定の工具を挿入し、雄ねじ76の螺入量を調整することにより振動子14の前後方向の位置、ひいては伝達部材74とアウターレンズ13との接触面圧を調整することができる。すなわち、車両用灯具の組み付けが完了した後に振動子14の位置を微調整できるため、振動子14の寸法や取り付け位置の精度を緩和することができる。
[第2実施形態]
図9は、第2実施形態係る車両用灯具の構成を示す説明図である。図9(a)は灯具を斜め前方からみた斜視図であり、図9(b)はその灯具の主要部の構成を示す。本実施形態の車両用灯具は、灯具の基本構成部材とは別に導光体およびその光源を設け、その導光体が発する光を散乱させることにより視覚的な報知を行うものである。
図9(a)に示すように、車両用灯具210は、ランプボディ12内の2つの灯具ユニット20の間に導光体212を備える。ただし、車両の外部から視認できるのは導光体212の一部であり、導光体212の他の部分はエクステンション42の背部に隠れることになる。すなわち、導光体212においてエクステンション42の前面側に見えるのは、図9(b)に示す導光体212のA部に相当する。
図9(b)に示すように、導光体212は、液体が満たされた透過性のチューブ216と、チューブ216の環状循環路の途中に取り付けられた振動子214と、チューブ216の端部に振動子214と同一軸線上に設けられた光源236と、環状循環路に液体を循環させるための流れをつくるモータ218とを備える。チューブ216は、エクステンション42の上下2箇所から延出するフック220(ツメ)に挟まれるようにして固定される。また、振動子214もランプボディ12から延出するフック220に挟まれるようにして固定される。
振動子214は、円筒状に構成され、その中央には流体を流通させるための貫通路242が形成されている。光源236は、チューブ216の側部に装着された透過性のケース240内に配設される。光源236はLEDからなり、その光軸が振動子214の貫通路242に差し込むように構成されている。モータ218により流体の流れが生成されることで、流体に含まれる気泡222も循環する。光源236から照射された光は、その流体や気泡222にて反射するが、振動子214の振動が伝達されることによりその反射光が散乱し、視覚的効果を生じさせる。
本実施形態においても、車速が一定速度以下になると、車両制御部102から灯具制御ユニット50に向けて自車の接近報知を行う旨の指令が出力される。灯具制御ユニット50は、この報知指令を受けると、昼夜にかかわらず光源236を駆動して光を出射させるとともに、振動子214を振動させて報知音を発音させる。すなわち、報知音と光の状態変化による報知がなされ、自車の周囲の人の視覚および聴覚の双方を刺激することができる。その結果、車両用灯具210による高い報知機能を実現できる。
(変形例2−1)
図10は、変形例に係る車両用灯具の構成を示す説明図である。図10(a)は灯具を斜め前方からみた斜視図であり、図10(b)は振動子の組み付け方法を示す斜視図であり、図10(c)は振動子の取付構造を示す部分断面図である。本変形例では、導光体としてビーズを使用する。
図10(a)に示すように、本変形例の車両用灯具においては、ランプボディ12の下部に光源付パネル250を設けている。パネル250は、図示のように薄型に構成され、灯具ユニット20等と干渉しないようエクステンション42の前面側のデッドスペースに配置されている。パネル250の側部には複数の光源252が設けられ、照射制御部52から電力が供給される。本変形例において光源252はLEDからなる。パネル250の内部には、多数のガラスビーズ254が収容されている。一方、振動子215は、エクステンション42に固定されている。
図10(b)および(c)に示すように、振動子215は、円筒状の本体の中間部に半径方向外向きに延出するフランジ部256を有し、そのフランジ部256の後側に4つの固定用の爪部258が等間隔で設けられている。また、フランジ部256の後面にはシール用のOリング260が嵌着されている。一方、エクステンション42には、振動子215の後部を挿通可能な相補形状の挿通孔262が設けられている。
振動子215は、いわゆるバヨネット方式にてエクステンション42に固定される。すなわち、図10(b)に示すように、振動子215の爪部258を挿通孔262の対応箇所に合わせるようにして挿通し、フランジ部256をエクステンション42に突き当てた状態で振動子215を軸線周りに回転させる(矢印参照)。これにより、図10(c)に示すように、フランジ部256と爪部258との間にエクステンション42を挟むようにして振動子215をエクステンション42に固定する。このとき、振動子215がOリング260を変形させてエクステンション42に固定されるため、両者の密着性が良く、防水性が確保されるとともに振動による音の伝達が効率良く行われる。
このような構成において、振動子215を振動させない通常状態においては、ビーズ254による視覚的効果は表れない。一方、振動子215の振動とともに光源252が点灯される。これにより、振動子215の振動がエクステンション42を介してパネル250に伝わり、内部のビーズ254を振動させる。このとき、光源252から照射される光が、振動する多数のビーズ254にて屈折または反射されることで光の揺らぎを生じさせる。すなわち、ビーズ254がほのかに輝き、光のイルミネーションを生成する。
なお、本変形例においてはビーズ254を用いる例を示したが、他の導光体を振動子により振動させる構成としてもよい。例えば、振動子215とアウターレンズ13との間に接触子を設け、その接触子を導光体としてもよい。あるいは、振動子215に導光体を片持ち状に固定してもよい。このように構成しても、導光体を振動させて光のイルミネーションを生成することができる。
(変形例2−2)
図11は、他の変形例に係る車両用灯具の構成を示す説明図である。図11(a)は灯具を斜め前方からみた斜視図であり、図11(b)は振動子の構成を示す斜視図である。本変形例では、光源そのものを導光体として振動子に直接固定する。すなわち、振動子215の前面にLEDからなる光源252が装着され、振動子215の振動により光源252そのものが振動し、照射光の揺らぎを生じさせる。このようにして光源252の振動による輝度変化を利用することで光が瞬くような演出をすることができる。なお、振動子215のエクステンション42への固定方法は変形例2−1と同様である。
[第3実施形態]
図12は、第3実施形態係る車両用灯具の構成を示す説明図である。図12(a)は灯具を発音させないときの状態を示す正面図であり、図12(b)は灯具を発音させたときの状態を示す正面図である。図12(c)および(d)は、灯具の振動による作用を示す説明図である。本実施形態の車両用灯具は、そのレンズが灯具の振動を感知して模様を変化させる構成を採用したものである。
図12(a)および(b)に示すように、本実施形態の車両用灯具310は、アウターレンズ13の内側面に振動周波数に応じて模様が変化する薄膜311が貼り付けられている。アウターレンズ13の上端および下端には、一対の電極312が埋め込まれている。アウターレンズ13の下端には振動子14が取り付けられる。
薄膜311は、図12(c)に示すように、その内部に微細な物質314を規則正しく配列したものである。この物質314は針状であり、薄膜311が振動しない状態では図示のように薄膜311の厚み方向、つまりアウターレンズ13の前後方向に配向される。このため、灯具ユニット20を点灯しても光はそのまま透過し、アウターレンズ13には外観上の変化はみられない。
一方、薄膜311が振動すると、図12(d)に示すように、物質314の一部は薄膜311の厚み方向と直角な方向、つまりアウターレンズ13の面に沿った方向に配向される。このため、灯具ユニット20を点灯するとその部分にて光が屈折または反射し、アウターレンズ13に所定の模様が表れる(図12(b)参照)。すなわち、薄膜311は、液晶のような機能を有する。この模様は、電極312に電圧を与えることによりリセット(消去)される。
本実施形態においても、車速が一定速度以下になると、車両制御部102から灯具制御ユニット50に向けて自車の接近報知を行う旨の指令が出力される。灯具制御ユニット50は、この報知指令を受けると、昼夜にかかわらず灯具ユニット20の光源を駆動して光を出射させるとともに、振動子14を振動させて報知音を発音させる。これにより、アウターレンズ13に模様が表示される。すなわち、報知音と光の状態変化による報知音がなされ、自車の周囲の人の視覚および聴覚の双方を刺激することができる。その結果、車両用灯具310による高い報知機能を実現できる。
[第4実施形態]
図13は、第4実施形態係る車両用灯具の構成を示す説明図である。図13(a)は灯具の概略構成を示す正面図であり、図13(b)は灯具の構成部品における振動子の取付構造を示す斜視図であり、図13(c)はその取付構造を示す側面図である。本実施形態の車両用灯具は、リアコンビネーションランプに振動子14を取り付けるものである。
図13(a)に示すように、本実施形態の車両用灯具410は、リアコンビネーションランプであり、アウターレンズ413の内方にターンシグナルランプ420、テール・ストップランプ422、バックアップランプ424およびリフレックスリフレクタ(以下「RR」と表記する)426を含む。そして、RR426に振動子14が取り付けられる。
RR426は投光性のある四角形状の本体428を有し、その内壁面に振動子14が固定される。RR426は、その一つの角部に設けたピボット430を介して図示略のランプボディに取り付けられる。振動子14はピボット430と対角上に配置され、本体428においてピボット430を挟む他の2つの角部にはスプリング432が設けられる。スプリング432は、一端が本体428に固定され、他端がランプボディに固定される。
本実施形態においても、車速が一定速度以下になると、車両制御部102から灯具制御ユニット50に向けて自車の接近報知を行う旨の指令が出力される。灯具制御ユニット50は、この報知指令を受けると、振動子14を振動させてRR426から報知音を発音させる。このとき、RR426が振動するため、その反射光が揺らぎ、視覚的効果を生じさせる。報知音と光の状態変化による報知音がなされ、自車の周囲の人の視覚および聴覚の双方を刺激することができる。その結果、車両用灯具410による高い報知機能を実現できる。
なお、本実施形態では振動子14をRR426に固定したが、別途導光体を設け、その導光体に固定してもよい。すなわち、導光体とそれに光を照射する光源を設け、振動子14の振動と同時にその光源を点灯させてもよい。あるいは、ターンシグナルランプ420、テール・ストップランプ422、バックアップランプ424など、リアコンビネーションランプを構成するランプのレンズに振動子14を固定してもよい。そして、振動子14の振動と同時にそれらの光源を点灯させてもよい。
(変形例4−1)
図14は、変形例に係る車両用灯具の構成を示す説明図である。図14(a)は灯具の概略構成を示す正面図であり、図14(b)は図14(a)のB−B矢視部分断面図である。本変形例のリアコンビネーションランプには、テール・ストップランプ422に振動子14が設けられている。すなわち、テール・ストップランプ422の内側にパネル440を設けている。パネル440は、図示のように薄型に構成され、内部に多数のガラスビーズ254が収容されている。振動子14は、パネル440に固定されている。
このような構成において、振動子14を振動させない通常状態においては、ビーズ254による視覚的効果は表れない。一方、振動子14の振動とともに光源444が点灯される。これにより、振動子14の振動がパネル440に伝わり、内部のビーズ254を振動させる。このとき、光源444から照射される光が、振動する多数のビーズ254にて屈折または反射されることで光の揺らぎを生じさせる。
[第5実施形態]
図15は、第5実施形態係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本実施形態の車両用灯具510は、灯具ユニット20とは別に、振動子14との振動動作同期用のランプユニット520を備える。ランプユニット520は、エクステンション42に取り付けられたリフレクタ522を有する。一方、灯具制御ユニット550は、報知制御を行う報知制御ユニット560と、灯具ユニット20の制御を行う照射制御ユニット570を含む。そして図示のように、振動子14とランプユニット520とは通電回路が直列に接続されている。報知制御ユニット560から発音指令信号が出力されると、それに合わせてランプユニット520が点灯する。なお、その点灯をなめらかにするために、振動子14とランプユニット520との間にコンデンサを設けてもよい。
本実施形態においても、車速が一定速度以下になると、車両制御部102から灯具制御ユニット550に向けて自車の接近報知を行う旨の指令が出力される。このとき、報知制御ユニット560は、ランプユニット520に向けて発音指令信号を出力する。このとき、振動子14の振動とランプユニット520の点灯が同時に行われ、振動によりランプユニット520の光が揺らぎ、視覚的効果を生じさせる。すなわち、報知音と光の状態変化による報知音がなされる。
一方、振動子14とランプユニット520の通電回路を直列にすることで、ランプユニット520の点灯有無により振動子14の故障有無を判断することができる。振動子14が故障すると、ランプユニット520の点灯もなされないためである。なお、ランプユニット520の点灯を確認し易くするために、ランプユニット520の点灯色を灯具ユニット20と異ならせてもよい。また、ランプユニット520を運転者から視認し易くなるよう車両用灯具510の上部に取り付けてもよい。
(変形例5−1)
図16は、変形例に係る車両用灯具の内部構造を説明する概略断面図である。本変形例の車両用灯具においては、報知制御と灯具ユニット20の照射制御の双方を行う灯具制御ユニット580が設けられる。そして、ライトスイッチ104のうちロービームを選択するための図示しないロースイッチがオン/オフのいずれであるかに応じて、音声と光による報知連動制御の実行パターンを変える。すなわち、ロースイッチがオンとされ、既にロービームが点灯している状態において車両制御部102か報知指令があると、灯具制御ユニット580は、振動子14を振動させて音声報知を実行する。一方、ロースイッチがオフとされ、ロービームが点灯していない状態において車両制御部102か報知指令があると、灯具制御ユニット580は、振動子14を振動させるとともにロービームを点灯し、音声と光による報知連動制御を実行する。
[第6実施形態]
図17は、第6実施形態係る車両用灯具システムを説明するための図である。図17(a)は本実施形態のシステムを示し、図17(b)は比較例に係るシステムを示す。本実施形態の車両用灯具システムには、第1〜第5実施形態のいずれかに係る車両用灯具を適用するとより効果的となる。
本実施形態においては、第1〜第5実施形態のいずれかに係る車両用灯具が車両100のヘッドランプとして左右に設けられている。そして、車両100が交差点に差し掛かると、図17(a)の左段に示すように左右の灯具から均等な大きさで発音がなされる状態から、図17(a)の右段に示すように、車両100が曲がる側の振動子に大電力を付与し、その音声を反対側よりも大きくする。図示の例では、車両が右折を行うため、右側の報知音が大きくなるように制御されている。このような構成により、車両100の曲がる側、つまり車両100が接近する側に歩行者Mが存在した場合、その歩行者Mに報知音を聞き取りやすくすることができる。
具体的には、車両制御部102が、ステアリングセンサ106の検出情報に基づいて車両100の右左折を判定すると、右折であれば右側の灯具の発音を大きくする旨の指令信号、左折であれば左側の灯具の発音を大きくする旨の指令信号を灯具制御ユニットに向けて出力する。灯具制御ユニットは、それらの指令信号にしたがい、対応する側の振動子に大電力を供給し、その音声を大きくする。なお、車両100の右左折については、ステアリングセンサ106のほか、ナビゲーションシステム110、図示しないヨーセンサ、ターン信号、顔向きセンサ等の検出情報に基づいて判定することも可能である。
なお、図17(b)に比較例として示すように、車両100が交差点に差し掛かるときに、左右の灯具の双方の報知音を大きくすることも考えられるが、そうすると、左右の振動子の双方に大電力を付与する必要がある。言い換えれば、図17(a)に示す本実施形態のシステムによれば、報知音を歩行者Mに向けて効果的に出力できるとともに、それによる消費電力を節約することができる。
図18は、車両用灯具の設置態様の良否について示す説明図である。振動子の配置については、本実施形態では図18(a)に示すように、車両100の左右のヘッドライトに設けたが、例えば、図18(b)に示すように、車両100の左前方と右後方の灯具に設けるようにしてもよい。振動子を車両100の前方のみに設けると、図18(c)に斜線領域にて示すように、音声が聞き取り難いエリアが生じる可能性があるからである。もちろん、車両100の前後左右の4箇所に合計4つの振動子を設置するのが好ましいが、振動子およびその制御ユニットに嵩む費用を考慮して、図18(b)に示すように対角線上の2つの灯具に設けるようにしてもよい。
以上、本発明を実施形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、実施形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。
(変形例1)
上記実施形態では、車両用灯具に発音と照射変化による2つの報知機能をもたせたが、例えば照射変化についてはドアミラーの点滅により行うようにしてもよい。あるいは、車両用灯具とドアミラーの双方により視覚的に報知するようにしてもよい。
(変形例2)
上記実施形態では述べなかったが、車両用灯具(ヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、シグナルランプ等のいずれであってもよい)に設置した振動子を、リモートコントロールキーのアンロック信号に応じて振動させ、発音させてもよい。発音には例えば運転者の好みを曲を発音させてもよい。すなわち、リモートコントロールキーを備えた車両においては通常、そのアンロック信号に応じて灯具の一部が点滅され、自車の居場所が知らされるところ、その灯具の点灯または点滅とともに灯具を発音させることで、自車の位置を報知させることができる。このような構成は、特に車両を大型駐車場に駐車するなど、自車の位置が他車に紛れて分かり難い状況において有効となる。
(変形例3)
上記実施形態では述べなかったが、車両用灯具(ヘッドランプ、リアコンビネーションランプ、シグナルランプ等のいずれであってもよい)の発音のリズムに合わせて灯具を点滅させてもよい。このように灯具から発せられる発音と光を協調させることにより、それらによる報知機能が相乗的に高まることが期待できる。
(変形例4)
上記実施形態では述べなかったが、車両用灯具の振動子14が振動して発音しているときに、その旨を車両のインストルメントパネルにインジケータとして表示させてもよい。車内の運転者には車両用灯具の発音が聞こえ難いため、このような構成により運転者が発音状態を確認でき、その便宜を図ることができる。
(変形例5)
上記実施形態では述べなかったが、運転者の便宜を考慮し、車両用灯具の報知音が車室内に聞こえ難くする構成を採用してもよい。例えば、ヘッドランプとリアコンビネーションランプの双方に振動子を設け、車速が所定速度以下の低速であるときに(例えばクリープ走行などのとき)、ヘッドランプにより後方に発せられた音声を、リアコンビネーションランプにより前方に発せされる音により打ち消すように音声出力制御を行ってもよい。
より具体的には、車両の前進時においては、直進時に車速が5km/h未満であれば、ヘッドランプを通常どおりに発音させ、リアコンビネーションランプからはその後方成分を打ち消すように発音させる。一方、直進時に車速が5km/h以上であれば、ヘッドランプとリアコンビネーションランプの双方を通常どおりに発音させるようにしてもよい。車両が極低速であると特に走行音が小さいため、報知音が運転者にとって耳障りとなる可能性が高いと考えられるためである。
カーブ走行時には、ヘッドランプを通常どおりに発音させ、リアコンビネーションランプからは車両が旋回する方向の音声が大きくなるようにしてもよい。車両が曲がる方向に存在する歩行者等を考慮するものである。車両が後進する場合には、ヘッドランプおよびリアコンビネーションランプの双方からバック用の発音をさせてもよい。あるいは、リアコンビネーションランプにより前方に発せられた音声を、ヘッドランプにより後方に発せされる音により打ち消すように音声出力制御を行ってもよい。報知音が車内の運転者に聞こえ難くするためである。
あるいは、車両用灯具において振動子が固定される部品をスイブル式とし、歩行者などが検知された場合に、その部品をスイブルさせて歩行者等に振り向けるなど、音声に指向性をもたせるようにしてもよい。例えば、標準的なフォグランプやコーナリングランプをスイブル式とし、振動子を固定して発音させてもよい。
なお、以上のような構成は自動車のみならず、二輪車に適用することも可能である。例えば、電動オートバイの構成部品に振動子を固定して発音させ、クラクションとして兼用させてもよい。
(変形例6)
上記実施形態では述べなかったが、バス等の乗り合い自動車において、緊急事態(バスジャック,火災等)が発生した場合に、それを外部に報知する手段としてランプから報知音を発信または音声にて外部に連絡する構成としてもよい。
(変形例7)
上記実施形態では詳細に述べなかったが、光センサを設け、夜間は振動子の駆動を禁止し、音の出ない構成としてもよい。なお、光センサでなく、ヘッドランプのスイッチがオンされているときに振動子の駆動を禁止するようにしてもよい。夜間はヘッドランプが照射されるため、車両の接近を周囲が認知し易い。また、例えば静まりかえった住宅街などで車両を静かに発車させたい場合、音を出すことが逆にハイブリッド車等のメリットを損なう可能性があることを考慮するものである。
あるいは、車両の周囲の明るさ又は光源の明るさに基づき生成される信号に応じて振動子の駆動状態を変化させ、灯具の部品から発せられる音量を調整するようにしてもよい。例えば、ヘッドランプの明るさが明るいときには灯具から発せられる音を小さくし、暗いときに大きくしてもよい。なお、ヘッドランプの明るさについては、光源の点灯制御を実行する照射制御部にて把握することができる。周囲の明るさについては、車両の走行環境(周囲の明るさ、地域、道路情報など)を取得する装置(センサや通信装置)から取得することができる。
(変形例8)
上記実施形態では述べなかったが、ヘッドランプと赤外線センサ(赤外分光法:IR法)とを連動させ、人が検知されたときにヘッドランプを発音させるようにしてもよい。また、ヘッドランプ内に指向性を有するスピーカを構成してもよい。例えば、車両に歩行者等を検知する赤外線センサを設置するとともに、ヘッドランプ内に放物面を有するリフレクタを配置し、人が検知されたときにそのリフレクタを振動させてもよい。また、車両の前後左右に赤外線センサを設置し、4方向に人を検出できるように構成してもよい。その際、ヘッドランプとリアコンビネーションランプにそれぞれスピーカを設けてもよい。例えば、左側の赤外線センサにより人が検知された場合、左側のヘッドランプとリアコンビネーションランプをメインに発音させるようにしてもよい。
また、周囲にイヤホン等で耳をふさいでいる人がいる場合、灯具からその人の音響機器に割込み信号を発信し、その人に自車の接近を知らせるようにしてもよい。また、車両のバックカメラを介して人が存在すると認識された場合、リアコンビネーションランプ内の振動子を振動させて発音させてもよい。その際、例えば「バックします」と具体的な音声を発音させてもよい。
(変形例9)
上記実施形態では述べなかったが、車種に合わせて灯具から発せられる音質を変更できるようにしてもよい。あるいは、ユーザの好みの音を選択できるように構成してもよい。例えば、スマートフォンなど携帯電話からの操作により、ユーザが音の種類を変更できるようにしてもよい。このような構成により、その日の気分や周囲の状況に応じて周辺によりアピールできる音を選択できるようになる。また、自車の前方を走行する車両の運転者が携帯電話を使用するなど、何らかのルール違反等を行っている際、自車の灯具から警告音を発するよう構成してもよい。その際、どこからともなくその音声が聞こえてくるモードとするのが好ましい。
また、ヘッドランプやリアコンビネーションランプなど、盗難されやすい箇所に振動子を取り付け、それらのランプの振動の変化を検知して振動子を振動させて音(セキュリティ音)を発するようにしてもよい。振動子の取り付け自由度が比較的高いためである。また、後続車両の運転者が居眠りや携帯電話の使用など、危険運転を行っている場合にこれを検知し、リアコンビネーションランプ内の振動子を振動させて発音させてもよい。危険運転か否かはバックカメラによる画像認識により行うこともできる。
また、車両制御装置(ECU)にホーン音を記録しておき、所定のスイッチがオンにされたときにそのホーン音を灯具から出力するようにしてもよい。その場合、振動子はヘッドランプおよびリアコンビネーションランプの双方に設けてもよい。特にトラックやバスなどの大型車においては、「右/左に曲がります」、「バックします」などの音声をECUに記録してもよい。また、ゴミ収集車や移動販売車両の音楽や音声なども同様に記録してもよい。
(変形例10)
上記実施形態では述べなかったが、周囲の人の背の高さに応じて音を変更するようにしてもよい。例えば、子供にはおもちゃの音、大人には車の音などにより興味をひき、自車をアピールしてもよい。
(変形例11)
上記実施形態では述べなかったが、自車が走行する場所に応じて音量を異ならせるようにしてもよい。例えば、駐車場からの発車時には比較的大きく発音させ、渋滞中などの低速走行時は発音を小さくするか、発音させないようにしてもよい。GPSや走行状況から判断して、それらの音量を調整してもよい。また、車速や加速度に応じて音質が変わるように構成してもよい。車速が上昇するにつれてエンジン音が高くなるように音質も変えるようにしてもよい。バックギヤ(R:リバース)に入れられたときに、(リバース時の速度に関わりなく)リアコンビネーションランプから発音させるようにしてもよい。
10 車両用灯具、 12 ランプボディ、 13 アウターレンズ、 14 振動子、 20 灯具ユニット、 34 リフレクタ、 36 光源、 38 投影レンズ、 40 シェード、 42 エクステンション、 50 灯具制御ユニット、 60 ステップ、 62 透明レンズ、 63 シェード、 100 車両、 102 車両制御部、 210 車両用灯具、 212 導光体、 214,215 振動子、 216 チューブ、 236,252 光源、 254 ビーズ、 310 車両用灯具、 311 薄膜、 312 電極、 410 車両用灯具、 413 アウターレンズ、 420 ターンシグナルランプ、 422 テール・ストップランプ、 424 バックアップランプ、 426 RR、 444 光源、 510 車両用灯具、 520 ランプユニット、 522 リフレクタ、 550 灯具制御ユニット、 560 報知制御ユニット、 570 照射制御ユニット、 580 灯具制御ユニット。

Claims (5)

  1. 光源と、
    当該車両用灯具を構成する部品に固定され、電気信号を受けて振動により該部品を発音させる振動子と、
    を備え、
    前記光源から光を出射させるとともに前記振動子を振動させ、前記部品を発音させると同時に当該車両用灯具から出射される光の状態を変化させることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記光源から光が出射された状態で前記振動子の振動が伝達されることにより、その光を散乱させる光学部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記光源から出射される光の光路に配置され、前記部品の振動とともに光路に対する相対位置が変化することにより、その光の屈折方向または遮光範囲を変化させる光可変部材をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用灯具。
  4. 前記光源が、当該車両用灯具から車両外部へ向けて光を出射する主光源であり、
    前記光可変部材は、前記主光源の光の照射方向前方に設けられ、前記振動子の振動が伝達されることによりその光路に対する相対位置が変化し、車両外部への光の出射状態を変化させることを特徴とする請求項3に記載の車両用灯具。
  5. 車両の周囲の明るさ又は前記光源の明るさに基づき生成される信号に応じて前記振動子の駆動状態を変化させ、前記部品から発せられる音量を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用灯具。
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