JP2013240745A - 噴霧ノズルの構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】高圧二酸化炭素塗装などに用いる二酸化炭素による噴霧装置の噴霧ノズルの構造を提供する。
【解決手段】連続的に供給する高圧二酸化炭素と、同じく連続的に供給する高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、高圧下で混合し、有機性流体の粘度を低下させて、該有機性流体を高圧環境から大気圧へ噴霧する二酸化炭素噴霧装置の噴霧ノズルの構造であって、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止できる構造を持つ閉止手段を有し、噴霧ノズル閉止直後に、噴霧ノズル内に残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、別に供給する高圧二酸化炭素により洗浄ができる構造を持つ洗浄手段を有することからなる噴霧ノズルの構造。
【効果】噴霧ノズルの噴霧閉止後にみられる液ダレや噴霧再開時のトラブルを抑制し、安定した塗装、塗工を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧二酸化炭素を、粘性低下媒体として、塗料などの高粘度有機流体中に混合・溶解させ、該有機流体を高圧環境から大気圧へ噴霧するプロセスに使用する噴霧装置の噴霧ノズルの構造に関するものであり、更に詳しくは、上記噴霧プロセスにおいて、噴霧ノズルを閉止した場合に、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間に残存する流体を、別に供給する高圧二酸化炭素により瞬時に洗浄除去する手段を具備した噴霧ノズルの構造に関するものである。本発明は、上記噴霧プロセスにおいて、噴霧ノズルを閉止した場合に通常みられる、該噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間に残留した流体による液ダレの発生により、塗膜性能や、製膜性能の悪化に繋がる問題を確実に防ぐことを可能とする新しいタイプの噴霧ノズルの構造に関する新技術・新製品を提供するものである。
従来、塗料などの高粘度有機流体をコーティングする方法として、噴霧技術が広く用いられているが、これらは、最終的な製品の形態によって、製膜技術、若しくは微粒化技術に区分することができる。この場合、塗料の多くは、単体では流動性が乏しいため、真溶剤と言われる有機溶媒に溶解して、流動性を確保することが行われている。しかし、この状態でも、一般に、塗料は、粘度が高いことが多いため、希釈溶剤と言われる別の有機溶媒を加えて、噴霧可能な粘度までその粘度を低下させて、連続噴霧ができるようにしている。この技術の代表例が、スプレー塗装やスプレー塗工における噴霧技術である。
近年、上述の有機溶媒の代替として、亜臨界や超臨界条件下のCOを含む高圧COを有機溶媒などの有機性流体に混合し、該有機性流体の粘性を低下させて、高圧条件下でスプレー塗装、若しくはスプレー塗工するプロセスが提案されている(特許文献1、非特許文献1)。このプロセスでは、高圧COが有機溶媒と同様な溶媒特性を奏することから、塗料及び高圧COを同時に連続的に供給することで、塗料に対して約30%程度の高圧COを混合・溶解して塗料の粘度を低下させ、その粘性を低下させた塗料を高圧環境から大気圧へ噴霧する、いわゆる低環境負荷型の塗装装置が提案されている。
上述の技術は、高圧COを粘性低下媒体として塗料などの高粘度有機流体中に混合・溶解させ、粘性を低下させた塗料を高圧環境から噴霧ノズルを介して大気圧へ噴霧するプロセス技術である。この場合、塗料を噴霧ノズルから大気圧へ噴霧する大気への放出過程で、減圧を生じ、ほとんどのCOは、液体中から気体として脱離する。また、大気中に放出された液滴中にも、COは溶解しており、これらが液滴中から気化することによる微細化効果も生起すると考えられる。既存のプロセス技術は、多量の有機溶媒を使用するプロセスであることから、これらのプロセスを、高圧COによる噴霧プロセスに転換することが可能となれば、有機溶媒の使用量を大幅に低減することができ、また、実際、スプレー塗装やスプレー塗工は、非常に多くの分野で使用されているため、広範囲において既存のプロセス技術の高圧COによる噴霧プロセスへの展開が期待される。
このような高圧COによる噴霧プロセスでは、COを溶解させて低粘性化させた高粘度有機流体は、噴霧ノズルから噴出されるので、該噴霧ノズルは、その噴霧ノズルの噴出口の近傍で閉止できる閉止部を有する構造のものが望ましく、実際に商品化されているノズルも存在する。しかし、多くの噴霧ノズルは、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間において、流体が徐々に排出されることが原因となって、液ダレなどが生じる問題があった。
噴霧ノズルは、高圧COによる噴霧プロセスのように、高圧噴霧を特徴とする場合、従来、塗装で用いられてきた2流体ノズルによる空気せん断噴霧ノズルに比べて、噴霧ノズルの噴出口は、微細な細孔となるため、圧力損失が大きくなる。従って、噴霧ノズルを閉止した場合、閉止部から噴出口までの空間の流体が完全に排出されるまでに、時間を要することになり、その結果、液ダレなどが発生し、塗膜性能や製膜性能の悪化に繋がる問題があった。
特開平1−258770号公報
鈴木ら、「高圧マイクロ混合器を用いたCO2塗装技術の開発」、塗装工学、Vol.44、No.7、230−237(2009)
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、高圧COによる噴霧プロセスのように、高圧噴霧を特徴とする場合、噴霧ノズルを閉止した場合においても、該噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間における流体による液ダレなどの発生がない、新しいタイプの噴霧ノズルを開発することを目標として鋭意研究を重ねた結果、噴霧ノズルとして、二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズルの直前で閉止できる構造を有し、更に、噴霧ノズル内に微量残留した二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機流体若しくは有機性流体を、高圧二酸化炭素により瞬時に洗浄できる構造を有するように構成することにより所期の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、噴霧ノズルを閉止した場合においても、該噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間における流体による液ダレの発生などの問題がない、新しいタイプの噴霧ノズルを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)連続的に供給する高圧二酸化炭素と、同じく連続的に供給する高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、高圧下で混合・溶解し、有機性流体の粘度を低下させて、該有機性流体を高圧環境から大気圧へ噴霧する二酸化炭素噴霧装置の噴霧ノズルの構造であって、
高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止できる構造を持つ閉止手段を有し、噴霧ノズル閉止直後に、噴霧ノズル内に微量残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、別に供給する高圧二酸化炭素により洗浄する構造を持つ洗浄手段を有することを特徴とする噴霧ノズルの構造。
(2)高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段が、ストップバルブ方式の構造であり、バルブ閉止の駆動源が、スプリング若しくは空気圧による駆動手段である、前記(1)に記載の噴霧ノズルの構造。
(3)高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段に用いられるストップバルブ方式の第1のニードルの内側に、該第1のニードルとは別に、ストップバルブ方式の、洗浄用高圧二酸化炭素を閉止する第2のニードルを設け、第1のニードルが閉止作動したことにより、第2のニードルと第1のニードルの閉止が解かれ、第2のニードルによって閉止されていた洗浄用高圧二酸化炭素が、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から流出して、該高圧二酸化炭素により、噴霧ノズル内部に残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、洗浄する手段を有する、前記(1)又は(2)に記載の噴霧ノズルの構造。
(4)第1のニードルが閉止された状態で、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から洗浄用高圧二酸化炭素を噴出して、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度流体若しくは有機性流体の洗浄を行っている際に、第1のニードル内部の第2のニードルを閉止できる構造を持つストップバルブ方式の閉止手段を有し、その駆動源が、スプリング若しくは空気圧による駆動手段である、前記(1)から(3)のいずれかに記載の噴霧ノズルの構造。
(5)第2のニードルが全開状態に保持されている状態で、第1のニードルの駆動を2段階に制御することにより、第1のニードル並びに第2のニードルの何れも開状態を確保する構造を有する、前記(1)から(4)のいずれかに記載の噴霧ノズルの構造。
(6)噴霧ノズルの先端に、アシストエアーを供給し、該アシストエアーにより噴霧ノズルのスプレー形状を制御する、前記(1)から(5)のいずれかに記載の噴霧ノズルの構造。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明の噴霧ノズルの構造は、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止できる構造を持つ閉止手段を有し、噴霧ノズル閉止直後に、噴霧ノズル内に微量残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、別に供給する高圧二酸化炭素により洗浄する構造を持つ洗浄手段を有することを特徴とするものである。
本発明では、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段が、ストップバルブ方式の構造であり、バルブ閉止の駆動源が、スプリング若しくは空気圧による駆動手段であること、を好ましい実施の形態としている。
また、本発明では、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段に用いられるストップバルブ方式の第1のニードルの内側に、該第1のニードルとは別に、ストップバルブ方式の、洗浄用高圧二酸化炭素を閉止する第2のニードルを設け、第1のニードルが閉止作動したことにより、第2のニードルと第1のニードルの閉止が解かれ、第2のニードルによって閉止されていた洗浄用高圧二酸化炭素が、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から流出して、該高圧二酸化炭素により、噴霧ノズル内部に残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、洗浄する手段を有すること、を好ましい実施の形態としている。
また、本発明では、第1のニードルが閉止された状態で、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から洗浄用高圧二酸化炭素を噴出して、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度流体若しくは有機性流体の洗浄を行っている際に、第1のニードル内部の第2のニードルを閉止できる構造を持つストップバルブ方式の閉止手段を有し、その駆動源が、スプリング若しくは空気圧による駆動手段であること、を好ましい実施の形態としている。
更に、本発明では、第2のニードルが全開状態に保持されている状態で、第1のニードルの駆動を2段階に制御することにより、第1のニードル並びに第2のニードルの何れも開状態を確保する構造を有すること、噴霧ノズルの先端に、アシストエアーを供給し、該アシストエアーにより噴霧ノズルのスプレー形状を制御すること、を好ましい実施の形態としている。
本発明は、連続的に供給する高圧二酸化炭素と、同じく連続的に供給する高粘度有機性流体を、高圧下で混合・溶解し、該高粘度有機性流体の粘度を低下させて、これを高圧環境から大気圧へ噴霧する二酸化炭素噴霧装置において、二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止ができる構造を持つ閉止手段を有し、更に、噴霧ノズル内に微量残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、高圧二酸化炭素により瞬時に洗浄ができる構造を持つ洗浄手段を有することを特徴とする噴霧ノズルの構造を提供するものである。
本発明において、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造は、例えば、ストップバルブ方式の構造が好適である。バルブ閉止の駆動源は、例えば、スプリング、若しくは空気圧による駆動が好適である。その具体例として、旭サナック(株)の自動ガンシリーズ エアラップ自動ガンなどが例示される。[http://www.sunac.co.jp/〜coating/products/index.html参照]。
また、本発明においては、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段に用いられるストップバルブ方式の構造として、好適には、第1のニードルの内側に、該ニードルとは別に、ストップバルブ方式の、洗浄用高圧二酸化炭素を供給する第2のニードルを設ける。これらは、第1のニードルが閉止作動した際に、第2のニードルと第1のニードルの閉止が解かれ、第2のニードルによって閉止されていた洗浄用高圧二酸化炭素が、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から流出し、それにより、該高圧二酸化炭素により、噴霧ノズル内部に微量残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体が、洗浄される。
また、本発明では、第1のニードルが閉止された状態において、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から洗浄用高圧二酸化炭素を噴出して、該高圧二酸化炭素により、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度流体若しくは有機性流体の洗浄を行っている際に、第1のニードル内部の第2のニードルを閉止できる構造として、好適には、駆動源のスプリング若しくは空気圧により迅速駆動が可能であるニードル閉止手段を設置する。
また、第2のニードルが全開状態に保持されている状態で、第1のニードルの駆動を2段階に制御することにより、第1のニードル並びに第2のニードルの何れも開状態を確保する構造とすること、また、噴霧ノズルの先端にアシストエアーを供給し、該アシストエアーにより噴霧ノズルのスプレー形状を制御する構造とすること、が好ましい。
本発明において、高粘度有機性流体としては、例えば、塗料塗工液、ポリマー溶液が例示され、この場合、これらは、高圧二酸化炭素を混合・溶解させた状態の流体、若しくは高圧二酸化炭素を混合する前の高圧二酸化炭素を混合・溶解させてない状態の流体、のいずれでも使用することが可能である。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)噴霧ノズルを閉止した際の、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間に残留する高粘度流体などを洗浄除去することができる。
(2)すなわち、高粘度有機性流体又は溶融樹脂と高圧二酸化炭素を混合して粘度低下させ、これを高圧下から大気圧へ噴霧するプロセスにおいて、噴霧ノズル内部の閉止部から噴出口までの微細空間に残留する高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、別に供給する高圧二酸化炭素で、噴霧閉止直後に洗浄除去することができる。
(3)そのため、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間に残留する高粘度流体などの液ダレや、噴霧再開時のトラブルを抑制し、安定した塗装、塗工を実現することができる。
本発明の噴霧ノズルの構造の一例を示す。 本発明の噴霧ノズルのノズル接続詳細図である。図中、1はノズル接続表を示し、2は動作時のエアー状況を示す。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本発明の噴霧ノズルの実施の形態について、塗装装置を例にして具体的に説明する。
噴霧ノズルの図面を、図1に示す。噴霧ノズルの詳細図を図2に示す。図2において、1はノズル接続表を示し、2は動作時のエアー状況を示す。図1の噴霧ノズルにおいて、N1には、高圧二酸化炭素を混合・溶解させた塗料の供給手段が接続される。N2には、洗浄用高圧二酸化炭素の供給手段が接続される。N3、N4には、アシストエアーの供給手段が接続される。N5には、第1ニードルリフト用の空気の供給手段が接続される。N6には、第2ニードル閉止用の空気の供給手段が接続される。N7には、第1ニードル閉止用の空気の供給手段が接続される。
図1の左下に、噴霧ノズルの動作時における、第1ニードル及び第2ニードルの動作を示した。図2の1に、ノズル接続表を示し、図2の2に、動作時のエアー状況を示した。初めに、塗料のスプレー時には、N5から、第1ニードルリフト用の空気が供給され、それにより、ピストン1(図中9)と同じく、第1ニードルがリフトされる。この時、第2ニードルと第1ニードルの内側が閉止される。従って、N1から導入される高圧二酸化炭素を混合・溶解させた塗料が噴霧ノズルに流入し、当該高圧二酸化炭素を混合・溶解させた塗料が噴霧ノズルのノズルチップ(図中33)から噴出される。
高圧二酸化炭素を混合・溶解させた塗料の噴霧ノズルからの噴出を閉止させる場合、N7から第1ニードル閉止用の空気を導入し、N5から空気を排出することで、ピストン1(図中9)を移動させて、第1ニードルを閉止させる。これにより、N1から導入される高圧二酸化炭素を混合・溶解させた塗料の流通は、閉止する。それと同時に、N2に供給される洗浄用高圧二酸化炭素が、第2ニードルのスリットを流通し、第1ニードル先端部に設けられた洗浄用噴出口から流出し、噴霧ノズルの閉止部からノズルチップまでの微小空間が洗浄される。この時、第2ニードルは、N2に供給された洗浄用高圧二酸化炭素により、ピストン2(図中19)が、常時リフトされた状態となる。
次に、N2に供給される洗浄用高圧二酸化炭素を閉止するため、N6に第2ニードル閉止用の空気を供給すると、ピストン2(図中19)が作動して、第2ニードルを閉止し、これにより、第2ニードルは全閉状態となる。また、この場合、洗浄用高圧二酸化炭素が接続されている状態にした上で、N6に空気を供給しない状態、すなわち、第2ニードルが全開状態を保持されている状態にし、かつN5の動作空気を2段階に供給して第1ニードルを2段階で動作できるようにすることにより、第1ニードルと第2ニードルを両方ともリフトさせて、開−開の状態を得ることも可能である。本実施例により、噴霧ノズル内部の閉止部から噴出口までの微細空間に残留する高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度流体若しくは有機性流体を、高圧二酸化炭素により、噴霧閉止直後に洗浄することにより、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間における液ダレの発生や噴霧再開時のトラブルを抑制し、安定的な連続噴霧運転が実現できることが確認された。
以上詳述したように、本発明は、噴霧ノズルの構造に係るものであり、本発明により、噴霧ノズルを閉止した際の、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間に残留する高粘度流体などを洗浄除去することができる。本発明では、高粘度有機性流体や溶融樹脂に高圧二酸化炭素を混合・溶解して粘度低下させ、これを高圧下から大気圧へ噴霧するプロセスにおいて、噴霧ノズル内部の閉止部から噴出口までの微細空間に残留する高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度流体若しくは有機性流体を、高圧二酸化炭素により、噴霧閉止直後に洗浄することができる。そのため、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間における液ダレや、噴霧再開時のトラブルを抑制し、安定した塗装、塗工を実現することができる。本発明は、噴霧ノズルにおける、噴霧ノズルの閉止部から噴出口までの空間における液ダレなどの塗膜性能や、製膜性能の悪化に繋がる問題を確実に防止することが可能な新しいタイプの噴霧ノズルの構造を提供するものとして有用である。
N1:二酸化炭素溶解塗料供給口
N2:洗浄用高圧二酸化炭素供給口
N3:アシストエアー供給口
N4:アシストエアー供給口
N5:第1ニードルリフト用空気接続口
N6:第2ニードル閉止用空気接続口
N7:第1ニードル閉止用空気接続口
1:ピストン1
19:ピストン2
33:ノズルチップ

Claims (6)

  1. 連続的に供給する高圧二酸化炭素と、同じく連続的に供給する高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、高圧下で混合・溶解し、有機性流体の粘度を低下させて、該有機性流体を高圧環境から大気圧へ噴霧する二酸化炭素噴霧装置の噴霧ノズルの構造であって、
    高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止できる構造を持つ閉止手段を有し、噴霧ノズル閉止直後に、噴霧ノズル内に微量残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、別に供給する高圧二酸化炭素により洗浄する構造を持つ洗浄手段を有することを特徴とする噴霧ノズルの構造。
  2. 高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段が、ストップバルブ方式の構造であり、バルブ閉止の駆動源が、スプリング若しくは空気圧による駆動手段である、請求項1に記載の噴霧ノズルの構造。
  3. 高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、噴霧ノズル直前で閉止する構造を持つ閉止手段に用いられるストップバルブ方式の第1のニードルの内側に、該第1のニードルとは別に、ストップバルブ方式の、洗浄用高圧二酸化炭素を閉止する第2のニードルを設け、第1のニードルが閉止作動したことにより、第2のニードルと第1のニードルの閉止が解かれ、第2のニードルによって閉止されていた洗浄用高圧二酸化炭素が、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から流出して、該高圧二酸化炭素により、噴霧ノズル内部に残留した高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度有機性流体若しくは有機性流体を、洗浄する手段を有する、請求項1又は2に記載の噴霧ノズルの構造。
  4. 第1のニードルが閉止された状態で、第1のニードルの先端に加工された洗浄用噴出口から洗浄用高圧二酸化炭素を噴出して、高圧二酸化炭素を混合・溶解した高粘度流体若しくは有機性流体の洗浄を行っている際に、第1のニードル内部の第2のニードルを閉止できる構造を持つストップバルブ方式の閉止手段を有し、その駆動源が、スプリング若しくは空気圧による駆動手段である、請求項1から3のいずれかに記載の噴霧ノズルの構造。
  5. 第2のニードルが全開状態に保持されている状態で、第1のニードルの駆動を2段階に制御することにより、第1のニードル並びに第2のニードルの何れも開状態を確保する構造を有する、請求項1から4のいずれかに記載の噴霧ノズルの構造。
  6. 噴霧ノズルの先端に、アシストエアーを供給し、該アシストエアーにより噴霧ノズルのスプレー形状を制御する、請求項1から5のいずれかに記載の噴霧ノズルの構造。
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