JP6277303B1 - 塗装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの液体二酸化炭素源に対して複数の噴霧ガンが接続された塗装装置において、噴霧ガンに対する液体二酸化炭素の流量を高い精度で制御できる塗装装置を提供すること。【解決手段】塗装装置100は、液体二酸化炭素源2と、複数の噴霧ガン8a,8b,8c,8dと、液体二酸化炭素源と全ての前記噴霧ガンとを接続する二酸化炭素ラインLAと、二酸化炭素ラインに塗料を供給する塗料供給部4と、を備える。二酸化炭素ラインは、液体二酸化炭素源側から順に、第1ラインLA1と、第1ラインに接続された複数の副ラインLA2a,LA2b,LA2cを有する第1分岐ラインLA2と、第1分岐ラインの個々の副ラインに設けられたオリフィス12a,12b,12c及びバルブ10a,10b,10cの組合せと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、塗装装置に関する。
樹脂成分を含む塗料と、二酸化炭素との混合物を対象物に噴霧する、いわゆる二酸化炭素塗装法が知られている。
特許第5429928号公報 特開2016−101580号公報 特開2016−93807号公報
ところで、二酸化炭素塗装装置において、1つの液体二酸化炭素源に対して複数の噴霧ガンが接続されている場合がある。この場合、各噴霧ガンに対して適切な量の液体二酸化炭素を供給することが必要となる。しかしながら、液体二酸化炭素の粘度は非常に低いため、流量調節バルブを用いても、1つの噴霧ガンに必要とされる流量範囲、例えば、通常の噴霧ガンでは0.1〜100g/minの流量範囲において、液体二酸化炭素の流量を精度良く調整することは困難である。
各噴霧ガンに供給される液体二酸化炭素の量を精度良く調整できない場合、噴霧ガンに供給される塗料の量と液体二酸化炭素の量との比が好適範囲からずれる場合がある。液体二酸化炭素の含有量が過剰となると、塗料中の樹脂成分が析出して、配管が詰まり易い。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、1つの液体二酸化炭素源に対して複数の噴霧ガンが接続された塗装装置において、噴霧ガンに対する液体二酸化炭素の流量を高い精度で制御できる塗装装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る第1の塗装装置は、液体二酸化炭素源と、複数の噴霧ガンと、液体二酸化炭素源と全ての噴霧ガンとを接続する二酸化炭素ラインと、二酸化炭素ラインに塗料を供給する塗料供給部と、を備える。二酸化炭素ラインは、液体二酸化炭素源側から順に、第1ラインと、第1ラインに接続された複数の副ラインを有する第1分岐ラインと、第1分岐ラインの個々の副ラインに設けられたオリフィス及びバルブの組合せと、を有する。
第1の塗装装置では、各副ラインの液体二酸化炭素の流量は各オリフィスにより精度良く制御され、また、各副ラインにおける液体二酸化炭素の流れの有無はバルブの開閉により容易に制御できる。そのため、第1の塗装装置では、バルブの開閉の状態とオリフィスの径との組み合わせにより、各副ラインから噴霧ガンに供給される液体二酸化炭素の量を精度良く制御でき、個々の噴霧ガンに対して必要な流量の液体二酸化炭素を1つの液体二酸化炭素源から容易に供給することが可能となる。
第1の塗装装置では、オリフィスの径が互いに異なってよい。これにより、各副ラインにより供給される液体二酸化炭素の流量を互いに異ならせることができる。
1つの態様において、第1の塗装装置は、塗料供給部を複数備えてよい。また、二酸化炭素ラインは、第1分岐ラインの全ての副ラインに接続された1つの合流ラインと、合流ラインに接続された複数の副ラインを有する第2分岐ラインと、を更に有してよい。また、第2分岐ラインの個々の副ラインに対して1つの噴霧ガンが接続されてよい。第2分岐ラインの個々の副ラインに対して1つの塗料供給部から塗料が供給されてよい。
本態様によれば、二酸化炭素ラインが合流ラインを有することにより、複数の副ラインから供給される液体二酸化炭素の合計量を1つの噴霧ガンに移送することもできるため、対応可能な流量の種類を増やすことができる。また、個々の副ラインに対して、個別に塗料供給部が設けられているので、異なる塗料を塗装可能であるという効果がある。ただし、同時に複数の噴霧ガンを使用できない。
別の態様において、第1の塗装装置では、二酸化炭素ラインは、第1分岐ラインの全ての副ラインに接続された1つの合流ラインと、合流ラインに接続された複数の副ラインを有する第2分岐ラインと、を更に有してよい。また、第2分岐ラインの個々の副ラインに対して1つの噴霧ガンが接続されてよい。また、合流ラインに対して塗料供給部から塗料が供給されてよい。
本態様においても、二酸化炭素ラインが合流ラインを有することにより、複数の副ラインから供給される液体二酸化炭素の合計量を1つの噴霧ガンに移送することもできるため、対応可能な流量を増やすことができる。また、合流ラインに対して塗料供給部が設けられているので、同じ塗料を複数の噴霧ガンで塗装可能であるという効果がある。また、同時に複数の噴霧ガンを使用できる。
別の態様において、第1の塗装装置は、塗料供給部を複数備えてよい。また、第1分岐ラインの個々の副ラインに対して、液体二酸化炭素源側から順に、1つの塗料供給部及び1つの噴霧ガンが接続されてよい。また、第1分岐ラインの個々の副ラインにおいて、オリフィス及びバルブの組合せは、塗料供給部よりも液体二酸化炭素源側にあってよい。
この場合、第1分岐ラインの副ラインを介して液体二酸化炭素が合流することなく噴霧ガンに供給されるので、異なる塗料を塗装可能であり、かつ、同時に複数の噴霧ガンを使用できるという効果がある。
第1の塗装装置は、第1ラインに設けられた二酸化炭素ポンプを更に備えてよい。これにより、オリフィス前段の圧力を一定にすることができ、流量の精度をより高められる。
第1の塗装装置は、個々の噴霧ガンが噴霧可能状態である、又は、噴霧不可能状態であるかを検知する検知部と、噴霧可能状態であると検知された噴霧ガンに対して液体二酸化炭素が供給されるように個々のバルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を更に備えてよい。
本発明の一側面に係る第2の塗装装置は、液体二酸化炭素源と、複数の噴霧ガンと、液体二酸化炭素源と全ての噴霧ガンとを接続する二酸化炭素ラインと、二酸化炭素ラインに設けられた二酸化炭素ポンプと、二酸化炭素ラインに塗料を供給する塗料供給部と、を備える。二酸化炭素ラインは、液体二酸化炭素源側から順に、第1ラインと、第1ラインに接続された複数の副ラインを有する第1分岐ラインと、を有する。第1分岐ラインの個々の副ラインに対して1つの噴霧ガンが接続されている。二酸化炭素ポンプは、第1ラインに設けられて液体二酸化炭素を移送する。二酸化炭素ポンプは、容積式ポンプである。
第2の塗装装置は、液体二酸化炭素を移送する二酸化炭素ポンプとして容積式ポンプを備える。容積式ポンプは、流量の制御性に優れる。そのため、二酸化炭素ポンプの移送量を、個々の噴霧ガンに対して必要とされる流量に応じて精度良く調節できる。そのため、個々の噴霧ガンに対して必要な流量の液体二酸化炭素を1つの液体二酸化炭素源から容易に供給することができる。
第2の塗装装置では、第1ラインに対して塗料供給部から塗料が供給されてよい。第1ラインに対して塗料供給部が設けられていると、同じ塗料を複数の噴霧ガンで塗装可能であるという効果がある。また、同時に複数の噴霧ガンを使用できる。
第2の塗装装置は、塗料供給部を複数備えてもよい。このとき、第1分岐ラインの個々の副ラインに対して1つの塗料供給部から塗料が供給されてよい。個々の副ラインに対して、個別に塗料供給部が設けられていると、異なる塗料を塗装可能であるという効果がある。ただし、同時に複数の噴霧ガンを使用できない。
第2の塗装装置では、個々の前記噴霧ガンが噴霧可能状態である、又は、噴霧不可能状態であるかを検知する検知部と、噴霧可能状態であると検知された噴霧ガンに対して液体二酸化炭素が供給されるように二酸化炭素ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、を更に備えることができる。
上記の塗装装置では、噴霧ガンは、エアラップガンであってよい。
上記の塗装装置は、二酸化炭素ラインに設けられた冷却器を更に備えてもよい。冷却器を用いて二酸化炭素ラインを冷却することにより、液体二酸化炭素をより確実に液体の状態で移送することができる。
本発明によれば、1つの液体二酸化炭素源に対して複数の噴霧ガンが接続された塗装装置において、噴霧ガンに対する液体二酸化炭素の流量を高い精度で制御できる塗装装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る塗装装置の概略図である。 本発明の第2実施形態に係る塗装装置の概略図である。 本発明の第3実施形態に係る塗装装置の概略図である。 本発明の第4実施形態に係る塗装装置の概略図である。 本発明の第5実施形態に係る塗装装置の概略図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。図面において、同一又は同等の要素には同一の符号を付す。
<第1実施形態>
図1を参照して、第1実施形態に係る塗装装置100を説明する。塗装装置100は、液体二酸化炭素源2と、複数の噴霧ガン8a,8b,8c,8dと、二酸化炭素ラインLAと、二酸化炭素ラインLAに設けられた冷却器16及び二酸化炭素ポンプ18と、複数の塗料供給部4と、検知部14aと、バルブ制御部14bと、を備える。
液体二酸化炭素源2は、液体二酸化炭素を供給する。液体二酸化炭素源2は、液体二酸化炭素ボンベであってよい。液体二酸化炭素ボンベは、液体二酸化炭素を貯留する圧力容器である。液体二酸化炭素ボンベは、特に限定されず、市販されている液体二酸化炭素ボンベであってよい。
冷却器16は、二酸化炭素ラインLA内を流れる液体二酸化炭素を冷却する。冷却器16は、第1ラインLA1の液体二酸化炭素源2と二酸化炭素ポンプ18との間に設けられている。液体二酸化炭素の密度は温度によって大きく変化するので、液体二酸化炭素の温度を一定に調節することで、個々のオリフィス12a,12b,12cを通過する液体二酸化炭素の流量をより精度良く制御できる。液体二酸化炭素源(液体二酸化炭素ボンベ)2から冷却器16に供給される液体二酸化炭素の温度をTa、冷却後の液体二酸化炭素の温度をTbとすると、Ta−Tb≧1℃であればよい。液体二酸化炭素ボンベ2内では液体と気体とが気液平衡となっているため、液体二酸化炭素ボンベ2から供給される液体二酸化炭素を冷却せずに二酸化炭素ポンプ18で昇圧すると、圧縮によって液体二酸化炭素の温度が上がって、気体の二酸化炭素に変化し易く、二酸化炭素ポンプ18で移送し難くなる場合がある。Ta−Tb≧1℃であれば、二酸化炭素ポンプ18で加圧しても液体二酸化炭素が液体の状態のままで供給され易く、精度良く供給され易い。また、二酸化炭素ポンプ18が存在しない場合でも、オリフィス12a,12b,12cの温度が液体二酸化炭素ボンベ2内の液体二酸化炭素の温度よりも高いと、液体二酸化炭素がオリフィス12a,12b,12cを通過する間に、気体の二酸化炭素に変化し易い場合がある。この場合でも、Ta−Tb≧1℃であれば、液体二酸化炭素が液体の状態のままで供給され易く、精度良く供給され易い。
二酸化炭素ポンプ18は、二酸化炭素ラインLAの第1ラインLA1に設けられている。二酸化炭素ポンプ18は、液体二酸化炭素源2から供給される液体二酸化炭素を加圧する。二酸化炭素ポンプ18は、特に限定されず、プランジャーポンプ、ギアポンプ等であってよい。
二酸化炭素ラインLAは、液体二酸化炭素源2と全ての噴霧ガン8a,8b,8c,8dとを接続し、液体二酸化炭素を移送する。二酸化炭素ラインLAは、液体二酸化炭素源2側から順に、第1ラインLA1と、第1分岐ラインLA2と、第1分岐ラインLA2に設けられたオリフィス12a,12b,12c及びバルブ10a,10b,10cの組合せと、合流ラインLA3と、第2分岐ラインLA4と、を有する。
第1ラインLA1は、液体二酸化炭素源2と第1分岐ラインLA2とを接続する。
第1分岐ラインLA2は、第1ラインLA1に接続された複数の副ラインLA2a,LA2b,LA2cを有する。第1分岐ラインLA2の副ラインLA2aにオリフィス12a及びバルブ10aの組合せが設けられ、副ラインLA2bにオリフィス12b及びバルブ10bの組合せが設けられ、副ラインLA2cにオリフィス12c及びバルブ10cの組合せが設けられている。オリフィス及びバルブの順番としては、液体二酸化炭素源2側から順に、バルブ10a,10b,10c及びオリフィス12a,12b,12cが設けられている。
バルブ10a,10b,10cの開閉により、それぞれ副ラインLA2a,LA2b,LA2cから合流ラインLA3へ液体二酸化炭素を供給するか否かが制御される。バルブ10a,10b,10cを開けた状態では、それぞれ、副ラインLA2a,LA2b,LA2cを介して液体二酸化炭素が合流ラインLA3へ供給される。バルブ10a,10b,10cを閉めた状態では、それぞれ、副ラインLA2a,LA2b,LA2cを介して液体二酸化炭素は合流ラインLA3へ供給されない。
バルブ10a,10b,10cが開の状態において、オリフィス12a,12b,12cにより、それぞれ副ラインLA2a,LA2b,LA2cを流れる液体二酸化炭素の流量が制御される。オリフィス12a,12b,12cは、それぞれ副ラインLA2a,LA2b,LA2cの配管内に固定されていてよく、例えば、配管内にはさみ込まれていてよい。オリフィスを通過する液体二酸化炭素の流量は、オリフィスの径(口径)に依存する。オリフィス12a,12b,12cの径は、例えば、1〜1000μmであってよい。オリフィス12a,12b,12cを通過する液体二酸化炭素の流量は、例えば、0.005〜5000g/minであってよい。オリフィス12a,12b,12cの径は、互いに同じであっても異なってもよい。塗装装置100は、オリフィス12a,12b,12cを用いることにより、例えば、100g/min以下の少ない流量の液体二酸化炭素であっても安定的に制御することができる。
合流ラインLA3は、第1分岐ラインLA2の全ての副ラインLA2a,LA2b,LA2cの下流側に接続されている。
第2分岐ラインLA4は、合流ラインLA3に接続された複数の副ラインLA4a,LA4b,LA4c,LA4dを有する。第2分岐ラインLA4の個々の副ラインLA4a,LA4b,LA4c,LA4dに対してそれぞれ1つの噴霧ガン8a,8b,8c,8dが接続されている。第2分岐ラインLA4の個々の副ラインLA4a,LA4b,LA4c,LA4dに対してそれぞれ1つの塗料供給部4から塗料が供給される。
塗料供給部4はそれぞれ、塗料タンク20と、塗料ラインLBと、塗料ポンプ22と、混合部6と、を有する。第2分岐ラインLA4の個々の副ラインLA4a,LA4b,LA4c,LA4dに対して1つの混合部6が接続されている。
塗料タンク20は、樹脂成分を含む液状の塗料を貯留する。各塗料タンク20に貯留する塗料は、互いに同じであっても異なってもよい。塗料は、樹脂成分以外に溶剤、添加剤等を含んでよい。樹脂成分、溶剤及び添加剤は、塗料に通常用いられるものであれば特に限定されない。塗料タンク20内の圧力は、通常、常圧すなわち大気圧であってよく、塗料ポンプ22に塗料を安定して供給するため、0.05〜0.2MPaであってもよい。
樹脂成分としては、例えば、エポキシ樹脂(約22)、アクリル樹脂(約19)、アクリルウレタン樹脂(約17〜22)、ポリエステル樹脂(約22)、アクリルシリコン樹脂(約17〜22)、アルキッド樹脂(約17〜25)、UV硬化樹脂(約17〜23)、塩酢ビ樹脂(約19〜22)、スチレンブタジエンゴム(約17〜18)、ポリエステルウレタン樹脂(約19〜21)、スチレンアクリル樹脂(約19〜21)、アミノ樹脂(約19〜21)、ポリウレタン樹脂(約21)、フェノール樹脂(約23)、塩化ビニル樹脂(約19〜22)、ニトロセルロース樹脂(約22〜24)、セルロースアセテテートブチレート樹脂(約20)、スチレン樹脂(約17〜21)、及び、メラミン尿素樹脂(約19〜21)が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を混合して使用してもよい。樹脂成分は、1液硬化型樹脂であっても、2液硬化型樹脂であってもよく、UV等の活性エネルギー線硬化型樹脂であってもよい。上記括弧内の数値は溶解度パラメータであり、その単位は(MPa)0.5である。
溶解度パラメータは、Hildebrandの溶解度パラメータである。溶解度パラメータ(以下、SP値ともいう)は、物質間の親和性の尺度を表す熱力学的なパラメータであり、類似したSP値を有する物質同士は、溶解し易い傾向にあることが知られている。
樹脂成分は、例えば、17(MPa)0.5以上、18(MPa)0.5以上、又は19(MPa)0.5以上のSP値を有することができ、25(MPa)0.5以下、24(MPa)0.5以下、又は23.5(MPa)0.5以下のSP値を有することができる。
樹脂成分のSP値は以下のようにして求めることができる。すなわち、樹脂を良溶媒Aに溶かしておき、良溶媒よりもSP値の高い貧溶媒H、及び良溶媒よりもSP値の低い貧溶媒Lを別々に滴下して、樹脂が析出し白濁するまでに要したそれぞれの貧溶媒の量を記録する。良溶媒AのSP値をδ、貧溶媒HのSP値をδ、貧溶媒LのSP値をδとし、白濁した点での良溶媒A、貧溶媒H、貧溶媒Lの体積分率を、φ、φ、φとしたときに、2つの濁点における混合溶媒のSP値δ良溶媒A+貧溶媒H、δ良溶媒A+貧溶媒Lは、それぞれSP値の体積平均で表すことができ、下式が成立する。
δ良溶媒A+貧溶媒H=(φ・δ +φ・δ 0.5
δ良溶媒A+貧溶媒L=(φ・δ +φ・δ 0.5
したがって、樹脂のSP値SPは、
SP=((V良溶媒A+貧溶媒H・δ良溶媒A+貧溶媒H +V良溶媒A+貧溶媒L・δ良溶媒A+貧溶媒L )/(V良溶媒A+貧溶媒H+V良溶媒A+貧溶媒L))0.5
ここで、V良溶媒A+貧溶媒H、良溶媒A+貧溶媒Lは、混合溶媒の濁点における平均モル体積であり、例えば、前者は次式により求められる。
1/V良溶媒A+貧溶媒H=φ/V+φ/V
ここで、Vは良溶媒Aのモル体積であり、Vは貧溶媒Hのモル体積である。
溶剤は、第一の溶剤と第二の溶剤との混合物であってよい。
第一の溶剤は、SP値が23.5(MPa)0.5未満の溶剤であり、樹脂成分を溶解することができる真溶剤である。第一の溶剤のSP値SP第一の溶剤は、樹脂成分のSP値SPに対して、SP−7≦SP第一の溶剤≦SP+4であってよい。第一の溶剤としては、例えば、メチルイソブチルケトン(17.2)、酢酸3−メトキシブチル(20.5)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(18.7)、ソルベッソ100(東燃ゼネラル石油社製、製品名)(17.6)、ソルベッソ150(東燃ゼネラル石油社製、製品名)(17.4)、エチルジグリコールアセテート(18.5)、n−ブタノール(23.3)、ジイソブチルケトン(16)、酢酸エチル(18.6)、酢酸ブチル(17.0)、キシレン(18.0)、及び、エチルベンゼン(18.0)が挙げられる。上記括弧内の数値はSP値であり、その単位は(MPa)0.5である。
第一の溶剤は、SP値が23.5(MPa)0.5未満の溶剤の混合物であってもよい。塗料における第一の溶剤の配合量は、樹脂成分を溶解できる範囲であれば特に限定されないが、樹脂成分100質量部に対して、25〜10000質量部であってよく、25〜1000質量部であることが好ましく、87〜461質量部であることがより好ましい。
第二の溶剤は、23.5〜40(MPa)0.5のSP値を有する。第二の溶剤としては、例えば、ホルムアミド(39.3)、ヒドラジン(37.3)、グリセリン(33.8)、N−メチルホルムアミド(32.9)、1,4−ジホルミルピペラジン(31.5)、エチレンシアノヒドリン(31.1)、マロノニトリル(30.9)、2−ピロリジン(30.1)、エチレンカーボネート(30.1)、メチルアセトアミド(29.9)、エチレングリコール(29.9)、メタノール(29.7)、ジメチルスルホキシド(29.7)、フェノール(29.3)、1,4−ジアセチルピペラジン(28.0)、無水マレイン酸(27.8)、2−ピペリドン(27.8)、ギ酸(27.6)、メチルエチルスルホン(27.4)、ピロン(27.4)、テトラメチレンスルホン(27.4)、プロピオラクトン(27.2)、炭酸プロピレン(27.2)、N−ニトロソジメチルアミン(26.8)、N−ホルミルモルホリン(26.6)、3−メチルスルホラン(26.4)、ニトロメタン(26.0)、エタノール(26.0)、ε−カプロラクタム(26.0)、プロピレングリコール(25.8)、ブチロラクトン(25.8)、クロロアセトニトリル(25.8)、メチルプロピルスルホン(25.6)、フルフリルアルコール(25.6)、フェニルヒドラジン(25.6)、亜リン酸ジメチル(25.6)、2−メトキシエタノール(25.4)、ジエチルスルホン(25.4)、エチレンジアミン(25.2)、エチルアセトアミド(25.2)、2−クロロエタノール(25.0)、ベンジルアルコール(24.8)、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(24.8)、フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)(24.8)、ジメチルホルムアミド(24.8)、ジエチレングリコール(24.8)、1,4−ブタンジオール(24.8)、テトラヒドロ−2,4−ジメチルチオフェン1,1−ジオキシド(24.6)、アクリル酸(24.6)、1−プロパノール(24.3)、アセトニトリル(24.3)、アリルアルコール(24.1)、4−アセチルモルホリン(23.7)、1,3−ブタンジオール(23.7)、ホルミルピペリジン(23.5)、ペンタンジオール(23.5)、イソプロパノール(23.5)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(23.5)、及びエチルセロソルブ(23.5)が挙げられる。上記括弧内の数値はSP値であり、単位は(MPa)0.5である。第二の溶剤は、23.5〜40(MPa)0.5のSP値を有する溶剤の混合物であってもよい。第二の溶剤のSP値は、24(MPa)0.5以上、又は25(MPa)0.5以上であってよい。
液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物における第二の溶剤の配合量は、液体二酸化炭素と第二の溶剤との合計100質量部に対して、通常、5〜95質量部であり、6〜84質量部、又は10〜80質量部であってもよい。
塗料ラインLBは、塗料タンク20と混合部6とを接続する。
塗料ポンプ22は、塗料ラインLBに設けられている。塗料ポンプ22は、塗料タンク20から供給される塗料を加圧して混合部6に供給する。塗料ポンプ22は、特に限定されず、プランジャーポンプ、ギアポンプ等であってよい。塗料ポンプ22は、エア駆動式ポンプであってよい。
混合部6は、副ラインLA4a,LA4b,LA4c,LA4d内を流れる液体二酸化炭素に対して塗料ラインLBから供給される塗料を混合して液状の混合物を生成する。これにより、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物が噴霧ガン8a,8b,8c,8dに供給される。混合部6は、例えば、インラインミキサーであってよい。
混合部6に供給される液体二酸化炭素の最大供給圧力PCO2は、混合部6に供給される塗料の最大供給圧力Pよりも高くてよい。PCO2>Pである場合、塗料が、混合部6よりも液体二酸化炭素源2側の二酸化炭素ラインLAへ逆流し難く、塗料中の樹脂成分の析出に起因する塗装装置100内の配管の詰りが発生し難い。PCO2>Pである場合、設定流量の液体二酸化炭素が混合部6に供給され易く、混合物の設定供給流量から液体二酸化炭素の設定供給流量を差し引いた流量の塗料が混合部6に供給され易い。つまり、混合部6に供給される液体二酸化炭素の流量と塗料の流量との両方を安定的に制御し易い。PCO2とPとの差(PCO2−P)は、例えば、0.02MPa≦PCO2−P≦3MPaであってよい。PCO2とPとの差が上記範囲内である場合、混合部6に供給される液体二酸化炭素の量と塗料の量との比がずれ難く、塗料中の樹脂成分の析出に起因する塗装装置内の配管の詰りが発生し難い。
塗料ポンプ22を、エア駆動式ポンプのように一定のガスの圧力で駆動するポンプにしておけば、液体二酸化炭素の流量はオリフィスの違いにより定められる一定の流量とされ、塗料及び液体二酸化炭素の合計の流量は塗料ポンプの一定の圧力、及び、噴霧ガンのオリフィス径の違いにより定められる一定の流量となり得る。
例えば、塗料ポンプの一定の圧力、及び、噴霧ガンのオリフィス径を、液体二酸化炭素の流量が0となる場合に塗料が500g/min流れるように設定しておくと、副ラインのオリフィスにより液体二酸化炭素が50g/minで流された場合、塗料ポンプによる塗料の流量は、500g/minに対して不足する450g/minとなる。
噴霧ガン8a,8b,8c,8dは、それぞれ混合部6から副ラインLA4a,LA4b,LA4c,LA4dを介して供給される混合物を対象物に噴霧する。噴霧ガン8a,8b,8c,8dは、スプレーノズルを有してよい。スプレーノズルの等価口径は、例えば、0.01〜1mmであってよい。噴霧ガンは、例えば、エアレスガン、エアラップガン等であってよい。エアラップガンは、混合物のノズルの周りに、さらにエアの噴き出しノズルを有する。噴霧の対象物は、特に限定されず、自動車ボディー等であってよい。
噴霧ガン8a,8b,8c,8dは、それぞれのノズルの口径(等価口径)等にしたがって、適切な混合物の流量が定められている。また、噴霧ガンに供給する混合物に対して適切な二酸化炭素の濃度は、0.3〜50質量%である。したがって、各噴霧ガンに対して、適切な液体二酸化炭素の供給流量が定められることになる。
検知部14aは、個々の噴霧ガン8a,8b,8c,8dが噴霧可能状態である、又は、噴霧不可能状態であるかを検知する。噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかは、例えば、噴霧ガン8a,8b,8c,8dのそれぞれにおけるトリガーの位置(噴霧位置又は非噴霧位置)、噴霧ガン8a,8b,8c,8dのそれぞれにおける混合物の供給圧力の変化(例えば圧力と閾値との比較)、噴霧ガン8a,8b,8c,8dのそれぞれにおける混合物の供給流量の変化(例えば流量と閾値との比較)、又は、各塗料供給部4の塗料の供給流量の変化(例えば流量と閾値との比較)、に基づいて判断してよい。
塗料ポンプ22がエア駆動式ポンプである場合、噴霧ガンが噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかは、各塗料供給部4のエア駆動式ポンプ22に供給されるエア量、又は、ポンプの運動体の速度、例えばプランジャーポンプならシリンダー速度、に基づいて判断してもよい。
噴霧ガン8a,8b,8c,8dのいずれかがエアラップガンである場合、噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかは、エアラップガンにおけるラップエアのノズルに供給される空気の圧力の変化(例えば、圧力と閾値との比較)に基づいて判断してもよい。
バルブ制御部14bは、検知部14aによって噴霧可能状態であると検知された噴霧ガン8a,8b,8c,8dに適切な量の液体二酸化炭素が供給されるように個々のバルブ10a,10b,10cの開閉を制御する。バルブ制御部14bはコンピュータを含むことができる。
例えば、噴霧ガン8a、8b、8c、及び8dが必要とする液体二酸化炭素の流量をそれぞれ1g/min、2g/min、4g/min、7g/minとする。この場合、オリフィス12a、12b、及び12cの径は、液体二酸化炭素の流量がそれぞれ1g/min、2g/min、4g/minとなるように設定することができる。そして、噴霧ガン8aが噴霧可能状態であればバルブ10aを開放し、噴霧ガン8aが噴霧不可能状態であればバルブ10aを閉鎖し、噴霧ガン8bが噴霧可能状態であればバルブ10bを開放し、噴霧ガン8bが噴霧不可能状態であればバルブ10bを閉鎖し、噴霧ガン8cが噴霧可能状態であればバルブ10cを開放し、噴霧ガン8cが噴霧不可能状態であればバルブ10cを閉鎖すればよい。これにより、各噴霧ガン8a〜8cに適切な量の液体二酸化炭素を供給できる。ただし、これらの噴霧ガン8a〜8cについては同時使用はできない。また、噴霧ガン8dのみが噴霧可能状態であれば、バルブ10a〜10cを開放することにより、適切な量の液体二酸化炭素を噴霧ガン8dに供給できる。この場合、噴霧ガン8dと、他の噴霧ガンとの同時使用はできない。なお、いずれの噴霧ガンも噴霧不可能状態であれば、全てのバルブ10a〜10cを閉鎖することができる。これにより、余計な液体二酸化炭素の供給がストップし、液体二酸化炭素によるラインの詰まりも抑制される。
本実施形態に係る塗装装置100では、各副ラインLA2a〜LA2cの流量は各オリフィス12a〜12cにより精度良く制御され、また、各副ラインLA2a〜LA2cにおける液体二酸化炭素の流れの有無はバルブ10a〜10cの開閉により容易に制御される。これにより、個々の噴霧ガン8a,8b,8c,8dに対して適切な流量の液体二酸化炭素を1つの液体二酸化炭素源2から精度良く供給することができる。これにより、噴霧ガン8a〜8dに供給される塗料と液体二酸化炭素との混合物における液体二酸化炭素の濃度を一定にでき、ラインの詰まりも低減されて好適な噴霧が可能となる。
さらに、各副ラインLA4a〜LA4dにそれぞれ、塗料供給部4が接続されているので、異なる塗料を塗装可能であるという効果がある。ただし、同時に複数の噴霧ガンを使用できない。
また、この塗装装置100では、個々のオリフィス12a,12b,12cを通過した副ラインLA2a〜LA2cの液体二酸化炭素が、合流ラインLA3で一旦合流してから個々の噴霧ガン8a,8b,8c,8dへ供給される。そのため、2以上の副ラインLA2a〜LA2cから供給された液体二酸化炭素を合わせて1つの噴霧ガンに供給することも可能である。したがって、供給可能な液体二酸化炭素の流量の種類を、副ラインの数よりも増やすことができる。
さらに、塗装装置100は、検知部14a及びバルブ制御部14bを備えることにより、個々の噴霧ガン8a,8b,8c,8dに必要な流量の液体二酸化炭素を1つの液体二酸化炭素源2から供給することがより容易であり、個々の噴霧ガン8a,8b,8c,8dに供給する液体二酸化炭素の流量を様々な流量に設定することがより容易である。
さらに、塗装装置100は、冷却器16を用いて二酸化炭素ラインLAを冷却することにより、液体二酸化炭素をより確実に液体の状態で移送することができる。
<第2実施形態>
図2を参照して、第2実施形態に係る塗装装置200を説明する。塗装装置200については、図1の塗装装置100と異なる点のみ説明する。塗装装置200では、塗料供給部4が、各副ラインLA4a〜LA4dに接続されているのではなく、合流ラインLA3に1つだけ接続されている。
本実施形態でも第1実施形態と同様の作用効果を奏する。また、塗料供給部4が合流ラインLA3に接続されていることにより、同じ塗料を複数の噴霧ガンで塗装可能であるという効果がある。また、同時に複数の噴霧ガンを使用できる。
<第3実施形態>
図3を参照して、第3実施形態に係る塗装装置300を説明する。塗装装置300については、図1の塗装装置100と異なる点のみ説明する。塗装装置300は、塗装装置100から、合流ラインLA3と、第2分岐ラインLA4とを除去し、第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに対して、液体二酸化炭素源2側から順に、1つの塗料供給部4及び1つの噴霧ガン8a,8b,8cを接続したものである。噴霧ガン8dは存在しない。第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cにおいて、オリフィス12a,12b,12c及びバルブ10a,10b,10cの組合せは、塗料供給部4よりも液体二酸化炭素源2側にある。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。特に、本実施形態では、副ラインLA2a〜LA2cが互いに合流することなくそれぞれの噴霧ガン8a〜8cに接続されているため、流量の精度がより高くなる。また、第1実施形態と異なり、異なる塗料を塗装可能であり、かつ、同時に複数の噴霧ガンを使用できるという効果がある。
<第4実施形態>
図4を参照して、第4実施形態に係る塗装装置400を説明する。塗装装置400は、液体二酸化炭素源2と、複数の噴霧ガン8a,8b,8cと、二酸化炭素ラインLAと、二酸化炭素ラインLAに設けられた冷却器16及び二酸化炭素ポンプ34と、塗料供給部4と、検知部14aと、ポンプ制御部36bと、を備える。塗装装置400について、図1の塗装装置100と異なる点のみ以下に説明する。
二酸化炭素ラインLAは、液体二酸化炭素源2側から順に、第1ラインLA1と、第1分岐ラインLA2と、を有する。
第1ラインLA1は、液体二酸化炭素源2と第1分岐ラインLA2とを接続する。第1ラインLA1に対して塗料供給部4から塗料が供給される。
冷却器16は、第1ラインLA1の液体二酸化炭素源2と二酸化炭素ポンプ34との間に設けられている。
二酸化炭素ポンプ34は、二酸化炭素ラインLAの第1ラインLA1に設けられている。二酸化炭素ポンプ34は、容積式ポンプである。容積式ポンプは、ケーシングとそれに内接する可動部分(プランジャーなど)との間の密閉空間の移動又は縮小によって、流体を吸込側から吐出側へ押出す形式のポンプである。容積式ポンプでは、押出速度の制御により、容易に流量の制御が可能である。特に、渦巻きポンプなどのように、密閉空間の移動又は縮小ではなく空間内にある回転羽根の運動により流体を押し出すいわゆる非容積式のポンプに比べて、流量の制御性に優れる。そのため、個々の噴霧ガンに対して少ない流量の液体二酸化炭素であっても精度良く流量の制御が可能となる。二酸化炭素ポンプ34から吐出される液体二酸化炭素の流量は、例えば、0.005〜5000g/minであってよい。容積式ポンプの例は、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、ギアポンプである。容積式ポンプは、モータ駆動であることができる。モータの回転数はインバータ制御であると好適である。
第1分岐ラインLA2は、第1ラインLA1に接続された複数の副ラインLA2a,LA2b,LA2cを有する。第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに対して1つの噴霧ガン8a,8b,8cが接続されている。
ポンプ制御部36bは、検知部14aによって噴霧可能状態であると検知された噴霧ガン8a,8b,8cに所定の量の液体二酸化炭素が供給されるように二酸化炭素ポンプ34の流量を制御する。例えば、噴霧ガン8a〜8cの内の噴霧可能状態となっている噴霧ガンに対してそれぞれ設定されている液体二酸化炭素の供給量の合計量となるように、二酸化炭素ポンプ34の流量を制御すればよい。例えば、噴霧ガン8aのみが噴霧可能状態であれば、噴霧ガン8aの設定流量とすればよく、噴霧ガン8bのみが噴霧可能であれば、噴霧ガン8bの設定流量とすればよく、噴霧ガン8a及び8bが噴霧可能であれば、噴霧ガン8a及び8bの設定流量の合計量とすればよい。
なお、いずれの噴霧ガンも噴霧不可能状態となっている場合には、ポンプの駆動をとめればよい。これにより、噴霧停止時における液体二酸化炭素の供給が停止され、過剰な液体二酸化炭素によるラインの詰まりも抑制される。ポンプ制御部36bはコンピュータを含むことができる。
本実施形態に係る塗装装置400によれば、二酸化炭素ポンプ34として容積式ポンプを備える。容積式ポンプは、液体二酸化炭素の吐出量を精度良く制御することができるため、噴霧ガン8a,8b,8cに対して設定される液体二酸化炭素の流量が少ない場合であっても、安定的に精度良く液体二酸化炭素を供給することができる。また、個々の噴霧ガン8a,8b,8cに対して必要な流量の液体二酸化炭素を1つの液体二酸化炭素源2から容易に供給することができる。
また、塗装装置400は、検知部14a及びポンプ制御部36bを備えることにより、個々の噴霧ガン8a,8b,8cに必要な流量の液体二酸化炭素を1つの液体二酸化炭素源2から供給することがより容易であり、個々の噴霧ガン8a,8b,8cに供給する液体二酸化炭素の流量を様々な流量に設定することがより容易である。
また、塗料供給部4が第1ラインLA1に接続されていることにより、同じ塗料を複数の噴霧ガンで塗装可能であるという効果がある。また、同時に複数の噴霧ガンを使用できる。
<第5実施形態>
図5を参照して、第5実施形態に係る塗装装置500を説明する。塗装装置500については、図4の塗装装置400と異なる点のみ説明する。塗装装置500では、塗料供給部4が第1ラインLA1に接続されているのではなく、第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに対して1つの塗料供給部4が接続されている。第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに対して1つの塗料供給部4から塗料が供給される。
本実施形態では、第4実施形態と同様の作用効果を奏する、さらに、各副ラインLA2a〜LA2cにそれぞれ、塗料供給部4が接続されているので、異なる塗料を塗装可能であるという効果もある。ただし、同時に複数の噴霧ガンを使用できない。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、塗装装置100,200,300は、二酸化炭素ポンプ18を備えなくてもよい。二酸化炭素ポンプ18を用いない場合でも、液体二酸化炭素源2の内部の液体二酸化炭素の圧力により、液体二酸化炭素の供給が可能である。この場合、液体二酸化炭素の流量の脈動が生じ難く、また、塗装装置のコストが低くなり易い。
塗装装置100,200,300において、液体二酸化炭素源2側から順に、オリフィス12a,12b,12c及びバルブ10a,10b,10cが設けられてもよい。
塗装装置100,200,300は、検知部14a及びバルブ制御部14bを備えなくてもよい。この場合、バルブ10a,10b,10cの開閉は、手動により制御されてもよい。
塗装装置100,200において、第1分岐ラインLA2の副ラインの数は3つであるが、2つ、或いは、4つ以上であってもよい。塗装装置100,200において、第2分岐ラインLA4の副ラインの数も4つに限定されず、2つ、3つ、或いは、5つ以上であってもよい。塗装装置300において、第1分岐ラインLA2の副ラインの数も3つに限定されず、2つ、或いは、4つ以上であってもよい。
塗装装置100,200,300において、冷却器16の位置は、液体二酸化炭素源2と二酸化炭素ポンプ18との間に限定されず、二酸化炭素ラインLAの他の箇所であってもよい。冷却器16の位置は、オリフィス12a,12b,12cよりも上流側であることが好ましく、液体二酸化炭素源2と二酸化炭素ポンプ18との間であることがより好ましい。これにより、液体二酸化炭素の流量をより確実に制御することができる。冷却器16の数は1つに限定されず、2つ以上であってもよい。二酸化炭素ラインLAを直接冷却してもよい。二酸化炭素ラインLAを直接冷却する方法としては、例えば二重管を利用して二重管の内側に液体二酸化炭素を流して外側に冷却水や冷却媒体を流す方法を使用することができる。二酸化炭素ポンプ18の液体二酸化炭素の圧縮部で発熱があるため、圧縮部を冷却してもよい。
塗装装置400,500は、検知部14a及びポンプ制御部36bを備えなくてもよい。この場合、二酸化炭素ポンプ34の流量は、手動により制御されてもよい。
塗装装置400,500において、第1分岐ラインLA2の副ラインの数は、3つでなくてもよく、例えば、2つ、或いは、4つ以上であってもよい。
塗装装置400,500において、冷却器16の位置は、液体二酸化炭素源2と二酸化炭素ポンプ34との間に限定されず、二酸化炭素ラインLAの他の箇所であってもよい。冷却器16の位置は、液体二酸化炭素源2と二酸化炭素ポンプ34との間であることが好ましい。これにより、液体二酸化炭素の流量をより確実に制御することができる。冷却器16の数は1つに限定されず、2つ以上であってもよい。二酸化炭素ラインLAを直接冷却してもよい。二酸化炭素ラインLAを直接冷却する方法としては、例えば二重管を利用して二重管の内側に液体二酸化炭素を流して外側に冷却水や冷却媒体を流す方法を使用することができる。二酸化炭素ポンプ18の液体二酸化炭素の圧縮部で発熱があるため、圧縮部を冷却してもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、図1に示す塗装装置100を用いて、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物を噴霧した。液体二酸化炭素は、液体二酸化炭素源(液体二酸化炭素ボンベ)2から供給され、冷却器16を通り、二酸化炭素ポンプ18に液体の状態で供給された。液体二酸化炭素ボンベ2から供給される液体二酸化炭素の温度は20℃で、二酸化炭素ポンプ18に供給される液体二酸化炭素の温度は15℃であった。塗料タンク20には、S.COAT No.2010 W−1(エスコート社製)とジイソブチルケトン(DIBK)とメタノールとを表1に示す割合(単位:質量部)で混合した塗料を入れた。噴霧ガン8aとして、スプレーノズルA(旭サナック株式会社製、製品名:04C05、等価口径:0.23mm)を有するエアラップ型噴霧ガンAを用いた。噴霧ガン8bとして、スプレーノズルB(旭サナック株式会社製、製品名:06C05、等価口径:0.25mm)を有するエアラップ型噴霧ガンBを用いた。噴霧ガン8cとして、スプレーノズルC(旭サナック株式会社製、製品名:09C05、等価口径:0.32mm)を有するエアラップ型噴霧ガンCを用いた。噴霧ガン8dは設けなかった。オリフィス12aとして、オリフィスA(オリフィス径:0.07mm)を用いた。オリフィス12bとして、オリフィスB(オリフィス径:0.08mm)を用いた。オリフィス12cとして、オリフィスC(オリフィス径:0.10mm)を用いた。二酸化炭素ポンプ18として、インバータモータ駆動であるプランジャーポンプ(日本精密科学株式会社製、製品名:NP−GX−400)を用いた。塗料ポンプ22として、エア駆動式のプランジャーポンプ(旭サナック株式会社製、製品名:エコポンスーパー SP2544)を用いた。検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおける混合物の供給圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA、B及びCが噴霧可能状態(トリガーオン)であるか噴霧不可能状態(トリガーオフ)であるかを検知するものであった。バルブ制御部14bにより、噴霧ガンA(ノズルA)のオン/オフとバルブ10aの開閉とが連動し、噴霧ガンB(ノズルB)のオン/オフとバルブ10bの開閉とが連動し、噴霧ガンC(ノズルC)のオン/オフとバルブ10cの開閉とが連動した。表1に示す噴霧1〜7をそれぞれ実施した。噴霧1では、噴霧ガンAをオンの状態に、噴霧ガンB及びCをオフの状態に設定して、噴霧ガンAのスプレーノズルAのみから噴霧を行った。噴霧を行う噴霧ガンを表1の噴霧2〜7に示すスプレーノズルを有する噴霧ガンに変更したこと以外は噴霧1と同様にして、噴霧2〜7をそれぞれ実施した。噴霧1〜7について、塗装装置100内の全ての噴霧ノズルから噴霧された塗料の流量(単位:g/min)の合計と液体二酸化炭素の流量(単位:g/min)の合計とを表1に示す。
実施例1における液体二酸化炭素の流量の制御を評価した。結果を表1に示す。表1に示す流量の設定において、「○」は、液体二酸化炭素の流量の制御が良好であったことを意味し、「×」は、液体二酸化炭素の流量の制御が不良であったことを意味する。実施例1では、ノズルA〜Cのうち1つのみからの噴霧の場合は特に問題が見られなかったが、同時に複数のノズルからの噴霧の場合は、液体二酸化炭素の各噴霧ガンへの分配がうまくいかなかった。
(実施例2)
実施例2では、検知部14aの検知方法を除いては、実施例1と同様とした。実施例2では、検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおけるラップエアノズルに供給される空気の圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA、B及びCが噴霧可能状態(トリガーオン)であるか噴霧不可能状態(トリガーオフ)であるかを検知するものであった。実施例2における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例2では、ノズルA〜Cのうち1つのみからの噴霧の場合は特に問題が見られなかったが、同時に複数のノズルからの噴霧の場合は、液体二酸化炭素の各噴霧ガンへの分配がうまくいかなかった。
(比較例1)
比較例1では、以下の点を除いては、実施例1の塗装装置100と同様の塗装装置100を用いた。比較例1の塗装装置100は、実施例1の塗装装置100から、バルブ10a,10b,10cと、オリフィス12a,12b,12cと、検知部14aと、バルブ制御部14bとを除去し、第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに流量調節用のニードル弁を設けたものであった。比較例1では、噴霧ガンA、B及びCにおける噴霧の実行又は不実行に基づいて、それぞれ第1分岐ラインLA2の副ラインLA2a,LA2b,LA2cのニードル弁の開閉を手動により制御して流量調節した。以上の点を除いては実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。その結果、比較例1では、噴霧1〜7のいずれにおいても、噴霧される液体二酸化炭素の流量が安定しなかった。結果及び制御の評価を表1に示す。表1に示す流量において、「×」は、液体二酸化炭素の流量が安定しなかったことを意味する。
(実施例3)
実施例3では、図5に示す塗装装置500を用いて、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物を噴霧した。塗装装置500では、二酸化炭素ポンプ34として、インバータモータ駆動であるプランジャーポンプ(日本精密科学株式会社製、製品名:NP−GX−400)を用いた。二酸化炭素ポンプ34は、容積式ポンプであった。液体二酸化炭素は、液体二酸化炭素源(液体二酸化炭素ボンベ)2から供給され、冷却器16を通り、二酸化炭素ポンプ34に液体の状態で供給された。液体二酸化炭素ボンベ2から供給される液体二酸化炭素の温度は20℃で、二酸化炭素ポンプ34に供給される液体二酸化炭素の温度は15℃であった。塗装装置500における噴霧ガンA,B,Cは実施例1の塗装装置100と同じであった。検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおける混合物の供給圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA,B及びCが噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかを検知するものであった。ポンプ制御部36bは、噴霧ガンAの流量が250g/min、噴霧ガンBの流量が296g/min、噴霧ガンのCの流量が485g/minとなるように、プランジャーポンプを制御した。実施例3では、実施例1の塗装装置100の代わりに実施例3の塗装装置500を用いたこと以外は実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。実施例3における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例3では、ノズルA〜Cのうち1つのみからの噴霧の場合は特に問題が見られなかったが、同時に複数のノズルからの噴霧の場合は、液体二酸化炭素の各噴霧ガンへの分配がうまくいかなかった。
(実施例4)
実施例4では、検知部14aの検知方法を除いては、実施例3と同様とした。実施例4では、検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおけるラップエアノズルに供給される空気の圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA、B及びCが噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかを検知するものであった。実施例4における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例4では、ノズルA〜Cのうち1つのみからの噴霧の場合は特に問題が見られなかったが、同時に複数のノズルからの噴霧の場合は、液体二酸化炭素の各噴霧ガンへの分配がうまくいかなかった。
(実施例5)
実施例5では、図2に示す塗装装置200を用いて、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物を噴霧した。実施例1の塗装装置100との相違点は、塗料供給部4の位置のみである。実施例5では、実施例1の塗装装置100の代わりに実施例5の塗装装置200を用いたこと以外は実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。実施例5における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例5では、複数のノズルからの噴霧の場合も、混合液の分配に特に問題は見られなかった。
(実施例6)
実施例6では、検知部14aの検知方法を除いては、実施例5と同様とした。実施例6では、検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおけるラップエアノズルに供給される空気の圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA、B及びCが噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかを検知するものであった。実施例6における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例6では、複数のノズルからの噴霧の場合も、混合液の分配に特に問題は見られなかった。
(比較例2)
比較例2では、以下の点を除いては、実施例5の塗装装置200と同様の塗装装置200を用いた。比較例2の塗装装置200は、実施例5の塗装装置200から、バルブ10a,10b,10cと、オリフィス12a,12b,12cと、検知部14aと、バルブ制御部14bとを除去し、第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに流量調節用のニードル弁を設けたものであった。比較例2では、噴霧ガンA、B及びCにおける噴霧の実行又は不実行に基づいて、それぞれ第1分岐ラインLA2の副ラインLA2a,LA2b,LA2cのニードル弁の開閉を手動により制御した。以上の点を除いては実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。その結果、比較例2では、噴霧1〜7のいずれにおいても、噴霧される液体二酸化炭素の流量が安定しなかった。結果及び制御の評価を表1に示す。
(実施例7)
実施例7では、図4に示す塗装装置400を用いて、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物を噴霧した。実施例3の塗装装置500との相違点は、塗料供給部4の位置のみである。実施例7では、実施例1の塗装装置100の代わりに実施例7の塗装装置400を用いたこと以外は実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。実施例7における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計と及び制御の評価を表1に示す。実施例7では、複数のノズルからの噴霧の場合も、混合液の分配に特に問題は見られなかった。
(実施例8)
実施例8では、検知部14aの検知方法を除いては、実施例7と同様とした。実施例8では、検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおけるラップエアノズルに供給される空気の圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA、B及びCが噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかを検知するものであった。実施例8における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計とを表1に示す。実施例8では、複数のノズルからの噴霧の場合も、混合液の分配に特に問題は見られなかった。
(実施例9)
実施例9では、図3に示す塗装装置300を用いて、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物を噴霧した。実施例1の塗装装置100との相違点は、第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに対して、1つの塗料供給部4及び1つの噴霧ガン8a,8b,8cを接続したことのみである。実施例9では、実施例1の塗装装置100の代わりに実施例9の塗装装置300を用いたこと以外は実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。実施例9における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例9では、複数のノズルからの噴霧の場合も、混合液の分配に特に問題は見られなかった。
(実施例10)
実施例10では、検知部14aの検知方法を除いては、実施例9と同様とした。実施例10では、検知部14aは、噴霧ガンA、B及びCにおけるラップエアノズルに供給される空気の圧力の変化(閾値との比較)に基づいて、それぞれ噴霧ガンA、B及びCが噴霧可能状態であるか噴霧不可能状態であるかを検知するものであった。実施例10における噴霧された塗料の流量の合計と液体二酸化炭素の流量の合計及び制御の評価を表1に示す。実施例10では、複数のノズルからの噴霧の場合も、混合液の分配に特に問題は見られなかった。
(比較例3)
比較例3では、以下の点を除いては、実施例9の塗装装置300と同様の塗装装置300を用いた。比較例3の塗装装置300は、実施例9の塗装装置300から、バルブ10a,10b,10cと、オリフィス12a,12b,12cと、検知部14aと、バルブ制御部14bとを除去し、第1分岐ラインLA2の個々の副ラインLA2a,LA2b,LA2cに流量調節用のニードル弁を塗料供給部4よりも上流側に設けたものであった。比較例3では、噴霧ガンA、B及びCにおける噴霧の実行又は不実行に基づいて、それぞれ第1分岐ラインLA2の副ラインLA2a,LA2b,LA2cのニードル弁の開閉を手動により制御した。以上の点を除いては実施例1と同様にして、噴霧1〜7をそれぞれ実施した。その結果、比較例3では、噴霧1〜7のいずれにおいても、噴霧される液体二酸化炭素の流量が安定しなかった。結果及び制御の評価を表1に示す。
Figure 0006277303
2…液体二酸化炭素源、4…塗料供給部、6…混合部、8a,8b,8c,8d…噴霧ガン、10a,10b,10c…バルブ、12a,12b,12c…オリフィス、14a…検知部、14b…バルブ制御部、16…冷却器、18,34…二酸化炭素ポンプ、20…塗料タンク、22…塗料ポンプ、36b…ポンプ制御部、LA…二酸化炭素ライン、LA1…第1ライン、LA2…第1分岐ライン、LA2a,LA2b,LA2c…第1分岐ラインの副ライン、LA3…合流ライン、LA4…第2分岐ライン、LA4a,LA4b,LA4c,LA4d…第2分岐ラインの副ライン、LB…塗料ライン、100,200,300,400,500…塗装装置。

Claims (13)

  1. 液体二酸化炭素源と、
    複数の噴霧ガンと、
    前記液体二酸化炭素源と全ての前記噴霧ガンとを接続する二酸化炭素ラインと、
    前記二酸化炭素ラインに塗料を供給する塗料供給部と、を備え、
    前記二酸化炭素ラインは、前記液体二酸化炭素源側から順に、
    第1ラインと、
    前記第1ラインに接続された複数の副ラインを有する第1分岐ラインと、
    前記第1分岐ラインの個々の前記副ラインに設けられたオリフィス及びバルブの組合せと、を有する、塗装装置。
  2. 前記オリフィスの径が互いに異なる、請求項1に記載の塗装装置。
  3. 前記塗料供給部を複数備え、
    前記二酸化炭素ラインは、
    前記第1分岐ラインの全ての前記副ラインに接続された1つの合流ラインと、
    前記合流ラインに接続された複数の副ラインを有する第2分岐ラインと、を更に有し、
    前記第2分岐ラインの個々の前記副ラインに対して1つの前記噴霧ガンが接続され、
    前記第2分岐ラインの個々の前記副ラインに対して1つの前記塗料供給部から塗料が供給される、請求項1又は2に記載の塗装装置。
  4. 前記二酸化炭素ラインは、
    前記第1分岐ラインの全ての前記副ラインに接続された1つの合流ラインと、
    前記合流ラインに接続された複数の副ラインを有する第2分岐ラインと、を更に有し、
    前記第2分岐ラインの個々の前記副ラインに対して1つの前記噴霧ガンが接続され、
    前記合流ラインに対して前記塗料供給部から塗料が供給される、請求項1又は2に記載の塗装装置。
  5. 前記塗料供給部を複数備え、
    前記第1分岐ラインの個々の前記副ラインに対して、前記液体二酸化炭素源側から順に、1つの前記塗料供給部及び1つの前記噴霧ガンが接続され、
    前記第1分岐ラインの個々の前記副ラインにおいて、前記オリフィス及び前記バルブの組合せは、前記塗料供給部よりも前記液体二酸化炭素源側にある、請求項1又は2に記載の塗装装置。
  6. 前記第1ラインに設けられた二酸化炭素ポンプを更に備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の塗装装置。
  7. 個々の前記噴霧ガンが噴霧可能状態である、又は、噴霧不可能状態であるかを検知する検知部と、
    噴霧可能状態であると検知された前記噴霧ガンに対して液体二酸化炭素が供給されるように個々の前記バルブの開閉を制御するバルブ制御部と、を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の塗装装置。
  8. 前記噴霧ガンは、エアラップガンである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の塗装装置。
  9. 液体二酸化炭素源と、
    複数の噴霧ガンと、
    前記液体二酸化炭素源と全ての前記噴霧ガンとを接続する二酸化炭素ラインと、
    前記二酸化炭素ラインに設けられた二酸化炭素ポンプと、
    前記二酸化炭素ラインに塗料を供給する塗料供給部と、
    個々の前記噴霧ガンが噴霧可能状態である、又は、噴霧不可能状態であるかを、個々の前記噴霧ガンにおける、液体二酸化炭素と塗料とを含む混合物の供給圧力の変化に基づいて検知する検知部と、
    噴霧可能状態であると検知された前記噴霧ガンに対して液体二酸化炭素が供給されるように前記二酸化炭素ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、を備え、
    前記二酸化炭素ラインは、前記液体二酸化炭素源側から順に、
    第1ラインと、
    前記第1ラインに接続された複数の副ラインを有する第1分岐ラインと、を有し、
    前記第1分岐ラインの個々の前記副ラインに対して1つの前記噴霧ガンが接続され、
    前記二酸化炭素ポンプは、前記第1ラインに設けられて液体二酸化炭素を移送し、
    前記二酸化炭素ポンプは、容積式ポンプである、塗装装置。
  10. 液体二酸化炭素源と、
    複数のエアラップガンと、
    前記液体二酸化炭素源と全ての前記エアラップガンとを接続する二酸化炭素ラインと、
    前記二酸化炭素ラインに設けられた二酸化炭素ポンプと、
    前記二酸化炭素ラインに塗料を供給する塗料供給部と、
    個々の前記エアラップガンが噴霧可能状態である、又は、噴霧不可能状態であるかを、個々の前記エアラップガンにおける、ラップエアのノズルに供給される空気の圧力の変化に基づいて検知する検知部と、
    噴霧可能状態であると検知された前記エアラップガンに対して液体二酸化炭素が供給されるように前記二酸化炭素ポンプの流量を制御するポンプ制御部と、を備え、
    前記二酸化炭素ラインは、前記液体二酸化炭素源側から順に、
    第1ラインと、
    前記第1ラインに接続された複数の副ラインを有する第1分岐ラインと、を有し、
    前記第1分岐ラインの個々の前記副ラインに対して1つの前記エアラップガンが接続され、
    前記二酸化炭素ポンプは、前記第1ラインに設けられて液体二酸化炭素を移送し、
    前記二酸化炭素ポンプは、容積式ポンプである、塗装装置。
  11. 前記第1ラインに対して前記塗料供給部から塗料が供給される、請求項9又は10に記載の塗装装置。
  12. 前記塗料供給部を複数備え、
    前記第1分岐ラインの個々の前記副ラインに対して1つの前記塗料供給部から塗料が供給される、請求項9又は10に記載の塗装装置。
  13. 前記二酸化炭素ラインに設けられた冷却器を更に備える、請求項1〜12のいずれか一項に記載の塗装装置。
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