JP2013240575A - 粒子線回転照射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子線治療のスループットを向上することができ、かつ小型にできる粒子線回転照射装置を実現することを目的とする。
【解決手段】荷電粒子ビーム14を照射する照射ノズル8と、荷電粒子ビーム14を照射ノズル8へ輸送するビーム輸送部15とを有し、アイソセンタを中心に回転可能な回転部1と、を備え、ビーム輸送部15は、3個以上の偏向電磁石6を有し、偏向電磁石6の偏向面のいずれか2つを選択して偏向面対とした場合に、少なくとも1つの偏向面対における2つの偏向面が、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、偏向電磁石6が配置されたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、加速器で加速した荷電粒子を任意の角度方向から照射することを目的とした粒子線回転照射装置(回転ガントリ)に関する。
シンクロトロン等の加速器(円形加速器)で荷電粒子を周回加速させ、高エネルギーまで加速された荷電粒子(主に陽子や炭素イオン)をその周回軌道から取り出し、ビーム状となった荷電粒子(荷電粒子ビーム、粒子線とも称する)は、ビーム輸送系で輸送して所望の対象物に照射する物理実験や、癌の治療などの粒子線治療に利用されている。加速した荷電粒子による癌治療、所謂、粒子線治療においては、治療する際、重要臓器を避けるためや、正常組織に損傷を与えることを防ぐために、照射方向を変えることが一般的に行われている。荷電粒子ビームの照射方向を変更する変更手段の一つとして、患者の回りで回転する構造体に照射ノズルを搭載し、所望の角度から照射できる粒子線回転照射装置(回転ガントリ)が一般に使われている。
例えば、特許文献1記載の回転ガントリ(適宜、単にガントリとも呼ぶ)は、ビーム輸送ラインが回転ガントリの回転軸に対して垂直になるように2個の偏向電磁石で一度偏向し、その後、ガントリの中心軸に対して垂直な面内で荷電粒子ビームがアイソセンタ(ガントリ回転軸とビーム軸の交点であり、照射目標の基準である)を向くよう2個の偏向電磁石で再度荷電粒子ビームを偏向させて荷電粒子ビームを導いている。このようなビーム輸送ラインは、回転軸方向に対しての回転ガントリの長さが最短となるため、結果的に敷地面積が狭い範囲に回転ガントリを設置することが可能である。このようなビーム輸送ラインを備えた回転ガントリはコークスクリュー(corkscrew)型ガントリと呼ばれること
もある。なお、偏向電磁石は、通常、磁極が2つである2極電磁石である。
また、コークスクリュー型ガントリは、少なくとも4個の偏向電磁石が必要となることも特徴である。理由を以下に説明する。一般に円形加速器から取り出された荷電粒子ビームは運動量がある一つの値ではなく、中心値のまわりに分散を持つ。中心値からのずれ量を中心値で割った値は運動量分散と呼ばれており、運動量分散を持つ荷電粒子ビームは、偏向電磁石を通過する際、荷電粒子ビームの運動量(エネルギー、速さと考えてもよい)の違いにより偏向角が違ってしまうため、そのままにしておくとアイソセンタで粒子が分布する幅(以下、ビーム幅と呼ぶ)、が大きくなってしまう場合がある。
ある位置における中心の運動量を持つ粒子の運動量をp(中心運動量)とし、運動量分散をΔp/pとすると、中心運動量pを持つ粒子の軌道である中心軌道からのずれΔx(運動量分散によるビーム幅の広がり)は、その位置での運動量分散の効果を特徴づける分散関数ηを用いて、式(1)のように表される。分散関数ηは、ビーム輸送ラインの位置の関数である。
Δx=η×Δp/p ・・・(1)
一般に、分散関数ηを発生させる要素として偏向電磁石があり、一度分散関数ηが0でなくなると、少なくとも、もう1つの偏向電磁石と4極電磁石を利用してη、η’を消す必要がある。ここで、η’は、ビーム進行方向(s方向、s軸)に対する微分である。実際の照射部位はアイソセンタのような点ではなく深さ方向に幅を持つため、分散関数ηの傾きη’も0にする必要がある。運動量分散が動的に変化すると、荷電粒子ビームが動いているように見える。一般に、回転ガントリはアイソセンタでビーム幅が変化したり、動いたりすることを防ぐため、アイソセンタにおいて、分散関数ηをビーム幅の広がりへの
寄与が許容できる範囲まで小さくすることが要求される。
特許文献1のコークスクリュー型ガントリの場合、上流側の2個の偏向電磁石は同一平面にあるため、1つ目の偏向電磁石で発生した分散関数ηは同一平面に偏向面を持つ他方の偏向電磁石により0にする。このとき偏向電磁石間に設置された複数の4極電磁石は、荷電粒子ビームの収束または発散以外に分散関数ηのs方向の傾き(η’)を変えるために使われる。下流側の2つの偏向電磁石の偏向面は、上流側の2つの偏向電磁石の偏向面と90度異なっており、上流側と同様に、2つの偏向電磁石と偏向電磁石間に設置された複数の4極電磁石によりηとη’は0にされる。一般に、円形加速器から回転ガントリまでのビーム輸送系や回転ガントリのビーム輸送系の設計では、1つの偏向面内にすべての偏向電磁石を配置させ、1方向のみ発生するηとη’を4極電磁石と合わせて0にするタイプや、特許文献1のように、η、η’はx、yの両方向で発生するものの、偏向面を90度異なる関係にすることでx方向の分散関数ηとy方向の分散関数ηとは結合しない、すなわちそれぞれの方向で独立するように複数の偏向電磁石は配置するタイプがある。
次に、η、η’が1方向のみに発生する回転ガントリを説明する。特許文献2記載の回転ガントリでは、3個の偏向電磁石により荷電粒子ビームをアイソセンタまで導いている。偏向電磁石が3個のため、カップリングを利用しなければ、回転ガントリのビーム輸送系の設計において、分散関数の1方向のみを消すことになるため、3個の偏向電磁石により荷電粒子ビームの偏向面は同一となるようにする。このため、特許文献2の回転ガントリにおけるビーム輸送系はコークスクリュー型ガントリに比べて、ビーム回転軸方向は長くなり、その結果、回転ガントリを設置する敷地も広くなる。
近年、粒子線治療の普及に伴い、粒子線治療のスループット向上が求められている。粒子線治療では、患者に荷電粒子ビームを照射する前に、治療の補助を行う人、例えば放射線技師が、患者台や照射ノズルの近くへ行き、患者の体を固定したり、照射ノズルに付ける照射系機器の調整を行ったりする。この際、照射ノズル付近での上記作業の容易さが、上記調整時間の短縮化を図るために、すなわち、治療のスループット向上を図るために、重要である。照射ノズル付近での作業を容易にする回転ガントリの例が、例えば特許文献3に記載されている。特許文献3の図6のように、回転ガントリを、照射装置(照射ノズル)の先端が照射室側に出ている構造(以下、開放型と呼ぶ)にすることにより、照射ノズル付近での作業の容易化を実現することができる。また、照射中の臓器の動きや呼吸による体の動きをリアルタイムに監視しながらより高精度に照射する動体追跡も注目を集めつつあり、照射ノズル周りに監視用機器を設置するため十分なスペースを確保することが望まれている。
米国特許第4917344号(図1a、図1b) 国際公開WO2008/026648A1号(図1) 特開2006―192297号公報(図6) 特開2000―140134号公報(図1、図2、図6)
特許文献3のような開放型回転ガントリは、特許文献2の回転ガントリと同様に、3個の偏向電磁石により荷電粒子ビームをアイソセンタまで導いているので、構造上は実現可能である。しかし、特許文献1に示された回転ガントリ(コークスクリュー型ガントリ)は、敷地面積が小さくてすむタイプの回転ガントリであり、このタイプの回転ガントリに、開放型の構造を適用することは困難である。この理由を、特許文献4の図を用いて説明する。
特許文献4の回転ガントリは、特許文献1と同様のコークスクリュー型ガントリである。特許文献4の図1及び図2には回転ガントリの左側面図及び正面図が記載され、特許文献4の図6には、アイソセンタCが内部に示された回転フレームの左側面図が記載されている。特許文献4の回転ガントリは、照射ノズル(特許文献4の符号15)が回転フレーム(特許文献4の符号2)の内部に設置され、アイソセンタCが回転フレームの内部にあるものである。特許文献4の回転ガントリは、特許文献3のように、照射ノズル(特許文献3の符号8)がフレーム(特許文献3の符号1)の外部にある回転ガントリとは異なる。
特許文献1や特許文献4のようなコークスクリュー型ガントリでは、下流側の2個の偏向電磁石が回転軸に対して、垂直な面上で一列に並べることで敷地面積を小さくしているので、最終の偏向電磁石の下に配置される照射ノズルを治療室側に配置する開放型回転ガントリを実現するには、照射ノズルと最下流の偏向電磁石以外にも最下流の偏向電磁石と対になる他の偏向電磁石も治療室側に出すことになる。2個の偏向電磁石と照射ノズルを回転ガントリのフレームで支えることは困難なので、コークスクリュー型ガントリにおいて開放型回転ガントリを実現することは困難である。したがって、特許文献1や特許文献4のコークスクリュー型ガントリでは、特許文献2の回転ガントリと同様に、穴状の狭い空間(内室)で患者に照射することが避けられず、照射ノズル付近での作業は難しい。また、2個の偏向電磁石と照射ノズルを治療室側に配置することができたとしても、照射ノズル周りに監視用機器を設置するスペースや、照射ノズル付近での作業が容易となるようなスペースを十分に確保することができない。
従来、アイソセンタにおいて、ビーム位置の運動量分散依存性を消すために、特許文献1のようなコークスクリュー型の回転ガントリが使われてきたが、開放型を実現するには、敷地面積の大きい回転ガントリ、すなわち特許文献2や特許文献3のような、すべての偏向電磁石の偏向面が同一となるような偏向電磁石の配置が必要であり、敷地面積が小さなガントリの実現が困難であるという課題があった。
特許文献3のように、粒子線治療のスループットを向上するのに適した開放型回転ガントリは、照射ノズルが照射室側に出ていることにより、照射ノズル付近での患者位置決め作業の容易化を実現することができるものの、すべての偏向電磁石の偏向面が同一となるように偏向電磁石を配置するので、敷地面積が大きくなるという課題があった。
本発明は、粒子線治療のスループットを向上することができ、かつ小型にできる粒子線回転照射装置を実現することを目的としている。
本発明に係る粒子線回転照射装置は、荷電粒子ビームを照射する照射ノズルと、荷電粒子ビームを照射ノズルへ輸送するビーム輸送部とを有し、アイソセンタを中心に回転可能な回転部と、を備え、ビーム輸送部は、3個以上の偏向電磁石を有し、偏向電磁石の偏向面のいずれか2つを選択して偏向面対とした場合に、少なくとも1つの偏向面対における2つの偏向面が、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、偏向電磁石が配置されたことを特徴とする。
本発明に係る粒子線回転照射装置によれば、偏向電磁石の偏向面のいずれか2つを選択して偏向面対とした場合に、少なくとも1つの偏向面対における2つの偏向面が、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、偏向電磁石が配置されたので、小型の粒子線回転照射装置であっても、患者位置決め作業を行う作業空間を広くでき、粒子線治療のスループットを向上することができる。
本発明の実施の形態1による粒子線回転照射装置を示す側面図である。 図1の粒子線回転照射装置を示す正面図である。 図1のビーム輸送部を示す図である。 図1の粒子線回転照射装置を照射室側からみた斜視図である。 本発明の実施の形態2による粒子線回転照射装置を示す側面図である。 図5の粒子線回転照射装置を示す正面図である。 本発明の4極電磁石の作用方向を説明する図である。 本発明の実施の形態3による4極電磁石の磁極の作用方向配置を示す図である。 従来の4極電磁石の磁極の作用方向配置を示す図である。 図8の4極電磁石の設置位置を示す図である。 本発明の実施の形態3による4極電磁石の回転駆動機構を示す図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による粒子線回転照射装置を示す側面図であり、図2は本発明の実施の形態1による粒子線回転照射装置を示す正面図である。図3は、本発明の実施の形態1によるビーム輸送部を示す図である。粒子線回転照射装置20は、アイソセンタの周りを回転する回転部1と、回転部1を支える支持台4a、4bと、回転部1を回転させる回転駆動系(図示せず)とを備える。回転部1は、胴体部13と、荷電粒子ビーム14を輸送するビーム輸送部15と、荷電粒子ビーム14を照射対象19に照射する照射ノズル8(図3参照)と、ビーム輸送部15と重量バランスをとるためのウェイト7を備える。胴体部13は、フロントリング2と、リアリング(ベアリング)3と、複数の支持部材10とを有し、ビーム輸送部15を支える構造体である。
図3は、本発明の特徴となる偏向電磁石6a、6b、6cの配置をわかりやすくするために、ビーム輸送部15及び照射ノズル8を取り出した図である。図1〜図3において、床部分は省略した。ビーム輸送部15は、ビーム輸送ダクト12と、3個の偏向電磁石6a、6b、6cと、4個の4極電磁石5a、5b、5c、5dを有する。ビーム輸送部15には、照射ノズル8内のワブラー電磁石や、スキャニング電磁石は含まない。なお、偏向電磁石の符号は、総括的に6を用い、区別して説明する場合に6a、6b、6cを用いる。4極電磁石の符号は、総括的に5を用い、区別して説明する場合に5a、5b、5c、5dを用いる。支持台の符号は、総括的に4を用い、区別して説明する場合に4a、4bを用いる。偏向電磁石6及び4極電磁石5はビーム輸送電磁石である。
ビーム輸送ダクト12は、内部を真空にする真空ダクト等である。円形加速器(シンクロトロン)で加速された荷電粒子ビーム14は、真空にされたビーム輸送ダクト12の内部を通過する。偏向電磁石6a、6b、6cは、それぞれ荷電粒子ビーム14を所定の方向に偏向する。4極電磁石5a、5b、5c、5dは、それぞれ荷電粒子ビーム14を収束または発散させると共に、荷電粒子ビーム14の分散関数ηのビーム経路方向の傾きη’を変化させて、ビーム幅が許容範囲内になるように調整する。
本発明の特徴は、3個の偏向電磁石6a、6b、6cによる3つの偏向面を、2つで組(3通りの組)にした場合のうち最低一組は同一平面上になく、かつ平行でもなく、かつ直交もしていないようにしたものである。言い換えると、3個の偏向電磁石6a、6b、6cの偏向面をそれぞれ、延長させて交差させたときに、2つで組(3通りの組)にした場合のうち最低1組の偏向面同士のなす角度が0度よりも大きく、90度よりも小さいことを意味している。さらに言い換えると、3つの偏向電磁石6a、6b、6cの偏向磁場(2極磁場)を2つで組(3通りの組)にし、磁場の方向をビーム進行方向に対して垂直なxy平面上で見た場合に、最低一組のなす角度が0度よりも大きく、90度よりも小さいことを意味している。そのため、偏向電磁石6や4極電磁石5の磁場を受けたx方向及びy方向の粒子に運動が、独立した関係になっておらず、カップリングしている。ここで、x軸及びy軸は、ビーム進行方向(s方向、s軸)に対して垂直な2軸である。粒子線回転照射装置20は回転するため、ここで説明するx軸及びy軸は、ある回転角における最上流側の、すなわち1つ目の偏向電磁石6aの入口側における磁極間の2極磁場方向と、これに垂直な方向と定義する。
一般的に、特許文献2や特許文献3のような粒子線回転照射装置(回転ガントリ)は、偏向電磁石の偏向面が同一平面上にくるように配置することで、偏向電磁石及び4極電磁石が分散関数ηや、ηのビーム経路方向の傾きη’を変化させる効果を利用している。この効果を利用することで、粒子線回転照射装置(回転ガントリ)では、分散関数ηを0にし、またはビーム幅への寄与が十分小さい程度に小さくし、アイソセンタにおけるビーム径の運動量分散依存性を消すことが行われる。ここで、偏向電磁石はηを発生させることができるが、4極電磁石は傾きη’を変えるだけである。ずっと0つまりη=0かつη’=0は実現させるには、4極電磁石で傾きη’を変えて、偏向電磁石で逆符号のηを発生させるしかない。同一平面で例えばα度曲げた後に反対方向にα度曲げれば、偏向電磁石だけでη=0かつη’=0は実現できる。しかし、このようにすると、荷電粒子ビームの輸送の途中で、ηが大きくなりすぎてダクトにビームがぶつかることがある。特許文献1や特許文献4のようなコークスクリュー型ガントリの場合は、x方向及びy方向のそれぞれで、運動量分散依存性が発生する。すなわち、ηx≠0、ηy≠0になる。しかし、コークスクリュー型ガントリの場合は、s軸及びx軸を含む面上でビームを曲げる偏向電磁石2個と、s軸及びy軸を含む面でビームを曲げる偏向電磁石2個と、偏向電磁石間に4極電磁石を備えることで、ηx=0、ηy=0、ηx’=0、ηy’=0にすることができ、その結果、アイソセンタでx方向及びy方向のそれぞれで、ビーム幅の運動量依存性を消すだけでなく、傾きη’(ηx’、ηy’)も0にすることができる。
本実施の形態1のように偏向電磁石を設置した場合、すなわち、3個の偏向電磁石6a、6b、6cによる3つの偏向面を、2つで組(3通りの組)にした場合のうち最低一組は同一平面上になく、かつ平行でもなく、かつ直交もしていないようにした場合、x方向及びy方向の粒子の運動がカップリングする。このため、偏向電磁石6a、6b、6cのそれぞれの偏向面は、従来のように独立して分散関数を0(または十分小さくする)にするのとは異なり、x方向及びy方向の粒子の運動のカップリングを利用して、アイソセンタにおいて、結果的に両方向とも分散関数ηx、ηyとその傾きηx’、ηy’を共に0もしくは十分小さな値にすることが可能である。この方法を、ビーム設計計算で使われる輸送行列用いて、以下に説明する。
荷電粒子ビーム内の単一粒子に注目したとき、輸送行列は式(2)のように定義できる。x’、y’は、それぞれ、粒子の位置(x,y)のビームの進行方向をs軸としたときのs方向の傾きを示している。式(2)の左辺は、アイソセンタにおける粒子の位置(x,y)と、この粒子の位置におけるs方向傾き(x’,y’)と、運動量分散Δp/pを示している。式(2)の右辺は、輸送行列Mと、ガントリ入り口での粒子の位置(x,y)と、この粒子の位置におけるs方向傾き(x’,y’)と、運動量分散Δp/pを示している。
Figure 2013240575
輸送行列Mは、回転ガントリのビーム輸送ライン(実施の形態1のビーム輸送部15に相当する)に設置された4極電磁石と偏向電磁石の磁場の値、ドリフト長によって決定される正味の輸送行列である。ここで、ドリフトは磁場のない直線区間(ドリフト区間)であり、ドリフト長は磁場のない直線区間(ドリフト区間)の長さである。x方向の分散関数ηxはr15、分散関数ηxの傾きηx’はr25であり、y方向の分散関数ηyはr35、分散関数ηyの傾きηy’はr45である。
磁場や、ドリフトの個々の要素の輸送行列をMとし、n個のドリフトを有する場合、回転ガントリの正味の輸送行列は式(3)のように表される。
Figure 2013240575
x方向及びy方向の粒子の運動のカップリングを利用しない回転ガントリでは一般にガントリの正味の輸送行列は式(4)のように表される。
Figure 2013240575
式(4)の輸送行列から明らかなように、粒子の位置のxまたはyとこの粒子の位置におけるs方向傾きであるx’またはy’のそれぞれは3つの項の加算になるので、アイソセンタにおける粒子の運動は、x方向及びy方向のそれぞれを3×3の輸送行列で独立に計算しているのと等価である。従来は、それぞれが独立するようにし、すなわちx方向及びy方向の粒子の運動のカップリングは考えないようにするため、輸送行列Mのr15(x方向の分散関数ηx)とr35(y方向の分散関数ηy)を0にし、s方向への分散関数ηx、ηyの傾きr25(傾きηx’)とr45(傾きηy’)も0にする。この調整
は、複数の4極電磁石の磁場強度の値を調整することで行われる。2極電磁石は、そもそも荷電粒子ビームをアイソセンタまで導く目的あり、偏向角度は決められており、2極電磁石の磁場の値が決まっているので、分散関数ηx、ηy及びその傾きηx’、ηy’を調整するには、2極電磁石の磁場の値を変更することにより調整することができない。2極電磁石とは異なり、4極電磁石は、荷電粒子ビームの収束または発散作用の目的もあるが、こちらは一意的に磁場の値を決めるわけではないため、4極電磁石の磁場は、分散関数ηx、ηy及びその傾きηx’、ηy’を調整する調整パラメータとなる。
以上のように従来は、偏向電磁石の磁場で発生してしまうx方向の分散関数η(ηx)と、分散関数ηのs方向の傾きη’(ηx’)を、十分小さくするためには、少なくとも偏向面が同一平面にあるもう1つの偏向電磁石を設置する必要がある。4極電磁石を追加しても、これのみではη、η’の両方を0にすることはできないため、もう1つの偏向電磁石が必要となる。これは、y方向も同様である。回転ガントリの回転に伴う、輸送行列の変化に対しては、回転ガントリに入射する入射ビームがηx=0、ηy=0、ηx’=0、ηy’=0となるようにすれば、ある回転角度のアイソセンタでηx=0、ηy=0、ηx’=0、ηy’=0ならば、他のすべての角度でηx=0、ηy=0、ηx’=0、ηy’=0が成立する。
しかしながら、上記のようにx方向及びy方向の粒子の運動のカップリングがない従来のビーム輸送系では、偏向電磁石の偏向面が1種類の場合もしくは互いに90度の関係となる2種類の場合しかない。これに対して、本実施の形態1のビーム輸送部15における偏向電磁石6の設置条件は、従来に比べて上記の偏向面の制限がないため、設計の自由度が高い。例えば、2つ目の偏向電磁石6bの設置条件を、偏向電磁石6bの偏向面が1つ目の偏向電磁石6aの偏向面と同一平面上にない、または平行でない、または直交していない場合は、x、y両方向に磁場がかかり、回転ガントリの回転角度にかかわらず、輸送行列Mは式(5)のように表わされる。なお、2つ目の偏向電磁石6bの輸送行列をMと表現した。
Figure 2013240575
このため、これ以降の偏向電磁石6や4極電磁石5の磁場が、それぞれx方向またはy方向のどちらか1方向しか作用しない条件で配置しても、すなわち、単一の要素としては、式(4)の右辺のように輸送行列を定義しても、ビーム輸送部15全体の正味の輸送行列Mは、2つ目の偏向電磁石6bの輸送行列Mの影響を受けるので、全体の正味の輸送行列Mのr15、r25、r35、r45は、それぞれ、x方向またはy方向の独立成分だけでなく、相関成分、すなわち他の方向成分の影響を受ける。
これを逆手にとれば、全体の正味の輸送行列Mのr15、r25、r35、r45は、相関成分、すなわち他の方向成分の影響を受けるので、複数の4極電磁石の設置位置、設置数、磁場の値を適切に調整すれば、r15、r25、r35、r45の値、すなわち分散関数ηx(r15)、ηy(r35)とその傾きηx’(r25)、ηy’(r45)を、0または十分小さい値にすることが可能である。したがって、全体の正味の輸送行列Mのr15、r25、r35、r45を0または十分小さい値にするために、偏向面が同一となるように2つの偏向電磁石を設置することは必須ではないことが分かる。すなわち、特許文献1や特許文献4のように、下流側の偏向電磁石を、その偏向面が上流側の偏向電磁石の偏向面と同一になるように設置しなくてもよい。
複数の4極電磁石の設置位置、設置数、磁場の値を調整すれば、ビーム輸送部15のビーム経路をねじったような、すなわち実施の形態1のような粒子線回転照射装置20であっても、ビーム輸送部15の出口やアイソセンタにおいて、分散関数ηx、ηyとその傾きηx’、ηy’を0または十分小さい値にすることができ、ビーム幅の運動量分散依存性を小さくすること、すなわち、運動量分散Δp/pのビーム幅への寄与が十分小さい程度に消すことが、可能となる。数学的には、行列要素の4つの成分r15、r25、r35、r45を、0もしくは十分小さい値にする解は、少なくとも4つの調整パラメータがあれば所望の解が存在する可能性が高い。もちろん4つ以上、つまり4極電磁石が4個以上あるほうが調整は容易となる。
さらに、偏向電磁石6もコークスクリュー型よりも1個少ない3個で実現することも可能となる。さらに、図4のように、照射ノズル8の先端が照射室側にでてくるように設置すれば、小型でかつ、開放型の回転ガントリを実現することが可能となる。図4は、図1の粒子線回転照射装置を照射室側からみた斜視図である。回転正面カバー16は、回転部1の正面側を覆うように、回転部1に設置されたカバーであり、回転部1の回転に伴って回転する。回転正面カバー16は、照射室壁17に開けられた貫通孔に、回転可能に配置される。実施の形態1の粒子線回転照射装置20は、開放型回転ガントリであり、最終の偏向電磁石6cが、照射室壁17に対して斜めに配置される点が特徴である。実施の形態1の粒子線回転照射装置20は、治療台9を照射室床18に設置できる開放型の回転ガントリであるので、治療台9を回転ガントリの狭い内室に設置していたものとは異なり、患者の位置決め作業が容易にでき、粒子線治療のスループットが向上する。
本実施の形態では、図3から分かるように、偏向電磁石6a、6b、6cの偏向面の全てが、それぞれ同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行しないように、ビーム輸送部15を構成している。そして、ビーム輸送部15の4極電磁石5a、5b、5c、5dにより、ビーム輸送部15の出口、すなわち最下流側の偏向電磁石6cの出口における荷電粒子ビーム14のビーム幅(ビーム径)を許容範囲内になるように、すなわち、偏向電磁石6cの出口において荷電粒子ビーム14の分散関数ηx、ηyとその傾きηx’、ηy’を0または十分小さい値になるように、それぞれの磁場を設定している。実施の形態1の粒子線回転照射装置20は、偏向電磁石6a、6b、6cの偏向面の全てが、それぞれ同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、ビーム輸送部15を構成し、ビーム輸送部15の4極電磁石5a、5b、5c、5dにより、ビーム輸送部15の出口、すなわち最下流側の偏向電磁石6cの出口において荷電粒子ビーム14の分散関数ηx、ηyとその傾きηx’、ηy’を0または十分小さい値になるように、それぞれの磁場を設定することで、小型でかつ開放型の粒子線回転照射装置20を実現することができる。
なお、偏向電磁石6a、6b、6cの偏向面の全てが、それぞれ同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、ビーム輸送部15を構成する場合に限らず、偏向電磁石6a、6b、6cの偏向面のいずれか2つを組にした場合に、このうち1組でも同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないような関係であれば、どのようにx軸及びy軸をとっても磁場がx、y両方向に粒子の運動がカップルするように作用するので、言い換えると、輸送行列をMのいずれかは式(5)のようになるので、上記の説明は成立する。したがって、この場合もビーム輸送部15の4極電磁石5a、5b、5c、5dにより、ビーム輸送部15の出口、すなわち最下流側の偏向電磁石6cの出口において荷電粒子ビーム14の分散関数ηx、ηyとその傾きηx’、ηy’を0または十分小さい値になるように、それぞれの磁場を設定することで、小型でかつ開放型の粒子線回転照射装置20を実現することができる。
しかしながら当然、偏向電磁石6a、6b、6cの偏向面の全てが、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行しない関係の方が、4極電磁石5a、5b、5c、5dの磁場を調整する自由度が高いため、所望のビームパラメータ(ビームサイズやビームの進行方向(ビーム中心軸方向)に対する傾き)を得ることは容易である。また、偏向電磁石6を3個にすることで、偏向電磁石6が4個の場合に比べて、偏向電磁石6の個数を最小にでき、低コストの粒子線回転照射装置20を実現することができる。また、偏向電磁石6として、端部の磁場を含めた4極成分を利用する偏向電磁石を用いることで、4極電磁石5の一部を代用させ、4極電磁石5の数を減らして、コスト削減を図ることも可能である。
以上のように、実施の形態1の粒子線回転照射装置20によれば、荷電粒子ビーム14を照射する照射ノズル8と、荷電粒子ビーム14を照射ノズル8へ輸送するビーム輸送部15とを有し、アイソセンタを中心に回転可能な回転部1と、を備え、ビーム輸送部15は、3個以上の偏向電磁石6を有し、偏向電磁石6の偏向面のいずれか2つを選択して偏向面対とした場合に、少なくとも1つの偏向面対における2つの偏向面が、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、偏向電磁石6が配置されたので、荷電粒子がx方向及びy方向の運動がカップルするため、x方向及びy方向のそれぞれに対して独立に調整する必要がなくなり、小型の粒子線回転照射装置であっても、患者位置決め作業を行う作業空間を広くでき、粒子線治療のスループットを向上することができる。
実施の形態2.
図5は本発明の実施の形態2による粒子線回転照射装置を示す側面図であり、図6は本発明の実施の形態2による粒子線回転照射装置を示す正面図である。実施の形態2の粒子線回転照射装置20は、開放型ではない構造である。最後の2個の偏向電磁石6b、6cが一列に並ばないために、特許文献1や特許文献4の粒子線回転照射装置に比べて、患者が治療を受ける際に入る横穴部分である内室の間口を広くとることができ、比較的開放的な回転ガントリを実現することができる。実施の形態2の粒子線回転照射装置20は、開放型としないため、実施の形態1の粒子線回転照射装置20に比べて、照射ノズル8の支持が容易にできるメリットがある。
実施の形態2の粒子線回転照射装置20は、特許文献1や特許文献4の粒子線回転照射装置に比べて、患者が治療を受ける際に入る横穴部分である内室の間口を広くとることができ、比較的開放的な回転ガントリを実現することができるので、粒子線治療のスループットを向上することができ、かつ小型の粒子線回転照射装置を実現することができる。実施の形態2の粒子線回転照射装置20は、小型の粒子線回転照射装置であっても、照射ノズル8付近での作業を行う作業空間を広くでき、粒子線治療のスループットを向上することができる。また、広いスペースを生かして、監視用機器を設置することで動体追跡を行いながら照射することも容易である。
実施の形態3.
実施の形態1では、複数の4極電磁石の設置位置、設置数、磁場の値を調整すれば、ビーム輸送部15のビーム経路をねじったような、すなわち実施の形態1のような粒子線回転照射装置20であっても、ビーム輸送部15の出口やアイソセンタにおいて、分散関数ηx、ηyとその傾きηx’、ηy’を0または十分小さい値にすることができ、ビーム幅の運動量分散依存性を小さくすることが可能であることを説明した。実施の形態3では、4極電磁石5の磁極の配置位置を工夫することで、アイソセンタにおいてxy相関のないビーム輸送ができることを説明する。
まず、4極電磁石5の磁極21と、荷電粒子ビーム14の収束、発散方向の関係を説明する。図7は、本発明の4極電磁石の作用方向を説明する図である。4極電磁石5は4つの磁極21a、21b、21c、21dと、それぞれに巻かれたコイル22a、22b、22c、22dを備え、それらにより破線矢印23、24の方向にそれぞれ荷電粒子ビーム14を収束、発散させるための電磁石である。中心から外側への向きは発散方向であり、外側から中心への向きは収束方向である。破線矢印23、24の方向を、収束、発散させる作用方向23、24と呼ぶことにする。一般的に、従来のビーム輸送系では、4極電磁石5は作用方向23、24が偏向電磁石6の偏向面に対して垂直または平行に設置され、粒子のx方向及びy方向の運動をカップリングさせずに使用する。すなわち、従来のビーム輸送系における4極電磁石5は、図9に示すように偏向電磁石6の偏向面55が、作用方向23に平行になるように、作用方向24に垂直になるように、配置される。図9は、従来の4極電磁石の磁極の作用方向配置を示す図である。
次に回転ガントリにおけるビームの取り扱いについて説明する。ビームを形成する個々の荷電粒子は、式(2)によってドリフト後の位置と進行方向の傾きとが決まるが、荷電粒子の集合であるビームのパラメータ(ビームサイズ、ビーム進行方向(ビーム中心軸方向)に対するビームの傾き)はその粒子分布の統計量である、σ行列で記述することができ、式(6)で表される。
Figure 2013240575
また、σ行列と輸送行列Mとの関係は、式(7)で表される。式(7)は、文献(Jean Buon LAL/RT96-03 April 1996)に示されている。特許文献1〜4に記載の回転ガントリでは、座標系も回転とともに回せば、理想的にはビームのパラメータ(ビームサイズ、ビーム進行方向(ビーム中心軸方向)に対するビームの傾き)のxy相関成分のないビーム輸送設計を行うことができる。
Figure 2013240575
次に、前述した4極電磁石5の磁極の配置位置について説明する。図8は本発明の実施の形態3による4極電磁石の磁極の作用方向配置を示す図であり、図10は図8の4極電磁石の設置位置を示す図である。本発明の回転ガントリ(粒子線回転照射装置20)では、荷電粒子ビーム14のx軸およびy軸をどのような直交する2軸に選んでも輸送行列Mのx方向及びy方向の粒子の運動の相関を作る成分(r13、r14、r23、r24、r31、r32、r41、r42)が0とはならないため、σ(ガントリに入射されるビームの分散)にxy相関がなくても、式(7)よりσ(ガントリから出射されるビームの分散)のビームパラメータ(ビームサイズ、ビーム進行方向(ビーム中心軸方向)に対するビームの傾き)のxy相関を示す成分(σ13=σ31、σ14=σ41、σ23=σ32、σ24=σ42)が0ではなくなる。この場合、特に最終の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6c)の後からアイソセンタまでの間で、荷電粒子ビーム14におけるxy両方向のビーム径(ビーム幅)を絞っていこうとする際、片方のビーム径やその傾きが常にもう一方の方向に影響を与えるため両方向の調整が難しくなる。さらにxy相関のあるビームを考慮した治療計画を立てる必要が生じる。すなわち、実施の形態1の粒子線回転照射装置20では、上記の課題が残っている。
上記の課題は、偏向電磁石6の偏向面に対して水平、垂直な2軸を、荷電粒子ビーム14のx軸およびy軸に選べばカップリングのない、つまりσ13=σ31=0、σ14=σ41=0、σ23=σ32=0、σ24=σ42=0としてσ行列をx方向、y方向を独立して考えることができる従来の回転ガントリにはない課題である。そこで、図8のように、4極電磁石5を、その収束方向、発散方向が両隣(4極電磁石5の上流側直近、下流側直近)の偏向電磁石6の偏向面25、26と平行でも垂直でもない位置になるような磁極位置で設置する。このように設置すると、4極電磁石5の輸送行列Mの粒子の運動のxy相関を作る成分は0ではないため、本発明の条件で配置された偏向電磁石によって生じる粒子の運動のxy相関を作る成分に作用し、最終の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6c)でビーム径が0またはビーム径への影響が十分無視できる程度に小さくすることが可能となる。図8では、偏向面25と作用方向23との角度がθ1(0<θ1<90°)であり、偏向面26と作用方向23との角度がθ2(0<θ2<90°)である例を示した。
また、実施の形態3の粒子線回転照射装置20は、4極電磁石5の磁場強度と4極電磁石5のビーム経路上の配置位置のみを設計パラメータとして扱っていた従来に比べて、さらにビーム中心に対する4極電磁石5の回転角(図8の角度θ1、θ2)を調整パラメータとして設計でき、設計の自由度を増すことができる。なお、従来は4極電磁石5の回転角は、図9に示すように、90°(θ3)であり、調整パラメータとはならない。図11に示すように、4極電磁石5を回転駆動が可能なような回転駆動機構30を設ければ、磁場誤差等により設計と異なるビーム径となった場合でも、4極電磁石5の回転角θを調整することができ、ビーム径の調整の自由度が増すことも期待できる。図11は、本発明の実施の形態3による4極電磁石の回転駆動機構を示す図である。回転駆動機構30は、リング31と、4極電磁石5とリング31とを接続する支持材32と、リング31を回転する回転駆動機33とを備える。
一般的に、ビーム輸送系では磁場誤差の影響によって、目標の場所、例えばアイソセンタにおいてビームの軌道中心が設計と異なってしまうことを補正するために、様々な調整方法が用いられている。例えば、ステアリング電磁石(2極電磁石)をビーム輸送系に設置し励磁する方法や、ビーム輸送系の偏向電磁石6に補助コイルを巻き、補助コイルに電流を流し励磁する方法や、ビーム輸送系の偏向電磁石6に軌道補正に必要な磁場分の電流をオフセット(offset)として流しておく方法等により、アイソセンタにおいて、軌道補正(軌道中心を設計通りに戻す)が行われる。また、軌道補正はx、y方向のビームパラメータ(ビームサイズ、ビーム進行方向(ビーム中心軸方向)に対するビームの傾き)がカップルしてない場合はx軸とy軸のそれぞれで行うのが一般的であり、これを行うためにはx方向に磁場をかける磁石とy方向に磁場をかける磁石が必要となる(両方向に2極磁場を発生させる1台の磁石で行う場合もある。)。
本発明の粒子線回転照射装置20においても、上記の方法を用いることもあるが、この際、xy相関がある場所で上記補正方法を使用しても、x方向に磁場をかけたときにxy相関の影響からy方向だけでなくx方向のビームにも影響を与えてしまい、調整時間が長くなる場合がある。特に照射ノズル8から出射された荷電粒子ビーム14は治療に使う直前のビームであるため、xy相関を十分小さくしてから軌道補正を行うことが望まれる。このため、最後から2番目の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6b)で最終の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6c)の偏向面に対して垂直、平行な2軸の相関が消えているようにしてから、ステアリング電磁石を設置区間36(上流側から2番目の偏向電磁石6bと3番目の偏向電磁石6cの間)に設置し、軌道補正を2軸独立で行えるようにしておくと荷電粒子ビーム14の軌道を補正することが容易となる。
この場合、図8に示した磁極配置の4極電磁石5は、最後から2番目の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6b)より手前、例えば図10のように偏向電磁石6が3台(3個)のガントリの場合は、上流側から1番目の偏向電磁石6aと2番目の偏向電磁石6bの間である設置区間34か、1番目の偏向電磁石6aの前である設置区間35もしくはその両方に設置することになる。なお、図8に示した磁極配置の4極電磁石5も、回転ガントリとの相対位置を維持しながら回転ガントリとともに回転する。
実施の形態3の粒子線回転照射装置20は、ビーム輸送部15において、収束方向、発散方向がともに、両隣(上流側直近及び下流側直近)の偏向電磁石6の偏向面25、26に対して平行でもなく、かつ垂直でもない4極電磁石5を少なくも1台設置したので、アイソセンタにxy相関のない荷電粒子ビーム14を輸送することができる。また、実施の形態3の粒子線回転照射装置20は、収束方向、発散方向がともに、両隣(上流側直近及び下流側直近)の偏向電磁石6の偏向面25、26に対して平行でもなく、かつ垂直でもない4極電磁石5を、ビーム輸送部15における最後から2台目の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6b)より前のドリフト区間(設置区間34、35)に設置したので、アイソセンタにxy相関のない荷電粒子ビーム14を輸送することができ、かつビームの軌道補正が容易にできる。
次に照射野拡大用電磁石またはスキャニング電磁石の設置について述べる。最終の偏向電磁石6cでxy相関を消す場合、ビームを拡大する2台で1組の照射野拡大用電磁石(例えばワブラー電磁石)、もしくはビームを走査するための2台で1組のスキャニング電磁石は、最終の偏向電磁石6cからアイソセンタまでの間に設置される、すなわち照射ノズル8内に配置される。このときの荷電粒子ビーム14のx軸及びy軸を、最終の偏向電磁石6cの偏向面に対して垂直、平行の2軸とすると、上記の照射野拡大用電磁石もしくはスキャニング電磁石をその偏向面が最終の偏向電磁石6cの偏向面に対して垂直又は平行になるように設置すれば、治療時にもxy相関がない状態が維持されるため、xy相関を考慮した治療計画を立てる必要がなく、治療計画の作成時間の軽減が期待できる。
実施の形態3の粒子線回転照射装置20は、ビーム輸送部15の最終の偏向電磁石6cからアイソセンタまでの間に配置された照射野拡大用電磁石またはスキャニング電磁石を、その2極磁場の方向が最終の偏向電磁石6cの磁場の方向に対して平行又は垂直になるように配置したので、アイソセンタにxy相関のない荷電粒子ビーム14を輸送することができ、かつアイソセンタにおけるビーム径の調整やビーム中心位置の調整が容易にできる。
さらに、両隣の偏向電磁石の偏向面に対して平行でもなく、かつ垂直でもない少なくとも1台の4極電磁石を最後から2台目の偏向電磁石(図10の偏向電磁石6b)より前のドリフト区間に設置するだけで粒子の運動のx、y方向の2軸の相関を十分小さくできる場合は、設置区間36のビームがすでにxy相関が消えている(最終の偏向電磁石6cの磁場方向に対して)ことから、設置区間36に照射野拡大電磁石またはスキャニング電磁石を設置することが可能となる。このようにすると、照射ノズル8部分が小さくなり、ガントリの回転径を小さくする効果が期待できる。
また、軌道補正は、2極電磁石で行うため、最後から2番目の偏向電磁石6bと最終の偏向電磁石6cの間に垂直2軸方向にビーム走査する2台で1組のビーム走査用電磁石(スキャニング電磁石)もしくは照射野拡大用電磁石(ワブラー電磁石)を設置し、このビーム走査用電磁石もしくは照射野拡大用電磁石の少なくとも1つの磁石に補助コイルを巻いたり、又はオフセット(offset)の電流励磁を行うことで、xyカップリングしない軌道補正を行うことでも可能である。このとき、ビーム走査用電磁石もしくは照射野拡大用電磁石は、2極磁場方向が最終の偏向電磁石6cの偏向面に対して水平、又は垂直な方向に設置する。なお、この場合、ビーム走査用電磁石もしくは照射野拡大用電磁石は、照射ノズル8から配置が変更され、ビーム輸送部15に組み込まれることになる。
実施の形態3の他の粒子線回転照射装置20は、ビーム輸送部15の最終の偏向電磁石6cとこの最終から2番目の偏向電磁石6bとの間に、ビーム走査用電磁石もしくは照射野拡大用電磁石を、その2極磁場の方向が最終の偏向電磁石6cの磁場の方向に対して平行又は垂直になるように配置したので、アイソセンタにxy相関のない荷電粒子ビーム14を輸送することができ、かつ磁場誤差に対する軌道中心のずれの補正が容易にできる。また、実施の形態3の他の粒子線回転照射装置20は、上記のようにしたので、ビーム走査用電磁石もしくは照射野拡大用電磁石に、ステアリング磁石の役割を持たせることができ、ステアリング磁石の台数を減らすことができる。
1…回転部、6、6a、6b、6c…偏向電磁石、8…照射ノズル、14…荷電粒子ビーム、15…ビーム輸送部、17…照射室壁、20…粒子線回転照射装置、23、24…破線矢印(作用方向)、25、26…偏向面。

Claims (10)

  1. 加速器により加速された荷電粒子ビームを、アイソセンタを中心にした任意の角度方向から照射する粒子線回転照射装置であって、
    前記荷電粒子ビームを照射する照射ノズルと、前記荷電粒子ビームを前記照射ノズルへ輸送するビーム輸送部とを有し、前記アイソセンタを中心に回転可能な回転部と、を備え、前記ビーム輸送部は、3個以上の偏向電磁石を有し、
    前記偏向電磁石の偏向面のいずれか2つを選択して偏向面対とした場合に、少なくとも1つの偏向面対における2つの偏向面が、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、前記偏向電磁石が配置されたことを特徴とする粒子線回転照射装置。
  2. 前記ビーム輸送部は、前記偏向電磁石の偏向面のいずれか2つを選択して偏向面対とした場合に、全ての偏向面対における2つの偏向面が、同一平面になく、かつ平行でもなく、かつ直行していないように、前記偏向電磁石が配置されたことを特徴とする請求項1記載の粒子線回転照射装置。
  3. 前記ビーム輸送部は、その出口における前記荷電粒子ビームの分散関数の値及び、前記荷電粒子ビームの進行方向に対する前記分散関数の傾きの値を、前記アイソセンタにおける前記荷電粒子ビームのビーム幅が許容範囲内となるように、前記偏向電磁石の磁場が設定されたことを特徴とする請求項1または2に記載の粒子線回転照射装置。
  4. 前記ビーム輸送部は、3個の前記偏向電磁石を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
  5. 前記ビーム輸送部は、その最下流の前記偏向電磁石が、照射室の照射室壁に対して斜めに配置され、
    前記照射ノズルは、前記照射室の内側に配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
  6. 前記ビーム輸送部は、
    その最下流側から2つの前記偏向電磁石が、当該2つの偏向電磁石の中心を結んだ線及び前記アイソセンタを含む面が前記回転部の回転軸に対して斜めになるように配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
  7. 前記ビーム輸送部は、前記荷電粒子ビームの収束及び発散する作用方向が、上流側直近及び下流側直近の前記偏向電磁石の偏向面に対して平行でもなく、かつ垂直でもない4極電磁石を、少なくも1個有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
  8. 前記ビーム輸送部は、その最下流側から2番目の前記偏向電磁石より前のドリフト区間に、前記荷電粒子ビームの収束及び発散する作用方向が、上流側直近及び下流側直近の前記偏向電磁石の偏向面に対して平行でもなく、かつ垂直でもない4極電磁石を、少なくも1個有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
  9. 前記照射ノズルは、前記荷電粒子ビームの照射野を拡大する少なくとも2個で1組の照射野拡大用電磁石もしくは前記荷電粒子ビームを走査するための少なくとも2個で1組のスキャニング電磁石を有し、
    前記照射野拡大用電磁石もしくは前記スキャニング電磁石は、その2極磁場の方向が、前記ビーム輸送部における最下流側の前記偏向電磁石の磁場方向に対して平行又は垂直になるように配置されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
  10. 前記ビーム輸送部は、その最下流側の前記偏向電磁石と、その最下流側から2番目の前記偏向電磁石との間に、前記荷電粒子ビームの照射野を拡大する少なくとも2個で1組の照射野拡大用電磁石もしくは前記荷電粒子ビームを走査するための少なくとも2個で1組のスキャニング電磁石を有し、
    前記照射野拡大用電磁石もしくは前記スキャニング電磁石は、その2極磁場の方向が、前記ビーム輸送部における最下流側の前記偏向電磁石の磁場方向に対して平行又は垂直になるように配置されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の粒子線回転照射装置。
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