JP2013240150A - 回転電機 - Google Patents

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茂樹 唐司
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憲一 服部
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憲司 関谷
Toku Mo
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    • H02K9/18Arrangements for cooling or ventilating wherein gaseous cooling medium circulates between the machine casing and a surrounding mantle wherein the external part of the closed circuit comprises a heat exchanger structurally associated with the machine casing

Abstract

【課題】回転電機の冷却性能を高い水準に維持する。
【解決手段】第1実施形態に係る回転電機11Aは、回転子17と、中空円盤状の固定子鉄心33を複数積層して構成され、回転子17を囲むように該回転子17と間隔を置いて設けられる固定子15と、固定子15の内径側から外径側に向かって冷却媒体を流通させるための第1の流通路35aと、固定子15の外径側から内径側に向かって冷却媒体を流通させるための第2の流通路35bと、固定子15を支持すると共に、第1および第2の流通路の間を軸方向に仕切るための、中空円盤状の複数の支持板47と、固定子鉄心33の外周縁部33aと支持板47の内周縁部47aとが相互に対面する間隙部51をわたる冷却媒体の流通を抑制する流通抑制部53と、を備える。
【選択図】 図1B

Description

本発明は、タービン発電機などの回転電機に関する。
一般にタービン発電機などの回転電機では、固定子や回転子の近傍に冷却媒体としての空気や水素の流通路を設け、この流通路に冷却媒体を循環させて、ジュール損や鉄損などによって発熱するコイルや鉄心を冷却する構造が採用されている。
回転電機内の温度分布を平準化するための技術として、特許文献1が知られている。特許文献1には、回転軸に設けたファンの排気側から鉄心を経由してファンの吸気側に至る第1の流通路に第1の冷却器を設けると共に、第1の流通路から分岐した第2の流通路に第2の冷却器を設け、第1の冷却器で冷却された冷却媒体の一部をさらに第2の冷却器で冷却する構成の回転電機が記載されている。
特開2000−333414号公報
ところで、特許文献1に係る技術では、冷却媒体の流通方式として、いわゆるマルチフロー流通方式を採用している(特許文献1の段落番号0023参照)。マルチフロー流通方式とは、固定子の内径側から外径側に向かう第1の流通路と、固定子の外径側から内径側に向かう第2の流通路とをそれぞれ介して、固定子の内径側および外径側の両方向に冷却媒体を流通させる方式である。
ところが、このマルチフロー流通方式では、回転電機の冷却性能を低下させる懸念があった。
すなわち、固定子鉄心の外周縁部と、(固定子を固定子枠に支持すると共に第1および第2の流通路の間を回転子の軸方向に仕切るための)支持板の内周縁部との間には、隙間が形成される。回転電機の製造時における固定子鉄心および支持板間の干渉を避けるためである。この隙間は、第1および第2の流通路の間を連通している。このため、この隙間を通して、例えば、第2の流通路を流通する冷却媒体の一部が、第1の流通路内へと漏れ出る事態が起こり得る。こうしたケースでは、第2の流通路における冷却媒体の流通量が低下する。その結果、回転電機の冷却性能を低下させる懸念があったのである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、回転電機の冷却性能を高い水準に維持することができるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る回転電機は、軸周りに回転する回転子と、中空円盤状の固定子鉄心を複数積層して構成され、前記回転子を囲むように該回転子と間隔を置いて設けられる固定子と、前記固定子の内径側から外径側に向かって冷却媒体を流通させるための第1の流通路と、前記固定子の外径側から内径側に向かって冷却媒体を流通させるための第2の流通路と、前記固定子を支持すると共に、前記第1および第2の流通路の間を前記軸方向に仕切るための、中空円盤状の複数の支持板と、前記固定子鉄心の外周縁部と前記支持板の内周縁部とが相互に対面する間隙部をわたる前記冷却媒体の流通を抑制する流通抑制部と、を備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、回転電機の冷却性能を高い水準に維持することができる。
本発明の第1実施形態に係る回転電機の概略構成を表す縦断面図である。 図1Aに示す第1実施形態に係る回転電機の固定子鉄心周辺を拡大して表す説明図である。 軸方向から視た支持板に対する固定子鉄心の取付状態を拡大して表す横断面図である。 図1Aに示す第1実施形態に係る回転電機の固定子鉄心周辺をさらに拡大して表す説明図である。 第1実施形態と比較例とを、固定子冷却ダクトにおける軸方向流量分布の観点で比較した線図である。 第1実施形態と比較例とを、固定子鉄心における軸方向温度分布の観点で比較した線図である。 本発明の第2実施形態に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 図4(a)〜(d)は、図3に示す第2実施形態に係る回転電機における固定子枠に対する固定子鉄心の組み付け工程を表す説明図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 本発明の第4実施形態に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 図7Aに示す間隙部における流通抑制構造を拡大して表す縦断面図である。 本発明の第5実施形態に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 図8Aに示す間隙部における流通抑制構造を拡大して表す縦断面図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 図9Aに示す間隙部における流通抑制構造を拡大して表す縦断面図である。 本発明の第6実施形態に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。 本発明の第6実施形態の変形例に係る回転電機の間隙部における流通抑制構造を表す縦断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態に係る回転電機について、図面を参照して説明する。
〔本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aの構成〕
はじめに、本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aについて、図1A〜図1Dを参照して説明する。図1Aは、本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aの概略構成を表す縦断面図である。図1Bは、図1Aに示す第1実施形態に係る回転電機11Aの固定子鉄心周辺を拡大して表す説明図である。図1Cは、軸方向から視た支持板に対する固定子鉄心の取付状態を拡大して表す横断面図である。図1Dは、図1Aに示す第1実施形態に係る回転電機11Aの固定子鉄心周辺をさらに拡大して表す説明図である。
本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aは、例えば、機内に封入された冷却媒体としての空気や水素を主として径方向に流通させることによって回転電機11A内の各部を冷却する、ラジアルフロー冷却方式のタービン発電機である。
第1実施形態に係る回転電機11Aは、図1Aに示すように、固定子枠13、固定子15、回転子17、回転子軸19、軸流ファン21、サブスロット23、界磁コイル25、ラジアル流路27、排気孔29、エアギャップ31、固定子鉄心(コア)33、固定子冷却ダクト35、固定子コイル37、冷却器39、フォワードゾーン(本発明の“第1の流通路”の一部に相当する。)41、リバースゾーン(本発明の“第2の流通路”の一部に相当する。)43、通風管45、支持板47、および、連通棒49を有して構成されている。
固定子枠13は、図1Aに示すように、支持板47および連通棒49をそれぞれ介して固定子15を支持している。固定子15は、略円筒状の固定子鉄心(コア)33、および、固定子15の通電導体である固定子コイル37を有する。固定子15の内径側には、回転子17が回転子軸19まわりに回転自在に設けられている。回転子軸19の端部には、軸流ファン21が設けられている。軸流ファン21は、冷却媒体(例えば、空気や水素など)を送出する機能を有する。
回転子17は、サブスロット23、回転子17の通電導体である界磁コイル25、ラジアル流路27、および、排気孔29をそれぞれ有する。サブスロット23は、冷却媒体(例えば空気や水素など)を回転子17内に導くための軸方向流通路である。また、ラジアル流路27は、サブスロット23を通して送られてきた冷却媒体を界磁コイル25に導くための径方向流通路である。回転子17の外周面に設けられる排気孔29は、ラジアル流路27を通して送られてきた冷却媒体を排出する機能を有する。
固定子15の内周面と回転子17の外周面との間には、エアギャップ31が設けられている。また、固定子鉄心33には、径方向に放射状に延びる冷却媒体の流通路である固定子冷却ダクト(本発明の“第1および第2の流通路”の一部に相当する。)35が、軸方向に所定の間隔を置いて複数形成されている。冷却器39は、固定子鉄心33や固定子コイル37などの発熱部材の冷却に用いられることで昇温した冷却媒体を冷却する機能を有する。
前記の固定子冷却ダクト35は、図1Bに示すように、フォワードゾーン(本発明の“第1の流通路”の一部に相当する。)41に属する第1の固定子冷却ダクト35aと、リバースゾーン(本発明の“第2の流通路”の一部に相当する。)43に属する第2の固定子冷却ダクト35bとから構成される。
フォワードゾーン41は、内径側から外径側に向かって冷却媒体を流通させる領域である。これに対し、リバースゾーン43は、外径側から内径側に向かって冷却媒体を流通させる領域である。ここでは、フォワードゾーン41とリバースゾーン43とを、図1Bに示すように、軸方向に沿って交互に設けた構造の例を示す。
複数のフォワードゾーン41同士の間には、これらの各間を連通させる第1の通風管45aが設けられている。一方、複数のリバースゾーン43同士の間には、これらの各間を連通させる第2の通風管45bが設けられている。また、固定子枠13には、固定子15を支持すると共に、フォワードゾーン41とリバースゾーン43との間を仕切るための支持板49が、軸方向に間隔を置いて設けられている。固定子15と支持板47との間は、後記するように、連通棒49を介して連結されている。
詳しく述べると、連通棒49は、図1Cに示すように、長尺棒状の部材であって、その横断面が略台形状の部分49aと、その横断面が略矩形状の部分49bとを有する。これら両部分49a,49bをつなぐ連通棒49の両脇部分には、図1Cに示すように、その横断面がくさび形状のくびれ部49cが形成されている。
固定子鉄心33の外周縁部33aには、図1Cに示すように、連通棒49の前記略台形状の部分49aが嵌り合うキー溝33bが形成されている。一方、支持板47の内周縁部47aには、連通棒49の前記略矩形状の部分49bが嵌り合うキー溝47bが形成されている。固定子鉄心33の外周縁部33aに形成されたキー溝33bに対し、連通棒49の前記略台形状の部分49aが嵌り合う一方、支持板47の内周縁部47aに形成されたキー溝47bに対し、連通棒49の前記略台形状の部分49bが嵌り合うことにより、固定子15と支持板47との間が、連通棒49を介して連結されるように構成されている。
固定子鉄心33の外周縁部33aと、支持板47の内周縁部47aとの間には、図1Cおよび図1Dに示すように、間隙部51が形成されている。回転電機11Aの製造時における固定子鉄心33および支持板47間の干渉(衝突)を避けるためである。この間隙部51は、図1Bに示すように、フォワードゾーン(第1の流通路)41とリバースゾーン(第2の流通路)43との間を連通している。
仮に、この間隙部51をそのまま放置すると、間隙部51を通して、例えば、リバースゾーン(第2の流通路)43を流通する冷却媒体の一部が、フォワードゾーン(第1の流通路)41へと漏れ出る事態が起こり得る。こうしたケースでは、リバースゾーン(第2の流通路)43における冷却媒体の流通量が低下する。その結果、回転電機11Aの冷却性能を低下させる懸念があった。
そこで、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、図1Dに示すように、固定子鉄心33の外周縁部33aと、支持板47の内周縁部47aとが相互に対面する間隙部51を遮るように、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を抑制するためのブラシ状の構造物(本発明の“流通抑制部”に相当する。)53が設けられている。
ブラシ状の構造物53としては、特に限定されないが、例えば、電気絶縁性を有する樹脂を素材としたものを好適に用いることができる。ブラシ状の構造物53として、電気絶縁性を有するものを採用することにより、固定子鉄心33の外周縁部33aにおける磁束の乱れを抑制する効果を期待することができる。
詳しく述べると、ブラシ状の構造物53は、図1Dに示すように、取付部53aおよび当接部53bを有し、取付部53aが支持板47の内周縁部47aに設けられる一方、当接部53bが固定子鉄心33の外周縁部33aに当接するように設けられている。これにより、ブラシ状の構造物53によって、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮ることができる。
〔本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aの作用効果〕
第1実施形態に係る回転電機11Aでは、回転子17が回転すると、軸流ファン21の押込み作用およびラジアル流路27内の遠心力によるポンプ作用により、冷却媒体がサブスロット23内へと流入する。また、軸流ファン21により送出される冷却媒体の一部は、エアギャップ31および固定子コイル37の端部へと流れる。
サブスロット23内に流入した冷却媒体は、図1Aの矢印で示すように、回転子17における軸方向中央に向かって流れながら各ラジアル流路27へと順次分岐される。各ラジアル流路27に分岐された冷却媒体は、回転子17の界磁コイル25を冷却した後、排気孔29よりエアギャップ31内に排出される。
一方、固定子コイル37の端部方向に流れた冷却媒体は、図1Aの矢印で示すように、第2の通風管45bを通してリバースゾーン43に属する第2の固定子冷却ダクト35bへと流入する。第2の固定子冷却ダクト35bに流入した冷却媒体は、固定子鉄心33や固定子コイル37を冷却した後、エアギャップ31内に排出される。
回転子17の界磁コイル25を冷却した冷却媒体と、固定子鉄心33や固定子コイル37を冷却した冷却媒体とは、エアギャップ31内において合流する。こうして合流した冷却媒体は、図1Aの矢印で示すように、フォワードゾーン41に属する第1の固定子冷却ダクト35aへと流入する。
第1の固定子冷却ダクト35aに流入した冷却媒体は、固定子鉄心33や固定子コイル37を冷却した後、第1の通風管45aを通して冷却器39へと流入する。要するに、固定子鉄心33や固定子コイル37などの発熱部材の冷却(熱交換)に用いられることで昇温した冷却媒体は、冷却器39に導かれて冷却され、その後、軸流ファン21に戻される。以上が、マルチフロー流通方式を採用した第1実施形態に係る回転電機11Aにおける冷却媒体の流れである。
ここで、第1実施形態に係る回転電機11Aが発揮する冷却効果を、ブラシ状の構造物53を有しない不図示の比較例に係る回転電機(ただし、その他の構成は第1実施形態に係る回転電機11Aと共通)と比べてみる。図2Aは、第1実施形態と比較例とを、固定子冷却ダクト35における軸方向流量分布の観点で比較した線図である。図2Bは、第1実施形態と比較例とを、固定子鉄心33における軸方向温度分布の観点で比較した線図である。
第1実施形態に係る回転電機11Aでは、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を抑制するためのブラシ状の構造物53が、間隙部51を遮るように設けられている。このため、ブラシ状の構造物53によって、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮ることができる。
これに対し、本発明の“流通抑制部”に相当するブラシ状の構造物53を有しない比較例に係る回転電機では、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を抑制することができない。その結果、間隙部51をわたる冷却媒体の流通が生じると、図2Aの破線で示すように、リバースゾーン(第2の流通路)43における冷却媒体の流量が、軸方向の中央に近づくに従って低下する。すると、図2Bの破線で示すように、リバースゾーン43における固定子鉄心33の温度が上昇する。
また、リバースゾーン(第2の流通路)43における固定子鉄心33の温度上昇に伴い、フォワードゾーン(第1の流通路)41における固定子鉄心33の温度も上昇傾向を示す。その結果、固定子鉄心33全体の温度を上昇させてしまうおそれがある。
この点、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、ブラシ状の構造物53によって間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮ることができるため、図2Aの実線で示すように、リバースゾーン(第2の流通路)43における冷却媒体の流量を略均一に揃えることができる。その結果、図2Bの実線で示すように、リバースゾーン43における固定子鉄心33の温度を略均一に揃えることができると共に、固定子鉄心33の最高温度を低く抑えることができる。
第1実施形態に係る回転電機11Aによれば、ブラシ状の構造物53が、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮るため、回転電機11Aの冷却性能を高い水準に維持することができる。また、ブラシ状の構造物53は、支持板47の側(例えば、支持板47の内周縁部47a)に設けられるため、固定子鉄心33を積層してゆく製造工程の作業性を損なうこともない。
また、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、固定子15および回転子17にわたって冷却媒体を循環させる構成を採用しているため、固定子15の冷却性能の影響が回転子17にも及ぶ。その結果、第1実施形態に係る回転電機11Aによれば、回転子17の冷却性能を向上させる効果を期待することもできる。
〔本発明の第2実施形態に係る回転電機11Bの構成〕
次に、本発明の第2実施形態に係る回転電機11Bについて、図3を参照して説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係る回転電機11Bの間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。
本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aと、第2実施形態に係る回転電機11B(第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1を含む)とでは、両者間で共通の構成要素が存在している。そこで、第1および第2実施形態の両者間で実質的に共通の構成要素には共通の符号を付してその説明を省略し、両者間の相違点に注目して説明を進めることとする。
第1実施形態に係る回転電機11A(図1B参照)と、第2実施形態に係る回転電機11B(図3参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、本発明に係る流通抑制部として、ブラシ状の構造物53を採用しているのに対し、第2実施形態に係る回転電機11Bでは、本発明に係る流通抑制部として、平板状の構造物55を採用している。
前記平板状の構造物55は、図3に示すように、取付部55aが固定子鉄心33の外周縁部33aに設けられる一方、当接部55bが支持板47に当接するように設けられる。平板状の構造物55は、その外径寸法が支持板47の内径寸法と比べて大きくなるように設定されている。これにより、平板状の構造物55は、支持板47における軸方向の面に当接するようになっている。
第2実施形態に係る回転電機11Bによれば、平板状の構造物55が、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮るため、回転電機11Bの冷却性能を高い水準に維持することができる。
〔第2実施形態に係る回転電機11Bにおける固定子鉄心33の組み付け工程〕
次に、第2実施形態に係る回転電機11Bにおける固定子枠13に対する固定子鉄心33の組み付け工程について、図4(a)〜(d)を参照して説明する。図4(a)〜(d)は、第2実施形態に係る回転電機11Bにおける固定子枠13に対する固定子鉄心33の組み付け工程を表す説明図である。
第2実施形態に係る回転電機11Bでは、平板状の構造物55は、固定子鉄心33を積層することで組み立てられる固定子15の製造時において、固定子鉄心33の外周縁部33aに設けられる。具体的には、第2実施形態に係る回転電機11Bにおいて、固定子枠13に対し固定子鉄心33を組み付けるにあたり、図4(a)に示すように、まず、中空円盤状の固定子鉄心33を、固定子枠13および支持板47を介して支持された連通棒49を通して、固定子枠13内に軸方向に沿って挿入してゆく。
固定子鉄心33の積層厚が支持板47の付近まで到達すると、図4(b)に示すように、固定子鉄心33の外周縁部33aに対し、平板状の構造物55を溶接などによって固定する。
次いで、図4(b)に示すように、中空円盤状の固定子鉄心33を、連通棒49を通して固定子枠13内に軸方向に沿って挿入する作業を行う。
固定子鉄心33の積層厚が次の支持板47の付近まで到達すると、図4(d)に示すように、固定子鉄心33の外周縁部33aに対し、平板状の構造物55を固定する。上記の工程を繰り返し行うことにより、所定長さ(例えば、10m程度)の固定子15を構成する。前記の組み付け工程によれば、平板状の構造物55を、固定子鉄心33の外周縁部33aにおける所定位置に組み付けることができる。
〔本発明の第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1の概略〕
次に、本発明の第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1について、図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1の間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。
第2実施形態に係る回転電機11B(図3参照)と、第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1(図5参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第2実施形態に係る回転電機11Bでは、本発明に係る流通抑制部である平板状の構造物55を、固定子鉄心33の外周縁部33aに固定する構成を採用しているのに対し、第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1では、平板状の構造物55を、規定サイズと比べて外径寸法を大きく設定した固定子鉄心33のうち規定サイズを超える突出部57により構成している。
言い換えると、第2実施形態に係る回転電機11Bでは、平板状の構造物55と固定子鉄心33とは、別物同士であったのに対し、第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1では、平板状の構造物55(突出部57)と固定子鉄心33とは、一体に形成されている。
第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1では、図5に示すように、相互に外径寸法の異なる二種類の固定子鉄心33を組み合わせることにより、大径サイズの固定子鉄心33のうち規定サイズを超える部分(突出部57)を平板状の構造物55として用いることとしている。大径サイズの固定子鉄心33の外径寸法は、規定サイズの固定子鉄心33の外径寸法、および、支持板47の内径寸法と比べて大きく設定される。
〔第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1における固定子鉄心33の組み付け工程〕
第2実施形態と、第2実施形態の変形例とでは、固定子枠13に対する固定子鉄心33の組み付け工程が相互に類似している。ただし、前記の組み付けを行う際において、相互に異なる工程が存在する。すなわち、第2実施形態では、固定子鉄心33の積層厚が支持板47の付近まで到達すると、図4(b)および図4(d)に示すように、固定子鉄心33の外周縁部33aに対し、平板状の構造物55を溶接等によって固定している。これに対し、第2実施形態の変形例では、規定サイズの固定子鉄心33に代えて、大径サイズの固定子鉄心33を、連通棒49を通して固定子枠13内に軸方向に沿って挿入する点が、第2実施形態とは相違している。
第2実施形態の変形例に係る回転電機11B1における固定子鉄心33の組み付け工程によれば、固定子鉄心33の外周縁部33aに対して平板状の構造物55を溶接等によって固定する手順を省略することができる。その結果、第2実施形態の変形例によれば、製造工程の簡素化を実現することができる。
〔本発明の第3実施形態に係る回転電機11Cの構成〕
次に、本発明の第3実施形態に係る回転電機11Cについて、図6を参照して説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る回転電機11Cの間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。
本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aと、第3実施形態に係る回転電機11Cとでは、両者間で共通の構成要素が存在している。そこで、第1および第3実施形態の両者間で実質的に共通の構成要素には共通の符号を付してその説明を省略し、両者間の相違点に注目して説明を進めることとする。
第1実施形態に係る回転電機11A(図1B参照)と、第3実施形態に係る回転電機11C(図6参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、本発明に係る流通抑制部として、ブラシ状の構造物53を採用しているのに対し、第3実施形態に係る回転電機11Cでは、本発明に係る流通抑制部として、板バネ構造物59を採用している。
前記板バネ構造物59は、図6に示すように、取付部59aが支持板47の側壁に設けられる一方、当接部59bが固定子鉄心33の外周縁部33aに当接するように設けられる。板バネ構造物59は、固定子鉄心33を固定子枠13内に挿入してゆく積層作業を容易にする目的で、前記の積層方向に従う向きに所定の曲率をもって曲げ形成されている。
その結果、固定子鉄心33を固定子枠13内に挿入してゆく積層作業を行う際において、固定子鉄心33と支持板47間の密着性が向上し、間隙部51を確実に塞ぐことができる。これにより、第3実施形態に係る回転電機11Cによれば、板バネ構造物59が、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮るため、前記の第1および第2実施形態と同様に、回転電機11Cの冷却性能を高い水準に維持することができる。
さらに、固定子鉄心33を積層してゆく工程の前に、支持板47の側壁に対して板バネ構造物59を予め設置する工程を挿入すれば、固定子鉄心33を積層してゆく作業の途中で本発明に係る“流通抑制部”を設ける工程を省略することができるため、積層作業の効率向上に寄与することができる。
〔本発明の第4実施形態に係る回転電機11Dの構成〕
次に、本発明の第4実施形態に係る回転電機11Dについて、図7Aおよび図7Bを参照して説明する。図7Aは、本発明の第4実施形態に係る回転電機11Dの間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。図7Bは、図7Aに示す間隙部51における流通抑制構造を拡大して表す縦断面図である。
本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aと、第4実施形態に係る回転電機11Dとでは、両者間で共通の構成要素が存在している。そこで、第1および第4実施形態の両者間で実質的に共通の構成要素には共通の符号を付してその説明を省略し、両者間の相違点に注目して説明を進めることとする。
第1実施形態に係る回転電機11A(図1B参照)と、第4実施形態に係る回転電機11D(図7A参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、本発明に係る流通抑制部として、ブラシ状の構造物53を採用しているのに対し、第4実施形態に係る回転電機11Dでは、本発明に係る流通抑制部として、雰囲気温度の変化に応じて形状を変化させる形状変化構造物61を採用している。
前記形状変化構造物61は、例えばバイメタルや形状記憶合金である。形状変化構造物61は、図7Aおよび図7Bに示すように、支持板47の側壁に設けられている。形状変化構造物61は、図7Bに示すように、雰囲気温度が所定値以下(例えば常温)のときには間隙部51を確保可能なくの字形状を維持する一方、雰囲気温度が所定値(例えば、固定子冷却ダクト35からの排出温度)を超えると間隙部51を塞ぐようにその形状を(くの字形状から直線形状へと)変化させる機能を有する。
第4実施形態に係る回転電機11Dでは、図7Aに示すように、その運転時に第1の固定子冷却ダクト35aから排出される冷却媒体は、固定子鉄心33や固定子コイル(図1A参照)37を冷却した後の冷却媒体である。そのため、第1の固定子冷却ダクト35aにおける冷却媒体の排出温度は、第1の固定子冷却ダクト35aにおける冷却媒体の入口温度と比べて高温になる。
このケースでは、フォワードゾーン41内に設けた形状変化構造物61が雰囲気温度に反応して形状を変化させ、間隙部51を塞ぐように作用する。第4実施形態に係る回転電機11Dによれば、形状変化構造物61が、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮るため、第1〜第3実施形態と同様に、回転電機11Dの冷却性能を高い水準に維持することができる。
さらに、例えば、雰囲気温度が常温下での固定子鉄心33の積層作業時には、形状変化構造物61が、間隙部51を確保可能なくの字形状を維持する。その結果、従来技術と同様の間隙部51を確保することができる。したがって、雰囲気温度が常温下での固定子鉄心33の積層作業時には、固定子鉄心33が形状変化構造物61に干渉する事態を未然に回避することができるという意味で、固定子鉄心33の積層に係る作業性を損なうこともない。
〔本発明の第5実施形態に係る回転電機11Eの構成〕
次に、本発明の第5実施形態に係る回転電機11Eについて、図8Aおよび図8Bを参照して説明する。図8Aは、本発明の第5実施形態に係る回転電機11Eの間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。図8Bは、図8Aに示す間隙部51における流通抑制構造を拡大して表す縦断面図である。
本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aと、第5実施形態に係る回転電機11E(第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1を含む)とでは、両者間で共通の構成要素が存在している。そこで、第1および第5実施形態の両者間で実質的に共通の構成要素には共通の符号を付してその説明を省略し、両者間の相違点に注目して説明を進めることとする。
第1実施形態に係る回転電機11A(図1B参照)と、第5実施形態に係る回転電機11E(図8A参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、本発明に係る流通抑制部として、ブラシ状の構造物53を採用しているのに対し、第5実施形態に係る回転電機11Eでは、本発明に係る流通抑制部として、電気絶縁性を有する弾性体構造物63を採用している。
前記弾性体構造物63は、図8Aに示すように、例えば、横断面が円形状の、ゴム製のシールパッキンである。弾性体構造物63は、図8Aおよび図8Bに示すように、間隙部51を塞ぐように設けられる。
第5実施形態に係る回転電機11Eによれば、横断面が円形状の、ゴム製のシールパッキンである弾性体構造物63が、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮るため、回転電機11Eの冷却性能を高い水準に維持することができる。
また、弾性体構造物63として横断面が円形状の、ゴム製のシールパッキンを採用した場合において、弾性体であり、かつ、固定子鉄心33との接触面積が少ない(線接触)ことから、固定子鉄心33の積層に係る作業性を損なうこともない。
〔本発明の第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1の構成〕
次に、本発明の第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1について、図9Aおよび図9Bを参照して説明する。図9Aは、本発明の第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1の間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。図9Bは、図9Aに示す間隙部51における流通抑制構造を拡大して表す縦断面図である。
第5実施形態に係る回転電機11E(図8A参照)と、第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1(図9A参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第5実施形態に係る回転電機11Eでは、本発明に係る流通抑制部である弾性体構造物63として、横断面が円形状の、ゴム製のシールパッキンを採用しているのに対し、第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1では、本発明に係る流通抑制部である弾性体構造物65として、横断面が略矩形状の、樹脂製のシールパッキンを採用している。
言い換えると、第5実施形態と第5実施形態の変形例とでは、本発明に係る流通抑制部が有する性質として、電気絶縁性を有する弾性体である点で一致し、その素材および横断面形状の点で相違している。
弾性体構造物65の樹脂素材としては、例えば、時間硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を適宜採用することができる。このように、時間硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を弾性体構造物65の樹脂素材として採用すれば、固定子鉄心33の積層に係る作業性を高い水準に維持することができる。
例えば、弾性体構造物65の樹脂素材として時間硬化性樹脂を適用した場合において、固定子鉄心33の積層作業時における弾性体構造物65は、塗布直後であれば比較的柔らかい。このため、積層に係る作業性を高い水準に維持することができる。また、時間硬化性樹脂よりなる弾性体構造物65は、塗布時点からの時間の経過とともに硬化してゆく。その結果、固定子鉄心33と支持板47間における間隙部51の閉塞性を確保することができる。
一方、弾性体構造物65の樹脂素材として熱硬化性樹脂を適用した場合において、固定子鉄心33の積層作業時における弾性体構造物65は、雰囲気温度が例えば常温であれば比較的柔らかい。このため、積層に係る作業性を高い水準に維持することができる。また、熱硬化性樹脂よりなる弾性体構造物65は、発電機運電時におけるフォワードゾーン41(第1の固定子冷却ダクト35a;図9A参照)から排出される高温な冷却媒体により硬化してゆく。その結果、固定子鉄心33と支持板47間における間隙部51の閉塞性を確保することができる。
第5実施形態の変形例に係る回転電機11E1によれば、横断面が略矩形状の、樹脂製のシールパッキンである弾性体構造物65が、間隙部51をわたる冷却媒体の流通を遮るため、第5実施形態に係る回転電機11Eと同様に、回転電機11E1の冷却性能を高い水準に維持することができる。
〔本発明の第6実施形態に係る回転電機11Fの構成〕
次に、本発明の第6実施形態に係る回転電機11Fについて、図10を参照して説明する。図10は、本発明の第6実施形態に係る回転電機11Fの間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。
本発明の第1実施形態に係る回転電機11Aと、第6実施形態に係る回転電機11F(第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1を含む)とでは、両者間で共通の構成要素が存在している。そこで、第1および第6実施形態の両者間で実質的に共通の構成要素には共通の符号を付してその説明を省略し、両者間の相違点に注目して説明を進めることとする。
第1実施形態に係る回転電機11A(図1B参照)と、第6実施形態に係る回転電機11F(図10参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第1実施形態に係る回転電機11Aでは、本発明に係る流通抑制部として、ブラシ状の構造物53を採用しているのに対し、第6実施形態に係る回転電機11Fでは、本発明に係る流通抑制部として、間隙部51をわたる冷却媒体の流通抵抗を増大させる流通抵抗増大部67,69を採用している。
前記流通抵抗増大部67は、図10に示すように、固定子鉄心33の外周縁部33aに設けられる、例えば、横断面が連続した鋸歯形状の凹凸部である。また、前記流通抵抗増大部69は、図10に示すように、支持板47の内周縁部47aに設けられる、例えば、横断面が連続した凹凸形状の凹凸部である。前記流通抵抗増大部67,69は、間隙部51を臨むように、固定子鉄心33の外周縁部33a、および、支持板47の内周縁部47aのそれぞれに設けられる。
ただし、前記流通抵抗増大部67,69のいずれか一方を、固定子鉄心33の外周縁部33a、または、支持板47の内周縁部47aのいずれかに設ける態様も、本発明の技術的範囲に含まれる。
一般に、構造物の表面に凹凸部がある場合、平板に比べて摩擦損失が増大し、冷却媒体の流れが抑制される。第6実施形態に係る回転電機11Fでは、流通抵抗増大部67,69は、間隙部51を臨むように、固定子鉄心33の外周縁部33a、および、支持板47の内周縁部47aのそれぞれに設けられるため、間隙部51をわたる冷却媒体の流通抵抗が増大する。その結果、間隙部51をわたる冷却媒体の流通量を減少させることができる。
第6実施形態に係る回転電機11Fでは、流通抵抗増大部67,69を有しない比較例に係る回転電機(不図示)と比べて、リバースゾーン43への冷却媒体の流入量を増大できるため、固定子15や回転子17の冷却性能を改善することができる。また、固定子鉄心33の外周縁部33aと支持板47の内周縁部47aとの間には、従来技術と略同程度の寸法を有する間隙部51を確保することができるため、固定子鉄心33の積層に係る作業性を損なうこともない。
ちなみに、固定子鉄心33の外周縁部33aに形成される凹凸部(流通抵抗増大部)67は、固定子鉄心33の外周縁部33aに対し、例えば、軸方向にわたって矩形状の突起物を所定の間隔で溶接などの固定手段によって設ける構成を採用すればよい。
前記に代えて、外径寸法の異なる固定子鉄心33を軸方向に所定の間隔をおいて積層する構成を採用してもよい。このように構成すれば、新たな突起物を設ける工数を省いて、固定子鉄心33の外周縁部33aに対し凹凸部(流通抵抗増大部)67を形成することができる。
〔本発明の第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1の構成〕
次に、本発明の第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1について、図11を参照して説明する。図11は、本発明の第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1の間隙部51における流通抑制構造を表す縦断面図である。
第6実施形態に係る回転電機11F(図10参照)と、第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1(図11参照)との間の相違点は、本発明に係る流通抑制部の構成である。すなわち、第6実施形態に係る回転電機11Fでは、本発明に係る流通抑制部である流通抵抗増大部67,69として、間隙部51を臨むように、固定子鉄心33の外周縁部33a、および、支持板47の内周縁部47aのそれぞれに設けられる凹凸部を採用しているのに対し、第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1では、本発明に係る流通抑制部である流通抵抗増大部71として、リバースゾーン(本発明の“第2の流通路”の一部に相当する。)43における冷却媒体の流通方向をフォワードゾーン(本発明の“第1の流通路”の一部に相当する。)41の反対側に偏向させる流通方向偏向板71を採用している。
第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1では、流通方向偏向板71は、リバースゾーン43を臨む支持板47の側壁と一体に設けられている。流通方向偏向板71は、リバースゾーン43における軸方向の中央を指向する傾斜面を有する。これにより、リバースゾーン43における冷却媒体の流通方向は、リバースゾーン43における軸方向の中央を指向するように偏向させられる。
第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1では、流通方向偏向板71が有する冷却媒体の流通方向偏向作用によって、リバースゾーン43における軸方向の両端付近では、間隙部51をわたる冷却媒体の流通方向とは逆向きの流れが形成される。そのため、間隙部51をわたる冷却媒体の流通量を減少させることができる。
第6実施形態の変形例に係る回転電機11F1では、流通方向偏向板71を有しない比較例に係る回転電機(不図示)と比べて、リバースゾーン43への冷却媒体の流入量を増大できるため、固定子15や回転子17の冷却性能を改善することができる。また、固定子鉄心33の外周縁部33aと支持板47の内周縁部47aとの間には、従来技術と略同程度の寸法を有する間隙部51を確保することができるため、固定子鉄心33の積層に係る作業性を損なうこともない。
〔その他の実施形態〕
以上説明した第1〜第6実施形態(変形例を含む。以下、同じ。)は、本発明の具現化例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
例えば、第1〜第6実施形態のそれぞれは、その構成の一部を、その他の実施形態または変形例に記載の構成に置き換えることができる。また、ある実施形態または変形例に記載の構成に、その他の実施形態または変形例に記載の構成を加えることもできる。さらに、本発明の技術的範囲に包含される限りにおいて、第1〜第6実施形態のそれぞれに記載された構成の一部を削除することもできる。
11A 第1実施形態に係る回転電機
11B 第2実施形態に係る回転電機
11C 第3実施形態に係る回転電機
11D 第4実施形態に係る回転電機
11E 第5実施形態に係る回転電機
11F 第6実施形態に係る回転電機
13 固定子枠
15 固定子
17 回転子
19 回転子軸
21 軸流ファン
27 ラジアル流路
31 エアギャップ
33 固定子鉄心
35a 第1の固定子冷却ダクト(本発明の第1の流通路の一部に相当)
35b 第2の固定子冷却ダクト(本発明の第2の流通路の一部に相当)
41 フォワードゾーン(本発明の第1の流通路の一部に相当)
43 リバースゾーン(本発明の第2の流通路の一部に相当)
47 支持板
49 連通棒
51 間隙部
53 ブラシ状の構造物(流通抑制部)
55 平板状の構造物(流通抑制部)
57 突出部(流通抑制部)
59 板バネ構造物(流通抑制部)
61 形状変化構造物(流通抑制部)
63 ゴム製弾性体構造物
65 樹脂性弾性体構造物
67 凹凸部(流通抵抗増大部)
69 凹凸部(流通抵抗増大部)
71 流通方向偏向板(流通抵抗増大部)

Claims (10)

  1. 軸周りに回転する回転子と、
    中空円盤状の固定子鉄心を複数積層して構成され、前記回転子を囲むように該回転子と間隔を置いて設けられる固定子と、
    前記固定子の内径側から外径側に向かって冷却媒体を流通させるための第1の流通路と、
    前記固定子の外径側から内径側に向かって冷却媒体を流通させるための第2の流通路と、
    前記固定子を支持すると共に、前記第1および第2の流通路の間を前記軸方向に仕切るための、中空円盤状の複数の支持板と、
    前記固定子鉄心の外周縁部と前記支持板の内周縁部とが相互に対面する間隙部をわたる前記冷却媒体の流通を抑制する流通抑制部と、
    を備えたことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、取付部と当接部とを有するブラシ状の構造物であり、
    前記ブラシ状の構造物は、前記取付部が前記支持板に設けられる一方、前記当接部が前記固定子鉄心の外周縁部に当接するように設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、取付部と当接部とを有する平板状の構造物であり、
    前記平板状の構造物は、前記取付部が前記固定子鉄心の外周縁部に設けられる一方、前記当接部が前記支持板に当接するように設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、規定サイズと比べて外径寸法を大きく設定した前記固定子鉄心のうち前記規定サイズを超える突出部であり、
    前記固定子鉄心の前記突出部は、前記支持板に当接するように設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、取付部と当接部とを有する板バネ構造物であり、
    前記板バネ構造物は、前記取付部が前記支持板に設けられる一方、前記当接部が前記固定子鉄心の外周縁部に当接するように設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、前記支持板に設けられて雰囲気温度の変化に応じて形状を変化させる形状変化構造物であり、
    前記形状変化構造物は、雰囲気温度が所定値を超えると前記間隙部を塞ぐようにその形状を変化させる、
    ことを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、電気絶縁性を有する弾性体構造物であり、
    前記弾性体構造物は、前記間隙部を塞ぐように設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1に記載の回転電機であって、
    前記流通抑制部は、前記間隙部をわたる前記冷却媒体の流通抵抗を増大させる流通抵抗増大部からなる、
    ことを特徴とする回転電機。
  9. 請求項8に記載の回転電機であって、
    前記流通抵抗増大部は、前記固定子鉄心の外周縁部、または、前記支持板の内周縁部のうち少なくともいずれかに形成される凹凸形状部である、
    こと特徴とする回転電機。
  10. 請求項8に記載の回転電機であって、
    前記流通抵抗増大部は、前記第2の流通路における前記冷却媒体の流通方向を前記第1の流通路の反対側に偏向させる流通方向偏向板であり、
    前記流通方向偏向板は、前記支持板と一体に設けられる、
    ことを特徴とする回転電機。
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