JP2013235330A - 光ビーコン、及び路車間通信システム - Google Patents

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Koji Hayama
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Abstract

【課題】 通信速度の低下を抑制しつつ、道路進行方向及び幅方向に車載機の位置標定が可能な光ビーコン、及び路車間通信システム提供する。
【解決手段】 本発明の路車間通信システムは、車載機2からのアップリンク光を受光する受光部30と、受光部30における車載機2からのアップリンク光の受光位置に基づいて、前記アップリンク光が車載機2によって送信されたときの当該車載機2の道路R上の位置を特定する位置特定部7aと、を備えた光ビーコン4を有している。受光部30は、アップリンク光の受光位置を検出可能な光位置検出素子40を複数並べて構成されている。
【選択図】 図6

Description

本発明は、光信号を用いて路車間通信を行う光ビーコン、及び路車間通信に関する。
路車間通信システムを利用した交通情報サービスとして、光ビーコン、電波ビーコン又はFM多重放送を用いたいわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System:(財)道路交通情報通信システムセンターの登録商標)が既に展開されている。
このうち、光ビーコンは、近赤外線を通信媒体とした光通信を採用しており、車載機との双方向通信が可能である。具体的には、車両の保持するビーコン間の旅行時間情報等を含むアップリンク情報が車載機からインフラ側の光ビーコンに送信される。
逆に、光ビーコンからは、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等を含むダウンリンク情報が車載機に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
このため、光ビーコンは、車載機との間で光信号を送受信するビーコンヘッド(投受光器)を備え、投受光器には、ビーコン制御機から入力された送信信号を発光ダイオードに入力してダウンリンク光を送出する光送信部と、フォトダイオードが受光した光信号を電気信号に変換してビーコン制御機に出力する光受信部が搭載されている。
上記路車間通信システムでは、光通信を利用して車載機を搭載した車両の位置について、光ビーコンに位置標定を行わせることで、車両、車両のドライバに対して、下流側の交通状況に応じた安全運転支援を行う場合がある。
車両(車載機)の位置標定の方法としては、光受光部のフォトダイオード(以下、PDともいう)を道路進行方向に複数に分割したものを用いることで、アップリンク情報を受光可能な道路上の通信領域を道路進行方向に沿って複数の分割領域に分割し、車載機によるアップリンク情報の送信位置を複数の分割領域単位で特定することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−268925号公報 特開2010−33581号公報
上記従来の位置標定方法では、車載機の位置を複数の分割領域単位でしか特定できないので、道路進行方向の位置標定しかできない。このため、例えば、アップリンク情報の受光と同時に、当該アップリンク情報の受光位置に対して道路幅方向に離れた位置に太陽光による反射光等のノイズを受光したとしても、アップリンク情報とノイズとが、道幅方向に離間している全く別の光であることを認識できず、アップリンク情報をノイズとともに受光してしまうことがあった。
そこで、素子面内で光信号を受光したときのその受光位置を検出することができる光位置検出素子を用いて受光部を構成することが考えられる。この光位置検出素子(PSD:Position Sensitive Detector)は、光信号をデータとして受信しつつ、その素子面内で受光した光の受光位置を検出することができる。よって、アップリンク情報を受光可能な道路上の通信領域を、光位置検出素子の素子面に対応付けて設定し、当該通信領域から送信されるアップリンク情報を受信すれば、道路進行方向への位置標定に加えて道路幅方向への位置標定も可能となり、前記ノイズを排除することができる。
ところで、近年の路車間通信の高度化に伴って、通信速度の高速化の要請が高まっており、上記のようにノイズを排除すべく2次元的に位置標定しつつも、通信速度についてもより高速化を図る必要がある。
そのために、上記光位置検出素子の応答速度を高速化することが考えられるが、光位置検出素子の構造上、その応答速度と、素子面の面積との間には相関関係が有り、応答速度の高速化を図るためには、素子面の面積を小さくする必要があった。
しかし、素子面の面積は、道路上に必要な範囲の通信領域が確保できる大きさ以上に設定する必要があるため、十分な応答速度が得られる程度に素子面の面積を小さくすることができず、通信速度の高速化を困難にしていた。
このように、上記光位置検出素子を用いれば、位置標定については高い機能を付与することができるが、通信速度については高速化が困難になるという問題を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、通信速度の高速化を図りつつ、道路進行方向及び幅方向に車載機の位置標定が可能な光ビーコン、及び路車間通信システム提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するための本発明は、車両の車載機の道路上の位置を特定する光ビーコンであって、前記車載機からのアップリンク光を受光する受光部と、前記受光部における前記車載機からのアップリンク光の受光位置に基づいて、前記アップリンク光が前記車載機によって送信されたときの当該車載機の道路上の位置を特定する位置特定部と、を備え、前記受光部は、前記アップリンク光の受光位置を検出可能な光位置検出素子を複数並べて構成されていることを特徴としている。
上記のように構成された光ビーコンによれば、受光部が、光位置検出素子を複数並べて構成されているので、受光部全体を一つの光位置検出素子で構成する場合と比較して、単一の光位置検出素子の面積を相対的に小さくすることができる。この結果、光位置検出素子の受光位置検出の応答速度を高速化でき、アップリンクの実質的な通信速度の高速化を図ることができる。
また、光位置検出素子は、アップリンク光の受光位置を検出できるので、受光部によってアップリンク光が受光可能な道路上の通信領域内における、道路進行方向及び幅方向への車載機の位置標定が可能となる。
(2)上記光ビーコンにおいて、前記複数の光位置検出素子は、前記アップリンク光の受光位置について当該素子上における所定の1次元方向の位置のみを検出するものであることが好ましい。
この場合、例えば、2次元方向の位置を検出可能なものと比較して光位置検出素子の構造が簡易になり、光位置検出素子による受光位置検出の応答速度をより高めることができる。この結果、2次元方向の位置を検出可能な光位置検出素子を用いた場合よりも、アップリンクの実質的な通信速度をより高めることができるとともに、位置検出に要する時間を短縮することができる。
(3)光位置検出素子の位置検出が所定の1次元方向に制限されている場合、受光部における受光位置について2次元的に位置標定するために、前記複数の光位置検出素子は、長辺が前記所定の1次元方向に沿っているとともに矩形状の前記受光部の一辺とほぼ同一寸法とされた長方形状とし、その長辺同士を互いに密接させた状態で前記所定の1次元方向と直交する方向に並べて配置されていることが好ましい。
この場合、光位置検出素子が受光位置検出可能な所定の1次元方向に直交する方向については、アップリンク光の受光位置検出をした光位置検出素子を特定することで行うことができる。
(4)上記の場合、前記複数の光位置検出素子は、前記所定の1次元方向が前記道路の進行方向に沿うように配置されていてもよく、この場合、道路の進行方向におけるアップリンク光の受光位置を詳細に検出でき、道路の進行方向に対して、より精度よく位置標定することができる。
(5)また、前記複数の光位置検出素子を、前記所定の1次元方向が前記道路の幅方向に沿うように配置した場合には、道路の幅方向に対して、位置標定を実行する範囲を制限することが容易となる。この結果、道路幅に応じた調整が容易となる。
また、受光部がアップリンク光の受光を検出してから受光完了に必要な受光期間の間に、受光部において複数の光位置検出素子が検出した受光位置が道路の幅方向に極端にずれた場合、受光部はノイズを受光している可能性が高い。よって、本構成によれば、複数の光位置検出素子が道路の幅方向に沿って配置されているので、各光位置検出素子が検出した検出位置における道路の幅方向のずれを容易に検知でき、ノイズの検知及びその除去が容易となる。
(6)前記位置特定部は、前記複数の光位置検出素子の内、一の光位置検出素子が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記一の光位置検出素子に隣接する他の光位置検出素子で受光が検出されたとき、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置に基づいて前記受光部における受光位置を特定することが好ましい。
この場合、受光期間の間に互いに隣接する2つの光位置検出素子が共にアップリンク光を検出した場合にも、適切に受光部における受光位置を特定することができる。
なお、上記所定の期間とは、複数の光位置検出素子の内、一の光位置検出素子がアップリンク光の受光を検出してから受光完了に必要な受光期間であることがある。
(7)また、前記位置特定部は、光位置検出素子の受光位置検出が所定の1次元方向に制限されている場合、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置と、その検出時の受光レベルとに基づいて前記受光部における受光位置を特定することができる。
これによって、所定の1次元方向の受光位置については、前記一及び他の光位置検出素子による位置検出によって特定し、1次元方向と直交する方向の受光位置については、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが受光位置を検出したときの受光レベルによって特定することができる。
(8)また、一の光位置検出素子がアップリンク光の受光を検出している場合において、一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置が、極端に離れている場合、他の光位置検出素子による受光は、太陽光の反射光といったノイズによるものである可能性が高い。よって、前記位置特定部は、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置が、互いに所定の第1の閾値以上離れている場合、前記受光部における受光位置の特定を中止してもよく、又は、前記他の光位置検出素子が検出した前記所定の第1の閾値以上離れている受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定してもよい。この場合、受光部における受光位置の特定を中止することで、精度の低い位置標定を行うのを抑制することができ、又は、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
(9)また、一の光位置検出素子がアップリンク光の受光を検出している場合において、互いに隣り合っていない光位置検出素子によって受光が検出される場合、一の光位置検出素子と隣り合っていない光位置検出素子の受光は、アップリンク光ではなくノイズである可能性が高い。
したがって、前記位置特定部は、前記複数の光位置検出素子の内、一の光位置検出素子が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記一の光位置検出素子に隣接していない光位置検出素子で受光が検出されたとき、前記受光部における受光位置の特定を中止してもよく、又は、前記一の光位置検出素子に隣接していない光位置検出素子が検出した受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定してもよい。これにより、受光部における受光位置の特定を中止することで、精度の低い位置標定を行うのを抑制することができ、又は、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
(10)上記と同様に、前記受光部が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記受光部において前記複数の光位置検出素子が検出した受光位置が道路の幅方向に極端にずれた場合、受光部は、ノイズを受光している可能性が高い。よって、前記位置特定部は、前記受光部が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記受光部において前記複数の光位置検出素子が検出した受光位置が道路の幅方向に所定の第2の閾値以上にずれた場合、前記受光部における受光位置の特定を中止してもよく、又は、前記所定の第2の閾値以上にずれた位置として検出された受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定してもよく、この場合も、受光部における受光位置の特定を中止することで、精度の低い位置標定を行うのを抑制することができ、又は、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
(11)また、前記光位置検出素子は、当該光位置検出素子の素子面において対向する一対の端縁に沿ってそれぞれ設けられるとともに前記アップリンク光を受光したときに生じる電気信号を出力する一対の出力電極を有し、前記一対の出力電極それぞれが出力する電気信号に基づいて、前記素子面における前記アップリンク光を受光したときの受光位置を、前記一対の端縁間の位置として特定するものであってもよく、この場合、一対の端縁の間の位置を精度よく特定することができる。
(12)また、本発明は、上述の光ビーコンと、前記光ビーコンとアップリンク光による無線通信を行う車載機と、を備えていることを特徴としている。
本発明によれば、通信速度の高速化を図りつつ、道路進行方向及び幅方向に車載機の位置標定を可能とすることができる。
本発明の実施形態に係る路車間通信システムの全体構成を示すブロック図である。 本実施形態の光ビーコンの設置部分を上から見た道路の平面図である。 光ビーコンの通信領域を示す側面図である。 通信領域で行われる従来の通信手順を示すシーケンス図である。 (a)は、光受信部と、道路R上に設定されるアップリンク領域との位置関係を示した側面図であり、(b)は、図5(a)中のアップリンク領域が設定された道路の上面図である。 受光部の構成を示す図である。 スポット光を受光したときの受光面の一部拡大図である。 (a)は、スポット光S4が第1光位置検出素子に受光されてから、受光期間の間に第2光位置検出素子によってスポット光S5が受光された場合、(b)は、スポット光S6及びS7が、受光期間の間に受光された場合を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る路車間通信システムにおける、道路上に設定されたアップリンク領域を示す図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る路車間通信システムの受光部の構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る路車間通信システムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の路車間通信システムは、インフラ側の交通管制システム1と、道路Rを走行する車両20に搭載された車載機2とを備えている。
交通管制システム1は、交通管制室等に設けられた中央装置3と、道路Rの各所に多数設置された光ビーコン(光学式車両感知器)4とを備え、光ビーコン4は、近赤外線を通信媒体とした光通信によって車載機2との間で無線通信を行うことができる。
光ビーコン4は、ビーコン制御機7と、このビーコン制御機7のセンサ用インタフェースに接続された複数(図1では4つ)のビーコンヘッド(投受光器ともいう。)8とを有している。
ビーコン制御機7は、インフラ側の通信部6に接続されており、通信部6は電話回線等の通信回線5によって中央装置3と接続されている。
通信部6は、例えば、信号灯器の灯色を制御する交通信号制御機や、インフラ側における交通情報の中継処理を行う情報中継装置等より構成することができる。
本実施形態の光ビーコン4は、全二重通信方式を採用している。すなわち、後述のビーコン制御機7は、光送信部10に対するダウンリンク方向の送信制御と、光受信部11に対するアップリンク方向の受信制御とを同時に行うことができる。
これに対して、本実施形態の車載機2は、半二重通信方式を採用している。すなわち、後述の車載制御機21は、光送信部23に対するアップリンク方向の送信制御と、光受信部24に対するダウンリンク方向の受信制御とを同時には行わない。
なお、光送信部23に対するアップリンク方向の送信制御と、光受信部24に対するダウンリンク方向の受信制御は同時に行われていても良いが、実態として、どちらかのみしか機能しないように構成されているものとする。すなわち、アップリンクの送信中にはダウンリンクを受信することが困難な構成である。
〔光ビーコンの構成〕
光ビーコン4のビーコンヘッド8は、電気光変換が可能な光送信部10と、光電気変換が可能な光受信部11とを筐体の内部に有している。
このうち、光送信部10は、近赤外線よりなるダウンリンク光(ダウンリンク方向の光信号)をダウンリンク領域DA(図3参照)に送出する発光素子を有し、光受信部11は、アップリンク領域UA(図3参照)にある車載機2からの近赤外線よりなるアップリンク光(アップリンク方向の光信号)を受光する受光素子を有する。
光送信部10は、ビーコン制御機7から送出される下りフレームを所定の伝送速度のシリアルな送信信号に変換する送信回路と、出力された送信信号をダウンリンク方向の光信号に変換する、発光ダイオード等よりなる発光素子とから構成されている。
光受信部11は、フォトダイオード等よりなる受光素子と、この受光素子が出力する電気信号を増幅してデジタルの受信信号を生成する受信回路とを備えている。
図2は、本実施形態の光ビーコン4の設置部分を上から見た道路Rの平面図である。
図2に示すように、本実施形態の光ビーコン4は、同じ方向の複数(図例では4つ)の車線R1〜R4を有する道路Rに設置されており、車線R1〜R4に対応して設けられた複数のビーコンヘッド8と、これらのビーコンヘッド8を一括制御する制御部である1台のビーコン制御機7とを備えている。
ビーコン制御機7は、信号処理部、CPU及びメモリなどを有するコンピュータ装置よりなり、通信部6(図1参照)を介した中央装置3との双方向通信と、車載機2との路車間通信を行う通信制御部としての機能を有する。
また、ビーコン制御機7は、通信制御のためのコンピュータプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムをCPUが読み出して実行することにより、当該CPUが上記通信制御部として機能する。
また、ビーコン制御機7は、車載機2との光通信を利用して当該車載機2を搭載した車両の位置標定を行い、この位置標定に関する情報を車載機2に提供する機能を有している。この位置標定に関する情報は、車載機2によって、車両、及び車両のドライバに対する安全運転支援に用いられる。
ビーコン制御機7は、道路脇に立設した支柱13に設置されている。また、各ビーコンヘッド8は、支柱13から道路R側に水平に架設した架設バー14に取り付けられ、道路Rの各車線R1〜R4の直上に配置されている。
ビーコンヘッド8の発光素子は、車線R1〜R4の直下よりも車両進行方向の上流側に向けて近赤外線を発光しており、これにより、車載機2との間で路車間通信を行うための通信領域Aが当該ヘッド8の上流側に設定されている。
〔光ビーコンの通信領域〕
図3は、光ビーコン4の通信領域Aを示す側面図である。
図3に示すように、光ビーコン4の通信領域Aは、ダウンリンク領域(図3において実線のハッチングを設けた領域)DAと、アップリンク領域(図3において破線のハッチングを設けた領域)UAとからなる。
このうち、ダウンリンク領域DAは、ビーコンヘッド8が送出するダウンリンク方向の光信号を、車載機2の投受光器である車載ヘッド22にて受信できる領域であり、ビーコンヘッド8の投受光位置d、地上1m高さの位置a及びcを頂点とする△dacで示された範囲である。
また、アップリンク領域UAは、車載ヘッド22が送出するアップリンク方向の光信号を、ビーコンヘッド8にて受信できる領域であり、上記投受光位置dと、地上1m高さの位置b及びcを頂点とする△dbcで示された範囲である。
従って、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端cは互いに一致し、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流部分(図3の右側部分)に重複している。また、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さは、通信領域A全体の同方向長さと一致している。
ダウンリンク領域DA及びアップリンク領域UAの正式な領域寸法は、光ビーコンに関する規約によって規定されている。
例えば、一般道向けの光ビーコンの場合、ダウンリンク領域DAの下流端aが、ビーコンヘッド8の直下の1.0〜1.3m上流側に位置し、ダウンリンク領域DAの下流端aからアップリンク領域UAの下流端bまでの距離が2.1mと規定されている。
また、アップリンク領域UAの下流端bから同領域UAの上流端cまでの距離は1.6mと規定されている。従って、正式な通信領域Aの車両進行方向の全長(ac間の長さ)は3.7mとなる。
なお、ダウンリンク領域DAの下流端aを少なくともビーコン直下まで延ばし上流端cを上記規定よりも上流側に延ばすことにより、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の範囲が広く設定されている場合もある。
具体的な数値で例示すると、ビーコンヘッド8の真下を0m(原点)として、そこから上流方向を正の方向とした場合、本実施形態のダウンリンク領域DAの範囲(図3の位置aから位置cまでの範囲)は、0〜6.0mとなっている。
このようにダウンリンク領域DAを広めに設定すると、車載機2がダウンリンク方向の光信号を受信する確実性が増すとともに、通信時間が長くなるのでダウンリンク方向の通信容量を拡大することができる。
また、本実施形態のアップリンク領域UAの範囲(図3の位置bから位置cまでの範囲)は、3.4〜6.0mとなっており、上流端cの位置が従来よりも1.0mだけ上流側に拡張されている。
このようにアップリンク領域UAを広めに設定すると、光ビーコン4がアップリンク方向の光信号を受信する確実性が増とともに、通信時間が長くなるのでアップリンク方向の通信容量を拡大することができる。
〔車載機の構成〕
図3に示すように、本実施形態の車載機2は、車載制御機21と車載ヘッド22とを備えており、車載ヘッド22の内部には、光送信部23と光受信部24が収容されている。
このうち、光送信部23は、近赤外線よりなるアップリンク光(アップリンク方向の光信号)を発光する発光素子を有し、光受信部24は、ダウンリンク領域DAに送出された近赤外線よりなるダウンリンク光(ダウンリンク方向の光信号)を受光する受光素子を有する。
光送信部23は、車載制御機21から出力される上りフレームを所定の伝送速度のシリアルな送信信号に変換する送信回路と、出力された送信信号をアップリンク方向の光信号に変換する、発光ダイオード等よりなる発光素子とから構成されている。
光受信部24は、フォトダイオード等よりなる受光素子と、この受光素子が出力する電気信号を増幅してデジタルの受信信号を生成する受信回路とを備えている。
車載制御機21は、信号処理部、CPU及びメモリなどを有するコンピュータ装置よりなり、光ビーコン4との路車間通信を行う通信制御部としての機能を有する。
また、車載制御機21は、通信制御のためのコンピュータプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムをCPUが読み出して実行することにより、当該CPUが上記通信制御部として機能する。
更に、車載制御機21は、アップリンクデータとして、自車両の走行データ(例えば、通過位置と通過時刻を時系列に並べた走行軌跡データであるプローブ情報など)を生成して、光送信部23にアップリンク送信させる機能も有する。
この場合、アップリンク速度を高速化することで、より多くのプローブ情報(走行軌跡を記録する道路区間を長くしたり、同一道路区間における通過位置と通過時刻の記録密度を高くしたりした情報)を送信することが可能になる。
また、車載制御機21は、光ビーコン4から与えられる情報に基づいて、車両20の運転者に対して安全運転支援を行う機能も有する。上述のように、ビーコン制御機7は、車載機2の位置標定を行い、その位置標定に関する情報を当該車載機2に提供する。車載制御機21は、安全運転支援の機能として、位置標定に関する情報を用いて、下流に位置する停止線までの距離や、当該停止線に到達するまでの時間を表示して、減速を促す通知を行ったり、車両と連係して、前記停止線の手前で停止するように強制的に制動したりといった機能を有している。
〔路車間通信の手順〕
図4は、通信領域Aで行われる従来の通信手順を示すシーケンス図である。図4では、光ビーコン4から送出される光信号であるダウンリンク情報と、車載機2から送出される光信号であるアップリンク情報とを矢印で示している。
図4において、白丸を付した光信号は、車両IDを含まない情報(車両IDなしの車線通知情報を有するフレーム)であることを示し、黒丸を付した光信号は、車両IDを含む情報(車両IDありの車線通知情報を有する情報)であることを示している。
また、以下の路車間通信の説明では、動作主体が光ビーコン4と車載機2であるとして説明するが、実際の通信制御は、光ビーコン4のビーコン制御機(通信制御部)7と、車載機2の車載制御機(通信制御部)21が実行する。
図4に示すように、光ビーコン4は、車線R1〜R4ごとに設けられたビーコンヘッド8から、ダウンリンク情報DL1を所定の送信周期で送信し続けている。この段階では、車線通知情報に車両IDが格納されていない。
車両20がダウンリンク領域DAに入ると、車載機2が車線通知情報(車両ID無し)を含むダウンリンク情報DL1を受信し、車両20が光ビーコン4の通信領域A内に入ったことを察知する。
この際、車載機2は、車線通知情報に車両IDを格納したアップリンク情報UL1を生成し、アップリンク送信する。
なお、自機の走行速度や、旅行時間情報などの光ビーコン4に提供すべき情報がある場合には、アップリンク情報UL1の実データ部にその情報が格納される。
受信フレームのCRCチェック等を経て車両IDを格納したアップリンク情報UL1が光ビーコン4において正規に受信されると、光ビーコン4は、遅くとも10m秒以内でダウンリンク切り替えを行ったあと、ダウンリンク情報DL2の繰り返し送信を開始する。
ダウンリンク切り替えの後に繰り返し送信させる複数のダウンリンク情報DL2は、先頭部分で連送される複数の折り返しフレーム(黒丸付きのダウンリンク情報DL2)と、その後に繰り返し送信される所定の提供情報を含むダウンリンク情報DL2とからなる。
このダウンリンク情報DL2の繰り返し送信は、前記した所定時間内において可能な限り繰り返される。
車載機2は、光ビーコン4から複数のダウンリンク情報DL2を受信し、その複数のダウンリンク情報DL2の中で、自車両の車両IDが記された車線通知情報を含むものがあるか否かを判定する。
車載機2は、その判定結果が肯定的である場合に、光ビーコン4に対する自車両の車両IDのループバックが成功したことを確認し、この時点で自機の通信を送信から受信に切り替える。
逆に、車載機2は、その判定結果が否定的である間は、自車両の車両IDのループバックが成功していないと判断し、自機の通信を送信のままにする。
この場合、車載機2は、例えば、先に送信したアップリンク情報UL1の送信後所定時間(例えば30ms)後に、再びアップリンク情報UL1を送信する。車載機2は、この再送の動作を車両IDのループバックが成功するまで繰り返す。
〔投受光器の光受信部の構成〕
図5(a)は、光受信部11と、道路R上に設定されるアップリンク領域UAとの位置関係を示した側面図であり、図5(b)は、図5(a)中のアップリンク領域UAが設定された道路Rの上面図である。なお、図において、道路Rの進行方向をx方向、道路Rの幅方向をy方向とする。
ビーコンヘッド8の光受信部11は、図5(a)に示すように、ビーコンヘッド8の内部に配置された基板31上に実装された受光部30と、この受光部30に対して所定の寸法をおいて対向配置された集光レンズ35とを備えている。
受光部30は、集光レンズ35を通過したアップリンク情報UL1を受光面32で受光すると、光電変換によって、アップリンク情報UL1に含まれる情報を電気信号として出力する。
光受信部11の集光レンズ35は、焦点FPが、当該集光レンズ15の斜め下方側に位置するように設定されている。集光レンズ35は、アップリンク領域UAに位置する車載機2がビーコンヘッド8に向けて送出したアップリンク情報UL1が受光部30の受光面32に対して直交して照射されるように、当該アップリンク情報UL1を集光、屈折させる。受光部30は、集光レンズ35を通過して受光面32に照射されたアップリンク情報UL1を受信(受光)する。
すなわち、光受信部11の受光部30は、図5(b)に示すように、車載機2が送出するアップリンク情報UL1を受光可能な道路R上の領域であるアップリンク領域UAを、受光面32に対応付けて設定している。
アップリンク領域UAは、受光面32の輪郭形状を道路R上に、上下、左右両方向を180°反転させた形状で投影するように設定される。つまり、図5(a)において、受光面32の上端縁32aが、アップリンク領域UAの下流端である位置bに対応するとともに、下端縁32bが、アップリンク領域UAの上流端である位置cに対応することとなる。
図6は、受光部30の構成を示す図である。この図6では、受光面32を正面視したときを示しており、受光面32の紙面上側が上端縁32a、紙面下側が下端縁32bとなるように示している。
アップリンク領域UAと、受光面32の輪郭形状との位置関係は、上述のように、上下、左右両方向が180°反転して対応している。よって、受光面32の紙面左側の側端縁32cは、図5(b)中の道路R上に設定されたアップリンク領域UAの幅方向一方側の端縁である位置fに対応している。また、受光面32の紙面右側の側端縁32dは、図5(b)中の道路R上に設定されたアップリンク領域UAの幅方向他方側の端縁である位置gに対応している。図6中のx方向、y方向を示す矢印は、図5中に示すx方向(道路Rの進行方向)、y方向(道路Rの幅方向)を示す矢印と一致するように記載している。
図6に示すように、本実施形態の受光部30は、光位置検出素子40を複数並べて構成されている。なお、図例では、受光部30が、4つの光位置検出素子(第1〜第4光位置検出素子40a〜40d)を有している場合を示している。受光部30は、各光位置検出素子40を制御するための制御部50を介してビーコン制御機7に接続されている。制御部50は、受光部30に対して動作に必要な電力を供給するとともに、各光位置検出素子40からの出力を受け付け、ビーコン制御機7に出力する機能を有している。
受光部30の受光面32は、光位置検出素子40の素子面41を複数並べて構成されており、輪郭形状が矩形とされている。車載機2からのアップリンク情報UL1は、集光レンズ35によって集光され、複数の素子面41によって構成されている受光面32の一部分にスポット光として照射される。
光位置検出素子40は、素子面41にスポット光が照射されると、光起電力効果によって光量に比例して電荷を発生する素子である。各光位置検出素子40は、素子面41内でアップリンク情報UL1を受光すると、その光信号を電気信号に変換し、変換した信号を、制御部50を介してビーコン制御機7に出力する。
ビーコン制御機7は、各光位置検出素子40からの信号を合算し、合算した信号を復調することで、アップリンク情報UL1に格納された各種情報を得ることができる。このようにして、光ビーコン4は、アップリンク情報UL1を受信し、車載機2との間で光通信を行うことができる。
各光位置検出素子40は、それぞれ、素子面41が長方形状に形成されており、その素子面41の長辺同士を互いに密接させた状態で並べて配置されている。受光部30は、各光位置検出素子40の素子面41の長辺が道路Rの進行方向であるx方向に沿うように配置されている。なお、本実施形態の素子面41は、長辺が約9mm、短辺が約2mm、受光面32が、約9mm×約9mmとされている。
各光位置検出素子40は、短辺側の両縁部それぞれに沿って設けられた第1出力電極42及び第2出力電極43と、図示しない共通電極とを有しており、これら両電極42,43、及び共通電極(図示せず)が制御部50に対して個別に接続されている。各光位置検出素子40は、受光に基づく電気信号をこれら各電極から制御部50に出力する。
ここで、光位置検出素子40は、アップリンク情報UL1を電気信号に変換するのと同時に、素子面41内における所定の1次元方向としての長辺に沿う方向(x方向)の位置を検出することができる。
例えば、受光部30が、アップリンク情報UL1を図中破線Sで示すスポット光として受光したとすると、この受光位置から第1出力電極42までの距離h1と、受光位置から第2出力電極43までの距離h2とは、相違することとなる。このとき、光位置検出素子40が出力する電気信号の電荷は、その距離に逆比例して分割され両出力電極42,43から出力される。電極に到達するまでの距離が相対的に長くなればその抵抗値も相対的に大きくなるからである。
これら両出力電極42,43それぞれから出力される電流値の差は、素子面41のx方向における受光位置を示している。つまり、光位置検出素子40は、素子面41内で受光したスポット光の受光位置を、両出力電極42,43の電流値の差として検出することができる。
以上のように、各光位置検出素子40は、電気信号に変換したアップリンク情報UL1を出力するとともに、各光位置検出素子40上における受光位置の検出結果を示す情報を出力する。
各光位置検出素子40は、受光位置の検出結果を示す情報を、制御部50を介して、ビーコン制御機7が有する機能部である位置特定部7aに与える。
位置特定部7aは、各光位置検出素子40による受光位置の検出結果を示す情報に基づいて、アップリンク情報UL1の受信有無の判定、及び受信したアップリンク情報UL1を送出した車載機2の位置標定を行う。
〔車載機の位置標定について〕
次に、位置特定部7aが行う、アップリンク情報UL1を送出した車載機2の位置標定について説明する。
光ビーコン4は、アップリンク情報UL1を受光することで、当該アップリンク情報UL1が車載機2によって送信されたときの当該車載機2の道路R上の送信位置を特定する機能を有している。
光ビーコン4は、前記送信位置を特定し、アップリンク受信から特定した送信位置に関する情報をダウンリンクするまでの経過時間を示す情報とともに車載機2に送信する。光ビーコン4及び車載機2は、光ビーコン4が特定した送信位置と、その情報をダウンリンクするまでの経過時間とに基づいて、車載機2の現時点における位置標定を行うことができる。
本実施形態において、受光部30に用いられている各光位置検出素子40は、上述のように、長方形状の素子面41内で受光したスポット光の長辺に沿う方向の受光位置を両出力電極42,43の電流値の差として検出することができる。したがって、位置特定部7aは、各光位置検出素子40の検出結果を利用して、アップリンク領域UA内にてアップリンク情報UL1が車載機2によって送信されたときの道路Rの進行方向(x方向)における送信位置を特定することができる。
一方、各光位置検出素子40は、長辺側の縁部には出力電極が設けられていないので、x方向のように、素子面41内でy方向における受光位置を検出することはできない。
しかし、受光部30を構成している複数の光位置検出素子40は、素子面41の長辺同士を互いに密接させた状態で並べられることで、図6に示すように所定の1次元方向であるx方向と直交するy方向に沿って並べて配置されている。
したがって、位置特定部7aは、y方向、すなわち、道路Rの幅方向については、y方向に並ぶ光位置検出素子40の内のいずれの光位置検出素子40でアップリンク情報UL1を受光したかを判定することによって、y方向における車載機2の送信位置を特定することができる。
つまり、アップリンク領域UAは、各光位置検出素子40a〜40dそれぞれによってアップリンク情報UL1を受光可能な4つの領域に分けられる。本実施形態では、例えば、アップリンク領域UAは、図5(b)に示すように、第1〜第4光位置検出素子40a〜40dに対応する第1〜第4領域ua1〜ua4の4つの領域に分けられる。
位置特定部7aは、第1〜第4領域ua1〜ua4を基準として、y方向における車載機2の送信位置を特定することができる。
なお、図5(b)では、理解を容易とするために、第1〜第4領域ua1〜ua4を、道路Rの幅方向にほぼ均等に分割しているように表した。しかし、受光面32と、道路R上のアップリンク領域UAとは互いの面が平行な関係ではなく、かつ、受光面32の輪郭形状を道路Rに向かって放射するように投影しているので、実際には、図5(b)に示すように均等とはならない場合もある。
例えば、図5(a)及び(b)に示す道路R上の点eから車載機2がアップリンク情報を送信した場合について説明する。
点eから送信されたアップリンク情報UL1が、図6中、受光面32上の破線で示すスポット光Sとして受光されたとする。この場合、点eは、図5(b)に示すように、第2領域ua2に位置するので、図6に示すように、アップリンク情報UL1は、第2光位置検出素子40bによって受光される。このとき、位置特定部7aは、第2光位置検出素子40bからの信号を受け取ることで、道路Rの幅方向(y方向)における車載機2の送信位置が、第2領域ua2内であることを特定することができる。
一方、道路Rの進行方向(x方向)については、第2光位置検出素子40bは、スポット光Sの長辺に沿う方向の受光位置を示す情報として、両電極42,43の電流値の差として検出する。よって、位置特定部7aは、この検出結果から、図6中、上端縁32aからスポット光Sまでの距離h1と、下端縁32bからスポット光Sまでの距離h2との比率を得ることができる。
位置cから位置eまでの距離D(図5(a))と、受光面32における、距離Dに対応する距離h2(図6)との間には、下記式(1)に示す関係が成立する。
D / L1 = (h2 / T)× Z ・・・・(1)
なお、上記式(1)中のTは受光面32の長辺寸法であり、L1はアップリンク領域UAの車両進行方向の距離(位置cから位置bまでの距離)である。また、Zは補正パラメータであり、受光面32と、道路Rとは、図5(a)に示すように互いの面が平行な関係ではないので、距離Dと距離h2との値の関係を補正するために乗じている。
以上のように、光ビーコン4を設置する際に、アップリンク領域UAの車両進行方向の距離L1、及び受光面32の長辺寸法Tを把握しておくことで、位置特定部7aは、上記式(1)に基づいて、距離Dを求めることができる。
さらに、位置特定部7aは、位置c又は位置bの所定の基準位置に対する距離等を特定しておくことで、点eの前記基準位置に対するx方向における相対位置を特定でき、道路Rの進行方向(x方向)における車載機2の送信位置を特定することができる。
〔アップリンク領域を構成する各領域の境界部分の判定について〕
互いに隣接配置されている各光位置検出素子40の素子面41の境界は、ほぼ隙間無く密接した状態で並べられているが、製造上の誤差等によって、例えば、10分の数ミリメートル程度のすき間が生じることもある。
アップリンク情報UL1の受光面32に対する照射サイズは、例えば、直径約1mm程度の円形となるように設定されている。よって、前記すき間が生じたとしても、互いに隣接する素子面41の境界にアップリンク情報UL1のスポット光Sが照射された場合、必ず、どちらかの光位置検出素子40によって当該スポット光Sは受光される。
本実施形態の位置特定部7aは、互いに隣接する素子面41の境界にアップリンク情報UL1のスポット光Sが照射された場合、互いに隣接する光位置検出素子40それぞれが出力する信号の電流レベルに基づいて、スポット光Sの境界を基準としたy方向の位置を特定することができる。これにより、y方向における車載機2の送信位置を詳細に特定することができる。
図7(a)は、スポット光を受光したときの受光面32の一部拡大図である。光位置検出素子40は、光量に比例して電荷を発生する。よって、例えば、図7(a)中、ほぼ円形のスポット光S1が、その中心がほぼ第1光位置検出素子40aと、第2光位置検出素子40bとの境界Kに一致するように照射されている場合、両光位置検出素子40a,40bは、ともに同じ面積で、スポット光S1を受光するため、その光量は、両光位置検出素子40a,40bでほぼ同じとなる。よって、この場合、両光位置検出素子40a,40bは、同程度の電流レベルで信号を出力する。
一方、図7(a)中、スポット光S2のように、両光位置検出素子40a,40bに照射されているが、第1光位置検出素子40aの方に偏っている場合、第1光位置検出素子40aは、受光面積が第2光位置検出素子40bよりも大きい。よって、第1光位置検出素子40aの出力電流レベルは、第2光位置検出素子40bよりも、その受光面積の差に応じて大きくなる。
そこで、位置特定部7aは、互いに隣接する一対の光位置検出素子で同程度の出力電流レベルで受光が検出されたとき、アップリンク情報UL1の受光位置がこれら一対の光位置検出素子の境界であると特定する。また、一対の光位置検出素子の出力電流レベルが異なる場合、位置特定部7aは、その差異又は比率に応じて境界Kに対するオフセット量Oを求め、y方向の受光位置を特定する。
上述の受信位置の特定方法は、スポット光Sの中心が、互いに隣接する一対の光位置検出素子で受光が検出されるy方向の範囲J1に位置する場合に行うことができる。
位置特定部7aは、受光面32上の境界K、及び範囲J1に対応する道路R上の位置及び範囲を記憶しておく。位置特定部7aは、各光位置検出素子40の出力電流レベルに応じて、受光面32上の受光位置、及びこれに対応する道路R上の車載機2による送信位置を特定する。
なお、スポット光Sの中心が、単一の光位置検出素子40のみによって受光されるy方向の範囲J2に位置する場合、上記方法は用いることができない。もっともこの場合、スポット光Sのy方向の位置については、当該スポット光Sの中心が、少なくとも範囲J2に存在している範囲に位置していると認識することはできる。
また、図7(a)に示すように、スポット光S1,S2が両光位置検出素子40a,40bの境界Kにまたがって照射されている場合、x方向について、両光位置検出素子40a,40bは、共にほぼ同じ受光位置であると検出する。スポット光S1,S2がほぼ円形であるため、スポット光S1,S2が境界Kにまたがって照射されたとしても、x方向についてはスポットの中心に対して対称となるからである。
アップリンク情報UL1は、所定のデータ量を有しており、所定のデータ量を送信するために例えば、数msが必要である。また、受光部30側では、アップリンク情報UL1を取得するためのサンプリング周期として、200〜300μsに設定されている。よって、受光部30は、アップリンク情報UL1の受光を開始してから終了するまでに、数msの受光期間を要し、その間に数回〜数10回程度サンプリングを行う。
つまり、上記受光期間とは、アップリンク情報UL1の受光を検出してから受光完了に必要な期間であり、受光部30がアップリンク情報UL1のサンプリングを開始してから終了するまでの期間である。
車両20は、受光期間の間も走行を続けているため、受光面32に照射、受光されることで前記受光期間の間に複数回サンプリングされるアップリンク情報UL1によるスポット光は、各サンプリング時毎に、道路Rの進行方向(x方向)にずれることがある。また、車両20が斜行することで道路Rの幅方向(y方向)にずれることもある。よって、受光部30は、一の光位置検出素子40によって受光を開始してから、上記受光期間の間に、この一の光位置検出素子40に隣接する他の光位置検出素子40で受光が検出されることがある。
このため、位置特定部7aは、一の光位置検出素子40によって受光を検出してから、上記受光期間の間に、一の光位置検出素子40、及び当該一の光位置検出素子40に隣接する他の光位置検出素子40で受光が検出された場合、両光位置検出素子40で検出された受光は、一つのアップリンク情報UL1を受光したと判断して車載機2の位置標定を行う。
図7(b)は、サンプリング毎の受光位置にずれが生じたスポット光を受光したときの受光面の一部拡大図である。図7(b)中のスポット光S3は、第2光位置検出素子40bが受光を開始してから、上記受光期間の間に車両20が走行することによって、サンプリング毎のスポット光S3の受光位置が紙面左斜め上方向に重なるように、x方向及びy方向にずれており、スポット光S3全体として、第1光位置検出素子40aと、第2光位置検出素子40bとの間の境界Kにまたがっている。
このように、最初に受光したスポット光の受光位置から、複数のスポット光の受光位置が少しずつずれて連なっている場合、位置特定部7aは、これら複数の受光位置が一つのアップリンク情報UL1の受光を検出したものとみなして、アップリンク情報UL1の受光位置を特定する。
位置特定部7aは、サンプリング毎の各スポット光S3の受光位置について、上記図7(a)で示した処理と同様の処理を行う。つまり、位置特定部7aは、第1光位置検出素子40aのみでサンプリングされたときのアップリンクを示すスポット光S3を、第1光位置検出素子40aのみで受光したと認識し、上述の方法によって、当該スポット光S3としてのx方向及びy方向の受光位置を特定する。
また、位置特定部7aは、サンプリングされたときのスポット光S3が両光位置検出素子40a,40bに亘っている場合も、上述の方法によって、x方向及びy方向の受光位置を特定する。
位置特定部7aは、サンプリング毎に特定した複数の受光位置に基づいて、アップリンク情報UL1としての受光面32上の受光位置を特定する。位置特定部7aは、アップリンク情報UL1としての受光面32上の受光位置を特定するために、サンプリング毎に特定した複数の受光位置の内、例えば最後のサンプリングで検出された受光位置等いずれか一つをアップリンク情報UL1の受光位置と特定してもよいし、各方向の座標値の平均値をアップリンク情報UL1の受光位置としてもよい。
このようにして、所定の受光期間の間に互いに隣接する両光位置検出素子40a,40bが共にアップリンク情報UL1を受光した場合にも、位置特定部7aは、x方向については、光位置検出素子40による位置検出、y方向については、互いに隣接する両光位置検出素子40a,40bそれぞれの出力電流レベルによって、適切に受光面32内における受光位置を特定することができる。
なお、上記受光期間としては、アップリンク情報UL1のデータサイズにもよるが、例えば、3msに設定される。
また、一の光位置検出素子40によって受光が検出されてから、上記受光期間よりも長い期間の後、当該一の光位置検出素子40、又は一の光位置検出素子40に隣接する光位置検出素子40で受光が検出された場合、位置特定部7aは、両光位置検出素子40で検出された受光が、一つのアップリンク情報UL1によるものではないと判断して、一方の光位置検出素子40によって検出された受光位置に関する情報については、車載機2の位置標定に用いることなく破棄する。
一の光位置検出素子40によって受光が検出されてから、上記受光期間よりも長い期間の後、一又は他の光位置検出素子40で受光が検出された場合、一の光位置検出素子40による受光は、外部から照射された反射光等のノイズを検出した可能性が高く、このような場合に車載機2の位置標定を行えば、当該位置標定の精度を低下させるおそれがある。
よって、この場合、上記のように、一方の光位置検出素子40が検出した受光位置を破棄することで、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
以上のように、位置特定部7aは、上記受光期間の間に検出される一群の受光位置以外の受光位置に関する情報は、ノイズとして破棄する。一方、位置特定部7aは、上記受光期間の間に検出される一群の受光位置については、一つのアップリンク情報UL1に基づいた受光と判断し、前記一群の受光位置に基づいて、アップリンク情報UL1の受光面32内における受光位置を特定し、車載機2の位置標定を行う。
また、互いに隣接する光位置検出素子40の内、一方の光位置検出素子40によってアップリンク情報UL1の受光が検出されてから、上記受光期間の間に、他方の光位置検出素子40で受光が検出されたとしても、両光位置検出素子40それぞれが検出するスポット光のx方向における受光位置が互いに所定の閾値以上離れている場合、位置特定部7aは、他方の光位置検出素子40が検出した受光位置以外の受光位置に基づいて、受光面32内におけるアップリンク情報UL1の受光位置の特定する。
図8(a)は、アップリンク情報UL1によるスポット光S4が第1光位置検出素子40aに受光されてから、上記受光期間の間に第2光位置検出素子40bによってスポット光S5が受光された場合を示している。この場合、スポット光S4及びS5のx方向における受光位置の差Mが、互いに極端に離れているときは、たとえ、互いに隣接している光位置検出素子40a,40bで受光が検出されたとしても、第2光位置検出素子40bで検出された受光は、外部から照射された反射光等のノイズを検出した可能性が高い。
このため、図8(a)のように、アップリンク情報UL1によるスポット光S4が受光されてから、受光期間(複数回のサンプリングを実行している期間)の間に、スポット光S5が受光されたとすると、位置特定部7aは、第2光位置検出素子40bによって検出された極端に離れた位置にあるスポット光S5の受光位置については、アップリンク情報UL1の受光位置の特定に用いず、この受光位置以外で前記受光期間の間に検出された受光位置に基づいて、アップリンク情報UL1の受光面32上の受光位置を特定する。
この結果、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
なお、上記所定の第1の閾値は、上記受光期間の間に車両20の進行に伴って、スポット光Sが受光面32上を移動する可能性のある移動量よりも大きく設定されるものであり、ノイズに起因するものと判断しうる値に設定される。
図8(b)は、アップリンク情報UL1によるスポット光S6が第1光位置検出素子40aに受光されてから受光期間の間に、第3光位置検出素子40cによってスポット光S7が受光された場合を示している。
図8(b)に示すように、第1光位置検出素子40aによってアップリンク情報UL1の受光が検出されてから、上記受光期間の間に、第1光位置検出素子40aと隣接していない光位置検出素子である第3光位置検出素子40cで受光が検出されたとしても、位置特定部7aは、第3光位置検出素子40cによって検出された受光位置については、アップリンク情報UL1の受光位置の特定に用いず、この受光位置以外で前記受光期間の間に検出された受光位置に基づいて、アップリンク情報UL1の受光面32上の受光位置を特定する。
図8(b)に示すように、第1光位置検出素子40aによってスポット光S6が受光され、その受光期間の間に、第3光位置検出素子40cによってスポット光S7の受光が検出されたとき、スポット光S7は、外部から照射された反射光等のノイズを検出した可能性が高い。
このため、位置特定部7aは、第3光位置検出素子40cによって検出されたスポット光S7に関する受光位置については、アップリンク情報UL1の受光位置の特定に用いず、この受光位置以外で前記受光期間の間に検出された受光位置に基づいて、アップリンク情報UL1の受光面32上の受光位置を特定する。
この結果、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
なお、位置特定部7aは、図7(a)(b)に示すような場合、各光位置検出素子40による受光が一つのアップリンク情報UL1によるものではないと判断して受光面32内におけるアップリンク情報UL1の受光位置の特定を中止し、車載機2の位置標定を中止してもよい。
〔効果について〕
上記のように構成された光ビーコン4によれば、受光部30が、光位置検出素子40を複数並べて構成されているので、受光部30全体を一つの光位置検出素子40で構成する場合と比較して、単一の光位置検出素子40の素子面41の面積を相対的に小さくすることができる。光位置検出素子40は、素子面41の面積が小さくなると、相対的に検出の応答速度が高くなる特性を有している。したがって、素子面41の面積を相対的に小さくすることで、光位置検出素子40の位置検出の応答速度を高速化でき、アップリンクの実質的な通信速度の高速化を図ることができる。
また、光位置検出素子40は、その素子面41内で受光したアップリンク情報UL1の受光位置を検出できるので、受光面32によってアップリンク情報UL1が受光可能な道路R上のアップリンク領域UA内における、道路Rの進行方向、及び幅方向への車載機2の位置標定が可能となる。
また、本実施形態の各光位置検出素子40は、長辺側の縁部には出力電極が設けられておらず、アップリンク情報UL1の受光位置について、所定の1次元方向としてのx方向の位置のみを検出するように構成されているので、
例えば、2次元方向の位置を検出可能なものと比較して光位置検出素子の構造が簡易になり、光位置検出素子40の位置検出に関して必要な処理量を減らすことができ、光位置検出素子40の位置検出の応答速度をより高めることができる。この結果、2次元方向の位置を検出可能な光位置検出素子を用いた場合よりも、アップリンクの実質的な通信速度をより高めることができるとともに、位置検出に要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、各光位置検出素子40は、素子面41内においてアップリンク情報UL1の受光位置が検出可能な所定の1次元方向に沿う長辺を、道路Rの進行方向に沿って配置されているので、道路Rの進行方向におけるアップリンク情報UL1の受光位置を詳細に検出でき、道路Rの進行方向に対して、より精度よく位置標定することができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、素子面41内においてアップリンク情報UL1の受光位置が検出可能な所定の1次元方向に沿う長辺を、道路Rの進行方向に沿って配置した場合を示したが、所定の1次元方向に沿う長辺が道路Rの幅方向に沿うように、光位置検出素子40を配置することもできる。この場合、図9に示すように、道路R上のアップリンク領域UAを構成する第1〜第4領域ua1〜ua4は、道路Rの幅方向全域に亘って延びるように設定される。
この構成では、道路Rの幅方向に対して、位置標定を実行する範囲を制限することが容易となる。すなわち、図9の場合、道路Rの幅に応じて、第1〜第4領域ua1〜ua4それぞれの道路Rの幅方向両端におけるアップリンク領域UAの大きさを実質的に調整することができる。よって、光ビーコン4を道路Rに設置する際に、アップリンク領域UAの道路Rの幅に応じた調整が容易となる。
また、図9で示したように、受光位置が検出可能な所定の1次元方向に沿う長辺が道路Rの幅方向に沿うように、光位置検出素子40を配置した場合において、受光部30がアップリンク情報UL1の受光を検出してから受光完了に必要な受光期間の間に、受光面32内において各光位置検出素子40が検出した受光位置が道路Rの幅方向(y方向)に、極端にずれた場合、受光部30は、ノイズを受光している可能性が高い。よって、所定の第2の閾値以上に、各光位置検出素子40が検出した受光位置に道路Rの幅方向のずれが生じた場合、位置特定部7aは、前記所定の第2の閾値以上にずれた位置として検出された受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定することが好ましく、この場合も、ノイズの可能性が高い検出結果が、位置標定に反映されるのを抑制でき、位置標定の精度を高めることができる。
なお、上記所定の第2の閾値は、上記受光期間の間に車両20が斜行したときに伴って、スポット光Sが道路Rの幅方向にずれる可能性のある移動量よりも大きく設定されるものであり、ノイズに起因するものと判断しうる値に設定される。
また上記実施形態では、4つの光位置検出素子40a〜40dの素子面41によって、受光面32を構成したが、少なくとも2つの光位置検出素子40によって構成することもできる。また、5つ以上の光位置検出素子40を用いて受光面32を構成することもできる。より多数の光位置検出素子40を用いれば、受光位置が検出可能な所定の1次元方向に直交する方向についての受光位置の検出精度をより高めることができる。
図10は、本発明のさらに他の実施形態に係る路車間通信システムの受光部の構成を示す図である。本実施形態は、4つの光位置検出素子40a〜40dが、光信号の受光位置を2次元方向に検出することができる点で、上記実施形態と相違している。
図10の受光部30が有する各光位置検出素子40は、x方向における受光位置を検出するための出力電極42,43の他、y方向における受光位置を検出するための出力電極45,46を長辺側の端部に備えている。各光位置検出素子40の出力電極は、制御部50に接続されており、素子面41での受光に応じた出力を制御部50に与える。なお、図10では、紙面右端の光位置検出素子40の出力電極のみ制御部50と接続されているように表されているが、他の光位置検出素子40も同様に接続されている。
各光位置検出素子40は、これら出力電極42,43,45,46によって、素子面41内における光信号を受光した受光位置について、x方向及びy方向の2次元で検出することができる。
本実施形態によれば、各光位置検出素子40がアップリンク情報UL1の受光位置をx方向及びy方向の2次元方向に検出することができるので、受光面32上の受光位置をより詳細に検出することができる。
また、例えば、上記2次元方向に検出可能な光位置検出素子40であれば、単一の素子で受光面32を構成することも可能であるが、本実施形態のように、4つの光位置検出素子40を4つ並べて受光面32を構成したので、単一の光位置検出素子40で構成した場合と比較して、各光位置検出素子40の素子面41の面積を相対的に小さくすることができる。よって、たとえ2次元方向に検出可能な光位置検出素子40を用いたとしても、上述のように、光位置検出素子40の位置検出の応答速度を高速化でき、アップリンクの実質的な通信速度の高速化を図ることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 交通管制システム
2 車載機
4 光ビーコン
7 ビーコン制御機
7a 位置特定部
11 光受信部
20 車両
30 受光部
40a〜40d 光位置検出素子

Claims (12)

  1. 車両の車載機の道路上の位置を特定する光ビーコンであって、
    前記車載機からのアップリンク光を受光する受光部と、
    前記受光部における前記車載機からのアップリンク光の受光位置に基づいて、前記アップリンク光が前記車載機によって送信されたときの当該車載機の道路上の位置を特定する位置特定部と、を備え、
    前記受光部は、前記アップリンク光の受光位置を検出可能な光位置検出素子を複数並べて構成されていることを特徴とする光ビーコン。
  2. 前記複数の光位置検出素子は、前記アップリンク光の受光位置について当該素子上における所定の1次元方向の位置のみを検出する請求項1に記載の光ビーコン。
  3. 前記複数の光位置検出素子は、長辺が前記所定の1次元方向に沿っているとともに矩形状の前記受光部の一辺とほぼ同一寸法とされた長方形状であり、その長辺同士を互いに密接させた状態で前記所定の1次元方向と直交する方向に並べて配置されている請求項2に記載の光ビーコン。
  4. 前記複数の光位置検出素子は、前記所定の1次元方向が前記道路の進行方向に沿うように配置されている請求項3に記載の光ビーコン。
  5. 前記複数の光位置検出素子は、前記所定の1次元方向が前記道路の幅方向に沿うように配置されている請求項3に記載の光ビーコン。
  6. 前記位置特定部は、前記複数の光位置検出素子の内、一の光位置検出素子が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記一の光位置検出素子に隣接する他の光位置検出素子で受光が検出されたとき、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置に基づいて前記受光部における受光位置を特定する請求項1〜5のいずれか一項に記載の光ビーコン。
  7. 前記位置特定部は、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置と、その検出時の受光レベルとに基づいて前記受光部における受光位置を特定する請求項6に記載の光ビーコン。
  8. 前記位置特定部は、前記一及び他の光位置検出素子それぞれが検出する受光位置が、互いに所定の第1の閾値以上離れている場合、前記受光部における受光位置の特定を中止する、又は、前記他の光位置検出素子が検出した前記所定の第1の閾値以上離れている受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定する請求項6又は7に記載の光ビーコン。
  9. 前記位置特定部は、前記複数の光位置検出素子の内、一の光位置検出素子が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記一の光位置検出素子に隣接していない光位置検出素子で受光が検出されたとき、前記受光部における受光位置の特定を中止する、又は、前記一の光位置検出素子に隣接していない光位置検出素子が検出した受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定する請求項1〜8のいずれか一項に記載の光ビーコン。
  10. 前記位置特定部は、前記受光部が前記アップリンク光の受光を検出してから所定の期間の間に、前記受光部において前記複数の光位置検出素子が検出した受光位置が道路の幅方向に所定の第2の閾値以上にずれた場合、前記受光部における受光位置の特定を中止する、又は、前記所定の第2の閾値以上にずれた位置として検出された受光位置以外の位置情報に基づいて前記受光位置を特定する請求項4〜9のいずれか一項に記載の光ビーコン。
  11. 前記光位置検出素子は、当該光位置検出素子の素子面において対向する一対の端縁に沿ってそれぞれ設けられるとともに前記アップリンク光を受光したときに生じる電気信号を出力する一対の出力電極を有し、前記一対の出力電極それぞれが出力する電気信号に基づいて、前記素子面における前記アップリンク光を受光したときの受光位置を、前記一対の端縁間の位置として特定する請求項1〜10のいずれか一項に記載の光ビーコン。
  12. 請求項1に記載の光ビーコンと、前記光ビーコンとアップリンク光による無線通信を行う車載機と、を備えていることを特徴とする路車間通信システム。
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