JP4788580B2 - 路車間通信システム、及び、路車間通信システムの車線番号認識方法とこれに用いる光ビーコン - Google Patents

路車間通信システム、及び、路車間通信システムの車線番号認識方法とこれに用いる光ビーコン Download PDF

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本発明は、道路側に設置した光ビーコンと車両に搭載された車載機との間で光信号による双方向通信を行う、路車間通信システム、及び、路車間通信システムの車線番号認識方法とこれに用いる光ビーコンに関するものである。
路車間通信システムを利用した交通情報サービスとして、光ビーコン、電波ビーコン又はFM多重放送を用いたいわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System)が既に展開されている。このうち、光ビーコンは近赤外線を通信媒体とした光通信を採用しており、車載機との双方通信が可能となっている。
具体的には、車両の保持するビーコン間の旅行時間情報等を含むアップリンク情報が車載機からインフラ側の光ビーコンに送信され、逆に、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等を含むダウンリンク情報が光ビーコンから車載機に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
上記光ビーコンは、車載機の間で双方向通信を行うビーコンヘッド(投受光器)を備えており、この投受光器は、ダウンリンク情報を送出する発光ダイオード(LED)と、車載機からのアップリンク情報を受信するフォトセンサとを備えている。
例えば図3に示すように、光ビーコン4のビーコンヘッド8は、その直下よりも上流側よりに通信領域Aが設定されている。光ビーコン(光学式車両感知器)4の「近赤外線式インタフェース規格」によれば、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流部分(図3の右側部分)と重複しており、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端は互いに一致するものとされている。従って、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さは通信領域A全体の同方向長さと一致する。
特開2005−268925号公報(図1)
複数車線を有する道路において、各車線それぞれに配置された光ビーコンは、ダウンリンクの切り替え前の第一情報として、車線通知情報(車両ID、車線番号無し)を含む第一のダウンリンク情報を道路の各車線のダウンリンク領域に所定の送信周期で常時送信している。
ある車線のダウンリンク領域を車両が通過すると、その車両に搭載された車載機の投受光器(車載ヘッド)が第一のダウンリンク情報を受信し、当該車載機は、自己の車両IDを格納した車線通知情報を含むアップリンク情報の送信を開始する。
その後、上記アップリンク情報を光ビーコンの投受光器が受信すると、光ビーコンは、車載機に対して具体的な情報をダウンリンクの切り替え後の第二情報として、上記車両IDに車両が通過している車線番号が対応付けられた車線通知情報を含む第二のダウンリンク情報の送信を開始し、この第二のダウンリンク情報の送信を所定時間内において可能な限り繰り返す。車載機は、第二のダウンリンク情報を受信し、当該第二のダウンリンク情報に含まれる車線通知情報の中に、前記車線番号が対応付けられた自己の車両IDが格納されていることを確認することで、当該第二のダウンリンク情報が自身に対して送信されている情報であることを認識するとともに、当該車両が複数車線の内のどの車線を走行しているのかを認識することができる。
上記のような複数車線を有する道路において、ある車線(第一車線)を走行している車両の車載機が、車両IDを含む車線通知情報を格納したアップリンク情報を送信した際に、当該車両が走行する車線(第一車線)のビーコンヘッドの他、車両が走行する車線以外の車線(第二車線)のビーコンヘッドにもアップリンク情報が届いてしまう場合がある。
上記のような現象は、例えば、車載機の発光部から発光されるアップリンク光の拡散角度が比較的大きく設定されている場合に生じたり、隣接車両等の外的要因によってアップリンク光が反射することによって生じたり、車両が車線の中央を走行するのではなく、車線の端を白線に近づいて走行しているような場合(第二車線側に寄った状態で第一車線を走行している場合)に起こりうる現象である。
上記のように、一の車載機からのアップリンク情報を複数の投受光器が受信した場合、上記規格によれば、光ビーコンは、第一車線の車線番号が対応付けられた当該車載機の車両IDと、第二車線の車線番号が対応付けられた同じ車両IDと、を車線通知情報の中に格納し、第二のダウンリンク情報として送信するものとされている。
この場合、第二のダウンリンク情報内の車線通知情報には、異なる車線番号が対応付けられた2つの当該車両の車両IDが存在しているので、第二のダウンリンク情報を受信した車載機は、車線通知情報内の自身の車両IDを確認することはできるが、自身が走行している車線を特定することができない。
上記のように車載機が車線を誤って認識してしまうと、前記路車間通信システムを利用してドライバの運転支援を行う上で、適切な車線にドライバを誘導することができなくなるという問題が生じる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、車両の走行している車線を高い精度で認識することができる、路車間通信システム、及び、路車間通信システムの車線番号認識方法とこれに用いる光ビーコンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、道路を走行する車両の車載機と、前記道路上の異なる車線に対応して配置された少なくとも2つの投受光器を有する光ビーコンとを備え、前記各投受光器は、対応する車線に設けられた所定範囲の通信領域において前記車載機が送信するアップリンク情報を受信するものであり、前記アップリンク情報を受信した投受光器に対応する車線の車線番号と前記アップリンク情報に含まれる車両IDとを対応付けた車線通知情報を含むダウンリンク情報を前記投受光器から前記車載機に対して送信する路車間通信システムであって、前記投受光器に対応する車線それぞれに設けた感知領域において前記車両を感知したことに応じて車両感知信号を前記光ビーコンに送信する車両感知器をさらに備え、前記光ビーコンは、前記車両感知信号に基づいて前記車両が感知された車線の番号である感知車線番号を取得する感知車線番号取得部と、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されたときに、前記アップリンク情報を受信した複数の投受光器に対応する車線番号の中から、前記感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を前記車両IDに対応付ける選択部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成された路車間通信システムによれば、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されると、前記感知車線番号取得部により取得された感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けるので、感知領域に車両が存在、又は感知領域を車両が通過していない車線番号は、車両IDに対応付けられることがない。このため、車両が実際に走行している車線番号のみを車両IDに対応付けた車線通知情報を得ることができる。よって、この車線通知情報を含むダウンリンク情報を受信した車載機は、自身の走行している車線を誤認することなく、より高い精度で認識することができる。
また、前記車両感知器の感知領域は、少なくとも通信領域の下流端よりも上流側に設定されていればよいが、通信領域の上流端よりも上流側に設定されている場合には、光ビーコンは、車載機からのアップリンク情報を受信する前に、車両感知器からの車両感知信号を受信できるので、車両が通過した車線の車線番号を予め認識できる。すなわち、光ビーコンは、車両が位置する車線の車線番号を認識した後にアップリンク情報を受信し、ダウンリンク情報を生成するので、確実に車両感知器の車両感知信号をダウンリンク情報に反映させることができる。
また、車両感知器の感知領域が前記通信領域内に設定されている場合には、受信したアップリンク情報を送信した車両が当該通信領域内に存在しているか否かを判断できるので、より高い精度で、アップリンク情報を送信した車両が走行している走行車線を認識することができる。
本発明の路車間通信システムにおいて、車両感知器としては、例えば、超音波感知方式のものや、検知対象が発する赤外線をパッシブに検出して車両を感知する赤外線感知方式のものを採用することができる。
この点、前者の超音波感知方式の場合には、車両を斜め方向から検出できないため、車両のほぼ真上に設置する必要があり、センサがアクティブあるため消費電力が大きいという欠点がある。これに対して、後者の赤外線感知方式の場合には、車両を斜め方向からでも検出できるため、設置場所の制約が少なく、センサがパッシブであるため消費電力が小さいという利点がある。
上記のように、赤外線感知方式の車両感知器の場合には、車両を斜め方向からでも検出できることから、その車両感知器の感知センサを、道路の上方に配置された光ビーコンの投受光器の筐体に収納させることもできる。
この場合、車両感知器の感知センサと投受光器の投受光センサ(LEDやフォトダイオード)を一つの筐体に纏めて収納できるので、車両感知器の感知センサを設置するための専用の支柱や梁を設ける必要がなく、システムを安価に構成できるという利点がある。
本発明の路車間通信システムの車線番号認識方法は、道路上の少なくとも2つの車線に対応して所定範囲が通信領域とされ、この通信領域で車載機が送信するアップリンク情報を前記各車線に配置された光ビーコンの複数の投受光器によって受信し、前記アップリンク情報を受信した投受光器に対応する車線の車線番号と前記アップリンク情報に含まれる車両IDとを対応付けた車線通知情報を含むダウンリンク情報を前記投受光器から前記車載機に対して送信する路車間通信システムの車線番号認識方法であって、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されたときに、当該アップリンク情報を受信した前記複数の投受光器に対応する車線番号の中から、各車線に対応して感知領域が設定された車両感知器によって車両の通過が感知された車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けることを特徴としている。
上記のように構成された車線番号認識方法によれば、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されると、車両感知器によって車両の通過が感知された感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けるので、感知領域に車両が存在、又は感知領域を通過していない車線番号は、車両IDに対応付けられることがない。このため、車両が実際に走行している車線番号のみを車両IDに対応付けた車線通知情報を得ることができる。よって、この車線通知情報を含むダウンリンク情報を受信した車載機は、自身の走行している車線を誤認することなく、より高い精度で認識することができる。
また、本発明のビーコンは、道路上の少なくとも2つの車線に対応して配置され、その対応する車線の所定範囲に車両の車載機からのアップリンク情報を受信する通信領域を設定する複数の投受光器を有し、前記アップリンク情報を受信した投受光器に対応する車線の車線番号と前記アップリンク情報に含まれる車両IDとを対応付けた車線通知情報を含むダウンリンク情報を前記投受光器から前記車載機に対して送信する光ビーコンであって、前記各車線に対応して感知領域を有し車両の通過を車線ごとに感知する車両感知器からの車両感知信号に基づいて車両が感知された車線の車線番号である感知車線番号を取得する感知車線番号取得部と、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されたときに、当該アップリンク情報を受信した複数の投受光器に対応する車線番号の中から、前記感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付ける選択部と、を備えていることを特徴としている。
上記のように構成されたビーコンによれば、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されると、感知車線番号取得部により取得された感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けるので、感知領域に車両が存在、又は感知領域を通過していない車線番号は、車両IDに対応付けられることがない。このため、車両が実際に走行している車線番号のみを車両IDに対応付けた車線通知情報を得ることができる。よって、この車線通知情報を含むダウンリンク情報を受信した車載機は、自身の走行している車線を誤認することなく、より高い精度で認識することができる。
以上のように、本発明によれば、自車両の走行している走行車線をより高い精度で認識することができる。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1〜図7は、本発明の第一実施形態の路車間通信システムを示している。
〔システムの全体構成〕
図1は、光ビーコンを含む路車間通信システムの全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、この路車間通信システムは、インフラ側の交通管制システム1と、道路Rを走行する各車両Cに搭載された車載機2とから構成されている。
交通管制システム1は、管制室に設けられた中央装置3と、道路Rの各所に多数設置された光ビーコン(光学式車両感知器)4と、道路Rにおける光ビーコン4の上流側に配置された車両感知器5とから構成されている。光ビーコン4は、近赤外線を通信媒体とした光通信によって車載機2との間で双方向通信を行う。なお、中央装置3は交通管制室に設けられている。
〔光ビーコンの構成〕
光ビーコン4は、電話回線等の通信回線3Aを介して中央装置3と接続された通信インタフェースである通信部6と、この通信部6が接続されたビーコン制御機7と、この制御機7のセンサ用インタフェースに接続された複数(図例では4つ)のビーコンヘッド(投受光器)8とを備えている。
各ビーコンヘッド8は、筐体9の内部に発光ダイオード(LED)10、フォトセンサ11を収納して構成されている(図3参照)。このうち、LED10は、近赤外線よりなるダウンリンク情報を後述する通信領域Aに発光し、フォトセンサ11は、車載機2からの近赤外線よりなるアップリンク情報を受光する。
図2は、上記光ビーコン4及び車両感知器5の平面図である。
図2に示すように、本実施形態の光ビーコン4は、同じ方向の複数(図例では4つ)の車線R1〜R4を有する道路Rに設置されており、各車線R1〜R4に対応して設けられた前記複数のビーコンヘッド(投受光器)8と、これらのヘッド8を一括制御する制御部である一台の前記ビーコン制御機7とを備えている。
上記ビーコン制御機7は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するマイコンにより構成されており、通信部6による中央装置3との双方向通信と、ビーコンヘッド8による車載機2との路車間通信を行う通信制御を行う。なお、このビーコン制御機7による路車間通信の内容については後述する。
ビーコン制御機7は、道路脇に立設した支柱13に設置されており、各ビーコンヘッド8は、支柱13から道路R側に水平に架設した架設バー14に取り付けられ、道路Rの各車線R1〜R4の直上に配置されている。
各ビーコンヘッド8のLED10は、各車線R1〜R4の直下よりも上流側に向けて近赤外線を発光しており、これにより、車載機2との間で路車間通信を行うための通信領域Aが当該ヘッド8の上流側に設定されている(図3参照)。
また、ビーコン制御機7は、所定の各機能を実行するプログラムを記憶装置に格納しており、このプログラムが実行する機能部として、同一ID判断部7a、記憶部7b、感知車線番号取得部7c、及び選択部7dを備えている(図4参照)。なお、これらの各機能部7a〜7dの処理内容については後述する。
〔車両感知器の構成〕
前記車両感知器5は、アップリンク領域UAの領域内における車両Cの存在を感知して、その車両感知信号s1〜s4をビーコン制御機7に送信するものであり、各車線R1〜R4に対応して設けられた複数の感知センサ15と、これらのセンサ15を一括制御する制御部である一台のセンサ制御機16とを備えている。
センサ制御機16は、道路脇でかつ通信領域Aの下流側よりの位置に立設した支柱17に設置されており、各感知センサ15は、支柱17から道路R側に水平に架設した架設バー18に取り付けられ、道路Rの各車線R1〜R4の直上に配置されている。
車両感知器5の感知センサ15は、超音波を路面に向けて間欠的に発射する超音波送受器よりなり、車両Cからの反射波と路面からの反射波を比較して、車両Cの存在を感知するものである。
この感知センサ15は、各車線R1〜R4の直下に向けて超音波を送出しており、これにより、前記通信領域A内におけるやや上流側よりの位置に、当該感知センサ15の感知領域Kが配置されている(図2及び図3参照)。車線R1〜R4ごとに設けられた各感知センサ15は、各車線R1〜R4に対応する感知領域Kを車両Cが通過することで、当該車両Cの存在を感知する。
図1を参照して、上記センサ制御機16は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するマイコンにより構成されており、光ビーコン4のビーコン制御機7と通信線19を介して信号伝送可能に接続されている。もっとも、センサ制御機16はビーコン制御機7に対して無線方式で信号を送信するものであってもよい。
このセンサ制御機16は、各感知センサ15の直下に車両Cが存在する場合にONの信号(車両感知信号s1〜s4)をビーコン制御機7に送信し、存在しない場合にはOFFの信号を送信する。そして、センサ制御機16は、車線R1〜R4ごとに設けられた複数の感知センサ15のうちいずれか1つが車両Cを感知すると、その車線R1〜R4にそれぞれ対応した車両感知信号s1〜s4をビーコン制御機7に送信するようになっている。
〔通信領域と感知領域〕
図3は、光ビーコン4の通信領域Aと車両感知器5の感知領域Kの位置関係を示す側面図である。
図3に示すように、光ビーコン4の通信領域Aは、車載機2の投受光器である車載ヘッド(図4参照)27がダウンリンク情報を受信することができるダウンリンク領域(図3において実線のハッチングを設けた領域)DAと、光ビーコン4のビーコンヘッド8がアップリンク情報を受信することができる所定範囲の通信領域としてのアップリンク領域(図3において破線のハッチングを設けた領域)UAとからなる。
光ビーコン(光学式車両感知器)4の「近赤外線式インタフェース規格」では、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流部分(図3の右側部分)と重複しており、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端cは互いに一致している。従って、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さは通信領域A全体の同方向長さと一致する。
また、上記規格では、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの正式な位置及び大きさが規定されており、図3において、この規格に適った正式なダウンリンク領域DA(通信領域A)は△dacで表示され、正式なアップリンク領域UAは△dbcで表示されている。
上記規格によれば、一般道向けの光ビーコン4の場合で、ダウンリンク領域DAの正式な下流端aは、ビーコンヘッド8の直下の1.0〜1.3m上流側に位置し、ダウンリンク領域DAの正式な下流端aからアップリンク領域UAの正式な下流端bまでの距離は2.1mと規定されている。また、アップリンク領域UAの正式な下流端bから同領域UAの正式な上流端cまでの距離は1.6mと規定されている。この場合、正式な通信領域Aの車両進行方向の全長(ac間の長さ)は3.7mとなる。
本実施形態では、車両感知器5の感知センサ(領域内センサ)15の感知領域Kがアップリンク領域UA内に設定されている。従って、この感知センサ(領域内センサ)15による車両感知信号s1〜s4は、車両Cがアップリンク領域UAに進入したことを意味する。
〔車載機及び車両の構成〕
図4は、光ビーコン4、及び、これと路車間通信する車載機2が搭載された車両Cの概略構成図である。
図4に示すように、この車両Cは、ドライバの搭乗席(図示せず)を有する車体21と、この車体21に搭載された前記車載機2と、車両Cの各部を統合制御する電子制御装置(ECU)22と、車体21を駆動するエンジン23と、車体21を制動するブレーキ装置24と、車両Cの現時の速度を常時検出している速度検出器25とを備えている。ECU22は、ドライバのアクセル操作に基づくエンジン23の駆動制御や、ブレーキ操作に基づく制動制御等、車両Cに対する各種の制御を行う。
車載機2は、車載コンピュータ26と、このコンピュータ26のセンサ用インタフェースに接続された車載ヘッド(投受光器)27と、搭乗席のドライバに対するヒューマンインタフェースとしてのディスプレイ28及びスピーカ装置29とを備えている。
上記車載ヘッド27は、光ビーコンの投受光器8と同様に、発光ダイオード(LED)とフォトセンサを備えている(図示せず)。このうち、LEDは、近赤外線よりなるアップリンク情報を発光し、フォトセンサは、通信領域Aに発光された近赤外線よりなるダウンリンク情報を受光する。
車載コンピュータ26は、CPU、メモリ(RAM)及び記憶装置(ROM)を有するマイコンによって構成されており、車載ヘッド27による光ビーコン4との路車間通信の制御処理を行う。
〔路車間通信〕
図5は、通信領域Aにおいて、ビーコンヘッド8と車載ヘッド27との間で行われる双方向での路車間通信の手順を示している。以下、図5を参照しつつ、本実施形態の路車間通信の内容を説明する。
まず、光ビーコン4のビーコン制御機7は、各車線R1〜R4に対応するビーコンヘッド8から、ダウンリンクの切り替え前の第一情報として、車線通知情報を含む第一のダウンリンク情報34を、各車線R1〜R4のダウンリンク領域DAに所定の送信周期で常に送信し続けている(図5のF1)。なお、この段階では、車線通知情報には未だ車両IDは格納されていない。
車載機2を搭載した車両Cが実際のアップリンク領域UAの上流側部分に進入すると、すなわち、車両Cが図3に示す上流端cを通過すると、車載ヘッド27が車線通知情報(車両ID無し)を含む第一のダウンリンク情報34を受信する。
この際、車載機2の車載コンピュータ26は、当該車両Cが実際の通信領域A内に存在していることを認識する。その後、車載コンピュータ26は、アップリンク情報35の送信を開始し(図5のF2)、このアップリンク情報35をビーコンヘッド8に対して所定の送信周期で送信する(図5のF3)。
車載コンピュータ26は、車両Cの車載機2に付与される特定の車両IDを上記アップリンク情報35に格納して当該アップリンク情報35を送信し、ビーコン間の旅行時間情報を有している場合には、この情報もアップリンク情報35に含ませる。また、車載コンピュータ26は、光ビーコン4のビーコン制御機7がダウンリンクの切り替えを行ったことを認識するまで、当該アップリンク情報35を送信し続ける。
その後、車両Cが車両感知器5の感知領域Kに達すると、車両感知器5のセンサ制御機16が、その車両Cが走行する車線R1〜R4にそれぞれ対応する車両感知信号s1〜4のいずれかをビーコン制御機7に送信する。
本実施形態では、ビーコン制御機7は、車両IDを含むアップリンク情報35を受信すると(図5のF4)、ダウンリンクの切り替えを行う。
ビーコン制御機7は、上記ダウンリンクの切り替え後の第二情報として、アップリンク情報35に格納された車両ID情報を含む第二のダウンリンク情報36を生成する(図5のF5)。
第二のダウンリンク情報36には、車載コンピュータ26に自車両が走行する車線を認識させるための車線通知情報の他、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報、及び、ドライバに対する安全運転支援のための支援情報等が含まれている。
上記車線通知情報は、アップリンク情報35から取得した車両ID情報を含んでいる。この車両ID情報には、当該アップリンク情報35を受信したビーコンヘッド8に対応する車線番号が、車両感知器5により送信される車両感知信号s1〜s4の受信結果を考慮して対応付けられている。
なお、この車線通知情報を含む第二のダウンリンク情報36、及びこれに基づくビーコン制御機7による車線番号を認識するための方法の詳細な説明については後述する。
ビーコン制御装置7は、第二のダウンリンク情報36を生成した後、ダウンリンクの切り替えを行って、第二のダウンリンク情報36の送信を開始し(図5のF6)、この第二のダウンリンク情報36の送信を所定時間内において可能な限り繰り返す(図5のF7)。
図5に示すように、第二のダウンリンク情報36は、単一又は複数の最小フレーム37で構成されている。前記「近赤外線式インタフェース規格」によれば、この最小フレーム37のデータ量は合計128バイトと規定され、ヘッダ部38に5バイト、実データ部39に123バイトが割り当てられている。
前記規格によれば、第二のダウンリンク情報36は、1〜80個の最小フレーム37で構成することができ、送信可能時間は250msに設定されている。また、このダウンリンク情報36は送信すべき情報量に対応した任意数の最小フレーム37で構成され、上記送信可能時間の範囲内で繰り返し送信される。
最小フレーム37の送信周期は約1msである。従って、例えば、三つの最小フレーム37で一つのダウンリンク情報36を構成する場合には、ダウンリンク情報36の送信周期は約3msになるので、当該ダウンリンク情報36は所定の送信可能時間(250m)の間に約80回繰り返して送信されることになる。
車載機2の車載コンピュータ26は、第二のダウンリンク情報36を受信した時点(図5のF8)で光ビーコン4でのダウンリンクの切り替えを認識し、この時点でアップリンク情報35の送信を停止する。
そして、車載コンピュータ26は、受信した第二のダウンリンク情報36に含まれる車線通知情報に格納された自車両の車両ID情報を参照し、その自車両の車両IDに対応付けられている車線番号を取得することで、自車両が走行している車線番号を認識する(図5のF9)。そして、車載コンピュータ26は、自車両が走行している車線番号、及びその他ドライバに対する安全運転支援のための支援情報等に基づいて、ドライバに対する安全運転支援を行う。
以下、上述の車線通知情報を含む第二のダウンリンク情報36、及びこれに基づくビーコン制御機7による車線番号の認識方法、及び安全運転支援について説明する。
〔第二のダウンリンク情報〕
図6は、車線通知情報を含んだ第二のダウンリンク情報36を説明するための模式図である。ここで、各車線R1〜R4には、車線番号として、それぞれ「1」〜「4」が付与されているものとする。
ビーコン制御機7によって生成され、ビーコンヘッド8より送信される第二のダウンリンク情報36は、上述のように、単一又は複数の最小フレーム37よりなり、これら最小フレーム37によって、各種データ50とともに、車線通知情報51を含んで構成されている。この車線通知情報51は、図のように、車線R1〜R4を示す車線番号ごとに車両IDを格納する格納フィールド52を有しており、各車両IDに対して車線番号を対応付けることができる。このため、異なる車線R1〜R4を走行する各車両の車載コンピュータ26は、受信した第二のダウンリンク情報36の内、格納フィールド52中のいずれに自車両の車両IDが格納されているかを判断することにより、自車両が車線R1〜R4の内のいずれの車線を走行しているかを認識できる。
図6では、車線R1と車線R3の通信領域Aに、それぞれ車両C1,C3が存在している場合を示しており、これら車両C1,C3の車載機2は、車線R1,R3に配置されたビーコンヘッド8に対して、自身の車両ID(例えば、c1,c3)を含んだアップリンク情報35を送信する。これらアップリンク情報35を受信した結果、ビーコン制御機7によって生成され、ビーコンヘッド8より送信される第二のダウンリンク情報36は、車両C1,C3の車両ID「c1」,「c3」が、それぞれ、格納フィールド52中の車線R1を示す車線番号「1」の位置、及び、車線R3を示す車線番号「3」の位置に格納されている。
また、アップリンク情報35を受信していないビーコンヘッド8に対応する車線においては、車両がいないと判断される。この車両がいないと判断した車線については、車両IDの代わりに0を格納する。このため、図6においては、格納フィールド52中の車線R2を示す車線番号「2」の位置、及び車線R4を示す車線番号「4」の位置に、0が格納されている。
〔ビーコン制御機による車線番号の認識方法〕
次に、ビーコン制御機7が、車両IDに対して車線番号を対応付ける具体的な態様について説明する。図7は、図5中、F4からF5に示されるビーコン制御機7が行う処理の手順の詳細を示すフローチャートである。
まず、ビーコン制御機7は、上述のように、車両の車載機2に付与される特定の車両IDが格納されたアップリンク情報35を受信する(図7のF4)。
次に、ビーコン制御機7の同一ID判断部7aは、受信したアップリンク情報35の内、同一の車両IDを含むアップリンク情報35が複数のビーコンヘッド8によって受信されたかどうかを判断する(図7のF5−1)。もし、一の車両IDが一のビーコンヘッド8のみで受信されていると判断した場合、ビーコン制御機7は、当該車両IDに、対応する車線番号を対応付け、第二のダウンリンク情報36を生成する(同F5−2)。
一方、ビーコン制御機7の同一ID判断部7aが、同一の車両IDを含むアップリンク情報35が複数のビーコンヘッド8にて受信されたと判断した場合(同F5−1)、ビーコン制御機7は、同一の車両IDを含んだアップリンク情報35を受信した複数のビーコンヘッド8に対応する各車線の車線番号の全てを、一時的に記憶部7bに格納する(同F5−3)。
次に、ビーコン制御機7の感知車線番号取得部7cは、車両感知器5により送信される信号の受信結果を参照し、この受信結果に基づいて、車両が感知された車線の車線番号である感知車線番号を取得する(同F5−4)。
さらに、ビーコン制御機7の選択部7dは、記憶部7bに格納したアップリンク情報35に基づく車線番号の中から、感知車線番号取得部7cにより取得された感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けて(同F5−5)車線通知情報51を生成し、この車線通知情報51を含めたダウンリンク情報36を生成する(同F5−2)。
例えば、図6のように、車線R1に車両C1が存在し、この車両C1が送信するアップリンク情報35が、車線R1に対応するビーコンヘッド8と、車線R2に対応するビーコンヘッド8の両方で受信された場合における、ビーコン制御機7の処理についての具体例について、以下に説明する。
この場合、車線R1、R2のビーコンヘッド8がアップリンク情報を受信したので、ビーコン制御機7は、車両C1の車両ID「c1」に対応する車線番号として、「1」と「2」の両方を一時的に記憶部7bに格納する。
図6において、車線R1には車両C1が存在しているが、車線R2には、車両は存在していない。このため、ビーコン制御機7には、車両感知器5から車線R1に車両が存在していることを示す車両感知信号s1が送信される。一方、車線R2に車両が存在していることを示す車両感知信号s2は送信されない。これによって、ビーコン制御機7の感知車線番号取得部7cは、感知車線番号「1」を取得し、車線R1には車両が存在し、車線R2には車両が存在していないことを確認することができる。そして、この結果に基づいて、記憶部7cの中から車線R1を示す車線番号「1」を選択する。
そして、上記のように、車線番号「1」及び「2」の中から、「1」が選択されたので、ビーコン制御機7は、車線通知情報51の格納フィールド52中の車線R1を示す車線番号「1」の位置に、車両C1の車両ID「c1」を格納した第二のダウンリンク情報36を生成する。
〔車載コンピュータの処理内容(安全運転支援)〕
前記車線通知情報を含む第二のダウンリンク情報36を車載ヘッド27が受信すると、車載コンピュータ26は、そのダウンリンク情報36の車線通知情報51を参照し、自身の車両IDが格納されていることを確認することで、自身に送信されている第二のダウンリンク情報36であることを認識するとともに、当該車両IDに対応付けられている車線番号を取得し、自車両が走行している車線を認識する。
次に、車載コンピュータ26は、上記で認識した自車両が走行している車線の情報に基づいて、ドライバに対する安全運転支援を行う。
例えば、車載コンピュータ26が、目的地への道順として右折を想定しているにもかかわらず、車両が直進車線を走行している場合、ドライバに対して、ディスプレイ28やスピーカ装置29によって、車線変更を促すこともできるし、車載コンピュータ26自身が、車両の走行を制御して自動的に車線変更を行うこともできる。
上記のように構成された本実施形態の路車間通信システムによれば、同一の車両IDを含むアップリンク情報35が複数のビーコンヘッド8で受信されると、ビーコン制御機7の感知車線番号取得部により取得された感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けるので、感知領域Kに車両が存在、又は感知領域Kを車両が通過していない車線番号は、車両IDに対応付けられることがない。このため、車両が実際に走行している車線番号のみを車両IDに対応付けた車線通知情報を得ることができる。よって、この車線通知情報を含むダウンリンク情報36を受信した車載機2は、自身の走行している車線を誤認することなく、より高い精度で認識することができる。従って、車載機2は、ドライバーに対して正確な指示を行うことができ、適切な安全運転支援を行うことができる。
特に、車載コンピュータ26が、車両の走行を自動制御している場合には、本発明によって車線を正確に認識し、自動的に車線変更等を行うことが可能となり、大変有用である。
また、本実施形態では、車両感知器5の感知領域Kを、アップリンク領域UAの領域内に設定したので、ビーコンヘッド8が受信したアップリンク情報35を送信した車両がアップリンク領域UA内に存在しているか否かを判断できるので、ビーコン制御機7は、より高い精度で、アップリンク情報35を送信した車両が走行している走行車線を認識することができる。
〔第二実施形態〕
図8は、本発明の第二実施形態の路車間通信システムを示している。
本実施形態のシステムが第一実施形態のシステム(図3)と異なる点は、車両感知器5として、アップリンク領域UAの上流端cよりも上流側に感知領域Kが設定された感知センサ(上流側センサ)42を有する点にある。
本実施形態では、この感知センサ(上流側センサ)42による車両感知信号s1〜s4は、アップリンク領域UAに進入する直前にある車両Cが位置する車線の車線番号をビーコン制御機7に事前に認識させることができる。
図9は、本実施形態において、車両IDに対して車線番号を対応付けるビーコン制御機7の処理の手順を示すフローチャートである。
車両感知器5の感知領域Kは、アップリンク領域UAの上流端よりも上流側に設定されているので、車両感知器5は、ビーコン制御機7がアップリンク情報35を受信する前に車両を感知し、ビーコン制御機7に対して車両感知信号を送信する。
ビーコン制御機7の感知車線番号取得部7cは、車両Cがアップリンク領域UAに進入する前に、車両感知器5からの車両感知信号の受信結果を参照し、この受信結果に基づいて、車両が感知された車線の感知車線番号を取得する(同F5−6)。そして、前記で取得した感知車線番号を一時的に記憶部7bに格納する(同F5−7)。これにより、ビーコン制御機7は、アップリンク領域UAに進入する直前にある車両Cがどの車線に存在しているのかを把握できる。
なお、このとき記憶部7bに格納された感知車線番号は、感知領域Kを通過した後、アップリンク領域UAを通過する時間と同程度経過した段階(例えば100ms後)で消去される。走行する車両Cによって感知センサ42が感知した後、車両Cがアップリンク領域UAを通過してしまうと、記憶部7bに記憶された車両Cの感知車線番号の情報は不要となるからである。
次に、ビーコン制御機7は、車両の車載機2に付与される特定の車両IDが格納されたアップリンク情報35を受信する(図7のF4)。
次に、ビーコン制御機7の同一ID判断部7aは、受信したアップリンク情報35の内、同一の車両IDを含むアップリンク情報35が複数のビーコンヘッド8によって受信されたかどうかを判断する(図7のF5−8)。もし、一の車両IDが一のビーコンヘッド8のみで受信されていると判断した場合、ビーコン制御機7は、当該車両IDに、対応する車線番号を対応付け、第二のダウンリンク情報36を生成する(同F5−10)。
一方、ビーコン制御機7の同一ID判断部7aが、同一の車両IDを含むアップリンク情報35が複数のビーコンヘッド8にて受信されたと判断した場合(同F5−8)、ビーコン制御機7の選択部7dは、アップリンク情報35を受信した複数のビーコンヘッド8に対応する車線番号の中から、感知車線番号取得部7cにより取得され記憶部7bに格納された感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けて(同F5−9)車線通知情報51を生成し、この車線通知情報51を含めたダウンリンク情報36を生成する(同F5−10)。
上記のように構成された本実施形態によれば、アップリンク領域UAに進入する直前にある車両Cが位置する車線の車線番号を、ビーコン制御機7に事前に認識させることができる。すなわち、ビーコン制御機7は、車両Cが位置する車線の車線番号を認識した後にアップリンク情報35を受信し、第二のダウンリンク情報36を生成するので、確実に車両感知器5の感知信号を第二のダウンリンク情報36に反映させることができる。
〔第三実施形態〕
図10は、本発明の第三実施形態の路車間通信システムを示している。
本実施形態のシステムが第一実施形態(図3)のシステムと異なる点は、ダウンリンク領域の上流側において車両Cを感知する車両感知器5として、赤外線感知方式のものが採用されている点にある。
また、本実施形態では、車両感知器5を構成する感知センサ43が、ビーコンヘッド8の筐体9に収納されているとともに、ビーコン制御機7のセンサ用インタフェースに接続されている。
上記赤外線感知方式の感知センサ43は、検知対象が発する赤外線をパッシブに検出して車両Cを感知するものであり、具体的にはサーモパイル素子より構成されている(特許第3719438号公報参照)。
このサーモパイル素子は、放射温度計測に使用する赤外線検出素子の一種であり、原理は熱電対と同じであり、入射する赤外線に応じて温接点と冷接点の間に生じる温度差により定常的な出力電圧を自発的に発生させる。このため、自己消費電流がなく、小型化及び低消費電力化に適するという特徴があり、太陽電池で駆動することができる。
また、上記赤外線検知方式の感知センサ43の場合には、車両Cを斜め方向からでも検出できるため(上記特許公報の図19及び図22参照)、設置場所の制約が少ない。
このため、本実施形態では、LED10やフォトセンサ11とともにビーコンヘッド8の筐体9内に感知センサ43を収納し、この状態で、感知領域Kがアップリンク領域UAの領域内となるように、当該感知センサ43の向きを設定するようにしている。従って、本実施形態では、車両感知器5の感知センサ43を設置するための専用の支柱や梁(図2の支柱17及び架設バー18)を設ける必要がなく、システムを安価に構成することができる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記各実施形態では、車両感知器5の感知センサについて、感知センサ(領域内センサ)15と、感知センサ(上流側センサ)42とを個別的に設けたものを示したが、これら両センサ15,42を両方備えた構成とすることもできる。
また、上記実施形態において、ビーコン制御機7が車両IDに対応付けるための車線番号を選択してダウンリンク情報に含める処理については、上記実施形態に限定されるものではなく、同一の車両IDを含んだ複数のアップリンク情報35に対応する車線の車線番号の中から、車両感知器5により車両の存在が感知された車線の感知車線番号と同一の車線番号を選択することができれば、その処理の順序は適宜入れ替えて行ってもよいし、処理の態様を適宜変更することもできる。
第一実施形態の路車間通信システムの全体構成を示すブロック図である。 光ビーコン及び車両感知器の平面図である。 光ビーコンの通信領域と車両感知器の感知領域の位置関係を示す側面図である。 光ビーコン、及び、これと路車間通信する車載機が搭載された車両Cの概略構成図である。 通信領域で行われる路車間通信の手順とデータ内容を示す概念図である。 車線通知情報を含んだ第二のダウンリンク情報を説明するための模式図である。 図5中、F4からF5に示されるビーコン制御機が行う処理の手順の詳細を示すフローチャートである。 第二実施形態の路車間通信システムの平面図である。 第二実施形態において、車両IDに対して車線番号を対応付けるビーコン制御機の処理の手順を示すフローチャートである。 第三実施形態の路車間通信システムの側面図である。
符号の説明
1 交通管制システム
2 車載機
4 光ビーコン
5 車両感知器
7c 感知車線番号取得部
7d 選択部
8 ビーコンヘッド(投受光器)
9 筐体
10 発光ダイオード(LED)
11 フォトセンサ
15 感知センサ
27 車載ヘッド(投受光器)
34 第一のダウンリンク情報
35 アップリンク情報
36 第二のダウンリンク情報
42 感知センサ
43 感知センサ(赤外線感知方式)
C 車両
R 道路
R1 車線
R2 車線
R3 車線
R4 車線
UA アップリンク領域(通信領域)
K 感知領域
b アップリンク領域(通信領域)の下流端
c アップリンク領域(通信領域)の上流端

Claims (7)

  1. 道路を走行する車両の車載機と、前記道路上の異なる車線に対応して配置された少なくとも2つの投受光器を有する光ビーコンとを備え、前記各投受光器は、対応する車線に設けられた所定範囲の通信領域において前記車載機が送信するアップリンク情報を受信するものであり、前記アップリンク情報を受信した投受光器に対応する車線の車線番号と前記アップリンク情報に含まれる車両IDとを対応付けた車線通知情報を含むダウンリンク情報を前記投受光器から前記車載機に対して送信する路車間通信システムであって、
    前記投受光器に対応する車線それぞれに設けた感知領域において前記車両を感知したことに応じて車両感知信号を前記光ビーコンに送信する車両感知器をさらに備え、
    前記光ビーコンは、前記車両感知信号に基づいて前記車両が感知された車線の番号である感知車線番号を取得する感知車線番号取得部と、同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されたときに、前記アップリンク情報を受信した複数の投受光器に対応する車線番号の中から、前記感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を前記車両IDに対応付ける選択部と、を備えていることを特徴とする路車間通信システム。
  2. 前記車両感知器の感知領域は、前記通信領域の上流端よりも上流側に設定されている請求項1に記載の路車間通信システム。
  3. 前記車両感知器の感知領域は、前記通信領域内に設定されている請求項1に記載の路車間通信システム。
  4. 前記車両感知器は、検知対象が発する赤外線をパッシブに検出して車両を感知する赤外線感知方式のものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の路車間通信システム。
  5. 前記赤外線感知方式の車両感知器の感知センサが、前記道路の上方に配置された前記光ビーコンの投受光器の筺体に収納されている請求項4に記載の路車間通信システム。
  6. 道路上の少なくとも2つの車線に対応して所定範囲が通信領域とされ、この通信領域で車載機が送信するアップリンク情報を前記各車線に配置された光ビーコンの複数の投受光器によって受信し、前記アップリンク情報を受信した投受光器に対応する車線の車線番号と前記アップリンク情報に含まれる車両IDとを対応付けた車線通知情報を含むダウンリンク情報を前記投受光器から前記車載機に対して送信する路車間通信システムの車線番号認識方法であって、
    同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されたときに、当該アップリンク情報を受信した前記複数の投受光器に対応する車線番号の中から、各車線に対応して感知領域が設定された車両感知器によって車両の通過が感知された車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付けることを特徴とする車線番号認識方法。
  7. 道路上の少なくとも2つの車線に対応して配置され、その対応する車線の所定範囲に車両の車載機からのアップリンク情報を受信する通信領域を設定する複数の投受光器を有し、前記アップリンク情報を受信した投受光器に対応する車線の車線番号と前記アップリンク情報に含まれる車両IDとを対応付けた車線通知情報を含むダウンリンク情報を前記投受光器から前記車載機に対して送信する光ビーコンであって、
    前記各車線に対応して感知領域を有し車両の通過を車線ごとに感知する車両感知器からの車両感知信号に基づいて車両が感知された車線の車線番号である感知車線番号を取得する感知車線番号取得部と、
    同一の車両IDを含むアップリンク情報が複数の投受光器で受信されたときに、当該アップリンク情報を受信した複数の投受光器に対応する車線番号の中から、前記感知車線番号と同一の車線番号を選択し、この選択された車線番号を当該車両IDに対応付ける選択部と、を備えていることを特徴とする光ビーコン。
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