JP4946567B2 - 光ビーコン - Google Patents

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Description

本発明は、道路を走行する車両に搭載された車載機との間で光信号による双方向通信を行うための光ビーコンに関するものである。
路車間通信システムを利用した交通情報サービスとして、光ビーコン、電波ビーコン又はFM多重放送を用いたいわゆるVICS(Vehicle Information and Communication System)が既に展開されている。このうち、光ビーコンは近赤外線を通信媒体とした光通信を採用しており、車載機との双方通信が可能となっている。
具体的には、車両の保持するビーコン間の旅行時間情報等のアップリンク情報を含んだアップリンク光が車載機からインフラ側の光ビーコンに送信され、逆に、渋滞情報、区間旅行時間情報、事象規制情報及び車線通知情報等のダウンリンク情報を含んだダウンリンク光が光ビーコンから車載機に送信されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
上記光ビーコンは、車載機の間で双方向通信を行う投受光器を備えており、この投受光器は、ダウンリンク光を発光する発光ダイオード(LED)と、車載機からのアップリンク光を受光する受光素子とを備えている。
光ビーコンの投受光器は、図6に示すように、その直下よりも車両進行方向上流側寄りに、アップリンク領域UA(図中破線のハッチング部分)と、ダウンリンク領域DA(図中実線のハッチング部分)とからなる通信領域Tを設定している。光ビーコン(光学式車両感知器)の「近赤外線式インタフェース規格」によれば、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流部分と重複しており、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端は互いに一致するものとされている。従って、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さは通信領域T全体の同方向長さと一致する。
特開2005−268925号公報(図1)
複数車線を有する道路において、各車線それぞれに投受光器が配置された光ビーコンは、ダウンリンクの切り替え前の第一情報として、車線通知情報(車両ID、車線番号無し)等からなる第一のダウンリンク情報を含んだダウンリンク光を道路の各車線のダウンリンク領域に所定の送信周期で常時送信している。
ある車線のダウンリンク領域を車両が通過すると、その車両に搭載された車載機の投受光器(車載ヘッド)が第一のダウンリンク情報を含んだダウンリンク光を受信し、当該車載機は、自己の車両IDを格納した車線通知情報等からなるアップリンク情報を含んだアップリンク光の送信を開始する。
その後、上記アップリンク光を光ビーコンの投受光器が受光すると、光ビーコンは、車載機に対して具体的な情報をダウンリンクの切り替え後の第二情報として、上記車両IDに車両が通過している車線番号が対応付けられた車線通知情報等からなる第二のダウンリンク情報を含んだダウンリンク光の送信を開始し、このダウンリンク光の送信を所定時間内において可能な限り繰り返す。車載機は、第二のダウンリンク情報を含んだダウンリンク光を受信し、当該第二のダウンリンク情報に含まれる車線通知情報の中に、前記車線番号が対応付けられた自己の車両IDが格納されていることを確認することで、当該第二のダウンリンク情報が自身に対して送信されている情報であることを認識するとともに、当該車両が複数車線の内のどの車線を走行しているのかを認識することができる。
上記のような複数車線を有する道路において、投受光器が、自身の設定対象とされている車線を走行している車両の車載機からのアップリンク光のみならず、隣接する車線を走行している車両の車載機からのアップリンク光を受光する場合がある。
上記のような現象は、例えば、図16に示すように、各投受光器が設定するアップリンク領域UA(図中実線のハッチング部分)が隣接する車線に逸脱して設定されている場合に起こりうる。
すなわち、光ビーコンの投受光器の受光部分は、図5(a)に示すように、投受光器2の内部に配置された受光素子7と、この受光素子の受光面に対向して配置された集光レンズ8とによって構成されており、アップリンク領域はこの受光素子7の受光面の輪郭形状を道路上に投影するように設定される。また、投受光器2は、当該投受光器2よりもより道路R上上流側にアップリンク領域を設定するために、受光素子7は、所定の角度で傾けた状態で、上流側に向かって斜め下方向に向けて配置されている。
道路R上に投影されるアップリンク領域の輪郭形状は、受光素子7の受光面の形状に依存するため、受光素子7として一般的に用いられる受光面が矩形形状のものを採用した場合、アップリンク領域の輪郭形状は、上流端側の辺が下流端側の辺よりも大きく発散するように変形する。このため、下流端側を道路幅に一致するようにアップリンク領域を設定すると、図16に示すように、アップリンク領域の上流端側が隣接する車線に逸脱した状態となり、当該投受光器が配置されている車線を走行している車両の車載機からのアップリンク光のみならず、隣接する車線を走行している車両の車載機からのアップリンク光を受信してしまう場合があった。
上記のように、投受光器が自身の車線を走行している車両の車載機からのアップリンク光のみならず、隣接する車線を走行している車両の車載機からのアップリンク光を受信すると、上記規格によれば、光ビーコンは、一の車線番号が対応付けられた当該車載機の車両IDと、前記一の車線に隣接する車線の車線番号が対応付けられた同じ車両IDと、を車線通知情報の中に格納し、第二のダウンリンク情報として送信するものとされている。すなわち、光ビーコンは、アップリンク光を送信した車載機が、どの車線に位置しているのかを認識することができないままに、第二のダウンリンク情報を含んだダウンリンク光を送信する。
そして、この場合、第二のダウンリンク情報内の車線通知情報には、異なる車線番号が対応付けられた2つの当該車両の車両IDが存在しているので、これを受信した車載機は、車線通知情報内の自身の車両IDを確認することはできるが、自身が走行している車線を認識することができない。
以上のように、アップリンク領域が隣接する車線にまで逸脱して設定されていると、受光したアップリンク光を送信した車載機が位置する車線を、光ビーコンが認識できない場合が生じ、車載機に対して適切な情報を送信することができず、前記路車間通信システムを利用してドライバの運転支援を行う上で、適切な車線にドライバを誘導することができなくなるという問題が生じる。
例えば、自動運転もしくは運転支援を行う車両が交差点を右折しようとする場合、自車が直進車線を走行しているのであれば、安全に右折車線に車線変更するように制御したり、ドライバに対して隣接する右折車線に車線変更するように促したりする必要があるが、走行する車線を正確に把握できない場合には、車両を正しく誘導することができなくなり、適切な制御を行えなくなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、受光したアップリンク光を送信した車載機の位置する車線をより確実に認識することができる光ビーコンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、車載機からのアップリンク光を受光する受光面を有し、この受光面の輪郭形状を道路上に投影するようにアップリンク領域を道路の車線上の所定範囲に設定する投受光器を備えた路車間通信用の光ビーコンであって、前記受光面の輪郭形状は、前記アップリンク領域の車線幅方向寸法を略一定にするとともに前記アップリンク領域を前記車線内に設定しうる略台形形状とされていることを特徴としている。
上記のように構成された光ビーコンによれば、投受光器の受光面の輪郭形状が、アップリンク領域の車線幅方向寸法を略一定にするとともにアップリンク領域を車線内に設定する形状とされているので、アップリンク領域を、当該光ビーコンの投受光器が配置される設定対象である道路上の車線内から逸脱しないように設定することができる。
これにより、投受光器が設定対象とされる車線に隣接する車線に位置する車載機から送信されるアップリンク光を受光してしまうのを防止することができ、アップリンク光を送信した車載機の位置する車線をより確実に認識することができる。
なお、上述の「アップリンク領域の車線幅方向寸法が略一定」である状態とは、車線に設定されたアップリンク領域が隣接する車線に逸脱しない程度(例えば、センターラインの幅寸法等)の誤差を含んで一定であるとともに、車両進行方向においてどの場所でも全く同一である場合に限定されない状態をいう。
前記受光面の輪郭形状が略台形形状とされている場合には、道路上に受光面が投影された際のアップリンク領域の形状を適切に設定することができる。
すなわち、前記受光面の輪郭形状は、上底が前記アップリンク領域の車両進行方向上流端に対応するとともに、前記上底よりも長い下底が前記アップリンク領域の車両進行方向下流端に対応する略台形形状とすることが好ましく、このようにすることで、発散するアップリンク領域の上流端の幅寸法を車線内に収まるように限定することができ、当該アップリンク領域の車線幅方向寸法を略一定にすることができる。この結果、アップリンク領域を、当該光ビーコンの投受光器が配置される設定対象である道路上の車線内から、より確実に逸脱しないように設定することができる。
また、前記投受光器は、前記受光面の輪郭形状が略台形形状となるようにマスキングされている受光素子を用いてもよいが、略台形形状に形成された受光素子を用いれば、マスキング等を行うことなく、受光面の輪郭形状を所定の台形形状とすることができる。
なお、上述の「略台形形状」とは、当該受光面により設定されるアップリンク領域が、隣接する車線に逸脱しない程度の誤差を含むことを許容する程度の台形形状である状態をいう。
また、前記投受光器の受光面は、前記アップリンク領域を道路幅方向に沿って複数領域に区分け可能に配置された複数の受光素子により構成されていてもよい。
この場合、複数の受光素子の内からアップリンク情報を受信させる受光素子を適宜選択することによって、受光面の実質的な幅寸法を調整し、アップリンク領域の幅方向寸法を、投受光器が設置される道路の幅寸法に応じて調整し設定することができる。
車線の幅は、地域や道路によって異なる場合があるため、このように容易にアップリンク領域の幅方向寸法を調整できれば大変有用である。
前記投受光器の受光面は、前記アップリンク領域を車両進行方向に沿って複数領域に区分け可能に配置された複数の受光素子により構成されていてもよい。
この場合、アップリンク領域を、複数の受光素子ごとに設定される車両進行方向に並ぶ複数領域により構成することができる。すなわち、アップリンク領域を車両進行方向に細分化し、どの受光素子で車載機からのアップリンク情報を受信したかを特定することで、アップリンク領域内における、アップリンク光を受信したときの車両の位置を正確に特定することができる。
以上のように、本発明の光ビーコンによれば、受信したアップリンク情報を送信した車載機の位置する車線をより確実に認識することができる。
〔第一の実施形態〕
〔光ビーコンの構成〕
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本発明の第一の実施形態の光ビーコンの全体構成を示す図である。本実施形態の光ビーコン1は、道路Rを走行する車両Sに搭載された車載機S1との間で光信号による双方向通信を行うものである。図において、光ビーコン1は、道路Rの各車線R1〜R4の上方にそれぞれに配置され車両Sに搭載された車載機S1と通信を行うための複数の投受光器2と、これら投受光器2を制御するためのビーコン制御機3とを備えている。
ビーコン制御機3は、道路脇に立設した支柱30等に設置されており、電話回線等の通信回線を介して交通管制システム等の図示しない中央装置と接続されており、各投受光器2の制御を行う。
投受光器2は、支柱30から道路R側に水平に架設した架設バー31に固定され、道路Rの各車線R1〜R4の直上に配置されている。
図1(b)は、投受光器2を側面視したときの外観図であり、図2は、その内部を示す斜視図である。なお、図2では、図1(b)中の投受光器2の外側を覆う筐体2aを外し、その下面2b側から見た投受光器2内部の外観を斜視図として示している。投受光器2は、筐体2aの上面が架設バー31に固定されることで、道路Rの直上に配置されている。投受光器2は、筐体2aの内部に、多数の発光ダイオード(LED)4aを配列してなる発光部4と、車載機S1から発光されるアップリンク情報を含んだ近赤外線からなる光信号であるアップリンク光UOを受光する受光部5とが実装された基板6を備えている。
発光部4は、LED4aによって、道路R上の車載機S1に対して、ダウンリンク情報を含んだ近赤外線からなる光信号であるダウンリンク光DOを道路R上の所定の範囲に向けて発光する。
発光部4に隣接して基板6に実装されている受光部5は、図5(a)に示すように、基板6上に固定された受光素子7と、この受光素子7に対して所定の寸法をおいて対向配置された集光レンズ8とを備えている。集光レンズ8は、その焦点FPが、当該集光レンズ8の斜め下方側に位置するように設定されている。また、集光レンズ8は、車載機S1からのアップリンク光UOが通過すると、そのアップリンク光UOを受光素子7に対して直交して照射するように屈折させる。受光素子7は、フォトダイオードチップ等よりなり、集光レンズ8を通過したアップリンク光UOを受光面7a1で受光すると光電変換によって、アップリンク光UOに対応した電気信号を出力する。
上記発光部4及び受光部5が実装された基板6は、図1(b)に示すように、水平方向に対する角度が例えば30°に設定され、下方に向けて傾斜させた状態で、筐体2aの内部に固定されている。これにより、発光部4は、ダウンリンク光DOを投受光器2の直下よりも道路R上の上流側に向けて発光する。また、受光部5は、道路R上の上流側に位置する車両Sの車載機S1からのアップリンク光UOを受光する。
上記構成の発光部4及び受光部5は、後述するように、車載機S1がダウンリンク光UOを受光可能なダウンリンク領域DA(図6)、及び車載機S1からのアップリンク光UOを受光可能なアップリンク領域UA(図6)を投受光器2よりも道路Rの車両進行方向上流側に設定する。
また、図1(b)及び図2を参照して、投受光器2は、上記発光部4、受光部5の他、投受光器2の直下における車両の有無を検知するための車両検知部20を備えている。車両検知部20は、発光部20aと、受光部20bとを備えており、発光部20aが投受光器2の直下に向けて発光した光が車両に当たって、反射光として返ってきたか否かを受光部20bによって検知することによって、車両の存在を検知するように構成されている。
図3は、投受光器2の構成を示すブロック図である。投受光器2は、上記の発光部4、受光部5等の他、これらに接続されて制御を行うとともにビーコン制御機3に接続された制御部21を備えている。また、制御部21は、受光部5との間にアンプ10を介在して接続されている。このアンプ10は、受光素子7がアップリンク光UOを受光することにより出力する信号を増幅し、制御部21に出力する。制御部21は、この増幅された信号に基づいて、信号処理を行い、アップリンク光UOに含まれるアップリンク情報を取得する。そして、取得した情報をビーコン制御機3に出力し、この情報を受け取ったビーコン制御機3は、当該情報に基づいて制御部21に対して、発光部4から所定の情報を送出する等の新たな命令を出力する。
なお、制御部21は、受光部5からの電気信号を整形してビーコン制御機3に出力し、ビーコン制御機3がアップリンク情報を取得するようにしても良い。例えば、受光部5が複数に分割されているような場合であれば、制御部21はこれらからの電気信号を合成する処理をおこなった後、ビーコン制御機3に出力するようにしても良い。この場合、制御部21は、複数の受光部5のうちどの受光部で受信したのかに関する情報等を電気信号と共にビーコン制御機3に出力するようにしても良い。
〔受光部の構成〕
次に、受光部5の構成について詳述する。図4(a)は、図2に示す受光部5から集光レンズ8を外して受光素子7を露出させた状態を示した図であり、図4(b)は、(a)の状態の受光部5(受光素子7)を正面視したときの模式図である。なお、図4(b)では、図1(b)中の矢印Mから正面視したときの状態を示している。受光素子7は、輪郭形状が略台形形状とされた受光面7a1を有している。図のように受光素子7の上面7aには、円盤状のカバー9が固定されている。このカバー9には、図4(b)に示すような輪郭形状が略台形形状とされた孔部9aが形成されている。受光素子7は、上面7aにおいて受光により信号を出力する能力を備えているが、カバー9は、矩形形状である受光素子7の上面7aの一部を覆うことで、集光レンズ8に対して、上面7aの内、孔部9aの部分のみを露出させ、アップリンク光が受光可能な範囲を制限することで、受光面7a1を構成している。なお、この受光面7a1は、集光レンズ8を通じて正面視したときに、当該集光レンズ8の有効径内に収まるように設定されている。
図5(a)は、受光部5の受光素子7と集光レンズ8との幾何学的な位置関係を示した側面図であり、図5(b)は、受光部5と、この受光部5により設定されるアップリンク領域UAとの幾何学的な位置関係を示した側面図である。
集光レンズ8は、上述のように、焦点FPが、当該集光レンズ8の斜め下方側に位置するように設定されており、車載機S1からのアップリンク光UOが透過すると、そのアップリンク光UOを受光素子7に対して直交して照射するように屈折させる。すなわち、受光素子7がアップリンク光UOを受光することができるアップリンク領域UAは、受光素子7の受光面7a1の輪郭形状を道路R上に、上下、左右両方向を180°反転させた形状で投影するように設定される。つまり、図4(b)において、受光面7a1の上端縁7a2が、アップリンク領域UAの下流端UA2(図5(b))に対応するとともに、下端縁7a3が、アップリンク領域UAの上流端UA1(図5(b))に対応することとなる。
また、受光素子7は、図5(a)のように、集光レンズ8の焦点軸FLに対して、所定寸法だけ下方向にオフセットさせて配置されている。このため、アップリンク領域UAを、より投受光器2の上流側寄りに設定させ易くなる。
なお、上述のように、アップリンク領域UAの形状の基準となる受光面7a1の輪郭形状は、アップリンク領域UAの車線幅方向寸法を略一定にするとともに、アップリンク領域UAを車線内に設定しうる形状として上述の台形形状に設定されている。
〔通信領域〕
図6は、本実施形態の光ビーコン1の投受光器2が、道路R上に設定する通信領域を示す斜視図である。投受光器2は、発光部4及び受光部5によって、道路R上の車両と通信可能な領域である、通信領域Tを、投受光器2の直下よりも車両進行方向の上流側寄りに設定する。
この通信領域Tは、発光部4から送出されるダウンリンク光UOによって定まるダウンリンク領域DA(図中実線のハッチング部分)と、受光部5が車載機S1からのアップリンク光UOを受光可能に設定されるアップリンク領域UA(図中破線のハッチング部分)とによって構成されている。
光ビーコン(光学式車両感知器)の「近赤外線式インタフェース規格」によれば、アップリンク領域UAは、ダウンリンク領域DAの車両進行方向の上流部分と重複しており、ダウンリンク領域DAとアップリンク領域UAの上流端は互いに一致するものと規定されている。従って、ダウンリンク領域DAの車両進行方向長さは通信領域T全体の同方向長さと一致するように設定される。
上記構成の光ビーコン1の投受光器2は、この通信領域T内に進入した車両の車載機との間で、ダウンリンク光DO及びアップリンク光UOの授受を行うことで光通信を行い、双方向通信を行うことができるように構成されている。
図7は、投受光器2により設定されるアップリンク領域UAを上方からみたときの形状を示す図である。なお、図7では、理解を容易にするため、アップリンク領域UAのみを示すとともに、車両進行方向に長く誇張して示している。
アップリンク領域UAは、上述したように、受光素子7の受光面7a1の輪郭形状を道路R上に投影するように設定される一方、投受光器2の集光レンズ8の焦点軸FLは、道路Rに対して下流側に傾斜している(図5)。
例えば、焦点軸FLが道路Rに対して直交するように設定されていれば、アップリンク領域UAは、受光面7a1の輪郭形状の相似形状で設定されるが、上記のように、焦点軸FLが道路Rに対して下流側に傾斜して設定されていると、アップリンク領域UAは、上流端が下流端に比べて発散するような形状に、受光面7a1の輪郭形状を変形させた形状で設定される。
受光素子7の受光面7a1を、例えば、矩形とした場合、アップリンク領域UA´(図7中破線のハッチング部分)は、上述のように、受光面7a1の輪郭形状を上流側に向かって発散するように変形した輪郭形状で設定され、下流端側の幅寸法を車線の幅寸法に一致させると、隣接する車線に逸脱した台形形状に設定されてしまう。
これに対して、本実施形態では、投受光器2が備える受光素子7の受光面7a1の輪郭形状を、アップリンク領域UAの車線幅方向寸法を略一定にするとともにアップリンク領域UAを車線内に設定しうる形状として上述の台形形状としたので、アップリンク領域UA(図7中実線のハッチング部分)の輪郭形状を、隣接する車線に逸脱しないように設定することができる。
すなわち、受光面7a1は、上底としての下端縁7a3がアップリンク領域UAの上流端UA1に、上底よりも長い下底としての上端縁7a2がアップリンク領域UAの下流端UA2にそれぞれ対応する略台形形状とされているので、発散するアップリンク領域UAの上流端UA1の幅寸法を道路Rの車線の幅寸法となるように設定することができ、アップリンク領域UAの車線幅方向寸法を略一定にすることができる。この結果、アップリンク領域UAを、当該光ビーコン1の投受光器2が配置される道路R上の車線内から逸脱しないように設定することができる。
従って、光ビーコン1は、投受光器2が設定対象とされる車線に隣接する車線に位置する車両の車載機S1から送信されるアップリンク光UOを受光してしまうのを防止することができ、アップリンク光UOを送信した車載機S1は自身を搭載する車両の位置する車線をより確実に認識することができる。
〔受光面と、アップリンク領域との関係に関する検証〕
次に、投受光器2の有する受光素子7の受光面7a1と、アップリンク領域UAとの幾何学的な関係について検証する。
まず、受光部5を側面視したときの受光面7a1と、アップリンク領域UAの投影角度との関係について、図5を参照して説明する。
図5(a)において、焦点軸FLに対して、受光面7a1の下端縁7a3と対称な辺40を仮想的に設定する。そして、受光面7a1の縦方向の幅寸法である、下端縁7a3と上端縁7a2との幅寸法をA、上端縁7a2と辺40との幅寸法をaとしたとき、アップリンク領域UAを投影する上流辺D2と、焦点軸FLとの成す角度αは、下記の式(1)により示される。
また、アップリンク領域UAを投影する下流辺D1と、焦点軸FLとの成す角度βは、下記の式(2)により示される。
なお、式(1)、(2)中、Fは、集光レンズ8の焦点距離である。
Figure 0004946567
また、図5(b)において、焦点軸FLと、道路Rと平行な軸Qとの成す角度をθ、焦点FPの道路Rからの高さ寸法をH、焦点FPを通過する直交線が道路Rと交差する点Oと、下流端UA2との間の寸法をL1、下流端UA2と上流端UA1との間の寸法(アップリンク領域UAの車両進行方向の長さ寸法)をL2、上流辺D2の長さ寸法をd2、下流辺D1の長さ寸法をd1としたとき、各値の関係は下記式(3)〜(6)によって表される。なお、θを60°とした投受光器が一般的に用いられているので、ここでは、θを60°に設定した。
Figure 0004946567
また、上記式(3)、(4)の左辺は、下記式(7)、(8)の通り、sinαと、cosαとの関係として示すことができる。従って、式(3)、(4)に基づいて、sinα、cosαを求めると、下記式(9)、(10)のように示され、その結果、tanαを求めると、下記式(11)のように示される。
Figure 0004946567
また、同様に上記式(5)、(6)に基づいて、tanβを求めると、下記式(12)のように示される。
Figure 0004946567
また、上記式(1)、(2)から、下端縁7a3と上端縁7a2との幅寸法A、上端縁7a2と辺40との幅寸法aは、下記式(13)、(14)のようにtanαと、tanβとで示される。
Figure 0004946567
そして、上記式(13)、(14)に、式(11)、(12)で求めたtanα、tanβを代入することで、下端縁7a3と上端縁7a2との幅寸法A、上端縁7a2と辺40との幅寸法aを、規格等によって設定される数値である、H、L1、及びL2で表すことができる。
次に、受光面7a1の上端縁7a2の幅寸法と、アップリンク領域UAとの幾何学的な関係について検証する。
図8は、上端縁7a2に対応する、アップリンク領域UAの下流端UA2と、集光レンズ8の焦点FPとの関係を示す図である。図において、道路Rを直交するとともに下流端UA2を構成する辺ua2の両端点ua21とua22との間の幅寸法をR1、下流辺D1と、焦点FP及び端点ua21(端点ua22)を通過する辺ua23(ua24)とが成す角度をγとすると、これらの関係は、下記式(15)で示される。
Figure 0004946567
次に、tanγについて求める。図9(a)は、受光素子7を集光レンズ8を通じて正面視したときの模式図であり、(b)は(a)中の矢印Nからみたときの受光素子7と集光レンズ8との関係を示した図であり、(c)は、(b)を上方からみたときの受光素子7と集光レンズ8との関係を示した図である。なお、図9の(a)においては、理解を容易にするため、受光素子7の形状は矩形として描かれているが、本発明の受光素子7の形状は、下端縁7a3が上端縁7a2よりも短い台形形状とされる。
図9(a)において、辺ua23は、受光素子7の受光面7a1の上端縁7a2の一端を集光レンズ8上に投影した端点g1と、焦点FPとを通過する直線で表され、下流辺D1は、上端縁7a2の中点を集光レンズ8上に投影した中点g2と、焦点FPとを通過する直線で表される。そして、図9(a)〜(c)によれば、これら辺ua23と、下流辺D1とが成す角度がγであり、tanγは、焦点FPと中点g2との間の寸法を、端点g1と中点g2との間の寸法で除した値となる。
そこでまず、焦点FPと中点g2との間の寸法を求める。図9(b)を参照して、端点g1と焦点軸FLとの寸法g3は、下記式(16)で示されるので、焦点FPと中点g2との間の寸法は、下記式(17)で示される。
Figure 0004946567
また、端点g1と中点g2との間の寸法は、上端縁7a2の幅寸法B1の1/2の寸法である。従って、tanγは、下記式(18)のように示される。そして、上記式(15)に式(18)を代入すると、下記式(19)のように示され、アップリンク領域UAの下流端UA2の幅方向寸法R1と、上端縁7a2の幅寸法B1との関係を得ることができる。
Figure 0004946567
図10は、下端縁7a3に対応する、アップリンク領域UAの上流端UA1と、集光レンズ8の焦点FPとの関係を示す図である。図において、道路Rを直交するとともに上流端UA1を構成する辺ua1の両端点ua11とua12との間の幅寸法をR2、上流辺D2と、焦点FP及び端点ua11(端点ua12)を通過する辺ua13(ua14)とが成す角度をδとすると、これらの関係は、下記式(20)で示される。
Figure 0004946567
次に、tanδについて求める。図11(a)は、受光素子7を集光レンズ8を通じて正面視したときの模式図であり、(b)は、(a)中の矢印Pからみたときの受光素子7と集光レンズ8との関係を示した図であり、(c)は(b)を上方からみたときの受光素子7と集光レンズ8との関係を示した図である。なお、図11の(a)においては、理解を容易にするため、受光素子7の形状は矩形として描かれているが、本発明の受光素子7の形状は、下端縁7a3が上端縁7a2よりも短い台形形状とされる。
図11(a)において、辺ua13は、受光素子7の受光面7a1の下端縁7a3の一端を集光レンズ8上に投影した端点j1と、焦点FPとを通過する直線で表され、上流辺D2は、下端縁7a3の中点を集光レンズ8上に投影した中点j2と、焦点FPとを通過する直線で表される。そして、図11(a)〜(c)によれば、これら辺ua13と、上流辺D2とが成す角度がδであり、tanδは、焦点FPと中点j2との間の寸法を、端点j1と中点j2との間の寸法で除した値となる。
ここで、図11(b)を参照して、端点j1と焦点軸FLとの寸法j3は、下記式(21)で表される。また、下端縁7a3の幅寸法をB2とすると、tanδは、上記式(15)〜(18)と同様にして求めることで、下記式(22)のように表され、上記式(20)に式(22)を代入すると、下記式(23)のように示され、アップリンク領域UAの上流端UA1の幅方向寸法R2と、下端縁7a3の幅寸法B2との関係を得ることができる。
Figure 0004946567
なお、式(19)及び式(23)中の上流辺D2と、下流辺D1のそれぞれの長さ寸法d2、d1は、図5(b)より、焦点FPの道路Rからの高さ寸法H、寸法L1、及び寸法L2によって表すことができる。
従って、アップリンク領域UAにおける、下流端UA2の幅方向寸法R1、及び、上流端UA1の幅方向寸法R2は、式(19)、式(23)、式(11)〜(14)より、焦点FPの道路Rからの高さ寸法H、寸法L1、寸法L2、集光レンズ8の焦点距離F、受光素子7の上端縁7a2の幅寸法B1、及び下端縁7a3の幅寸法B2とにより表すことができ、受光素子7の受光面7a1の幅寸法B1、B2と、アップリンク領域UAの幅方向寸法R1、R2との関係を把握することができる。
ここで、上記の、高さ寸法H、寸法L1、及び寸法L2は、光ビーコンの「近赤外線式インタフェース規格」により規定された寸法に基づいて定まる。すなわち、図6を参照して、当該規格によれば、道路Rの路面からの投受光器2の高さ寸法は5.5mと規定されている。これに対して、車載機S1の路面からの高さ寸法は1m、もしくは2mと規定されている。通信領域Tは、車載機S1との間で定まるので、車載機S1の高さ寸法を1mとした場合、高さ寸法Hは、4.5mと定められる。
また、投受光器2のアップリンク領域UAの車両進行方向の長さ寸法である寸法L2は、1.6m、通信領域Tの車両進行方向の長さ寸法t1は、3.7mと規定されており、通信領域Tの下流端T1とアップリンク領域UAの下流端UA2との間の寸法t2は、2.1mである。また、通信領域Tの下流端T1と、投受光器2の道路R上直下の位置である点Oとの車両進行方向の長さ寸法t3は、1.3mと規定されており、寸法L1は、3.4mと定まる。
また、車載機S1の高さ寸法を2mとした場合、高さ寸法Hは3.5mであり、長さ寸法t3は1.0m、寸法L1は3.1m、寸法L2は1.6mと規定されている。
また、この光ビーコン1の設置対象となる道路Rの幅寸法rは、3.5m、もしくは3.0mである。
本発明者らは、アップリンク領域UAを矩形とすべくアップリンク領域UAの幅方向寸法R1、R2を道路Rの幅寸法と同一の値rに設定し、前記規格より定まる上記各定数を上記式に代入し、受光素子7の受光面7a1の幅寸法B1、B2をそれぞれ算出した。その結果を表1に示す。なお、表1において、道路Rの幅寸法rが3.5m,3.0mの場合、車載機S1の高さ寸法が1m,2mの場合、それぞれについて幅寸法B1、B2を算出した。また、集光レンズ8の焦点距離としては、17mm,18mm,19mmの3種類を設定した。
Figure 0004946567
表1に示すように、いずれの場合においても、受光素子7の受光面7a1における上端縁7a2の幅寸法B1は、下端縁7a3の幅寸法B2よりも長い値となっている。すなわち、受光面7a1は、下端縁7a3を上底、上端縁7a2を上底である下端縁7a3よりも長い下底とした台形形状となる。
以上のように、本実施形態のように、投受光器2の受光面7a1の輪郭形状を、表1に示される算出結果に基づく台形形状とすれば、アップリンク領域UAの車線幅方向寸法を一定にするとともにアップリンク領域UAを車線内に設定することができ、隣接する車線に逸脱しないように設定できることが明らかとなった。
また、本実施形態の光ビーコン1が「近赤外線式インタフェース規格」に基づいて設置される場合、表1の算出結果のように、上記受光面7a1の輪郭形状は、受光面7a1における下端縁7a3の幅寸法B2(図4(b))が7〜13mm、上端縁7a2の幅寸法B1(図4(b))が9〜14mm、下端縁7a3と上端縁7a2との幅寸法Aが3〜6mm、下底と上底との差である幅寸法B1と幅寸法B2との差が1〜2.2mmに設定された台形形状とすることが好ましい。
また、上端縁7a2の幅寸法B1に対する、下端縁7a3の幅寸法B2の比率は、上記算出結果から、0.85〜0.9に設定された台形形状とすることが好ましい。
受光素子7の受光面7a1の輪郭形状を上記の数値範囲に設定された台形形状とすることで、アップリンク領域UAを、隣接する車線に逸脱しないように設定することができる。
なお、上記実施形態では矩形形状の受光素子7をカバー9によって覆うことで、輪郭形状が台形形状である受光面7a1を構成したが、他の方法によって、投受光器2の受光面の輪郭形状を所定の台形形状とすることができる。例えば、図12(a)に示す受光素子7は、その形状は矩形であるが、当該受光素子7の製造段階において、マスキング部7bが設けられており、受光素子7の受光面7a1は、マスキング部7bを設けることによって、その輪郭形状が所定の台形形状に設定されている。この場合、上記実施形態で示した受光面7aを覆うためのカバーを必要としないので、構造を簡易なものにできる。
また、図12(b)に示すように、受光素子7の形状自体が所定の台形形状に形成され、受光面7a1においても所定の台形形状とされたものを用いてもよい。この場合、カバーやマスキング等を行うことなく、受光面7a1の輪郭形状を所定の台形形状とすることができる。
〔第二の実施形態〕
図13(a)は、本発明の第二の実施形態の光ビーコン1の投受光器2が備える受光素子7を示す模式図である。
本実施形態と第一の実施形態と異なる点は、受光素子7が、実質的に2つの独立した受光素子により構成されている点である。
本実施形態の受光素子7は、一つのチップ上に実質的に2つの独立した受光素子である第一素子7d及び第二素子7eを備えている。これらは、当該受光素子7を製造する段階において、破線7cを境界として、独立した2つのフォトダイオードとして構成されている。なお、両素子7d,7eの両側は、マスキング部7bが設けられている。
第一素子7dは、単独でその輪郭形状が台形形状の受光面7d1を有している。第二素子7eは、第一素子7dの側部に沿う略長方形状とされた受光面7e1を有している。
これら両素子7d,7eは、それぞれ第一アンプ10及び第二アンプ11を介して制御部21に接続されており、それぞれ独立して信号を制御部21に出力するように構成されている。従って、両素子7d,7eの内、いずれか一方のみを動作させるように制御することも可能であるし、基板6に実装する段階であらかじめ制御部21に接続せず動作させないようにすることもできる。
なお、両素子7d,7eは、互いにその受光面7d1,7e1の面積が異なるので、制御部21へ出力される信号出力の特性が異なるが、制御部21によって、それぞれの受光面7d1,7e1の面積に応じて出力ゲインを調整し、補正することで誤差を生じさせることなくアップリンク光UOを受光できるようにされている。
これら両素子7d,7eは、図13(a)に示すように、それぞれの受光面7d1,7e1を組み合わせた状態で、その輪郭形状が台形形状の受光面を構成する。従って、両素子7d,7eを動作させた場合には、受光面7d1,7e1全体で投受光器2の受光面を構成し、図中の寸法B3が、上端縁7a2の長さ寸法となる。
一方、第一素子7dのみを動作させた場合には、この第一素子7dのみで投受光器2の受光面を構成するが、両素子7d,7eを動作させた場合と比較して、投受光器2としての受光面の幅寸法を第二素子7eの幅寸法だけ小さくすることができ、この場合、図中の寸法B4が、上端縁7a2の長さ寸法となり、アップリンク領域UAの道路幅方向寸法R1(R2)を小さくすることができる。
すなわち、本実施形態の両素子7d,7eは、アップリンク領域UAを道路幅方向に沿って二つの領域に区分け可能に配置されており、これによって、両素子7d,7eの内からアップリンク光UOを受光させる(動作させる)素子を適宜選択することによって、投受光器2の受光面の実質的な寸法を調整し、アップリンク領域UAの幅方向寸法を、投受光器2が設置される道路Rの幅寸法に応じて調整し設定することができる。
なお、動作させる素子を選択する方法としては、上述したように、制御部21の制御によることもできるし、基板6に実装する際に、動作させない素子はあらかじめ制御部21と接続しないといった方法を採ることができる。
また、上記実施形態では、二つの素子7d,7eで受光素子7を構成したが、図13(b)に示すように、三つの素子である、第一〜第三素子7d〜7fで構成することもできる。この第二素子7eと第三素子7fとは相似形となるように設けられている。
この場合、上記実施形態と比べて、よりアップリンク領域UAの幅寸法をより細かく調整できるとともに、第二素子7eと第三素子7fの両者を双方とも、非動作状態とした場合には、前素子7d〜7fを動作させる場合の全受光面の中心がずれるのを防止できる。
〔第三実施形態〕
図14は、本発明の第三実施形態の光ビーコン1の投受光器2が備える受光素子7を示す模式図である。
本実施形態と第二の実施形態との異なる点は、受光素子7が、実質的に4つの独立した受光素子により構成されており、これらが上下方向に並べて配置されている点である。
本実施形態の受光素子7は、一つのチップ上に実質的に4つの独立した受光素子である第一素子7g、第二素子7h、第三素子7i、及び第四素子7jを備えている。これらは、当該受光素子7を製造する段階において、破線7cを境界として、独立した4つのフォトダイオードとして構成されている。なお、各素子7g〜7jの両側は、マスキング部7bが設けられている。
また、これら各素子7g〜7jは、それぞれ上下方向に、下端縁7a3と上端縁7a2との幅寸法Aを等分するように配置されており、それぞれの受光面7g1〜7j1を組み合わせた状態で、その輪郭形状が台形形状の受光面を構成している。
これら各素子7g〜7jは、上下方向にそれぞれ第一アンプ10〜第四アンプ13を介して制御部21に接続されており、それぞれ独立して信号を制御部21に出力するように構成されている。
本実施形態では、各素子7g〜7jによって、幅寸法Aを四等分しているので、アップリンク領域UAを道路Rの車両進行方向に沿って四等分に区分けして設定する。
図15は、本実施形態によるアップリンク領域UAの態様を示す側面図である。図において、本実施形態のアップリンク領域UAは、車両進行方向に沿って第一領域51〜第四領域54に区分けされ細分化された状態で設定されている。これら各領域51〜54は、それぞれ、各素子7g〜7jに対応しており、対応する各素子7g〜7jによって各領域51〜54が独立して設定されている。
このため、本実施形態において、各素子7g〜7jは、それぞれ個別的に車両Sからのアップリンク光UOを受光可能であり、どの素子が最初にアップリンク光UOを受光したかを特定することで、アップリンク領域UA内における、アップリンク光UOを最初に受光したときの車両Sの位置を正確に特定することができる。
そして、どの素子(7g〜7j)で受光したのかに応じた情報(位置や距離を示す情報)を即座に車両S側に提供することにより、例えば、図15中の車両進行方向下流側に位置する停止線40等の目標地点までの距離を、車載機S1に正確に把握させることができるようになる。
このように、車両の走行する車線の番号と並んで車両の進行方向における位置(例えば停止線までの距離)をも正確に車両側に認識させることで、車両の安全運転支援をより適切に行うことができるようになる。
例えば、車両の走行車線と位置の情報に加えて、車載機S1が青信号の残り表示時間に関する情報をインフラ側から受信できていれば、現在の走行状態で青信号表示中に停止線を安全に通過できるのか、あるいは停止する必要があるのかを正確に認識することができるようになる。
直進車線走行中の車両が右折を予定している場合、車線変更のために減速して車線変更を行った後、停止線に到着するまでの所要時間を正確に知る必要があるが、本発明によれば、車両の走行車線と停止線までの距離を正確に把握できているから、停止線に到着するまでの所要時間を精度良く算出することが可能となる。
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、受光面7a1の輪郭形状を所定の台形形状とした場合を例示したが、アップリンク領域UAの車線幅方向寸法を略一定にするとともにアップリンク領域UAを車線内に設定することができる形状であれば、台形形状に限らず他の四角形状や、受光面7a1の輪郭形状においてアップリンク領域UAの両幅側の辺に対応する辺縁が湾曲した曲線形状で構成されていてもよい。
また、上記各実施形態では、投受光器の受光面の輪郭形状を台形形状とするために、受光素子の一部をカバー、あるいはマスキングしたり、あるいは受光素子自体の形状を台形形状としたが、これらに限定されるものではなく、例えば、筐体側に受光素子の受光面を制限するための部材等を設ける等、実質的な投受光器の受光面を所定の台形形状にできるものであれば、いかなる方法を採ってもよい。
また、上記実施形態では、受光素子を複数の素子によって構成した場合において、各素子の信号出力を当該素子の面積に応じて、出力ゲインを調整し、補正することで、適切にアップリンク光UOを受光できるように構成したが、これに限定されるものではなく、例えば、各素子の出力を実測することで出力特性を把握し、この把握された出力特性に基づいて、各素子の出力ゲインを適宜調整し、補正することもできる。
(a)は、本発明の第一の実施形態の光ビーコンの全体構成を示す図であり、(b)は、投受光器を側面視したときの外観図である。 投受光器の内部を示す斜視図である。 投受光器の構成を示すブロック図である。 (a)は、図2に示す受光部から集光レンズを外して受光素子を露出させた状態を示した図であり、(b)は、(a)の状態の受光部(受光素子)を正面視したときの模式図である。 (a)は、受光部の受光素子と、集光レンズとの幾何学的な位置関係を示した側面図であり、(b)は、受光部と、この受光部により設定されるアップリンク領域との幾何学的な位置関係を示した側面図である。 本実施形態の光ビーコンの投受光器が、道路上に設定する通信領域を示す斜視図である。 投受光器により設定されるアップリンク領域を上方からみたときの形状を示す図である。 受光面の上端縁に対応する、アップリンク領域の下流端と、集光レンズの焦点との関係を示す図である。 (a)は、受光素子を集光レンズを通じて正面視したときの模式図であり、(b)は(a)中の矢印Nからみたときの受光素子と集光レンズとの関係を示した図であり、(c)は、(b)を上方からみたときの受光素子と集光レンズとの関係を示した図である。 受光面の下端縁に対応する、アップリンク領域の上流端と、集光レンズの焦点との関係を示す図である。 (a)は、受光素子を集光レンズを通じて正面視したときの模式図であり、(b)は、(a)中の矢印Pからみたときの受光素子と集光レンズとの関係を示した図であり、(c)は(b)を上方からみたときの受光素子と集光レンズとの関係を示した図である。 (a)及び(b)は、第一実施形態における受光素子の他の態様を示した図である。 (a)は、本発明の第二の実施形態の光ビーコンの投受光器が備える受光素子を示す模式図であり、(b)は第二の実施形態における受光素子の他の態様を示した図である。 本発明の第三実施形態の光ビーコンの投受光器が備える受光素子を示す模式図である。 第二の実施形態によるアップリンク領域の態様を示す側面図である。 従来の光ビーコンによるアップリンク領域を示す図である。
符号の説明
1 光ビーコン
2 投受光器
7a1 受光面
7a2 上端縁(下底)
7a3 下端縁(上底)
7d1 受光面
7e1 受光面
7g1 受光面
7h1 受光面
7i1 受光面
7j1 受光面
R 道路
S1 車載機
UO アップリンク光
UA アップリンク領域

Claims (6)

  1. 車載機からのアップリンク光を受光する受光面を有し、この受光面の輪郭形状を道路上に投影するようにアップリンク領域を道路の車線上の所定範囲に設定する投受光器を備えた路車間通信用の光ビーコンであって、
    前記受光面の輪郭形状は、前記アップリンク領域の車線幅方向寸法を略一定にするとともに前記アップリンク領域を前記車線内に設定しうる略台形形状とされていることを特徴とする光ビーコン。
  2. 前記受光面の輪郭形状は、上底が前記アップリンク領域の車両進行方向上流端に対応するとともに、前記上底よりも長い下底が前記アップリンク領域の車両進行方向下流端に対応する略台形形状である請求項1に記載の光ビーコン。
  3. 前記投受光器は、前記受光面の輪郭形状が略台形形状となるようにマスキングされている受光素子を有している請求項1又は2に記載の光ビーコン。
  4. 前記投受光器は、略台形形状に形成された受光素子を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の光ビーコン。
  5. 前記投受光器の受光面は、前記アップリンク領域を道路幅方向に沿って複数領域に区分け可能に配置された複数の受光素子により構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ビーコン。
  6. 前記投受光器の受光面は、前記アップリンク領域を車両進行方向に沿って複数領域に区分け可能に配置された複数の受光素子により構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ビーコン。
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