JP2013234727A - 動力運搬車の変速クラッチ装置 - Google Patents

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隆則 河島
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Abstract

【課題】 変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる動力運搬車の変速クラッチ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 変速クラッチ切替部材31は、第1のテンションアーム17を第1のベルト11へのテンションを解除する方向に回転させるとともに第2のテンションアーム18を第2のベルト12へのテンションを付与する方向に回転させる方向、又は第2のテンションアーム18を第2のベルト12へのテンションを解除する方向に回転させるとともに第1のテンションアーム17を第1のベルト11へのテンションを付与する方向に回転させる方向のいずれか一方に第1及び第2の変速クラッチアーム29,30をそれぞれ回転させることを特徴とする動力運搬車の変速クラッチ装置。
【選択図】図4

Description

本発明は、動力運搬車の変速クラッチ装置に関し、さらに詳しくは、変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる動力運搬車の変速クラッチ装置に関する。
従来、動力運搬車において変速段数を複数段にする場合には、減速機自体を複数段のギヤ編成にする方法がある。また、エンジン側の駆動プーリと減速機側の従動プーリとに緩く巻き掛けられた無端状のVベルトにテンションを付与したり、付与したテンションを解除したりする方法がある(例えば特許文献1)。
特開2003−294093号公報
しかしながら、上記方法は、変速を行う際にギア自体をスライドさせて噛み合わせるギア選択摺動式によるものであるため、変速を行う際は、走行クラッチを一旦切るための操作を行うことによって、動力を切断するか、又は入力軸の回転を止めてから変速比の選択を行った後に走行クラッチを入れるという操作が必要であり、操作が煩雑であった。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる動力運搬車の変速クラッチ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置は、動力運搬車のエンジンに設けられた第1の駆動プーリ、及び前記動力運搬車の駆動輪に動力を伝達する減速機に設けられた第1の従動プーリに緩く巻き掛けられた環状の第1のベルトと、前記動力運搬車のエンジンに設けられた第2の駆動プーリ、及び前記動力運搬車の駆動輪に動力を伝達する減速機に設けられた第2の従動プーリに緩く巻き掛けられた環状の第2のベルトとへのテンションを付与又は解除するための動力運搬車の変速クラッチ装置であって、前記第1のベルトの一側に設けられ、前記第1のベルトにテンションを付与するテンションローラを一端に有し、前記第1のベルトへのテンションを付与する方向、又は前記第1のベルトへのテンションを解除する方向のいずれか一方に回転可能な第1のテンションアームと、前記第2のベルトの一側に設けられ、前記第2のベルトにテンションを付与するテンションローラを一端に有し、前記第2のベルトへのテンションを付与する方向、又は前記第2のベルトへのテンションを解除する方向のいずれか一方に回転可能な第2のテンションアームと、一端が前記第1のテンションアームの他端に第1のワイヤーを介して連結された回転可能な第1の変速クラッチアームと、一端が前記第2のテンションアームの他端に第2のワイヤーを介して連結された回転可能な第2の変速クラッチアームと、前記第1の変速クラッチアームの他端、及び前記第2の変速クラッチアームの他端に連結された回転可能な変速クラッチ切替部材とを備え、前記変速クラッチ切替部材は、前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向、又は前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向のいずれか一方に前記第1及び第2の変速クラッチアームをそれぞれ回転させることを特徴としている。
第2の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置は、上記構成に加え、一端に前記第1及び第2のワイヤーをそれぞれ挿通可能な第1及び第2の挿通孔を有し、前記第1及び第2のワイヤーを前記第1及び第2の挿通孔にそれぞれ挿通した状態において、前記第1及び第2のテンションアームを前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ付与する方向又は解除する方向のいずれか一方に同時に回転させるように回転可能であるブラケットをさらに備えたことを特徴としている。
第3の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置は、上記構成に加え、前記第1のテンションアーム及び第1の変速クラッチアームがそれぞれ低速用のテンションアーム及び変速クラッチアームであり、前記第2のテンションアーム及び第2の変速クラッチアームがそれぞれ高速用のテンションアーム及び変速クラッチアームであることを特徴としている。
第1の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置によれば、前記変速クラッチ切替部材は、前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向、又は前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向のいずれか一方に前記第1及び第2の変速クラッチアームをそれぞれ回転させるため、変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、前記変速クラッチ切替部材を回転させることによる変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる。
第2の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置によれば、前記第1及び第2のテンションアームを前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ付与する方向又は解除する方向のいずれか一方に同時に回転させるように回転可能であるブラケットをさらに備えているため、当該ブラケットを回転させることによって、前記第1及び第2のベルトへのテンションを同時に付与したり、解除したりすることができる。
第3の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置によれば、前記第1のテンションアーム及び第1の変速クラッチアームがそれぞれ低速用のテンションアーム及び変速クラッチアームであり、前記第2のテンションアーム及び第2の変速クラッチアームがそれぞれ高速用のテンションアーム及び変速クラッチアームであるため、低速から高速への変速及び高速から低速への変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、前記変速クラッチ切替部材を回転させることによる変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る動力運搬車1の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る動力運搬車1の内部構造の一例を示す概略図である。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における駆動系統を拡大した概略図であり、ブラケット49の回転動作の一例を一点鎖線を用いて示すものである。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における操縦系統を拡大した概略図であり、低速用の変速比が選択された状態を示すものである。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における操縦系統を拡大した概略図であり、ニュートラル状態を示すものである。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における操縦系統を拡大した概略図であり、高速用の変速比が選択された状態を示すものである。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における駆動系統をさらに拡大した概略図であり、変速クラッチ切替レバー16を高速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15を押し下げた状態を示すものである。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における駆動系統をさらに拡大した概略図であり、変速クラッチ切替レバー16を低速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15を押し下げた状態を示すものである。なお、第1のベルト11を一点鎖線を用いて表している。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における駆動系統をさらに拡大した概略図であり、変速クラッチ切替レバー16を高速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15の押し下げを解除した状態を示すものである。 図2の動力運搬車1の内部構造の一例における駆動系統をさらに拡大した概略図であり、変速クラッチ切替レバー16を低速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15の押し下げを解除した状態を示すものである。なお、第1のベルト11を一点鎖線を用いて表している。
本発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。まず、本実施の形態に係る動力運搬車1は、農場における農作物の運搬等に用いられる運搬車である。動力運搬車1は、図1に示すように、前進方向側である車体3の前方側に農作物、農具等を搭載する荷台4を備えている。また、動力運搬車1には、後進方向側である車体3の後方側に図外のエンジン及び減速機が搭載されており、車体3の左側に取り付けられている左側前方駆動輪5a及び左側後方輪5bと、車体の右側に取り付けられている図外の右側前方駆動輪及び右側後方輪とをエンジンからの動力により減速機を介してそれぞれ駆動させて、左側駆動輪5a及び左側後方輪5bに掛け渡されたクローラ6aと、右側前方駆動輪及び右側後方輪に掛け渡されたクローラ6bとを駆動させることによって、当該動力運搬車1を自走可能に構成している。
動力運搬車1は、図2及び図3に示すように、エンジンの動力によって回転可能にエンジンに設けられた第1及び第2の駆動プーリ7,8と、回転力を減速機に伝達可能に減速機に設けられた第1及び第2の従動プーリ9,10とを備えている。さらに、動力運搬車は、第1の駆動プーリ7及び第1の従動プーリ9に緩く巻き掛けられた環状の第1のベルト11と、第2の駆動プーリ8及び第2の従動プーリ10に緩く巻き掛けられた環状の第2のベルト12とを備えている。ここで、第1の従動プーリ9は、第1のベルト11を巻き掛ける部分の外周が、第2の従動プーリ10において第2のベルト12を巻き掛ける部分の外周よりも長く、第1の駆動プーリ7、第1の従動プーリ9及び第1のベルト11は低速用の動力伝達系統である一方、第2の駆動プーリ8、第2の従動プーリ10及び第2のベルト12は高速用の動力伝達系統である。なお、第1及び第2のベルト11,12としては、例えばVベルトが挙げられる。
動力運搬車1は、運転者が車体3の後方に立って、歩行しつつ運転するものであり、運転者が手で保持するためのハンドル13と、前進及び後進の進行方向を切り替えるための前後進切替レバー14と、当該進行方向を切り替える際のクラッチ操作を行うための走行クラッチレバー15と、変速を行う際にクラッチの切断及び接続と変速比の選択とを1つの操作で行うための変速クラッチ切替レバー16とを備えている。
動力運搬車1を前進方向に自走させている状態から後進方向に自走するように切り替える場合には、まず走行クラッチレバー15を押し下げる。これにより、第1及び第2の駆動プーリ7,8から第1及び第2の従動プーリ9,10へ動力がそれぞれ伝達されない状態となる。次いで、前後進切替レバー14を前進させるための前進位置から後進させるための後進位置に移動させることによって、図外のトランスミッションが動力運搬車1を前進させる方向の回転力を伝達する状態となる。次いで、走行クラッチレバー15の押し下げを解除することによって、第1及び第2の駆動プーリ7,8から第1及び第2の従動プーリ9,10へ動力がそれぞれ伝達される状態となる。また、動力運搬車1を後進方向に自走させている状態から前進方向に自走するように切り替える場合も、同様である。
動力運搬車1は、走行クラッチレバー15及び変速クラッチ切替レバー16の操作に基づいて、第1及び第2のベルトへ11,12のテンションを付与又は解除するための変速クラッチ装置2を備えている。例えば、走行クラッチレバー15の押し下げが解除された状態において、変速クラッチ切替レバー16を低速用の変速比が選択された位置に位置させた場合には、変速クラッチ装置2が、第1のベルト11へのテンションを付与するとともに第2のベルト12へのテンションを解除することによって、第1のベルト11のみが駆動プーリから従動プーリへ動力を伝達するため、低速用の変速比が選択された状態となる。一方、走行クラッチレバー15の押し下げが解除された状態において、変速クラッチ切替レバー16を高速用の変速比が選択された位置に位置させた場合には、第2のベルト12へのテンションを付与するとともに第1のベルト11へのテンションを解除することによって、第2のベルト12のみが駆動プーリから従動プーリへ動力を伝達するため、高速用の変速比が選択された状態となる。
変速クラッチ装置2は、第1のベルト11へのテンションを付与するか、又は付与したテンションを解除するための第1のテンションアーム17と、第2のベルト12へのテンションを付与するか、又は付与したテンションを解除するための第2のテンションアーム18とを備えている。
第1のテンションアーム17は、略S字状の形状を有し、一端に、第1のベルト11を押圧するためのテンションローラ19と、他端に、第1のワイヤー20の一端を連結可能なワイヤー連結部21とを有している。また、第1のテンションアーム17は、中央付近に設けられた固定部22によって、テンションローラ19が第1のベルト11の一側に位置するように車体3に回転可能に固定されている。同様に、第2のテンションアーム18は、略S字状の形状を有し、一端に、第2のベルト12を押圧するためのテンションローラ24と、他端に、第2のワイヤー25の一端を連結可能なワイヤー連結部26とを有している。また、第2のテンションアーム18は、中央付近に設けられた固定部28によって、テンションローラ24が第2のベルト12の一側に位置するように車体3に回転可能に固定されている。
このような構成により、第1又は第2のワイヤー20,25を第1又は第2のベルト11,12が配置されている側とは反対側にそれぞれ引くことによって、第1又は第2のテンションアーム17,18の各テンションローラ19,24を第1又は第2のベルト11,12にそれぞれ押圧させる方向に第1又は第2のテンションアーム17,18をそれぞれ回転させることができる。一方、第1又は第2のワイヤー20,25を第1又は第2のベルト11,12が配置されている側にそれぞれ押し出すことにより、第1又は第2のテンションアーム17,18の各テンションローラ19,24を第1又は第2のベルト11,12からそれぞれ離反させる方向に第1又は第2のテンションアーム17,18をそれぞれ回転させることができる。
変速クラッチ装置2は、図4〜図6に示すように、第1のテンションアーム17の回転を制御するために第1のワイヤー20を介して第1のテンションアーム17に連結された回転可能な第1の変速クラッチアーム29と、第2のテンションアーム18の回転を制御するために第2のワイヤー25を介して第2のテンションアーム18に連結された回転可能な第2の変速クラッチアーム30と、第1及び第2の変速クラッチアーム29,30の回転を制御するための回転可能な変速クラッチ切替部材31とをさらに備えている。変速クラッチ切替部材31は、第1及び第2の変速クラッチリンク39,40と、変速クラッチ切替アーム32からなる部材である。
第1の変速クラッチアーム29は、略弓状の形状を有し、一端に、第1のワイヤー20の他端を連結可能なワイヤー連結部33と、他端に、変速クラッチ切替アーム32に連結された第1の変速クラッチリンク39に連結可能なリンク連結部34とを有している。また、第1の変速クラッチアーム29は、中央付近に設けられた図外の孔に固定軸35を挿通させることによって、固定軸35を回転軸として回転可能に車体3に固定されている。上記固定軸35は、例えばボルトであり、図外のナットを用いて車体3に固定されている。
同様に、第2の変速クラッチアーム30は、略弓状の形状を有し、一端に、第2のワイヤー25の他端を連結可能なワイヤー連結部36と、他端に、変速クラッチ切替アーム32に連結された第2の変速クラッチリンク40に連結可能なリンク連結部37とを有している。また、第2の変速クラッチアーム30は、中央付近に設けられた図外の孔に固定軸35を挿通させることによって、固定軸35を回転軸として回転可能に車体3に固定されている。つまり、第2の変速クラッチアーム30の回転軸は、第1の変速クラッチアーム29の回転軸に対して同軸上に位置している。
第1及び第2の変速クラッチリンク39,40は、細長い形状をそれぞれ有し、各一端が第1及び第2の変速クラッチアーム29,30のリンク連結部34,37にそれぞれ連結され、各他端が変速クラッチ切替アーム32の異なる端部にそれぞれ連結されている。そして、第1及び第2の変速クラッチリンク39,40は、変速クラッチ切替アーム32の回転力を第1及び第2の変速クラッチアーム29,30にそれぞれ伝達し、変速クラッチ切替アーム32の回転に従って第1及び第2の変速クラッチアーム29,30をそれぞれ回転可能に構成されている。
変速クラッチ切替アーム32は、略T字状の形状を有し、隣り合う端部に第1及び第2の変速クラッチリンク39,40とそれぞれ連結する第1及び第2のリンク連結部41,42を有している。また、変速クラッチ切替アーム32は、中央付近に設けられた図外の孔に固定軸43を挿通させることによって回転可能に車体3に固定されており、当該変速クラッチ切替アーム32が回転させられた場合に、第1及び第2の変速クラッチリンク39,40をそれぞれ介して、第1及び第2の変速クラッチアーム29,30をそれぞれ同一方向に回転可能に固定されている。上記固定軸43は、例えばボルトであり、図外のナットを用いて車体3に固定されている。また、変速クラッチ切替アーム32には、当該変速クラッチ切替アーム32の回転を操作するための変速クラッチ切替レバー16の一端が固定軸43を挿通させている上記孔付近において固定されており、当該変速クラッチ切替レバー16の他端に設けられた把持部44を保持して当該変速クラッチ切替レバー16を回転させることにより、当該回転に従って変速クラッチ切替アーム32も回転するように構成されている。
ここで、第1の変速クラッチアーム29は、第2の変速クラッチアーム30に対して略180度、すなわち略半周分だけ回転した状態において、固定軸35によって車体3に固定されている。
そして、図4に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の後方側に引いた状態と比べて、図6に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の前方側に押し出した状態では、変速クラッチ切替アーム32が反時計回りに回転している。変速クラッチ切替アーム32の上記回転に従って、第2の変速クラッチアーム30も反時計回りに回転して第2の変速クラッチアーム30の一端に連結された第2のワイヤー25が他端側に引かれるとともに、第1の変速クラッチアーム29も反時計回りに回転して第1の変速クラッチアーム29の一端に連結された第1のワイヤー20が一端側に押し出されている。
一方、図6に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の前方側に押し出した状態と比べて、図4に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の後方側に引いた状態では、変速クラッチ切替アーム32が時計回りに回転している。変速クラッチ切替アーム32の上記回転に従って、第1の変速クラッチアーム29も時計回りに回転して第1の変速クラッチアーム29の一端に連結された第1のワイヤー20が他端側に引かれるとともに、第2の変速クラッチアーム30も時計回りに回転して第2の変速クラッチアーム30の一端に連結された第2のワイヤー25が一端側に押し出されている。なお、図4に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の後方側に引いた状態における変速クラッチ切替レバー16の位置を低速位置と呼び、図6に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の前方側に押し出した状態における変速クラッチ切替レバー16の位置を高速位置と呼ぶ。
また、図4に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の後方側に引くことによって、第1のワイヤー20が他端側に引かれるとともに第2のワイヤー25が一端側に押し出された状態では、図7及び図9に示すように、第1のテンションアーム17のテンションローラ19が、第2のテンションアーム18のテンションローラ24と第2のベルト12との距離と比べて、第1のベルト11に接近するように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。
一方、図6に示すように、変速クラッチ切替レバー16を車体3の前方側に押し出すことによって、第2のワイヤー25が他端側に引かれるとともに第1のワイヤー20が一端側に押し出された状態では、図8及び図10に示すように、第2のテンションアーム18のテンションローラ24が、第1のテンションアーム17のテンションローラ19と第1のベルト11との距離と比べて、第2のベルト12に接近するように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。
このため、変速クラッチ切替アーム32を一方向に回転させた場合に、第1のテンションアーム17を第1のベルト11へのテンションを解除する方向に回転させるとともに第2のテンションアーム18を第2のベルト12へのテンションを付与する方向に回転させることができる一方、変速クラッチ切替アーム32を上記方向とは逆方向に回転させた場合に、第2のテンションアーム18を第2のベルト12へのテンションを解除する方向に回転させるとともに第1のテンションアーム17を第1のベルト11へのテンションを付与する方向に回転させることができる。
また、図4に示すように低速位置に位置している状態の変速クラッチ切替レバー16を、図6に示すように高速位置に位置している状態にするように、図5に示すように低速位置から高速位置に向かって回転させ始めると、第2のワイヤー25が他端側に引かれ始めるとともに第1のワイヤー20が一端側に押し出され始める。そして、第1のテンションアーム17のテンションローラ19が第1のベルト11から離反させられる方向に第1のテンションアーム17が回転させられ始めるとともに、第2のテンションアーム18のテンションローラ24が第2のベルトへ押圧させられる方向に第2のテンションアーム18が回転させられ始める。その後、第1及び第2のテンションアーム17,18の上記回転が進むと、第1及び第2のテンションアーム17,18の各テンションローラ19,24がいずれも第1及び第2のベルト11,12からそれぞれ離反した状態となる。この状態をニュートラル状態と呼び、ニュートラル状態における変速クラッチ切替レバー16の位置をニュートラル位置と呼ぶ。
変速クラッチ装置2は、図4〜図6に示すように、変速クラッチ切替アーム32の端部のうち、第1及び第2の変速クラッチリンク39,40が連結していない端部に設けられたバネリンク連結部45に連結された引張りバネリンク46と、当該引張りバネリンク46に連結された引張りバネ47とをさらに備えている。
引張りバネリンク46は、略S字状の形状を有し、一端が、変速クラッチ切替アーム32のバネリンク連結部45に連結され、他端が引張りバネ47の一端に連結されている。
引張りバネ47は、一端が引張りバネリンク46の他端に連結され、他端が、変速クラッチ切替アーム32の回転軸である固定軸43から所定距離離れた位置に設けられた図外の取付プレートに一端が固定された引張りバネ用ワイヤー48の他端に連結されている。当該引張りバネ47は、他端側に付勢されており、変速クラッチ切替レバー16が高速位置とニュートラル位置との間に位置しているときに、当該付勢による付勢力の方向線が変速クラッチ切替アーム32の固定軸43及びバネリンク連結部45の上を通るように、引張りバネリンク46に連結されている。そして、引張りバネ47は、変速クラッチ切替レバー16が低速位置及びニュートラル位置に位置している場合には、変速クラッチ切替アーム32を低速位置側に引っ張る一方、変速クラッチ切替レバー16が高速位置に位置している場合には、変速クラッチ切替アーム32を高速位置側に引っ張るように連結されている。このため、引張りバネ47は、変速クラッチ切替レバー16が低速位置及び高速位置に位置している場合に、これらの位置を保持させ、変速クラッチ切替レバー16がニュートラル位置に位置している場合に、変速クラッチ切替レバー16がニュートラル位置に留まってしまうことを抑制することができる。
変速クラッチ装置2は、図2及び図3に示すように、第1及び第2のテンションアーム17,18の一側に設けられるとともに走行クラッチレバー15と連動して第1及び第2のワイヤー20,25の中間部分を第1及び第2のテンションアーム17,18から離れる方向に引くか、又は近づける方向に押し出すことによって、第1及び第2のテンションアーム17,18の各テンションローラ19,24をそれぞれ第1及び第2のベルト11,12へ同時に近づけるか、又は同時に遠ざけるためのブラケット49をさらに備えている。
ブラケット49は、図3に示すように、略平板状の形状を有し、一端に、第1及び第2のワイヤー20,25をそれぞれ挿通可能な第1及び第2の挿通孔50,51を有し、他端に、走行クラッチレバー15に連結された走行クラッチワイヤー53を連結するためのワイヤー連結部52を有している。当該ブラケット49は、中央付近において、車体3に回転可能に連結する車体連結部54を有しており、当該車体連結部54によって、表面又は裏面が第1及び第2のテンションアーム17,18側に向くように連結されている。
走行クラッチワイヤー53は、一端が走行クラッチレバー15に連結され、他端がブラケット49のワイヤー連結部52に連結されている。当該走走行クラッチワイヤー53は、走行クラッチレバー15が押し下げられた場合、走行クラッチレバー15によって、ブラケット49のワイヤー連結部52が第1及び第2のテンションアーム17,18から遠ざけられる方向に押し出されるように走行クラッチレバー15及びブラケット49に取り付けられている。このため、走行クラッチレバー15が押し下げられた場合には、ブラケット49の一端が第1及び第2のテンションアーム17,18に近づく方向にブラケット49が回転させられ、ブラケット49が、第1及び第2のテンションアーム17,18の各テンションローラ19,24が第1及び第2のベルト11,12からそれぞれ遠ざかる方向に第1及び第2のテンションアーム17,18を同時に回転させることができる。
一方、当該走走行クラッチワイヤー53は、走行クラッチレバー15の押し下げが解除された場合、走行クラッチレバー15によって、ブラケット49のワイヤー連結部52が第1及び第2のテンションアーム17,18に近づけられる方向に引かれるように走行クラッチレバー15及びブラケット49に取り付けられている。このため、走行クラッチレバー15の押し下げが解除された場合には、ブラケット49の一端が第1及び第2のテンションアーム17,18から遠ざかる方向にブラケット49が回転させられ、ブラケット49が、第1及び第2のテンションアーム17,18の各テンションローラ19,24が第1及び第2のベルト11,12にそれぞれ近づく方向に第1及び第2のテンションアーム17,18を同時に回転させることができる。
また、変速クラッチ切替レバー16を高速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15を押し下げた場合には、図7に示すように、第1のテンションアーム17のテンションローラ19が、第2のテンションアーム18のテンションローラ24と第2のベルト12との距離と比べて、第1のベルト11に近づくとともに、第1及び第2のテンションアーム17,18のいずれの各テンションローラ19,24も第1及び第2のベルト11,12からそれぞれ離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。同様に、変速クラッチ切替レバー16を低速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15を押し下げた場合には、図8に示すように、第2のテンションアーム18のテンションローラ24が、第1のテンションアーム17のテンションローラ19と第1のベルト11との距離と比べて、第2のベルト12に近づくとともに、第1及び第2のテンションアーム17,18のいずれの各テンションローラ19,24も第1及び第2のベルト11,12からそれぞれ離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。
一方、変速クラッチ切替レバー16を高速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15の押し下げを解除した場合には、図9に示すように、第1のテンションアーム17のテンションローラ19が、第2のテンションアーム18のテンションローラ24と第2のベルト12との距離と比べて、第1のベルト11に近づくとともに、第1のテンションアーム17のテンションローラ19は第1のベルト11に押圧される一方、第2のテンションアーム18のテンションローラ24は第2のベルト12から離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。同様に、変速クラッチ切替レバー16を低速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15の押し下げを解除した場合には、図10に示すように、第2のテンションアーム18のテンションローラ24が、第1のテンションアーム17のテンションローラ19と第1のベルト11との距離と比べて、第2のベルト12に近づくとともに、第2のテンションアーム18のテンションローラ24は第2のベルト12に押圧される一方、第1のテンションアーム17のテンションローラ19は第1のベルトから離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。このような構成により、走行クラッチレバー15の押し下げを解除して動力運搬車1を自走させている状態において、変速クラッチ切替レバー16を低速位置から高速位置まで回転させるという操作を行うだけで、走行クラッチレバー15の操作を行うことなく、低速から高速への変速を行うことができる。また、走行クラッチレバー15の押し下げを解除して動力運搬車1を自走させている状態において、変速クラッチ切替レバー16を高速位置から低速位置まで回転させるという操作を行うだけで、走行クラッチレバー15の操作を行うことなく、高速から低速への変速を行うことができる。従って、変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる。
なお、本発明の実施形態は上述の形態に限るものではなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
本発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置は、動力運搬車1において、変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる変速クラッチ装置2として用いることができる。
1 動力運搬車
2 変速クラッチ装置
7 第1の駆動プーリ
8 第2の駆動プーリ
9 第1の従動プーリ
10 第2の従動プーリ
11 第1のベルト
12 第2のベルト
17 第1のテンションアーム
18 第2のテンションアーム
19,24 テンションローラ
20 第1のワイヤー
25 第2のワイヤー
29 第1の変速クラッチアーム
30 第2の変速クラッチアーム
31 変速クラッチ切替部材
49 ブラケット
50 第1の挿通孔
51 第2の挿通孔
上記目的を達成するために、第1の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置は、動力運搬車のエンジンに設けられた第1の駆動プーリ、及び前記動力運搬車の駆動輪に動力を伝達する減速機に設けられた第1の従動プーリに緩く巻き掛けられた環状の第1のベルトと、前記動力運搬車のエンジンに設けられた第2の駆動プーリ、及び前記動力運搬車の駆動輪に動力を伝達する減速機に設けられた第2の従動プーリに緩く巻き掛けられた環状の第2のベルトとへのテンションを付与及び解除するための動力運搬車の変速クラッチ装置であって、前記第1のベルトの一側に設けられ、前記第1のベルトにテンションを付与するテンションローラを一端に有し、前記第1のベルトへのテンションを付与する方向、及び前記第1のベルトへのテンションを解除する方向に回転可能な第1のテンションアームと、前記第2のベルトの一側に設けられ、前記第2のベルトにテンションを付与するテンションローラを一端に有し、前記第2のベルトへのテンションを付与する方向、及び前記第2のベルトへのテンションを解除する方向に回転可能な第2のテンションアームと、一端が前記第1のテンションアームの他端に第1のワイヤーを介して連結された回転可能な第1の変速クラッチアームと、一端が前記第2のテンションアームの他端に第2のワイヤーを介して連結された回転可能な第2の変速クラッチアームと、前記第1の変速クラッチアームの他端、及び前記第2の変速クラッチアームの他端に連結された回転可能な変速クラッチ切替部材とを備え、前記変速クラッチ切替部材は、前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向、及び前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向に前記第1及び第2の変速クラッチアームをそれぞれ回転させることを特徴としている。
第2の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置は、上記構成に加え、一端に前記第1及び第2のワイヤーをそれぞれ挿通可能な第1及び第2の挿通孔を有し、前記第1及び第2のワイヤーを前記第1及び第2の挿通孔にそれぞれ挿通した状態において、前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ付与する方向に前記第1及び第2のテンションアームを同時に回転させるように回転可能であり、かつ、前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ解除する方向に前記第1及び第2のテンションアームを同時に回転させるように回転可能であるブラケットをさらに備えたことを特徴としている。
第1の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置によれば、前記変速クラッチ切替部材は、前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向、及び前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向に前記第1及び第2の変速クラッチアームをそれぞれ回転させるため、変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、前記変速クラッチ切替部材を回転させることによる変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる。
第2の発明に係る動力運搬車の変速クラッチ装置によれば、前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ付与する方向に前記第1及び第2のテンションアームを同時に回転させるように回転可能であり、かつ、前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ解除する方向に前記第1及び第2のテンションアームを同時に回転させるように回転可能であるブラケットをさらに備えているため、当該ブラケットを回転させることによって、前記第1及び第2のベルトへのテンションを同時に付与したり、解除したりすることができる。
動力運搬車1を前進方向に自走させている状態から後進方向に自走するように切り替える場合には、まず走行クラッチレバー15を押し下げる。これにより、第1及び第2の駆動プーリ7,8から第1及び第2の従動プーリ9,10へ動力がそれぞれ伝達されない状態となる。次いで、前後進切替レバー14を前進させるための前進位置から後進させるための後進位置に移動させることによって、図外のトランスミッションが動力運搬車1を後進させる方向の回転力を伝達する状態となる。次いで、走行クラッチレバー15の押し下げを解除することによって、第1及び第2の駆動プーリ7,8から第1及び第2の従動プーリ9,10へ動力がそれぞれ伝達される状態となる。また、動力運搬車1を後進方向に自走させている状態から前進方向に自走するように切り替える場合も、同様である。
また、変速クラッチ切替レバー16を低速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15を押し下げた場合には、図7に示すように、第1のテンションアーム17のテンションローラ19が、第2のテンションアーム18のテンションローラ24と第2のベルト12との距離と比べて、第1のベルト11に近づくとともに、第1及び第2のテンションアーム17,18のいずれの各テンションローラ19,24も第1及び第2のベルト11,12からそれぞれ離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。同様に、変速クラッチ切替レバー16を高速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15を押し下げた場合には、図8に示すように、第2のテンションアーム18のテンションローラ24が、第1のテンションアーム17のテンションローラ19と第1のベルト11との距離と比べて、第2のベルト12に近づくとともに、第1及び第2のテンションアーム17,18のいずれの各テンションローラ19,24も第1及び第2のベルト11,12からそれぞれ離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。
一方、変速クラッチ切替レバー16を低速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15の押し下げを解除した場合には、図9に示すように、第1のテンションアーム17のテンションローラ19が、第2のテンションアーム18のテンションローラ24と第2のベルト12との距離と比べて、第1のベルト11に近づくとともに、第1のテンションアーム17のテンションローラ19は第1のベルト11に押圧される一方、第2のテンションアーム18のテンションローラ24は第2のベルト12から離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。同様に、変速クラッチ切替レバー16を高速位置まで回転させ、走行クラッチレバー15の押し下げを解除した場合には、図10に示すように、第2のテンションアーム18のテンションローラ24が、第1のテンションアーム17のテンションローラ19と第1のベルト11との距離と比べて、第2のベルト12に近づくとともに、第2のテンションアーム18のテンションローラ24は第2のベルト12に押圧される一方、第1のテンションアーム17のテンションローラ19は第1のベルトから離反した状態となるように第1及び第2のテンションアーム17,18が固定されている。このような構成により、走行クラッチレバー15の押し下げを解除して動力運搬車1を自走させている状態において、変速クラッチ切替レバー16を低速位置から高速位置まで回転させるという操作を行うだけで、走行クラッチレバー15の操作を行うことなく、低速から高速への変速を行うことができる。また、走行クラッチレバー15の押し下げを解除して動力運搬車1を自走させている状態において、変速クラッチ切替レバー16を高速位置から低速位置まで回転させるという操作を行うだけで、走行クラッチレバー15の操作を行うことなく、高速から低速への変速を行うことができる。従って、変速を行う際に、動力を切断等するために走行クラッチの操作を行うことなく、変速比の選択操作を行うだけで変速を行うことができる。

Claims (3)

  1. 動力運搬車のエンジンに設けられた第1の駆動プーリ、及び前記動力運搬車の駆動輪に動力を伝達する減速機に設けられた第1の従動プーリに緩く巻き掛けられた環状の第1のベルトと、前記動力運搬車のエンジンに設けられた第2の駆動プーリ、及び前記動力運搬車の駆動輪に動力を伝達する減速機に設けられた第2の従動プーリに緩く巻き掛けられた環状の第2のベルトとへのテンションを付与又は解除するための動力運搬車の変速クラッチ装置であって、
    前記第1のベルトの一側に設けられ、前記第1のベルトにテンションを付与するテンションローラを一端に有し、前記第1のベルトへのテンションを付与する方向、又は前記第1のベルトへのテンションを解除する方向のいずれか一方に回転可能な第1のテンションアームと、
    前記第2のベルトの一側に設けられ、前記第2のベルトにテンションを付与するテンションローラを一端に有し、前記第2のベルトへのテンションを付与する方向、又は前記第2のベルトへのテンションを解除する方向のいずれか一方に回転可能な第2のテンションアームと、
    一端が前記第1のテンションアームの他端に第1のワイヤーを介して連結された回転可能な第1の変速クラッチアームと、
    一端が前記第2のテンションアームの他端に第2のワイヤーを介して連結された回転可能な第2の変速クラッチアームと、
    前記第1の変速クラッチアームの他端、及び前記第2の変速クラッチアームの他端に連結された回転可能な変速クラッチ切替部材とを備え、
    前記変速クラッチ切替部材は、前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向、又は前記第2のテンションアームを前記第2のベルトへのテンションを解除する方向に回転させるとともに前記第1のテンションアームを前記第1のベルトへのテンションを付与する方向に回転させる方向のいずれか一方に前記第1及び第2の変速クラッチアームをそれぞれ回転させることを特徴とする動力運搬車の変速クラッチ装置。
  2. 一端に前記第1及び第2のワイヤーをそれぞれ挿通可能な第1及び第2の挿通孔を有し、前記第1及び第2のワイヤーを前記第1及び第2の挿通孔にそれぞれ挿通した状態において、前記第1及び第2のテンションアームを前記第1及び第2のベルトへのテンションをそれぞれ付与する方向又は解除する方向のいずれか一方に同時に回転させるように回転可能であるブラケットをさらに備えたことを特徴とする動力運搬車の変速クラッチ装置。
  3. 前記第1のテンションアーム及び第1の変速クラッチアームがそれぞれ低速用のテンションアーム及び変速クラッチアームであり、前記第2のテンションアーム及び第2の変速クラッチアームがそれぞれ高速用のテンションアーム及び変速クラッチアームであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の動力運搬車の変速クラッチ装置。
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