JP2013233866A - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ランフラット走行時のバックリング抑制機能と通常走行時の優れた乗心地性能を、高度にバランスよく両立させて有するランフラットタイヤを提供すること。
【解決手段】左右のサイドウォール部にタイヤ幅方向横断面が三日月状のサイド補強層を有し、かつ、タイヤ赤道面で分割される領域にそれぞれ少なくとも1本以上の周方向主溝を有するランフラットタイヤにおいて、タイヤ径方向に凸状をなして湾曲し、その湾曲の曲率半径が最外ベルト層の曲率半径よりも小さい補強層を、該凸状補強層の頂点が前記主溝の幅内に位置するとともに、前記各領域の少なくとも1本ずつの主溝の下でかつベルト層よりも径方向外側に位置するようにして局所的に配置し、かつ、個々の該凸状補強層の全体が含まれるように、該凸状補強層の周囲を、該タイヤのCAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴムで覆ってなるランフラットタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明はランフラットタイヤに関する。
更に詳しくは、ランフラット走行時のバックリング発生が抑制されてランフラット耐久性が向上されているとともに、通常走行時には良好な乗心地性を有するランフラットタイヤに関する。
従来から、ランフラット用空気入りタイヤとして、サイドウォール部に硬質ゴムからなる断面三日月形状の補強ゴムを配置することにより、タイヤがパンクしたときには、主としてサイドウォール部とショルダー部で荷重を支えることで、所定の距離を安全走行できるようにした、所謂サイド補強型のランフラットタイヤが提案されている(特許文献1−2)。
このようなサイド補強型のランフラットタイヤにおいては、ランフラット走行時に、サイドウォール部で荷重を支えるため、トレッドのセンター部が浮き上がるバックリングが発生しやすいという問題がある。
このバックリングが発生すると、トレッドの両ショルダー部において接地圧が著しく高くなり、発熱と摩耗が一気に促進されるため、ランフラット耐久性が著しく低下してしまうという問題があった。このバックリング現象は、特にタイヤショルダー部に近い周方向主溝位置を起点にして発生しやすい。
このバックリング発生による問題を解決するために、サイドウォール部に横断面形状が三日月状をなすゴム補強層を備えるとともに、トレッドゴムを特定の体積弾性率値のゴムとするとともに、ベルト外周側にバックリング抑制のためにベルト層の2倍以上の圧縮剛性を有するベルト付加層を配設するという提案がされている(特許文献3)。
しかし、本発明者らの知見によれば、特許文献3に記載の提案のものでは、ベルト外周側に踏面全体にわたり高圧縮剛性のベルト付加層を設けるというものであることから、十分に高いバックリング抑制効果を必要な要部箇所で得ることは難しく、また、全体としての乗心地も良くはないものであった。すなわち、良好なバックリング抑制と乗心地の双方を高度にかつバランス良く得ることは実現できていないものであった。
また、主溝を有するキャップゴムと該キャップゴムの内周側に位置するベースゴムとを有するトレッド部と、該トレッド部の両側に位置し、サイド補強ゴム層を有する一対のサイドウォール部とを備えたサイド補強式ランフラットタイヤにおいて、該主溝より内周側かつ該主溝の近傍に、バックリングを抑制するバックリング抑制部材を備え、そのバックリング抑制部材の硬度をキャップゴムおよびベースゴムの硬度より高く設定するという提案がされている(特許文献4)。
しかし、本発明者らの知見によれば、特許文献4に記載の提案のものも、十分に高いバックリング抑制効果を得ることは難しく、また乗心地も良くはないものであり、バックリング抑制と乗心地の双方を一定レベルでは満たすものの、双方がバランス良くかつ十分高度に得られているとは言い難く、さらに改善が求められるものであった。特に、ランフラット耐久性の向上をめざして、単にベルト部の曲げ剛性を高めるというような改良だけでは、通常走行時の乗心地の著しい悪化を避けられないものであった。
特開2010−179851号公報 特開2010−264956号公報 国際公開第2003/024727号 特開2006−123829号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、ランフラット走行時のバックリング抑制機能と通常走行時の優れた乗心地性能を、高度にバランスよく両立させて有するランフラットタイヤを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明のランフラットタイヤは、以下の(1)の構成を有する。
(1)左右のサイドウォール部にタイヤ幅方向横断面が三日月状のサイド補強層を有し、かつ、タイヤ赤道面で分割される領域にそれぞれ少なくとも1本以上の周方向主溝を有するランフラットタイヤにおいて、タイヤ径方向に凸状をなして湾曲し、その湾曲の曲率半径が最外ベルト層の曲率半径よりも小さい補強層を、該凸状補強層の頂点が前記主溝の幅内に位置するとともに、前記各領域の少なくとも1本ずつの主溝の下でかつベルト層よりも径方向外側に位置するようにして局所的に配置し、かつ、個々の該凸状補強層の全体が含まれるように、該凸状補強層の周囲を、該タイヤのCAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴムで覆ってなることを特徴とするランフラットタイヤ。
また、かかる本発明のランフラットタイヤにおいて、好ましくは、以下の(2)〜(7)のいずれかであることが好ましい。
(2)前記凸状補強層が、タイヤ周方向に対して傾斜した1本のスチールワイヤもしくは複数本のスチールワイヤまたはスチールコードを撚り合わせたスチールコードから構成されてなることを特徴とする上記(1)記載のランフラットタイヤ。
(3)前記凸状補強層が、スチール製の板状部材からなることを特徴とする上記(1)記載のランフラットタイヤ。
(4)前記凸状補強層の曲率半径をR、最外ベルト層の曲率半径をRvとすると、以下の(a)式の関係を有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
R<Rv/10 ………(a)式
(5)前記凸状補強層の周囲を覆っているゴムのゴム硬度Hsが、前記CAPゴムのゴム硬度Hsよりも5〜30小さいことを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
(6)前記凸状補強層の幅L1が、主溝幅Wに対して、以下の(b)式の関係を有し、かつ、該凸状補強層の端点どうしを結んだ直線状位置でのゴム層の幅L2が以下の(c)式の関係を有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
0.8W≦L1≦4W ………(b)式
1.2L1≦L2 ………(c)式
(7)前記凸状補強層が複数個あり、該複数個の凸状補強層の間で、
(イ)該凸状補強層の形状および/または該凸状補強層の周囲を覆う前記ゴムの形状が相違している、
あるいは、
(ロ)該ゴムのJIS硬度Hsが相違している、
ことを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
請求項1にかかる本発明によれば、ランフラット走行時のバックリング抑制機能と通常走行時の優れた乗心地性能という両特性を、高度にバランスよく両立させて有するランフラットタイヤを提供することができる。
請求項2−7にかかる本発明によれば、上述した請求項1の本発明にかかる効果を、より高度にかつ明確に発揮することのできるランフラットタイヤを提供することができる。
本発明にかかるランフラットタイヤの1例を示すタイヤ子午線方向断面図である。 (a)〜(c)は、本発明にかかるランフラットタイヤにおける凸状補強層の機能を説明するモデル図である。 本発明にかかるランフラットタイヤにおける凸状補強層と、タイヤ周方向主溝および該凸状補強層を覆うゴムとの位置関係等を説明する概略モデル図である。 本発明にかかるランフラットタイヤにおける凸状補強層の形状の例をモデル的に示した概略斜視図である。 (a)〜(b)は、それぞれ本発明にかかるランフラットタイヤにおける凸状補強層の形状の例をモデル的に示したタイヤ子午線方向断面図であり、特に複数個の凸状補強層の間で、その形状および/または該凸状補強層の周囲を覆うゴムの形状が相違しているものの例を示したものである。
以下、更に詳しく本発明のランフラットタイヤについて、説明する。
図1は、本発明の空気入りランフラットタイヤの形態の1例を示したタイヤ子午線方向断面図である。ランフラットタイヤTは、トレッド部1、サイドウォール部2、ビード部3を有していて、左右一対のビードコア4間にカーカス層5が装架され、そのカーカス層5の端部はビードコア4の廻りにタイヤ内側から外側にビードフィラー6を包み込むように折り返されている。トレッド部1におけるカーカス層5の外周側には、少なくとも2層のベルト層7、8が配置されている。ベルト層7、8は、たとえば、タイヤ周方向に対して20°〜40°傾斜する複数本のスチールコードからなり、かつ層間でスチールコードが互いに交差するように配置されている構成などが採用される。該ベルト層7、8の外周側には有機繊維コードをタイヤ周方向に巻回してなるベルトカバー層(図示せず)が配置されていてもよい。
本発明のランフラットタイヤTは、左右のサイドウォール部2にタイヤ幅方向横断面が三日月状のサイド補強層9を有し、かつタイヤ赤道面Cで分割される領域にそれぞれ少なくとも1本以上の周方向主溝10を有するものであり、さらに、タイヤ径方向に凸状をなして湾曲し、その湾曲の曲率半径が最外ベルト層7の曲率半径よりも小さい凸状補強層11を、該凸状補強層11の頂点Pが前記主溝10の幅内に位置するとともに、前記各領域の少なくとも1本ずつの主溝10の下でかつベルト層7、8よりも径方向外側に位置するようにして局所的に配置させて、かつ、個々の該凸状補強層11の全体が含まれるように、該凸状補強層11の周囲を、該タイヤのCAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴム12で覆ってなることを特徴とする。
かかる構成の本発明のランフラットタイヤによれば、図2(a)〜(c)にモデル図を示したように、ランフラット状態でバックリングが起こる起点となりやすい主溝10(図2では図示せず)の下に凸状補強層11が配置されていることにより、バックリングさせようとするタイヤ径方向でタイヤ中心軸方向に向かう圧縮応力(図2(a)のF1)が働いたときに、該凸状補強層11が元の曲率半径に戻ろうとする復元力(図2(b)のF2)が働き、バックリングを良好に抑制することができる。図2(c)は、上述した圧縮応力F1および復元力F2のいずれもほとんど作用していない通常状態を示している。
上記のように、凸状補強層11がランフラット状態時にバックリング発生を抑制するように作用する一方で、該凸状補強層11はその周りがCAPゴムよりもJISゴム硬度Hsが小さいゴム12で覆われていることにより、トレッド部1の剛性を適度に緩和させることができる。その結果、通常時には良好な乗心地性能を発揮することができるのである。
図1の例においては、タイヤ赤道面Cで分割される領域にそれぞれ主溝10を2本ずつ設けている例を示しているが、凸状補強層11を配置しているのは、各1本の主溝10の下だけである。このように、本発明を実施するにあたっては、全ての主溝10の下に凸状補強層11を設ける必要はなく、各領域で少なくとも1本の主溝10の下に設けることによって本発明の効果を得ることができる。
凸状補強層11は、タイヤ幅方向の全幅にわたって連続して配設すると、トレッド部の剛性を著しく大きくさせ通常時の乗心地を低下させるので、タイヤ幅方向で、局所的に配置させること、かつ凸状補強層11の頂点Pがバックリングが起こる起点となりやすい主溝10の下でかつ該主溝の幅W内に位置するように配設することが重要である。該位置において、バックリングさせようとするタイヤ径方向でかつタイヤ中心軸方向に向かう圧縮応力(図2のF1)が他の位置と比較して大きいので、該位置に凸状補強層11の頂点Pを位置させるようにして局所的に配設することが本発明の効果を大きく得ることができるからである。該凸状補強層11は、タイヤ周方向には全周にわたり連続して存在することがよい。図3はそうした位置関係等を示したものである。
また、個々の該凸状補強層11は、その全体が含まれるように、該凸状補強層11の周囲を該タイヤのCAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴム12で覆われていることが、良好な乗心地を達成する上で重要である。ここで、「ゴム12で覆われている」とは、凸状補強層11が露出することなく、ゴム12に埋設されている状態をいう。露出をしているとその部分の存在によって良好な乗心地を実現することが難しくなる。
凸状補強層11は、タイヤ周方向に対して傾斜した1本のスチールワイヤもしくは複数本のスチールワイヤまたはスチールコードを撚り合わせたスチールコードから構成されているものを用いることが好ましい。スチール製のワイヤもしくはコードを使用することにより高い補強効果を得ることができるからである。
凸状補強層11を、スチールワイヤあるいはスチールコードで構成する場合、該スチールワイヤあるいは該スチールコードに、タイヤ周方向に対して傾斜角を持たせて配列することによって該凸状補強層11を形成すると、面外曲げ剛性をより大きくすることができ、補強効果をさらに向上させることができるので好ましい。図4(a)は、スチールワイヤあるいはスチールコード13をタイヤ周方向Dに対して平行に(傾斜させずに)凸状補強層11を構成した場合の構造をモデル的に示したものである。図4(b)は、スチールワイヤあるいはスチールコード13をタイヤ周方向Dに対して傾斜させて凸状補強層11を構成した場合の構造をモデル的に示したものである。面外曲げ剛性をより大きくすることができ、補強効果をさらに向上させることができる。この(b)の場合が、面外曲げ剛性をより大きくすることができ補強効果をさらに向上させることができるので好ましい。スチールワイヤあるいはスチールコードを使用して凸状補強層11を形成する場合には、ゴムを含浸させて湾曲した板状に成形をするのがよい。
また、ワイヤやコードを用いずに、スチール製の板状部材を用いて凸状補強層11を構成することもできる。板状の部材を使用することによって補強効果をより高めることが可能であり、また、厚さや形状など成形の自由さが大きいという利点がある。
また、タイヤ子午線方向断面上で、凸状補強層11の曲率半径をR、最外ベルト層(図1で7)の曲率半径をRvとすると、以下の(a)式の関係を有するように凸状補強層を形成するのが好ましい。凸状補強層11の曲率を、最外ベルト層の曲率半径よりも(a)式の関係を満たす範囲内で小さくすることにより、補強効果をより顕著にかつ大きくでき、優れたバックリング抑制効果を得ることができるからである。
R<Rv/10 ………(a)式
凸状補強層11は、その全体が含まれるように、凸状補強層11の周囲を該タイヤのCAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴム12で覆われていることが、良好な乗心地を達成する上で重要であるが、ゴム12のゴム硬度Hsは、CAPゴムのゴム硬度Hsよりも5〜30小さいことが好ましい。ここで、ゴム硬度Hsは、JISゴム硬度Hsである。
凸状補強層の周囲を覆っているゴム12のゴム硬度HsをCAPゴムよりも柔らかくすることは、路面からのショック緩和性を良化する上で重要であり、また、過度にCAPゴムよりも柔らかすぎる場合は、タイヤのトレッド性能を発揮できなくなることから、差は30以下であることが好ましい。
また、本発明者らの知見によれば、凸状補強層11の幅L1が、主溝幅Wに対して以下の(b)式の関係を有し、かつ凸状補強層11の端点どうしを結んだ直線状の位置でのゴム層の幅L2と以下の(c)式の関係を有するものであることが、本発明の効果を高く得る上で好ましい。
0.8W≦L1≦4W ………(b)式
1.2L1≦L2 ………(c)式
凸状補強層11の幅L1が、上記範囲未満であると、十分なバックリング抑制効果が得られず、また、上記範囲よりも大きいとタイヤ重量が増加しすぎてしまうので好ましくない。また、L2が上記範囲未満になると、通常走行時にも凸状補強層11の曲げ剛性が過度に働いて、乗心地性能が悪化してしまう方向であり好ましくない。
一般的に、凸状補強層11の幅L1は10〜40mmの範囲とするのが好ましい。また、凸状補強層11の厚さは、0.8〜1.5mmの範囲とするのが好ましい。
また、ゴム層12の形状は、上記の(b)式、(c)式を満たせば、タイヤ踏面や溝底面に一部が露出していてもよく、特に限定はされない。
さらに、好ましくは、凸状補強層11が複数個あり、該複数個の凸状補強層11の間で、
(イ)該凸状補強層の形状および/または該凸状補強層の周囲を覆う前記ゴムの形状が相違している、
あるいは、
(ロ)該ゴムのJIS硬度Hsが相違している、
ことが好ましい。
特に、キャンバー角度のついた車両に装着されて使用される場合には、車両内側に位置するタイヤの方がバックリングが発生しやすいものである。そのため、車両装着時のタイヤ内側と外側とで、凸状補強層の幅、曲率半径、コードの傾斜角度、ゴム層の幅・厚さ、ゴム層のゴム硬度Hsを変えて面外曲げ剛性を変えることにより、よりバックリングが発生しやすいタイヤにより有効に本発明の効果を与えるようにすることができる。
また、凸状補強層11の頂点Pからの左右幅を非対称(左右長さが等しくない形状)にしたり、タイヤ内に複数配置された凸状補強層11どうしをタイヤ赤道面に対して左右非対称にすること等によっても、同様な車両装着時のタイヤ内側と外側とで差異を有するようにして、全体でバランス良く、より有効に本発明の効果を与えるようにすることができる。
一般に、凸状補強層の補強効果をより大きなものとして得るには、上記した変更要素で言うと、凸状補強層の幅はより広く、曲率半径はより小さく、ワイヤもしくはコードのタイヤ周方向に対する傾斜角度はより大きく、ゴム層12の幅・厚さはより小さく、ゴム層12のゴム硬度Hsはより高くすることにより得ることができる。
図5(a)〜(b)は、それぞれ、特に複数個の凸状補強層11A、11Bの間で、その形状が相違しているものの例を示したものである。
以下、実施例により本発明のランフラットタイヤについて具体的に説明をする。
タイヤサイズ235/50R18、リムサイズ18x7Jの空気入りランフラットタイヤを用いて、評価車両RAV4に装着し、空気圧230kPa(通常走行時想定)、同50kPa(ランフラット走行時想定)として、下記の方法により、乗心地性能とバックリング抑制性能について評価をした。
(1)乗心地性能:
空気圧を230kPaに設定し、特殊試験路を時速50kmで走行したときの乗心地を官能評価により評価した。評価は、従来のランフラットタイヤ(凸状補強層が無いもの)の乗心地を100としたときの指数で表した。数値が大きい方が乗心地が良好であることを表している。
(2)バックリング抑制性能:
静的タイヤ接地形状計測器を用いて測定をした。空気圧を50kPaに設定し、踏面の中央部とバックリング発生部との接地圧差を求め、従来品の場合を100としたときの指数で表した。接地圧差は大きいほど、バックリングが激しく大であることに対応しているものであり、接地圧差の逆数を用いて上記指数で表した。指数は大きい方が接地圧差が小さく、バックリング抑制性能・効果が大きいことを示している。
実施例1−10、従来例1、比較例1
凸状補強層の有無と該補強層の形状を種々変更し(実施例1−10)、従来例(補強層なし)、比較例1(凹状補強層の使用)、比較例2(補強ゴムを使用せず)とも併せて、評価をした。凸状補強層は、ゴム含浸スチールコードあるいはスチール板から形成したものである。
各試験ランフラットタイヤの詳細、評価結果を表1に示した。
本発明にかかるランフラットタイヤは、乗心地性能とバックリング抑制性能の双方において良好な特性を示し、優れたランフラットタイヤであることがわかる。
Figure 2013233866
Figure 2013233866
1:トレッド部
2:サイドウォール部
3:ビード部
4:ビードコア
5:カーカス層
6:ビードフィラー
7:ベルト層(最外ベルト層)
8:ベルト層
9:タイヤ幅方向横断面が三日月状のサイド補強層
10:周方向主溝
11(11A、11B):凸状補強層
12:CAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴム
13:スチールワイヤあるいはスチールコード
T:ランフラットタイヤ
C:タイヤ赤道面
D:タイヤ周方向
P:凸状補強層11の頂点
F1:バックリングさせようとするタイヤ径方向の圧縮応力
F2:凸状補強層11が元の曲率半径に戻ろうとする復元力

Claims (7)

  1. 左右のサイドウォール部にタイヤ幅方向横断面が三日月状のサイド補強層を有し、かつ、タイヤ赤道面で分割される領域にそれぞれ少なくとも1本以上の周方向主溝を有するランフラットタイヤにおいて、タイヤ径方向に凸状をなして湾曲し、その湾曲の曲率半径が最外ベルト層の曲率半径よりも小さい補強層を、該凸状補強層の頂点が前記主溝の幅内に位置するとともに、前記各領域の少なくとも1本ずつの主溝の下でかつベルト層よりも径方向外側に位置するようにして局所的に配置し、かつ、個々の該凸状補強層の全体が含まれるように、該凸状補強層の周囲を、該タイヤのCAPゴムよりもゴム硬度Hsが小さいゴムで覆ってなることを特徴とするランフラットタイヤ。
  2. 前記凸状補強層が、タイヤ周方向に対して傾斜した1本のスチールワイヤもしくは複数本のスチールワイヤまたはスチールコードを撚り合わせたスチールコードから構成されてなることを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記凸状補強層が、スチール製の板状部材からなることを特徴とする請求項1記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記凸状補強層の曲率半径をR、最外ベルト層の曲率半径をRvとすると、以下の(a)式の関係を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
    R<Rv/10 ………(a)式
  5. 前記凸状補強層の周囲を覆っているゴムのゴム硬度Hsが、前記CAPゴムのゴム硬度Hsよりも5〜30小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
  6. 前記凸状補強層の幅L1が、主溝幅Wに対して、以下の(b)式の関係を有し、かつ、該凸状補強層の端点どうしを結んだ直線状位置でのゴム層の幅L2が以下の(c)式の関係を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
    0.8W≦L1≦4W ………(b)式
    1.2L1≦L2 ………(c)式
  7. 前記凸状補強層が複数個あり、該複数個の凸状補強層の間で、
    (イ)該凸状補強層の形状および/または該凸状補強層の周囲を覆う前記ゴムの形状が相違している、
    あるいは、
    (ロ)該ゴムのJIS硬度Hsが相違している、
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
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