JP2013231317A - トンネル掘削機 - Google Patents

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Abstract

【課題】カッタヘッド内周部の切削性の向上や泥土化を効果的に図ることができて大断面のトンネルを掘削するのに好適なトンネル掘削機を提供する。
【解決手段】カッタヘッド12を内周カッタ12Bと外周カッタ12Aとに分割形成して各々独立した駆動モータ37,22で回転可能に設けると共に、カッタヘッド後方に画成されたチャンバ33内を通る内周カッタの回転軸25上に外周カッタ用ロータリジョイント26を嵌装し、外周カッタ用ロータリジョイントの外周から放射状に延出した複数本の筒状フレーム58を、内周カッタの周囲から放射状に延出した外周カッタの複数本のカッタスポーク13にそれぞれ接続し、筒状フレーム内に少なくともカッタスポーク13の加泥注入口43に通じる加泥剤の供給配管を通した。
【選択図】図1

Description

本発明は、カッタヘッドを内周カッタと外周カッタとに分割形成して大断面のトンネルを掘削するのに好適なトンネル掘削機に関する。
一般に、大断面(例えばφ16m)のトンネルを掘削する大口径の泥土圧シールド掘削機等において、カッタヘッド内周部の切削性や泥土化の改善を図るのに、カッタヘッドを内周カッタと外周カッタとに分割形成する、所謂二重カッタ方式を採用するのが有効であることが知られている。この種のシールド掘削機として、例えば特許文献1や特許文献2に開示されたものがある。
特許文献1は、カッタヘッドを中央小円部(内周カッタ)とその外周環部(外周カッタ)に分割形成し、両者をひとつの回転駆動手段で回動し、しかも外周環部の回転方向にかかわらず常に中央小円部の回転方向が一定になる回転動力伝達手段を設け、さらには中央小円部の回転軸を伸縮可能な二重軸構造とし、内部に油圧ジャッキを配設している。
これにより、カッタヘッドの外周環部が正逆両回転しても、中央小円部は常に一定方向に回転し、その中央小円部を常に一定土圧で保持しつつ回転する。そして、中央小円部の回転軸を油圧ジヤツキにより伸縮可能としたことにより、油圧力によって中央小円部が受ける土圧を検出でき、その検出値に応じて伸縮させることにより土圧をも制御できるとしたものである。
特許文献2は、シールド本体の前部に、駆動モータにより回転駆動されるカッタヘッドを設け、このカッタヘッドの前面には放射方向に複数のスポークを設けて、これらスポークに取り付けたカッタにより掘削された土砂を、スポーク間に開口された土砂取込み口よりチャンバ内へ取込むようにしたシールド掘進機において、上記カッタヘッドの中心部に3本スポーク形の中央切削カッタ(内周カッタ)を、そしてチャンバ内の中心部に中央アジテータを設けると共に、これら中央切削カッタ及び中央アジテータを、上記カッタヘッド(外周カッタ)の駆動モータとは別個の駆動モータで回転駆動するようにしている。
これにより、カッタヘッドの中心付近の土砂取込み性が向上すると共に、チャンバ中心付近の土砂流動性もよくなるため、掘削能率も向上するとしたものである。
特公平6−31543号公報 特開平6−240988号公報
ところが、特許文献1に開示されたものにあっては、掘削時の土圧を制御して切羽安定効果が得られるが、中央小円部がひとつの回転駆動手段により外周環部内において、差動歯車機構や内,外周の爪車等からなる回転動力伝達手段を介して、外周環部の回動方向にかかわらず常に回転方向が一定になるようになっているため、駆動系が頗る繁雑となって信頼性が低くコストアップを招来すると共に、中央小円部の回転速度を上げてカッタヘッド内周部における切削性の改善を図ることができないことから、大口径の泥土圧シールド掘削機等への適用が不可能であるという問題点があった。
一方、特許文献2に開示されたものにあっては、中央切削カッタ及び中央アジテータを、カッタヘッドの駆動モータとは別個の駆動モータで回転駆動することで、土砂取込み性や土砂流動性に加えてカッタヘッド内周部における切削性の改善を図ることができるが、泥土化対策が施されていないので、大口径の泥土圧シールド掘削機等への適用が不可能であるという問題点があった。即ち、大断面(例えばφ16m)のトンネルを掘削する際には、掘削断面に均一に加泥剤を添加することが重要であり、特に、カッタヘッドの外周側へより多く添加することが求められるが、それが実現されないのである。
そこで、本発明は、カッタヘッド内周部の切削性の向上や泥土化を効果的に図ることができて大断面のトンネルを掘削するのに好適なトンネル掘削機を提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するための本発明に係るトンネル掘削機は、
カッタヘッドを掘削機本体の前部に回転可能に支持したトンネル掘削機において、
前記カッタヘッドを内周カッタと外周カッタとに分割形成して各々独立した回転駆動手段で回転可能に設けると共に、
前記カッタヘッド後方に画成されたチャンバ内を通る内周カッタの回転軸上に外周カッタ用ロータリジョイントを嵌装し、
前記外周カッタ用ロータリジョイントの外周から放射状に延出した複数本の筒状フレームを、内周カッタの周囲から放射状に延出した外周カッタの複数本のカッタスポークにそれぞれ接続した、
ことを特徴とする。
また、
前記筒状フレームの外周に前記チャンバ内に取り込まれた土砂を撹拌する複数本の撹拌翼を取着した、
ことを特徴とする。
また、
前記内周カッタは前後方向にスライド可能に設けられる、
ことを特徴とする。
また、
前記内周カッタと外周カッタは伴に前記カッタヘッド後方にチャンバを仕切るバルクヘッドに各々独立して支持されることを特徴とする。
また、
前記内周カッタは、回転軸から放射方向に複数本のカッタスポークを設け、これらカッタスポークの前面部に取着したカッタビットにより掘削された土砂をカッタスポーク間に開口された土砂取込み口よりチャンバ内に取り込むと共に、カッタスポークの後面部にはチャンバ内に取り込まれた土砂を撹拌する複数本の撹拌翼を取着したことを特徴とする。
本発明に係るトンネル掘削機によれば、カッタヘッドを内周カッタと外周カッタとに分割形成して各々独立した回転駆動手段で回転可能に設けたので、内周カッタの回転速度を上げるなどしてカッタヘッド内周部における切削性の向上が図れると共に駆動系の簡略化により信頼性を高められると共にコストダウンが図れる。
また、内周カッタの回転軸上に嵌装された外周カッタ用ロータリジョイントの外周から放射状に延出した複数本の筒状フレームを外周カッタの複数本のカッタスポークにそれぞれ接続したので、該筒状フレーム内に少なくとも加泥剤の供給配管を通すことで、外周カッタの各カッタスポークにおける効果的な位置から加泥剤を切羽やチャンバ内に供給でき、効率良く泥土化が図れる。
これらの結果、大断面のトンネルを掘削するのに好適なトンネル掘削機が実現される。
本発明の一実施例を示す泥土圧シールド掘削機の全体構成図である。 同じく泥土圧シールド掘削機の正面図である。 図1のA−A断面図である。 同じく内周カッタの作動状態を示す泥土圧シールド掘削機の要部拡大図である。 同じくロータリジョイント部の変形例を示す泥土圧シールド掘削機の要部拡大図である。
以下、本発明に係るトンネル掘削機を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例を示す泥土圧シールド掘削機の全体構成図、図2は同じく泥土圧シールド掘削機の正面図、図3は図1のA−A断面図、図4は同じく内周カッタの作動状態を示す泥土圧シールド掘削機の要部拡大図、図5は同じくロータリジョイント部の変形例を示す泥土圧シールド掘削機の要部拡大図である。
図1乃至図3に示すように、泥土圧シールド掘削機(トンネル掘削機)の筒状をなす掘削機本体10のバルクヘッド11にはカッタヘッド12が回転自在に支持されると共に、このカッタヘッド12は外周カッタ12Aとその中央に位置する内周カッタ(中央切削カッタとも謂う)12Bとに同心円状に分割形成される。
前記外周カッタ12Aは、その回転中心から放射状をなして周方向へ複数本(図示例では長,短合せて16本)に亘って配設されるカッタスポーク13が中間リング14と外周リング15とに固定されてなる。カッタスポーク13及び外周リング15の前面部には多数の各種カッタビット16が取着されている。また、周方向に等配された4本のカッタスポーク13には、カッタヘッド12の径方向(カッタスポーク13の長手方向)へ油圧ジャッキ17により伸縮(出没)可能に、コピーカッタ18が装着される。
また、外周カッタ12Aは、前記中間リング14部において、中間ビーム19及びカッタドラム20を介してベアリング21により回転自在に装着される。このベアリング21は外周カッタ12Aに作用する負荷の内のスラスト力とラジアル力とモーメント力の三軸方向の荷重を担持するリングギア付き三軸コロ軸受からなる。
そして、前記ベアリング21のリングギア部21aには、複数個(図示例では26個)からなる駆動モータ(回転駆動手段)22の駆動ギア23が噛み合っている。従って、駆動モータ22の駆動により駆動ギア23が回転すると、ベアリング21のリングギア部21aを介して外周カッタ12Aが回転駆動される。このベアリング21と駆動モータ22はベアリングハウジング24を介してバルクヘッド11に支持される。
前記内周カッタ12Bは、その回転軸25が、バルクヘッド11に円盤状フレーム59を介して固設された外周カッタ用ロータリジョイント26の図示しない固定リングに回転自在で且つ前後方向にスライド可能に支持されてなる。
前記ロータリジョイント26の外周からは、略L字状の複数本の筒状フレーム58が放射状に延出され、それらの先端部が外周カッタ12Aの複数本のカッタスポーク13にそれぞれ接続されている。そして、各筒状フレーム58内には、前記コピーカッタ18の油圧ジャッキ17に対し圧油を給排したり、前記カッタスポーク13の加泥注入口43へ加泥剤を供給したり、前記各種カッタビット16の摩耗を検知する信号等を送信するための図示しない配管、配線が通される。尚、前記ロータリジョイント26から掘削機本体10側への前記配管、配線は円盤状フレーム59と後述する支持筒部40内を通される。
前記回転軸25の前端には筒部27を介してフィッシュテールカッタ28が取着されると共に、筒部27の外周から放射状をなして周方向へ複数本(図示例では4本)に亘ってカッタスポーク29が配設され、それらの先端が外周リング29aで連結されている。カッタスポーク29の前面部には多数の各種カッタビット30が取着されている。
そして、周方向に等配された2本のカッタスポーク29には、カッタヘッド12の径方向(カッタスポーク29の長手方向)へ油圧ジャッキ31により伸縮(出没)可能に、コピーカッタ32が装着される。また、カッタスポーク29の後面部には複数本の撹拌翼34が取着され、前記バルクヘッド11により画成されたチャンバ33内に取り込まれた土砂に後述する内周カッタ用ロータリジョイント42を介して供給される加泥剤を加えて撹拌し、泥土化し得るようになっている。
一方、回転軸25の後端には、カッタドラム35を介してベアリング36が連接される。このベアリング36は内周カッタ12Bに作用する負荷の内のスラスト力とラジアル力とモーメント力の三軸方向の荷重を担持するリングギア付き三軸コロ軸受からなる。
そして、前記ベアリング36のリングギア部36aには、複数個(図示例では3個)からなる駆動モータ(回転駆動手段)37の駆動ギア38が噛み合っている。従って、駆動モータ37の駆動により駆動ギア38が回転すると、ベアリング36のリングギア部36aを介して内周カッタ12Bが回転駆動される。
前記ベアリング36と駆動モータ37はベアリングハウジング39に支持され、このベアリングハウジング39はバルクヘッド11の支持筒部40内を油圧式のスライドジャッキ41により支持部材70に反力をとって前後方向(掘進方向)にスライド可能になっている。また、支持筒部40には、ベアリングハウジング39が内周カッタ12Bの回転反力を取りながらスライドすることができるように、図示しない回転止め付きガイドが装備されている。さらに、前記ベアリングハウジング39には、前記コピーカッタ32の油圧ジャッキ31に対し圧油を給排したり、内周カッタに前述した加泥剤を供給したりするための内周カッタ用ロータリジョイント42の図示しない固定リングが支持されている。
前記掘削機本体10の内部には左右一対のスクリューコンベヤ44が配設され、カッタヘッド12で掘削された土砂をトンネルの後方へ排出可能になっている。即ち、各スクリューコンベヤ44の前端部(取出口)がバルクヘッド11の下部を貫通してチャンバ33に開口すると共に、後下部に設けた排出口(ジャッキ45駆動のゲート46で開閉される)がトンネル内の長手方向に配設された図示しないベルトコンベア上に対向するのである。このスクリューコンベヤ44は、後上がりに傾斜して配置された円筒管44aの内部に、駆動モータ44bによって回転可能にスクリュー翼44cが装着されてなる。
前記掘削機本体10の内周部には、覆工部材としてトンネルの内周面に構築された(組み立てられた)既設のセグメントSに対し伸縮し得る推進ジャッキ47が円周方向へ所定間隔離間して多数本(図示例では50本)配設される。また、掘削機本体10の後端部(スキンプレート)は、テールシール48を介して前記既設セグメントSの外周に嵌合している。また、掘削機本体10の後部にはリングガータ56を介して前記セグメントSを組み立てるエレクタ49と後方張出台50が組み付けられ、この後方張出台50上に、組み立てたセグメントSの真円保持を行うセグメントアジャスタ51や旋回式組立足場52が装備される。尚、図1中53は外周カッタ12Aの後面部から突出した複数本の撹拌翼で、54はバルクヘッド11の前面部から突出した複数本の撹拌翼である。
このように構成されるため、泥土圧シールド掘削機による掘削にあたっては、先ず、全ての推進ジャッキ47が縮んだ初期位置(図1の状態)で、駆動モータ22及び37を駆動してカッタヘッド12を回転させる。つまり、外周カッタ12Aと内周カッタ12Bを伴に回転させるのである。
次に、前記状態から全て又は任意の推進ジャッキ47を伸ばして掘削機本体10を1ストローク推進(前進)させる。この際、推進反力は既設セグメントSで受ける。そして、この推進により、カッタヘッド12に装着された多数の各種カッタビット16及び30が前方の地盤を掘削する。掘削された土砂は、外周カッタ12Aにおいてはカッタスポーク13間に開口された土砂取込み口55Aから、また、内周カッタ12Bにおいてはカッタスポーク29間に開口された土砂取込み口55Bからそれぞれチャンバ33内取り込まれ、このチャンバ33内からスクリューコンベヤ44等によって外部に排出される。
次に、カッタヘッド12の旋回を止めた状態で、推進ジャッキ47を部分的に順次縮めてエレクタ49及びセグメントアジャスタ51によりセグメントSを組み立てると共にその真円保持を行う。以降、前述した工程を繰り返して、所定長さのトンネルを掘削・形成していく。
そして、上記一連の掘進下において、外周カッタ12Aの突出状態にあるコピーカッタ18によりトンネルの余掘りが可能となっていると共に、内周カッタ12Bの突出状態にあるコピーカッタ32により内周カッタ12Bの外周と外周カッタ12Aの内周との隙間が掘削可能となっているので掘削効率が高められる。
また、内周カッタ12Bにおけるカッタスポーク29の後面部には複数本の撹拌翼34が取着されているので、筒状フレーム58による撹拌効果と相俟って、チャンバ33内における内周カッタ12B付近の土砂の流動性及び泥土化が向上し、内周カッタ12Bにおける前述した土砂取込み口55Bからの土砂の取込み性が一段と向上する。これによって、アジテータ及びこれの駆動モータ等を用いないで済む。
また、内周カッタ12Bの回転軸25上に嵌装された外周カッタ用ロータリジョイント26の外周から放射状に延出した複数本の筒状フレーム58を外周カッタ12Aの複数本のカッタスポーク13にそれぞれ接続して該筒状フレーム58内に少なくとも加泥剤の供給配管を通したので、外周カッタ12Aの各カッタスポーク13における効果的な位置から加泥剤を切羽やチャンバ33内に供給でき、効率良く泥土化が図れる。これにより、大断面のトンネルを掘削するのに好適となる。
また、万が一、内周カッタ12Bの駆動系が故障して回転不能になった場合は、先ず、コピーカッタ32を一旦縮めた後、図4に示すように、スライドジャッキ41を収縮して内周カッタ12Bを外周カッタ12Aと面一になるまで後退させる。その後、外周カッタ12Aを回転させて、所定の回転位相合せ手段により、外周カッタ12Aの内周面(厳密にはカッタスポーク13の内端面)に形成した係合孔57が前記コピーカッタ32と位相が一致したら、コピーカッタ32を再び突出させて前記係合孔57に挿入すれば、内周カッタ12Bと外周カッタ12Aが連結される。これにより、内周カッタ12Bと外周カッタ12Aは外周カッタ駆動用の駆動モータ22により一体回転され、内周カッタ12Bの空転等が未然に回避される。
また、内周カッタ12Bを前方へスライドさせた状態の仮壁掘進時等において、大きな推進力が内周カッタ12Bに過負荷した場合は、これをスライドジャッキ41のストロークセンサや油圧センサ等で検知して、内周カッタ12Aをスライドジャッキ41の収縮により後方へスライドさせるので、内周カッタ12Bの過負荷を効果的に吸収することができ、内周カッタ12Bの破損等を未然に回避できる。この際、コピーカッタ32を突出させた状態のまま外周カッタ12Aの直前まで後退させても良いし、コピーカッタ32を縮めた状態のまま内周カッタ12Bを外周カッタ12Aと面一になるまで後退させても良い。
また、内周カッタ12Bを前方へスライドさせた状態では、芯抜き効果と加泥剤撹拌向上効果により高速掘進時のトルク低減が図れる一方、内周カッタ12Bを後方へスライドさせた状態では、立坑組立時の機長短縮が図れるという利点も得られる。
そして、本実施例では、内周カッタ12Bと外周カッタ12Aを各々独立した駆動モータ22,37で回転させるので、特許文献1のように差動歯車機構や内,外周の爪車等からなる回転動力伝達手段を用いる場合と比べ、駆動系の簡略化により信頼性を高められると共にコストダウンが図れる。
また、内周カッタ12Bの回転速度を外周カッタ12Aの回転速度如何に拘わらず任意に上昇させられるので、例えばφ16mの大口径のカッタヘッド12であっても、掘削効率や撹拌効率を高められ、カッタ全体のカッタトルクや電力量の低減が図れるという利点もある。
また、内周カッタ12Bと外周カッタ12Aは伴にバルクヘッド11に各々独立して支持されるので、特許文献1及び2のように内周カッタ部が外周カッタ部に内装されて個別駆動される場合と比べ、外周カッタ12Aの駆動モータ22の負荷が、内周カッタ部の重量分だけ軽減できる利点もある。
また、図5に示すように、撹拌機能を有する複数本の筒状フレーム58をロータリジョイント26の前後方向中間部からそれぞれ延出して、これらの筒状フレーム58の外周に複数本の撹拌翼58aを取着して、撹拌機能をより一層高めるのも好適である。この場合、筒状フレーム58の形状、材質、剛性、強度等を考慮する必要がある。また、筒状フレーム58の形状は、略L字状に限らず、直線形状や円弧状であっても良い。
尚、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、カッタスポーク13,29及びコピーカッタ18,32の本数変更等各種変更が可能であることはいうまでもない。また、本発明は面盤を有するカッタヘッドにも適用することができる。
本発明に係るトンネル掘削機は、カッタヘッド内周部の切削性の向上や泥土化を効果的に図ることができるので、大断面のトンネルを掘削する泥土圧シールド掘削機に用いて好適である。
10 掘削機本体
11 バルクヘッド
12 カッタヘッド
12A 外周カッタ
12B 内周カッタ
13 カッタスポーク
14 中間リング
15 外周リング
16 各種カッタビット
17 油圧ジャッキ
18 コピーカッタ
19 中間ビーム
20 カッタドラム
21 ベアリング
21a リングギア部
22 駆動モータ(回転駆動手段)
23 駆動ギア
24 ベアリングハウジング
25 回転軸
26 外周カッタ用ロータリジョイント
27 筒部
28 フィッシュテールカッタ
29 カッタスポーク
29a 外周リング
30 各種カッタビット
31 油圧ジャッキ
32 コピーカッタ
33 チャンバ
34 撹拌翼
35 カッタドラム
36 ベアリング
36a リングギア部
37 駆動モータ(回転駆動手段)
38 駆動ギア
39 ベアリングハウジング
40 支持筒部
41 スライドジャッキ
42 内周カッタ用ロータリジョイント
43 加泥注入口
44 スクリューコンベヤ
44a 円筒管
44b 駆動モータ
44c スクリュー翼
45 ジャッキ
46 ゲート
47 推進ジャッキ
48 テールシール
49 エレクタ
50 後方張出台
51 セグメントアジャスタ
52 旋回式組立足場
53 撹拌翼
54 撹拌翼
55A 土砂取込み口
55B 土砂取込み口
56 リングガータ
57 係合孔
58 筒状フレーム
58a 撹拌翼
59 円盤状フレーム
70 支持部材
S セグメント

Claims (5)

  1. カッタヘッドを掘削機本体の前部に回転可能に支持したトンネル掘削機において、
    前記カッタヘッドを内周カッタと外周カッタとに分割形成して各々独立した回転駆動手段で回転可能に設けると共に、
    前記カッタヘッド後方に画成されたチャンバ内を通る内周カッタの回転軸上に外周カッタ用ロータリジョイントを嵌装し、
    前記外周カッタ用ロータリジョイントの外周から放射状に延出した複数本の筒状フレームを、内周カッタの周囲から放射状に延出した外周カッタの複数本のカッタスポークにそれぞれ接続した、
    ことを特徴とするトンネル掘削機。
  2. 前記筒状フレームの外周に前記チャンバ内に取り込まれた土砂を撹拌する複数本の撹拌翼を取着したことを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機。
  3. 前記内周カッタは前後方向にスライド可能に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のトンネル掘削機。
  4. 前記内周カッタと外周カッタは伴に前記カッタヘッド後方にチャンバを仕切るバルクヘッドに各々独立して支持されることを特徴とする請求項1,2又は3に記載のトンネル掘削機。
  5. 前記内周カッタは、回転軸から放射方向に複数本のカッタスポークを設け、これらカッタスポークの前面部に取着したカッタビットにより掘削された土砂をカッタスポーク間に開口された土砂取込み口よりチャンバ内に取り込むと共に、カッタスポークの後面部にはチャンバ内に取り込まれた土砂を撹拌する複数本の撹拌翼を取着したことを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載のトンネル掘削機。
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