JP2013231292A - 軒先カバー取付機構及びこれに用いる軒先カバー - Google Patents

Abstract

【課題】簡単な作業で軒先カバーを固定することが可能な軒先カバー取付機構及びこれに用いる軒先カバーを提供する。
【解決手段】太陽電池モジュールを設置するレール１３０の端部にレール蓋２１０を固定する。レール蓋２１０の蓋本体２１１は、レール１３０の端部の上側及び下側から突出するように、該レール１３０の端面に当接・固定される。レール蓋２１０には、軒先カバー２２０が取り付けられる。このために、軒先カバー２２０は、太陽電池モジュールの端部及びレール蓋２１０を覆う軒先カバー本体２２１と、蓋本体２１１の丸棒状下端部２１４に嵌合させて軒先カバー本体２１１を回転させるための回転嵌合部２２２と、この回転嵌合部２２２によって軒先カバー本体２２１を回転させることによりレール蓋２１０の係合凸部２１５に係合させるための係合凹部２２５とを備える。
【選択図】図７

Description

本発明は、太陽電池モジュール等の屋上設置物を傾斜屋根に設置する場合等に使用される、軒先カバー取付機構及びこれに用いる軒先カバーに関する。

従来より、住宅用の太陽光発電システムとして、家屋の傾斜屋根にレールを敷設・固定し、これらのレール上に複数の太陽電池モジュールを縦横方向に並べて設置したものが知られている。

このような太陽光発電システムでは、太陽電池モジュールの下端部等に、化粧用の軒先カバーを取り付ける場合がある。軒先カバーを取り付けない場合、太陽電池モジュールを地上から眺めたときに、隣接する太陽電池モジュール間の接合部分が露見したり、該太陽電池モジュールと傾斜屋根との間に位置するレールが露見したりして、外観が損なわれるからである。

太陽光発電システムの軒先カバーとしては、例えば、下記特許文献１に記載されたものが知られている。

特許文献１では、レール（特許文献１では架台）３の載置台５ａを設置し、この載置台５ａに、軒先カバー１０を、ボルト６及びナット７で固定している（特許文献１の段落［００３８］、図３等参照）。

特開２０１１−２０８３８２号公報

このような太陽光発電システムにおいて、発電能力を高めるためには、太陽電池モジュールの設置面積を可能な限り大きくすることが望まれる。そして、かかる設置面積を大きくするためには、傾斜屋根の軒側になるべく近い位置まで、太陽電池モジュールを配置することが望まれる。

その一方で、太陽光発電システムを設置する際の工事期間や工事費用を低く抑えるためには、家屋の壁面に足場を組んで作業を行うことは困難であり、作業員が屋根上で全ての作業を行えるようにすることが望まれる。

このため、作業員は、レールを傾斜屋根に固定したのち、軒先カバーの取り付け作業を行い、その後で、太陽電池モジュールをレールに固定する作業を行うのが一般的である。

しかしながら、傾斜屋根において、作業員がボルト及びナットで軒先カバーをレールに締め付ける作業は、簡単な作業では無く、作業時間が長くなってしまうという欠点があった。このような欠点は、工事期間や工事費用を増加させる原因となっていた。

本発明の課題は、簡単な作業で軒先カバーを固定することが可能な軒先カバー取付機構及び軒先カバーを提供する点にある。

本発明に係る軒先カバー取付構造は、屋上設置物が設置されるレールの端部に軒先カバーを取り付けるための軒先カバー取付構造において、前記レールの端部に、上側及び下側に設けられた上側突出部及び下側突出部が備えられ、前記軒先カバーは、前記屋上設置物の端部及び前記レールの前記端部を覆う軒先カバー本体と、該軒先カバー本体の下部に設けられて前記レールの下側突出部に嵌合された回転嵌合部と、該回転嵌合部を用いて、前記軒先カバー本体を前記レールの前記端部に近づく方向に回転させることにより、前記レールの前記上側突出部を係合するための被係合部とを備えることを特徴とする。

本発明の軒先カバー取付構造においては、前記レールの前記端部に、該レールの上側及び下側に突出する部分を有するレール蓋を固定することにより、前記上側突出部及び前記下側突出部が設けられることが望ましい。

本発明の軒先カバー取付構造において、前記回転嵌合部は、前記軒先カバー本体から鋭角を成す方向に延設された平板部と、該平板部の先端に設けられて前記レールの前記下側突出部に嵌合される嵌合受け部とを備え、前記上側突出部が前記被係合部に係合されたときに、前記レールの前記端部を形成する面と前記平板部とが略直角を成すように、前記軒先カバーが構成されたことが望ましい。

本発明の軒先カバー取付構造においては、前記屋上設置物が太陽電池モジュールとすることができる。

本発明に係る軒先カバーは、屋上設置物が設置されるレールの端部に取り付けられる軒先カバーにおいて、前記屋上設置物の端部及び前記レールの前記端部を覆う軒先カバー本体と、該軒先カバー本体の下部に設けられて前記レールの下側に設けられた下側突出部に嵌合された回転嵌合部と、該回転嵌合部を用いて、前記軒先カバー本体を前記レールの前記端部に近づく方向に回転させることにより、前記レールの上側に設けられた前記上側突出部を係合するための被係合部とを備えることを特徴とする。

本発明の軒先カバー取付構造によれば、軒先カバーに設けられた回転嵌合部をレールの下側突出部に嵌合させたのち、該軒先カバーを回転させて、係合部をレールの上側突出部に係合させることにより、当該軒先カバーをレールに取り付けることができる。このため、本発明の軒先カバー取付構造によれば、簡単な作業で軒先カバーを取り付けることができる。

本発明の軒先カバー取付構造においては、レールの端部にレール蓋を固定することにより、上側突出部及び下側突出部を簡単に設けることができる。

本発明の軒先カバー取付構造においては、回転嵌合部に、軒先カバー本体から鋭角を成す平板部と該平板部の先端部分に形成された嵌合受け部とを設け、嵌合時にレール端部と平板部とが略直角となるように軒先カバーを構成することにより、取付作業が簡単にすることができると共に、軒先カバーの装飾性を向上させることができる。

本発明の軒先カバー取付構造においては、屋上設置物を太陽電池モジュールとすることにより、太陽光発電システムの設置作業を簡単にすることができる。

本発明の軒先カバーによれば、軒先カバーに設けられた回転嵌合部をレールの下側に設けられた下側突出部に嵌合させたのち、該軒先カバーを回転させて、係合部をレールの上側に設けられた上側突出部に係合させることにより、当該軒先カバーをレールに取り付けることができる。このため、本発明の軒先カバーによれば、簡単な作業で軒先カバーを取り付けることができる。

実施の形態に係る太陽電池モジュールの設置構造の一例を概念的に示す斜視図である。 実施の形態に係る軒先カバー取付構造を示す概略斜視図である。 図２で示した構造の側面図である。 実施の形態に係るレール蓋の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態において、レールにレール蓋を固定する方法を示す概略的斜視図である。 実施の形態に係る軒先カバーの構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態に係るレール蓋及び軒先カバーを構造を概略的に示す断面図である。

［発明の実施の形態１］
以下、本発明の実施の形態１について、図面を参照して説明する。

図１は、太陽電池モジュールの設置構造の一例を概念的に示す斜視図である。また、図２は、この実施の形態に係る軒先カバー取付構造を概略的に示す斜視図である。図３は、図２で示した構造の側面図である。

図１に示したように、家屋の傾斜屋根１００には、多数枚の屋根瓦１１０，１１１が敷設されている。ここで、屋根瓦１１０は通常の屋根瓦であり、屋根瓦１１１はレール固定具１２０を取り付けるための屋根瓦である（後述）。

また、傾斜屋根１００には、複数のレール固定具１２０が取り付けられている。この実施の形態１では、傾斜屋根１００の棟側及び軒側に、レール固定具１２０が、それぞれ一列ずつ、水平方向に配設されている。

各レール固定具１２０は、レールラック１２１と、レール受け１２２を備えている。レールラック１２１は、固定ブロック１２３及び瓦蓋１２４を用いて、屋根瓦１１０の上方に固定されている。レール受け１２２は、このレールラック１２１に固定される。レール受け１２２の固定位置は、レールラック１２１の長手方向に対して任意に移動させることができる。

レール１３０は、一対のレール固定具１２０，１２０（棟側のレール固定具１２０と軒側のレール固定具１２０との対）を用いて、傾斜屋根１００に固定される。レール１３０の固定位置は、レール受け１２２の固定位置を調整することにより、互いに等間隔且つ平行となるように調整される。

レール１３０上には、複数の太陽電池モジュール１４０が縦横方向に配設される。

また、レール１３０の端部には、それぞれ軒先カバー取付構造２００が設けられる。これらの軒先カバー取付構造２００は、レール蓋２１０及び軒先カバー２２０を有する。

図４は、レール蓋２１０の構造を概略的に示す斜視図である。図５は、レール１３０にレール蓋２１０を固定する方法を示す概略的斜視図である。図６は、軒先カバー２２０の構造を概略的に示す斜視図である。また、図７は、レール蓋２１０及び軒先カバー２２０を取付構造を概略的に示す断面図である。

図４に示したように、レール蓋２１０の蓋本体２１１は、平板形状を呈している。この蓋本体２１１の左右両端部付近には、このレール蓋２１０をレール１３０の端部に固定するためのビス穴２１２が、それぞれ設けられている。図５の斜視図に示したように、レール蓋２１０及びレール１３０の各ビス穴２１２，１３１にビス２１３を挿通することにより、該レール蓋２１０が該レール１３０の端部に固定される。

蓋本体２１１の下端部２１４（本発明の「下側突出部」に相当）は、図４に示したように、丸棒状に形成されている。下端部２１４を丸棒状に形成することで、軒先カバー２２０の回転嵌合が容易になる（後述）。

蓋本体２１１の上端部分には、図４及び図７に示したように、断面がくさび形状の係合凸部２１５（本発明の「上側突出部」に相当）が、上向きに形成されている。後述するように、この係合凸部２１５は、軒先カバー２２０の係合凹部２２５に係合される。

蓋本体２１１の裏面からは、レール１３０の上面に当接させて位置決めするための位置決め用突部２１６と、該レール１３０上に載置された太陽電池モジュール１４０の端部を固定するための張出部２１７とが、延設されている。

また、蓋本体２１１には、レール１３０内に雨水等が溜まることを防止するための貫通穴２１８を備えている。

一方、軒先カバー２２０は、図６に示したように、平板状の軒先カバー本体２２１を備えている。この軒先カバー本体２２１は横方向に長尺に形成されており（図１参照）、一枚の軒先カバー２２０で複数のレール１３０や太陽電池モジュール１４０等を同時に覆うことができる。そして、複数の軒先カバー２２０を横方向に並べて取り付けることにより、レール１３０や太陽電池モジュール１４０を全て覆い隠すことができる（図１参照）。

また、軒先カバー本体２２１の下部には、回転嵌合部２２２がが形成されている。回転嵌合部２２２は、平板部２２３を備えている。平板部２２３は、軒先カバー本体２２１と鋭角をなす方向に、この軒先カバー本体２２１から延設されている。平板部２２３の先端には、嵌合受け部２２４が形成されている。嵌合受け部２２４は、断面が切り欠きリング状を呈し、その内面にレール蓋２１０の下端部２１４が嵌合される。これにより、この下端部２１４を回転軸として、軒先カバー２２０を回転させることができる（図７の矢印Ａ参照）。

軒先カバー本体２２１の上部には、係合凹部２２５が形成されている。この実施の形態１では、軒先カバー本体２２１の上部から鋭角方向に延設された平板に段差を設けることで、係合凹部２２５を形成している。係合凹部２２５は、蓋本体２１１の係合凸部２１５と係合することにより、軒先カバー２２０を固定する。

また、軒先カバー本体２２１には、側板（図示せず）を固定するためのビス穴２２６，２２７が形成される。図１から解るように、傾斜屋根１００上に複数の軒先カバー２２０を水平方向に並べて取り付けたとき、両端の軒先カバー２２０は、外側の側面が露出する。このため、両端の軒先カバー２２０の外側側面には、側板が取り付けられる。

次に、この実施の形態１に係る太陽電池モジュールの設置工事について、説明する。

まず、作業員は、傾斜屋根１００の レール固定具１２０を設置する位置を決定する。

そして、作業員は、かかる設置位置に対応する屋根瓦１１０を、レール固定具１２０設置用の屋根瓦１１１（図３参照）に取り替える。この屋根瓦１１１には、固定ブロック１２３を挿通するための孔１１１ａが設けられている。

次に、作業員は、固定ブロック１２３を屋根瓦１１１の孔１１１ａに挿通し、更に、固定ブロック１２３を屋根板（図示せず）に固定ビス１２３ａで固定する。

続いて、作業員は、固定ブロック１２３に瓦蓋１２４を固定し、更に、この瓦蓋１２４にレール固定具１２０を取り付ける。

そして、作業員は、レール固定具１２０に設けられたレール受け１２２の位置、高さ等を調整したのち、このレール受け１２２にレール１３０を固定する。各レール１３０の軒側端部には、予め、レール蓋２１０をビス２１３で固定しておく。

次に、作業員は、レール１３０の軒側端部に、軒先カバー２２０を取り付ける。この取付作業では、傾斜屋根１００上の作業員は、軒先側を向いた姿勢で、軒先カバー２２０の嵌合受け部２２４にレール蓋２１０の下端部２１４を嵌合して、軒先カバー本体２２１を矢印Ａの方向に回転させ（図７参照）、係合凹部２２５と係合凸部２１５とを係合させるだけでよい。従って、この実施の形態１では、傾斜屋根１００上であるにも拘わらず、軒先カバー２２０を取り付ける作業が非常に簡単であると共に、短時間で済む。

その後、作業員は、レール１３０上に太陽電池モジュール１４０を設置する。

以上説明したように、この実施の形態１によれば、軒先カバー２２０に設けられた回転嵌合部２２２（嵌合受け部２２４）をレール蓋２１０の下端部２１４に嵌合させたのち、軒先カバー２２０を回転させて、係合凹部２２５と係合凸部２１５とを係合させることにより、軒先カバー２２０の取付を行うことができる。このため、この実施の形態１によれば、傾斜屋根１００の軒先付近にまで太陽電池モジュール１４０を配置したような場合でも、作業員は、該傾斜屋根上で軒先側を向いて取付作業を行うだけで、軒先カバー２２０を固定することができる。このため、家屋の壁面に足場を組んで作業を行う必要は無い。

また、この実施の形態によれば、レール１３０の端部にレール蓋２１０を固定する構造としたので、このレール１３０に係合凸部２１５及び下端部２１４を簡単に設けることができる。

この実施の形態１によれば、回転嵌合部２２２に、軒先カバー本体２２１から鋭角を成す平板部２２３と該平板部２２３の先端部分に形成された嵌合受け部２２４とを設け、嵌合時にレール１３０の端部と平板部２２３とが略直角となるように軒先カバー２２０を構成したので、取付作業が簡単にすることができると共に、軒先カバー２２０の装飾性を向上させることができる。

なお、この実施の形態１では、屋根上に太陽電池モジュール１４０を設置する場合を例に採って説明したが、他の屋上設置物についても本発明を適用できることはもちろんである。

１００ 傾斜屋根
１１０，１１１ 屋根瓦
１２０ レール固定具
１２１ レールラック
１２２ レール受け
１２３ 固定ブロック
１２３ａ 固定ビス
１２４ 瓦蓋
１３０ レール
１４０ 太陽電池モジュール
２００ 軒先カバー取付構造
２１０ レール蓋
２１１ 蓋本体
２１２ ビス穴
２１３ ビス
２１４ 下端部
２１５ 係合凸部
２１６ 位置決め用突部
２１７ 張出部
２２０ 軒先カバー
２２１ 軒先カバー本体
２２２ 回転嵌合部
２２３ 平板部
２２４ 嵌合受け部
２２５ 係合凹部
２２６，２２７ ビス穴

Claims (5)

1. 屋上設置物が設置されるレールの端部に軒先カバーを取り付けるための軒先カバー取付構造において、
   前記レールの端部に、上側及び下側に設けられた上側突出部及び下側突出部が備えられ、
   前記軒先カバーは、
   前記屋上設置物の端部及び前記レールの前記端部を覆う軒先カバー本体と、
   該軒先カバー本体の下部に設けられて前記レールの下側突出部に嵌合された回転嵌合部と、
   該回転嵌合部を用いて、前記軒先カバー本体を前記レールの前記端部に近づく方向に回転させることにより、前記レールの前記上側突出部を係合するための被係合部とを備える、
   ことを特徴とする軒先カバー取付構造。
2. 前記レールの前記端部に、該レールの上側及び下側に突出する部分を有するレール蓋を固定することにより、前記上側突出部及び前記下側突出部が設けられることを特徴とする請求項１に記載の軒先カバー取付構造。
3. 前記回転嵌合部は、前記軒先カバー本体から鋭角を成す方向に延設された平板部と、該平板部の先端に設けられて前記レールの前記下側突出部に嵌合される嵌合受け部とを備え、
   前記上側突出部が前記被係合部に係合されたときに、前記レールの前記端部を形成する面と前記平板部とが略直角を成すように、前記軒先カバーが構成された、
   ことを特徴とする請求項１又は２のいずれかに記載の軒先カバー取付構造。
4. 前記屋上設置物が太陽電池モジュールであることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のレール固定構造。
5. 屋上設置物が設置されるレールの端部に取り付けられる軒先カバーにおいて、
   前記屋上設置物の端部及び前記レールの前記端部を覆う軒先カバー本体と、
   該軒先カバー本体の下部に設けられて前記レールの下側に設けられた下側突出部に嵌合された回転嵌合部と、
   該回転嵌合部を用いて、前記軒先カバー本体を前記レールの前記端部に近づく方向に回転させることにより、前記レールの上側に設けられた前記上側突出部を係合するための被係合部とを備える、
   ことを特徴とする軒先カバー。

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