JP2013229170A - 固体酸化物形燃料電池集積体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス供給流路間に生成する圧力差に起因するガスリークを低減できる固体酸化物形燃料電池集積体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】隣り合う固体酸化物形燃料電池集合体3同士が、ガス封止板5を介して連結されており、このガス封止板5は、柔軟なコンプレッションシール材63、73を介して加圧シールされている。従って、固体酸化物形燃料電池集合体3の間の空間2に、加圧状態の空気が供給された場合でも、燃料電池セル7の外側から内側に空気が流入しにくいので、外側の空気が内側の燃料ガスに混入しにくく、よって、発電効率が高いという利点がある。
【選択図】図6
【解決手段】隣り合う固体酸化物形燃料電池集合体3同士が、ガス封止板5を介して連結されており、このガス封止板5は、柔軟なコンプレッションシール材63、73を介して加圧シールされている。従って、固体酸化物形燃料電池集合体3の間の空間2に、加圧状態の空気が供給された場合でも、燃料電池セル7の外側から内側に空気が流入しにくいので、外側の空気が内側の燃料ガスに混入しにくく、よって、発電効率が高いという利点がある。
【選択図】図6
Description
本発明は、複数の筒状の固体酸化物形燃料電池を並列に配置した固体酸化物形燃料電池集積体及びその製造方法に関するものである。詳しくは、軸方向に貫通孔を有する筒状固体酸化物形燃料電池を並列に配置して集合体とするとともに、その集合体を複数用いた固体酸化物形燃料電池集積体において、各筒状固体酸化物形燃料電池に複数のガス(例えば燃料ガス及び空気)を導入する際に、ガスリークを低減することができる固体酸化物形燃料電池集積体及びその製造方法に関する。
従来、発電効率が最も高い発電ユニットとして、固体酸化物形燃料電池(以下単に燃料電池と記すこともある)が盛んに研究開発されているが、固体酸化物形燃料電池は、セラミックスで主要材料が構成されており、急激な温度変化においては、燃料電池ユニット内部の温度分布が大きくなり、熱のひずみにより、燃料電池本体を破損しやすい特徴がある。
特に、固体酸化物形燃料電池の中でも、平板状の固体酸化物形燃料電池の場合には、平面内での温度分布が大きくなりやすく、燃料電池本体を破損しやすい。
一方、周方向に温度分布がつきにくい円筒状の固体酸化物形燃料電池(筒状固体酸化物形燃料電池)は、多少温度分布があっても破損しにくい利点を持つが、固体酸化物形燃料電池一本ごとに電気接続をしたり、ガスシールをしたり、ガスマニホールドを接続する必要があるので、非常に複雑な構造となる。
一方、周方向に温度分布がつきにくい円筒状の固体酸化物形燃料電池(筒状固体酸化物形燃料電池)は、多少温度分布があっても破損しにくい利点を持つが、固体酸化物形燃料電池一本ごとに電気接続をしたり、ガスシールをしたり、ガスマニホールドを接続する必要があるので、非常に複雑な構造となる。
なお、この筒状(チューブ状)固体酸化物形燃料電池とは、軸方向に貫通孔を有する筒状の固体電解質体(固体酸化物体)の内周面に内側電極を備えるとともに、外周面に外側電極を備えたものである。
例えば、下記特許文献1には、こうした複雑な構造を実現するために有効な手段が開示されている。具体的には、通気性を有する多孔体の内部に複数の筒状固体酸化物形燃料電池を配置するとともに、多孔体の内部にて各筒状固体酸化物形燃料電池を電気的に接続した構造(固体酸化物形燃料電池集合体)が開示されている。
また、下記特許文献2は、特許文献1の手法で得られるような固体酸化物形燃料電池集合体に、集電構造、ガスシール構造、ガス分配構造を付与するために有効な構造(固体酸化物形燃料電池集積体)が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の固体酸化物形燃料電池集合体では、筒状固体酸化物形燃料電池は多孔体中に配列されているため、筒状固体酸化物形燃料電池の外側電極へのガス供給については、圧力損失が生じ、外側電極に対するガス供給部分(例えば空気の導入部分)は、加圧状態となる。
一方、特許文献2では、特許文献1のような固体酸化物形燃料電池集合体を、並列に複数配置して集積体構造とすることが可能であるが、その中に配列された複数の集合体の隙間は、外側電極へのガス供給流路となるので加圧状態となる。
また、特許文献2においては、図14に示す様に、ガスマニホールド(P1)と固体酸化物形燃料電池集合体(P2)の間に、柔軟性を有するコンプレッションシール材(P3)を配置し加圧してガスシールをしているが、コンプレッションシール材の特性上、ガラスなどのシール材と比較しガスリークし易いという特性がある。
このような構造において、外側電極のガス供給流路にて加圧状況の場合に、内側電極のガス供給流路が(外側電極側に比べて)低圧となると、その圧力差により、外側電極用のガスが内側電極用のガス側に流入し易くなる。
そのため、この圧力差によってガスリークが発生して、外側電極用のガス(例えば空気)が内側電極用のガス(例えば燃料ガス)に混入すると、発電効率の低下などの原因となるという恐れがあった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ガス供給流路間に生成する圧力差に起因するガスリークを低減できる固体酸化物形燃料電池集積体及びその製造方法を提供することである。
(1)本発明(固体酸化物形燃料電池集積体)は、第1態様として、複数の筒状固体酸化物形燃料電池が軸方向を揃えて配置されて束ねられた固体酸化物形燃料電池集合体が、前記軸方向を揃えるように並列に配置されるとともに、前記各固体酸化物形燃料電池集合体の各筒状固体酸化物形燃料電池の貫通孔が、前記軸方向側に配置されたガスマニホールドと連通する固体酸化物形燃料電池集積体において、隣り合う前記固体酸化物形燃料電池集合体同士が、前記筒状固体酸化物形燃料電池の軸方向の端部にて、平板状のガス封止板を介して連結され、且つ、前記ガス封止板は、前記筒状固体酸化物形燃料電池が挿通される挿通孔を有するとともに、前記ガスマニホールドと前記ガス封止板より柔軟なコンプレッションシール材を介して加圧シールされていることを特徴とする。
本第1態様では、隣り合う固体酸化物形燃料電池集合体(ブロック状の部材)同士が、筒状固体酸化物形燃料電池(例えば燃料電池セル)の軸方向の端部にて、筒状固体酸化物形燃料電池が挿通される挿通孔を有する平板状のガス封止板を介して連結されており、しかも、このガス封止板は、ガスマニホールドとガス封止板より柔軟なコンプレッションシール材(加圧シール材)を介して加圧シールされている。
従って、固体酸化物形燃料電池集合体の間の空間、即ち、筒状固体酸化物形燃料電池の外側の空間に、例えば加圧状態のガスが供給された場合でも、筒状固体酸化物形燃料電池の外側から内側にガスが流入しにくいので、外側のガス(例えば空気)が内側のガス(例えば燃料ガス)に混入しにくく、よって、発電効率を高く維持できるという利点がある。
つまり、本第1態様では、隣接する固体酸化物形燃料電池集合体同士がガス封止板で連結されるとともに、このガス封止板とコンプレッションシール材が積層されて加圧される構成であるので、ガスリークを効果的に抑制できる。よって、ガスリークによる例えば空気と燃料ガスとの混合を防止できるので、発電効率の低下を抑制できる。
また、本第1態様では、隣接する固体酸化物形燃料電池集合体同士を連結するガス封止板がコンプレッションシール材を加圧するので、コンプレッションシール材を加圧する面積が広く、よって、この点からも、ガスシール性が向上する。
特に、従来のように、固体酸化物形燃料電池集合体単体毎に個別のガス封止板が当接する場合には、どうしても、(特に集合体側が焼成品の場合には)各固体酸化物形燃料電池集合体の僅かな寸法差から、端部(端面)の外周部分とガス封止板の外周部分との間に、またガス封止板とコンプレッションシール材との間に隙間が生じ易いが、本第1態様では、隣接する固体酸化物形燃料電池集合体の端部がガス封止板で連結され、その端面がガス封止板の同一の面により加圧によって押圧されるので、隙間が生じ難く、よって効果的にガスリークを抑制できる。
また、細径の筒状固体酸化物形燃料電池を多数高密度で集積した場合には、ガス流路が狭くなって圧力損失が生じ、その際ガスの導入側のガス流路では加圧状態となるが、本第1態様では、そのようなガス圧が加わった場合でも、効果的にガスリークを防止できる。
(2)本発明では、第2態様として、前記ガス封止板のガス透過率が、1×10-6ml/cm2・sec・Pa以下であることを特徴とする。
本第2態様では、ガス封止板のガス透過率が、前記範囲であるので、後述する実験例からも明らかな様に、ガスリークを大きく低減することができる。これにより、発電効率の低下を抑制できるとともに、(混合ガスの燃焼による)熱暴走によって運転制御ができなくなることを防止できる。
本第2態様では、ガス封止板のガス透過率が、前記範囲であるので、後述する実験例からも明らかな様に、ガスリークを大きく低減することができる。これにより、発電効率の低下を抑制できるとともに、(混合ガスの燃焼による)熱暴走によって運転制御ができなくなることを防止できる。
(3)本発明では、第3態様として、前記ガス封止板のJIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度が、100MPa以上の材料強度を有していることを特徴とする。
本第3態様では、前記材料強度を有しているので、後述する実験例からも明らかな様に、加圧シールの際に大きな応力が加わった場合でも破損しにくく、その点からもガスリークを抑制できるという利点がある。
(4)本発明は、第4態様として、前記ガス封止板で連結される前記固体酸化物形燃料電池集合体間の隙間距離Lと前記ガス封止板の厚さTとの関係が、T≧L/2であることを特徴とする。
固体酸化物形燃料電池集合体間の隙間距離が大きくなるほど、また、ガス封止板の厚さが薄くなるほど、ガス封止板は破損し易くなる。よって、後述する実験例からも明らかなように、前記T≧L/2の条件を満たすことにより、ガス封止板の破損を防止できるので、好適である。
(5)本発明では、第5態様として、前記固体酸化物形燃料電池集合体は、複数の筒状固体酸化物形燃料電池が多孔質材を用いて配列・保持された構成を有することを特徴とする。
本第5態様では、加圧面と反対側(反対面)に多孔質材を配置しているので、この多孔質材が反対面からガス封止板をしっかりと保持することができる。また、多孔質材中の気孔を介して、筒状固体酸化物形燃料電池の外側にガス(例えば空気)を供給することができる。
(6)本発明では、第6態様として、前記筒状固体酸化物形燃料電池は、燃料極支持型構造であることを特徴とする。
この様な燃料極支持構造の場合には、筒状固体酸化物形燃料電池に用いられる固体電解質層を薄く形成できるので、良好な発電特性を得易いという利点がある。
この様な燃料極支持構造の場合には、筒状固体酸化物形燃料電池に用いられる固体電解質層を薄く形成できるので、良好な発電特性を得易いという利点がある。
(7)本発明では、第7態様として、前記ガス封止板の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であることを特徴とする。
本第7態様では、室温(25℃)〜700℃におけるガス封止板の熱膨張係数(熱膨張率)が、11.5×10-6〜13.5×10-6/Kであるので、通常の筒状固体酸化物形燃料電池の熱膨張係数(約12.5×10-6:室温〜700℃)と近く、よって、ガス封止板又は筒状固体酸化物形燃料電池の破損を防止することができる。
本第7態様では、室温(25℃)〜700℃におけるガス封止板の熱膨張係数(熱膨張率)が、11.5×10-6〜13.5×10-6/Kであるので、通常の筒状固体酸化物形燃料電池の熱膨張係数(約12.5×10-6:室温〜700℃)と近く、よって、ガス封止板又は筒状固体酸化物形燃料電池の破損を防止することができる。
(8)本発明では、第8態様として、前記ガス封止板は、電気絶縁性材料からなることを特徴とする。
これにより、電気のリークを防止することができる。
これにより、電気のリークを防止することができる。
(9)本発明では、第9態様とて、前記ガス封止板は、セラミックス及び/又は金属からなることを特徴とする。
本第9態様は、好適なガス封止板を例示したものである。このうち、ガス封止板をセラミックス、又はセラミックスでコーティングした金属で構成する場合には、電気絶縁性材料として利用し易いので好適である。
本第9態様は、好適なガス封止板を例示したものである。このうち、ガス封止板をセラミックス、又はセラミックスでコーティングした金属で構成する場合には、電気絶縁性材料として利用し易いので好適である。
(10)本発明では、第10態様として、前記ガス封止板は、Mg又はAlを主に含む(主成分とする)材料からなることを特徴とする。
本第9態様は、ガス封止板の好適な材料を例示したものであり、この材料としては、Mgの酸化物又はAlの酸化物を主成分とする材料が挙げられる。
本第9態様は、ガス封止板の好適な材料を例示したものであり、この材料としては、Mgの酸化物又はAlの酸化物を主成分とする材料が挙げられる。
特にMgの酸化物(マグネシア)又はAlの酸化物(アルミナ)を用いる場合、或いはその両方を用いる場合には、上述した筒状固体酸化物形燃料電池の熱膨張係数と近いので、ガス封止板又は筒状固体酸化物形燃料電池の破損を効果的に防止することができる。
なお、Mgの酸化物に対してAlの酸化物を加えることにより、通常の筒状固体酸化物形燃料電池の材料の熱膨張係数に一層近づけることができるので好適である。
また、Mgの酸化物又はAlの酸化物は、電気絶縁性を有するので、電気のリークを防止できる。更に、Mgの酸化物又はAlの酸化物を緻密質(例えば相対密度90%以上)の焼結体とした場合には、JIS R 1601に基づいて測定された3点曲げ強度が100MPa以上と大きいので、破損し難いという利点がある。
また、Mgの酸化物又はAlの酸化物は、電気絶縁性を有するので、電気のリークを防止できる。更に、Mgの酸化物又はAlの酸化物を緻密質(例えば相対密度90%以上)の焼結体とした場合には、JIS R 1601に基づいて測定された3点曲げ強度が100MPa以上と大きいので、破損し難いという利点がある。
(11)本発明では、第11態様として、前記ガス封止板の主成分は、MgO又はMgAl2O4であることを特徴とする。
本第11態様で用いるMgO又はMgAl2O4の熱膨張係数は、上述した筒状固体酸化物形燃料電池の熱膨張係数と近いので、ガス封止板又は筒状固体酸化物形燃料電池の破損を効果的に防止することができる。
本第11態様で用いるMgO又はMgAl2O4の熱膨張係数は、上述した筒状固体酸化物形燃料電池の熱膨張係数と近いので、ガス封止板又は筒状固体酸化物形燃料電池の破損を効果的に防止することができる。
(12)本発明では、第12態様として、前記ガス封止板は、前記筒状固体酸化物形燃料電池の軸方向の端部近傍にて、その対向する主面の平行度が、10cm2あたり0.3mm以下であることを特徴とする。
本第12態様では、ガス封止板の対向する主面(表裏の両面)の平行度、即ち一方の平面と他方の平面との間の距離のずれが、10cm2あたり0.3mm以下と平行度が高いので、ガス封止板とコンプレッシシール材を用いて加圧してガスシールする場合に、効果的に加圧シールを行ってガスリークを防止できる。
(13)本発明では、第13態様として、前記ガス封止板の厚みが、0.5〜3mmであることを特徴とする。
本第13態様では、ガス封止板の厚みが0.5mm以上であるので、十分な強度を有している。また、ガス封止板の厚みが3mm以下であるので、無駄なスペースが不要であり、ガス封止板が急な加熱、冷却を受けても、破損し難い。
本第13態様では、ガス封止板の厚みが0.5mm以上であるので、十分な強度を有している。また、ガス封止板の厚みが3mm以下であるので、無駄なスペースが不要であり、ガス封止板が急な加熱、冷却を受けても、破損し難い。
(14)本発明では、第14態様として、前記ガス封止板の挿入孔の内径が、前記筒状固体酸化物形燃料電池の外径より0.2mm〜1mm大きいことを特徴とする。
本第14態様では、ガス封止板の挿入孔の内径と筒状固体酸化物形燃料電池の外径との差が0.2mm以上であるので、筒状固体酸化物形燃料電池の製造時の寸法誤差を吸収できる。また、前記内径と前記外径との差が1mm以下であるので、隙間が小さく、容易に封止ができる。
本第14態様では、ガス封止板の挿入孔の内径と筒状固体酸化物形燃料電池の外径との差が0.2mm以上であるので、筒状固体酸化物形燃料電池の製造時の寸法誤差を吸収できる。また、前記内径と前記外径との差が1mm以下であるので、隙間が小さく、容易に封止ができる。
(15)本発明では、第15態様として、前記ガス封止板は、前記筒状固体酸化物形燃料電池の軸方向の端部に、結晶化した結晶化ガラス材料によって固着されていることを特徴とする。
結晶化ガラス材料は、加熱することで溶融し、更に加熱することで結晶を生成して固着する特性を有している。
従って、ガラス封止板と筒状固体酸化物形燃料電池とを、結晶化ガラス材料を用いて固着することにより(即ち固着した状態では結晶化している)、燃料電池の運転の際に高温になっても、ガラス材料が軟化することない。よって、ガラスが軟化することによる不具合、例えばガスシール性の低下やガス封止板等の破損を防止できるという効果がある。
従って、ガラス封止板と筒状固体酸化物形燃料電池とを、結晶化ガラス材料を用いて固着することにより(即ち固着した状態では結晶化している)、燃料電池の運転の際に高温になっても、ガラス材料が軟化することない。よって、ガラスが軟化することによる不具合、例えばガスシール性の低下やガス封止板等の破損を防止できるという効果がある。
(16)本発明では、第16態様として、前記結晶化ガラス材料の結晶化後の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であることを特徴とする。
本第16態様では、結晶化ガラス材料の結晶化後の熱膨張係数が前記範囲であるので、ガス封止板や筒状固体酸化物形燃料電池の熱膨張係数と近く、よって、ガス封止板や筒状固体酸化物形燃料電池の破損が生じ難いという利点がある。
(17)本発明では、第17態様として、結晶化後の前記結晶化ガラス材料は、前記ガス封止板に対して、熱膨張係数が、±1.0×10-6/K(室温〜700℃)の範囲内であることを特徴とする。
第17態様では、結晶化後の結晶化ガラス材料は、ガス封止板に対して、熱膨張係数が前記範囲内であり、ガス封止板の熱膨張係数との差が少ないので、ガス封止板の破損を効果的に防止できる。
(18)本発明(固体酸化物形燃料電池集積体の製造方法)は、第18態様として、前記請求項1〜17のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体を製造する製造方法であって、前記ガス封止板の材料として、MgO及びAl2O3の少なくとも1種からなる材料を用意し、該材料を溶媒を用いて湿式混合し、該混合して得たスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、該シート状の成形体を加工してガス封止板形状の成形体を形成し、該ガス封止板形状の成形体を焼成することを特徴とする。
本第18態様の製造方法によって、固体酸化物形燃料電池集積体を容易に製造することができる。特に、本第18態様の製造方法によれば、平滑性に優れた平板状のガス封止板を最も効果的に製造することができる。
(19)本発明(固体酸化物形燃料電池集積体の製造方法)は、第19態様として、前記請求項1〜17のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体を製造する製造方法であって、前記ガス封止板の材料として、MgO及びAl2O3の少なくとも1種からなる粉末原料を用意し、該粉末原料を加圧してブロック状の圧粉体とし、該圧粉体を焼成前の段階で加工して所定の形状とし、その後焼成することを特徴とする。
本第19態様の製造方法によって、固体酸化物形燃料電池集積体を容易に製造することができる。特に、本第19態様の製造方法によれば、寸法精度に優れたガス封止板を容易に製造することができる。
(20)本発明では、第20態様として、前記焼成後のガス封止板の挿通孔に前記筒状固体酸化物形燃料電池を挿入し、該挿入箇所に結晶化ガラスの材料を配置し、該結晶化ガラスの結晶化点以上の焼成温度にて熱処理することによって、前記ガス封止板に前記筒状固体酸化物形燃料電池を固着させることを特徴とする。
結晶化温度以下の焼成された結晶化ガラス材料は、燃料電池の運転温度付近で軟化して、ガスシール性が損なわれたりガス封止板等が破損する可能性があるが、本第20態様では、結晶化ガラスの結晶化点以上の焼成温度にて熱処理するので、結晶化ガラス部分(ガスシール層)は変形しない。よって、ガスシール性が高く、ガス封止板等が破損し難いという効果がある。
<以下、本発明の各構成について説明する>
・前記筒状固体酸化物形燃料電池としては、筒状の固体電解質体の内側と外側に、電極(内側電極及び外側電極)を備えた構成が挙げられる。
・前記筒状固体酸化物形燃料電池としては、筒状の固体電解質体の内側と外側に、電極(内側電極及び外側電極)を備えた構成が挙げられる。
・前記内側電極及び外側電極は、それぞれ、例えば燃料ガスと接触する燃料極、酸素源となる支燃性ガスと接触する空気極として使用できる。
このうち、「燃料極」の場合には、水素源となる燃料ガスと接触し、単セルにおける負電極として機能する。この燃料極としては、金属(特にNi)粒子とセラミックス粒子からなるサーメットを採用できる。
このうち、「燃料極」の場合には、水素源となる燃料ガスと接触し、単セルにおける負電極として機能する。この燃料極としては、金属(特にNi)粒子とセラミックス粒子からなるサーメットを採用できる。
この金属としては、Ni以外に、Cu、Fe、Co、Ag、Pt、Pd、W、Mo、及びこれらの合金等を採用できる。
また、セラミックスとしては、ジルコニア、YSZ(イットリウム安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)、SDC(サマリアをドープしたセリア)、GDC(ガドリアをドープしたセリア)、アルミナ、シリカ、チタニアなどが挙げられる。特に、YSZ、ScSZ、SDC、GDCが望ましい。
また、セラミックスとしては、ジルコニア、YSZ(イットリウム安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)、SDC(サマリアをドープしたセリア)、GDC(ガドリアをドープしたセリア)、アルミナ、シリカ、チタニアなどが挙げられる。特に、YSZ、ScSZ、SDC、GDCが望ましい。
一方、「空気極」の場合には、酸素源となる支燃性ガスと接触し、単セルにおける正電極として機能する。
空気極の材料としては、例えば固体電解質形燃料電池の使用条件等により適宜選択することができる。この材料としては、例えば金属、金属の酸化物、金属の複合酸化物等を用いることができる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Rh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。
空気極の材料としては、例えば固体電解質形燃料電池の使用条件等により適宜選択することができる。この材料としては、例えば金属、金属の酸化物、金属の複合酸化物等を用いることができる。金属としては、Pt、Au、Ag、Pd、Ir、Ru、Rh等の金属又は2種以上の金属を含有する合金が挙げられる。
更に、金属の酸化物としては、例えば、La、Sr、Ce、Co、Mn、Fe等の酸化物(例えば、La2O3、SrO、Ce2O3、Co2O3、MnO2、FeO等)が挙げられる。また、複酸化物としては、La、Pr、Sm、Sr、Ba、Co、Fe、Mn等のうちの少なくとも1種を含有する各種の複合酸化物(例えば、La1-xSrxCoO3系複合酸化物、La1-xSrxFeO3系複合酸化物、La1-xSrxCo1-yFeyO3系複合酸化物、La1-xSrxMnO3系複合酸化物、Pr1-xBaxCoO3系複合酸化物、Sm1-xSrxCoO3系複合酸化物等)が挙げられる。
更に、「固体電解質体」としては、YSZ、ScSZ、SDC、GDC、ペロブスカイト系酸化物等の固体電解質(固体酸化物)が挙げられる。これらは、単一膜でもよいし、2種以上の組成が積層構造となっている多層膜でもよい。多層膜としては、例えばYSZ+SDC膜、YSZ+GDC膜などが挙げられる。
・前記ガス封止板としては、セラミックス及び/又は金属からなる板材を採用できる。このうち、セラミックス板としては、例えばMgO又はMgAl2O4を主成分(又は全成分)とするセラミックス板を用いることができる。また、金属板としては、表面にアルミナ被膜などが形成し易い、Al含有フェライト系ステンレスなどからなる金属板を用いることができる。
・前記結晶化ガラス材料としては、燃料電池の運転温度(例えば600〜650℃)にて軟化しないような結晶化温度を有する各種の材料、即ち、運転温度では結晶化している材料を使用できる。例えばMgO、 SiO2、 B2O3などを含んだマグネシウムホウケイ酸ガラスなどを用いることができる。
・前記コンプレッションシール材としては、例えば層状結晶を有する薄片状粒子からなるフェロケイ酸塩鉱物のシート材(例えばマイカシート)を用いることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[実施形態]
以下に、本実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体について説明するが、ここでは、多数の筒状の燃料電池セルが集合されて固体酸化物形燃料電池集合体が構成され、一対の固体酸化物形燃料電池集合体が連結されて固体酸化物形燃料電池集積体が構成され、2組の固体酸化物形燃料電池集積体が配列されて燃料電池モジュールが構成されている。
[実施形態]
以下に、本実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体について説明するが、ここでは、多数の筒状の燃料電池セルが集合されて固体酸化物形燃料電池集合体が構成され、一対の固体酸化物形燃料電池集合体が連結されて固体酸化物形燃料電池集積体が構成され、2組の固体酸化物形燃料電池集積体が配列されて燃料電池モジュールが構成されている。
a)まず、本実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体の構成について説明する。
図1に示す様に、本実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体1は、所定の空間(間隙)2を介して並列に配置された一対の直方体形状の固体酸化物形燃料電池集合体3a、3b(3と総称する)が、一対のガス封止板5a、5b(5と総称する)によって、接合により連結されて一体に構成されたものである。
図1に示す様に、本実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体1は、所定の空間(間隙)2を介して並列に配置された一対の直方体形状の固体酸化物形燃料電池集合体3a、3b(3と総称する)が、一対のガス封止板5a、5b(5と総称する)によって、接合により連結されて一体に構成されたものである。
前記固体酸化物形燃料電池集合体3には、多数の円筒状(チューブ状)の燃料電池セル7がその軸方向に平行に配置されている。ここでは、燃料電池セル7が水平方向に3本配列され、垂直方向に8本配列されている。
詳しくは、固体酸化物形燃料電池集合体3は、複数層(ここでは8層)の絶縁性多孔体9が、図の上下方向に平行に配置されるとともに、この絶縁性多孔体9に挟まれるように燃料電池セル7が配置され、燃料電池セル7の軸方向の両側に、ガスのリークを防止する平板状のガス封止板5が配置されている。
図2に固体酸化物形燃料電池集合体3の断面の一部を示す様に、各燃料電池セル7は、その周囲に配置された導電性集積用材料層13によって電気的に接続されるとともに、絶縁性多孔体9に挟まれて一体化されている。なお、絶縁性多孔体9は、マグネシアからなり、空気の流通が可能な板状の多孔質のセラミック部材である。
図3に示す様に、前記燃料電池セル7は、細径(例えば直径0.5〜2.0mm)で長尺(例えば長さ10〜50mm)の筒状(チューブ形状)の部材であり、その軸中心には燃料ガスが流される貫通孔15が形成されている。
この燃料電池セル7は、中心に支持体となる筒状の燃料極(内側電極)17を備えており、燃料極17の外側には薄肉の固体電解質層19が形成され、固体電解質層19の外側の一端側(図3(b)左側)には、薄肉の空気極(外側電極)21が形成されている。
また、燃料電池セル7の他端側(図3(b)右側)では、固体電解質層19の一部が燃料極17が露出するまで帯状に除去されており、この除去部分には、燃料極17の露出部分を覆って、金属シール層23が形成されている。
図4に固体酸化物形燃料電池集合体3の一部を示す様に、同図上側が負極で、下側が正極となるように、燃料電池セル7や絶縁性多孔体9等が組み付けられるとともに、燃料電池セル7は電気的に直列接続となるように配置されている。
具体的には、燃料電池セル7は、絶縁性多孔体9の配列溝25(図2参照)の中に収容されるとともに、その周囲には導電性集積用材料層13が形成され、更に、導電性集積用材料層13は、絶縁性材料層33により、左右に分離されている。
また、同図右側の導電性集積用材料層13(第1導電性集積用材料層35)は、金属シール層23の周囲に配置されて、金属シール層23と他の絶縁性多孔体9の電気接続パス29とを電気的に接続している。一方、同図左側の導電性集積用材料層13(第2導電性集積用材料層37)は、空気極21の周囲に配置されて、空気極21と他の絶縁性多孔体9の電気接続パス29とを電気的に接続している。
更に、燃料電池セル7は、空気極21側と金属シール層23側とが上下の層で向きが異なるように配置されている。それに応じて、各絶縁性多孔体9(従って各電気接続パス29)も、各層毎に左右互い違いとなる様に配置されている。
なお、上述した構成のうち、固体酸化物形燃料電池集合体3を構成する主要な部材である、燃料電池セル7の熱膨張係数は、12.5×10-6/K(室温〜700℃)であり、絶縁性多孔体9の熱膨張係数は、13.0×10-6/K(室温〜700℃)である。
b)次に、本実施形態の要部であるガス封止板5及びその接合部分などについて説明する。
前記図1に示す様に、ガス封止板5は、例えばMgO(又はMgAl2O4)を主成分とする電気絶縁性を有するセラミックス板であり、このガス封止板5には、燃料電池セル7が挿通される多数の挿通孔39が形成されている。
前記図1に示す様に、ガス封止板5は、例えばMgO(又はMgAl2O4)を主成分とする電気絶縁性を有するセラミックス板であり、このガス封止板5には、燃料電池セル7が挿通される多数の挿通孔39が形成されている。
そして、隣り合う固体酸化物形燃料電池集合体3同士は、燃料電池セル7の軸方向の端部及び固体酸化物形燃料電池集合体3の(軸方向における)端面にて、ガス封止板5によって接合により連結され、固体酸化物形燃料電池集積体1が構成されている。
つまり、一対の固体酸化物形燃料電池集合体3a、3bは、燃料電池セル7の軸方向の両側から、一対のガス封止板5a、5bによって挟まれるようにして、固体酸化物形燃料電池集積体1が構成されている。
特に本実施形態では、ガス封止板5で連結される固体酸化物形燃料電池集合体3間の隙間距離Lとガス封止板5の厚さTとの関係が、T≧L/2の条件を満たすように構成されている。
また、図5に拡大して示す様に、(燃料電池セル7が挿通される)ガス封止板5は、固体酸化物形燃料電池集合体3の両端面(即ち燃料電池セル7の軸方向における両端面)に、結晶化ガラス層(結晶化したガラスからなるガスシール層)41によって接合されて(固着されて)いる。
このうち、ガス封止板5のガス透過率は、1×10-6ml/cm2・sec・Pa以下であり、JIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度が、100MPa以上の材料強度を有している。
更に、ガス封止板5の熱膨張係数は、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であり、その対向する主面の平行度は、10cm2あたり0.3mm以下である。
また、ガス封止板5の厚みは、0.5〜3mmであり、例えば縦25mm×横13mmの寸法を有しており、ガス封止板5の挿入孔39の内径は、燃料電池セル7の外径より0.2mm〜1mm大きく設定されている。
更に、結晶化ガラス層41は、Ba、Mg、Siを中心とした(即ちこれらが主成分である)結晶化ガラス材料からなるガスシール層であり、この結晶化ガラスとしては、例えばガラス転移点約600℃、軟化点約700℃、結晶化点約830℃の特性を有する各種の結晶化ガラス材料を用いることができる。
また、結晶化ガラス層41の(結晶化後の)熱膨張係数は、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であり、しかも、結晶化後の結晶化ガラス材料は、ガス封止板5に対して、熱膨張係数が、±1.0×10-6/K(室温〜700℃)の範囲内である。
b)次に、上述した固体酸化物形燃料電池集積体1を複数組み合わせた燃料電池モジュールについて説明する。
図6に分解して示す様に、燃料電池モジュール43は、例えば2個の固体酸化物形燃料電池集積体1(第1、第2固体酸化物形燃料電池集積体1a、1b)、従って、4個の固体酸化物形燃料電池集合体3(第1、第2、第3、第4固体酸化物形燃料電池集合体3a、3b、3c、3d)を、燃料電池セル7の方向を揃えて所定方向に配列し、一体に固定したものである。
図6に分解して示す様に、燃料電池モジュール43は、例えば2個の固体酸化物形燃料電池集積体1(第1、第2固体酸化物形燃料電池集積体1a、1b)、従って、4個の固体酸化物形燃料電池集合体3(第1、第2、第3、第4固体酸化物形燃料電池集合体3a、3b、3c、3d)を、燃料電池セル7の方向を揃えて所定方向に配列し、一体に固定したものである。
具体的には、各固体酸化物形燃料電池集合体3は、それぞれ所定の間隙2(第1、第2、第3間隙2a、2b、2c)を空けて、燃料電池セル7の外周方向(Y方向)、即ち軸方向(X方向)と垂直の方向(Y方向)に沿って、一列に配列されている。なお、4個の固体酸化物形燃料電池集合体3の並びを、ブロック集合体47と称する。
そして、ブロック集合体47の上下方向(Z方向)、即ち、各固体酸化物形燃料電池集合体3において、3列の燃料電池セル7に対応する上下方向の上面側には、例えば負極側となる長尺の第1集電板49が、全固体酸化物形燃料電池集合体3の上面に接触するように配置されている。
第1集電板49は、各固体酸化物形燃料電池集合体3の最上層の電気接続パス29と電気的に接続して、各固体酸化物形燃料電池集合体3から電力を取り出す出力端子である。この第1集電板49には、中央の第2間隙2bと連通するよう、燃料電池モジュール43内部から外部に空気が流出する空気流出側開口部51が設けられている。
なお、第1集電板49と電気接続パス29との導通を確保するために、燃料電池スタック1の上面には、導電材料による導電接続層53(図1参照)が形成されている(下面側も同様である)。
同様に、ブロック集合体47の下面側には、正極側となる第2集電板55が、全固体酸化物形燃料電池集合体3の下面に接触するように配置されており、この第2集電板55の下面側には、下面の全面を覆うように箱状の空気マニホールド57が接合されている。
前記第2集電板55は、各固体酸化物形燃料電池集合体3の最下層の電気接続パス29と電気的に接続して、各固体酸化物形燃料電池集合体3から電力を取り出す出力端子である。この第2集電板55には、空気マニホールド57から燃料電池モジュール43内に空気が流入する第1、第2空気流入側開口部59、61が設けられており、第1、第2空気流入側開口部59、61は、それぞれ第1、第3間隙2a、2cと連通するように形成されている。
一方、ブロック集合体47の左右方向(X方向)、即ち、燃料電池セル7の軸方向においては、例えば同図右側に、ブロック集合体47を覆う様に、詳しくはガス封止板5を覆うように、絶縁性及びガスシール性を有する(ガス封止板5より)柔軟なコンプレッションシール材(例えばマイカシート)63が配置され、更に、コンプレッションシール材63を覆う様に、スタック固定板65が配置されている。
コンプレッションシール材63及びスタック固定板65には、それぞれ燃料電池セル7の端部が貫く貫通孔67、69が空けられており、スタック固定板65の外側には、貫通孔69を覆う様に、(燃料ガスを外部に排気する)排気側の燃料マニホールド71が接合されている。
同様に、ブロック集合体47の同図左側には、ブロック集合体47を覆う様に、コンプレッションシール材73とスタック固定板75が配置されている。
また、このコンプレッションシール材73及びスタック固定板75にも、同様な貫通孔77、79が空けられており、スタック固定板75の外側には、貫通孔79を覆う様に、(燃料ガスをセル内に導入する)導入側の燃料マニホールド81が接合されている。
また、このコンプレッションシール材73及びスタック固定板75にも、同様な貫通孔77、79が空けられており、スタック固定板75の外側には、貫通孔79を覆う様に、(燃料ガスをセル内に導入する)導入側の燃料マニホールド81が接合されている。
なお。前記コンプレッションシール材63、73及びスタック固定板65、75の上下端部には、ボルト83が挿通されるボルト孔85が、各4箇所づつ形成されている。
また、両スタック固定板65、75のブロック集合体47側(内側)の表面には、第1、第2集電板49、55の平面方向の側端が嵌め込まれる溝87が形成してある。
また、両スタック固定板65、75のブロック集合体47側(内側)の表面には、第1、第2集電板49、55の平面方向の側端が嵌め込まれる溝87が形成してある。
特に、本実施形態では、図7及び図8に一部を示す様に、固体酸化物形燃料電池集積体1の端面、即ち、固体酸化物形燃料電池集合体3を連結するガス封止板5の外側表面と、燃料マニホールド71に接合されたスタック固定板65との間に、コンプレッションシール材63が配置されて加圧シールされている。
詳しくは、固体酸化物形燃料電池集合体3の端面から突出する燃料電池セル7が、コンプレッションシール材63の貫通孔67とスタック固定板65の貫通孔69を貫くようにして、固体酸化物形燃料電池集積体1と燃料マニホールド71とが結合されて一体化している。
つまり、上述した燃料電池モジュール43は、コンプレッションシール材63、73及びスタック固定板65、75のボルト孔85に通されたボルト83と、それに螺合するナット89によって、図9に示す様に、左右方向に押圧固定されて、一体に固定されている。
従って、この燃料電池モジュール43では、発電を行う場合には、図10(図6のB−B’断面)に示す様に、空気マニホールド57から、第1、第2空気流入側開口部59、61を介して、それぞれ第1、第3間隙2a、2cに加圧された空気を導入する。
第1間隙2aに導入された空気は、第1固体酸化物形燃料電池集合体3aの絶縁性多孔体9を通過し(その際に発電のために反応し)、その後外部に流出する。又は、第2固体酸化物形燃料電池集合体3bの絶縁性多孔体9を、同様に通過し、第2間隙2bを介して、空気流出側開口部51から外部に流出する。
同様に、第3間隙2cに導入された空気は、第4固体酸化物形燃料電池集合体3dの絶縁性多孔体9を通過して外部に流出する。又は、第3固体酸化物形燃料電池集合体3cの絶縁性多孔体9を通過し、第2間隙2bを介して、空気流出側開口部51から外部に流出する。
一方、燃料ガスは、前記図6に示す様に、導入側の燃料マニホールド81から、燃料電池セル7の貫通孔15に導入され、排出側の燃料マニホールド71から外部に排出される。
c)次に、前記燃料電池モジュール43の製造方法について説明する。
<燃料電池セル7の作製方法>
酸化ニッケル及びGdをドープしたCeO2(GDC)の混合粉末に、セルロース系バインダーと、造孔材としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)ビーズ粉末を加え、十分に混合した後、水を添加して粘土状になるまで混合した。
<燃料電池セル7の作製方法>
酸化ニッケル及びGdをドープしたCeO2(GDC)の混合粉末に、セルロース系バインダーと、造孔材としてポリメタクリル酸メチル(PMMA)ビーズ粉末を加え、十分に混合した後、水を添加して粘土状になるまで混合した。
その粘土を、押出成形機に投入して、図11に示す様に、燃料極17となる細径円筒状(チューブ)の燃料極用成形体91を作製した。
次に、固体電解質層19を形成するために、GDC粉末と、ポリビニルブチラールと、アミン系分散剤と、可塑剤を、メチルエチルケトン及びエタノールを溶媒として混合し、コーティング用スラリーを作製した。
次に、固体電解質層19を形成するために、GDC粉末と、ポリビニルブチラールと、アミン系分散剤と、可塑剤を、メチルエチルケトン及びエタノールを溶媒として混合し、コーティング用スラリーを作製した。
次に、燃料極用成形体91を所定の長さに切断し、コーティング用スラリーに浸漬した後、ゆっくりと引き上げることで、燃料極用成形体91の表面に、電解質成膜を形成した。その後、1400℃にて、燃料極用成形体91と電解質被膜を同時焼成することで、燃料極17と固体電解質層19の同時焼成体93を得た。
その後、燃料極17より電気接続する端子を取り出すため、固体電解質層19の一部を、センタレスグラインダーを用いて研削して、燃料極17の一部を帯状に露出させた。
また、空気極21を形成するため、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3-x(LSCF)粉末と、GDC粉末と、ポリビニルブチラールと、アミン系分散剤と、可塑剤を、メチルエチルケトン及びエタノールを溶媒として混合し、空気極用スラリーを作製した。
また、空気極21を形成するため、La0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3-x(LSCF)粉末と、GDC粉末と、ポリビニルブチラールと、アミン系分散剤と、可塑剤を、メチルエチルケトン及びエタノールを溶媒として混合し、空気極用スラリーを作製した。
そして、空気極21を形成しない位置にマスキングを行った後、前記同時焼成体93を空気極用スラリーに浸漬して、その後ゆっくりと引き上げることで、固体電解質層19の表面に、空気極被膜を形成した。
その後、1000℃にて焼付け処理を行って、空気極21を作製した。
更に、固体電解質層19を研削した部分をガスシールするとともに、燃料極17の電極端子とすることを目的として、燃料極17の露出部分を覆うように、例えば銀等の導電性シール材料を用いて、緻密な金属シール層23を形成し、燃料電池セル7を完成した。
<絶縁性多孔体9の作製方法>
酸化マグネシウム粉末と、セルロース系バインダーと、造孔材としてPMMAビーズを十分に混合した後、水を加えて混合し粘土状にした。
更に、固体電解質層19を研削した部分をガスシールするとともに、燃料極17の電極端子とすることを目的として、燃料極17の露出部分を覆うように、例えば銀等の導電性シール材料を用いて、緻密な金属シール層23を形成し、燃料電池セル7を完成した。
<絶縁性多孔体9の作製方法>
酸化マグネシウム粉末と、セルロース系バインダーと、造孔材としてPMMAビーズを十分に混合した後、水を加えて混合し粘土状にした。
作製した粘土を、押出成形機に投入して、絶縁性多孔体9用のシートに成形した。
次に、そのシートを1500℃にて焼成を行った後に、所定の寸法に切断して、絶縁焼成体95を作製した。
次に、そのシートを1500℃にて焼成を行った後に、所定の寸法に切断して、絶縁焼成体95を作製した。
次に、絶縁焼成体95の各配列溝25の底部に、小型ボール盤を用いて、電気接続用パス29を形成するための穴を加工し、絶縁性多孔体9を完成した。
<固体酸化物形燃料電池集合体3の作製方法>
(導電性集積用材料層13となる)導電性集積用材料として、LSCF粉末、α−テルピネオール、アミン系分散剤を混合して作製したペーストを用意した。
<固体酸化物形燃料電池集合体3の作製方法>
(導電性集積用材料層13となる)導電性集積用材料として、LSCF粉末、α−テルピネオール、アミン系分散剤を混合して作製したペーストを用意した。
また、(絶縁性材料層33となる)絶縁性材料として、酸化マグネシウム、α−テルピネオール、アミン系分散剤を混合したペーストを用意した。
次に、絶縁性多孔体9へ、はじめにディスペンサーロボットにて、絶縁性材料層33を形成する位置に、帯状に絶縁性材料のペースト97を塗布した後、そのペースト97の左右の第1、第2導電性集積用材料層35、37を形成する位置に、導電性集積用材料のペースト99を塗布した。
次に、絶縁性多孔体9へ、はじめにディスペンサーロボットにて、絶縁性材料層33を形成する位置に、帯状に絶縁性材料のペースト97を塗布した後、そのペースト97の左右の第1、第2導電性集積用材料層35、37を形成する位置に、導電性集積用材料のペースト99を塗布した。
そして、それぞれのペースト97、99が乾く前段階で、絶縁性多孔体9の配列溝25に、燃料電池セル7を、その向きや軸方向の位置を合わせて埋め込んだ。
そして、このように燃料電池セル7を埋め込んだ絶縁性多孔体9同士を、燃料電池セル7が直列接続となるように電気的接続方法に配慮しながら嵌め込んで積層することで、積層体を作製した。
そして、このように燃料電池セル7を埋め込んだ絶縁性多孔体9同士を、燃料電池セル7が直列接続となるように電気的接続方法に配慮しながら嵌め込んで積層することで、積層体を作製した。
その後、この積層体を、大気中にて1000℃で2時間焼成することにより、固体酸化物形燃料電池集合体3を得た。
<ガス封止板5及び結晶化ガラス層41の作製方法>
酸化マグネシウム粉末(場合により酸化アルミニウムを同時に混合)に、ポリビニルブチラール、アミン系分散剤、可塑剤を適量添加し、エタノールとトルエンを溶媒としてスラリーとした。
<ガス封止板5及び結晶化ガラス層41の作製方法>
酸化マグネシウム粉末(場合により酸化アルミニウムを同時に混合)に、ポリビニルブチラール、アミン系分散剤、可塑剤を適量添加し、エタノールとトルエンを溶媒としてスラリーとした。
得られたスラリーを用いて、ドクターブレード法によりシートを形成して切断し、厚さ300μmのマグネシアシートを得た。このマグネシアシート5枚を、1−ブタノールを塗布しながら積層し、加熱しながら圧着し、約0.5〜2.5mm厚のシート積層体とした。
次に、この積層体を、ガス封止板5の外形形状に合わせて切断した。また、挿通孔39の形状に合せて打ち抜き加工して、各燃料電池セル7が挿通される多数の挿通孔39を形成した。その後、1600℃で焼成し、平板状のガス封止板5を得た。
なお、原料として酸化マグネシウム粉末のみを用いると、MgOが100重量%のガス封止板5が得られるが、適宜酸化アルミニウム粉末も加えると、加えた量に応じて、MgOやMgAl2O4からなるガス封止板5が得られる。
これとは別に、粒子径平均4μmのMg、Si、Bを含む結晶化ガラス粉末に、エチルセルロース、アミン系分散剤を適量添加し、ブチルカルビトールを溶媒としてペーストを作製した。 このペーストを、前記ガス封止板5の一方の面に塗布して、ペースト層を形成した。
なお、この結晶化ガラスとしては、例えばマグネシウムホウケイ酸ガラスを用いることができる。
そして、このペースト層を有するガス封止板5を、2個の固体酸化物形燃料電池集合体3に対して、挿通孔39に燃料電池セル7を通しながら、端面に接合した。
そして、このペースト層を有するガス封止板5を、2個の固体酸化物形燃料電池集合体3に対して、挿通孔39に燃料電池セル7を通しながら、端面に接合した。
その後、この2個一体化された状態の固体酸化物形燃料電池集合体3を、ガラスの結晶化点より高い、例えば900℃にて2時間加熱し、ペースト層を軟化、結晶化させて、ガス封止板5を各固体酸化物形燃料電池集合体3に強固に接合し、固体酸化物形燃料電池集積体1を得た。
<スタック固定板65、75等の部材の形成方法>
SUS430製の板材を打ち抜いて、1個の空気流出側開口部51を有する第1集電板49と、2個の第1、第2空気流入側開口部59、61を有する第2集電板55を作製した。更に、第2集電板55の外側に、貫通孔59、61を覆う様に、空気マニホールド57を金属ロウ材により接合した。
<スタック固定板65、75等の部材の形成方法>
SUS430製の板材を打ち抜いて、1個の空気流出側開口部51を有する第1集電板49と、2個の第1、第2空気流入側開口部59、61を有する第2集電板55を作製した。更に、第2集電板55の外側に、貫通孔59、61を覆う様に、空気マニホールド57を金属ロウ材により接合した。
また、SUS430製の板材を打ち抜いて、第1、第2スタック固定板65、75を作製した。このスタック固定板65、75には、ボルト83用の貫通孔85及び燃料電池セル7用の貫通孔69を空けた。
更に、両スタック固定板65、75の外側に、貫通孔69、79を覆う様に、燃料マニホールド71、81をそれぞれ金属ろう材により接合した。
<燃料電池モジュール43の組み付け方法>
まず、前記図6に示す様に、各固体酸化物形燃料電池集積体1を並べて配置し、その両側、即ち、燃料電池セル7の軸方向の両側であるガス封止板5の表面に、(燃料マニホールド71、81がろう付けされた)スタック固定板65、75を、コンプレッションシール材63、73を介して配置した。
<燃料電池モジュール43の組み付け方法>
まず、前記図6に示す様に、各固体酸化物形燃料電池集積体1を並べて配置し、その両側、即ち、燃料電池セル7の軸方向の両側であるガス封止板5の表面に、(燃料マニホールド71、81がろう付けされた)スタック固定板65、75を、コンプレッションシール材63、73を介して配置した。
つまり、燃料電池セル7の両端が、コンプレッションシール材63、73の貫通孔67、77及びスタック固定板65、75の貫通孔69、79を貫通するように配置した。
次に、空気マニホールド57が接合された第2集電板(正極)55と第1集電板(負極)49を、スタック固定板65、75の溝87に合わせて配置し、その後、各燃料電池スタック1を、対向するスタック固定板65、75で挟むようにして押しつけ、ボルト83にて固定した。
次に、空気マニホールド57が接合された第2集電板(正極)55と第1集電板(負極)49を、スタック固定板65、75の溝87に合わせて配置し、その後、各燃料電池スタック1を、対向するスタック固定板65、75で挟むようにして押しつけ、ボルト83にて固定した。
これにより、各固体酸化物形燃料電池集積体1(従って固体酸化物形燃料電池集合体3)に、燃料ガス及び空気を供給するためのガス流路を形成すると同時に、各固体酸化物形燃料電池集積体1からの集電を行う構成を一挙に実現できた。
d)以下に、本実施形態の効果を説明する。
・本実施形態では、隣り合う固体酸化物形燃料電池集合体3同士が、ガス封止板5を介して連結されており、このガス封止板5は、柔軟なコンプレッションシール材63、73を介して加圧シールされている。
・本実施形態では、隣り合う固体酸化物形燃料電池集合体3同士が、ガス封止板5を介して連結されており、このガス封止板5は、柔軟なコンプレッションシール材63、73を介して加圧シールされている。
従って、固体酸化物形燃料電池集合体3の間の空間2に、加圧状態の空気が供給された場合でも、燃料電池セル7の外側から内側に空気が流入しにくいので、外側の空気が内側の燃料ガスに混入しにくく、よって、発電効率が高いという利点がある。
また、隣接する固体酸化物形燃料電池集合体3同士を連結するガス封止板5がコンプレッションシール材63、73を加圧するので、コンプレッションシール材63、73を加圧する面積が広く、よって、この点からも、ガスシール性が向上する。
・本実施形態では、ガス封止板5のガス透過率が、1×10-6ml/cm2・sec・Pa以下であるので、後述する実験例からも明らかな様に、ガスリークを大きく低減することができる。これにより、発電効率の低下を抑制できるとともに、(混合ガスの燃焼による)熱暴走によって運転制御ができなくことを防止できる。
・本実施形態では、ガス封止板5のJIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度が、100MPa以上の材料強度を有しているので、加圧シールの際に大きな応力が加わった場合でも破損しにくく、その点からもガスリークを抑制できるという利点がある。
・本実施形態では、ガス封止板5で連結される固体酸化物形燃料電池集合体3間の隙間距離Lとガス封止板5の厚さTとの関係が、T≧L/2であるので、クラックの発生を防止できる。
・本実施形態では、固体酸化物形燃料電池集合体3は、複数の燃料電池セル7が絶縁性多孔体9を用いて配列・保持されているので、この絶縁性多孔体9がガス封止板5をしっかりと保持することができる。
・本実施形態では、燃料電池セル7は燃料極支持型構造であるので、固体電解質層19を薄く形成でき、良好な発電特性を得易いという利点がある。
・本実施態様では、ガス封止板5の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であるのであるので、燃料電池セル7の熱膨張係数等と近く、よって、ガス封止板5又は燃料電池セル7の破損を防止することができる。
・本実施態様では、ガス封止板5の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であるのであるので、燃料電池セル7の熱膨張係数等と近く、よって、ガス封止板5又は燃料電池セル7の破損を防止することができる。
・本実施形態では、ガス封止板5は、電気絶縁性を有するセラミックスからなるので、電気絶縁性材料として利用し易いという利点がある。
・本実施形態では、ガス封止板5は、MgOからなるので、その熱膨張係数が燃料電池セルの熱膨張係数に近い。よって、熱応力によりガス封止板5や燃料電池セル7が破損することを防止できる。
・本実施形態では、ガス封止板5は、MgOからなるので、その熱膨張係数が燃料電池セルの熱膨張係数に近い。よって、熱応力によりガス封止板5や燃料電池セル7が破損することを防止できる。
・本実施形態では、ガス封止板5は、燃料電池セル7の軸方向の端部近傍にて、その対向する主面の平行度が、10cm2あたり0.3mm以下であるので、ガス封止板5とコンプレッシシール材63、73を用いて加圧してガスシールする場合に、効果的に加圧シールを行ってガスリークを防止できる。
・本実施形態では、ガス封止板5の厚みが、0.5〜3mmであるので、十分な強度を有するとともに、無駄なスペース不要であり、ガス封止板5が急な加熱、冷却を受けても、破損し難い。
・本実施形態では、ガス封止板5の挿入孔39の内径が、燃料電池セル7の外径より0.2mm〜1mm大きいので、製造時の寸法誤差を吸収できるとともに、隙間が小さいので、容易に封止ができる。
・本実施形態では、ガス封止板5は、燃料電池セル7の軸方向の端部及び固体酸化物形燃料電池集合体3の端面に、結晶化した結晶化ガラス材料によって固着されている。
つまり、ガス封止板5の挿通孔39に燃料電池セル7を挿入し、その挿入箇所に結晶化ガラスの材料を配置し、その結晶化ガラスの結晶化点以上の焼成温度にて熱処理することによって、ガス封止板5に燃料電池セル7を固着させている。
つまり、ガス封止板5の挿通孔39に燃料電池セル7を挿入し、その挿入箇所に結晶化ガラスの材料を配置し、その結晶化ガラスの結晶化点以上の焼成温度にて熱処理することによって、ガス封止板5に燃料電池セル7を固着させている。
よって、燃料電池の運転によって温度が(例えば700℃程度に)高くなっても、結晶化ガラス層41は軟化して変形しないので、ガスシール性が高く、ガス封止板5等が破損し難いという効果がある。
・本実施形態では、結晶化ガラス材料の結晶化後の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であるので、ガス封止板5や燃料電池セル7の熱膨張係数と近く、よって、ガス封止板5や燃料電池セル7の破損が生じ難いという利点がある。
・本実施形態では、結晶化後の結晶化ガラス材料は、ガス封止板5に対して、熱膨張係数が、±1.0×10-6/K(室温〜700℃)の範囲内であり、ガス封止板5の熱膨張係数との差が少ないので、ガス封止板5の破損を効果的に防止できる。
・本実施形態では、固体酸化物形燃料電池集積体1を製造する場合には、ガス封止板5の材料として、MgO(又はAl2O3を適宜加えたもの)を用意し、その材料を、溶媒を用いて湿式混合し、その混合して得たスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、そのシート状の成形体を加工してガス封止板形状の成形体を形成し、そのガス封止板形状の成形体を焼成する。
よって、固体酸化物形燃料電池集積体1を容易に製造することができるとともに、平滑性に優れた平板状のガス封止板5を最も効果的に製造することができる。
[実験例]
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
<実験例1>
本実験例は、前記実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体を作製し、その結晶化ガラス層を調べたものである。
[実験例]
次に、本発明の効果を確認するために行った実験例について説明する。
<実験例1>
本実験例は、前記実施形態の固体酸化物形燃料電池集積体を作製し、その結晶化ガラス層を調べたものである。
具体的には、結晶化ガラス層を破断し、その破断面を電子顕微鏡により観察したところ、図12に示す様に、結晶化ガラス層は結晶化ガラス(結晶化したガラス)によって構成されていることが確認できた。
<実験例2>
本実験例では、表1に記載の組成等の条件において、前記実施形態に記載の手法にて、固体酸化物形燃料電池集合体を2個一体化して固体酸化物形燃料電池集積体を作製し、更に、固体酸化物形燃料電池集積体を用いて、燃料電池モジュールを作製した。
<実験例2>
本実験例では、表1に記載の組成等の条件において、前記実施形態に記載の手法にて、固体酸化物形燃料電池集合体を2個一体化して固体酸化物形燃料電池集積体を作製し、更に、固体酸化物形燃料電池集積体を用いて、燃料電池モジュールを作製した。
なお、表1及び表2において、実施例1〜18が本発明の範囲の試料であり、比較例1、2が、本発明の範囲外の試料である。
そして、この燃料電池モジュールを用い、燃料マニホールド入口側から窒素を投入し、投入した窒素量に対して、燃料マニホールド出口側に出てきた窒素回収量を、石鹸膜流量計にて測定して、回収できなかった割合をリーク率として、評価を行なった。その結果を、表1に記す。
そして、この燃料電池モジュールを用い、燃料マニホールド入口側から窒素を投入し、投入した窒素量に対して、燃料マニホールド出口側に出てきた窒素回収量を、石鹸膜流量計にて測定して、回収できなかった割合をリーク率として、評価を行なった。その結果を、表1に記す。
また、その時に用いたガス封止板の厚さTをマイクロメータにて測定し、固体酸化物形燃料電池集合体を2個一体化する際の間隔(バンドル間隔L)を測定した。その結果を、表1に記す。
更に、ガス封止板の強度(あらかじめ同じ材質の試料にて別途JIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度を測定した)、ガス封止板のガス透過率(図13の評価治具を用いて下記手法にて測定した結果)、ガス封止板の向き合う2面の平行度(10cm2あたりのずれ寸法)を求めた。その結果を、表1に示す。
比較例1については、ガス封止板のサイズを、1つの固体酸化物形燃料電池集合体のサイズに合せ、ひとつずつ個別にガス封止板をガラスペーストで固着した試料によりモジュールを組立てて試験したものである。
(ガス封止板のガス透過率測定)
図13に示す様に、測定治具101のガス流路103に、上記手法で得たガス封止板を2cm角に切り出し試料105を配置し、ガスボンベ107よりガス(例えば窒素)を供給して、試料の1面よりガス圧を加え、反対面へ透過したガス量を流量計109にて測定した。
(ガス封止板のガス透過率測定)
図13に示す様に、測定治具101のガス流路103に、上記手法で得たガス封止板を2cm角に切り出し試料105を配置し、ガスボンベ107よりガス(例えば窒素)を供給して、試料の1面よりガス圧を加え、反対面へ透過したガス量を流量計109にて測定した。
得られたガス流量をF(ml/min)、試料の外表面積をガス透過面積A(cm2)して、内面より加えたガス圧をP(Pa)として以下の式(1)によりガス透過率C(ml・cm-2・sec-1・Pa-1)を求めた。
C=F/(60・A・P)・・(1)
表1の実験結果から、実施例1〜8は、2個一体化した集積体であり、比較例1と比較するとガスリーク量がかなり低減されていることがわかる。この構造が、ガスシールに有効に働いていることがわかる。
実施例6については、ガス封止板の2面の平行度が0.3mmを超えており、コンプレッションシール材への加圧がうまく加わらず、それによりリーク率が若干多くなっていると考えられる。
実施例7は、ガス封止板を通常よりも低い温度(1550℃)で焼成して得たものであり、ガス透過率が少し大きいために、請求項2を満たしておらず、また、請求項3を満たしていないため、ガスリーク確認後、解体しガス封止板を確認した際、ガス封止板がひび割れていたため、ガスリーク量が多くなっているものと思われる。
実施例8は、請求項4の条件(T≧L/2)を満たしていない形態であり、ガスリーク確認後、解体しガス封止板を確認した際、ガス封止板がひび割れていた。請求項13の条件を満たしていないことも、ガス封止板が割れた一因だと考えられる。これが、実施例1〜6と比較し、少しガスリーク量が多かった原因であると考えられる。
<実験例3>
本実験例では、固体酸化物形燃料電池集積体を作製する際に用いるガス封止板やガラス材料について、熱膨張率の異なるものを用いて、表2に示すそれぞれの条件において、固体酸化物形燃料電池集積体の欠陥の有無を確認した。
<実験例3>
本実験例では、固体酸化物形燃料電池集積体を作製する際に用いるガス封止板やガラス材料について、熱膨張率の異なるものを用いて、表2に示すそれぞれの条件において、固体酸化物形燃料電池集積体の欠陥の有無を確認した。
ガス封止板、ガラス材料に生成するクラックは拡大鏡を用いても確認することが難しいので、欠陥検査用のレッドチェック液に浸漬して、その後、水でレッドチェック液を洗い流すと、欠陥部が赤いレッド液により着色されるため、その状態で拡大鏡にて観察することで、クラックの有無が確認できる。
燃料電池セルに生成するクラックは、拡大鏡で確認を行えば確認できる。燃料電池セルと燃料電池セルが挿通されるガス封止板の挿通孔の間の隙間がガラスで満たされているか、満たされない部分が発生しているかについても、拡大鏡にて確認ができる。
ガス封止板の熱膨張係数(熱膨張率)の調整は、マグネシアとアルミナの粉末混合比により調整可能であり、ガラス材料については、構成元素の混合比率を変更することで、熱膨張係数を調整可能である。しかしながら、ガラス材料については、13×10-6/K以上の熱膨張率の組成のガラスを、作製することが出来なかった。
リーク率の確認については、前記実験例1と同様に、燃料電池モジュール形状とした上で評価を行なった。
ガス封止板厚、バンドル間隔Lなど、できる限りの形状的因子は統一して、またガス封止板のガス透過率についても、請求項2の条件を満たしているものを使用して、実施例1、9〜18、比較例2を試験している。これらの結果を、合わせて下記表2に記す。
ガス封止板厚、バンドル間隔Lなど、できる限りの形状的因子は統一して、またガス封止板のガス透過率についても、請求項2の条件を満たしているものを使用して、実施例1、9〜18、比較例2を試験している。これらの結果を、合わせて下記表2に記す。
実施例1、9〜18は、いずれも2個一体化構造を形成できた集積体であり、いずれもガスリーク量が小さく抑えられている。
実施例9、10については、請求項16の条件を満たしておらず、燃料電池セルにクラックを生成している。これは燃料電池セルの構造を支える燃料極の熱膨張率が12.5×10-6/Kに対し、直接接続されるガラス材料の熱膨張率が小さすぎたために、熱膨張差による応力で、破損したものと考えられる。
実施例9、10については、請求項16の条件を満たしておらず、燃料電池セルにクラックを生成している。これは燃料電池セルの構造を支える燃料極の熱膨張率が12.5×10-6/Kに対し、直接接続されるガラス材料の熱膨張率が小さすぎたために、熱膨張差による応力で、破損したものと考えられる。
実施例9、13は、ガス封止板に対し、ガラス材料の熱膨張率が、−1.0×10-6/Kより更に小さく、請求項17の条件を満たしていない。よって、この熱膨張差により熱応力が生じ、ガス封止板にクラックが生成したものと理解できる。
実施例12、15は、ガス封止板に対し、ガラス材料の熱膨張率が、+1.0×10-6/Kより更に大きく、請求項17の条件を満たしていない。よって、この熱膨張差により熱応力が生じ、ガラス材料部にクラックが生成したものと理解できる
実施例16は、燃料電池セルの外径に対し、燃料電池セルが挿通されるガス封止板の挿通孔の径が、1.1mm大きい。これは、請求項14の条件を満たしていない。つまり、隙間が大きすぎたために、塗布したペースト状態のガラス材料が成形時には満たしていても、その後の焼成段階で、溶媒や有機分の消失、結晶化による収縮などにより、欠陥が生成してしまったものと理解できる。
実施例16は、燃料電池セルの外径に対し、燃料電池セルが挿通されるガス封止板の挿通孔の径が、1.1mm大きい。これは、請求項14の条件を満たしていない。つまり、隙間が大きすぎたために、塗布したペースト状態のガラス材料が成形時には満たしていても、その後の焼成段階で、溶媒や有機分の消失、結晶化による収縮などにより、欠陥が生成してしまったものと理解できる。
比較例2は、燃料電池セルの外径に対し、燃料電池セルが挿通されるガス封止板の挿通孔の径が、わずか0.15mmだけ大きい試料である。よって、配列された燃料電池セルの位置精度を許容できず、ガス封止板を貼り付けて、2個一体化構造を形成することが出来なかった。
実施例9、10、12、13、15については、クラックが生成しており、僅かにリーク率が悪化傾向にある。
尚、本発明は前記実施形態や実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
尚、本発明は前記実施形態や実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、多数の燃料電池セルの配列方法としては、前記実施形態に限定されず、各種の配列を採用できる。
(2)また、内側電極と外側電極とを逆にしてもよい。例えばガスの流路を入れ替えて、内側電極を空気極とし、外側電極を燃料極としてもよい。
(2)また、内側電極と外側電極とを逆にしてもよい。例えばガスの流路を入れ替えて、内側電極を空気極とし、外側電極を燃料極としてもよい。
(3)固体酸化物形燃料電池集積体を製造する場合には、ガス封止板の材料として、MgO及びAl2O3の少なくとも1種からなる粉末原料を用意し、該粉末原料を加圧してブロック状の圧粉体とし、該圧粉体を焼成前の段階で加工して所定の形状とし、その後焼成する方法を採用できる。
この方法の場合には、寸法精度に優れたガス封止板を容易に製造することができる。
(4)2個の固体酸化物形燃料電池集合体(ブロック)を、ガス封止板で一体化したが、3個以上のブロックを、ガス封止板で挟んで一体化してもよい。
(4)2個の固体酸化物形燃料電池集合体(ブロック)を、ガス封止板で一体化したが、3個以上のブロックを、ガス封止板で挟んで一体化してもよい。
(5)ガス封止板は、セラミックス板に限らず、例えばアルミナの酸化被膜を生成し易いAl含有フェライト系ステンレス等の金属からなる金属板を用いることができる。なお、金属板を用いる場合には、例えばセラミックスのコーティングなどによって、必要な箇所に電気的な絶縁を施すことが望ましい。
1、1a、1b…固体酸化物形燃料電池集積体
3、3a、3b、3c、3d…固体酸化物形燃料電池集合体
5、5a、5b…ガス封止板
7…燃料電池セル
9…絶縁性多孔体
17…燃料極(内側電極)
19…固体電解質層
21…空気極(外側電極)
43…燃料電池モジュール
57…空気マニホールド
63、73…コンプレッションシール材
65、75…スタック固体板
71、81…燃料マニホールド
3、3a、3b、3c、3d…固体酸化物形燃料電池集合体
5、5a、5b…ガス封止板
7…燃料電池セル
9…絶縁性多孔体
17…燃料極(内側電極)
19…固体電解質層
21…空気極(外側電極)
43…燃料電池モジュール
57…空気マニホールド
63、73…コンプレッションシール材
65、75…スタック固体板
71、81…燃料マニホールド
Claims (20)
- 複数の筒状固体酸化物形燃料電池が軸方向を揃えて配置されて束ねられた固体酸化物形燃料電池集合体が、前記軸方向を揃えるように並列に配置されるとともに、
前記各固体酸化物形燃料電池集合体の各筒状固体酸化物形燃料電池の貫通孔が、前記軸方向に配置されたガスマニホールドと連通する固体酸化物形燃料電池集積体において、
隣り合う前記固体酸化物形燃料電池集合体同士が、前記筒状固体酸化物形燃料電池の軸方向の端部にて、平板状のガス封止板を介して連結され、
且つ、前記ガス封止板は、前記筒状固体酸化物形燃料電池が挿通される挿通孔を有するとともに、前記ガスマニホールドと前記ガス封止板より柔軟なコンプレッションシール材を介して加圧シールされていることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。 - 前記ガス封止板のガス透過率が、1×10-6ml/cm2・sec・Pa以下であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板のJIS R 1601に基づいて測定される3点曲げ強度が、100MPa以上の材料強度を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板で連結される前記固体酸化物形燃料電池集合体間の隙間距離Lと前記ガス封止板の厚さTとの関係が、T≧L/2であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記固体酸化物形燃料電池集合体は、複数の筒状固体酸化物形燃料電池が多孔質材を用いて配列・保持された構成を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記筒状固体酸化物形燃料電池は、燃料極支持型構造であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であることを特徴とする請求項6に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板は、電気絶縁性材料からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板は、セラミックス及び/又は金属からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板は、Mg又はAlを主に含む材料からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板の主成分は、MgO又はMgAl2O4であることを特徴とする請求項10に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板は、前記筒状固体酸化物形燃料電池の軸方向の端部近傍にて、その対向する主面の平行度が、10cm2あたり0.3mm以下であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板の厚みが、0.5〜3mmであることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板の挿入孔の内径が、前記筒状固体酸化物形燃料電池の外径より0.2mm〜1mm大きいことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記ガス封止板は、前記筒状固体酸化物形燃料電池の軸方向の端部に、結晶化した結晶化ガラス材料によって固着されていることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記結晶化ガラス材料の結晶化後の熱膨張係数が、11.5×10-6〜13.5×10-6/K(室温〜700℃)であることを特徴とする請求項15に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 結晶化後の前記結晶化ガラス材料は、前記ガス封止板に対して、熱膨張係数が、±1.0×10-6/K(室温〜700℃)の範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の固体酸化物形燃料電池集積体。
- 前記請求項1〜17のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体を製造する製造方法であって、
前記ガス封止板の材料として、MgO及びAl2O3の少なくとも1種からなる材料を用意し、該材料を溶媒を用いて湿式混合し、該混合して得たスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、該シート状の成形体を加工してガス封止板形状の成形体を形成し、該ガス封止板形状の成形体を焼成することを特徴とする固体酸化物形燃料電池集積体の製造方法。 - 前記請求項1〜17のいずれか1項に記載の固体酸化物形燃料電池集積体を製造する製造方法であって、
前記ガス封止板の材料として、MgO及びAl2O3の少なくとも1種からなる粉末原料を用意し、該粉末原料を加圧してブロック状の圧粉体とし、該圧粉体を焼成前の段階で加工して所定の形状とし、その後焼成することを特徴とする固体酸化物形燃料電池集積体の製造方法。 - 前記焼成後のガス封止板の挿通孔に前記筒状固体酸化物形燃料電池を挿入し、該挿入箇所に結晶化ガラスの材料を配置し、該結晶化ガラスの結晶化点以上の焼成温度にて熱処理することによって、前記ガス封止板に前記筒状固体酸化物形燃料電池を固着させることを特徴とする請求項18又は19に記載の固体酸化物形燃料電池集積体の製造方法。
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