JP2013228053A - 電磁弁装置および液圧ブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)弁座と、その弁座に対して着座・離座可能なプランジャと、そのプランジャを弁座に着座させる方向に自身の弾性力によって付勢する付勢部材と、プランジャを弁座から離座させる方向に付勢するための磁界を形成する第1コイル130と、プランジャを弁座に着座させる方向に付勢するための磁界を形成する第2コイル132とを有する電磁弁80と、(B)第1コイル130と第2コイル132とに個別に通電可能とされ、それら第1コイル130および第2コイル132への通電によって電磁弁の状態を制御するコントローラ220とを備えさせる。
【選択図】図3
Description
前記第1コイルと前記第2コイルとに個別に通電可能とされ、それら第1コイルおよび第2コイルへの通電によって前記電磁弁の状態を制御するコントローラと
を備えた電磁弁装置。
前記第2コイルに通電せず、前記第1コイルに通電して、前記付勢部材の弾性力に抗して前記プランジャを前記弁座から離座させた開弁状態を実現するように構成された(1)項に記載の電磁弁装置。
前記第1コイルに通電せず、前記第2コイルに通電して、その第2コイルへの通電に依拠して前記プランジャを前記弁座に着座させる通電閉弁状態を実現するように構成された(1)項または(2)に記載の電磁弁装置。
前記通電閉弁状態と、前記第1コイルと前記第2コイルとの両者に通電せず、その第2コイルへの通電に依拠せずに前記プランジャを前記弁座に着座させる非通電閉弁状態とを選択的に実現するように構成された(3)項に記載の電磁弁装置。
前記プランジャに作用する高圧側の液圧の高さに基づいて、前記非通電閉弁状態と前記通電閉弁状態とのいずれかを実現するように構成された(4)項に記載の電磁弁装置。
前記プランジャに作用する高圧側の液圧が設定圧以下である場合に、前記非通電閉弁状態を実現し、前記プランジャに作用する高圧側の液圧が前記設定圧を超える場合に、前記通電閉弁状態を実現するように構成された(5)項に記載の電磁弁装置。
車輪に対応して設けられ、自身に供給される作動液の液圧によって作動して車輪に制動力を付与するブレーキ装置と、
高圧源を有してその高圧源の作動液の液圧を前記ブレーキ操作部材になされた操作に基づいた大きさの制御圧に調圧する調圧装置と、
(a)前記ブレーキ装置に供給する作動液を加圧するための加圧ピストンと、(b)前記ブレーキ操作部材に加えられた操作力によって作動液が加圧され、前記加圧ピストンを前向きに押す力を発生させるための操作入力室と、(c)前記調圧装置からの調圧された作動液が流入し、前記加圧ピストンを前向きに押す力を発生させるための制御圧入力室と、(d)前記操作入力室と対向して設けられ、内部の作動液の液圧によって前記加圧ピストンを後向きに押す力を発生させるための対向室とを備え、前記ブレーキ装置に加圧された作動液を供給するシリンダ装置と、
前記操作入力室と前記対向室とを連通する連通路と、
(1)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の電磁弁装置と
を備えた液圧ブレーキシステムであって、
前記電磁弁装置が有する前記電磁弁が、
前記連通路に設けられ、前記プランジャが前記弁座から離座して前記連通路を開通させた状態と、前記プランジャが前記弁座に着座して前記連通路を遮断した状態とを切り換えるものであり、(i)前記連通路を開通して、前記操作入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力を前記対向室の前記加圧ピストンを後向きに押す力によって打ち消すことで、前記制御圧入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力に依存した大きさの制動力を発生させる制御圧依存制動状態と、(ii)前記連通路を遮断し、前記対向室が低圧源に接続されることで、前記制御圧入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力と、前記操作入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力との両者に依存した大きさの制動力を発生させる制御圧・操作力依存制動状態とを切り換えるものとされた液圧ブレーキシステム。
図1に、請求可能発明の実施例である電磁弁装置を搭載した車両用液圧ブレーキシステム10を、模式的に示す。その車両用液圧ブレーキシステム10は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル12と、前後左右の車輪14にそれぞれ設けられた4つのブレーキ装置16と、それら4つのブレーキ装置16に供給する作動液を加圧するマスタシリンダ装置18と、ブレーキ装置16とマスタシリンダ装置18との間に設けられてマスタシリンダ装置18によって加圧された液圧を調整するアンチロック装置20とを備えている。また、マスタシリンダ装置14は、高圧源として作動液の圧力を高圧にするための高圧源装置22と、低圧源として作動液を大気圧下で貯留するリザーバ24とを備えている。
以上のように構成された液圧ブレーキシステム10の作動について簡単に説明する。まず、液圧ブレーキシステム10は、通常、ブレーキペダル12になされた操作に応じて制動力を発生させるべく、高圧源装置22の制御によって、ブレーキ装置16の液圧が制御される。具体的には、まず、ECU160は、連通切換弁80を開弁状態とするともに、シミュレータ制御弁90を閉弁状態として、ブレーキペダル12に加えられた踏力が打ち消されるようにする。そして、その状態で、増圧用リニア弁52および減圧用リニア弁54を制御することで、増減圧装置32から出力される液圧、つまり、制御圧入力室R4の液圧を制御するのである。それにより、第2加圧ピストン66および第1加圧ピストン64を前方に移動させ、第1加圧室R1および第2加圧室R2が加圧され、その加圧された作動液がブレーキ装置16に供給されるのである。
当該車両用液圧ブレーキシステム10が有する連通切換弁80は、上述したように、2つのコイルを備えており、その連通切換弁80への通電方法に特徴を有している。そのため、以下に、その連通切換弁80の制御方法について、詳しく説明する。
連通切換弁80は、コイルスプリング120の弾性力が、コイルが1つしかない従来の電磁弁における弾性力に比較して、小さくされている。そのような構成により、閉弁状態から開弁状態に切り換える際、コイルスプリング120の弾性力が従来のものに比較して小さいため、プランジャ120を離座させる方向の電磁力FC1も小さくされている。したがって、プランジャ102を作動させるための電流、つまり、先に述べた移動電流および保持電流を、従来の電磁弁における電流より小さくすることができ、消費電力を抑えることができるとともに、第1コイル130の発熱を抑えることができるのである。
上述のような電磁弁の制御は、図5にフローチャートを示す連通切換弁状態制御プログラムが、イグニッションスイッチがON状態とされている間、設定された時間間隔をおいてECU160により繰り返し実行されることによって行われる。以下に、その制御のフローを、図に示すフローチャートを参照しつつ、簡単に説明する。
上述したような制御を実行するECU160のコンピュータ162は、前述した各種の処理を実行する各種の機能部を有していると考えることができる。詳しく言えば、図3に示すように、コンピュータ162は、連通切換弁状態制御プログラムのS3の処理を実行して開弁状態を実現する開弁状態実現部200と、連通切換弁状態制御プログラムのS4以下の処理を実行して閉弁状態を実現する閉弁状態実現部202とを有している。その閉弁状態実現部202は、連通切換弁状態制御プログラムのS6の処理を実行して非通電閉弁状態を実現する非通電閉弁状態実現部210と、連通切換弁状態制御プログラムのS7の処理を実行して通電閉弁状態を実現する通電閉弁状態実現部212とを有している。
Claims (6)
- (a)弁座と、(b)その弁座に対して着座・離座可能なプランジャと、(c)そのプランジャを前記弁座に着座させる方向に自身の弾性力によって付勢する付勢部材と、(d)前記プランジャを前記弁座から離座させる方向に付勢するための磁界を形成する第1コイルと、(e)前記プランジャを前記弁座に着座させる方向に付勢するための磁界を形成する第2コイルとを有する電磁弁と、
前記第1コイルと前記第2コイルとに個別に通電可能とされ、それら第1コイルおよび第2コイルへの通電によって前記電磁弁の状態を制御するコントローラと
を備えた電磁弁装置。 - 前記コントローラが、
前記第1コイルに通電せず、前記第2コイルに通電して、その第2コイルへの通電に依拠して前記プランジャを前記弁座に着座させる通電閉弁状態を実現するように構成された請求項1に記載の電磁弁装置。 - 前記コントローラが、
前記通電閉弁状態と、前記第1コイルと前記第2コイルとの両者に通電せず、その第2コイルへの通電に依拠せずに前記プランジャを前記弁座に着座させる非通電閉弁状態とを選択的に実現するようにに構成された請求項2に記載の電磁弁装置。 - 前記コントローラが、
前記プランジャに作用する高圧側の液圧の高さに基づいて、前記非通電閉弁状態と前記通電閉弁状態とのいずれかを実現するように構成された請求項3に記載の電磁弁装置。 - 前記コントローラが、
前記プランジャに作用する高圧側の液圧が設定圧以下である場合に、前記非通電閉弁状態を実現し、前記プランジャに作用する高圧側の液圧が前記設定圧を超える場合に、前記通電閉弁状態を実現するように構成された請求項4に記載の電磁弁装置。 - 運転者によって操作されるブレーキ操作部材と、
車輪に対応して設けられ、自身に供給される作動液の液圧によって作動して車輪に制動力を付与するブレーキ装置と、
高圧源を有してその高圧源の作動液の液圧を前記ブレーキ操作部材になされた操作に基づいた大きさの制御圧に調圧する調圧装置と、
(a)前記ブレーキ装置に供給する作動液を加圧するための加圧ピストンと、(b)前記ブレーキ操作部材に加えられた操作力によって作動液が加圧され、前記加圧ピストンを前向きに押す力を発生させるための操作入力室と、(c)前記調圧装置からの調圧された作動液が流入し、前記加圧ピストンを前向きに押す力を発生させるための制御圧入力室と、(d)前記操作入力室と対向して設けられ、内部の作動液の液圧によって前記加圧ピストンを後向きに押す力を発生させるための対向室とを備え、前記ブレーキ装置に加圧された作動液を供給するシリンダ装置と、
前記操作入力室と前記対向室とを連通する連通路と、
請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の電磁弁装置と
を備えた液圧ブレーキシステムであって、
前記電磁弁装置が有する前記電磁弁が、
前記連通路に設けられ、前記プランジャが前記弁座から離座して前記連通路を開通させた状態と、前記プランジャが前記弁座に着座して前記連通路を遮断した状態とを切り換えるものであり、(i)前記連通路を開通して、前記操作入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力を前記対向室の前記加圧ピストンを後向きに押す力によって打ち消すことで、前記制御圧入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力に依存した大きさの制動力を発生させる制御圧依存制動状態と、(ii)前記連通路を遮断し、前記対向室が低圧源に接続されることで、前記制御圧入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力と、前記操作入力室の前記加圧ピストンを前向きに押す力との両者に依存した大きさの制動力を発生させる制御圧・操作力依存制動状態とを切り換えるものとされた液圧ブレーキシステム。
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