JP2013228022A - ガスタンク検査装置、および、ガスタンク検査方法 - Google Patents

ガスタンク検査装置、および、ガスタンク検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ガスタンク検査装置において、ガスの充填時におけるガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制する技術の提供を目的とする。
【解決手段】ガスタンク検査装置は、不活性ガス収容部と、不活性ガス収容部に収容された不活性ガスをガスタンクに供給するための第1のガス供給ラインと、第1のガス供給ラインを流通する不活性ガスの流量である第1の流量を制御するための第1の弁と、流通する不活性ガスを昇温させるための昇温部を備えた第2のガス供給ラインと、第2のガス供給ラインを流通する不活性ガスの流量である第2の流量を制御するための第2の弁と、第1の弁と第2の弁とを制御して、第1の流量と第2の流量との比を変化させることによって、ガスタンクに供給される不活性ガスの温度を調整する制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスタンクがガス漏れしているか否かを検出するためのガスタンク検査装置、および、その検査方法に関する。
従来から、ガスタンクのガス漏れを検査する方法として、検査対象のガスタンクにヘリウムなどの検知ガスと窒素などの不活性ガスを供給し、ガスタンクの内部の圧力が所定となった状態において、ガスタンクの外部で検知ガスが検出されるか否かによって、ガス漏れが生じているか否かを検査する方法が知られている(特許文献1)。検知ガスや不活性ガスなどのガスの充填時におけるガスタンクの内部温度の上昇を抑制するため、ガスタンクには、予め冷却された不活性ガスが供給される。
特開2011−089620号公報 特開平10−332098号公報
しかし、従来技術は、ガスの充填時におけるガスタンクの内部温度の上昇を抑制する点に関して、なお改善の余地があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ガスタンク検査装置において、ガスの充填時におけるガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制する技術の提供を目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本願発明は、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
ガスタンクに検知ガスと不活性ガスを供給し、前記ガスタンクの外部において前記検知ガスが検出されるか否かによって、前記ガスタンクがガス漏れしているか否かを検査するためのガスタンク検査装置であって、
前記不活性ガスを収容する不活性ガス収容部と、
前記不活性ガス収容部に収容された前記不活性ガスを前記ガスタンクに供給するための第1のガス供給ラインと、
前記第1のガス供給ラインを流通する前記不活性ガスの流量である第1の流量を制御するための第1の弁と、
前記不活性ガス収容部に収容された前記不活性ガスを前記ガスタンクに供給するための第2のガス供給ラインであって、流通する前記不活性ガスを昇温させるための昇温部を備えた第2のガス供給ラインと、
前記第2のガス供給ラインを流通する前記不活性ガスの流量である第2の流量を制御するための第2の弁と、
前記第1の弁と前記第2の弁とを制御して、前記第1の流量と前記第2の流量との比を変化させることによって、前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度を調整する制御部と、を備えるガスタンク検査装置。
この構成によれば、第1のガス供給ラインを流通する不活性ガスの流量と、昇温部を備える第2のガス供給ラインを流通する不活性ガスの流量との比を変化させることによって、ガスタンクに供給される不活性ガスの温度を容易に変化させることができるため、ガス充填時のガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
[適用例2]
適用例1に記載のガスタンク検査装置はさらに、
前記検知ガスを収容する検知ガス収容部と、
前記検知ガス収容部に収容された前記検知ガスを前記ガスタンクに供給するための第3のガス供給ラインと、を備え、
前記第3のガス供給ラインと前記第1のガス供給ラインとは、第1の重複部においてラインの一部が重複し、前記第1のガス供給ラインに前記不活性ガスを流通させた後、前記第3のガス供給ラインに前記検知ガスを流通させると、前記第1の重複部において前記検知ガスを冷却することが可能な、ガスタンク検査装置。
この構成によれば、第1の重複部において検知ガスを冷却することができるため、ガス充填時のガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載のガスタンク検査装置において、
前記不活性ガス収容部は、少なくも一部が前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度よりも低い温度の液化ガスとなった状態の不活性ガスを収容し、
前記第2のガス供給ラインは、前記不活性ガスと熱交換媒体との間で熱交換をおこなうための熱交換器を備えている、ガスタンク検査装置。
この構成によれば、第2のガス供給ラインを流通する不活性ガスと、第1のガス供給ラインを流通する不活性ガスとは温度が異なるため、それぞれの流量の比を変化させることによって、ガスタンクに供給される不活性ガスの温度を容易に変化させることができる。
[適用例4]
適用例1ないし適用例3のいずれかに記載のガスタンク検査装置において、
前記第1のガス供給ラインと前記第2のガス供給ラインとは、第2の重複部においてラインの一部が重複しており、前記第2の重複部上には、バッファ室が配置されている、ガスタンク検査装置。
この構成によれば、第2の重複部上にバッファ室が配置されているため、検知ガスと不活性ガスを予め混合し、ガスタンクに供給することで、ガスタンク内の検知ガスと不活性ガスの濃度分布を均一にすることができる。
[適用例5]
適用例4に記載のガスタンク検査装置において、
前記第2の重複部は、一方の端部が前記ガスタンクに接続され、他方の端部から順に、第3の弁、前記バッファ室、第4の弁が並んで配置され、前記検知ガスを前記ガスタンクに供給するための第3のガス供給ラインともラインが重複し、
前記制御部は、前記第3の弁を開弁させ、前記第4の弁を閉弁させて、前記バッファ室に前記検知ガスと前記不活性ガスを充填し、その後、前記第3の弁を閉弁させ、前記第4の弁を開弁させて、前記バッファ室に充填されたガスを前記ガスタンクに供給する、ガスタンク検査装置。
この構成によれば、バッファ室に検知ガスと不活性ガスを充填した後、充填されたガスをガスタンクに供給するため、ガス充填時のガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
[適用例6]
適用例1ないし適用例5のいずれかに記載のガスタンク検査装置において、
前記制御部は、前記不活性ガス収容部に収容された前記不活性ガスを前記ガスタンクに供給しているときに、前記第2の流量に対する前記第1の流量の比を大きくすることによって、前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度を低下させる、ガスタンク検査装置。
この構成によれば、ガス充填中に、充填される不活性ガスの温度をすばやく低下させることによって、ガス充填時のガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
[適用例7]
適用例1ないし適用例6のいずれかに記載のガスタンク検査装置において、
前記不活性ガスは窒素ガスであり、前記検知ガスはヘリウムガスである、ガスタンク検査装置。
この構成によれば、ガスタンクに供給される窒素ガスの温度を容易に変化させることができるため、ガス充填時のガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
[適用例8]
ガスタンクに検知ガスと不活性ガスを供給し、前記ガスタンクの外部において前記検知ガスが検出されるか否かによって、前記ガスタンクがガス漏れしているか否かを検査するためのガスタンク検査方法であって、
第1のガス供給ラインを経由して前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの流量である第1の流量と、第2のガス供給ラインの昇温部を経由して前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの流量である第2の流量との比を変化させることによって、前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度を調整する工程と、を備えるガスタンク検査方法。
この構成によれば、第1のガス供給ラインを流通する不活性ガスの流量と、昇温部を備える第2のガス供給ラインを流通する不活性ガスの流量との比を変化させることによって、ガスタンクに供給される不活性ガスの温度を容易に変化させることができるため、ガス充填時のガスタンクの内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、ガス充填装置、ガス充填方法、ガスタンク製造装置、ガスタンクの製造方法などの形態で実現することができる。
第1実施例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。 第1実施例の検査処理の流れを例示したフローチャートである。 比較例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。 実施例と比較例における充填ガスの温度の変化を説明するための説明図である。 比較例1のガス充填時における内部温度Ttと内部圧力Ptを例示した説明図である。 比較例2のガス充填時における内部温度Ttと内部圧力Ptを例示した説明図である。 実施例のガス充填時における内部温度Ttと内部圧力Ptの変化を例示した説明図である。 第2実施例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。 第3実施例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。
A.第1実施例:
図1は、第1実施例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。ガスタンク検査装置10は、検査対象のガスタンク100にガス漏れが生じているか否かを検査するために用いられる装置であり、ガス充填装置20と、リーク検査部30と、制御部40とを備えている。ガスタンク検査装置10は、ガス充填装置20によってガスタンク100に検査ガス(検知ガス+不活性ガス)を充填し、リーク検査部30によってガスタンク100から検知ガスが漏れたか否かを検出する。
ガス充填装置20は、ガスタンク100に検査ガスを供給するための装置であり、ヘリウムタンク200と、液化窒素タンク210と、ヘリウム充填ラインHELと、常温ラインNOLと、低温ラインNLLと、ガス排出ラインGELを備えている。ヘリウムタンク200には、検知ガスとしてのヘリウムが収容されている。なお、ガス充填装置20は、ヘリウムタンク200の代わりに水素を収容した水素タンクを使用する構成であってもよい。液化窒素タンク210には、不活性ガスとしての窒素が収容されている。窒素(沸点−196℃)は、少なくとも一部が液相となるように低温状態で収容されている。なお、ガス充填装置20は、液化窒素タンク210の代わりに液化水素タンク、液化ヘリウムタンク、液化酸素タンクなどを使用する構成であってもよい。
ヘリウム充填ラインHELは、ヘリウムタンク200に収容されているヘリウムをガスタンク100に供給するためのラインであり、配管221〜224と、減圧弁Vd1と、流量制御弁V1〜V4と、逆止弁Vc1、Vc2と、温度センサ230と、バッファ部240とを備えている。以後、ガス充填装置20において、ヘリウムタンク200や液化窒素タンク210が配置されている側を「上流側」と呼び、ガスタンク100が配置されている側を「下流側」と呼ぶ。配管221には、上流側から順に、減圧弁Vd1、流量制御弁V1、逆止弁Vc1が配置されている。配管222には、上流側から順に、温度センサ230、流量制御弁V2、逆止弁Vc2が配置されている。配管223には、流量制御弁V3が配置されている。配管224には、流量制御弁V4が配置されている。減圧弁Vd1は、ヘリウムタンク200に収容されたヘリウムを減圧して下流側に供給する。流量制御弁V1〜V4は、閉弁によって各配管におけるガスの流通を遮断し、また、開度を変化させることによって流通するガスの流量を調整する。逆止弁Vc1、Vc2は、下流側から上流側へのガスの移動を規制する。温度センサ230は、配管222を流通するガスの温度Tlを検出する。
バッファ部240は、バッファタンク241と、圧力センサ242と、温度センサ243と、配管225と、流量制御弁V5とを備えている。圧力センサ242は、バッファタンク241の内部の圧力Pb(以後「内部圧力Pb」とも呼ぶ)を検出する。温度センサ243は、バッファタンク241の内部の温度Tb(以後「内部温度Tb」とも呼ぶ)を検出する。配管225は、一方の端部がバッファタンク241に接続され、他方の端部が配管223と配管224との間に接続されている。流量制御弁V5は、配管225に配置され、配管223を介して供給される窒素やヘリウムをバッファタンク241に流入させるか否かの切り替えと、バッファタンク241に充填された窒素やヘリウムをガスタンク100に供給するか否かの切り替えをおこなう。
常温ラインNOLは、液化窒素タンク210に収容されている窒素をガスタンク100に供給するためのラインであり、配管226、227、223、224と、液ポンプ250と、熱交換器260と、温度センサ270と、流量制御弁V6、V3、V4と、逆止弁Vc3と、バッファ部240とを備えている。常温ラインNOLは、配管223〜225がヘリウム充填ラインHELと重複している。配管226には、液ポンプ250が配置されている。配管227には、上流側から順に、熱交換器260、温度センサ270、流量制御弁V6、逆止弁Vc3が配置されている。
液ポンプ250は、液化窒素タンク210に収容されている窒素を下流方向(配管227や配管228に向かう方向)に向けて圧送する。液ポンプ250は、回転数を変更することによって、窒素の吐出量を適宜調節することができる。熱交換器260は、液ポンプ250によって圧送された窒素と大気との間で熱交換をおこなうための装置であり、気化器とも呼ぶことができる。なお、熱交換器260は、大気以外にも水蒸気や温水を熱交換媒体とする構成としてもよい。液ポンプ250によって圧送された窒素(例えば、−150℃程度)は、熱交換器260において常温程度まで昇温されるため、気化して窒素ガスとなる。温度センサ270は、熱交換器260によって昇温された後の窒素の温度Toを検出する。なお、熱交換器260は、常温ラインNOLを流通する窒素の温度が配管223、224を流通する窒素の温度よりも高くなる程度に昇温すればよいため、必ずしも窒素を常温程度まで昇温させなくてもよい。
低温ラインNLLは、液化窒素タンク210に収容されている窒素をガスタンク100に供給するためのラインであり、配管226、228、222、223、224と、液ポンプ250と、温度センサ230と、流量制御弁V2〜V4と、逆止弁Vc2と、バッファ部240とを備えている。低温ラインNLLは、配管226、223〜225が常温ラインNOLと重複し、配管222〜225がヘリウム充填ラインHELと重複している。低温ラインNLLは、熱交換器260など窒素を昇温させるための構成要素を備えていないため、液ポンプ250によって圧送された液体窒素を低温のままガスタンク100に供給する。なお、低温ラインNLLは、流通する窒素の温度が配管223、224を流通する窒素の温度よりも低くなる構成であれば、窒素を昇温させる構成要素を含んでいてもよい。
常温ラインNOLと低温ラインNLLは、液ポンプ250が配置された配管226を共有し、配管227と配管228で分岐した後、再度、配管223で合流する。そのため、液ポンプ250によって圧送された窒素は、一部が配管227を流通して熱交換器260によって昇温され、残りが配管228、222を低温のまま流通する。そして、配管223において、配管227を流通した窒素と、配管228、222を流通した窒素と、が混合されてガスタンク100に供給される。配管227を流通する窒素の流量と、配管228、222を流通する窒素の流量は、それぞれ流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度によって調節することができる。すなわち、ガス充填装置20は、流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度を調節することによって、配管227を流通した窒素と、配管228、222を流通した窒素との混合比率を変化させて、配管223を流通する窒素の温度を調節することができる。例えば、配管227の窒素の流量を減らし、配管228、222の窒素の流量を増やすことによって、配管223を流通する窒素の温度を低下させることができる。
ヘリウム充填ラインHELと低温ラインNLLは、配管222〜224を共有している。そのため、低温ラインNLLに低温の窒素を流通させた後、ヘリウム充填ラインHELにヘリウムを流通させると、配管222〜224によってヘリウムを冷却することができる。すなわち、配管222〜224は、低温ラインNLLとして使用されたときに低温の窒素によって冷却され、その後、ヘリウム充填ラインHELとして使用されたときにヘリウムを冷却する。
ガス排出ラインGELは、ガスタンク100に充填された検査ガスなどのガスを大気に排出するためのラインであり、配管229と、流量制御弁V7とを備えている。配管229は、一方の端部がガスタンク100に接続され、他方が大気に開放されている。流量制御弁V7は、配管229に配置され、ガスタンク100に充填されたガスを外部に排出するか否かの切り換えをおこなう。
リーク検査部30は、チャンバ300と、リーク検出器310と、圧力センサ320と、温度センサ330と、を備えている。チャンバ300は、ガスタンク100を気密状態で収納するためのハウジングである。リーク検出器310は、検知ガスを検出するためのセンサであり、ガスタンク100からチャンバ300の内部に漏れた検知ガスを検知する。圧力センサ320は、ガスタンク100の内部の圧力Pt(以後「内部圧力Pt」とも呼ぶ)を検出する。温度センサ330は、ガスタンク100の内部のガスの温度Tt(以後「内部温度Tt」とも呼ぶ)を検出する。
制御部40は、CPU、ROM、および、RAMを備えるコンピュータによって構成され、ガスタンク検査装置10の各構成要素を制御する。また、本実施例の制御部40は、ガスタンク100のリーク検査をおこなうための検査処理をおこなう。
図2は、第1実施例の検査処理の流れを例示したフローチャートである。ここでは、チャンバ300にはガスタンク100が配置されており、流量制御弁V1〜V7は閉弁しているものとして説明する。まず、制御部40は、バッファタンク241にヘリウムを充填する(ステップS100)。具体的には、制御部40は、流量制御弁V1〜V3、V5を開弁状態、流量制御弁V4、V6、V7を閉弁状態にする。これにより、ヘリウムタンク200に収容されたヘリウムは、ヘリウム充填ラインHELを経由してバッファタンク241に供給される。なお、今回の検査の前に低温ラインNLLに低温の窒素を流通させていた場合には、配管222、223が冷却されているため、バッファタンク241に供給されるヘリウムを冷却することができる。
その後、制御部40は、バッファタンク241の内部圧力Pbが第1の判定値P1以上になったか否かを判定する(ステップS110)。第1の判定値P1は任意に設定可能であり、例えば、1MPaとすることができる。第1の判定値P1は、制御部40のROMに予め記憶されている。制御部40は、バッファタンク241の内部圧力Pbが第1の判定値P1となるまでヘリウムの充填をおこなう(ステップS110:NO)。
バッファタンク241の内部圧力Pbが第1の判定値P1以上になると(ステップS110:YES)、制御部40は、バッファタンク241に窒素を充填する(ステップS120)。具体的には、制御部40は、流量制御弁V2、V3、V5、V6を開弁状態、流量制御弁V1、V4、V7を閉弁状態とし、液ポンプ250を駆動させる。これにより、液化窒素タンク210に収容された窒素は、常温ラインNOLまたは低温ラインNLLを経由してバッファタンク241に供給される。バッファタンク241の内部のガスは、ヘリウムと窒素が混合された混合ガスとなる。一般的に、バッファタンク241の内部温度Tbは、ヘリウムの充填によって上昇し、窒素の充填によってさらに上昇する。そのため、本実施例の制御部40は、バッファタンク241の内部温度Tbが上がりすぎないように、流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度を制御する。例えば、温度センサ270によって検出された常温ラインNOLを流通する窒素の温度を温度Ton、温度センサ230によって検出された低温ラインNLLを流通する窒素の温度を温度Tlnとすると、制御部40は、温度Ton、温度Tln、内部圧力Pb、内部温度Tbと、流量制御弁V6、V2の開度との対応関係を示したテーブルを参照して流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度を制御してもよい。
制御部40は、バッファタンク241の内部圧力Pbが第2の判定値P2以上になったか否かを判定する(ステップS130)。第2の判定値P2は任意に設定可能であり、例えば、5MPaとすることができる。バッファタンク241の内部圧力Pbは、内部温度Tbによっても変化することから、第2の判定値P2は、内部温度Tbによって変わる値としてもよい。制御部40は、バッファタンク241の内部圧力Pbが第2の判定値P2となるまで窒素の充填をおこなう(ステップS130:NO)。バッファタンク241の内部圧力Pbが第2の判定値P2以上になると(ステップS130:YES)、制御部40は、バッファタンク241内の混合ガスをガスタンク100に充填する(ステップS140)。具体的には、制御部40は、流量制御弁V4、V5を開弁状態、流量制御弁V3を閉弁状態とする。これにより、バッファタンク241内の混合ガスは、配管225、224を経由してガスタンク100に供給される。
続いて、制御部40は、液化窒素タンク210の窒素をガスタンク100に充填する(ステップS150)。具体的には、制御部40は、流量制御弁V2〜V6を開弁状態、流量制御弁V1、V7を閉弁状態とし、液ポンプ250を駆動させる。これにより、液化窒素タンク210に収容された窒素は、常温ラインNOLまたは低温ラインNLLを経由してガスタンク100に供給される。一般的に、ガスタンク100の内部温度Ttは、この窒素の充填とともに上昇する。そのため、本実施例の制御部40は、ガスタンク100の内部の温度Ttが上がりすぎないように、流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度を制御する。例えば、制御部40は、充填の初期時には、ガスタンクの許容最低温度Tp(例えば−40℃程度)で窒素を供給し、その後、ガスタンク100の内部の温度Ttが上昇した後に、より低い温度Ts(例えば、−60℃程度)で供給するよう流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度を制御してもよい。また、制御部40は、温度Ton、温度Tln、内部圧力Pt、内部温度Ttと、流量制御弁V6、V2の開度との対応関係を示したテーブルを参照して流量制御弁V6と流量制御弁V2の開度を制御してもよい。なお、本実施例のガスタンク検査装置10は、バッファ部240を備えているため、液ポンプ250の往復サイクルに連動した圧力波(脈動)の発生を抑制することができる。
制御部40は、ガスタンク100の内部圧力Ptが第3の判定値P3以上になったか否かを判定する(ステップS160)。第3の判定値P3は任意に設定可能であり、例えば、70MPaとすることができる。ガスタンク100の内部圧力Ptは、内部温度Ttによっても変化することから、第3の判定値P3は、内部温度Ttによって変わる値としてもよい。すなわち、充填後にガスタンクの内部温度Ttが低下しても圧力Ptが所定値を確保するようにオーバーシュート量を考慮して設定されていてもよい。制御部40は、ガスタンク100の内部圧力Ptが第3の判定値P3となるまで窒素の充填をおこなう(ステップS160:NO)。ガスタンク100の内部圧力Ptが第3の判定値P3以上になると(ステップS160:YES)、制御部40は、窒素の充填を停止する(ステップS170)。具体的には、制御部40は、液ポンプ250の駆動を停止し、流量制御弁V1〜V7を閉弁状態とする。これにより、ガスタンク100は、リーク検査に必要な圧力となった混合ガスが充填された状態で封止される。
制御部40は、ガスタンク100から漏れだした検知ガスの量を測定する(ステップS180)。具体的には、制御部40は、リーク検出器310を制御してガスタンク100からチャンバ300に漏れだしたヘリウム(検知ガス)の量(リーク量)を測定する。この測定結果を用いてガスタンク100にガス漏れが生じているか否かの検査をおこなうことができる。測定の後、制御部40は、ガスタンク100の内部の混合ガスを排出する(ステップS190)。具体的には、制御部40は、流量制御弁V7を開弁状態、流量制御弁V1〜V6を閉弁状態とする。これにより、ガスタンク100に充填された検査ガスは、ガス排出ラインGELを経由して大気に排出される。以上がガスタンク検査装置10を用いて検査処理の流れである。
なお、本実施例の低温ラインNLLは、特許請求の範囲の「第1のガス供給ライン」に該当する。本実施例の流量制御弁V2は、特許請求の範囲の「第1の弁」に該当する。本実施例の常温ラインNOLは、特許請求の範囲の「第2のガス供給ライン」に該当する。本実施例の流量制御弁V6は、特許請求の範囲の「第2の弁」に該当する。本実施例のヘリウム充填ラインHELは、特許請求の範囲の「第3のガス供給ライン」に該当する。本実施例の流量制御弁V3は、特許請求の範囲の「第3の弁」に該当する。本実施例の流量制御弁V4は、特許請求の範囲の「第4の弁」に該当する。
以上説明した、本実施例のガスタンク検査装置10によれば、低温ラインNLLを流通する窒素の流量と、常温ラインNOLを流通する窒素の流量の比率を変化させることによって、ガスタンク100に充填される窒素の温度をすばやく変化させることができるため、ガス充填時のガスタンク100の内部温度の上昇をより効率的に抑制することができる。
一般的に、リーク検査のためにガスタンク100に窒素などの不活性ガスを充填する場合、充填によるガスタンク100の内部温度Ttの上昇を抑制するために、充填される不活性ガス(充填ガス)は、より低温に冷却(プレクール)されていることが好ましい。一方、充填の初期時(開始時)に低温の不活性ガスをガスタンク100に供給すると、ガスタンク内の温度が、その許容温度以下になってしまう問題があった。そのため、充填の初期時には、不活性ガスの温度を、所定の温度(例えば−40℃)以上とし、ガスの充填によってガスタンク100の内部温度Ttが上昇した後に、より低い温度(例えば−60℃程度)で供給することが好ましい。本実施例のガスタンク検査装置10によれば、充填初期時に不活性ガスの温度を例えば−40℃以上とした後、充填する不活性ガスの温度をすばやく低下させることができるため、ガスタンク100の温度上昇をより効率的に抑制することができる。
図3は、比較例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。比較例1のガスタンク検査装置11は、第1実施例のガスタンク検査装置10と比較すると、主に、ガス充填装置21において、低温ラインNLLを備えていない点が異なる。比較例1の制御部41は、熱交換器260の熱交換量を制御して、液化窒素タンク210からガスタンク100に充填される窒素(充填ガス)の温度を変化させることができる。しかし、熱交換器260の熱交換量を制御して窒素の温度を変化させる場合、熱交換媒体、熱交換、および、ガスの間の熱伝達に時間を要するため、ガスタンク100に充填される窒素の温度をすばやく変化させることは容易ではなかった。
図4は、実施例と比較例における充填ガスの温度の変化を説明するための説明図である。図4の縦軸は、ガスタンクに充填される窒素(充填ガス)の温度を示し、横軸は、時間を示している。図4には、実施例のガスタンク検査装置10によって充填される窒素の温度のほか、以下の比較例1、2のガス検査装置によって充填される窒素の温度が示されている。
(1)比較例1:いわゆる一般的な差圧充填をおこなうガスタンク検査装置、すなわち、液化窒素タンクを備えず、窒素ガスを冷却してガスタンクに供給するガスタンク検査装置。
(2)比較例2:図3で示したガスタンク検査装置11、すなわち、液化窒素タンク210を備えているが、低温ラインNLLを備えてないガスタンク検査装置。
比較例1は、充填開始(窒素温度:約−40℃)後に、ガスタンクに充填する窒素の温度が徐々に上昇する。一方、比較例2は、充填開始後に、より冷却された窒素をガスタンクに充填することができる。このことから、窒素ガスを冷却してガスタンクに充填する比較例1の構成よりも、液体窒素を熱交換器260で昇温してガスタンクに充填する比較例2の構成の方が、冷却された窒素を継続してガスタンクに充填することができることがわかる。
一方、比較例2と実施例とを比較すると、常温ラインNOLのみを備える比較例1よりも、常温ラインNOLと低温ラインNLLとを備える本実施例の方が、充填開始後からより短時間に充填する窒素の温度を低下させることができることがわかる。
図5〜図7を用いて、実施例と比較例のガス充填時におけるガスタンクの内部温度Ttと内部圧力Ptの変化について説明する。図5は、比較例1のガス充填時における内部温度Ttと内部圧力Ptを例示した説明図である。図6は、比較例2のガス充填時における内部温度Ttと内部圧力Ptを例示した説明図である。図7は、実施例のガス充填時における内部温度Ttと内部圧力Ptの変化を例示した説明図である。
比較例1(図5)と比較例2(図6)とを比較すると、比較例1は、内部圧力Ptが規定圧力(ここでは、70MPa)を超えたときの内部温度Ttが、比較例2よりも高い。これは、比較例1は、比較例2よりも、充填開始後にガスタンクに充填される窒素の温度が高いためである。そのため、比較例1では、オーバーシュート量を比較例2よりも大きくする必要があり、比較例1の充填時間T1は、比較例2の充填時間T2よりも長くなる(T1>T2)。
一方、比較例2と実施例(図7)とを比較すると、実施例は、内部圧力Ptが規定圧力を超えたときの内部温度Ttが、比較例2よりもさらに低い。これは、実施例は、比較例2よりも、充填開始後にガスタンクに充填される窒素の温度をすばやく低下させることができるためである。そのため、実施例では、オーバーシュート量を比較例2より小さくすることができ、本実施例の充填時間T3は、比較例2の充填時間T2よりも短くなる(T2>T3)。以上のことから、比較例1の充填時間T1、比較例2の充填時間T2、および、本実施例の充填時間T3は、T1>T2>T3の関係となることがわかる。
このように、本実施例のガスタンク検査装置10は、常温ラインNOLと低温ラインNLLの2つのラインを備えるという比較的簡易な構成によって、ガスタンク100に充填される窒素の温度をすばやく変化させることができる。よって、本実施例のガスタンク検査装置10によれば、低コストの設備によって、ガス充填時におけるガスタンク100の内部温度Ttの上昇を効率的に抑制することができる。
本実施例のガスタンク検査装置10によれば、ヘリウム充填ラインHELは、配管222〜224(図1)が低温ラインNLLと重複しているため、低温ラインNLLに低温の窒素を流通させた後、ヘリウム充填ラインHELにヘリウムを流通させると、配管222〜224によってヘリウムを冷却することができる。そのため、ガスタンク検査装置10は、ヘリウムをプレクールさせるための装置を備えていなくても、ヘリウムを冷却させることができる。ヘリウムは、単原子分子であり、比熱比が大きく、窒素よりも温度上昇しやすい。そのため、配管222〜224によってヘリウムを冷却することにより、充填時のガスタンク100の上昇をより抑制することができる。
また、本実施例のガスタンク検査装置10によれば、バッファタンク241においてヘリウムと窒素とを混合した後、混合ガスをガスタンク100に充填するため、温度上昇しやすいヘリウムを直接ガスタンク100に充填した場合に比べて、ガスタンク100の温度上昇を抑制することができる。
B.第2実施例:
図8は、第2実施例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。第2実施例のガスタンク検査装置12は、第1実施例のガスタンク検査装置10と比較すると、ガス充填装置22において、配管222と配管224とを連絡する配管284を備えている点と、配管225(図1)を備えていない点が異なる。配管284は、一方の端部が配管222の逆止弁Vc2の下流側に接続され、他方の端部が配管224の流量制御弁V7の下流側に接続されている。この構成の場合、バッファタンク241を経由させずにヘリウムタンク200のヘリウムをガスタンク100に充填することができる。そのため、ヘリウムの充填によるバッファタンク241の温度上昇を抑制することができる。
以上説明した、第1実施例のガスタンク検査装置10と第2実施例のガスタンク検査装置12からわかるように、ヘリウム充填ラインHELと低温ラインNLLは、配管223、224においてラインが重複していなくてもよい。
C.第3実施例:
図9は、第3実施例のガスタンク検査装置の概略構成を例示した説明図である。第3実施例のガスタンク検査装置13は、第1実施例のガスタンク検査装置10と比較すると、ガス充填装置23において、ヘリウム充填ラインHELが配管222を経由しない点と、配管225(図1)を備えていない点が異なる。第3実施例のガスタンク検査装置13は、ヘリウム充填ラインHELが配管222において低温ラインNLLとラインが重複しない。一方、ヘリウム充填ラインHELは、配管285において、ガス排出ラインGELとラインが重複する。この構成の場合であっても、ヘリウム充填ラインHELと低温ラインNLLとは、配管287においてラインが重複するため、配管287によってヘリウムを冷却することができる。
以上説明した、第1実施例のガスタンク検査装置10と第3実施例のガスタンク検査装置13からわかるように、ヘリウム充填ラインHELと低温ラインNLLは、配管222においてラインが重複していなくてもよい。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D−1.変形例1:
本実施例で示したガスタンク検査装置10の概略構成は例示であり、ガスタンク検査装置10は、上述した構成以外の構成が含まれていてもよいし、上述した構成の一部が含まれていなくてもよい。例えば、ガスタンク検査装置10は、液化窒素タンク210の内部の圧力が十分に高い場合には、液ポンプ250を備えていなくてもよい。また、ガスタンク検査装置10は、バッファタンク241を備えていなくてもよい。また、流量制御弁V1、V3〜V5、V7、V8は、ガスの流通の遮断のみが可能であり流量の制御できない弁を使用してもよい。
D−2.変形例2:
本実施例では、ヘリウム充填ラインHELと低温ラインNLLとは、ラインの一部が重複しているものとして説明したが、ラインが重複しない構成であってもよい。
D−3.変形例3:
本実施例の常温ラインNOLは、熱交換器260を備えているものとして説明したが、流通する窒素を昇温可能な構成であれば、ヒータなど、熱交換器260以外の構成を備えていてもよい。また、低温ラインNLLは、流通する窒素を昇温可能な構成を備えていないものとして説明したが、熱交換器などを備えていてもよい。
D−4.変形例4:
本実施例のガスタンク検査装置10は、窒素を流通させるためのラインとして、常温ラインNOLと低温ラインNLLの2つのラインを備えているが、ガスタンク検査装置10は、2以上のラインを備えていてもよい。また、ガスタンク検査装置10は、ヘリウムを冷却するための装置を備えていないものとして説明したが、備えていてもよい。
10、11、12、13…ガスタンク検査装置
20、21、22、23…ガス充填装置
30…リーク検査部
40、41、42、43…制御部
100…ガスタンク
200…ヘリウムタンク
210…液化窒素タンク
221〜229…配管
230…温度センサ
240…バッファ部
241…バッファタンク
242…圧力センサ
243…温度センサ
250…液ポンプ
260…熱交換器
270…温度センサ
284〜287…配管
300…チャンバ
310…リーク検出器
320…圧力センサ
330…温度センサ
V1〜V8…流量制御弁
Vc1〜Vc3…逆止弁
Vd1…減圧弁
GEL…ガス排出ライン
HEL…ヘリウム充填ライン
NLL…低温ライン
NOL…常温ライン

Claims (8)

  1. ガスタンクに検知ガスと不活性ガスを供給し、前記ガスタンクの外部において前記検知ガスが検出されるか否かによって、前記ガスタンクがガス漏れしているか否かを検査するためのガスタンク検査装置であって、
    前記不活性ガスを収容する不活性ガス収容部と、
    前記不活性ガス収容部に収容された前記不活性ガスを前記ガスタンクに供給するための第1のガス供給ラインと、
    前記第1のガス供給ラインを流通する前記不活性ガスの流量である第1の流量を制御するための第1の弁と、
    前記不活性ガス収容部に収容された前記不活性ガスを前記ガスタンクに供給するための第2のガス供給ラインであって、流通する前記不活性ガスを昇温させるための昇温部を備えた第2のガス供給ラインと、
    前記第2のガス供給ラインを流通する前記不活性ガスの流量である第2の流量を制御するための第2の弁と、
    前記第1の弁と前記第2の弁とを制御して、前記第1の流量と前記第2の流量との比を変化させることによって、前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度を調整する制御部と、を備えるガスタンク検査装置。
  2. 請求項1に記載のガスタンク検査装置はさらに、
    前記検知ガスを収容する検知ガス収容部と、
    前記検知ガス収容部に収容された前記検知ガスを前記ガスタンクに供給するための第3のガス供給ラインと、を備え、
    前記第3のガス供給ラインと前記第1のガス供給ラインとは、第1の重複部においてラインの一部が重複し、前記第1のガス供給ラインに前記不活性ガスを流通させた後、前記第3のガス供給ラインに前記検知ガスを流通させると、前記第1の重複部において前記検知ガスを冷却することが可能な、ガスタンク検査装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスタンク検査装置において、
    前記不活性ガス収容部は、少なくも一部が前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度よりも低い温度の液化ガスとなった状態の不活性ガスを収容し、
    前記第2のガス供給ラインは、前記不活性ガスと熱交換媒体との間で熱交換をおこなうための熱交換器を備えている、ガスタンク検査装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のガスタンク検査装置において、
    前記第1のガス供給ラインと前記第2のガス供給ラインとは、第2の重複部においてラインの一部が重複しており、前記第2の重複部上には、バッファ室が配置されている、ガスタンク検査装置。
  5. 請求項4に記載のガスタンク検査装置において、
    前記第2の重複部は、一方の端部が前記ガスタンクに接続され、他方の端部から順に、第3の弁、前記バッファ室、第4の弁が並んで配置され、前記検知ガスを前記ガスタンクに供給するための第3のガス供給ラインともラインが重複し、
    前記制御部は、前記第3の弁を開弁させ、前記第4の弁を閉弁させて、前記バッファ室に前記検知ガスと前記不活性ガスを充填し、その後、前記第3の弁を閉弁させ、前記第4の弁を開弁させて、前記バッファ室に充填されたガスを前記ガスタンクに供給する、ガスタンク検査装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のガスタンク検査装置において、
    前記制御部は、前記不活性ガス収容部に収容された前記不活性ガスを前記ガスタンクに供給しているときに、前記第2の流量に対する前記第1の流量の比を大きくすることによって、前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度を低下させる、ガスタンク検査装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のガスタンク検査装置において、
    前記不活性ガスは窒素ガスであり、前記検知ガスはヘリウムガスである、ガスタンク検査装置。
  8. ガスタンクに検知ガスと不活性ガスを供給し、前記ガスタンクの外部において前記検知ガスが検出されるか否かによって、前記ガスタンクがガス漏れしているか否かを検査するためのガスタンク検査方法であって、
    第1のガス供給ラインを経由して前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの流量である第1の流量と、第2のガス供給ラインの昇温部を経由して前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの流量である第2の流量との比を変化させることによって、前記ガスタンクに供給される前記不活性ガスの温度を調整する工程と、を備えるガスタンク検査方法。
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