JP6122230B1 - 液化ガス供給方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器の表面温度の過度な上昇を抑制しつつ、安全で効率よく容器内の液化ガスを加熱することができ、大流量で液化ガスを供給することが可能な液化ガス供給方法を提供する。【解決手段】液化ガス容器1の表面を加熱することで、液化ガス容器1内に収容された液相部を気化して気相部に相転移させるとともに、気相部を昇圧してガス状の液化ガスを外部に向けて供給する液化ガス供給方法であり、液化ガス容器1の表面のうち、液化ガス容器1の内部において液相部となる位置に対応した領域の少なくとも一部を加熱領域S1とし、液化ガス容器1内における液相部の液面が加熱領域S1に対応する位置に達したときに、加熱領域S1の加熱を停止する。【選択図】図1

Description

本発明は、液化ガス供給方法に関するものである。
従来から、半導体、液晶パネル及び太陽光発電パネル等の原料として、アンモニアや塩化水素等の液化ガスが用いられている。一般的に、これらの液化ガスは、液体の状態(液相)で金属製の容器に充填され、気液混合(気相及び液相)の状態で保管・流通されている。通常、これらの液化ガスを外部に向けて供給する際は、容器内の気相部から気体状態で抜き出すことで、液化ガスを使用する製造装置、例えば、上記のような半導体、液晶パネル及び太陽光発電パネル等の薄膜を製造するデバイス製造装置等に供給する。また、容器内のガス圧が低下した場合、即ち、気相部のガスが減少した場合には、外部から容器を加熱することで液相部から気化ガスを生成させて補充する。
また、一般的に、容器内の液化ガスは、液相部を数割ほど残した状態で供給を終了させる。これは、供給し続けることで容器内の液化ガスが減少すると、容器内の不純物が残存した液化ガスに凝縮され、徐々に不純物濃度の高い液化ガスが生成されてしまうためである。また、液相部を残した状態で供給を終了させる理由としては、残存した液相部の気化が間に合わず、容器内の圧力の維持が困難となるおそれがあることも挙げられる。
ところで、近年、製造装置などの生産能力の向上に伴い、原料ガスの大量供給が求められるようになった。
特許文献1には、液化ガス容器を、ジャケット式ヒータや温風発生器を用いて加熱することにより、液化ガス容器内から外部に向けて液化ガスを大量に供給する技術が開示されている。
特開2014−152869号公報
特許文献1に開示された技術では、ジャケット式ヒータや温風発生器による加熱範囲が、液化ガス容器内における液相部の領域及び気相部の領域の両方にわたっている。このような場合、液化ガス容器の内部が気相部である領域においては、内部が液相部である領域に比べて液化ガスに熱が伝わり難い傾向がある。このため、液化ガス容器内が気相部である領域に熱が溜まりやすく、容器の表面温度の過度な上昇を招くおそれがあった。また、内部に熱が伝わり難い気相部の領域を、液相部の領域と共に加熱していることから、エネルギー効率が劣るという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、容器の表面温度の過度な上昇を抑制しつつ、安全で効率よく容器内の液化ガスを加熱することができ、大流量で液化ガスを供給することが可能な液化ガス供給方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、液化ガス容器の表面を加熱することで、前記液化ガス容器内に収容された液相部を気化して気相部に相転移させるとともに、前記気相部を昇圧してガス状の液化ガスを外部に向けて供給する液化ガス供給方法であって、前記液化ガス容器の表面のうち、前記液化ガス容器の内部において前記液相部となる位置に対応した領域の少なくとも一部を加熱領域とし、前記液化ガス容器内における前記液相部の液面が前記加熱領域に対応する位置に達したときに、前記加熱領域の加熱を停止することを特徴とする液化ガス供給方法である。
また、請求項2に係る発明は、前記液相部の液面の位置は、前記液相部の重量を測定し、該重量に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス供給方法である。
本発明に係る液化ガス供給方法によれば、液化ガス容器の表面のうち、液化ガス容器の内部において液相部となる位置に対応した領域の少なくとも一部を加熱領域とし、液化ガス容器内における液相部の液面が加熱領域に対応する位置に達したときに、加熱領域の加熱を停止する方法を採用している。
上記のように、液化ガス供給中は常に液相部となる位置に対応した領域のみを加熱することで、無駄なく優れたエネルギー効率で容器内に熱を伝えることができる。また、液相部の液面が加熱領域に対応する位置に達し、加熱領域の少なくとも一部が気相部を含み、熱が溜まりやすい状態となったときに、加熱領域の加熱を停止することで、容器表面の温度の上昇を抑制しながら安全に加熱停止することができる。
従って、本発明に係る液化ガス供給方法によれば、容器の表面温度の過度な上昇を抑制しつつ、安全で効率よく容器内の液化ガスを加熱でき、大流量で液化ガスを供給することが可能になる。
本発明を適用した実施形態である液化ガス供給方法を模式的に説明する図であり、液化ガスの供給に用いられる液化ガス供給装置の全体構成を示す概略図である。 本発明を適用した実施形態である液化ガス供給方法について説明する図であり、液化ガスの供給に用いられる液化ガス供給装置の動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明を適用した一実施形態である液化ガス供給方法について、図面を適宜参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
以下、本発明を適用した実施形態である液化ガス供給方法について、図1及び図2を参照しながら詳述する。
図1は、本実施形態で用いられる液化ガス供給装置10の全体構成を示す概略図であり、図2は、図1に示した液化ガス供給装置10を用いた液化ガス供給方法における、液化ガス供給装置10の動作を示すタイミングチャートである。
[液化ガス供給装置]
図1に示すように、本実施形態で用いられる液化ガス供給装置10は、液化ガス容器1と、容器弁2と、温度計3と、制御部4と、重量計5と、加熱部6と、を備えて概略構成される。
液化ガス供給装置10は、液化ガス容器1の表面を加熱することで、液化ガス容器1内に収容された液相部を気化して気相部に相転移させるとともに、気相部を昇圧してガス状の液化ガスを外部に向けて供給するための装置である。
具体的には、液化ガス供給装置10は、液化ガス容器1の表面のうち、液化ガス容器1の内部において液相部となる位置に対応した領域の一部を加熱領域S1とし、図示例では、液化ガス容器1の下部が加熱領域S1とされている。また、液化ガス供給装置10には、上記の加熱領域S1を加熱するための加熱部6が備えられている。また、液化ガス供給装置10には、加熱領域S1の温度を検出するための温度計3と、液化ガス容器1内における液相部の液面の位置検出に用いられる重量計5とが備えられている。なお、液化ガス容器1の表面における加熱領域S1よりも上方に位置する領域は、液化ガスの供給が進むにつれて、少なくとも一部が液相から気相に相転移する範囲S2とされている。そして、本実施形態で用いられる液化ガス供給装置10においては、液化ガス容器1内における液相部の液面が加熱領域S1に対応する位置に達したときに、加熱領域の加熱を停止する制御部4が備えられている。
図1に示す液化ガス供給装置10においては、液化ガス容器1内が、液化ガスの供給開始時から供給停止時まで常に液相(液相部)が存在する常時液相の範囲(図1中に示す液面L2以下の高さの範囲:加熱領域S1)と、液化ガスの供給開始時から供給停止時まで常に気相部を含んだ領域である範囲S3と、液化ガスの供給が進むにつれて、少なくとも一部が液相から気相に相転移する範囲(図1中に示す液面L2よりも上の高さで、且つ、液面L1以下の範囲:符号S2)とに分けられる。
ここで、液化ガス容器の内面側が液相部に接触した位置に対応する表面と、気相部に接触した位置に対応する表面とでは、熱の伝わり方が異なる。一般的に、気相部に対応した位置の表面の方が、液相部に対応した位置の表面よりも、内面側における流体への熱の伝わり方が効率的でないため、気相部に対応した表面の方が温度は上昇する。
そこで、液化ガス供給装置10では、液化ガス供給中は常に液相部となる位置に対応した加熱領域S1のみを加熱し、且つ、液相部の液面が加熱領域S1に対応する位置に達し、加熱領域S1の少なくとも一部が気相部を含み、熱が溜まりやすい状態となったときに、加熱部6による加熱を停止する。これにより、液化ガス容器1の表面における過剰な温度上昇を防止し、安全に加熱停止することができる。
液化ガス容器1は、液化ガスを充填するための容器である。液化ガス容器1の材質としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ステンレス鋼(SUS)、マンガン鋼等が挙げられる。
液化ガス容器1に充填される液化ガスとしても、特に限定されないが、具体的には、例えば、アンモニア、塩化水素、塩素、亜酸化窒素などが挙げられる。
上述したように、液化ガス容器1の表面は、表面温度の上がり方で大きく2つの領域に分けられる。一つは、液相部に接触する領域(加熱領域S1)で、液状の液化ガスに熱が伝わりやすいため、表面温度は比較的上がりにくいという特徴がある。もう一つは、気相部に接触する領域(液化ガスの供給が進むにつれて、少なくとも一部が液相から気相に相転移する範囲S2)で、気化された液化ガスに熱が伝わりにくいため、表面温度は比較的上がりやすいという特徴がある。
容器弁2は、液化ガス容器1の先端部に設けられた弁であり、弁の開閉により、外部への液化ガスの供給を制御することができる。
容器弁2としては、特に限定されないが、一般的に玉形弁が用いられる。
なお、図示例における容器弁2は、液化ガス容器1における、常に気相部を含んだ範囲S4に連通するように設けられているが、この範囲S4に対応する部分の温度は、40℃以下となるように法律で定められている。
温度計3は、液化ガス容器1の表面において、液化ガスの供給中、液相部が常に液化ガス容器1の内面側に接触する加熱領域S1に設置され、図示例においては、液化ガス容器1の下部に位置する加熱領域S1に設置されている。そして、後述の加熱部6は、液化ガスの供給時において、温度計3で測定される温度を基に、制御部4によって加熱又は停止の制御がなされる。
温度計3は、上記のように、液化ガス容器1の表面の加熱領域S1に設けられ、加熱領域S1の表面温度を測定し、制御部4に測定値を送信する。また、温度計3は、液化ガス容器1の表面の加熱領域S1における、表面温度が上がりやすい位置に取り付けることが好ましい。本実施形態においては、図1中では詳細な図示を省略しているが、温度計3を、加熱部6の熱を受ける容器表面の1箇所に取り付けている。しかしながら、温度計3の取り付け位置は、これに限定されるものではなく、例えば、加熱領域S1における2箇所以上の位置に複数の温度計3を取り付け、それらの平均値を測定値として制御部4に送信してもよい。
なお、上記の温度計3としては、例えば、T型熱電対等を用いることができる。
また、温度計3の取り付け位置は、加熱領域以外の位置とすることも可能である。
制御部4は、温度計3が測定した加熱領域S1の表面温度、及び、後述の重量計5で測定された液相部の重量の値が入力され、加熱部6を制御するために設けられる。制御部4は、信号線C1を介して加熱部6と接続され、信号線C2を介して温度計3と接続されている。また、制御部4は、信号線C3を介して重量計5と接続されている。
本実施形態においては、制御部4を用いて、加熱領域S1の表面温度を基に、この加熱部6を加熱又は停止させる制御を行う。これにより、例えば、加熱領域S1の表面を、予め定められた目標温度まで加熱し、目標温度に達したら加熱を停止する。その後、目標温度を下回ったら再び加熱部6を制御して加熱動作を行うことにより、加熱領域S1の表面温度を制御することができる。
さらに、制御部4は、重量計5で測定された液化ガス容器1に存在する液相部の重量に基づく液面の高さの値が入力されることにより、液化ガスの供給中において、液相部の液面高さが加熱領域S1に達したときに、加熱部6の加熱動作を停止させる。
なお、温度計3が測定した加熱領域S1の表面温度に基づく温度制御方法は、上記方法に限定されるものではなく、例えば、表面温度の上限値と下限値を設け、下限値を下回ったら加熱を開始し、上限値を上回ったら加熱を停止するような制御方法としてもよく、あるいは、目標温度に対するPID制御を行なってもよい。
制御部4としては、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)などが挙げられる。
重量計5は、常時、液化ガス容器1全体の重量を測定し、内部の液化ガスの液相部の重量を測定し、この値を制御部4に送信する。そして、制御部4は、重量計5から入力された重量の値を、以下の説明するように演算処理を行うことで、液相部の液面の位置を検出する。
本実施形態においては、液化ガス容器1における液化ガスの液相部の液面高さは、例えば、以下のようにして算出される。
まず、重量計5によって、常時、液化ガス容器1全体の重量を測定し、その値を制御部4に送信する。制御部4は、受信した重量の値から液化ガス容器1の空体重量等を差引きした後、既に入力されているガス物性値等を基に演算処理を行い、液化ガス容器1内の液化ガス量及び液面高さを算出する。また、制御部4は、後述の加熱部6が設けられる加熱領域S1の位置と液面高さとを常時比較する。
重量計5としては、例えば、ロードセル等を用いることができる。
なお、液化ガス容器1における液化ガスの液相部の液面高さを検出(算出)する方法は、上記方法には限定されない。例えば、重量計5で測定された液相部の重量の値を、重量計5内に設けられた演算手段によって演算処理し、得られた液面高さの値を制御部4に入力する方法としてもよい。
また、液化ガス容器1内における液相部の液面高さをより高精度で算出するため、例えば、さらに、温度計3から制御部4に入力された加熱領域S1の温度値も加えた方法で演算処理を行うことで、液相部の液面高さを算出してもよい。また、さらに、液化ガス容器1内の圧力を測定し、その値を制御部4に入力して演算処理を行うことで、液相部の液面高さを算出してもよい。
加熱部6は、制御部4による温度制御により、加熱領域S1の表面温度を制御しつつ、加熱領域S1を加熱する。加熱部6は、液化ガス容器1の表面のうち、加熱領域S1、即ち、液化ガス容器1内の液相に接触する領域の一部に対応する、当該液化ガス容器1の表面を覆うように設けられている。
加熱部6としては、液化ガス容器1の表面を加熱することができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、液化ガス容器1の表面に巻かれた熱交換媒体を流通するための配管であってもよい。熱交換媒体としては、具体的には、例えば、温風、熱風などの気体媒体、または、温水、熱水、熱油などの液体媒体等が挙げられる。
また、加熱部6としては、ハロゲンヒーター等によって赤外線で熱を伝える方法や、電気ヒータ等などによって、熱を直接、容器表面に伝える構成であってもよい。
上記のように、液化ガス供給装置10は、加熱部6を用いて加熱領域S1を加熱することにより、1台の加熱手段のみで液化ガス容器1を加熱する。本実施形態では、液化ガスの供給開始時より供給終了時まで、加熱部6によって加熱領域S1を加熱することで、液化ガス容器1内の液相部を、液化ガスの供給が進むにつれて、少なくとも一部が液相から気相に相転移する範囲S2に存在する液相部も含めて効率的に加熱することが可能である。
液化ガスの供給開始時、図1中に示す液面L1の高さ以下の領域における液化ガス容器1の内部は、液体状態の液化ガス(液相部)で満たされた状態である。図1に示す例においては、供給開始時の液面L1が、加熱領域S1に対応する位置よりも上方に位置している。このとき、加熱部6は、制御部4によって加熱制御される。
その後、液化ガス容器1内の液化ガスが外部に向けて供給されるのに伴い、液化ガス容器1内の液相部(液化ガス)の液面が低下する。そして、液相部の液面が、加熱領域S1に対応する位置に達したことを重量計5及び制御部4によって検出したとき、加熱領域S1に対応する位置は気相部を含むものとなるため、液化ガス容器1の表面温度が過度に上昇するのを防止することを目的として、加熱部6の加熱動作を停止させる。図1に示す例では、液相部の液面の高さが液面L2(液化ガスの供給終了時の液面)の位置、即ち、加熱領域S1の上端の位置まで下降したことを検出したときに、加熱部6による加熱領域S1の加熱を停止することで、液化ガスの供給を停止する。
[ガス供給方法]
次に、上述したような液化ガス供給装置10を用いた、本実施形態の液化ガス供給方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。
本実施形態の液化ガス供給方法は、液化ガス容器1の表面を加熱することで、液化ガス容器1内に収容された液相部を気化して気相部に相転移させるとともに、気相部を昇圧してガス状の液化ガスを外部に向けて供給する方法である。
具体的には、本実施形態の液化ガス供給方法は、液化ガス容器1の表面のうち、液化ガス容器1の内部において液相部となる位置に対応した領域の一部を加熱領域S1とし、液化ガス容器1内における液相部の液面が加熱領域S1の位置に達したときに、加熱領域S1の加熱を停止する方法である。また、図1に示す例においては、液化ガス容器1の下部が加熱領域S1とされ、加熱領域S1の上方が非加熱領域とされている。
なお、本実施形態の液化ガス供給方法においても、液相部の液面を、重量計5によって液相部の重量を測定し、この液相部の重量に基づき、上述した演算処理方法によって液面高さを算出することができる。
本実施形態の液化ガス供給方法を、図2に示すタイムチャートを参照しながら説明する(図1に示す液化ガス供給装置10も参照)。
ここで、図2中の横軸は、時間を示している。
また、図2中の縦軸において、上から1段目には、加熱部6による温度制御の状態を示しており、「ON」は加熱していることを示し、「OFF」は加熱を停止していることを示している。これらの温度制御は、温度計3で測定される温度が規定の目標値になるように制御される。
図2中における上から2段目には、温度計3によって測定された加熱領域S1の表面温度を示している。
図2中における上から3段目には、液化ガス容器1内の液面の高さを示している。これとともに、図2中における上から3段目には、上記の液面高さに対する、加熱部6による加熱範囲を示している。
また、図2中における上から4段目には、ガス供給装置10から外部への液化ガスの供給量を示している。本実施形態においては、ガス供給装置10から外部への液化ガスの供給量は一定である。
図2に示すように、先ず、時刻t1になる前まで、即ち、液化ガスの供給の開始前までは、加熱部6は停止した状態である。この状態では、液化ガス容器1の表面温度及び液面高さに変化はない。また、この際の液化ガス容器1内における液相部の液面の高さは、図1中に示す液面L1の位置となっている。
次に、図2中に示す時刻t1において、液化ガスの供給を開始するために容器弁2を開き、加熱部6によって加熱領域S1の加熱を開始する。これにより、液化ガスが気化し、液化ガス容器1の内圧を高めることで、液化ガスの供給による圧力低下を防止する。また、この際、液化ガスの供給に伴い、液化ガス容器1内における液相部の液面が降下する。
図2中に示すように、加熱部6で加熱領域S1が加熱されることにより、加熱領域S1の表面温度が上昇する。
図2中においては、液化ガス容器1の表面温度は、液化ガスの供給と同時に加熱が開始されることで、室温状態から温度が上昇する。その後、温度計3で測定される加熱領域S1の温度に基づき、時刻t2,t3,t4,t5,t6,t7のタイミングで、加熱部6のON−OFF制御が行われる。この際、加熱領域S1は、加熱部6により、ほぼ目標温度に近い値で制御される。本実施形態の液化ガス供給方法では、目標温度は、例えば35℃程度とすることができるが、この目標温度は特に限定されず、液化ガスの供給量等に合わせて変更することができる。
そして、図2中に示す時刻t8において、液相部の液面の位置が加熱領域S1に達したことを検出したら、加熱部6による加熱を停止すると同時に、液化ガスの供給を停止する。これにより、液化ガス容器1内における液相部が減少した場合でも、安全に加熱部6を停止させることができ、加熱領域S1の表面温度の過度な上昇が抑えられる。
このときの、液化ガスの供給終了時の液面L2としては、上述した法令等によって定められた量や、液化ガスの特性等に応じて、液化ガス容器1内の液相部の残量が、例えば10%になる高さで設定することができる。
上記のように、液化ガス容器1内における液相部の液面が降下し、加熱領域S1に達したときに、加熱部6による加熱領域S1の加熱を安全に停止させることで、容器の表面温度の過度な上昇を抑制することができる。
その後、上記のように、液相部の残量が10%を切った液化ガス容器1は交換時期に到達したと判断され、液状の液相部で満たされた他の液化ガス容器1と交換される。この際、容器弁2を閉めることで液化ガスの外部への供給を完全に停止したうえで、液化ガス容器1を交換する。一方、液化ガス容器1の交換時期を判断するための液相部の残量の閾値は、上記のような10%という量には限定されない。例えば、液化ガスが製品として許容される範囲内での不純物の量や、供給圧力等に合わせて、液化ガス容器1を交換する目安となる液相部の残量を変更することができる。
なお、本実施形態においては、1台の加熱部6によって、液化ガス容器1の下部に相当する加熱領域S1のみを加熱する方法なので、上述のように、加熱部6を停止させることは、外部に向けた液化ガスの供給を停止することになる。従って、加熱領域S1及び加熱部6については、その上端側が、液化ガスの供給を停止させる液相部の残量として設定した液面高さ(液面L2)と等しくなるように、適宜、設定・設計すればよい。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の液化ガス供給方法によれば、上述したような液化ガス供給装置10を用い、液化ガス容器1の表面のうち、液化ガス容器1の内部において液相部となる位置に対応した領域の一部を加熱領域S1とし、液化ガス容器1内における液相部の液面が加熱領域S1に対応する位置に達したときに、加熱領域S1の加熱を停止する方法を採用している。
このように、液化ガス供給中は常に液相部となる位置に対応した加熱領域S1のみを加熱することで、無駄なく優れたエネルギー効率で液化ガス容器1内に熱を伝えることができる。また、液相部の液面が加熱領域S1に対応する位置に達し、加熱領域S1の少なくとも一部が気相部を含み、熱が溜まりやすい状態となったときに、加熱領域の加熱を停止することで、容器表面の温度の上昇を抑制しながら安全に加熱停止することができる。
従って、本実施形態の液化ガス供給方法によれば、液化ガス容器1の表面温度の過度な上昇を抑制しつつ、安全で効率よく液化ガス容器1内の液化ガスを加熱でき、大流量で液化ガスを供給することが可能になる。
<本発明の変形例>
本発明の実施の形態について、図面を参照して上記のように説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を施すことが可能である。
例えば、本実施形態においては、液化ガス容器の表面を複数の加熱領域に区分し、液相部の液面が各加熱領域と重なる位置まで降下したときに、当該加熱領域の加熱を停止するように制御してもよい。また、例えば、液化ガス容器の表面を、縦軸と直交する方向で複数の加熱領域に区分して温度制御してもよい。
さらに、本実施形態においては、加熱部6の温度制御を、液化ガス容器1の表面温度を基に行う方法を例示しているが、これに限定されることなく、例えば、別途圧力計を設け、液化ガス容器1内の圧力を基に温度制御する方法としてもよい。
本発明の液化ガス供給方法は、容器の表面温度の過度な上昇を抑制しつつ、安全で効率よく容器内の液化ガスを加熱することができ、大流量で液化ガスを供給することが可能なものなので、例えば、半導体、液晶パネル、又は太陽光発電パネル等の製造に用いられる液化ガスを大量に供給する用途において非常に好適である。
1…液化ガス容器、
2…容器弁、
3…温度計、
4…制御部、
5…重量計、
6…加熱部、
S1…加熱領域、
S2…液化ガスの供給が進むにつれて、少なくとも一部が液相から気相に相転移する範囲、
S3…液化ガス供給中、常に気相部を含んだ範囲、
L1…液化ガスの供給開始時の液面、
L2…液化ガスの供給終了時の液面

Claims (2)

  1. 液化ガス容器の表面を加熱することで、前記液化ガス容器内に収容された液相部を気化して気相部に相転移させるとともに、前記気相部を昇圧してガス状の液化ガスを外部に向けて供給する液化ガス供給方法であって、
    前記液化ガス容器の表面のうち、前記液化ガス容器の内部において前記液相部となる位置に対応した領域の少なくとも一部を加熱領域とし、
    前記液化ガス容器内における前記液相部の液面が前記加熱領域に対応する位置に達したときに、前記加熱領域の加熱を停止することを特徴とする液化ガス供給方法。
  2. 前記液相部の液面の位置は、前記液相部の重量を測定し、該重量に基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス供給方法。
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