JP2013226026A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所謂ランデル型構造のロータ12を採用したモータ10において、ステータ11側も同様なランデル型構造にて構成し、ステータ11側において、コイル部33を同一構成としながら第1及び第2爪状磁極41の数を変更することにより、極数を容易に変更できるようにした。
【選択図】図1
Description
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図面に従って説明する。
図1〜図3に示すように、モータ10は、通電により回転磁界を発生させるステータ11と、ステータ11の内側に配置されその回転磁界を受けて回転されるロータ12とを備えてなる。
第1ロータコア13は、略円盤状の第1コアベース21の外周部に5つの第1爪状磁極22が第1コアベース21に対して径方向外側に突出されるとともに軸方向に延出形成されている。第1爪状磁極22の周方向端面22aは軸方向及び径方向に延びる平坦面をなし、第1爪状磁極22は軸方向視で扇形状をなしている。また、各第1爪状磁極22の周方向の幅(角度)は、周方向に隣り合う第1爪状磁極22同士の隙間の幅(角度)より小さく設定されている。第2ロータコア14は、第1ロータコア13と同形状をなし、第2コアベース23に5つの第2爪状磁極24を有してなる。
(1)本実施形態のモータ10は、所謂ランデル型構造のロータ12を採用したモータにおいて、ステータ11側も同様なランデル型(クローポール型)構造をなしている。このような構成では、ステータ11側においても、コイル部33を同一構成としながら第1及び第2爪状磁極38,41の数を変更することにより、極数を容易に変更できる。つまり、ロータ12及びステータ11が、界磁部材(環状磁石15、コイル部33)を同一構成として大幅な設計変更を伴わずにそれぞれの極数が変更できるため、極数の変更が容易なモータ10として構成することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4及び図5に示すように、モータ50のステータ51は、U相ステータ部51u、V相ステータ部51v、W相ステータ部51wを軸方向に積層した三段構造にて構成されている。下段から上段に向かって、例えばW相ステータ部51w、V相ステータ部51v、U相ステータ部51uの順に並んでいる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6に示すように、モータ60のステータ61は、爪状磁極38,41(図3に相当)を有する第1及び第2ステータコア63,64で1つのコイル部62を挟持する構成とする。
また、有効磁束を増加させる観点では、図6に示すステータ61では、ロータ12に対して1つのコイル部62が対向する構成となっており、各爪状磁極41の断面積が狭くなる屈折部分近傍(図中の破線で囲まれた部分)でコイル部62から生じる磁束の磁束密度が高まり磁気飽和が生じる虞がある。その結果、爪状磁極41のロータ12との対向面41cにて生じる有効磁束が低減されることが懸念される。これに対し、図4に示す第2実施形態のモータ50のように、ステータ51を3相駆動されるステータ部51u,51v,51wで多段に構成する場合では、各相の爪状磁極41が個々で扱う磁束量が少なくなるため、爪状磁極41の一部で生じる磁気飽和が低減される。その結果、ロータ12との対向面41cにて生じる有効磁束が増大することで、モータの高出力化に寄与することができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図7に示すように、モータ70のステータ71は、U相ステータ部51u、V相ステータ部51v、W相ステータ部51wを2組、合計六段積層して構成し、このステータ71と対向するようにロータ72は、第1及び第2ロータ12a,12bを2段構造にて構成している。
また、図7に示したロータ72のような多段構造のロータにおいて、例えば図8に示すように、各段のロータ12a,12bを周方向にずらした態様で構成してもよい。図8に示すロータ72aは、第1及び第2ロータ12a,12bが、同磁極のロータコア同士が隣接して配置されるとともに、ロータ12a,12b間(各爪状磁極73,75同士間)で周方向に所定角度αrずれる態様で配置されている。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図9に示すように、本実施形態のステータ71aは、図4に示す第2実施形態のステータ51のようなステータにおいて、各段のステータコア52a〜52c,53a〜53cを周方向にずらした態様の構成である。
なお、図8に示すロータ72aと図9に示すステータ71aとを併用してモータを構成してもよい。この場合には、所定角度αr,αsを相対的にずらした角度に設定して対応する。
次に、本発明の第6実施形態について、図10〜図21に従って説明する。
図10は、本実施形態のブラシレスモータMの全体斜視図を示し、回転軸(図示せず)に固着されたロータ80の外側にモータハウジング(図示せず)に固着された環状のステータ90が配置されている。
(ロータ80)
ロータ80は、図14及び図15に示すように、U相ロータ80u、V相ロータ80v、W相ロータ80wの3つから構成されている。各相のロータ80u,80v,80wは、同じ構成であって、図16及び図17に示すように、第1及び第2ロータコア81,82と環状磁石83から構成されている。
図17に示すように、第1ロータコア81は、円環板状に形成された第1ロータコアベース84を有している。第1ロータコアベース84の中央位置には、回転軸(図示せず)を貫通し固着するための貫通穴81aが形成されている。また、第1ロータコアベース84の外周面には、等間隔に12個の第1ロータ側爪状磁極85が、径方向外側に突出されその先端が屈曲して軸方向第2ロータコア82側に延出形成されている。
図17に示すように、第2ロータコア82は、第1ロータコア81と同一材質及び同一形状であって、略円板状に形成された第2ロータコアベース86の中央位置には、回転軸(図示せず)を貫通し固着するための貫通穴82aが形成されている。また、第2ロータコアベース86の外周面には、等間隔に12個の第2ロータ側爪状磁極87が、径方向外側に突出されその先端が屈曲して軸方向第1ロータコア81側に延出形成されている。
各第2ロータ側爪状磁極87の周方向の角度、即ち、周方向端面87a,87b間が回転軸(図示せず)の中心軸線となす角度は、隣り合う第2ロータ側爪状磁極87と第2ロータ側爪状磁極87の間の隙間の角度より小さく設定されている。
環状磁石83は、本実施形態では、ネオジム磁石よりなる円環板状の永久磁石である。図17に示すように、環状磁石83は、その中央位置に回転軸(図示せず)を貫通する貫通穴83aが形成されている。そして、環状磁石83の一方の側面83bが、第1ロータコアベース84の対向面84aと、環状磁石83の他方の側面83cが、第2ロータコアベース86の対向面86aとそれぞれ当接し、環状磁石83は第1ロータコア81と第2ロータコア82との間に挟持固定される。
つまり、図13に示すように、第1ロータコア81と第2ロータコア82との間に、環状磁石83を配置する。このとき、第1ロータ側爪状磁極85の先端面85cと第2ロータコアベース86の反対向面86bとが面一になるとともに、第2ロータ側爪状磁極87の先端面87cと第1ロータコアベース84の反対向面84bとが面一になるようにしている。
(スタータ90)
ロータ80の径方向外側に配置されたステータ90は、図18及び図19に示すように、U相ステータ90u、V相ステータ90v、W相ステータ90wの3つから構成されている。各相のステータ90u,90v,90wは、径方向において対応するU相ロータ80u、V相ロータ80v、W相ロータ80wとそれぞれ対向するように軸線方向に順番に積層することに構成されている。
(第1ステータコア91)
第1ステータコア91は、図21に示すように、円環板状の第1ステータコアベース94を有し、その第1ステータコアベース94の外周部には、円筒状の円筒壁94cが軸方向第2ステータコア92側に向かって延出形成されている。
第1ステータ側爪状磁極95の周方向端面95a,95bは、平坦面であって、第1ステータ側爪状磁極95は軸直交方向断面が扇形状に形成されている。
(第2ステータコア92)
図21に示すように、第2ステータコア92は、第1ステータコアベース94と同一材質及び同形状の円環板状の第2ステータコアベース96を有している。その第2ステータコアベース96は、その外周部が第1ステータコア91に形成した円筒壁94cの環状の先端面と当接するようになっている。
第2ステータ側爪状磁極97の周方向端面97a,97bは、平坦面であって、第2ステータ側爪状磁極97は軸直交方向断面が扇形状に形成されている。
そして、第2ステータコア92は、第1ステータコア91に対して、第2ステータコア92の第2ステータ側爪状磁極97が、軸方向から見てそれぞれ第1ステータコア91の第1ステータ側爪状磁極95間に位置するように配置固定されるようになっている。
コイル部93は、図13に示すように、環状巻線98を有し、その環状巻線98が、円環状のコイルボビン99に内装されている。コイルボビン99は、径方向内側が開口したコ字状の断面形状に形成されている。コイルボビン99の外径は第1ステータコア91の円筒壁94cの内径と略同一に形成され、コイルボビン99の径方向外周面が円筒壁94cの内周面に当接するように配設されている。コイルボビン99の内径は第1ステータ側爪状磁極95(第2ステータ側爪状磁極97)の外径と略同一に形成され、コイルボビン99の径方向内側先端面が第1ステータ側爪状磁極95及び第2ステータ側爪状磁極97の外側面に当接するように配設されている。
つまり、図13に示すように、第1ステータコア91と第2ステータコア92との間に、環状巻線98を内装したコイルボビン99を配置する。このとき、第1ステータ側爪状磁極95の先端面95cと第2ステータコアベース96の反対向面96bが面一になるとともに、第2ステータ側爪状磁極97の先端面97cと第1ステータコアベース94の反対向面94bとが面一になるようにしている。
今、ステータ90に3相交流電源電圧を印加する。すなわち、U相ステータ90uの環状巻線98にはU相電源電圧が、V相ステータ90vの環状巻線98にはV相電源電圧が、W相ステータ90wの環状巻線98にはW相電源電圧がそれぞれ印加される。これによって、ステータ90に回転磁界が発生し、ロータ80が回転駆動される。
(1)上記実施形態によれば、ステータ90を、U相、V相、W相ステータ90u,90v,90wの3段構造にするとともに、これに対応してロータ80も、U相、V相、W相ロータ80u,80v,80wと同じ3段構造にした。そして、ステータ90に3相交流電源を印加した。そして、各相のステータとロータにおいて、それぞれ環状磁石83の磁束を、軸方向に沿って対向するステータが個々に受けることができようにしたので、ブラシレスモータMの出力アップを図ることができる。
次に、本発明の第7実施形態について、図22〜図30に従って説明する。
本実施形態は、第1及び第2ロータ側爪状磁極85,87と第1及び第2ステータ側爪状磁極95,97に特徴を有し、ロータ80及びステータ90の段数及びそれら極数は、上記第6実施形態と同じ構成であるため、その特徴部分について詳細に説明し共通部分については説明の便宜上省略する。
今、ステータ90に3相交流電源電圧を印加すると、第6実施形態と同様に、U相ステータ90uの環状巻線98にはU相電源電圧が、V相ステータ90vの環状巻線98にはV相電源電圧が、W相ステータ90wの環状巻線98にはW相電源電圧がそれぞれ印加される。これによって、ステータ90に回転磁界が発生し、ロータ80が回転駆動される。
つまり、U相、V相、W相ステータ90u,90v,90wおいて、各第1ステータ側爪状磁極95間は離間するとともに、各第2ステータ側爪状磁極97間は離間する。その結果、各相の第1ステータ側爪状磁極95間での磁束の短絡が抑制されるとともに、各相の第2ステータ側爪状磁極97間での磁束の短絡が抑制される。
つまり、U相、V相、W相ロータ80u,80v,80wおいて、各第1ロータ側爪状磁極85間は離間するとともに、各第2ロータ側爪状磁極87間は離間する。その結果、各相の第1ロータ側爪状磁極85間での磁束の短絡が抑制されるとともに、各相の第2ロータ側爪状磁極87間での磁束の短絡が抑制される。
また、各相の第1及び第2ステータ側爪状磁極95,97の軸方向の長さD2を本実施形態と同じに短くし、各相の第1及び第2ロータ側爪状磁極85,87の軸方向の長さD1を第6実施形態と同じにしたブラシレスモータの場合についても、発生するトルクを実験して求めた。その実験結果について、横軸に「D」で示す。
これからわかることは、各相の第1及び第2ステータ側爪状磁極95,97の軸方向の長さD2、または、各相の第1及び第2ロータ側爪状磁極85,87の軸方向の長さD1の少なくともいずれか一方を短くすることによって、第6実施形態のブラシレスモータMよりも高トルクを実現できる。
本実施形態によれば、各相の第1及び第2ステータ側爪状磁極95,97、並びに、各相の第1及び第2ロータ側爪状磁極85,87の軸方向の長さD1をそれぞれ短くした。そして、各相の爪状磁極間が互いに開放させ磁束の短絡を抑制して、トルクを発生に必要な磁気回路を形成したので、ブラシレスモータMの高トルク化を実現できる。
○上記各実施形態では、特に言及していないが、ステータ及びロータは、例えば磁性金属板材の積層や、磁性粉体の成形にて構成してもよい。
Claims (5)
- 周方向等間隔に複数の第1爪状磁極を有する第1ロータコアと、周方向等間隔に複数の第2爪状磁極を有する第2ロータコアと、前記各ロータコア間に配置される界磁磁石とを備え、前記第1及び第2爪状磁極を周方向に交互に配置し、前記界磁磁石にて第1及び第2爪状磁極を互いに異なる磁極として構成したロータを用いるモータにおいて、
ステータは、周方向等間隔に複数の第1爪状磁極を有する第1ステータコアと、周方向等間隔に複数の第2爪状磁極を有する第2ステータコアと、前記各ステータコア間に配置されるコイル部とを備え、該ステータ側の第1及び第2爪状磁極を周方向に交互に配置すると共に前記ロータ側の第1及び第2爪状磁極と対向させ、前記コイル部への通電に基づいて前記ステータ側の第1及び第2爪状磁極を互いに異なる磁極でその極性が切り替えられるように構成されたことを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記コイル部と前記ステータコアの組、及び前記界磁磁石と前記ロータコアの組の少なくとも一方が軸方向に多段に配列されて構成されたことを特徴するモータ。 - 請求項2に記載のモータにおいて、
前記ステータコア及び前記ロータコアの少なくとも一方が多段に配列され、前記各段のコア間で周方向にずれる態様で配置されることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記コイル部は、前記第1ステータコアと前記第2ステータコアとの間に配置された2つのコイルを備え、前記各コイルへの所定位相差の2相の駆動電力の通電に基づいて前記各ステータコアの爪状磁極の極性が切り替えられるように構成されたことを特徴とするモータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータにおいて、
前記ステータは、前記コイル部と前記ステータコアの組が軸方向に沿って3組配列され、各組の前記コイル部への所定位相差の3相の駆動電力の通電に基づいて前記各ステータコアの爪状磁極の極性が切り替えられるように構成されたことを特徴とするモータ。
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JP6007020B2 (ja) | 2016-10-12 |
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