JP2015139296A - マルチランデル型モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】モータの体格と磁極数の関係から高出力化、高効率化を可能したモータを提供する。【解決手段】第1及び第2ロータコア10,20の爪状磁極13,23と第1及び第2ステータコア40,50の爪状磁極43,53とのエアギャップGaの中間位置を通過する円の直径を、エアギャップ中心径dとする。また、第1及び第2ロータコア10,20の隣り合う爪状磁極13,23の間隔、及び、第1及び第2ステータコアの隣り合う爪状磁極43,53の間隔を、それぞれ磁極間ギャップGcとする。さらに、ロータ3及びステータ4の磁極の数を、それぞれ磁極数Pとする。このとき、マルチランデル型のモータは、P=(π・d/2Gc)の関係を満たすようにする。【選択図】図6

Description

本発明は、マルチランデル型モータに関するものである。
モータにおいて、周方向に複数の爪状磁極を有する回転子鉄心と、回転子鉄心内に内包された円盤磁石とによって構成され、それら各爪状磁極が交互に異なる磁極に機能させるランデル型ロータを備えたランデル型モータが知られている。さらに、特許文献1には、ランデル型ロータに加えて、周方向に複数の爪状磁極を有する固定子鉄心と、固定子鉄心に内包された環状巻線とによって構成され、それら各爪状磁極が交互に異なる磁極に機能させるランデル型ステータを備えたランデル型モータが提案されている。このランデル型モータは、回転子(ロータ)及び固定子(ステータ)が共にランデル型で構成されていることから、マルチランデル型モータとも言われている。
マルチランデル型モータは、爪状磁極の数を変えることで容易に磁極数を変更できるため、多極化し易い特徴を有している。
特開2013−226026号公報
ところで、マルチランデル型モータは、多極化し易いものの、モータの体格やエアギャップなどの関係において決まる磁極数の最適数が定まっていなかった。
つまり、磁極数を増加させると、隣接する磁極間の距離が短くなり隣接する磁極の間で漏れ磁束の影響が大きくなることから磁束の有効利用率の低下につながる。
従って、この種のマルチランデル型モータにおいては、モータの体格と磁極数の関係を明らかにして磁束の有効利用率をアップして高出力化、高効率化を図ることが望まれる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的はモータの体格と磁極数の関係から高出力化、高効率化を可能にしたモータを提供することにある。
上記課題を解決するためのマルチランデル型モータは、周方向に複数の爪状磁極を有する第1及び第2ロータコアと、第1及び第2ロータコア間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有し、回転軸と一体回転するロータと、周方向に複数の爪状磁極を有する第1及び第2ステータコアと、第1及び第2ステータコア間に周方向に配置された巻線とを有し、モータハウジングに固定されたステータとを備えたマルチランデル型モータであって、前記回転軸の中心軸線を中心とし、前記第1及び第2ロータコアの爪状磁極と前記第1及び第2ステータコアの爪状磁極とのエアギャップの中間位置を通過する円の直径を、エアギャップ中心径dとし、前記第1及び第2ロータコアの隣り合う爪状磁極の間隔、及び、前記第1及び第2ステータコアの隣り合う爪状磁極の間隔を、それぞれ磁極間ギャップGcとし、前記ロータ及びステータの磁極の数を、それぞれ磁極数Pとしたとき、P=(π・d/2Gc)に関係式を満たすことを特徴とする。
この構成によれば、磁極数Pが予め決められたモータを設計する場合には、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比を、該磁極数Pとなるようにするだけで高出力で高効率のモータを簡単に設計することができる。
また、磁極間ギャップGcとエアギャップ中心径dが予め決められた場合には、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比から最適な磁極数Pを求めるだけで、高出力で高効率のモータを簡単に設計することができる。
上記構成において、前記エアギャップ中心径dと前記磁極間ギャップGcから、磁極数Pを求めるとき、前記関係式から得られた磁極数Pの数値から最も近い偶数値を実磁極数とすることが好ましい。
この構成によれば、磁極間ギャップGcとエアギャップ中心径dが予め決められた場合には、高出力かつ高効率のモータの最適な磁極数P(実磁極数)がより明解かつ確実に求めることができる。
上記構成において、前記第1及び第2ロータコアの爪状磁極と前記第1及び第2ステータコアの爪状磁極とのエアギャップを、エアギャップGaとしたとき、前記磁極間ギャップGcは、3Ga<Gc<7Gaを満たすことが好ましい。
この構成によれば、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制するとともに、コギングトルクの抑制することから、高出力で高効率のモータを簡単かつ確実により精度よく設計することができる。
上記構成において、前記マルチランデル型モータを、単一のモータとし、その単一のモータを、U相用、V相用、W相用に3つ用意し、その3つの単一のモータを、前記回転軸を共通にして軸方向に積層したことが好ましい。
この構成によれば、高出力で高効率の3相マルチランデル型モータを、簡単に設計することができる。
本発明によれば、高出力、高効率のモータを簡単かつ容易に作ることできる。
実施形態のマルチランデル型のモータの斜視図。 同じく、ロータの軸方向から見た正面図。 同じく、ステータの軸線方向から見た正面図。 同じく、単一のロータの分解斜視図。 同じく、単一のステータの分解斜視図。 同じく、(a)はロータの磁極間ギャップを説明する図、(b)はエアギャップ、エアギャップ中心径、ステータの磁極間ギャップを説明する図。 同じく、(a)(b)(c)は、磁束密度、磁極間ギャップを一定の値にして、エアギャップ中心径をそれぞれ変更して得られた磁極数に対するトルクの関係を示す特性図。 3相マルチランデル型のモータの別例を示す斜視図。 (a)は3相マルチランデル型のモータの別例を説明する斜視図、(b)は同じく径方向から見た3相マルチランデル型のモータの正面図。 (a)は3相マルチランデル型のモータの別例を説明する斜視図、(b)は同じく径方向から見た3相マルチランデル型のモータの正面図。 (a)は3相マルチランデル型のモータの別例を説明する斜視図、(b)は同じく径方向から見た3相マルチランデル型のモータの正面図。
マルチランデル型モータの実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1は、本実施形態のモータ1の全体斜視図を示し、モータ1は、回転軸2に固着されたロータ3の外側にモータハウジング(図示せず)に固着された環状のステータ4が配置されている。回転軸2の両側は、図示しないモータハウジングの取着された軸受けに回転可能に支持され、ロータ3と一体回転する。
(ロータ3)
図2及び図4に示すように、モータ1のロータ3は、第1及び第2ロータコア10,20と界磁磁石30から構成されている。
(第1ロータコア10)
図4に示すように、第1ロータコア10は、電磁鋼板よりなり、円板状に形成された第1ロータコアベース11を有している。第1ロータコアベース11の中央位置には、回転軸2を挿通し固着するための貫通穴12が形成されている。
また、第1ロータコアベース11の外周面11aには、等間隔に12個の同一形状をした第1ロータ側爪状磁極13が、径方向外側に突出されその先端が軸方向第2ロータコア20側に屈曲形成されている。
ここで、第1ロータ側爪状磁極13において、第1ロータコアベース11の外周面11aから径方向外側に突出した部分を第1ロータ側基部13xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第1ロータ側磁極部13yという。そして、第1ロータ側磁極部13yが屈曲形成される以前の第1ロータ側爪状磁極13は、軸方向から見たとき、先端に向かうほど先細となる台形形状に形成されている。
つまり、第1ロータ側基部13xを軸方向から見たときの形状は径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状になるとともに、第1ロータ側磁極部13yを径方向から見たときの形状は先端にいくほど幅狭になる台形形状になる。そして、第1ロータ側基部13xと第1ロータ側磁極部13yからなる第1ロータ側爪状磁極13の周方向側面13a,13bは、共に平坦面であって、径方向外側の向かうほど互いに近づくことになる。
これによって、第1ロータ側基部13xを径方向から見た軸方向に切断した断面の断面積は、径方向外側に向かうほどその断面積が小さくなる。また、第1ロータ側磁極部13yを軸方向から見た径方向に切断した断面の断面積は、先端側に向かうほどその断面積が小さくなる。
なお、軸方向に屈曲形成された第1ロータ側磁極部13yは軸直交方向断面が扇形状に形成されていて、その径方向の径方向外側面13c及び径方向内側面13dは、軸方向から見て、回転軸2の中心軸線Oを中心として第1ロータコアベース11の外周面11aと同心円をなす円弧面である。
また、各第1ロータ側爪状磁極13の第1ロータ側基部13xの周方向の角度、即ち、周方向側面13a,13bの基端部間が回転軸2の中心軸線Oとなす角度は、隣り合う第1ロータ側爪状磁極13の第1ロータ側基部13xに基端間の隙間の角度より小さく設定されている。
(第2ロータコア20)
図4に示すように、第2ロータコア20は、第1ロータコア10と同一材質及び同一形状であって、円板状に形成された第2ロータコアベース21の中央位置には、回転軸2を挿通し固着するための貫通穴22が形成されている。
また、第2ロータコアベース21の外周面21aには、等間隔に12個の同一形状をなした第2ロータ側爪状磁極23が、径方向外側に突出されその先端が軸方向第1ロータコア10側に屈曲形成されている。
ここで、第2ロータ側爪状磁極23において、第2ロータコアベース21の外周面21aから径方向外側に突出した部分を第2ロータ側基部23xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第2ロータ側磁極部23yという。そして、第2ロータ側磁極部23yが屈曲形成される以前の第2ロータ側爪状磁極23は、軸方向から見たとき、先端に向かうほど先細となる台形形状に形成されている。
つまり、第2ロータ側基部23xの軸方向から見たときの形状は径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状になるとともに、第2ロータ側磁極部23yの径方向から見たときの形状は先端にいくほど幅狭になる台形形状になる。そして、第2ロータ側基部23xと第2ロータ側磁極部23yからなる第2ロータ側爪状磁極23の周方向側面23a,23bは、共に平坦面であって、径方向外側の向かうほど互いに近づくことになる。
これによって、第2ロータ側基部23xを径方向から見た軸方向に切断した断面の断面積は、径方向外側に向かうほどその面積が小さくなる。また、第2ロータ側磁極部23yを軸方向から見た径方向に切断した断面の断面積は、先端側に向かうほどその断面積が小さくなる。
なお、軸方向に屈曲形成された第2ロータ側磁極部23yは軸直交方向断面が扇形状に形成されていて、その径方向の径方向外側面23c及び径方向内側面23dは、軸方向から見て、中心軸線Oを中心として第2ロータコアベース21の外周面21aと同心円をなす円弧面である。
各第2ロータ側爪状磁極23の第2ロータ側基部23xの周方向の角度、即ち、周方向側面23a,23bの基端部間が回転軸2の中心軸線Oとなす角度は、隣り合う第2ロータ側爪状磁極23の第2ロータ側基部23xに基端間の隙間の角度より小さく設定されている。
そして、第2ロータコア20は、第1ロータコア10に対して、その第2ロータ側爪状磁極23が、軸方向から見てそれぞれ第1ロータコア10の第1ロータ側爪状磁極13間に位置するように配置固定されるようになっている。このとき、第2ロータコア20は、第1ロータコア10と第2ロータコア20との軸方向の間に界磁磁石30が配置されるように、第1ロータコア10に対して組み付けられる。また、周方向に隣る合う第1ロータ側磁極部13yと第2ロータ側磁極部23yの各間隔は、同じ間隔となるように形成されている。
(界磁磁石30)
界磁磁石30は、本実施形態では、フェライト磁石よりなる円板状の永久磁石である。図4に示すように、界磁磁石30は、その中央位置に回転軸2を挿通する貫通穴31が形成されている。そして、界磁磁石30の一方の側面30bが、第1ロータコアベース11の対向面11bと、界磁磁石30の他方の側面30cが、第2ロータコアベース21の対向面21bとそれぞれ当接し、界磁磁石30は第1ロータコア10と第2ロータコア20との間に挟持固定される。
界磁磁石30の外径は、第1及び第2ロータコアベース11,21(外周面11a,21a)の外径と一致するように設定されている。
また、界磁磁石30の厚さは、予め定めた厚さに設定されている。
本実施形態では、界磁磁石30の厚さは、第1及び第2ロータ側爪状磁極13,23の先端面13e,23eが、それぞれ第1及び第2ロータコアベース11,21の対向面11b,21bと面一となる厚さにした。
そして、界磁磁石30は、軸方向に磁化されていて、第1ロータコア10側をN極、第2ロータコア20側をS極となるように磁化されている。従って、この界磁磁石30によって、第1ロータコア10の第1ロータ側爪状磁極13はN極として機能し、第2ロータコア20の第2ロータ側爪状磁極23はS極として機能する。
このように構成された、ロータ3は、界磁磁石30を用いた、所謂ランデル型構造のロータとなる。そして、ロータ3は、N極となる第1ロータ側爪状磁極13と、S極となる第2ロータ側爪状磁極23とが周方向に交互に配置され磁極数Pが24極(極数対が12個)のロータとなる。
(ステータ4)
図3及び図5に示すように、ロータ3の径方向外側に配置されたステータ4は、第1及び第2ステータコア40,50とコイル部60から構成されている。
(第1ステータコア40)
図5に示すように、第1ステータコア40は、電磁鋼板よりなり、円板状の第1ステータコアベース41を有している。第1ステータコアベース41は、第2ステータコア50と対向する対向面41aであって、その径方向外側部に円筒状の第1ステータ側円筒外壁42が延出形成されている。
その第1ステータコアベース41の内周面41bには、等間隔に12個の第1ステータ側爪状磁極43が、径方向内側に突出されその先端が軸方向第2ステータコア50側に屈曲形成されている。
ここで、第1ステータ側爪状磁極43において、第1ステータコアベース41の内周面41bから径方向内側に突出した部分を第1ステータ側基部43xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第1ステータ側磁極部43yという。そして、第1ステータ側磁極部43yが屈曲形成される以前の第1ステータ側爪状磁極43は、軸方向から見たとき、先端に向かうほど先細となる台形形状に形成されている。
つまり、第1ステータ側基部43xを軸方向から見たときの形状は径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状になるとともに、第1ステータ側磁極部43yを径方向から見たときの形状は先端にいくほど幅狭になる台形形状になる。そして、第1ステータ側基部43xと第1ステータ側磁極部43yからなる第1ステータ側爪状磁極43の周方向側面43a,43bは、共に平坦面であって、径方向外側の向かうほど互いに近づくことになる。
これによって、第1ステータ側基部43xを径方向から見た軸方向に切断した断面の断面積は、径方向外側に向かうほどその断面積が小さくなる。また、第1ステータ側磁極部43yを軸方向から見た径方向に切断した断面の断面積は、先端側に向かうほどその断面積が小さくなる。
なお、軸方向に屈曲形成された第1ステータ側磁極部43yは軸直交方向断面が扇形状に形成されていて、その径方向の径方向外側面43c及び径方向内側面43dは、軸方向から見て、中心軸線Oを中心として第1ステータコアベース41の内周面41bと同心円をなす円弧面である。
各第1ステータ側爪状磁極43の第1ステータ側基部43xの周方向の角度、即ち、周方向側面43a,43bの基端部間が回転軸2の中心軸線Oとなす角度は、隣り合う第1ステータ側爪状磁極43の第1ステータ側基部43xに基端間の隙間の角度より小さく設定されている。
(第2ステータコア50)
図5に示すように、第2ステータコア50は、第1ステータコア40と同一材質及び同形状の第2ステータコアベース51を有している。第2ステータコアベース51は、第1ステータコア40と対向する対向面51aであって、その径方向外側部に円筒状の第2ステータ側円筒外壁52が延出形成されている。そして、第2ステータ側円筒外壁52は、軸方向において第1ステータ側円筒外壁42と当接するようになっている。
その第2ステータコアベース51の内周面51bには、等間隔に12個の第2ステータ側爪状磁極53が、径方向内側に突出されその先端が軸方向第1ステータコア40側に屈曲形成されている。
ここで、第2ステータ側爪状磁極53において、第2ステータコアベース51の内周面51bから径方向内側に突出した部分を第2ステータ側基部53xといい、軸方向に屈曲された先端部分を第2ステータ側磁極部53yという。そして、第2ステータ側磁極部53yが屈曲形成される以前の第2ステータ側爪状磁極53は、軸方向から見たとき、先端に向かうほど先細となる台形形状に形成されている。
つまり、第2ステータ側基部53xを軸方向から見たときの形状は径方向外側にいくほど幅狭になる台形形状になるとともに、第2ステータ側磁極部53yを径方向から見たときの形状は先端にいくほど幅狭になる台形形状になる。そして、第2ステータ側基部53xと第2ステータ側磁極部53yからなる第2ステータ側爪状磁極53の周方向側面53a,53bは、共に平坦面であって、径方向外側の向かうほど互いに近づくことになる。
これによって、第2ステータ側基部53xを径方向から見た軸方向に切断した断面の断面積は、径方向外側に向かうほどその断面積が小さくなる。また、第2ステータ側磁極部53yを軸方向から見た径方向に切断した断面の断面積は、先端側に向かうほどその断面積が小さくなる。
なお、軸方向に屈曲形成された第2ステータ側磁極部53yは軸直交方向断面が扇形状に形成されていて、その径方向の径方向外側面53c及び径方向内側面53dは、軸方向から見て、中心軸線Oを中心として第2ステータコアベース51の内周面51bと同心円をなす円弧面である。
各第2ステータ側爪状磁極53の第2ステータ側基部53xの周方向の角度、即ち、周方向側面53a,53bの基端部間が回転軸2の中心軸線Oとなす角度は、隣り合う第2ステータ側爪状磁極53の第2ステータ側基部53xに基端間の隙間の角度より小さく設定されている。
つまり、このように形成されることによって、第2ステータコア50の形状は、第1ステータコア40と同一形状となる。そして、第1ステータコアベース41に形成した第1ステータ側円筒外壁42と第2ステータコアベース51に形成した第2ステータ側円筒外壁52とを当接させる。この時、第2ステータコア50は、各第2ステータ側爪状磁極53が、軸方向から見てそれぞれ第1ステータ側爪状磁極43間に位置するように、第2ステータ側円筒外壁52を第1ステータ側円筒外壁42に当接させる。
このとき、第1ステータ側爪状磁極43は、その第1ステータ側磁極部43yの先端面43eが第2ステータ側基部53xの第1ステータコア40と対向する対向面41aと面一となる位置に設定している。同様に、第2ステータ側爪状磁極53は、その第2ステータ側磁極部53yの先端面53eが第1ステータ側基部43xの第2ステータコア50と対向する対向面51aと面一となる位置に設定している。
すなわち、本実施形態では、第1及び第2ステータコアベース41,51の軸方向に厚さ分、第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53の軸方向の長さを短くしている。
そして、第1及び第2ステータコアベース41,51の対向面41a,51a、第1及び第2ステータ側円筒外壁42、52の内周面で区画される断面四角形状の環状空間が形成される。そして、その断面四角形状の環状空間には、コイル部60が配置され固定される。
なお、第2ステータ側円筒外壁52と第1ステータ側円筒外壁42を当接させたときのステータ4の軸方向の長さは、ロータ3の軸方向の長さと同じとなる。
(コイル部60)
図5に示すように、コイル部60は、環状巻線61を有し、その環状巻線61が環状空間に巻回されている。そして、環状巻線61に、交流電流が供給される。これによって、ステータ4の各第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53に回転磁界が発生し、ステータ4の内側に配置されたロータ3が回転駆動される。
このように構成された、ステータ4は、第1及び第2ステータコア40,50間の環状巻線61にて第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53をその時々で互いに異なる磁極に励磁する24極の所謂ランデル型(クローポール型)構造のステータとなる。つまり、ステータ4は、ロータ3と同じ磁極数Pのランデル型ステータである。
なお、周方向に隣り合う第1ステータ側磁極部43yと第2ステータ側磁極部53yの各間隔は、同じ間隔であって、第1ロータ側磁極部13yと第2ロータ側磁極部23yの間隔と同じ間隔となるように形成されている。そして、第1ステータ側磁極部43yと第2ステータ側磁極部53yの間隔、及び、第1ロータ側磁極部13yと第2ロータ側磁極部23yの間隔を、磁極間ギャップという。
次に、上記モータ1について、最も高出力を得るための磁極数Pに対するエアギャップ、爪状磁極間の磁極間ギャップ等の関係について説明する。
いま、図6(a)、(b)に示すように、第1ロータ側爪状磁極13の径方向外側面13cと第1ステータ側爪状磁極43の径方向内側面43dの間隔をエアギャップGaとする。
そして、回転軸2の中心軸線Oを中心とし、エアギャップGaの中間位置を通過する円(図6(a)、(b)に破線で示す)の直径をエアギャップ中心径dとすると、そのエアギャップ中心円周長Lgは、以下の式から求められる。
Lg=π・d
また、図6(a)、(b)に示すように、隣り合う第1ロータ側磁極部13yと第2ロータ側磁極部23yの間隔を磁極間ギャップGcとすると、磁極間ギャップ総長Lcは、以下の式から求められる。
Lc=P・Gc
従って、有効周長Lmは、以下の式から求められる。
Lm=Lg−Lc=π・d−P・Gc
その結果、有効磁極周長比Lは、以下の式から求められる。
L=Lm/Lg=(π・d−P・Gc)/π・d
ここで、ランデル型構造のモータ1のトルクTは、以下の関係式が成り立つ。
T=P・Br・L
なお、Pはモータ1の磁極数であり、Brは界磁磁石30の磁束密度である。
そして、トルクTの関係式中の有効磁極周長比Lを変形していくと、以下の式に変形される。
T=P・Br(Lm/Lg)=P・Br{(π・d−P・Gc)/π・d}
=P・Br{1−(P・Gc/π・d)}
=Br{P−(Gc/π・d)・(P^2)}
上記式から、トルクTは、磁極数Pの2次関数と考えることができる。
そして、トルクTが磁極数Pの2次関数であることに基づいて、磁束密度Br、磁極間ギャップGc、エアギャップ中心径dを一定の値にして、各磁極数Pに対するトルクTの実験にて求め検証した。
図7(a)は、d=38.25ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとしたときの各磁極数Pに対するトルクTの特性線である。なお、縦軸のトルクTは、最大のトルクTを100としてパーセントで表す。
図7(b)は、d=63.7ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとしたときの各磁極数Pに対するトルクTの特性線である。同じく、縦軸のトルクTは、最大のトルクTを100としてパーセントで表す。
図7(c)は、d=84.7ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとしたときの各磁極数Pに対するトルクTの特性線である。同じく、縦軸のトルクTは、最大のトルクTを100としてパーセントで表す。
以上のことから、トルクTが磁極数Pの2次関数となることが分かるとともに、トルクTを最大にする磁極数Pが1つ存在することが実験においても理解される。
上記2次関数において、トルクTが最大値(極大値)となる磁極数Pは、以下のように、微分値を0にする値である。
dT/dP=Br−2Br(Gc/π・d)P=0
P=(π・d/2Gc)
ちなみに、図7(a)に示す場合のように、d=38.25ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとなるモータを設計した場合には、トルクTが最大値になる時の磁極数Pは、P=17.15となる。
ところで、モータの磁極数Pは自然数であって、しかも、偶数が好ましい。従って、P=17.15に最も近い偶数値であるP=18を当該モータの実磁極数Poとする。
これによって、d=38.25ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとなるモータを設計する場合には、磁極数P(実磁極数Po)を18極に設定すれば最大のかつ効率のよいモータにすることができる。
同様に、図7(b)に示す場合のように、d=63.3ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとなるモータを設計した場合には、トルクTが最大値になる時の磁極数Pは、P=28.57となる。
しかしながら同様に、モータの磁極数Pは自然数であって、しかも、偶数が好ましい。従って、P=28.57に最も近い偶数値であるP=28を当該モータの実磁極数Poとする。
これによって、d=63.3ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとなるモータを設計する場合には、磁極数P(実磁極数Po)を28極に設定すれば最大のかつ効率のよいモータにすることができる。
さらにまた、図7(c)に示す場合のように、d=84.7ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとなるモータを設計した場合には、トルクTが最大値になる時の磁極数Pは、P=37.99となる。
同様に、モータの磁極数Pは自然数であって、しかも、偶数が好ましい。従って、P=37.99に最も近い偶数値であるP=38を当該モータの実磁極数Poとする。
これによって、d=84.7ミリメートル、Gc=3.5ミリメートルとなるモータを設計する場合には、磁極数P(実磁極数Po)を38極に設定すれば最大のかつ効率のよいモータにすることができる。
反対に、予め決めた磁極数Pとなるモータを設計する場合には、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比を、該磁極数Pとなるようにすれば最大のかつ効率のよいモータにすることができる。
ちなみに、上記モータ1は磁極数Pは、24極であることから、以下の関係式となる。
(π・d/2Gc)=24
その結果、以下の結果が得られる。
d/Gc=48/π≒15.28
すなわち、磁極数Pが24極の上記モータ1は、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比率が約15.28倍となるように設定することによって、最大のトルクTを得ることができる。
なお、磁極間ギャップGcは、エアギャップGaに近い間隔であると、漏れ磁束が大きくなり、トルクTの低下につながることから、エアギャップGaの3倍より大きいことが好ましい。また、磁極間ギャップGcは、大きすぎるとコギングトルクが発生することから、エアギャップGaの7倍未満であることが好ましい。
従って、磁極間ギャップGcは、エアギャップGaに対して以下の範囲にあることが好ましい。
3Ga<Gc<7Ga
次に、本実施形態の作用について説明する。
上記マルチランデル型のモータ1において、そのトルクTが磁極数Pの2次関数であり、トルクTが最大値となる磁極数Pの条件式は以下である。
P=(π・d/2Gc)
そして、磁極数Pが24極の上記モータ1においては、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比率が約15.28倍となるように設定することによって、高出力で高効率のモータにすることができる。
つまり、上記条件式を使うだけで、高出力で高効率を引き出せるモータ1を簡単に設計することができる。
また、磁極間ギャップGcとエアギャップ中心径dを予め決めた場合、上記条件式を使って最適な磁極数P(実磁極数Po)を求めることができ、最大のかつ効率のよいモータにすることができる。つまり、上記条件式を使うだけで、高出力で高効率を引き出せるモータ1を簡単に設計することができる。
そして、磁極間ギャップGcは、エアギャップGaに対して以下の範囲に設定した。
3Ga<Gc<7Ga
従って、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制するとともに、コギングトルクの抑制することから、高出力で高効率を引き出せるモータ1を簡単かつ確実により精度よく設計することができる。
次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態によれば、トルクTが最大値となる磁極数Pの条件式は、以下となる。
P=(π・d/2Gc)
従って、磁極数Pが予め決められたモータを設計する場合には、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比を、該磁極数Pとなるようにするだけで高出力で高効率のモータを簡単に設計することができる。
(2)本実施形態によれば、トルクTが最大値となる磁極数Pの条件式は以下となる。
P=(π・d/2Gc)
従って、磁極間ギャップGcとエアギャップ中心径dが予め決められた場合には、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比から最適な磁極数P(実磁極数Po)を求めるだけで高出力で高効率のモータを簡単に設計することができる。
このとき、磁極間ギャップGcに対するエアギャップ中心径dの比から求めた最適な磁極数P(=π・d/2Gc)が、偶数の自然数でない場合には、その時の偶数の自然数でない数値から最も近い偶数値をモータ1の実磁極数Poとしたので、高出力かつ高効率のよいモータ1の最適な磁極数Pがより明解かつ確実に求めることができる。
(3)本実施形態によれば、磁極間ギャップGcをエアギャップGaに対して以下の範囲に設定した。
3Ga<Gc<7Ga
従って、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制するとともに、コギングトルクの抑制することから、高出力で高効率のモータ1を簡単かつ確実により精度よく設計することができる。
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、第1及び第2ロータコア10,20の爪状磁極数を12個としたが、その数を適宜変更して実施してもよい。同様に、第1及び第2ステータコア40,50の爪状磁極数を12個としたが、その数を適宜変更して実施してもよい。
○上記実施形態では、界磁磁石30をフェライト磁石で形成したが、例えばネオジム磁石等、その他の永久磁石で実施してもよい。
○図8に示すように、3相マルチランデル型モータMに応用してもよい。詳述すると、上記実施形態のマルチランデル型のモータ1を単一のモータとし、その単一のモータを軸方向に3段積層する。そして、これら3つの単一のモータを、それぞれU相用のモータ1U、V相用のモータ1V、W相用のモータ1Wとして使用したものである。
そして、3相マルチランデル型モータMのロータMRは、U相用、V相用、W相用のロータの3つから構成される。
このとき、U相用、V相用及びW相用の各ロータ3を、電気角で60度位相をずらして積層することが好ましい。つまり、V相用のロータは、その磁極がU相用のロータの磁極に対して時計回り方向に電気角で60度位相をずらして回転軸2に固着される。また、W相用のロータは、その磁極がV相用のロータの磁極に対して時計回り方向に電気角で60度位相をずらして回転軸2に固着される。
同様に、3相マルチランデル型モータMのステータMSは、U相用のステータ4U、V相用のステータ4V、W相用のステータ4Wの3つから構成される。このとき、U相用、V相用及びW相用の各ステータ4U〜4Wを、電気角で60度位相をずらして積層することが好ましい。
つまり、V相用のステータ4Vは、その磁極がU相用のステータ4Uの磁極に対して時計回り方向に電気角で60度位相をずらしてモータハウジング(図示せず)に固定される。また、W相用のステータ4Wは、その磁極がV相用のステータ4Vの磁極に対して時計回り方向に電気角で60度位相をずらしてモータハウジングに固定される。
そして、U相用のステータ4Uの環状巻線61には3相交流電源のU相電源電圧を印加し、V相用のステータ4Vの環状巻線61には3相交流電源のV相電源電圧を印加し、W相用のステータ4Wの環状巻線61には3相交流電源のW相電源電圧を印加する。これによって、ステータMSに回転磁界が発生し、ロータMRが回転駆動される。
ところで、図8では、3相マルチランデル型モータMを形成する際、単一のモータ(マルチランデル型モータ1)は、各相とも同一形状であった。
これを、図9(a)、(b)〜図11(a)、(b)に示すように、3相マルチランデル型モータMのU相用、V相用、W相用の各ステータ4U〜4Wは、それら外径Du,Dv,Dwの少なくとも1つを異なるようにして実施してもよい。
詳述すると、U相用、V相用、W相用の各モータ1U〜1Wは、磁極数P、エアギャップGa、エアギャップ中心径d、磁極間ギャップGcを共に同じ条件である。しかも、各相のロータは、共に同じサイズに形成されている。
これに対して、各相のステータ4U〜4Wおいては、それらの外径Du,Dv,Dwの少なくとも1つが他よりも大きくしている。しかも、各相のステータ4U〜4Wは、それらの第1及び第2ステータコアベース41,51の径方向の幅が全て同じ条件である。さらに、外径の大きい相のステータは、その第1及び第2ステータコアベース41,51の内周面41b,51bが、他の外径が小さい相のステータの外周面より外側に位置する。
従って、各相のモータ1U〜1WのエアギャップGaが同じ、各相のロータのサイズが同じであることから、外径が大きいステータは、第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53が径方向内側に長く形成される。つまり、第1及び第2ステータ側爪状磁極43,53の第1及び第2ステータ側基部43x,53xが長く形成されている。
しかも、第1及び第2ステータ側基部43x,53xは、外径の大きい相のステータ(第1及び第2ステータコアベース41,51)の内周面41b,51bが、他の外径が小さい相のステータの外周面より外側に位置する長さに形成されている。
これによって、外径の大きい相のステータの環状巻線61の端末線61aは、第1又は第2ステータコアベース41,51の内周面41b,51bを通ってが、引き出すことができる。
そして、図9(a)、(b)に示す3相マルチランデル型モータMは、U相用及びW相用のステータ4U,4Wの外径Du,Dwが、共に同じである。これに対して、V相用のステータ4Vの外径Dvは、他の相のステータ4U,4Wの外径Du,Dwよりも大きくしている。
これによって、V相用のステータ4Vから引き出される環状巻線61の端末線61aは、ステータ4U,4Wが邪魔にならずに同ステータ4Vの第1ステータコアベース41の内周面41bを通って、U相用のステータ4Uの外側に引き出すことができる。
ちなみに、U相用のステータ4Uから引き出される環状巻線61の端末線61aは、V相用のステータ4Vに邪魔されず同ステータ4Uの第1ステータコアベース41の内周面41bを通ってが、引き出すことができる。同様に、W相用のステータ4Wから引き出される環状巻線61の端末線61aは、V相用のステータ4Vに邪魔されず同ステータ4Wの第2ステータコアベース51の内周面51bを通ってが、引き出すことができる。
従って、各相のステータ4U,4V,4Wの環状巻線61の端末線61aの配線の取り回しが容易となり、組付け性の向上を図ることができる。
図10(a)、(b)に示す3相マルチランデル型モータMは、U相用、V相用、W相用のステータ4U,4Wの各外径Du,Dv,Dwが順番に大きくなるようにした。
これによって、V相用のステータ4Vから引き出される環状巻線61の端末線61aは、U相用のステータ4Uが邪魔にならずに同ステータ4Vの第1ステータコアベース41の内周面41bを通って、U相用のステータ4Uの外側に引き出すことができる。また、W相用のステータ4Wから引き出される環状巻線61の端末線61aは、V相用のステータ4Vが邪魔にならずに同ステータ4Wの第1ステータコアベース41の内周面41bを通って、V相用のステータ4Vの外側に引き出すことができる。
ちなみに、U相用のステータ4Uから引き出される環状巻線61の端末線61aは、V相用のステータ4Vに邪魔されず同ステータ4Uの第1ステータコアベース41の内周面41bを通ってが、引き出すことができる。
従って、各相のステータ4U,4V,4Wからそれぞれ引き出される環状巻線61の端末線61aは、それぞれ同じ軸方向に引き出すことができ、配線の取り回しがさらに容易になり組付け性がさらに向上する。
図11(a)、(b)に示す3相マルチランデル型モータMは、U相用及びW相用のステータ4U,4Wの外径Du,Dwを共に同じするとともに、U相用とW相用のステータ4U,4Wの間にあるV相用のステータ4Vの外径Dvよりも大きくしている。
これによって、U相用のステータ4Uから引き出される環状巻線61の中性点側の端末線61aを、ステータ4Vが邪魔にならずに同ステータ4Uの第2ステータコアベース51の内周面51bを通って、V相用のステータ4Vの外側に引き出すことができる。また、W相用のステータ4Wの環状巻線61から引き出される中性点側の端末線61aを、ステータ4Vが邪魔にならずに同ステータ4Wの第1ステータコアベース41の内周面41bを通って、V相用のステータ4Vの外側に引き出すことができる。
つまり、3相マルチランデル型モータMがスター結線の場合、V相用のステータ4Vの外側を、スター結線の中性点となる結線空間にでき、その結線空間において引き出された各相の中性点側の端末線61aを結線することができる。
ちなみに、V相用のステータ4Vから引き出される環状巻線61の中性点側の端末線61aは、V相用のステータ4Vの第1又は第2ステータ側円筒外壁42,52を貫通させて引き出すことになる。
従って、各相のステータ4U,4V,4Wの環状巻線61の中性点を結線する空間を容易に確保することができ、組付け性が向上する。
なお、図9(a)、(b)、図10(a)、(b)、図11(a)、(b)に示す3相マルチランデル型モータMのU相用、V相用、W相用の各ステータ4U〜4Wは、対応する各相のロータMRもランデル型のロータMRであった。しかし、ランデル型ロータMRでなく、例えば、SPM型ロータやIMP型ロータであってもよい。つまり、ステータMSのみがランデル型の3相ランデル型モータに応用してもよい。
この場合、SPM型ロータやIMP型ロータの極磁数は、ステータMSと同じ磁極数であることが好ましい。また、各相のステータ4U〜4Wの内径は、同一でなく外径Du,Dv,Dwに相対して変更してもよく、この場合には各相のロータの外径を相対的に変更する必要がある。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(付記1)
周方向に複数の爪状磁極を有する第1及び第2ステータコアと、第1及び第2ステータコア間に周方向に配置された巻線とを有し、モータハウジングに固定されたステータを単一ステータとし、その単一ステータを複数、軸方向に積層したランデル型ステータであって、前記複数の単一ステータの少なくとも1つが、他の単一ステータの外径を異なるように形成したことを特徴とするランデル型ステータ。
この構成によれば、ステータから引き出される巻線の端末線が簡略化できステータの組み付け性の向上を図ることができる。
(付記2)
付記1に記載のランデル型ステータにおいて、前記複数の単一ステータは、全ての単一ステータの外径が互いに異なるように形成した。
この構成によれば、ステータから引き出される巻線の端末線が簡略化できステータの組み付け性の向上を図ることができる。
(付記3)
付記1又は2に記載のランデル型ステータにおいて、前記複数の単一ステータは、内径が全て同一である。
この構成によれば、複数の単一ステータは、内径が全て同一に形成される。
(付記4)
付記1又は2に記載のランデル型ステータにおいて、前記複数の単一ステータは、内径が前記外径に相対して異なる。
この構成によれば、複数の単一ステータは、内径が前記外径に相対して変更される。
(付記5)
付記1〜4のいずれか1つに記載のランデル型ステータにおいて、前記単一のステータは、U相用、V相用、W相用の3つである。
この構成によれば、3相の各ステータから引き出される巻線の端末線が簡略化できステータの組み付け性の向上を図ることができる。
1,1U〜1W…モータ、2…回転軸、3…ロータ、4,4U〜4W…ステータ、10…第1ロータコア、11…第1ロータコアベース、11a…外周面、11b…対向面、12…貫通穴、13…第1ロータ側爪状磁極、13x…第1ロータ側基部、13y…第1ロータ側磁極部、13a,13b…周方向側面、13c…径方向外側面、13d…径方向内側面、13e…先端面、20…第2ロータコア、21…第2ロータコアベース、21a…外周面、21b…対向面、22…貫通穴、23…第2ロータ側爪状磁極、23x…第2ロータ側基部、23y…第2ロータ側磁極部、23a,23b…周方向側面、23c…径方向外側面、23d…径方向内側面、23e…先端面、30…界磁磁石、30b,30c…側面、31…貫通穴、40…第1ステータコア、41…第1ステータコアベース、41a…対向面、41b…内周面、42…第1ステータ側円筒外壁、43…第1ステータ側爪状磁極、43a,43b…周方向側面、43c…径方向外側面、43d…径方向内側面、43e…先端面、43x…第1ステータ側基部、43y…第1ステータ側磁極部、50…第2ステータコア、51…第2ステータコアベース、51a…対向面、51b…内周面、52…第2ステータ側円筒外壁、53…第2ステータ側爪状磁極、53a,53b…周方向側面、53c…径方向外側面、53d…径方向内側面、53x…第2ステータ側基部、53y…第2ステータ側磁極部、53e…先端面、60…コイル部、61…環状巻線、61a…端末線、O…中心軸線、P…磁極数、Po…実磁極数、Ga…エアギャップ、d…エアギャップ中心径、Lg…エアギャップ中心円周長、Gc…磁極間ギャップ、Lc…磁極間ギャップ総長、Lm…有効周長、L…有効磁極周長比、T…トルク、Br…磁束密度、M…3相マルチランデル型モータ、Du,Dv,Dw…外径、MR…ロータ、MS…ステータ。

Claims (4)

  1. 周方向に複数の爪状磁極を有する第1及び第2ロータコアと、第1及び第2ロータコア間に配置され軸方向に磁化された永久磁石とを有し、回転軸と一体回転するロータと、
    周方向に複数の爪状磁極を有する第1及び第2ステータコアと、第1及び第2ステータコア間に周方向に配置された巻線とを有し、モータハウジングに固定されたステータと
    を備えたマルチランデル型モータであって、
    前記回転軸の中心軸線を中心とし、前記第1及び第2ロータコアの爪状磁極と前記第1及び第2ステータコアの爪状磁極とのエアギャップの中間位置を通過する円の直径を、エアギャップ中心径dとし、
    前記第1及び第2ロータコアの隣り合う爪状磁極の間隔、及び、前記第1及び第2ステータコアの隣り合う爪状磁極の間隔を、それぞれ磁極間ギャップGcとし、
    前記ロータ及びステータの磁極の数を、それぞれ磁極数Pとしたとき、
    P=(π・d/2Gc)
    に関係式を満たすことを特徴とするマルチランデル型モータ。
  2. 請求項1に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記エアギャップ中心径dと前記磁極間ギャップGcから、磁極数Pを求めるとき、前記関係式から得られた磁極数Pの数値から最も近い偶数値を実磁極数とすることを特徴とするマルチランデル型モータ。
  3. 請求項1又は2に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記第1及び第2ロータコアの爪状磁極と前記第1及び第2ステータコアの爪状磁極とのエアギャップを、エアギャップGaとしたとき、
    前記磁極間ギャップGcは、
    3Ga<Gc<7Ga
    を満たすことを特徴とするマルチランデル型モータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチランデル型モータにおいて、
    前記マルチランデル型モータを、単一のモータとし、
    その単一のモータを、U相用、V相用、W相用に3つ用意し、
    その3つの単一のモータを、前記回転軸を共通にして軸方向に積層したことを特徴するマルチランデル型モータ。
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