JP2013225105A - 光学薄膜の製造方法及び吸収型多層膜ndフィルター - Google Patents

光学薄膜の製造方法及び吸収型多層膜ndフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】 薄型化が要請されているカメラモジュール用として好適な吸収型多層膜NDフィルター等の光学薄膜を、薄い透明樹脂フィルム基板に光学薄膜を成膜する場合でも熱シワを発生させることなく成膜する方法を提供する。
【解決手段】 透明樹脂フィルム基板1の第1の面に粘着力が0.03〜1.20N/cmの粘着層を有する保護テープ20aを貼り付け、保護テープ20aが貼り付けられていない第2の面に真空成膜法により光学薄膜を成膜する。その後、光学薄膜を成膜した第2の面に粘着層を有する保護テープを貼り付けると共に第1の面に貼り付けた保護テープを剥離して、その保護テープを剥離した透明樹脂フィルム基板の第1の面に真空成膜法により光学薄膜を成膜する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学的な各種フィルター等に使用される光学薄膜、特に薄い透明樹脂フィルム基板上に連続式のスパッタリング法で形成する光学薄膜の製造方法、並びに、その方法で製造した吸収型多層膜NDフィルターに関する。
デジタルスチルカメラやビデオカメラ等においては、IRカットフィルター、反射防止膜、遮光膜など種々の光学薄膜が使用されている。特にシャッターユニット内では、過大な光の入射によって撮像素子であるCCDやCMOS素子が飽和することを防ぐため、光を減衰させるNDフィルター(Neutral Density Filter)が使用されている。特に、上記デジタルスチルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムにおいては、カメラ内部の反射光が問題視されるため、レンズ光学系にNDフィルターを組み込む場合、一般的に吸収型NDフィルターが用いられている。
上記吸収型NDフィルターには、基板自体に吸収物質を混ぜたタイプ(色ガラスNDフィルター)や基板に吸収物質を塗布するタイプと、基板自体に吸収はないが表面に形成された薄膜に吸収があるタイプとが存在する。また、後者の場合、薄膜表面の反射を防ぐため、上記薄膜を吸収型多層膜で構成し、透過光を減衰させる機能と共に反射防止の効果を持たせている。上記薄膜を吸収型多層膜で構成した吸収型多層膜NDフィルターとして、例えば特許文献1には、ガラス基板上にSiOのような酸化物誘電体膜層とTiやCr等の金属からなる吸収膜とを交互に積層した構造のNDフィルターが開示されている。
また、小型で薄型のデジタルカメラ等に組み込まれる吸収型多層膜NDフィルターにおいては、組み込みスペースが狭いことからフィルターの基板自体を薄くする必要があるため、フレキシブル性を有する樹脂フィルムが最適な基板とされている。このフレキシブル性を有する樹脂フィルム基板に吸収型多層膜を成膜する場合、樹脂フィルム基板の反り、吸収型多層膜の割れ、成膜時間等を考慮すると、吸収膜層として金属酸化物膜に較べて膜厚を薄く設定できる金属膜を採用することが有利である。
このようなフレキシブル性を有する樹脂フィルム基板を用いた吸収型多層膜NDフィルターとして、特許文献2には、樹脂フィルム等の薄膜基板上にSiOやAlの酸化物誘電体膜層とNi単体又はNi合金からなる吸収膜とを交互に積層した構造のNDフィルターが記載されている。また、特許文献3には、SiOの酸化物誘電体膜層と、Ti、Cr、Ni、NiCr、NiFe及びNiTiから選択される金属からなる吸収膜層とを、樹脂フィルム基板上に交互に積層した構造のNDフィルターが記載されている。
そして、樹脂フィルムを基板とする吸収型多層膜NDフィルターの製造方法としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリカーボネート(PC)等の透明樹脂フィルム基板上に、真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的気相成長法(真空成膜法)を使用して、酸化物誘電体膜層と金属膜とで構成される吸収型多層膜を成膜することが行われている。尚、このようにして製造された吸収型多層膜NDフィルターは、所定の形状及びサイズに裁断してNDフィルターチップとし、上述したデジタルカメラ等に組み込まれる。
特開平05−093811号公報 特開2006−178395号公報 特開2006−091694号公報
最近では、デジタルスチルカメラの小型化やカメラ付き携帯電話の薄型化に伴ってカメラモジュールの低背化の要求が強まり、特にスマートフォンの登場により携帯電話に搭載されるカメラモジュールには一層強い薄型化の要請がある。具体的には、従来8〜9mm程度あったカメラモジュールの厚みを6mm以下とする要請があるため、薄型化されるカメラモジュールに使用されるシャッターユニットも0.1mm単位での厚み削減が検討されている。そのため、従来のNDフィルターでは100μmを上回る厚さの透明樹脂フィルム基板が使用されることが多かったが、更に薄い透明樹脂フィルム基板の使用が望まれている。
一方、NDフィルターの製造方法においては、透明樹脂フィルム基板上に吸収型多層膜を成膜する際に、樹脂フィルム基板をロール・ツー・ロール方式で連続的に移動させながら、真空成膜法として生産性の高いスパッタリング法を用いて成膜する方法が有効である。しかし、特にスパッタリング法の場合には成膜の際に透明樹脂フィルム基板に熱的な負荷をかけるため、基板として薄いフィルムやヤング率の低いフィルムを使用すると、表面の温度上昇の影響で透明樹脂フィルム基板にシワが発生するという問題があった。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、薄い透明樹脂フィルム基板に光学薄膜を成膜する場合であっても、熱シワを発生させることなく成膜することが可能な光学薄膜の製造方法を提供することを目的とする。また、この光学薄膜の製造方法を用いることにより、従来よりも厚さが薄く、薄型化が要請されているカメラモジュールに使用されるシャッターユニット用として好適な吸収型多層膜NDフィルターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者は、薄い透明樹脂フィルム基板に対して、光学薄膜を生産性の高いスパッタリング法等の真空成膜法とロール・ツー・ロール方式の組み合わせで作製すべく、熱によって発生するシワを抑制する方法について鋭意研究を行った結果、透明樹脂フィルム基板の片方の面に特定の粘着力を有する保護テープを貼り付けて保持することによって、保護テープを貼り付けていない他方の面にスパッタリングする際に熱シワの発生を大幅に抑制できることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、本発明が提供する光学薄膜の製造方法は、透明樹脂フィルム基板の片方の面(第1の面)に粘着力が0.03〜1.20N/cmの粘着層を有する保護テープを貼り付け、保護テープが貼り付けられていない他方の面(第2の面)に真空成膜法により光学薄膜を成膜した後、該光学薄膜を成膜した他方の面(第2の面)に上記粘着層を有する保護テープを貼り付けると共に上記片方の面(第1の面)に貼り付けた保護テープを剥離して、その保護テープを剥離した透明樹脂フィルム基板の片方の面(第1の面)に真空成膜法により光学薄膜を成膜することを特徴とする。
また、本発明が提供する吸収型多層膜NDフィルターは、透明樹脂フィルム基板の両面に酸化物誘電体膜層と吸収膜層とを交互に積層した多層膜からなる吸収型多層膜が設けられた吸収型多層膜NDフィルターであって、透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積が200kN/m以下であり、直径50mmの円形カットサンプルの曲率が0.003/mm以下であることを特徴とする。
上記本発明による吸収型多層膜NDフィルターにおいては、透明樹脂フィルム基板が厚み50μm以下のポリエチレンテレフタレートであるか、若しくは、透明樹脂フィルム基板が厚み100μm以下のポリカーボネートであることが好ましい。
本発明よれば、薄い透明樹脂フィルム基板の上にスパッタリング法等の真空成膜法により光学薄膜を成膜する際に、熱の影響によるシワを発生させることなく成膜することができる。特にスパッタリング法とロール・ツー・ロール法の組み合わせにより連続的に透明樹脂フィルム基板上に成膜することで、熱シワがなく反りが小さい光学薄膜を高い生産性で作製することができる。従って、従来よりも厚さが薄いにもかかわらずシワが少なく且つ反りが小さく、最近のデジタルスチルカメラやカメラ付き携帯電話の薄型化に伴って薄型化しているカメラモジュール用として好適な、吸収型多層膜NDフィルターを安価に提供することができる。
ロール状に巻いた透明樹脂フィルム基板に保護テープを貼り付ける工程の一具体例を示す概念図である。 実施例において用いられたロール・ツー・ロール方式によるスパッタリング成膜装置の構成を示す概略の説明図である。 吸収型多層膜NDフィルターの一具体例を示す概略の断面図である。
本発明においては、透明樹脂フィルム基板に真空成膜法により光学薄膜を成膜する際に、まず、透明樹脂フィルム基板の第1の面に所定の粘着力の粘着層を有する保護テープを貼り付け、その保護テープが貼り付けられていない第2の面に光学薄膜を成膜する。その後、光学薄膜を成膜した第2の面に所定の粘着力の粘着層を有する保護テープを貼り付けると共に、上記成膜前に第1の面に貼り付けた保護テープを剥離し、その保護テープを剥離した第1の面に光学薄膜を成膜する。尚、上記保護テープの貼付工程と剥離工程及び各成膜工程は、透明樹脂フィルム基板をロール・ツー・ロール方式で移動させながら行うことが好ましい。
上記保護テープは、基材上に粘着力が0.03〜1.20N/cmの粘着層を有することが必要である。粘着層の粘着力が0.03N/cmより小さいと、透明樹脂フィルム基板に対する保持力が弱くなり、成膜時における熱シワの抑制効果が不十分になる。また、粘着力が1.20N/cmより大きいと、透明樹脂フィルム基板から剥離したとき基板表面に粘着層の残りが付着したままになったり、透明樹脂フィルム基板にダメージを与えたりする可能性がある。尚、保護テープの粘着力は、JISZ0237に規定された方法により測定することができる。
また、上記粘着層を有する保護テープの基材の材質は、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などの剛性の高いフィルムが望ましいが、ロールへの巻取性が確保でき、成膜装置の真空槽内の環境に影響がでない材料であれば特に限定されるものではない。また、保護テープの厚みは、剛性と巻き取り性の観点から50〜150μmの範囲が望ましい。50μmより薄い場合は、保護テープの剛性が小さく、成膜の際に透明樹脂フィルム基板に発生する熱シワを抑制する能力が小さくなる。また、150μmより厚い場合には、剛性が大き過ぎるため巻き取りの際に透明樹脂フィルム基板に大きなストレスがかかり、反りなどの変形が生じやすくなる。
上記粘着層を有する保護テープとしては、例えば、パナック(株)製のST−75(商品名)や、積水化学工業(株)の622E(商品名)などの市販の微粘着テープを使用することができる。また、固化後に微粘着性を有する樹脂を透明樹脂フィルム基板に塗布し、その上に上記PETやPENなどの保護テープの基材を貼り付けた後、樹脂を固化させることによって、上記0.03〜1.20N/cmの粘着力の粘着層を有する保護テープを貼り付けた透明樹脂フィルム基板を構成することも可能である。この場合には、透明樹脂フィルム基板から保護テープを剥離する際に、粘着層である微粘着性樹脂が透明樹脂フィルム基板側に残らないように、予め保護テープに常圧のコロナ放電処理を施して保護テープと微粘着性樹脂との親和性を高めておくことが望ましい。
光学薄膜を成膜するための透明樹脂フィルム基板については、材質は特に限定されないが、量産性を考慮した場合、ロール・ツー・ロール方式による成膜が可能なフレキシブル基板であることが好ましい。フレキシブル基板は、従来のガラス基板等に比べて廉価であり、軽量且つ変形性に富むといった点においても優れている。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリアリレート(PAR)、ポリカーボネート(PC)、及びノルボルネン等の樹脂材料から選択された樹脂フィルムの単体、あるいは、上記樹脂材料から選択された樹脂フィルムとその片面又は両面を覆うアクリル系有機膜との複合体が挙げられる。尚、ノルボルネン樹脂材料については、代表的なものとして日本ゼオン(株)製のゼオノア(商品名)やJSR(株)製のアートン(商品名)などがある。
また、透明樹脂フィルム基板の厚さとヤング率は、成膜時の熱による透明樹脂フィルム基板のシワの発生に影響する。例えば、透明樹脂フィルム基板がPETである場合、PETはヤング率が比較的大きく(ヤング率:〜4.0GPa)、剛性があるため、厚さ50μm以下のフィルムでは保護テープを貼り付けなければシワの発生を抑制できない。また、PCはPETに比べてヤング率が小さく(ヤング率:〜1.1GPa)、剛性が低いため、厚さ100μm以下のフィルムでも保護テープを貼り付けなければシワの発生を抑制することができない。粘着層を有する保護テープを貼り付けることによって透明樹脂フィルム基板のシワの発生を防止するためには、透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積が200kN/m以下であることが好ましい。
透明樹脂フィルム基板に光学薄膜を成膜する際には、透明樹脂フィルム基板の成膜すべき面と反対側の面に上記粘着層を有する保護テープを貼り付け、その状態で透明樹脂フィルム基板の保護テープを貼り付けていない面に成膜する。透明樹脂フィルム基板に粘着層を有する保護テープを貼り付ける方法は特に限定されないが、ロール状に巻いた透明樹脂フィルム基板に粘着層を有する保護テープを貼り付ける場合には、例えば図1に示す方法を採用することができる。
即ち、ロール状に巻いた透明樹脂フィルム基板1を巻出回転軸11に装着し、セパレータフィルムで表面の粘着層を覆ったセパレータフィルム付き保護テープ20を巻出回転軸13に装着する。透明樹脂フィルム基板1は巻出回転軸11から引き出され、対向した一対のガイドローラ15、15に送られる。一方、セパレータフィルム付き保護テープ20は巻出回転軸13から引き出され、セパレータフィルム20bを剥離して巻取回転軸14で巻き取りながら、保護テープ20aのみがガイドローラ15、15に送られる。ガイドローラ15、15では透明樹脂フィルム基板1の片方の面に保護テープ20aが貼り付けられ、保護テープが貼り付けられた透明樹脂フィルム基板(保護テープ付き透明樹脂フィルム基板)21は巻取回転軸12に巻き取られる。
上記保護テープ付き透明樹脂フィルム基板に光学薄膜を成膜する真空成膜法については、例えば酸化物誘電体膜層と吸収膜層とが交互に積層された吸収型多層膜を成膜する場合、酸化物誘電体膜層はSiC及びSiを主成分とするターゲットを原料として、例えばイオンビームスパッタリング法又はマグネトロンスパッタリング法により成膜されている。また、吸収膜層は金属を原料として、例えば真空蒸着法、イオンビームスパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法又はイオンプレーティング法により成膜されている。尚、酸化物誘電体膜層と吸収膜層とを交互に積層して吸収型多層膜を成膜する場合、ロール・ツー・ロール方式によるイオンビームスパッタリング法又はマグネトロンスパッタリング法を用いることが効率的に有利である。
上記ロール・ツー・ロール方式によるイオンビームスパッタリング法又はマグネトロンスパッタリング法を実施するためのスパッタリング成膜装置と成膜方法について、図2に示すスパッタリング成膜装置を参照して説明する。即ち、このロール・ツー・ロール方式によるスパッタリング成膜装置は、真空ポンプを備えたスパッタリング室31と、スパッタリング室31内に設けられ長尺状の保護テープ付透明樹脂フィルム基板21の巻き取りと巻き出しをする第1ロール32及び第2ロール33と、第1ロール32と第2ロール33の間の搬送路に設けられた水冷キャンロール34並びに複数のガイドロール35a、35b、35c、35dとを備えている。
尚、第1ロール32と第2ロール33は、パウダークラッチにより保護テープ付透明樹脂フィルム基板21の張力バランスを保つようになっている。また、水冷キャンロール34の回転により保護テープ付透明樹脂フィルム基板21の搬送方向が決められるようになっており、本明細書においては、保護テープ付透明樹脂フィルム基板21が第1ロール32から第2ロール33側に搬送されるときの水冷キャンロール34の回転方向を正転方向、第2ロール33から第1ロール32側に搬送されるときの水冷キャンロール34の回転方向を逆転方向と定義している。
また、上記スパッタリング室31内には、水冷キャンロール34の外周面に沿って、スパッタリングカソード(デュアルマグネトロンスパッタリングカソード)36、36とスパッタリングカソード37が配置されている。一方のスパッタリングカソード36、36には酸化物誘電体膜層(例えばSiOx膜層)を形成するためのターゲット(図示せず)が取付けられ、他方のスパッタリングカソード37には金属の吸収膜層(例えばNi合金膜層)を形成するためのターゲット(図示せず)が取付けられている。
次に、上記図2のロール・ツー・ロール方式によるスパッタリング成膜装置を使用して、保護テープ付透明樹脂フィルム基板の両面に酸化物誘電体膜層と吸収膜層とが交互に積層された吸収型多層膜を成膜する本発明方法について具体的に説明する。
まず、第1の面に保護テープを貼り付けた保護テープ付透明樹脂フィルム基板21を第1ロール32から第2ロール33に正転方向に搬送させながら、水冷キャンロール34の外周面に沿って移動する保護テープ付透明樹脂フィルム基板21の保護テープが貼り付けられていない第2の面に対し、スパッタリングカソード36、36により酸化物誘電体膜層を成膜する。その後、酸化物誘電体膜層が成膜されたテープ付透明樹脂フィルム基板21を第2ロール33から第1ロール32側に逆転方向に搬送させながら、水冷キャンロール34の外周面に沿って移動する保護テープ付透明樹脂フィルム基板21に対し、第2の面に成膜された酸化物誘電体膜層上にスパッタリングカソード37により吸収膜層を成膜する。
以下、これ等の工程を繰り返すことによって、保護テープ付透明樹脂フィルム基板の保護テープが貼り付けられていない第2の面に、酸化物誘電体膜層(例えばSiOx膜層)と吸収膜層(例えばNi合金層)とが交互に積層された吸収型多層膜を形成することができる。尚、吸収型多層膜の膜厚は、長尺状の保護テープ付透明樹脂フィルム基板の搬送速度を調整することにより制御することができる。
上記のごとく保護テープ付透明樹脂フィルム基板の保護テープが貼り付けられていない第2の面に吸収型多層膜を形成した後、その保護テープ付透明樹脂フィルム基板を成膜装置から取り出し、成膜した第2面の吸収型多層膜上に新たに保護テープを貼り付け、更に最初に第1の面に貼り付けた保護テープを剥離する。その後、保護テープ付透明樹脂フィルム基板の表裏を反転させて第1ロールにセットし、上記の工程を繰り返して第1の面にも酸化物誘電体膜層と吸収膜層とが交互に積層された吸収型多層膜を形成することによって、透明樹脂フィルム基板の両面に吸収型多層膜を形成することができる。
上記本発明方法よって作製された光学薄膜の例として、NDフィルターの一具体例を図3に示す。透明樹脂フィルム基板1の両面に吸収型多層膜が設けられ、透明樹脂フィルム基板1から数えて第1層と第3層と第5層は酸化物誘電体膜層2であり、第2層と第4層は吸収膜層3である。吸収膜層は金属からなり、400nmにおける屈折率が1.5〜3.0であり、消衰係数が1.5〜6.0である。
上記吸収膜層を構成する金属としてはNi単体若しくはNi系合金からなることが好ましく、具体的にはTi、Al、V、W、Ta、Siから選択された少なくとも1種の元素を含有するNi系合金であることが好ましい。また、好ましいNi系合金としては、Tiを5〜15質量%、Alを3〜8質量%、Vを3〜9質量%、Wを18〜32質量%、Taを5〜12質量%、Siを2〜6質量%含有するNi系合金がある。尚、酸化物誘電体膜層はSiOやAlなどからなる。
本発明により得られるNDフィルターは、成膜時の熱によるシワの発生をなくすと共に湾曲をなくして全体の厚みを薄くするために、透明樹脂フィルム基板の両面に吸収型多層膜を設けた構造になっている。そして、透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積が200kN/m以下であり、直径50mmの円形カットサンプルの曲率が0.003/mm以下である。そのため、透明樹脂フィルム基板がポリエチレンテレフタレート(PET)からなる場合は基板の厚みが50μm以下であっても、また透明樹脂フィルム基板がポリカーボネート(PC)からなる場合は基板の厚みが100μm以下であっても、シワや湾曲のないNDフィルターを提供することができる。
尚、実際のデジタルカメラのシャッター機構等に組み込まれるNDフィルターは、直径が5mm程度の大きさとなるため、曲率が0.003/mm以下であれば厚み方向のゆがみが10μm以下となり、シャッター機構の稼働障害を防止することができる。
[実施例1]
図2に示すロール・ツー・ロール方式の物理的気相成長による真空成膜装置を用い、長尺状の透明樹脂フィルム基板の両面に酸化物誘電体膜層と吸収膜層とが交互に積層された多層膜からなる吸収型多層膜を形成して、吸収型多層膜NDフィルターを製造した。上記透明樹脂フィルム基板の第1の面には、図1に示す方法により、予め粘着層を有する保護テープを貼り付けた。
透明樹脂フィルム基板としては、PETフィルム(ヤング率:4.0GPa、熱膨張係数:1.5×10−5)と、PCフィルム(ヤング率:1.1GPa、熱膨張係数:7.0×10−5)を用いた。また、保護テープとしては、厚み75μmのPETフィルムの片面に粘着力が0.040〜0.140N/cmの粘着層を有するパナック(株)製のST−75(商品名)を使用した。
Ni系合金の吸収膜層を成膜するためのターゲットにはNi−7.5質量%Ti合金のNi−Ti合金ターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用い、SiOxの酸化物誘電体膜層を成膜するためのターゲットにはSiターゲット(住友金属鉱山(株)製)を用いた。また、Ni−Ti合金ターゲットではArガスを導入するDCマグネトロンスパッタリングにより成膜し、一方のSiターゲットではArガスを導入するデュアルマグネトロンスパッタリングにより、インピーダンスモニターで酸素導入量を制御してSiからSiOxを成膜し且つ消衰係数の調整も行った。
ここで、デュアルマグネトロンスパッタリングとは、酸化物誘電体膜層を高速成膜するため2つのターゲットに中周波(40kHz)パルスを交互に印加してアーキングの発生を抑制し、ターゲット表面の絶縁層の形成を防ぐスパッタリング方法である。また、インピーダンスモニターは、酸素導入量によってターゲット電極間のインピーダンスが変化する現象を応用し、形成する膜が金属モードと酸化物モードの間の遷移領域にある所望のモードの膜となるように酸素導入量を制御かつモニターして、酸化物誘電体膜層を高速成膜するために使用される。
尚、上記成膜法による膜厚は透明樹脂フィルム基板の搬送速度とスパッタリング電力により決定されるが、酸化物誘電体膜層における成膜時のスパッタ電力を7.5kW及び吸収膜層における成膜時のスパッタ電力を1kWに固定し、目的の物理的膜厚になるように透明樹脂フィルム基板の搬送速度を調整した。
具体的には、以下の成膜工程により透明樹脂フィルム基板の両面に吸収型多層膜の成膜を行った。
[成膜工程]
(1)ロール・ツー・ロール方式による真空成膜装置のスパッタリング室を1×10−4Pa程度まで排気した。
(2)長尺状の透明樹脂フィルム基板の搬送速度を1.50m/minに調整し、第1の面に保護テープを貼り付けた透明樹脂フィルム基板を第1ロールから第2ロールに向けて正転方向に搬送した。
(3)Siターゲットが取付けられたスパッタリングカソード側にArガスを150sccm導入してArガス圧を0.3Paとし、インピーダンスモニターにより酸素導入量を制御しながら、保護テープを貼り付けていない第2の面にスパッタ出力7.5kWにてSiOxの酸化物誘電体膜層を成膜した。
(4)長尺状の透明樹脂フィルム基板の搬送速度を1.49m/minに調節し、第1の面に保護テープを貼り付けた透明樹脂フィルム基板を第2ロールから第1ロールに向けて逆転方向に搬送した。
(5)Ni−Ti合金ターゲットが取付けられたスパッタリングカソード側にArガスを150sccm導入し、保護テープを貼り付けていない第2の面にスパッタ出力1kWにてNi合金の吸収膜層を成膜した。
(6)長尺状の透明樹脂フィルム基板の搬送速度を0.53m/minに調整し、第1の面に保護テープを貼り付けた透明樹脂フィルム基板を第1ロールから第2ロールに向けて正転方向に搬送した。
(7)Siターゲットが取付けられたスパッタリングカソード側にArガスを150sccm導入してArガス圧を0.3Paとし、インピーダンスモニターにより酸素導入量を制御しながら、保護テープを貼り付けていない第2の面にスパッタ出力7.5kWにてSiOxの酸化物誘電体膜層を成膜した。
(8)長尺状の透明樹脂フィルム基板の搬送速度を1.17m/minに調節し、第1の面に保護テープを貼り付けた透明樹脂フィルム基板を第2ロールから第1ロールに向けて逆転方向に搬送した。
(9)Ni−Ti合金ターゲットが取付けられたスパッタリングカソード側にArガスを150sccm導入し、保護テープを貼り付けていない第2の面にスパッタ出力1kWにてNi合金の吸収膜層を成膜した。
(10)長尺状の透明樹脂フィルム基板31の搬送速度を0.41m/minに調整し、第1の面に保護テープを貼り付けた透明樹脂フィルム基板を第1ロールから第2ロールに向けて正転方向に搬送した。
(11)Siターゲットが取付けられたスパッタリングカソード側にArガスを150sccm導入してArガス圧を0.3Paとし、インピーダンスモニターにより酸素導入量を制御しながら、保護テープを貼り付けていない第2の面にスパッタ出力7.5kWにてSiOxの酸化物誘電体膜層を成膜した。
(12)保護テープを貼り付けていない第2の面への吸収型多層膜の成膜が完了した長尺状の透明樹脂フィルム基板を取り出し、第2の面に形成した吸収型多層膜上に新たに上記保護テープを貼り付けた後、第1の面に貼り付けてあった保護テープを剥離した。この透明樹脂フィルム基板の表裏を反転させて第一ロールにセットして、上記(1)〜(11)の工程を繰り返すことにより、透明樹脂フィルム基板の保護テープを貼り付けていない第1の面に吸収型多層膜を形成した。
(13)表裏両面(第1の面と第2の面)に吸収型多層膜が形成された長尺状の透明樹脂フィルム基板をスパッタリング室から取り出し、第2の面に貼り付けて有った保護テープを剥離した。尚、得られた透明樹脂フィルム基板の両面には、図3に示すNDフィルターの膜構造が形成されている。
上記した成膜工程により試料1〜10の各透明樹脂フィルム基板の両面に吸収型多層膜を形成した後、直径50mmの各NDフィルターの円形カットサンプルをそれぞれ20枚作製した。得られた試料1〜10の各NDフィルターの円形カットサンプルについて、シワ発生状況と曲率を評価し、透明樹脂フィルム基板の材質と厚み及び成膜工程での保護テープ貼り付けの有無と共に、下記表1にまとめて示した。尚、円形カットサンプルの曲率は、円形カットサンプルを定盤に載置し、載置面からの浮き上がり高さから反りを測定し、その値から曲率を算出して、試料ごとに20個の最大値で評価した。また、シワ発生状況は目視により評価した。
尚、反射物の曲率を測定する方法として、JISD5705に試験方法が規定されている。JISD5705は接触式の測定方法であるため、樹脂フィルムを用いた本発明のNDフィルターに用いると樹脂フィルムが変形してしまうため、そのままでは適用できない。ただし、樹脂フィルムの変形が回避できる非接触の測距計を用い、JISD5705に準拠して曲率を測定してもよい。
Figure 2013225105
表1の結果から、透明樹脂フィルム基板がPETの場合は厚みが50μm以下のとき、またPCの場合は厚みが100μm以下のときに、保護テープの貼り付けなしに成膜すればシワが発生したが、透明樹脂フィルム基板の成膜すべき面と反対側の面に保護テープを貼り付けて成膜すればシワの発生を防止することができ、直径50mmの円形カットサンプルの曲率も0.003/mm以下に小さくなることが分かる。
また、上記表1の各NDフィルターの円形カットサンプルにおけるシワ発生状況を、上記した各透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積の値により整理して下記表2に示した。尚、下記表2におけるシワ発生状況の評価では、シワの無いものを○、シワが若干有るものを△、シワが有るものを×と表示した。この結果から、透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積が200kN/m以下になると、透明樹脂フィルム基板の材質にかかわらず、保護テープの貼り付けによるシワ防止効果が表れていることが分かる。
Figure 2013225105
[実施例2]
厚み75μmのPETフィルムの片面に粘着力を0.01〜1.50N/cmの範囲で調整した粘着層を有する保護テープを使用して、上記実施例1の成膜工程に従って厚み50μmのPCからなる透明樹脂フィルム基板の両面に吸収型多層膜を形成することにより、試料11〜15の各NDフィルターを製造した。得られた試料11〜15の各NDフィルターごとに直径50mmの円形カットサンプルについて、上記実施例1と同様にシワの発生状況と曲率を調べて下記表3に示した。
Figure 2013225105
上記表3の結果から分かるように、保護テープの粘着力が0.03〜1.20N/cmの範囲では、シワなどの不具合は全く発生せず、円形カットサンプルの曲率は0.003/mm以下であった。しかし、保護テープの粘着力が0.03N/cm未満では、樹脂フィルム基板の保持が不十分となるため、シワの発生が認められ、円形カットサンプルの曲率は0.003/mmよりも大きくなった。また、保護テープの粘着力が1.20N/cmを超えると、シワが発生すると共に、円形カットサンプルの曲率も0.003/mmより大きくなるうえ、保護テープを剥離した後の透明樹脂フィルム基板の表面に粘着層の糊残りが発生した。
1 透明樹脂フィルム基板
2 酸化物誘電体膜層
3 吸収膜層
11、13 巻出回転軸
12、14 巻取回転軸
15 ガイドローラ
20 セパレータフィルム付き保護テープ
20a 保護テープ
20b セパレータフィルム
21 保護テープ付き透明樹脂フィルム基板
31 スパッタリング室
32 第1ロール
33 第2ロール
34 水冷キャンロール
36、37 スパッタリングターゲット

Claims (12)

  1. 透明樹脂フィルム基板の第1の面に粘着力が0.03〜1.20N/cmの粘着層を有する保護テープを貼り付け、保護テープが貼り付けられていない第2の面に真空成膜法により光学薄膜を成膜した後、該光学薄膜を成膜した第2の面に上記粘着層を有する保護テープを貼り付けると共に上記第1の面に貼り付けた保護テープを剥離して、その保護テープを剥離した透明樹脂フィルム基板の第1の面に真空成膜法により光学薄膜を成膜することを特徴とする光学薄膜の製造方法。
  2. 前記保護テープの厚みが50〜150μmであることを特徴とする、請求項1に記載の光学薄膜の製造方法。
  3. 前記透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積が200kN/m以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の光学薄膜の製造方法。
  4. 前記透明樹脂フィルム基板がポリエチレンテレフタレートからなり、該透明樹脂フィルム基板の厚みが50μm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の光学薄膜の製造方法。
  5. 前記透明樹脂フィルム基板がポリカーボネートからなり、該透明樹脂フィルム基板の厚みが100μm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の光学薄膜の製造方法。
  6. 前記透明樹脂フィルム基板はロール・ツー・ロール方式で移動し、前記真空成膜法がイオンビームスパッタリング法又はマグネトロンスパッタリング法であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の光学薄膜の製造方法。
  7. 透明樹脂フィルム基板の両面に酸化物誘電体膜層と吸収膜層とを交互に積層した多層膜からなる吸収型多層膜が設けられた吸収型多層膜NDフィルターであって、透明樹脂フィルム基板のヤング率と厚みの積が200kN/m以下であり、直径50mmの円形カットサンプルの曲率が0.003/mm以下であることを特徴とする吸収型多層膜NDフィルター。
  8. 前記透明樹脂フィルム基板が厚み50μm以下のポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする、請求項7に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  9. 前記透明樹脂フィルム基板が厚み100μm以下のポリカーボネートであることを特徴とする、請求項7に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  10. 前記吸収膜層を形成する金属がNi単体若しくはNi系合金からなることを特徴とする、請求項6又は7に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  11. 前記Ni系合金がTi、Al、V、W、Ta、Siから選択された少なくとも1種の元素を含有するNi系合金であることを特徴とする、請求項9に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
  12. 前記Ni系合金は、Tiを5〜15質量%、Alを3〜8質量%、Vを3〜9質量%、Wを18〜32質量%、Taを5〜12質量%、Siを2〜6質量%含有することを特徴とする、請求項10に記載の吸収型多層膜NDフィルター。
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